録画中継

令和6年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
6月17日(月) 一般質問
竹尾 耕児 議員
1 市営住宅のこれからについて
2 日本語教育の推進について
◆17番(竹尾耕児君) 議席番号17番の竹尾耕児でございます。
 本日質問させていただきます前に、先月大津市で発生しました保護司の方が殺害されるという事件がございまして、大変胸を痛めております。逮捕された容疑者の方が保護観察中の対象者であったということも、私ども保護司からすると、今までにない事件でございまして、まだ逮捕、容疑者という段階ですので、事件の全容の解明が今後行われていくものと考えますが、仮に、もし本当にこの事件がその逮捕に伴う事実だとするのであれば、この保護観察という制度そのものを揺るがしかねない、大きな事件だなというふうに感じております。
 私も、もう本当に偶然ですが、さきの議会で、更生保護について公的な支援求めていきましょうという質問させていただいたばかりであります。この事件が、多くの対象者の方が、更生保護という言葉と真摯に向き合っている対象者も多くおられる中で起こった事件であるということ。保護司もそうですけれども、対象者も含めて、どうか更生保護という希望の明かりが、このことによって閉ざされてしまわないように、私もより一層頑張ってまいりたいと、このように思っております。
 亡くなられた保護司の先生はカナメプロジェクトという、これ滋賀県下でも一生懸命やっていこうというプロジェクトの肝を握られておられた先生でございましたので、本当に胸が痛いといいますか、哀悼の意を表したいと思います。
 それでは、私の個人質問に移りたいと思います。
 1点目、市営住宅のこれからについてということで、昨年3月にこの件について質問させていただきました。当局からは、市長答弁も含めて力強い回答をいただいたかなというふうに感じております。
 特に、昨年の回答の趣旨をかいつまんで申し上げますと、住宅政策に一定のニーズはありますと、必要とされている方はいます。一方で、防災等々によって、あるいは住み替えを進めていく中で、住宅のストックも必要になってきますという回答もいただきました。また、老朽化した住宅につきましては、集約できるものは集約して、整理していきたいという旨の回答もいただいております。
 最後に、市長から、当市においてもこの住宅問題、しばらく手はつけていなかったけれども、非常に重要な課題ですので、頑張っていきたいという力強いメッセージをいただきました。
 昨年の3月ですので、1年と少したって、こうした回答を得て、ちょっと答え合わせのような意地悪な質問になってしまうんですけれども、現在の進捗をお尋ねいたします。
 以上、初問といたします。
○議長(辻正隆君) 当局の回答を求めます。
 小林都市整備部理事。
             〔都市整備部理事 小林良孝君 登壇〕
◎都市整備部理事(小林良孝君) 竹尾議員の市営住宅のこれからについて、昨年度の質問の中からということでしたので、その中から、今言っていただいた中に市営住宅の確保について、市営住宅のニーズについて、市営住宅のストックについて、そして老朽化する住宅の集約、整理についてと、この4点ぐらいが今ご質問というふうに捉えております。
 まず、市営住宅の確保戸数でございますが、市営住宅への入居対象者となる低額所得者などの数を把握することで、必要な住戸を確保することとなります。
 それから、それらの数を推計するために、令和3年3月策定の近江八幡市営住宅マスタープランでは、その推計資料として、著しい困窮収入未満の世帯数を示しまして、2020年度で960戸、そして10年後の2030年度は444戸と推計しております。この推計値から市営住宅の目標管理戸数を示しており、今後、公営住宅の用途廃止や改良住宅の譲渡を進めた場合、2020年度で1,078戸、10年後の2030年度では710戸としております。本年4月1日現在の市営住宅の管理戸数は合計で1,021戸でありまして、現状では必要な戸数を確保できていると考えております。
 将来的な市営住宅の確保戸数につきましては、現在改定を進めておりますマスタープランで、改めてお示しさせていただきたいと思います。
 次に、市営住宅のニーズについてですが、本年4月に二戸一の改良住宅を2戸、5月にアパートタイプの中層住宅を3戸の新規入居者募集を行いました。応募は、改良住宅が4件、中層住宅が11件ございました。このことから、現状としまして市営住宅への市民ニーズはあると、このように判断しておりますが、しかしながら、これまでの実績を考えますと、特定の団地や地域、利便性が高い住宅へ募集が集中する傾向が顕著でございまして、募集の条件によっては応募がゼロとなるケースもあるということは、否めないというところでございます。
 続きまして、高齢者等の住み替え住宅や災害発生時等の緊急住宅のストックについてですが、近江八幡市営住宅の住宅替えに関する取扱要領、これによりましては2階以上の階層にお住まいの方で、年齢が70歳以上であることや、けが、病気などにより階段の昇降が困難であるなど、一定の要件に該当する方は、1階への住み替えを申請していただくことができます。そのために、住み替えによる入居が可能な1階の部屋を常時3戸程度確保しております。
 また、災害発生時等の緊急避難場所としてストックする戸数、災害による住宅の滅失やその他一時的な緊急避難措置のための部屋を、これも常時3戸程度確保しております。
 最後に、老朽化する住宅の集約、整理についてですが、近江八幡市公共施設総合管理計画では、耐用年数が経過し、老朽化した住宅に建て替えは行わない旨の指針が示されております。
 最終的には、耐用年数が到来した住宅の入居者の撤去状況などを見て、順次用途廃止することとしておりますが、その間、多くの課題も見込まれますことから、慎重かつ丁寧な取組が必要と考えております。
○議長(辻正隆君) 回答漏れはございませんか。
 再問はございますか。
 竹尾耕児君。
◆17番(竹尾耕児君) 理事、るるのご回答いただきましてありがとうございました。
 今、集約的に考えますとストックは、一定の見込みは、ストックできている状況がありますよということ。ニーズは、引き続き多くございますということ。中層、いわゆる団地ですね、中層の課題と二戸一の課題という、それぞれ分けて考えなければいけないのかなというふうに思いますが、現状認識の共有していただけたことにつきまして、大変感謝をしております。ただ、耐用年数というものが施設にはございまして、何年使えますよというような耐用年数というものがございまして、それを逆算していくと、あまり猶予もない課題なのかなというふうに感じております。
 今日は、今るるご回答いただきましたけれども、ほな、住宅施策どうしていこうか、今後どうやっていこうかというようなことを中心に、議論をさせていただきたいと思います。
 竹尾、1年と少しの間にそんなに進むわけないやないか、何でこんなタイミングで質問するんやというふうにお感じになるかもしれませんが、この問題に感じたのは、能登半島地震の際に中層住宅の高齢者、お一人でお住まいになっておられる高齢者の方から、揺れて大変怖かったというようなお声をいただきました。かなり揺れましたので、中層で、特に独り暮らしの方というのは不安だったと思うんですね。
 そういう問題もあって、過去、耐用年数の議論などはさせていただいておりましたが、たちまち、この老朽化による耐震性の不安というのは一体どうなっているのかということで、能登半島地震で対応されたケースというのはございますでしょうか。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 小林都市整備部理事。
◎都市整備部理事(小林良孝君) 竹尾議員の再問にお答えします。
 市営住宅のうち、二戸一の改良住宅を除きます中層住宅の耐震性について、まずお答えさせていただきますと、中層住宅は25団地、62棟ございます。築年数が40年を超えるものもございますけれども、耐震診断によりますと、一応耐震基準を満たした構造で、問題はないという構造にはなっております。
 しかしながら、今おっしゃっていただいたとおり、耐用年数がかなり来ておりますので、じゃ、構造だけで大丈夫かというようなところでございますけれども、これにつきましては公共施設建築物定期点検ということで、定期的に国交省が示します項目で建物の点検をさせていただいております。その中の状態を見ながら、必要な修繕等を行わせていただいておるところでございますけれども、本年の1月、能登半島地震で発生いたしましたときは、定期点検とは別に市職員で、目視ではございましたけれども、直ちに市営住宅の被害の有無を確認に回らせていただきました。
 一部モルタルが剥がれているということ等がございましたけれども、それが地震のものなのか、老朽化が影響するものなのかということは、深く追及はしておりませんけれども、そういった事態が見られたということで、すぐに対応させていただいたということでございます。
○議長(辻正隆君) 竹尾耕児君。
◆17番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
 理事、迅速な対応を取っていただいたことへ感謝申し上げます。ただ、耐用年数も含めて、中層の老朽化は待ったなしの状態が来ているかなというふうに感じております。
 一方で、改良住宅、いわゆる二戸一ですね、改良住宅に目を移しますと、空き家と思われる物件が散見されます。中でも、もう市に返却、いわゆる借りておられない、市に返却された改良住宅の中で、素人目ですけれども、もう人が住めへんやろうと、いわゆる改修不能だと見込まれる物件も空き家のまま放置されているという現状があります。有効活用ができないまま、ただ朽ちていくだけを見ているというのが、今の現状なのかなと思います。
 これは地域住民の一人として、景観的にも大きな課題を感じますが、市で、もう改修不能、いわゆる譲渡不能と判断された住宅について、今後どのようなお考えをお持ちでしょうか。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 小林都市整備部理事。
◎都市整備部理事(小林良孝君) 竹尾議員の再問にお答えします。
 改修不能な改良住宅の処分方法ということになろうかと思いますけれども、老朽化等による改修不能な改良住宅につきましては、実際のところ、解体もしくは現状有姿のまま譲渡処分という、大きく2つの手法があるのかなというふうに思います。
 ただし、いずれにしましても大きな予算も必要になってきます。事務的処理、機械的にやってしまえば、予算さえあれば、そういう形でどんどんどんどん解体していけばという方法もあるかと思います。しかしながら、これまでも進まなかったというのは、お金だけの問題ではなくて、やはりそこの地域においては、地域のコミュニティーというのもございます。
 人が増えることは、一定地域の活性化にもつながることと、このように思っておりますけれども、これまでの長い経過の中から、例えば、改良住宅を地域で有効に生かせる、また今後もつなげられるものとしてどのように処分していったらよいのか、こういったことは、やはり今の時代、特に考えなければならないことの一つかなというふうに考えております中で、まずは、実現性のある市の方針をしっかりと立てていかなければならないなというふうに認識しております。
○議長(辻正隆君) 竹尾耕児君。
◆17番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
 私の危惧しておる、懸念しておる点と、今理事の回答いただいた点とが非常にマッチしておって、うれしい気持ちでございますが、確かに、ただ更地にして販売しますよというのでは、改良住宅として整備されてきた背景というものがございまして、この背景の中に、非常に地域住民の方の中には、強い思いを持っておられる方もおられます。
 土地を手放した、いわゆる代替として、地区改良のときにその代替として、今の二戸一が整備されてきたわけなんですけれども、そこには、ただただ住むところがきれいになったということではなくて、新しいまちづくりをしていこうという思いがそこにあったということ、これは理事の発言のとおりだと思うんですけれども、そこを、果たして、その思いまで解体していっていいのかどうかというと、やはりこれは慎重な判断が必要になるのかなというふうに思います。
 市の悩みに、私も一つ提案をさせていただきたいんですけれども、前回この問題を取り上げたときにも、住宅セーフティーネット制度というものを提案させていただきました。この住宅セーフティーネット制度というものを活用して、まず改修不可能な二戸一というのを、一旦民間に払い下げる。
 ただ、何でもかんでも建てていいんですよというわけではなくて、そこに住宅セーフティーネット制度、専用あるいは兼用住居として整備してくださいという条件を付すとする。こうすると、今うちの町だと、ワンルームの家賃が6万円から7万円するんですね、今中層の団地の家賃と比べても、かなり差があるんです。
 ただ、住宅セーフティーネット制度を活用すると、この支払えない家賃の額については、市が補填しましょうねという制度になっている。これを活用すると、改良事業で展開してきた土地も有効利用され、かつ中層の住み替え住宅としての確保も一定進む。ですから、この住宅セーフティーネット専用住宅という考え方というのは、十分に今市にとってはメリットあるのかなと思うんです。
 今後の管理は大家さん、いわゆる民間企業に任せることができて、公共施設等総合管理計画というのがありますけれども、この削減の方針にも合致していく。ただ、問題は、乗ってくる企業さんがあるかどうかということ。これは損益分岐点というものがありますので、軽々に民間さんも得だ、住んでる人も得だ、市も得だというわけにはいきませんが、十分に検討に値するテーマかなというふうに思います。
 この住宅セーフティーネットとの連携について、当局のお考えをお聞かせ願いたいのですが、お願いいたします。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 小林都市整備部理事。
◎都市整備部理事(小林良孝君) 竹尾議員の再問にお答えします。
 住宅施策に関わる民間事業者との連携、住宅確保要配慮者を対象とした民間賃貸住宅への入居を促進します。今おっしゃっていただきました住宅セーフティーネット制度、非常に民間活力の導入ということも含めまして、市としては住宅施策に重要な施策の一つということで、今後、研究の対象になろうかと思います。
 議員からも発言ありましたとおり、大家さんもおられますし、逆に借主もいます。それぞれの財産でもあり、権利もありというところで、これにつきましても、一方の思いだけでできるものではございません。そういったこともございまして、今後進めていく必要性はございますが、先ほども少しかぶりますけれども、住まわれる方も、住まわせるほうの方、お互いがよい状態で住環境が整備できるということを、まだこれからさらに研究していかなければならないと、このように思います。
○議長(辻正隆君) 竹尾耕児君。
◆17番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
 十分に政策的に研究していくこと、あるいは実証区域を決めて、実証実験をまず一旦されてもいいのかなと。エリアを一つ決めて、手を挙げていただける業者、企業があるかどうか。内覧会も含めて、中層にお住まいの高齢者の方とか、いわゆる多子世帯の方々がそこに住んでいただけるかどうかというようなことも含めて、実証実験区域をまず定めて、一旦検証いただくというのが、一つ具体的な手なのかなというふうに思いました。
 その点で、理事が非常に丁寧に考えて言っておられる、いわゆる地域のコミュニティーどうするのかということも、非常に大事かと思います。
 実は、こうした政策を打つ中で地域のコンセンサス、いわゆる合意形成をどう得ていくのかということも、一つ大事なんですね、議会で竹尾が言ったから、市はそれが面白そうだと思ったから、はい、できましたということでは、絵に描いた餅になるかもしれません。
 1つお尋ねしたいのが、今後、住宅施策について地域のコンセンサス、どのようにして合意形成をされていかれるべきなのか、お尋ねいたします。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 小林都市整備部理事。
◎都市整備部理事(小林良孝君) 竹尾議員の地元のコンセンサスについてということでお答えさせていただきます。
 今のご発言の中で実証実験出てきましたけれども、先ほどのご発言の中で、民間活力の活用でということでございましたけれども、住宅セーフティーネット、これも、まずは既に建っているアパートを使っていくというのが前提でなっております。ご発言いただいた建てる前から、そういう建物から、建てるところからそれを始めるというのは初めてのことでもございますし、その辺のところがうまく施策として生かせるということも確認しつつの実証実験になってこようかなというふうに考えております。
 そして、入居者の方々の地元コミュニティーを形成する一員という、先ほど私もそういった発言をさせていただいておりますけれども、市営住宅を取り巻く環境がよりよくなるためには、やはり地元自治会をはじめ、住民の方々の協力というのは不可欠でございます。
 市営住宅に関わります市の施策、地元のコンセンサスを得ることは、とても重要なことという認識はしております。そういった意味から、今後、今お話しいただいた内容も踏まえまして、また日頃から地元自治会や住民の方々の意見に耳を傾けまして、今後の市営住宅の施策に反映していくと、このように考えております。
○議長(辻正隆君) 竹尾耕児君。
◆17番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
 耐用年数が迫ってくる中で、慎重に進めていかなければならないということで、担当課も非常に悩む部分があると思うんですね。
 私も、この問題は非常に真剣に考えておりまして、当然、私どもの思いだけではなくて、市営住宅課の思いも共有したいと思っているんです。
 私自身も行政任せにならないように、地域とのしっかりとかけ橋になっていきたいと、このように考えておりますので、生意気に、この政策についていろいろと申し上げましたけれども、引き続き理事中心に住宅政策の今後の展開に向けては議論させていただきたいと、このように考えておりまして、この質問は閉じさせていただきます。
 次に、日本語教育の推進について質問させていただきます。
 質問に移ります前に、この問題のスタートとなったエピソードというか、お話しさせていただきたいと思います。
 両方とも、もう亡くなっているんですけれども、私の父の友人に土木の研究者がおられまして、大学の同窓生だったそうなんですけれども、2人で切磋琢磨しながら土木の研究をされていた友人がおられまして、その方がカンボジアの支援に一生懸命だったんですね、カンボジアというと、もうポル・ポト政権という非常に悲劇的な歴史を有する国なんですけれども、そのカンボジアの支援に一生懸命だった父の友人がおられます。
 その方は、カンボジアに、現地に行って井戸を掘ったりであるとか、あるいは小学校を建てたりであるとか、非常にできること、そして土木技術者として、あるいはそれ以上にできることを考えながら、カンボジアに尽くした方でございました。その方は、身寄りのないカンボジア人のお子さん3人を養子として引き取られて日本で育てて、東京なんですけれども、東京で育てておられた。
 私の父は、ご承知の方もいるかもしれませんけれども、そのときは滋賀県で部落差別をなくすために部落解放運動に一生懸命だったんですが、ある日、その友人から父の下に電話がかかってきたと。一度会いたいということで、東京から滋賀県に来られたそうです。
 どんな相談なのかと聞いてみると、カンボジアから養子に取ったうちの子どもが、毎日石を投げられる、あるいは転ばされる、泥だらけになって学校から帰ってくると。どうも日本人でないということを理由に、うちの子はいじめを受けていると。竹尾は、竹尾というのは私の父親ですが、竹尾は部落差別はおかしいと言って、差別やいじめについて一生懸命闘っている人間の一人だと。なぜ、うちの子がいじめられなければいけないのか、どうしたらいいのかということを、東京から尋ねにこられたということなんですね。
 うちの父親は、らしいと言えばらしいんですけれども、言葉に窮してしまったと。2人で腕組みをして、この問題についてうーんと深く考えていたということなんです。付け焼き刃的な話をしなかったというのが、うちの父親らしさなのかもしれませんが、このエピソードを聞いたのが、僕はまだ小学生の頃でしたので、もう30年前のエピソードになります。
 そうした方が、カンボジアのために一生懸命に尽くされた方がおられる。自分の子ども、いわゆるカンボジアから養子に受けた自分の子どものために一生懸命に、そうしたいじめや差別の問題について悩んでおられた方がおられる。そうした方を友人に持った父がいたということで、僕の問題の出発点というのはそうしたことなんですね、それが、僕が小学生の頃に聞いたエピソードでしたので、30年たちました。
 私たちの社会は、今外国人にとって、果たして暮らしやすい社会になっているでしょうか。また、暮らしやすい社会を目指しているでしょうかというのが、私の今回の質問のごくごく素朴な出発点でございます。
 誰もが暮らしやすい社会をつくろう。そういう社会をつくることは可能なのかどうかということ。これは欧州議会の選挙、皆さんご存じかと思いますが、その結果を見ても、あのヨーロッパですら、非常に揺れている難しい問題なんです。ただ一方で、人類が新しい課題に挑戦しているとも言えます。
 私は地方議会の一議員ですので、こうした高尚な議論はできないんですけれども、私たちの近江八幡市の暮らしは一体、外国から来た人たちにとってどのようなまちを目指していこうか。そして、日本人と外国人が、国籍関係なく暮らしやすい社会になるためにはどのようにすればいいのか。決して石を投げたり、転ばされたりするような社会は、あってはならないと思います。
 そうしたことから、今回は日本語教育の推進ということについて質問をさせていただきます。僕なりに一生懸命質問させていただきますので、よろしくお願いします。
 現在、近江八幡市では、どのような状況になるかといいますと、以前はブラジルの方がたくさん、多くおられたんですけれども、現在の1位はベトナム人の方です。当然、ブラジルの方も中国の方もたくさんいるんですけれども、ほかにもインドネシアとかフィリピンとかネパールとかミャンマーとか、東南アジアからたくさんの方が来られて、住まわれることになります。
 何でこうしたふうに時代が変わってきたのかと言うと、いわゆる就労ビザというものの考え方が変わってきているんですね、もう最近のニュースでありましたけれども、技能実習生という言葉もなくなります。育成就労という形で、そこで技術を身につけて、また上の資格なり技術、当然日本語というところもポイントになるんですけれども、日本語をしっかりと学ばれた方というものは、今後、技能実習生だったら3年とか、特定技能だったら5年だとかという縛りがあったんですけれども、そうしたビザの縛りなしに定住は可能になる時代がもう来ます。これは間違いないことです。
 ですので、その背景には、労働力をたくさん確保したいという日本の側の要望というか現状もあって、その力を、大変有能な方が来られて国内の企業で、近江八幡でもイトーキさんですかね、イトーキさんがハノイ工科大学という、ベトナムのとんでもなく賢い大学なんですけれども、イトーキさんと連携をしながら、そうしたベトナムの労働者の方の受入れをなされておられます。
 本市の取組を見ても、わいわいフェスタ、去年はミャンマーの方が日光精器さんにお勤めだったなのかな、ミャンマーの方が民族衣装を着て踊られて、私も娘と一緒に楽しませていただきましたが、わいわいフェスタがあったり、あるいは学区単位ごとの多文化交流事業も盛んになってきておりまして、学区の文化祭で海外の料理が並ぶなんということも、当たり前の光景になってきています。
 そうした地域社会とか学校でいい交流ができている反面、さすがにヘイトスピーチこそ少なくなりましたが、ネットの社会には排外主義的な言説もありますし、国籍が異なる、あるいはルーツが異なるというだけで、対象者を見下げたような価値観で見る向きもあるように感じています。
 そうした言説とか考え方も、思想信条の範疇だと言われれば、そうなのかもしれませんが、エンジニアとか介護現場とかにお勤めの方に対して、僕はリスペクトを払えない社会というのは間違っていると、このように思います。
 そうした排外主義、排外主義と言っていいかどうかも分からないんですけれども、そうした国籍やルーツが異なる方に対して少し下げた価値観で見るような目が、現実的な石つぶてとか刃物とかになって子どもたちや、当然大人もなんですけれども、そういう方たち向かない、これだけは切に願っております。
 現状、就労ビザで定住が可能になった皆さんというのは、家族を母国から呼び寄せて暮らすこともできますし、それを望まれている方もおられます。
 ここで質問に入ってくるんですけれども、来られた方の子どもたちは、小学校や中学校に通うことができます。ただ、大人の日本語教育というのはどうなんでしょうかということ。
 一方で、そんなもん来る前から勉強しとけばいいんやとか、あるいは来てから学ぶのは自己責任やというような考え方もあるかもしれませんが、日本政府の見解というのは、それとは異なります。日本語教育推進法という法律がございまして、この法律は文字どおり、詳細はちょっと省きますけれども、日本に住む外国人に対して、日本語を学ぶ機会は最大限提供しましょうねというのが、日本語教育推進法の中でうたわれています。その中には当然、地方自治体は必要な施策を実施していきましょうというような要旨も書かれています。
 そこで、近江八幡市は、現在多文化共生についてどのように考えているのか、特に日本語習得についてどのように考えているのか、子どもではなく成人の日本語教育について議論をしていきたいと思いますが、当局の日本語教育推進についての考え方についてお尋ねいたします。
○議長(辻正隆君) 当局の回答を求めます。
 高尾総合政策部長。
             〔総合政策部長 高尾一成君 登壇〕
◎総合政策部長(高尾一成君) 竹尾議員ご質問の本市の日本語教育の推進についての考え方についてお答えをいたします。
 本市では、令和6年6月末現在で2,084人の外国人住民の方が暮らしていらっしゃっておりまして、市の人口の約2.5%を占めています。10年前の平成26年では1,134人であり、年々外国人住民は増加しているというような状況でございます。
 本市では、平成24年度に近江八幡市多文化共生推進指針を策定し、基本目標を、全ての住民が国籍、宗教、言語などの違いによらず対等な地域社会の構成員、すなわち住民として共にまちづくりに参画でき、人権が尊重され、共に生きられる多文化共生の社会づくりを進めていくし、これに基づいた取組を実施しているところでございます。
 この取組の一環としまして、現在市内では、ボランティアによる3つの日本語教室が開講されておりまして、公益財団法人近江八幡市国際協会が運営の一部を支援しております。
 各教室では、日本語学習支援や交流イベントなど、外国人住民の生活に根差した取組を展開していただいておりまして、教室に来られる皆様のモチベーションも高く、本市の実情に沿った取組となっていると考えております。
 このように、本市の日本語教室は日本語学習の場であると同時に、地域住民と外国人住民がつながる場や居場所としても有効であり、地域における多文化共生を推進していく上で、意義あるものだと考えております。
 今後も国籍の区別なく、全ての住民の皆様が活躍できる多文化共生のまちづくりを推進するために、外国人住民のニーズや課題などを踏まえた上で、引き続き近江八幡市国際協会と連携し、各団体の活動に協力してまいりたいと考えております。
○議長(辻正隆君) 再問はございますか。
 竹尾耕児君。
◆17番(竹尾耕児君) 高尾部長、ご答弁ありがとうございました。
 非常に前向きな気持ちの回答いただけたのかなというふうに思っております。ただ、気持ちは理解できるんですけれども、今近江八幡市の主体的な取組という意味で、実態は一体どうなのかということを、私なりに調べさせていただきました。
 近江八幡市主体で、日本語教育について目ぼしい事業ありませんね、今。予算もついていません。現状は、国際協会さんが支援されているボランティアの日本語教室のところに、言い方悪いですけれども、おんぶにだっこというような状況になっちゃっている。
 部長の答弁でありましたけれども、多文化共生推進指針も平成24年度から、実はそのままなんですね。平成24年度と今では、当然入管法も変わっていますし、実態というのは、当時の状況から鑑みても合わなくなってきている。
 そこで、今の部長答弁いただきましたけれども、市として、これまで外国人の日本語教育に力入れてきたというふうに言えるかどうか、ちょっとお尋ねいたします。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 高尾総合政策部長。
◎総合政策部長(高尾一成君) ありがとうございます。
 すみません。再問にお答えします前に、先ほどちょっと答弁させていただいたところで、外国人住民の人数の時点ですけれども、6月末とお答えしましたけど、すみません。5月末の間違いですので、訂正させていただきます。
 そして、再問いただきましたこれまでの市としての外国語教育に対する考え方といいますか、重視してきたのかということですけれども、そうですね。
 まず、共生指針につきましては、平成24年度策定であり、12年経過しているというのはご指摘いただいたとおりで、大きな理念としては、大きくは変わっていないと思われますけれども、策定当時と比べまして、住民の方の数、もちろん社会情勢も変わってきておりますので、一定改定の必要はあるのかもしれないんですけれども、正直申し上げまして、外国人住民の方の生活実態や課題等、正確には統計上把握できているわけではございませんので、今後、住民の方の声を聞く取組から始めていきたいというふうには考えております。
 政策としては、今議員おっしゃったように、国際協会の取組を通じて支援をさせていただいているという状況で、そういう実情であるということです。
 以上です。
○議長(辻正隆君) 竹尾耕児君。
◆17番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
 例えば、ドイツでは、州によって多少ばらつきあるかもしれませんけれども、移民を受けたときに、2年間はドイツ語履修なんです。これ義務なんですね。これは、少しでも住民が互いに住みやすいコミュニティーをつくろうという理念の下、制定されたもので、ドイツも苦戦はしているんですけれども、そうした少しでも現地の言葉、生活するところの言語を身につけようという努力は、国を挙げてやっておられるところ、たくさんあります。
 国というか、日本は移民政策を取らないとはっきり言っちゃっているんですけれども、実態としては、どんどん働き手としてやってきておられて、もう定住は可能な条件が整ってきている中で、私としては、いわゆる日本語教育推進法という法律の趣旨から鑑みても、地方自治体は主体性問われてくると思うんですよ。ただ、今日まで、平成24年から推進の指針も改定されていません。前市長時代のものなんですね、現市長はこの問題について、今どのようなお考えしているのかというのは、今まで誰も聞いたことはないと思うんです。
 今、市長、率直にこの問題どのようにお考えですか。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 竹尾議員の再問にお答えを申し上げたいと思います。
 様々な課題が、多分この問題はあるんだと、なかなか根の深い問題で。
 1つは、私自身としては、労働力という考え方に若干抵抗があります。やっぱり日本が労働力として外国人を見るというよりは、やはり我々仲間として、できたら考えていければいいな。ということは、外国人、日本に来ていただいて、それぞれのコミュニティーで、やっぱり溶け込んでいただくというのが基本的な、理想的な在り方なんだというふうに思っています。
 そういう中で、我々の今働き方改革やっていますけども、仕事に対する日本という国の社会の考え方とか、これまでの仕事の在り方、地域コミュニティーの在り方というのにも十分関わってくる話なので、一朝一夕にかじが切れるというものでもないという、こういうところがございます。
 一方で、我々としてこれまで、議員もご指摘いただいたように、外国人の研修制度ということで、それぞれ受け入れた企業の方にしっかりと、やっぱりコミュニティーになじむとか外国語教育をやっていただきたいというのは、我々としても非常に強い思いがありまして、議員ご指摘のように、市として本格的に取り組んではきておりません、この問題について。
 今後、どういう形で取り組んでいくのがいいのか、考えていきたいなと思いますけども、ある意味で、日本語教育というのは非常に重要な要素でございますので、外国の方が日本に来られて、我々コミュニティーで一緒に暮らしていく、そういう中で新しい社会つくっていく上では、取りあえず日本語をしっかり習得していただくということが基本的なことになりますので、そのことに関しては、非常に前向きに捉えていきたいというふうに思っております。
 ただ、先ほど申し上げましたように、この課題をどういうふうに方向性持っていくのかということ、しっかり受け入れる社会の問題もありますので、考えていかなきゃいけないなというふうに思っております。
○議長(辻正隆君) 竹尾耕児君。
◆17番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
 コミュニティーに飛び込んでいくという、私自身もボランティア教室いろいろ回らせていただいて、受講生の方、生徒さんとかボランティアの先生方のお話聞きました。
 コミュニティー求めておられる方もたくさんいらっしゃいます。ただ、飛び込んでいくときに、言語というのは結構大事なんですよ。ですから、総合政策部長からありましたけれども、国際協会さんというのは国際交流もやっておられる。多文化共生もやっておられる。その中で日本語教育という位置づけなんですね。
 私、日本語教育というのは、国際交流にしても、多文化共生にしても、ベースとなる言語が一致していかないと、なかなか飛び込んでいくにも自信がない。となると、言語が通い合う同じ文化の、あるいは同じルーツの人たち同士のみのコミュニティーになってしまう。これが下手な分断を生んでしまうような心配もあって、ですから、学びたい方には広く門戸が開かれているべきだと思うんです、日本語教育には。ただ、これを、市長答弁、揚げ足取るつもりではないんですけれども、企業さん任せにしていいのか、労働力として見るのはおかしいという考え方、めっちゃ同感なんですね。
 だから、地域住民としてどのように育っていこう、地域住民としてどのように理解していこうというのは、やはり地方自治体に一定、一定というか、大きな責任はあるのかなというふうに思います。
 ここで教育委員会にもちょっとご所見をお聞きしたいんですけれども、私はこの日本語教育だけはピックアップしてしまって、教育委員会が社会教育として位置づけるべきだと考えているんです。
 教育長のお考えの中で、この日本語教育の推進について、教育という観点から、教育長からもご答弁いただきたいんですけれども、どのようにお考えでしょうか。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 安田教育長。
◎教育長(安田全男君) 竹尾議員の日本語教育についての再問にお答えをいたします。
 私の考え方はちょっと後で申し上げますけれども、まず、今の教育委員会で児童・生徒に対して、どういう日本語教育をしているのかということは、お話をさせていただいたほうがいいかなと、こう思います。
 今は、成人の日本語教育に特化してご質問なさっておられますようですが、やはり大人の方も、その子どもたちである家族の方も、みんなが日本語教育をしっかりと受けるということが必要だと思いますので、まず学校教育の現状を述べさせていただいた上で、ご質問にお答えしたいと思います。
 教育委員会では、外国籍児童が多く在籍する2つの小学校があるんですけれども、そこにおきまして日本語教室を設置し、専任の教員が、必要に応じて外国籍等の児童に日本語の指導や教科の指導、生活適応の指導を行っております。
 また、その他の小・中学校においては、外国籍等の児童・生徒の学習在籍者数に応じて、県の教育委員会からの非常勤講師の派遣を受け、支援をしています。
 さらに、外国籍等の児童・生徒の保護者に対して、学校での懇談等の際には母国語の通訳の方を派遣したり、保護者向けの便りを母国語に翻訳して渡しております。さらに、各校に配布しております自動翻訳機、そういうものがあるんですけれども、これを活用して保護者とのコミュニケーションを積極的に図るようにしています。
 これが、本市の児童・生徒に対する日本語教育の現状です。
 その上で、お尋ねの件ですけれども、私は、日本語教育の推進に関する法律、この法律の立てつけは、議員がおっしゃっておられるだけではなくて、やっぱり日本国が旗を振って、地方公共団体が積極的に施策を展開する。それと併せて、やっぱり事業主の雇用する雇用者、それから雇用者の家族に対しても、日本語教育の機会を提供するように努めるという法律の立てつけになっておりますので、やっぱり事業者と地方公共団体、しっかり連携して進めていくべきものではあると思います。その中で、本市においてどのように展開するかというのは、別途あろうかと思います。
 それで、教育委員会の社会教育においてどうなのかというご質問ですけれども、実態としては、現在、特に社会教育において日本語の講座を積極的に開設しているということはございません。
 今後、どうするかということにつきましては、市長部局としっかりと連携した上で、方向性、充実する方法も含めて、その必要性も含めて研究していきたいなと、このように思っております。
 以上です。
○議長(辻正隆君) 再問はございますか。
 竹尾耕児君。
◆17番(竹尾耕児君) ありがとうございました。
 企業に対するアプローチをどうしていくかということも、1つ、事業化するなり予算化するなり、考えた上でやっていくのであればですよ、やっていくのであれば、必要かなというふうに感じます。
 今、総合政策部長から初問答弁でいただいた、本市としての今までの日本語教育の取組というものは、現状はもう本当にボランティアさん、とてもいい空間でしたよ、そのボランティア教室自体は。一度見に行かれてもいいのかなというふうに思いました。
 一生懸命、僕勉強嫌いだったので、本当に学ぶ姿勢というものを教えていただけるような、JRPTというんですけども、日本語検定の資格を取らないと日本に住めないというような現状の方もおられて、本当に一生懸命取られておられる方や、日本語の会話を楽しみたいという思いで来られている方、いろんな思いの方が来られていて、ただ、今日本語教育を近江八幡市で語るときに、その主体がボランティア教室さんでしかないというのは、非常に残念であります。
 私としては、今まで事業化とか予算化がほぼほぼなされていなかったこの事案について、教育長からちょっと市長部局と連携してという回答でしたので、教育委員会だけには求めませんが、事業化、予算化、やるのかやらないのかということは、今日この議会でどちら、市長でも教育長でもいいんですけれども、やるのかやらないのかだけはご回答いただきたいんです。
 どちらか、ご回答いただけますか。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 先ほど申し上げましたように、いろいろ考えも整理しなきゃいけない部分がありますので、ちょっとこの場での回答は差し控えさせていただきたいと思います。
○議長(辻正隆君) 再問はございますか。
 竹尾耕児君。
◆17番(竹尾耕児君) 研究調査段階だけでも、一定の予算は必要かなというふうに思いますし、何かその辺事業化に向けて、別に10やってほしいことがあって、10やってくださいと言っているわけではないんです。ゼロだから、1くみ上げる気持ちがあるかどうかを確認したいんです。その点について。
○議長(辻正隆君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 竹尾議員の再問にお答え申し上げます。
 ゼロということはないと思います。何らかのことは考えていかなきゃいけないだろうというのは、最低限あると思いますので、ゼロではないというご理解いただければと思います。
○議長(辻正隆君) 再問ございますか。
 竹尾耕児君。
◆17番(竹尾耕児君) いつもやったら、もうちょっとストレートにぱんと、やるやらんというのは歯切れよく言っていただけるものなのかなというふうに期待していたんですけど、何か引っかかるところがあるのかどうなんか、ちょっと僕には分かんないんですけれども。
 そんなに難しいことではないと思う。例えば、手話講座でしたら、今福祉一生懸命やっておられますけれども、手話奉仕員ですか。特別講座設けて、5回連続講座で、手話奉仕員になれますよというような講座も、近江八幡市でもありますし、日本語教育のボランティアさんを増やそうという、そうしたボランティア養成講座を開くだけでも、多額の予算は必要なくて、特段難しい問題ではないと思うんです。
 そこが企業の責務だとか、いや、国がとかって言い始めると、途端に難しくしてしまっているような気もするので、非常に私としてはシンプルな課題を提供させていただいているつもりですので、今、ゼロのつもりはないという答弁を前向きに捉えて、今日はこれ以上議論進めませんけれども、事業化、予算化について期待させていただきます。はい。
 最後に、ちょっと蛇足的な話になるかもしれませんが、私の娘も今八幡保育所に通っておりまして、ベトナムのお友達ができて、毎日楽しく通っています。私も漏れなく、ベトナムの子どもさんとも仲よくなり、お父さんともパパ友になり、非常に温かい交流ができていて、近江八幡市がどんな子も優しく、温かく迎え入れるという雰囲気づくり、このことというのが、すごく子どもたちの日々の保育の様子から伝わってきているんですね。八幡に来てよかった。八幡に住んでよかったというのは、これ国籍関係なく思ってほしい。住民として思ってほしい気持ちだと思うんです。
 冒頭申し上げたカンボジアの子どもさんのように、国籍が違うというだけで、石を投げられたり転ばされることなく、この子たちには温かく近江八幡で、保育あるいは教育を受けてほしい。そして、そのご両親も八幡に来てよかった。ここ、ええところやというふうに、僕は素直に思っていただきたいなというふうに思います。
 そうした積み重ねが、僕らは理屈でやっぱり考えちゃうんですけれども、愛郷心というのは大人が押しつける理屈ではなくて、ここに生まれてよかったというのは日々の取組の中で出てくることですので、日本語教育という、この教育という課題はもう放っといても進んでいくし、放っといてもやってくる課題ですので、前向きなご検討、予算化を期待して、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○議長(辻正隆君) 以上で竹尾耕児君の個人質問を終わります。
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