録画中継

平成30年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
7月11日(水) 個人質問
加藤 昌宏 議員
(1)国民健康保険料における子どもに対する均等割軽減措置について
(2)介護保険における総合事業の現状と今後について
(3)本市の公文書管理と情報公開について
(4)小西新市長の所信について
◆20番(加藤昌宏 君) 日本共産党の加藤昌宏でございます。
 私の個人質問は、4点にわたって質問をさせていただきます。
 まず最初の、国民健康保険料、子どもに対する均等割軽減措置について質問をいたします。
 国保料は、所得割、均等割、平等割の3方式で算定されます。所得割は、被保険者の前年の総所得金額から基礎控除33万円を減じた額に市で決めた税率を掛けて算出します。均等割は、加入する被保険者1人当たりに対して市が決めた額で算出します。近江八幡では、1人2万6,800円となっております。扶養する子どもが多いと、それだけふえることになります。平等割は、加入世帯に対して一律にかかり、市が決めた額で算出します。そして、これらはそれぞれ基礎賦課額として、医療分、後期高齢者支援金、介護納付金賦課額ごとに計算されて、その合計額を納付しなければなりません。非常に高額の金額になります。
 最近の動きとして、他の健康保険は扶養がふえても保険料には連動しませんが、国保だけが扶養の人数に応じて均等割額がふえる仕組みになっている、このことが問題とされ始めました。この均等割を減免すべきだと、多子世帯の減免を実施する市町があらわれています。全国知事会、市長会からも、負担の軽減を求める要望書が出されています。全国の議会からも、負担軽減の意見書が出されています。
 平成30年度から、国保に対する国の財政支援が拡充されますが、この財政支援の一部として、子どもの数に着目した特別調整交付金が準備されています。こうした背景を踏まえ、子育て世代への支援として、本市独自の子ども均等割保険料の一部を減免することに活用できないのか、お尋ねをいたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 鳥居福祉保険部長。
             〔福祉保険部長 鳥居広子君 登壇〕
◎福祉保険部長(鳥居広子 君) 加藤議員の、国民健康保険料に係る子どもに対する均等割の軽減措置についてお答えをいたします。
 国民健康保険料の軽減につきましては、制度化されたものにつきましては国からの財源補填がありますが、独自施策での軽減についてはその補填がないため、国保財政の安定的な運営に影響を及ぼすこととなり、慎重な対応が必要となります。
 現在、全国知事会及び全国市長会におきまして、子どもに対する国民健康保険の均等割の軽減を制度化するよう国に要望されているところでございます。本市といたしましても、今後制度化されるよう、国や県に対し強く要望していきたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○議長(園田新一 君) 質問ありませんか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 平成30年度から国の調整交付金1,700億円、この内訳には、子どもに係る均等割負担軽減分として全国で100億円が含まれています。滋賀県によると、既に市町に示している納付金額から子どもの負担軽減に係る国の特別調整交付金は差し引いているとの説明があります。つまり、市町が県に納める納付金、その額から既に子どもに係る交付金、滋賀県の場合は13市6町の総額で約1億円と言われています。これが差し引かれているので、市町で子どもの均等割分を賦課徴収するとしたら、子ども負担軽減という趣旨が生かされないということになると考えますが、近江八幡市について言えば、これは579万円と計算をされています。
 近江八幡市における国保料の均等割に係る子どもゼロ歳から18歳までの世帯数、それから対象児童数、これはどのくらいになるのか、教えていただきたいと思います。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉保険部長。
◎福祉保険部長(鳥居広子 君) 国民健康保険の18歳未満の子どもの被保険者数につきましては、837世帯で1,412人というふうになっております。これは平成30年4月1日現在の数字でございます。
○議長(園田新一 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) もしこの対象児童の均等割を軽減するとしたらどれくらいの額になるのか、わかれば教えていただきたいと思います。
○議長(園田新一 君) 鳥居福祉保険部長。
◎福祉保険部長(鳥居広子 君) 国民健康保険制度におきましては、本来、所得に応じまして軽減措置が別途、2割軽減、5割軽減、7割軽減という軽減措置がございます。その軽減措置を別途考えさせていただきますと、子どもの分の均等割を助成をしていくと、その軽減額につきましては3,581万円程度と見込んでおります。
○議長(園田新一 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 県が計算した近江八幡市では579万円、これを差し引いて納付金という形で計算されていると聞いております。この3,581万円の軽減とまではいかなくても、国からの特別調整交付金、いわゆる子どもの均等割軽減分としての措置でありますから、これを生かされるのが当然ではないかと思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。
○議長(園田新一 君) 鳥居福祉保険部長。
◎福祉保険部長(鳥居広子 君) 子どもの被保険者のための特別調整交付金につきましては、脆弱な国保財政の基盤を安定させ、また市町が今までの国保の財源補填のために行っております一般会計からの繰り入れを解消させることにより、各市町が保険料収入により、安定して財政確保ができるよう、国保財政の健全化のためのものでございます。保険料の子どもに係る均等割の軽減は、各市町にとりまして財政負担をかけるとともに、国の施策とは逆行することとなり、本市としましても慎重に対応する必要があると考えております。
 また、先ほども申し上げましたが、全国知事会及び全国市長会におきましても、制度化されるよう要望が出されておりますことから、本市といたしましても、県、国の動向を注視し、要望をしていきたいというふうに考えております。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) これは国の制度としてつくられれば一番いいわけですけれども、先ほども言いましたように、多子世帯、子どもさんの多いところはその分が全部均等割ということでかかってくるということですから、これはやっぱり1つあり方として不公平感みたいなのがあるんではないかと思うんですね。
 今回、国がそういう措置をしたと、せっかくそういう形になってるわけですから、それを生かすことが必要じゃないかと私は思うんですけど、今のあれでいくと、県はこの辺を納付金として差し引いて市町に納付金を示していると、近江八幡でいうたら579万円ということになるんですけど、これはそしたらどういう扱いになってるかという点ではどうなんでしょうか。もしわかれば教えていただきたい。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉保険部長。
◎福祉保険部長(鳥居広子 君) あくまでも財政安定化のための交付金という形の扱いとなっておりますので、ご了解よろしくお願いしたいと思います。
○議長(園田新一 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) これ今、国保財政の状況からすると、非常に厳しいということで、全体で消化をしようと、こういうことみたいですね。それも一つの方法かもしれませんけれども、国は子どもへの措置ということでやってきてるんで、この辺はどうかなという疑問が1つあるわけです。
 いずれにしましても、これは知事会も市長会も地方からその声を出して、子育て支援というのが一つの大きい課題になってますから、それぞれ地方からも声が上がってると。そういう意味からすると、本市においても議会で意見書を出すとかということで、そういう声を国に上げていくということは今後も必要じゃないかなと考えております。そういう意味で、今回のこの措置に対して、新しくこの4月から県の統一化という流れの中でこういう形が出てきてますんで、ひとつ本市においてもその辺を十分検討していただきたいなというふうに思っております。
 次に2番目として、介護保険総合事業の現状と今後についてということで質問します。
 さきの3月議会でも質問をしました介護予防・日常生活支援総合事業、いわゆる総合事業は、7段階ある要支援、要介護度のうち軽度の要支援1、2を対象に、訪問介護と通所介護は国の介護保険制度から外して市町村の事業となりました。全国的には平成29年度からスタートしておりますが、本市は先駆けて28年度からスタートをするということになっております。
 やはり介護保険制度の中で大きく変えられた要支援1、2の予防介護について、私は心配があります。市の事業としての介護予防・日常生活支援総合事業、通所Cとか通所A、訪問Cとかのサービスの利用者が、これまで資料をいただいた中では少ない状況が見受けられます。これで本市の事業として責任が持てるのでしょうか。
 要支援1、2の認定を受けた方は、28年度でも500名はおられます。サービスの利用者は、そのうち50%以上はあったと思います。そのうち通所介護、訪問介護の利用者はどのくらいだったのか、まず教えていただきたいと思います。
 3月議会の答弁では、通所介護CとA、訪問介護Cで安定した運営をしている、要支援状態から抜け出し自立生活される好事例も生まれているという報告でした。このあたりの関係について、詳しく説明をお願いしたいと思います。
 新聞報道にも、軽度の人たちの症状の進行をいわば水際で未然に防ぐことこそが中・長期的には介護費用の抑制につながる、軽度の段階での万全の手を打たない限り中重度での予備群はとめどなく膨れ上がるとの指摘もあります。このことについてどう考えますか、お伺いをしたいと思います。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 鳥居福祉保険部長。
             〔福祉保険部長 鳥居広子君 登壇〕
◎福祉保険部長(鳥居広子 君) 加藤議員の、介護保険総合事業の現状と今後についてのご質問にお答えします。
 まず冒頭、ご質問の中で、要支援1、2の認定を受けておられる方の訪問介護と通所介護は国の介護保険制度から外し、市町村の事業となりましたとのご発言でございましたが、要支援認定者の介護予防サービスにつきましては、介護保険法第52条に規定いたします介護予防保険給付から、市町村の実情に即した介護予防と生活支援を包括的に支援するとともに個々の状態像に応じた自立支援及び機能改善を図ることを目的に、市町村が効果的、効率的なサービスを整備提供する介護予防・日常生活支援総合事業となり、介護保険法第115条の45に定める地域支援事業でございますので、ご理解をいただきますようよろしくお願いいたします。
 ご質問の、要支援1、2の認定を受けられた認定者数及びサービス受給率でございますが、平成28年3月の認定者数は564名で、サービス受給率は63.5%、平成29年3月の認定者数は516名で、サービス受給率は52.3%、平成30年3月の認定者数は421名で、サービス受給率は、こちらは1月の数字になりますが、53.5%となっております。また、総合事業実施前の平成28年3月分の介護予防サービス利用のうち、要支援1、2の方で通所介護利用者は184名、訪問介護利用者は54名となっております。
 次に、現在実施している介護予防・生活支援サービスの利用者につきましては、さきの岡山議員のご質問に回答させていただきましたとおり、6月時点での通所型サービスCが13名、通所型サービスAが18名となっています。利用者数で比べますと、介護予防給付当時より減少しておりますが、これは総合事業への移行に際しての取り組みの結果でもあります。
 このことにつきましては、平成29年5月時点、従前相当サービスを利用されていた140名の方について実態把握訪問を実施しています。その結果、自立のための専門職によるサービス不要、要介護状態のため介護給付相当であるという方が合わせて約8割おられ、介護予防給付相当のサービスの必要性が精査されました。この結果と、介護保険法の基本理念であります自立支援の推進という観点から、適切な状態像の見きわめと支援を提供させていただけるようマネジメントに力を入れてきた結果が、こうした数の変化に結びついております。
 次に、介護予防・生活支援サービスと自立生活との関係についてでございますが、サービスの利用に当たりましては、ご本人にも動機づけがしやすいよう、より具体的な目標設定をしています。夕食が1品多くつくれるよう台所に立っていられる筋力をつけたい、入院前と同じようにいきいき百歳体操の会場まで歩いていけるようになりたい、徒歩15分のところにある店まで買い物に行けるよう体力をつけたいといった内容です。たった1つの目標ではございますが、料理ができるようになれば家庭内での役割を持ち続けることになりますし、いきいき百歳体操の会場まで行ければそこで交流と社会参加の機会が持ち続けられます。
 介護予防給付との違いは、それがご本人の今までの家庭や地域での暮らしの継続に直結しているということです。これが介護予防・生活支援サービスの目指す自立で、病気になっても高齢になっても住みなれた地域で暮らし続けるということの具現化につながっていると考えております。
 次に、軽度者の進行の未然防止についてですが、議員ご指摘のとおり、軽度の段階での症状の進行を防ぐことが重要であると認識しております。本市が近隣市町と異なり、従前相当サービスの終了を選択した背景には、この予防的な取り組みを重視したという点があります。多少のお体の弱りを感じてはいてもまだ要支援認定には該当しない、もしくはまだまだ元気であるという段階から、要支援状態になることを予防していくという考えです。
 そのためには、高齢になってもその人なりの社会参加や活躍の場が得やすい地域をつくっていくことが必要です。介護予防・生活支援サービスを、限りある専門職の人材や財源の将来的な不足を見込んでも対応していけるものにしていくためには、多様な主体によるサービスBへの転換を目指して進めていきます。
 第7期総合介護計画におきましても、介護予防の拡充による健康寿命の延伸を一つの柱としており、壮年期からの健康づくりまでも介護予防に位置づけて、より予防を重視し、取り組んでいく方針を示しています。これは、壮年期からの疾病予防、健康増進が高齢期になってからの生活の質の低下を防ぎ、結果として長期的には介護給付費の削減にもつながると見ており、症状の進行を未然に防ぐというご指摘と合致していると考えております。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 数字をそれぞれ報告していただきましたけれども、先ほどの総合事業の利用者数は、要支援1、2の介護度を受けた人と受けてない人と合わせた数字ということでよろしいですか。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉保険部長。
◎福祉保険部長(鳥居広子 君) 先ほど申し上げました数字につきましては、認定者数でございますので、サービス受給率を申し上げましたが、その率を掛けますと実際の利用者数ということになります。ですから、平成28年3月時点でございますと、認定者数が564名、サービス受給率が63.5%、そのうち63.5%の方が何らかのサービスをご利用になっているということになります。
○議長(園田新一 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 市の広報の7月号に、介護予防サービスパワーアップ、これ通所型のCということですかね、これに通って目標を達成したという、ある意味好事例が載せられておりました。サービスを卒業した後、お風呂の洗いとかそういうことも家庭の仕事としてできるようになったという、こういう事例でありました。
 そういう軽度の人たちがここでそういうふうに進んでいけばいいんですけれども、よその市では、短期間でこれを終了して卒業すると、その後何のサービスも利用していないというようなこともあったようです。そういうことは本市ではないのか、自立支援ということで最後までそのことの支援というのが続いていってるのかというところをお聞かせ願いたいんですけど。
○議長(園田新一 君) 鳥居福祉保険部長。
◎福祉保険部長(鳥居広子 君) サービスCにつきましては、専門職が入った中で、それぞれお一人お一人の目標達成に向けてサービスを提供させていただいております。そのため、従前のデイサービスのように継続してずっと利用していくというのではなく、一定終期を設けさせていただいております。
 それ以降につきましては、サービスAというものがございます。これにつきましては、サービスCを終了された後、終了された方がほとんどなんですけれども、その中でも一定、地域の中の居場所に通い続ける必要性があるという方についてはサービスAにつながさせていただいております。サービスAにつきましても、これはサービスAだけがその受け皿ではなく、地域のいきいき百歳体操でありますとかそういう部分についても受け皿としてご利用をさせていただいているところでございます。
○議長(園田新一 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 先ほど、通所B型、居場所づくりの課題ですけれども、この辺については市民参加でと、いわゆるボランティアでということだと思うんですけども、この辺は募集は目標を達成したけれども、実際お世話をするボランティアの方というのは確保されたのか、お聞かせください。
○議長(園田新一 君) 鳥居福祉保険部長。
◎福祉保険部長(鳥居広子 君) さきの岡山議員にもお答えをさせていただきましたが、現在、サービスAにつきましては、市の委託事業として実施をさせていただいております。委託事業であるがゆえに数が一気にふやせないという部分もございますので、本来、Aにつきましては、専門的な知識を、専門性を持った職員を要しないというふうな判断をさせていただいておりますので、より身近な中で通いの場をつくっていく、居場所をつくっていくという必要性からも、今後はサービスBと言われるところの住民主体の居場所づくりの取り組みを進めていこうというふうに考えております。
 これにつきましては、ボランティアの皆様を養成させていただき、地域の中で居場所づくりをしていくという形で進めさせていただきたいと思います。これについては、今年度取り組みを進めて、Aの事業からBに移行させていきたいという考えを持っておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 介護保険制度が2000年に始まってから18年たつわけですけども、当初のスタート時と比べると非常に大きく変わってるなという感じはします。新聞報道によりますと、国も骨太の方針ということで、財務省あたりでは、例えば今後、介護分野では、ケアプランの作成、これをこれまで無料だったのを有料化にしていくとか、それから要支援1、2が軽度者という扱いだったんですけども、今後は要介護1、2のレベルも軽度者扱いということで、ここも生活支援とか、あるいは掃除や調理、こういったことの介護給付の対象から外すと、こういうふうな議論がされているというふうに報道されております。
 こうしますと、介護保険制度そのものが今後どうなっていくのかなという不安が募ってくるわけですけれども、この辺、今回も総合事業はある意味市町村に丸投げされたような形で、国の責任がそこから外されたような形になってるんですけれども、介護保険制度をほんまに本市でしっかりと拡充、充実していくということについては今後ともひとつこの議論も通じまして努力をしていただきたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
 続きまして、3つ目の問題です。
 3番目は、本市の公文書管理と情報公開について質問をさせていただきます。
 今国会では、森友・加計学園問題や自衛隊の日報問題で公文書が改ざん、隠蔽、廃棄、虚偽答弁など、国民の知る権利がないがしろにされる事態が重大問題となっています。本市には情報公開制度もあります。市民の知る権利を実効的に保障し、市政の諸活動を理解していただくためのものとされています。
 まず、本市における公文書の管理及び情報公開について説明を求めたいと思います。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 益田総務部長。
             〔総務部長 益田卓弥君 登壇〕
◎総務部長(益田卓弥 君) 加藤議員からのご質問の、本市の公文書管理と情報公開についてお答えをいたします。
 まず、公文書でございますが、公文書とは、市長部局を初め教育委員会や公営企業管理者などの各実施機関において、職員が職務上作成し、または取得した文書、図面、電磁的記録などで、組織的に用いるものとして管理しているもののことでございます。
 それから、本市の公文書の管理方法でございますが、職員が作成した公文書を原則会計年度ごとに分類区分に応じてファイルにとじ、タイトルを付してファイリングシステムに登録し、保存をいたします。また、文書の重要度に応じて保有期間を近江八幡市事務処理規程に定めており、ファイル作成時に廃棄年度を設定し、時期が到来したら廃棄する仕組みを運用し、適正な文書管理による事務の効率化と情報公開への迅速な対応に努めているところでございます。現在、保有期間が3年を超える文書については、旧マルチメディアセンターや安土町総合支所の文書庫などにおいて保存をしております。
 次に、情報公開制度についてお答えをいたします。
 市民の知る権利を実効的に保障するため、市の保有する情報の公開を図り、市政の諸活動を市民に説明する責務を全うするようにし、市民の理解と批判のもとに、公正で透明な行政の推進と市政への市民参加を促進するとともに、市と市民との信頼関係を深め、もって地方自治の本旨に即した市政の発展を目的といたしまして、近江八幡市情報公開条例が制定されており、どなたでも情報公開請求をすることができます。情報公開に当たっては、特定の個人が識別される情報や、法令等の規定により公開することができないとされている情報、いわゆる非公開情報を除いて公開をしているところでございます。
 なお、市が作成した基本構想とか基本計画、統計資料、それから告示文書、それから議会での議案を初め、行政資料については情報公開コーナーで見ていただけるよう、またホームページなどで公開し、情報の提供や交付をしておるというところでございます。
 以上でございます。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 先ほどの文書管理という点でいえば、ファイリングシステムに基づいてその文書をとじて保存期間を決めてと、こういうことでした。国では公文書管理法というのがつくられてて、平成20年度、福田康夫総理大臣がこのとき指示をして国でこの法律ができたと、こういうふうに、勉強したところそうなってました。そのときに福田総理が言われたのは、民主主義は国民が事実を知ることで成り立つと、事実を知らなければ判断できないということで、これを指示をされたんですね。このときは、C型肝炎の患者リストが厚労省の倉庫に放置されとったと、こういう問題なんかがありまして、国できちっとしようと、こういう流れがあったと、こういうことであります。
 そういう意味からすると、本市においても情報公開条例、先ほど部長が言われた情報公開条例はできてます。それに基づいてやるけれども、文書管理というのはどういう形で、もうちょっと見直しをかけてきちっとしたものをつくる必要があるんではないかと思うんですけど、その辺いかがでしょうか。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 加藤議員の再問にお答えをいたします。
 本市におきましては、現在、公文書の管理条例等につきましてはまだ制定をしておりません。ただし、文書管理なり情報公開に対応するために、幾つかの規定それから手引等を整備した中で対応しておるというものでございます。
 簡単に申し上げますと、まず近江八幡市公文規程、いわゆる公の文書の規定、それから先ほど申し上げましたが、近江八幡市の事務処理規程、近江八幡市の事務決裁規程、それから文書の作成においては文書実務の手引、それから情報公開に至っては情報公開条例、それから同施行規則、それから情報公開の手引を作成した中で、今現在対応しておるところでございます。
 議員が申されましたように、基本的には、市民の知る権利を実効的に保障する中において、市民の理解と批判のもとに、公正で透明な行政の推進と市政への市民参加を図るということが重要でございますので、今後、公文書管理条例なり、それから国の公文書管理法の動向を踏まえまして、今後、条例制定等については検討をしていきたいというように考えております。
○議長(園田新一 君) 質問ありませんか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) それで、今回代表質問のところでも1つ議論になりましたけれども、例の元気園をめぐる問題で、県にその協議資料があって、本市にそれが保存されていないということでした。そのときの総務部長のご答弁では、この文書も行政文書であり公文書であるというふうに説明がありましたけれども、この辺はそういう扱いでよろしいんでしょうか、改めてお聞きします。
○議長(園田新一 君) 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 加藤議員の再問にお答えをいたします。
 初問でお答えをいたしましたように、公文書とは、市長部局を初め各執行機関、実施機関において職員が職務上作成した文書、資料も含めます。または、先ほど言いましたように取得した文書、図面とか電磁的記録、パソコンの中に保存されてる文書も含めまして、職務上それから組織的に用いるものとして管理してるものを公文書という位置づけでございますので、質問の議論からいいますと、県との協議において近江八幡市が提出した資料ということでありましたら公文書の位置づけというように回答をしたところでございます。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) この件に関して、この文書が決裁をされたのかされてないのかというのは問題ないんですか。
○議長(園田新一 君) 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 加藤議員のご質問にお答えをいたします。
 先ほども申し上げましたが、基本的には近江八幡市の公文規程というのがございます。公文の種類、それから公文につける文書とか記名とか、いわゆる資料を作成する上での基本的な公文規程というのがございまして、それから文書実務、それに基づく文書実務手引がございますので、基本的には回議書等で、事務処理決裁規程によりまして決裁を得るというのが基本になると考えております。
○議長(園田新一 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) だから、今のところ回議書ということで預かられて決裁されたかどうかというのは不明なんですけどね。
 それとあわせて、この文書が県に出されてると。ということは、県とそういう折衝をしたわけですね。今度は、折衝した内容がまた文書として求められるということもあるわけですね。
○議長(園田新一 君) 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 加藤議員の再問にお答えをします。
 私が先ほどお答えしましたのは、資料として配付もされております県からの情報公開によって出された資料を確認した上でお答えをしてると。その中で、滋賀県障がい福祉課長協議資料という資料がありますので、これは県と担当課との協議資料として近江八幡市が提出したということでありますので、公文書というように回答しておるところでございます。
 それから、決裁を得てる得ていないについては、そこら辺は不明ではございます。仮に通常の業務でいいますと、提出する上での決裁という部分もございますし、いわゆる外部の機関との協議結果、当然市民との問題解決に向けた市民と仮に協議した結果なりについてもそうなんですが、基本的にこうこうこういう内容で協議したと、その結果はこうでしたという報告という部分もございますので、業務上においてはそういうような報告の回議をしているというケースも多くはございます。
○議長(園田新一 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 県と協議したその結果の文書というのは今問題になってないんでわかりませんけれども、私は当然そういうのがあってしかるべきかなと。そのことによって、先ほども言ったような行政の意思決定を検証するために必要な文書、これは公文書として管理しなければならないし、情報公開に付さなければならないと、こういう扱いになるのではないかと思うんです。
 それで、今回これが今議論になってるんですけれども、要はこれは前任の市長時代に行われた私は不適切な文書管理ではなかったのかなと。不適切というよりも不当な、当を得ていない、通常当たり前に進められることじゃなくて、そこから外れたやり方がされていたんではないかなというふうに考えるんですよ。
 そういう意味で、クリーン、公正、オープンを掲げる小西市政にあっては、このようなことがあってはならないというふうに思うんですけど、そういう意味で、私は文書管理と情報公開、これをきちっとこれを機会に見直しをかけてやるべきではないかというふうに思ってるんです。その辺の改めて考えをお聞かせください。
○議長(園田新一 君) 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 加藤議員の再問にお答えをいたします。
 議会でもご指摘をいただいておるところでございます。経過で申し上げますと、6月26日に部長会を開催されまして、そのときにも行政文書の作成管理の適正実施と情報公開については適正に実施するよう、各部長、各所属長、それから配下の所属職員に徹底するよう指示したところでございます。それから、昨日の日付でございますが、これを受けまして再度、公文書の作成及び管理の徹底ということで、先ほどから議員もご指摘されてますように、公文書の作成管理、それから情報公開につきましては、市民の知る権利を実効的に保障し、市と市民との信頼関係を深め、それから公正で透明な市政の推進ということが非常に重要でございますので、再度、総務部長名で再徹底をしたというところでございます。
○議長(園田新一 君) 質問ありませんか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 要は、公文書、これを市民が知る権利を持ってるということですから、やっぱり民主主義という観点からこれはきちっとしなければならないと、このことが国の公文書管理法ですか、そういうところでもうたわれてるわけで、この辺はきちっと確立する必要があるんじゃないかなと。
 さきの知事選挙でも、候補者2人出ましたけど、それぞれにマスコミから公文書の問題について設問があります。県もこれ見直しをするという報道でした。いろいろと不十分なところがあるから見直しをして確立をすると、こういうことであります。
 要は、一つの事業なり施策なりの意思決定の過程、それから事務事業の検証ができる、そういった公文書管理のルールづくり、これが求められているわけですね。さきにもちょっと言われました情報公開条例の第1条にうたってる、市民の知る権利を保障する、市の保有する情報を公開し、市政の諸活動を市民に説明する責務を全うするなど、市民との信頼関係を深め、市政の発展を目指すということでありますから、ぜひともそういう意味で、小西市政のもとで新しくスタートしているわけですから、この辺きちっと確立をしていただきたいなということを要望して、次の質問に移りたいと思います。
 4番目です。小西新市長の所信について質問をさせていただきます。
 小西新市長は、4月25日の初登庁以降、就任式あるいは市の広報で、また初議会である5月臨時会、6月臨時会、そして本6月定例の開会挨拶でも、新市長としての所信を述べられました。就任式では一番に、市民が主役と言われました。市広報でも、市民が主役の市政を目指すとあります。
 このことの市長の思いについて語ってください。
 また、市広報には、私のモットーはハートフルとも言われています。この意味するところも語っていただければと思います。
 次に、何事もクリーン、公平、オープンとも言われました。これは市長の市政運営におけるみずからの姿勢、立場を表明したものと受け取りましたが、何ゆえにこの言葉を掲げるのかを教えてください。
 初議会のときでしたか、市長は、日本国憲法の前文を読み上げて、国民を市民に置きかえて語られました。日本国憲法への思いをお聞かせいただければと思います。
 最後に、議会と執行部、市長の関係をあらわす二元代表制のあり方についての考えをお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理 君) 加藤議員のご質問にお答えをさせていただきたいと思います。
 その前に、さきの文書管理、情報公開でございますけども、そういうふうに規定はしっかりとそろっとるんですけれど、やっぱり職員、特に幹部職員の対応と心の持ち方というのが大事でございますので、今後も引き続き徹底をしてまいりたいと思います。よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 私の所信についてのご質問でございますけども、まず1点目の、市民が主役に対する思いでございますけれども、当然のことながら、市政というのは市役所だけで成り立っているものではございません。自助、公助、共助というバランスの中で成り立つものでございまして、これからの世の中においては市民の方のより積極的な参加と、しかもやる気を持って参加していただくということが非常に大事でございまして、行政が何かするという中においても市民の活動をバックアップしていくと、みんなで力を合わせてやっていくということが非常に大事であります。
 また、まちづくりではそういう協働ということが非常に大きな要素となってくると思いますし、そのことによって本当にいいまちづくりができるというふうに思っております。例えば先ほど出ました高齢者の福祉なんかの分野におきましても、非常にささいな小さなことでも結構ですので、人生に目標とか目的を持ってあらゆる方が生きていっていただくということが非常に重要だというように考えているところでございます。
 次に2番目、ハートフルな市政を目指すということを申し上げとるわけでございますけども、これは心が寄り添う、市民の思いや意見に常に真摯に耳を傾け、親身に相談に乗ることということなんですけども、より具体的には、市民の考えておられること、またおっしゃってることの背景や、なぜそういうことをおっしゃってるのかという理由、これを知るということ、相手の立場になって想像力を働かせて、その原因、そこを表面的じゃなくてしっかり見きわめることによって適切な解決の方法というのがお互いわかっていくだろうということであります。
 これは私の経験則でもあるんですけれども、例えばそのことによって市役所が解決策を提示できない場合であったとしても、どうすればよいのか、どういう方向に行けばいいのか、また市役所で将来的にわたって検討できることはないのかというようなことを見つけていくためにも、親身になり、良好な市民と行政との関係を築くという意味で、ハートフルということは根本になることだというように考えておるところでございます。
 それから3番目に、クリーン、オープン、公平という言葉を掲げておりますけども、言ってみればごく当たり前のことでございまして、特にあえて言うほどのこともないんでございますけれども、とはいえやはり原点に立ち返って、必ず足元を見詰め直すという意味で、この言葉は私は大事なことだというように思っております。ふだんはなくても、えこひいきしたり、特定の人、特定の業者に偏らない、そのようなことは日ごろ心がけておってもいま一度見詰め直すという意味で、行政の信頼を取り返す、取り戻すと。
 議員ご指摘のように、世の中にはさまざまな行政の不信を招くような事態も起こっております。近江八幡市におきましては、改めてこれを掲げることによって、金銭的にも、また政治的にもクリーンな行政を目指し、市民の方に信頼を得られる行政でありたいというように考えておるところでございます。
 また、オープンにつきましては、加藤議員ご指摘いただいておりますように、情報公開というのが基本になっておりまして、公開できるような情報を整理して、これを誰でも見られるというような形にしていかなければならないし、そのことは冒頭申し上げましたように職員も常に、我が身、書いておること、話してることがそうして市民の評価、批判に耐え得るものであるということを考えておかなければならないというように思っております。
 また、公平ということでございますけれども、公平というのは先ほど申しましたようにバランスがとれていると。世の中、あちらを立てればこちらが立たず、こちらを立てればあちらが立たずというようなことも多いわけでございますけれども、そういう中でどこに調和する点があるのかというようなことは考えていかなきゃいけない点だと。
 全て、改まって言うほどのことでもございませんけれども、当たり前のことが当たり前にできるということが非常に大事だと思っておりますので、こういうことを掲げさせていただいておる次第でございます。
 さて4番目に、日本国憲法への思いでございますけど、思いというよりも、憲法というのは主権者である国民が特に権力である行政に対して守るべき規範ということで示されてるものだという理解をしております。そういう中で、当然、私どもが担っております地方自治もこの憲法の精神と規定のもとで行っていかなければならないと、このように考えておるところでございます。
 最後に、二元代表制のあり方についてでございますけども、これも憲法に規定がありますとおり、地方議会につきましては第93条で議事機関として位置づけられておるところでございます。また、地方自治法では、議決権のほか調査権、検査権など、地方公共団体の議会の権能が定められておるところでございます。
 一方、同法の138条の2では、執行機関の義務として、条例、予算その他の議会の議決に基づく事務及び法令、規則その他の規程に基づく当該普通地方公共団体の事務をみずからの判断と責任において誠実に管理し執行する義務を負うとされておるところでございまして、さらに同法の147条におきましては、普通地方公共団体の長は当該普通地方公共団体を統括し、これを代表するとされておるところでございます。
 これらの規定を踏まえまして、近江八幡市議会基本条例の前文でも、市議会は市長とともに二元代表制のそれぞれの特性を生かし、市民の信託を受け、対等な関係のもと、市民の福祉の向上と市政の発展に努めることや、市民に開かれた議会と市民参加の住民自治を推し進める議会として市民の負託に応えることなどと定められているところでございます。このことは、直接選挙で選ばれた双方がそれぞれの役割を全うすることにより、市民より負託された責任を果たすこととなり、まさに当初申し上げましたとおり、市民が主役と、まちづくりに寄与するものと考えておるところでございます。
 るる申し上げましたように、行政と議会というのが議論を通じまして考えを一にし、そして市民の福祉の向上、また市民の未来、また近江八幡市の将来のために、よりよい結果を求めていきたいと考えておるところでございます。
 以上でございます。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) どうもありがとうございました。
 市民と市役所の関係、これまでにも、市民の皆さんの心に寄り添っていくとか、隣の人の痛みがわかるということも表現されておりました。先日の代表質問の中で、そういう意味で、市民から目安箱を設置して市民からの声もお聞きするというような提案もやられたことがありましたけども、そういうことも私、市民との双方向の関係で市民の意見を聞くというのは大事だと思いますので、ぜひともこれは実現をさせていただきたいなと思っております。
 それからもう一つは、市民の方から、市の広報にも──よその自治体でありますけども──市長のコラム欄があって、市長が登場して市民に語りかけるというような、そういう場面があるんですけれども、そういった市民にとって身近な市長としてこのような働きかけも私は必要じゃないかと思いますんで、市の広報も必要に応じてそういうふうな活用の仕方を提案させていただきたいなと。
 もう一つは、訪れたい町、そういうまちづくりをしたいという話もありました。私は、近江八幡のJR駅、あそこに店舗があるんですけども、いつまでも無店舗の状態で放置されてるという状況があります。やはり地域、あそこが一つの近江八幡の顔にもなりますんで、これまで安土駅の改修とか篠原駅の改修で、JRとの関係では非常にこれまで仕事もやってきたと。JRさんも、交通事故とかそういう事故に対して非常に敏感になっておられて、そのことに対する取り組みもたくさんやられておりますけれども、地域に貢献をするという意味のJRの役割というのも一方であるはずですから、本市としてもそういうことで、まずあそこの店舗を何とか駅らしい形で実現させるということでの話し合いなんかも、自治体とJRとの関係、こういうことを制度的につくっていくということも必要じゃないかと、場合によっては議会もそういうことでJRとの交渉をやって話し合いをするというような場面も必要ではないかと思いますんで、この辺についても提案をさせていただきたいと思います。
 それから、二元代表制のことのご答弁いただきました。
 私もこれまで、議会の議員の勉強の場として、有識者の方のいろんな講演なんかを聞いてきました。その中で理解しているのは、二元代表制の特徴というのは市長それから議会がともに住民を代表するところにあると、国会のように与党、野党の関係が生まれる仕組みとはなっていないと、議会は執行機関と独立対等の関係に立って、長である市長と議会が相互牽制、抑制と均衡によって緊張関係を保ち続けることが必要だと、こういうことで教わってまいりました。
 これは、双方が市民の暮らしを守るために働く、こういう関係をつくっていくことだと理解をしております。そういう意味で、議会も頑張らなければならないし、市長サイドである当局もそういった形で頑張っていただくと、本当に市民の痛みがわかると、こういう行政運営をお願いしたいなと思います。
 あと最後ですけれども、失礼な質問になるかもしれませんけども、お尋ねをいたします。
 先日、サッカーワールドカップのロシア大会が、6月28日、ポーランド戦でありました。1対0の後半戦で、残り10分の時間で、日本は西野監督の采配のもと、攻撃なしの時間稼ぎのパス回しの作戦に出ました。順位決定規程であるフェアプレーポイント、これは今大会から採用されたそうですけれども、これを狙っての西野作戦でした。結果は、セネガルを上回って決勝トーナメントに進むことになりました。
 この作戦については、いろいろと賛否両論があったと思います。全力プレーなくしてフェアプレーなしとか、前に進むための戦略であったんだと、こういうふうな議論もありました。
 指導者として、チームの監督としての西野監督の采配、決断について、市長はどう考えられましたか。この辺お尋ねをしたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(園田新一 君) よろしいですか。
 小西市長。
◎市長(小西理 君) 加藤議員のご質問にお答えしたいと思います。
 私は、西野監督の采配については肯定的に捉えております。当然、ワールドカップ、サッカーのルールに基づきなされているゲームでございまして、これまでもるるいろんな立場で時間稼ぎをするというのは当然の戦術でございます。
 振り返りますと、ドーハの悲劇と言われる時点も、当時1994年ですか、期待をしながら見ておったんですけど、イラク戦を。最後のコーナーキックのところをキープすればいいところを、前に蹴り出しまして、残念ながら日本はワールドカップに出場できなかったという数々の思い出、そして数々の同じような局面、そういう状況というのは現実にしてきたということでございます。当然のゲームのルールの中にある戦術。
 当然、今回のワールドカップにおきましても、リスクはあったわけであります。指揮者として、一番確率の高く、そして一番結果が求められる方法を選択したというような理解をしております。
 以上でございます。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) ありがとうございます。
 私は、2つの戦術という点で、両方ともある意味ではあり得たかなと。だけど、どちらかを選択しなければならないんで、西野監督はそういう批判に耐えて選択をしたというふうに理解をしております。
 決勝トーナメント、ベルギー戦では2点を先取しましたけれども、残り30分で3点をとられる逆転で敗北となりました。惜しい思いと同時に、西野監督のもと、すばらしいチームワークとプレーに多くの国民が感動しました。また、本市の出身である乾貴士選手のすばらしいプレーも、多くの市民が誇らしく感じたことと思います。市民栄誉賞の受賞に対して心から拍手を送りたいと思います。
 西野監督は、ポーランド戦の後、ロッカーでの選手とのミーティングで、時間稼ぎのパス回し作戦に、誇りが持てる戦いをさせられずに申しわけなかったと謝ったとの裏話があります。チームとしては本意ではなかったとの責任を痛いほど感じていた指導者ではなかったかなと、私はそう理解をしました。
 スポーツ界では、相手を潰してこいとの話や、組織での絶対的な権力のもと物言えぬ組織ができ上がることがニュースともなりました。市民が主役を掲げる小西市政が、組織の運営でも職員の力が遺憾なく発揮でき、市民に慕われる、また市民が信頼する、頼れる近江八幡市を目指して尽力されることを願って、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○議長(園田新一 君) 以上で加藤昌宏君の個人質問を終わります。
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