録画中継

平成29年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
6月15日(木) 個人質問
山本 英夫 議員
(1)健康なまちづくり推進宣言をすることにつき決議を求めることについて
(2)図書館等における資料整理について
(3)自治会運営について
◆23番(山本英夫 君) 個人質問を分割でいたします。山本です。
 それでは、発言通告に従い、近江八幡市健康なまちづくり推進宣言をすることにつき決議を求めることについてより質問をさせていただきます。
 2015年度の特定健診受診率が38.5%と県内19市町中11位となっており、市民に対し自分の健康は自分で守るという意識向上を促すためとしてこの宣言が上程されました。そして、市では、今後この宣言を具現化していくための新たな事業にも取り組んでいかれる予定とされています。
 健康なまちづくりは、市民の皆さんとの協働で進めることが大切であるとの考えに賛同をいたしますし、健康づくりは、一人一人の個人の力だけで進めていくことは難しいものであるだけに、宣言が有効に機能いたしますことを望むものであります。
 そこでまず、当局がここで上程された思い、背景、また市民熟度についてどのように考えているのか、ご答弁をお願いします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 山本議員の健康なまちづくり推進宣言をすることにつき決議を求めることについてのご質問にお答え申し上げたいと存じます。
 健康寿命と平均寿命の健康格差が大きな課題となって久しく、生活習慣の変化や高齢者の増加によって生活習慣病の有病者、予備群が増加しており、総合的な対策の実施が急務となっております。
 平成27年12月に厚生労働省が公表しました平均寿命は、国全体で男性80.21歳、女性86.61歳、滋賀県は男性80.58歳で2位、女性86.69歳で12位となっております。
 一方、健康寿命につきましては、国全体で男性71.19歳、女性74.21歳、滋賀県は男性70.95歳で31位、女性は73.75歳で39位と低位となっております。
 本市におきましても、特定健診受診者で内臓脂肪症候群、すなわちいわゆるメタボリックシンドローム該当者が、平成27年度で17.9%、また予備群につきましても9.8%となり、健診受診者の約3割の方が該当されているところであります。
 また、平成28年度の国民健康保険の医療費のうち外来医療費総額の多い疾病が、第1位が糖尿病、第2位が高血圧症、第3位が慢性腎不全、第4位が脂質異常症と、いわゆる生活習慣病または生活習慣病に起因する病気が上位を占めている状況でございます。
 誰もが健康で生涯活躍ができ、住みなれた地域で生き生きと暮らし続けることが願いであり、それを実現するためには、病気になってからではなく、乳幼児期から成人、高齢期にわたります各ステージにおいて、一人一人が体の状況や能力に応じ、みずからライフステージに合った健康づくりを実践していくことが重要であろうと思っております。
 本市におきましても、平成13年から健康はちまん21プランを策定し、健康づくり事業を推進してまいりましたが、今年度に向こう5年間の健康はちまん21プラン策定を行うに当たり、健康はちまん21プラン推進委員会において、各種事業の推進には市民の健康づくりに対する意識の向上が不可欠であることから、健康づくり対する意識向上と一人一人の健康づくりのための行動のきっかけともなるよう、健康なまちづくり宣言を行うことを決定いただいたものでございます。
 宣言文は、推進委員会でご協議いただき、21プランの6つの取り組み指標を基本として、誰もがわかりやすい文章として取りまとめていただいたところでございます。
 宣言文にあります6つの項目につきましては、今年度策定します健康はちまん21プランにおいて具体的な目標設定、取り組み方法等を定め、関係機関、市民が一体となった健康づくりの取り組みを進めてまいりますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げまして回答とさせていただきます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) ありがとうございます。
 それでは、この宣言文における気になる項目について考え方を確認させていただきたいと思います。
 まず、4として取り上げられているたばこについてでありますが、ここでは、たばこの健康への影響を正しく理解し、自分と周りの人をたばこの煙から守りますとあります。そして、みんなが気持ちよく過ごすために、たばこについて考えましょうと結ばれていますが、現時点での健康推進宣言の提案としては、以前より後退している印象であります。
 今、たばこによる受動喫煙者の健康被害等が社会問題となっており、早急な対応が迫られている中、この点の議論集約はどのようにされたものであるのか。
 また、当局としては、今後この宣言を具現化していくための新たな事業にも取り組む予定とされていますが、考え方を示されるとともに、どのような事業展開を想定しておられるのか、ご答弁をお願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) この宣言文につきましては、健康はちまん21プラン推進委員会におきまして議論集約を行わせていただいたところでございます。
 委員から禁煙推進とのご意見もいただいたこともございますが、集約といたしましては、お一人お一人が自分の健康は自分で守るということを基本として市民意識の向上を促す内容とさせていただいたところでございます。
 ご質問の今後の具体的な事業展開につきましては、初問でもお答えをさせていただきましたが、今年度策定をいたします21プランにおいて目標設定、取り組み方法等を定めてまいりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) 2010年に藤沢市において決議されている私たちの藤沢健康都市宣言では、喫煙について、がん、循環器疾患、糖尿病等の生活習慣病発症の最大の原因と言われています。
 また、そこで触れられているCOPDは、慢性閉塞性肺疾患の略ですが、別名たばこ病とも呼ばれ、原因の90%以上が喫煙です。喫煙によって気道や肺胞に炎症が起こり、肺の動きが低下します。階段の上り下りなど体を動かすときに息切れを感じたり、風邪でもないのにせきやたんが続いたりすることが主な症状です。
 COPDは放っておくと少し動いただけでも息切れし、日常生活にも支障を来すようになり、さらに進行すると呼吸不全や心不全を起こす命にかかわる病気であります。余り知られていませんが、2014年には日本人の死因の第10位となっています。
 また、たばこは吸う人だけでなく受動喫煙により吸わない人の健康にも影響を及ぼすとされ、元気ふじさわ健康プラン藤沢市健康増進計画において、たばこに関する行動目標及び指標を設定されています。
 また、五所川原市健康づくり宣言2014年においては、頑張ろう禁煙、たばこはやめよう、そろそろ禁煙しませんか、諦めず何度でもチャレンジしよう、たばこはがん、脳卒中、虚血性心疾患、COPD、糖尿病、妊娠出産への悪影響など、多くの健康被害に関連します。副流煙はたばこを吸わない人への健康被害としても問題になっています。
 たばこは吸わないこと、また諦めずに何度でも禁煙にチャレンジしましょうとし、受動喫煙防止対策や禁煙支援対策、未成年者の受動喫煙及び喫煙防止対策などうたわれています。
 何年も前からそういった事例が目につく中、またたばこの問題点が現状においてこれほど議論されている中で、このたびの宣言においては現実と乖離しているのではとの印象がありますが、そういった意味での考え方について再度ご答弁をお願いしたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 先ほどもお答えをさせていただきましたが、委員の皆様からいろんなご意見を頂戴する中で、禁煙推進というご意見もございましたが、最終的には自分の健康を守るという中で取り組み方針としてわかりやすい言葉で表現をさせていただいたところです。
 今後の対策といたしましては、具体的に21プラン策定の中で具体的な取り組み方法等を決めさせていただき、市民の皆様と一緒に取り組みを進めてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) 藤沢市では、藤沢市たばこ対策協議会を設置し、関係機関と連携しながら市のたばこ対策について協議、推進していますとありますし、今、我が市が健康なまちづくり推進宣言をする以上は実効性のあるものにすべきであります。そのことは、市民に伝わるような宣言文にしていただきたいとの思いであります。
 次に、5の歯の健康について質問をいたします。
 この中で、歯と口腔の健康を守りますとうたわれておりますが、口腔崩壊について、最近になって小・中学校の調査結果を踏まえたニュースが注目されます。2015年度の沖縄県内の市町村立小・中学校の歯科健診で、虫歯が10本以上あり歯根しか残っていない未処置歯が何本もある状態であり、学齢期の子どもの場合、よくかむことができないため必要な栄養を効率よく吸収できず、顎や体、脳の発達に影響を与える可能性があるなどの口控崩壊状態とされた児童・生徒がいたのは52%の57校に上ることが、沖縄タイムスが各校の養護教諭に実施したアンケートでわかったとされ、このうち半数以上の35校が貧困の影響を指摘したと言われています。
 虫歯が悪化し食べ物が飲み込めない、菌が入って発熱し入院したなど、体の健やかな発達に影響が出かねない深刻な事例も報告されています。
 大阪府歯科保険医協会が府内の小・中学校を対象にした類似調査では、口腔崩壊の子がいたとした小・中学校は三、四割であります。
 まことに深刻な口腔崩壊問題でありますが、健康なまちづくり推進宣言で歯の健康をうたわれる近江八幡市としては、このことも大きな問題点と捉えなければならないと考えますが、当市の現状はどのようであると認識されているのか、把握されているのであれば数値についてお示しください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) まず最初に、福祉分野のほうで把握をさせていただいている数値のほうをお答えさせていただきたいと思います。
 歯と口腔の状況についてでございますが、平成27年度、3歳6カ月児歯科健診の結果を見ますと、虫歯の有病率は市が12.4%、県が19.5%、1人平均虫歯本数は市が0.48本、県が0.67本の状況であり、減少傾向となってございます。
 学齢期では、12歳児の有病者率は市が38%、県が30%、1人平均虫歯本数が市が1.02本、県が0.68本となっており、県内他市町と比べると虫歯有病者の割合が高くなってくる現状がございます。
 乳幼児時期から定期的な歯科健診の受診や歯磨きの励行など習慣として身につけた健康行動が継続できるよう環境を整備していくことが必要であると考えております。
 成人期、高齢期につきましては、7月に予定をしております市民アンケートで口腔の健康状態や受診行動について把握し、対策を詰めていきたいと考えております。
○議長(田中好 君) 回答はありますか。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 市内の小・中学校で実施しています歯科健診においては、虫歯の本数、かみ合わせの状態、歯肉炎の有無などを診ていますが、口腔崩壊の有無まで把握できていないのが現状です。
 昨年度までに、虫歯が悪化し食べ物が飲み込めない、菌が入って発熱し入院したなどの深刻な事例の報告はありません。
 今年度の歯科健診の結果、治療していない虫歯を10本以上持っている児童・生徒は市内23名で、全体の0.42%になります。
 教育委員会としましては、今後も健康推進課などと連携をとりながら、子どもたちの歯の健康づくりに努め、取り組みを進めていきたいと思っております。
○議長(田中好 君) 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) ありがとうございます。
 口腔崩壊についてに絞らせてもらいますが、沖縄県内で貧困からの影響が指摘されたケースのうち、経済的貧困が関係しているとしたのは29校であります。また、自由回答では、小1で虫歯12本、虫歯で食べ物が飲み込めない、親に歯が痛いと言えず我慢するなどの実態もあります。生活が崩壊している状況もうかがえ、学校がどこまで介入すべきか難しい、全校にスクールソーシャルワーカーを配置してほしいとの意見も多かったのが実情だそうです。
 今回、兵庫県の学校においても、同じように口腔崩壊について35%の学校において見られ、これについて貧困との関連性が言われていますので、紹介しておきたいと思います。
 兵庫県内の小・中高、特別支援学校で2016年度に行われた歯科健診で、虫歯などが見つかり要受診とされた約3万5,000人のうち、歯科の受診が確認できない児童・生徒が2万3,000人、65%に上ることが県保険医協会の調査でわかった。未治療の虫歯が10本以上あるなど口腔崩壊の子どもがいる学校の割合も35%に上った。
 余裕を持って子育てできる環境でない、目を配る余裕がないとともに、生活保護家庭など、協会理事は、仕事が忙しく子どもの歯磨きに気を使ってやれない親もおり、家庭状況に合った保健指導や働きかけの改革なども必要として、今後も調査を続けたいが、できれば行政が取り組んでほしいとしていると報告がされているとともに、歯科医に行かせていないなど根本的な問題が指摘されています。
 そうしたことに留意した宣言であるべきだと思いますが、組織的、また体制として取り組みを考えておられないのかについてご答弁をお願いしたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 要保護児童対策地域協議会というものが、子育ての分野の中で虐待等にかかわる事例を会議の中で検討する会議を設置いただいている中で設定しております。
 実は、今年度から歯科医師会のほうにご協力をいただき、委員の中のメンバーとしてご参加をいただくことになっております。
 これにつきましては、今議員からご指摘をいただきましたように、虐待がある、もしくはネグレクトがある等の事案の中で、やはり口腔崩壊というものが見られるケースもあるというところから、歯科医師のほうにも委員会の中にご参加をいただき、中でご意見をいただくというところで今後進めさせていただくということになっております。
 具体的に、歯科医師会とどういうふうな連携をとって進めていくかというのは、今後の検討の中に入ってくるとは考えております。
○議長(田中好 君) 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) 虫歯予防は毎食後の正しい歯磨き習慣とバランスのよい食生活が重要で、各家庭に頼る部分が大きい、生活環境が乱れれば影響は口内に顕著にあらわれる。そこに貧困が加われば、食生活はさらに乱れ、生活に必死で口の状況に気を配る余裕もなくなる。放置された虫歯は進行し、口腔崩壊の連鎖から抜け出せない生徒もあるとされていますので、健康な子育てに、また貧困にも十分な考慮、働きかけが必要であるとの認識でお取り組みをいただきますようお願いをいたしておきます。
 次に、図書館等の資料整理について。
○議長(田中好 君) 済いません、山本議員、質問の途中でございますが、ここで休憩させていただきます。
 休憩いたします。
               午前10時46分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午前10時57分 再開
○議長(田中好 君) 再開いたします。
 ここで福祉子ども部鳥居部長から発言の申し出がありますので、これを許します。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 先ほどの答弁の中で、要保護児童対策地域協議会のほうに歯科医師会にご参加をいただきましたのは、今年度からと申し上げましたが、平成27年度からの誤りでございますので、おわびして訂正を申し上げます。
○議長(田中好 君) それでは、山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) では引き続き、質問をいたします。
 次に、図書館等の資料整理について、これもさきにニュースになっておりました図書館における資料廃棄問題についてより質問をいたします。
 仏文学者で京都大名誉教授の桑原武夫さんの遺族が京都市に寄贈した蔵書約1万冊について、市教育委員会は無断で廃棄したと発表された問題です。桑原さんとは、文化勲章を受章された方で、学術的価値が高い全集や文庫本などを市に寄贈されたものですが、15年12月に整理した際、当時、副館長だった担当部長の判断で廃棄したというものであります。教育委員会は、桑原先生がどんな本を読んでいたかをうかがえる資料だった、廃棄は不適切だったとしているとの見解を出されています。これなどは、本当に貴重な資料が散逸、また廃棄された例でありますが、近江八幡市としては、この問題をどのように捉え、どう考えているのかであります。
 図書館として管理していく上で、目録等は適切に作成されているのか、不用意な処分がなされることのないように廃棄などの判断、手順はどのようになっているのか、ご答弁をお願いしたいと思います。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 教育部小林部長。
             〔教育部長 小林一代君 登壇〕
◎教育部長(小林一代 君) 山本議員の図書館における資料整理についてのご質問にお答えします。
 京都の図書館で発生した寄贈資料の廃棄問題については、貴重な資料がスペースの問題と図書館員の認識不足ということで失われてしまったもので、あってはならないことと考えております。
 本市においても、寄贈資料の取り扱いについては、再度確認する必要があるものと新たに認識しました。
 本市では、市民の方々から資料の寄贈を受ける場合、近江八幡市立図書館資料収集方針に基づき、図書館の資料として登録するかどうかを決めております。
 寄贈資料受け入れにつきましては、郷土資料と1年以内に出版された文芸書を中心に収集し、寄贈後の取り扱いについては、ご本人に了承いただいた上、図書館に一任いただいております。
 蔵書として受け入れた場合は、図書館システムで寄贈資料として管理しており、今年度からはいただいた資料を一覧表にまとめ、寄贈資料の状態がすぐにわかるようにいたしました。
 また、蔵書とさせていただいた資料が経年とともに汚損等が激しく修理不能となった場合や、内容、資料等が古くなったなどの理由により廃棄させていただく場合は、近江八幡市立図書館資料除斥基準に基づき適切に除斥させていただいています。
 さらに、本年度より、寄贈資料申し込みの際にお渡しする受領書に、図書館の蔵書として受け入れない場合、資料の有効活用を図るためリサイクルに活用させていただく可能性もあることを明記しております。
 市民の方々からのご厚意と貴重な資料が無駄にならないようリサイクル事業も視野に入れ、先進的に行っている図書館の事例なども参考に進めていきたいと考えております。
○議長(田中好 君) 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) また、ある意味貴重な資料であるということでは同じことであるとの考えでお尋ねをさせていただきたいのですが、市において埋蔵文化財旧伴家、かわらミュージアム、前日の質問者が触れておられた資料館、(これは余談なんですけども、さきの質問、答弁でありました資料館の建物をヴォーリズ建築としてのカウントが正当であるかどうかは少し疑義を感じるところでありますが)そういったところ等においても繊細かつ複雑で膨大な資料の整理が進んでいない、誰もが管理でき得る目録が作成されていない部署も見受けられるとの声もお聞きします。
 行政の担当者や現場責任者がかわるなどだけでも、いろいろな意味で大切な市の財産が散逸されるという可能性に危機感を覚えるものであります。
 目録作成や整理等、これらの取り組みに対する考え、予定はあるのか、お聞かせをください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 山本議員の再問にお答えいたします。
 文化観光課のほうで市史でありますとか文化財等の指導の関係があるかと思います。市の資料につきましては、それぞれ目録、台帳作成の上、管理、保存に努めているということでございますが、改めて今回のことを教訓にもう一度周知徹底を図っていきながら適切な管理に努めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) では次に、自治会運営について質問いたします。
 私どもチームはちまんは、会派視察として、各自治会へのサポート、自治会再編について、南九州市、南さつま市に研修に参りました。
 南さつま市においては、再編推進方針を立てられ、加入戸数の減少、人口の減少並びに少子・高齢化により自治組織としての機能の低下、連帯感の希薄化などを捉え、自治会の再編、統合を推進されています。高齢化率50%以上が実に41%、102自治会もあり、世帯数50戸未満も114自治会があります。247自治会のうちですから、46%に当たるわけです。
 南九州市においては、集落機能の維持が低下とされる人口30人未満かつ世帯数20戸未満、または高齢化率66.7%以上の自治会が29もあり、うち65歳未満人口が5人未満の集落機能の維持困難なものが8つを数えています。
 そうした中で、地域の住民がお互いに助け合う共生社会の実現のために、行政と自治会の協働による地域づくりを推進するとして、自治会サポーター制度を実施されておられますが、人口減少の著しい中では本当に大変な喫緊の課題として考えざるを得ません。
 そこでお尋ねをいたしますが、私どもの市においても、世帯数が20戸未満の自治会は幾つかあると思いますが、機能低下とされるほかの条件にも当てはまる状態になっている白治会があるのかどうか、またそうでないとしても、そういった意味に近い自治会などからの再編等についての何らかの相談などはあるのか、そうしたことを含め自治会を運営していく上での問題点について、当局として把握されていることがあればお聞かせいただきたいと思います。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
             〔総合政策部長 青木勝治君 登壇〕
◎総合政策部長(青木勝治 君) 山本議員の自治会運営についてのご質問にお答えいたします。
 議員お尋ねの世帯数が20戸未満の自治会数は、4月1日現在で168自治会のうち10自治会ございます。全体に占める割合といたしましては、5.9%に当たります。その10自治会の中には、比較的若い世代で近年構成された自治会もあり、自治会活動も積極的に行っていただいておりますことから、加入世帯数が少ないというだけで機能低下につながっているとは認識をしておりません。
 なお、自治会加入世帯数は、毎年3月に報告をしてもらっておりますが、構成員や年齢層までは報告をしてもらっておりませんので、自治会ごとの高齢化率までは正確には把握しておりません。
 また、まちづくり支援課において、自治会の再編等に係る具体的な相談を受けているケースはございませんが、平成27年度に自治会長を対象に自治会活動に関する調査、平成28年度に市民を対象に市民意識調査を実施しました結果、地域の課題として高齢化が進んでおり、役員のなり手など人材が不足している、高齢化により活動に支障を来しているとの回答がございました。
 多くの自治会において、全体的な傾向といたしまして、自治会加入率の低下や高齢社会の進展に伴い、自治会役員の担い手不足などが課題になってきていると認識をしております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) 以前の新聞社の調査アンケート結果を参照といたしますと、自治会が不要、どちらかというと不要が49.4%、必要、どちらかというと必要の45.1%を上回るという調査結果が公表されたことがあります。
 行政の業務の肩がわりや責務の押しつけ等が不要の根拠として分析されていたものでありますが、高齢化や非常時の対応としての最低限の共助組織として、その役割はより重要性を増してきていると認識されます。
 そうした中で、地域全体の自治会組織率、自治会の活動地域内における入会世帯数の割合、集合住宅を含めると世帯入会率はこの新聞の以前の調査87%を大きく下回るのではないでしょうか。
 そういったことに対する働きかけや考え方について、また初問でもお尋ねをいたしました自治会機能の低下等に対することを含め、支援制度をどのように考えて取り組まれているのか、お答えをいただきたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 山本議員の再問にお答えいたします。
 さきの回答でも述べました調査の結果を踏まえまして、学識経験者や地域活動団体、市民活動団体や経済団体などの代表から成る協働のまちづくり推進委員会におきまして、地域課題の抽出と今後の施策について検討してまいりました。
 自治会の課題といたしましては、高齢化による役員のなり手不足、自治会加入率の低下、特に若年層や単身世帯、居住年数が短い人ほど自治会加入率が低くなっております。また、自治会役員など一部の人にその負担が増大しているという課題もございました。
 そこで、これらの課題解決策といたしまして、自治会役員の負担軽減を図るために市から自治会に選出をお願いしております各種委員の見直しや統合を進め、また市の職員が地域の現状を知り、市職員も地域に戻れば同じ一市民の立場でございますので、ともに地域愛や誇りを持って地域活動に取り組んでいけるよう職員研修も実施してまいりました。
 そして、少子・高齢社会や人口減少社会の進展に対応していくために、昨年度末に計画期間を今年度より平成33年度までの5年間とする市民自治基本計画を策定し、自治会などの課題の解消と市民自治の推進を総合的、計画的に各種の施策を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) 自治会組織の危機感として、会員の高齢化等は当市においても同じように捉えなければなりませんし、将来的に考えておかなければならない課題であります。
 より当局としての積極的な働きかけを要望し、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で山本英夫君の個人質問を終わります。
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