録画中継

平成30年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
7月9日(月) 代表質問
竹尾 耕児 議員
(1)地域防災について
  ①庁舎契約解除により白紙になった八幡学区防災拠点について
(2)公共施設の今後のあり方について
  ①公共施設の今後のあり方について市長の所見を伺う
(3)観光振興について
  ①電柱の無柱化について
(4)教育について
  ①近江八幡市のこれからの教育について市長の所見を伺う
(5)子ども医療費助成制度
  ①制度創設の目的について
◆1番(竹尾耕児 君) 皆様こんにちは。代表質問最後を務めますチームはちまんの竹尾耕児でございます。
 まず初めに、西日本を中心といたしました豪雨被害並びに大阪北部地震で被災されました皆様、そして米原市で発生しました竜巻により被災された皆様にお見舞い申し上げます。
 自然災害による被害がふえ、命が脅かされる事態が続いております。私もテレビの映像や、あるいは新聞報道の写真などを見てまいりますと、日本といいますか、人類がこれまで英知を重ねて結集してきたインフラ設備でありますとか土木がむなしく崩れ去る場面を目の当たりにしまして、また市といたしましても災害に強いまちづくり、治水はもちろんではございますが、地質や、あるいは土木といったベーシックなレベルで基準の見直しなどが図られる事態に迫られているのではないかと、このように感じております。
 また、この間、悲しいニュースも届きました。東京都目黒区で起きました5歳の女児の虐待死事件は目を覆いたくなるような余りにも悲痛な事件でございました。その女の子が書き残したメモは、皆様もテレビ等でご承知のことかと思いますが、誰もが胸に怒りと苦しみと悲しみを抱いたのではないかと思います。
 また、東海道新幹線では、22歳の青年により起きた無差別殺傷事件、その凶悪性から私は断罪されてしかるべきと強く感じます。また、凶行に至るまでの経緯や、また青年が抱えていた心の闇をしっかりと解明していくことも必要であろうかと思います。
 失われた命は戻ってきません。亡くなられた方々に謹んで哀悼の意を表します。
 こうした悲劇的な事件が繰り返される今日の社会にあって、私たちは福祉の問題であるとか、あるいは教育の責任だと述べる前に、私たち一人一人が社会の成員としてこの問題意識をしっかりと自覚して、議員や行政職、教育職にある人間は、とりわけその責任を強く持って命を守る社会のあり方の議論と、また啓発の旗頭にならなくてはならないと感じております。
 この痛みを忘れない、この悲しみを忘れないというのは、ただのスローガンではなく、私たちの自覚に根差した実効性のある言葉にしていきたいと、このように思います。
 冒頭から、悲しい話題になってしまいましたが、こうした社会の闇を抱えた事件の再発の芽は、きょうもどこかで現在進行形で進んでいるかもしれません。
 一方で、サッカーのワールドカップの乾選手の活躍など明るいニュースもありました。サッカーといいますのは、時に政治的な問題や、あるいは人種的な問題など複雑な事柄を抱えておりますが、試合終了後、国籍や人種を超えて健闘をたたえ合う姿というものは胸を打つものがあります。
 私も多分に漏れず寝不足の一人であります。乾選手が遠くロシアの地から私たちに希望を届けてくれたように、私たちチームはちまんも一人でも多くの市民の皆様に希望を届けられるように、これまで以上に議会活動に邁進してまいりたいと思います。
 少し前置きが長くなりましたが、これよりチームはちまんの代表質問を行います。
 4月に行われました市長選挙は冨士谷候補と小西候補の一騎打ちとなった選挙でありました。これは、これまでの市政の継続か、あるいは変化かを決める選挙でもあったと、このように解釈しております。そして、市民の皆様が出されました答えは変化でありました。
 その象徴たる政策が新庁舎であることは明白であります。庁舎問題につきまして、臨時議会の中で立ち上がった第三者委員会の動向と、また庁舎特別委員会などでの議論を進め、明確な方向性を求めていかなくてはなりません。いずれにせよ、この選挙の結果を受けて、近江八幡市は大きな方向転換を迎えるわけであります。
 私たちチームはちまんは、市民が主役とのスローガンを掲げる小西市政のもと、変化は変化として前向きに受けとめ、さらによき変化を求めていく姿勢でこれからの議会に臨んでいく所存でございます。
 今回は、代表質問の中で5項目にわたる質問を上げさせていただいております。
 まず1点目、地域防災について質問をさせていただきます。
 私どもが住まいます八幡学区には、防災拠点が整備されていないという現状があり、かねてよりその必要性を訴え、学区民1割、およそ1,500人の避難生活ができる防災拠点の整備を求めてまいりました。
 八幡学区は、自治会ごとの防災組織の設立が進んでおります。現在、20自治会中18自治会が設立済みとあって、自助、互助、共助で支え合う地域づくりが進んでいる学区でもあります。
 地域防災力の向上に向けて、そのコアとなる防災施設の整備は、庁舎が立ちどまったからといって並行して立ちどまれるものではありません。庁舎の中に防災施設を盛り込むというこれまでの当局の考え方の中で納得してきた経緯もあり、今回の政策の大きな方向転換により八幡学区の防災施設についての考え方を新たに問うということは学区民にとっては必然であり、なおかつ喫緊のテーマであると考えております。
 庁舎の契約解除により白紙となった八幡学区防災拠点の整備についての考え方の方針を改めてお尋ねいたします。
 次に、公共施設の今後のあり方について質問いたします。
 去る6月12日に、私も一部同行させていただきましたが、市長の公共施設の視察については、施設の利用者の方々からよく来てくれはった、あるいはうれしかったなどの声が聞かれました。市民主体の施設の運営や、あるいは古きよき人の温かさなどを感じていただけたのではないかと思います。
 一方で、旧人権センターが入っておりましたいきいきふれあいセンターのように、まだまだ市民のニーズが高く、利用できる施設が市民に開放されていないという現状もあります。
 公共施設の今後のあり方について市長の所見を伺います。
 次に、観光振興について質問いたします。
 小西市長は、観と農、観光と農業ですね、この2つを近江八幡市の重要な観点であると述べられています。その一つである観光について、私たちチームはちまんはかねてより伝統的建造物群の電柱の無柱化を求めてきました。
 景観もよくなり、交通安全の面でも効果のある電柱の無柱化について、これまで議会でも前向きな答弁はいただきながらもその進捗が見られていないというジレンマを感じています。
 新市長のもとで、電柱の無柱化についてどのように進めていかれるのか、お伺いをいたします。
 次に4点目、教育について質問をさせていただきます。
 市長は、これまで公約に掲げておられました新庁舎整備の問題でありますとか、あるいは福祉政策については具体的な考えなどを述べられてきましたが、教育についての思いは所信表明の中でも確認することはできませんでした。
 これからのまちづくりや社会のありようを考えると、教育についての考察は地方自治体レベルでも活発に議論していく必要があると考えています。
 市長ご自身のこれからの教育についてのお考えをお聞かせください。
 最後に、子ども医療費助成制度についてご質問いたします。
 私といたしましては、子ども医療費助成制度、これまで代表の質問の中でも各会派さまざまに議論が交わされてきたと思いますが、原則私どもチームはちまんはこの制度について支持をしたい方向で、現在おります。
 医療費の負担というものは子育て世代にとっては大変な負担であり、こうした制度を設けることで少しでも家計の負担を軽減するということは大変に子育て世代にとっては喜ばれる制度であると考えています。
 ただ、問題意識といたしまして、全国的に先駆けて実施された事例を見てみますと、これは医療費に限らず所得制限などを設けない助成制度はばらまき政策だと批判される向きもあるようです。
 限られた財源の中で、こうした批判が出てくる背景も理解しておかないと、批判を抑え納得のいく説明は立たないと、このように考えております。
 そのためにも、実施についてしっかりとした道筋を立てることが大切だと思います。公約だからというのではなく、今、近江八幡市に必要なタイムリーな政策であるということが述べられなければその批判は抑えられないと思います。
 この制度の目的を改めてお伺いいたします。
 以上、代表質問の初問といたします。明確なご答弁をよろしくお願いいたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理 君) 竹尾議員のご質問にお答えをさせていただきます。
 八幡学区の防災につきましては、既に地元自治会等との協議が始まっておりますので、担当部からお答えをさせていただきたいと思います。
 さて、次問の公共施設の今後のあり方についてのご質問に対しまして、所見を述べさせていただきたいと思います。
 ご質問の中でもありましたように、去る6月12日、13日の2日間にわたりまして、市内にある主な公共施設を視察してまいりました。
 それらのいずれの施設においても適切には運営されておりましたけれども、老朽化や利用を初めとしたサービス需要という点において、課題も少なからずあったと認識しております。
 今後の人口減少や少子・高齢化に伴う社会保障経費の増大とますます厳しくなる社会経済情勢の中で、今後老朽化していく多くの公共施設等を有する本市が、今後も健全な財政基盤を堅持しつつ、市民サービスの維持向上を図っていくためには、より長期的な視野に立って計画的に施設の更新や統廃合、長寿命化を行い、身の丈に合った施設保有量と規模となるよう、適切にマネジメントを行っていく必要があると考えております。
 公共施設の見直しに当たりましては、公共施設等総合管理計画の方針に基づく総量削減を進めていくとともに、各公共施設のあり方を踏まえたさまざまな取り組みにより、多機能化や複合化などの工夫を凝らしながら、市民サービスの確保と利用者の利便性を維持した上で、今後見込まれる更新費用の軽減と平準化などの両立を図っていくことが何よりも重要であると考えます。
 いずれにしましても、将来世代に負担を先送りすることなく、安心・安全な公共施設を引き継いでいくためには、市民の皆様との連携を図りながら、今後の本市の公共施設のマネジメントの推進と、ひいては持続可能なまちづくりを目指してまいりたいと考えております。
 そういう中で、市民のニーズをしっかりと酌み取りながら、その目的に合った効率的で効果的な利用方法をともに考えていければと考えておるところでございます。
 ぜひ議員の皆さん方にもさまざまなご意見、そしてお知恵を出していただければと、このように考えておるところでございます。
 次に、電柱の無柱化についてのご質問にお答えを申し上げます。
 八幡学区にあります重要伝統的建造物群保存地区内の無電柱化につきましては、進めるべく努めており、これまでも審議会でも委員の皆様の意見を頂戴しているところでございます。
 無電柱化事業につきましては、多額な予算を必要とするものでもあり、そのためには補助金等の活用を考えなければならないと思っております。そのメニューとしましては、歴史的風致維持向上計画等を策定することで得られる国土交通省のいわゆる歴史まちづくり関係補助などでございます。
 この計画策定に向けまして調整を進めておりますけれども、策定自体にも予算確保や地元調整の時間が必要になると考えております。
 いずれにしましても、伝建審議会委員の皆様からいただいた意見としましても、伝建地区内の無電柱化には地元の皆様との連携協議が何より優先されるべきとのことを伺っており、今年度、地元の皆様との勉強会実施に向けて予算確保をしていきたいと考えております。
 続きまして、これからの教育に係る所見についてお答えを申し上げたいと思います。
 これまで教育について述べることはありませんでしたけれども、ここで述べさせていただきたいと思います。
 現在の社会は、成長や発展を続けてきたいわゆる成長型の社会から、少子・高齢化を迎えて成熟した社会へと変遷してきており、そのためにどのような対応が必要かというビジョンが教育にも必要であるというように考えております。
 そういう中で、教育につきましては、国レベルで考えるということだけではなくて、都市レベルでも考えていく必要があるというように考えております。つまり市の未来を見据えた市としての独自性が教育という分野にも求められると、このように考えております。
 この中で、特に私が重要と考える教育の基盤は2点であると思っております。
 1つ目は、コミュニケーション能力であります。言いかえれば、よく言われるように、読み書きそろばんといった基礎的な能力、これがまず大事であろうと考えております。
 2点目が、郷土愛であり集団のアイデンティティー、近江八幡市民としてのアイデンティティーを感じられるように、当市の歴史や文化についての知識も重要であると考えております。
 これらを基盤として進めていくべき方向としては、次の4点を考えております。
 1点目は、自然との共生でございます。これまで自然の力を使うという観点でさまざまな取り組みを我々人間は行ってきたところでありますけども、やっぱり自然と向き合い、自然とかかわりの中でどう生きるかということを見詰め直すということを考えていかなければならないと思っております。
 2点目が、相手を敬う心を持つことであります。これは社会全体で言えることかもしれませんけども、子どもたちや若者を育てるためには、欠点を言わず褒めると、相手のいいところを尊敬するというようなことが必要であると考えておるところであります。
 3点目は、コミュニケーションをとる機会の確保でございます。子どものころからさまざまな事柄に取り組み失敗を重ねることで、コミュニケーションをとる際の距離感を我々勉強してきたように思いますけども、近年はそのような機会が減少したことにより、年、年齢差が離れた子ども同士が遊ぶようなこともなくなっており、どのようにコミュニケーションをとってよいかわからず、結果、痛ましい事件につながっているんではないかと危惧するところでございます。
 4点目は、親御さんへの教育でございます。これは教育大綱にも載っておりますけれども、子どもを教育するのは学校だけではなく、身近な両親また地域も行っていく必要があると考えております。このことから、子どもたちが将来、また自分たちも両親ということになっていくわけでございますけども、現在子どもを育てる親世代へのアプローチも同様に必要であると考えております。
 子どもたちには一人一人かけがえのない個性がございます。このたび見直された市教育大綱にも個の特性に応じた教育の推進がうたわれておるところであります。この個性を特性に伸ばせるような教育環境の充実に努めていきたいと考えております。
 総合教育会議の場を初めさまざまな機会を通じまして、教育委員の皆様や教育に携わる多くの方々と意見の交換を行い、想像力が豊かであり、また一人一人の個性を伸ばし、市民の励みとなる人材を育てていけるような教育行政を推進してまいりたいと考えておるところでございます。
 次に、子ども医療費助成制度の目的に関するご質問にお答えを申し上げます。
 この制度は、子育て世代の医療費負担の不安をなくし、安心して健やかに子どもを産み育てる環境を整え、子どもの健全な育成に寄与するとともに、子育て支援施策の推進を図ることを目的としております。
 こうした環境を整えることで将来を担う子どもたちの保健の向上と子育て世代が住みやすく働きやすい魅力のあるまちづくりの一助となり、この町に住んでよかったと市民の皆様が感じていただける取り組みとして実施するものでございます。
 若い子育て世代の方々に、将来のすみかとしてこの近江八幡市を選んでいただく、また住んでよかったと思っていただくことが私は何よりも大事なことの一つだと考えておるところでございます。
 ほかの質問につきましては、担当部からお答えをさせていただきたいと存じます。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 竹尾議員のお尋ねの八幡学区防災拠点の整備についての考え方につきましてお答えを申し上げます。
 奥田議員の関連質問でもお答えいたしましたとおり、先般、学区自治連合会長様を初めとする役員の方々にお越しをいただきまして、市長とともにお話をお伺いいたしまして、既に協議に入らせていただいているところでございます。
 災害発生時に安心・安全な避難生活が確保できる施設の選定と、それから中・長期的な避難生活が可能となりますよう自家発電装置あるいは貯水槽等の施設整備が重要であると認識しているところでございます。
 そのため、避難施設には既存の公共施設等を最大限に活用し、あらゆる可能性を探りながら、学区全体の避難所の見直しもあわせて協議を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) 丁寧なご回答ありがとうございました。
 それでは、順次再問に移らせていただきたいと思います。
 初問の中で回答に類するような答弁があったことかと思いますが、改めて一問一答の再問の中で問いただしていくことによって、またこの後開かれます予算委員会でありますとか各種常任委員会の中でもその議論を発展させていきたいと、このように考えておりますので、一つ一つ丁寧に再問をさせていただきたいと、このように思います。
 まず、地域防災についてなんですけれども、事情としては大きな方向転換が起こったという事情は理解できます。
 これまで八幡学区は、初問の中でも申しましたとおり、非常にまちづくり協議会の皆さんを中心に地域防災力の向上に向けた根強い取り組みがなされてきまして、20自治会あるうちの18自治会は自前の地域防災組織を持っていると、こうしたことがありますし、再三再四、地域防災についてはさまざまな会議の場あるいは立ち話レベルでも八幡学区どうするんやというような話題が飛び交っている非常に重要な課題であると、このような認識は市当局も承知のことかと思います。
 その中で、八幡学区がこのたび少し悲劇的な状況に置かれたということは、大きな庁舎ができると、その中に学区の防災施設も付与するから八幡学区の皆さんそれで納得してくださいという当局の説明があって、八幡学区についてはそれで我慢してきたといいますか、納得してきたという背景があります。
 これが小西市長の庁舎の見直しによって方向転換がなされたと。このことについては、選挙公約のとおりですので、何らおかしいじゃないかとか疑問を挟む余地はありませんが、それでは八幡学区の防災拠点はどうするのかというのが単純な疑問として浮かび上がるわけですね。
 今、部長の答弁の中にあらゆる可能性を探りながら、学区全体の避難所の見直しもあわせて協議を進めているという現在進行形の答弁をいただきました。
 その中で少し、一つ一つ確認をしていきたいのですが、当初は市庁舎に盛り込むということで、1カ所ですね、庁舎、1カ所1,500人という規模を想定していたと思います。これが、まず原則としてまだ生きているのかどうかということを確認させていただきます。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 竹尾議員の再問にお答えをいたします。
 まず、1,500人、この1割という考え方は阪神・淡路大震災のときにおおむね1割の方が避難されたというところで、これは備蓄を含めまして避難所もこういった形で1割を想定した形で動かせていただいているというものでございます。
 1カ所かどうかというところにつきまして、基本、地元の方とのこれからご相談にはなるんですが、必ずしも1カ所でないといけないという考え方、固執観念は持っておらないというところでございます。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 地元との協議の中で、八幡学区が今考え得る方策はやはり3つなんですね。1つは、小西市長のもと進められる新庁舎の中に防災拠点を設けるのかどうか、2つ目は、庁舎は庁舎としてある、そして防災拠点を新たに整備するのかどうか、3つ目は、既存の施設を利活用するという方策があろうかと思いますが、大型施設の新築を想定するということはございますでしょうか。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 竹尾議員の再問にお答えをいたします。
 現在のところ、新庁舎にというのは、さきの市長の答弁にもございましたように、新たにということは想定をしていないという状況でございますので、したがいまして既存の公共施設なりをまずは中心に考えていくと、こういう中で先ほど申しました今あらゆる可能性を探った中でということになってまいる、こういうことでご理解いただきたいと思います。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 とするならば、今現状、八幡学区がとらなければならない選択というのは、庁舎の中に防災拠点はない、そして新たな防災拠点を1,500人を整備するという計画は現在のところないと。としましたら、消去法の中で、八幡学区の住民の皆さんが選択せざるを得ない状況というのが、既存の公共施設をどのように防災拠点として利活用していくのかということになろうかとございます。
 これは、はっきりと申しまして共助のレベルは超えてございます。やはり公助のお力、公金の力をいただいてしっかりと公共施設の中に防災拠点、まずそもそも公共施設が防災拠点としてのポテンシャルはどうなのか、公共施設だから安全だということは確約されていないわけでありますから、まずは公共施設の防災拠点としてのポテンシャルをしっかりと把握した上で、防災機能を付与していくと、こういう形がとられるのが道筋だと思うのですけれども、市のお考えはいかがでしょうか。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 竹尾議員の再問にお答えいたします。
 確かにそれぞれの公共施設の持ち合わせている能力といいますか、ポテンシャルでございますね、こちらを十分加味した中で検討していく必要があろうかというふうに考えているところでございます。
 それぞれ最大限活用していく中で、先ほど申しましたように、自家発電であったりとか、それから貯水槽、こういった部分につきましては地元の方と協議を進めたいというふうに思っているところでございます。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 防災拠点には、衣食住と、それから情報、衛生と、大阪北部地震の直後に、私は京阪でお仕事をされています建築関係者の方とお話しする機会がありまして、改めて大阪北部、茨木市の現状を聞かせていただきました。お仕事の関係上、やはり被災されてすぐに出向かれていかれているわけです。
 その中で、衣食住と、やはりそして情報と衛生とこの5点というものがセットでないと防災拠点としてのいわゆる意味合いはないと。ただ、そもそも先ほど私冒頭でも述べましたように、地質や土木の考え方そのものも見直していかなければいけない中で、防災拠点が、公共施設が、八幡学区が防災拠点を公共施設の中で利活用していくとなると、やはり一つ一つの防災拠点の危険度や、あるいは有効性というものをしっかりとこれは民間レベルではなく公共、いわゆる公の場、行政が把握していかないといけないと。これにはやはり専門的な見識が必要になるかと思いますし、まずは公共施設の防災ポテンシャルをしっかりと考えていただきたい。
 私が調べましたところ、具体的にどこの市町と申し上げることはできないのですが、とある新築された市役所が防災機能もついている非常に大きな立派な市役所であるにもかかわらず、ふたをあけてみれば実は洪水の避難、警戒が非常に高いところに新しいものが建ってしまっていると。これではせっかくすばらしい施設があっても本末転倒になるわけでございまして、先ほど次の再問の中にも関係しますが、公共施設の今後のあり方というところに、いわゆる公共施設の表向きの目的とは別にいわゆる裏の目的といいますか、それは防災としての目的もしっかりと鑑みた上でその辺をしっかりと公共施設のあり方と地域防災というところを連動した計画を持っていただかないと、地域で公共施設を開放しますからどうぞ、地域の皆さん使ってくださいという手放しの状況では、これは私はうまく機能しないと思いますので、そうした努力ですね、より一層また地域防災と、また私も地元に住まいますので、地元協議に積極的に参加させていただきながら、その点について議論していきたいと、このように考えております。
 またあわせて、地域の公共施設を開放して、その地域住民の方にいわゆる運営なりなんなりをしていただくというときに、やはり日ごろからの地域防災力の向上というものは重要になってくるのではないかと、このように考えております。
 あわせて、市民部長には、重ねたお願いになるかもしれませんが、地域防災力の向上の啓発、これは訓練とセットでないと実施、高まっていきませんので、画餅に陥ることなく実効性のある地域防災の、公共施設のあり方も含め検討していっていただきたい。
 そして、これが一つの近江八幡市の新たな地域防災のモデルになるような取り組みになればすばらしいことではないかと、このように考えておりますので、地域防災について引き続きよろしくお願いいたします。
 次の再問に移ります。
 公共施設の今後のあり方についてなんですけれども、市長、さまざまな公共施設をごらんになられたかと思います。市長の感じられた問題点というのは、やはり今、近江八幡市だけではなく日本全国が抱える問題点、昭和40年代、50年代に乱発されるように建てられた公共施設のいわゆる守りの仕方というか、今後のあり方ということが、今平成30年を迎えるに当たって直近の課題として浮かび上がってきたと。
 これには、ひとつ市は公共施設管理計画というものを引き続き活用しながら、個別の管理計画に移ってくるのかなと思うのですが、私が懸念いたしますのは、無駄な施設というものを誰がどのように判定していくのかということなんですね。
 これは、市当局が要らないと判断した、あるいは市当局が役割を終えたと判断したものが一方的な形で市民に押しつけられるということでは、これは市民の皆様の反発を買うのではないかと、このように考えております。
 これは、統廃合する、あるいは長寿命化をする、思い切った廃止をするにせよ、そこに利用して活用している市民がいる限り、次の道筋を立ててからではないと一方的な施設の廃止というものは、これは難しいのではないかと、このように思います。
 個別の管理計画などが策定された場合、施設の活用や廃止について当局と市民の皆さんが協議を行うテーブルというのは、今後準備されていく予定はあるのでしょうか。再問いたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 竹尾議員のご質問にお答えをいたします。
 先ほど市長が初問の答弁で申されましたように、市民ニーズを酌み取った中でともに考えていきたいというようなご答弁をなされております。
 公共施設の総合管理計画に伴います個別施設計画につきましては、平成30年度、今年度中に策定をしていきたいというように考えております。
 また、当然ながら議会の中では特別委員会も設置をされておりますので、議員の皆様のご意見も拝聴をしていきたいというように考えております。
 タイムスケジュールとしましては、平成30年度中に個別施設計画を一応策定をした中で、市民並びに利用者様のご意見も何らかの形で聞きたいというように考えております。
 一応計画の策定後、実際のスケジュールに基づいて、施設によりますが、更新をしていくのか統廃合していくのか、そのほか長寿命化または廃止という部分が出てまいりますので、実際の実施段階におきましては、当然ながら利用者さん、市民、利用者の方々のご意見を十分に聞きながら、ご理解のもと合意形成を図りながら進めてまいりたいというようには考えております。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 今、総務部長のご答弁いただきました。
 公共施設というものは、各部、各課、担当課、所有というか、所管しておる施設がそれぞれあろうかとございます。今の総務部長のお考えをできましたら各部、各課、徹底していただいて、決して押しつけにならない管理計画であることを期待したいと、このように思います。
 初問の中で少し触れましたが、いきいきふれあいセンターなど現在市民に開放されていない施設があろうかと思います。具体的に、いきいきふれあいセンター、今後の利活用について何か計画はございますでしょうか。
○議長(園田新一 君) 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 旧のいきいきふれあいセンターにつきましては、議員もご承知のとおり、設置条例が廃止されまして、一応今のところ普通財産という状況になっております。
 契約解除になりましたが、庁舎整備の工事に伴いまして、現在、旧のいきいきふれあいセンターにつきましては、一部役所の備品等の倉庫として今活用をしているという状況でございます。
 今後、耐震等々につきましては問題ない施設でもございますし、新たなニーズがございましたら、今の施設での利用というものも考えられるとは思いますが、その利用がいわゆる普通財産として公共的な団体にお貸しをするのか、または設置条例を持って、ある目的を持ってその施設を新たに使うのか、そこらについては市民ニーズによるというようには考えております。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 いきいきふれあいセンターは、もちろん自動ドアでエレベーターもあってバリアフリーもできていると、それが倉庫では余りにももったいないんじゃないかというところで、ここはやはり市民が活躍していただける場になるように、立地条件も駅の前とあって非常にすばらしい施設だと思いますので、ぜひ利活用の方策、幅広く門戸を開いて市民のニーズを聞いていただきたいと、このように思います。よろしくお願いいたします。
 3点目の再問といたしまして、観光振興の無電柱化について質問をさせていただきます。
 これは、チームはちまん、私もそうですが、ともに会派を組んでおります山本議員も、この無電柱化については過去議場の中で再三にわたり質問をさせていただいたものでございます。
 そして、質問させていただくと、やはり前向きに検討したいといういわゆる議員にとってはいい返事をいただいていたわけなのでありますが、ところがなかなか進捗が進まないと、これはどうなっているんだという、このようなジレンマを抱えております。
 思いは一つにしながらも、進捗は進んでいないと。これは原因としてやはり3つ考えられるのではないかと。1点目は、計画そのものに不備があるのではないか、2点目は、当局の予算の思惑といわゆる予算の積算の乖離が大きいから、いわゆる予算的に執行できる組み立てがとれないというのではないかと、そして3点目は、地元の合意形成が図れていないのではないかという、この3つがこの事業を進捗させていない原因、どれなのかということは私はちょっとまだわかりませんが、かと思います。
 まず1点目、お聞きしますが、計画はこのまま変更しないとして、計画に不備はなかろうかとございますが、やはり予算面の課題が大きいのでしょうか、再問でお答えください。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 江南総合政策部長。
◎総合政策部長(江南仁一郎 君) お答えを申し上げます。
 まず、予算の関係でございますけれども、議員ご指摘いただきましたように、伝建地区全てを対象にしてくると考えますと、延長3キロメートル以上という距離になりますので、その分メートル当たりの工事費を掛け合わせますとかなり高額な事業費になるということで、やはり全体の予算づけということから考えますと、なかなか進みにくいというのが現状ではございます。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 やはり予算で何事も頭を悩ますということはあろうかと思いますが、1つヒントといいますか、私の中の思いといたしましては、市長が教育の初問の答弁の中で、郷土愛を育みたいという思いがあったかと思います。
 私たち八幡学区に住まいます人間にとっては、郷土はどこかと考えるとやはり新町通りの美しさでありますとか八幡山の景観などを思い浮かべるのでありますが、例えばふるさと納税の活用でありますとか、またホームページを開きますと国交省が、無電柱化推進計画の策定についてという国交省も推進を促している計画があるということで、これを少し読んでみますと、「防災、安全・円滑な交通の確保」及び、ここから「景観形成・観光振興等の観点から、無電柱化の必要性の高い道路について重点的に推進する」と、このように国交省は見解を述べられております。
 これは今、市長及び部長が考えておられる思いの中と、私はこれは合致するのではないかと、このように思っております。
 国のメニューあるいは県を通してでもいいですし、しっかりとその予算取りができるような、市単費ではなく、県や国を頼りながら、ここは美しい町として景観としても非常に価値の高いところでございますので、そうした予算取りといいますか、予算組みの方策を検討していただきたいのですが、いかがでしょうか。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 江南総合政策部長。
◎総合政策部長(江南仁一郎 君) ただいま議員からの国交省の計画の話がございました。
 無電柱化の推進に関する法律が平成28年に公布施行されたのはご承知いただいているかと思うんですけども、この第7条に国の推進化計画を定めるとされているんですが、ようやくこの30年4月に計画が定まりました。この計画では、向こう3カ年計画ということで目標なり施策等々示されておるんですけれども、私どもが期待しておりました財政上の支援につきましては、明確に触れられていないと。地方公共団体への技術支援に限定、言及されているという状況でございます。
 また、その計画では、この推進体制の持ち方としまして、道路管理者であったり、あるいは電線の管理者、それから関係地域の方々、こういった方々と地方公共団体が地方ブロック無電柱化協議会等々を活用して、無電柱化の対象区間の調整あるいは無電柱化の推進に係る調整を行うことということが定められております。
 これを受けまして、県で無電柱化地方部会が設置をされまして、本市もこれに参画しているわけでございます。まずは、県としましては平成34年度までの滋賀県下の中で重要な路線をまず候補として決定していこうということで、本市では安全円滑な交通確保対策ということで、上田出町線等特定道路が5区間、それから景観形成並びに伝建地区として永原町線等15区間を重点区間として位置づけ、県の地方部会での合意路線というふうにいたしております。
 ただし、事業年度は未定という状況が現在の状況でございます。
 現在はこのような状況でございまして、国の動向等を注視しながら、あるいはまたその他の財源の確保のための方策も検討しながら、進めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 国、また県、そして市など予算取りに関しましてはさまざまな可能性があろうかとございます。その可能性を複数模索していく中で、一番市の思いに合致した方策、考えていただきながら、予算の確保に向けたご努力をお願いしたいと思いますが、あわせてなんですけれども、やはりこうした事業を進めるに当たり、地元住民の方との合意形成というのが何よりもまず重要なのではないかと思いますが、この合意形成の進捗について改めてお伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 江南総合政策部長。
◎総合政策部長(江南仁一郎 君) お答えを申し上げます。
 この電柱の無柱化につきましては、かねてから関係地域の皆様とのご相談もさせていただいておったようでございますけれども、なかなか断続的といいますか、まだ十分な話ができていないということもございます。
 この各伝建地区内における優先度合いでありますとか、あるいは先ほど申しましたように、やっぱり市の財政事情なども総合的に判断する必要があるということと、それから無柱化につきましては、地下埋設の方法あるいは軒下をはわせる方法、あるいはまた背割りへ持っていく、いろんな手法があるわけでございますけれども、なるべく低コストで対応できる方法がないかという手法のことも考えなければなりませんし、また無電柱化によりまして街路照明の確保ということもやはり地域の皆様からはご要望として、あるいはご心配として出てきておるというような部分もございます。
 そういったことも含めまして、先ほど少しご答弁申し上げましたけれども、各地区内での住民あるいはその他の方々を対象とした勉強会をもう一度実施させていただきまして、ご意見をいろいろ承る中でその結果を踏まえて事業を進めていきたい、このように考えております。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 伝統的建造物群と申しますのは、やはり博物館や美術館ではなく、やはりそこに住まわれる方がいて、そこに生活しておられる市民の皆様がおられるというところがやはり重要でございまして、そうした地域にしっかりと入っていって丁寧に説明、理解を求めていくということが大切なのではないかなと考えております。
 予算取りの確保につき、地元の合意形成を求めていくと、非常にまた困難を伴う作業かもしれませんが、やはり私は新町通り、また永原町の通り、電柱がなくすきっとした景観を私個人としても見てみたいですし、またそれを観光客の皆様に楽しんでいただきたいと、こういう思いがございますので、観と農と市長がおっしゃるように、観光行政のまず一環として電柱の無柱化について積極的な議論を、議会でもそうですけれども地元地域の方と、足を運んでいただけるようによろしくお願い申し上げます。
 それでは4点目、教育についてなんですけれども、市長、ありがとうございました。成熟型社会へという転換の中で、市長が考えておられる子どもたちにつけたい力でありますとか、また教育への思い、自然との共生でありますとか、こうした考え方をいただくことができました。
 これは教育大綱というものが近江八幡市にありまして、これは総合教育会議の中でつくられていくものでありまして、教育委員会というものは、もちろん教育委員会に勤められる先生方の専門性というものは絶対条件といいますか、必要なものでありますが、反面、専門性が高過ぎる余りになかなか市民があるいは行政が入りにくいというか、ちょっと閉鎖性を感じるという側面もございます。
 ですので、総合教育会議の中、教育委員の皆様と、また市長や、あるいは教育長と膝を突き合わせながら、教育についての思いを議論していくというのは非常に私はこれは大切な場であると考えております。
 ここで、市長がかわられて、教育大綱のいわゆる見直しですね、いわゆる小西版教育大綱といいますか、小西市長も初問の答弁の中で、るる非常に重要な相手を敬う気持ちであったりコミュニケーション力が不足しているんではないかという思い、こうした考えをお持ちかと思いますが、教育大綱の見直しというものは今後検討されるのかどうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 小西市長。
◎市長(小西理 君) 教育大綱の見直しの検討についてお答え申し上げます。
 平成27年10月に策定しました近江八幡市教育大綱については、本年3月の期間満了を迎えるに当たり、昨年12月の総合教育会議にて承認を得、本年4月に改正したところのものでございます。
 教育大綱は、教育委員の意見を踏まえ、当市の教育行政に係る方向性を示したものでもございます。また、改正に当たっては、平成28年度に見直した教育振興基本計画をもとに現在ご就任いただいている教育委員の皆様とともに、教育行政における現状の課題を含め議論した結果が大綱に反映されたものとなっております。
 私の所感としましては、この間も教育会議に出させていただきましたけども、基本的に重要な項目については現在の教育大綱に網羅されているという理解をしております。
 そういう中で、今後総合教育会議において教育大綱に基づき教育行政を進めていくという方向で確認をしております。今後、議論で見直していくことはあり得るとは思いますけども、現在のところ、現教育大綱についてそのまま進めていく予定をしております。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) 教育大綱につきましては、私も一昨年ですか、人権教育の項目がこれへ上げられていないということを議会で取り上げ、また日岡教育長もその点問題意識を持ってくださいまして、総合教育会議の中で非常に闊達な議論の中、人権教育についての項目を入れられたと、このように思っております。
 こうしたことは、教育の世界では大いにあり得ることなのかなと、現場をしっかりと把握しながら現状に沿った考え方を盛り込んでいくということは大変重要かと思いますので、今後引き続き総合教育会議の中で市長及びまた教育長が教育大綱の見直しの判断ありとした場合は、柔軟に見直しを含めた検討をしていただきたいと、このように考えております。
 最後に、子ども医療費の助成制度について再問をさせていただきます。
 これは多くの会派から、この問題といいますか、この制度創設に当たっての質問があったかと思います。その中で、財源の確保策でありますとか、そうしたことはもう十分議論されているかなというふうに思いますので、財源の確保策については私は再問はいたしません。
 ただ、心配することが何点かございまして、その点については再問をさせていただきます。
 まず、こうした制度は、気をつけなければいけないのはやはりこれはばらまきじゃないかと言われることの心配、懸念がございます。また、子ども医療費の助成制度については決して近江八幡市は先駆けての制度創設ではなく、もう既に実施されている自治体が全国見ましてもたくさんある制度なわけですね。ですから、そうしたところの反省点でありますとか、課題であるとかということは十分これは情報収集可能な状態であると、このように認識しておりますが、そうした中、私は専門家ではございませんが、専門家でない私にもぱっと心配される項目というものが思い浮かびます。
 それは、いわゆる過剰受診の抑制でございますね。これはコンビニ受診というふうに言われておりますが、いわゆる病院に行くほどのけがでもないのにもかかわらず、無料だからという理由で病院に来院されるという患者さんがおられると。
 こうしたことが、いわゆる医療の現場を預かる人にとっては、本来かからなければいけない患者さんの時間を費やしてコンビニ受診の方の対応をしなければいけないと、こういう事態があろうかとございますが、過剰受診の抑制について何か方策はお考えでございましょうか、お聞かせください。
○議長(園田新一 君) 鳥居福祉保険部長。
◎福祉保険部長(鳥居広子 君) 過剰受診の抑制についてということでございますが、本来子どもたちが病気になったりけがをしたりすれば、受診をするということは必然的な行為ということでございまして、本来的には過剰に受診するということは本来考えにくいことであるというふうに考えております。
 ただ、受診されました状況が世間一般的に言われます受診する必要性があるほどの病気やけがか否かという点につきましては、それぞれ主観的なものがございまして、そのことをもって過剰受診かどうかというのを判断するというのは非常に難しいところがあろうかというふうに考えております。
 しかしながら、一方で北川議員にもお答えをさせていただきましたとおり、過剰受診につきましては平成29年度から重複頻回受診者の訪問指導というものを行っておりますので、その中で継続して今年度も実施をしていきたいと考えております。
 また、市民の皆様への啓発につきましても、今後検討してまいりたいというふうに考えております。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) 部長ありがとうございます。
 過剰受診かどうか、あるいはコンビニ受診かどうかの線引きというものは確かに一般ではできないという答弁であったかと思います。
 確かに今少子化の中で子どもが少なくなってくる、その分やはり子どもを大切に育てたい、子どもにたくさんの愛情をかけたいという思いが強いご家庭もふえてくる。これは決して間違ったことではありませんし、これについてもちろん医療にかかるという点もあろうかとございます。
 例えば一例申しますと、スマートフォンなんかが普及しまして、いわゆるメディカルチェックでありますとか、いわゆる病気のことなんかも検索すればわっと出てくるわけですね。ただ、私も幾つか検索したりしたことはあるのですが、やはりそうした中には大丈夫ですから家にいてましょうというように検索結果はなく、やはり心配ならばお医者さんにかかりましょうねという文言で大概が結ばれているというんですね。
 ですから、軽度なけがや軽度な病気でも、まずとりあえずお医者さんに行こう、そして診断をいただいて安心を買おうと、買おうといいますか、安心をもらおうという向きもあろうかとございますので、こうした点、やはりいわゆる健康の推進と、またコンビニ受診の抑制とはセットで、これは市が啓発をしていかなければいけないのかなと、このように考えております。
 一方で、こうした子ども医療費の助成制度を設けることによって、医療現場は果たしてそれを受け切れることができるのかどうかという課題もあろうかとございます。特に、小児科医さんの非常に苛酷な勤務状況が発生するのではないかでありますとか、あるいは病院離れ、ほかの病院に移ってしまうようなことがあるのではないかと。でしたら、近江八幡市の小児医療の質そのものが低下してしまうというようなおそれがあるのではないかと。このような心配もするわけでございますが、これについては宮下事業管理者が今議場におられますので、病院サイドからのご所見をいただきたいのですが、宮下事業管理者、お願いいたします。
○議長(園田新一 君) 総合医療センター宮下事業管理者。
◎総合医療センター事業管理者(宮下浩明 君) 今、竹尾議員がお聞きになりました小児科医の体制でございますけども、恐らく2007年兵庫県の柏原病院で小児科医がなくなるというのを子どもさんたちのお母さんたちが小児科を守る会というものを結成して、患者、看児自身も受診を控えるというようなことを活動されたことがあったんで、ちょっと紹介させていただきます。
 当時、小児科医が少ない中で、重症の看児を持っているお母さんが夜間に病院に行ったと。そこには30人ほど看児が待っていて、診察を受けるのに2時間、それから入院するのに2時間と、その後、子どもとお母さんは休めたが、翌日小児科医はそのまま働いていたということで、結局小児科医がほとんどいなくなってしまったというので、まず自分たちの子どもを守るためには小児科医を守らないといけないということで、いわゆるコンビニ受診を控えて、それが自分たちの地域の子どもを守ることになるんだということで、会を結成されて今も活動されております。まず、それを紹介させていただきます。
 それから、うちの病院の体制についてですが、今現在小児科医が9人おります。それから、小児外科医、内科系ではございませんが、小さいお子さんを扱っている小児外科医が3人ということで、小児を扱う医師が一応12人おります。県内でも非常に有数のたくさん小児科医を有する病院でございます。
 ということで、多少の患者増加に関しましては全く影響ないと私は考えております。
 ただ、今国が進めております働き方改革の中で、特に医師の働き方は最重要課題となっておりまして、当医療センターでも、その勤務時間以外にも医師のストレスをいかに減らすかということで、ことし一年これを課題にして対策をとろうと今取り組んでいるところでございます。
 それから、当議会で議第66号でございますが、医療費の改定がございました。その中で、選定療養費というのがございます。当医療センターは400床以上でございますので、この10月から、この議案が通りました後でございますが、現在2,160円いただいている選定療養費、初診料でございますが、これが10月からは5,400円と、消費税込みでですね。ということになります。
 これは紹介状ありの場合にはいただきませんけど、紹介状がなく飛び込みで初診で来られますと基本的にこの料金をいただくということになりますので、これは国が進めている安易な受診を減らすという政策にのっとったものでございます。
 このような制度のために医療センターとしては若干抑制はかかるものと考えております。
 それから次に、地域の医師ですけども、我々病院以外にも小児科医はおります。近江八幡市には、今病院を外しますと13カ所の小児科を標榜している医院がございます。その医院さんなんかは、いわゆる病院では扱わないような軽い症状の子たちを診ていただく医院でございますけども、市長がいつもおっしゃっておりますように、手持ちのお金がなくても、受診を控えているお子さんがいらっしゃった、そういう場合にはそういう小児科に受診されることは多少ふえてくると。これは想定されます。
 これは、医師会でどういう対応されるのかは私はちょっと存じ上げませんので、ここまでにさせていただきます。
 それから、回答以上にちょっといわゆるコンビニ受診を控えるということは非常に難しい、その線引きが難しいわけですが、当医療センターではいろいろな市民啓発のための公開講座を今開いております。だから、救急受診の公開講座とか、それから小児外科の公開講座、糖尿病等もいっぱいあるんですけども、これから市でも考えておられるようですけども、こういう制度を利用するに当たりまして、我々、それから行政から情報発信をしていかなくてはいけないと思っておりますので、これからちょっと計画を練っていきたいと考えております。
 議員の皆さん方には、当医療センターの小児科を守るために、市民にも病院の現状、それから現在の医療の現状をお伝えいただいて、理解をしていただきたいと思います。よろしく、これはお願いでございます。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 今、宮下事業管理者からいわゆる医療現場が抱える切実な思いというものは、これはなかなか本当に現場にしかわからない苦しさもあろうかとございますので、今の思いはしっかりと私も議員として胸に刻み込みたいと、このように思います。
 こうした医療制度の助成制度の中で、原則、今、窓口現物給付で無料化だというところでございますし、今まで以上に地域のクリニックとの連携というものも必要になってこようかと思います。この制度を支えるための仕組みづくりというものが今後必要になってくる。
 それは、宮下事業管理者がおっしゃられた小児科医を守る、小児医療を守るという観点からもしっかりと自覚を持ってこうした活動をしていかなければならないと、このように思います。
 また、これは私は原則支持をしたいと、この制度については全面的に支持をしたいと思っておりますが、そうした回りのいわゆる土台、基礎の部分をしっかりと固めた上で、胸を張ってこの制度を進めていきたいと、進めていっていただきたいと、こういう思いがあります。
 ただ、この制度を今議会どのような議決になるかは私もまだわかりませんが、この制度がスタートを切ったとした場合に、福祉保険部でありますとか子ども健康部であるとか、あるいはまた議員個人のレベルで、そしてまた病院自身の思いとして、さまざまな声を集約しながら、この制度の必要性といわゆる過剰な部分についての真摯なお話というのはしていかなくてはいけない。
 こうした中で、この制度について私は市長に少しフレキシブルな対応も考えておいていただきたいと。現状、この制度のままスタートはします。そして、この成果がいわゆるポジティブな評価、ネガティブな評価、どちらも必ず出てこようかと思います。そして、ネガティブな評価はネガティブな評価で別の方策を打ちながら、いわゆる潰していかなければいけないという観点が必要かとございますが、例えば今は窓口現物給付というのが原則ですが、市長ご自身この現物給付というものが、いわゆる絶対条件であるのか、あるいはまだまだ議論すべき状態の条件であるのか、ちょっと市長のご所見を伺いたいのですが。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理 君) 私の今の考えでは、現物給付は制度の趣旨上絶対条件だというふうに考えております。
 もちろん、竹尾議員おっしゃいますように、今後さまざまな検証という中で、また見直すということの可能性は否定するものではございませんけども、現状それは絶対必要条件だという理解をしております。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 これは非常に行政としては難しい政策の一つだと思います。限られた財源の中でこうした制度を設けるということは、どのように申し上げればいいのか、例えば今はいわゆる格差社会と言われる中で、年収300万円を切ろうであろうかというご家庭の方が懸命に子育てしていらっしゃると。そこにこうした医療費の助成制度を設けて子どもさんの医療費、病院を受けていただくのに遠慮するであるとか、あるいは世間から白い目を向けられながら医療を受診しなければならないという状況は、これは打破していかなければいけませんし、貧困救済という点において、こういうような制度が設けられるということは大変喜ばしいことかと思います。
 私が市長に柔軟な対応を、これはこの現状提案された制度ではなく、市長の態度として柔軟な姿勢を求めていきたいのは、例えば病院サイドから悲鳴が上がってきた、あるいは財政から悲鳴が上がってきたというときに、種々な方法があるじゃないかということを対応として、態度として求めていきたいというわけでございます。
 例えば財政的に苦しくなってきたというのであれば、ワンコインというケースをとられている自治体もありますし、年齢制限を設けるとかというのも一つの手であろうかと思います。あるいは、確実に現物給付をしなければいけない家庭においては現物給付で対応すると、また一般的な所得のある家庭については償還払いというような貧困ラインとそうでない家庭のラインとでのすみ分け等々も、これは仕組みづくりにまた非常に努力は要るかもしれませんけれども、現実的な制度としてはあり得る提案ではないのかなと、このように思います。
 決して、これは何度も申しますように近江八幡市が先駆けた制度ではありませんので、さまざまな地方自治体の現状等、特に医療現場の実態等しっかりと検証していただきながら、よりよい子ども医療費の助成制度の成長と発展を期待するものであります。
 たちまち現物給付でスタートすると、議会の議決を得たらスタートするということになるわけでありますが、スタートしたから、よしもう放っておいていいよということではなく、しっかりとさまざまな観点を持って、たくさんの意見を集約していただきながら、この助成制度についてまた柔軟な対応をお願いしたいと、このように思います。
 時間も残り少なくなってまいりました。
 これからも私どもチームはちまんは行政と市民のパイプ役としてその存在感を議会、議場の内外で発揮していきたいと、このように考えております。行政の皆様と私ども議会、充実した議論を図って、小西新市長のもと、ともによき町をつくっていきたいと、このように考えております。
 これをもちましてチームはちまんの代表質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(園田新一 君) 以上で竹尾耕児君の質問を終わります。
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