録画中継

平成29年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
6月15日(木) 個人質問
辻   正隆 議員
(1)旧第2クリーンセンター解体工事について
   ①解体工事スケジュールについて
   ②工事期間の安全対策について
(2)琵琶湖の保全及び再生に関する法律の進捗状況について
   ①琵琶湖の保全及び再生計画の策定内容について
   ②市の推進体制について
   ③県との連携について
(3)近江八幡市の農業施策について
   ①農地経営の状況について
   ②農業における産・官・学の連携について
◆5番(辻正隆 君) 政翔会の辻でございます。議長がお許しくださいましたので、発言通告書に基づきまして大きく3点にわたりまして質問をさせていただきます。
 早速ではありますけども、まず1つ目といたしまして、第2クリーンセンターの解体工事について質問させていただきます。
 昭和57年から、地元自治会、関係各位のご理解と、またご協力をいただきまして、近江八幡市のごみ処理施設として供用開始されました。昨年7月にその任務を終え、解体工事へと計画が進むわけであります旧第2クリーンセンターでありますが、今議会においても議第87号近江八幡市立第2クリーンセンター解体工事請負契約の締結についてという議題で上がっております。その件について質問させていただきます。
 さきに説明もいただけたわけでありますが、確認の意味を含めまして、質問をさせていただきます。
 まず、1つ目といたしまして、解体工事の概要とスケジュールについてお尋ねをいたします。
 また、細目2つ目としまして、施設の性質上大変有害な物質でありますダイオキシンとか、またアスベスト等の対策、また長きにわたる工事期間でございます、工事の期間中におけます交通安全対策についてのお考えをお尋ねいたします。
 以上、質問とさせていただきます。
○議長(田中好 君) 分割で質問ということでよろしいですね。
◆5番(辻正隆 君) 分割で質問させていただきます。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) それでは、辻議員の第2クリーンセンター解体についてのご質問にお答えを申し上げます。
 まず、解体工事の概要でございますが、工期は議決日から、議決をしていただいた日から平成30年3月31日までとなります。
 工事範囲は、リサイクルセンターとその関連施設以外の施設全体を解体することとしておりまして、重立った工程はダイオキシン類の除染、焼却炉施設の解体、煙突の解体、ごみピットの解体となります。
 次に、ダイオキシンの対策についてでありますが、設計段階の事前調査で施設周辺土壌のダイオキシンは環境基準値以下であることを確認しております。排ガス処理設備内部の付着物や堆積物の一部でダイオキシンを確認しておりますので、これに応じて建物を覆うなど、必要な飛散防止対策を講じてまいります。
 なお、ダイオキシンの測定に関しては、土壌環境調査について解体工事着手前と工事完了後に行い、分析結果が市の設定した値を超える地点がある場合は対策を講じます。
 また、大気環境調査について解体工事着手前、工事中及び工事完了後に行い、分析結果が環境基準値を超える場合は、基準値以下になるよう対策を講じ、周辺の環境を監視してまいります。
 また、アスベストの対策につきましては、設計段階の事前調査で石綿含有スレート材等の使用が確認できておりますが、厳重な対策が必要となる石綿含有吹きつけ材の使用はありませんでした。また、施設の性質上、石綿含有保温材等の使用の可能性があるため、解体工事着手前に事前調査を行い、使用が確認されれば除去作業等を行う予定であります。
 石綿除去の処理作業前、処理作業中、処理作業後に石綿濃度測定を行い、監視してまいります。
 また、工事車両による交通安全対策につきましては、作業現場への出入り口を含め必要な箇所にも交通誘導員を配置するなどの交通安全対策を講じてまいります。
○議長(田中好 君) 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 申しわけなかったです。ちょっと訂正をさせてもらいます。
 まず、この解体工事の概要でございますが、工期はいわゆる契約案件でありますから議決をしていただいた日から平成30年8月31日。先ほど3月31日と申し上げたそうでございます。間違いでございます。平成30年8月31日までとなります。これが正解でございますから、ひとつ訂正をさせていただきます。
○議長(田中好 君) 質問はありますか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) ありがとうございます。
 施設の性格上、大変、地域住民の方々も解体に対しては心配事を募らせていただいております。くしくも、今、国会、国のほうでは公営住宅のアスベストあるいは石綿の関係のことが取り沙汰されております。そういったことで、大変地域住民の方々も今日までご協力をいただいた中でございますんで、十分な安全対策をとっていただく中で事を進めていただきたい、このように思っております。
 そしてまた、この跡地利用につきましては、地域自治会のほうから譲渡ということで申し入れをされているそうでございます。長く工事期間が15カ月ぐらいにわたるんですか、その後の譲渡にわたる契約の流れについてお教えをいただければというふうに思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市民部田村部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 辻議員の再問にお答えをいたします。
 まず、解体自体が、先ほど市長からございましたように30年8月末までの期間となってございます。
 その後でございますが、内部手続といたしまして、現在行政財産でございますので普通財産のほうに移行をさせていただきたいと思っております。それと、譲渡となりますと、これは面積的には議決案件となってまいりますので、議会のほうに諮らせていただきまして議決をいただきました後に、事務的な譲渡手続に具体に入らせていただきたいというふうに思ってございます。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありますか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) ありがとうございます。
 今日まで、近江八幡市のごみの処理ということで地元の方々も随分とご協力いただきました。地元の方々の要望にしっかりと丁寧に答えていただきますように私のほうからもよろしくお願いをいたします。
 それでは、2問目の琵琶湖の保全及び再生に関する法律について質問させていただきます。
 平成27年12月の定例会におきまして、琵琶湖の保全及び再生に関する法律の施行に伴う本市の取り組みについて質問をさせていただいたところでございます。その中で、日本唯一の淡水湖の有人島で、琵琶湖最大の島であります沖島や琵琶湖最大の内湖であります西の湖を有し、琵琶湖湖岸に位置する本市が、県下19市町の先頭に立ち、琵琶湖の保全及び再生につながる施策等を提案する必要性について質問させていただいたところでございます。
 この3月に、県において琵琶湖保全及び再生計画が策定されたと仄聞しております。県が計画を策定するに当たり、近江八幡市から、どのような意見、要望を出されたのか、またその結果はどうであったのかということで、細目1つ目としてお聞きをさせていただきます。
 琵琶湖保全再生計画の内容を見ますと、水質保全、観光、環境関連産業の振興や環境学習など非常に幅広の内容になっております。琵琶湖保全再生に本市としても取り組みを進めていく必要があると思いますが、市の推進体制についての考えを細目2つ目としてお尋ねをいたします。
 また、近江八幡市には西の湖を初めとした豊かな地域資源がございます。保全計画策定を契機とし、エコツーリズムを初めとした施策の推進が大いに期待されるところでございます。県との連携をどのように図っていかれるのか、細目3つ目としてお尋ねをいたします。
 以上、初問とさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
             〔総合政策部長 青木勝治君 登壇〕
◎総合政策部長(青木勝治 君) 辻議員の琵琶湖の保全及び再生に関する法律の進捗状況についてのご質問のうち、県との連携についてお答えいたします。
 議員ご指摘のとおり、本市には琵琶湖、沖島、西の湖といった自然豊かな地域資源がございます。これらのうち、沖島、西の湖については、平成27年度文化庁により認定された日本遺産琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産の構成要素にもなっております。
 この日本遺産については、現在、公益財団法人びわこビジターズビューローに事務局がある日本遺産「水の文化」ツーリズム推進協議会が中心となり、滋賀県、大津市、彦根市、高島市、東近江市、米原市、長浜市、そして近江八幡市、さらには公益財団法人滋賀県文化財保護協会が連携して事業を推進しているところでございます。
 具体的には、歴史的魅力にあふれる地域の宝を国内外に発信し、誘客を促進するため、多言語化によるパンフレットの作成、配付や説明板の設置、PRのぼり旗の設置などを行うほか、対象地域をめぐる体感ウオークなどの実施についても検討しております。
 なお、今年度におきましては、10月から観光キャンペーン「日本遺産 滋賀・びわ湖 水の文化ぐるっと博」が開催される予定でありますので、議員におかれましてもご支援とご協力をよろしくお願いいたします。
 以上です。
○議長(田中好 君) 市民部田村部長。
             〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一 君) 辻議員ご質問の琵琶湖の保全及び再生に関する法律の進捗状況のうち、まず細目の1つ目、県の琵琶湖保全再生施策に関する計画の策定に当たる本市の意見、要望、その結果についてお答えいたします。
 昨年7月に、県から計画素案が示され、この素案に対しまして本市としましては、琵琶湖最大の内湖でありラムサール条約登録湿地でもある西の湖や国内では淡水湖内の島で唯一の有人島である沖島など、琵琶湖に直接的にかかわる多くの自然環境を有していることから、沖島の離島振興、西の湖という固有名詞を記載すべき、琵琶湖周辺にある琵琶湖ならではの干拓地を記載すべきや、琵琶湖における適切なレジャー利用のためのルールやマナーについての広報、啓発を推進といった庁内関係所属からの意見を取りまとめ、提出をしておりました。
 その後も、県、市町検討会議やパブリックコメントを通じ、要望しておりましたところ、内湖等の保全及び再生の項目に西の湖が、文化的景観の保存及び整備の項目に沖島の固有名詞が記載され、環境に配慮した農業の普及の項目には干拓施設という表現で反映された結果となっております。
 次に、細目2つ目の推進体制のご質問にお答えをいたします。
 議員ご指摘のとおり、水質の汚濁防止の下水道事業から森林、農地整備、農業、水産、観光振興、教育など、多くの部局が関連する内容となっていることから、現在、県琵琶湖保全再生課において県庁内の各部局、県内市町に関する施策、事業の実施状況等を照会されているところです。
 本市としましては、計画の趣旨を踏まえ、県の各担当課と財政措置の要望を含め、連携し関連事業の着実な実施を進めていくことにより、国民的遺産である琵琶湖の保全再生につなげていく考えでございます。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) この琵琶湖保全再生法につきましては、当市が抱える問題を大きく含まれているところがございます。先ほどからも回答にもございましたとおり、近江八幡市が要望された中、全ての項目のほうが通ったというふうに理解をさせていただきます。
 大きくは、やはり内湖の保全及び再生の項目に西の湖、また文化的景観の保存ということで沖島、また環境に配慮した農業ということで当市には大きな干拓地、施設もございます。また、琵琶湖総合開発当時に整備された干拓施設というものもございます。随分とその辺の老朽化も進んできておるのが現状でございまして、それの中から排水、琵琶湖に向いて流れるわけでありますから、その辺のところをしっかりと整備、琵琶湖総合開発のときの整理をやっていただく中で進めていただきたいという思いがございます。
 28年10月8日に大津のホテルで再生法に対するシンポジウムがございまして、同じ会派の方と3人で研修に寄せていただきました。さかなクンでおなじみの魚類研究家の方が記念講演で来られまして、そのときいろいろとよく琵琶湖のことを知っておられるなという感心はさせていただいたんですけども、実質そのシンポジウムに参加させていただく中で感じましたのは、啓発ばかりで実質的な本当に琵琶湖の改善につながるような事業展開が県が主導で、また国が予算の支援をしながら進めていくのかなという疑心暗鬼の部分は少し感じました。
 当市には、この琵琶湖保全再生法、かかわる部分が大変多うございます。また、当市のほうからも要望として何点か上げていただいておる状況がありますので、上げていただいた要望の中で計画的に進めていこうというようなところがございましたらお教えをいただきたい、このように思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市民部田村部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 辻議員の再問にお答えをいたします。
 先ほども申し上げましたとおり、これは広い分野にわたりまして要望を県のほうには上げているというものでございまして、実際には、各課に市民部のほうから照会をかけまして、実質的に予算を伴うものを中心に上げさせていただいているというところでございます。
 今後、特に県のほうにおきまして、大きな予算を確保していかれるということがまずは重要かなというふうに思っております。特に、西の湖のしゅんせつ等、こういったハード面になってきますと特に県事業ということになってまいりますので、市のほうは市のほうとしてそれぞれ連携しながらそういった要望を上げさせていただいているというところでございます。
○議長(田中好 君) 吉田副市長。
◎副市長(吉田正樹 君) 今言われましたいろんな仕組みで地域をよくしようという施策の一つですね。これは地域保全型産業というのを地域から発信していく、これに金をくれという発想を持たんと、今言われましたように、いろんな、あっても市がうたわんとわからないとなりますから、地域保全型の産業という視点でこれから地域をつくるという思想を持たんとあかんのですね。
 これは何やと思うたら、農業者の方も商業者の方も地域を保全するような産業、きのうも申し上げましたが、例えばヨシ焼きもそうですよね、農業もそうですよ、グリーンツーリズムもそうですね。大中という大きな干拓地がございます。これは日本3大干拓の一つですから、そういった一つの過去の歴史からひもときまして、じゃあここに何でこういう大中ができて、こうこうで、こういう形にモデル農業ができたんやということを発信すれば、これは地域保全型の産業につながるわけでございます。
 これから、こういった考え方を全面的に出していかんと、多分待ちの、待ってて何とかしてもらえるという時代はもうないんかなと。これが将来地域の一つのトルクになり、ここに人が住みつく、また産業が生まれてくるという発想を思いますので、今後、地域保全型の産業を興していくという思想を県と詰めていくという形で考えております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) ご回答ありがとうございます。
 昨年9月に、琵琶湖の水を、私どもよばれている中で異臭騒ぎがあったというふうに記憶をしております。
 当時、ゴリ漁というゴリの漁が始まっておりまして、そのときに長命寺沖合では随分と異臭のする琵琶湖の状態があったそうであります。当然、その水をくみ上げて上水道でやっているから、異臭騒ぎが水道でもしたというような状況であったそうでございます。
 さらには、8月、大変雨が少なかったということで、西の湖周辺では、あっこもゴリの漁をされるところなんですけども、どぶ臭くて漁にもならなかったと。また、とった魚も大変においがついておったというようなことをおっしゃっておられるのを記憶しております。
 私ども、琵琶湖の恩恵を随分と受けている者として、また琵琶湖の周辺の歴史的あるいは景観的な部分でこれからのなりわいも随分と変わってきておるのも事実であります。
 副市長のおっしゃったようなまちづくり、保全型のまちづくり等、地域の発信として十分に、これからも私どもさせていただくわけなんですけども、行政としてはやはりするべきところをしっかりと進めていただきたいな。僕感じておりますのは、県のほうも少し予算的に弱いのかなというふうに感じております。
 しっかりと水質の保全を図るためには、やはり西の湖においてでありますと全面しゅんせつでありますとか周辺の整備でありますとか、やはり投じるところは投じていただくという姿勢をしっかりと見せていただきたいなというふうに思ってます。
 県の事業でございますので、近江八幡市はしっかりと県のほうに発信していただきながら、しっかりとまた連携をとっていただきながら、これからのなりわいあるいは次の世代につなげていかなくちゃいかん環境を守っていきたい、このように思ってます。どうぞよろしくお願いをいたします。
 3問目の質問に移らせていただきます。
 大きく3つ目は、近江八幡市の農業施策について質問させていただきます。
 現在、近江八幡市の保有する農地は、集落営農集団、認定農業者、個人農家により保全維持管理されていると認識しておりますが、従事者の高齢化による維持管理が大変困難な状況にあるというようなこともお聞きをしております。
 細目1つ目として、市内の農地における経営状況についてお尋ねをいたします。
 2問目としまして、農業における産官学の連携についてお尋ねをします。
 私ども会派は、雇用の創出、またにぎわいの創出、まちづくりという点でいろいろと勉強のほうを重ねさせていただいております。
 きのうの先輩になります同じ会派の園田議員からの報告もありましたとおり、5月30日から岩手県のほうに視察のほうに寄せていただきました。
 起業、業を起こす起業に関する視察と、また紫波町というところに寄せていただいてまちづくりについて研修をさせていただいたところであります。
 各市に寄せていただいて研修をさせていただくに感じますのは、それぞれの地域の公共的な部分、施設としっかりと連携をとって、まちづくりでありますとか雇用でありますとかいろんなことを考えておられました。
 当市には、滋賀県立営農大学校、また滋賀県農業技術振興センターなど高度な知識と技術を持つ公の機関がございます。地域の課題解決に向けた連携をとられていると思いますが、当市の取り組みについて細目2つ目としてお聞きをさせていただきます。
 以上、初問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 産業経済部水部長。
             〔産業経済部長 水 平作君 登壇〕
◎産業経済部長(水平作 君) 議員お尋ねの近江八幡市の農業施策についてのご質問にお答えします。
 まず、農地経営の状況については、平成29年3月末現在で、近江八幡市の経営耕地面積4,380ヘクタールのうち認定農業者が自己所有も含め経営する面積は2,558ヘクタール、集落営農組織が経営する面積は304ヘクタール、個人農家が経営する面積は1,518ヘクタールで担い手への農地集積率は65.4%となっています。
 従事者の高齢化による維持管理が困難な状況については、平成26年9月に策定しました農業経営基盤の強化の促進に関する基本構想に照らしながら、農業委員会等の関係機関や団体と協力して効率的かつ安定的な農業経営を営む者などに対する農用地の利用集積を支援してまいりたいと考えています。
 次に、農地における産官学の連携についてでございますが、現在の農業経営はさまざまな知識や技術を必要としています。栽培においては新たな栽培技術の取得や病害虫の防除、自然環境の変化への対応などの課題があり、販路の拡大においては、いかにして付加価値を高めるかが求められています。
 さらには、時代の農業経営を担う人材の育成も大きな課題となっています。
 こうしたことから、議員ご指摘のとおり、高い専門性を持つ関係機関との連携により、幾つもの課題解決に取り組むことは大変重要であると認識しています。
 なお、議員もご承知のとおり、本市では昨年度から先進的農業者づくり塾を開催していますが、この事業運営におきましても農業技術振興センターや農業大学校、農業普及指導センターなどの県の関係機関及びJAグリーン近江などと連携を図りながら進めています。
 今後も、本市農業の発展のため、このような連携を保ちながらさまざまな農業施策の取り組みを進めてまいりたいと考えています。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 滋賀県の保有します農地、耕作地面積が約4万4,607ヘクタールございます。その1割がこの近江八幡市が保有しておるわけでございます。先ほど答弁いただきました面積から換算しますと、認定農家と言われる専業農家の抱えている面積が2,558ヘクタール、パーセントでいきますと約58.4%ということでございます。また、集落営農集団でございます団体が304ヘクタール、そして個人というのが、これはいわゆる兼業農家の皆さん方が、その面積が1,518ヘクタール、パーセントでいきますと34.7%、約3分の1の方々が兼業農家ということでございます。
 面積的な集積については随分と近江八幡市の取り組みは進んでまして、かなり高うございます。担い手のほうの集積率は65.4%ということでございますので、それを考えますと土地を借りておられる方がたくさんおられるということで、逆に土地持ち非農家という方の存在が出てきます。
 それぞれの水田には畦畔あるいは関係の施設がございます。そういった修繕あるいは賦課金等を換算しますと、なかなか、土地集積が進む一方で土地持ち非農家の方がおられるという状況で、組織体としての形態がなかなか発揮することができないという状況があるそうでございます。
 近江八幡市のこの地域は昔から構造改善等いろいろと改善が進んできておりますが、近江八幡市もやはり遊休農地等があろうかと思います。遊休農地についての状況についてお尋ねをします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 産業経済部水部長。
◎産業経済部長(水平作 君) 市内の遊休農地についてのご質問でございますが、平成29年4月時点での遊休農地の面積は3.4ヘクタールでございます。これは先ほど申し上げました農用地全体の4,380ヘクタールから換算しますと0.1%に当たります。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 大変低い数字の遊休地であります。ほかの地域では考えられない数値だというふうに思います。というのは、大変土地改良事業のほうも推進をいただいて、つくりやすい状況がここにあるということでございます。そのように理解をさせていただきたい、このように思っております。
 しかしながら、TPPはアメリカのほうが脱退をされました。TPPもひとつ棚上げの状態ではありますけども、変わらぬ農業の厳しい状況というのはさらに続いていくであろうというふうに考えるところであります。
 常々私申し上げます新しい農業者の育成あるいは次の段階としましては、次の集積の時期がどうやら30年を境にやってくるであろうというふうにも理解しております。29年度でいわゆる戸別所得補償が打ち切りになりまして、30年からはそれがございません。あわせて、生産調整の目標数値等々の絡みがございまして、農業経営はさらには厳しい状況あるいは出納の価格というのが下落という方向がどうやらあるのではないかな。それを機にまた第2の集積の時期がやってこようかなというふうに思います。
 それを考えますと、しっかりと農地を地域で守れる状態あるいはそれを守っていただく農業者の育成というのが私は大事かなというふうに思っております。
 当市は、昨年度から先進的な農業の軸ということで事業のほうを展開していただいております。先進農業者塾の今年度の取り組みについて再問をさせていただきます。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 産業経済部水部長。
◎産業経済部長(水平作 君) ご質問いただきました昨年度から実施しております先進的農業者づくりの内容でございますが、昨年度、平成28年度は2コース、園芸品目コースと6次産業コースに分け、各コースとも4回の開講という形で開催をさせていただきました。
 なお、園芸品目コースにつきましては受講生が10名、6次産業化コースにつきましては8名の受講がございました。園芸品目別の収益性や6次産業商品の開発などについて、それぞれ受講生に学んでいただいたところでございます。
 また、昨年は受講生の中から1名の方が認定新規就農者となられておられます。ほかにも新たな園芸品目の取り組みを始められた方や6次産業化の取り組みも進めておられる方もいるというふうに聞いております。
 平成29年度につきましては、前年度の受講者に対しまして行いましたアンケートによる意見を踏まえまして、より充実した講義と先進地への視察などを通して受講生が主体的に農業経営について考え、農業への取り組み姿勢の向上につながるような塾になるように、取り組んでいきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 昨年の取り組みで新規農業者の方が1名ふえたということでございますけども、どういう取り組みをされるか、ご披露いただけたら、どういう作物か、何かをやられるかと思うんですけども。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 産業経済部水部長。
◎産業経済部長(水平作 君) イチゴ栽培のほうに取り組まれたというふうに聞いております。
○議長(田中好 君) 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 一人でも起業していただく方がふえていくというのが、地域にとってはやっぱりいい活性化になっていくというふうに感じます。ことしも、また新しい農業者の方が生まれていくことを私は期待をするところであります。
 滋賀県には滋賀県営農大学校という施設がございます。議員でつくっておりますまちづくり研究会の雇用部会に私も属しておりまして、座長の園田議員さんより、営農大学校と一度意見交換会がしたいということで、私は営農大学校のほうにちょっとアポイントをとりに寄せていただきました。私も近くに住んでいるといいますか、町内会ほどに近いところの施設であるわけなんですけども、実のところ営農大学校の今日、最近の状況を余りよく知らなかったです。
 ちょっと説明させていただきますと、農産コース、また園芸コース、畜産コースがそれぞれあるそうでございます。それぞれに30人の定員で2学年ということでございます。そして、就農科という科が1年間のコースでありますけども、10人の定員でやっておられます。現在の生徒さんの数はそれぞれ満杯状態だそうでございまして、30人、30人、そして就農科の方を入れまして10人、70人の生徒さんがおられます。
 それぞれ希望されるコースにつきましては、水稲は最近少なく、野菜関係、栽培のほうが多いそうでございます。また、2年の学校を終えられた後の就職先につきましては、自営になられる方、あるいは農業関係に従事される方が約36%だそうでございます。また、農業関係のいわゆるJAさんでありますとかそういうところにお勤めされる方が40%、またほかのところにお勤めになられる方が24%だそうでございます。
 校長先生とお話ししますと、随分と昔の農業大学校の生徒とは気質が変わってきたということをおっしゃっておられました。農業に大変魅力を感じて他所からたくさんの方にお越しをいただいている状況があるということでございます。就農科の10名の定員は実のところはその倍近くの応募があって、半分の方は入学することができなかったというほど農業に対する意欲を持った方があそこにお集まりになっておられる。
 私も近くにいてて先生としゃべらせていただいて、初めてそのことを感じて、大変びっくりをしておるわけなんですが、そういった形で全国的に農業に対する魅力等を感じておられる方がおられるということでございますんで、農業塾に関しましても、大いに魅力ある塾にしていただきたい、このように思うところであります。
 再問に移らせていただきます。
 各種農業経営をされておられる方々の支援体制についての再問をさせていただきます。
 今農業の補助事業につきましては、ポイント制ということで大変申請においても難しい部分があります。また、情報においては、再生協議会あるいは農政課等から情報としては入ってくるわけですけども、農業者の方にとってそれをどのような形で進めていったらいいのかなと、こう迷われる方もおられるとは思うんですけども、今の農業の事業の支援体制についてお尋ねをいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 産業経済部水部長。
◎産業経済部長(水平作 君) 農業者というか、農業の中で、各種いろんな事業に取り組みたいというふうにお思いの方は、まず本市の担当課、農業振興課になるんですが、振興課の窓口のほうに、実は現実のところ毎日多くの農業者がお見えになっているという事実がございます。その中で、ご自身の農業経営の補助制度や支援の策についてご本人のご意見、意向等を聞きながら、相談に応じているというところでございます。
 ただ、いろんな相談事項がございますので、その中をしんしゃくしながら、例えば国とか県の補助制度を紹介するなど、また県や国の機関、また農協等と連携を図りながら、またその方への直接指導を行っているというのが今の現状でございます。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 今、事業のいろんな取り組みにおいて、各農協単位でありますとか部会単位、生産物の種類によっての部会という意味ですけども、部会単位でチームをつくっていろいろと事業のほうの申請をしていただいております。
 大きくは、新規の事業につきましてはやはり周辺の生産量が上がりますとか、畜産でしたら飼育頭数がふえるでありますとか、いろんな項目、ハードルがございます。
 しかしながら、広域でやっていかなくてはなかなか事業として採択が難しい事業もあります。農協単位あるいは地域地域の単位から一つ広がった中での事業展開、組織体を要求される状況があったりもしますので、近江八幡市もできましたら窓口を少し広げていただいた中での事業展開を生産者の方は望んでおられますので、その辺のことも今後の課題としてお考えをいただきたいと、このように思います。
 ちょうど平成21年ぐらいだったと思うんですけども、新しい農業の展開ということで現の冨士谷市長のときに産地生産拡大プロジェクト事業という事業を展開いただきました。国の補助金が2分の1だったと思います。また、補助残について近江八幡市が特別に支援をするという形で大きなトマト農家さんが2団地生まれました。あれから約7年、8年たってくるわけなんでありますけども、それぞれに地域の施設、農家さんとして頑張っておられます。
 この前も岩手県のほうに視察に寄せていただきますと、岩手県の花巻市では、投資をしっかりとされてました。その分、工業、企業の誘致のほうも成功されてました。その投資の金額は20億円だったそうで、20億円の投資を今日までしてきたと。その中には、3Dプリンターでありますとか3次元のCADと言われます、あるいは高度の試験施設等々であります。
 20億円という投資をしながら、しっかりと固定資産税でありますとか法人税でありますとか、税によってその分はしっかりと私ども回収させていただいてますというような回答がございました。
 私もいろいろと農業の分野についても投資はやはり必要であろうかなというふうに考えます。その分につきましては、農業施設であれば固定資産税もございますでしょうし、それぞれに近江八幡市のほうに入ってくる状況もつくっていけるかなというように思います。
 ちょうど5年以上たっておる新しい産地から次の産地をつくっていくという意味では、私は新たな今のこの時期にそういう取り組みが必要かなと思うんですけども、市長のご見解をお聞かせいただけたらというふうに思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 今、辻議員がおっしゃったこと、僕は大変大事なことだと思っておる。たまたま7年前でしたかね、あの事業は国のモデル事業として2カ所いただいた。その後、また希望もありましてすぐに行ったんですけど、それはなかったわけですね。でも、これからもうなかったからやめるということも一つかもわかりませんけれども、これからやっぱりよければ、国の補助はないにしても市と、それと事業主の負担で、あのときは国が半分、残りの3分の2を市が出して、残りの3分の1を事業主が出されたと。こういう経過がございますから、市のほうが3分の2を出して事業主は3分の1でやる。あれは、確かに市の場合は6,000万円だと思うんです。
 そういった事業も、やはりこれは考えていかなきゃいけないのかなというふうに思っておりまして、来年度に向けまして、ひとつ思い切った、またモデルになるような事業をひとつ考えていきたいなと思っております。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 辻正隆君。
◆5番(辻正隆 君) 大変農業においては今いろいろと食生活が変わってきましたし、いろんな部分ではピンチな時期に差しかかってるのかなというふうに思います。しかしながら、ピンチをチャンスに変えるのも、これまたそれぞれの生産者の方々、あるいは地域の方々、あるいはその町を支える方々であったりと思いますんで、いろんな発想を持って、今後の取り組みのほうを私どもも期待もしますし、議員として努力もさせていただきたい、このように思います。
 以上をもちまして大きく3つの項目にわたりましての質問でございました。当局におかれましては、丁寧なご回答いただきましてありがとうございました。これをもって質問を終わらせていただきます。
○議長(田中好 君) 以上で辻正隆君の個人質問を終わります。
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