録画中継

平成29年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
6月14日(水) 個人質問
園田 新一 議員
(1)内発的発展について
(2)学校内でのケガについて
◆15番(園田新一 君) 政翔会の園田新一でございます。
 私のほうからは、大きく2点質問をさせていただきたいと思います。
 まず1点目は、大変大きなテーマになっておりますけども、内発的発展についてということで、特に内発的発展をするために自治体は何をすべきかという観点から、分割で質問をさせていただきます。
 平成27年10月に策定されたまち・ひと・しごと創生総合戦略の中で、近江八幡市が目指すべき町は、内発的発展により心の豊かさあふれる品格のあるまちとし、内発的発展とは、市民、企業、行政が主体的に、そして市民みずからが責任を持ち、今現在本市に存在する地域の資源や知恵などを活用して雇用の創出、人口の定着に取り組むこととされ、持続可能性のある都市を目指すとうたわれています。
 しかし、具体的に市民は何をなすべきか、企業は何をなすべきか、また行政は何をなすべきかがはっきりしておりません。市民が主役となる内発的発展とは何を指すのか、ちょうど2015年に国連で採択されたSDGs、これは持続可能な開発目標ということでございますが、このSDGsという地球環境、経済活動、人々の暮らしなどを持続可能とするため全ての国連加盟国が取り組む行動計画が近江八幡市の内発的発展と合致しているためか、市長が熱心に推進されておられますが、話が非常に大き過ぎて恐らく市民の方にはぴんときておらないかなと思っております。
 要は、市内の地域資源や知恵を市民、企業、行政挙げてみずからの努力で価値をつけ、稼ぐ近江八幡市にする、近江八幡市の市内総生産を上げて、市民所得を上げることではないのですか。
 一人一人の市民が豊かになることで心に余裕が生まれ、地域をよくするボランティア活動や協働活動の時間がとれ、よりよく生きる品格のまちができるわけですから、きっとそういうことになろうかと私は思っておるんですが、それでは一体行政は何をすべきなのでしょうか。これは行政が主導して進めていかないと、市民や企業の責任でやれといっても動かないと思いますので、ひとつわかりやすく、この内発的発展をするためには行政は根源的に何をされようとしているのかを教えていただきたいと思います。
 これを、以上、初問といたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 園田議員のお尋ねの内発的発展をするために行政は根源的には何をされようとしているのかについて、お答え申し上げたいと存じます。
 議員ご指摘のように、内発的発展とは、一昨年に策定いたしましたまち・ひと・しごと創生総合戦略の中で、本市の目指すべき将来都市像に掲げているもので、外部の人々、例えば企業や政府へ過度に依存することなく、市民、地域内の企業、市行政がそれぞれ主体的に、かつ連携し、そしてみずからが責任を持ち、地域の資源や知恵などを活用し雇用の創出、人口の定着に取り組み、心の豊かさがあふれ、いつまでもふるさとである近江八幡市の誇りを持てる持続可能なまちづくりを進めるというものでございます。
 そのために、市といたしましては、商人の町として有している人的資源と経営の知恵、歴史、文化や自然に恵まれ、すぐれた居住環境を基盤とし、新しい人の流れや雇用を創出するとともに、本市の未来につながる創造的な人材の育成に取り組まなければならないと考えております。
 その前提といたしまして、総合戦略に掲げる4つの基本目標、安定した雇用を創出する、新しい人の流れをつくる、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえる、時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るの達成に向け、総合戦略に示された施策のほか、各所属において各種の施策について全庁的に取り組んでいるところでございます。
 中でも特徴的なものといたしましては、昨年から国の地方再生に係る交付金を活用し、安寧のまちづくり基本計画策定事業、空き町家イノベーション事業、八幡商人育成事業、先進的農業者づくり塾事業、未来づくりキャンパス事業を実施いたしたところであります。これらは、本市の地域資源を活用し、生涯活躍のまちづくりによる新たな人の流れ、産業の創出による稼ぐ力を生み出すきっかけとする取り組みの一部でございます。
 本年度におきましても、継続して事業を実施し、本市が目指します将来都市像、内発的発展により心の豊かさがあふれた品格のあるまちの形成に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 園田新一君。
◆15番(園田新一 君) 今、市長が4つの基本目標達成に向けていろんな事業をしているということで報告をいただきました。ですが、その4つの事業、いろんな事業をされてるんですけども、その最終目標といいますか、明確な目標というのがはっきりわからないように私は思うんです。具体的にどうなったらそれが達成できたかということを、やっぱりその辺をはっきりと定めていかないと、いろんな事業が事業で終わってしまうような感じになるとは思うんです。
 5月の終わりに実は私の会派で視察をさせていただきました。内発的発展を続けていると、であろう都市ですね、に視察に行かせていただきまして、1つは、岩手県花巻市でございます。花巻市は、人口が9万8,000人で、面積は900平方キロということで大変広大な土地を有している都市でございまして、ここは今から20年以上前から内発型振興というのを市の新たな工業重点施策として取り組まれております。ここは工業市ということになると思いますけど、発端は地域の企業調査をすると誘致企業、その当時もいろいろと誘致企業をされておられまして、誘致企業から2割程度しか地域内で循環していない。それと、誘致企業の多くが大手さんなのかわからないんですけども、地域企業のレベルが低いという評価をしているということが調査結果でわかって、これは何とかしないかんということで、内発型振興に向けて進んできたということでございます。
 何をしたかといいますと、ベンチャーの起業の支援を全面的に打ち出す、誘致企業と地域企業の融合をする、それから地域間、企業間競争に向けた地域企業の意識変革をするという大きな3つの目的を持って起業化支援センターをつくられたわけです。起業化というのは、業を起こすですね。業を起こす起業化支援センターを設立。で、創業支援、地域の人の創業支援や地場企業の支援ですね、をしているということでございます。
 このセンターというのは市が直営をしておりまして、運営を技術振興協会に委託しております。ですから、センター長は市の労政課長さんでしたかな、商工労政課長さんがセンター長で、専属ではコーディネーターの方が常駐しておられまして、その方は18年も勤務しているということでございますが、ずっと起業支援をしておられます。ですから、その方が起業支援をした創業者についてはやはり地元で起業をしていただいているというようなことも言われておりまして、そこには岩手大学なり花巻工業クラブ、花巻商工会議所とも連携をしておって、成果に左右されない安定的な運営をしているということでございました。
 現在まで57社が起業いたしておりまして、現在も48社が操業していると。今後の予定としても、180坪の賃貸工場の建設を考えていると。まさに、市が製造業に限定したわけではございますが、内発的発展を率先して実践しているんではないかなという事例かなと思っております。
 次に、北上市というところもお伺いしまして、ここは人口が9万3,000人ですね。近江八幡に比べると1万人ほど多いということです。ここは企業誘致で栄えている都市でございます。現在、工業団地数が10カ所、約690ヘクタールにも及んで、進出企業は270社を超え、北東北一の工業集積地を形成しております。
 北上市は、歴史的にも企業誘致に非常に向いている土地柄だそうでございまして、江戸時代の北上地方というのは藩境に近い宿場町として栄えた庶民の町ということでございます。近隣の城下町が支配型の武士、商人の町であったのに対して、この北上地方は被支配型、支配されるほうの町であったということでございまして、そのような地域性から生まれた受け入れ気質が企業誘致を展開していく上で大きなメリットになったということでございます。
 しかしながら、当初は200ヘクタールの工業団地を計画しましたが、127ヘクタールで販売しましたが、全く売れずに財政が苦しくなったということでございまして、その後、市長のトップセールスで20年間続けられた結果、ようやく昭和40年代の高度成長時代に企業進出が活発化したということでございます。
 その結果、北上市に若者がふえ、人口が増加し、第3次産業、いわゆる百貨店や映画スタジオ等が伸びてきたと。今も駅前には10カ所のホテル、さらに高層マンションが建ち並ぶようになったということでございまして、地元の高校生の就職希望が高く、近年では就職率は100%であるということでございました。
 ただ、平成10年ごろからやっぱりバブルが崩壊ということもあって、技術の高度化と技術革新の推進ですね、これに力を入れ、かけてきておられました。岩手大学との連携で、ここも同じですね、基盤技術支援センターというものをつくられて、創造的人材や高度先端技術の研究開発並びに新分野開拓に取り組んでおられております。
 また、市長が非常に熱心で、企業フォローアップ日本一ということを目指して、市長、副市長等幹部職員が製造業を中心に企業訪問をして、企業経営から環境、道路等全てにおいて要望を伺い、すぐにできるものはすぐに対応しているというお話を伺ったところでございます。
 まさに、北上市の一貫した産業振興策というのは、今、北上モデルと、よく何とかモデルと言われますけども、北上モデルとも言われておりまして、近江商人の町である我が近江八幡市の産業振興策にも大いに参考になるような話であったと思っております。
 もう一つ、3カ所訪問させていただいたのでもう一つついでに、ついでにと言ったら失礼ですけど、今これは全国的にも地方創生のモデルとなっている紫波町ですね、岩手県紫波町、人口3万3,000人の町でございます。これは公民連携のまちづくりということで、よく本にも載っております。ここも寄せていただきました。
 ここも歴史がありまして、発端は紫波中央駅という駅を設置する運動が始まりでした。請願駅のために費用は全額地元負担、乗降客の確保も地元が確保するという条件で運動をされておりまして、そのために、費用については2.7億円かかったらしいんですけども、全額寄附対応ができたということです。乗降客数を確保するために、駅前に10.7ヘクタールの土地を町が買いまして、宅地分譲と公共施設を集約するために町が28.7億円で購入されました、当時ですね。しかし、それ以降、町の財政が苦しくなって、やはり町有地は塩漬け状態になって10年間が経過したということでございます。
 この状態を放置しておくことはできずに、その後、藤原前町長さんが循環型まちづくりへのリーダーシップをとって、またそれと地元に熱い思いを持つ地元建設会社の社長さんと連携して、次々と公民間連携事業がスタートしたということでございます。官民の複合施設や町役場、民間複合施設、サッカー場誘致、分譲住宅、エネルギーステーション等、全て地元業者が協力し合いながら建設したということでございます。
 地元にない設計会社と電気会社と言われましたかな、それはちょっと地元ではできないということでしたんですけど。建築の資材については全部木造住宅でございます。地域産の木材を使うということでございます。まさに、循環型のまちづくりを地域で活性化しておられると。
 町民の交流が盛んになるような仕掛けがありまして、これもこれからの地方自治体の事業手法ではないかな、賢い運営をされてるなという思いを持っておりました。
 その町ならではの、財政が少ない町ならではの地産地消の循環型のまちづくりかなと思いましたんで、この3点につきましてはいずれもそれぞれの地方ならではの取り組みであろうかと思いますけども、これからの自治体経営に大きなヒントになるように思います。
 その2市1町の視察の報告になりますけど、私が感じました思いをちょっと述べさせていただきました。
 感想がありましたらお伺いしたいなと思うんですけど、よろしいですか。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 吉田副市長。
◎副市長(吉田正樹 君) どうもありがとうございます。
 本当に内発型発展というのは大事なことなんですね。今議員が言われましたものも発展、一つの指標でございまして、近江八幡市が最初目指しましたのは、内発発展による心豊かな品格あるまちづくりと、これはこういうことなんですね。ふだん私たちは人とか物とか文化とか自然に接してますよ。接した中で、自分と接したことによって内なる可能性がよみがえるという発想を持ったんですね。これは大きな事例を少し挙げますと、九州熊本の水俣という公害の町がございました。あれはもともと企業が大きないろんな事業をされまして、これによって公害が起きたと。市民はこれにかかわり合いましていろんな公害に意識を持ったんです。これは非常に内発的発展なんです。意識を持ったということにつきましてね。あくまでも人間が成長したんですね、ここで。
 私たちはほやなかったんやと、今まで、ということを近江八幡市に置きかえますとどうなるかといいますと、例えばヨシとかいろんなものをみんなが守ってきたと。これは一時期皆ヨシを刈ってきたと。刈ったばっかりにええ芽が出てくると。この一つ違うところに例を挙げますと、例えば阿蘇の外輪山の草焼きはみんながいろんな草を刈って燃やします。燃やした後に観光客が来まして、いろんな中で産業が生まれてきたといったことを考えていきますと、八幡でもこういうことが起きてくるんですね。
 だから、今まで外的要因でいろんなものを入れました。もちろん1971年には農業工業導入法と、農工法でございますが、全国みんなが必死で農村の雇用のために誘致をしたわけであります。これも一つの発展なんです。
 内発的発展の指標というのは、もう一つの違う指標なんですね。私たちが成長する指標を持たなあかんと。今まで地域にいろんな資源があるんやと、これを余りにも見向きもしなくて、外からみんな入れてきたんじゃないかと。これをもう一回循環させようということなんです。
 じゃあ、そういったところで一体行政は何をしたらいいかということですね。ここですわ、若い人たちが帰ってこなあかんと、こっちへ。もちろんそうですね。その地域づくりの中にテーマを持たなあかんのですよ。近江八幡は自然がすごくあるよと、今まで大きな企業誘致までできなんだんやと、しなかったんですね。じゃあどういった道で近江八幡は進んでいくことが大事かということを出さんとあかんということから、豊かさを追求してしもうてね、やっぱり最終は自然を守る、地域を守るという発想ですから、地球を守るという発想になるわけでございまして、だからSDGsというのが入ってきたわけでございます。
 だから、私たちの先祖は今の近江八幡を多分自然を次の世代に残そうとかいろんな産業を引き継いでいこうとか、また思想ですね、陰徳善事とか近江商人の先義後利栄とか、いろんなのを残してくれたんです、家訓をですね。これをいかに今の私たちがどういった資源という形で発信するかなんですよ。
 だから、今、紫波町もいろんな形で循環されたと。もちろんそうなんですね。地元の方たちが地元の中の循環組織を持ったんですよ。例えば四国の馬路村、あそこはユズゴックンというんですけどね、あそこはユズを植えて、JAさんがユズを植えてユズの産業を興した。また、もともとあそこに木があったんですね。産業の木がある。木製のかばんをつくっていろんなものを発信したと。これは物語をつくったんですね、地域でですね。これは内発的発展なんですが。
 だから、近江八幡市も物語をつくってやっていかなあかんじゃないかということであります。
 先ほどから何回も出てくるわけでありますが、何をしたらええかと。いろいろ私もいろいろ考えてはいたんですけれどね、ただ言えることは地域にいっぱいもうけてもろたらいいんですわ。ただし、まちづくりになるような産業を興してほしいと。まず一番に、やっぱりDMOも今後近江八幡やっていきますから、一連の企業でございますが、年間213万人のお客さんが来るような事業が、今おられますよね、北之庄にですね。すごいですよ、213万人お客さんが来るということは、やっぱり地域の中に溶け込んだんですね。こういった仕組みを私たちはどう活用する資源としてみるかということではないかなということを思っております。
 それで、帰ってこられる地域産業をつくるテーマですが、次の世代が住みつくようなことをしなきゃならないやろなということもいつも思っております。
 定番でありますが、住み続けたいということが原点でありまして、これからは多分在宅勤務とかいろんな時代が来るわけでありまして、IOGとか人工知能、頭脳が来る時代でございますから、そういった産業を在宅勤務の中で仕組んでいくということかなということを思います。
 行政は、こういったものをいち早くキャッチしまして、これを具現化するような仕組みをしていくと。だから、一番今やらなきゃならないのは、さっきから議員が指摘もございますように、じゃあ八幡市の企業さんは本当に元気かということになるわけでございます。いろいろ調べてみますと、八幡市の企業さんと行政が、例えば経済活性化プログラムはないんですね。行政と民間があわせたプログラムをつくらんと、ここにことしは企業さんとこれをやっていくよと、行政は応援しますよということをやっていかんとあかんのかなと。これは第一義的なことかなということを考えております。
 今後、そういった仕組みをやろうじゃないかということで、今現在関係の団体の方と話をしてございますが、ただ言えることは1年ごとに成長していきますから、1年ごとの指標をつくり、これは管理していくというのが行政かなということも思っております。
 ずっとこれは5年、10年続いていきますと、多分次の世代の人たちはあのときにああいった議論をしてこられたと、あくまでも外発も大事でありますが、内発的な発展でみんなができること、今まで地域資源、田舎にあった資源を活用してこういった産業が生まれたよということを表に出していく仕組みは大事かなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 園田新一君。
◆15番(園田新一 君) ありがとうございます。
 今、副市長が言われました、やはり物語をつくる、それで具体的にこれをやっていかないと、大きな物語だけではあきませんので、実際に具体的にこういったことをするということを今行政と企業がタイアップしていくということは非常に重要なことだと私も思っております。
 今は、多分企業の情勢というものが余り行政は把握されてないんじゃないかなと私は思っておるんですよ。
 実は、平成22年と27年の、この前国勢調査がございました。まだ全部出てないとは思うんですけども、この前の近江八幡市の人口統計書から見て、平成22年次の就業者ですね、総数になりますけど、平成22年次の就業者は3万8,809人ですね。27年次はどうかといいますと、3万9,238人で、400人ほどふえているんです。まだ近江八幡市は就業者がふえているということです。
 一般的に、市内総生産というのが人口と生産率の掛け算ということを言われてますので、人口が多くなればなるほど当然生産も上がると。あとは、生産率を上げれば上げるほど上がるというようなことを言われてますので、そういいますと、22年と27年を比べるとまだ400人ほど就業者の総数はふえているということです。
 その内訳をちょっと見ましたら、製造業が1万900人だったのが1万1,248人で、これが350人ほどふえてます。医療、福祉関係が3,669人から4,235人ですので、これも570人、これが一番ふえてますね。運輸、郵便業、これも390人ほどふえてます。逆に減っているのは卸売・小売業で460人ほど、6,222人が5,759人となってますので460人ほど減ってます。建設業も2,343人から2,194人で150人ほど減ってます。卸売・小売と建設が減っていると。思わぬ製造業がふえているということもちょっとびっくりはしたんですけども、今、近江八幡市は工場がそんなにふやせない状態ですので、製造業に従事する方がふえている、多分これは県内に就職されている、市内から通われている方じゃないかなと思っております。
 就業状況をちょっと見ますと、今、近江八幡市の就業者は約3万9,000人ですね、3万9,000ちょっとですけど、3万9,000人として、市内で就業している人は1万8,000人ほどです。2万1,000人ほどが市外に、外に出ておられます。外に出ておられる方のほうが多いですね。逆に市外からは1万2,000人の方が市内に働きに来ておられます。
 ですから、今でも近江八幡市というのはまだベッドタウンではないかなと思っておりますし、市外へ働きに出ている人に対して内発的発展をどうやって言うのかですけども、しっかり働いてもらうには、やはり朝の交通渋滞なりそういった解消や地域の環境改善、あるいはそのサラリーマン家庭の台所に対する負担の軽減策というものが、結局は内発的発展につながるんではないかなと思いますけども、それをその方たちに言っても何か馬の耳に念仏になりかねないような思いでございますので、そしたらやっぱりさきに副市長が言われたように地元で職を持って地域に貢献する人をふやさないと、これはやっぱり内発的発展にはいかないだろうというふうに思います。
 先日の新聞で、6月初めの産経新聞に日本政策金融公庫が平成28年度に創業資金を融資した県内企業数が283社となって過去最高という記事がございました。キャリア形成の多様化により創業を選ぶ人がふえているということが要因と書かれていました。
 県内で283社ですか、では近江八幡市では何社あるのかということで、ちょっと商工労政課の方に調べていただきましたら、近江八幡市は18社融資をされたとのことです。業種を聞きますとサービス業が6社、卸売・小売業が6社、飲食サービス業が4社、医療、介護が2社ということでございまして、建設業、製造業はありませんでした。非常に生産効率の生産性の高い製造業というのはなかったということでございますね。
 平成27年度が7社ということでしたんで、倍以上の大きくふえたことになるんです。このふえたことが、まち・ひと・しごと創生の創業支援の今やられている効果が出たのかどうかということになりますけども、やはり政府のほうで今働き方改革というのを大きく叫ばれておりますので、ここはひとつ起業してあげようか、しようかという方がふえたんじゃないかなという思いでございます。
 ぜひこの動きをやっぱり行政も敏感に対応していただいて、そういう方々に、さっきの花巻市のような起業化支援センターみたいな支援するようなもので継続的に創業支援をしていただくという形にとっていただくほうが市の税収も上がるんではないかなと思いますので、ぜひこういう今の創業融資の話を聞いていただいて、今後の行政のやり方というか、そういうことに対しまして、ちょっとご意見がありましたらお伺いしたいと思います。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 吉田副市長。
◎副市長(吉田正樹 君) どうもありがとうございます。
 創業塾も大事なことでありまして、現在商工会議所さんと一緒に創業塾、もちろん創造法に基づく、ここまでやってくれという話を進めております。やっぱり個人さんがお金を借りるというのはなかなかつらいもんがあるようでございまして、信用の問題でありますが、そういったものとか、一部でございますけれど県では農ガールとかいろんな農業部門でも女子が元気になる、また企業でもクラウド的にいろんなもんを誘致されるという形でございます。
 もちろん、CCRC事業につきましても、東京を卒業された方が頭脳とたくみといろんな連携を持って近江八幡に来てほしいということを上げておりますので、そういった視点からも創業していただこうということも考えてございます。
 先ほど申し上げました商工会議所と地域活性化プログラムをつくらなあかんということも水面下ですが現在進めてございます。
 そういった手法をもってやっぱり着実に進めていくという形が大事かと思いますので、ひとつまたいろんなところでご意見いただかんなんと思いますのでよろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 園田新一君。
◆15番(園田新一 君) 創業を志す人の志は非常に大事にせないかんのですけども、思い切って融資を受けてまで創業するという覚悟のある方はなかなか少ないということでございまして、そういう方でも、不安のある方でも、試しにちょっと事業化できるかどうかをやってみて、できそうだったらやるということを支援センターではやっております。
 花巻の起業化支援センターではそういうことを、賃貸工場ですかね、そういったものもつくっておりますので、そこで試験的に試してやってみて、うまくいけば事業化をして工場を建てるというような方向でやっておられますので、ぜひこういう方向、支援を、こういう支援を近江八幡市も考えていただけたらありがたいかなと思います。
 たまたま商工会議所と話をしておりましたら、それやったら駅前の人権センターがどうかなという話も出ておりますので、空き地を、空きスペースを利用してやられたらいいかなと思っております。
 近江八幡市の場合、新たな工業団地というのはもう難しいかなと思っておりますので、既存の企業、今、近江八幡市に来ていただいている企業の成長分野への転換策とか新しい産業創出のための支援も、あわせて進出企業さんと、それから地元の大学ですね、私はポリテクカレッジさん、物づくりの大学で職業訓練大学ですけども、そういった大学とも連携をしながら、また地元の商工会議所、何かものづくりクラブというのがあるらしいんですけども、そういうところとも連携をとりながらやっていって、行政がちょっと主体的に進めていっていただけたらありがたいかなと思います。
 これは要望とさせていただきますが、やはり先ほど副市長言われましたように、物語、ストーリーをしっかりしていただいて明確な目標を持って事業を進めていっていただかないと、SDGsも大きな17の目標でしたか、ありましたけども、17の目標を全て同時にやると全てが対象になるような感じになります。多くの目標を一度にやるとすると、結局今までやってる事業は全てそれに該当するんではないかなということになってしまいかねませんので、変革ができなくなるんではないかなと思っておりますので、どうぞ事業を一つ一つ検証しながら、次の手次の手を系統立てて対策していただけたらと思っております。これはそういう方向で進めていただけたらと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは次に、2点目の学校内でのけがについて質問をさせていただきます。
 今小学校のグラウンドの芝生化は、ことしは武佐小学校と馬淵幼稚園で実施されまして、小学校については12校中8校既に実施され、残るは八幡小学校、桐原東小学校、岡山小学校、沖島小学校となりました。
 芝生化の効果については、杏林大学の調査結果からもわかりますように、子どもの体力が上がった、また校庭でのけがが減ったという効果が出ております。実は私も学校での体力テストの結果や学校内でのけがの発生状況の資料を見させていただいて調査をさせていただきました。体力テストにつきましては、芝生化2校と芝生化してない学校2校との資料をいただきまして比較をさせていただきました。
 子どもたちの成長に応じて体力の伸びぐあいを私は比較させていただきまして、例えば22年度で1年生の子は23年度は2年生になっております。順番に学年が上がっておりますので、その同じ学年の子どもの数値をグラフ化して比較させていただきますところ、男性についてはやっぱり体力のアップの傾きが上昇傾向にあることがわかりまして、成長力の違いがあることがわかりました。女子についてはちょっと一部わからない、4校ではちょっとわからなかったと思います。
 それから、そこでちょっと気がついたことですけども、けがについては校庭でのけがは減ったということは杏林大学でも発表されましたんですけども、保険対応のけがについていただきました資料がそれでしたので、それを見ておりますと余り芝生化の効果が出ていないようなデータでございます。
 これは学校全体のけがでございますので、なかなか校庭だけのけがではないんで出ておらないんですけども、いただいた資料をずっと比較してますと、馬淵小、24年から26年のデータをいただいたんで、島小、馬淵、老蘇については、運動場でのけがは減っていっております。だから、効果があるんではないかなと。
 ただ、ちょっと心配だったのが芝生化している学校であってもけががふえているところがございます。これは本人の不注意で起こっているのか、あるいは学校の設備に起因しているのか、その辺のことがよくわからないんですけども、全体的にふえている学校があるということで、具体的に言いますと、安土小学校が早くから芝生化していただいてるんですけど、保険対応のけががここ2年、26、27年でふえております。ちょっとその辺の状況を教えていただけたらと思います。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇 君) 園田議員ご質問の学校内でのけがについてお答えします。
 けがが起こる原因としては、転倒、物や人との衝突などさまざまでありますが、それが本人の不注意によるものか、学校設備に起因しているものかは統計的に出せていないのが現状です。スポーツ振興センターにも問い合わせましたが、発生要因までは統計としては出ていません。
 ただ、廊下歩行、室内遊びの状況など、子どもたちの様子から不注意によるものが多いと思われます。
○議長(田中好 君) 園田新一君。
◆15番(園田新一 君) 教育委員会から各学校の資料をいただきました。いただきましたで、まとまっているんかなと思っておりましたら、ただ各小学校のデータをいただいたという形になっておりまして、データが学校によってとり方がいろいろありまして、ちょっと非常にまとめるのに苦労させていただいたんですけども、これはやっぱり様式を統一していただいて、子どもたちのけがの状況なり安全設備の状況なりを把握するためには、養護教諭の先生任せじゃなくて、やはり学校教育課あたりでまとめるようにしていただけたらいいかなと思うんですけど、学校によっては例えば金田小学校、こんなこと言うとあれなんですけど、大きな小学校、今、金田小学校の場合は養護教諭さん2人ということをお聞きしたんですけど、年間5,000件、結構大きい数字になりました。
 逆に大きい、八幡は800人ぐらいでしたね。八幡で養護教諭さん1人ということですけど、八幡では1,000件から2,000件なんですよ、800人。だから、とり方といいますか、学校の指導方法にはあるんかもわかりませんけども。それと、例えば保健室に、体、病気、腹痛とか頭痛とかそういった形で来られる子どもさんもいるんですけども、それが統計に入ってないとり方がされてる学校もあります。
 その辺をちょっと統一されたほうがええかなと思いますので、学校教育課のほうでまたまとめていただけたらと思います。これはやはり芝生化の影響とか、そういういろんな状況を調査するに当たりましてやっぱり必要なデータかなと思いますので、子どもの体力にも応じてやっていただけたらありがたいなと思っております。時間が余りないんで、これはお願いとしておきまして。
 あと、教育設備は学校以外の地域スポーツでも使ってますので、できるだけ教育設備の老朽化に対しては対応していただきたいということは要望でお願いをしまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で園田新一君の個人質問を終わります。
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