録画中継

平成29年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月14日(木) 個人質問
重田 剛 議員
(1)障がい者福祉について
   ①学齢期の障がいや発達に課題のある子どもの支援について
   ②特別支援学校卒業後の生活や就労などの支援について
(2)ICT教育について
(3)司書について
(4)市民大学について
◆2番(重田剛 君) 皆さんこんにちは。
 子どもたちの未来へつなぐ今先ほど加藤議員がおっしゃってくださいました若宮町の政翔会の重田剛でございます。
 暑かった夏の終わり、朝夕は涼しくなり、随分と過ごしやすい季節となりました。夜には虫の音がきれいなきょうこのごろでございます。
 さて、私の夏は消防ポンプ操法で地元桐原消防団が県大会に出場したことでありました。日ごろの消防活動に加えて、さらに連日の厳しい練習を目の当たりにして、本当に頭の下がる思いでした。当日はけがをされている選手もおられましたが精いっぱい奮闘され、思わず目頭が熱くなりました。また、市内全分団から応援に駆けつけてくださいまして、改めて消防団のきずなの深さを感じさせていただきました。
 一方、学校では、先週土曜日に市内4中学校の体育祭が行われ、大きな感動をいただきました。中でも、特に西中学校は、西中生は今月5日に亡くなられた北川忠裕先生の悲しみを乗り越えて立派に頑張ってくれました。これから毎週運動会が行われ、子どもたちが輝いてくれるものと確信いたしております。
 また、中学生の意見発表、これは市内のときの「伝えよう!熱い想い2017」なんですけど、これの県大会が行われまして、中学生の意見発表「私の思い2017」県広場、8月19日に能登川のコミュニティセンターであったんですけど、県内の105校、2万8,035名の中から地元安土中学校3年、前田ヘベカさんの「世界のかけ橋として」が見事最優秀に輝きました。すばらしい発表で最優秀賞間違いなしと思っていましたが、その発表の瞬間は校長先生たちとともに大喜びをいたしました。日岡先生、そうでしたよね。本当に見事な発表でございました。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 このたび私は障害者福祉について、ICT教育について、図書司書について、市民大学について、以上4点について分割方式で質問させていただきます。
 さすがに3日目、18番目ということで、さきの質問者と重なる部分もあろうかとは思いますが、もう一度ご丁寧によろしくお願いしたいと思います。
 まず初めに、障害者福祉についてお伺いいたします。
 お伺いしたいことは2点ございます。
 学齢期の障がいや発達に課題のある子どもの支援と特別支援学校卒業後の生活や就労などの支援であります。
 1点目の学齢期の障がいや発達に課題のある子どもの支援については、乳幼児期、学齢期、成人期と成長していく中で適切な支援が必要と考えます。学齢期の進路先を特別支援学校にするのか、地元の小学校の特別支援学級にするのか、はたまた通級指導教室で学ぶのか、保護者の方の悩みは大変深刻でございます。
 インクルーシブ教育推進のもと、学校現場での特別支援教育の体制強化、子どもや保護者の方の相談についてどのようになっているのか、お聞かせください。
 高校や大学の進学のときも同じであります。福祉と教育が連携した子どもや保護者を中心とした包括的な仕組みが大切であると考えます。障がいのある子どもに対する包括的な取り組みと課題解決策をお聞かせください。
 次に、特別支援学校卒業後の生活や就労などの支援について、今議会で1,543万1,000円補正予算が計上されています。民間心身障害者社会福祉施設整備事業の安土の旧ふれあいセンター悠々元気園を障害児者社会福祉施設に変更するものであります。しかし、これだけで本市の喫緊の課題であります作業所やグループホームの不足が解消するわけではありません。
 このような中、特別支援学校を卒業後、企業への一般就労と作業所などへの福祉的就労の割合などの状況をお聞かせください。
 また、作業所が不足している状況をどのように考え、改善されるつもりなのか、お聞かせください。
 あわせて、生活の場であるグループホームも少ないようにお聞きしますが、グループホームの整備がいま一つ進まない理由をお聞かせください。
 以上、この項目の初問とします。ご回答をよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 重田議員の本当に大切な、重要なといいますか、障害者福祉につきましてのご質問で、学齢期の障がいや発達に課題のある子どもの支援についてのうち、障がいのある子どもに対します包括的な取り組みと課題解決策についてのご質問にお答えを申し上げます。
 子ども発達支援センターは、児童の発達支援の中心的役割を果たす機関として、保護者、関係機関と連携を図り、障害児、発達障害のある子どもたちの発達や育ちを支えています。ゼロ歳から18歳まで切れ目ができないように継続した支援を行うことにより、思春期におけます2次障害を予防し、その子らしい成長、発達を経て就労につなげ、経済的においても自立できるように支援を行っているところでございます。
 具体的な取り組みとしましては、子どもの障がいや特性に応じた適切な支援を継続的に行うため、発達支援ファイルを作成し、子どもの成長に合わせて支援の内容を引き継いでいるところであります。
 しかし、中学校を卒業後に高等学校を中途退学したり就労段階でつまずいたり、ひきこもり状態に陥ってしまうこともあるために、高等学校等と連携をとり、相談窓口を周知し、必要に応じて発達支援ファイルを引き継いで個別の支援体制を整えます。この発達支援ファイルの活用方法を高等学校に紹介することを通して、高等学校での発達障害児に対します理解や支援の質を上げる一つの機会になっているものであります。
 また、子ども発達支援センター職員が高等学校等を直接訪問したり高等学校の担当者が来所し情報交換を行い、必要に応じて発達検査を実施して支援の方策を検討しております。
 さらに、発達相談を受けて家庭支援や不登校対応、進学、就労に関することなど悩みや困り感を受けとめ、支援につなげているところでもあります。
 中学生や中学卒業後のケースについては、長期の相談になる場合が多く、関係機関を含めたケース検討会で教育や福祉、医療の面から支援を行っているところであります。
 しかしながら、中学校卒業後、高等学校等に在籍せず、家に引きこもってしまい、保護者や子どもから連絡が途絶えてしまう場合や児童虐待や貧困など課題が重なっている場合もあり、より一層福祉や教育ほか関係機関と連携し、チームで対応してまいる所存であります。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
             〔福祉子ども部長 鳥居広子君 登壇〕
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 重田議員の発達障害児への支援のうち、特別支援学校卒業後の生活や就労などの支援についてのご質問にお答えをいたします。
 旧安土健康づくりセンター元気園の整備内容につきましては、さきの井上芳夫議員にお答えをさせていただいたとおりで、今回の整備により作業所やグループホームの利用ニーズにお応えできるものと考えているところでございます。
 しかしながら、利用ニーズの動向を見ますと、議員ご指摘のとおり、将来的には生活介護や就労継続支援A型の作業所及びグループホームについて不足が生じることも予想されます。
 特別支援学校の卒業後の進路先について、平成24年度から28年度の過去5年間の卒業生の進路実績を見てみますと、企業等への一般就労が19人、作業所等への福祉的就労が37人、進学が3人、在宅が5人となっており、約6割の卒業生が福祉的就労を進路先とされており、今後も多くの卒業生が作業所等への福祉的就労を進路先とされることが想定される状況にあります。
 本市においては、作業所等の日中活動の場とグループホーム等の住まいの場の整備について、平成26年度から市の障害児者地域自立支援協議会に日中活動と住まいの場プロジェクトチームを立ち上げ、また平成27年度からは日中活動と住まいの場整備支援プロジェクトチームへと発展させ、市内の日中活動事業所の皆さんなどとともに協議検討をさせていただき、事業所間での整備の優先順位を決めさせていただく中で整備を進めてきた経過がございます。
 また、グループホームの整備につきましては、50歳以上の知的障害者における親亡き後の住まいの場の確保という課題解決のために急務を要しておりましたが、整備用地の確保や改修整備に適した物件の確保などに課題もあり、結果として整備がおくれてしまったという現状もございます。
 今後も作業所等の日中活動の場とグループホーム等の住まいの場の整備を進めていく必要があることから、市の障害児者自立支援協議会や近江八幡市日中事業所等連絡会と連携を図る中で整備に向けての協議検討を継続してまいりたいと考えております。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 教育長、日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇 君) 重田議員ご質問の学齢期の障がいや発達に課題のある子どもの支援についてお答えします。
 まず、特別支援教育の体制についてお答えします。
 議員もご存じのとおり、現在障がいのある子どもと障害のない子どもがともに学ぶインクルーシブ教育の推進により、小・中学校における特別支援教育のあり方が大きく変容しています。
 本市でも、特別支援学校ではなく地域の学校の特別支援学級を、あるいは特別支援学級ではなく通常の学級をお子さんの就学先として選択されるケースがふえてきています。
 こうした状況の中、教育委員会では、それぞれの子どもの特性や本人と保護者のニーズに応じた適切な指導を行うことができるよう、教員の資質向上を目的として特別支援教育に係る研修会を開催したり、特別支援学校教諭免許状取得の推奨を行ったりしています。
 また、小・中学校における特別支援教育支援員を配置し、医療的ケアが必要な子どもが在籍する学校には看護師の配置も行っています。
 各校では、管理職や特別支援教育コーディネーターを中心に、全校体制で子どもたちの学校生活への適応状況や学習の定着状況を随時確認しながら、支援のあり方の見直しや検討を行っています。
 また、障害の重い子どもには、特別支援学校と連携を図り、より専門性の高い助言を受けながら指導や支援を行っているところです。
 次に、子どもや保護者からの相談にかかわる体制についてお答えします。
 本市では、子ども発達支援センターにおきましてゼロ歳から18歳までの子どもの発達に係る相談を受けています。そして、教育委員会では、教育支援委員会を設置し、教育、心理、医学の専門的な知識のある30名の委員が教育的配慮を必要とする子どもの保護者や校、園、所からの相談を受け、個々の子どもの実態に即した就学先や就学後の支援について助言を行っています。昨年度は115件、今年度は130件の相談を受けています。
 さらに、教育研究所が開設している教育相談室では学校生活への適応が難しい子どもやその保護者からの相談に応じています。昨年度は電話相談を含めると年間で1,442件の相談を受けました。
 各校に教育相談員の派遣も行っており、子どもたちの困りや保護者の悩みに寄り添った対応をしています。
 このように、相談の窓口を幅広く設け、子どもや保護者のさまざまな相談に的確にお答えできるよう努めております。
 今後も、各関係機関が密に連携を図って体制強化に努めていきますので、ご理解くださるようよろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 それでは、何点か再問させていただきます。
 今教育委員会でも一生懸命取り組んでくださっているということなんですけど、私は、学校現場でも発達検査の結果などを生かした指導や相談に当たれる人材が大切であり、配置する必要があると考えますが、いかがですか。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 再問にお答えします。
 現在、小・中学校では子どもの心をケアする臨床心理の専門職、スクールカウンセラーや教育分野の知識に加えて社会福祉等の専門的な知識を有するスクールソーシャルワーカーを派遣しています。
 スクールカウンセラーは、直接子どもや保護者のカウンセリングに当たっています。必要があれば、発達検査の結果等も参考にしながらその子どもや保護者に合った助言を行っています。
 スクールソーシャルワーカーは、子どもが抱える問題の背景にアプローチしています。問題の背景には、虐待や貧困、発達課題などさまざまな要素が複雑に絡み合っていることが多いため、学校と家庭、地域、関係機関をつなぐことで子どもを取り巻く環境の改善に努めています。
 まさに福祉と教育をつなぐ重要な役割を担っていると言えます。
 本市では、今年度、スクールソーシャルワーカーを1名増員し、必要に応じて各校へ派遣できるように体制を整えたところですが、今後その役割はさらに重要になってくると思われるため、さらなる増員を図っていきたいと思っております。
 また、発達検査は現在子ども発達支援センターで一括して実施していますが、より迅速に子どもの特性を把握し、その子どもに合った指導や支援を行うためには、教育委員会にも発達検査が実施できる臨床心理士等を配置して学校へ派遣する体制を整える必要があるとも考えています。
 こうした体制の強化について、前向きに考えていますのでご理解くださるようお願いします。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) 非常に前向きなご回答をいただきましてありがとうございます。
 昔、一昔前とは随分と変わってきまして、非常にさまざまな問題や悩みを抱えてる方がたくさんおられますので、充実をよろしくお願いしたいと思います。
 そこで、以前にも提案させていただきましたが、個別の指導計画を教育委員会で作成していると思いますが、個別の支援計画は福祉と連携して作成するとより細やかなものができ、両者の連携も密になると考えていますが、いかがですか。
 支援計画は、赤ちゃんで生まれたときから就労するまで、ずっと長いスパン、福祉とともに密に連絡をとりながらしていただきたいと思うんですけど、お願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 個別の支援計画の作成についてのご質問にお答えをさせていただきたいと思います。
 教育上特別の支援を必要とする児童等については、学校生活だけではなく、家庭生活や地域での生活も含めまして、長期的な視点に立って幼児期から学校卒業後までの一貫した支援を行うことが重要でございます。その際、家庭や医療、保健・福祉等の関係機関と連携し、さまざまな側面から取り組みを示した個別の教育支援計画を作成し、活用しつつ、必要な支援を行うことが有効でございます。
 本市では、小・中学校の特別支援学級在籍児、児童・生徒と通級指導教室で指導を受けている通常学級在籍児童・生徒について、平成28年度から2年間で個別の教育支援計画の策定を終わります。
 策定に当たりましては、小・中学校の要望に応じまして、学校教育課指導主事等と発達相談員である臨床心理士とが参加して相談、助言を行っております。
 今後も、関係機関と情報を共有しながら子どもの変容を捉え、個別の教育支援計画について定期的に見直しを行い、支援につなげていきたいと考えているところでございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) よろしくお願いしたいと思います。
 そして、私は1つ非常に疑問に思ってるんですけど、なぜ作業所は一般就労に取り組む就労移行支援事業や雇用型の就労継続支援A型や自立訓練を運営する事業所が市内やこの東近江圏域に少ないのか、もしお考えがあればよろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) なぜ事業所が本市や東近江圏域に少ないのかというご質問でございますが、本市におきましては、議員ご指摘のとおり就労継続支援A型の事業所は1カ所ありますが、就労移行支援と自立訓練の事業所はともにありません。滋賀県全体の事業所の開設状況から見ましても、本市の事業所数は少ない状況にございます。
 就労移行支援事業は実習受け入れ等について、また就労継続支援事業A型は授産内容の下請等について、それぞれ企業とタイアップして事業を実施していく必要があります。しかしながら、近江八幡市内には企業が少ないことから、事業所を開設しても運営に苦慮を余儀なくされることもあり、事業所の参入が少ない状況にあるものと考えているところでございます。
 また、自立訓練事業については、県内の事業所を見ていましても、多角経営をされている規模の大きい社会福祉法人や医療法人が事業を実施されていることが多く、市内には小規模な社会福祉法人のみであることから、事業所がない状況にあるものと思われます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) よくわかりました。
 障害児や障害者の家族の方々は施設の充実をやはり切に望んでおられます。非常に多くの不安も抱えておられます。相談も学校も就職も生活も、もっともっと皆さんの選択肢がふえることを望みたいと思います。
 それと、市長いつもおっしゃいますけど、今度の新庁舎の大きなコンセプトに福祉と教育の連携が掲げられております。低層棟に福祉と教育を固めて入れるということでございますので、それを機に福祉と教育の連携がますます深くなって両面から支えていっていただけるようにお願いしたいと思います。
 そして、力を合わせて切れ目のないお支えがいただけますようにお願いしまして、この質問を終わります。
○議長(田中好 君) 済いません。ちょっと質問の途中でございますけど、ここで休憩をさせていただきたいと思います。
 休憩いたします。
               午後2時14分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後2時26分 再開
○議長(田中好 君) それでは、再開いたします。
 どうぞ、質問をどうぞ続けてください。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 一息入れたところで、また元気にやっていきたいと思います。
 次に、ICT教育についてお伺いいたします。
 ICT教育については、昨年12月議会でも質問させていただきましたので、そのときに詳しく説明をいただき、内容については一定理解しております。
 その後、教育委員会は近江八幡市小・中学校ICT教育整備方針を本年4月に策定され、6月議会で予算が承認されました。これを受けて、西日本電信電話株式会社と599万4,000円、約600万円で契約を交わし、本年度末をめどに近江八幡市小・中学校ICT教育推進プランの策定を業務委託されました。
 業務委託の内容や期待されることをお聞かせください。
 また、教育委員会の所見や整備着手の予定などもあわせてお聞かせください。
 以上、この項目の初問とします。ご回答をよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 教育部小林部長。
             〔教育部長 小林一代君 登壇〕
◎教育部長(小林一代 君) 議員お尋ねのICT教育についてお答えします。
 今回の近江八幡市小・中学校ICT教育推進プランは、平成29年4月に策定した近江八幡市小・中学校ICT教育整備方針を具現化するための基礎計画となるものです。
 次期ICT環境整備は、単に機器を更新するのではなく、新学習指導要領を踏まえたものであること、またICT活用は授業及び校務改善を目的とすることから、プランは整備計画だけでなく、整備後の活用や検証も踏まえたものとする必要があります。
 また、日々進化するICT分野において、本当に学校現場に必要か、必要かつ有効となる機材を導入するためにはICT教育に関する専門的かつ幅広い知見が求められます。
 一方で、授業や校務の改善といった教育の根幹部分は学校現場の教員一人一人が知識と経験に基づき考えなければなりません。
 学校現場の意見を反映した費用対効果の高い整備とするため、各校代表者及び教育委員会事務局で構成するICT活用推進リーダー部会を中心にプランを検討します。このため、ICT活用推進リーダー部会へ委託業者も参加し、学校現場の意見をまとめ、多くの検討事項を効率よく協議するための支援が主な業務となります。
 その他ネットワークシステム設計、プラン実施に係る費用の算出、また国の施策並びに先進自治体での取り組みに関する情報提供などを業務内容とし、業者の持つ経験や知識を最大限プランに反映できるようにします。
 今回業務を委託しました西日本電信電話株式会社は、これまで日本全国のさまざまな自治体や学校でのICT教育に関するコンサルティング実績があることから、本市の実情に即した効果的な提案をいただけることを期待しています。
 このプランにより、できるだけ早期に新学習指導要領で定める主体的、対話的で深い学びができる学習環境を本市の子どもたちへ提供すること、また既存機器の老朽化並びに情報セキュリティーへの対策等の観点から、平成30年度の整備着手を目指しているところです。
 本市の子どもたちが激動する予測困難な社会を生き抜く力を育むことができるように、市内の全ての学校がICT教育を推進できるプランを策定してまいりますので、議員各位のご理解とご支援をいただきますようよろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) 部長は今ちょっと触れてくださったんですけど、機器の導入のみならず、入れかえやふだんのメンテナンスの計画もしっかりとしてくださるようにお願いしたいと思いますが、その点についてもう一度お願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 教育部小林部長。
◎教育部長(小林一代 君) 議員ご指摘のとおり、ICT機器は老朽化やトラブルで授業に支障を来すこともあるため、機器更新やメンテナンス等の維持管理は大きな課題でございます。
 ICT機器整備をゴールとするのではなく、スムーズにICT教育を推進するため、その後の機器更新やメンテナンスのあり方も含めた持続可能なICT環境の構築が必要と考えております。
 また、ICT機器の多種多様なトラブルに対応できる専門職員が全校に配置はされていない学校現場におきましては、ICT機器トラブルへの対応は大きな負担となってまいります。
 今回のプランでは、整備後の機器を常に良好な状態に維持しトラブルを最小限に抑えるための定期点検や保守、また整備業者との連絡体制のあり方などの維持管理についても検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) よろしくお願いいたします。
 ことしも11月17日金曜日に、「ふれて・みて」みんなで学ぶICT活用事業研究発表大会が小学校2校、中学校1校の指定校で行われると聞いております。ことしも研究の成果を見に寄せていただこうと思っております。
 昨年、本市の教育研究所が行ったアンケートでは、95%の児童がICTを使った授業が楽しい、92%の児童が授業がわかりやすいと答えています。人工知能やロボットなどが急速に進む今の時代、子どもたちが将来をたくましく生き抜く力をつけるためには、ICT教育は必要不可欠であると考えます。
 県内でいち早く導入してくださいました近江八幡市、今後ますます充実することを願って次の質問に移ります。
 次に、図書司書についてお伺いいたします。
 お伺いしたいことは、図書司書の中でも学校司書についてであります。
 学校に配置されます学校司書は、子どもたちの読書活動の推進や図書室の充実に大きく寄与するものと考えます。学校司書の配置は以前から強く望まれていましたが、なかなか配置できませんでした。一昨年に1人、昨年2人、本年度3人、市内で配置されておりますことを承知しております。
 まず、学校司書の業務内容や配置によることの変化や効果をお聞かせください。
 以上、この項目の初問とします。ご回答をよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 教育委員会日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇 君) 重田議員ご質問の学校司書の業務内容や配置による変化や効果についてお答えします。
 このことについては、初日、池上議員にもお答えしましたとおり、児童・生徒の読書活動や学習活動の支援及び学校図書館の運営、環境整備を支援するため、本年度は昨年より1名増員し3名の学校司書を小・中学校に配置しています。小・中学校16校を3名で分担し、1人当たり5校から6校の学校を担当しています。
 学校司書の業務内容としては、利用者、図書データの登録管理や図書の選書、整備、補修などの学校図書館の運営業務、読書活動の推進につながるコーナー展示や掲示、学校図書館を活用した授業支援があります。
 学校司書が配置されたことによる変化や効果として、子どもたちが本について司書に気軽に相談し読書に親しむ姿が見られています。また、季節や学習に合わせたコーナー展示や子どもたちが手にとりやすい配架整備を行うことで、司書推進配置校の合計貸出冊数が配置前の1万1,490冊から配置後は1万6,656冊に伸びました。また、教員が授業内容に適した本や資料を選び、資料選びを司書に相談し、学校図書館や市立図書館の本や資料を活用した授業にも意識して取り組んでいるところでございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) 今の教育長のお話ですと、5,000冊以上ふえてるということなんですよね。読書活動の推進のために学校司書の配置は最重要と考えますが、もう一度お願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 先ほどお答えいたしましたが、学校司書が配置され貸出冊数が大きくふえています。また、読書利用だけでなく、自校の学校図書館の本や市立図書館の本を活用した授業にも取り組んでいますので、学校司書のアドバイスや支援は大変有効です。
 子どもたちが読書に親しむことで興味関心を広げ、豊かな感性を育むため、また本や資料を活用して主体的に学ぶ力や課題解決能力を育むため、学校司書の配置は重要であると考えています。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) 教育長も司書は重要であるということでございますので、それならば来年以降ももっともっと増員していきたいと、いきましょうよと言いたいんですけど、いかがですか。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 初問でもお答えしましたように、学校司書1名当たり5校あるいは6校を担当しています。現時点では、学校の実態に応じた支援は十分とは言い切れません。これからもより細やかな支援のため、司書の増員について取り組んでいきたいと思いますので、議員のご理解をよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) 学校図書館法の第5条には、学校には学校図書館の専門職務をつかさどらせるため司書教諭を置かなければならない。12クラス以上の学校は特にかな。第6条には、学校には前条第1項の司書教諭のほか、学校図書館の運営の改善及び向上を図り、児童または生徒及び教員による学校図書館の利用の一層の促進に資するため、専ら学校図書館の職務に従事する職員、学校司書を置くよう努めなければならない。第7条には、学校の設置者はこの法律の目的が十分に達成されるよう、その設置する学校の学校図書館を整備し、及び充実を図ることに努めなければならないとうたわれております。
 昨年10月に、文部科学省が平成28年度学校図書館の現状に関する調査の結果を取りまとめて報告しています。これがそうなんですけど、これを見ますと、学校司書の配置状況は全国の公立小学校1万1,644校中59.3%、公立の中学校で57.3%と6割近い数字になっております。この数値には司書教諭やボランティアはもちろん含まれておりません。そのような数字から見ても、本市の学校司書の配置は十分とは言えません。
 日岡教育長も本との出会いは人生を豊かにするといつもおっしゃっておられます。私もそう思います。
 先日、市内の校長先生と、学校司書の先生が来られるようになって変化がありますかとお話をしていますと、図書室の本の購入や古くなって傷んだ本の修理や授業の内容と関連した本や調べ学習に使う本を用意したり、また図書室のレイアウトなど、専門的な見地からご意見をいただけ、図書室が充実するとおっしゃっておられました。何より子どもたちの読書活動が盛んになり、貸出冊数も大きくふえた。非常にありがたいことであると喜んでおられました。司書の充実をなお望んでおられました。
 ここで、お疲れのところを市長に申しわけないですけど、市長のご所見はいかがですか。お願いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 僕も必要だとは思うんですけれども、いろんな条件もあろうかと思いますから、それにつきましては教育委員会と相談をして進めていきたいなというふうに思っております。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ばっさり切られるかなと思ったんですけど、前向きなご検討していただけるということで、よろしくお願いいたします。
 冒頭にも申しましたように、朝夕涼しくなって、秋の夜長に私たちもぜひ本を読んでみたいなと思います。
 次の質問に移ります。
 最後に、市民大学についてお伺いいたします。
 教育委員会では、市民の皆さんの生涯学習の場として今年度も市民大学講座を開催しておられます。庁内にも廊下にたくさん張ってくださっております。
 ことしは開催場所をひまわり館に固定し、講座の回数も昨年より多くなり、参加者数も昨年と比べてふえているように思います。この講座の趣旨や狙いをお聞かせください。
 また、昨年度より参加者も回数もふえたというものの、他市の講座と比べると小規模であると思いますが、どのように考えておられますか。
 以上、この項目の初問とします。ご回答をよろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 教育部小林部長。
◎教育部長(小林一代 君) 重田議員の市民大学についてにお答えします。
 市民大学講座の目的は、市民に継続的な生涯学習の場を提供するとともに、市民相互の交流の場とするために開催をしています。
 今年度は、この目的から滋賀大学教育学部とコラボレーションし、滋賀大学教育学部に在籍する先生方を講師としてお招きし、ひまわり館ホールにおいて定員50名で6講座を開催、既に3講座が終了しており、受講者は124名で、受講された方からは評判もよく、連続して受講されている方も多く見受けられます。
 ご指摘のとおり、近隣の市町と比較しますと、1講座の受講者数が東近江市では400名程度、守山市では1,300人と、規模に大きな違いがあります。これは有料で全国的に著名な方を講師に迎え、開催されているためと考えます。
 今後は、他市町の状況を参考に、市民の皆様が興味を持っていただけるような講座を検討し、より多くの方に受講していただけるよう努めていきたいと考えておりますので、議員のご理解をよろしくお願い申し上げます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) 先ほどの回答の中にもちょっと触れておられたんですけど、もっと多くの市民の皆さんに参加していただくために、何が課題で解決や努力が必要と思われますか。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 教育部小林部長。
◎教育部長(小林一代 君) 今年度の市民大学講座は全て現職の県内大学の先生の講座を実施いたしました。昨年度よりは多くの方に参加をいただきまして、受講された方からは、新しい発見があったですとか興味深かったといった前向きなご意見をいただいておりまして、一定ご評価をいただいているというふうに考えております。
 議員のご質問にございましたように、さらに広く多くの皆様に参加、市民の皆さんに参加をいただけますように、今後、講座の内容であったりとか開催の規模であったりとか会場であったりとか、そういったものについても検討をしていきたいというふうに考えております。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 先ほどの答弁で東近江市の市民大学であったり守山市の市民大学と言ってくださったんですけど、東近江市の市民大学の講師の先生がこういう方なんですね。確かに近江八幡市の講座の先生も大学の教授で非常にいいお話はしてくださるんですけど、なかなか知名度というか、その関係で足を運んでくださる方が少ない。私は、聞いてくださった方は本当にいいお話を聞いたなというお顔をして帰ってくださるんですけど、何せ東近江市のメンバーがすごい全国的に有名な方で、私も東近江市も受けさせてもらってるんですけど、今度この9月20日はシンクロナイズドスイミングの井村雅代さんという方が来られたりとか、まあまあ話の中身は僕は近江八幡市も負けてないかなとは思うんですけど、集客に関してはやっぱり著名な方は非常に足をたくさん運ばれやすいので、またその辺のところも一度考えていただきたいと思います。
 さきの読書と同じように、講座でいろいろな方のお話を聞くことも非常に参考になり、大切なことであると考えます。幅広いいろいろな人のお話や分野のお話の中から、聞いてみたいと足を運んでもらえるように、来年度さらに市民大学講座が充実することを望みます。
 本日、障害者福祉について、ICT教育について、図書司書について、市民大学について、以上4点について質問をさせていただきましたが、ご答弁くださいましたように今後さらに充実することをお願いいたします。
 障がいのある人もない人も、子どもからお年を召した方まで市民誰もが輝く近江八幡市になることを願って、私も精いっぱい努力を重ねてまいりたいと思います。皆さん、ともに頑張りましょう。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で重田剛君の個人質問を終わります。
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