録画中継

令和2年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
3月5日(木) 代表質問・個人質問
西津 善樹 議員
(1)安土未来づくり事業について
   ①嘱託職員雇用について
   ②最終目標、年次計画、具体的な取り組みスケジュールについて
   ③取り組み実績と新年度の具体的な事業内容について
(2)安土町地域自治区と地域自治区の区長について
   ①地域自治区長の選任について
   ②安土町地域自治区の10年間の取り組みと成果について
   ③市長選挙公約「安土町地域自治区を存続する。」の整合と安土町地域自治区の設置期間の延長に係る考え方について
(3)安土コミュニティエリア整備について
   ①市の考え方、具体的な実現に向けた方策やスケジュール等について
   ②地質調査の結果について
(4)安土のまちづくりについて
   ①安寧のまちづくりの今日までの取り組み経過と現在の状況について
   ②安寧のまちづくりの今後の具体的なスケジュールについて
(5)市役所新庁舎建設について
   ①違約金について
   ②新庁舎建設のコンセプトと建設費総額予算について
   ③ワンストップサービスの考え方について
   ④八幡学区の防災施設の考え方について
◆16番(西津善樹君) 皆さんこんにちは。公政会のやる気と元気の西津善樹でございます。
 ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、通告の順に従いまして発言させていただきます。
 ただいま各会派の代表質問が終了し、お疲れのところかと存じますが、今議会はコロナウイルス緊急対応による日程変更がございまして、代表質問に引き続いてそのまま個人質問に移るということでございますので、よろしくお願いを申し上げます。
 さて、このたびは私も本当に久しぶりの個人質問トップバッターでございます。安土未来づくり事業について、安土町地域自治区と地域自治区の区長について、安土コミュニティエリア整備について、安土のまちづくりについて、市役所新庁舎建設について、この大きく5項目を分割方式により質問をさせていただきます。
 さきの代表質問と重複する点もあるかと思いますが、3月議会という季節柄本当に春らしくすっきりした気持ちのよい回答をいただけるとありがたいと思ってますんで、よろしくお願いします。
 それでは、早速大きく1項目めの安土未来づくり事業についての質問をさせていただきます。
 令和元年9月市議会定例会で新規事業として安土未来づくり事業326万4,000円、この事業の中で嘱託職員を雇用するための賃金として225万8,000円の補正予算が提案されました。
 私は9月市議会定例会で、この嘱託職員を4月当初から雇用された目的や具体的な職務内容について、十分な説明のないまま事後に予算化をするという手法に疑問を呈してまいりました。
 私の認識では、嘱託職員は具体的に従事する職務行うためにその技術力を評価し複数年の雇用を決定しているもので、そのために補助臨時職員より高い賃金を支払われていると理解をしております。
 しかし、このたびの令和2年度の予算書を拝見いたしましても、この安土未来づくり事業にはその嘱託職員さんの予算が計上されておりませんので、新年度予算を提案される今議会において再度確認をしたく、幾つか質問させていただきます。
 まず、私が今申し上げましたように、特定の職務を遂行するためにその能力や技術を持っておられる方を嘱託職員として複数年雇用されたのではなかったのでしょうか。
 この嘱託職員を雇用された際の目的と令和元年度の目標、さらにその職務内容と嘱託職員に求められた技術や能力について、具体的にお答えください。
 また、その嘱託職員を雇用するに至った具体的な経緯もあわせてお答えください。
 次に、昨年4月から嘱託職員を雇用された費用は当初予算化されていなかったことからも、事後予算であったことは事実であります。このように、補正予算で事業を計上されるのは、緊急を要する事業であり一刻を争う急務な業務内容であるべきものと認識していますが、安土未来づくり事業の求める最終目標、年次計画、具体的な取り組みスケジュールをお示しください。
 次に、新年度の安土未来づくり事業に係る嘱託職員の予算化がされていないのはなぜでしょうか。お伺いします。
 次に、令和元年の安土未来づくり事業の取り組み実績とその新年度の安土未来づくり事業の具体的な事業内容をお示しください。
 以上、この項目の初問といたします。明確な回答をよろしくお願いします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 川端安土町総合支所長。
             〔安土町総合支所長 川端勝彦君 登壇〕
◎安土町総合支所長(川端勝彦君) 西津議員の安土未来づくり事業についてのご質問にお答えします。
 安土未来づくり課に配属の嘱託職員は、今年度から着手した安土未来づくり事業を担当し、安土地域の歴史、文化、観光に関する知識、経験やすぐれた識見により安土地域の振興に関する庶務などを調整し処理する職として、平成31年4月1日から令和2年3月31日までの1年間を雇用期間として採用しています。
 本年度の安土未来づくり事業においては、県が立ち上げられました安土城復元プロジェクトに連携し、本市としての地域振興策を検討し、令和2年度以降に実施する事業の準備を行うこととし、年度内に収集した資料などに係るレポートの取りまとめを行います。
 次に、安土未来づくり事業の事業目標等についてお答えをいたします。
 事業の目標年次は令和8年の安土城築城450年祭に置いています。当然のことながら、所有者であります摠見寺様や管理団体である県との連携、協力が前提となりますが、安土城の魅力を未来に継承し、広く発信してまいります。
 また、安土地域、老蘇地域の地域資源を発掘、活用し、新たな資源の捜索ともあわせて、地域振興につなげてまいります。
 安土城復元に係る今後の取り組みにつきましては、事業主体である滋賀県との連携により、令和2年度には、往時の安土城の姿を明確にするため、これまでの調査資料の活用による新たな遺構の解明や石垣などの保全に着手し、令和3年度に、VRや模型などを用いて国の内外を問わず広く人々に訴え、さらに令和4年度から具体的な安土城再建計画の策定などに着手し、令和7年度中に安土城の往時の姿が再現される予定です。
 また、地域振興に係る取り組みといたしましては、令和2年度から安土、老蘇両地域の歴史、文化や食に関する地域資源の掘り起こし、新たな政策を商工会などとも連携して実施し、これら点在する資源をつなぎ合わせ、観光としての商品化と雇用創出につながる新たな安土の商材などを検討し、順次、築城450年祭までの間に規模や内容の充実を図る予定をしています。
 次に、新年度の未来づくり事業に係る執行体制ですが、正規職員がこれに当たるものとし、嘱託職員の配置を行わないことから、予算化していません。
 次に、安土未来づくり事業に係る令和元年度取り組み実績と新年度事業内容についてお答えをいたします。
 安土城復元に関する取り組みとして、本年度、近江八幡市安土城復元推進協議会を設立するとともに、関係者との意見交換、情報共有を行いました。また、びょうぶ絵に係るこれまでの調査結果について資料収集を行いました。
 新年度は、県が実施予定の実像の解明と現地保全に関する取り組みに連携するとともに、発掘調査再開や石垣の見える化に向けた働きかけを行います。
 地域振興に関する取り組みとして、新年度の安土PR事業に向けた情報収集と江戸ウィークに参加し、市のPRとあわせてイベント現場におけるノウハウを体験しました。その後、既存事業の開催主体の方や地元関係者、社寺など地域資源を管理される方との意見交換を行い、本年は9月末ごろから11月末ごろまでの間をめどに、安土PR期間として、信長まつりを初め各種事業に取り組んでまいります。
 新年度安土未来づくり事業では、このPR期間までに各種資源の掘り起こしと西の湖や安土城跡、文芸の郷、教林坊や十三仏などをつなぐルートの検討を行い、その後、観光事業者などに対する可能性調査などを経てルート策定をしてまいります。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 丁寧な回答ありがとうございます。
 昨年9月市議会定例会の補正予算で、安土未来づくり事業で嘱託職員人件費を計上されたわけですが、今の答弁をお伺いしておりますと、まだまだこの事業については課題が山積していると。正規職員対応に移るということですが、逆になぜ当初から正規職員対応されなかったのか、そしてまたなぜこの1年限りで新年度には嘱託職員の予算化をされないのか、昨年の補正予算は思いつき予算だったのか、それとも嘱託職員の業務に対する取り組みが不十分であったのか、このような疑問が次々と沸いてきます。
 もし嘱託職員の取り組みが不十分なのであれば、直近上位の監督者から嘱託職員の取り組み姿勢等をお聞きしなければならないとも思います。
 4月以降、嘱託職員の取り組んでこられた職務内容に対する達成度、成果についてはどのように評価されますか。お伺いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 川端安土町総合支所長。
◎安土町総合支所長(川端勝彦君) 西津議員の再問にお答えをいたします。
 昨日、冨士谷議員のご質問に対する回答でもお答えを一部させていただいておりますけれども、一定の、特に安土城復元に関する県のプロジェクトの一定の方向性が具体的に固まったという部分もございまして、一定の方向性と区切りがつきましたために、それに連携するという立場で次年度、2年度からは職員が当たっていくという体制を組まさせていただく予定でございます。
 それとあわせまして、今年度の事業につきましては、先ほど回答でお話をさせていただきましたPR事業、秋口2カ月間ほどかけて取り組む地元の取り組みにつきましても、おおむねの方向性が出てまいりましたために、その区切りとして今回新年度の事業につきましては職員が当たるというふうな形をとらせていただきます。
 嘱託職員に求めておりました情報収集なりイベントの事業ノウハウ、そしてまた非常時の対応なりの情報、そういったものは一定取りまとめをいただき、それと先ほどもお話をさせていただきましたけれども、特に今年度は後半にかけましてローマ法王庁に献納されましたびょうぶ絵のこれまでの取り組み、県なり旧の安土町が実施されました調査の経過につきまして、資料収集を行い、そのレポートを取りまとめているところでございます。
 ですので、当初私どもが期待をしておりました成果につきまして、この1年実行し、レポートとして取りまとめたというのがきょう時点での状況でございます。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 成果としては十分に上がったという評価でよろしいんですね、でしょうか。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 川端安土町総合支所長。
◎安土町総合支所長(川端勝彦君) 西津議員の再問にお答えをいたします。
 評価軸のところがなかなか難しいところではございますけれども、当初この職員に期待をしていましたレポート、資料の収集なり、それとイベントなり事業の体験なりに係る成果につきましては、期待どおりの成果を残して今現在に至っております。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 市の職員を統括されている副市長、見解をお伺いします。
○議長(北川誠次君) 江南副市長。
◎副市長(江南仁一郎君) お答えを申し上げたいと思います。
 先ほど議員からもお話しございましたように、嘱託職員、臨時職員問わず、正規職員まで含めて、まずそれぞれの所属の中で業務の進捗管理なり、あるいはその結果を伴う事業評価、事務評価を行うというのは、まず組織として行わなければならないことでございますので、その意味から申しますと、今回ご質問いただいております当該嘱託職員につきましては、特に安土地域の地域振興を図る、それから県の動きに合わせた行動をとっていかなければならない、そういった状況を踏まえた上での雇用であり配置であったというふうに理解をしております。
 ただ、今支所長からお話しございましたように、当初、令和元年度に目標としておりました事業の内容につきましては、おおむねレポート等含めて事業の達成が見込まれたという評価をいたしておるわけでございますので、その意味からいきますと、その業務の指導も含めて、その組織の中において一定指導なり進捗管理がなされてきたものというふうには理解をいたしております。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 緊急を要するために補正予算で新規事業を予算化されたというふうに認識させていただいております。これは市の施策であることから、そしたら市長に見解をお伺いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 緊急であるかどうかというのはなかなか評価の難しいところではございますけども、安土城築城450年ということを考えますと、時間を無駄にしている部分というのはないかと思います。そういう意味で緊急性はあると、こういう判断はいたしました。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 議会に提案される予算というのは、本当に市政運営の事業の青写真でございます。予算提案をしながら、場当たり的といえば語弊がありますが、なぜこのような取り組みとなるのか、見解をお伺いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 川端安土町総合支所長。
◎安土町総合支所長(川端勝彦君) 西津議員の再問にお答えをさせていただきます。
 県におけるプロジェクトの立ち上げはちょうど今から1年ちょっと前、昨年の正月明けに知事が表明をされました。その時点で、県並びに私ども近江八幡市も同様の状態で、全く白紙の状態で新年度、平成31年度がスタートしたわけでございます。
 ですので、年度入りましてからの取り組みとなったわけで、その未来づくり事業の骨格そのものが走りながら組み立ててきたというのが正直なところでございます。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) やはり県が動いてから市がばたばたと動くんじゃなくて、本当に市民の血税の用途としてしっかりとした目標と、そしてその成果を見越した予算計上をしていただきますよう、強く申し添えさせていただきたいと思います。
 それでは続きまして、大きく2項目め、安土町地域自治区と地域自治区の区長についての質問に移ります。
 本年3月で、近江八幡市と安土町が合併し10年の節目を迎えます。10年前の市町合併時には、全国でも珍しい地域自治区制度を採用され、旧安土町の文化と誇りを生かしたまちづくりを推進することを目的に、安土町地域自治区と地域自治区長の設置が合意されました。
 地域自治区は、市町村の合併の特例等に関する法律の法第23条第1項の規定に基づき、合併前の安土町区域に令和2年3月31日までの10年に限り設置され、地域自治区長は法第24条第1項の規定に基づき選任されるものと理解しております。
 地域自治区長は、市の円滑な運営と均衡ある発展に資するよう、市長その他の機関及び地域自治区内の公共的団体との連携を図り、安土地域に愛着と誇りを持ち、安土のまちに魅力と活力があふれるまちづくりを推進するという重要な職務でございます。
 しかし、2年前に前地域自治区長が退任された後、新たな地域自治区長の選任をされていません。
 このようなことから、お伺いさせていただきます。
 まず、先ほど申し上げましたとおり、地域自治区長は地域自治区のかじ取りを任されておられます重要な役職でありますことからも、私は今までの定例本会議においても早急なる選任をしていただくよう求めてまいりました。
 しかしながら、前自治区長が退任された後、市長公約で合併後の安土地域の不公平感の是正と、このようにうたわれているにもかかわらず、まさにこれをつかさどる地域自治区長をなぜ今日まで選任されなかったのか。私は、安土地域に住まいする市民の一人として憤りを感じておりますし、同じ思いの市民は少なくないと思います。
 市民、とりわけ安土地域の住民に対し、具体的かつわかりやすくその理由をお示しください。
 次に、安土町地域自治区にとって平成31年度は、令和元年度は10年間の集大成とも言うべきまとめの年でもあります。安土町地域自治区には市長やその他の市の機関に意見を述べることができる地域協議会が設置されているわけですが、とりわけ歴代の地域自治区長や地域協議会の議員の方々がご尽力いただきましたことに対し、本当に深甚の敬意と感謝の意を表するものでございます。
 そこで安土町地域自治区の10年間の取り組みと成果についてお伺いします。
 次に、市町村合併特例法に基づき合併当時の協議で設置期間は10年間とされてきたことは周知の事実でございます。
 しかし、小西市長は市長選挙の際に、安土町地域自治区を存続するという旨を公約として掲げてこられました。安土町地域自治区を存続させるのであれば、この3月市議会定例会までに提案され、議論されるべきではなかったのでしょうか。
 しかし、今回市議会への提出議案にもそれを議論できる議案はございません。市長選挙の公約とその整合性と安土町地域自治区の設置期間の延長に係る考え方をお伺いします。
 以上、初問といたします。回答をよろしくお願いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 西津議員ご質問の安土区長の選任についてのご質問にお答えを申し上げます。
 区長につきましては、地域自治区の住民の皆さんの意見を反映しながら、地域自治区における行政の管理運営を適切に行うため、当初から区長が安土町総合支所長の職を兼務するものとし、安土町地域自治区に係る制度設計を策定し、区長と安土町総合支所長が一体であるとの考えのもと、これまで地域自治区の運営を行ってまいったところでございます。
 また、区長が不在となりました平成30年4月以降の区長選任につきましては、昨年6月議会でもお答えさせていただいたとおり、3つの条件を示した中で自治区長の適任者を探すなど区長の設置に向けた努力を行ってまいりましたが、残念ながら選任には至っておりません。
 この3つの条件を改めて申し上げますと、安土の住人であること、それから安土の未来に対してしっかりとしたアイデア、またビジョンを示せる方であること、それからこの議会含め行政の中での運営、回答に責任を持っていただける方であること、残念ながらちょっとハードルが高かったのかもしれませんけども、お声をかけた方も正直いらっしゃいますけれども、受けていただくことがかなわなかったというのが現実でございます。
 なお、区長の任命につきましては、市町村の合併の特例に関する法律の第24条第2項において、市長が地域の行政運営に関しすぐれた識見を有する者のうちから市長が選任するとされており、市議会の同意は選任の条件とはなっておりません。
 また、平成30年4月以降、区長不在の状況におきまして、区長と一体である支所長に、さきのご質問にもお答えしましたとおり、部長級を配し、区長の役割を兼任し強化することで地域自治区の住民の皆さんの意見を市の機関に述べる役割を果たすなど、これまで良好に自治区の運営を行ってまいったと考えております。
 今後、近江八幡市及び蒲生郡安土町の廃置分合に伴う地域自治区及び区長の設置に関する協議書に定める地域自治区の設置期間が令和2年3月31日までと、残りわずかではありますけども、4月以降も、引き続き安土総合支所を置き、支所長がしっかりと自覚を持った中、主体となり、地域自治区の住民の皆様と安土地域の発展を考え、行政として取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 また、安土地区の役割につきましては、この合併につきましては近江八幡、安土という2つの柱が両輪となり、市の発展に尽くしていくというような考え方のもと、今後も取り組んでまいりたいと考えております。
 引き続きまして、安土町地域自治区の10年間の取り組みと成果についてのご質問にお答えを申し上げます。
 議員ご存じのとおり、旧市町間の行政サービスの平準化と合併後の円滑な事業推進を目的に、旧安土町の地域に地域自治区を設置し、住民と行政の連携強化を図ってきたところでございます。
 また、合併から10年の間に市民と行政による協働のまちづくりにより、地域の皆様が主体となり、老蘇学区まちづくり協議会が平成24年度から、安土学区まちづくり協議会が平成25年度からスタートし、各学区のそれぞれの地域特性に応じた魅力あるまちづくりが進められており、このことは合併による大きな成果であるとも考えております。
 また、合併前には単独で事業化が難しかった安土駅及び周辺整備やまちづくり活動の拠点となる老蘇コミセンの新設整備、また教育環境の整備では安土中学校の武道場の新設やプール等の改修、それぞれ地域の皆様に有効にご活用いただいておるところで、合併により果たせた事業ではないかと考えております。
 同時に、市域の均衡ある発展の観点から、旧町で取り組んできた事業について、安土の地域施策に配慮しつつ、公正公平かつ効果的、効率的な市政運営となるよう適正化を図りつつ、健全財政に反映しておりますことは一体化の醸成ともあわせて大きな成果と考えております。
 こういう中で、推進協議会の皆さん方、またこれまで合併においてご尽力いただいた皆さん方には、この場をおかりして深く敬意と感謝を申し上げさせていただく次第でございます。
 次に、選挙公約、安土町地域自治区を存続するの整合と安土町地域自治区の設置期間の延長に係る考え方についてのご質問にお答えいたします。
 地域自治区につきましては、法定期限、すなわち本年3月31日までは解消しないことをお約束し、就任後は地域自治区の満了後も支所等支所機能を存続することを明確にするとともに、部長級の所長を配置し、地域と連携し市全体の施策に反映する体制を整え、対応しているところでございます。
 これは近江八幡市の他の学区には存在しない体制として、安土の価値、そしてあり方というものを求めていきたいと考えております。
 市町合併から10年が経過し、まちづくり協議会や地元住民の皆さんのおかげをもちまして、それぞれの地域特性を生かした独自のまちづくりが進められておるところであり、法に規定される地域自治区の役割は終了したと考えております。
 今後引き続き、それぞれの地域を魅力あるまちづくりが推進されるための活動、また方向性をしっかりと見きわめ、支援してまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) それでは、再問させていただきます。
 再度お伺いさせていただきます。
 まず、初問答弁今いただきました。その安土地域の安土自治区の取り組みと成果についてですが、小西市長としてはどのように受けとめておられますか。所見をお伺いしたいと思います。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 安土自治区の現状につきましては、恐らく議員もご承知いただいておりますように、安土学区のまちづくり協議会のアンケート調査にもありましたように、一定地域住民の福祉、また地域関係というレベルでは一定成果は得られたものだと思っておりますけども、これまで安土城築城450年も含めまして、安土のまちの活性化、またその安土のいわゆる産業を含めた、観光を含めたまちづくりについては、これから大きな課題であると考えておりますので、これまでも申し上げておりますように、歴史まちづくり計画を含めて、市としても全力を挙げてまちづくりをしてまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 安土自治区の取り組み、評価いただくのは、歴代の地域自治区長が前市長と二人三脚で取り組んでこられた成果であったと私は思っております。
 安土地域自治区の集大成とも言うべき最終の2年間に限って伺いますが、安土町地域自治区で実施された具体的な活動と成果についてお示しください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 川端安土町総合支所長。
◎安土町総合支所長(川端勝彦君) 西津議員の再問にお答えをいたします。
 議員ご存じのとおり、自治区には地域自治区地域協議会を設置いたしております。この協議会、ちょうどこちらも10年、丸々10年を迎えるわけでございますけれども、スタート以来、協議会の開催を毎月1回ずつ開催をいたしておりまして、先般105回目の協議を終了していただいたところでございます。
 そもそも協議会につきましては、これまで自治区の果たす役割をどのように具体化していくかというのをそれぞれ地元の皆様方に参画いただきましてお話し、時には事業原課のところにお越しいただいたり、市議、地元市議の皆さん方の懇談を踏まえたりとかということを踏まえて、協議会を開催いたしておりますけれども、合併協定項目96の満了と申しますか、整合を整え、そしてまたこの2年近く、ちょうど2年になりますけれども、協議会の果たしてきた立ち位置、それと自治区の果たしてきた役割について総括をしていただきまして、3つの重立った項目として今般取りまとめをしていただいたところでございます。
 ですので、主にこの取り組みといたしましては協議会を通じた取り組みになってまいりますのと、先般この10年を機会に記念の講演会を協議会として開催をいただいたところでございます。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) それでは、再度お尋ねします。
 この集大成とも言うべきこの2年間、大切な時期になぜ安土町地域自治区長の選任をされなかったのか。適任者がおられなかったのか、それとも当局の努力が足りなかったのか、はっきりお聞かせください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) ご判断はお任せしますけど、私は最大限の努力をさせていただいたというように考えております。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) では、先ほど区長がいない間、支所長で対応していたと、市の職員で対応されたと。これは区長を置かなくても市の職員で十分に対応できたというお考えでしょうか。お尋ねします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 現状、最善の選択としてとった行為だと思っております。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) これね、合併協定項目の中に選任するものというふうにうたわれているわけなんですよ。2年間いなくて、それで臨時対応するというのはいかがなものかと思いますが、ご所見をお伺いします。
○議長(北川誠次君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 臨時対応ではございません。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 2年間、置くものとうたわれているのに、選任されないというのは臨時対応じゃないんですか。
○議長(北川誠次君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 物の表現についてはお任せいたしますけれども、私としては責任を持ってこの業務を遂行する最もよい形を選択させていただいたものだと考えております。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 区長を置かなくても職員対応で十分できたというお考えであるのであれば、物の表現の違いかもしれませんが、安土地域住民の気持ちを理解できない小西市長には、市長公約の合併後の安土地域の不公平感是正を達成することは不可能だと私は思います。
 次に、引き続いて小西市長にお伺いさせていただきますが、安土町地域自治区の延長はされないということでよろしいんでしょうか。
○議長(北川誠次君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 法定されるという意味での自治区というものは10年間で期限が切れます。しかしながら、私が選挙する前にありましたように、これから安土で総合支所もなくなる、図書館もなくなる、福祉バスもなくなるというような不安が渦巻いていた状況というものは、しっかりと安土町というものの柱を立て総合支所を置き、今後も存続するということで明確にできたものだと思います。
 そういう意味で、実質的な安土自治区というものが存続するということは実現しているのではないかと私は考えております。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 市長、これはね、選挙公報なんですよ、ねえ、ここでうたわれてるわけなんです。第7項目め、先日の代表質問でもみずからおっしゃっておりました。合併後の安土地域の不公平感の是正の中で、安土自治区の存続とうたわれてるわけですよ。今の表現のすりかえじゃないですか。ここについてもう一回お伺いします。
○議長(北川誠次君) 小西市長。
◎市長(小西理君) これまで申し上げたとおり、当時の選挙の時点、つまり8年経過時点において、安土自治区というものはなくなるという不安が非常に大きかった。この時点において法定期限までは存続する、また安土というものをしっかりと位置づけるという意味で公約をさせていただいたものでございます。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 安土地域自治区というのはね、もう最初から10年間というふうに決まってるわけなんですよね。そこを市長は選挙公約でうたわれた、安土地域自治区の延長はないということですが、できないものをできると言われ、市民の皆さんとの公約は守れないと、こういう認識でよろしいでしょうか。
○議長(北川誠次君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 議員の捉え方はそれぞれ捉えていただければいいと思いますけれども、私は10年まで存続する、期限まで存続するという意味で申しておりましたし、実質的には今申し上げていますとおり、今後も安土町総合支所を残し、また活用し、安土と八幡の2つの柱としてまちづくりを進めていくということで進めさせていただいております。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 切りがございません。市長は旧安土地域のまちづくりをどのように考えておられますか。まちづくりの理念だけでなく、具体的な取り組み手法やスケジュールを交えてお答えください。
○議長(北川誠次君) 小西市長。
◎市長(小西理君) これまでもるるご説明、また答弁もさせていただきましたように、一つの大きな柱として、歴史まちづくり計画の中において、これまであります安土の文化、歴史資産と、これをしっかりと位置づけて安土のまちが将来観光、また地域の産業、農業を含めましてしっかりと若者を含めて魅力が持てるまちづくりになるように進めてまいりたいと考えております。
 中にしましては、これまで安土、西の湖を周辺にしたルート一体化のいわゆる観光ルートの開発、そして今2号線の開発が若干おくれておりますけれども、市と周辺のいわゆる環境、いわゆる観光としての環境整備、そしてまた支所長からきょう申しましたように、老蘇地区を含めた観光ルートの開発等進めてまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) では、合併10周年記念事業が先日中止ということで通知がされましたが、なぜ無期延期ではなく中止にされたのでしょうか。お伺いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 江南副市長。
◎副市長(江南仁一郎君) お答えを申し上げたいと思います。
 議員もご承知のとおり、この10周年というのは職員にとりましても、それから多くの市民の皆さんにとりましても、とりわけ意味のある年、そして日だったというふうに思います。その意味で、多くの職員がこの10周年、3月21日に向けましてさまざまな準備、取り組みをさせていただきました。
 その思いから申しますと、当然議員がご質問いただきましたように、延期という選択肢も実はあったわけでございますけれども、もろもろの準備等、あるいは特にこのコロナウイルスの蔓延下におきまして、期限を定めない延期ということを決定することのほうが、果たして妥当なのかどうかということもございましたので、さまざま議論を尽くす中で、3月21日につきましては中止という決定をさせていただいたほうが明確であろうということで、中止とさせていただきました。
 ただし、5年ないしは10年ごとに、さまざまな市に対するご功績のあった方々を表彰する機会として設けておった部分もございますので、この部分につきましては何らかの形でその労に報いるための場を設けたいということで、改めてその場所を設けさせていただくということは表明をさせていただいたところでございます。
 したがいまして、この現下の状況がいつ収束するかわからないという状況の中で、ただ単に延期という形をとることもいささか問題があるのかなということで、これは実は断腸の思いで中止を決定させていただいたということでございますが、これは必ずしも実施をしないということではございませんで、市民の皆様の思いでありますとかそういった状況に応じて、これはある程度幅を持たせた対応はさせていただきたいと思いますけれども、今どうだと言われますと、これはもう中止ということで、市民の皆さんのご理解をいただきたいと、こういうように考えておりますのでよろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) ありがとうございます。
 本当に本市の一つの節目として、今後実施できれば、そういう時期が来るようであれば善処していただきたいと思いますんで、よろしくお願いします。
 それでは、大きく3項目めの安土コミュニティエリア整備についての質問です。
 私は、昨年9月市議会定例会におきまして、安土コミュニティエリア整備と防災のまちづくりを進めるためにも、消防団安土分団の活動拠点をコミュニティエリア整備とあわせて要望をさせていただき、質問させていただきました。
 その回答から、小西市長がコミュニティエリア整備の必要性を理解いただき、前向きに取り組んでいただけるものと期待しております。
 さて、今回は教育の観点からコミュニティエリア整備の必要性を検証し、今後の具体的な取り組み内容についてお伺いします。
 他学区では小学校施設やコミュニティ施設の耐震化問題を初め老朽化問題、地域防災の課題などを解決するために、小学校施設、コミュニティセンター、消防車庫などを一体的に整備し、学区民の1割が避難できる避難施設、地域防災の拠点として整備されてきました。
 安土小学校は校舎の耐震化は完了しておりますが、施設は狭く老朽化が進み、特にグラウンドは直線で100メートル、トラックで200メートルを確保できない状況にあります。
 保護者が学校を訪問される場合には、駐車場がないため雨や雪の悪天候のときでも自宅から徒歩もしくは自転車で小学校に向かわれている状況にございます。
 運動会においては、運動場の周囲を保護者の方々が足の踏み場もないような状態で応援観覧されており、安土はいつほかの学区のような整備してもらえるんやという声が飛び交います。
 直近に整備された桐原学区、岡山学区などのコミュニティエリア整備事業の小学校施設を拝見いたしますと、子どもたちが安全で安心して学校生活を送ることを第一に、ICT教育、バリアフリー化された施設、学区民が一堂に会して運動会などが開催できるグラウンドや体育館、さらには保護者や学区民が利用する駐車場が整備されております。
 このように、コミュニティエリア整備は、小学校施設だけでなくこの施設で実施されている社会教育を初め社会体育、生涯学習、環境学習、避難施設を活用した防災訓練など、さまざまな分野の活動を視野に地域に愛着と誇りを持ち、地域文化を発信させる地域文化の拠点として活用されています。
 私は、同じ市内の子どもや地域住民が、学区が異なるというだけで物理的な学習環境や活動環境に格差が生じていることに疑問を感じています。
 安土学区の約6割強の方々は、このような環境の格差がなくなるよう、一日も早くコミュニティエリアによる施設の一体整備が進むことを願っています。
 また、市長選挙において小西市長の公約には、小学校の新築、防災機能を備えたコミセンの整備を優先的に取り組むと掲げられておられます。
 このことを受け質問させていただきます。
 まず、小西市長の選挙公約には、先ほども申しました安土地域の不公平感の是正、小学校の新築、防災機能を備えたコミセンの整備を優先的に取り組むと掲げられています。
 安土コミュニティエリア整備について、市の考え方、具体的な実現に向けた方策やスケジュール等をお示しください。
 次に、9月市議会定例会において総合政策部長から地質調査等委託は、コミュニティセンターを含めた取り組みを進めているというご回答をいただきました。
 この地質調査の結果では、コミュニティエリアによる施設整備において物理的に建設が可能なのか、はたまた不可能なのか、お伺いいたします。
 以上、初問です。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇君) 西津議員の安土コミュニティエリア整備についてのご質問にお答えします。
 片岡議員のご質問でお答えしましたとおり、安土小学校については整備候補地の比較検討資料が年度内に提出される予定なっており、地元で立ち上げていただきます検討組織で現在地か移転か結論を出していただきたいと考えております。
 小学校が移転整備となる場合は、小学校だけでなく、コミュニティセンターを含めたコミュニティエリアとしての整備も考えられることから、比較検討資料作成に当たっては、コミュニティセンターの整備についても考慮したものとなっております。
 次に、地質調査経過の速報について、地表から厚さ10メートル程度の粘土性地盤であることを確認しておりますが、建設不可能であるという報告は受けておりません。
 以上です。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 今回の調査はコミュニティエリア整備も踏まえて考慮されており、その結果としては今の答弁いただきましたが、当該候補地に建設可能であるという認識でよろしいのですね。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇君) 再問にお答えします。
 建設不可能であるという報告は受けていないということですので、可能であるというふうに認識していただいていいと思います。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) さきの議会におきまして、小西市長みずからしっかりと議論できる形をつくり、住民の方が納得できるように進めると、こういった旨の回答をされておられます。
 安土学区民がみずから取り組まなければならないことも、市行政の取り組みや状況の変化により異なってまいります。例えば今議会においてGIGAスクール構想推進事業予算が提案されていることからも、今後児童・生徒一人一人タブレットのICT環境整備が必要になってきます。このような将来環境を見据えて、教育環境に耐え得るかということも検証材料に組み込まなければならないと思います。
 だからこそ、何事においても物事を進めるには本当に地域住民の方々との情報共有が大切であると思います。
 今回の地質調査では、完了後、数カ月経過しておりますが、地域住民の方々との情報共有をされているのでしょうか。お伺いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇君) 再問にお答えします。
 現在、今報告を受けている時点では10メートルまで粘土質があるということは確認しておりますが、比較検討となる資料については本年度末ということですので、それを、資料ができましたら、片岡議員のときにもお話しさせていただいたと思うんですが、安土、地元の議員さん、それからまちづくり協議会の皆さん、それから自治会の皆さんにご相談させていただいて、検討組織が一番いい検討組織はどこかということを確認させていただいてから立ち上げていただいて、比較検討していただいた後、市民の皆さん等々にお話をしていきたいなと思っておりますが、比較検討をしていただく前にその資料を安土町民、旧安土学区の方に見せていくのはどうかなと思います。
 同時並行にはなるかと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) ありがとうございます。
 地域としっかりと情報の共有をしていただいて、市長の言われる市民主体で市民とともに歩む行政を進めていただきたいと思います。
 それでは、大きく4項目。
○議長(北川誠次君) 質問の途中ですが、ここで休憩します。
               午後2時37分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後2時51分 再開
○議長(北川誠次君) 再開します。
 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) それでは、大きく4項目めの安土のまちづくりについての質問に移ります。
 ご承知のとおり、旧安土の弁天市営住宅は武佐市営住宅の整備とあわせ、解体の上、整地されています。市では、安寧のまちづくりを推進するために、東京大学教授を招き、安土町商工会、安土町まちづくり協議会などの地域の方々とともに、この市営住宅跡地などを有効に活用し、安寧のまちづくりの実現のためにプロポーザルによる事業者選定を行い、事業提案のあった内容について地域の方々とワークショップを実施されるなどの地域を巻き込んだ取り組みを進めてこられました。
 しかし、この1年間、安寧のまちづくりの活動が見えてこないことから、ワークショップに参画された地域の方々から、安寧のまちづくりはどうなったの、中止になったのと、このような質問を受けるわけです。
 そこでお伺いします。
 まず、安寧のまちづくりの今日までの取り組み、経過と現在の状況についてお伺いします。
 次に、この安寧のまちづくりの今後の具体的なスケジュールをお示しください。
 この安寧のまちづくりには地域の役員の方々も委員として参画されておられます。役員の方々へ適時の情報提供がなされているのか、お伺いします。
 初問とさせていただきます。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 原田総合政策部長。
             〔総合政策部長 原田智弘君 登壇〕
◎総合政策部長(原田智弘君) よろしくお願いいたします。
 西津議員の「静かな水辺で暮らす」事業のこれまでの取り組み、経過と現在の状況、今後のスケジュールについてお答えをいたします。
 これまでの取り組み経過につきましては、片岡議員の代表質問でお答えしましたとおり、平成30年度に地域住民の皆様にも参画いただいたワークショップを経て、平成31年3月に、「静かな水辺で暮らす」事業計画を策定しております。
 今年度は、事業の詳細な方針につきまして、パートナー事業者と安寧のまちづくり推進協議会の有識者と協議を行いながら、事業計画の詳細な方針について検討を進めているところでございます。
 次に、今後のスケジュールにつきましては、昨年11月にパートナー事業者より最終的な事業方針案が提出されましたので、ことし3月に推進協議会を開催し、事業方針について協議を行う予定でございます。
 これにより事業計画の詳細な部分を含めた方針について承認が得られれば、今後、法令手続等必要な手続を進めていくとともに、地元合意に向けた取り組みを行う予定をしております。
 なお、地域役員の皆様への情報提供についてでございますが、現状といたしましては、事業の詳細部分について最終案の検討を進めているところでございまして、現在、「静かな水辺で暮らす」事業として進展はないことから、役員の皆様への情報提供までには至っておりません。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) ありがとうございます。
 この質問については、昨日も答弁いただいておりましたので了といたしまして、地域の役員や各種団体の役員の方々に対しまして、事業の参画を求める場合にはしっかりとした事業計画、進捗管理、期間を要する場合には情報提供などを適切に実施していただくことを要望とさせていただきまして、最後の大きく5項目めの市役所新庁舎建設についての質問に移ります。
 小西市長が初登庁された日に、市役所新庁舎に係る建設請負工事契約の解除をされてから、この4月で丸2年になります。市長選挙の争点はこの庁舎問題であったと言っても過言ではないかと思われます。
 その中、約1万1,600名の有権者は当初の新庁舎建設に賛成されてきました。逆に、小西市長は約2万1,000名の信託を受けた結果、民意による契約解除であると今日まで言われてこられましたが、市民は契約解除に付随する多額の賠償まで承知していたかと言い切れるでしょうか。また、新庁舎の具体案もいまだに示されておりません。
 そこでお伺いします。
 まず、違約金についてですが、金額が大きい上、その支出が市や市民に何も見返りを生まない無駄金と言っても過言ではありません。違約金交渉はいつまで行うのか、市として幾らまで支払う覚悟があるのか、お伺いします。
 次に、新庁舎建設のコンセプトと建設費総予算についてお示しください。
 次に、ワンストップサービスの考え方についてですが、コンシェルジュ機能はどのようなことを行うのか、具体的な仕組みについてお伺いします。
 最後に、八幡学区の防災施設の考え方についてです。
 新年度予算で八幡小学校及び八幡コミセンの防災設備に係る予算が計上されていますが、当初の新庁舎計画案に組み込まれていた八幡学区の防災機能との違いについてお伺いします。
 以上、この項目初問といたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 江南副市長。
             〔副市長 江南仁一郎君 登壇〕
◎副市長(江南仁一郎君) 西津議員お尋ねの新庁舎建設に関するご質問に順次お答えをしてまいりたいと思います。
 まず、平成30年4月の市庁舎整備工事請負契約の解除に伴う違約金についてでございますが、議員もご承知のとおり、損害賠償金のうち工事用地の現場復旧も含めた工事に要した実費部分、いわゆる工事関連費の精算は、本年度9月補正予算で計上しました約4,670万円の支払いにより完了しております。
 一方、株式会社奥村組様が損害賠償に関する協議に要したとされる費用や契約解除により失われたとされる逸失利益につきましては、現在も交渉を重ねているところでございます。
 これまでにもご説明を申し上げておりますとおり、同社に対し誠意を持った話し合いを重ねているところであり、交渉期限を設けてはおりませんでしたが、市庁舎整備工事検証委員会終了後、約1年を経たことから、滋賀県建設工事紛争審査会への仲裁申請も視野に入れながら、早期解決に努めてまいりたいと考えております。
 また、市として幾らまで支払う覚悟があるのかというご質問でございますが、現在も話し合いを重ねているところでございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと存じます。何とぞご理解を賜りたくお願いを申し上げます。
 次に、新庁舎建設のコンセプトについてでございますが、訪れる全ての市民にとって手続や相談がしやすく、ハートフルな庁舎とするため、行政機能ごとの集約化と南別館やひまわり館の有効活用によるコンパクトな庁舎を実現し、初期投資費用の抑制を図ってまいります。
 また、ワンストップサービスや防災拠点機能などに加え、長期的な設備更新や改修費なども含めたライフサイクルコストという観点において、庁舎の機能や性能とコストバランスにすぐれた庁舎とする考えでございます。
 市庁舎建設に係る総額予算につきましては、基本計画案でお示しをしておりますとおり、現本庁舎の撤去費用を含めた新庁舎建設概算事業費として近年の新庁舎建設工事費の先行事例単価平米当たり45万円から50万円を参考にしたおおむね41億8,000万円から46億3,000万円と想定しているところであり、そのほかにも情報システム関連費として6億円、備品購入費として2億1,000万円程度を見込んでいるところでございます。
 次に、ワンストップサービスの考え方についてでございますが、行政機能ごとに集約した庁舎において、市民サービスに関連する行政サービスのワンストップサービスを実現させたいと考えております。
 さきの議員の代表質問でもお答えいたしましたとおり、来庁者の目的に合わせ、迷わずに手続や相談ができるようにコンシェルジュを配置し、市民が必要とされる手続や窓口を適切に案内できるようにするとともに、必要な支援につなげるため、市民に寄り添い、担当者との橋渡し的な役割を担うものとして具体的な検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
 次に、八幡学区の防災施設の考え方についてでございますが、新庁舎内に八幡学区の避難場所としての機能を含める考えはございません。
 市役所庁舎は来庁者や観光客などに対応した災害時の一時避難スペースや罹災証明書などに対応可能な臨時窓口スペースを確保するものの、八幡学区を含めた市民の避難場所につきましては基本的に各学区コミュニティセンターや小学校に位置づけております。
 前計画におきましては、八幡学区民の災害時の一時的な避難所として会議室、談話交流室、オープンスペースなど、計約3,000平方メートルを開放し、学区民の1割に相当する約1,500人分の避難場所が確保されておりました。
 これらの機能につきましては、八幡学区民の避難場所である八幡小学校体育館の大規模改修とあわせ、非常用の自家発電設備や給水設備のほか、排水貯留槽を令和3年度中に整備したいと考えております。
 また、八幡コミュニティセンターにおきましても、非常用の自家発電設備や受水槽及び排水貯留槽を令和2年度中に整備し、学区の防災拠点としての機能を担うことといたしております。
 こうした八幡学区の防災施設の整備につきましては、平成30年度以降、学区自治連合会や、またまちづくり協議会の皆様と協議を重ねることで一定のご理解を得ているものと考えております。
 引き続きまして、地域の皆様と協議をしながら、計画を進めてまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 再問させていただきます。
 違約金についてですが、市庁舎整備工事検証委員会、いわゆる第三者委員会で検証されるべきはずであった逸失利益、第三者委員会が終了後のいまだに交渉中です。しかも、最終的には滋賀県建設工事紛争審査会の仲裁を視野に入れて早期解決に努めるという答弁でございます。
 結局、県の仲裁を視野に入れるのであれば、なぜ第三者委員会を慌てて立ち上げられたんでしょうか。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 再問にお答えさせていただきます。
 市庁舎整備工事検証委員会における審査内容につきましては、ご承知のとおり、請負契約の内容に関するものと、それとあわせて損害賠償金額の審査を行うことでございました。これにつきましては、平成30年6月臨時会を経て設置されたものでございます。
 当初は、株式会社奥村組様から請求書の提示というものがあるように考えておりましたけれども、実際には30年10月19日付で契約解除に関する申し入れがなされ、検証委員会では具体的な損害賠償金額ではなく逸失利益の考え方について議論されたものでございます。
 結果としましては、既にお示しさせていただいておりますとおり、契約解除に伴う株式会社奥村組の逸失利益は今回の審査範囲においては極めて小さいと結論づけられております。
 この考え方を踏まえまして、市としましては、これまで同社と交渉を重ねてきたわけでございますけれども、先ほど申し上げた検証委員会の報告というものを参考に、近江八幡市としての考え方を相手方に伝えているものでございますので、ご理解いただきたいというふうに考えております。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 早期解決に努めると言われましても、それこそ曖昧な回答で見解の相違が生じてしまいます。いつまでに逸失利益への確定をさせるのかを市民に対して明確に説明がつくよう、お示しください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) お答えさせていただきます。
 現在も協議を重ねておるということは再三申し上げておるとおりでございますけれども、現時点におきましては両者の合意による解決を図りたいというふうに考えておるところでございますので、両者合意による解決を前提とした場合には、解決の期限をいついつまでと近江八幡市側から申し入れること自体は賠償金額への影響も大きくなるということが考えられますので、好ましくはないというふうに考えております。
 また、ある時点において、滋賀県建設工事紛争審査会への仲裁申請を行った場合ですと、その後は仲裁委員の皆様方にその審理を委ねるということになりますので、その時点においての解決時期がいつになるかということは市から申し上げることができないという状況にあります。
 ただし、いたずらに長引いた交渉をし、また解決が長引くということは好ましくないというふうにも考えておりますので、あくまで早期解決を図っていける手だてを考えていきたいというふうに考えております。
○議長(北川誠次君) 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) この契約解除に伴う賠償問題を解決しないまま、庁舎建設に取りかかるというのは市民の理解が得られないとも思います。
 さて、賠償問題が進まないのは、市と奥村組の要求や希望額に大きな隔たりがあるというふうに仄聞しております。しかし、この問題の本質は何も生み出すことのない賠償への公金支出や市財政への影響を市長がどう受けとめておられるかにあると思います。
 市長は、市民の血税を使った無駄遣いとも言える公金支出について、心が痛まないのでしょうか。お聞かせください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) これまでもずっと申し上げてきましたとおり、2万1,000平米に及ぶ大きな庁舎の建設というのは、建設費は言うに及ばず、そのライフサイクルコストを抱えますと大変大きな後年度の負担、また未来の市民への負担になると、これを大前提といたしまして、あわせまして選挙前より住民投票で決めさせてという直接署名運動も行いましたし、また市長選挙後まで契約を待ってくれというような主張もずっとしておりました。
 にもかかわらず、強行的に契約をされたことによってこういう賠償金は発生したわけでございますけれども、あわせましてその賠償金というものを踏まえた上でも、この大きな庁舎建設にかかわる建設費を含めたコスト並びにさらにそれの3倍を超える、また4倍とも言われるようなライフサイクルコストを我々市民が負担していくということは、我が近江八幡市にとって、私にとっては考えられないことでございます。
 そういう中で、今回賠償金というものが議員おっしゃるように何も利益を生み出さないものではあろうという考えもありますけれども、この大きな将来に対する大変大きな市民の負担をこの賠償金を負うことによって避けることができるという大変大きな意義と将来の近江八幡市民に対しての大きな責務を果たしているというふうに考えております。
 したがいまして、一時的に税金を使った無駄遣いにならないか、これはならないというふうに私は考えております。むしろ、将来の大きな市民の負担を抑えるための必要な経費であると、残念ながらそういうものが発生してしまったと大変心苦しくは思いますけれども、訂正しなければならない時期だと思っております。
             (「うそついたらあかん……」と呼ぶ者あり)
○議長(北川誠次君) ご静粛にお願いいたします。
 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 一度、前代未聞の自治体による契約解除行為をされた庁舎建設です。庁舎建設の入札をするにしても、当然請負業者から不信感は抱かれていると思います。
 市長が言われたオリンピック経済の安定が本当に見込めるのか、またスムーズに落札業者が決まるのかという不安もついてまいります。
 次期の市長選挙でまた庁舎建設が覆ったらどうなるのかという市民の不安の声も届いております。市長選まであと2年の任期ですが、いまだに青写真も示されておりません。
 昨日の答弁では、令和4年に庁舎建設着手ということでしたが、なぜ早急に違約金の解決をして市長任期中に建設着手されないのか。お示しください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 違約金につきましては、賠償金の交渉でございますので、できるだけ早期に解決をしたいとは考えておりますけれども、市民のまさに税の投入でございますので、できるだけその金額を抑えることが大事だと考えております。
 そういう意味で、先ほど理事から回答しましたように、期限を設けることなく粘り強く交渉していくというのが重要だと考えております。
 一方で、新庁舎につきましては、これまでこの庁舎の老朽化を含めまして早期の建てかえが望まれております。したがいまして、今回予算提案しております案件が認められましたら、今年度中に基本計画を策定し、来年度、基本設計の発注に入ってまいりたいと考えております。
 新庁舎の方針、スケジュールにつきましては、これまでもご説明しましたとおり、庁舎建設完成までのスケジュールにつきましては、令和2、3年度において基本設計、実施設計を行い、4年度に建設工事に着手してまいりたいと考えているところでございます。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 初問答弁によりますと、本庁舎建設に約46億円、情報システム関連費6億円、備品購入費2億円ということでしたが、新庁舎ができるまで活用される現庁舎耐震費と安土総合支所の耐震費、その他南別館活用のための費用や八幡学区の防災拠点整備費、市民広場整備費用等関連費用も全てお示しください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) お答えさせていただきます。
 去る2月10日、市庁舎整備等特別委員会でも提示させていただいておりますけれども、現本庁舎の耐震改修費は今定例会に提案させていただいておりますとおり、現庁舎の耐震改修費約1億3,000万円、それから安土町総合支所を耐震改修する場合の経費が約1億5,000万円、またひまわり館の改修、これにつきましては設備更新、外壁補修等と聞いておりますが、これが約1億円、南別館を改修する場合の経費はエレベーターを設置した場合において約8,000万円、それから先ほどありましたとおり、情報システム関連費は前計画を参考に6億円、外部倉庫を約1億2,000万円、備品購入費につきましても前計画を参考に約2億1,000万円、八幡学区の防災拠点整備費としては先ほどありました八幡小学校、それからコミュニティセンター関連で2億6,000万円、市民広場の芝生化の整備費としましては、これは幅がありますけれども6,300万円から1億1,700万円程度が想定されるというふうにお示しをしております。
 ただし、この経費につきましては、本来基本設計を踏まえる中でお示しするものではございますが、現時点で想定するものを提示されたいということが特別委員会から求められたことから、提示させていただいているものでございます。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 今お示しいただきました回答を単純に合計いたしますと、およそ62億円、さらに違約金を仮に10億円として考え、その他もろもろの費用を加算いたしますと、9,000平米の新庁舎建設をするためにおよそ70億円から80億円に及ぶ総事業費が必要となるわけです。
 つまり、当初計画されていた2万1,000平米でおよそ90億円の建設費と大差がなくなるわけです。しかも、庁舎ににぎわいは不必要だとおっしゃっていたにもかかわらず、集いの場や市民広場を計画されていたり建設費も市民病院跡地を主張されていたはずが、現庁舎が予定地になっていたりと、結局以前の冨士谷市長が提案されていた計画から大した変化はなく、規模が大幅に縮小されただけで、平米単価は現在計画単価のほうが10万円以上高くなっていることから考えると、何のために当初計画を契約解除されたのかと考えるわけです。
 さて、ここで私のような凡人には結局どちらが得なのかと考えるんです。
 そこで先延ばしになった小西市長の新庁舎計画のほうがむしろぜいたく庁舎なのではないかとも思います。
 このことについて、小西市長のお考えをお示しください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 西津議員の質問にお答えを申し上げます。
 庁舎の建設費はおおよそ平米単価掛ける平米でございます。
             (「50万でできないよ」と呼ぶ者あり)
○議長(北川誠次君) ご静粛にお願いします。
◎市長(小西理君) 2万1,000平米と9,000平米、明らかに9,000平米のほうが、単価の一、二割を吸収しても、予測はできませんけども、はるかに安くつくることができます。
 さらに、今後ICT等の情報技術等の変化を考えれば、また人口が減少する局面や行政サービスのあり方を考えれば、既存の施設をできる限り利用し、将来においてはそれを別の用途、または除却していくというのが当然あり得る考えであります。
 また、何よりも2万1,000平米の大きな庁舎を建てた場合、その施設の維持、光熱費だけではなくて設備の更新等に含める維持管理費というのは膨大なものになります。
 したがって、この時点において、できるだけシンプルでコンパクトな庁舎を建てるというのは非常に合理的かつ将来の市民負担を少なくする上で必要欠くべからざるものと考えております。
             (「専門家に聞いた……」と呼ぶ者あり)
○議長(北川誠次君) ご静粛にお願いいたします。
 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) いいですか。
 コンシェルジュ配置は現在も受け付けの方がおられますし、随時市民の方と窓口の橋渡し役をされておられます。市民の皆さんが求められておられるのはそのような案内役としてのコンシェルジュ機能ではなく、一つ屋根の下でスムーズに所用が解決できるようなワンストップサービスを求められておられます。
 先ほど答弁いただいたように、市役所に来られた市民お一人お一人にコンシェルジュ配置をするとすれば、一体何名の配置をされるおつもりで、どれぐらいの人件費を見積もられているのでしょうか。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 今、実際の市民のニーズを考えますと、実際市役所に来られる多くの方の中で、実際どういう手続をすればいいのか、どこに行けばいいのかというのがわからない方は非常に多くある。また、これからの福祉社会を考えますと、一つの分野だけでなくてさまざまな分野が関連しながらサービスを受けなければならなくなる。こういうことは考えられます。
 そういう中で、ICT技術等を十分に活用しながら、来局者に寄り添った形で、その方だけではなくてその方のニーズを翻訳しながら、隣に寄り添うような形でサービスを提供するような形が理想的であると考えております。
 そういう中で、どれくらいの人数が必要かというのは今後市民のニーズを見ながら考えていかなければならないことでございますけれども、庁舎内でさまざまな事務作業をするよりもそちらに人数をかける方がはるかに市民サービスの向上でありますし、庁舎内における事務作業においては、先ほども申し上げましたように、さまざまな情報技術等を駆使しながらできるだけ簡素化しつつ、市民の皆さんに寄り添ったサービスを提供していきたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆16番(西津善樹君) 回答になってないように思いますが。
 八幡学区の災害時対応につきましては、他学区と格差が生じることのなきよう、後でこのようなはずじゃなかったと言われることのないように地域住民の方々と十分に協議を重ねていただきたいと思います。これは要望させていただきます。
 さて、この庁舎問題については、しっかり議論し判断しなければ業者の当市への不信とともに大切な市の財政が毀損されかねません。市長への責任追及は議会の役目ですが、それとともに我々も議員としてしっかりとチェック機能を果たしていきたいと思います。
 質問とさせていただきます。ありがとうございました。
○議長(北川誠次君) 以上で西津善樹君の個人質問を終わります。
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