録画中継

令和6年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
2月26日(月) 代表質問
南 祐輔 議員
1 令和6年度当初予算について
2 市長再選後のこれまでの成果と、今後の市政の方向性について
3 本市の待機児童について
4 少子高齢化・人口減少について
5 教育行政について
6 ヤングケアラーについて
7 国スポ・障スポについて
8 市立総合医療センターについて
9 西の湖水質浄化について
10 観光行政について
11 農業問題について
12 商工業行政について、特にコロナ禍とダイハツの操業停止による本市への影響について
13 空き家対策について
14 都市公園・児童公園等の整備について
15 地域公共交通について
16 道路行政について
17 河川整備について
18 都市計画について
19 危機管理について
20 ふるさと納税について
21 安土城築城450年を節目とした市全体の一体感の醸成について
22 老人会・老人クラブについて
23 安土コミュニティエリア整備事業と安土小学校跡地及びコミュニティセンター跡地の活用について
24 自治体DXについて
25 市庁舎整備について
26 地域手当について
◆11番(南祐輔君) 皆様おはようございます。私の名前は南です。よろしくお願いします。創政会、11番の南祐輔です。
 ただいま議長より発言許可をいただきましたので、創政会を代表して、大きく26項目について質問させていただきます。少し長くなりますが、よろしくお願いいたします。
 新年が明けまして、すぐに能登半島で大きな地震が発生いたしました。被災地におかれましては、まだまだ厳しい状況が続いています。改めまして、このたびの地震により犠牲になられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 本市からも、DMAT隊や災害支援ナースの方、建物危険度判定士、給水業務や下水道調査のための職員の方などが派遣されました。また、東近江行政組合におかれましても、緊急消防援助隊滋賀県隊として部隊を派遣されました。現地に入られた職員の方をはじめ、それぞれの立場で被災地への協力支援をしてくださった方々にも感謝申し上げます。ありがとうございました。
 さて、世界に目を転じてみますと、ここ数年のコロナ禍はもちろんですが、ウクライナやパレスチナで戦争が勃発し、最近ではアラビア半島の紅海周辺では、輸送船がフーシ派により襲撃されています。台湾総統選挙は終わったところですが、台中関係の緊迫の度合いが増すと、船の航行に支障を来したり、最悪の場合、中国による台湾周辺の海上封鎖などにもつながります。
 中東からの原油は、全てインド洋からマラッカ海峡、南シナ海、そして台湾の南方のバシー海峡を通って日本に入ってくるので、中東や台湾周辺の海上の航行が困難になると、原油をはじめとする様々な物資の輸出入に影響が出るため、原材料価格の上昇による物価高が日本を襲うことになります。今年はそのほかにも、アメリカやロシアの大統領選挙も控えております。このように節目を迎えている世界情勢の中で、エネルギーをはじめとする原材料の価格、株価や円相場の価格など、日本国内にも大きな影響が出てくる可能性が十分に考えられます。
 一方、国内においては、先日、日経平均株価がバブル後の最高値を更新しました。この要因は様々あるそうですが、一般的な感覚としては、物の値段が上がっていっているので、そんなに経済状況がよくなっているのかなというのが実感ではないでしょうか。
 中小企業においては、人手不足と人件費の上昇、後継者の人材不足など苦しい状況は続いていますし、今年は物流・運送業界の2024年問題でトラックドライバーの不足により、産業全体に悪影響を及ぼすのではないかと懸念されています。また、ビッグモーターや自動車業界での不正など、勤勉、実直といった日本の企業風土の美徳に綻びが見えるような事件も起きました。経済は好調なところもあるが、心配、課題も多く抱えているのが日本の現状だと思います。
 このように、国内外ともに大きな転換期にありますので、予想もできないような困難な問題が生じる可能性が考えられます。これらに対して一番に対応すべきは国でありますが、地方自治体も、国任せではなく主体的に取り組む姿勢が求められているのではないでしょうか。特に国外情勢の影響による物価高や原材料の不足というところに対する経済的な危機管理能力が、国、地方ともに問われる1年になるのではないかと、個人的には思っております。
 さて、行政の1年の大きな枠組みは、新年度予算によって決まってきます。国内外が節目を迎える状況中で、市はどのように行政のかじ取りをしていくのかという点からも、令和6年度の予算はいつにも増して、より重要度が高いものになるのではと考えております。
 前置き長くなりましたが、大項目の1つ目に入らせていただきます。令和6年度当初予算についてお聞きします。
 当初予算の概要説明の中で、「ハートフルで市民が主役」、「憧れを持ってもらえるまち近江八幡」を政策目的の主眼として市民の皆さんの思いを大切にし、市の事業と好循環を生み出す新たなステージに向けた「夢と愛を育み、いざ出陣実行予算」として位置づけたと述べておられます。
 まず、この予算編成の基本方針についてご説明願います。
 次に、キーワードも5つ上げられていますが、具体的にはどのような取組をされるのか、全般的にご説明願います。特に優先課題としては、何を念頭に置かれているのかについてもお聞きします。また、歳入一般財源の状況についてもお聞きします。
 次に、大項目の2つ目です。市長の再選後2年が経過いたしました。2年目を終えるに当たり、これまでの成果と今後2年間の方向性をどう考えておられるのか、お聞きします。
 次、大項目の3つ目以降は、各行政課題について1つずつお聞きしたいと思います。
 3つ目は、近江八幡市の待機児童についてお聞きします。
 本市における待機児童数は、令和元年度は41人、令和2年度は39人、令和3年度は20人、令和4年度は28人、令和5年4月1日の段階では15名と推移しており、年々待機児童数が減少していることが見てとれますが、当局としては、この15人という数字をどのように捉えておられますか。
 また、就労していない、育休取得中、特定の園を希望するなど、待機児童数に含まれていない隠れた待機児童の数も60名存在しています。この数字を当局はどのように捉えていますか、重ねてお聞きします。
 次の大項目として、少子・高齢化、人口減少についてお聞きします。
 平成22年近江八幡市・安土町合併時の国勢調査によると、ゼロ歳児は769人ですが、近江八幡市の令和5年12月末時点の統計情報では、ゼロ歳児の数は551人と減っております。また、平成22年時点では、65歳以上人口は9,875人でしたが、令和5年12月末時点では2万2,906人です。
 つまり、子どもの数が減って、高齢者の数が増えている状況ですが、当市は少子化対策、そして高齢化対策として、どのような事業を次年度予算として反映しておられますか、お聞きします。また、人口減少社会に適応した近江八幡市としてどのような将来の当市の姿を想定されておられるのか、市長のお考えをお聞きします。
 次の大項目は、教育行政について、特に不登校支援、部活動の地域移行、子ども・若者育成支援についてお聞きします。
 昨年は、不登校に関する無理解な発言などもありました。不登校児童・生徒や多くの保護者の方が、心を痛められたのではないかと思います。
 本市では、不登校児童・生徒がフリースクールなどの民間施設に通う場合、保護者の経済的負担を軽減するため、令和5年度からフリースクール等民間施設利用児童生徒支援補助金制度が実施されています。滋賀県も、しがの学びと居場所の保障プランの一環で来年度からフリースクールを利用する家庭の実態調査をし、応じてくれた家庭に対し協力金を支払う方針を、市町に提案されたと聞いています。
 このことも含めて、不登校児童・生徒やその保護者に対する今後の支援策についての当局のお考えをお聞きします。
 次に、中学校部活動の地域移行についてですが、文部科学省は、令和7年度までを改革推進期間として、地域移行を推進していくこととしています。
 本市においても、地域移行に向け試行が始まっていますが、この試行は本市のモデルとなるものと考えてよいのでしょうか。現在の取組状況及び今後想定される課題についてお聞きします。
 また、本来は、職員の働き方改革の一環として取組を進められていると聞いていますが、本市における地域移行の最終目標をどのように設定されていますか、全体像をお示しください。さらに、地域移行に関わるデメリット、メリットについてもお聞きします。
 次に、子ども・若者育成支援についてですが、ニート、ひきこもり、不登校、発達障害等の子ども、若者の抱える問題が年々深刻化し、有害情報の氾濫等、子ども、若者を取り巻く環境も悪化しています。
 令和4年4月、子ども・若者育成支援推進法が施行され、本市においても、生涯学習課が窓口となって取組が進められています。そんな中で、社会福祉士などの専門職の配置や、不登校、ひきこもり、不就労について、各所管から少年センター、福祉部局等との横断的で効果的な連携、または二十歳以降の若者の支援場所の整備が喫緊の課題となっています。このことについて、どのように取り組んでいかれるのか、ご所見をお聞きします。
 次の大項目、ヤングケアラーについてお聞きします。
 ヤングケアラーの背景としては、経済的な苦境、介護の担い手不足、核家族化、独り親世帯の増加、地域住民との関係性の希薄化など、様々な原因が上げられます。
 高齢化が進むので、病院や介護施設等の担い手不足の状況はしばらく続くことが予想されますし、経済格差や貧困家庭の解消もすぐにできるものではありませんので、今後、ヤングケアラーが増えていくのではないかと想定されますが、本市では、何らかの防止策、対応策は考えておられるでしょうか。
 また、子ども・若者育成支援と同じくヤングケアラーの問題におきましても、教育部門、福祉部門、医療部門などの関係機関が一体となる体制づくりの構築と地域を巻き込んだ取組が必要だと考えます。社会福祉法の改正により重層的支援体制整備事業が創設され、滋賀県においても、この事業に取り組み始めているところでもあります。
 以上に上げたような縦割り行政の壁を崩し、横の連携を図ろうという取組、体制づくりについて、当局はいかがお考えですか、ご所見をお聞きします。
 次の大項目は、国スポ・障スポについてお聞きします。
 1年半後に、第79回国民スポーツ大会、第24回全国障害者スポーツ大会が滋賀県で開催され、本市で、国スポ大会においては正式競技として4競技、障スポ大会では1競技が開催されます。
 本市におきましては、運動公園野球場の改修工事が既に着工されており、着々と開催に向けて施設整備が進められています。ハード面では、ウオーミングアップの場所の整備はどうなっていますか、お聞きします。
 一方、選手、関係者、来客等の宿泊、食事の準備や、送迎バスなど公共交通関係の整備など、運営面での準備はどの程度進んでいるのか、今現在での進捗状況についてお聞きします。
 さらに、来訪者のおもてなしという点では、細かいことではありますが、道路の白線の引き直しや草刈りも必要だと思います。3月には、西の湖ウオークも開催されます。この辺りの環境整備や美化についての考えもお聞きします。
 また、障スポの大会運営等は、滋賀県が中心で行っていると聞いていますが、本市においては、どこまで障スポの大会運営に関わっていくのか、現状についてお聞きします。
 次の大項目は、市立総合医療センターについてお聞きします。
 令和4年度は、感染症指定医療機関として、令和3年度に引き続き新型コロナウイルス感染症患者の受入れをしていただきましたが、令和5年度では、感染症の位置づけとして5類感染症となり、病院への国からのコロナ関係の支援も見直しがされています。
 医師、看護師の不足、人口減少、少子・高齢化に伴う医療需要の変化、医療の高度化による病院経営環境の急激な変化など、公立病院を取り巻く環境は厳しいものになっています。
 このような中、令和4年3月には、総務省から公立病院経営強化ガイドラインが通知され、持続可能な地域医療提供体制を確保するためには、公立病院の役割、機能の明確化、連携強化が重要であることが、新興感染症の感染症拡大時等の対応という視点も踏まえて示されました。これを受け、市の総合医療センターにおかれましても、公立病院経営強化プランを策定され、医師、看護師等の確保と働き方改革、新興感染症への平時からの対応、施設整備の最適化などの方針が示されています。同時に、市立総合医療センターは、東近江医療圏域で中核的な役割を果たしており、救急医療、周産期医療、小児医療、災害医療など、民間医療機関では難しい政策医療を公立の場で提供しています。
 先日も、このような採算性、特殊性の面から他自治体とは異なる特別の財政需要があることを、特別交付税の陳情として国にも訴えてきていただいたところでもあります。
 さて、医療機器につきましては、高気圧酸素治療機器や手術支援ロボット、ダヴィンチを新たに導入し、また血管撮影装置などの大型機器の更新により、さらなる急性期医療の充実を図られました。その他、長寿命化対策工事や働きやすい職場環境の醸成として、管理棟の増設及び内部改修工事が行われました。
 これらの取組により、地域の基幹病院として安心・安全な医療を継続的に提供できるよう努めていただいています。令和5年度は、手術支援ロボット、ダヴィンチの稼働が2年目を迎え、収益基盤等の強化と様々な取組をされているかと思います。
 そこで、市立総合医療センターにおけるこれらの取組の現状についてお聞きした上で、併せて令和5年度の決算見込みについてお聞きします。
 次の大項目、西の湖水質浄化についてお聞きします。
 西の湖では、ここ数年、植物プランクトンの藍藻類が大量発生し、湖面を青緑色に覆う現象、いわゆるアオコの発生によって水質が悪化しています。これにより淡水真珠の稚貝の養殖が困難となり、生物環境としても非常に深刻な状況となっています。湖底からのリンの発生を抑制するため、水中に酸素を送り込む曝気装置を試験的に設置されましたが、水質の改善は確認できなかったようです。
 また、民間調査では、令和3年度から令和5年度までの降水量や水位、水温の比較により、令和5年度は梅雨期の降水量が多く、アオコの発生が遅れた結果があり、要因として、流入河川水によって水質が改善されたのではないかとの報告があります。
 これらのことを踏まえた上で、今後の水質改善に向けてどのような施策を考えておられるのか、当局のご所見をお聞きします。
 次に、大項目、観光行政についてお聞きします。
 本市では、豊かな自然や歴史文化遺産を中心に魅力を発信し、観光まちづくりを図っておられますが、日帰り観光客の比率が高いので宿泊される方を増やすなど、観光滞在時間を延ばす必要があるという問題が存在しています。
 第1次総合計画の指標で見ますと、観光入り込み客数と市内宿泊客数はここ5年で増加していますが、逆に観光消費額は減っています。この数値をどう見るかの分析も含めまして、現在の観光行政の現状についてご説明ください。
 また、コロナ禍の影響は減りつつある中で、インバウンドも含めて観光客の増加が世界的に見込まれています。このチャンスを逃さないよう魅力の発信や受入れ体制の整備などに、これまで以上に積極的に取り組んでいかねばなりません。
 宿泊施設の数、道路交通網の整備、点在する観光地をどうつなげるかなど、課題は多いです。本市としては、今後の観光施策の方向性をどのように考えておられるか、お聞きします。
 本市では、計画期間を令和5年度から令和10年度までとして、地域公共交通計画が策定されています。この計画では、目標の一つとして観光周遊の促進があり、その方策として、レンタサイクル等の活用が一例として挙げられています。滋賀県においてビワイチの取組もされているので、もちろんこれも進めていっていただきたいですが、今新しいタイプの乗り物として、電動キックボード、電動スクーターといったものが出てきており、各地でレンタルやシェアリングサービスが行われています。
 町なかに無人の貸出場所と返却場所を設置すれば、好きなところで乗り捨てることができるので、観光スポットが点在している本市では、非常に便利ではないかと考えますが、これについての当局のご所見をお聞きします。
 続きまして、大項目、農業問題についてお聞きします。
 1点目に、市長は常々、本市の基幹産業は農業だと言われていますが、年々農家の高齢化、また弱体化が進んでいる中で、魅力ある農業の姿としてどのようなものを考えておられるのか、そして基幹産業として、将来を見据えた維持できる農業スタイルにしていくためには、どのような経営形態で進めていくべきなのか、本市が進めていこうとしている方向性についてお聞きします。
 2点目に、農家が減少している中で考えられ、現在進められているのが、農地の集積・集約化ですが、ただ単に農地を集約化して、作業効率の向上によるコストダウンを求めるだけではなく、何か付加価値をつけることで農作物の価格を上げて高収益化を図り、農業経営を安定的に維持できるようにするなど、農業を魅力ある産業にするための方策提案も必要だと考えますが、いかがでしょうか。
 3点目に、農家が切に求められている要望、課題等についてはどのように向き合い、受け止め、解決に努められているのか、お聞きします。
 4点目に、産官学の連携による新たな農業ビジョンを打ち出すとか、様々な農業関係の団体に集まってもらい、農業に関するコンペティションを開催するなど、今までやったことのないような新たな取組を検討するおつもりはありませんでしょうか。ご所見をお聞きします。
 次の大項目、商工業行政について、特にコロナ禍とダイハツの操業停止による本市への影響についてお聞きします。
 冒頭でも述べましたとおり、先日、日経平均株価がバブル後の最高値をつけました。ところが、2023年の企業倒産は前年比35%増の8,690件と、4年ぶりに8,000件を超え、増加率はバブル経済崩壊後以来の高さという急進ぶりを伝えています。
 京都府では314件、滋賀県では102件、共に30%強の大幅増です。3年余りに及ぶコロナ禍を乗り越えたものの、倒産が急増する背景には、原材料の高騰や人手不足、国がコロナ禍の中小企業支援策で行った実質無利子、無担保、いわゆるゼロゼロ融資の返済負担などがあると言われています。
 コロナ禍からの回復遅れは、飲食業を含むサービス業で目立ち、建設、運輸とともに倒産増が顕著で、需要が戻っても深刻な人手不足により、供給が追いつかないという状況のようです。人件費高騰、求人難、従業員の退職が、またそれに拍車をかけています。
 当局におかれましては、以上述べたような中小企業の苦境について様々分析され、把握に努められておられると思いますが、コロナ禍後の本市の企業業況についてお聞きします。あわせて、企業倒産の件数についてもお聞きします。
 次に、竜王町のダイハツ工業が操業停止になり、そこで働かれている本市市民の方々への直接的な影響はどれぐらいの人数に及んでいるのか、また下請企業など本市関連企業への影響は、具体的にはどうなっているのか、分かっている範囲で回答をお願いします。
 あわせて、操業停止の長期化が心配される中、県は対策会議を持たれ、関連企業等からの雇用に関する助成金や休業補償に関する相談に応じられているようですが、本市では、ダイハツ関連企業の資金繰りや雇用を維持することも含めて、どのような相談を受けておられるのか、またどれだけ実態把握に努められているのか、お聞きします。
 加えて、先の見えない現状に置かれている従業員や取引企業に関して、近隣市町の市長会はどのように対応されているのか、いち早い操業の要望等を国、県に提出されているのかもお聞きします。
 次の大項目として、空き家対策についてお聞きします。
 管理の行き届いていない空き家は、ごみの不法投棄など衛生面の問題や景観の悪化を招くほか、火災、犯罪などを誘発するおそれもあるとされています。全国の空き家は2018年に849万戸と、全住宅のおよそ13.6%を占め、使用目的のない空き家は、2030年には470万戸に増加すると見込まれています。
 話を進めていくに当たり、そもそも空き家の定義とはどのようなものなのか、まずお聞きします。
 次に、全国で増え続ける空き家への対策として、管理できていない空き家の所有者を固定資産税の軽減措置から外すという改正空家特別措置法が、昨年12月13日から施行されたとのことですが、どのような改正なのか、詳細についてお聞きします。
 また、昨年の代表質問でもお尋ねしましたが、米原市では、本年から民法改正により相続登記が義務化されることを受け、民間相続手続サービス会社と空き家の相続登記を促進するための連携協定書を結ばれたとの報道がありました。
 米原市でも、人口減少に伴い空き家が増えており、65歳以上の高齢者独居世帯も増えていて、さらなる空き家の増加を懸念されているそうです。加えて、所有者の分かる空き家のうち、半分以上が相続登記の未完の状態であることから、同社の開発された相続手続サービスのサイトが全国的に好評を得ていることや、2022年度の国土交通省空き家対策モデル事業に採択されたことに着目し、市の費用負担なしに所有者が簡単に相続できることから、同社は協定を結ぶことを決定されたとのことでした。
 本市では、米原市ほど空き家があるわけではないですが、近江八幡市の人口も、令和5年12月現在で8万2,000人を割ってきており、空き家問題は、これからも地域の重要な課題であることに変わりはありません。今後のことも考えて、米原市のように、相続登記の手続についてサポートできる体制を構築したほうがよいかと考えますが、いかがでしょうか。
 さらには、国の空家等対策特別措置法により、自治体は管理されていない空き家を特定空家として認定し、幾つかの段階に分けて改善を促していると聞いております。
 助言や指導といった形で自治体から所有者に向けて、特定空家をきちんと管理するように指導されているのですが、この時点では、特に罰則はありません。しかし、助言や指導されても何も改善されない場合、次の段階として、勧告という手続が取られるとのことです。
 勧告を受けた時点で、固定資産税の減免措置から除外されると理解していますが、この理解でよろしかったでしょうか。
 また、長浜市では、空き家の管理や解体も含めて一定の条件を満たし、倒壊するおそれなどの理由で特定空家とみなされ、空き家を解体した場合、3年間にわたり土地の部分に係る固定資産税が減免されるとのことです。本市でも、同様の取組をすれば、空き家の対策が進むのではと考えますが、いかがでしょうか。当局のご所見をお聞きします。
 次に、大項目、都市公園・児童公園等の整備についてお聞きします。
 本市には、25か所の都市公園と227か所の児童公園がありますが、公園は、市民の集いや憩いの場所の一つであり、安全・安心の確保が重要ですが、設置されている遊具の老朽化等が散見されます。
 市長は、都市公園の特色ある再整備を掲げ、今年度も引き続き国の都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業や都市公園施設長寿命化整備事業を活用し、篠原公園など既存の都市公園の再整備に取り組んでおられるところです。
 そこで、本市における都市公園と児童公園の整備について、現在の進捗状況や今後の見通しについてお聞きします。
 特に都市公園については、安全・安心対策と長寿命化対策に分けて数年にかけての計画を立てておられますが、この年度はこれをするなど、具体的に決まっているのならば示していただきたいです。
 児童公園については、通常の維持管理は地元自治会、緊急性や専門性が高い修繕などは市が行うとなっていますが、遊具の老朽化が進む中で、遊具を撤去するのか新しいものにするのかの判断は、費用の問題もあり、難しいものがあると考えます。
 この辺りも含めまして、市としては、児童公園に関してはどのような整備方針を持っておられるのか、お聞きします。
 また、中村児童公園など、地域の特色を生かした公園づくりに取り組んでいただいていますが、市内子育て支援団体や地元自治会からの要望等や、設計段階における具体的な整備案についてお示しください。
 一方、竹町の健康ふれあい公園の活用状況がやや低調であるとも聞いています。現在の施設の利用状況と今後の活用拡大に向けた取組方針についても、お聞きします。
 次の大項目、地域公共交通についてお聞きします。
 本市では、地域公共交通計画が作成されていることはさきにも述べましたが、その主な目的は、まちづくり計画との整合性を図りながら、JR線、近江鉄道線、路線バスといった幹線公共交通と、これを補完する公共交通網のあかこんバスを統合的に整理、整備し、本市における持続可能な公共交通体系を構築することとされています。
 この計画では基本方針の一つに、将来にわたって安心して暮らし続けることができる移動環境の整備が上げられています。高齢化が進展すると、免許を返納する方も増えますので、高齢者の買物、通院等の利便性の向上が求められてきますし、全ての年代の市民についても、安心して日常生活を行えるよう、それを支える交通手段の確保をすることは、交通行政の主目的であると考えます。
 本市では、より地域と生活に密着した形で買物、通院等の利便性を向上させるため、令和5年度には互助輸送の実証実験が予算化され、実施されました。
 この互助輸送の現在の取組状況についてお聞きします。また、令和6年度には、どのような形でこの事業を継続されていくのかについてもお聞きします。
 また、地域公共交通計画には、日常生活を支える3次交通の充実という目標があり、互助輸送と並んでデマンド交通、相乗りタクシー等についての検討も上げられています。この辺りについて、現状どのような考えであるのか、お聞きします。
 この計画の目標には、公共交通ネットワークの機能維持があることは最初にも述べましたが、そこには鉄道のサービス機能・水準の維持が含まれており、具体的な例として、近江鉄道線の収支均衡に向けて必要な取組を実施することが上げられています。
 2024年度からは、近江鉄道では上下分離方式が導入される予定ですが、近江八幡市の負担額はどのようになっていますか。また、物価高騰や今後の大規模な改修、修繕による負担額の増加についてはどの程度予測されているのでしょうか、お聞きします。
 次の大項目です。道路行政についてお聞きします。
 企業は、売上げを上げて発展していくためには、経営資源として人、物、金、情報が必要であるとよく言われております。これらの要素は、まちづくりにおいても同様に必要であり、特に人、物が集まってくるためには、町の道路の整備が必須条件であり、町の発展は道路にありと考えます。
 しかしながら、滋賀県においては、道路をはじめとするインフラ整備が遅れていると巷間言われており、特に近江八幡市の道路整備状況は、隣接市町と比べて遅れているのではないかと市民の皆様から言われることも多くあります。ですが、道路整備は一朝一夕にできるわけではなく、国や県の協力を得ながら、計画的に粘り強く進めていかねばなりません。将来の本市の発展のためにも、引き続き道路行政の推進に取り組んでいっていただきたいのですが、そこで質問いたします。
 次の各路線における本市の平成28年4月の道路整備アクションプログラムから現在に至るまでの道路改良事業の進捗状況及び事業見込みについてお聞きします。
 その路線は、江頭野村線、八木古川線、池田本町益田線、中小森緑町線、金剛寺中屋線、上田野田線、若宮上田線、馬淵上田線、東横関東町線、武佐老蘇線です。
 次に、県での県の道路整備アクションプログラム2023によります事業進捗及び事業見込みについて、以下の各路線についてお聞きします。
 国道477号、大津能登川長浜線、近江八幡竜王線、大津守山近江八幡線、土山蒲生近江八幡線、近江八幡守山線、栗見新田安土線、大房東横関線、国道8号です。
 次に、市が管理している現道において、多くの損傷している箇所が見受けられます。市民からの要望があるごとに、その都度対応していただいているのは承知しておりますが、予算の問題もあり、全てについて解決できていないのが現状だと思います。
 市道の修繕について、全体的な整備計画、方針をどのように考えておられるのか、お聞きします。
 次の大項目、河川整備についてお聞きします。
 本市を流れる日野川は、天井川という特徴を持ち、一旦氾濫すると多くの住民に被害を及ぼしてしまいます。滋賀県の東近江圏域河川整備計画に基づき、計画的に河川の整備が行われてきており、現在は、桐原橋のJR橋の辺りまで工事が進んできております。
 日野川については、昨年から今年にかけて河川整備計画の変更案が県において作成され、国に提出されて認可をもらうという運びになっています。この河川整備計画の変更も含めて、日野川河川改修の現状と今後の予定についてお聞きします。蛇砂川の河川改修の現状についてもお聞きします。
 また、三明川については、豪雨時などに水の流量が足りず冠水の原因となっております。擁壁工事などもなされていますが、三明川の河川改修の現状についてもお聞きします。
 次に、河川内に生えてくる雑草、竹木並びに土砂の堆積は、川の流れを阻害しますので、定期的な除去が必要となります。白鳥川、日野川、蛇砂川について、河川内の雑木の伐採やしゅんせつの状況についてお聞きします。
 次の大項目として、都市計画についてお聞きします。
 町の健全な発展と秩序ある整備を図るために、都市計画が作成されているわけですが、具体的には、現在滋賀県においては11の都市計画区域が指定されており、本市は、近江八幡八日市都市計画区域内に属する形になっています。県だけでなく、各地においても都市計画がつくられていますが、例えば、本市に、工業地域を新たに設定したいと考えても、広域の近江八幡八日市区域内の他市町との関係があり、自由に工業地域を広げられるわけではないと聞いております。言い換えますと、広域での工業地域の枠が決まっているので、近江八幡市の工業地域が広がれば、他市町の工業地域の枠が減ってしまう関係にあるということだそうです。
 さて、本市の都市計画の基本的な方針を示す都市計画マスタープラン、立地適正化計画では、各地域別の構想や居住誘導区域、都市機能誘導区域などが設定されていて、方向性としてはネットワーク型コンパクトシティーを目指すとされています。
 ただ、ここで少し気になるのが、将来のまちの姿として、美しく活力ある郷土、安全・安心、持続可能な都市構造の3つが上げられているのですが、商業施設、工業施設、あるいは企業や大学の研究施設を誘致することによる町の発展については、あまり言及がなされていない点です。
 商工業の振興については別個に考えていて、ここでは特に触れていないだけだということかもしれませんが、さきに述べたように、工場を誘致するにも他市町との綱引き、競合があるので、やはり都市計画において、しっかり本市の方針として商工業、研究機関の誘致に力を入れている。工業地域をここに設定するという姿勢を打ち出すことが非常に大事ではないかと考えます。
 住みよい町を目指して近隣の市町に働きに行く形でも、若い世代の定住にはつながるので、無理に工場などを誘致する必要はないという考え方もありますが、近くに、市内に雇用の場があることが、長期的に見ると持続可能なまちづくりになり、そうしないと近江八幡市は、滋賀県の中でも徐々に取り残されていくのではないかと危惧しています。
 都市計画の変更も含めて、商業施設、工業施設、研究機関の誘致をしやすい形のまちづくりを進めることについての市長のお考えをお聞きします。
 次の大項目は、危機管理についてお聞きします。
 能登半島では痛ましい地震が発生し、甚大な被害が出ておりますが、本市におきましても、災害がいつどこで発生するのか全く予測することができません。地域防災計画は、作成されてはいますが、一度災害が起きれば、いろいろなことが発生する可能性があります。
 今回、能登半島地震におきましても、4パターンに分け、それぞれの被害規模を想定していたとのことですが、これがことごとく外れ、想定外のことが多々発生したと聞いております。
 防災計画が機能するためにも、再度被害想定の見直し、また危機対応体制の再確認を行う必要性があるかと思いますが、ご所見をお聞きします。また、どれくらいの頻度で防災会議はされているのかもお聞きします。
 2点目に、発災後における初期対応が大事になってきますが、初動態勢、職員配置はどのようになっているのでしょうか。また、自治会の働きも非常に大事になってきますが、自主防災組織の対応マニュアル等はどのように把握、管理をしているのでしょうか、お聞きします。
 3点目に、災害時応援協定を結ばれていると思いますが、どことどのような内容の協定を締結されているのか、また今後も自治体や企業との協定締結を増やされる予定はあるのか、お聞きします。
 そして、災害発生時には、災害応援協定を結んでいる市内業者も被災されている可能性が高いと思われます。そうすると、協定を結んでいただいていても、思うような応急復旧活動ができないことも考えられます。この点については、どのように想定されておられるのか、お聞きします。
 4点目に、福祉避難所についてお聞きします。
 今回、能登半島地震では、一般の避難所での生活が難しい障害者や認知症の高齢者らが苦境に陥っている報道がございました。発達障害、知的障害、身体障害、認知症の方々は、その特性が要因となり、一般の方々とともに苛酷な環境の中で生活していくことには、困難が伴います。この課題への対処方法としては、福祉避難所を開設することが上げられますが、今回の地震では、施設が壊れたり、職員が被災するなど、福祉避難所の開設が予定されていたのに、実際には開設されなかった施設も多かったとのことです。
 本市におきましても、避難所マニュアル指針があり、そこには障害者や介護の必要な高齢者への福祉避難所体制が示されていますが、そこでの福祉避難所支援体制はどのような内容か。現実に災害が発生したときに機能するような形に整備されているのか、お聞きします。
 5点目に、自然災害以外の有事における危機想定もされていると思いますが、どのような事態に対して、どのように対処しようと考えておられるのか、お聞きします。
 次の大項目は、ふるさと納税についてお聞きします。
 令和4年度のふるさと納税受入額は51億5,045万円とのことですが、本年度の着手予想はいかほどになりそうでしょうか。
 また、今年の返礼品の特徴として、どういった商品が好評でしたか。また、新しい返礼品は、どのようなものを当局は考えていますでしょうか、お聞きします。
 昨年10月のふるさと納税のルール改定の影響により、9月に駆け込み寄附があったと聞いておりますが、本市における動向はどうであったか。また、次年度の見通しはいかがか、お聞きします。
 本市のふるさと納税の実績は、現在のところ、幸い堅調を保っております。当局の皆様の尽力のおかげでもあると思っております。ただ、国の方針の転換など、予見できない状況の変化がいつ起きないとも限りません。こうした可能性も考えますと、ふるさと納税で得られた収入をどの程度支出し、どの程度残していくかの判断は難しいものがあります。
 ふるさと納税で得られた収入について、どれだけ使い、どれだけ残すのか、また使い道としてはどのような事業に充当していくのか、この点についてどのような方針を市として持っておられるのか、お聞きします。
 次の大項目として、安土城築城450年を節目とした市全体の一体感の醸成についてお聞きします。
 天正4年、1576年に織田信長公がこの近江の安土に築城を始めてから450年目となる2026年に向けて、信長公の偉業をたたえ、併せて郷土の歴史文化の継承、地域の活性を図る受皿として、安土城築城450年協議会が令和4年12月に民主導で立ち上げられました。この会議は、安土城築城450年の節目の取組として市全体、オール八幡体制でこの企画を盛り上げていこうということで、立ち上がったと聞き及んでいます。
 2回目の会合が令和5年6月に、3回目は今年1月に持たれておりますが、実務面での進捗が遅く、十分とは言えない状況です。オール八幡を実現するためには、官と民とが力を合わせて、さらなる発展のイメージやそれぞれの役割を共有することが重要であると考えます。
 折しも、特別史跡安土城跡の令和の大調査が始まり、併せて県立安土考古博物館が安土城・信長・戦国の世界を体感できる展示施設として、リニューアルオープンが計画される中、まさに全国に近江八幡を発信し、旧市町の垣根を取り払い、地域を盛り上げる好機であると考えます。
 当局におかれましても令和4年9月議会において、安土城築城450年の節目の年を盛り上げていくために、地元と一体となった令和の時代に適合した取組を実施したいと回答されていますが、市全体で後押しをしていただき、安土城築城450年の祝賀の企画をしていただくことを希望するのですが、いかがでしょうか。
 単なるイベントに終わることなく、また受け身でない積極的な投資により、地元がうまみを感じてもらえる取組とするために、今ある地域資源をどう生かすのか、また官と民が協働して安土城築城450年をどう生かしていくのかについて、まずは行政における現在の取組の状況をお聞きします。
 あわせて、現状では、決して十分とは言えない民の活動をどう支え、伸ばしていくのか、具体的には、今ある観光資源をどう生かして地域の好循環を生んでいくのか、そして地域の機運を盛り上げるための具体的な取組の方針についてお聞きします。
 次の大項目は、老人会・老人クラブについてお聞きします。
 高齢者が健康で生き生きと過ごせることは、誰もが望むところです。健康寿命を延ばすためには、老人会や老人クラブに所属し、仲間づくりや文化活動、レクリエーション活動やボランティア活動などに参加し、楽しく健康を維持されることも大切だと考えます。
 そこで、市長は老人会や老人クラブ等の支援強化に取り組まれていますが、現状と課題についてお聞きします。
 市老人クラブ連合会への各単位老人クラブの参加について見ますと、令和3年度には44クラブありましたが、令和5年度には23クラブまで減り、多くの老人クラブが市老人クラブ連合会から離れておられることは、大きな問題ではないかと考えます。
 これは、65歳以上になっても仕事をお持ちの方が増えていること、高齢化により行動範囲が以前より狭まることなど、その背景や要因が大きく変化してきていることが考えられます。その中で、令和6年度は市老人クラブ活動助成事業により、市老人クラブ連合会に未加入の単位老人クラブについても助成が拡大されるとのことですが、その事業内容について具体的にお示しください。
 また、このことは、未加入の老人クラブにおいては大変ありがたいことだと思いますが、市老人クラブ連合会への加入離れがさらに進むのではないかとも感じます。これについて当局はどのように考えておられますか、ご所見をお聞きします。
 次の大項目、安土コミュニティエリア整備事業と安土小学校跡地及びコミュニティセンター跡地の活用についてお聞きします。
 安土コミュニティエリア整備事業については、安土学区まちづくり協議会や安土学区自治連合会等において、10年有余の歳月をかけて議論、検討が積み重ねられ、地元の思い、願いが込められた事業であり、当局においても令和3年度に、安土小学校、安土コミュニティセンター、消防団安土分団詰所、安土こどもの家を一体的に整備する安土コミュニティエリア整備事業として実施を決定されたところであります。
 現在、当局は、去る1月21日に安土コミュニティセンターで土地収用法第15条の14に基づく事業説明会が行われ、土地収用の事業認定に向けた手続を進められ、またエリア区域全体にわたる地質の調査を実施されています。
 このコミュニティエリア整備事業は、地域防災・減災、安全・安心の確保や活発に活動されている多くの安土学区民の活動拠点として、また未来を担う子どもたちが一日も早く良好な教育環境で健康で快活な学校生活を送れる拠点として、市当局も熱い思いを持って取り組まれていると聞いております。
 コミュニティエリア整備事業の竣工は、現時点では令和9年度中の完成を目指されていると、昨年9月の全員協議会で説明がありましたが、令和9年度のいつ頃の時期になるのか、子どもたちが新しい校舎に入れるのはいつ頃なのかをお聞きします。
 また、そのために必要な収用事業認定後の用地買収、造成工事、建築工事のおおむねの時期についてもお聞きします。加えて、子どもたちが通うことになる新しい小学校の通学路決定までのプロセスもお聞きします。
 次に、安土小学校跡地及びコミュニティセンター跡地の活用について、安土学区まちづくり協議会が跡地活用の検討するに当たり、安土小学校・コミセン跡地創造検討委員会を設立され、去る1月9日にまちづくり協議会に提言されました。現在、まちづくり協議会はパブリックコメントを実施しており、意見を取りまとめた後、最終、当局に報告される予定と伺っています。
 提言の骨子としては、安土小学校跡地は体育館及び芝生グラウンドを防災公園に、校舎跡地を施設利用者及び管理者用駐車場として、またコミュニティセンター跡地にはポケットパークを備えた臨時駐車場として利活用されることとされています。
 この安土小学校跡地活用及びコミュニティセンター跡地活用についての結論をいつ頃出されるのか、お聞きします。
 また、令和5年3月議会において当局は、小学校跡地については庁舎会議を立ち上げ、敷地と施設の状況確認と敷地跡地活用に当たっての課題整理を行うと回答されていますが、現在の進捗状況についてお聞きします。
 次の大項目、自治体DXについてお聞きします。
 自治体DXは、自治体がITやテクノロジーを活用して業務効率化や生産性向上を図り、住民に対する行政サービスの維持と向上を目指す取組のことです。
 総務省は、自治体デジタル・トランスフォーメーション推進計画で自治体DXを次のように定義しております。
 デジタルの活用により、一人一人のニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会、誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化。つまりDX化は、業務改善が一番の目的ではなく、市民の幸福に直接つながるものだと考えます。
 総務省は重点取組事項として、1、自治体フロントヤード改革の推進、2、自治体の情報システムの標準化・共通化、3、公金収納におけるeLTAXの活用、4、マイナンバーカードの普及促進・利用の推進、5、セキュリティー対策の徹底、6、自治体のAI・RPAの利用推進、7、テレワークの推進の7つの項目を定めておりますが、当市ではどのように取り組み、成果が出ていますか、お聞きします。
 次の大項目は、市庁舎整備についてお聞きします。
 紆余曲折ありましたが、昨年9月に市庁舎整備工事の事業者が決まり、今年の7月に1期工事に着手、令和7年12月に1期工事の完了、令和8年1月に供用開始、その後、現庁舎の解体工事、2期工事の着手を経て、令和8年12月にグランドオープンする予定と聞いております。
 グランドオープンまで3年余りの期間があるのですが、その間に世界情勢の変化など予測できない事情により、資材が入手しづらくなる、資材が高騰するなどの状況が発生する可能性もあります。
 そのような場合にはどのような対応がなされることになっているのか、物価高騰に応じて工事費も上がってしまうのかなどについて、具体的にご説明願います。諸状況の急変により、もし工事完成が遅れた場合、合併推進債の取扱いはどうなるのかについても、併せてお聞きします。
 市庁舎周辺の整備として、市民病院跡地に市民広場をつくるという案が出ており、新年度予算にも市民広場の基本計画策定のための予算が上がっております。新庁舎が完成しますと、現在の安土町総合支所やひまわり館などに分散している担当課が本庁舎に戻ってきて、今以上の職員のための駐車場が必要となります。災害時の緊急車両や物資置場、被災者の一時的な避難所など、防災機能のための広場の必要性もありますし、文化会館の駐車場についても考慮しないといけません。また、ロータリーをどうするか。隣に流れる三明川の整備も同時にしたほうが、工事を進める上で効率的かもしれません。
 これらの課題について、現段階でははっきりとした方針が示されていないと思いますが、市民広場の基本計画をつくる前か、あるいは同時に市役所周辺の青写真をある程度決めておかないと、市民広場を完成した後では、周辺の整備をする際にどうしても制限が出てくるし、工事の無駄も生じる可能性があります。
 市民広場を市役所前につくることで、駐車場、防災機能、ロータリーなどの周辺道路、三明川の改修などの実際上の機能に支障が生じるようであるなら、他の場所に市民広場をつくることも検討しないといけないかもしれません。
 この市役所周辺の整備と市民広場について、現時点で市長はどのようなお考え、方針を持っておられるのか、お聞きします。特に職員と文化会館の駐車場、防災機能、ロータリーなど周辺道路、三明川の改修について、大まかでもよいので方針を示していただきたいです。
 次に、新庁舎の完成後、安土町総合支所、ひまわり館、南別館、保健センターをどのような形で活用していくのか、現在決まっている方針についても、具体的にお示しください。
 最後の大項目です。地域手当についてお聞きします。
 公務員の地域手当は、民間の賃金水準を基礎とした地域の物価等の差を補填することが目的の手当であり、定められた一定の地域に勤務する公務員が受けることができます。
 ここで問題となるのは、近江八幡市は地域手当がつかない地域となっていることです。近隣市町では3%、6%などの地域手当がついており、同じ業務なのに給料に差が出るなら、やはり高い給料の地域の公務員になろうと思うのは当たり前のことですので、本市から他市町に職員希望者が流出する原因にもなっています。同様のことは、地域の介護、保育などの分野の給与にも適用されているので、ただでさえ人材不足なのに、近江八幡市は、さらにこの分野の人材の不足に拍車がかかるという事態が生じています。
 この地域間の格差が生じている現状について、今まで議会や当局からも国に対して是正の要望を行ってきました。地域手当の支給地域、支給割合の見直しが2024年に予定されていると聞いていますが、現在どのような状況なのか、分かっていることがあれば、お聞かせください。
 以上、初問といたします。よろしくお願いいたします。
○議長(岡田彦士君) 質問の途中ですが、ここで休憩します。
               午前10時40分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午前10時50分 再開
○議長(岡田彦士君) 再開します。
 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) それでは、南議員のご質問にお答えをしていきたいと思います。ご質問が非常に多岐にわたりますので、多少時間をいただきたいかなと思います。よろしくお願いいたします。
 まず、令和6年度当初予算についてのご質問にお答えを申し上げます。
 提案理由のときでも若干ご説明申し上げておりますので、重複する部分もあるかと思いますけども、ご容赦をいただければと思います。
 我が国の経済はコロナ禍の3年間を乗り越え、社会経済活動の正常化が進みつつあり、30年ぶりの高水準となる賃上げや企業の高い投資意欲など、経済の先行きには前向きな動きが見られる一方、賃金上昇が物価上昇に追いついておらず、個人消費には力強さを欠いていると。まさに、これは皆さん実感だというように思います。
 国は、デフレ完全脱却のための総合経済対策を策定し、経済を熱量あふれる新たなステージへ移行させるためのスタートダッシュと位置づけているところでございます。
 そういう中で、本市の令和6年度当初予算につきましては、市庁舎整備事業や文化会館整備事業など大型施設整備事業の本格化により、大規模な財政出動が到来する状況でございます。しかしながら、その中におきましてもこれまでどおり、ハートフルで市民が主役、また憧れを持ってもらえるまち近江八幡、これまでどおりの政策目的の主眼を逸脱することなく、市民の皆様の思いを大切にし、市の事業との好循環を生み出す新たなステージに向けた夢と愛を育み、いざ出陣実行予算というふうに位置づけをさせていただきました。
 愛と言っても、なかなか難しい言葉でございますけどね、当初申し上げていただいたように、愛というのは、周りの方とか周囲の環境とか、他人の方含めて周りにやっぱり関心を持つという、これがこういう少子・高齢化という中で、これからの重層的支援とか様々言われている中で、非常に重要なキーワードだというふうに思っております。よく使われる言葉でございますけど、職員の皆さんにも業務をするなと、仕事をしてほしいということを常々申し上げておるわけでございますけども、そういう中で、しっかりとした市政の運営をしてまいりたいというふうに思っております。
 一方、平成31年3月に策定いたしました近江八幡市第1次総合計画は、令和10年度までの10年間の計画期間とする本市の最上位計画であり、将来のまちの姿、人がつながり未来をつむぐ「ふるさと近江八幡」を実現するため、以下申し述べます6つの基本目標を掲げ、具体的な施策の展開を図ることとしております。
 基本目標の1つ目は、教育・人づくりとして、創造性が豊かで行動力があり、地域を担い未来へ通じる「人」を育みます。1番目にこの教育・人づくりを置いていると、このことをご理解いただくと大変ありがたいかなというふうに思います。2つ目は、福祉・医療・人権として、一人一人が互いに支え合い、心の通う地域社会をつくります。3つ目は、環境・歴史・文化として、豊かな自然、歴史、文化を守り・生かし、未来に引き継ぎます。4つ目は、産業・観光振興として、地域の魅力を掘り起こし、暮らしを支える産業を興します。5つ目は、都市基盤整備として、時代に合った安全・安心な生活基盤を築き、次世代への礎を築きます。6つ目は、地域自治・行政経営として、協働と連携に基づいてしなやかな「地域の経営」ができる体制を整えます。
 これら6つの基本目標を踏まえ、令和6年度に重点的かつ優先的に取り組むべき項目として、子ども・子育て支援、高齢者の生きがい、安心・安全な生活基盤の強化、活力ある地方づくり、グリーントランスフォーメーション、いわゆるGX、デジタルトランスフォーメーション、DX、これらの推進の5つをキーワードに配分した予算といたしたところでございます。
 キーワード別に具体的な取組を申し上げますと、子ども・子育て支援につきましては、不妊治療における先進医療助成として特定不妊治療費助成事業で360万円、ゼロ歳児がおられる家庭へのおむつ配布と見守りを兼ねた乳児おむつ等支給子育て支援事業で約3,340万円、公立就学前施設大型遊具更新として公立認定こども園・保育所施設整備事業と幼稚園施設整備事業で約2,390万円、市内でフリースクールを運営する事業者への支援として教育支援ルーム運営事業で600万円等を上げることができます。
 次に、高齢者生きがいにつきましては、65歳以上を対象とした補聴器購入助成として、高齢者生活支援事業で150万円を計上しております。
 次に、安心・安全な生活基盤の強化につきましては、中村児童公園再整備をはじめとした都市公園施設長寿命化整備事業で約1億8,760万円、近江八幡駅北口エスカレーター改修として施設維持補修事業で5,060万円等を計上しております。
 次に、活力ある地方づくりにつきましては、市民病院跡地を市民広場に活用する基本計画策定のための市民広場整備事業で約1,240万円、観光誘客促進を図るため戦略的プロモーションとして観光ブランディング推進事業で約2,180万円、八幡堀ライトアップ範囲拡充としてライティングプロジェクト推進事業で約760万円を計上いたしております。
 最後のキーワードとして、GX・DXの推進のうち、まずGXにつきましては、家電製品の温室効果ガス排出量削減を目的とした省エネ家電買換え支援補助金として地球温暖化対策事業で2,500万円、西の湖水質改善を目指すため水質・流量調査費として土地改良事業で1,400万円を、DXにつきましては、市民からの福祉相談内容を包括的で所属を横断して連携共有できる福祉相談支援システム導入として債務負担行為で約5,450万円、自治会活動にデジタルを活用して効率化を図る奨励費として、がんばる自治コミュニティー事業で250万円等を計上いたしております。
 以上が優先課題として取組を進める主な事業でございますけども、このような課題に対して念頭に置くべき行動指針として、当初予算議案の説明でも申し上げましたとおり、新しい時代に向けて4つの、取りあえず我々が行政を運営する中での指針として具体的に上げさせていただきました。
 繰り返しになりますけども、1点目は、トライ・アンド・エラーを繰り返す。2点目は、常に「実行」「実現」を前提に方策を考える。3点目は、トップランナー集団を目指す。4点目は、補い合い、助け合う。この4つを、我々市政の運営の行動指針とさせていただいているところでございます。
 次に、歳入一般財源の状況でございますけども、市税は過去の決算額、コロナ禍からの回復基調及び定額減税等制度改正を鑑み計上し、交付税及び臨時財政対策債は国の地方財政計画を参考に計上いたしております。
 予算編成方針における財政調整基金繰入金を除いた歳入一般財源総額は令和6年度204億2,000万円、令和5年度197億5,000万円と比べ6億7,000万円の増としております。また、財政調整基金繰入金9億8,000万円を含めると、令和6年度歳入一般財源総額は214億円となり、令和5年度と比べ9億8,000万円の増となります。
 これらの要因といたしましては、全国共通の事情として、国の地方財政計画において社会保障関係経費の自然増、人件費の処遇改善が反映され、一般財源総額が増加していることと、また本市特有の事情として、市民の皆様をはじめとする支援として、物価高騰し、独自施策を当初予算に盛り込み事業実施するとともに、第79回国民スポーツ大会プレ大会を実施するために、時限的に一般財源が必要となり、例年を上回る規模の財政調整基金を繰り入れていることが上げられます。
 本市は、交付税交付団体であることから、歳入一般財源に限りがあり、可能な限り一般財源を見込んだ上で、国庫、県費の確保、ふるさと応援基金をはじめとする特定目的基金の活用、財政措置が有利な市債の活用等、様々な財源を確保して令和6年度当初予算を編成したところでございます。議員の方々のご理解を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 常々申しましたけども、予算編成に当たりましては、臆病にならず、市民の皆さんの要望なり幸福、または施策を実現するための最大限の努力をしつつ、かつ将来に禍根を残すような組み方は一応避けつつ最大限活用させていただくと、こういうことで編成をさせていただいておるところでございます。
 続きまして、2つ目のご質問でございますけど、これまでの成果と今後2年間の方向性についてお答えを申し上げたいと思います。
 多少長くなりますけど、お付き合いいただければと思います。
 令和4年4月に行われました市長選挙におきまして、市民の皆様のご負託をいただきまして、再び市長の任を務めさせていただいておるわけでございますけども、日々刻々社会情勢が移り変わっております。多種多様な行政課題は非常に多くございます。議員の皆様をはじめとしまして、多くの皆様にご協力いただきながら進めさせていただいておりますことを、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございます。
 ご質問いただいている2年間の成果、これまでも議会を通じてお伝えしたところでございますけども、選挙時に上げさせていただきました重点施策を踏まえながら、ちょっと具体的な例になりますけども、回答させていただければというように思っております。
 1つ目に上げました地域で子どもたちが暮らし続けるためにというテーマを上げさせていただきました。1つ目が、農業を魅力ある産業として育てますと、こういうことを申し上げておりました。現在津田干拓におきまして、果樹団地構想で若い農業者の方が就労していただいて、この秋には初めて収穫をされるように聞いております。また、ほかにも畜産業への支援、またこの予算上げますけども、オーガニックヴィレッジ構想ということで、新たな農業の在り方等を提案させていただいているところでございます。
 2番目に、観光等を通じて、文化や自然の魅力を発信できる町にしますでございますけど、コロナ禍で観光が厳しかったんでございますけども、市民の皆さんに近江八幡市のよいところを知っていただこうということで、ふるさと観光券を発行させていただきました。また、観光振興計画については、昨年度末に改定をさせていただくとともに、現在もBIWAKOビエンナーレ、2年ごとにやっておりますけども、今度、万博に合わせまして2025年に、これはトリになりますけど、開催を今計画しておるところでございますし、この間も地域おこし協力隊6名の方の報告会をさせていただきましたけども、地域おこし協力隊の方にも様々来ていただいて、市の情報の発信をしていただいております。
 いずれにしましても、農業と併せまして観光というのは、これ両輪でございます。文化の中に食も入りますので、ここはしっかりと当市の基盤として、今後も引き続き取り組んでまいりたいというふうに思っております。
 3番目に、市内でスポーツや文化活動、遊びなどができる場を多く確保していきますということで、ご存じのように、スケートパークを整備させていただきました。現在、文化会館の改修をさせていただいておりますし、安土文芸の郷も改修をさせていただいております。また、ダンスイベント含めまして様々な文化活動、そして運動公園の野球場は大規模な改修をさせていただいておりますけども、硬式でナイターができる野球場と、またフェスティバル等も開催できるという形で進めさせていただいております。
 4つ目に、県立高等専門学校、他研究機関等の誘致に取り組みますと。残念ながら、県立高専の誘致につきましては、諸条件整いませんで断念いたしまして、隣の野洲市ということになりました。研究機関についても、いろいろ話はございましたけど、いまだ実は結んでおりません。引き続き種まきしながら、ぜひとも将来の近江八幡市のためには必要なものだと思っておりますので、今後、引き続き取り組んでまいりたいというふうに思っております。
 続きまして、2つ目の大きな項目として、子どもたちと楽しく輪になって暮らし続けるためにということで、1点目、通院医療費の無償化を高校生まで拡大しますということで、本年度より開始させていただきました。
 2番目に、小・中学校給食費の無料化を段階的に進め、まずは第2子半額、第3子以降無料化としますということで、これは令和4年10月から実施をさせていただいております。
 3番目に、都市公園、児童公園など、特色ある再整備を進めますということで、これにつきましては、都市公園施設長寿命化計画策定を令和5年3月にさせていただきました。あわせまして、議員のご指摘にありましたように、篠原公園は今やらせていただいていますし、あと、やっぱり市民主導で計画をつくっていくという、これはいわゆる市民の意見を施策に反映するというもの、一つのトライアルなんですけど、中村児童公園の再整備を、今年度予算を計上させていただいております。一遍にいきませんけども、順次進めてまいりたいというふうに思っております。
 また、妊娠前から始まる子育て支援、お互いに情報交換し合える仕組みを構築していきますと。ここにつきましてはおむつの宅配事業の予算化、今回提案させていただいております。また、子育て支援アプリの導入も、今回予算計上させていただいております。ほかにも幾らかあろうかと思いますけども、代表的なものを申し述べさせていただきました。
 それから次の項目、誰もが社会参加できる環境を整えていきますですけども、今年度フリースクール支援補助金させていただきましたし、今回もフリースクール関係で予算計上させていただきます。ほかにも、議員ご指摘いただきましたように、高齢者の補聴器補助であるとか様々な分野で、また議員の皆さんのお力いただきまして、強度行動障害の皆さん等のグループホームにつきましても、県の予算等、皆さんで市の追加の補助もさせていただきました等、取組をさせていただいているところでございます。
 次に、高齢者ができるだけ生きがいを持って負担なく暮らすためにというテーマでございますけども、1番目、従来のあかこんバスに加えて、より地域と生活に密着した形で高齢者の買物、通院等の足の確保を図りますということで、あかこんバス、土曜日の運行、これにつきましては予算を計上させていただいております。また、互助輸送については、今年度から実証実験、議員ご指摘いただいたようにさせていただいております。
 次に、各老人会、老人クラブ等の高齢者の生きがいをつくり出し、健康維持の活動を行う団体等の支援を強化しますということで、令和4年度に通いの場の補助金基準を見直させていただきました。今年度も老人クラブへの補助対象の拡大をさせていただいております。これ、ちょっと地味でございますけども非常に重要なテーマでございまして、高齢者の方々、また先ほどの障害者の方々を含めまして、社会で必要とされている、また生きがいを持っているという感覚をいかに持っていただけるかというのは、非常に大きなテーマだというふうに思っております。引き続き、ご協力いただきながら進めてまいりたいというように思っております。
 続きまして、医療センターの機能を充実させるほか、地域包括センターの機能拡充など、地域における高齢者のみとり、医療体制の確立を図ります。これも、既に昨年度ダヴィンチを入れさせていただくなど、また地域包括支援センターの抜本的な再編含めまして、重層的支援とおっしゃっていただいたように大きなテーマでございますので、取組を進めていただいているところでございます。
 次に、高齢者の抱える様々な課題を相談できる機能を確立します。今も繰り返しになりますけども、先ほどのところと関連いたしまして、地域包括センター4か所にさせていただきました。また、社会福祉協議会との連携につきましても、今回予算計上させていただいております。
 高齢者を取り巻く環境につきましては、従来の介護中心とした、いわゆる身体的な補助から経済的な問題を含めまして、空き家対策含めて様々な課題がありますので、それらの課題につきまして、トータル的に対応できるように取組を進めてまいりたいと思っております。
 次に、災害や不測の事態に備えるためにということで、これは1点目としまして、日野川改修を中流部に向けて進めるほか、三明川など市内各河川の氾濫対策を迅速に進めますということで、もうご存じのように、日野川につきましては、今JR橋の設計等に入っていただいております。県の計画の見直しさせていただくとか、三明川につきましても部分的な掘削させていただくほか、状況を見ながら、様々な施策を今後引き続きやっていきたいというふうに思っております。
 続きまして、安全、スムーズな交通を確保できるよう国道8号線のバイパス拡幅、県道2号線バイパス、岩倉バイパスの早期完成、県道234号線の渋滞解消をはじめ、各種道路、通学路の整備を促進します。これにつきましては、別途ご質問いただいておりますので、そちらで詳細にお答えできるかというふうに思いますので、省略をさせていただきたいと思います。
 続きまして、北里学区、沖島など未整備学区において防災センター・コミュニティセンターの整備を推進しますということで、これにつきましては、北里学区については、順次協議体等の立ち上げをさせていただくということで進めさせていただいております。沖島につきましては、今回計画の中で上げさせていただいておりますので、恐らく調査予算等、一定の予算を上げさせていただいているかというふうに思います。そこの進捗につきましては、記憶が今定かじゃないので、後で確認させていただければというように思っております。
 続きまして、福祉避難所のさらなる確保、防災備蓄品等の充実を図りますということでございますけども、これにつきましては、防災備蓄倉庫の整備を島学区、馬淵学区、武佐学区でさせていただきました。ワンタッチパーティション1,911基購入して、配置させていただきました。プライベートルームとして47基、液体ミルク480缶、ほか装備させていただいております。
 福祉避難所につきましては、現在13か所でございますけども、鋭意発電設備等含めて手を挙げていただけるところに拡張していただく予算を計上もさせていただいているところでございます。
 続きまして、私たちの社会がこのままであり続けるためにということで、行政での取組のほか、社会の排出するCO2削減を目指す市民の活動を支援しますと、こういうテーマでございますけど、これにつきましては、脱炭素実行計画を策定させていただきました。また、太陽光発電設備補助事業を今年度実施させていただいておりますし、また生ごみ処理機等購入補助金についても増額させていただくなど、取り組んでまいりました。また、今年度につきましては、省エネ家電買換え支援補助金ということでご提案をさせていただいております。
 続きまして、市内での自然エネルギーの開発を推進します。これについては、今勉強中といいますか、まだ具体的には前に進んでおりませんけども、鋭意、今後とも研究に取り組んでまいりたいというように思っております。
 続きまして、市民の知恵が市の施策に直接反映できるような仕組みの構築に取り組みますと。これにつきましては、オープンガバナンス推進事業ということで進めさせていただいております。ただ、今スマホ等、非常に社会の情報構造が変化しておりますので、そういう中でどういう形がふさわしいのかという、引き続き研究をさせていただければというように思います。
 そのうちの一つの取組が、先ほどの中村児童公園の再整備という形で、一つの具体的な取組ですけども、いろんな形で展開を図ってまいりたいというように思っております。
 続きまして、障害児者、マイノリティーが心の負担なく暮らせる社会の実現を目指しますということで、ほかとも関連しますけども一例挙げますと、パートナーシップ宣誓制度の導入をさせていただいたところでございます。
 続きまして、省エネに配慮した行政サービスに特化したコンパクトな庁舎を建設、市民活動の中心として市民病院跡地に市民広場をみんなでつくっていきますでございます。これにつきましては、大変時間要しましたけども、市庁舎整備は契約締結させていただきまして、間もなく着工開始できるという状況でございます。市民広場基本計画策定につきましては、今回予算計上させていただいております。
 続きまして、ウイズコロナの社会に向けてということで、ウイズコロナの社会構築に向けて、医療・経済両面から暮らしを守る取組を進めます。こういうことでございます。従前ではないかもしれませんけども、今回の予算につきましては、市独自対策としてそれぞれ、一般消費者への対応、そして福祉事業者等事業者への対応、それから一般の企業等への対応、従前ではないかもしれませんけども、まだまだ端境期ということで、市の独自対策を今回も提案させていただいているところでございます。
 続きまして、安土地域の未来に向けてということで、コミュニティエリアの一体整備と併せて、残る小学校跡地の地域の交流、防災エリアとして整備します。これは今回予算計上させていただいていますとおり、取り組み中でございます。
 続きまして、現安土町総合支所に歴史的公文書館を設置し、文化継承・発展を図ります。これにつきましても耐震を終えまして、現在取り組み中でございます。
 最後になりましたけど、県と歩調を合わせ、安土町再建の取組、周辺の整備を進めますと。これにつきましては、安土城復元推進協議会を立ち上げさせていただきまして、県は発掘をさせていただいております。また、2号線バイパスにつきましても、一定めどが立ちましたので、今後は周辺のいわゆる特別史跡地域含めまして計画を立案しつつ、一つの観光の中心として安土城が活躍できるように取組を進めてまいりたいというように思っております。
 以上、この2年間の取組につきまして、ちょっと振り返らせていただきました。大変長時間お聞きいただいてありがとうございます。
 しかしながら、冒頭申し上げましたとおり、社会の変化というのは非常に早いです。また、自然環境、自然災害についても、激甚化といいますかね、変動の時期に達しているといいますかね、なっているというように思います。いずれにしましても、これまでの通例にとらわれることなく、例えば、今回フリースクールへの運営補助などさせていただいておりますけども、行政としてできることにはチャレンジをしていこうというように思っております。
 じっくり考えるよりは、やって直したほうが早い。このようなことでございまして、皆様には不十分なところもあろうかと思いますけども、とにかくやって、結果を見て修正していこうと。こういうことで、計画も大事でございますけど、とにかくドゥーということで、進めさせていただきたいなというふうに思っております。
 最初に行うことを恐れず、穴を恐れず、失敗をなくして改善なしと、不作為に前進なしと、時には試行を行いつつ、また迅速に修正を加えて、トップランナーとして絶え間なく前進していくと。こういうことを言葉で当初申し上げさせていただきましたけど、こういう形で施策をしっかりと打ち出して、また近江八幡市の未来につながるよう、市民の皆さんの声も反映しつつ取り組んでまいりたい、このように思っておるところでございます。
 続きまして、大変長くなりましたけど、次の課題を順番にそれぞれ、たくさんいただきました課題につきまして、回答してまいりたいというふうに思います。
 まず、本市の待機児童についてのご質問でございます。
 待機児童数が少しずつ減少している要因といたしましては、令和元年度から令和3年度までに、民間こども園3園開園いたしました。令和2年度に民間保育園1園の定員増枠、令和4年度に公立こども園1園の増改築による増枠や、公立幼稚園1園のこども園への移行など施設整備を行ったこと、また利用定員を超えて受入れ人数を増やす定員の弾力運用を行ったこと、これらが減少の要因と考えております。
 各園の柔軟な対応により、令和5年4月1日時点における待機児童数は、議員もご指摘いただきましたように15人となりましたけども、これまで本市の課題でありました3歳児以上の待機児童はゼロ人となり、1・2歳児が待機児童となっている状況でございます。3歳以上児の受入れは施設整備によって整ってきたものの、1・2歳児は、出産後一、二年で就労復帰を希望される方が非常に多く増加しております。施設の受入れ状況が追いついていないと考えているところでございます。
 いわゆる隠れ待機児童と言われる保留児童につきましては、こども園の短時部から長時部への異動希望、特定園への入所希望、育児休業を延長したい人が募集枠のない施設への入所を希望され、あえて待機とされるためなど様々な理由が考えられます。少しでもその要因を解消できるよう、令和6年度の募集における入所の取扱いの見直しを行いました。
 その内容としましては、兄弟姉妹が同じ園に入所しやすくなるよう利用調整指数の見直しを実施。また、下のお子様の育児休業が終了するまでの間、入所申込みを行わなくても、在籍児童の利用継続を可能にするなどの変更を行ったところでございます。しかしながら、共働き世帯の増加により、こども園の短時部から長時部への異動希望は毎年一定数あること、早期の就労復帰を希望される傾向にある1・2歳児の申込みなど、高まる保育ニーズの需要を受け切れていない現状でございます。令和6年4月入所申込数は、2次募集段階で令和5年を上回っており、令和5年が665名、令和6年681名でございます。
 市内全域での宅地開発なども含め、保育ニーズは高まっている状況の中、令和5年度には民間保育園1園が、本園と分園を統合し定員の増枠を図っていただいたほか、待機児童の解消に努めておりますけれども、先ほど回答申しましたように、高まる保育ニーズや偏った地域へのニーズなどの要因により、令和6年4月の待機児童数や保留児童数については、増加する可能性もあると見込んでおるところでございます。
 続きまして、少子・高齢化、人口減少社会についてお答えを申し上げます。
 まず、少子化対策と高齢者対策に関する新年度予算につきましては、先ほどの回答の繰り返しになりますけれども、少子化対策として、特定不妊治療費助成事業、乳児おむつ等支給子育て支援事業、公立認定こども園保育所施設整備事業、幼稚園施設整備事業など、また高齢者支援として補聴器購入助成の拡充などを上げさせていただいております。
 次に、将来の当市の姿の想定についてお答えをしたいと存じます。
 議員ご承知のとおり、日本の総人口は平成20年をピークに減少が始まり、晩婚化、未婚化、コロナ禍の影響もあり出生数が減り続け、高齢者人口の割合が高まっておるところはご承知のとおりであります。本市におきましても、令和5年に高齢化率が28%を超えるなど、さらなる少子・高齢化、人口減少が見込まれるところでございます。
 近江八幡市第1次総合計画後期基本計画案にもありますように、将来人口の長期ビジョンとして、7万人程度を維持する高い目標を掲げており、今後、人口減少の割合を緩やかにするためにも、例えば、結婚や子育てが安心して行われるように、若い世代の雇用創出や保育・教育ニーズに沿った施策を展開し続け、本市を選択していただける取組や環境づくりを強化していく必要があるものと考えております。
 あわせて、持続可能な行政運営や地域社会を構築するためにも、地域のために生き生きと活躍できる人材の育成や、地域への愛着と誇りの醸成を行いながら、人がつながり未来をつむぐ「ふるさと近江八幡」の姿を目指して取り組んでまいりたいというように考えております。文字どおり、共助、公助、自助という、これらをバランスよく組み合わせていくというのが、これからの社会の一つの在り方だというふうに思っております。
 この間も、自治会の会合に出させていただきましたけども、非常に大きないろんなものが過渡期に来ております。こういう中で新しい取組をどこまでやっていけるかと考えておりますので、またいろいろご相談させていただくこともあろうかと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思っております。
 次に、ヤングケアラーについてのご質問にお答えを申し上げます。
 現在、18歳未満の児童を対象とする窓口を子ども健康部子育て支援課子ども家庭相談室に、18歳以上につきましては、30歳代の若者までを対象に教育委員会生涯学習課に子ども・若者総合相談窓口を設置し、子ども・若者支援関係機関と連携し、相談対応しておるところでございます。
 ヤングケアラーにつきましては、家庭内のデリケートな問題であること、本人や家族に自覚がないといった理由から、支援が必要であっても表面化しにくい構造になっており、支援を行うに当たっては福祉・介護・医療・教育といった様々な分野が連携し、アウトリーチにより、潜在化しがちなヤングケアラーを早期に発見することが重要だと考えております。
 そこで、今年度、支援関係者向けに研修会を2回開催するとともに、居宅介護支援事業所、小学校、中学校に対しまして、ヤングケアラーに関するリーフレットを配布し、ヤングケアラーを発見しやすい立場にある福祉・介護・医療・教育等関係者の理解促進や対応力の向上に努めているところでございます。
 国におきましては令和5年4月に、子ども政策の司令塔としまして、こども家庭庁が発足したところでございます。児童福祉法の改正に伴い、市町村は令和6年4月1日以降、こども家庭センターの設置が努力義務とされておるところでございます。
 本市におきましては、令和6年度に設置を予定しており、ヤングケアラーの支援につきましても、小・中学校所管の教育委員会や重層的支援を担う福祉部門等関係所属と連携を密にし、さらに取組を進めてまいりたいと考えております。
 次に、重層的支援体制整備事業についてお答えを申し上げます。
 複雑・複合化した支援ニーズを抱える人や世帯が増加する社会情勢を受け、令和2年6月の社会福祉法改正により、重層的支援体制整備事業が創設されたところでございます。この重層的支援体制整備事業は、属性に関わらず地域での様々な相談を受け止める相談支援や参加支援、地域づくりを一体的に市町村の実情に応じて行う事業でございます。
 本市では、令和6年度より重層的支援体制整備事業を本格実施いたします。議員ご指摘の縦割り行政の壁を崩し、横の連携を図る取組につきましては、重層的支援体制整備事業の本格実施の取組の一つとして、相談支援を担う各分野の担当者同士の情報共有や交流事例検討の機会を充実させることで取り組んでまいりたいと考えております。
 ヤングケアラーの増加についても、高齢化や経済的困窮など、家庭によって複数の課題から生じる状態であると考えますので、個別ケースに関わる複数の部署や関係機関が情報や課題を共有し、課題解決に向けて考えることのできるよう部署間の連携強化に取り組んでまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いを申し上げます。
 それもございまして、今回デジタルとしてDXを活用しまして、それぞれの機関、職員間で情報共有できる仕組みを今回ご提案させていただいております。非常に大きな力になろうかと思いますので、ぜひご支援のほどよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 次に、西の湖の水質浄化についてのご質問にお答えを申し上げます。
 議員ご質問の中にもありましたとおり、西の湖におきましては、近年水質の悪化が深刻な状況となっており、滋賀県においても、水質改善に向けて様々な試験的な取組がなされております。
 令和5年に西の湖のアオコ発生時期が遅れたことは、4月から6月の降水量が多かったことが一因と考えられることは承知しておるところでございます。それらの状況も踏まえ、まずは西の湖の現状を把握するために、また水質改善に向けての基礎資料を得るために、令和6年度に西の湖において水質等の調査事業を計画しております。この調査で得るデータや調査結果等を、滋賀県や関係部署と情報共有を図り、どのような施策が西の湖水質浄化に有効なのかを協議検討してまいりたいと思います。
 いずれにいたしましても、西の湖は水深1.5メートルと非常に浅く、環境に非常に敏感な内湖でございます。ここをしっかりとですね、自然環境なり守っていくことが我々に課された一つの試練じゃないかというふうに考えておりますので、何としても西の湖は守っていきたいなと思っておりますので、ぜひともまたご協力もよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 また、議員の皆様方にも議連立ち上げていただきまして、大変ありがとうございます。力を合わせて一つの、やっぱり今後の地球環境、自然環境を守る一個のバロメーターではないかというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 次に、農業問題についてのご質問にお答えを申し上げます。
 1点目の魅力ある農業の姿として、どのようなものを考えているのか、本市が進める経営形態と方向性についてのご質問でございますけども、本市の第1次総合計画において、農業等が魅力とやりがいのある産業として活気づくことを、本市の目指す姿といたしております。
 農業は、私たちが生きていく上で欠かせない食を支える重要な役割を担っています。農産物の価格低迷等により得られる所得が低く、加えて自然災害のリスクなど他産業と比べ採算性が低いと見られることが、就農を拒む大きな要因でございます。
 農業を魅力あるものとして安定的かつ持続可能な農業経営とするためには、収益力を高め、他産業並みの労働時間により他産業並みの生涯所得を得られるものであれば、必然的に農業が魅力ある産業として後継者の確保や若者の新規就農が期待でき、地域農業に活力を見いだせるものと考えております。
 今後におきましても、こうした視点に立ちながら、さらなる高収益作物や農産物の付加価値化の取組を推進するとともに、経営規模の大小に関わらず多種多様な経営体をしっかりと育成、確保できるよう、県やJAなど関係機関と連携し取り組んでまいりたいと考えております。
 2点目に、農業を魅力ある産業にするための方策提案についてのご質問でございますけれども、単に農産物の生産だけに終わることなく、農産物の加工など6次産業化の確立や体験型農業の展開など、観光と農業の連携により、本市の地域特性を生かしながら収益力の向上を図ることができれば、農業が魅力ある産業として成長が期待できると考えます。また、都市住民との交流により、やりがいにもつながるものと期待しておるところでございます。
 このほか、本市では現在、先ほどもご説明申し上げましたけども、新たな産地づくりを目指して、津田干拓果樹団地整備事業を進めております。県、JA、土地改良区と連携しながら、それぞれの立場で栽培技術指導や販路の確保に向けた支援を行っているところでございます。
 また、就農者におきましては、産地間競争に勝ち抜き、就農者創意のブランド戦略を構築するため生産組合を組織されるなど、この取組が地域農業のモデルとして広く波及していくよう農業者に情報発信するとともに、関係機関の支援を働きかけてまいりたいと考えております。
 3点目の農業の抱える課題について、どのように向き合い、受け止め、解決に努めるかについてのご質問でございますけれども、昨今の資材価格の高騰による生産コストの上昇分が農産物に十分転嫁できていないため、農業経営は大変厳しいものと認識しております。
 また、これまでより認定農業者制度における農業者が作成した農業経営改善計画におきまして、農業者が抱える課題等の声に耳を傾けながら、個々の実情に即して経営改善に向けた助言などを行うなど、課題解決を図りながら効率的、安定的な農業経営を目指していく農業者の育成に取り組んでおるところでございます。
 4点目の新たな取組を検討する予定はあるのかについてのご質問でございますけれども、新たな取組として、国の食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現するみどりの食料システム戦略に基づき、有機農業の生産から消費まで一貫し、農業者のみならず事業者や住民、関係機関を巻き込んだ環境負荷の低減を図りながら、有機農業の取組を産地として推進することにより、本市の持続可能な農業の実現を目指していくと、こういう方向性を示させていただいているところでございます。
 続きまして、地域公共交通についてお答えを申し上げます。
 今年度、地域密着移動手段確保事業として開始いたしました実証実験事業につきましては、既存の公共交通機関やあかこんバスに加えた新たな移動手段制度及び交通弱者への生活支援を目的に、住民互助による移動手段制度の構築に向けて、小学校区を単位とするまちづくり協議会等と委託契約を締結し、実証実験を実施しているものでございます。
 現時点での進捗状況といたしましては、5月に学区まちづくり協議会等に対し、実証実験に係る趣旨や目的、運用方法等について説明及び協議を実施しましたところ、様々なご意見をいただいたところでございます。
 いただいた課題や意見を基に、6月から7月にかけて庁内関係課や関係団体と協議、調整を行い、8月に再度まちづくり協議会等に対して事業内容及び趣旨について説明を行い、9月より島学区、10月より沖島学区、そして令和6年1月より安土学区において実証実験に取り組んでいただいております。
 この3学区につきましては、実証実験結果を基に課題整理等を行い、令和6年度より、まちづくり協働課のまちづくり支援交付金を活用して本格的な事業実施の予定となっており、実証実験の実施に至らなかった学区におきましては、それぞれ地域の実情に応じた移動手段制度の構築及び事業実施に向けた働きかけを引き続き行ってまいりたいと考えております。
 デマンド交通をはじめとする3次交通については、互助輸送に加え、令和6年4月よりあかこんバスの土曜日運行を開始することから、これらの利用状況の集約や課題の整理を行った上で、必要に応じてデマンド交通を含めた持続可能な公共交通体系の構築について、検討してまいりたいと考えております。
 また、公共交通ネットワークにおける鉄道、とりわけ近江鉄道線につきましては、令和6年4月1日より公有民営の上下分離方式に移行することが決定しております。上下分離後の県及び近江鉄道沿線5市5町の令和6年度から10年間で必要となる経費は、設備投資、修繕費、施設保守管理費、機構運営費等であり、その負担金合計額は約116億円、そのうち当市の負担割合としては全体の3.81%でございます。
 なお、10年間で必要となる経費の合計額は、現在の社会情勢に鑑みたものであり、今後の物価高騰等の情勢の変化は、現在加味はされておりません。このことから現時点においては、具体的な負担額が提示されているのは令和6年度分のみであり、実質的な当市の負担額は約4,800万円となる見込みでございます。
 続きまして、道路行政についてお答えを申し上げます。
 1点目の本市における道路整備アクションプログラムの進捗状況及び事業見込みでございますけれども、まず江頭野村線は、主要地方道大津能登川長浜線との交差点から北側に一部区間の整備を行いました。
 次に、八木古川線は、農林水産省所管の国庫補助事業である団体営農道整備事業を活用し、令和6年度を完了目標に道路拡幅を進めております。
 次に、池田本町益田線は、社会資本総合整備事業の防災・安全交付金を活用し、令和6年度を完了目標に道路整備事業を進めております。
 次に、中小森緑町線は、桐原コミュニティエリア整備に伴い、一部整備済みとなっております。先線の県道大房東横関線までの区間は、実施設計まで完了しており、今後は国費等財源の確保を勘案しながら、工事着工を検討してまいりたいと考えております。
 次に、金剛寺中屋線につきましては、予備設計まで完了し、関係する自治会に事業説明を行い、様々なご意見をいただいたところでございます。現在は、金剛寺中屋線と同様に、旧近江八幡市と旧安土町を連絡する道路として位置づけている武佐老蘇線を重点的に実施する方向としており、金剛寺中屋線は、一時中断中ではございますけれども、整備実施に向け、今後も引き続き関係自治会への丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。
 次に、上田野田線は、整備検討路線となっており、今後、整備時期や整備方法を検討してまいりたいと考えております。
 次に、若宮上田線につきましては、市道として継続して事業進捗を図ってまいりましたけれども、滋賀県との協議により、令和5年度から県道近江八幡守山線上田若宮工区として整備が進められることとなりました。
 次に、馬淵上田線につきましては、予備設計まで完了していますけれども、他の路線、国道8号バイパスとの整備や市街化編入を勘案しつつ総合的に検討し、対応してまいりたいと考えております。
 次に、東横関東町線は、竹町地先の都市公園並びに一般廃棄物処理施設での建設に伴い、新エネルギーパーク整備事業で一部整備済みとなっております。先線の県道大房東横関線までの市道東横関竹町線は、現在、社会資本総合整備事業費の防災・安全交付金を活用し、令和6年度を完了目標に道路整備事業を進めております。
 次に、武佐老蘇線の都市計画道路区間は、国土交通省所管、国庫補助事業費の道路交通安全施設等整備事業費補助を活用し、整備を進めておるところでございます。
 続いて、2点目の滋賀県の道路整備アクションプログラムづくり2023による事業進捗及び事業見込みについてお答えを申し上げます。
 まず、1つ目の国道477号の古川野村工区は、着手時期検討となっており、今後、整備方針が検討されるところでございます。
 本市といたしましては、国道477号の近江八幡-大津間整備促進期成同盟会において、日野川橋梁である古川橋の改良及び歩道の未整備区間の整備促進を、国や県に対して強く要望しているところでございます。国道477号の上野安養寺工区は、令和5年度から令和9年度にかけての前期着手とされており、来年度に地形測量を実施される予定となっております。
 2つ目の大津能登川長浜線は、安土工区は前期着手とされており、今年度、道路予備設計の見直し作業、路線測量、文化財協議等を実施され、去る2月20日に開始されました県道2号線安土バイパス整備促進協議会において、県から今年度の事業進捗状況を説明されたところでございます。来年度は、引き続き道路予備設計、橋梁設計、土質調査等を実施される予定でございます。大津能登川長浜線の田中江工区は、着手時期検討とされており、現在のところ、令和7年度以降に着手される予定になっております。
 3つ目の近江八幡竜王線の千僧供倉橋部工区は、継続事業として国道8号から南に向けて、千僧供工区、岩倉工区、倉橋部工区の3つの工区に分けて事業を展開されており、今年度は昨年度に引き続き、千僧供工区を中心に文化財調査や盛土工事、農水管の付け替え工事等を実施されております。
 4つ目の大津守山近江八幡線の野村工区は、前期着手とされており、今年度、野村工区を暫定供用した場合の市道江頭野村線の将来交通量予測を実施され、来年度、道路予備設計を進められる予定となっております。大津守山近江八幡線の水茎大房工区は、野村工区に引き続き着手する路線として、着手時期検討とされておるところでございます。関係する地元自治会と引き続き協議される予定でございます。
 5つ目の土山蒲生近江八幡線の中羽田馬淵工区は、前期着手とされており、近江八幡竜王線の千僧供倉橋部工区と並行して、今年度、御沢川に架かる橋梁設計等を進められ、来年度は用地測量を実施される予定となっております。
 6つ目の近江八幡守山線の上田若宮工区は、前期着手とされており、市道でありますが、現在県事業として当該路線の道路整備に着手いただいております。当面は、若宮町交差点から日光精器株式会社付近の交差点までを事業区間として整備を進められ、今年度は道路予備設計に着手されております。近江八幡守山線の上野工区は、前期着手とされており、現在のところ、令和7年度以降に着手される予定でございます。
 7つ目の栗見新田安土線の大中下豊浦工区は、着手時期検討とされており、現在のところ、着手時期は検討中とのことでございます。
 8つ目の大房東横関線の若宮工区は、継続事業となっており、昨年度に引き続き、用地買収完了箇所から随時工事を進められている状況でございます。
 最後、9つ目の国道8号の馬淵町地区は、国土交通省の所管であり、滋賀国道事務所において、児童の通学等歩行者の安全確保のため、今年度詳細設計を実施され、来年度歩道整備工事が予定されておるところでございます。
 なお、国道8号は、本市から野洲市の区間、直線距離にいたしまして約16キロメートルが現在法線の決まっていない区間となっております。本市といたしましては、一体的で切れ目のない整備を望んでおり、国道8号(東近江区間)整備促進期成同盟会を通し、東近江区間の調査区間への早期指定と整備に向け、国に対し強く要望しているところでございます。
 いずれにいたしましても、議員ご指摘のとおり、町の発展には道路整備は必要不可欠であることから、国や県のお力添えを頂戴しながら、引き続き道路行政の推進に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 最後に、3点目の市道の修繕の全体的な整備計画、方針についてでございますけども、道路舗装では、平成25年度、平成26年度に、幹線市道を対象として路面の状態を把握し、舗装に係る維持管理を効率的に行うことを目的とした路面性状調査を行いました。この調査で得られた損傷度から幹線市道の舗装修繕計画を立て、社会資本総合整備事業費の防災・安全交付金を活用し、順次補修工事を進めております。
 一方、市民の皆様からの通報や道路パトロールにより発見された側溝蓋の破損やスポット的な舗装の傷みなど、比較的小規模な損傷は直営で補修し、それ以外の抜本的な対策が必要な補修などは専門業者に発注し、迅速な修繕対応に努めているところでございます。
 続きまして、河川整備についてお答えを申し上げます。
 まず、1点目の日野川の河川改修の現状と今後の予定につきましては、現在、桐原橋付近において通学路対策工事を完了され、JR橋梁架け替え工事を昨年度に引き続き施工されております。今年度は、桐原橋上流の低水護岸工事、JR東海道新幹線上流部における堤外民地の用地買収に着手されており、大規模特定河川事業のJR橋梁架け替え工事は令和13年度の完成を予定されております。
 また、竹町墓地移転は、今年度県において移転補償調査を実施され、市においては、墓地移転に係る事業認定手続や移転先の用地買収が完了し、現在造成に向けて設計業務を進めているところでございます。
 さらに、仁保橋から下流部の河川整備は、河口から大畑橋の2.8キロメートル区間と大畑橋から上流1.2キロメートル区間において、50年確率での整備が完了しており、今年度も国土強靱化の補正予算を活用し、仁保橋付近で低水護岸工事を実施されております。
 なお、河川整備計画の変更手続は、昨年12月に県が地方整備局へ申請され、今年度末には認可を受けて計画変更が完了する予定でございます。
 現在の河川整備計画には、大畑橋から善光寺川合流点までの6.6キロメートルが整備実施区間として位置づけられておりましたけれども、変更後の河川整備計画では、野村町、小田町及び野洲市小南地先から上畑町及び竜王町弓削地先までの7.5キロメートルが整備実施区間として位置づけられ、また上畑町及び竜王町弓削地先から桜川合流点までの6.2キロメートルが整備時期検討区間として位置づけされる予定でございます。
 次に、2点目の蛇砂川の河川改修の現状ですけども、昨年度に一部通水された承水路区間にある市道西生来末広線の6号橋の橋梁工事に今年度着手されたほか、近接する8号橋も今年度内に発注される予定でございます。
 続いて、3点目の三明川の河川改修の現状でございます。
 昨年度に引き続き、河川管理者である県におきまして、河川の水位低下を目的として河床掘削を進めていただいております。現状でございますけども、昨年度からの継続区間ある主要地方道大津能登川長浜線の出町交差点付近の約46メートル区間で維持掘削と根継ぎ工を完了されたところでございます。また、この区間に引き続き、出町交差点付近から上流の都市下水路との合流部付近まで約148メートルの区間において、L型水路工を来年度出水期の6月中旬頃まで実施される予定でございます。
 最後に、4点目の白鳥川、日野川、蛇砂川の河川内の雑木の伐採やしゅんせつの状況につきましては、巡視点検により把握された竹木の繁茂状況や周辺の土地利用状況等から総合的に勘案し、県において伐採の頻度や進め方、優先度を判断されておるところでございます。
 今年度の本市における伐木の実施状況ですが、日野川は十王町地先と上畑町地先で樹木伐採が実施されております。
 白鳥川は、昨年5月31日に県と市による共同点検を実施しており、この点検において繁茂状況が確認できた馬淵町地先のほか、大房町地先で対応されておるところでございます。
 蛇砂川は、緊急しゅんせつ推進事業債を活用し、西生来町地先でのしゅんせつに着手されておるところでございます。
 続きまして、近江八幡市の都市計画についてお答えを申し上げます。
 本市の都市計画は、上位計画である近江八幡市第1次総合計画及び国土利用計画のほか、これらを上位計画とする都市計画マスタープラン並びに立地適正化計画により、その基本的な方向性などを示しており、商工業の発展や歴史文化を生かしたまちづくり、農林水産業の保全策など個別の計画と整合を図ることで、市全体のまちづくりの姿としてお示しをしているところでございます。
 その中におきまして、企業誘致におきましては、企業誘致部局や商工業部局が所管となり取り組んでおりますが、現在の市街化区域の範囲内では、商工業及び研究機関の誘致は難しいのが現状でございます。
 商業地につきましては、平成31年3月の市街化編入により一定拡充できたものと考えておりますが、工場用地等につきましては十分と言えない状況だと認識しております。
 このような状況に鑑みて、令和8年3月に行われる予定の地域区分の見直しにおいて、工業地域の拡充を図りたいと考えており、来年度以降、滋賀県において設けられると聞き及んでおります企業誘致に伴う支援施策と併せて、企業誘致の促進のための市街化編入に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 続きまして、危機管理に関しましてお答えを申し上げたいと思います。
 まずは、被害想定の見直し及び危機対応体制の再確認についてでございますけども、本市地域防災計画における地震被害想定に関しましては、東日本大震災の教訓や社会構造の変化を踏まえて、災害対策基本法が見直され、発生が懸念される南海トラフ地震についても対策が急務ということから、平成26年3月に見直しがされた滋賀県地震被害想定を基に作成しているものでございます。
 災害対策基本法におきまして、市町村の地域防災計画では、都道府県の地域防災計画に抵触するものであってはならないと定められており、今回の能登半島地震を受けて、県において被害想定の見直しが行われた場合につきましては、本市の地域防災計画の改定を行い、危機対応体制についても、併せて検証してまいりたいと考えております。
 また、本市防災会議につきましては、主に防災総合訓練の実施内容や地域防災計画の改定のため年2回開催し、慎重なるご審議をしていただいておるところでございます。
 次に、発災後の初動態勢並びに職員配置についてでございますけども、地震発生時の職員参集に関しましては、本市地域防災計画において、市内で震度5弱の地震が発生した場合、副市長、教育長、各部長、理事、各課長、危機管理課職員及び総務課、人事課、総合政策職員の半数の職員が参集し、災害情報や被害情報の収集等の対応に当たることとしており、震度5以上の地震が発生した場合には、全職員が参集すると定めております。
 また、自主防災組織の対応マニュアル等の把握につきましては、組織設立当初に計画等を提出いただいておりますが、現状の把握が行われていないのが現状でございます。今後、能登半島地震におきましても、自主防災組織や地域コミュニティーの重要性が多く報道されていることからも、議員ご指摘いただきましたとおり、自主防災組織の対応マニュアル等を把握し、地域の防災力の向上に努めてまいりたいと考えております。
 次に、災害時応援協定についてでございますけども、自治体との相互応援協定は、姉妹都市をはじめ10の市町と、応急対策に必要な食料、飲料水及び生活物資等の援助、職員派遣、被災児童・生徒の受入れ等に係る支援について協定を締結しております。県市長会とも同様の協定を締結しておるところでございます。
 民間事業者との応援協定につきましては、食料品、飲料水、生活物資の提供として、大型商業施設を中心に6事業所と協定を締結していただいており、避難者が身の安全を確保するための一時避難場所として、施設駐車場の使用に係る協定を大型商業施設2施設、工場2施設と締結していただいております。
 また、上下水道設備はじめ、ライフラインに関わる災害復旧工事に係る協定につきましても、関連団体と締結していただいており、引き続き多くの支援が受けられるよう協定締結を推進してまいりたいと考えております。
 しかしながら、議員もご指摘いただきましたとおり、協定先の事業者も、当然のことながら被災されている可能性もあるため、大規模災害が発生した際に、他の自治体や様々な機関など多方面から人的・物的支援を受けられるよう、その受入れ手順や役割など、必要な体制の整備を目的とした災害時受援計画を策定しておるところでございます。
 次に、自然災害以外の有事における危機対応についてでございますけれども、テロや弾道ミサイル事案などの武力攻撃事態及び原子力事業所等の破壊など緊急対処事態に関しては、本市国民保護計画に基づいて対応することといたしております。
 また、感染症事案、家畜伝染病事案等の発生時におきましても、関連部局から速やかに報告を受け、連携を密にして対応できるよう、今年度より私の直轄で危機管理監を配置し、情報を集約する体制を整備しておるところでございます。
 続きまして、ふるさと納税に関するご質問にお答えを申し上げます。
 まず、今年度のふるさと納税寄附金受入れの状況でございますけども、12月末時点において金額で、前年同期比約1.1倍の約53億1,500万円、件数でも同じく、前年同期比約1.1倍の16万1,400件のご寄附をいただいておるところでございます。
 ふるさと納税を通じて、全国の皆様から大変多くのご支援をいただいておりますこと、改めて心より厚く御礼を申し上げます。
 さて、お尋ねの今年度末までの寄附受入れの見込みにつきましては、本年1月に専決処分し、今議会で承認をお願いしております補正予算におきまして、これまでの寄附受入れの推移から、年度末までに約56億円のご寄附を見込み、予算を計上させていただいたところでございます。
 次に、今年度好評を得ている返礼品といたしましては、これまで同様に、加工品を含め近江牛などの肉類の返礼品を多くお求めいただいており、このほか、寝具、菓子、近江米などもお求めいただいているところでございます。
 また、新たな返礼品についてでございますけども、従来の返礼品に加えて、本市に訪れていただき本市の魅力を体感、共感していただけるような来訪型、体験型の返礼品を充実させたいと考えておるところでございます。
 次に、昨年の寄附動向でございますけども、昨年10月の総務省の告示改正及び報道等の影響により、議員ご指摘のとおり、全国的に多くの寄附者様が9月にいわゆる駆け込み寄附をされたようでございます。
 本市におきましても、この駆け込み寄附の影響により、9月の寄附受入れは前年を大きく上回りましたけれども、反面、10月から12月までは、前年同期と比較しますと減少する結果となっております。
 また、次年度の見直しにつきましては、ふるさと納税は法令の改正、社会情勢や経済状況、全国の他自治体の取組等によって寄附動向が変動するなど、不確定要素が多い収入であることから、寄附受入れに係る正確な見込みを立てることは難しい側面がございます。ご理解くださいますよう、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。
 続きまして、同ふるさと納税の使い道についてのご質問にお答えを申し上げたいと存じます。
 ふるさと応援寄附金をどれだけ使い、どれだけ残すかにつきましては、寄附金という性質からすると、臨時的な収入であり、予測し難い部分があることから、具体的な活用及び残高に関わる金額は定めておりませんけれども、寄附者様の思いとその時代に応じた市民ニーズによる財政需要と将来の財政見通しを踏まえて活用させていただいております。
 次に、ふるさと応援寄附金の活用につきましては、これまでの議会でもお答えしておりますとおり、ふるさと応援寄附条例に基づき、あらかじめ自然環境及び地域の歴史的遺産の保全、医療及び福祉の充実、教育及び文化の振興、産業の振興、安全及び安心の都市づくり、市長が必要と認める事業の6つの分野から寄附者様の寄附金活用希望分野をご指定いただき、そのご意向に沿って活用していただくことを基本とし、令和6年度予算編成方針におきましても、持続可能な財政運営と特色ある取組の両立を目的とし、本市の今後の発展を見据えた新規拡充事業や、対外的に本市をアピールできる独自事業のほか、地方で生まれ育ち、都会に出られた方から生まれ故郷への恩返し、お世話になった地域、応援したい地域への貢献というふるさと納税の本来の趣旨から、地方における子ども・子育て施策や高齢者施策へ積極的な活用するなど、5つのキーワードを示し、予算ヒアリング及び内部審査会を実施、最終、私どもと協議を行い、予算化をしておるところでございます。
 関係人口増加につながる事業にふるさと応援寄附金を活用することで、今後の税収増加や本市の地域経済への寄与を期待するところのものでございますので、議員のご理解を賜りますようよろしくお願いを申し上げたいと存じます。
 続きまして、安土城築城450年を節目とした市全体の一体感の醸成についてお答えを申し上げたいと存じます。
 議員のご質問にもございましたように、令和4年12月7日に安土地域の住民団体、市内の経済団体、観光団体などによりまして安土城築城450年協議会を設立し、規約等を制定するとともにメインテーマを、安土城築城450年を彩り、広げ、育むと決定したところでございます。
 今年度は6月14日と、今年に入り1月18日に協議会を開催し、今後の活動や事業計画等について協議を行ってきたところでございます。
 また、1月17日には、安土城築城450年を記念して実施する事業の参考にするため、行政の関係者だけでなく民間を含めた協議会の主なメンバーで、長浜市役所文化観光課へ赴き、令和5年4月から12月まで長浜市で開催されていました長浜戦国フェスティバルの取組内容について、事務局から話を伺ったところでございます。
 来年度以降も、引き続き協議会を開催し、以前から民間が主体となって行われてきました安土城や織田信長公に関連するイベントにつきまして、安土城築城450年に合わせてスケールアップしたり、県との連携を図り、安土城築城450年を記念したイベントを開催したりするなど、民間と行政が力を合わせることにより、具体的な事業計画について協議するとともに、安土城築城450年以降にもつながる事業ができるよう議論を深めていきたいと考えております。
 また、令和8年、2026年の安土城築城450年につきましては、市民への周知が十分とは言えないことから、信長公による安土城築城が後の近江八幡の発展に大きく関わっていることを積極的にPRするとともに、安土地域だけではなくオール近江八幡で取り組む意義などにつきまして、市民の理解醸成に努めてまいりたいと考えております。
 続きまして、老人会・老人クラブについてのご質問にお答えを申し上げます。
 議員もご指摘いただきましたとおり、老人会組織が立ち上がった当時と社会情勢は著しく変貌し、市老人クラブ連合会を脱退し、お住まいの地域で様々な活動を実施されている単位老人クラブが増えておるのが現状でございます。
 また、高齢化の進展とともに、高齢者の就業率が上昇していること、価値観の多様化により地域コミュニティへの帰属意識が希薄化し、個々人の趣味嗜好に合う居場所を求める傾向が強くなっていることなどから、連合会脱退による会員の激減はもとより、老人会組織そのものに加入されなくなっておる現状でございます。
 しかしながら、本市といたしましては、高齢者の健康づくり、生きがいづくり等を推進する上で、地域単位の老人会組織には大きな役割を担っていただいていると認識をしております。このことから、令和6年度より連合会の加入有無に関わらず、単位老人クラブへの活動助成を実施したいと考えております。
 事業内容は、高齢者の生きがいづくりや地域貢献など、一定の活動実施10人以上の会員を有する老人クラブを対象に、活動経費の助成金を交付するものでございます。
 現在予定している助成額は、クラブ単位の均等割と会員数による会員割を設定し、まず未加入クラブの助成額でございますけども、均等割額が、会員数が10から29人のクラブには1万円、30人以上のクラブには2万5,000円とし、会員割額は会員1人当たり100円といたします。例えば、会員数が30人のクラブであれば、均等割額2万5,000円に会員割3,000円を加えた2万8,000円が、助成額の上限ということになります。
 次に、市老人クラブ連合会に加入しているクラブの均等割額と会員割額でございますけども、会員数が10から29人であれば均等割1万1,000円、30人以上のクラブでありますれば均等割2万6,000円とし、会員割は1人当たり370円といたします。例えば、30人のクラブであれば、均等割2万6,000円に会員割1万1,100円を合わせて、3万7,100円の助成額が上限となります。
 老人クラブ連合会は、全国規模で健康、友愛、奉仕の3大活動に取り組まれており、学区や市域を超えた老人クラブ間の連携事業への参画、地域団体や多世代との交流や連携を期待される団体でございます。本市の老人クラブ連合会におかれましても、その役割を担うべく、昨年度にはあり方検討委員会を設置し、事業運営に関して検討され、活動内容の見直しをされたところでもございます。
 本市といたしましても、市老人クラブ連合会の役割には期待しているところであり、行政との連携も強化できるように努めてまいりたいと考えております。
 次に、安土コミュニティエリア整備事業と安土小学校跡地及びコミュニティセンター跡地の利用についてお答えを申し上げます。
 当事業は、これも議員ご指摘いただきましたように、安土学区におきまして、約10年にわたり議論や検討を通し様々な思いや願いを込められ、私どもに求められた大変意義深い事業であると認識をいたしております。
 現在の進捗状況でございますけれども、土地収用法に基づく事業認定申請書を1月末に県へ提出いたしました。その後、同法第24条第1項の規定により、県から事業認定申請書及び添付書類の写しの送付を受けましたので、同条第2項の規定により、2月16日から3月1日まで、公衆の閲覧に供するための縦覧公告を実施しております。
 県の収用事業認定後、速やかに土地所有者の皆様に対して用地取得に係る買収等の手続に入らせていただく予定であり、改めて土地所有者の皆様にご協力をお願いしてまいる予定でございます。
 その後のスケジュールでございますけども、令和6年度は公募型プロポーザル方式により設計業者を決定し、造成工事や建築工事の詳細設計に着手いたします。あわせて、エリア内の一部には文化財の包蔵地が含まれておりますので、試掘調査を実施する予定でございます。令和7年度には造成工事を行い、令和8年度に建築工事に着手、令和9年度の竣工を目指しているところであり、子どもたちが一日でも早く新しい校舎に集い、学び、健やかに成長していく姿を思い描きながら、強い思いを持って鋭意努力していきたいと考えております。
 また、新しい小学校の通学路の決定につきましては、令和6年度に学校が原案を作成し、各PTA地区委員を通じてそれぞれの自治会等の意向を確認し、通学路を決定する予定となっております。令和7年度に通学路合同点検を行い、令和8年度にかけて必要な交通安全対策を実施したいと考えておるところでございます。
 最後に、現小学校と安土学区コミュニティセンターの跡地利用につきましては、現在、安土学区まちづくり協議会で実施されておりますパブリックコメントにより、学区内の意見を取りまとめられているとお伺いしておりますので、安土学区のご意見やご要望を尊重しつつ、庁内で慎重に検討した上でお示ししてまいりたいと考えております。
 また、庁内会議の進捗状況は、関係課で協議、確認し、課題の洗い出しし、整理まで進めている状況でございます。
 次に、市庁舎整備についてのご質問にお答えを申し上げます。
 新庁舎整備事業につきましては、昨年の9月議会において契約承認を経て、現在、実施設計を行っているところでございます。
 令和8年12月のグランドオープンまで3年足らずとなりますけれども、その間に、社会情勢の変化等により大きな物価変動があれば、市の契約約款に基づき、賃金水準または物価水準の変動を踏まえた請負代金等の変更を可能とする規定、いわゆる物価スライド条項により、請負業者と協議をすることとなっております。
 また、何らかの事情で工事完成時期が遅れた場合の合併推進債の取扱いについてでございますけども、令和3年1月の総務省からの通知におきましては、合併推進債につきましては、経過措置として発行可能期間内に実施設計に着手した事業に対して、現行と同様の地方財政措置を講じることとしていると記載されておるところでございます。
 本市における合併推進債の発行可能期間は、合併から15年の令和6年度末となっており、既に実施設計に着手していることから、合併推進債の発行についての問題はございません。
 次に、市民広場整備事業に伴う周辺整備についてお答えを申し上げます。
 市民広場につきましては、令和元年度策定の庁舎整備基本計画に位置づけており、多様な市民の交流や協働を育む創造と集いの拠点づくり、多用途に利用可能な屋外空間づくりという基本コンセプトに基づき、令和6年度から令和7年度にかけて市民広場整備事業の基本計画を策定し、整備する施設や規模、手法など、具体的な整備内容をまとめる予定でございます。
 また、市民広場は、官庁街のシンボルとなるとともに、災害時の広域防災活動空間など防災機能を有するものとしたいと考えております。
 次に、市民広場整備事業に伴う職員及び文化会館の駐車場確保につきましては、周辺市有地の活用や近隣駐車場の確保に向けて、令和9年の市民広場事業着手までにそれぞれ検討するとともに、庁舎周辺の道路計画についても、市民広場の基本計画策定に併せて検討を進めてまいります。
 なお、三明川改修につきましては、県事業であることから、これまでと同様に、県と連携を図りながら進めていくこととなります。
 次に、安土町総合支所、ひまわり館、南別館、保健センターの活用についてでございますけども、安土町総合支所につきましては、市民窓口サービス機能を残し、他の部分については公文書館機能の整備を検討しております。
 また、ひまわり館は、発達支援課の発達支援センター機能及び保健センターの健診機能として活用し、南別館につきましては、水道事業所及び都市整備部が入る予定をいたしております。
 なお、保健センターにつきましては、活用の要否を含め施設の在り方を検討し、その方向によりまして耐震改修、あるいは除却することといたしておりますので、ご理解いただきますようお願いを申し上げます。
 続きまして、地域手当につきましての質問につきましてお答えを申し上げたいと思います。
 地域手当につきましては、国の支給基準が、各地域の実情を必ずしも踏まえていないことはじめ、議員もご指摘いただきましたように、同手当の支給格差が給与の差となり、非支給地においては、職員の新規採用における優秀な人材の確保や入職後の人材の流失に影響があることが否めず、自治体運営上の課題となっておるところでございます。
 令和5年8月7日に人事院が国会と内閣に対し、給与等に関し勧告、報告を行ったところでございますけども、この中で公務員人事管理に関する報告において、地域手当に関しては、市町村単位で細かく水準差が生じていることに対して、不均衡であるといった意見をはじめ様々な指摘がある。このため、最新の民間賃金の反映と併せ、級地区分の設定を広域化するなど、大くくりな調整方法に見直すとの記載があったことは、議員の皆様にもこれまでご尽力いただいたことも含めまして、本市が訴えてきた要望が一定反映されたものだと考えております。
 具体的な検討状況につきましては、現時点で明らかにはなっておりませんけども、人事院においては、人事院規則に定められた支給地及び級地区分の10年ごとの見直しの内容が示される予定の令和6年の人事院勧告に向け、今後、民間給与の実態調査結果の反映等と併せ、市町村を単位としている現状の級地区分の設定について、どのように大くくり化を行うか等について、具体的な検討が行われていくものと思われます。
 また、総務省が令和4年10月に設置した地方公務員制度の在り方を総合的に議論する有識者等による研究会であります社会の変革に対応した地方公務員制度のあり方に関する検討会、その下に設置されました給与分科会においても、現在、人事院による国家公務員の地域手当の見直しの動きに呼応した地方公務員における制度改正に向けた議論がなされているところでございます。
 引き続き、令和6年の見直しにおける級地区分の具体的な取扱い等の動向につきまして、注視してまいりたいと存じます。
 他の質問につきましては、関係の所管部よりお答えを申し上げたいと存じます。どうも長時間ありがとうございました。
○議長(岡田彦士君) 回答の途中ですが、ここで休憩します。
               午後0時13分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後1時15分 再開
○議長(岡田彦士君) 再開します。
 当局の回答を求めます。
 高尾総合政策部長。
             〔総合政策部長 高尾一成君 登壇〕
◎総合政策部長(高尾一成君) 皆さんこんにちは。午後からも、どうぞよろしくお願いいたします。
 では、南議員からいただきましたご質問のうち、私からは、自治体DXの取組と成果についてお答えをいたします。
 本市では、令和元年度に策定いたしました近江八幡市ICT推進方針に基づきDXの推進に取り組んでおり、議員からもご説明いただきました総務省の自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画における重点取組事項7項目につきましても、取組を進めておるところでございます。
 そのうち、幾つか具体的な取組を紹介させていただきますと、令和2年度から取り組んでおりますAI・RPAの利用推進として、手書き帳票をデータ化するAI-OCRは、令和4年度の実績で19の所属にご利用いただきました。ほかにも、会議などの議事録をAIで作成するツールを導入しておりまして、各所属で活用していただいております。また、定型業務などの自動化を行うRPAでは約45業務で効率化を図っておりまして、今後も対象業務数を増やしていく予定としております。
 こうしたAI・RPAを導入することによりまして、職員の働き方の変化や作業時間の削減ができ、生み出された時間を新たな市民サービスに振り分けるといった成果が現れてきているところでございます。
 また、自治体フロントヤード改革の推進につきましては、書かない窓口システムの導入に着手をしております。このシステムを導入することによりまして、マイナンバーカードや転出証明書などのOCRでの読み取り、または職員の聞き取り及び入力を通じまして、各種申請書に共通する事項を自動作成できまして、市民の皆さんが各種申請書に手書きしていただいておりました負担を軽減することができます。
 なお、このシステムにつきましては、3月から本格稼働する予定であり、市民の皆さんが各種申請に要していた時間というものは、一定短縮されるものと考えております。
 今後も利便性の向上、市民サービスの向上につながるよう、優先順位を設けながら、DXの推進に鋭意取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○議長(岡田彦士君) 嵐総合政策部理事。
             〔総合政策部理事 嵐 孝雄君 登壇〕
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 南議員お尋ねの観光行政についてお答えいたします。
 まず、観光行政の現状についてですが、観光入り込み客数及び宿泊客数の推移としては、コロナ禍の影響により、一時は減少しましたが、現在は回復傾向にあります。
 近江八幡市第1次総合計画に記載の観光振興施策の指標では、令和5年の観光入り込み客数の目標値を459万1,000人としていましたが、実績値は521万5,000人、宿泊客数は目標値を14万4,000人としていましたが、実績値は15万7,000人と、目標値に対して約10%増を達成し、令和10年度の目標値について上方修正を行ったところでございます。
 一方、観光消費額につきましては、令和5年の目標値を1人当たり7,252円としておりましたが、令和4年の実績値は6,487円となっており、平成30年度の計画策定時の実績値4,835円から見ると約34%の増にあるものの、目標値に対して約11%減の結果となっております。
 その大きな要因としては、飲食及びお土産の購入単価が以前よりも下がっており、これは当市だけでなく全国的な傾向として、長引く景気の低迷に加え、コロナ禍で落ち込んでしまった消費意欲が回復し切っていない影響を受けたものと考えております。
 このような現状を踏まえ、本市におきましては、コロナ禍における観光事業者への支援としてふるさと観光券事業を実施し、観光需要の掘り起こしを図ってきたところでございます。
 次に、今後の観光施策の方向性といたしましては、令和5年3月に策定した近江八幡市観光振興計画でもお示ししておりますが、本市の観光理念を近江八幡ライフスタイルツーリズムとし、インナーブランディングの推進、テーマ・ストーリー性の高い体験価値の提供、プラットフォームの形成、サステーナブルな仕組みの構築、コミュニケーション・デザインの強化といった5つの施策に基づき、各種観光課題の解決に向け取り組んでおります。
 具体的には、点在する魅力的な観光地を6つのテーマでまとめ上げ、移動手段に合わせた観光ルートの紹介や観光情報を多くの方に届け、行ってみたいと感じる、そして実際に来てもらう観光プロモーションの実施、また観光客の受入れ体制の充実に向け、既存観光施設のさらなる利活用の検討を実施していくこと等を計画しております。
 最後に、新たな交通手段の活用といたしましては、昨年10月より民間事業者が市内の観光駐車場において、電動キックボードの営業を開始されていることから、議員ご提案のような新たな交通手段を市直営により実施することは、現時点においては考えておりません。
 市といたしましては、点在する観光スポットのさらなる周遊促進に向け、今年度策定を進めている観光ルートの活用と併せ、道路管理者や警察との調整や協議といった側面からの支援を事業者と連携し、これからも積極的に取り組んでいく考えでおります。
○議長(岡田彦士君) 岡田総務部長。
             〔総務部長 岡田清久君 登壇〕
◎総務部長(岡田清久君) 皆さんこんにちは。それでは、南議員の空き家対策についてのご質問のうち、固定資産税の取扱いについてお答えをいたします。
 地方税法の規定に基づき、賦課期日である1月1日時点において特定空家として勧告された敷地に供する土地について、翌年度の固定資産税より住宅用地特例の適用対象から除外となります。
 また、空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律が令和5年12月13日に施行されたことに伴いまして、地方税法も同日改正され、適切な管理が行われず放置すれば、特定空家に該当する管理不全空き家等についても、住宅用地特例の適用対象から除外されることとなります。
 次に、長浜市が特定空家対策及び跡地利用を促進するため、特定空家の除却後の土地に対する固定資産税等の一部を3年間減免する措置につきましては、平成31年度から令和3年度までの時限措置として実施をされましたが、申請件数が2件にとどまり、税制としての公平性に課題があることから、令和4年3月末までに除却した特定空家を最後に、制度の延長はしていないとお聞きしておりますことから、現時点において、本市で実施する予定はございません。
○議長(岡田彦士君) 長村福祉保険部長。
             〔福祉保険部長 長村周作君 登壇〕
◎福祉保険部長(長村周作君) 南議員の危機管理についての質問のうち、4点目の福祉避難所についてお答えいたします。
 当市には、一般避難所と福祉避難所の2種類の避難所がございます。一般避難所は、各学区コミセンを中心とするご自宅近くの避難所で、どなたでも利用することができます。これに対し福祉避難所は、一般避難所で過ごすことが困難な高齢者や障害者などの要配慮者に利用いただく避難所です。
 現在、市内には13か所の福祉避難所がありますが、高齢者のデイサービスセンターや障害者の作業所を中心とした民間施設を活用するもので、施設を運営する社会福祉法人と市が協定を締結しております。
 福祉避難所の開設が必要と判断した場合、市から協定締結事業者に福祉避難所開設の要請を行います。
 能登半島地震で、福祉施設の損壊や職員の被災により開設できないケースが多かったように、実際に開設できるかどうかはその時々の災害の状況によりますので、確実な開設の保証はありませんが、事業者が可能と判断された場合には、開設をお願いいたします。
 また、協定を締結する福祉避難所は民間施設であり、各施設の規模や設備、機能等はそれぞれ異なりますが、高齢者や障害者が日常的に利用している場所を活用するため、一定の設備は整っていると考えております。
 要配慮者が安心して過ごせる福祉避難所のさらなる拡充を目指し、今後も協定締結福祉避難所の整備に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(岡田彦士君) 濱本都市整備部長。
             〔都市整備部長 濱本 浩君 登壇〕
◎都市整備部長(濱本浩君) 皆さんこんにちは。南議員ご質問の空き家対策についてお答えをいたします。
 まず、空き家の定義ですが、空家等対策の推進に関する特別措置法第2条第1項において、建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。)と定義されております。
 建築物とは、建築基準法に規定する屋根及び柱または壁を有するものであり、これに附属する門や塀などが該当することとなります。
 次に、法改正の詳細ですが、使用目的のない空き家はこの20年間で約1.9倍に増加し、今後もさらに増加する見込みとなっております。
 除却などのさらなる促進に加え、周囲に悪影響を及ぼす前の有効活用や適切な管理を総合的に推進する必要があることから、今回の法改正において、活用拡大、管理の確保、特定空家の除却などの3本柱で対応を強化されたところです。
 活用拡大は、市町村において経済的・社会活動の促進のため、空き家及び空き家の跡地の活用が必要となると認められる区域を、空家等活用促進区域として定めることができるようになりました。
 また、市町村長が、空き家の活用や管理に積極的に取り組むNPO法人や社団法人などを、空家等管理活用支援法人に指定する制度が創設されました。民間法人が、公的立場から活動しやすい環境を整備するもので、空き家対策に取り組む市町村の補完的な役割を果たすことが期待されています。
 続いて、管理の確保は特定空家化の未然防止策として、このまま放置すれば特定空家等になるおそれのある空き家の所有者などに対し、指導、勧告が可能となり、勧告された管理不全の空き家等は特定空家等と同様に、敷地に係る固定資産税の住宅用地特例が解除されることになります。
 最後に、特定空家の除却などですが、これまで特定空家等に対して行政代執行する際には、助言、指導、勧告、命令などの手続を経る必要がありましたが、台風などにより特定空家が倒壊しそうな場合など、周辺住民の身体や生命に危険を与えるおそれがあり、緊急に安全を確保する必要がある場合、既に勧告されている特定空家等に対しては、命令などの一部の手続を経ずに市町村長が代執行できることになりました。
 また、相続放棄、所有者不明、不在の空き家への対応は、その適切な管理のため、財産管理人による処分や修繕の必要がある場合、民法により、利害関係人が財産管理人の選任を裁判所へ請求することができていたところ、今回の空家特措法の改正により、市町村長も財産管理人の選任を請求することができるようになりました。
 引き続き、都市公園・児童遊園の整備において、現在の進捗状況や今後の見通しについてお答えします。
 まず、都市公園の整備は、現在篠原公園整備に着手しています。その整備内容ですが、トイレの改築工事を3月末完成を目指して進めているところであり、次年度の工事発注に向けた設計業務を順次進めているところです。
 また、都市公園の整備に係る今後の見通しですが、令和4年度に策定した公園施設長寿命化計画と防災・安全交付金の対象事業との調整を図りつつ、特に交付期限が定められているトイレの整備を優先的に行う計画としており、現段階では、篠原公園、中村児童公園、出町公園、八幡児童公園の順に進めていく予定としております。
 次に、児童遊園の整備ですが、実質的には良好な状態の確保に向けた修繕等が主となります。
 児童遊園は、地域の身近な公園として地元主体で維持管理を行っていただいておりますが、遊具の点検は専門的知識を要することから、毎年市で点検を実施し、危険と判断された遊具から順次撤去、もしくは修繕をしており、撤去後の対応は地元自治会の判断にお任せをしております。
 次に、中村児童公園の再整備についてお答えします。
 中村児童公園の再整備に当たっては、市内子育て支援団体や地元自治会から、公園内遊歩道や駐車場の設置、運動場部分の芝生化、健康遊具、おむつ替え・授乳スペースの設置等の意見をいただいております。現在、これらの意見を踏まえて、設計委託業務にて具体案を作成中であり、受託業者からは、複数の整備案が提示されている段階でございます。
 今後、整備案が整い次第、関係者にご意見を伺い、最終的な具体案とした上で整備を進めていきたいと考えております。
○議長(岡田彦士君) 大林産業経済部長。
             〔産業経済部長 大林一裕君 登壇〕
◎産業経済部長(大林一裕君) 皆さんこんにちは。南議員の商工業行政のご質問についてお答えいたします。
 まず、企業の倒産件数につきましては、帝国データバンク滋賀支店の調査結果によりますと、滋賀県内における令和5年度の企業倒産は88件、負債総額は約124億4,000万円でした。これは前年より20件、金額では約44億円増加し、コロナ禍前の令和元年の数値を超えたものとなっております。
 要因といたしましては、ゼロゼロ融資等、新型コロナウイルス対策による公的支援などで一時的に倒産を抑制されていた事業者が、その後も状況等が改善せず、倒産に至るケースが増加したものと考えております。
 また、令和5年度における本市の商工会議所、商工会での退会事業所のうち、倒産や廃業等での退会数は2月16日時点で19件であります。全体の40%弱を占めておりますが、ただし、倒産、廃業の要因といたしましては業績不振によるものでございますが、それよりも後継者不足問題での廃業が大半で、しかも、コロナ禍以前から既に発生し、今もなお増加しているとお聞きしております。
 次に、ダイハツ工業株式会社の操業停止による影響につきましては、竜王町のダイハツ滋賀工場に勤務されている方のうち、本市市民は636人で、下請等の関連企業数や状況につきましては、市では承知しておりません。
 次に、労働に関する相談窓口につきましては、本市では、以前より巡回職業相談及び就職情報相談を開設し、労働に関する全般的な相談を受けておりますが、現時点では、今回の操業停止関連での相談はございません。
 また、ダイハツ工業株式会社及びダイハツ九州株式会社の生産停止により影響を受けられた中小企業等を対象に資金繰りの支援策として、セーフティーネット保証第2号が本年1月26日に発動され、保証制度の指定期間を令和5年12月20日から令和6年12月19日までの1年間と指定されました。
 このことにより、本市におきましても、セーフティーネット保証の認定申請を現在受け付けておりますが、現在のところ、申請はございません。
 次に、近隣市町の市長会等の対応についてでありますが、今回の緊急事態において、竜王町からの発起により、地域経済や雇用への影響が最小限にとどまるよう緊急要望書が作成され、近隣市町の各首長に賛同を呼びかけられ、本市を含む近隣11市町の首長が賛同、連署され、1月25日木曜日に国・省庁や県選出の国会議員に対して要望活動が行われました。
 要望内容は、中小企業の業績悪化や雇用への影響が大変危惧される。周辺自治体でも従業員や取引企業も多く、先行きが見えない現況に不安が広がっており、出荷停止の長期化で地域経済への影響が拡大する場合には、特段のご配慮を求めたいというものでございます。
 続きまして、南議員の空き家対策におけるサポート体制の構築についてのご質問にお答えします。
 本市では、使用予定のない空き家を有効に活用していただく一つの方法として、近江八幡市空き家情報バンク制度を設け、バンクへの物件登録と利活用希望者登録とのマッチングにより、新たな利用方法の提供を行っております。
 このバンクへの物件登録に際しましては、相続関係でのトラブルを防止するために、相続登記の完結を促しております。しかしながら、様々な事情等で相続登記が完了せず、バンクへの物件登録が行えないことで困っておられる事案も幾つかございます。
 議員のご質問にあるように、米原市で実施されております民間相続手続サービス会社と空き家の相続登記を促進するための連携協定は、市が費用負担することなく、ウェブ上で相続に係る必要書類や自分でできる相続登記の方法、相続に係る関係機関や提出先を具体的に表示するサービスサイトの運営を民間相続手続会社に担ってもらうもので、所有者がこのサイトで相続登記の手順等を確認することによりまして、煩雑な相続手続を円滑に進められる有効な手段の一つであると考えております。
 また、空き家の課題、要因でもあります解体費用負担や解体事業者の探し方、家具、道具の処分等についても、関係機関、団体等と適切に連携協定を締結し、除却促進等課題解決が進んでいる事例もありますことから、たちまちの取組事例を調査、情報収集いたしまして制度活用について、さらに研究、検討してまいりたいと考えております。
○議長(岡田彦士君) 大喜多教育長。
             〔教育長 大喜多悦子君 登壇〕
◎教育長(大喜多悦子君) 皆さんこんにちは。南議員のご質問のうち、教育委員会所管のものについてお答えします。
 教育行政についてのうち、まず1点目の不登校支援についてお答えします。
 教育委員会では、つなぐ力、つながる未来をスローガンに、誰一人取り残さない豊かな学びや育ちに取り組んでいます。不登校に対する支援では、学校内外に子どもの学びの場や居場所を確保し、社会的自立に向けた適切な支援につなげることが、最も重要だと考えています。
 学校では、別室登校や放課後登校など、個々の児童・生徒の状況に応じて支援しています。特に校内の別室については、授業に当たっていない教員が、可能な範囲で対応している状況です。
 そこで、来年度は小学校にスペシャルサポートルームを設置し、専任の支援員を毎日配置することで、登校しづらい子どもや登校しても教室に入りづらい子どもに対する支援を充実させたいと考えています。
 また、学校外の公的機関につきましては、令和4年度から相談業務統括員を配置し、学校や関係機関との連携を強化したことで、教育支援ルーム「にこまるルーム」や訪問型支援「にこまる訪問」の活用が高まってきており、令和3年度の利用者は13名、令和4年度は20名、令和5年度は22名と増加しています。今後も、学校との連携をより密にし、支援を充実させていきます。
 近年、フリースクール等民間施設を利用する児童・生徒も増加しており、それらの施設を利用している児童・生徒の保護者の経済的負担を軽減するため、今年度から補助金を交付しています。
 また、民間施設をよりどころにしている児童・生徒がいる中、市内にある認定施設が安定的かつ持続的な運営となるように、来年度は民間施設が支出する経費の一部を、一定の要件の下ではありますが、市が支援していきたいと考えています。
 最後に、議員にご指摘いただきました県のしがの学びと居場所の保障プランの詳細については、現在、県や他市町と協議中ではありますが、県が実施する実態調査の結果は、県内の市町教育委員会とも共有いただけると聞いておりますので、よりよい支援体制を検討するために活用していく予定です。
 2点目の中学校部活動の地域移行についてお答えします。
 まず、部活動の地域移行の最終目標についてお答えします。
 地域移行については、教員の働き方改革の意味もありますが、少子化によりチームが組めなくなることや専門的な指導が受けられないなど、部活動の今日的な課題を踏まえ国が進めているものであり、最終目標としましては、将来にわたり生徒がスポーツ・文化・芸術活動に継続して親しむことができる機会を確保することにあります。
 次に、地域移行のメリットとデメリットについてお答えします。
 メリットについては、学校の枠を超えて、そのスポーツや文化に親しみたい子どもが集うことでチームが組めるなど、活動が充実することや専門的な指導を受けられることが上げられます。一方、デメリットについては、指導者の持続可能な確保や活動場所までの移動手段の問題、また保護者の費用負担が増えることが上げられます。
 次に、国の実証事業を活用した休日における地域部活動の試行の取組状況としましては、今年度は、市内に1校しかないラグビー部を地域部活動として設置しました。子どもや保護者からは、専門的な指導が手厚く受けられるとの声を聞いています。来年度は、市内に2校しかないソフトボール部でも、実証事業に取り組む予定です。
 想定される課題としましては、現在は実証事業であるため、指導者の報償費や活動する生徒の傷害保険は公費で負担しています。本格的に地域部活動を開始すれば、保護者負担が発生しますので、保護者の理解を得ることと同時に、負担の軽減を図る仕組みを考える必要があります。また、不適切な指導が行われないように、指導者への研修を充実させていく必要もあります。
 最後に、現在実施している地域部活動の試行が本市のモデルとなるかについてお答えします。
 部活動によって、生徒数や地域人材などの状況も異なることから、本市のモデルとなり得るかどうかについては、検証する必要があると考えています。
 間もなく、県教育委員会が部活動の地域移行に関して方針を示すと聞いています。ここでは、地域連携、地域移行に向けた方針となるようです。地域移行へのハードルが高いことから、まずは学校の部活動の一つの形として合同部活動を進めていくことや、部活動支援指導員など専門性を持った地域人材を一層活用するなど、地域連携に取り組むことを示すようです。
 本市としましては、今後、設置しました部活動地域移行推進協議会の中で、県の方針を踏まえ、市の方針を策定することになります。その際には、子どもや保護者を対象としたニーズ調査や受皿となる実施団体や指導者の状況を把握するとともに、現在行っている実証事業の取組状況も勘案しながら、本市の部活動の地域連携や地域移行の在り方を示していきたいと考えています。
 3点目に、子ども・若者育成支援についてお答えします。
 本市では、令和4年4月に生涯学習課内に子ども・若者総合相談窓口を設置し、不登校、ひきこもり、不就労などの課題を抱えるご本人、ご家族、関係機関からの相談に応じてきました。
 窓口に寄せられる相談内容は、生活困窮、虐待、障害、精神疾患、就労でのつまずき、非行など、多岐にわたっており、子ども、若者の抱える課題は多様化、複雑化し、複数の機関が連携して支援に当たる必要のあるケースが増えています。
 そのため、令和6年4月より関係機関との連絡調整を担う社会福祉士を新たに1名配置し、少年センターや福祉部局をはじめとする庁内外の関係機関との連携をさらに強化し、必要に応じて検討会議を開催するなど、ご本人、ご家族の思いに寄り添ったきめ細やかな相談支援に努めたいと考えております。
 また、困難を有する子ども、若者への支援については、学齢期は教育相談室、二十歳までは少年センターあすくるにおいて行っておりますが、現在二十歳以降の若者の支援場所がなく、二十歳以降も少年センターあすくるで継続支援を行っている状況です。
 このことから、今年度は県内先進地の視察、子ども・若者支援に関する研修会への参加を通して、困難を有する子ども、若者の現状や必要な相談支援並びに居場所整備の調査研究を行うとともに、本市の困難を有する子ども・若者支援のニーズの把握に努めてまいりました。
 次年度以降は、居場所の試行的取組として、子ども、若者を対象としたカフェをスポットで開催し、当事者の思いを聞きながら、できるだけ早い時期の居場所整備につなげたいと考えております。
 続きまして、国スポ・障スポについてのご質問にお答えします。
 初めに、ウオーミングアップ場所の整備についてお答えいたします。
 正式競技のうち、バレーボール、ハンドボールについては、競技会場とは別に練習会場を設けることとしており、練習会場は既存施設を利用いたします。
 バレーボールでは、駅南総合スポーツ施設体育館、あづちマリエート、八幡中学校体育館を予定しています。ハンドボールについては、駅南総合スポーツ施設体育館、岡山社会体育施設、八幡中学校体育館、安土中学校体育館を予定しております。
 練習会場から競技会場までの輸送は、原則、実行委員会で手配することとしております。
 なお、軟式野球においては、運動公園内のグラウンドが練習会場となります。そして、トライアスロンでは、競技会場において、スイム、水泳の前日練習を設けることとしております。
 次に、選手、関係者、来客などの宿泊、食事、送迎バスなどの進捗状況についてお答えいたします。
 宿泊、輸送につきまして、滋賀県において配宿センター並びに輸送センターが設置される予定であります。現在は、それぞれの総量把握に努めているところであり、市町間で事業者の奪い合いのないよう調整するため、この方法が採用されます。
 食事についてですが、とりわけ弁当について、衛生基準に留意しながら、選手、関係者のため大量発注が可能な手法の検討や、事業者の把握に努めているところであります。
 次に、環境整備や美化についてお答えします。
 国スポ・障スポの開催を控え、トライアスロンコースの道路改修、運動公園周辺における道路改修を予定しております。ウオーキングコースにおいては、参加者が安全、快適にコースを散策できるよう、草刈り、ごみ拾いなど環境を整えます。
 大会期間における会場の環境整備においては、ボランティアの方々のご協力もいただき、多くの市民が参画する大会にしてまいりたいと考えております。
 次に、障スポ大会運営への本市の関わりについてお答えいたします。
 本市において、障スポは、国スポの開催後に同じ会場で同じ競技のバレーボールを開催します。現状において、本市の国スポ・バレーボール担当が、県担当部局及び県バレーボール協会の方と連絡調整を行っており、大会では県と協働して運営を行います。
 にぎわい・おもてなしコーナーなどにおいても、市内の事業所が参画できるよう、県との橋渡しを行ってまいります。
 いよいよ来年に迫ってまいりました国スポ・障スパの開催に向けて、議員の皆様におかれましても、ご支援、ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
 最後に、健康ふれあい公園の現在の施設の利用状況と今後の活用拡大に向けた取組方針についてお答えいたします。
 健康ふれあい公園の利用者数につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大により、令和2年から令和4年にかけ施設閉鎖を余儀なくされた期間もあり、大幅に落ち込んでおりましたが、感染症の5類移行に伴い徐々に回復基調が見られ、本年1月末時点での施設利用者数はプール棟で前年比119%、屋根付多目的広場とサッカー場では前年比114%となり、利用率も上昇してきています。
 また、今後の活用拡大に向けた取組につきましては、各種スポーツ教室やイベントの内容充実、飲食ブースやキッチンカーなどの出店誘致、SNSを活用した情報発信、施設予約システムなどのシステムの導入など、より多くの皆様がご利用いただきやすい施設となるよう努めてまいります。
○議長(岡田彦士君) 宮下総合医療センター事業管理者。
             〔総合医療センター事業管理者 宮下浩明君 登壇〕
◎総合医療センター事業管理者(宮下浩明君) 皆さんこんにちは。南議員の市立総合医療センターについての代表質問にお答えします。
 まず、令和5年度の当院の状況のうち、手術支援ロボット、ダヴィンチの稼働状況を含め、当院の最重要部門であります手術に関する状況をご説明いたします。
 当院では、令和4年7月に手術支援ロボット、ダヴィンチを導入し、令和5年3月末までの9か月で85件、令和5年4月から本年1月末までの10か月で119件の手術に使用しております。月の平均手術数を見ますと、昨年度は月9.4件でしたが、今年度は11.9件と増加しており、土日、祝日を除く平日が月20日程度あることから、現実的には、最大月に15件程度は可能と考えております。
 次に、ダヴィンチの波及効果ですが、全体の手術数が増加しております。令和3年度の年間手術件数は3,844件でしたが、令和4年度は4,354件で13%の増加。今年度はさらに上回り、年間推計値は4,600件を見込んでおります。
 その他の状況としましては、令和5年1月から地域包括ケア病床を一般急性期病床に再編し、急性期に特化した病床運営といたしました。さらには、外来機能の明確化、かかりつけ医機能を担う医療機関として連携強化等を目的として、令和5年8月1日に紹介受診重点医療機関の指定を受けたところです。加えまして、新たな施設基準、総合入院体制加算3などを取得するなど、収益基盤の強化に取り組んでおります。
 次に、令和5年度の決算見込みでございますが、これらの取組により、令和5年12月末時点における経常収益は115億6,967万9,000円で、前年同期比11億3,359万8,000円の増収となっております。一方、経常費用は103億2,932万円で、給与費、材料費、経費等の各費用の増加により前年同期比5億2,820万2,000円の増加となりました。経常収益から経常費用を引いた経常利益は12億4,035万9,000円で、前年同期比6億539万7,000円の増加となっております。
 しかし、年度末には、消費税に係る経理処理や各費用等で多額の支出が見込まれるほか、新型コロナウイルス感染症入院病床確保支援事業費補助金が令和5年5月の感染症分類の5類への引下げ以降、補助単価の引下げと対象期間の短縮により今年度補助金見込みは約1億4,900万円となり、昨年度実績から約5億2,000万円減少する見込みとなっております。
 こうしたことから、各費用が増加している状況下において、今年度の収支状況は楽観視できる状況ではございませんが、年度末に向けて収益確保に取り組み、併せて各費用の精査により、本年度の経常収支として黒字となるよう努めてまいります。
○議長(岡田彦士君) 回答漏れはありませんか。
 ここで休憩します。
               午後2時2分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後2時15分 再開
○議長(岡田彦士君) 再開します。
 質問はありませんか。
 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) 丁寧なご説明、誠にありがとうございました。同じ会派の議員からも、関連の再問があるかと思いますが、私から3つ再問させていただきます。
 まず1つ目は、空き家対策について再問いたします。
 法改正により、新たに指導、勧告が可能となったことで、所有者の方に適切な処置を促す手法が増えたのはよいことだと思います。この対策特措法でしたかね、13条で規定されている管理不全空き家等に対して指導、勧告できるそうですが、空き家が管理不全の状態にあることを認定するためには、空き家の数や状態の把握が必要となってくると思います。
 これまでも各所からの通知、あるいは訪問するなどで把握に努めてこられていると聞いておりますが、法改正で新たに決まった制度を積極的に活用するためにも、空き家の状況調査に、より力を入れていくというお考えはありますか、お聞きします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
 濱本都市整備部長。
◎都市整備部長(濱本浩君) 南議員の再問にお答えをいたします。
 ただいまご指摘をいただいたとおり、空き家の状況の調査、これは現在も把握している空き家に対して、台風シーズン、あるいは降雪時期前にパトロールを実施しております。また、それ以外に状況の変化とか把握し切れていない新たな空き家、そういったものがもしございましたら、近隣からの通報、あるいは情報を基に、パトロールをした上で状況の把握、数の把握に努めているところでございます。
 また、ご指摘いただきましたように、新たに設けられました管理不全空き家等の制度を運用するために、国のガイドラインに基づいた判定基準、これを設けるなど今準備を進めておるところでございまして、今後もこれらの継続を前提にしつつ、議員のご指摘のとおり、状況把握の強化に取り組み、制度の有効活用、これにつなげていきたいと考えております。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) ありがとうございました。新たな法改正ができたということで、また少し今までと違う手法で空き家対策が進んでいくことができるかと思いますので、国からの判定基準とかに基づく整備なども進めていっていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 では次に、2つ目の再問いたします。安土城築城450年について再問いたします。
 令和6年2月3日に、第5回目となる近江八幡市安土城復元推進協議会総会が開催されました。同協議会はその中で、安土城築城450年を迎える令和8年、2026年度までの期間を当面の活動期間として、全体発掘調査と石垣保全に向けた要望活動の実施をする中、県の発掘調査や城及び周辺の整備事業にも最大限の協力をすると言われています。
 他方、県では、令和5年から令和20年にかけて発掘調査をする予定で、また築城450年については、現在様々な検討されているところだと聞いております。ただいまの検討の時点から、より具体的な計画に早く進めていってほしいなと願っているところであります。
 この安土城築城450年に対して、滋賀県はどれほど関与してもらえるのか、市当局からももっと働きかけていただきたいのですが、いかがお考えでしょうか。お聞きします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
 深尾安土町総合支所長。
◎安土町総合支所長(深尾朋広君) 南議員の再問にお答えをいたします。
 初問でも回答しましたように、当市では、安土城築城450年協議会におきまして、民間と行政が一体となり、具体的な計画を検討しているところでございます。
 県からは、安土城考古博物館のリニューアル等のお話を聞いておりますが、その具体的な内容や博物館以外での事業につきましては、まだまだ検討中ということで、具体的な話は聞いておりません。今後、協議会におきまして、オール近江八幡体制による議論を進めていく中で、県とも連携を進めていくこととなります。
 県に対しましては、これまで以上に積極的に働きかけをしていくことによりまして、築城450年における具体的な計画を、いち早く市民の皆様にお示ししたいというふうに考えております。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) ありがとうございました。この安土城築城450年については、市の動きと県の動きも、できるだけ連携して動いていってほしいなと願っているところでありますので、まだ県は、今検討中というところですので、市からも連続というか、引き続きお願い、働きかけをしていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、再問3つ目、最後です。市庁舎整備の市民広場のところで再問させていただきます。
 職員と文化会館の駐車場確保については、令和9年の市民広場の事業着手までに検討されるとのお答えでした。しかし、市民広場の基本計画が出来上がってから、駐車場が足りないので慌てて探すとなっては困ります。
 今より増える駐車台数を、周辺の空き駐車場で賄えるのか、足りないなら何台ぐらい足りないのかは、今の段階である程度分かると思いますので、その情報を把握した上で、市民広場をどういうものにするかの基本計画に入って、それを進めていっていただいたほうがよいかと思うのですが、この辺りどうお考えでしょうか、お聞きします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
 高尾総合政策部長。
◎総合政策部長(高尾一成君) 文化会館利用者や職員駐車場の確保についての再問にお答えをいたします。
 令和9年の市民広場の整備事業着手までは、市民病院跡地が使用できますことから、市民広場の基本計画の策定と併せまして、検討させていただきたいと思います。
 当然、周辺の市の所有地ですとか、近隣の駐車場の確保に向けた検討を進めさせていただきたいと考えております。
○議長(岡田彦士君) 質問ありませんか。
 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) ありがとうございます。ちょっと重なったような再問になってしまいましたが、やはり今の計画、基本計画が出来上がってしまうと、なかなかそこから大幅に変えることが難しいかと思うので、できるだけ周りのこと、駐車場も併せて、防災機能のことも考えて、ある程度の青写真を入れ込みながら、やはり基本計画で考えていっていただきたいなというのが私の思いです。どうぞよろしくお願いいたします。
 市庁舎整備につきましては、全体の中で、ほかの南別館とか、あるいは保健所、ひまわり館など、いろいろその後の使い方を考えていくということなんですが、この周辺の市庁舎整備につきましては、南別館との接続についても、ある程度考えていっていただきたい。例えば、陸橋を建てるとかとなると、またお金かかるかもしれませんが、市民さんの移動にとって便利な形の計画も進めていっていただきたいなと、要望させていただきます。
 以上で再問全て終わらせていただきますが、全体について、もう残りが少ないので、本当は全体のご回答についてコメントさせていただくのがいいかと思うんですが、最後はちょっと全体の感想というか、それを述べさせていただいて終わらせていただきたいと思います。
 今まで議員を5年務めさせていただいて、いろんな方と話し合う中で、介護、障害児者の支援、保育、農業、商工業、どの分野の方と出会っても、人材不足というのが一番多く聞くなというような印象があります。
 それに関しては、地域手当の壁というのが、大きなものがあるのですが、これはコントロールすることができないところなので、それじゃ、どうするかと考えますと、やはり住みよいまちづくりとか働きやすいまちづくりを地道にやるしか、それで人に来てもらって、にぎわいを出すというのがいいのかなと考えております。
 その中で今日質問させていただいたのも、全ての分野がこの人材不足にもつながっているかと思うんです。例えば、農業とか商工業は直接的に人材確保につながりますし、都市計画や農業は、これが便利になれば、やっぱり働く場所も増えて、そして人材確保にもつながると。全ての市の行政分野が、ひいては人材確保につながるというようなことを、改めて感じさせていただきました。
 この中で、市長の言葉の中でも、人に関心を持っていっていただきたいというような、市役所の職員の方へのお言葉もありましたが、どの担当の人も老人から赤ちゃんまでの人づくりを、ひいては担っているんだというような誇りと自覚を持って職務に邁進していただきたいと思いますし、我々議員も、またそれに負けないように頑張っていっていかないといけないなと、改めて感じさせていただきました。これからもまた、市政発展のためにどうぞよろしくお願い申し上げます。
 以上で代表質問を終わらせていただきます。
○議長(岡田彦士君) 以上で創政会、南祐輔君の代表質問を終わります。
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