録画中継

平成29年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月12日(火) 個人質問
奥田 孝司 議員
(1)防災対策「自助」・「共助」の視点から
   ①今後の市防災総合訓練について
   ②避難所誘導マニュアル指針・運営マニュアル指針の活用について
   ③自主防災組織について
(2)「公助」市行政の危機管理体制について
   ①災害対策本部と防災センター及び安土町総合支所との連携について
   ②新庁舎建設計画での避難所の考えについて
   ③安土町地域自治区の防災無線について
   ④Jアラートについて
(3)八幡学区における冠水対策について
   ①進捗状況について
◆6番(奥田孝司 君) 皆さんおはようございます。
 個人質問トップバッターとなりました政翔会の奥田孝司です。
 議長より発言の許可をいただきましたので、発言通告書に従いまして防災対策を主に大きく3項目質問させていただきます。わかりやすく回答いただきますようよろしくお願いいたします。
 きょうも近畿では大雨による警戒情報が出ている地域もありました。大きな被害がないことを祈る限りです。近年では、全国各地で大雨や地震など大きな自然災害が続き、たくさんの死者や行方不明者が出ています。地震や集中豪雨など自然災害は人の力で食いとめることはできません。しかし、日ごろから災害に対する備えを怠らず、いざというときみずからの命を守る行動ができる備えをしなければなりません。物だけでなく、知識や意識を備えることが大切であると考えます。
 9月は防災月間と定められています。大正12年9月1日に起こった関東大震災の惨事を教訓にし、防災意識を高めるためにされました。我が近江八幡市におきましても、8月27日に防災総合訓練が行われました。訓練に参加されました関係団体や事業者、市職員の方々には当日早朝より大変ご苦労さまでございました。いつどこで発生するかわからない自然災害に対し、防災・減災対策に迅速な対応、備えが必要です。自分の命は自分で守る自助、地域や近所でお互い助け合う共助、行政、消防、警察の取り組みの公助が互いに協力、補完し合い、災害への対応をしていかなければならないと考えます。
 そこで、防災減災対策について質問させていただきます。
 大きく1項目め、防災対策「自助」・「共助」の視点から質問させていただきます。
 1つ目に、先日の市防災総合訓練では市民参加の訓練体験活動が多くなかったと感じています。大規模な自然災害に備えるためには、自助、共助、公助の3つの要素が互いに連携し合って対応することにより、訓練の成果が有事の際には的確な判断、行動につながることと思います。
 大津市では、市民が一斉に身を守る行動をとるシェイクアウト訓練を全域でされ、4万6,700人が参加されました。訓練場所の現地に行かなくても、同時刻に市内各それぞれの地域で、避難訓練や避難所開設運営訓練など防災意識を高めるための訓練の方法も考えられます。
 今後も同様の訓練になるのか、市防災総合訓練の実施のお考えをお聞かせください。
 2つ目に、日ごろから災害時の現実に沿った訓練を行うことは非常に重要であり、情報伝達、避難方法、救助など実際に行い行動することが有事の際には有効であり必要です。
 近江八幡市においては、避難誘導マニュアル指針、避難所運営マニュアル指針が配付され周知されています。地域では、その知識、ノウハウの活用により、さまざまな地域住民が防災意識を持ち、知識、技術を習得、理解し、地域連携協力のもと、それぞれに応じた役割、責任を果たして地域防災を総合的に高めていくことが非常に重要であると思います。
 市内地域143の自主防災組織が現在ありますが、避難所誘導マニュアル指針、避難所運営マニュアル指針が地域の訓練に生かされ活用されているか、お聞きします。
 3つ目に、自主防災組織は自治会とほぼ重なっているため、自治会の課題がそのまま組織の課題に直結しています。役員の高齢化、役員の入れかわりによるスキルの低下、地域による意識の格差、防災訓練、消火訓練のマンネリ化など、災害対応能力が高い組織ばかりとは言いがたい状況です。
 ふだんから活動を継続し活性化している組織をふやすのが今後の課題で、そのために、市内の自主防災組織の弱点がどこにあり何をすれば強化できるか、分析しなければなりません。市内の自主防災組織の活動の実態調査を行い、活発に活動している自主防災組織のノウハウをほかの自主防災組織にフィードバックすることで、今後の防災施策を展開する上においても重要な役割につなげられると思います。
 各それぞれの組織において活動、体制に温度差があるのではないかと考えます。全体の平準化とレベルアップを図るための研修、情報交換が必要でないかと感じます。地域への防災教育、研修の充実についてはどのようなお考えがあるのか、お聞かせください。
 以上、初問とさせていただきます。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 市民部田村部長。
             〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一 君) 皆さんおはようございます。
 奥田議員の防災対策、自助、共助の視点からについてお答えいたします。
 8月27日に開催いたしました本年度の防災総合訓練には、多くの市民や議員の方々を初め関係機関、関係団体等多数ご参加をいただき、ありがとうございました。
 まず、今後の市防災総合訓練についてですが、6月28日開催の本年度第1回近江八幡市防災会議におきまして、今後は8月末の日曜日を本市の防災の日と位置づけ、市民の防災意識が高まることを目的に、主会場を運動公園グラウンドに、開催日は8月末の日曜日として市内全域を対象に防災総合訓練を実施することを決定いただきました。
 次年度以降は、既に開催日及び会場が決定しておりますので、今年度の検証を踏まえ、年度当初から市民に周知し、より多くの市民の方々を初め関係機関、団体等の皆様にご参加いただけるよう市連合自治会、防災応援協定を締結している企業、各学区自治連合会、まちづくり協議会、コミュニティセンター等を交え、早期から実施、検討を進めてまいりたいと考えております。
 また、地域における避難誘導訓練、各避難所における避難所開設、運営訓練、各避難所と現地本部及び災害対策本部との伝達訓練等も必要であると考えており、関係団体、関係機関と協議を進め、市民の防災意識が高まり、いざというときに役立つ実りのある訓練となるよう、市防災総合訓練実行委員会において検討してまいりたいと考えております。
 次に、避難所誘導マニュアル指針・運営マニュアル指針の活用についてですが、避難誘導マニュアル指針は災害発生時に自発的な自助行動を起こすために、日ごろの備えや知識、地域の避難支援体制づくりに向け必要なことをまとめたものであります。各町、地域によって人口構成やコミュニティーの強弱、災害への危険度などが異なっており、その地域の実態、実情に沿った避難誘導マニュアルを作成いただくことが大切であるため、マニュアル指針として示しております。
 現在、市内の143の自主防災組織には避難時の誘導班を設けられており、自主防災会ごとに活動方法等は異なりますが、本マニュアル指針を活用いただいているものと考えております。
 また、避難所運営マニュアル指針は、大規模な災害が発生した場合、避難所での一定期間の共同生活が必要となる事態が予想されるため、避難所開設運営のガイドラインとしてまとめ、各避難所の実態に応じた避難所運営マニュアルを作成し、運営いただくことを目的としております。
 現在、八幡コミュニティセンターと金田小学校、金田幼稚園、金田コミュニティセンターの金田コミュニティエリアにおいて、避難所運営マニュアルを作成されています。
 また、ほかの学区のコミュニティセンターにおいても地域の実情に即した避難所運営マニュアルの作成に向け取り組みを進めていただいており、本マニュアル指針を活用いただいているものと考えております。
 次に、自主防災組織についてですが、現在、防火防災訓練実施計画書を延べ62自治会から提出いただいており、各学区で取り組んでいただいております防災訓練には何らかの形で全ての自治会が参加されているものと考えております。
 本市としましては、地域の防災力の向上を目的に、昨年度は消防署のご協力を得て普通救命講習会を実施したほか、彦根地方気象台のご協力により防災活動に役立つ気象情報の読み取り方をテーマに研修会を実施いたしました。
 また、滋賀県及び一般財団法人日本防火・防災協会が主催の自主防災組織リーダー研修会につきまして、全ての自治会に対してご案内させていただいております。
 今年度におきましても、講習会や研修会を実施し、市民の皆さんの防災に対する意識を高めるとともに、地域の防災力の向上に努めてまいりたいと考えております。
 また、議員ご提案のとおり、活発に活動されている自主防災組織のノウハウを他の自主防災組織に広めることも有効な取り組みであると認識しており、実施に向けた仕組みづくりの検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) それでは、何点か再問をさせていただきます。
 初問でマンネリ化という言葉を使わせていただきましたが、訓練においてはマンネリ化が決して悪いものであるというふうに私は考えておりません。何回も繰り返し訓練を行うことによって自分の体に経験を積み、そのときの判断がみずからできるものだというふうに私は感じておりますので、決して毎年毎年同じことをやってるんじゃないか、マンネリ化してるんじゃないかという言葉が悪いとは私は全然思っておりません。ただ、繰り返しやっていただきたいというふうに感じております。
 それで、今年度の市の防災総合訓練は約550名という参加の方々でした。近江八幡市の人口8万2,000人にしてみれば1%にもなりません。私はこの総合訓練にはできるだけ多くの市民の方に参加していただきたいというふうに考えております。それにより防災意識が高められるのではないかというふうに考えております。
 例えば消防、警察などと連携しているのであれば、緊急車両、防災ヘリ、はしご車、レスキュー、救急車などを乗り入れてもらうことによって、小さな子どもさんたちがその緊急車両を見に来ることによって、またいろんな興味を示してくれたりすることもあるんではないかというふうに思います。
 ですから、年齢制限は全く関係なく、子どもも高齢者も障害者の方々もたくさん参加してもらって、自分の経験または知識につなげていってもらいたいというふうに考えております。
 ですが、今回のその市の防災総合訓練の市民の参加率が低かったという要因はどのようにお考えになるのか、お聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市民部田村部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 奥田議員の再問にお答えをいたします。
 昨年度までの市総合防災訓練につきましては、学区を順番に持ち回りをさせていただいたという経緯がございます。その中で地域の方の学区の方の避難訓練をあわせてしていただいたということで、多くの皆さんにご参加をいただけたと、こういうことがございました。
 今年度につきましては、市全域を対象とすべきではないかということで、防災会議でもご議論いただきまして、最終的に市内全域を対象にした訓練に切りかえたいということで取り組みを始めました。
 ただ、これは防災会議で決定いただいたのが6月の末でございますので、その時点で呼びかけをさせていただいたんですが、もう既に各学区あるいは自治会におきましては今年度の防災訓練等の事業が日程等を決定されてたということもございましたので、なかなかことしに関しましては市の防災訓練と連携がとりにくかったと、こういうことかと思っております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) できるだけ参加者をふやしていかないという観点からですけども、自然災害に関しましてはいろんなイレギュラーが発生します。毎回毎回同じ訓練していたかて、自然災害に対してはいつどういうふうに起こるかわからないという想定を毎回しなければなりません。そのためにも、一人でも多くの参加者を募っていかなければならないというふうに考えます。
 次年度の市総合防災訓練に関しましてはどういうふうに市民の参加を呼びかけるというふうに考えておられるのか、周知の方法はどのようにお考えになるのか、お聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市民部田村部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 今のご質問でございますが、次年度からは、今回開催日及び会場を固定いただいたということもございますので、早期から周知に入れるかなというふうに思っております。連合自治会あるいはまちづくり協議会、そしてまたコミュニティセンター等、こちらを通させていただきまして、より多くの皆さんにご参加いただけるという仕組みをつくってまいりたいと思っております。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) できるだけ早目に周知していただきますようよろしくお願いいたします。
 それと、避難所運営マニュアル指針の活用で、先ほど八幡学区、金田学区の事例を言われましたけども、その他の学区ですけども、コミセンと一体整備を市ではやられておりますけども、ほかの学区のコミセンがどういうふうに使われているか、活用の方法なり進捗状況を把握されているのであればお聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市民部田村部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 奥田議員の再問にお答えをいたします。
 マニュアルにつきましては、現在のところ、島、馬淵の2つの学区につきましては作成に取りかかっていただいていると、避難所運営のマニュアルの作成に取りかかっていただいているということでございます。
 それと、今回起工式がございましたけど、岡山学区につきましては新たなコミュニティエリアができるということを想定いただきまして、今年度から作成作業を開始すべく検討を始めたいと、こういうことをお聞きしております。
 また、その他の学区につきましては、市がお示ししております運営マニュアルを一定の指針として取り組んでいただいていると、こういうことでございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) できるだけ各学区それぞれ迅速に対応できるように、よろしくお願いしたいというふうに思います。
 次の再問ですけども、いろいろ防災組織は温度差があるよというふうなことを初問で言わせてもらいましたが、この間、八幡学区でも活発にやっておられる14区さんの防災会の会報と、これは訓練、研修の案内ですけども、その中の防災意識の中では、ちょっと読まさせていただきますけども、私たちの生活している滋賀県という地域は内陸にある比較的災害の少ない場所だと思います。しかし、風水害に関してみれば、近年数十年に一度と言われるような記録的豪雨が発生し、大規模な河川の氾濫、土砂災害が新聞などで報道されています。私たちの住んでいる地域は大きな川、背後に山を有するような地形でないにしても、豪雨による災害はあり得ることです。避難勧告、避難指示など発令された場合、速やかに行動を起こしてください。そのときは、介護の必要な人など特別な事情がある人を除いて、避難の際は何も持たず、そのまま自分の足で逃げるのが原則です。災害を予期したり未然に防ぐことは難しく、また発生時に行政が素早く支援体制をつくれるとも限りません。私たちにとって大事なことは、防災をみずからの問題として意識し一人一人がいざというとき対応するためにも、災害の備えを決して他人事と考えてはならないことでしょうというところから、この会報は始まっております。
 14区の防災会は非常に活発に活動しておられまして、以前に私が消防団の分団長をして、火災が発生したときに夜警した後に1列に全員が並んでありがとうございましたと頭を下げてもらったという記憶があります。そのときは、消防団にとりましては何というすばらしい防災会やなというふうなことを感じました。
 この14区や我々の住んでいる自治会が一人一人やっぱり知識を高めるためには、防災意識の向上のためには、講習会や研修会への参加の呼びかけをしていかなければならないというふうに思います。
 その参加の呼びかけなんかはどういうふうなお考えがあるのか、お聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市民部田村部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 講習会等への参加の呼びかけでございますが、先ほども初問の中で幾つか研修会の事例をご紹介させていただいたわけでございますけども、今後につきましてもこういったものをより精力的に開催いたしまして、全自治会にご案内をさせていただく中で文書でまずは周知を図らせていただいて、そこから呼びかけ、広く呼びかけをいただけたらなというふうに思っております。
 また、14区さんのご紹介を今いただきました。本当に活発に活動されている地区だと認識しております。先ほど申し上げましたように、このような活発に活動されている地区を手本といたしまして、またほかの地区にもこういったものを伝授いただくということも大変大切であると認識しております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) できるだけ市民の皆さんには意識の中で対岸の火事というふうな意識を持たないように、他山の石というふうな意識を持っていただくようにしていただきたいというふうに思いますので、できるだけ多くの方に周知していただきたいというふうに考えてます。
 それでは、大きく2項目め、「公助」、市行政の危機管理体制について質問させていただきます。
 近江八幡市地域防災計画の基本方針において、自助、共助、公助の役割分担で防災対策を推進するでは、災害から市民の生命、身体及び財産を守ることは、行政の重要な役割の一つであるが、市民や企業が平常時より災害に対して備えを強化し、一旦災害が発生した場合には、自分の身を守り、さらにはお互いに助け合うことは非常に重要であるというふうにされています。
 そのことを踏まえまして、まず1つ目に、市行政の危機管理体制についてお聞きします。
 8月17日より、都市整備部、産業経済部などが安土総合支所に移転し、また危機管理課は消防署3階防災センターにあります。集中豪雨や地震などの有事の際には、本庁舎内に設置される災害対策本部とこれらの部署が連携をとり、情報確認、発信、資機材の調達、配信はどのように備え対応するのか、お聞かせください。
 2つ目に、新庁舎建設の計画では、有事の際には災害対策本部は3階に予定されており、多目的ホールや会議室などは避難所としてのスペースを考えておられますが、新庁舎内での避難所運営についてはどのようなお考えがあるのか、お聞かせください。
 また、大規模な災害時、被災者の避難が長期化した場合も想定されているのであれば、お聞かせください。
 3つ目に、安土地域自治区の設置期限があと3年となっています。今現在、期限後の方向性は決まっていませんが、選択肢の一つとして廃止された場合には、旧安土町各家庭に備えられている防災無線のその後の使用はどのようになるのか、お考えをお聞かせください。
 4つ目に、現在、J-ALERTが防災センターと安土総合支所の2カ所に設置されておりますが、先ごろ北朝鮮がミサイル発射し日本上空に飛来し北海道沖の太平洋上に落下するという事態が起こりました。北朝鮮の弾道ミサイルの発射は過去に例を見ない頻度であります。そのような緊急事態も想定しなければならない今日です。現時点で国より配信された場合、市民への情報伝達はどのようにされるのか、お聞かせください。
 以上、初問とさせていただきます。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) おはようございます、皆さん。
 それでは、ただいまの奥田議員の「公助」、市行政の危機管理体制についてのご質問にお答えをいたしたいと存じます。
 まず、災害対策本部と防災センター並びに安土総合支所との連携についてでございますが、有事の際の災害応急対策に関しましては、本市の地域防災計画において、地震発生時や風水害、土砂災害警戒時及び発生時の本部体制や活動内容等を定めております。
 本計画に基づき、水防、土砂災害対応計画において、本部体制では情報収集は総務部、市民部から成る庶務企画班、情報発信は総合政策部の連絡広報班、資機材等は都市整備部、産業経済部、水道事業所から成る資機材班及び調査指導班等と各部が対応すべき事項を班別に割り振り、各班の役割や防御活動を実施する上での必要な事項を定めているところであります。
 8月17日には、これから台風が最も接近する時期を迎えることから、先般の台風5号の検証もあわせ、各班の役割の再認識、徹底を図るべく、各班の班長会議を開催したところでございます。
 今後も、関連部署が連携し、検証を進めながら対応してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、新庁舎建設計画での避難所の考えについてでありますが、地域防災計画において、短期的に生活する場所を避難所とし、水や電気等の設備を備え、中期的に生活することが可能な防災地区の拠点となる施設を避難施設と定めております。
 新庁舎におきましては、現時点では市民が避難できるスペースを確保している段階であるため、避難所運営につきましては、今後関係機関、団体等との協議の上で検討してまいりたいと思っております。
 また、被災者の避難が長期化した場合には、地域防災計画に定めます応急仮設住宅の建設になると考えております。
 次に、安土地域自治区の防災無線についてでございますが、議員もご承知のとおり、安土地域自治区の設置期限はあと3年となっているところでありますが、新市基本計画においては既存の公共施設などの活用や相互利用の促進を図ることにより、少ない公共投資でより質の高い公共サービスの充実が可能となりますと明記しております。
 このことから、安土総合支所の施設自体は取り扱いが現状定まっているものではございませんが、防災無線は資産の有効活用の観点からできるだけ継続して活用する方向で検討してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、J-ALERTについてでございますが、日本に対し武力攻撃がなされた場合、内閣官房から消防庁送信システムを通じて対象市町のJ-ALERT受信機の自動起動装置が作動し、屋外拡声器や戸別受信機により市民に対し情報伝達する流れ、さらに内閣官房から消防庁送信システムを通じて携帯電話会社から対象区域内の携帯電話に緊急速報メールが配信される仕組みとなっております。
 また、報道機関を通じてテレビ等で情報発信をされます。
 本市におきましては、J-ALERT受信機は防災センターと安土総合支所の2カ所に設置しておりまして、安土総合支所のJ-ALERT受信機は屋外拡声器や戸別受信機を通じて安土地域の市民に情報伝達されます。
 このように、緊急時の市民への情報伝達は屋外拡声器や戸別受信機、また緊急速報メール、テレビ等での情報発信となります。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) それでは、再問をさせていただきます。
 まず、災害は今まで自然災害ばかりのことがほとんどでしたけども、今は北朝鮮がミサイルを発射することにより自然災害だけではなくなってきました。そこで、近江八幡市におけるJ-ALERTについて再問させていただきます。
 北朝鮮が中距離弾道ミサイルICBMを発射した場合、その早さはマッハ20、時速にすると2万8,000キロ、秒速にしたら8キロという、1秒間に8キロ飛ぶというふうにされておって、日本に到達するには約8分間で到達するであろうという予測をされております。
 J-ALERTが作動したら、国が求めている避難行動は3つであります。屋外にいる場合はできる限り頑丈な建物や地下に避難する。建物がない、物陰に身を隠すか地面に伏せて頭部を守る。屋内にいる場合、窓から離れるか窓のない部屋に移動するように国民に呼びかけておられますけども、しかし作動した自治体ではどこに逃げればええのかというふうな問い合わせが相次いだそうですし、しかしことしも含めて過去3回、J-ALERTが作動して国民には伝達されています。
 この間の東日本で作動した場合のときには、17の市町村がトラブルが発生し、情報伝達がしなかったよということも新聞報道などでは書かれておりました。しかし、近江八幡市はJ-ALERTが、今初問でも言わせてもらったとおり、防災センターと安土総合支所の2カ所にあるということなんですけども、このJ-ALERTが国から情報が来た場合ちゃんと作動するのであるか、そういうふうなテストはできているのかということをお聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市民部田村部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 奥田議員の再問にお答えをいたします。
 J-ALERTにつきましては、毎年、この同報系防災行政無線という設備になるわけでございますけど、この保守点検を行っておりまして、実は今月もこの14日にも業者によります点検作業を行う予定となってございます。
 また、作動関係につきましては、昨年11月29日に国でJ-ALERTの一斉情報伝達訓練というのがございました。こちらに参加をさせていただいておりまして、その際に正常に作動していることを確認いたしております。
 また、本年度におきましても、同様の訓練が行われるというふうにも想定されますので、こちらが行われる際は参加をさせていただいて、また動作確認をさせていただきたいと、このように思っております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) J-ALERTが作動した場合、我々市民はどういうふうな行動をとったらいいのかという、どういうふうにしたら身を守れるのかというのはまだまだわかりませんし、かというて市民の不安をあおるだけではないかというような感じもしますし、着弾してからJ-ALERTが作動するということも考えられます。発射してすぐにJ-ALERTが作動して市民に情報伝達されるのであれば、ある程度の国が示しているような避難行動がとれるかもわかりませんけども、着弾してからでは遅いというふうに考えますので、もう少し早い情報伝達の方法があるのであればまた考えていっていただきたいと思います。
 それで、今、安土総合支所と防災センターの2カ所にあるということなんですけども、ぜひともこれは要望としたいんですけども、新庁舎の建設の中で、J-ALERTも含めて市民の生命と財産を守るためにも先進的な情報システムを取り入れていただき、市内全域に正確な情報伝達をしていただき、安全・安心な近江八幡になるようにしていっていただきたいというふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願いします。
 それと、先ほどの安土地区の防災無線の話でありますけども、自治区の防災無線は現在アナログ無線であります。現在、デジタル無線の方向で移行しているところもありますけども、安土自治区が安土自治区じゃなくなった場合じゃなくて、その防災無線自体がいつまで使用できるのか、それをお聞かせいただきたいというふうに思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市民部田村部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 奥田議員の再問にお答えをいたします。
 アナログ無線、これは安土が今設置している部分でございますが、こちらは法的な部分から申し上げますと、平成17年12月に無線設備規則が改正されてまして、それにのっとりますと、平成34年ですね、34年11月30日までは現行の状態のアナログ機器のままで使用ができるというところは確認をいたしております。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) できる限り活用するということなんで、使える限りは使っていっていただきたいというふうに思います。
 それと、これは要望なんですけども、新庁舎の建設が済むまで、そういうふうに防災センターと安土総合支所と本庁と、資機材が、土のうなりは今たちまちはちょっとは備蓄してもらっておりますけども、そういった消防団に対する連携でありますとか、またそれぞれの関係団体と災害対策本部と安土総合支所の資機材とか、そういうふうな連絡、情報、引き取りに行くという方法の観点から、スムーズに行えるようにしばらくの間考えていっていただきたいというふうに思います。
 それと、新庁舎での避難所運営なんですけども、大雨や台風などはある程度予測ができる、今情報が入ってくるようになってますけども、地震に対しましては、今私がしゃべっている3分後に大地震が起こるかもわかりません。そのときに八幡学区の1割だけではなくて、平和堂に買い物に来ておられる方でありましたり、または八幡商業の高等学校の生徒が通学しているときであったりとか、いろんな人がおられるわけですが、そこでできるだけ多くの方々が新庁舎に入れるような方向で考えていっていただきたいというふうに思います。
 そういうふうな災害に対してもどういうふうにするかという想定をしていただきたいというふうに私は考えております。
 また、そのときに、近江八幡は観光客が非常にたくさんおられます。その中には帰宅困難者の方もおられると思います。そのときにはまたホテルなり宿泊施設なりと連携をとっていただいて、帰宅困難者の対応なども考えていっていただきたいというふうに考えておりますので、また今後もよろしくお願いしたいというふうに思います。
 それでは、3項目めの八幡学区の冠水対策について質問させていただきます。
 平成27年9月定例議会に、水害のない八幡学区と思われておりますが冠水による床下浸水が起こる地域がたくさんあることから、冠水対策について質問をさせていただきました。
 現在も水害が発生している地域は以前と同じ状態が続いており、大雨となれば消防団八幡分団は水防に伴う待機及び出動となっています。その時点での回答は、旧市街地八幡小学校周辺並びに多賀町余内、北之庄町における排水対策については、現地調査を実施した上で対策を検討し計画的に整備するよう取り組む、また八幡商業高等学校第2グラウンド周辺地域については、一級河川三明川に流れ込んでおり、滋賀県に対し早期に対策を講じるよう要望しているところであるとのことでした。
 現在までの進捗状況をお聞かせください。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 都市整備部小西部長。
             〔都市整備部長 小西正彦君 登壇〕
◎都市整備部長(小西正彦 君) 皆さんおはようございます。
 奥田議員ご質問の八幡学区における冠水対策の進捗状況についてお答え申し上げます。
 初めに、八幡小学校周辺地域について、八幡小学校から北側にある本町、池田町、北元町など区域の雨水排水対策調査を平成27年度において実施いたしました。
 調査結果につきましては、八幡小学校グラウンドの雨水排水について、その7割以上をグラウンド南側にある雨水幹線排水路へ放流する計画となっているにもかかわらず、現状は、グラウンド内の側溝内に土砂が堆積したことにより雨水の大部分がグラウンド北側の背割排水路に流れ込む状態となっておりました。
 また、背割排水路の市道横断部において、断面不足が見られ、本願寺八幡別院の下流部においては一部区間が逆勾配となっていました。
 これらの調査結果を受け、平成28年度においては、教育委員会により八幡小学校グラウンド内の側溝の土砂撤去を実施したところでございます。
 排水路断面の拡幅等については、順次計画的に取り組む予定でございます。
 次に、多賀町、北之庄町地先においても、雨水排水対策調査を平成27年度において実施しました。調査結果といたしましては、当該区域は流域に山間部を含むことから雨水排水量が多く、現状の排水路では断面不足であることが判明いたしました。
 この対策といたしましては、5つの案を検討し、そのうち4つの案は排水路の拡幅改修案でありましたが、現状の道路幅が狭く住居も密集していることから、いずれの案も施工が困難であるとの結果となりました。
 残り1案については、9,700立方メートルの調整池を築造する案で、5,000平方メートルの用地が必要となるものでございました。
 以上の結果により、当該区域の抜本的な排水対策は難しく、引き続き検討してまいりますが、時間を要することから、冠水被害が著しい北之庄町一部区域の排水対策を講じることとし、今年度詳細測量設計を実施する予定でございます。
 次に、八幡商業高等学校第2グラウンド周辺地域の雨水排水対策につきましては、一級河川三明川の抜本的な対策が必要であることから、従前より県、東近江土木事務所に対して対策を講じるよう要望を続けてきたところでございます。
 県、東近江土木事務所においては、今年度三明川のJR琵琶湖線南側の上田町地先から黒橋川の合流部までの区間についてプロポーザル方式により治水対策検討業務を発注する予定となっており、今後は県と市が協議調整しながら雨水排水対策を進めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) 八幡学区には、水による被害が余りないと思われがちですが、八幡小学校から八幡堀にかけて、また北之庄町、多賀町、八商第2グラウンド周辺、学区を流れる三明川の改修など、身近なところで冠水に悩んでいるところがあります。
 抜本的な解決にはまだまだ時間を要することも理解できますが、冠水に悩んでおられる方々のためにも継続した対応をお願いします。
 特に、三明川関連については、滋賀県において対策を検討するとの回答ですけども、市が地域住民の代弁者として県に意見を述べていただきたいというふうに思います。
 また、平成27年11月、滋賀県議会において高木県会議員が八商第2グラウンド周辺の冠水対策について質問していただき、回答にあった三明川の調査設計がなされるものと思います。
 周辺地域は通学路であり、生活道路が密集しています。県道も幹線道路であります。このような事情に鑑み、市当局におかれましても県に働きかけていただきたいというふうに考えております。
 八幡学区の冠水対策には、地域住民と行政が協力していただかなければ実現できないものと思っております。地域の方々が水害に悩まされることがなく、安全で安心して暮らせるよう、私も地元の議員として取り組んでまいる所存でありますし、冨士谷市長初め市当局の取り組みとお力添えをお願いいたしまして、要望とさせていただきます。
 今回、市民の生命、財産を守るため防災・減災対策を活発に取り組んで進めていっていただきますよう質問し、また丁寧な回答どうもありがとうございました。
 これで私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○議長(田中好 君) 以上で奥田孝司君の個人質問を終わります。
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