録画中継

平成29年第4回(12月)近江八幡市議会定例会
11月22日(水) 個人質問
岡山 かよ子 議員
(1)産業振興(企業・起業)について
(2)近江八幡市の歯科保健について
◆4番(岡山かよ子 君) 4番、創政会の岡山かよ子でございます。
 ただいま議長様より発言の許可をいただきましたので、通告書に従いまして発言をさせていただきます。
 めっきり寒くなりました。朝夕と日中の気温の寒暖差に体がついていかない毎日でございます。先ほど重田議員も申されましたように、インフルエンザが発生してきております。皆様方におかれましては、体調を壊されないようご留意いただきたいと思います。
 それでは、質問をさせていただきます。
 最初の質問をお願いいたします。産業振興、企業と起業についてお伺いをいたします。
 本市は1991年4月に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されて以降、歴史文化を中心とした観光振興、インバウンドにおいて目に見える一定の成果が実感できております。一方、雇用創生を目的とした産業振興、企業誘致に目を向ければいまだ実感がないのが現実でございます。
 確かに自然保護、保存と産業振興、企業誘致施策を主たる目的とした地域開発は相反する施策に見えますが、本市の将来を展望する過程で青少年の健全な育成、そして将来にわたる雇用の機会の創生を考えれば、企業誘致は極めて重要かつ不可欠なものと考えます。
 隣接する他市を見れば、地域開発による企業誘致が散見されます。本市における企業誘致施策に関してどのような施策を実施されておられるのか、また現状をお聞かせください。
 もう一点質問をいたします。商業についてでございます。
 県内他市において起業という言葉をよく耳にします。機能しなくなった空き家や商店街でのチャレンジショップなどでございます。商工会議所、商工会、商店街連盟、行政などが連携して実施しておられるようでございます。本市における起業機会、施策についてお聞かせいただきたいと思います。
 以上、初問とさせていただきます。よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) それでは、岡山議員の産業振興のご質問のうち本市における企業誘致策並びにその現状につきましてお答えを申し上げます。
 市内の企業誘致の現状につきましては、国道8号線沿いの工業団地が約50年前に誘致されて以来、大きな変動はなく、また市内各地におきましても大規模な工場や企業の建設に適合する土地や区域は見当たらず、地域開発は民間による中規模な開発にとどまっております。
 それでも、立地条件のよさから年に二、三件のお問い合わせはあるものの、申し出に見合う遊休地がないこと、また空き地があっても青色農地など開発ができない箇所がほとんどであり、企業誘致ができる環境は整っていない現状にあります。
 議員もおっしゃられているとおり、雇用機会の創出は重要なテーマでありまして、近江八幡まち・ひと・しごとの総合戦略の中の基本目標の一つとして施策の展開を図っていくこととしております。
 振り返ってみますと、これまで本市ではかつての工業化の波に乗ることはなく、むしろ恵まれた自然の原風景や文化的資産との調和によるまちづくりを進めてきたところでもあります。近年、観光客が増加している要因は、このようなまちづくりが評価されてのことだと考えてもおります。
 このような背景を鑑みますと、他の市町で展開されているような工場団地の造成をベースとした企業誘致を行うことは、ここ数年来取り組んできた当市のまちづくりの理念にはある面ではそぐわないものであると思っているところであります。
 このようなことから、本市の地域特性を踏まえたまちづくりの理念を守りつつ、民間開発の動向にも注視しながら、本市が目指す内発的発展につながるような企業誘致のあり方を考えた上で、まちの形成に努める必要があろうと思っております。
 本市の地場産業を生かせるような、またニュービジネスの動向を注視した上で先進的な分野での企業誘致や連携についても検討してまいりたいと考えているところでございます。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 産業経済部水部長。
             〔産業経済部長 水 平作君 登壇〕
◎産業経済部長(水平作 君) 岡山議員ご質問の産業振興についてのうち起業・創業に関する施策についてお答えします。
 本市における起業・創業の施策として平成26年1月20日に施行された産業競争力強化法に基づき創業支援事業計画を策定し、平成27年10月2日に国から認定を受けましたこの創業支援事業計画において創業サポート窓口の設置や創業セミナーの開催を計画していますが、これらの事業だけではなく、創業の準備段階から創業時、さらには第2創業や事業承継に至るまでさまざまな経営課題に対し、行政、商工会議所、商工会、金融機関などが連携し、きめ細かい伴走型の支援を目指しております。
 なお、本市が行っている具体的な事業につきましては創業塾や創業個別相談に対する支援、地方創生推進交付金を活用しての八幡商人育成事業がございます。
 また、昨年度、なりわいづくりや起業のチャレンジの場、大学や市民などの新たなネットワークを構築する拠点として改修を行いました旧吉田邸において、商工会議所によるチャレンジショップの運営を今年度は実施しております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) この項目について回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 岡山かよ子君。
◆4番(岡山かよ子 君) ありがとうございました。
 企業誘致の重要性については十二分にご認識をされているということをお伺いいたしました。企業進出にかかわる用地の選定や、特に建設可能な法的な整備につきましてはなかなか難しい面があるということをお伺いいたしました。しかしながら、企業誘致だけではなく、本市の目指す将来像を考えて、雇用創出というのは極めて重要な課題だと思いますので、また再度ご認識をいただきながらお進めいただきたいというふうに思いますのでよろしくお願いいたします。
 この項目についての再問をさせていただきます。
 先ほどの答弁で旧吉田邸でのチャレンジショップを今されているということで、広報等でも募集をされていたのは伺っているんですけれども、今現在運営をされている状況についてお教えいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 産業経済部水部長。
◎産業経済部長(水平作 君) 議員の再問にお答えをさせていただきます。
 旧吉田邸で行っておりますチャレンジショップは、商工会議所の事業として取り組んでいる事業でございまして、本市が昨年度その施設を条件整備しましたのでそこを活用してチャレンジショップをしていただいているというような状況です。
 具体的には、八幡商業高校なり大学生なりがそこでチャレンジショップを実施しいろいろな体験をしているというようなことを一応計画をしておりますし、実施もしております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 岡山かよ子君。
◆4番(岡山かよ子 君) ありがとうございました。
 今現在進行中ということで検討していただいているということで、続けてできればいいかなというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 次に、近隣の市町村では過去5年ぐらいを見てみますと、近江八幡市もされていると思うんですけれども、女性のための創業塾など起業というのを数件程度されているというのを伺っております。
 そこで、近江八幡市では平成27年度に創業支援事業計画というのを立てられたと思うんですけれども、その後業種別に起業された方の数を教えていただければありがたいかなと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 産業経済部水部長。
◎産業経済部長(水平作 君) 創業支援事業計画、これは平成27年度に策定をいたしましたので、27年度から29年度までの状況についてご報告をさせていただきたいというふうに考えます。
 平成27年度の創業者数は3件で、その内訳といたしましては小売業1件、飲食業2件となっています。
 平成28年度の創業者数は12件で、その内訳は小売業4件、飲食業1件、製造小売業3件、サービス業2件、製造業1件、不動産業1件でございます。
 平成29年度の創業者数は、現時点での報告となりますが、3件で、その内訳は商工業1件、サービス業1件、製造業1件という状況でございます。
○議長(田中好 君) 岡山かよ子君。
◆4番(岡山かよ子 君) ありがとうございました。
 少しずつ起業されている方もふえているかなというような状況でした。
 次、再問させていただきますが、この起業された方、結構起業はされているんですけれども、起業されたらおしまいというのではなく、起業後も支援をされていると思うんですけれども、起業後の経営支援はどのようにされているのか、お伺いしたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 産業経済部水部長。
◎産業経済部長(水平作 君) 議員の再問でございます起業された方のフォローアップということでございますが、初問のお答えの中でも申し上げておりましたが、行政、商工会議所、商工会、金融機関等が連携したきめ細かい伴走型の支援を、寄り添う形の支援でございますが、の体制を整えております。そのような形でフォローアップをしていっておるという状況でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 岡山かよ子君。
◆4番(岡山かよ子 君) ありがとうございました。
 本当に伴走して、一緒に起業された方を支えていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 産業振興、企業誘致、商業振興と歴史文化または環境保全は共存可能と考えます。将来にわたり本市を支える若い人たちが熱い情熱と希望を持って生きられる近江八幡市にするよう、さらなる施策をお願いし、私からのこの質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。
 続きまして、大きく2項目めの質問に入らせていただきます。
 近江八幡市の歯科保健についてお伺いをいたします。
 11月8日はいい歯の日でした。一生自分の歯で食べ続けたいというのは皆の願いだと思います。齲歯、いわゆる虫歯と言われるものですけれども、この虫歯と歯周病に代表される歯の病気は食生活や社会生活などに支障を来し、ひいては全身の健康に影響を与えるものです。
 また、歯や口腔の健康を保つことは、単に食物をそしゃくするという点からだけではなく、食事や会話を楽しむなど豊かな人生を送るための基礎となるものであると言われております。この歯というのは、人間が生きていく上でとても大切な役割をしております。
 ところで、皆さんはご自分の歯が全部で何本あるかはご存じだとは思いますが、成人では永久歯を入れて32本、最近では永久歯が生えない方もおられるということで28本です。ちなみに乳歯は20本です。歯については関心が低いというのが現状ではないでしょうか。
 今までの歯科保健対策は小児期における齲歯予防対策を中心として実施されてきました。その結果、乳歯の齲歯は明らかに減少してきており、永久歯1人平均虫歯の数も20歳まで減少傾向が認められるなど、着実に成果が上がってきていると言われております。
 文部科学省の学校保健統計調査では、昭和50年ころには小学校、中学校、高校生の95%前後、ほぼ全ての児童が何らかの齲歯の経験を持っていたと言われます。平成27年の時点では、幼稚園の子どもは36%、小学校で50.8、中学校で40、高校生で52.5%と、減少傾向ではありますが、高校生ぐらいになりますと2人に1人は何らかの齲歯等の経験をされているというのが今までの現状でございます。
 また、歯を失う2大疾患は、齲歯、虫歯と歯周病と言われます。歯科疾患実態調査では、歯周病にかかられておられる率は64歳までの方は10年前から比べますと明らかに少なくなっておりますが、75歳以上では著明な増加傾向になっております。
 また、そしゃく能力、かむ力ですけれども、直接な影響を与える歯を失う状況については、40歳以降全ての年齢において今までよりは歯を保持されている方が増加をしております。昭和62年の時点で20本の歯を持っておられるのは54歳まででしたが、平成23年には69歳までの方が20本の歯を持っておられるというのが現状でございます。しかし、70歳を超えますと20本の歯は持っていない、保有していないというのが現状だと言われています。
 そこで1つ目の質問に入らせていただきます。
 近江八幡市では、健康なまちづくり宣言をされました。これがビラで、いただいてまいりました。この5つ目の項目に歯の健康というのが入っております。いつまでも自分の歯で食べられるよう、歯と口腔の健康を守りますというものです。この宣言後の近江八幡市の具体的な取り組みについてお教えください。
 次に、近江八幡市では、乳幼児から高齢まで歯科保健対策をされておられると思います。幼いころからの対策が一生を左右するとも言われています。乳児期の齲歯の状況では、乳歯の齲歯は3歳児では近江八幡市では昭和60年に1人平均2.9本の虫歯があったんですけれども、最近では1人0.5本、滋賀県平均が0.7本ですので少なくなっております。また、学齢期では永久歯は5歳前後から生え始めますが、第2永久歯、奥歯がほぼ生えそろう12歳時点で虫歯の率も平成4年4.17本から平成26年では1本と少しずつ減少をしてきております。近江八幡市では、中学3年生で1.3本とほぼ県平均並みの虫歯の率でございました。
 成人期以降になりますと、齲歯や歯周病が歯を失っていく大きな原因となっていることから、歯の喪失を防止し、そしゃく能力、かむ力を維持していくという観点から、80歳において20本以上の自分の歯を有する者の割合を増加していくことを目標とし、生涯にわたり自分の歯を20本以上保つことにより健全なそしゃく能力を維持し、健やかで楽しい生活を過ごそうという8020運動が提唱、推進されております。
 そこで、近江八幡市での乳幼児期、学童期、成人期、高齢期に分けての歯科保健対策の現状と対策についてお教えいただきたいと思います。
 以上、初問とさせていただきます。よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
             〔福祉子ども部長 鳥居広子君 登壇〕
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 岡山議員の歯科保健についてのご質問にお答えをいたします。
 近江八幡市健康なまちづくり推進宣言後の具体的な取り組みにつきましては、まずは宣言内容を知っていただくため、広報への掲載やコミュニティセンター、各自治会館へのポスター掲示の依頼、関係機関への配付等により周知を図ったところです。
 子どもからお年寄りまで、自分のこと、大切な人や家族のこととして、一人一人が自身に合った健康づくりを実践していただきたいと考えております。
 宣言後も、従前から取り組んでいます特定健診結果説明会の際、例えば糖尿病のリスクのある方は歯周病の罹患率が高いことから、予防啓発を実施しています。また、歯科健診受診勧奨や口腔の手入れについても指導をしているところです。
 次年度は、保健師が実施をしていました保健指導に加え、歯科衛生士による口腔ケアについての専門的な指導を予定しているところでございます。また、高齢期には口腔の機能を高めるため、かみかみ百歳体操の普及啓発を実施しています。
 具体的な取り組みについては、現在策定中の健康はちまん21プランにおいて取り組み内容、目標設定を行い、関係機関、市民が一体となった取り組みを進めてまいります。
 次に、乳幼児期、学童期、成人期、高齢期の各歯科保健の現状と対策ですが、まず乳幼児期は早期齲歯罹患の予防と歯に対する予防意識の向上、歯磨きの習慣化を目指し、乳幼児健診での歯科健診、ブラッシング指導、個別相談、フッ素塗布を実施し、1歳8カ月児健診で齲歯のあった子については3カ月後に受診状況、生活改善状況の確認を行っています。
 平成27年度の3歳6カ月児歯科健診では、齲歯がない者の割合は本市が87.6%、滋賀県が80.5%となっており、県内市町で最も高い割合となっています。
 今後は、さらに歯の質を強化し、齲歯の発症リスクを減少させるため、歯科医師会や薬剤師会と連携し進めていきたいと考えています。
 また、齲歯がない者の割合が多くなった一方で、一人の子どもが多くの齲歯を持っているという現状も見られることから、ハイリスク児に対する受診の徹底等丁寧なフォローを行っていきたいと思います。
 次に、幼稚園、保育園所、認定こども園を初めとする全ての就学前施設では、嘱託歯科医による年1回の歯科健診を実施し、在園児童の齲歯保有について把握し、保護者へ治療勧奨を実施しています。
 各園所の取り組みとしては、日々の児童への歯磨き指導を初めプラークテスト、歯科衛生士による歯磨き指導を実施しています。乳幼児期に齲歯を初めとする歯科疾患を予防し、定期的な口腔管理を習慣づけるために、保護者に対し啓発し、保健だよりによる歯科疾患予防の重要性について意識づけを図るなど、園所と家庭が連携し、家庭での歯磨きの実施を初めとする基本的生活習慣の確立に向け、取り組んでいます。
 次に、成人期、高齢期の歯科保健の現状ですが、健康はちまん21プランの策定に伴い、本年7月に実施しました市民アンケートの結果から、定期的な歯科受診をされている割合を見てみますと、20歳から64歳の方は平成22年度の調査では22.9%でしたが、今回の調査では38.7%となっており、受診されている方が増加しています。
 次に、歯の本数についてですが、24本以上と回答された60歳から64歳の方は男性では33.3%、22年度と大きな変化はありませんでした。女性では22年度は26.8%でしたが、平成29年度では46.2%と増加しています。また、歯の症状があると答えた方は、平成22年度では55.4%でしたが、平成29年度は57.9%であり、歯の健康についてトラブルを抱えておられる方の増加が見られました。
 今後は、楽しく食べ、会話を楽しむといった豊かな生活を送るために、かむことの大切さや口腔内を健康に保つための技術、知識を啓発し、かかりつけ歯科医を持つことで定期健診を普及させることを推進してまいります。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 教育委員会日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇 君) 岡山議員ご質問の歯科保健のうち、学童期の現状と対策についてお答えします。
 今年度の市内の小・中学生の齲歯状況ですが、小学6年生では1人平均齲歯数0.88本で県平均0.88と同本数となっています。中学3年生では1人平均の齲歯数1.26本で近年減少傾向にあるものの、県平均1.07本より多い状況です。
 教育委員会としましては、引き続き朝夕はもちろん、給食後の歯磨きの定着化とフッ素入り歯磨き剤の推奨に取り組んでいきます。
 さらに、歯科医師会と薬剤師会のアドバイスや健康推進課などとも連携をとりながら、子どもたちの歯の健康づくりに努めてまいります。
○議長(田中好 君) この項目について回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 岡山かよ子君。
◆4番(岡山かよ子 君) ありがとうございました。
 それぞれの段階でさまざまな取り組みをしていただいているということはお伺いいたしました。今後とも継続して、し続けていただきたいなというふうに思います。
 それでは、再問をさせていただきます。
 小児の齲歯、いわゆる虫歯対策についてですけれども、虫歯の予防にはフッ素が有効だと言われています。今教育長の答弁の中にもフッ素入りの歯磨きで歯を磨いているというような発言もあったと思うんですけれども、1945年ごろには米国、アメリカでは大半の小児と成人が虫歯で悩まされていたということがありました。この近江八幡市の姉妹都市であるミシガン州グランドラピッズ市というのは、フッ素化合物を住民に提供するため、世界で初めて水道水中のフッ素化合物を調整されました。それにより、70年間にわたる劇的な齲歯の減少に貢献したというふうに言われています。米国疾病管理予防センターは、20世紀の重大公衆衛生の偉業の一つに上げたと言われております。
 そのような中で、日本もフッ素洗口が進められるようになってまいりました。多くの学校でフッ素洗口が実施されています。我が国では、1970年代ぐらいからフッ素洗口が始まったと言われています。
 近江八幡市では、残念ながらまだフッ素洗口は学校では実施されておられないというふうに思っております。個人的に歯医者さんに行ってフッ素洗口していただいている方もおいでになられるみたいですけど、毎日するということに効果があるというようなことも言われています。
 学校保健管理の一環として実施されるもので、永久歯が生え始める4歳くらいから全てが永久歯となる15歳くらいまで続けることで大きな効果があらわれます。希望される方と希望されない方があるとは思うんですけれども、全員実施しなくても希望する子どもたちがフッ素洗口できる機会を与えることや園や学校で取り組んでいただくことが重要と考えますが、このことについてはどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 教育委員会日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 議員の再質問にお答えします。
 フッ素洗口についての利点については私も聞いております。ただ、歯科医師会でも両方の意見があって、フッ素洗口に対する積極的に導入する立場の方々あるいは消極的な方々ということで、実は10月に小学校の1年生、全小学校12校の1年生の保護者対象にアンケートをとらせていただきました。
 そのフッ素化合物そのものの効果については、94%の保護者の方が理解していると。ただ、このことを、各小学校に導入していくことに対しては半数の方が反対、半数の方が賛成ということで、賛成については先ほど議員がおっしゃったようなご意見なんですが、反対の方については、確かにそのフッ素が虫歯に影響するということはよくわかる、ただしその毒性とか安全性とかというものが明確に示されていないのでという意見が過半数を占めておりました。
 特に、これから近江八幡市の学校歯科医師会の皆様、それから薬剤師会の方々のアドバイスを受けながら、本市の関係課とも連携をとりながら、前向きには検討していきたいと思うんですが、慎重を期して今後導入に向けて検討していきたいと考えていますので、ご理解よろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 岡山かよ子君。
◆4番(岡山かよ子 君) ありがとうございました。
 今現在、我が国では1万以上の施設で100万人を超える子どもがフッ素洗口を実施されているというふうにお伺いしています。安全性ということも今おっしゃられたように、定められた手順で実施された洗口では、有害作用、フッ素が有害であったということで、そういうような作用が起こったという報告はいまだないというふうにも聞いております。
 中学校まで洗口を実施し、それ以降洗口実施中に強化された歯の質は虫歯に対する抵抗性は高く、30歳代になっても虫歯が少なかったという統計も言われております。小児期に虫歯にかかることは将来的に歯を失うリスクを高めるというふうに言われています。学童期に好発する虫歯を予防するということは歯の一生を考えた上で重要な歯科保健対策かなというふうにも思います。
 保護者さんのご意見等もあるとは思いますが、本当に全員ではなくても希望される方だけでも実施できるよう、薬剤師会、歯科医師会などとの連携をしていただきながら前向きに検討していただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 次に、成人期、高齢期の対策についての再問をさせていただきます。
 現在、平均で20本以上歯を持っておられる年齢層は69歳までと先ほど話をしました。70歳を超えると自分の歯が20本を下回っている方が多いというふうな現状でございます。平均寿命は女性では86.41歳、男性が79.94歳である日本において、歯の本数は長寿に追いついていない現状となっております。
 一度歯を失うと、詰めていただきながら歯を削って機能が落ちないようにかかりつけの歯科診療所等で定期的にチェックを受けるということが必要となってまいります。また、自分の歯をできるだけ多く残すために、かかりつけ医で定期的な管理を受けるということはとても重要なことだと思います。
 早期に予防することで治療費も安くする、全身疾患の予防もできるということでございます。しかし、最近は歯医者さんには、痛くなったら、調子が悪くなったら行くというのが現状ではないかなというふうに思います。
 最近、共済組合さんや企業の健康保険組合では健康診断のときに歯の健診も実施されているというところがございます。近江八幡市では、がん検診、健康診断、年に1回行われると思いますが、そのようなところで一緒に歯科の健診も行われたらどうかなというふうに思いますが、そのようなことはお考えではないのかどうか、お伺いしたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 岡山議員の今のお尋ねの件でございますが、おっしゃいますとおり、成人期での口腔の健康ということは、虫歯や歯周病の予防ということだけでなく、糖尿病の予防等とも非常に密接な関連もあって、全身の健康を保つ上で非常に重要というふうに考えております。
 現在は、特定健診を受けていただいている方には受診時に、歯科健診はしておりませんが、口腔内のケアの手法のパンフレットの配付でありますとか定期健診の定期的な歯科受診の勧奨を実施しているところですけれども、今おっしゃっていただきました歯科健診の受診というところまでは現在まだ考えておりませんが、歯科健診の受診の推奨をするとともに、さらに定期健診を受けていただいている方だけでなく、広く市民の皆さんに対して、広報紙等によりまして口腔ケアの重要性について広く啓発を進めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 岡山かよ子君。
◆4番(岡山かよ子 君) ぜひともよろしくお願いをいたしたいと思います。本当に早く予防することでひどくならずに済むと思いますので、健診をお考えいただきたいと思います。
 次の再問です。
 ところで、市の職員さんが食後に歯を磨いておられる割合はどの程度か、把握をされておられるということはないのでしょうか、ちょっとお伺いしたいと思うんですけれども。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総務部益田部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 再問にお答えをいたします。
 実際のところ、昼食の後、歯磨きをどの程度の職員がしているかということなんですが、数字的には、申しわけございません、把握はしておりません。
 1つは、そのような洗面といいますか、そういう場所が実際のところトイレしかございませんので、そういうところが場所的な問題もあるのかなとは思いますが、歯を気にしている職員については私もそうなんですけど、食後については歯磨きをしている職員も結構いるかとは思います。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 岡山かよ子君。
◆4番(岡山かよ子 君) ありがとうございました。
 先日、健康保健センターに行ったら、99%ぐらい、ほとんどの方が磨いておられるという状況でした。歯の健康づくりを進められる市の職員さんの意識もとても重要かなというふうに思いましたので、済みません、お伺いをさせていただきました。
 最近、朝、ラジオ体操も職員さんは実施をされているというふうなご様子も見えてきております。できたら食後の歯磨きも率先して行っていただき、みずからの予防活動としていただきたいなというふうに思いますので、ちょっとここで申し上げさせていただきました。
 次の再問に入らせていただきます。
 滋賀県歯および口腔の健康づくりの推進に関する条例が、平成26年12月26日に公布施行をされました。この条例では県民一人一人が主体的に歯と口腔の健康づくりに取り組むとともに、県民誰もが生涯を通じて歯科健診や歯科保健指導を受けることができる環境を整備することにより、県民の健康寿命の延伸を図り、健康で質の高い生活を営むことができる社会の実現を目指すというものでございます。
 近江八幡市は健康なまちづくり宣言をされておりますが、このような近隣の市町村で条例化されているところもあるんですけれども、近江八幡市は条例化への検討は考えておられないのか、お伺いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 県の条例は、県民に向けてということで了知はさせていただいているんですが、本市におきましては、議員ご承知のとおり、近江八幡の健康宣言ということで健康なまちづくり推進宣言をさせていただきました。この中で歯の健康ということで第5番目の項目に歯の健康を取り上げさせていただき、現在、健康はちまん21プランの中でこれ以降の具体的な目標等の設定をさせていただいているところです。
 近江八幡市としましては、この健康なまちづくり推進宣言で項目を取り上げた中で、具体的な目標設定をする中で事業を推進していきたいというふうに考えておりますので、今のところ単独で歯の健康についての条例を設置するという考えは持っておりませんのでよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 岡山かよ子君。
◆4番(岡山かよ子 君) ありがとうございました。
 一緒に啓発をしながら進めていくということかなというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 先日たまたま、安土小学校の保健室からの保健だよりに滋賀県歯および口腔の健康づくりの推進に関する条例を知っていますかということで、保健だよりが参りました。また、教育長と近江八幡市と歯・口腔健康推進協議会長名さんからもそういうふうな予防のパンフレットが出ておりました。
 県が条例を制定したことによって広くこういうような周知を学校ではしていただいているということで、周知を十分していただいているのだなというふうに感心をさせていただきました。市担当もこれから進めていただくということですので、ぜひよろしくお願いしたいというふうに思います。
 最後の質問でございます。
 高齢になりますと、虫歯だけではなく歯周疾患も増加していくということになります。高齢者の死亡原因の第3位が肺炎というふうになっております。誤嚥性肺炎といって食べかすや唾液が肺に入って肺炎を起こすものです。飲み込みの悪い方や寝たきりの方に多く発生をします。
 最近、高齢者の施設では歯医者さんの往診とともに歯科衛生士さんが歯磨き指導に来ていただき、口腔内をきれいに保ち、肺炎や感染症の予防に近江八幡市内の施設でも効果を上げているというふうに聞いております。
 自宅におられる方は高齢になるとなかなかこういうふうに、施設ではいいですけれども歯医者さんに行きたくても行けない方がおられると思います。開業医さんが往診をされている現状ですけれども、歯科医の先生も最近は訪問歯科診療をされておられます。近江八幡市内では、13の医院が往診をしていただけるということでございました。
 歯科医師会のホームページには情報が載っていますが、なかなか高齢の方がホームページを見て、どこの歯医者さんが往診してくれるのかというのを見るというのはなかなか難しいというふうに思います。このような情報を提供するというのは、市の役割かなというふうに思いますけれども、こんな情報はどのように今市は提供されているのか、お伺いしたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 議員ご指摘のとおり、高齢期になりますと、口の中が不潔であるがためにそれを飲み込むことによって誤嚥性肺炎を併発してしまう、それが死亡事例につながってしまうということが多々あるという状況はございます。
 今もおっしゃっていただきましたように、往診をしていただける歯科医さんがいらっしゃるということをまだまだ市民の皆様がご存じでない状況があるということもあるというふうに考えております。
 今後も、介護サービス事業所やケアマネジャー、介護支援専門員の皆様方にもそういうふうな歯科衛生に関するサービス提供について、また口腔ケアの重要性について啓発活動を実施させていただき、なかなか受診ができない、歯科医院まで行けないという方についての訪問診療についての周知啓発を今後も実施をさせていただきたいというふうに考えておりますのでよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 岡山かよ子君。
◆4番(岡山かよ子 君) ありがとうございました。
 たかが歯、されど歯、歯は一生の宝物だと思います。一生自分の歯で食べられるよう、関係各課、関係機関と連携をしていただき、近江八幡市としての生涯にわたっての対策をご検討いただきたいというふうに思っております。
 以上で私の質問は終わります。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で岡山かよ子君の個人質問を終わります。
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