録画中継

平成28年第4回(12月)近江八幡市議会定例会
12月6日(火) 個人質問
重田 剛 議員
(1)ICT(情報化)教育について
   ①導入率の状況と今後の予定について
   ②教材の充実について
   ③機器の活用について
   ④メリット・デメリット、成果と課題について
(2)小・中学校のトイレ改修について
   ①現況と今後の予定について
   ②成果と課題について
(3)外国人観光客について
   ①現況について
   ②取組について
(4)安土城跡前ガイダンスについて
◆2番(重田剛 君) 皆さんこんにちは。子どもたちの未来へつなぐ翔政会の重田剛でございます。
 早いものでことしも残すところあとわずかになりました。先週の木曜日の1日に、琵琶湖のアユの稚魚の氷魚漁が解禁になりましたが、初日は例年の6分の1の極端な不漁だったそうでございます。沖島漁協でも昨年の1.5トンに対して250キロだったということで、例年初日の水揚げは多いはずなのに全然あかんと驚いておられたそうです。
 また、同日、ことしの流行語大賞も発表され、私の中では継続審査かなと思っておりましたが、25年ぶりのリーグ優勝を決めた広島東洋カープの緒方監督が鈴木選手の活躍を表した「神ってる」が選ばれました。我々も「神ってる」と言われるように頑張っていきたいものであります。
 市長もそうですが、風邪のほうもはやっているようでございます。皆様どうぞ体調管理には気をつけられますようお願い申し上げます。
 それでは、発言通告に基づき質問させていただきます。
 このたび私は、ICT(情報化)教育について、小学校、中学校のトイレ改修について、外国人観光客について、安土城跡前ガイダンスについての以上4点について、分割方式で質問させていただきます。どうかよろしくお願いいたします。
 まず初めに、ICT(情報化)教育についてお伺いいたします。
 近年のグローバル化や急速な情報化の進展により、子どもを取り巻く環境が大きく変化しました。日常生活における営みをICTを通じて行うことが当たり前になっている現代社会において、子どもたちの学習手段として積極的に活用していくことが必要と考えます。
 また、文部科学省は、次世代の学校、地域の創生に向けて、本年7月28日に取りまとめられた2020年代に向けた教育の情報化に関する懇談会における議論をもとに教育の情報化加速化プランを策定しました。
 平成26年度から平成29年度にかけて教育のIT化に向けた環境整備4カ年計画に基づき、平成29年度まで単年度で約1,678億円、4年間総額6,712億円の地方財政措置が講じられております。
 ICTとはIT技術の総称であり、日本語では一般に情報通信技術と訳されております。ICTの教育現場への活用としては、平成21年度の学校ICT環境整備事業において、全国の小・中学校にデジタルテレビ、パソコン、校内LANなどの設備機器が導入されたことが始まりかと思います。
 本市においても、他市に先駆けいち早く導入し、また平成27年度より開始した「ふれて・みて」みんなで学ぶICT活用事業においては、タブレットパソコンと既存のICT機器を効果的に活用することで児童・生徒にとってわかりやすく学習効果の向上を図っておられるとお聞きしております。
 本年3月1日現在の学校におけるICT環境の整備状況は、校内LANの整備率87.7%、普通教室の電子黒板整備率21.9%となっております。中でも、タブレット型コンピューターの台数はこの2年間で3.5倍と急速にふえております。
 そこで質問です。
 当市の整備状況と今後の予定はどのようになっていますか、お聞かせください。
 また、ICT教育には、機器だけではなく、デジタル教材も必要になりますが、教材は充実しておりますか。
 先日、武佐小学校を皮切りに研究大会が行われましたが、桐原東小学校や八幡中学校などの指定校、またその他の学校の教諭の活用指導力の向上や状況はどのようになっていますか。授業中の子どもたちの活用の様子はどのようになっていますか。お聞かせください。
 ICT教育には、例えば板書の時間が削減できたり、ほかの学校の生徒や海外の人たちとも容易にコミュニケーションをとることができますし、大量の情報を収集したり分析したりできることから、数式や図やグラフで視覚化することにより理解も深まると考えます。
 一方で、書くということが少なくなるという心配もあります。メリット、デメリットをお聞かせください。
 当市は導入から年月がたち、成果も出てきていることと思います。また、機器の故障などの課題もあると思われますが、成果と課題をお聞かせください。
 以上、この項目の初問とします。ご回答をよろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇 君) 重田議員ご質問のICT教育についてお答えします。
 まず、本市の整備状況と今後の予定についてお答えします。
 本市では、県内他市町に先駆け、平成21年度から電子黒板とノートパソコンを、平成26年度から実物投映機を整備し、電子黒板の活用の幅を広げてきました。また、タブレットパソコンについては、平成27年度から桐原東小学校、武佐小学校、八幡中学校の3校を研究校として3年間指定し、子どもたちがみずから意欲的に学び、また仲間とともに学びを深め合える授業づくりを目指し、研究に取り組んでいるところです。
 今後は、現場の教員を含めた次期小・中学校ICT整備方針計画検討会議を設立し、ネットワーク環境、普通教室、職員室、パソコン教室の4つの分野に分け、最適なICT教育環境の整備を目指して検討協議を重ねております。
 次に、ソフト面のデジタル教材の整備状況についてお答えします。
 拡大画像や動画などを視覚で捉えて理解が深められるデジタル教科書を段階的に整備しています。ただし、デジタル教科書は使用している教科書が改訂されると使用できなくなる場合もあり、指導内容に応じた別のデジタル教材を使用している学校もあります。現場の教員のニーズを聞きながら効果的な教材の整備に努めています。
 次に、教員のICT活用指導力や状況についてお答えします。
 毎月、電子黒板や実物投映機などの使用状況を調査していますが、実物投映機を導入して活用率が大幅に上昇した平成26年度と比較しても、現在小学校では1.2倍、中学校では1.5倍と、さらに活用時間がふえています。
 授業だけでなく、朝の会や帰りの会、給食の時間にも使用するなど、活用方法も多岐にわたっています。現在、学校では授業で誰もが効果的に活用できるように、ICT推進リーダーを中心にグループでの研修や、本市へ新転任し今まで使ったことがない教員に対して、早い段階で研修を行うなどのOJT研修を充実させています。
 次に、授業中の子どもたちの活用や様子についてお答えします。
 タブレットパソコンの研究校3校では、この2学期に、タブレットパソコンだけでなく電子黒板や実物投映機、デジタル教科書などのICT機器をフルに活用した公開授業を実施しました。それぞれの授業では、児童・生徒がペアやグループでタブレットパソコンを使い、ペアやグループの中で活発に意見を交わしていました。まさに教え合い、学び合う学習が展開され、思考力、表現力を高め、理解を深めようとする子どもたちの姿を感じました。
 本市教育研究所のアンケートでは、95%の児童がICT機器を使った授業が楽しい、92%の児童がICT機器を使うと授業がわかりやすいと答えています。また、特別な支援を必要とする児童・生徒にとっても、ICTは、読む、書く、伝えるための有効なツールとなるため、市内5校の通級指導教室でもタブレットパソコンを活用し授業に取り組んでいます。
 次に、ICT教育のメリットとデメリット、また成果や課題についてお答えします。
 メリットは、これまで述べてきましたとおり、見てわかる、動きを捉えてわかるなどの子どもの理解力が上がること、また子どもの興味や関心が高まり、知りたい、わかりたい等の学習意欲が高まることにあります。また、使い方によってはグループ学習などで仲間と学び合い、自分の学びを深められます。あわせて、急激に進む情報化社会を生き抜く子どもたちのために、早い段階からICT活用能力を育成することができます。
 デメリットについては、活用が進んでいるものの、まだまだ教員も児童・生徒も機器の操作にふなれな状況があり、時には授業が停滞したり教材の作成に手間がかかることがあります。また、議員ご指摘のとおり、書く活動が少なくなるようでは子どもの力は高まりません。鉛筆で書く経験や読む、話す、聞くという活動を経験し、基礎基本の学力を習得することも大切です。
 1時間の授業の中で、より効果が上がる場面でピンポイントでICT機器を使用するなど、指導力をさらに向上させたいと考えております。
 今後の課題については、電子黒板やノートパソコンなど、どうしても機器の老朽化により使う際に支障を来すことがあります。また、現在特別教室には通信設備がなく、実技教科での使用方法が限られることなどが上げられます。
 そこで、研究校3校の成果と課題を踏まえつつ、次期小・中学校ICT整備方針計画検討会議などの場でICT機器の今後の整備のあり方を検討していきたいと考えております。
 議員のご理解、ご支援、ご協力よろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 それでは、ちょっと再問させていただきます。
 まず、ICT支援員の派遣についてお伺いいたします。
 文部科学省の調査では、授業におけるICT活用が進まない理由について、ICT活用をサポートしてくれる人材がいないとの回答が、小学校、中学校、高等学校ともに7割に達しているとなっております。
 当市の状況はどのようになっていますか。また、支援員さんの機能や業務についても詳しくお聞かせください。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 現在、ICT支援員は、タブレットパソコン研究校及び各通級指導学級へ巡回訪問し、教材作成支援、ICT活用事例紹介及び校内研修会などICT活用推進に際して、各種支援業務を実施しております。
 現在の学校現場はICT機器に精通した教職員が必ずしも在籍しておらず、またICT担当の教職員は担任などの他の業務と兼務している状況です。このような状況で複雑かつ日々高度化するICT機器を適切に管理し、機器を有効に活用するために支援は必要かつ大変効果的と考えております。
 一方で、機器の設定や操作は支援を必要としない範囲で使いやすいものを整備することが重要です。次期小・中学校ICT機器については、できる限り学校現場での管理を軽減する観点から検討し、整備してまいります覚悟でございますのでよろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 ここに平成27年度の学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果ということで、本年3月現在の滋賀県版が出てるんですけど、この中でやっぱり突出してるのは草津市と近江八幡市、市長肝いりで一生懸命取り組んでくださっておりますので、当市と草津市は突出して機器の整備が充実しております。
 それも踏まえた上で、今後の当市のICT教育の展望についてお聞かせください。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 11月15日に開催されました第3回総合教育会議において、今後の小・中学校ICT授業の方向性についての協議を行い、ICT授業についての必要性が確認されたところです。
 現在まで本市が取り組んできましたICT授業をより一層推進し、子どもたちの学習意欲を高め、本市の教育課題を解決するための授業改善への道具として、教職員がICT機器を最大限活用できるシステム整備を検討してまいりたいと思いますので、ご理解をお願いしたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 学校現場を見てますと、電子黒板を入れていただいたときよりは随分とふだんの授業ででもICTを活用してくださってるように思っております。前は宝の持ち腐れじゃないかとかと言われるときもあったんですけど、最近は参観日とかそういうときじゃなくて、ふだんひょこっと学校に行っても機器を使って授業を教えてくださいますので、十分活用できてるとは思っております。
 それから、島小学校の英語の特化でもそうなんですけど、朝の会に電子黒板に教材を流して、子どもたちが英語の勉強に励んでいる姿なんかもやっぱりこういう機器の恩恵を受けているなと思っておりますので、今後ともしっかり活用していってほしいと思います。
 ICT教育には期待するところは大であります。が、機器の使用率や活用率の数字だけがひとり歩きしないように注意してほしいと思います。たくさん使ったらよくて、少なかったら悪いとかではなくて、子どもたちの理解度や関心度をしっかり見きわめて、子どもに寄り添い、効果的に活用してくださるようお願いいたします。
 また、災害時には地域住民の避難用に活用可能な無線LAN環境を整備すると、地域の防災拠点としての学校の機能強化にもつながります。
 今後ますます充実して、子どもたちの学習意欲の向上やみずからが主体的に学ぼうとするアクティブ・ラーニングの推進や教諭の授業の充実に役立つことを期待いたします。
 次に、小・中学校のトイレ改修についてお伺いいたします。
 最近は、住宅のトイレはもちろん、どこへ行ってもきれいなトイレが目につくようになりました。とても気持ちのよいことでありがたいことです。
 高速道路のサービスエリアのトイレなどは快適です。また、近隣の守山市のようにおもてなしトイレ改修工事助成金事業として店舗や観光施設などのトイレをお客さんに気持ちよく利用してもらおうと、最大で50万円補助金を出している自治体もございます。和歌山県や千葉県も知事さんが指揮をとってトイレ改修に力を入れているようでございます。
 そのような中で、学校のトイレの老朽化が問題になっております。学校の耐震工事は進むけれど、トイレ改修はなかなか難しいようです。
 文部科学省は本年4月1日、現在の全国の公立小・中学校施設のトイレの状況調査をして、11月10日に結果を公表しました。それによりますと、トイレの便器は半数以上の57.6%が和式便器だったそうです。都道府県別の洋式便器率は神奈川県の58.4%が最多で、50%を超えているのは沖縄、山梨、富山、東京、北海道のわずか6県だけだそうです。ちなみに滋賀県はといいますと、40.6%で24位となっております。
 そのような中、当市の学校のトイレは、それこそ市長肝いりのトイレ改修で平成23年の東中学校を筆頭に次々と改修を進めて、子どもたちに快適なトイレを提供されております。
 そこで質問です。
 当市の今までの経過も含めて、現況と今後の予定はどのようになっていますか、お聞かせください。
 また、成果と課題もあわせてお聞かせください。
 以上、この項目の初問とします。ご回答をよろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 質問の真っただ中でございますけれども、ここで休憩をいたします。
               午後0時1分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後1時15分 再開
○議長(井狩光男 君) 再開をいたします。
 重田議員の質問に対し回答を求めます。
 江南教育部長。
             〔教育部長 江南仁一郎君 登壇〕
◎教育部長(江南仁一郎 君) 重田議員お尋ねの小・中学校のトイレ改修についてお答えをいたします。
 本市の小・中学校施設の多くは建設から30年以上が経過し、設備の老朽化が進み、特にトイレは臭い、暗い、汚い、怖い、壊れているなど、いわゆる5Kと言われるイメージから、学校のトイレに行きたくないと児童・生徒から敬遠される傾向にありました。
 このため、順次トイレ改修の計画を立て、平成24年度に八幡東中学校、平成25年度に八幡西中学校及び安土中学校、平成26年度に八幡中学校と桐原東小学校、平成27年度に北里小学校の改修工事を進め、今年度、小学校で3校目となる八幡小学校のトイレ改修工事を行い、過日完成したところでございます。
 引き続き、武佐小学校トイレ改修工事の年度内工事着手に向け、設計を進めておりまして、今後も毎年1校ずつ改修工事を行っていきたいと考えております。
 また、改修に際しましては、中学校、小学校ともに児童・生徒のトイレに対するイメージや意見を聞き取り、具体的な形にするといったワークショップ形式で進めており、児童・生徒たちの思いを整備に反映することで愛着を持ってもらえるトイレに仕上げております。
 改修整備を進めるに当たり、便器の洋式化と乾式清掃化による衛生環境の向上とも相まって、児童・生徒がトイレを我慢することなく安心して使用できる環境を整えることができ、またトイレ掃除を意欲的に行うようになるなど、トイレを大切にしようという意識が高まるといった教育的な効果もあらわれております。
 このような本市の取り組みが評価されたことにより、昨年の日本トイレ大賞の受賞につながりました。しかしながら、学校のトイレ改修工事を行う際に活用してきました学校施設環境改善交付金が平成27年度から大幅に削減され、過去2年連続して国の補助事業の採択が認められず、市単独事業として工事を行うこととなりました。
 武佐小学校については、おかげさまで国の補助事業に採択されましたが、今後もトイレ改修工事だけではなく、次に控える岡山小学校の整備など、教育施設整備に係る事業を推進するためには、これまで以上にその財源確保が重要であり、引き続き国への働きかけに際しては議員の皆様のご支援をお願いするものでございます。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) 済いません。お昼を挟んでちょっとややこしくなってるんですけど、思い出しながら一生懸命やっていきたいと思いますんで、よろしくお願いします。
 お昼休みにきれいな虹が出てまして、私の心みたいやなと思ったんですけど、虹のような回答をお願いしたいと思います。
 それでは、ちょっと再問させていただきます。
 まず、洋式化率についてお伺いいたします。
 冒頭にも申しましたように、最近の子どもたちはおうちのトイレがほとんど洋式になっているため、和式の便器にうまくかがめない子どもが多いらしいんです。かがんでみても、かかとをつけられずにべたっとかがめないで爪先立ちのようなかがみ方なんで、なかなか長時間子どもたちがもたないということでございます。
 そこで、当市の便器の洋式化率はどうなっていますか、お尋ねいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 江南教育部長。
◎教育部長(江南仁一郎 君) 洋式化率でございますけれども、今回の八幡小学校のトイレの工事の完成によりまして、今まで小・中学校のいわゆる洋式の便所の率でございますけど、これが56.3%でございましたのが、今回の工事の完成で60.9%まで向上いたしております。
○議長(井狩光男 君) 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 県の平均値が40%ということで、やはり近江八幡市は60%を超えるということで非常に充実しているなと思います。ありがとうございます。
 そして、これまでのトイレ改修で非常にきれいな快適なトイレになっておりますが、子どもたちや教職員への影響はいかがか、お伺いしたいと思います。
 排せつを我慢しなくてもいいということもおっしゃってくださいましたんで、健康面も含めて、もし何か変化があればお教えください。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 江南教育部長。
◎教育部長(江南仁一郎 君) 子どもたちあるいは教職員への影響なり、また健康面ということでございます。
 初問でも申し上げましたように、今までのトイレは児童・生徒から敬遠されるような要素もございまして、また場合によってはいじめのそういった温床であったり場所になったりというようなこともございました。
 順次、整備を進めていっておりますけれども、トイレは基本的には明るく開放的で使いやすい空間ということで整備をさせていただいておりますので、今までトイレを我慢していた子どもたちが気兼ねなく使ってもらえると、そのような安心できる環境が整ってまいりました。
 それでまた、この工事の前後で、特に男子児童・生徒でございますけれども、トイレットペーパーの使用率が大幅にふえるといいますか、本来の形になるというようなことから見ても、その費用の頻度が高くなっているのかなということがうかがえるところでございます。
 また、議員ご指摘のとおり、特に小学校低学年の子どもさんたちはなかなか和式の便器になじめないということで、そのあたり教職員のほうからもそのあたりはちょっと問題かなというような声もあったんですけれども、洋式化に伴いましてその子どもたちも安心して使ってもらえるようになりました。
 それから、トイレの洋式化とあわせまして、今までは水で洗う形をとっておったんですけれども、乾式化清掃法ということで、基本的には多くの水を使わずに清掃ができるような形に変えてきておりますので、これにつきましては雑菌の繁殖等を押さえることができます。そういったことで、においが非常に少なくなったというような効果も顕著にあらわれているところでございます。
 こういった教育環境の改善を図っておりますので、結果的には健康面あるいはそういったきちんと落ちついて勉強ができるような環境が整えられてきているのかなというふうに感じております。
 以上でございます。
○議長(井狩光男 君) 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 子どもたちも、それから教職員、先生方もやっぱり施設の中でどこを直してほしいかというと断トツやっぱりトイレなんですね、このグラフにも出てるように。大変トイレ改修はお金もかかるんですけど、進めていってほしいなと思います。
 当市のトイレ改修は単に便器を取りかえるだけではなく、子どもたちの意見を取り入れて昨年のトイレ大賞をいただくくらいのこだわりのトイレ改修でございます。市長もトイレで給食がいただけるような、そんなトイレにするんやということで強い意気込みを持って取り組んでいただいてますので、先ほど交付金が27年度で非常に減少になったということではございますけど、費用もたくさんかかると思いますが、今後とも継続していただいて、子どもたちの笑顔がふえるようにお願いいたします。
 それでは次に、外国人観光客についてお伺いいたします。
 本年10月、日本を訪れる外国人観光客は1月からの累計が前年同期比23.3%増となる2,011万3,000人と初めて2,000万人を突破しました。テレビなんかでも2,000万人を突破したということで随分取り上げられておりました。
 政府は、2020年までに4,000万人にすること、また外国人観光客の消費額を去年の2倍となる8兆円とする目標を決定いたしました。
 中国や台湾、韓国などアジアの国が大半を占めています。日本を訪れる外国人観光客の観光地や宿泊地は、東京を中心とした首都圏に次いで大阪や京都がかなり高い人気であります。
 幸い、当市は近い立地条件にあり、多くの観光客が訪れてくれる魅力ある町であります。今後ますます増加する外国人観光客に訪れてもらえるように取り組んでいく必要があると考えます。
 県は、今年度、近江牛を核としたインバウンド観光“しがのプレミアムツアー”づくり事業として、訪日外国人観光客向けのツアー実施に向けた準備や近江牛料理店や宿泊施設などにおける受け入れ態勢整備の支援を進めております。
 事業の一環でおもてなし講習会やインバウンドセミナーを開催されました。
 そこで質問です。
 当市を訪れる外国人観光客の数はどのようになっていますか、お聞かせください。
 また、例えば通訳や案内板の表示など外国人観光客に対する取り組みをお聞かせください。
 以上、この項目の初問といたします。ご回答をよろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 重田議員の外国人観光客の質問についてお答えをいたします。
 まず、本市を訪れる外国人観光客の現況でございますが、ここ数年で大幅に伸びておりまして、例えば平成26年の日帰り、宿泊の総数3,944人に対しまして、平成27年では8,401人と2倍以上となっているところであります。
 また、平成28年1月から6月までの上半期調査でございますが、これは4,199人の入り込みがございまして、前年上半期と比較しましてもわずかですが6.5%の増加がございます。
 なお、国別の内訳につきましては、市内観光施設に設置をしておりますWi-Fiの利用言語からのデータでは英語と中国語が大部分を占めておりまして、韓国語を初めとしましたその他の言語が続く形となっております。欧米や台湾、香港などの来訪者が多いと推測できます。
 これらのデータにつきましては、今後もICTを活用の上、観光客の動向も含め、さらに詳細に解析を行う必要がございますが、現在、国を挙げて推進しておりますインバウンドの流れを本市としても観光振興につなげていくよう、取り組んでいるところでございます。
 特に、ここ数年では、外国人観光客の受け入れの整備を中心に進めてまいりましたが、具体的には先ほど申し上げましたスマホや、あるいはタブレットでインターネットに自由に接続でき、観光情報を取得しやすくするためのWi-Fiを市内12カ所に設置し、情報利便性を向上させるとともに、既存の観光案内アプリの英語化や主要観光パンフレットの電子多言語化なども実施してまいりました。
 また、今年度中には、Wi-Fiの活用促進サイトの英語化や現在稼働しております観光情報プラットフォームにおけます観光施設案内の英語、中国語化に加え、Wi-Fi設置施設を中心に英語による自動音声説明サービスの導入などを予定しておりまして、一層の観光情報案内の向上、発信に努めていきたいと考えているところでもあります。
 さらに、今後は市内各施設などでテレビ電話を活用した通訳サービスなどの試行と同時に本市来訪の外国人の動向も把握しながら、ターゲットとなる国々への積極的なプロモーションも実施検討していきたいと考えております。
 いずれにしましても、外国人観光客誘致による新しい人の流れをつくることを本市の観光、ひいては地域振興施策の一つとして、今後も積極的に取り組んでまいる所存でございます。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) 市長、お疲れのところありがとうございます。風邪で体調が悪いとおっしゃっておられたのに、朝から頑張ってくださったんで、昼からちょっと心配してたんですけど、ご回答ありがとうございます。
 外国人観光客は、少し前までは東京というか、東京圏に行かれる方が圧倒的に多かったのですが、最近はちょっと傾向が変わってきまして、地方に行かれる方がふえているようであります。有名な観光地だけにとどまらず、日本人の生活や文化に触れる体験型が人気のあるようにお聞きします。
 ちょっとこのホームページで開いてみたんですけど、外国から日本に訪れる方の感想をちょっと読んでみたいと思います。
 関西を旅する最大の目的は、もちろん京都、古都を散策してお寺や神社にお参りして、芸者さんにも会えるし、清水寺からは絶景だって見られる。着物で祇園を歩くのは私たちの憧れと話すということで、着物とか日本の文化に非常に興味を持っておられるということでございます。
 駅前のホテルにも聞いてみたんですけど、特別な扱いは別に望んでおられないということで、日本の普通の生活に触れたいということでございました。
 外国人観光客の人気のナンバーワンの伏見稲荷のございます京都や大阪など、関西圏だけに来られる方も全体の2割近くに上るようでございます。
 宿泊されるホテル不足も深刻でありまして、値段の高騰や部屋がとれないなど、ひどいところやったら9平方メートル、3メートル、3メートル、日本で言う四畳半の部屋で1泊3万円ぐらいするビジネスホテルも最近なんかあるそうでございます。それも深刻でございまして、日本のビジネスマンへの影響も大きいようでございます。
 近江八幡の駅前のホテルにもお話を聞かせていただきましたが、やはりたくさんの外国人観光客が利用されております。先ほど市長の答弁にもございましたように、中国が今まで主流であったみたいなんですけど、最近はちょっと台湾の方がふえているという傾向もおっしゃっておられました。
 ただ、その宿泊客の方の残念なところは、宿泊だけされてなかなか市内の観光地のほうに足を向けていただけない、団体さんやと思うんですけど。多分京都や大阪のほうに、また夜だけ泊まりに来て帰っておられるような状況だということをお聞きしました。
 そのようなことも含めますと、まだまだ策を打つ手だてがあるように思われますので、豊かな自然と歴史と文化の町近江八幡、かつて活躍されたウイリアム・メレル・ヴォーリズさんが愛された町でもございます。連日多くの日本人観光客でにぎわうこの町が、外国人観光客でもにぎわいを見せる町になることを願います。
 それでは最後に、安土城跡前ガイダンスについてお伺いいたします。
 本年3月議会に、受益者負担の観点から使用者に施設維持管理費の一部の負担を求め、適正な施設維持管理料収入を得ることを目的にガイダンス施設のトイレの有料化を上程されました。その後、継続審査、撤回、上程を繰り返し、今回3度目の上程という運びになりました。
 この間、我々議員間で何十回と議論を重ね、当局とも時には激論を重ねてまいりました。また、この条例の賛否については我々近江八幡市民だけにとどまらず、テレビや新聞などのマスコミにも大きく取り上げられ、世間の注目を浴びております。
 そこで、今日に至るまでの撤回と再提案に係る当局の検討事項など、その経緯と今条例の上程の理由をいま一度お聞かせください。
 また、今回駐車場を無料にされますが、その理由をお聞かせください。
 また、提案理由の最大の要因であるガイダンス施設のサービスの充実について具体的にお聞かせください。
 また、条例の制定によって安土の観光振興や地域の活性化、さらには市全体の観光振興がどのように図れると考えておられるのか、お聞かせください。
 以上、この項目の初問とします。ご回答をよろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
 青木総合政策部長。
             〔総合政策部長 青木勝治君 登壇〕
◎総合政策部長(青木勝治 君) それでは、重田議員の安土城跡前ガイダンスについてのご質問にお答えいたします。
 まず、今日に至るまでの撤回と再提案に係る検討事項とその経過、今条例の上程の理由についてお答えをいたします。
 本年度3月議会において、受益者負担の観点から、使用者に施設管理費の一部の負担を求め、適正な維持管理料収入を得ることを目的に、ガイダンス施設のトイレを有料化する議案を上程させていただきましたが、引き続き審査の期間を要するため継続審査となりました。
 議会閉会中の5月には、総務常任委員会で現地視察などが行われました。
 6月議会の総務常任委員会では、総合的見地からの議論が必要ということで、引き続き審査の期間を要するため、継続審査となりました。
 その後、各会派の議員の皆様との協議において、安土地域を含む市の観光施策の視点を踏まえ、ガイダンス施設としてのあり方の検討が必要というご意見などをいただき、これらを参考として精査した結果、9月議会開会日において議案を撤回することとしました。
 そして、新たに安土城跡前ガイダンス施設の各種サービスの提供を充実させ、適切な施設維持管理を行うことを目的に、ガイダンス施設の入場者よりサービス提供の対価として100円の使用料を徴収する議案の上程をさせていただきました。
 この議案につきましては、トイレの有料化を改め、機能充実を図った上でのガイダンス施設の有料化自体については一定のご理解を深めていただきましたが、管理方法、管理運営方法などに関する議論が必要であり、引き続き審査に時間を要するため、継続審査となりました。
 さらに、閉会中も駐車場の使用料徴収との両立について改めて各会派、各議員の皆様からご意見をいただき、再検討した結果、去る11月25日の今議会開会日において再度議案を撤回することとし、これまでの議論の経緯を踏まえて、今回新たに510円の駐車場の使用料徴収をなくすとともに、ガイダンス施設を利用される小学生未満の方を除く全ての方から、一般は200円、小・中学生は100円の使用料を徴収する議案を上程させていただいた次第でございます。
 次に、今回駐車場を無料とする利用についてのお尋ねでございますが、9月議会で上程した議第115号では、ガイダンス施設への入館に伴う使用料徴収について、市営の有料駐車場利用者は無料とし、宗教法人摠見寺と一般社団法人安土山保勝会が運営される無料駐車場利用者は有料とすると区別化しておりましたが、議員の皆様から観光施策という視点からご意見をいただき、駐車場利用の有無による区別化を改め、利用者の公平性を図ることといたしました。
 そのほかに、有料駐車場を無料化することにより、史跡の保存や活用のための多目的広場へと位置づけを改め、駐車場に限定せずにイベント時の活用も視野に入れていくことが可能になるものと考えております。
 また、摠見寺などが運営する無料駐車場では大型バスは物理的に駐車できないことやピーク時には台数不足が生じることから、多目的広場を閉め切ってしまいますと路上駐車や交通渋滞により付近住民の生活が再び脅かされる事態も危惧されますので、市民の生活を守るためにも観光客のためにも、引き続き観光客が来られたときにも駐車できる場所として無料開放する考えでございます。
 次に、ガイダンス施設のサービスの充実についてのお尋ねでございますが、6つのサービスの充実を検討しております。
 1つ目は、安土城天守上層部ひな形模型の展示及び解説、安土城及び安土城下町に関する文化財の展示及び解説、文化財解説のブックレットの制作、配付などによる展示機能の充実であります。
 2つ目は、冷暖房を完備する快適な空間の提供、無料の湯茶サービスの提供による休憩機能の充実でございます。
 3つ目は、情報提供機能の充実であります。具体的には、織田信長公、安土城などの歴史観光書籍とグッズ、地場の特産品などの販売、VR安土城ダイジェスト版の映像及び文化講演や発掘調査時の映像の上映、またタブレット機器の無料の貸し出しによります安土城タイムスコープの体験機会の提供によりまして、安土城跡を訪れた観光客が高齢や体調不良のため、あるいはペット同伴での入山を摠見寺さんが認めておられないことから、多様な観光客の状況にも考慮して、登りたくても登れない観光客も含めて、登らなくても安土城跡の魅力を感じてもらえたり一定の満足感が得られるように、また先に映像を見て頑張って安土山を登ってみようと思っていただけるように、ガイダンス施設の本分であります情報提供、案内機能を強化するものでございます。
 4つ目は、施設内の広告掲載、広告入り観光雑誌やパンフレット、マップ等の掲示、配付による広告機能の充実であります。
 5つ目は、ガイダンス施設に入場した観光客に対し、特産品物販店の土産物代金の割引などの特典を付与することで物販店への誘客促進を行い、新たな観光周遊ルートを構築することによる回遊促進機能の充実であります。
 最後に6つ目といたしまして、安土山のほとんどを所有されておられます摠見寺が拝観者に対するトイレを用意されておられませんので、登山時間が1時間ほど要するため観光客の多くはトイレがなく困っておられますので、清潔かつユニバーサルデザイン化された多目的トイレを含め、水洗化されBGM音楽つきの安全で快適なトイレとして提供することを考えております。
 また、このほかにも9月上程時よりさらに機能充実策といたしまして、ガイダンス施設入館者への特典とし、VR安土城ダイジェスト映像をダウンロードできるARコードつきの入場券の発行を検討しておりまして、入館料に見合うサービス提供機能にしたいと考えているところでございます。
 最後に、条例制定により安土の観光振興や地域の活性化、さらには市全体の観光振興がどのように図られるのかについてのお尋ねでございますが、ガイダンス施設は特別史跡の管理責任を有している県の保存管理計画に位置づけられており、運営を現在担っております市といたしましては、観光情報発信の拠点として有している多様な機能を最大限有効に活用することで、観光客の方々に対しておもてなしの心を伝えるとともに、織田信長公や安土城、安土地域の歴史や風土、文化などについて身近に触れ合ってもらえる機会を提供し、また市内の各観光施設や地場の特産品物販店と連携することによりまして、安土地域はもとより近江八幡市全域での新たな観光客の流れを生み出すことで地域のにぎわいを創出できるものと考えておりますので、何とぞご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 ずっと3月からの経緯を教えていただいて、少しは理解できたかなと思っております。ありがとうございました。
 近江八幡を訪れてくださる方々に満足していただき、もう一度行きたいなと思っていただけるような施設にしていただけることを願います。
 また一方で、地元安土町の方や我々市民が誇りと愛着が持てるような施設にしてほしいと願います。
 観光資源豊かな魅力ある我が町近江八幡は、長い歴史の中で先人がたゆまぬ努力によって築き、守り、育てた自然と文化と伝統であります。今を生きる私たちは、この貴重な宝を次の世代へ引き継いでいく使命がございます。先人の努力に感謝して日々の生活を送りたいものであります。
 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(井狩光男 君) 以上で重田剛君の個人質問を終わります。
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