録画中継

平成27年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
3月4日(水) 代表質問
園田 新一 議員
(1)市長の施政方針について
   ①平成27年度の市長の施政方針を問う
(2)平成27年度一般会計予算について
   ①予算全体の概要について
   ②歳入について
   ③歳出について
   ④大型事業、特筆すべき事業について
   ⑤財政計画について
(3)まち・ひと・しごと創生について
   ①今、考えている施策について
   ②今後の取組について
(4)教育行政について
   ①平成27年度教育方針について
   ②今、教育現場で抱える課題について
   ③課題解決に向けて新教育委員会制度の在り方について
(5)福祉行政について
   ①第6期総合介護計画について
   ②介護報酬改定について
   ③生活困窮者対策について
(6)公共施設等総合管理計画について
(7)市立総合医療センターについて
   ①地域医療ビジョンを踏まえた経営見通しについて
   ②患者数及び職員数の増加による施設整備について
(8)庁舎整備について
   ①官製談合情報について
   ②今後の取組について
◆8番(園田新一君) 皆さんおはようございます。
 世翔会の園田新一でございます。世翔会を代表いたしまして代表質問をさせていただきます。
 平成27年度の市民サービス及び市政運営にかかわる重要な3月議会に当たり、また議員としての4年の任期最後の議会でありますので、心して質問をいたしますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 まず、市長の平成27年度市政方針をお伺いいたします。
 議員として市政に参画して以来、自治体における公文書や各種の計画において、地方分権の時代あるいは少子・高齢化社会の進展という表現が数多く記述されてきました。2014年5月に日本創成会議の人口減少問題検討分科会でまとめられたストップ少子化・地方元気戦略は、市政にかかわる多くの関係者に対して大きな衝撃を与えました。
 これは、国立社会保障・人口問題研究所が2013年3月にまとめた将来推計人口をもとに、人口移動の状況を加味して、2040年の20から30歳代の女性の数を試算し、その結果、2010年と比較して2040年に若年女性が半分以下に減る自治体を消滅可能都市と表現し、全国の49.8%の896市町村が該当すると位置づけし、また523市町村は人口1万人を切るとされ、子どもが極端に減り、教育、福祉等の行政サービスの維持や自治体として機能していくことが難しいと指摘されています。
 昨年末に第3次安倍内閣が発足し、まち・ひと・しごと創生法、緊急経済対策、税制改正大綱が決定され、2月には補正予算が成立、通常国会においても、2015年度予算の目玉政策である地方創生に関する施策が展開されております。まさに国、地方を通して大転換期を迎え、人口減少、少子・高齢社会をいかに認識し、次世代に向けどうつなげるかが重要な問題になりました。市民と直接向き合う最先端の議員として、真剣に人口減少、少子・高齢社会を考え、将来に向けて健全に町を維持し、魅力ある地域づくりができるかが求められていると考えます。
 市長は開会の挨拶の中で、次世代に誇れる近江八幡市を目指すため鋭意取り組む決意を述べられましたが、将来の近江八幡市をどのように描いて平成27年度の事業をされるのか、市長の今抱えておられる近江八幡市の課題とあわせて平成27年度の市政方針をお聞かせください。
 大きく2点目、平成27年度予算についてお伺いをいたします。
 まず、予算全体の概要についてお伺いいたします。
 平成27年度一般会計の予算規模は、過去最高の304億2,000万円、対前年比プラス2.9%であります。また、3月の補正予算27億5,100万円と合わせますと、これまでにない最大の積極的な予算であります。大型事業が重なったとはいえ、近江八幡市の標準財政規模175億円と比べ1.7倍の予算となり、自主財源比率も44.6%で、半分以上が依存財源であります。
 そのような苦しい財政状況の中で市民福祉の向上を図っていくわけですが、まず予算全体の概要についてわかりやすくご説明いただきたいと思います。
 次に、歳入についてですが、予算を編成されるに当たり、社会経済情勢を踏まえて、市税を初めとする歳入一般財源の見きわめが重要であると考えます。提案されています歳入予算から、歳入一般財源の状況と市税についてどのように見込まれているのか、もう少し詳しくご説明願います。
 あわせまして、国においては、個人消費の低迷を初め、国内総生産GDPがマイナス成長に転じ、景気動向が不透明な状況下、平成27年10月からの消費税10%引き上げを平成29年4月まで見送られることになりました。
 この消費税の引き上げ分は社会保障対策、つまり年金、介護、医療、子育ての4対策に充当されるとされ、地方消費税交付金7,000万円増の9億1,000万円が見込まれておりますが、社会保障対策との関連についてお答えください。
 次に、市税に次ぐ重要な一般財源であります地方交付税の普通交付税についてお伺いします。
 歳入額は44億円でありますが、合併して6年目を迎え、合併特例が縮減されていくと聞きますが、その内容について具体的に、将来的にどうなるのか、お答えください。
 次に、歳出についてですが、平成27年度の投資的経費は48億円です。対前年比マイナス3.9%となっていますが、実質的には、26年度3月補正予算で前倒しして、約32億円を超える予算が組まれており、合わせますと80億円を超える額となり、対前年比60%アップという巨額の事業費が執行されることになります。
 代表的な投資的事業は、ごみ処理施設整備、桐原コミュニティエリア整備を初め、市民と約束した大型基盤整備事業で、継続的重点事業ではありますが、財源的に、また財政運営上留意されていることをお伺いいたします。
 また、ハード事業ばかりがクローズアップされていますが、平成27年度考えておられるソフト事業予算についてもお示しください。
 次に、平成27年度に執行予定の大型事業や特筆すべき事業について、その事業内容、計画、総事業費等をわかりやすくお示しください。
 次に、財政計画についてお伺いします。
 人口減少、少子・高齢社会、まち・ひと・しごと創生、住みよい町近江八幡市等の重要なキーワードが存在します。その中で、健全な財政を継続していくことは最重要課題であります。将来を見据え、どう捉えるか、首長としての資質が問われていると言っても過言ではないと考えます。限られた財源をどこに投入すべきか、費用対効果をより厳密に検討すべきということが大事ではないでしょうか。
 平成27年度予算説明書には、市債残高約294億円とされています。今後、新庁舎整備を想定しますと、今後の景気回復、災害復興、東京オリンピック等を考慮しますと、資材高騰、人手不足、人件費高騰等の要因から、事業費の高騰が顕著にあらわれることが予想され、新庁舎整備事業費に伴う市債発行もさらに増加するものと考えます。
 今後の健全な財政運営を指針とする財政計画をどのように考えておられるのか、お伺いします。
 3点目、まち・ひと・しごと創生についてお伺いをいたします。
 アベノミクスの第3の矢、成長戦略として、まち・ひと・しごと創生法が成立し、大きく動き出しました。国は、人口減少問題の克服と成長力の確保を2060年の長期ビジョンとして掲げ、2015年度から2019年度の5カ年総合戦略を立て、具体的な成果目標のもとで施策を展開していくこととしています。そして、地方自治体は、地方が自立につながるよう、みずからが考え責任を持って推進する地方版総合戦略を策定し、具体的な施策を実行するとしています。
 本市議会にも、石破創生大臣から2度にわたって、本事業の推進に最大限の協力を求められております。我々議員も、総合戦略の策定や推進等の各段階で十分に議論したいと考えております。
 国は、地方の積極的な取り組みを支援する自由度の高い交付金を平成26年度補正予算で先行的に創設、地方版総合戦略の早期かつ有効な策定、実施には手厚く支援するとしています。また、緊急的取り組みとして、地域住民生活等緊急支援のための交付金(仮称)を創設し、地域消費喚起、生活支援を展開するとしています。
 そこで、質問いたします。
 今考えている施策について具体的にお示しください。
 次に、今後の取り組みについてですが、この総合戦略は、従来の国からの補助金を当てにした単発的な地域活性化策とは違い、地方みずから産官学金が連携して取り組み、そして幾つかの事業が継続的に実施されることで相乗効果を発揮し、一つの成果目標が達成できるような仕組みが求められていると考えますが、当局としてはどのようなことを考えておられるのか、総合戦略の策定方法等についてお伺いいたします。
 4点目、教育行政についてお伺いをいたします。
 まず、平成27年度教育方針についてお伺いをいたします。
 本年4月から教育委員会制度が変わります。従来あった教育委員長という職がなくなり、教育長が第一義的な責任を負う体制となり、首長が任命権者となります。そして、首長と教育委員会による総合教育会議が設置され、予算の権限を持つ首長と教育委員会が協議調整することにより、両者が教育政策の方向性を共有し、一致して執行に当たることが可能となる体制となるというものです。
 近江八幡市は、ことし1月、新教育長が就任されました。教育委員会制度の大転換期の中、新教育長の思いを込めた平成27年度教育方針をお聞かせいただければと思います。
 次に、今教育現場で抱えている課題は何かということで質問したいと思います。
 今から15年以上前でしょうか、子どもたちが勉強や塾通い等で心のゆとりが失われているとのことで、ゆとり教育が実施されました。それが5年ぐらい前に、その弊害からか、子どもたちの学力低下が叫ばれ、ゆとり教育の見直しが行われ、現在に至っております。全国学力テストが子どもたちの学力向上度をはかる目安として公表され出したのも、過去の反省の上に立っての一つの教育成果目標であると思っております。
 本市が掲げております「早寝・早起き・あさ・し・ど・う」は、生活習慣を規則正しくということですが、その根本は基礎学力をしっかりと身につけるためであると思っております。残念ながら、滋賀県は全国学力テストでは下位に低迷しております。本市はどうでしょうか。
 子どもの貧困率も年々上昇しております。また、勉強する時間よりもゲーム機やスマホで遊ぶ時間が多い子どももふえているようです。不登校の児童も一人一人事情が違うようで、担任の先生も大変でしょうが、やはり一人一人しっかりと対応していただきたいと思っておりますし、そのために、家庭だけではなく地域がどう支えていったらよいのかを話し合う機会を持つことが大事ではないかと思います。
 今、教育現場ではさまざまな課題があろうかと思いますが、特に訴えたい課題あるいは危惧する課題があれば教えてください。
 次に、それらの課題解決に向けて、学校と家庭だけではどうしようもない課題についてはやはり社会で取り組む必要があるわけですが、従来はどうしても教育委員会の中だけで検討されていたように思います。幸い、新教育委員会制度では、首長が中に入って議論する総合教育会議が設置されます。今後は、そういった会議の場で議論、協議がされることで、自治体が取り組むべき対策が見えてくると思います。また、首長と議会が議論する中で、議会として取り組むべき対策も見えてくると思います。
 そういった意味では、新教育委員会制度というものは、課題解決に向けて一歩進んだ制度ではないかと考えますが、新教育委員会制度のあり方についてご所見をお伺いいたします。
 5点目、福祉行政についてお伺いいたします。
 まず、第6期総合介護計画についてお伺いいたします。
 去る2月12日、近江八幡市介護市民協議会から、第6期近江八幡市総合介護計画案が市長に答申されました。この第6期計画は、平成27年から29年度の3年間の高齢者福祉及び介護保険事業に関する施策や、団塊の世代が後期高齢者となる2025年を目標として市の地域包括ケアシステムの取り組み方針等を定める重要な計画と言われております。
 また、介護保険事業計画の策定に伴い、介護保険料の見直しも行われました。この答申を受けて、3月議会で介護保険条例の改正が上程されております。
 この第6期総合介護計画の概要について、わかりやすくご説明をお願いいたします。
 次に、介護報酬改定についてお伺いいたします。
 この4月から介護報酬の改定が実施されます。平成27年度国の予算案で、介護関係費は2.6%増の約2兆8,000億円を計上していますが、介護サービスの価格である介護報酬については、介護事業者の経営実態を踏まえた適正化等を総合的に勘案して、マイナス2.27%改定としました。
 一方で、低所得者の利用者負担を軽減し、保険料の上昇を緩和しています。また、介護を担う職員の処遇を、現行加算1.5万円相当からさらに1.2万円拡充し、2.7万円加算を実現するとしています。さらに、中重度の要介護者や認知症高齢者へのサービスを充実、介護サービスの確保に向けた取り組みも充実させるとしています。
 介護施設が黒字だから介護報酬を下げるけれども介護職員は手当をふやすというやり方は、職員にとってはよいが、施設経営者にとっては、人件費は上がるが収入は減るといった難しい経営を強いられるため、人員削減になりはしないかと心配するものですが、この改定で近江八幡市はどのような影響を受けるのか、受けないのか、お伺いいたします。
 次に、生活困窮者対策についてお伺いいたします。
 生活保護費が年々増加の一途をたどる中、特に稼働年齢層の受給が急増しているため、受給に至らないようにと生活困窮者に対して支援をする必要があるということでこの生活困窮者対策が始まったことは、昨年の国会研修で研修いたしました。ただ、どのような仕組みで生活困窮者を支援していくのか、非常に難しいのではと思っております。
 ただ窓口に来られる人だけを対象にしているだけでは十分な対策とは言えず、また継続的な支援をしてあげないと、これもまた中途半端な対策となるのではと考えますが、市としてはどのような支援策を考えておられるのか、お伺いいたします。
 6点目、公共施設等総合管理計画についてお伺いいたします。
 1970年代に市区町村保有の公共施設が最も増加し、これから大量に更新時期を迎える一方で、自治体財政は厳しい状況にあること、人口減少等により今後の公共施設等の利用需要が変化していくこと、市町村合併後の施設全体の最適化を図る必要性があることから、公共施設等の全体を把握し、長期的な視点を持って更新、統廃合、長寿命化などを計画的に行うことにより、財政負担を軽減、平準化するとともに、公共施設等の最適な配置を実現することが必要ということで、国が地方公共団体に公共施設等総合管理計画の策定を求めております。
 夕張市のようにならないためにも、早期に策定する必要があると考えますが、どのように認識しておられるのか、お伺いいたします。
 7点目、市立総合医療センターについてお伺いいたします。
 まず、地域医療ビジョンを踏まえた経営見通しについてお伺いいたします。
 国においては、地域における効率的かつ効果的な医療提供体制の確保を図るため、都道府県知事に対して各医療機関における病床の医療機能を報告させているところです。都道府県は、これをもとに、来年度から29年度にかけて、各医療圏における地域医療構想、いわゆる地域医療ビジョンを策定することになっていますが、内容によっては本市医療センターの経営にも大きな影響を与えるものになろうかと思います。
 そこで、まだこの医療ビジョンがどのようになるのか見えない中ですが、今想定できる対応と、これを踏まえた将来経営についてお答えください。
 次に、患者数及び職員数の増加による施設整備についてお伺いいたします。
 医療センターでは、新たな診療科の開設や高度医療に伴う手術件数の増加に伴い、入院とともに患者数が増加していると聞いております。また、これに伴い、当然、医師や看護師といったスタッフの数もふえていることと思います。
 このことにより、現在の施設面で手狭になっているところはないのか、お尋ねいたします。
 患者側によれば、駐車場の不足、これは昨年、48台分の新駐車場を増設いただき、かなり解消されたと思いますが、ほかにも例えば新年度予算に計上されている外来化学療養室の改修などは、逆に診察室がさらに手狭にならないのか、また職員側によれば、更衣室や休憩室などといったスペースが不足していないのか、不足しているとすれば将来どのようにしていくのか、患者数及び職員数の増加による今後の病院全体としての施設面での整備について、医療センターとしてのお考えがあればお聞かせください。
 8点目、庁舎整備についてお伺いいたします。
 まず、官製談合情報についてお伺いいたします。
 昨年10月に、庁舎整備実施設計等業務委託における談合情報が寄せられ、庁内の公正入札調査委員会が調査を始められたわけでありますが、議会の庁舎整備等特別委員会では、庁内だけではなく外部の委員会でも調査をすべきとのことで、3名の外部委員による談合等調査委員会を設置され、庁内の公正入札調査委員会の報告書を審議された結果、入札談合と認定されるような事実は見当たらなかったとの結論が発表されました。
 改めて、この談合情報に対して、当局の業務のあり方や入札行為についての進め方に課題がなかったか、お伺いいたします。
 次に、今後の取り組みについてですが、談合情報調査は一応区切りがつきましたが、当初の計画より半年以上おくれたことになります。今後のスケジュールについて、どのようになるか、お示しください。
 以上、大きく8点にわたる代表質問をさせていただきました。わかりやすくご回答いただきますようよろしくお願いを申し上げます。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正君) 園田議員の代表質問、数多く頂戴をしたわけでありますが、そのうち、私の市政方針につきましてと27年度の一般会計予算につきましてのご質問にお答えを申し上げます。
 まず、園田議員の、市長の市政方針を問うについてのご質問にお答えさせていただきます。
 開会の挨拶の中でも述べましたとおり、平成27年度に向けて、生活インフラ整備事業の継続事業の着実な実施と、安全・安心な生活基盤を維持、構築し、礎を築き、次世代に誇れる町近江八幡市を目指したローカルマニフェストによります市民と行政が協働しながら活力ある地域づくりを実現しつつ、行政の永続性の観点から、持続可能な行財政運営に取り組んでまいります。さらには、市民に信頼されます質の高い市政運営に向けて、効率的、効果的な事務事業の執行に努めるとともに、市民または行政の適正な役割分担と協力のもと、全ての市民が近江八幡市で暮らし、働き、及び学ぶことに魅力と誇りを実感できる個性豊かな地域社会の実現を目指します協働のまちづくりのさらなる推進に取り組んでまいりたいと考えております。
 しかしながら、まさに議員が認識されておられますように、本市におきましては深刻な問題としての人口減少社会の到来が避けられないことが明確となった今日、人口減少などが現実味を帯びつつあることに危機感を抱くとともに、地域の可能性を最大限に引き出す地方創生をどのように進めていくかが求められていることが大きな課題であります。そのことは、少子・高齢化の進展に的確に対応し、人口減少に歯どめをかけることであり、住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある近江八幡市を維持していくために、市民一人一人が夢と希望を持ち、個性豊かな多様な人材の育成を目的としますまち・ひと・しごと創生法の徹底、具現化であると考えております。
 また、厳しい社会経済情勢から、市政運営は正念場の4年間の最終年度で、まさに胸突き八丁に差しかかっております。この険しい道を乗り切るためには、歳入の確保と聖域なき改革を行い、市民サービス低下を来さないよう市政運営を図っていく必要がございます。そのためには、持続可能なまちづくりに向けて、人口減少対策や高齢化問題に取り組むとともに、市内の商工業や観光業、農林水産業がバランスよく発展できるまちづくりに向け、本市の持つ潜在力を掘り起こし、平成27年度中に策定予定の近江八幡市版総合戦略を市民の皆さんに系統的に明らかにしながら、行政が一方的に策定するのではなく、市民の代表が、産、産業界、官、行政機関、学、教育機関、金、金融機関、言、報道機関など、さまざまな分野の参画を得ながら策定してまいりたいと考えております。
 このようなことから、平成27年度の当初予算は、継続します重点事業、またローカルマニフェスト及び今後見込まれます事業を踏まえた本市の中・長期的な経営を鑑み、平成26年度補正予算と合わせ地方創生元年予算と言える予算としたところであります。
 さらに、市政運営につきましては、地方分権時代に地域間競争で選ばれる地域への積極的なかじ取りとして、新市まちづくり計画に掲げられております次の6つの基本目標を柱に、本市が有しますすぐれた歴史、伝統文化、西の湖を初めとします豊かな自然など貴重な地域資源、また全国でもまれな農業を初め畜産業、漁業を営む地域の産業資源など、あらゆる経営資源を最大限に発揮する地域経営の展開を生かし、行政として、福祉、教育、環境、観光、防災などあらゆる分野のまちづくりに積極的に取り組むことにより、新たな町の活力やにぎわいを創出し、安全・安心で充実した教育環境を構築しながら、住んでみたい、住んでよかったと思っていただけるような魅力ある町、子育て世代が安心して子育てができるよう、子どもを産むなら近江八幡、子どもを育てるなら近江八幡と感じられるように取り組んでいきたいと考えておるところであります。
 したがいまして、平成27年度は、今後の市の方向性を定める歴史に残る年と位置づけ、待ったなしの人口減少社会の構造的な課題に対し、町の創生、人の創生、仕事の創生に真正面から精力的に取り組み、答えを見出していけるよう、地方創生を生かした次世代に誇れる近江八幡市を目指してまいる所存であります。市民を初め議員の皆さん方のさらなる絶大なるご理解、ご協力を切にお願い申し上げるところであります。
 次に、27年度一般会計予算に係りますご質問にお答えを申し上げます。
 平成27年度予算につきましては、市民と約束した生活インフラ整備事業の着実な実施と、次世代に誇れる町近江八幡市を目指した第2期ローカルマニフェストによります市民と行政が協働しながら活力ある地域づくりを実現しつつ、行政の永続性の観点から、持続可能な財政の健全化への取り組みにも対応した予算としたところでございます。施設の老朽化と建設地問題という長年の課題を解決します一般廃棄物処理施設整備、減災、防災、教育、子育て支援の観点から小学校、コミュニティセンターやこどもの家を整備します桐原コミュニティエリア整備、また施設の老朽化と市内外の方が利用する地域の公共交通拠点であります篠原、安土駅の整備など、市民生活に直結した生活インフラの整備を実施してまいります。
 また、平成26年7月に公表しました42の施策から成ります第2期ローカルマニフェストにおきましては、子ども医療費助成事業を初めとしますソフト事業を着実に実施してまいります。
 また、財政の健全化への取り組みにつきましては、事業としましては、公共施設等総合管理計画策定や第2次行政改革大綱実施計画の策定経費を計上し、また、さきの議会で方針を説明したところでありますが、交付税措置のない単なる借金となる市債は、基金を活用することにより市債の発行を抑制し、市債残高を縮減するなど、平成27年度以降の財政負担の軽減や健全化に向けた取り組みをさせていただいたところであります。
 次に、歳入一般財源についてお答え申し上げます。
 まず、市税につきましては、景気が緩やかではありますが回復基調にあることから、個人市民税は対前年度比1億100万円、法人市民税は対前年度8,950万円の増収を見込んだところであります。固定資産税につきましては、評価がえの年度でもありまして、家屋評価額の減少が見込まれることから、土地分の増額を含めても4,616万6,000円の減収と見込んでいるところであります。
 その他、都市計画税につきましては、旧安土地域について、市町村の合併の特例に関する法律に基づき不均一課税として、都市計画税の課税をしておりませんでしたが、平成26年度末にその期間が満了することから、旧安土地域の市街化区域につきましては都市計画税をご負担いただくことになること等から、8,900万円の増収を見込んでいるところでございます。
 市税全体では、対前年度比2億6,583万4,000円、率にして2.6%増の104億4,100万円を計上させていただきました。
 次に、地方消費税交付金につきましては、議員ご指摘のとおり、平成27年10月からの消費税率10%への引き上げを18カ月間見送られることとなりましたが、平成27年度につきましては、平成26年4月からの消費税率8%への引き上げに伴います事業者からの納税が本格化することによりまして、前年度よりも7,000万円増額の9億1,000万円とさせていただいたところであります。
 この9億1,000万円のうち3億1,000万円は、消費税率改正に伴います社会保障4経費、すなわち年金、医療、介護、子育ての増額分として見込み、社会保障4経費を初めとします社会保障施策に充当しているところであります。特に本年度は、子ども・子育て支援新制度の開始によります保育サービス事業費を大きく充実しており、その他、国保、介護、後期高齢者などの医療費特別会計などの繰出金など、増加します社会保障関係経費に活用するものとされております。
 次に、地方交付税の普通交付税ですが、市町合併後5年を経過し、市町合併に対する2つの財政支援措置が減少、縮減となります。1つは、合併補正としまして、合併後の行政の一体化に要する経費等に対する措置として合併補正が加算されており、本市では1億円の加算がございましたが、これが平成27年度以降はなくなるというものであります。2つ目は、合併算定がえとして、合併後5年間は合併がなかったものと仮定しまして旧市町の普通交付税額を計算して措置をするものですが、6年目以降は、5年間で段階的に縮減となります。本市では約6億円の合併算定がえ効果があったことから、平成27年度については、その10%であります6,000万円の縮減、最終的に平成32年度においては6億円が減少するものと見込んでいるところであります。
 一方、国では、市町合併によります行政区域の広域化を反映した算定として、支所に要する経費、消防や清掃費の経費等について段階的な見直しも進めるとしておりますが、合併支援措置がなくなっていくということで、財政運営に大きな影響がありますので、留意する必要があります。
 いずれにしましても、過年度におきましては、補正予算も見据え、一定額を財源留保してきましたが、重点事業等の進捗に伴います歳出予算化に伴い、市税を初めとします一般財源を最大限歳入予算化したものとなっておりますので、年間の財政運営に注意する必要があると考えております。
 次に、大型基盤整備事業の重点事業に係ります財政運営上の留意点についてお答えいたします。
 議員からお示しいただきました大型基盤整備の各重点事業は、そのほとんどが契約済みの事業であり、当該事業の予算につきましては確実に執行すべく予算措置する必要があります。したがいまして、財政的な取り組みとしましては、いかに市民負担が少なくなるよう財源を確保するかに移っているところであります。まずは、国県支出金を最大限確保することにより、平成26年度の3月補正予算において前倒しとして約32億円を超える事業予算を計上させていただいておりますが、これは国、県の補助金の確保に伴います予算化ということであります。
 このほか、大型基盤整備事業の財源としましては市債がございますが、市債につきましては、建設時の財源確保はできても、結果的に次世代への負担となるものであり、市債を発行し財源確保さえできればよいとは考えてはおりません。市債の発行に関しては、交付税措置のある市債を優先し、その他の市債につきましては、これまで事業に備えて蓄えてきた基金を活用し、市債発行を抑制する方針としているところであります。一方では、基金も将来への備えとして一定の確保が必要でございまして、市債残高と基金残高のバランスに配慮しながら財政運営に取り組む必要があると考えております。
 次に、27年度の特筆すべき代表的なソフト事業についてお答えを申し上げます。
 次世代に誇れる町近江八幡市として、子育てや教育施設の充実に努めております。
 子育て施策としましては、子ども・子育て支援新制度の実施に基づき、新たな制度体系によります保育サービスの充実、放課後児童クラブへの利用料の減免制度の創設や通院医療費の無料化に段階的に取り組み、加えまして、平成26年3月補正予算での予算措置で、平成27年度実施となります子育て世帯の低所得世帯を支援するために、保育所、幼稚園の保育料を、18歳以下の子どもの第3子につきましては無料とします。
 教育につきましては、グローバル化の進む社会において、島小学校で、新教育課程の内容を先取りした英語教育の実践や、既に各校に設置してあります電子黒板、デジタル教科書や教材提示装置のICT機器に加え、さらなる児童・生徒の学習意欲の向上、思考力、コミュニケーション能力の育成と授業の改善を図ることを目的としまして、タブレットを、小学校2校、中学校1校を情報通信教育の研究指定校として導入させていただきます。
 次に、中期財政計画見通しについてお答えをいたします。
 中期財政計画見通しは、全庁的な行政運営の取り組みを展開するために、中期的な財政運営の指針を示し、持続可能な財政基盤を確立していくことを目的としております。さきの議会でも回答させていただきましたように、市庁舎、官庁街整備の事業費を一定見込んだ中期財政見通しを、試算ではありますが市議会に提示させていただくべく、平成26年3月補正予算及び平成27年度当初予算を反映し、また各事業実施に伴います将来の財政上の影響内容を精査し、策定業務を現在進めているところでございます。策定業務済み次第、議員の皆さん方にご説明を申し上げるところであります。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 副市長、津村副市長。
             〔副市長 津村孝司君 登壇〕
◎副市長(津村孝司君) 皆さんおはようございます。
 それでは、お尋ねの、庁舎整備の今後の取り組みについてお答えいたします。
 庁舎整備につきましては、談合情報が寄せられたため、当初予定しておりました昨年の10月16日の最優秀提案者の決定予定日以降の日程を未定とし、現在、約5カ月のおくれとなっております。
 近江八幡市入札談合等調査委員会からの答申におきまして、入札談合と認定されるような事実は見当たらなかったと報告を受けておりますが、一方で、プロポーザルのプロセスそのものに関しては改善すべき点等が見受けられることは否定できないと、このような指摘を受けております。また、今回のプロポーザルにおきましては、全体構想等を的確に提案に反映しているかが重要な判断、評価要素の一つとなると考えられるところ、評価基準は主観的選定基準であるが、どの程度重視されて評価されるのか必ずしも明確ではないと指摘を受けております。
 市庁舎は、長期的に地域活性化をリードする拠点となり、これからのまちづくりのリーディングプロジェクトとして、環境、防災、教育、福祉などのまちづくりを先導する役割を担うものであることから、疑念のない方法で最適な設計業者を選定することが適正であると判断をし、現プロポーザルを中止する方向で考えております。
 また、今後のスケジュールにつきましては、現在調整中でありますことから、お示しすることはできませんが、早期着手を目指して努力してまいりたいと考えております。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 副市長、吉田副市長。
             〔副市長 吉田正樹君 登壇〕
◎副市長(吉田正樹君) どうもおはようございます。
 私からは、まち・ひと・しごと創生につきましてお答えをさせていただきます。
 それでは、お尋ねの、まち・ひと・しごと創生についてでございますが、今何を考えて施策をしてるんやということについてでございますが、議員もご指摘ございましたように、現在、地域活性化・地域住民生活等緊急支援のための交付金というのがございます。これは、地域消費喚起生活支援型と申し上げまして、これにつきましては、市内の消費喚起を促すプレミアム型の商品券を考えてございます。これは3割の付加をつけたものでございます。名前は、地域はつらつ商品券という名前でございます。この事業と、多子世帯の保育所、幼稚園及び認定こども園への入所に係ります費用の軽減を図るために、一定の所得制限の年齢要件を設けた上での第3子以降の保育料の無償化を行います多子世帯保育料支援事業というのを考えてございます。
 また、地方創生先行型というのもございまして、これにつきましては、本市におけます人口ビジョン及び総合戦略を策定いたします総合戦略策定事業及び市民の定住促進、このままずっとここにいていただこうというものに加えまして、本市への移住の促進を図るため、他市から、よそから来ていただくようなための地域はつらつ住宅リフォーム事業、及び観光情報の発信強化によります観光客の入り込み客数の増加を目指しました受け入れの態勢をするために、無料の公衆無線LANの設置や観光アプリの充実を図ります観光誘客促進事業を計画してございます。
 また、今後の取り組みについてでございますが、総合戦略等の策定方法についてでございますけれども、これは近江八幡市版の人口ビジョン及び総合戦略の策定に向けての体制という形で考えたわけでございます。本市におきましては、昨年の12月に、市長を本部長といたしまして、近江八幡市まち・ひと・しごと創生本部を設置してございます。現在まで2回開催をしてございます。
 こういったことから、これからの策定等につきましては、議員もご指摘ございましたように、住民代表におきます産業界、産官学金労言のさまざまな分野から参画をいただきながら検討を進めていきたいと思い、またこういったことから、広く関係者のご意見が反映できる組織といたしまして、仮称ではございますが、近江八幡市まち・ひと・しごと創生市民会議というのを考えるわけでございます。それと同時に、ワーキンググループの設置を行いまして、この会議の中で、総合戦略で現在示されております基本目標といたしまして、地方における安定した雇用の創出、地方への新しい人の流れをつくる、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえる、時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに、地域と地域を連携する、この4項目を成果目標といたしまして掲げ、地域創生の実現を目指すための地域資源を掘り起こしまして、仕事と人の好循環ができる近江八幡市らしい特色のある戦略を市民の方と有識者、関係団体の方とともに策定をしていきたいということで考えてございます。
 以上でございます。
○議長(田中好君) ここで、回答の途中ではございますが、休憩をいたします。
               午前10時45分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午前11時1分 再開
○議長(田中好君) それでは、再開をいたします。
 当局の回答を求めます。
 総合政策部野田部長。
             〔総合政策部長 野田健志君 登壇〕
◎総合政策部長(野田健志君) 園田議員ご質問の、平成27年度一般会計予算における大型事業のうち総合政策部に関するものについてお答えを申し上げます。
 桐原コミュニティセンター整備事業に係る総事業費は、6億2,099万3,000円を見込んでおります。うち平成27年度では、26年度からの債務負担によります工事請負費6,970万1,000円、工事監理委託費の761万2,000円の合計7,731万3,000円でございます。事業計画では、桐原小学校、桐原こどもの家の整備とあわせた桐原コミュニティエリア整備事業として本年1月26日に着工しており、コミュニティセンターは平成28年3月末に竣工、4月からの供用開始予定で工事を進めております。
 一方、武佐コミュニティセンター整備事業に係る予算額は合わせて9,635万円でございます。うち平成27年度では、用地購入費2,200万円、用地造成工事費に2,860万円、歩道道路整備工事費に660万円など、合計6,378万8,000円となっています。
 なお、平成28年度に建設工事を予定しており、武佐コミュニティエリア整備事業の総事業費は5億7,731万5,000円となる見込みでございます。
 また、武佐コミュニティセンター整備計画では、平成27年度で用地購入、文化財調査を経て用地造成工事を行うとともに、地元武佐学区の皆さんとのセンター施設の設計協議を経て、平成28年度当初に建築工事を着工し、翌平成29年3月末に竣工、4月の供用開始を目指しております。
 以上でございます。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 総務部川端部長。
             〔総務部長 川端康仁君 登壇〕
◎総務部長(川端康仁君) それでは、園田議員の代表質問のうち、公共施設等総合管理計画のご質問にお答えを申し上げます。
 平成26年4月に総務大臣通知により要請されている公共施設等の総合的かつ計画的な管理をするための公共施設等総合管理計画の策定において、再度、本市施設を見直す機会にしたいと考えているところでございます。
 本市におきましては、公共施設の適正な設置管理は従来からも進めており、例えばマルチメディアセンターのように施設の老朽化や設置目的を十分果たしたもの、また隣保館や教育集会所など、その事業の終えんを迎えたもの、その役割を終えたものなどについては解体、跡地の売却などを行ってきました。また、利用できる施設についても、適切な維持管理の検討を行い、コストの縮減に努めてきているところです。
 しかしながら、公共施設や橋梁、道路等のインフラ関係施設の老朽化が急速に進んでいる中、厳しい財政状況や将来の人口減少に備え、公共施設等の全体状況を把握し、長期的な視点を持って、施設の更新、統廃合、長寿命化などをさらに計画的に行うことにより、財政負担の軽減や平準化、公共施設の最適な配置の実現を進めていきたいと考えております。
 今後、この計画の策定につきましては、まず平成27年度に、本市の公共施設等の数や面積等を初め、老朽化状況や利用状況などを網羅した白書を作成し、続いて平成28年度は、この白書をもとに、施設の管理運営等のあるべき行政サービスの水準を検討しながら、施設の統合や整理、遊休施設の活用についての方向性を含めた総合管理計画を策定する予定としております。この計画の策定後は、長期的に公共施設等の適正管理を行い、将来世代に負担を残さないまちづくりに取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 市民部小西理事。
             〔市民部理事 小西正彦君 登壇〕
◎市民部理事(小西正彦君) 園田議員ご質問の、平成27年度予算のうち大型事業で私どもが所管する内容についてお答えいたします。
 新一般廃棄物処理施設整備事業及び(仮称)竹町都市公園整備事業に係る予算についての内容でございます。
 まず、新一般廃棄物処理施設整備事業に係る平成27年度予算の主な内容ですが、既に契約を締結している整備工事費のうち、10億7,949万3,000円の工事費となっています。全体工事費60億7,284万円のうち、平成26年度までの予算37億7,055万9,000円を差し引いた23億228万1,000円の約半分に相当する金額を計上しているところであります。
 平成27年度は、試運転ができる状況まで工事を進捗させる予定であり、引き続き安全第一に工事を進めていきたいと考えているところでありますので、ご協力をお願い申し上げます。
 次に、(仮称)竹町都市公園整備事業に係る予算の主な内容ですが、いよいよ公園の施設整備に着手いたします。第1期工事分としては、公園内のプール棟の建設と一部外構工事を予定してるところであります。平成27年度予算については、その施設整備費として5億1,535万1,000円を計上し、債務負担行為として12億6,855万6,000円と合わせ、第1期工事を進めてまいります。
 以上でございます。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
             〔福祉子ども部長 鳥居広子君 登壇〕
◎福祉子ども部長(鳥居広子君) 園田議員ご質問の、平成27年度一般会計予算の大型事業、特筆すべき事業のうち、桐原こどもの家整備事業についてお答えをさせていただきます。
 桐原こどもの家整備事業は、桐原コミュニティエリア整備事業の一環で、小学校、コミュニティセンターとともに放課後児童クラブ施設を整備するものです。放課後児童クラブ施設桐原こどもの家は、定員100名、生活室2室、多目的室、トイレ、手洗い、台所、静養室等を備え、延べ床面積は336平方メートルとなります。総事業費は1億1,188万6,000円で、平成27年度では、工事請負費、備品購入費等で1億643万8,000円を計上しています。
 平成26年度において設計業務を完了し、平成27年度第1・四半期において工事発注手続を進め、平成27年度7月からの工事着工の予定となっております。工事完成時期は、小学校、コミュニティセンターと同じく平成29年3月、施設の供用開始は平成29年4月の予定です。
 続きまして、第6期総合介護計画についてのご質問にお答えをいたします。
 議員ご指摘のとおり、この第6期計画は、通常の3年間の計画に加え、2025年に本市の目指すべき地域包括ケアシステムの構築に向けた長期の取り組み目標もあわせて策定しているため、大変重要な計画と位置づけております。
 計画の概要につきましては、本市における地域包括ケアシステムの構築を目指していくため、第1期から継承している、みずからが自立意識を持ち、ともに支え合いながら、住みなれた地域での生活を継続するを基本理念として、高齢者の生きがいづくりや社会参加を促進し、また認知症や重度な要介護状態になってもできる限り住みなれた地域で過ごせるよう、医療との連携を拡充し、在宅重視の介護サービスを充実しつつ、市民全てが病気や高齢になっても地域全体であらゆる社会資源を駆使して包括的に支え合うまちづくりを基本目標としています。
 今回、4つの基本目標を主軸に、あわせて数値目標を設定しました。第1に、多様なつながりを持ちながら自分らしく生き生きと暮らせるとして、週1回以上外出する高齢者を90%以上とすること、第2に、健康に留意し健やかに暮らせるとして、75歳から84歳の認定率を17.5%程度とすること、第3に、高齢、認知症になっても安心して暮らせるとして、認知症日常生活自立度2以上の在宅比率が78%程度とすること、第4に、介護や医療が必要になっても、サービスを受けながら、希望する場所で暮らせるとして、要介護3以上の在宅比率が5割程度としました。
 しかし、これらの目標を達成するには、解決すべき8つの課題があります。1つ目は、高齢者が家庭や社会での役割や生活の充実感を持ち続ける環境が十分に整備されていないこと、2つ目に、高齢者の多様な生活支援ニーズに対応できる支援、サービスが不足していること、3つ目に、高齢者自身の介護予防への意識向上と主体的な取り組みが進んでいないこと、4つ目に、高齢者の尊厳や財産を守る取り組みが高齢者や地域の変化に対応し切れていないこと、5つ目に、認知症高齢者への支援が統合的に提供されていないこと、6つ目に、高齢者に対する支援サービスが十分に周知できていないこと、7つ目に、在宅生活を送る高齢者の医療ニーズに対応する体制が不十分であること、最後に、重度の認定者や認知症の高齢者の在宅生活を支える居宅サービスの整備が不十分であることであります。
 計画では、それらの課題に対応するべく、2025年に向けた社会資源の整備の方向性と第6期の取り組み目標を設定しました。しかし、これら目標に向けて進めていくには、行政だけではできません。自助である市民個人の意識改革や、互助である地域での助け合いなど、それぞれが役割を果たすことで初めて本市の地域包括システムを進めることができるものと考えております。
 また、保険料につきましては、今回の計画では施設整備はありませんが、第5期で計画した特別養護老人ホームや老人保健施設の整備による給付費の増加や認定者の増加に伴うサービス利用の増加により、3カ年の介護保険事業費を第5期と比べて約27億円多い約165億円と見込みました。また、40歳以上に占める高齢者の割合がふえたため、第1号被保険者の負担割合が21%から22%にふえたことも要因し、保険料基準月額が5,015円となりましたが、基金を一部取り崩して115円引き下げ、4,900円としました。第5期の4,100円から19.5%の増加となりましたが、低所得者層へは、消費税増税分を財源とする公費を投入して保険料の軽減を図っていく予定です。
 4月から第6期がスタートしますが、実効性のある計画書となるよう進捗管理に努め、今後到来する本格的な超高齢社会に向けた準備を着実に進めてまいります。
 次に、介護報酬改定についてのご質問にお答えいたします。
 今回の介護報酬改定においては、介護保険制度を持続可能とする視点とともに、質の高い介護サービスの安定的な供給と、それを支える介護人材の確保、医療と介護の連携、機能分担、さらなる効果的、効率的なサービス提供の推進と介護サービスのあるべき方向性も踏まえた検討がなされ、実施されたものであると認識しております。
 中でも介護人材確保対策のための方策としての処遇改善加算については、介護職員の処遇改善が後退しないよう、現行の加算の仕組みは維持しつつ、さらなる資質向上の取り組み、雇用管理の改善、労働環境の改善の取り組みを進める事業所を対象としています。介護職員の処遇を含む労働条件については、本来、労使間において自律的に決定すべきものではありますが、介護人材の安定的確保及び資質の向上を図るためには、給与水準の向上を含めた処遇改善が確実かつ継続的に講じられることが必要なことから、制度化されたものであります。
 また、今回の報酬改定では、基本報酬は減額改定となっておりますが、サービスの質が一定以上に保たれた事業所を評価するサービス提供体制強化加算の拡充を図っています。要件はサービス類型によって異なりますが、一定の知識や経験を持った職員を多く配置し、介護の質を担保している事業所が対象となっており、事業者の自主的かつ積極的な取り組みがより促進される仕組みとなっています。
 市におきましても、介護保険制度の趣旨にのっとり、事業者の指導、育成を図ってまいりたいと考えておりますので、引き続き議員の皆様のご理解、ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
 続いて、生活困窮者対策についてのご質問にお答えをいたします。
 議員ご指摘のとおり、生活保護に至る可能性のある者、すなわち生活困窮者及び生活困窮に陥るおそれのある者に対し、就労等による自立支援を強化し、生活保護の増加に歯どめをかけるのが、この4月から施行される生活困窮者自立支援法の狙いです。
 市では、既に昨年10月から、福祉事務所において生活困窮者自立促進モデル事業に取り組んでおり、自立助長のための相談支援員や就労支援員などを配置し、庁内の関係課と連携を密にしながら、対象者の把握については、窓口で待ち構えるだけでなく、社会的なつながりが薄れ、みずからサービスにアクセスできない方に対して、民生委員の方々と地域連携を図りながら、訪問支援も含めたワンストップ型の包括的な相談支援を行い、本人の状況に応じて、ハローワークと連携を図りながら早期に就労に結びつけるなどの支援を行う自立相談支援事業を行ってまいります。
 また、離職のために住居を失う可能性のある方に対しての住宅確保給付金の支給、家計がうまくやりくりできていないような場合には、家計再建に向けたきめ細かい相談支援を行う家計相談支援事業、ひきこもりなどを初めとしたさまざまな理由で社会的な自立が容易でない方に対しては、就労に向けた日常社会的自立のための訓練を行う就労準備支援事業、さらには貧困の連鎖に歯どめをかけるため、昨年度、市の新規提案事業「高校へ行こう!」進学支援パイロット事業として取り組み、本年度はセーフティーネット支援対策事業の中で引き続き継続して取り組んでおります生活保護家庭の中学生を対象とした進学支援事業を、生活困窮者等に対象者の幅を広げ、学習支援事業として移行し、実施いたします。
 特に今回の取り組みの福祉総合窓口としての役割を果たす自立相談支援事業につきましては、対象者の方が抱える課題を分析し、そのニーズに応じた支援が計画的かつ継続的に行われるよう、一人一人のきめ細かい支援プランを作成し、関係者、地域、関係機関と連携を図りながら、いわば寄り添い型の支援を行ってまいりますので、皆様のご理解とご協力をお願いをいたします。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 都市産業部中塚部長。
             〔都市産業部長 中塚靖彦君 登壇〕
◎都市産業部長(中塚靖彦君) 平成27年度一般会計予算の大型事業、特筆すべき事業のうち、篠原駅周辺整備事業及び安土駅周辺整備事業についてお答えいたします。
 まず、篠原駅周辺整備事業につきましては、総事業費約24億3,000万円、うち平成27年度予算額につきましては約1億7,000万円を見込んでいます。平成27年度の事業計画につきましては、本年秋に篠原駅の供用開始を予定しています。また、建築作業ヤードの撤去に合わせて、南口及び北口広場のロータリー整備並びに南口広場に通じる歩道整備に取り組みます。鉄道事業者におきましては、駅舎供用開始後、仮跨線橋及び旧駅舎の解体撤去を予定しています。
 次に、安土駅周辺整備事業につきましては、総事業費約22億円、うち平成27年度予算につきましては約5億7,000万円を見込んでいます。
 平成27年度の事業計画につきましては、自由通路及び駅舎の詳細設計が完了することから、本年秋ごろ、仮跨線橋の設置を行い、その後、本格的な駅舎等の本体工事に着手することとなっています。また、駅舎等工事の着手に当たり、北口及び南口における交通機能を確保するため仮ロータリー工事を実施するとともに、地下道上屋の改修工事、南北広場の詳細設計業務等について取り組む予定です。
 以上です。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 教育委員会日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇君) 園田議員のお尋ねの、平成27年度教育方針についてお答えいたします。
 私は、未来の近江八幡市を担ってくれる子どもはもちろん、将来本市を離れ、国内はもとより国際的に活躍する子どもも含め、全ての子どもが近江八幡に生まれ育ってよかったと思えるような思いを、子どもたちが郷土に愛着と誇りを持ち続ける教育をしなければならないと強く思っています。
 これまで本市では、市長部局と教育委員会が両輪となって、教育環境の整備や地域の特色を生かした学校づくりなど、ハード面、ソフト面、両面から取り組み、地域の皆さんとともに子どもたちの育ちを支え、教育力の向上を図ってきたところです。4月に行われた学力・学習状況調査では、地域の行事に参加していますかという問いに対して参加していると回答した率が、全国平均に比べ、小学校では16.6ポイント、中学校では10.3ポイントと大きく上回っており、本市の子どもたちは地域の中で地域の皆さんに育てていただいていることが明確にわかる結果でした。
 一方、同じ調査の国語、算数、数学の全体の正答率としては、全国平均にあと一問の正答が追いついていない状況から、子どもたちの持つ力を十分に引き出し伸ばす点において課題を残しており、この課題克服のために、子どもたちが自分の力を信じ、自信を持つように導けるよう、教師一人一人の力、つまり指導力をなお一層高める必要があると考えています。
 そのためには、校長がリーダーシップを発揮し、子どもの成長段階を見ながら、今子どもがつけるべき力は何かを全教職員が共通理解した上で、課題を明確にし、的確に対策を講じることが何よりも重要であると考えています。また、教育委員会が校長に対して適切な時期に的確な指導助言をすることはもちろん、学校運営を支えることの重要性と教育委員会の責任を再認識し、関係者が一丸となって組織的に取り組んでまいります。
 さて、平成27年度の教育行政を推進するに当たり、特に力を入れて推進する施策を申し上げますと、1点目は、新教育委員会制度のスタートに合わせて、これまで以上に教育委員会活動の一層の充実を図り、市の教育行政の方向を示すことです。2点目は、読書活動、家庭教育、外国語教育の充実を図るとともに、学力・学習状況調査の分析から得た改善策を実践します。また、学校ICT機器の活用を図り、教師の指導力を高め、子どもたちの学習意欲の高揚や学力向上の取り組みを推進します。3点目は、現在策定中のいじめ防止基本方針に基づき、市長部局、教育委員会、関係機関などが連携協力して、いじめ根絶のための取り組みを推進します。4点目は、桐原小学校を初め教育環境の整備を推進します。5点目は、家庭、地域の教育力を高め、一人一人が生涯にわたって主体的に学び、その成果を生かし、その学びを通して多くの人がつながる生涯学習社会づくりを推進します。
 このように、各教育分野の課題解決に向けて、学校、家庭、地域や市長部局などと連携を密にしながら取り組んでまいりますので、議員の皆様におかれましてもご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。
 次に、教育現場で抱えている課題についてお答えします。
 教育現場では、議員のご指摘にもあるようにさまざまな課題がありますが、最重要課題は学力向上と基本的生活習慣の定着であると捉え、この2点を柱とする生きる力育みプランを積極的、組織的に推進しているところです。
 まず、学力向上につきましては、先ほども申し上げましたとおり、生きる力育みプランに基づき、学校、教育委員会が連携して、教師の指導力向上や授業改善などに取り組んでまいります。
 次に、基本的生活習慣の定着状況ですが、平成18年度より「早寝・早起き・あさ・し・ど・う」運動を進めてまいりましたが、学力・学習状況調査の結果から、定着度が低いことが明らかになりました。さらに、先月号の本市の広報でも掲載させていただきましたが、学力調査と学習状況調査のクロス集計結果から、学力と生活習慣には強い相関関係があることもわかってきました。
 例えば、朝食を食べていますかという問いに対して、食べていると回答した児童のほうが食べていないと回答した児童よりも正答率が国語で18.8ポイント高く、算数では19.3ポイント高い結果でした。また、毎日同じ時刻に起きているの問いに対しては、起きていると回答した児童のほうが起きていないと回答した児童よりも正答率が国語で17.2ポイント高く、算数では16.2ポイント高い結果でした。
 このようなことから、基本的生活習慣を定着させる手だてとして、まずは学校において校長がこの課題に対する高い意識を持ってリーダーシップを発揮し、教職員に対して的確な指導を行うことが重要です。また、より定着を図るためには、保護者や地域の皆様のご協力が必要になってきます。教育委員会では、小学校の保護者向け啓発リーフレットを作成し、新年度当初の家庭訪問や保護者会などの場で全保護者に担任が直接配付し、しっかり説明しながら、早寝早起きや朝食をしっかりととることの大切さを訴え、理解と協力を仰ぎます。
 今後も、学校、保護者、地域の連携をより強化し、本運動を推進していきたいと考えております。
 さきに述べた生きる力育みプランの生きる力とは、知徳体のバランスのとれた力、すなわち確かな学力、豊かな心、健やかな体から成る力です。変化の激しいこれからの社会を力強く生き抜くために、本市の子どもたちにこの生きる力を育み、問題解決を図りたいと考えております。
 また、子どもの貧困率の上昇についてもご心配していただいておりますが、経済的理由によって就学が困難と認められる場合、学用品費などの一部を給付する就学援助費制度があります。この制度におきましては、今年度、国の生活保護基準の改定による影響が及ばないように、激変緩和措置を講じてきました。平成27年度においても同様の考え方で取り組んでまいります。
 次に、課題解決に向けての新教育委員会制度のあり方についてお答えいたします。
 議員のご指摘のとおり、現行の教育委員会制度では、教育委員長と教育長のどちらが教育行政の責任者であるかわかりにくいことや、いじめなどの問題に必ずしも迅速に対応できていないこと、地域住民の意向を十分に反映できていないという課題があったことから、地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正されました。この改正により、平成27年4月1日から設置される総合教育会議では、市長と教育委員会が教育の重要施策などについて協議調整する場となります。また、この協議を踏まえ、市長が教育行政に関する大綱を策定することにより、近江八幡市としての教育行政の方向性が明確になります。
 まちづくりは人づくりであり、教育は将来の近江八幡市を担う人材の育成につながると考えます。先ほども申し上げましたが、ふるさと、つまり近江八幡市に愛着と誇りを持ち続ける教育をしなければならないと強く思っております。議員の皆様や保護者、地域の皆様など多くの人がそれぞれの立場で教育に積極的にかかわっていただくことにより、地域の教育力が高まり、地域の活性化、すなわち地方創生につながるものと考えております。
 また、学校は、児童・生徒の教育のための施設であるだけでなく、地域コミュニティーの核としてのさまざまな機能もあわせ持っています。教育委員会といたしましては、新教育委員会制度に移行することで、今まで以上にさまざまな角度から子どもの支援を行えるようになり、地域の特性を生かした学校づくりが町の発展につながると確信していますので、一層、市長部局との連携を密にし、教育行政の積極的な推進を努めてまいります。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 教育委員会廣瀬部長。
             〔教育部長 廣瀬 敏君 登壇〕
◎教育部長(廣瀬敏君) 園田議員お尋ねの、平成27年度一般会計予算の大型事業、特筆すべき事業についてのうち、桐原小学校整備事業についてお答えします。
 桐原小学校建設工事は、12月議会において契約締結の承認をいただき、現在、くい工事を行っているところです。
 工事概要としましては、敷地面積はコミュニティセンター用地を含め3万7,248.96平方メートル、延べ床面積9,209.29平方メートル、構造は鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造で、地上2階建てとなります。総事業費は、設計委託料、監理委託料及び工事請負費を含め30億2,527万9,770円となり、平成27年度予算額は6億3,427万9,000円を計上しております。
 なお、工事の完成は平成27年度末を予定しており、平成28年4月の供用開始を予定しております。
 以上です。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 総合医療センター宮下事業管理者。
             〔総合医療センター事業管理者 宮下浩明君 登壇〕
◎総合医療センター事業管理者(宮下浩明君) 園田議員の総合医療センターについてのご質問にお答えいたします。
 最初に、地域医療ビジョンを踏まえた経営見通しについてお答えいたします。
 地域医療ビジョンとは、団塊の世代が後期高齢者を迎える2025年に向けた医療介護サービスの提供体制を整えるための構想であります。来年度から3カ年をかけ、都道府県が2次医療圏ごとにまとめることになっております。
 このビジョンは県が法律によって策定するものであり、先般公表された病床機能報告の速報値では、高度急性期機能と急性期機能であるとみずから報告した病床が全体の9割を占めておりました。つまり、ほとんどの病院が、今後も急性期の機能を担っていくという意向を示したわけであります。
 しかし、国の目的としている急性期病床削減の方向性とは大きな乖離がございます。したがいまして、今後ますます、国の医療政策への誘導に向けて、各病院はベッド数の増減や医療機能の変更を余儀なくしなければならないようになってくるものと考えます。
 この医療ビジョンはこれから策定されるものでありますが、近江八幡市を含む東近江医療圏域においては、一般急性期病床数が全国や県の病床数と比較しても平均より若干少ない状況であること、また人口減少が比較的穏やかであること、65歳以上の人口が大幅に増加することが予想されていることなどから、急性期医療を必要とする市民は今後も増加するものと推測できます。このことより、現在、当医療センターが目指している地域の基幹的な急性期病院としての病床機能を維持していくという方向性に大きな変更はないものと考えております。
 2つ目の、患者数及び職員数の増加による施設整備についてお答えいたします。
 議員ご指摘のとおり、新病院の開設時より、入院を中心に患者数の増加が見られます。また、職員に関しては、心臓血管外科の新規開設だけでなく、日々進化している医療レベルを維持するためには、当院の医師数は現在、非常勤を含め約100人おりますが、あと20人程度は必要であると考えています。当然、これからの医療はチームとして対応しなければならないため、看護師やその他の医療技術員も増員しなければなりません。これからの急性期医療を担うには、マンパワーの充実が求められるようになってきます。
 また、次年度に予定しております外来化学療法室改修については、既存の診察室の内部を改造することになっておりますが、今後の医療ニーズへの対応をするため、新たな診察室や機材庫の拡充が必要となってきます。さらには、職員環境を充実していくためには、医局や休憩室、更衣室などの不足も大きな課題となってきております。
 これらの課題を解決するため、さまざまな対策を院内で議論いたしましたが、現在の施設内での対応には限界が来ており、増築を視野に入れた抜本的な検討をすべきときが来ていると考えております。
 駐車場不足については、これまで毎年拡充整備を行い、患者用駐車場についてはほぼ充足いたしました。しかし、現在、業者や職員の駐車スペースが不足しており、先ほど申しました今後の職員増などを考えますと、拡充をさらに行う必要があると思っております。
 こうしたことから、将来的に発生する敷地内での増築及び抜本的な駐車場確保策を考えますと、今後は敷地外の用地取得も視野に入れた施設整備を検討しているところであります。
 いずれにいたしましても、当然ではありますが、地域医療ビジョンの動向を注視しながら将来的な収支見込みをする中で中期経営計画を進め、ほかの病院や診療所との医療連携を図りつつ、当院としては急性期疾患を中心とした入院並びに救急医療を担う役目を果たしていく所存でございます。
○議長(田中好君) 回答漏れはありませんか。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子君) 失礼いたします。
 先ほどの大型事業についての答弁の中で、桐原こどもの家の完成時期を「29年3月」、供用開始を「29年4月」と申し上げましたが、正しくは、完成時期が「28年3月」、供用開始が「28年4月」でございますので、訂正しておわび申し上げます。
 以上です。
○議長(田中好君) ほかに回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 園田新一君。
◆8番(園田新一君) 丁寧なご回答をいただきましてありがとうございました。
 2点ほど私の思いを申し上げたいと思います。
 1点目は、今政府が強力に推し進めておりますまち・ひと・しごと創生についてでございますが、本市も積極的に取り組むご決意をいただきました。
 まち・ひと・しごと創生法の基本理念の中に、地域の実情に応じ、地方公共団体相互の連携協力による効率的かつ効果的な行政運営の確保を図るがございます。このまち・ひと・しごと創生は、自治体間競争をあおるような総合戦略であってはいけないと思っております。
 先月27日の新聞に、事務情報自治体クラウドを草津市、守山市、栗東市、野洲市、湖南市の5市が導入するという記事がございました。導入すれば、市単独の管理に比べて経費が約4割削減でき、大規模災害で庁舎が被災したときには情報の消失を防げるというメリットがあるということでございます。まさしくこのまち・ひと・しごと創生法にかなった事業ではないかなあと思っております。
 そして、例えばでございますが、今、新聞によりますと、日本IBMさんが日本にあと4カ所ほど情報センターを計画しているということでございますので、そういった情報センターが私どもの近江八幡市に、地震に強い岩盤のあるところに建設がしていただければ、雇用も生まれ、一石二鳥か三鳥になる事業となると思いますので、ぜひご検討いただきたいと思っております。
 2点目は、この2月20日に発生しました川崎市の中学1年生が高校生グループに殺された事件でございます。
 何でこんなことが簡単に起こるのか、何とも言えない悲しさとむなしさでやりきれない思いでございます。殺されるかもしれないという悲痛な叫びがなぜ大人に届かなかったのか、そのことを私たちは今問われているんではないかと思っております。
 今、教育長、本市にもいろいろと子どもにかかわる課題が多いことをお聞きいたしました。第二の川崎事件を生まないためにも、家庭や学校だけではなく社会全体で子どもを育てる意識を教育委員会としても今まで以上にどうぞ叫び続けていただきたいし、地域とのつながりをしっかりと育んでいただきたいと思っております。また、我々議員も、どの子も明るく元気に育ってくれる社会をつくるため、さらに努力をしなければならないと考えております。
 以上、私の思いを申し上げました。あとは同僚議員から幾つかの点で関連質問がございますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 以上で代表質問を終わります。長時間ありがとうございました。
○議長(田中好君) 以上で園田新一君の質問を終わります。
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