録画中継

平成28年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月15日(木) 個人質問
大林 宏 議員
(1)旧と畜場解体工事にかかる「一式工事」について
   ①市が行う工事で「一式工事」とわかる記載について
   ②「一式工事」の内容について
   ③市の監査体制・汚染土壌調査委託・内部監査について
   ④工事監理における実務処理について
   ⑤旧と蓄場跡解体工事設計土量と完成土量確定について
(2)安土学区アンケート結果について(質問項目から)
   ①合併前は合併をどう思われていたか
   ②合併し6年合併したことについて今どう思うか
   ③合併効果は今後期待できると思うか
   ④安土町に戻りたい「分立」について
   ⑤安土小・コミセン一体化にかかる事項について
(3)議第115号 近江八幡市特別史跡安土城跡前駐車場及びガイダンス施設条例の一部を改正する条例の制定について
   ①国庫補助金交付の目的外使用の考え方について
   ②これまで「現状変更届」により駐車場を活用してきたことについて
   ③特別史跡の「整備構想」に基づく事業の実施について
   ④ガイダンス施設用地所有は滋賀県、特別史跡用地所有は摠見寺であることについて
   ⑤お寺側の提案を市が受け入れなかった理由について
   ⑥ガイダンス施設のトイレ部分を切り離した改修の工夫について
◆14番(大林宏 君) 昼一番の質問となりました。14番、地域力みんなの会の大林宏です。今回、分割方式で3項目にわたって質問をしていきたいと思います。
 1点目は、旧と畜場の解体工事に係る一式工事について、2つ目は、安土学区のアンケート結果について、3つには、議第115号近江八幡市特別史跡安土城跡前駐車場及びガイダンス施設条例の一部を改正する条例の制定について、この3点について質問をしていきたいと思います。
 まず第1点、旧と畜場解体工事に係ります一式工事について質問をしたいと思います。
 旧と畜場の解体工事に係る裁判では、市は6割もの搬入土量が偽造されていたことを裁判で明らかになるまでの2年間をだんまりを決め込んでおりました。議会も市民にも説明しなかった悪質な事件と考えております。公共工事の信頼に大きな傷をつけたものとなりました。事実と異なる説明をしてきたことは、今話題の豊洲市場をめぐる土壌汚染問題と本当によく似たものと考えております。
 近江八幡市では6割もの納入伝票が偽造されて、工事の竣工検査がなぜ合格したのか、変更契約もしないままのでたらめな精算設計書が市長に提出され、請負業者は1億3,400万円の工事代金を受け取っております。工事目的は終わったかのように思われていた工事でしたけども、4年後、フッ素、ヒ素という汚染物質が公園用地から基準以上検出されました。市は、汚染土壌の原因究明をすることなく、搬出した費用1億1,000万円が支払われました。私は市長に対し、税金の無駄遣いだと、業者に損失金を請求するべきだと裁判を起こしました。
 汚染土壌が持ち込まれたかどうか、この裁判では汚染土壌は素早く搬出された後であること、資料の全てを市が持っていること、情報公開の資料も黒塗りが多いこと、そして隠密裏に工事が行われた中、相当な注意力を持って調査しましたが、土壌汚染を解明するまでには至りませんでした。工事日誌に目を通しましたが、搬入土量の6割が近隣対策費に化けている記録は見つかりません。精算設計書にも出てきません。見破るのは簡単ではありません。
 しかし、調査によって不正に支出されていたことは事実であります。この近隣住民の追加工事については、市の監査員、会計会社の現場代理人、請負業者の工事管理人の3者がまとめるのに困っている様子は日記から読み取ることができました。しかし、2,000万円余りの工事の追加代金をどう準備したのか、現場日誌の打ち合わせ記録にはありません。実際、ダンプの納品書の偽造が主なものですけども、打ち合わせ記録には出てきません。ということは、市の上部から了解があったととることもできます。
 平成26年9月17日、議会全員協議会において市長は、不適切な事務処理が行われていたと説明をされております。また、1年後の平成27年6月議会で部長は、変更契約していたら何の問題もなかったものと答弁されております。私もそのとおりだと思います。
 ところが、ことしの3月の裁判では、一式工事の発注だから、搬入土量の減少は契約変更の必要がないと、市の主張は変わってきました。そこで、一式工事について滋賀県に尋ねてみましたところ、県では一式工事は一切行っていないと回答がありました。近江八幡市はなぜ一式工事を行うのか、また市が行う工事のうち、一式工事とわかるのはどこに記載されているのか、入札時の建築工事特記仕様書のどこに書いてあるのか、また市請負工事契約約款のどこにこれが書いてあるのか、例えば桐原小学校解体工事は一式工事なのか、以上一式工事とはどんな工事なのか詳しく説明を求め、初問といたします。よろしくお願いします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 益田総務部長。
             〔総務部長 益田卓弥君 登壇〕
◎総務部長(益田卓弥 君) 大林議員の旧と畜場解体工事についてのご質問にお答えをいたします。
 まず、一式工事の関係でございますが、初めに市が行う工事で一式工事とわかる記載はどこにあるのかとのご質問でございますが、発注仕様書で数量明細があるかどうかで判断をいたします。ないものが一式工事になります。
 続いて、一式工事とはどんな工事なのかとのご質問でございますが、国土交通省官庁営繕部が制定いたしました公共建築工事積算基準において、直接工事費の算定方法が明記されております。その中で、材料価格など個別の数量による積算や、単位施工当たりの必要な材料費や労務費などから構成された単価による積算によりがたい場合は、施工に必要となる全ての費用を一式として算定すると定められています。このことから、一式工事とは数量を一式として表示した工事のことであります。
 本市では、建築工事、建築物の解体工事を含んだ建築工事においては図面発注としており、一式工事の発注となります。また、ご質問の旧桐原小学校の解体工事につきましても図面発注としておりますので、一式工事となります。
 以上でございます。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) では、再問させていただきます。
 旧と畜場の解体工事では、図面が49枚入札参加業者に渡されて、土を削って持ち出す場所が示され、またそれぞれの箇所について計画高が指示されております。請負業者は、図面から工事で求められる必要な条件を読み取り、搬出土量、搬入土量を計算の上、工事費を割り出して入札金額を定めます。このように、図面指示が設計書となることは業者はよく理解されております。変更があれば図面を訂正し、完了報告がつくられるのであります。ところが、市は一式工事については埋め戻し盛り土量、すき取り処分量は指示されていないと主張し、偽造した6割もの搬入土量について、当初見積もりより減少したにすぎないから、変更に当たらないと主張しております。この主張は、従来の主張とは全く違うものになっております。私には到底理解できない、そういう主張を展開してきております。
 私が理解している一式工事とは、例えば建築物の解体工事において、鉄骨に電気の配線が取りつけてある、またスイッチなどもある、一々設計には拾っていないけども、よろしくやってほしいと、また地下の埋設物には十分調査をし拾ってあるけども、不明なところもあるから、工事中少々のことはよろしくやってほしい、この程度を一式工事と考えております。しかし、旧と畜場の解体工事においては、近隣対策費などを捻出するため、搬入、搬出土量を操作した結果、図面指示を守ることができなかった、こうして浮かせた費用2,000万円余りを契約設計書にないものに流用した、マル秘金額705万円も含めて指摘したところ、一式工事だから変更に当たらないと市は主張しております。
 さきに触れたように、市長は財務規則や契約規則等、関係例規に違反した不適切な事務処理が行われていたと全協で報告され、また部長は契約変更がされていなかったことについて、近江八幡市に建設工事請負約款に基づき履行されるべきものと答弁されましたけども、ことしの3月、市の主張は、一式工事だから変更しなくてもよい、想定外の主張を展開しました。これで想定外は2度目であります。1度目は計画土量の41%しか搬入していないのに、全量を搬入したとうその実績報告書が提出されていたことであります。市は変更しなくてよいというのであれば、なぜ最初からそう主張しなかったのか、そして搬入土量の伝票偽造が、それは必要なかったのではないか、答弁を求めたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 山田統括監。
◎統括監(山田義和 君) 統括監と、私のほうはコンプライアンスマネジャーというものを兼務をしておりますので、私のほうからお答えをさせていただきたいと思います。
 今、大林議員がるる言われた案件につきましては、今係争中でありまして、その中で当局の私どもの意見というか、判断につきましては、全て答弁書のほうでお答えをさせていただいております。去る8月にこの案件につきましては結審をしておりまして、この10月にその判決が出ますので、それを待ちたいというふうに思っております。
 以上です。
○議長(井狩光男 君) 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) 後先の事情があると思うんですけども、一式工事については、私はこれは市が採用するべきものではないというふうに考えておるところであります。多くはこれ以上語りませんけども、では次の土壌汚染の裁判を通しまして、私は近江八幡市に改善を求めたい課題が数点ありますので、提案と質問を行っていきたいと思います。
 まず、市の監査体制でありますが、市長推薦で、2名のうち1名は議会から選出されておりますが、私は第三者機関を置き、専門知識を持った方々に委嘱する必要があると考えますが、市長はどのようにお考えか、答弁をいただきたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 再問にお答えをいたします。
 市の監査体制でございますが、現時点においては第三者機関を設置する必要性はないと考えております。
○議長(井狩光男 君) 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) では、次の質問に入ります。
 土壌汚染調査の委託の問題でありますけども、旧と畜場の解体工事の中では、市は経費を組みまして、請負業者に一括して土壌調査も委託をしました。ですから、請負業者はまた調査会社に土壌汚染については委託しております。私は、汚染土壌調査は市が窓口となって直接発注しないと、調査の信頼性は薄れると考えますが、改善を求めたいわけですけども、お考えについて答弁をいただきたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 議員ご質問の汚染土壌調査の委託の件でございますが、当該工事におきまして請負業者に依頼をしております。いわゆる請負業者に依頼したとしても、検査機関が実施しているものであり、特に不適切とは考えておりません。
○議長(井狩光男 君) 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) これは調査の中でですけども、請負業者の調査機関に寄せていただいていろいろ尋ねますと、やはり市から受けた事業ではないというふうにはっきり言うんですよ。ですから、もろうたのは請負業者ですから、なかなかしっかりした回答をいただくことができなかった、経験上からそういう発言をさせていただいたところであります。
 次に、内部監査についてでありますけども、旧と畜場の解体工事は現場管理を任されておりました市の監督員、設計会社の工事管理人、請負業者の現場代理人の3者とも工事管理に対する姿勢、すなわち請負工事の契約約款など規則を守る姿勢に欠如していた、追加工事を次々と受け入れて数千万円を流用した工事であります。もともと工事によって第三者に及ぼした損害は請負業者の責任において行うものであるけれども、市の毅然とした態度、姿勢が見られないと強く感じます。
 そこで、市の内部監査が大切になると思います。市の内部監査は組織力を高めるためにも必要なものであるだけに、信頼性を高めるにも必要なものと思います。私が調査しておりますと、例えば秋村組の下請、江州物産は、大津採取場から山土砂を近江八幡市に搬入した、ダンプで970台となっておりましたけども、遠い大津からなぜ近江八幡市に搬入することは、まずはこれはあり得ないというのが専門家の指摘であります。形式的ななれ合いの監査となっていたのではないか、ぜひ点検し、今後内部監査の環境をつくることが大切であります。毅然として職員、業者の方々が竣工検査に臨まれるような状況をつくっていく必要があると考え、内部監査について市長の考え方を答弁いただきたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 議員ご指摘のとおり、工事検査については、当然ながら法令に基づき適正に実施されなければならないものと考えております。当該工事においても実施されたものというように判断しております。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) 時間の関係で、続いて工事管理について私は質問をしたいと思います。これは、この旧と畜場の解体工事において追加工事が次々と出てきた、この工事管理の問題について私は質問をしたいと思います。
 例えば、門扉2カ所の設置、これ工事をしております。また、擁壁整備工事もやっております。たくさんの工事の中で、その3点について、工事車両が通りました道路を中心に、どこに門扉があり擁壁整備がされたのか、こういう位置図の提出とこれらの写真、当初写真と中間的な写真と完成後の写真の提出を求めたい。そして、追加工事に至った上司への伺い書、また決裁書と追加工事の必要となった理由ですが、この理由を求めたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) ただいまのご質問の旧と畜場解体工事におきます資料の請求でございますが、現在裁判で係争中であることから提出は控えさせていただきます。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) 私はこれ、裁判とはかかわりなく、公共事業でやってる事業をやはり市民にきっちりとこういうものを報告する義務があると思うんですよ。例えば、入札のときに特記仕様書というのがありまして、請負業者がこれを見て入札に参加しておりますが、ここにもやはり当初の写真とか中間写真、完了後の写真は提出しないかんということがちゃんと書いてあります。一般共通事項として書いてありますが、こうしたことは、裁判以上の問題として先に市側に提出されているわけですから、本当でしたら見せるべきだと私は思います。
 なぜこういうことを質問するのかといいますと、やはりこの工事が補償に値する合理的な理由があったのかどうか、私はそれが見たいわけであります。また、行政の上司が工事内容に責任を持って確認をして追加工事を行うことができたのか、そういうふうな判断材料としてチェックをしたいために求めたものであります。また、再発防止のためにもぜひこのことについては求めたいわけでありますが、これでも一般的なこれは仕事の普通の中身でございますが、これが裁判で提出されないのか、これは私としては不思議なことなんですけど、もう一度お願いしたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) ただいまの資料請求については、先ほど申し上げたとおり現在裁判で係争中であることから、提出は控えさせていただきます。
 なお、大林議員個人が請求を求められるということであれば、情報公開条例に基づく手続をいただければ、それに基づいて判断をしてまいりたいということになろうかと思います。
○議長(井狩光男 君) 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) 次のこともそうなんですけども、私は情報公開で資料を求めました。また、議長名でも資料を求めていただいたんですが、これがことごとく偽造されたものでもありましたですから、裁判の中で実際の土量が入っていなかったわけですから、ですからそういう意味で次の問題へと入りますけども、旧と畜場の解体工事に係ります土量の把握についてですけども、これは私裁判しながら、一体本当に幾ら土が入ったのかというのは非常につかみづらいんですよ。ですから、精算設計書を見てもこれは実際うそやったというのはわかった以上は、じゃあ全容をつかむのに何を見ればいいのか、ですからこれはやはりもう既に随分長い間裁判しておりますから、この全量について計画量、また搬出、搬入量の実績土量について、ひとつここで報告していただきたいと思うんですが、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 繰り返しのご回答となりますが、裁判での係争中であることから、答弁は控えさせていただきます。
○議長(井狩光男 君) 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) きっちりしたご回答をいただけないようでございますので、次の質問へと移らせていただきます。
 大項目の2番目になります。安土学区のアンケートから質問をさせていただきたいと思います。
 さきの6月議会では、老蘇学区の調査をどう思いますか、市長の答弁でございますが、安土町の一部の調査結果だとまともに取り合おうとされなかった。安土町の方々が合併反対という思いが多いことを証明するように、逆に私に言われたわけであります。以下、私は証明をしていきたいというふうに思います。
 私は、合併6年で、安土町民が合併ですばらしい恩恵を受けられていると感じて日々暮らしておられるのか、合併して悪くなったと悲観されておられるのか、2年かけて安土町全体のアンケートを実施をいたしました。9月議会で安土学区民の世論調査はまとまりましたから、提出をさせていただくとともに、合併をやはり強引に推進した議会や市長には、アンケート結果をどう受けとめられているか、真正面から考えていただきたい。アンケートでここにあります3番の合併効果については、今後期待できると思いますかでは、期待できない、全く期待できないということが82.1%、圧倒的に高い数字となっております。安土町民のこの気持ちをこのまま何の対策も立てずに放置しておくわけにはいきません。市長は真正面から、信頼のためには心の思いを述べていただき、初問としたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 大林議員の安土学区アンケートの結果に基づくご質問についてでございますが、当局ではどのようなアンケートの内容、結果かは存じ上げませんが、合併の経過及び効果等について回答をいたしたいと存じます。
 旧近江八幡市と旧安土町が合併して6年が経過いたしたわけであります。そもそも合併に至った経緯についても、市長や議会が強引に推進したものではなく、旧市町において議論を重ねた結果、合併したものであると考えております。合併の効果について数多くあるかとは思いますが、目に見える成果としましては、安土小学校の芝生化、また老蘇コミュニティセンターの建設、そして現在着手しております安土駅舎の改修が代表的なものであろうかと思います。
 これらは合併しなくても、当たり前のように取り組みができたかと思われるかもしれませんが、合併によるスケールメリットの活用及び旧市町が個別に持っていた取り組みのノウハウを応用したからこそ、円滑な着手、完成に至ったものと考えております。また、円滑な着手、完成に至ったのは、旧市町の職員がうまく連携し、ごく自然な流れの中で事業実施ができたと考えており、このことも合併の成果であると言えるかもしれません。
 今後の事業展開の中で全く期待できないということがあれば、期待できるような取り組みを考えていくことが、今最も求められていることであると僕は思っております。否定から議論を進めても、大林議員がおっしゃるところの効果は、これは得ることは無理であります。効果を得るための取り組みをまず行うために、前向きな意見交換が行えるような素地をつくることが、私どもや議員の責務であると思いますので、このことをよく勘案していただきまして、ぜひ前向きな対策についてお知恵を拝借いただけるように、ご協力をお願いをいたします。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) ありがとうございます。私は、市長の立場とは少し違う形から質問をしておりますけども、過去のデータと比較してみますと、合併に対する期待感は失望のほうへ行っているんじゃないか、そういうふうなことを思うわけであります。平成17年の安土町が実施したアンケートでは、合併反対が61%、賛成は39%でした。合併前年の平成22年の安土町が実施された調査では、合併反対は62.1%、賛成は37.9%でした。合併後2年6カ月、平成24年8月ですが、団体がとられたアンケートでは、合併後悪くなった、74%と急増をしております。そして、今回合併後6年、平成28年6月の調査ですが、悪くなった、78.3%と年々合併評価は悪くなるばかりであります。
 そこで、市長は平成22年6月、安土町民の皆さんが合併してよかったと実感できなければ実態調査をし、その結果次第で分立はやるべきだと思っておりますと、こういうふうに市の広報に書かれておりますが、私は老蘇学区、安土学区の調査でこのことについて今までの調査結果を証明したと思いますが、現実味が出てきたと思うんですけども、市長はどのようにお考えか、答弁をいただきたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 本当に何度も何度も政務活動費を使っていただいて、安土住民の皆さんに対してアンケートをとっていただいた、このことに関しては否定はしませんが、ただ問題は安土学区の世帯数は4,500ぐらいだと思います。それで、配布されたのが2,700、回収率は26.数%、すなわち700世帯の回収率ということになるのではないかなと思います。全体の世帯数から見ますと、十六、七%であります。これを一般のマスコミなんかがやりますと、大体2,700人ぐらいを対象にすれば五、六十%ということになろうかなと思います。そうなりますと千五、六百の人たちの回答があってしかるべきではないのかなと思っております。千五、六百の回答があればなんですが、700でありますから、これは本当に安土学区の皆さん方の意向がどうなのかというのは、これは非常に疑わしいんです。
 もう一つは、例えば安土の一体型の問題にしてもしかりであります。31ある自治会の中に22の自治会が進めてくれ、これを大林議員はどのように理解をされていますか。それすらも表明をしていただければわかると思うんですけれど、我々にはわからない。本来ならば進めてもいいと思っているんですよ、これは。また強引だと言われるから、ちょっと今のところはよそに見られないような状況下であります。反対の申し出があるというのは、全国的にも珍しいと思うんですけど、特に安土のほうで、それも個人的な意向でもって団体の名前をかられての反対を申し込まれる、これは信じられるかどうか、大変無謀な民主主義を否定するような発想でありますから、だけれども、我々はそれも無視をしなくて、今ちょっと、もう少しそういった人たちが反省をして、やっぱり皆さんの希望が、31ある自治会の中で22もこういうふうな要望だったら、我々も皆さんに沿っていこうか、それが組織を預かっている代表の任務じゃないかというふうに気持ちを変えていただくことを今願い、待っているところでございます。
○議長(井狩光男 君) 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) 市長の発言から、やる気のないことが見えてきますけども、では今おっしゃった安土の自治会長から出された問題であります。
 3つ目に、安土小学校の一体化移転についてでありますが、市長は3分の2の自治会から賛同を得たと、そういうふうにおっしゃいますけども、安土学区のアンケートでは、これは初めてとったんですが、総意と思わない、71.8%、総意と思うはわずか9.7%しかありません。本当に安土小学校を新築する必要があるとなった場合、移転ありきでない、条件に幅のある住民の多様な意見を取り入れた形で合意を目指していただきたい、いかがでしょうか。そういうふうな考えにはなりませんか。ひとつ答弁をお願いしたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) そのようなご意見を大林議員が議会で発言をしていただいたということは、きっちりと記憶にとどめておきたいなと、かように思いますけれども、何度も申し上げますけれども、アンケートでこうなった、じゃあ自治会の3分の1のうち20人は賛成してなさる、これを否定してこのアンケートのわずか、わずかというか700世帯のほうが、こういうことを言っちゃ失礼かもわかんないんですけれども、お許しをいただいて、大林議員を支持なさっている人たちの数ぐらいかなと、これは。700、2人いたら1,400、そうはないかもわかりませんけれども、我々は安土の学区民から聞きますと、物すごい否定的な、恐らく議員の皆さん方も聞かれたら、大林議員がおっしゃったような、そういう考えを言われる人はごくまれだと思います。また始まった、もう我々はあんなの無視してんねや、無視してんねや、そういうことは現実に言われる、そのことは大林議員もよくご存じだと思います。もう少しやっぱり将来を見て、成果がないとおっしゃるならば、どうしたら成果が出るのかというような前向きの議論を、もうこの議論はもうひとつ今回で終止符をもしよければ打っていただいて、もう少し心を一にして前向きに、もう戻ることは絶対できないんです、絶対です。150%、だからそのことはわかってなさる、それをわかっていただいて、そして前向きに議論をして、そのことが700人の皆さん方を幸せに僕はすることじゃないのかなと、このように思っておりますが、いま一度大きく意識の転換をしていただきますことをお願いいたしたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) 今も申しましたように、やはり安土小学校の場合でも住民の多様な意見をもっとやっぱり酌み取っていただくと、そういうことが大事であるということを申し上げているのでありまして、やはり市長自身もそういう気持ちになっていただきたいというふうに思います。
 それから、アンケートの自由欄の声をまとめた感想もお聞きしたいんですが、例えば合併6年、合併をしたことをどう思いますかでは、安土町の行政は安心感があった、近江八幡市には感じられない、これ何か非常に市民の評価として大切なご意見だと私は思います。
 また、2つには合併効果を今後期待できると思いますか、これまとめますと、安土町は民意の行政だった、近江八幡市は力の行政だ、こういうふうにまとめられております。やはり行政姿勢を的確に私は分析したものではないかと思っております。
 また、もとの安土に戻りたい、分立の声については、やはり市長は実態調査はやるべきだ、いろいろ言われますけども、約束は守ってやって、その上に立ってどうするかを考えていただきたいということであります。
 また、安土小学校の一体化についてのご意見でありますが、移転ありきというこのやり方は、合併の二の舞を見ているようだ、市民が警戒感を持っておられるというふうに私は思います。こういった答えについて、何かご意見やら印象がありましたら回答をいただきたいというふうに思います。
○議長(井狩光男 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 何度申し上げても堂々めぐりかもわかりませんけれども、安土の学校の問題は、何もまだはっきりしたことは申し上げてないわけです。一体型はどうでしょうかというような問題提起だけであります。皆さんがそうだなとなられて初めて具体の中に入るわけでありますから、そのときに今おっしゃったようなそれぞれの皆さん方のご意見は、これは僕は直接聞くこともあるかもわかりません。やっぱり組織を通じてきっちりと発言をしていただいて、吸収できるような、そのようなシステムを、これは構築を現在もしているわけでありますから、だから今おっしゃったように、力でやるならばそんな話無視でごうと進めてると思いますよ。今、3分の2の自治会が賛成してなさっても進めていないというのは、どういうふうにお考えなのか僕はわからない、やっぱり何をするにしても、一人でも多くの皆さん方の理解を得、それで協力を得る、そのためには軟着陸するにはどうしたらいいのかな、いわゆる摩擦の生じないようにするにはどうしたらいいのか、このことを考えているから今言ってないわけでありまして、だから大林議員のおっしゃっているのは僕は逆じゃないかなと思っているんですね。やわらかい本当に対応をしていると思います。
 そして、このアンケートは何人ぐらいそういう意見があったか知らんけど、3人や5人や、そのぐらいあると思いますよ。何をしたって、それをいわゆる学区民を代表する意見かのように言われるということは、これは少し他の学区民の皆さんから見られたら不可解に感じられると思います。ますますそういった学区民と大林議員とは、僕はやっぱり距離がだんだんだんだん離れていくんじゃないのかな、そんなことすら感じるわけであります。まことにこれは幸せなことではない、大変不幸なことではないのかなと、せっかく市民の皆さん方の負託を得てこの場に来ておみえでありますから、もう少し皆さん方夢の持てるような議論をぜひお願いいたしたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) では、安土小学校の一体化については、やはり幅広く柔軟な姿勢でひとつ臨んでいただきたいというふうに思います。
 では、大項目の3点目でありますが、特別史跡安土城前の駐車場のガイダンスについて質問をしていきたいと思います。
 私は、以下説明をいたします課題が多くあり、地域力みんなの会は市の準備不足は否めないとして、市長の権力行使はやるべきでないとの立場で質問を行っていきます。
 安土城前の駐車場につきましては、安土町に許可された条件は安土城の内堀を整備するために駐車場が必要だとの理由から、広場として認定を受け、公有化は教育財産として活用する目的のもとに許可されたものと関係者の聞き取りで認識をいたしました。この目的を果たすために国の補助金、2件で4,000万円が交付され、整備されております。国の補助金を活用し、広場として整備された施設を市は全面に有料化に生かしていく条例をつくり、駐車場を利用しない人にはガイダンス入場料金を徴収する、これは目的外使用となるのではないかと、関係者は補助金適化法違反に当たる可能性は十分考えられると言われております。回答をいただき、初問としたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 青木総合政策部長。
             〔総合政策部長 青木勝治君 登壇〕
◎総合政策部長(青木勝治 君) 大林議員のご質問にお答えいたします。
 現在、特別史跡安土城跡前駐車場として使用しております用地につきましては、平成元年度から平成20年度まで滋賀県が主体となって行われた特別史跡安土城跡調査整備事業に伴い、当時の安土町が公有化したものでございます。公有化した目的は、安土城跡の内堀の復元と史跡を広く公開するため、訪れる方々の駐車場、ガイダンス施設、広場等を整備するためのものであって、何ら目的外使用をしておりません。
 なお、現在駐車場を有料化しておりますのは、施設を安全に管理するための経費を捻出するために行っている措置でございます。
 以上です。
○議長(井狩光男 君) 質問はありますか。
 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) 安土町では桜の季節、秋の観光シーズンと信長まつりには、その都度国に現状変更届を提出し、駐車場として施設的な利用許可を受けてきたと聞いております。
 次に、現状変更届のことでは、今回の計画において、駐車場とガイダンス施設の間に2メートルほどの橋を設置するとありますが、有料化事業絡みでは、現状変更の許可は難しいと判断され、心配しております。駐車場用地は文化庁の理解のもと、広場として活用しながら、時には駐車場として活用されてきたことをしっかり押さえ、運用していくことが必要ではないか、こうした経過からはっきり言えることは、駐車場の有料化が表面化した場合、文化庁は基本的に近江八幡市の計画を受け入れることは難しいと判断できますが、答弁をお願いしたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 青木総合政策部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 今の再問にお答えいたしたいと思います。
 現在、その部分について適化法違反でありますとか、そういう目的外使用という形についての認識を、指導を受けておるところではございませんので、そういう認識にはなっておりません。
 以上でございます。
○議長(井狩光男 君) 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) 次には、安土山の特別史跡ですけども、特別史跡内の整備については、整備委員会の整備構想がつくられておりまして、この計画に沿った事業しかできないと認識をしております。この委員会には安土町長も入り検討をされてきたものであります。市はこのことについてどのように検討されてきたのか、答弁をお願いしたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 青木総合政策部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 計画につきましては、構想は県のほうで取りまとめられた計画、構想がございます。それにつきましては、地元についても委員として参画している部分でございます。その意向に沿って対応しているところでございますので、よろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) ちょっと時間がありません。急ぎます。
 トイレの有料化について、経過としましてはお寺側から年間200万円から250万円を出すと言われたと、市側のほうからもお寺側のほうからも遠回しにこういう情報が入ってきますが、このお寺からの提案をどうして市が受け入れなかったのか、回答を求めたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 青木総合政策部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 今議員が言われたような正式な協議は承知しておりません。
○議長(井狩光男 君) 質問ありますか。
 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) 今回、この議会で3月に提案されましたトイレの有料化は撤回されました。とはいえ、9月3日の新聞報道でまた大きく取り上げられましたけども、それゆえに駐車場の有料化と無料化の問題が、またガイダンスの入場料を取る取らないが国の特別史跡内で起こっていること自体、補助金の目的外使用に発展し、国の補助金4,000万円の返還と、許可から今日までの駐車場で得た利益の全て、両方に返還命令が出されることもあると聞きましたが、どのように検討されたか、ご回答いただきたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 青木総合政策部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 適化法違反とかということにつきまして、文書等でそういう指示とか、ことを承っている部分はございませんので、現在適切な分だと思っております。
○議長(井狩光男 君) 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) 以上、条例を検討するいろんな課題が出てまいりまして、私は市の準備不足、十分尽くされたとは感じられません。ですから、この状況下で市長が条例をつくるという、こういう権力を使ってやることについては、絶対やるべき方法ではないというふうに思います。せめてビジネス工夫、サービスをお客様が選べるように、トイレという生理現象と切り離して、ガイダンス施設を改修する工夫が必要ではないかと考えます。常識的にはこの条例を取り下げる、市が発展するとは思えない条例でありますから、寛容という勇気、自制を求めたいと市長に思いますが、答弁をいただきたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) まず、この駐車場というのは、僕合併する前はわからないんですが、議員も6カ月間町長をされたわけであります。そのときは商工会にいわゆる指定管理か何か出されて、有料でなさってなかったのではないのかなと思うんですが、もしなさっておるならば、有料であの駐車場をしておられたら、そのときになぜ言われなかったのかなというような素朴な疑問を感じるわけであります。
 もう一つは、条例で、権力でもってという、条例というのは我々は提案権はあるわけですね。よくご存じだと思います。でも議決権は一切ないんですよ。議決権がない人に権力でと言われるのは、何の権力かわかりません。それは提案権は、これは保障されていますから、でもそれを認めていただくか認めていただかないかは、市民から負託を受けていただいた議員の皆さん方の判断なんですね。それを権力と言われると、何か大林議員の民主主義って一体どのように思ってなさるのかなということを大変疑問にも感じますし、またそういう発想は一つは恐怖にも僕は感じると思います。
○議長(井狩光男 君) 大林宏君。
◆14番(大林宏 君) 私は、この前の関西テレビの放映を見ていまして、市長は言い分としては、トイレの維持管理費にお金が要ると、お寺の言い分は観光客のために駐車料を無料にした、また文化財の関係者に聞くと、国の補助金を4,000万円ももらっている、実はこの条例は取り下げてほしい、こんな意見も聞いております。しかし、また最低限の施設の維持管理費は徴収しはってもしょうがないかなという意見もありましたが、取らんならんことはないということであります。市民の言い分は、税金を払っているのにトイレの使用料を払わんなんとは何事やと、こういう意見もあります。
 以上で終わりたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 以上で大林宏君の個人質問を終わります。
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