録画中継

平成29年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
6月15日(木) 個人質問
井上 芳夫 議員
(1)市庁舎整備について
   ①5月の市庁舎整備通信について
   ②住民投票条例に関する市長の所見について
(2)市道について
   ①近江八幡安土連絡道路金剛寺中屋線及び武佐老蘇線の進捗について
◆3番(井上芳夫 君) 創政会の井上です。
 議長に発言の許可をいただきましたので、ただいまより質問させていただきます。
 梅雨に入った途端、からっとした晴天の日が続いています。先日、6月4日は、安土町内において第33回信長まつりが行われ、大盛況で幕を閉じました。市長を初め議長におかれましても、大変暑い中ご出席を賜り、まことにありがとうございました。
 本年は、安土のまちづくり協議会主催の信長まつりが行われ、長らく商工会が主催し行っていた事務局の全てをまちづくり協議会が行ったイベントで、幾つかの新しい試みを取り入れたすばらしい信長まつりであったと思います。船渡行を取り入れた武者行列や、武将佐々木六角の武者行列の参加、夫婦都市の富士宮の楽市参加など、今までとは違ったイベントができたと思います。また、警備においても、まちづくり協議会を中心に消防団などと連携してイベントの警備全体にご尽力を賜り、万全の態勢で行われたと感じました。
 信長まつりがこのように地域住民の手によりとり行われたことは非常に意義深いことであり、今後ますます発展しすばらしいイベントになることと思います。開催された皆さんに感謝すると同時にエールを送りたいと思います。
 また、先日、老蘇ふるさとかるたが完成しました。これなんですけども、老蘇ふるさと絵屏風かるたは今から五、六十年前の老蘇の暮らしを描いた老蘇ふるさと絵屏風から選ばれたエピソード等で作成されています。
 1つ紹介させていただきますと、秋深く燃える紅葉は教林坊というのはアから始まっております。順番に全部いきたいんですけども、このぐらいにいたしまして、質問を始めさせていただきたいと思います。
 大きく2問で分割方式でさせていただきます。
 1つ目は、市庁舎整備についてお伺いいたします。
 現在の近江八幡市庁舎は昭和46年に博労町から現在の官庁街に移転しました。現在、46年経過しており、当時は最新の建築工事で建てられたものであるとは思うが、近年の大震災で新しい耐震基準が設けられ、平成18年度の耐震診断調査の結果、耐震強度の不足が明らかになって耐震性の強化が喫緊の課題でありました。
 平成23年度より庁舎のあり方検討委員会が設けられ、さまざまな観点から議論を重ねられた結果、現在に至っていると理解しています。
 また、時代の変化によりさまざまなニーズや新たな住民サービスに対応するため、庁舎内に施設を建設することで行政機能を維持されてきましたが、庁舎の分散化により市民の利便性や行政サービスの低下が起こる状況となってしまいました。このことを解消するため、新庁舎において行政機能を集約させ、ワンストップフロアサービス化を目指すことが大切であると思います。
 そのようなことからも、さまざまな機能を集約することで現在予定されている規模の庁舎が必要であると理解しています。
 さて、市民への庁舎整備の経過報告の一つとして出されている市庁舎整備通信5月号に、甲賀市が65億円、長浜市が65億2,000万円と書かれていたと思います。しかし、この後には、長浜市は総請負額、制振構造、甲賀市は新築本体のみ請負額と書かれてありました。これはどういうことか、何が言いたいのかよくわかりません。ご説明願います。
 2つ目の質問は、本年1月に庁舎整備等特別委員会で徳島県阿南市役所と香川県観音寺市役所に、近江八幡市と同じ設計会社が設計したということで視察に行ってきました。
 徳島県阿南市は、人口7万6,000人であります。市役所は徳島県の東側に位置するため、東南海地震を想定した防災拠点としての機能を維持するために、免震構造を採用して一時避難所としての機能をあわせ持っています。また、建物の7階には自家発電設備等を設置し、3階には災害対策本部を設置し、災害対策活動の拠点としての機能をするようにしています。延べ床面積は約2万平米で、現在、近江八幡市の考えられている庁舎と同等の広さであります。2回の物価上昇での変更があって、現在約90億円の総事業費を見ておられます。地上での駐車台数が186台で、不足したので地下に80台の駐車場を確保した。いまだ60台ほどの駐車スペースが不足しています。現在は、職員駐車場の一部を市有地または借地で対応されていました。
 続いて、香川県観音寺市は人口6万3,000人で、地上5階、総床面積9,500平米の庁舎でした。阿南市役所と比べると少し小ぢんまりとした庁舎であったが、庁舎の周りに、保健センターや防災センターなどいろんな施設が別にありました。また、少し離れたところに生活環境課、下水道、水道局、少年育成センター等が市内各所に点在していたので、総床面積が9,500平米でおさまったのだと思いました。総工費37億円で、価格上昇前、平成27年3月の竣工でありました。
 以上の2点からも平米当たりの単価は約40から45万円であります。市が当初より言っていた1平米当たり40万円前後というのは、妥当な金額かなというふうに思われます。
 また、近江八幡市の考えている必要床面積2万平米は、今までご不便をおかけしてきたことを1カ所で行えるワンストップフロアサービスを提供できる広さであり、ゆったりとした窓口サービスができると思います。
 昨日も答弁されたとおり、いろんな議論を長年にわたり重ねてきたにもかかわらず、先日、ある団体より市庁舎建設に対する住民投票条例制定の署名が提出されました。市長のご所見をお願いいたします。
 以上2点です。よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) それでは、井上芳夫議員のお尋ねの市庁舎整備通信についてのご質問にお答えを申し上げます。
 新庁舎の基本設計は、行政機能の集約、防災の拠点、高齢者の居場所づくり、子育てに関するトータルサポート、市民の活動拠点、市民の憩いの場、交流の場を備えた他の自治体にはない本市ならではの機能性や効率性、また将来を見据えたフレキシブル性などを考慮した計画となっているものであります。
 新庁舎整備は、自治体ごとに必要とされる導入機能や建設手法、また地域の持つ自然環境や歴史、風土、文化など地域の特性を踏まえて多角的な視点で計画されております。したがいまして、自治体ごとに規模や事業費は異なり、単純に比較できないものと考えているところであります。
 市庁舎整備通信に他市の事例として参考に掲載させていただきました長浜市と甲賀市につきましても、長浜市は竣工済みで甲賀市は一部既存庁舎の改修を残し、ほぼ竣工状態にあり、実施設計中の本市と比較するにはデータベースが全く異なることをご理解いただきたいとの思いで実は掲載をさせていただいたところであります。
 また、建築方法につきましても、両市さんはともに庁舎整備の全体の一部が既存施設の改修であることや、建物の構造形式についても甲賀市は新築部分のみに免震構造を採用されており、長浜市につきましては庁舎全体に制震構造を採用されておられます。
 ここで、免震構造と制震構造の違いはご存じだと思いますが、少し説明をさせていただきますと、地震が起こったときにはどちらも非常に耐震はございます。ただ、免震構造は底部に、いわゆる建物の底にゴム製を敷きますから揺れが上には届かない。地面が揺れても届かない。だから、部屋のものが落ちたり倒れたりということが防げます。しかし、制震構造というのはゴムがありませんから、地面が揺れますと建物自体が揺れます。非常にこれは危険だと言われています。
 したがって、耐震性はどちらも保たれておりますから、どちらをとるかというのはその自治体の判断にそれはなるわけであります。
 本市は免震構造、すなわち地震が起こったとしても室内のものが倒れたり、あるいは散乱するということがありません。だから、安全がより確保できるということが言えます。したがって、それだけでも費用が約1割あるいはそれ以上の差がつくことでもあります。
 本市では、新庁舎に災害対策本部機能や避難施設、すなわち最低3日間自分の住む家を失われた人が住むことができる。これは政府の指導であります。3日間は自治体できっちりと住民の安全を確保しなさい、3日後には国のほうから救援の手を差し伸べるというものであります。
 したがって、現在本市では各10小学校区ごとに小学校、コミセン一体型のエリア整備をする中で、仮に自分の住む家を失われた方が1割と仮定してます。1割の方が3日間は最低そこで生活できる、すなわち水と電気が供給されることが条件になります。
 そのような避難施設を有するだけでなく、今回の市庁舎の場合、八幡学区の場合は学校とコミセンが一体型ができませんので、したがって八幡学区の約1,500人の方が仮に住む家を失われたとしますと、1,500人の方がそこで避難をしていただく機能を有することになります。
 他の学区は、例えば桐原も島も、あるいは金田ももう既にやっておりますから、そこのコミセンと学校での避難施設を使っていただくということになります。
 したがって、避難施設機能を有するだけでなく、行政サービス機能を集約することによって、日常から多くの市民が利用される施設であるとの観点から、市民の命にはかえられないとの思いで、庁舎全体を地震直後でも機能が停止することなく継続でき、市民のよりどころとなる安全で安心な庁舎となるよう免震構造を採用させていただいているところであります。
 このように、昨日にも、あるいはさきにも申し上げましたが、整備手法は自治体ごとに異なりますので、単純に比較はできません。
 また、庁舎整備通信では、他市の状況を正確なデータをもって情報提供させていただいたものとご理解をしていただきたいと思います。
 2点目の住民投票条例制定請求につきましては、4月24日に条例制定の請求を受けましたが、請求される条例の住民投票に付する事項は、近江八幡市庁舎整備等基本計画どおりに新市庁舎等の整備を行うことに関し市民の意思を明らかにするため、市民による投票を行うとなっております。
 もう一度申し上げますと、近江八幡市庁舎整備等基本計画どおりに新市庁舎等の整備を行うことに関して市民の意思を明らかにするために市民による投票を行うというのが住民条例制定の請求の内容であります。
 しかし、市庁舎整備基本計画の策定につきましては、昨日の重田議員の質問のこれまでの取り組みの経過についてでお答えをさせていただきましたが、今日まで10年もの長きにわたってオープンな場で各種委員会を開催し、学識経験者あるいは地域代表、市民代表、各団体の代表を含めて開催、延べ542名の方々が議論、検討するなど、さまざまな取り組みの中で延べ1万2,600人余りの人々にそれぞれの立場でかかわっていただいたところであります。
 もちろん、ご存じのように文化会館でフォーラム、シンポジウム、5回もさせていただきました。そして、市民の皆さんに対してもアンケート調査も2回もさせていただきました。昨日申し上げましたけれども、7,000を超える人たちからいただきました。そして、機会あるごとにパブリックコメントもさせていただきました。そのように、1万2,600人余りの人々にそれぞれの立場でかかわっていただきました。
 こうして多くの人々の知恵が結集されてつくり上げた基本計画は、他市には見られない取り組みの成果であり、基本計画の内容は十分市民の意思を反映させていただいた計画であると認識をいたしているところであります。
 あわせまして、過去10年という長きにわたり、先ほど言いましたように、延べ1万2,600有余人の知恵の結晶でありますこの基本計画を尊重することは、今日までの関係各位に対する報いることの一つでもあると思っているところでもあります。無にすることなく、これを尊重させていただきながら、基本計画もつくらせていただいたことであります。
 このことから、市庁舎整備事業は基本計画をもとに粛々と進めさせていただきたいと思っております。
 現在、6月5日に提出されました署名簿の審査中でありますが、提出時には8,000人余りの方の署名が提出されたと聞いております。一人でも多くの市民が新庁舎の整備に関心を持っていただくことは大変喜ばしいことでありますが、正確な情報が伝わっているのか、大変疑問に思うところでもあります。
 いずれにしましても、有効署名数が条例制定請求に必要な署名数を超えますと、臨時議会を招集させていただいて議員の皆様方に審議していただくこととなりますけれども、議員の皆さん方には良識的なご判断をしていただけるものと思っているところであります。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 井上芳夫君。
◆3番(井上芳夫 君) ありがとうございます。
 ただ数字だけでは比較できない、各市により内容はいろいろで単純比較はできないということかなと思います。
 また、避難所としての機能もあわせ持っているということです。
 2つ目、住民投票条例の制定の臨時議会が開催されるのであれば、十分協議して判断していきたいと思います。ありがとうございます。
 大きく2つ目の質問に入ります。
 合併から7年がたとうとしています。合併の効果と言える八幡と安土を結ぶ道路であります金剛寺中屋線、武佐老蘇線は、2つの町をつなぐ重要な幹線になると思います。
 この2本の道路の現在の進捗状況と今後の予定を教えてください。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 都市整備部小西部長。
             〔都市整備部長 小西正彦君 登壇〕
◎都市整備部長(小西正彦 君) 井上芳夫議員ご質問の市道金剛寺中屋線、武佐老蘇線の進捗についてお答え申し上げます。
 まず、近江八幡安土連絡道路金剛寺中屋線の進捗につきましては、さきの3月市議会定例会でもお答え申し上げましたとおり、平成27年度に道路予備設計を実施し、路線を確定しました。平成28年度では、主要地方道大津守山近江八幡線から市道長田御所内線間の約1,030メートルについて、道路詳細測量設計業務を11月に発注し、現在設計を進めております。
 あわせて、県道交差点につきましても、道路管理者である県と引き続き協議中でもございます。
 平成29年度におきましては、詳細設計を完了し地元自治会などの関係者の方々に説明を申し上げました後、用地測量、物件移転補償算定に着手する予定となっております。
 次に、近江八幡安土連絡道路武佐老蘇線の進捗につきましては、平成29年度におきまして、市道末広通学線との交差点から県道小脇西生来線間の約1,200メートルについて道路予備設計業務を5月に発注いたしたところであり、道路法線、蛇砂川橋梁の構造形式、県道交差点計画の検討をする予定でございます。
 平成30年度以降につきましては、具体的な整備計画を策定してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 井上芳夫君。
◆3番(井上芳夫 君) ありがとうございました。
 金剛寺中屋線は、蛇砂川、山本川、武佐老蘇線は、蛇砂川と一級河川にかける橋があり、多額の費用がかかると思います。
 また、この2本の道路は、合併したからこそできる道路で、住民相互の文化のかけはしとなると思います。早期開通を心待ちにしている住民も多数おられると思います。よろしくお願いいたします。
 以上で質問を終わらせていただきます。丁寧なご回答ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で井上芳夫君の個人質問を終わります。
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