録画中継

平成30年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
7月9日(月) 代表質問
田中 好 議員
(1)議第54号:一般会計補正予算関連について
  ①予算編成概要中「安全・安心」「子育て」について
  ②給食センター施設維持管理事業について
  ③安土マリエート改修工事について
(2)補正予算と条例案件の関連する議案について
  ①市長の給料減額予算と給与に関する一部条例改正について
  ②議第54号・システム改修に関する予算について
  ③議第61号・子ども医療費助成条例の一部改正について
(3)新市長の今後の市政運営について
  ①選挙公約等の内容について
(4)旧安土元気園に関する問題について
  ①取組みの進捗状況について
(5)庁舎建設に関連する全ての課題について
  ①選挙公約・情報誌の内容について
  ②庁舎建設と財源運営について
  ③新庁舎建設について
◆16番(田中好 君) 皆さんおはようございます。近江湖誠会の田中でございます。
 このたび西日本を中心に、豪雨により多くの被害がもたらされました。亡くなられました方々に対し心から哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われました皆様に衷心よりお見舞いを申し上げるものでございます。
 改めて自然災害の恐ろしさを知るとともに、防災の大切さを痛感した次第であります。
 このたび私ども志を同じくする者4名、橋、中田、西津、そして私田中が近江湖誠会の保守系会派を結成いたしました。保守本流の精神のもと、信念を貫き、ぶれることのないよう誠心誠意、また誠実に努めて、そして議会制民主主義、二元代表制主義に、大切さを心に市議会議員として責務に邁進してまいる所存でございます。そして、市のため、市民の皆様のために力を注いでまいる覚悟でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。
 それでは、これより近江湖誠会の代表質問を行います。さきの2会派の質問と何点か重なるところがございますけども、同日に発言通告をいたしておりますし、そしてまた再問にも関連をいたしますので丁重な回答をお願い申し上げたいと思います。
 今回は、大きく5項目について行います。
 まず大項目1つ目、一般会計補正予算、肉づけでございますけども、予算編成概要の中に、安全・安心、子育て分野を重点的に施策展開を図るための予算として掲げているが、この施策を市長の任期中にどのように展開していこうとしているのか、具体的な施策の取り組みを問う。
 給食センターの修繕について、空調施設にふぐあいが生じているとあるが、改めて具体的な内容を示してください。
 あづちマリエートの改修工事の予算について、具体的な財源内容を示してください。
 次に、大項目2つ目に、補正予算と条例と関連する議案について伺います。
 市長の給料や期末手当30%減額の根拠と市長の給与に関する条例の一部を改正する趣旨と目的の説明を求めます。
 子ども医療費助成制度の改定に向けて、窓口手続の簡素化に向けたシステム改修に関する予算について、システム改修の具体的な内容とその必要性を示してください。
 そして、現物給付に伴う医師会など関係医療機関との調整が必要と思われますが、その調整は行われているのか。また、これら医療機関への支払い業務がふえることに伴う職員への影響はないのか。説明を求めます。
 子ども医療制度は、子どもの命と健康を守るためにはこの制度拡充の取り組みは必要であり、大変重要な施策であるので、あらゆる角度から議論をし慎重に審議することが大切であると考える。このたびの一部改正は、さまざまな課題や、そして他に及ぼす影響、問題点が多々ございます。
 そこで懸念する数点について問います。
 この条例は、子育て施策であるとともに福祉施策の一環でもあると思いますが、市長は福祉施策をどのように考え、どのように捉まえられているのか、お伺いします。
 所得制限を廃止するということは、高所得世帯も対象となりますが、福祉施策の観点、真の福祉事業から見れば疑問を感じますが、この点についての考えを問います。
 所得制限を廃止することにより、対象となる子ども医療費とその医療費助成額がどの程度増加すると見込んでいるのか、医療費無料化による年間での金額はどの程度を想定しているのか、伺います。
 ある大学の事例研究で、現物給付と償還払いと比較されている調査では、現物給付をすれば医療費の7ないし8%増加するという結果が報告されています。今回の条例改正ではその増加をどの程度見込んでおられるのか。無料化することによりコンビニ受診が助長され、小児科医師や小児科開業医さんが疲弊し、小児科医師不足につながるなど懸念されますが、本市におけるそのような懸念はないのか。また、そのようなことに陥らないようにどのような対策を考えているのか、お伺いいたします。
 医療費助成は地方単独事業であり、一般財源から支出するものであり、毎年度必要な経費となることから、この助成金の財源の捻出はどのように考えているのか、また医療費助成額がふえれば義務的経費が増加することとなり、財政の硬直化が一層進むと考えられるが、この点についての考え方はいかがか。
 国民健康保険料への影響を心配いたします。医療費がふえれば保険料財源の被保険者の持ち分がふえることとなりますが、国保への影響が生じると考えるが、当局の考えを問います。
 この条例は継続していかなければならないと思います。財源がなくなったら、厳しくなったからといって途中でやめることはできないと思いますが、当局の考えを、見解をお示しください。
 次に、大項目3番目には、今後の市長の市政運営に関する事柄についてと市長就任後初めてのこの6月定例会において所信の挨拶の中で、市長は、として今後4年間の政策ビジョン等を掲げ、どのように取り組んでいくのか、方針の所信表明を聞けるものと耳を傾けさせていただいたわけでございますが、選挙公約に掲げた文言を並べただけで、余りにもあっけない表現に愕然とした次第であります。
 公約を述べるんではなく、市長、行政トップとしての今後4年間の政策や施策、そして方針について、いま一度具体的に示してください。
 所信表明で聞くことができませんでしたので、市政運営についての代表の質問の初問は、選挙公約または市民活動されていました情報誌やビラを改めて拝読したものの中から7点ほど上げさせていただいて、今後の市政運営を伺います。
 心の通う町にと掲げておられますが、人として心というものは何事にも変えがたい本当に大切なものでございます。市長は今回の選挙で大変な多くの皆様方にお世話になられました。その皆様方に対して、感謝の気持ちを、心を決して忘れてはいけないと思います。
 そこで、この心についての市長の考えや思いを示してください。
 小・幼・中学校の現場教育予算の充実とは何を意味しているのか、具体的な説明を求めます。
 近隣市町に劣る介護要支援者、介護支援の充実とは何をしようとしているのか、また本市が劣る部分とは何か、説明を求めます。
 クリーンで公平、公正な市政を掲げているが、具体的に示すとともに、今日まで何が公平公正でなかったのかを説明を求めます。
 既存庁舎の即時耐震対応実施とあるが、既存庁舎とはどこのことか。実効性のある防災計画の策定と避難施設を掲げているが、避難施設の定義について市長の考え方を問うとともに、本市の避難施設の状況について市長が知っている限りのことを示してください。
 あわせて、八幡学区の避難施設についてはどのように対応しようというのかを問います。
 防災機能を備えたコミセンの整備に優先的に取り組むとありますが、防災機能とは具体的に何を指すのか、明確に答えられたい。
 次に、大項目の4点目には、旧安土元気園に関する問題について問います。
 過去3回のそれぞれの定例会でこの本会議場において、旧元気園に関する問題について一連の公募などの取り組みについて不正疑惑ありきと質問がなされております。また、情報誌でも不正、疑惑ありと言い張って大きく話題になっております。市長もそのことに乗じる形で元気園公募問題疑惑解明として、選挙公報紙や情報誌に掲載されておりますが、その後どのようになったのか、今現在、どのような推移なのか、進捗状況を問います。先日の代表質問と重なりますが、発言通告をいたしておりますので回答を願います。
 最後の大項目5項目めには、庁舎建設に関連する全ての課題、問題について問います。
 庁舎問題につきましては、一大事業であり最重要課題であるため、今日までの経緯、経過を顧みて、問題点について質問を行い、そしてこれからの一日も早い庁舎建設に向けて進むようしっかりと議論を行いたく、市長に伺います。
 この質問の前に、改めて申し上げますと、庁舎建設については本会議場において、また特別委員会等々で10年間もの長きにわたり、真摯にかつ熱心に議論を交わし、慎重審議を行い、市民の皆様とともに考え、そして知恵を結集して、さらには公正公平、何の曇りもなく、市民の議会で議決を得て着工しました本市の一大事業であります。それをいとも簡単に解除という私どもの常識では考えられない行動に出て、今市政の混乱、騒動を起こしているのに対し、遺憾の意を抱くとともに、新市長に、新庁舎に期待を膨らませておられる方々にとっては極めて複雑な気持ちでおられることと察します。
 庁舎関連の最初の質問は、一連の問題点を公報、選挙公約や情報誌などに掲げてある文言から伺います。
 公約には、ぜいたく100億円庁舎より云々とあります。ぜいたく100億円の庁舎と言っているその根拠は、具体的な説明を求めます。
 また、情報誌には、建設費については100億円から50億円にして5ないし6億円の違約金を払っても45億円の節約とあることに対して問います。
 50億円の庁舎の内容を具体的に説明を求めます。また、違約金5ないし6億円、時には10億円とも掲載されておりますが、この根拠について詳しく説明を求めます。
 次に、庁舎建設と財政運営の観点から質問を行います。
 市長は、選挙前の声明文で次のように述べられております。近江八幡市の財政は、さらに非常識な短期間に大型の公共施設を連発したことで危機に瀕していると。そして、本市の財政が危機に瀕していることは、現状の単年度決算がいかに黒字であろうと、基金が139億円も積み上がっておろうと、広報紙でどのような説明がなされようと、市の作成している中期財政計画と公共施設等総合管理計画を見れば歴然としていると言っております。いわゆる破綻していると言っているのも同様でございます。
 市長は、選挙公約の中で、庁舎は行政機能を特化させ、既存の施設を利用し、建設費を50億円程度に抑制する建設設計に見直しをすると述べておられます。
 そこで問います。
 建設費50億円に抑制することにより、市の財政危機は回避できるという考えなのか。また、市長の財政運営の考え方のもとで見直した中期財政計画を示し、議会や市民に説明すべきと考えるが、いかがでしょうか。
 開会日挨拶では、持続可能な財政運営を図るための考えを示されなかったから、今後の財政運営方針を示してください。
 今回の補正予算に財政が危機的と述べられておられるにしては、これまでの大型の継続された事業費が計上されていることに対しての考え方を問います。
 新庁舎建設取り組みと建設時期は平成35年完工と述べられている観点から問います。
 市長が原告の一人である近江八幡市庁舎整備計画に関する公金支出、契約締結等差しとめ請求訴訟の中で次のように述べられております。庁舎整備計画を策定するに当たっては、事業費の総額と将来の財政負担、すなわち将来の財政負担の観点からどのぐらいの事業費が適切であるかの観点を考慮するべきであると。また、市の財政的限界との兼ね合いでどのくらいの大きさの庁舎が適切かということも考慮すべきと述べられておられます。
 その内容を踏まえまして、第三者委員会での議論が今年度中と言われましたが、現庁舎の耐震化などの調査など、これらも含めまして市庁舎整備計画の策定から工事計画、予算上程、工事入札、工期など、平成35年度完工に向けた具体的なスケジュールを示されたい。
 事業費の総額と将来の財政負担やどのくらいの大きさの庁舎が適切かについては、計画の中で考慮すべきと訴訟で述べられておりますが、その計画はこれからであり、現段階では当然示されておりません。その根拠が明白でないにもかかわらず、新庁舎は50億円程度と市民に訴えられております。この根拠を示してください。
 利用する既存の施設はどの施設で、どのような行政機能の分担を行おうとしているのか、利用する施設の耐震化は図られているのか。また、その施設の耐久年数は残り何年で、その維持管理費用の総額はどの程度なのかを問います。
 市長が市民活動の声明文で、このまま建設を執行していけば将来の市の財政から失われる額は莫大なものになると言っておられます。これは庁舎のみの維持管理費の比較であって、既存の施設を利用するのであれば、それが全体の維持管理の比較をしなければならないと考えるがいかがか、回答を求めます。
 今回の代表質問は、市長の考え方や方針など、そしてもろもろの説明が必要なため、多くの回答を市長に求めております。このたびの定例会は、市長就任後最初の定例会で、市民の皆様方は非常に興味深く、そして注目されていると思います。市民の皆様にわかりやすく、真摯に、丁寧に回答いただきますようお願いして、初問といたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理 君) おはようございます。
 まず、冒頭、田中議員からもおっしゃっていただきましたように、西日本を中心とする今回の豪雨で亡くなられた皆様に心から哀悼の意を表しますとともに、多くの被災された皆さん方にお見舞いを申し上げたいと思います。
 それから、さきに井狩議員にも前回おっしゃっていただきましたように、このワールドカップで活躍いただきました乾貴士選手に市民栄誉賞を授与することにいたしましたので、この場をおかりしまして皆さん方にご報告をさせていただきたいと思います。
 それでは、田中議員のご質問に順次お答えをしてまいりたいと思います。
 まず、補正予算に関する市長公約の実現に向けた取り組みについてのご質問にお答えいたします。
 6月補正予算の中での子育てに係る取り組みでございますけれども、1点目は、放課後児童クラブの拡充に向け民間事業者による施設整備に取り組むとしております。
 平成30年度の放課後児童クラブの利用者数は1,082名となり、昨年度と比較して92名の増加となっております。利用率は就学児童の22.6%となり、昨年度より1.8%増加し、今後も利用ニーズの高い小学校区ではさらに増加することが見込まれております。
 昨年度は、安土小学校区において民間事業者による放課後児童クラブの整備に取り組み、4月に開設することができました。
 今年度も引き続き、利用者の増加が見込まれます小学校区において平成31年4月開設に向けて施設整備を計画しており、民設民営による事業者を広く募集し、開設費用の一部を補助する予算を計上しているところでございます。
 また、2点目は、子育て情報アプリの構築に取り組みます。
 若い世代のスマートフォン保有率は90%を超えており、95%以上がSNSを利用していることから、若い世代への情報発信にスマートフォン向けメディア対応が欠かせないと考えております。
 情報の発信につきましては、行政情報だけでなく民間情報や子育てサークルを初めとする団体情報など、子育て世代の当事者参画による取り組みの工夫を取り入れ、今後はこの子育て情報アプリを本市の子育て支援の主要ツールとして活用し、地域社会全体で子育て世代を支援する取り組みに発展させたいと考えております。
 続きまして、市長給与、期末手当30%減額についてのご質問にお答えをいたします。
 この市長給与30%減額につきましては、さきの市長選挙におきまして私自身の公約とさせていただいたものでございまして、政治に携わる者の一人として当然市民の皆さんとの約束を実現すべく、提案させていただくものでございます。
 趣旨、目的につきましては、これまで市の財政状況について私が指摘してきたものといたしまして、このように私みずから市長として覚悟と姿勢を示し、律するものと考えているところでございます。
 30%削減、年間で約420万円程度の減額につきましては、条例により特別職、一般職等の給料が定められていることや削減することの影響を鑑み、最大限の減額としたものであります。
 地方自治体の政務をつかさどる市長としての現状を踏まえた覚悟、姿勢を示すものとご理解いただければと思います。
 続きまして、補正予算と条例案件の関連議案についてのうち、議第54号システム改修に関する予算についてのご質問にお答えいたします。
 今回のシステム改修につきましては、通院に係る子ども医療費助成の無償化に当たり、現物給付とするためには助成対象者に福祉医療助成券を発行する必要があり、福祉医療助成番号の新設等、10月から本市が新たに導入する電算クラウドシステムの改修が必要となります。
 また同時に、国保連合会のシステムを現物給付に係る福祉医療助成番号の新設やレセプト審査及び医療費助成請求業務に対応するための改修が必要となるため、システム改修等の補正予算を計上しておるところでございます。
 医師会等の関係機関との調整につきましては、今回の条例議案をご可決いただいた後、早急に滋賀県の三師会、病院協会等への説明及び調整を行ってまいりたいと考えております。
 また、医療機関への支払い業務の増加による職員への影響につきましては、現物給付に伴う審査支払い業務を国保連合会に委託するため、現行施設の通院分の償還払いにおける窓口手続事務がなくなることから、職員の負担は軽減されるものと考えております。
 次に、議第61号子ども医療費助成条例の一部改正についてのご質問にお答えします。
 まず、福祉施策をどのように考え、どのように捉まえているかというご質問についてでございますが、先日、井狩議員のご質問でもお答えしましたとおり、市行政の基本は住民の福祉にあり、公共の福祉の増進は地方公共団体に課された責務であると考えております。
 市民の皆様の声を大切にしつつ、子育てや介護、健康の福祉施策の充実に取り組んでまいりたいと考えております。
 今回の子ども医療費助成につきましては、子育て環境を整えるため、子育て支援施策推進の一つであると考えております。
 子育て世帯の医療費負担を軽減し、生活に係る出費を安定させ、住んでよかったと思われる町を目指していきたいと考えておりますので、ご理解いただきたくよろしくお願いを申し上げます。
 次に、所得制限の廃止による医療費助成額の増加についてでございますが、他市町村の状況から1割程度の増加を見込んでおり、平成31年度予算を適正に計上してまいります。
 今回の制度改正による年間での必要経費は、通院分の医療費助成費が1億5,720万1,000円、入院分の医療費助成費が649万8,000円、レセプト審査手数料等の必要経費が1,263万9,000円、子ども医療費助成制度全体で1億7,633万8,000円と見込んでおります。
 次に、無償化によるコンビニ受診の助長についてでございますが、先日、北川議員にお答えしましたとおり、重複頻回受診についての訪問指導事業を行うとともに、市民への適正受診に向けた啓発を検討してまいりたいと考えております。
 次に、国民健康保険料への影響についてのご質問についてですが、今回の通院分に係る医療費助成の対象の子どもの人数が国民健康保険加入者1万6,796人中、750人程度であり、子ども医療費助成による国民健康保険料への影響は少ないと考えております。
 次に、医療費助成に係る財源と財政の硬直化に係るご質問にお答えします。
 井狩議員の代表質問でもお答えしましたとおり、施策方針としては、ソフト重視へと前市政から大きく方針転換しましたけれども、持続可能な財政運営が肝要なことは言うまでもありません。第一義的には、行財政改革プランを推進し、歳入確保、歳出改革していくことが重要と考えております。
 また、例えば施策方針を転換しましたことから、基金のあり方も転換し、仮称ですけれども、子ども・子育て支援基金として特定目的基金を創設し事業に充当すると、財政硬直化の指標となる経常収支比率に影響もなく、各行政分野の施策に影響を与えないと判断しております。
 当該事業の継続性につきましては、人口減少、少子化、社会保障制度や医療制度等が社会経済情勢の変化とともに今後10年間でどのような時代、どのような社会を迎えるかは、誰も確実な予測をすることはできません。
 したがいまして、当該事業については未来永劫になると指摘されているところでございますが、今展開しなければならない必要な施策について、一定期間の財源を確保して事業を実施し、その事業の効果等を評価していくことが重要であり、一旦実施したらとめられないという考えは市税の無駄遣いの一因となる発想でもあり、その時勢に応じた施策のあり方を含めた対応が必要であると考えております。
 引き続きまして、お尋ねの今後の市政運営に関する質問のうち選挙公約等の内容に関する今後4年間の具体的な政策や施策、そして方針についてお答えを申し上げます。
 まちづくりに関する具体的な施策につきましては、さきの議員の代表質問でもお答えしましたとおり、ハートフル、心の通う町、クリーン、オープン、公平、そして夢のある町、また訪れたい町ナンバーワン、この3つの方針のもとに具体的施策を進めていく所存でございます。
 まず、1番目のご質問の心の通う町の中の心についての考え方ですけれども、これにつきましてもこれまでお答えいたしましたとおり、隣の人の痛みがわかり、悩みを分かち合える心を持って親身に相談に乗れる市役所づくりを進めたいということでございます。
 2番目の幼・小・中学校の現場教育予算の充実が何を意味しているのかというご質問でございますけれども、まず幼稚園の現場教育予算の充実につきましては、教材や備品等の購入予算を確保し、幼児教育の内容充実と環境整備を実施するとともに、幼児教育の質が担保できるよう必要な人員確保に努めたいと考えております。
 また、小・中学校につきましても、学校と教育委員会が連携を図り、また各業務の効率化を図りながら取り組みを進めているところでございますが、さらなる教育現場予算の充実によりまして、教育大綱の基本理念にもありますふるさとに愛着と誇りを持つ近江八幡の子どもたちを育て、子どもたちが生き生きと健やかに学校生活を送れることを目指していきたいと考えております。
 3番目の近隣市町に劣る介護要支援者支援体制に関するご質問でございますけれども、本市は近隣市町と異なり、従前の介護予防通所介護、介護予防訪問介護に相当するサービスについては継続しておらず、他市町村に劣るとの理解から支援体制の充実を公約とさせていただいたところでございます。
 一方、本市では、市独自の介護予防、生活支援サービスの創設に向けて、制度改正に先駆け平成26年度から新たな通所型サービスを想定したモデル事業を開始し、効果的な介護予防プログラムを検証した上で総合事業への移行を進めてきたこと、また平成29年度には従前相当サービス利用者の実態把握調査に基づき、従前相当サービスによる専門的支援の必要量を精査し、従前相当サービスの廃止と市独自の介護予防、生活支援サービスに重点を置いた整備を拡充するという取り組み方針を確認したところでございます。
 地域での居場所としてのいきいき百歳体操や地域のふれあいサロン等とともに、地域の皆様が中心となって運営いただける通所型サービスへの転換と充実に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 4番目の具体的なクリーンで公平、公正な市政についてのご質問でございますけれども、さきの議員のご質問にもお答えしましたとおり、特定の人、特定の業者に偏らないことを心がけ、市政や政治への信頼感をさらに強めていくため掲げておるところでございます。これまでがどうであったのかということではございません。
 5番目の既存庁舎の即時耐震対応実施の既存庁舎とはどこを示しているのかについてのご質問については、現庁舎と安土支所を予定しておるところでございます。
 次に、避難施設についてでございますが、災害時には、少なくとも学区ごとに、自家発電装置や受水槽及び汚水処理施設等の防災機能を備え、中期的に避難生活が可能な施設が必要であると考えております。
 島、老蘇、馬淵、桐原、武佐学区につきましては施設整備が完了しており、岡山学区につきましては現在整備中であり、年内完了予定であります。
 その他八幡、北里、安土学区と沖島についても同様の設備を備えた施設の整備が必要と考えておりますので、地元の意向を踏まえ、協議を進めてまいりたいと考えております。
 災害発生時に安心・安全な避難生活が確保できる施設の選定と中・長期的な避難生活が可能となるように受水槽や自家発電装置等の施設整備が重要であると認識をしておるところでございます。
 引き続きまして、旧安土元気園に関する問題についてのご質問にお答えをいたします。
 旧安土元気園の公募の疑惑解明につきましては、関係書類の確認調査を行ったところ、公募に関連した事務処理手続については手順に従い進められており、施設調査後の公募要領に定めた選定基準に基づき、適正に審査、選定されたことを確認しております。
 また、平成28年9月に県に提出しております計画調査票については、今後の整備に関する所要見込み額調査の性格のものであります。
 本市が第4期近江八幡市障がい福祉計画に位置づけていた地域生活支援拠点の整備実現に向けて、市の責務として国、県の予算の枠どりのために提出したものと確認しております。
 次に、取り組みの進捗状況につきましては、さきの北川議員の質問にもお答えしましたとおり、公募により整備運営法人として決定した社会福祉法人三穂の園が県に対する事業申請の手続を進め、今日まで県との協議等を進めておられるところであると認識しております。
 今後につきましては、滋賀県より法人に対し整備費補助金の交付内示の通知があり次第、施設の整備工事等に着手され、来年4月の開所を目指していかれることになり、その経過の中で市といたしましても必要な事務調整等もさせていただきたいと考えておるところでございます。
 次に、庁舎建設に関する課題、問題点についてのご質問でございます。
 まず最初に、市庁舎建設契約の解除につきましては、選挙の結果民意によるものでありまして、これが見境のないものであるという認識は一切いたしておりません。また、現在、市政に混乱が起きているとの認識は全くいたしておりません。まず、そのことを冒頭申し上げておきたいと思います。
 それでは、ご質問内容にお答えをしてまいりたいと思います。
 まず、市長選挙の公約等においてぜいたくな庁舎計画であるとされた根拠は何かということでございますが、ひまわり館等の既存施設の活用とあわせ、延べ床面積を抑制し、さらには可能な限り豪華な仕様を避ければ、庁舎建設はもっと安価に済ませることが可能であるという趣旨で申し上げていたものでございます。
 次に、50億円庁舎の内容を具体的にということでございますが、さきの6月臨時会でも申し上げましたとおり、建設工事費や賠償金等を公約にしていなかったことはご承知いただきたいと思っております。
 それを前提とし、あくまで目安として本庁舎4,720平米及び安土支所3,059平米、これを合わせて約8,000平米が最低必要と考え、これに建築単価として40万円を乗じて金額として32億円程度、これに加えて現本庁舎及び安土庁舎の耐震化関連の費用と想定されます賠償金などの目安、これを合計額を合わせて目安として申し上げていたというところでございます。
 次に、中期財政計画に係るご質問にお答えを申し上げます。
 中期財政計画につきましては、毎年前年度の決算状況、事業の進捗、社会情勢、制度改正などの状況に基づき、将来見通しも含め見直すこととしておるところでございます。
 前年度の決算につきましては、5月31日に出納の閉鎖を行い、現在はその内容の整理や分析等を進めているところであり、この内容を反映させていただいたものを8月ごろをめどに公表させていただく予定としております。
 この反映には、庁舎整備事業の状況も含めて反映したものとさせていただきたいと考えておりますので、ご理解のほどお願いを申し上げます。
 続きまして、財政運営方針に係るご質問にお答えを申し上げます。
 財政運営においては、地方自治法第2条第14項に「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」とあります。
 その時宜に応じたさまざまな行政課題や政策に効果的、効率的に対応したサービスを講じるとともに、効果の薄れた施策については見直しを進める等、行財政改革に取り組んでいくことが重要であると認識しております。
 このような見直しや施策を進める前提におきましては、地方自治体が永続的に存続していくということは当然の前提であり、持続可能な財政運営に基づく自治体経営が必要なことは言うまでもありません。よって、中・長期的な財政状況を見据えながら健全財政の維持に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 続きまして、継続した大型事業に係るご質問にお答えをいたしたいと思います。
 選挙公約においても、ゲートボール場を含む運動公園2期工事の早期推進とさせていただいておりましたように、高齢者を初めとした市民の健康増進につながる施設の整備等については、継続して進めていかなければならないと考えております。
 今般、国の補助採択もいただきましたことから、補助金の事業費に応じ事業費を計上させていただいたものであります。
 できるだけ国の補助金を活用することにより、市の財政負担の少ない形で施設整備を進めていきたいと考えているところでございます。
 実際のところ、市民が何を求めているのか、どういう施設を求めているのかということを的確に認識しながら、大型の事業は進めていくべきであると考えておるところでございます。
 続きまして、市庁舎整備に係ってのスケジュール等につきまして回答を申し上げます。
 さきの6月の臨時議会でも申し上げましたとおり、平成35年の完工に向けて進めてまいりたいと考えておりますが、6月21日に市庁舎対策室を設置したところであり、具体的な作業工程や資金計画等については、同室において今後検討を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いを申し上げます。
 次に、新庁舎を50億円程度とした根拠とのご質問ですけども、新庁舎を50億円程度と申し上げたことはございません。先ほど申し上げましたとおり、必要となる延べ床面積を算定根拠とした建築費、耐震化関連及び賠償金などの合計額を目安として申し上げたものでございます。
 次に、利用する既存施設とその分担についてでございますけども、さきの井狩議員へのご質問にお答えしたとおり、近江八幡市公共施設等総合管理計画において、施設の耐用年数、耐震化、維持管理費などの精査を十分に行い検討してまいりたいと考えております。
 施設の特定は今後の作業となりますが、耐震化が図られているものあるいは耐震化を図った上での利活用があるもの等いろいろあります。総合的に考えてまいりたいと思っております。
 最後に、既存施設を利用するのであれば、本庁舎だけでなく、分散する庁舎機能全体の維持管理費を比較しなければならないのではないかというご質問につきましては、既存施設の状況を十分に把握した上で、利用する施設を選定し、維持管理費等の試算を行い、活用する施設全体の比較を行った上で判断する必要があると考えております。
 なお、今後人口が減少していくであろうこの社会を考える上で、一旦大きな庁舎をつくってしまえば、それが根雪として後世まで、50年、60年、場合によっては100年も大きな市民の負担となっていくということを考え合わせ、既存の施設があれば、縮小する場合にはいつでも縮小が可能であるという状況にあるという状況になるということをあわせてご理解賜りますようよろしくお願いを申し上げます。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 小林教育部長。
             〔教育部長 小林一代君 登壇〕
◎教育部長(小林一代 君) 田中議員ご質問の学校給食センター空調施設のふぐあいの状況についてお答えします。
 学校給食センターの冷暖房は、各事務室や会議室等の小部屋は通常のエアコンで行っていますが、調理場内は特別な大型空調機を使用しています。この空調機は、機械内部にある冷温水コイルという部品に冷房時は吸収式冷温水機がつくった冷水を、暖房時は温水を循環させ、取り込んだ外気を温度調整することで冷暖房を行っています。
 ことし1月31日、外気温の低下により冷温水コイルの内部の水が凍結、膨張したために冷温水コイルの導管が破裂するという事故が発生しました。本来、外気温が低下した際は吸収式冷温水機のポンプが稼働し、冷温水コイル内部の水を循環させることで凍結を防ぎますが、事故当時は吸収式冷温水機が誤作動により停止していたために水が循環をしていませんでした。このため、全部で4台ある空調機のうち2台で冷温水コイルが破損し、調理場内の一部、調理室、炊飯室等の部屋において、冷暖房が使用できない状態となっております。
 修繕工事については、破損した冷温水コイルを交換するとともに、今後同様の事故が発生しないよう、2つの再発防止対策も含めた工事を実施いたします。
 1つ目は、吸収式冷温水機のエラー警報の移報工事です。これまで警報を受信していた調理業務等受託者事務室に加え、市事務室内でも同時に警報を受け取れるよう工事を行います。調理作業中は、受託者事務室が無人になることがあるためです。
 2つ目は、外気温低下時のポンプ制御を新設します。今回のように外気温が低下したときは、ポンプを稼働させるように新たな外気温センサーを設置することでポンプを二重に制御し、再発防止に努めます。
 次に、安土文芸の郷公園施設長寿命化整備事業に伴うあづちマリエート改修工事の具体的な財源内訳についてのご質問にお答えをいたします。
 安土文芸の郷公園施設長寿命化整備事業につきましては、国の社会資本整備総合交付金を活用しており、今年度計画をしておりますあづちマリエートの改修工事費の財源内訳につきましては、補助対象事業費の50%に当たる2,470万5,000円が社会資本整備総合交付金で、補助対象事業費の残りの90%に当たる2,200万円が市債、残ります840万9,000円が一般財源となっております。
○議長(園田新一 君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 田中好君。
◆16番(田中好 君) 回答をいただきましたで、再問させていただきたいと思います。
 という、まず市長の給与に関することについての意見として述べさせていただきたいと思います。
 市長の職務は大変激務であると認識をいたしております。就任当日には、激務であるから十分体に気をつけて職務に努めるよう申し上げたところでもございます。就任して2カ月余りでございます。職務の多さと厳しさに戸惑っておられる状況ではないのかなというふうに推測もいたします。仕事が激務でありますので、ゆえに報酬審議会を設け、適切な報酬を計上されております。その報酬に見合う職務に励んでいただければそれでいいんではないかなというふうに思います。
 今回の提案は公約を実現されることからと理解をいたしますが、自分の覚悟、姿勢を押しつけて他の職員さんなどに影響が及ばないように留意されることを申し述べておきたいと存じます。
 それでは、子ども医療費制度の条例の再問をいたします。
 まず、現行制度について伺います。
 本市においては、数年前から医療制度の是正を行い、本年1月からは通院医療費の所得制限の助成対象世帯を拡大されております。現在、979世帯が対象で29年度は償還払いを受けられた子どもさんが92名ということであります。このことから見ますと、いまいち現行の医療助成制度が浸透していないようにも思います。
 そこで、本市で現在取り組んでいる医療費助成制度をいま一度周知徹底して広めることも大切ではないかと思いますが、このことについての回答を求めます。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理 君) 田中議員のご質問にお答えします。
 私どもとしましては、償還払いでは、この趣旨の本来の目的である子育て世代のできるだけ多くのお子様を元気に、そしてできるだけ多く産み育てていただきたいという、こういう趣旨には私はそぐわないというふうに考えておるところでございます。
 理由につきましては先般もお答えしましたように、お子様が病気になったときにお財布の中身と相談をしなければならないというような事態があってはまず困る。そうではなくて、安心して子育てができるような状況をつくり上げる、これが一番大事なことでございまして、これが償還払いをしない理由でございます。
 次に、所得制限をしない理由につきましては、2点ございまして、1点は所得制限をすることによって煩雑な事務手続を全ての家庭に強いることになる。これは必ずしも本意ではないところでありますし、先ほどのいわゆるこの制度の趣旨からも合致しないと考えておるところであります。
 一方で、所得が多い家庭はということでございますけれども、全般としてできるだけ多くのお子様を産み育て、そしてこの明るい近江八幡市の未来をつくっていくという趣旨では、あえてそこに所得制限を設けるという理由を見つけるよりも、今申し上げたように、できるだけ広く多くの家庭に、より簡易に安心して子育てできる環境をつくったほうが優先するというように考えているところでございます。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) ありがとうございました。
 システム改修によって窓口業務での職員負担は軽くなるという回答でございました。反面、国保連合会への委託料は増加の見込まれるところでございますが、委託料増加をどのように考えておられますか。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理 君) 委託料の是非、増額、額ということではなくて、やはり我々としてはお子さんが通院することを、例えば病気になられたときにそれを断念するもしくはお金がないので行かないということによって、より病気が重篤化したり、また精神的な負担をご家庭に与えることの影響がはるかに大きいという理解をしておりますし、本来の制度の趣旨としてそれは当然含まれるものと考えているところでございます。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 田中好君。
◆16番(田中好 君) 初問の回答では、年間での費用額、試算として、総額ですけども1億7,000万円ほど提示されました。市長の選挙前のビラでは1億2,000万円という数字を掲げておられます。このことについての説明を求めます。
○議長(園田新一 君) 小西市長。
◎市長(小西理 君) お答えします。
 選挙前に1億2,000万円と言った覚えはございません。何かの間違いだと思います。約1億6,000万円から1億8,000万円という数字を申し上げておりました。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) 今回初問でも申し上げましたように、いろいろ市長の公約なり、そして市民活動されていたときの、再び改めて見させていただいて、たくさんの資料をそろえさせて見させていただきました。そこに1億2,000万円というのを掲げてありますから、お尋ねしたわけでございます。今そのようにしてないとおっしゃるんでしたらそのように理解をしておきます。
 国保への影響は少ないということでございますが、答えをいただきました。
 次に、財政の硬直化についてお伺いをいたしたいと思います。
 子育て支援基金として、特定目的基金としてこれを事業に充当すると、経常収支比率、影響もなく、それぞれの行政分野に影響が及ばないと言われるような回答だったと思います。
 この原資はどこから捻出して金額はどの程度考えているのか、明確にする必要があると思いますが、ご回答を求めます。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理 君) 二義的に理由は2つあると思います。
 1つは、例えば庁舎を小さくする、約半分程度にすることによって生まれるいわゆる市債の償還金、これは当然市費でございますから財政を硬直化させる要因であります。その分を振り向ける。これが1つであります。
 もう一つは、大きな庁舎を建てることによって生じるいわゆる日常の年間の維持管理費の差額、これからも見ていることができます。
 どちらも、後者は仮定の話になりますけども、前者は実際に生じるところでございます。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) 今の回答でございますと、庁舎をコンパクトにすることによってそういう財源を捻出していくというような内容と理解をいたしましたけども、やはり税収というのは毎年そういう限られておりますし、そしてそれを充当していかなければならないというふうに思います。基金としてするのは、やはり何の目的でどんだけするのだということが基金のあり方でございますんで、その辺は十分認識をしていただきたいというように思います。
 この質問の冒頭にも大変大切な施策であることを申し上げました。お互いにその共通認識のもとでこの議論を交わさせていただいてるつもりです。財源について心配をして継続をしていかなければならない施策であるから、財源がなくなったからといって途中でやめることはできない、慎重に取り組んでいく必要があるからということを申し上げております。
 途中でやめられない、先ほどの回答で1点聞きたいんですけど、途中でやめられないという考え方は、市税の無駄遣いの一因ということをおっしゃいました。この今一生懸命議論をしているのに、この市税の無駄遣いの一因の発想、私の考え方がそういう考え方ですよというのはどういう意味なんですか。ちょっと説明してください。
○議長(園田新一 君) 小西市長。
◎市長(小西理 君) あらゆる施策というものは、その都度費用対効果というものを検証していく必要があるということを申し上げていることでございます。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) それは確かにそれぞれやって、そして見直すということも大事です。そういうことが大事であるから、慎重に審議をしていきましょうと言っているわけなので、私の言っているのは市税の無駄遣い、これは当てはまらないというふうに思います。
 また、この医療費制度、私どもの考え方を少し申し上げさせていただきますと、この施策を市単独で行うには種々の問題点、課題点において大変厳しい、財政的にも厳しい状況であります。市の財政負担ははかり知れない状況に陥ると危惧いたします。他の市町の医療制度、隣町の医療制度、助成制度がばらばらでございます。500円コインとかいろいろされておりますけども、この市町が張り合うことのないような制度にすべきであると思っております。
 大切な子育て施策として国や県ももっと子育てに真摯に取り組まなければならないというふうに理解をいたしておりますので、これを国や県にやっぱり申し上げていかなければならない施策であるんかなというように思いますんですけども、そのことについての考えをお示しください。
○議長(園田新一 君) 小西市長。
◎市長(小西理 君) 今、国策として国でも子育て支援という政策を重点的に取り上げていただいているということは田中議員もご指摘のとおりだと思います。しかし、我々としては国の施策を待つことなく、我々こそ率先をして子育ての施策、地方自治体として信念を持って、確信を持って進めていくということが大事だというふうに考えております。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) そのような理解もするわけでございますけども、また県にも市長会、そして私ども議長会、そういったものが存在します。そういったところでも、今市長も国でも議論をしてるとおっしゃいましたので、その辺の市長会なり議長会でもやはりこういう問題を取り上げて、提言して進言していくのも一つの方法ではないかなというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。
 次に、市政運営に関する再問をいたします。
 避難施設の再問でございますが、金田学区を初め施設整備が完了している学区同様の設備を整えた施策が必要と考えておられます。また、地元の意向を踏まえて協議を進めているという回答でもございました。
 今後も4学区、金田、桐原、島ですね、岡山と、4学区同様の一体化の考え方も含めて、これからも進めようとしているのか。これからの取り組みについて問います。
○議長(園田新一 君) 小西市長。
◎市長(小西理 君) 田中議員ご指摘のように、各学区に基本的には住民の1割というのを収容できるような形で避難施設、これを整備していくということは非常に重要かつ喫緊の課題であるという認識をしております。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) わかりました。よろしくお願いいたします。
 私ども、立場上、地方自治法によく目を通します。その法の第7章第138条の2において、「地方公共団体の執行機関は」、「条例、予算その他の議会の議決に基づく事務及び法令、規則その他の規程に基づく」、「地方公共団体の事務を、自らの判断と責任において、誠実に管理し及び執行する義務を負う」と、行うという執行機関の、掲げております。
 このたび市長は、その執行機関の長になられました。この法にある「議会の議決に基づく」とある文言について市長はどのように理解されているのか。また、我が国は議会制民主主義の制度であり、市民の意見集約なりの反映を行うべきであると思います。そのために地方公共団体、地方自治法に年4回の定例議会が義務づけられております。そして、議論をしていくと。市長の議会に対する思い、考えがありましたらお示しをいただきたいと思います。
○議長(園田新一 君) 小西市長。
◎市長(小西理 君) 今、地方自治法を読んでいただきましたとおり、その文言のとおり理解をしておるところでございます。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 田中好君。
◆16番(田中好 君) それでは、今後も議会と議論をさせていただきたいというふうに思いますのでよろしくお願いいたします。
 それでは、次の再問でございますけど、安土元気園の再問でございます。
 社会福祉法人三穂の園さんが来年4月に開所を目指していかれるということでございまして、安心をいたしました。開所を待ち望んでおられる方々も喜んでおられることかと存じます。が、解決を少ししておかなければならない問題がありますので伺います。
 公募疑惑解明については、手続に、施設調査後、公募要領に定めた選定基準に基づき適正に審査されたという先ほど回答でございました。市長は公募問題に疑惑がなかったと認められたということでよろしいでしょうか。
○議長(園田新一 君) 小西市長。
◎市長(小西理 君) 手続上に、今回の決定につきまして手続について問題はなかったという理解をしております。あえてここで申し上げますと、今回の件に関しまして、我々として反省しなきゃいけない点が当局として幾つもあります。
 1つは、公文書の管理であるとか意思決定の方法であるとか県との協議のあり方、地域のさまざまな事業者との関係など、これらについては今後整理してまいりたいと思っております。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) 一応示されたのはそういう今の答えです。これからまだもっと調べていかなければならないということもあるということですね。そういうことですか。じゃあないんですか。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理 君) 整理をしていかなければいけない、我々としていろいろ規定であるとか、今後同じようなことが起こらないような対策を考えていかなければいけないということでございます。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) それでしたら、またこれへも書いてたんですけども、疑惑解明というふうに示されておりますんで、これからそういうことを市民の皆様に、そのことも申し上げていっていただきたいというふうに思います。
 次は、庁舎問題に関連しまして質問いたします。
 初問回答では建設工事費50億円、賠償金などは公約していなかったと回答されました。建設費50億円と掲げてありますこの広報紙、情報誌ですね、これに基づいて質問させていただいておりますけども、今回の回答をお聞きになった市民の皆さんは、あれっ、50億円言ってたじゃないのかなと言って問題視されるんじゃないかなと言えます、思います。50億円と掲げてあるから私も50億円と書いてますねと言ってるわけであって、言ってませんと、そういうことを回答におっしゃいましたので、いま一度その辺のことをしっかりと、書いてなかったらこのような、ここには示さないわけですから、掲げられないわけですから、一度そのことについてもいま一度、申し上げてないとおっしゃるんでしたら、いま一度お願いしたいと。
○議長(園田新一 君) 小西市長。
◎市長(小西理 君) 50億円という数字につきましては、新庁舎を見直すに当たって少なくとも50億円以下に抑えないといけないということを申し上げておったわけでございます。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) じゃあ、そのようにこちらは理解させていただきたいと思います。
 中期財政計画の再問でございます。
 8月ごろをめどに公表されるとのことでございますが、新市長のもとで初めて出される中期財政計画であります。市長の声明文では、本市の中期財政計画を見れば破綻していると言っておられます。8月に出される中期財政計画には、50億円を目安と言っておられる庁舎整備も含まれているのかなと。その上で、中期財政計画をお示しになられることかと思います。
 そのことについて、中期財政計画に当たります思いを、ありましたらお答えいただきたいと思います。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理 君) 中期財政計画の詳細については、まだ検討を十分にしておりませんので、今この場で明確にお答えすることはできませんけれども、少なくても現状よりも改善された形でお示しできればと考えております。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) 現在はそのような状況でございましてですよ、8月中ごろに出されます中期財政計画、拝見させていただきたいというように思います。
 財政運営の回答では、中身がこれまでの首長などと何ら余り変わりなかったのように思います。市長は、声明文で、本当にこの近江八幡市の財政が破綻しているんじゃないかというような文書でも見受けられますように、新市長の今後の財政運営を市長独自の、また方針があればお伺いをさせていただきたいと存じます。
○議長(園田新一 君) 小西市長。
◎市長(小西理 君) 現状、具体的なことをはっきり申し上げることはできませんけれども、この庁舎の問題に関連してもそうなんですけれども、我々のやっている仕事のやり方、あり方、公助、自助、共助と、ここのバランス、そういうものを見た中で全体の行財政改革、そして庁舎の大きさ、未来へのビジョンというのは掲げていかなければならないという理解をしております。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) 庁舎に係りますスケジュールについてお伺いをさせていただきたいと思いますが、具体的な作業工程、資金計画は今後進めるということでありますが、利用する既存施設、分担、既存の選定、維持管理の資産についても検討をしていくというばかりで、いつごろまでに、今おっしゃった回答もありましたように、いつごろまでに結論を出して、出す予定をされているのか、しっかりとした目標を示す必要があるかと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(園田新一 君) 小西市長。
◎市長(小西理 君) 可能な限り早急に結論を出したいと思っております。一つの目安として35年の完工、最悪36年、これは合併推進債の起債の期限になっておりますので、こういう一応後ろが決まっております。それに合わせながら、あと今申し上げましたように、仕事のあり方等を含めまして、そちらの検討も一つの前提として大事になってまいりますので、そのあたりのバランスを考えながら判断をしてまいりたいと思っております。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) じゃあ、よろしくスケジュールの明記のほどお願いをさせていただきたいなと、していただきたいと思います。
 ここでひとつメールを紹介させていただきたいと思います。4月25日、市長就任日でございます。あわせて、奥村組さんとの契約を解除された日でもあります。そのころ私は議長を務めさせていただいておりましたので、私と、そして市議会議員宛てに議会事務局にメールが送られてまいりました。
 内容を一部報告いたしますと、新市長が工事契約解除で発生する違約金については公費から一円たりとも支出することは絶対認めないでくださいと。少なくとも議会で議論をして合意をして契約したはずです。法的な問題もなく工事が進んでいました。法的に問題があるなら、違約金なら契約を決定した前市長や議員の責任も問われますが、選挙に勝ったからといって何をやっても許されるもんではありません。計画を中止するなら、まず議会と議論をして合意すべきであります。どうしても新市長が工事を中止して契約を解除して、その結果違約金が発生するなら、それを市長と、新市長とそれを支援された方々が負担すべきと、私の言われのないお金で負担はしたくありません。個人の思いで税金の無駄遣いをさせないように、また私どもの血税を使わないようにしていただきたいとの内容でございました。
 また、後日、第三者委員会が可決されました議会後にも、厳しいメールを市議会議員宛てに送ったということでございますので、つけ加えさせていただきたいと思います。
 こういったことにつきまして市長の見解がありましたらお答えをいただきたいと思います。
○議長(園田新一 君) 小西市長。
◎市長(小西理 君) 市民の方々の中にいろんな考えの方がおられるというのは理解しております。その中身につきましては、法と判例に基づいて適正に判断されるものと理解をしております。
○議長(園田新一 君) 田中好君。
◆16番(田中好 君) じゃあ、そのとおりでございます。市民8万2,000人おられます。それぞれの思いで、そして市庁舎に対する思いを抱いておられる方々は、角度が違いますけども、そういうことがございますので、それぞれ議論をしていかなければならない、そういったところが大切かと思います。
 最後に、就任当日、工事請負解除後、何も進展をいたしておりません。行き先不透明な状況であります。今後の庁舎を進めていくに当たりまして、私どもの会派の考え方を少し申し上げさせていただきたい。
 奥村組さんや石本設計さんに請負契約解除のわびを入れまして、できる限りの誠意を示して話し合い、またぜいたくな庁舎というのであればそれなりのコンセプトを示して、設計計画の見直しをして話し合えばよいことだと思います。みすみす何十億円という市民の皆様の血税を死に金にしてます。市民の皆様の大切な税金を無駄にすることのないように取り組むべきでありまして、改めて庁舎建設を早急に進めていくことが私どもの会派の考え方であります。
 市長の今までの回答では、そのようなことは、そのような意思は全くないと言われておりますが、いま一度市長は行政トップ、首長としてしっかりとした考えを持ち、近江八幡市の将来を見据えた観点から庁舎問題に取り組むべきであり、その上で私ども議員と議論を交わしていくことが大切であるかなというふうに申し述べておきたいなというふうに思います。
 今回、代表質問させていただきましたが、全般的に市長の答弁は抽象的な回答であったと感じております。市民から負託されました首長であれば、もう少し具体的に私どもに施策を今後も示していただくことを期待をいたしておりますし、その具体的施策、政策について議会制民主主義で二元代表制である私どもと議論を交わしていくことをこれからも期待をさせていただいて、代表質問を終わらさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○議長(園田新一 君) 以上で田中好君の質問を終わります。
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