録画中継

平成28年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
6月15日(水) 個人質問
辻   正隆 議員
(1)農と福祉の連携プロジェクトについて
(2)近江八幡市の防災力について
   ①自主防災組織の進捗状況について
   ②消防団員応援制度について
   ③防災士制度について
◆5番(辻正隆 君) ただいま同僚議員から紹介バトンを渡されました。翔政会の辻でございます。今回、私は、議長の発言のお許しをいただきましたので、2項目にわたりまして分割にて質問させていただきます。
 さて、近江八幡市各地の水田では既に田植え作業のほうも終えられまして、当初短く黄色かった苗も日々その成長とともに緑を深める心安らぐ季節へと相なってまいりました。近江八幡市が自慢できる季節、景観の一つやないかな、このように私は感じております。
 それでは早速、質問のほうに入らさせていただきますが、農と福祉の連携プロジェクトについてということで大項目として質問させていただきます。
 福祉分野においては、農業、園芸活動を通じて得られる心身のリハビリテーション効果や共同作業による社会参加促進効果が評価されると聞きます。また、高齢者の健康づくりや障害者の方の就労訓練、雇用の場として国も福祉分野における農業への取り組み支援を推進されておられます。
 また、農業分野におきましては、繁忙期の労働確保でありますとか担い手不足あるいは耕作放棄の対策としての課題がございます。農作業の受け皿として福祉との連携の可能性は、私はこれは大きなものがあるのではないかなと思います。ただ、現状では両者を結びつける機能がないとお聞きします。
 当市におきます状況を初問としてお伺いいたします。よろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉子ども部長。
             〔福祉子ども部長 鳥居広子君 登壇〕
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 辻議員ご質問の農と福祉の連携プロジェクトについてお答えをいたします。
 障害者の就労におきましては、平成26年度における就労継続支援B型事業所、いわゆる作業所利用者の授産工賃の全国平均は月額1万4,838円で、滋賀県の平均は1万7,987円と低額な状況で、また就労継続支援B型事業所から一般就労へ移行する利用者が2%に満たないといった現状であります。
 このような中で、授産工賃アップや授産内容の拡充を図り、新たな雇用を創出するため、障害者の新たな就労支援策を実施する必要があり、障害者が納税者となり経済的自立ができるまちづくりを目指すことを目的に、第2期ローカルマニフェスト事業としてチャレンジド就労支援促進事業に取り組んでいるところです。
 この事業においては、障害者の就労支援の一つとして農業分野とのコラボレーション事業の実施を委託事業内容に上げており、JAや農家と作業所とのマッチングを図る取り組みを検討しているところでございます。
 また、高齢者の健康づくりにつきましては、本市では介護予防健康維持の取り組みとしていきいき百歳体操を推進しておりますので、現在のところ農業や園芸活動を取り入れた事業は実施しておりませんので、ご理解をお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 答弁ありがとうございます。
 農業は、その作業の内容によりまして障害者の特性を生かした作業割合といいますか、それが分担が可能であるかなというふうに私は考えます。しかしながら、受け入れ側となります農家にとりましては若干の戸惑いがあるのも事実かと思います。
 農と福祉の連携の一歩としては、私は、体験農業的な事業の実施でありますとか触れ合いの場づくりでありますとか、お互いの理解を深めるような取り組みが必要かと考えます。
 どのような形で農業分野とのコラボレーションを推進していこうとお考えなのか、お伺いをいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉子ども部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 具体的なコラボレーション事業の内容というところであろうかというふうに考えます。
 現在のところ、チャレンジド就労促進事業ということで社会福祉法人わたむきの里福祉会のほうに事業委託をさせていただいております。また、福祉会に委託をさせていただきまして、市内にあります働き・暮らし応援センター“Tekito‐(テキトー)”が事業実施のほうをしていただいているところでございます。
 事業実施の内容の一つといたしましては、JAや農家の皆さんと作業所の皆さんのコラボ事業というものを上げておりまして、障害者の作業所とつながりが少ない農家さんやJAとの間に入りましてマッチングの機会を設けまして、作業所の施設外就労の場の拡大や授産工賃の増進につなげるために、まずは収穫作業や除草作業の請負から始めまして、将来的には農業関連分野での雇用につなげていきたいというふうに私どものほうも考えているところでございます。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 私は、生活の基盤として障害者の方がやはりみずからの手でしっかりとつかみ取るということも目標にすべきであろうかというふうに思います。
 農業に附帯します軽作業を複数の農家から請け負うことで周年で雇用の場を確保する形態と、また作業所独自が農地のほうを確保し、独自に農園を経営といいますか、確保した中で農作業をされる、そこで障害をお持ちの方が就労の訓練でありますとか雇用の場としてする形態の2通りがあるのかなというふうに考えますが、しかしいずれの形態にしましても、何らかの支援策が私は必要かというふうに思います。
 市としては、どのような支援のほうをお考えなのか、お伺いをいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉子ども部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) ありがとうございます。
 マニフェスト事業で現在取り組みを進めておりますが、議員ご指摘のとおり、農業分野と福祉分野、仕事が欲しいと言われる側と仕事をしたいという側をつなげるというところの中で、双方をつなげていく、その仕組みが必要というふうに考えております。
 その中で、現状、今委託事業の中で実施をさせていただいておりますが、もう少しこれを深めながら、実質的にこれがつながっていくような取り組みを今後も進めていきたいというふうに考えておりますので、ご理解をいただきますようよろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) せんだっても、作業所のほうで既に農地のほうを取得されて農作業のほうをされておられる作業所の方とお話しする機会がございました。なかなか農業といいますと誰しもできる作業のように感じられがちなんですけども、なかなかその作業も本に書いてあるような作業どおりにいくものでもございません。お伺いしますと、植え込んだものが全て枯れてしまったというようなこともお聞きをしました。
 農地をそういった作業所等が確保しようとする場合、今の状況ではどこが窓口でどこに行かれたらいいのでしょうか。それをお伺いします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西正彦 君) 農地の確保という点でございますが、ケース・バイ・ケースによっても異なってまいろうかと思います。農地の利用ということでございますので、その団体なり利用者の方の状況をお聞きしながら、農業委員会等でご相談を受けさせていただくという形になろうかと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 農と福祉の連携には福祉と、また農政サイドということで縦割りの行政の中で横の連携をとっていただくことに相なろうかなというふうに思います。
 今日までとは違う形態の中での農と福祉との連携を進めていく中で、先ほども申し上げましたが、実質いろんなチャレンジをされている作業所がございます中、作業の内容によって専門的な農作業においては指導も必要かというふうに思います。
 現況ではそういうような指導いただけるような状況にあるのでしょうか、ないのでしょうか。よろしくお願いします。
○議長(井狩光男 君) 鳥居福祉子ども部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 県のほうからいただいている情報ではございますが、国のほうで農福連携によります障害者の就農促進プロジェクトというものが28年度からの新規事業で上がっております。これは、県のほうで事業を進めていただいておりまして、今のような形での専門家の支援ですね、農業に関しての専門家の支援が要る場合に、その派遣を行うという事業を現在県のほうで実施をしていただいております。
 そういうものを今後、県のほうがされております事業のほうを活用しながら、農政分野と連携を図りながら、その中で専門家のご指導を仰ぐような形をとっていきたいというふうに考えております。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) なかなか、この推進を図る上で、受け手といいますのは農家さんということに相なろうかと思います。出し手というのが作業所ということに相なろうかと思いますが、受け手と出し手の中で金銭、交付金的な支援策としてはどういったものがあるのか、おわかりの範囲であればよろしくお願いをいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉子ども部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 一番、多分そこが今私どもといたしましても事業を実施していく上で大きな課題というふうに受けとめております。
 それぞれの需要がありますけれども、
先ほど言いましたように、そこが上手にマッチングしていかないというところに関して、一定行政ももう少し積極的にその役割を果たせるような仕組みづくり、行政が全て担うのではなく、そこが上手に回るような仕組みづくりというものを今後進めていければというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) やはり受け手になる農業者さんのほうも障害をお持ちの方との連携ということで随分と配慮をするべき点があろうかと思います。そういった部分での整備等にかかわる交付金も私が調べさせていただくと、ある、厚生労働省あるいは農林省のほうから出ているそうでございますし、そういったことも農業者の方にお伝えをいただくことによってスムーズな連携等が図っていけるんじゃないかな、このように思いますので、大いに推進を図っていただくことをお願いをいたします。
 私は、今回農と福祉との連携ということで、一つは障害をお持ちの方々、そしてもう一つは高齢者の方々という立場で質問させていただきました。先ほどの答弁、初問に対しての答弁の中で、高齢者との農業との連携を図った事業実施等はないということでございました。
 今後、人口的には高齢者の方が3割を超えていくという状況の中で、随分と元気高齢者と言われる方もふえてまいります。その中で、私はやはり高齢者の方々のみずからの生きがいや健康づくり、さらには同時に介護の予防の観点からも、農を通じた高齢者の方々の活躍の場づくりが、私は必要であるのかなというふうに思います。
 これは総合政策の点から、総合政策におきます青木部長さんのほうから、また青木部長さんは今日まで福祉行政に携わってこられたという経緯もございますので、ここまでの質問を踏まえた中で、ひとつご意見をいただけたらというふうに思います。よろしくお願いします。
○議長(井狩光男 君) 青木総合政策部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 辻議員の再問にお答えいたします。ありがとうございます。
 今議員おっしゃっていただきましたとおり、団塊の世代の方々が75歳の後期高齢者になります、いわゆる2025年問題におきましては本市も例外ではないということで、さまざまな課題がございますけど、また一方で今おっしゃっていただきましたように、元気な高齢者の活躍の場、活躍を期待する取り組みのあり方も非常に重要なテーマというふうに私個人的にも認識をしております。
 特に、農業分野におきましては、今先ほどからお話が出ていますように、従事者の高齢化問題とか後継者不足の問題もございますので、その解決策として、福祉分野におきまして、特に障害者との連携は国の目指すべき方向と一致しておりますので、既に先進的な地域もございますので、そういうような取り組みを学びながら進めていくことが重要やと思っております。
 市内の作業所についても共同で受注できるような仕組み、また障害特性もいろいろございますので、身体障害の方、知的障害の方、精神障害の方、発達障害の方、いろいろいらっしゃいますので、その中のマッチングを今申し上げた働き・暮らし応援センターを中心にやっていければ、きっと打開策は見出せるというふうに思っております。
 それから一方では、高齢者の話でございますけども、退職後に趣味とかボランティアなどで生きがいを見出す方がおられる一方で、やはりそれではまだ物足りないので、できればまた、まだまだ働きたいと考えておられる方もいらっしゃるというように思っております。ただ、働き方につきましてはフルタイムではなくて、やっぱりゆったりと働きたいというような気持ちが強いというようにも思いますので、そのような元気でまだまだ就労、労働意欲のある高齢者に働く機会ということで就農プロジェクトを展開されていたり、また市民農園の取り組みのような形の地域もあるように聞いておりますので、今後市全体の課題という中で高齢者問題を抱えながら、高齢者の生きがい、また生きがいつくり、双方のそれぞれ得意とするところ、また不得意とするところを補完し合っていくことが有益と考えておりますんで、いかにおっしゃっていただいたとおり連携をしていくか、マッチングしていくかということについて今後調査研究を図っていきながら、検討していきたいと思いますのでよろしくお願いいたしたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) ありがとうございます。
 私も、一億総活躍社会と言われます今日、一人一人の方々が活躍の場ができる、またつくっていくということが大事であろうかなというふうに思います。なかなかそれぞれの双方の中ではつくっていくことのできないことを行政が手がけていく、これが大事な行政の仕事であろうかというふうに思います。
 第2期ローカルマニフェストの推進を、心より強く推進をしていただきますことをお祈りをいたしまして、1項目めの農と福祉の連携のプロジェクトについての質問を終わらさせていただきます。
 それでは、2つ目の項目になります近江八幡市の防災力についての質問に移らさせていただきます。
 さきの熊本大分地震の教訓を生かした中、防災力の基本となるべく、ベースとなる部分での近江八幡市の防災力について質問させていただきます。
 地震、火山、異常気象、災害列島と言われます我が国において、大規模災害への備えと対応については市民の一人一人が自分の命は自分で守る、地域は地域の人たちが守る、職場は職場の人たちが守ることを徹底していかなければならないと考えます。
 まず、自分が災害から無事に生き延び、そしてその上で周囲の人々に手を差し伸べる。そのために、日ごろから災害の教訓を受け継ぎながら、それをまた伝え、計画を立て、訓練に参加する。それが私たち市民の役割であろうかというふうに思います。
 地域防災力の向上には、自治会を中心としました自主防災組織の充実が不可欠と考えますが、細目1つ目として、各学区におきます自主防災組織の進捗状況についてお伺いをします。
 ちょうど28年度4月1日から始まった中、熊本大分地震を経験し、地域住民の方々も随分と防災に対する関心も高まってきておる中と思います。今の現況、どういった活動をされて自主防災組織の進捗状況があるのか、細目1つ目としてお伺いをいたします。
 また、地域防災力を高めていく上で一番大事な組織が、私は消防団員の方々であろうかというふうに思います。全国では消防団員の応援制度というものに取り組んでおります。この制度は、県内事業所の協力で消防団員の方々が各種優遇サービスを受けられるというものであり、地域での消防団活動の理解や、また消防団員の入団を促進し、地域防災力を目指すものでありますが、滋賀県または近江八幡市では特色ある消防団の方々への応援制度的な取り組みがあるのか、ないのか。細目2つ目としてお伺いをいたします。
 3つ目に、防災士制度についてお伺いをします。
 聞きなれない言葉ではございますが、阪神・淡路大震災以降にこの組織が必要であるという観点から、防災士という活動をされております。防災士とは、自助、共助、協働を原則とし、社会のさまざまな場で防災力を高める活動が期待され、そのための十分な知識と一定の知識、技能を習得したことを日本防災士機構が認証した人たちのことであります。
 1、自助、自分の命は自分で守る。2、共助、地域、職場で助け合い、被害拡大を防ぐ。3、協働、市民、企業、自治体、防災機関等が協力して活動する。以上の基本理念のもと、災害時に法的機関や民間組織、個人と力を合わせて活動されます。全国的には、既に9万9,077人、平成27年度10月現の統計でありますが、の方が資格のほうを取得されておられます。
 近江八幡市におきましても、資格取得者の方がおられるとお聞きします。防災力向上のための組織的な取り組みはできないでしょうか。細目3つ目としてお伺いします。
 当局のご回答よろしくお願いをいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 辻議員のご質問の近江八幡市の防災力についてご答弁を申し上げます。
 このたびの熊本地震により亡くなられた方々に心より哀悼のまことをささげますとともに、被災されました皆さん方に心からお見舞いを申し上げます。
 まず、1つ目の自主防災組織の進捗状況についてですが、本市では、災害に強いまちづくりに欠かすことのできない共助の役割を担っていただく自主防災組織の組織率90%を目指して、地域への働きかけを進めているところであります。
 平成28年5月末現在、各学区ごとの組織率は八幡学区で80%、島学区並びに岡山学区については100%、金田学区は78.9%、桐原学区は61.3%、馬淵学区は92.9%、また北里学区85.7%、武佐学区94.1%、安土学区77.4%、老蘇学区75%となっており、それぞれの地域で防災、減災への取り組みを進めていただいております。
 ちなみに、同時期の市全体の設置状況は、135団体、組織率80.8%となっております。
 次に、消防団応援制度についてお答えをいたします。
 ご承知のとおり、当制度は登録をいただいた事業所より消防団員の方々に対して、事業所ごとに独自に特典、サービスを提供される制度となっております。既に導入されている他府県では、飲食、買い物の料金割引や粗品贈呈等を行われている事業所もあり、当制度は消防団員の皆さん方の活動理解や入団を促進し、地域防災力を向上させる重要なものであると認識しております。
 現在、滋賀県が主体となって当制度を導入し、県内各市町へ参加を呼びかけているところであります。計画では、平成30年までに県内の市町が全て参加する予定となっており、本市も積極的に取り組んでいきたいと考えております。
 最後に、防災士制度についてお答え申し上げます。
 防災士の制度は、平常時及び災害時に、家庭、職場、地域の防災活動のリーダーとして活躍する人材育成を目的とした制度でございます。
 本市としても、制度に対する研究を進めるため、防災士の資格取得に積極的に取り組んでこられた他の自治体のお話をお聞きしてまいりましたが、資格を取得された後の市防災行政への有効な活用のあり方を模索されている状況にあります。
 議員も大変よくご存じのように、市には防災士と同様、地域防災を担っていただく組織として消防団がございます。また、地域防災活動推進員さんを初めとします地域防災リーダー向けの研修会も年間数回実施しております。
 これらの組織やリーダーの方とともに、防災士の皆さん方にも地域や職場での活躍をお願いしたいと考えているところであります。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 丁寧なご答弁ありがとうございます。
 まず、私は、再問として、自主防災組織の進捗状況についての部分で、目標は90%を当局は考えておられるということでございます。数字のほうを見ますと、随分とその数値を下回る地域等もございます。消防団活動の消防団の方々が地域防災との連携の中、民家火災でありますとか、また想定されるでありましょう大規模災害でありますとかというときに連携をとらさせていただく中においては、自主防災組織あるいは自治会形成のないところにとっては大変その労力に差が生じてまいります。
 80%を切る地域についての対応あるいは対策は、今後どのように考えておられるのか、当局のお考えをよろしくお願いをいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 姓農市民部長。
◎市民部長(姓農彰宏 君) 再問ありがとうございます。
 80%を切る地域もある、その対策、対応をどのようにしていくかということでございますが、他の地域と比べまして組織率が低い地域につきましては、これは毎年重点学区を定めまして学区の役員の方々との協議や未設置自治会への自主防災組織の必要性の説明、その後の進捗状況の確認等を行いまして、設置に対する働きかけを行っているところでございます。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 年度年度、役員の皆さん方が地域で交代される中、当局としては常にそういった形で自主防災組織あるいは自治会形成に関しましてのご努力をいただいていることとは思います。しかし、数値を見る限りは、それが遅々として進んでいない状況があるんではないかなというふうに私は感じます。
 ぜひ、教訓を生かしてその取り組みの強化をやはり図っていただく、それがまず第一であろうかなというふうに思います。先ほども触れさせていただきましたが、その組織のないところにおきましては学区として存在する消防団員さんの方への負担というものが随分と違ってまいりますし、本来消防団員さんが役割として果たしていかなくてはいけない部分が手薄になっておるというのが実情かとも思います。
 どうぞ当局のご努力のほうもあわせてよろしくお願いをいたします。
 また、近江八幡市の防災力という観点から、情報の共有という部分で再問をさせていただきます。
 昨年度から取り組まれてこられております消防の無線デジタル化、今年度から既にデジタル化のほうの進んだ中で消防の無線のほうが電波を発しておるわけなんですが、消防法の、電波法の施行の規制の改正によりまして、今日まで使ってこられたアナログ電波からデジタル化へと移行していったわけなんでありますが、そのデジタル性の電波の特性から、大変直進性はいいけども、遮蔽物があるとそれが半減する。あるいは、消費電力も大変大きいということでございます。
 2010年のときに、デジタル化に変わるときに、現役の消防団員の方がこのデジタル化について書き込みをされてはったのが目につきました。署のアナログ火災指令波、波、電波ですね、非常にありがたい。生命、財産を守るため一刻を争う火災、車両につけた受信機、当時ですからアナログ無線だと思うんですけども、現場着までの間、情報収集にも使える。いわゆる消防署とのやりとりを傍受するということでございます。デジタル波になれば消防団の出動がおくれることは、これは避けられないということを2010年に書き込みをされています。
 今年度4月、5月に入りまして、当市でも建物火災が相次ぎました。消防団員、地元の方としゃべる機会がございまして、その中で実はこのデジタル化になった現況、この内容と同じことを消防団員の皆さん方からお聞きをします。情報の共有、リアルな情報、あるいは交錯する中、本当の情報を求めて消防、防災に携わる方々はそれをもとに団員の方々の誘導あるいは作業の内容をされて、決めていかれます。
 熊本の地震のときにも、あれほどの大規模災害になりますと携帯では通話制限というんですか、がかかってそれができなかった。大いに役立ったのはスマートフォンからのLINEによる情報交換であったというふうにお聞きをします。
 その点から、身近なところでの火災の現場でもそういった情報の錯乱ができているということを当局としては支障という形では捉まえておられるのかどうか、再問としてお伺いします。よろしくお願いします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 姓農市民部長。
◎市民部長(姓農彰宏 君) 再問ありがとうございます。
 電波がデジタル化されて支障はないのか、つながりにくくなったということはないのかという再問でございますが、東近江行政組合におきまして無線をデジタル化されたことに合わせまして、本市でもデジタルの受令機を27年度に各消防団に配備をいたしました。
 しかしながら、先ほど議員からご指摘ございましたように、デジタル無線の電波の波の特性上、建物の影響を受けやすく、結果、アナログの受令機を使用していたときよりも受信感度が悪くなる場所が一部に発生しておるということを消防団の皆様に大変ご不便をおかけをいたしております。
 消防団の情報共有には、この東近江行政組合の受令機とともに、東近江消防災害情報によるメーリングシステムや防災八幡、また各分団でお持ちのトランシーバー等を複合的に利用いただきまして、消防活動に当たっていただくことをお願いをしておる状況でございます。何とぞご理解をいただきますようお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) ありがとうございます。
 今、デジタル化が、僕もこの無線に関してはアマチュア無線の免許こそ持っておりますが、最近さわっておりませんのでその辺の詳しい情報のほうはよくわからないわけなんですが、さらに今日から250ヘルツメガ帯のほうに移行していくというふうに聞いております。さらには、2022年には12月1日からは400メガヘルツ帯のいわゆる簡易無線の電波帯やと思うんですけども、それが使えなくなると、違法ということになるということでございます。
 今の現況でそういった情報交換がままならない状況を踏まえていただいた中で、トランシーバー等駆使をされて情報交換されているということでありますけども、しっかりとその辺のところを検証していただいて、万が一の有事の際に備えて情報が錯乱しない状況だけはやはりしっかりと検証していただきたいなというふうに思います。
 それでは、次の再問のほうへと移らさせていただきます。
 消防団の応援制度についてというところでございますが、いわゆる消防団員の皆さん方への優遇的なサービスということでございます。ただし、私は崇高なボランティア活動を心がけておられる消防団員の皆さん方、日々本当に努力をされ、訓練をされ、昨日になりますけども6月12日に行いましたポンプ操法大会等日々訓練を積まれ、精進を重ねていただいている消防団員の方々が、みずからこの優遇制度を望まれているわけではないというふうに私は思っております。
 ただ、献身的にやっておられる方々に対しての敬意という部分も含めました、またそうすることによって消防団員の皆さん方の認識を、地域の方々に理解を深めていただくという部分、またそれが消防団員の加入の推進に少しでもつながれば、私はこういった優遇サービス、これはいいのかなというふうに感じております。
 ただ、消防団員の方々とお話をする中でお聞きしますところ、本来望んでおられるのはやはり消防活動に必要な物品だそうでございます。いわゆる消防の装備、消防の資機材等でございます。消防の装備の充実には、消防団長を初めとする組織の中でいろいろとやりとり等はあるかと思いますが、どのように充実を図っておられるのか、お聞かせをください。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 姓農市民部長。
◎市民部長(姓農彰宏 君) 再問ありがとうございます。
 消防団装備の充実強化、どのように図っているかという再問でございますが、消防団の装備充実につきましては毎年消防団幹部の方々のご意見を伺いまして予算に反映の上、必要となる装備を配備しておるところでございます。
 装備によっては単年での配備がなかなか難しい場合もありまして、その際、複数年かけまして計画的に配備をさせていただいておる状況でございます。今後も、消防団の方のご意見を伺いつつ、団員の皆様の安全確保と機能強化に役立つ装備の充実に努めてまいりますので、ご理解よろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 装備の充実は防災力の向上あるいは組織力の向上につながるものであろうかなというふうに思います。お聞きしますと、資機材においても耐久年数が過ぎたもの、老朽化の進む資機材もあるように思います。防災にかかわる経費、費用は、私はこれは必要経費であろうかと思います。しっかりと経費の部分においても今後充てがっていただいて、しっかりとした防災力の向上に努めていただきますようにお願いを申し上げたい、このように思います。
 それでは、3つ目の防災士制度について再問をさせていただきます。
 先ほど防災士のほうの活動の内容は申し上げましたが、市内にも何人かの防災士の資格を取っておられる方がおられるとお聞きします。何人ぐらいの方がおられるんでしょうか。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 姓農市民部長。
◎市民部長(姓農彰宏 君) 防災士の市内に何人ぐらいおられるかということでございますが、本市には、28年、ことし5月末時点で25名の防災士の資格をお持ちの方がおられると聞いております。
 以上です。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) お聞きして、25人もおられるんだなというふうにびっくりをさせていただいております。いいますのは、防災士の資格を取得するのに約6万円前後の経費がかかります。ただし、消防団のOB、分団長経験者以上のOBということになりますけども、受験料と申請書合わせての8,000円で取られるそうでございます。25人のうちの中には、近江八幡市消防団分団長を経験された方々も含まれるのかなというふうに思います。
 私は、この防災士の資格を取っておられるのは、やはり意識の高い方々であろうかというふうに思いますし、特に分団長のOBの方々というのは地域のことを一番熟知された、また経験も知識も、また人間関係も構築をされておられる方々というふうに思います。
 答弁書の中には消防団と防災士は同様のような活動というような答弁が先ほどあったわけですが、私は根本的に違う立場の人たちだというふうに理解をしております。
 そういった意味から、地域防災のリーダーの育成という観点からも、この防災士の推進というのが私は必要であろうかというふうに思いますが、当局のお考えをお聞かせください。
○議長(井狩光男 君) 姓農市民部長。
◎市民部長(姓農彰宏 君) 防災士の皆様には、消防団員の方や市の実施した防災リーダー向けの研修をお受けいただいた方々、同様、培った知識や経験等を生かしていただきまして、それぞれの地域や職場等で防災の取り組みを実施することで本市の防災力の強化の一翼を担っていただければなというふうに考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 意識の高い方々をいかに育てていくかというのが、いわゆる地域の防災力の向上に私はつながっていこうかなというふうに思います。
 助けられる側からやはり助ける側の人たちを多くする。また、そういった人材を育成をしていくというのが今後の課題であろうかなというふうに思います。
 防災力のところで冒頭にも申し上げましたとおり、その一翼を担っていただくのは、いろんな計画、避難マニュアル等あるいは防災計画等ございますが、それが実のある計画とするのにはやはり地域の皆さん方、自主防災組織を中心とした地域の活力であろうかと私は思います。大いに、今後とも地域の防災力の向上のためにご努力をいただきたいというふうに思います。
 長く2点にわたりまして質問をさせていただきました。生きるも守るも、私はやはり一億総活躍社会と言われる仕組みをまずはしっかりと行政がつくっていくということが大事であろうかと思います。私も微力ながら努力をさせていただきたい、こういうふうに思います。私のほうは質問を終わらせていただきまして、この後、翔政会同僚議員でございます、一番の勉強男でございます奥田さん、奥田議員のほうにバトンを渡させていただきまして、質問を終わらさせていただきます。ありがとうございました。
○議長(井狩光男 君) 以上で辻正隆君の個人質問を終わります。
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