録画中継

平成29年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月13日(水) 個人質問
井狩 光男 議員
(1)中期財政計画 平成29年度見直しについて
(2)庁舎建設について
◆17番(井狩光男 君) おはようございます。世翔会の井狩でございます。私はプラス思考で質問を差し上げたいと思います。科目につきましては、2項目考えさせていただきました。
 まず、中期財政計画、平成29年度見直しについてご質問を申し上げます。
 財政は常に厳しい財政状況の中にあって、良質で効率的に市民に対してサービスが実施できるように行財政改革の着実な実施と地方債の減縮、積立金を確実に取り組んでいかねばなりません。
 去る8月29日に全員協議会におきまして、中期財政計画の見直しについて説明がありました。
 まず、28年度において財政効果のある取り組み実績として、1つに環境エネルギーセンターの稼働に伴う処理施設運営費の縮減、2つ目には中部清掃組合からの脱退による処理費用の削減、3つ目には土地開発公社の健全な状態で解散したことでの余剰財産の引き継ぎ、また市債の繰上償還、借入金の減少等、その他地方債の金利の軽減等を図り、またふるさと応援寄附金の基金への積み立て等、行財政改革に取り組んできた結果、平成27年度当初計画より地方債残高が25億円の減少、積立金におきましては、8億円増加し、財政状況は良化したとの報告でありました。
 なお、このような財政状況の中で篠原駅周辺の整備の完了など、次世代への礎となる市民生活に密着した施設整備の完遂に向けた継続的実施と子ども通院医療費助成の拡充など、積極的な施策を展開してきたとの説明であります。
 特に中期財政計画の策定に当たっては、行財政改革プランとの連携、事業や規模の選択、適正化を予算編成の指針とするとともに、決算状況、事業の進捗、あるいは社会の情勢、制度改正等、状況に基づいた将来見通しも含めて見直しをするとのことであります。
 なお、見直しに当たっては、将来的なリスクを最大限考慮し策定しており、計上された数値は今後の取り組みの中で財政リスクを払い、いかに良化するかとの観点から、市税等の徴収対策の強化、受益者負担の適正化、公共施設の新設等に伴う民間活用の促進、歳入の確保、業務の見直し、民間委託など、行財政改革プランを確実に進め、持続可能な財政基盤の確立に向け、改革を継続し責任を果たすと述べられておりました。
 そして、その見直しにありますが、平成28年度決算や29年度以降の既に決定している内容を反映したものであり、とりわけ市民皆様を初め大変な関心を集めるとともに、議会でも論議を重ねてまいりました市庁舎整備事業の庁舎建設工事費を95億円見込んだ財政見通しが示されました。
 平成27年度の計画設定当初と比較しますと、多くの指数は改善を示しております。特に借金であります地方債残高につきましては、平成31年度末354億円と推定されますが、当初計画をいたしておりましたのと比較しますと、13億円減少し、積立金残高につきましては、平成28年度末で139億円、当初と比較しますと8億円増加をいたしております。
 端的に言えば、借金は減って貯金がふえたと言えるかもわかりません。このことは行財政改革に取り組み、財政運営に工夫を凝らした結果であると認識をし、株式会社近江八幡経営トップに敬服をいたすところであります。
 そして、今回示された中期財政計画の見通しを分析しますと、庁舎整備については──ここんとこ大事ですよ、ちょっと聞いといてください。庁舎建設については、建設可能な条件が整ったと私は判断をしたところであります。
 しかしながら、見直しの財政を見通してみますと、地方財政残高は平成31年度に354億円を超え、現在比率でいいますと201.9%となり、さらに平成32年度にかけて200%を超える見通しが示されております。
 我々世翔会では常々健全な財政運営を考えるときには、地方債の残高は標準財政規模の2倍が限度であると申し上げてまいりました。平成28年3月に示された当初計画では、平成31年度210.8%、その後3年にわたっては200%を超える予測となっておりますが、比較しますと、リスク期間も改善はしているものの、一時的に200%を超えているという見通しになっております。
 そこで、お伺いします。これについてどのように考えておられるのかお尋ねをいたします。
 初問といたしますので、ひとつよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) おはようございます、皆さん。
 それでは、井狩議員の中期財政計画、平成29年度見直し版の地方債現在高比率に係るご質問にお答えを申し上げたいと存じます。
 議員ご指摘のとおり、平成27年度に策定しました中期財政計画の当初計画におきましては、平成31年度から平成33年度の3カ年にかけて最大210.8%と200%超過する見込みでございましたが、平成29年度見直し版におきましては、平成31年度から平成32年度の2カ年にかけて最大201.9%と、200%を超過する見込みでございます。
 中期財政計画では、地方債現在高比率の目標水準を標準財政規模、すなわち本市では175億円でございますが、175億円の200%、すなわち354億円と定めておりまして、目標達成に向けて鋭意取り組みを進めます。すなわち1.9%がオーバーしてるということになります。
 もともとこの財政計画というのは、立てた段階でそのような全ての状況で、逆に言いますと、何ら手を加えなくっていったときにこうなるという、やっぱり努力をするわけでございますから、それで当初210.8ということを予測しておったわけでありますが、やはり努力をさせていただいて、皆さん方のご理解、ご協力を頂戴する中で、201.9%、約9%ですね、良化したということが言えると思います。
 また、平成28年度には市債の発行を14億円程度減額させていただいておりまして、本年度におきましても、現在の予算において市債は34億8,950万円の発行予定にて計上させていただいておりますけれども、交付税措置のない市債及び交付税措置の低い市債の発行を抑制します。具体的に申し上げますと、これまでからも取り組んでおります歳入確保策の推進や事業費の精査を進めることによりまして、金額的には目標水準200%の指標をもととしております標準財政規模、先ほど申し上げました175億円の2%であります3億5,000万円を超える市債発行の抑制を行うか、歳入を確保した上で基金対応することにより、今年度末にも地方債現在高比率が200%を下回る予定をしているところでございます。そのことを申し上げて回答とさせていただきます。
○議長(田中好 君) 質問ありませんか。
 井狩光男君。
◆17番(井狩光男 君) ありがとうございました。財政、すなわち体で言いますと、心臓でございますので、一生とめることができない。ただし、借金を抱える、あるいはちょっと余裕ができるというところでは、心臓が速くなったり、あるいはちょっと心臓が遅いんちゃうかというふうなことになろうかと思います。健全な経営状態はまさしく財政のバランスに出てくるんじゃないかなというふうに思っとりますので、どうぞしっかりと運用をお願いいたしたいと思います。
 再問をいたします。
 ただいまは地方債残高費率についてのご回答をいただきました。借金と預金とはまあまあ表裏一体の関係にあると思います。歳入と必要経費がある程度決まった中で、借金を多く借りれば、預金の切り崩しは少なくなると思います。反対に借金を少なくすれば、どうしても切り崩しを多くしなければならないということは明白であろうかと思います。
 当局は市債と基金のバランスという言葉を使って説明をされておりますが、この市債と基金のバランスの考え方についてお聞かせをいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総務部益田部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 井狩議員の市債と基金のバランスに係る再問にお答えをいたします。
 議員ご指摘のとおり、市債を多く発行すれば、基金を取り崩さずに済み、後年度活用すべき財源として残せますが、後年度負担となる市債の返済となる公債費が増加します。一方、市債を少なく発行すれば、後年度の公債費の負担は少なくて済みますが、基金の取り崩し、いわゆる貯金の取り崩しにより後年度活用すべき貯金は少なくなります。
 市債と基金につきましては、一方だけが良化すればよいのではなく、市債と基金がバランスよく良化しなければならないと考えております。そのバランスも現時点のバランスではなく、後年度の負担を十分に鑑みた中でバランスを保つ必要があると考えているところでございます。
 よって、中期財政計画では、平成31年度の計画期間としながらも、平成36年度までの財政見通しを見通すことにより、その将来負担を勘案し、市債と基金のバランスを保つために、先ほどからお尋ねの地方債現在高比率は標準財政規模の200%以内を目標としておりますが、その設定目標だけではなく、キャッシュフロー上、安定して財政運営ができるように、積立金現在高比率を最低限標準財政規模の25%、いわゆる175億円の25%、約44億円を残すと、以上を積み立てるという目標もあわせて設定しておりますので、その中で持続可能な財政運営の確立を努めていきたいというように考えているところでございます。
○議長(田中好 君) 質問ありませんか。
 井狩光男君。
◆17番(井狩光男 君) ありがとうございました。なかなか借金と預金というもののバランスは難しいものがあろうかと思います。しかしながら、先ほど申しましたように、健全な持続可能な財政運用をしっかりとやっていただいて、未来の近江八幡を、22世紀の近江八幡を花咲くようにご尽力を賜りたいと思います。
 では、2つ目の質問の庁舎整備等についてご質問を申し上げます。
 新庁舎整備には6つの整備方針、これは前回も申し上げたと思います。1つには、まちづくり、交流、防災、環境、福祉・教育、そしてコストバランスと、以上の整備方針の上に計画設計がされ、他の市町には見られない全て一元化された業務内容ができる庁舎、新庁舎の建設がされます。また、当初の建設にかかわる費用としては、本庁舎で84億円、立体駐車場等その他で11億円、合計95億円というふうに聞かされ、今日まで進められてきました。しかし、いよいよ最終の段階の実質設計に入り、年内には入札、発注となるとこであろうかと思います。そして、先日の第32回の市庁舎整備等特別委員会の中で、当局から説明がありました。一部立体駐車場が平面駐車場に変更、また外部倉庫類を文化会館の敷地に建設、あるいは環境に配慮されたエコボイドも変更と聞きました。これは昨日の川崎議員がかなり厳しく質問されておりましたので、内容は一緒だと思います。このことは当然のことながら、コストバランスやまた施設設備等を十分に検討された結果と存じ上げております。しかしながら、新庁舎の6整備方針であります、特に交流、あるいは福祉・教育の場、そして地域防災の強化の整備がなされることが先進的な新庁舎になるということでありますので、この変更されたことが大きな6事業に影響があるのかないか、ひとつお聞かせをいただきたいと思います。
 また、立体駐車場が平面駐車場に変更になったために、来庁される皆様には不便さが生じることは明白であろうかと思います。不足する駐車場対策はどのように考えておられるのか、そしてまた職員さん、あるいは公用車、車全体社会、車全体に対しての対策というものをどういうふうに考えておられるのかということをお尋ねをします。
 なおかつ、これから先ほど申しましたように、年内にほぼ発注ということであれば、それまでの大枠の大筋をお聞かせいただきたい。これを初問とします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
             〔総合政策部長 青木勝治君 登壇〕
◎総合政策部長(青木勝治 君) 皆さんおはようございます。
 井狩議員お尋ねの新庁舎建設についてのご質問にお答えをいたします。
 基本設計からの主な変更点については、さきの市庁舎整備等特別委員会でもご説明させていただきましたが、この場をおかりして改めてご説明させていただきます。
 1つ目は、立体駐車場を取りやめて平面駐車場に変更いたします。これについては、市民、議会からのご意見を鑑みまして、駐車場の配置や想定される駐車台数、また利用可能な周辺の市所有地、さらには将来に向けた駐車場のあり方などについて再度検証し、コストバランスなども考慮した総合的な判断により変更いたしました。
 2つ目は、倉庫類の設置場所の変更です。これは基本設計で立体駐車場1階を倉庫と計画しておりましたが、立体駐車場の取りやめにより再検討したものでございます。その結果、基本設計では備蓄倉庫を文化会館敷地内に設置することとしておりますことから、同じところに倉庫類を集約することにより、見直し前よりさらに車両の出入りがスムーズになり、より機動性の向上が図れるなど、効果が大きな変更点となりました。
 3つ目は、エコボイドを3カ所から2カ所とし、エントランスの吹き抜けの構造を見直しました。これについては、エコボイドの設置による空気の流れをシミュレーションし、解析を行った結果から、自然通風や冷暖房の効率性を考慮して見直しました。
 基本設計時からは大きくこの3つを変更いたしますが、建物本体の整備で配置する機能や施設については大きな変更はありませんので、6つの整備方針がぶれたり、先進的な目標達成に影響を及ぼすことはございません。
 次に、駐車場につきましては、基本計画で示しています来庁者推定必要駐車台数は約270台としておりますが、実施設計作成中の現時点においては、敷地内で134台、警察署跡地で約120台、計254台を確保できるものと見込んでおります。それでも、数字の上では基本計画と比べて16台分の減ではないかというご指摘もあろうかと思いますが、市民などの来庁者用が当然優先されるべきという考え方に立ち、現市役所南別館のさらに南側などの周辺の市所有地は、議員用や公用車用として駐車台数98台分を見込んでいますが、そこを来庁者用として共有するなど、一時的な最大数についても吸収し切れるよう対策を講じていく予定をしておりますので、現実問題としては、駐車場台数の不足にはならないものと考えております。
 しかし、十分な推計をいたしましても、新たな思わぬ課題が生じないとも限りませんので、本市では近江八幡市低炭素まちづくり計画など、環境に関する計画も掲げておりますことから、将来は公共交通機関の利用促進や、さらには本年5月の自転車活用推進法の施行により、今後一層国や県市、事業者などに自動車依存の低減と自転車の利用促進の施策が求められることから、身近なところではございますが、まず職員の通勤や出張などには公共交通機関や自転車の活用を促進し、また議員の皆様にもご協力いただき、あわせて公用車のあり方や事業の見直しなどにより、車両台数の削減に努めていきたいと考えております。
 最後に、今後のスケジュールにつきましては、現在取り組んでおります実施設計を11月に完了し、年度内の建設工事の契約を目指して進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問ありませんか。
 井狩光男君。
◆17番(井狩光男 君) ありがとうございました。同僚議員からけさこんな折り込みを見せていただきました。たしか変更されておりますところが詳しく載っております。広報の方に申し上げたいんですけれどね、これ字が小さ過ぎて読みづらい。もう少しポイントだけをしっかり押さえて、こんな細かい字、老眼鏡外したら何にも見えない。親切丁寧は結構ですけれども、これ結構しっかり内容が書いてますので、その辺をひとつ注意して、皆さんに周知していただきたいと思います。
 再問をいたします。
 ただいまの回答では、設計上の変化が生じても6整備事業については何らぶれないということ、着実に進めていくということを理解いたします。
 同様に新庁舎の規模につきまして、それぞれの整備方針の充実のために具体化されていると思います。基本計画では、行政サービス機能として、当初1万6,310平米、にぎわい交流機能として3,690平米、合計2万平米と想定されておりましたが、ただいまのコストバランスや設備等の変更を検討されて、現時点では何平米となっているのか。また、各会議室だとか、あるいは防災室だとか、極論すれば、市長室がどんな大きさになっているのかというふうなところがありましたらお聞かせをいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総合政策青木部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 井狩議員の再問にお答えいたします。
 現在の実施設計作成中の庁舎規模でございますが、本庁舎は地下駐車場を除いて床面積が約1万8,500平米と外部倉庫類は別棟で約660平米であり、全体規模としては約1万9,160平米となります。その内訳は、行政サービス機能が約1万5,170平米でございまして、にぎわい交流機能が3,990平米となりますが、初問でお答えしましたとおり、6つの整備方針がぶれたり、先進的な目標達成に影響を及ぼすことはございません。
 次に、各諸室についてでございますが、新庁舎は五十年、百年の計で計画をしておりますので、時代の変化や新たな環境に柔軟に対応し、進化できる庁舎としております。オープンフロアを主に設計し、可能な限り共用使用することで全体スペースの縮減に努めております。また、必要な専用室については、関係部署と協議を重ね、機能性や効率性を考慮した有効な床面積として設定をしております。
 例えば災害対策本部でございますが、基本計画時では200平米を理想としていたものを精査いたしまして、約155平米としております。
 また、市長室などの特別室の専用室などは、総務省の起債許可標準面積を参考とすると、90平米程度となります。また、他市の先行事例を調査しますと、市長室は平均で約80平米、副市長室は約50平米でございます。現在の新庁舎の設定は、市長室を71.8平米、副市長室を55.2平米と設定しておりますことから、妥当な面積であると考えております。
 他の専用室についても精査し、設定しておりますので、過大な設定にはなっていないと認識しておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 井狩光男君。
◆17番(井狩光男 君) ありがとうございました。決して質素なものを倹約して安く建てる、こんなばかなことはありません。建てるときには、目いっぱいの見えを張って、いいものをしっかりと建てていただくということが近江八幡の商人根性だと思います。
 先日、安土の支所を少し訪問させていただきました。約100名の職員が向こうへ移られて、あの8月の暑い短時間であれだけの執務室を整備されたというのは、私は大変なご尽力があったと思います。そしてまた、執務されてる方が生き生きとされてます。ただし、どういうのか、市民さんはあそこまでちょっと足を運んでいただかにゃいかんということもあって、大変ご不便をかけると思います。この2年間我慢していただいたら、どこにも劣らない、いい市庁舎を建てていただくということになります。我々も全身全霊努力させていただきます。行政も力を合わせて建設に向かって前向きに立ち上がっていきたいと思います。ひとつよろしくお願いしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で井狩光男君の個人質問を終わります。
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