録画中継

平成30年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
2月28日(水) 個人質問
奥田 孝司 議員
(1)セルフメディケーション税制について
  ①どのような目的をした所得控除なのか。
  ②対象となる世帯の所得控除を受けるための条件について
  ③従来の医療費控除との併用について
(2)観光振興について
  ①DMOの進捗状況について
  ②観光案内看板の設置及び見直しについて
  ③観光振興計画の見直しについて
  ④観光地への移動交通の工夫と充実について
  ⑤観光地周辺の交通渋滞緩和について
◆6番(奥田孝司 君) 政翔会の奥田孝司です。議長より発言の許可をいただきましたので、大きく2項目質問させていただきます。
 春という言葉が多く使われる時期となりました。早速あしたから、3月1日より7日間、春の火災予防運動が始まります。全国の火災発生件数は年間で約3万6,000件発生しております。春は空気も乾燥し、風の強い日も多くなります。火の取り扱いには十分注意していただきたいというふうに思います。
 また、湖国に春を呼ぶ天下の奇祭左義長祭が17、18日に行われます。うちの町内も連日連夜、たいまつづくり、山車づくりに若衆初め私、また長老の方々でも参加していただいて、よい山車が奉納できるように頑張って作成しております。当日を皆さん楽しみにしていただきたいというふうに思います。また、奉納される左義長が事故なく無事奉納されることを願うものであります。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 広報「おうみはちまん」2月1日号にて、平成29年分所得税の確定申告の受け付けで、税の申告について特集されていました。2月16日から3月15日までは確定申告、市県民税の申告期間でありますが、今回の申告より医療費控除の特例としてセルフメディケーション税制という新しい所得税の控除の制度が設けられました。
 セルフメディケーションについて、世界保健機関WHOは、自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすることと定義しています。超高齢社会の現代、生活習慣に気を配り、薬の知識を身につけて軽い症状であればOTC医薬品、一般用医薬品などを利用することが求められています。
 そこで質問させていただきます。
 1つ目に、このセルフメディケーション税制とはどのような目的をした所得控除なのですか。
 2つ目に、対象となる世帯の所得控除を受けるための条件についてお聞きします。
 3つ目に、従来の医療費控除とセルフメディケーション税制とは併用することができるのであるか、お聞きいたします。
 以上、初問とさせていただきます。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) それでは、奥田議員のセルフメディケーション税制についてのご質問にお答えいたしたいと思います。
 初めに、セルフメディケーション税制の目的についてお答え申し上げたいと存じます。
 これまでは、病院での治療費等だけが医療費控除の対象となっておりましたが、国民の健康寿命が延伸する社会を実現するためには、自分自身で健康を管理し、軽度な身体の不調は自己治療、自主投薬することも重要であることから、一定の医薬品の購入についても医療費控除の特例としてのセルフメディケーション税制が平成29年分の申告より創設されたものでございます。
 これは、急速な高齢化が進む今日、医療費が今後も大きく増加することが予測される中で、医療費の増大をできる限り抑えることにもつながるものでございます。
 次に、所得控除を受けるための条件についてお答えを申し上げます。大きく2つの要件がございます。
 まず1つは、申告者自身がセルフメディケーション税制の適用を受けようとするその年の分に健康の保持増進及び疾病の予防への取り組みとして一定の取り組みを行っている場合が対象と、これはなります。
 具体的には、保険者が実施する人間ドックや各種健診などの健康診査、またインフルエンザワクチンなどの予防接種、さらに勤務先で実施される定期健康診断、特定健康診査や特定保健指導、また市が実施をしますがん検診などが上げられます。
 2つ目として、その年の分に自己または自己と生計を一にする配偶者、その他の親族のために特定一般用医薬品、要するに医師によって処方される医療用医薬品から薬局などで購入できる医薬品に転用された医薬品の購入費が1年間で1万2,000円を超えていることが適用要件となります。
 なお、このセルフメディケーション税制の対象となる医薬品は、その医薬品のパッケージにセルフメディケーション税制の対象商品である旨を示す識別マークが掲載されているほか、薬局などで購入されましたレシートにもその旨が表記されております。
 次に、従来の医療費控除とセルフメディケーション税制の適用が併用できるのかのご質問でございますが、セルフメディケーション税制は、医療費控除の特例につき従来の医療費控除との選択適用となりますので、いずれか一方を選択して適用を受けることにもなります。
 したがいまして、このセルフメディケーション税制の適用を受けることを選択した場合は、従来の医療費控除を受けることは、これはできません。
 また、セルフメディケーション税制の適用を受けることを選択して申告書を提出した場合には、その後において更正の請求や修正申告等によりその選択を変更することはできませんので注意が必要であるかと思います。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) 近年はドラッグストアがたくさんできて、そこで薬を買って処方して直していくということも考えられます。また、私の町内も今度ドラッグストアが1軒できますので、またこの税制については利用できたらいいなというふうに考えます。
 それでは、再問させていただきます。
 サラリーマン世帯など忙しい人などは、すぐに病院に行く間もなく市販薬で治す人も少なくないと思います。そういった方々には、このセルフメディケーション税制はありがたいものだと考えます。
 手続について質問させていただきます。
 対象となる世帯の所得控除を受けるための一定の取り組みの証明方法について、手続は簡単にできるのでしょうか、お聞きいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総務部深尾理事。
◎総務部理事(深尾甚一郎 君) 再問にお答えします。
 先ほども申し上げましたとおり、まずもって申告される方が定期健康診断などの一定の取り組みを行っていることが要件とされているため、世帯に関係なく申告者自身が取り組みを行っていない場合は、控除を受けることはできません。
 一定の取り組みの証明方法といたしましては、取り組みを行ったことを明らかにする書類を申告書に添付するか、または申告書を提出する際に提示する必要があります。
 この一定の取り組みを行ったことを明らかにする書類としまして、具体的には予防接種の領収書または予防接種済み書、定期健康診断の結果通知書、各種健診の領収書または結果通知表などで、これら書類に氏名、取り組みを行った年、取り組みを行った保険者、取り組みに係る診療を行った医療機関の名称もしくは医師の氏名の記載があるものが必要です。
 なお、領収書や結果通知表を用意できない場合は、勤務先または保険者に一定の取り組みを行ったことの証明書をもって書類にかえることもできますので、よろしくお願いします。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) 従来の医療費控除は病気やけがをされた方が受けられるものでしたけども、これは従来の医療費控除は健康な人には関係のない税制でありましたけども、予防に努める人に係る制度で、誰でもが受けられる可能性があると思います。
 知らなかった、誰も教えてくれなかった、そんな方も多いように思われますので、今後関係する部署で周知されるようにお願いしたいというふうに考えますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、大きく2項目めの観光振興について質問させていただきます。
 日本には四季折々の豊かな自然、美しい景観、多彩な文化、地域性など、多種多様な観光資源があります。観光とは、各地域の取り組みにより地域独自の資産、資源を掘り起こし、それに付加価値を加えブランド化し、広報や広告等により全国、世界に通用するコンテンツに醸成し、結果、地域外、国内外から人、物、金を集めることにより、地域にとって持続可能な社会、雇用を創出する総合的戦略産業であると言えます。
 また、観光は関連産業の裾野が広く、その波及効果は絶大で、産業政策として地域経済の活性化に大きく貢献できると思われています。
 近江八幡市に訪れる観光客は年間約400万人を超えていると言われています。本市には幸いにして地域資源として観光資源が多数あり、それらをうまく活用し外貨流入も含めて地域活性化や雇用促進につなげていくことを考えていかなければならないと思います。
 そこで質問させていただきます。
 1つ目に、DMOの進捗状況をお聞かせください。
 2つ目に、観光案内看板の設置、見直しについてお聞きします。
 提出させていただいた資料をごらんください。これは、観光物産協会の事務局に資料を提供していただきました。
 これを見ていただいたら、歩行者が見られる道しるべは破損してあったり書いている字が薄れて見えないものも複数あります。それと、白雲橋を越えたところの案内看板は車による接触で破損してあります。この上の2つは旧市街地の道しるべとしてナンバーが1番、2番、3番とつきながら道しるべになっておる。これは雨風に打たれて上の字の表示は全く見えなくなったりしていますし、この右側の上の2つの写真は誰かが当たって屋根がもう破損してあります。
 次のページをめくっていただくと、案内看板でも近江商人町並みであったり資料館であったり、1.4キロであったりとか0.9キロであったりとか、この左側の一番下の写真になりますと、かわらミュージアム0.4キロと指しています。これは、歩行者のための誘導看板であるのか車のための誘導看板であるのか、ちょっと定かではありません。まして、かわらミュージアムまで車で行くことはちょっと困難であるかなというふうな感じはします。
 右側の一番上の写真ですけども、これはちょっと字が見にくいんですけども、まだ近江八幡市衛生プラントと書かれております。近江八幡市衛生プラントは昭和50年代であるかというふうに思いますが、もう衛生プラントも現在ありませんし、いまだにこの看板が残っているという状態にあります。
 その下の2つの写真は、これは観光客に対して道を広がって歩かないでくださいよという立て看板でありますけども、ここには景観を非常に重視してほしいなというふうなことを考えておりまして、その下の立て看板は関係ないときはブルーシートで覆われているので、これはブルーシートで覆うより一回一回取り外して、またその時期が来たら取りつけに行っているほうが景観としてはいいのではないかというふうに考えております。
 これについて見直し、修理、書きかえは早急に必要であると考えますが、いかがでしょうか。
 また、会派からの提言書にも書かせていただきました、観光地周辺地域においては駐車場への誘導看板の設置が交通渋滞の緩和策としても有効と考えます。観光地への誘導看板は国道8号線、湖周道路、県道2号線から発進、受け入れ、循環していくほうが有効であると考えますが、お考えをお聞かせください。
 また3つ目に、近江八幡市観光振興計画は平成25年3月より見直されていませんが、観光客の入り込み数やインバウンド、環境など変化しています。見直す計画はあるのか、お聞かせください。
 4つ目に、観光振興計画、施策の展開の中で、円滑な移動を工夫する都市基盤の整備があります。まちづくり研究会の観光推進部会で新たな観光マップ、ルートの策定が必要である、歩くルート、自転車ルート、自動車ルートなどの検討が必要であると提言させてもらいましたが、移動交通の工夫と充実について、今後の対策についてお聞きします。
 5つ目に、観光地周辺の交通渋滞緩和のお考えをお聞かせください。
 市道白雲宮内線及び八幡堀周辺の交通安全対策、また観光の視点からと生活道路の視点からをお聞かせください。
 以上、初問とさせていただきます。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
             〔総合政策部長 青木勝治君 登壇〕
◎総合政策部長(青木勝治 君) それでは、奥田議員の観光振興についての大きく5項目にわたるご質問にお答えいたします。
 まず初めに、DMOの進捗状況についてのご質問についてお答えいたします。
 観光庁が進める日本版DMOとは、地域の自然や町の風景、またお祭りなどの風習や食の伝統文化など、地域にある観光資源に精通し、地域ブランドの形成や情報発信、市場調査、観光戦略の策定などの観光のまちづくりを地域と協働で行う法人のことでございます。
 この日本版DMOについては、本市でも近江八幡市まち・ひと・しごと創生総合戦略において、近江八幡版DMOの設立を掲げ、平成28年3月には、その構想推進会議での審議を経て形成計画を策定し、平成32年度までに国における日本版DMO法人の登録を目指しております。
 その進捗状況といたしましては、平成29年5月には、形成計画の第1ステージであり、DMO法人登録の前段階である候補法人に一般社団法人近江八幡観光物産協会様が登録されました。
 平成29年度におきましては、法人登録の要件の一つであり運営組織のかなめとなる事務局専従者の人材やその雇用方法について、観光物産協会とともに全国のDMO法人での雇用の実例などの情報を収集し、検討を行ってきたところでございます。
 また、地域の観光経営推進を担うDMOの収益化や地域事業者の自立につながるよう、行政の役割と分担に基づき、広域観光ブランディング事業として市内周遊モデルツアーの実施や地域産品の販売促進に向けた調査事業に取り組んできたところでございます。
 今後は、DMO委員会を設置し、法人の組織化など、日本版DMO法人登録に必要な要件について協議検討を行うこととなります。
 平成30年度では、まず事務局専従者の確保に取り組みたいと考えており、特定の経歴や資格などの要件はないものの、観光に関する各種データの収集や分析、それらを踏まえた観光のブランディングや戦略策定などを継続的に行う専門人材とそれに伴う財源の確保について観光物産協会と協議し、委員会に諮ってまいりたいと考えております。
 市としましては、DMOの形成は行政主導で実施していくものではないという原点を踏まえつつ、今後も委員会の設置や法人登録に必要な要件などの協議において支援を行ってまいりたいと考えており、新年度予算において、旅行消費額、満足度、リピーター率などの本市を訪れる観光客の実態を調査し分析する観光消費額等調査事業の予算計上をさせていただいております。
 議員におかれましても、DMO法人登録に向け、ご理解とより一層のご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
 次に、大きく2つ目の観光案内看板の設置見直しについてのご質問にお答えをいたします。
 議員ご指摘のとおり、観光案内に限らず、本市が設置主体となっている各種の案内看板や道路標識の中には、破損しているものや表示が不明瞭なもの、また旧施設名での表示、さらには施設自体がない看板がございました。本市を訪れる方や市民に誤解を招くこととなり、申しわけなく思っております。
 早急にこれらの点検を実施し、修繕や撤去、内容の書きかえなどを行ってまいります。
 また、現況の案内看板などによる観光案内につきましては、本市では急務となっていますインバウンド対策とカーナビゲーションシステムなどの普及を踏まえ、従来の案内看板の整備よりも、まずICT情報通信技術を活用した観光案内を進め、一定の成果を上げているところでございますが、一方従来の案内看板の整備についても必要性を認識しております。
 つきましては、平成30年度におきまして多言語表示を含めた市内の観光案内看板の調査実施を考えており、当初予算に計上しております。
 調査では、議員ご提案の国道8号線、湖周道路、県道2号線の市外から本市に入る各道路での情報発信、市内観光地への受け入れ、循環の誘導方法も含め、表示内容だけではなく、設置場所やその箇所数の分析、検討を行い、観光客らを適切に駐車場や観光地へ誘導することにより、課題である観光地周辺の渋滞緩和を図り、観光客の利便性や回遊性の向上につながる観光案内に向けて鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、観光振興計画の見直しについてのご質問についてお答えをいたします。
 本市の観光振興計画は、地域の特性である豊かな文化遺産や自然環境を整備活用するとともに、文化財保護、自然環境保護との調整に留意しつつ、個性ある観光都市づくりを実現することを目的に、現行の新市基本計画に即して、平成25年3月に策定したものであり、この計画に基づき、各種の観光振興を推進しているところでございます。
 なお、この計画期間は特に定めはなく、当初はおおむね10年間の中で見直すこととしておりました。議員ご指摘のとおり、この間、観光を取り巻く環境は大きく変化し、とりわけ本市におきましても外国人を初めとする観光客の増加、新たな観光関連施設の設置、情報化の進展に即した観光ICT環境の整備、またいわゆる観光地周辺の交通安全対策の必要性など、さまざまな変化をもたらしております。
 本市の観光は、これまで先人たちが築き大切にしてこられた生活や文化、風景を受け継ぐ町であることが多くの観光客にとって魅力の一つであると考えており、一過性のブームや現在の観光入り込み状況のみにとらわれることなく、中・長期的な視点から市場ニーズなどを把握し、将来にわたり何度も来訪してもらえる観光地づくりを進めていこうと考えております。
 こうしたことを踏まえて、観光を取り巻く環境の変化への必要な対応を図るべく、平成30年度に策定予定の第1次近江八幡市総合計画との整合性を踏まえて観光振興計画の見直しを行ってまいります。
 次に、観光地への移動交通の工夫と充実についてのご質問にお答えをいたします。
 本市の観光入り込み客数は年間400万人を超えるまで増加し、自家用車での来訪が多い中、環境負荷の低減や観光地周辺道路の混雑緩和を図るために、公共交通機関と自転車や徒歩を組み合わせた来訪及び周遊ルートの提案が必要であると考えております。
 本市では、観光物産協会と連携し、自転車などの活用の取り組みとして市内を自転車でめぐると観光案内所や指定の観光施設などで入場料の割引や特典があるクーポン券配付事業を実施し、成果を得たところでございます。
 また、昨年度から、本市も参画しております滋賀プラス・サイクル推進協議会において、自転車での琵琶湖一周、いわゆるビワイチ促進の取り組みとして、参加者を支援するサイクルサポートステーションの設置を進めておりまして、本市ではレンタサイクル店やコンビニエンスストア、飲食店など、計21カ所に設置をされております。
 また、主に湖周道路を走るルートから観光地など内陸地へ参加者を誘導する観光周遊ルートの設定、いわゆるビワイチ・プラスにも取り組み、周遊コースの紹介チラシを配付し、本市の旧市街や安土地域への周遊が増加しております。
 しかし一方で、県整備のよし笛ロードなど自転車道路の老朽化に伴う改修や、人と自転車と、車と自転車と人の分離による交通安全対策も同時に行う必要があると認識しており、県主催の自転車推進関係会議などでも改修提案を再三行っております。
 そのほかに、本市では、左義長祭やはちまん堀まつりの特に多くの観光客を迎える際には、市役所駐車場と市営小幡観光駐車場とを結ぶパーク・アンド・バスライド事業を行い、観光客らの利便性を損なわないよう取り組んでおります。
 平成30年度におきましては、本市の観光パンフレット作成の予算を計上しておりまして、自転車や徒歩などにより本市の町並みや自然風景を楽しんでいただける周遊ルートを提案し、周知してまいりたいと思っております。
 最後に、観光地周辺の交通渋滞緩和についてのご質問のうち、特に渋滞が激しい市道白雲宮内線についてお答えをいたします。
 市道白雲宮内線、日牟礼八幡宮前道路については、重要伝統的建造物群保存地区の中にあり、日常の生活、通学に利用する道路となっております。ここが民間事業者の出店や観光客の増加により交通渋滞が顕著となり、車と歩行者による交通事故発生の危険性が年々高まりつつあり、特に観光シーズンは危険な状態となってきました。
 このことから、平成19年度以降、地元自治会を初め周辺事業者や日牟礼八幡宮様などの関係者、市の観光や交通、市道管理の各関係課、警察署などを含めた交通安全対策会議を重ねてまいりました。
 当初は、春と秋の観光シーズンにおいて、一方通行や大型車両乗り入れ禁止などの自主規制による対策を試行的に講じてきましたが、観光客が倍増し、この対策では十分な効果が得られず、近年は観光シーズンに限らず週末にも渋滞が発生する状況となっております。
 狭いエリアにもかかわらず、観光客の駐車を認めることが主たる原因として、抜本的な解決策への転換を求める声が地元自治会を中心に大勢を占めるに至りました。
 このため、平成29年春の試行においては、日牟礼八幡宮への参拝者に配慮して楼門北側に一定台数の駐車スペースを確保しながら、それ以外の市道沿いの未舗装部分について駐車禁止とし、観光客らの歩行ゾーンの確保、車と歩行者の通行の分離を図る方法で合意に至り、試行結果ではおおむね好評を得ました。
 秋の試行では、春の試行をベースに七五三時期ということで、祈祷者用駐車スペースの確保に配慮した上実施をし、春以上の好結果を残しました。
 大転換を図った平成29年春、秋試行の良好な結果を踏まえて、ことしの春の試行は後退することなく、さらなる改善を図るため、12月の対策会議においてそれぞれの利害関係や立場を乗り越えて交通安全対策としての理解を求め、2月23日開催の対策会議は長時間にわたって関係者全員一致による合意形成を目指し、議論を重ねましたが、残念ながら不調に終わりました。
 そのため、当初予算承認後に警備内容を示し、実施する入札選定や市民やバス会社等への十分な周知期間が確保できない事態に至り、やむなく今春の交通安全対策の実施を見送らざるを得ない状況となりました。
 議員におかれましては、これまでも幾度となく本件に関しご質問していただき、また対策会議への参加もいただいておりますが、春試行の見送りという状況にご理解をいただき、あわせて市としましては、ことし秋の観光シーズンに向けての対策会議において効果的な対策の提案を行ってまいりたいと考えておりますので、お力添えをよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) ありがとうございます。今も言われたとおり、八幡堀周辺の交通安全対策に皆さんが参加されていますけども、なかなか合意に至らなかったということが非常に残念であります。
 DMOは、平成28年3月策定の計画の中で、DMOの目的は、より地域経営的視点に立った観光地域づくりのエンジンとなる組織の設立を目指すものとなっています。
 最近では、観光まちづくりと呼ばれる取り組みがふえているように感じます。観光まちづくりは、地域の恵みや持ち味を大切にし、生かしながら次世代に向けてその利用可能性を引き継いでいく持続可能な地域発展を目指し、地域住民がみずから主体性と問題意識を持って、ともに地域のあるべき姿を模索しながら、これに向けて取り組む内発的な運動によって、住んでよし、訪れてよしの地域づくりを実現するようにしなければならないと考えます。
 間違ってならないのは、観光を振興させるために地域をどう変えていくのかではなく、地域を振興させるために観光をどう活用するかであるかと思います。観光のための地域づくりではなく、地域づくりのための観光となるように考えていかなければならないと思います。
 地域の元気あるいは活力、地域に対する誇りや愛着、それは地域住民が望ましいと考える地域像について語り、共有を図りながら地域が抱える課題にともに向き合い行動するプロセスから生まれるように思われます。
 それが契機となり、観光に取り組むことでそれぞれの地域で地域の恵みや持ち味が生かせる機会が生まれ、近江八幡市の観光がより豊かになることを提言させていただきます。
 それでは、再問に入らせていただきます。
 先ほどの資料提出させていただきましたけども、この近江商人町並み1.4キロ、日牟礼八幡宮1.3キロ、資料館1.2キロ、村雲御所、瑞龍寺1キロ、日牟礼八幡宮0.9キロと書いていますけども、これぐらいのというたら失礼かもわかりませんけども、大体1キロ前後の看板でありますと、わざわざそこに車を誘導したら、これが交通渋滞を起こす原因の一つでもあるというふうに私は考えます。
 1キロ前後の観光地への誘導看板は、市営駐車場であったりとか駐車場に誘導する看板にかえていただければ交通渋滞の緩和の対策としてなるんではないかというふうに私は考えます。
 ですから、こういうふうな目的地、市街地の八幡堀周辺であったりする看板は国道8号線から市内に入ってくるところ、湖周道路から市内に入ってくるところに取りつけてもらうほうが私は有効であるというふうに考えますので、またよろしくお願いしたいと思います。
 この案内看板の設置、修理、見直し、例えばこんだけ出させてもらいましたが、資料の中の写真で例を挙げて、これはどこの部署が担当されるのであるか、お聞かせください。
 また、そこが大規模自動車道なんか県が担当しているということであれば、どこの窓口が近江八幡市は担当するのか、お答えいただきたいというふうに思いますのでよろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 奥田議員の再問にお答えします。
 全て今把握しているわけではございませんが、市の観光、文化観光の部分であったりとか、それからまたいわゆるルート案内の看板につきましては、県道とか国道の表示のあるものについては県もしくは、または公安の設置ということも考えられますし、それからこの左下の大規模自転車道につきましては正式な名称は大規模自転車道でございますけども、よし笛ロードは愛称ということでございまして、これは県道分かなというふうに思っております。
 それぞれ所管が、あと分かれると思いますけれども、順次、先ほども初問で申し上げましたように、調査をしていくということの中で調べていきたいと思っております。
○議長(田中好 君) 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) そしたら、これは全て文化観光課が担当されるという認識でよろしいですかね。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) まず、それぞれどこのものかというのを調査で確認させてもらった上で、それぞれの主たるべき所管で対応していっていただくという形でお願いしたいと思います。
○議長(田中好 君) 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) 回答の中に早急にという言葉がありましたので、この誘導看板について、駐車場に誘導するという看板はできるだけ早く、できるだけ早くというか早急にやっていただきたいというのが地域の願いでありますので、そこはよろしくお願いしたいというふうに思います。
 また、2つ目の再問に入らせていただきますけども、こういった看板を、看板とかの資金の確保、安定的な資金の確保、観光に対するこういったことについて質問させていただきたいというふうに思います。
 京都市では、観光宿泊客から、国際文化観光都市として魅力を高めるため及び観光の振興を図る施策に要するに充てることを目的とした宿泊税を財源として、観光を取り巻く情勢の変化に対する受け入れの環境整備に使われています。
 近江八幡市においても、例えば観光案内サインの設置や修理、自然、歴史、文化遺産の保全や修理を目的に、駐車場代や入場料などに京都市のような政策を考えてはと思いますが、考えを聞かせていただきたいと思います。
 でも、これは受益者負担という観点からいきますと、どうしてもネガティブなイメージがついてまいります。何でそれを払ってまで高い料金、今まで500円でできたところを520円払って、何で高くなったんやという、どうしてもそういったマイナスなイメージがつきまといますけども、観光案内看板の設置を目的とした、これは受益者負担である、目的を明確にしたら私は協力してくれはる人がたくさんいるのではないかというふうに考えます。当局のお考えをお聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 奥田議員の安定的な資金の確保についての再問にお答えいたします。
 議員ご指摘のとおり、京都市では、ことし10月から条例に基づきましてホテルや旅館などの宿泊料金に一定額を課税する法定外目的税である宿泊税を東京都や京都府などと同様に徴収されておられます。
 一方、本市の場合につきましては、法定外目的税を徴収しておられるそれらの都市とは異なり、対象となる大規模な民間駐車場や多くの宿泊施設もございません。
 本市の観光は、豊かな自然や歴史、文化遺産に加え、特定の新しい集客施設により入り込み客数が倍増している状況がございますので、法定外目的税の徴収が困難な側面があると思います。
 しかしながら、観光客の増加によるインフラ整備などの財源の確保は重要な課題であると考えておりまして、資金の確保策に関して検討を進めてまいりたいと思います。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) ありがとうございます。
 入湯税なんかは目的税ですので、観光、消防、環境などに使われているということなんですけども、どれぐらいが観光の施策に入っているかなんかはちょっとわかりにくいところもありますけども、形として明確にこれは何をするためにこの税を徴収するんかということが書かれていれば、そういったマイナスなイメージがつかなくなるんではないかというふうなことを考えます。
 検討していただくという回答でありましたので、近江八幡市には年間480万人と言われています。480万人が、1人1円ずつ徴収したら480万円になるわけですから、そんな大きな額ではなくて、多少の額でも徴収したらそういった観光施策に使われるんではないかというふうに考えます。
 それで、今、年間480万人と言いましたけども、大規模な地震災害などが起こった場合、そこに昼間観光客がたくさんおられて、その観光客に対する対応については災害時どのように考えておられるのか、お聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 奥田議員の大規模な地震災害時の観光客に対する対応の考えについての再問にお答えいたします。
 大規模な地震が発生した場合、道路の寸断や公共交通機関の不通により観光客が帰宅困難者となることが想定され、その場合、情報伝達の手段と一時滞在施設の確保が重要であると考えております。
 まず、災害が発生した場合、情報伝達の手段としましては緊急速報メールや防災行政無線の活用により観光客の方々へ防災情報を発信し、また避難誘導につきましては市内の観光地へ職員を派遣するとともに、観光物産協会などにも協力を要請し対応してまいりたいと考えております。
 また、平時から市内のホテルや観光地に避難所等を記したパンフレットの配付について協力をお願いしていきたいと思っております。
 次に、一時滞在施設の確保につきましては、市内の避難所やその他の公共施設を活用することになりますが、多くの観光客により対応が困難な場合、民間のホテルや観光施設、関係機関にもご協力をお願いし、観光客への防災対策に努めてまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) これについては、以前、防災対策の中に防災計画の見直しについても質問させていただきましたので、危機管理課にも係るというふうに私は考えておりますので、そちらからの観点からでも、また考えていただきたいというふうに思います。
 また、避難所も地域の方々を想定しての避難所になっているかというふうなことを思いますので、避難所運営についても、また観光客に対応できるような避難所運営にしていただきたいというふうに思います。
 あと、ルート観光について一応要望させていただきます。
 昨年5月に、公共の利益を増進させる自転車交通を拡大するとの基本理念を盛り込んだ自転車活用推進法が施行されました。立法化にこぎつけた背景には、超高齢社会によりハンドルを握ることができない高齢者がふえることへの懸念や移動の選択肢拡大を求める強い声があったと、2月9日の新聞で自転車活用へ環境整備をという記事がありました。
 自転車活用推進法の計画の中には、都道府県、市区町村は区域の実情に応じた自転車活用推進計画を定めるように努めるというふうに書かれておりますので、インフラ整備なんかでは大変かとは思いますけども、この目的は高齢者が免許返納したときに自転車を活用するために、交通安全に気をつけてという部分もありますし、それが大きなことやと思いますけども、これに自転車活用推進法については中には観光面のことも書かれております。
 ですから、自転車による交通が、二酸化炭素等の環境に深刻な影響を及ぼす物質及び騒音、振動を発生しないという特性及び災害時において機動的であるというなどの特性を有することとなっておりますので、近江八幡市におかれましては各観光だけではなくて、それぞれの部署がこれは関係してくるというふうに思います。都市整備部もそうでありますし、危機管理課もそうであるかなというふうな感じはしますし、これについては近江八幡市全体でこの自転車活用推進法について考えていただいて、今後の施策に取り組んでいっていただきたいというふうに思います。
 観光につきましては、また地域においてメディアなんか情報発信することにより、観光客が非常に多く訪れて交通渋滞を起こすきっかけになったりとか、観光地周辺の地域にとっては非常に大変深刻な問題がたくさん出てきております。それは近江八幡市だけではなく、全国どこに行っても、観光地周辺には交通渋滞の課題であったりとか自然を破壊していく観光客がいるなど、いろんな課題が出てきておりました。
 この課題を解消していただきますよう、また地域活性化、雇用促進につながるように、一番初めに言いましたように、そういうことにつながるように要望し、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で奥田孝司君の個人質問を終わります。
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