録画中継

令和3年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月10日(金) 一般質問
山本 英夫 議員
(1)大雨の対応について
(2)議第73号一般会計補正予算(第4号)債務負担行為について
◆24番(山本英夫君) 今議会最後の質問者、大トリになりました、分割で個人質問いたします山本英夫です。よろしくお願いをします。
 今年8月13日から15日における大雨は、九州や広島県などにおいて大雨特別警報が発表され、各地において大きな被害をもたらしました。被害に遭われた被災者の皆さんには心よりお見舞いを申します。
 当市においても、水防本部が設置され、各学区の消防団なども地域の皆さんの安全のため出動いただきましたこと、衷心より感謝をいたすものです。
 さて、通告初問では大雨の対応についてを予定しておりましたが、事前に何人も災害対応について質問されていますので、私の質問は主に八幡学区周辺に絞らせていただきますので、よろしくお願いをします。
 さて、このたび八幡学区における8区から11区の地域においても、背割り排水や道路側溝よりオーバーフローした雨水の氾濫により、一部民家で床下浸水した事案が発生しました。八幡堀の水位が1メートル程度増水したことも一因かと考えられます。遊歩道も冠水し、幾つも溝蓋が流されてもいます。市から頂きました報告書には八幡堀水門の全開対応と表示されているところですが、冠水を防ぐまでには至っておりません。八幡堀も琵琶湖の直結した河川であります。今回の場合、県要請で琵琶湖の水位低下に向けた対応要請に近畿地方局が応じ、洗堰の放流が行われ、市内には甚大な被害には至らなかった模様ですが、過去の経験では南郷洗堰で水門閉鎖をされ、市内各所において大きな被害があったと記憶があります。これからも度々起こる可能性のある異常気象、大雨において、南郷洗堰の水門、琵琶湖の水位は市民の安全を確保するために外せない問題と考えられますが、どのように市長部局は考え、お取り組みいただいておられるのか、また事前対策という中では、各背割り排水、側溝などの在り方における取組についてご答弁をお願いします。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
 江南副市長。
 〔副市長 江南仁一郎君 登壇〕
◎副市長(江南仁一郎君) 山本英夫議員の大雨の対応についてのご質問にお答えをいたします。
 一級河川八幡川には、北之庄町地先に水資源機構が設置された水門があります。大雨のときには、背割り排水路から八幡堀へ流れ込む水量が多く、八幡川の水位が急激に上昇するため、西の湖側にも増水した雨水を流すため全開の措置をいたします。今回も、14日9時過ぎ頃から雨が降り始めたため、水門を全開いたしました。今回のことを踏まえまして、八幡堀を利用される事業者と開閉の時期について調整を行い、水位上昇に影響がないように対応してまいります。
 また、八幡堀の水位上昇につきましては、琵琶湖の水位にも影響を受けております。このため、瀬田川洗堰の適正操作による洪水抑止対策などを県に求めているところでございます。去る8月6日付で策定されました淀川水系河川整備計画変更案では、今日まで中断しておりました大戸川ダムの整備促進等がうたわれてるところでもあり、長期的には一定の治水効果が見込まれると考えるところでございます。
○議長(平井せい治君) 当局の回答はありませんか。
 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) このたびの大雨では、桑実寺、石寺での山の崩落があり、八幡山においてもお不動さんの小屋が流されたようにお聞きをいたしております。八幡山周辺においては、異常現象として、湧き水を含め土砂災害の前兆を思わせるのではないかとの事案があり、地元住民の方々は不安を覚えておられます。ハザードマップにもあるように、土砂災害警戒区域や急傾斜地崩壊危険箇所等、危険地指定を受けている山が八幡山でありますし、過去に崩落の前例もあります。大きな被害を出さないためにも危機管理、事前対策、対応が必要とされていますが、どのように考え、取り組まれておられるのかお尋ねをいたします。
○議長(平井せい治君) 福本都市整備部長。
◎都市整備部長(福本盛重君) 山本議員の再問にお答えいたします。
 この雨によりまして、八幡山周辺でも数か所の湧水等の被害報告を受け、現地確認を行い、応急対応を実施いたしましたが、人家に影響のあるような被害はございませんでした。ご質問の事前対策や対応につきましては、八幡山周辺で民家が張りついている土砂災害の危険箇所の対策について、一定完了はしておりますが、新たな危険箇所の発生のおそれや施設の老朽化もあり、土砂災害警戒区域等に指定された区域や崩壊等の危険性の高い箇所については6月の梅雨入り前後に県と合同でパトロールを実施し、危険箇所を発見されたら早急な対策を行っております。また、地元等から事前連絡や報告があれば、その都度現場を確認するなどの対応を行っております。
 なお、今回の大雨により各地で地盤の緩みなども考えられることから、崩壊等の危険性の高い箇所や被害報告のあった箇所について市独自において重点的にパトロールを実施する予定としております。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) あわせて、お隣の日杉山についてもお尋ねをいたします。
 最近、熱海で人災とも取れると報道されている土砂災害がありました。人的な行為が原因ではないかとされる崩壊であります。そうした中で、日杉山ですが、山肌がむき出しの状態であります。樹木が見られず、山自体が低くなったとはいえ、また岩盤とも言われていますが、過去において人災を伴う崩落があった場所として、危険性において、また景観においても問題視されなければならないと思いますが、いかがお考えなのかご答弁をお願いします。
○議長(平井せい治君) 栄畑都市整備部理事。
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 日杉山につきましては、以前民間事業者により岩石の採掘が行われており、岩石の採掘に当たりましては滋賀県から採石法に基づく採取計画の認可を必要としており、当該地においても滋賀県から認可されてきたところでございます。その採取計画では、採取後、速やかにのり面緑化、自然環境の保全に期する跡地整備を行うこととされており、現在も県におきまして、事業者へ採取計画の遵守がなされるよう指導等が行われてるところでございます。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 日杉山問題については、平成16年、17年に質疑もありますので、改めて確認し参照いたします。
 「県の認可というわけでございますけども、市に対しても意見照会等もございます。」、「今後の工事に対して、大変心配をされております。行政ももっと住民の中に入っていただきまして、協働の精神でもって県と事業者に対して具体的な強い指導力をとっていただきたいと思いますが、今後のお取り組み、考え方についてもお伺いをいたします。」が当時の質問でもあります。平成16年9月議会においての質疑、答弁では、「なお、現在日杉山で採石されている件につきましては、採石法に基づきまして、県が許可されている業者が採取されておりまして、採取終了後の跡地には緑化を伴う計画と聞いております。今後、県とも連携を図りながら、良好な風景が形成されるよう努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。」、「次に、日杉山の景観についてですが、県の許可により、今現在もこの作業はされておるとのことでありますが、では後処理については、県が最終責任を持つと考えてよろしいのでしょうか。」、「まず、採石作業後の跡地の緑化についてでございますが、先ほども申し上げましたとおり、県に対して跡地の緑化についての計画が提出されております。この中では、のり面の一部に植樹が行われ、低木の種子を吹きつけて緑化を図る計画と聞いております。この計画の実施については、県の所管するところであり、市が関与するような形にはなっておりませんが、計画が適切に実施されるように、県と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。」、「日杉山の保全の重要性を要望書にしたため、多くの市民の署名を添えて訴えをされました。」、「その内容は、日杉山は別名鶴翼山の一部であった歴史を持つ、地域としては大切な財産であるということ。また、日杉山は市民の原風景の一つとして地域の誇りであり、愛着を持つ重要な景観の要素である」などという内容でございました。また、市としての意見照会の内容は、「前回と同じく、望ましくないとの意見を付したところでございます。しかし、実質上採取計画をとめる計画は現在の法律ではなく、また岩肌が露出しているような現状をそのまま放置することも、また景観上好ましいとは申せません。」、「今後の取り組みといたしましては、採石法に基づく申請が提出され、許可された場合には、掘削された岩肌が露出した斜面を最上部から順次形を整え、緑化を行い、最終的には植生調査に基づく従来の草や木で覆われる景観へと再生が図られるよう、事業者を指導したいと考えております。また、県にもそのように強く要望していきたいと考えています。」、「次に、緑化の具体的な計画についてですが、採石跡地には造成された森林とのり面に、また平たん地、また調整池等が配置されます。そのうち造成された森林地及びのり面には日杉山周辺の植生を調査した結果、アラカシ、ソヨゴ、ヤマハゼなどの同種類を植樹されるという計画でございます。」との質疑や答弁が16年から、17年前の議場でのものであります。
 日杉山は鶴翼山の頭の部分に当たる大切な景観であります。現状の鶴翼山の無残な姿に心を痛めているのは私一人ではないと思います。聖徳太子建立とされる願成就寺があり、松尾芭蕉の句碑が存在する日杉山であります。八幡の文化的重みを担ってることを加味し、取り組まれることが重要です。今回の答弁とは当時と何が変わったか、住民不信が募るものではないでしょうか。しっかりした対応を強く望んでおきます。
 改めて八幡山に戻りますが、熱海の例でもあります。静岡県熱海市において大規模な土石流が発生してから2か月です。8月末時点では、これまでに26人が犠牲となり、今も1人が行方不明となっています。警察などによる捜査が続けられています。依然として150人余りが避難生活を余儀なくされていて、復旧や復興への道のりは遠いままです。時系列で検証を見ると、少なくとも7月3日の早朝時点で複数の住民が異変を感じていた、複数の住民が目撃していた異変は土石流の前兆現象だったと見られている。今回の大雨のとき、そういった前兆現象ではないかと住民が危険を感じる現象が起こっているから住民は心配されているのです。取り組む上で県や市の指導や何やかんやといっても、結局被害を受けているのは市民、住民です。何がどこがと言い繕うだけでは災害被害は防げません。何がどうできるのか、早急なお取組をよろしくお願いします。
 さきに申しましたが、このたび八幡山周辺においてもこのような危険現象、湧き水、小規模ですが、土石流とも思われるものも起こっている中で、前日の質問者にもありましたが、避難指示などは出ないのでしょうか、また八幡堀の水門を開ける基準はどうなっているかなど、地元自治会としては不安な気持ちを抱かれておられるのは仕方ないものであろうと思います。冠水についても、市内多くの箇所で冠水被害がありました。いつも被害が現れる箇所はもちろん、思いもかけないところでも冠水が見られました。根本的な対応の遅れと言われても仕方のない箇所もあるように思います。最近の異常現象の中では、大雨等に対しいっときでも早い対応が必要でありますので、市民の健全な環境、安全のため、しっかりしたお取組をお願いいたしておきます。
 では次に、議第73号令和3年度近江八幡市一般会計補正予算(第4号)のうち、債務負担行為、資料館及びかわらミュージアム管理運営事業と健康ふれあい公園施設管理運営事業に関して質問をいたします。
 指定管理における補正予算でありますが、資料館及びかわらミュージアムにおいては1億2,200万円、健康ふれあい公園においては2億4,800万円が計上されています。
 そこで、質問でありますが、まず資料館、かわらミュージアムにおいては、前回の平成30年9月議会においては3年間において6,430万円が計上されていましたが、なぜ今回は5年間となったのか、また1年当たりで計算すると、前回は2,143万3,000円、今回は2,440万円となります。さきに市長答弁にあった、文化を守っていくため、文化的側面を鑑み学芸員などの配置や展示事業、催事などの充実を配慮されたものなのか、増額の理由、積算根拠についてご答弁をいただきたいと思います。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
 嵐総合政策部理事。
〔総合政策部理事 嵐 孝雄君 登壇〕
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 山本英夫議員お尋ねの議第73号補正予算(第4号)のうち、資料館及びかわらミュージアム管理運営事業の債務負担行為についてお答えします。
 今回期間満了により新たに指定管理者を公募し、運営管理の対象としております施設は、資料館、旧西川家住宅、かわらミュージアムの3施設で、平成24年度にかわらミュージアムを最初にお任せして以来、今日に至っておりますが、いずれの施設においても入館者数は、多少の増減はあるものの年々減少傾向にあります。今回期間満了を迎え、次年度から新たに運営をお任せするに当たり、この入館者数減少の原因がどこにあり、いかに解決するのかを踏まえた募集とすべく、募集要項を作成する前段に現受託者や他市に対し類似施設の運用における課題や効果的な改善方法等のヒアリングを実施し、分析と検討を加えました。
 その結果、入り込み客数や施設利用、自主事業収益の増による採算や運営の改善には、指定管理者における中期的な回収を見込んだ投資が一定必要であること、そしてイベント等の実施に当たっても、ニーズの高い演者の出演や展示物の借用には折衝や展示のための準備、公開期間が相応に必要となり、3年間という期限設定が大きな課題であることが判明いたしました。事実本市とほぼ同じタイミングで指定管理の更新を行う類似施設では、確認できただけでも全国で4市において3年から5年への期間変更をされておられました。また、対象施設における学芸分野の取組は、資料等の既存ストックを利用し本市が担うものとしており、市民が本市の歴史や文化に触れていただく機会をつくり、市民が親しみ、楽しめることが重要であると考えております。この実現のために、現在のところ、第三者委員会の設置などにより有識者や多くの市民のご意見を伺い、ストーリー性を持つ展示機会を中・長期的に設けることが効果的であると考えており、期間延長は市が受け持つ学芸分野の充実においても必要かつ妥当であると考えたところでございます。
 続いて、ご質問2点目の増額となる指定管理料の積算根拠についてでございますが、これは他の指定管理施設と同様に、過去3年間の収支実績の平均を基に最低賃金と必要な単価には時点修正を加え算出したものであり、特記仕様の追加や新たな役務負担増等による増額ではございません。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 次に、健康ふれあい公園の施設でありますが、前回は5年間で2億6,740万円でありましたが、令和元年度9月議会においての補正予算で325万円が組まれ、可決されています。合わせて5年間で2億7,065万円でありますが、今議会の議案においては2億4,800万円の計上であります。施設のフルオープンなど条件も変わり、もろもろの理由がかみ合わされての積算であろうかと考えますが、根拠についてご答弁をお願いします。
○議長(平井せい治君) 西川教育部長。
◎教育部長(西川仁司君) 再問にお答えいたします。
 当該公園の前回の指定管理料の積算につきましては、指定管理も初めてということでございましたので、他市町の同種同規模施設の指定管理料を参考に予測される経費を最大限に見越し、積算したものでございました。このたびは、当初の指定管理期間を終え、令和4年度から新たに5年間の指定管理業者を選定するものでございまして、これまでの実績が出ておりますので、その実績ベースで積算した結果、2億4,800万円の計上となったものでございますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) コロナウイルス感染問題において、どこの施設も大きな打撃を受けておられます。指定管理においても利用者減は著しく、採算の合わない事態に陥っておられる事業者も見られるようであります。そうした中で、市としては指定管理者においても損失補填をされると言われておられましたが、その進捗、傾向等についてご答弁をお願いします。
○議長(平井せい治君) 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 再問にお答えさせていただきます。
 指定管理者におけるコロナの影響による損失補填についてですけれども、市の指定管理施設においては、市の指示や利用の自粛などによる収入損失、支出増減が生じることが考えられるため、昨年4月に損失補填の基本的な考え方を定めさせていただきました。本年度におきましても、同方針に基づきまして、市等の指示により指定管理者が閉鎖及び時短された場合の期間等については利用料金収入を基本として損失分の補填をすることといたしております。
 なお、今年度における進捗、傾向等につきましては、まん延防止等重点措置、それから緊急事態宣言のほか、新型コロナウイルス感染症の状況により施設への影響が変わってまいりますので、現時点におきましては全体を把握し、お示しすることが困難であることについてご理解をいただきたいと思います。各施設の損失状況等を今後確認させていただいた上で今後補正予算にも計上させていただきたいというように考えております。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) この2施設の指定管理だけでなく、このコロナ禍、事業者努力だけでは立ち行かない様々な要請関連や、観光であり商業施設があります。細やかな気配りの下、市民の福祉、文化、観光、健康増進のためお取組をいただきますようお願いをし、これで質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(平井せい治君) 以上で山本英夫君の個人質問を終わります。
 以上で個人質問は全て終了しました。
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