録画中継

平成27年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
3月4日(水) 代表質問
加藤 昌宏 議員
(1)戦後70年に当たっての市長の認識について
   ①憲法改正と安倍政権が進める集団的自衛権行使容認について
   ②戦後70年を巡っての歴史認識、市長の立場は
(2)大型事業突出の近江八幡市予算について
   ①平成27年度当初予算について
   ②基礎的財政収支(プライマリーバランス)について
   ③市債(借金)と基金(貯金)について
   ④中期財政計画、平成35年度までの見直しについて
   ⑤ムダ使いをやめて、くらし・福祉優先の市政を
   ⑥平成26年度補正予算(第8号)について
(3)地方創生は、住民に身近なサービスの充実こそ
   ①「まち・ひと・しごと創生総合戦略」近江八幡版は
(4)農地転用許可に係る権限移譲について
   ①農林水産業を地域経済の柱に
(5)公共施設等総合管理計画について
   ①住民サービスの低下を生まないように
(6)改正教育委員会制度について
   ①制度の改正でどうなるのか
   ②近江八幡市の対応について
   ③旧法から新法への移行の時期とあり方について
(7)国保(医療)と介護の保険料について
   ①H27年度以降の見通しについて
   ②保険料の引上げはせずに、市民の防波堤になって
◆18番(加藤昌宏君) 日本共産党会派を代表して質問をいたします加藤昌宏でございます。
 安倍政権は、昨年の総選挙で、国民が背中を押してくれたなどとして、悪政の加速を宣言しています。しかし、自民、公明の与党が3分の2以上の議席を獲得したといっても、それは大政党に有利に民意をゆがめる小選挙区制のもとでの偽りの多数だと言わねばなりません。自民党の得票は、有権者比で見ると、比例で17%、小選挙区で24%にすぎず、国民は安倍政権の暴走政治を後押しなどしているとは言えません。
 それどころか、消費税の10%への増税、アベノミクス、原発の再稼働、沖縄の巨大新基地建設強行、海外で戦争する国づくりなど、安倍政権が進めようとしているどの問題も、国民の多数は明確に反対しています。安倍首相は、この国民の声に耳をかさず、憲法改正は自民党の結党以来の目標だと公言し、憲法9条を焦点とした改憲への執念をあらわにしています。
 冨士谷市長にお聞きします。
 今、安倍政権が推し進めている憲法改正と集団的自衛権行使容認について、市長の認識についてお伺いします。
 ことしは第2次世界大戦が終結して70年の節目の年です。日本共産党は、この年を、歴史を過去に逆戻りさせようとする策動を許さず、日本国民の平和と民主主義への願いが真っすぐに生きる新しい政治を目指して頑張ります。
 過去の侵略戦争と植民地支配を肯定、美化する立場に安倍首相と閣僚のほとんどが身を置き、歴史を偽造する立場に立っていることは重大です。安倍首相は、戦後70年談話を準備しており、歴史認識をめぐって世界からも注目されています。
 冨士谷市長はどのような立場に身を置くのか、お聞かせください。
 次の質問に移ります。
 平成27年度当初予算は、大型事業が集中する正念場の4年間の最終年度と位置づけられています。冨士谷市政の特徴は、大型事業、箱物が軒並み続き、突出してきたことです。今後も市庁舎や小学校改築などの計画が予定とされています。300億円ほどからスタートする本市の予算も、年度末には400億円近くまでに膨れ上がることになっています。大型事業の実施は多額の借金(市債)の増加を生み、そのための返済計画も求められます。市のお金の使い方として、市民の暮らしに直結する福祉、医療、教育の施策こそ行政の財政的支援が求められているのが昨今の情勢であります。
 平成27年度当初予算は、市民と約束した生活インフラ整備の着実な実行として位置づけていますが、市民の暮らしに視点を置いた施策の着実で継続的な実施が求められていることを自覚すべきですが、いかがですか。
 本市の財政状況の変化として、基礎的財政収支(プライマリーバランス)、つまり歳入の借金を除いたものと、歳出の返済金を除いた数字を比較して、歳入の数字が歳出よりも少なければ赤字となり、その逆は黒字としてあらわします。この数字がこれまで近江八幡では黒字だったのが、平成25年度から3年連続、27年度の見込みも含めて赤字になっていることです。
 この原因はどこにあったと考えるのか、答弁をお願いします。
 次は、市債と基金の関係、つまり借金と貯金の関係です。
 資料によりますと、平成27年度末、つまり27年度の予算が執行された後の市債(借金)の見込みの残高が294億円、基金(貯金)が112億円となっています。正念場の4年が終わった段階で、借金は貯金の2倍以上残ります。貯金といっても、使い道の決まった通帳に分けられていますから、何にでも使えるということではありません。
 市債と基金の残高のバランスに留意するとしていますが、どういう考えなのか、示してください。
 12月議会で、中期財政計画の見直しが約束されました。平成35年までの見通しを3月末までには提示するとされました。どのような結果が見えてきたのか、説明を求めたいと思います。
 予算編成時、昨年の10月には緩やかな回復基調との分析でしたが、4月からの消費税8%への増税の否定的影響が、消費低迷、GDPマイナス、景気動向が不透明との分析へと事態の変化も生まれました。本市の財政運営の基本は、無駄遣いをやめて、暮らし、福祉優先の視点で市民の暮らしを守る、国の悪政の防波堤としての役割が求められていると考えます。当局の考えをお聞かせください。
 平成26年度補正予算(8号)には、国の前倒し予算への対応として、本市の大型2事業への予算化が加わっています。これだけで31億7,000万円です。前倒しで予算確保する意味について、財政サイドとしての考えを説明してください。
 次に、地方創生について。
 昨年の11月21日の衆議院解散の直前に、まち・ひと・しごと創生法案、地域再生法の一部を改正する法律案が駆け込み成立しました。冨士谷市長は、今世紀最大の課題として捉え、副市長2人制をしき、これに当たろうとしています。
 東京一極集中、地方の衰退は、歴代自民党政権によってつくられたものです。市町村合併、人口減少社会への対応、道州制への地ならしとの狙いを指摘する学者もいます。
 安倍政権は、地域創生の名で、自治体再編を狙った地方切り捨ての集約化を進めようとしています。地方に求められているのは、どこに住んでいても教育や医療を初め必要なサービスが受けられるよう、自治機能の再生を図ることです。住民サービスの集約化ではなく、住民に身近なサービスを充実させて、地域の再生が図れるようにすることです。
 近江八幡市はこれから、まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定しようとしていますが、どのような中身にしようとしているのか、述べてください。
 次に、農地転用許可に係る権限委譲についてです。
 農地を工場や商業施設など別の用途に転用する際の許可権限について、国から地方に委譲する方向が審議されています。冨士谷市長は、今議会開会の挨拶で、岩盤規制に風穴をあけたと、農地転用許可権限を国から地方に委譲することに賛意を示しました。
 近江八幡市にとって、基幹産業としての農業と農地を守ることは、食料自給、食と農を守り、地方創生を推し進める上でも重要と考えます。農地を埋め立て、別の用途にしてしまうことは、百年の大計を失うことになります。岩盤規制と言われるくらい、農地をなくすことには慎重でなければならないと思いますが、市長の言う健全なまちづくりのために農地を潰すとはどういうことでしょうか、質問をいたします。
 今、日本の農業は、TPPへの参加や農協解体の攻撃により、大きな岐路に立たされています。農林水産業を地域経済の柱に位置づけることこそ重要だと考えますが、いかがですか。
 次に、公共施設等総合管理計画についてです。
 国の公共施設の総合的かつ計画的な管理の推進についてに基づき、地方公共団体での計画の策定が指示されています。インフラの老朽化が急速に進展する中、新しくつくることから賢く使うことへの重点化が課題であるとされています。
 本市における取り組みはどのようになるのか、説明を求めます。
 また、ここで言う新しくつくることから賢く使うことの意味について、説明をお願いします。
 施設の統廃合が進み、住民サービスの低下が生まれないようにすることが必要と考えますが、いかがですか。
 次に、改正教育委員会制度についてです。
 地方教育行政法(地方教育行政の組織及び運営に関する法律)が改正され、4月から教育委員会の仕組みが変わります。制度の改正でどうなるのか、説明願います。
 近江八幡市は、さきの12月議会で、日岡教育委員の任命同意をいたしました。その後、1月2日の教育委員会臨時会で、同日岡教育委員が教育長に任命されました。
 本市では、改正前の旧法で教育委員会の体制が確認されたところですが、新法には経過措置もありということで、近江八幡市としてはどのような対応になるのか、教えてください。
 また、4月1日からの新法の施行との関係で、旧法から新法への移行時期とあり方をどのように考えたらよいか、当局の説明を求めます。
 次に、国保と介護について。
 国民健康保険特別会計では、昨年9月議会補正予算で、保険財政自立支援繰入金として5億円の積み立てを高く評価いたしました。この使途については、その後、変化があれば説明ください。
 この平成27年度では保険料の引き上げはないものと思考しますが、確認してよろしいでしょうか。
 また、介護保険料ですが、第6期介護計画で引き上げが予定されています。中でも、保険料徴収の所得段階低所得層(第1段階層から第3段階)では、消費税を財源に低所得者軽減強化引き下げが予定されていましたが、増税見送りにより御破算となりました。結果として、軽減どころか引き上げとなります。当初計画どおりの軽減策を本市の施策として穴埋めできないものか、お伺いをします。
 両制度の保険料の引き上げは、市民の健康と暮らしに大きく響くものであり、市が防波堤となって市民を守る役目があると考えます。
 以上を初問といたします。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 総合政策部野田部長。
             〔総合政策部長 野田健志君 登壇〕
◎総合政策部長(野田健志君) 加藤議員の、戦後70年に当たっての市長の認識についてのご質問にお答えを申し上げます。
 さきの平成26年6月議会において井上佐由利議員の質問で回答いたしましたが、憲法改正と集団的自衛権の行使の容認につきましては、日本国憲法の理念とされている恒久平和を達成するために必要な自衛権についての範囲や程度は我が国の国際社会における存亡にかかわります国政の重要課題でありますことから、今後、政府や国会での議論や世論の動向を注視してまいりたいと考えております。
 また、戦後70年をめぐっての歴史認識につきましても、今後、戦後70年談話に関する有識者懇談会での議論を踏まえ、安倍首相がことしの夏に発表する戦後70年談話や世論の動向を注視してまいりたいと考えております。
 次に、お尋ねの、まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定についてお答えします。
 どのような中身にしようとしているのかについてでございますが、さきの議員へもお答えをしておりますが、幅広い年齢層から成る住民代表や産官学金労言のさまざまな分野からの参画を得ながら審議検討を行い、広く関係者の意見を反映させた、地域の実情に合った、地域資源を生かした、近江八幡らしい特色のある戦略を、市民、有識者、関係団体の方々の英知を結集させることにより策定してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 総務部川端部長。
             〔総務部長 川端康仁君 登壇〕
◎総務部長(川端康仁君) それでは、加藤議員の幾つかの質問のうち、近江八幡予算に関するご質問と、公共施設等総合管理計画にかかわりますご質問にお答えをいたします。
 まず、平成27年度当初予算につきましては、市民と約束した生活インフラ整備事業の着実な実施とともに、次世代に誇れる町近江八幡市を目指した、平成26年7月に公表いたしました42の施策から成る第2期ローカルマニフェストとして、子ども医療費助成事業等を初めとする市民の生活支援にも配慮したソフト事業にも取り組み、あわせて行政の永続性の観点から、持続可能な財政の健全化への取り組みにも対応した予算としたところでございます。
 また、別の視点で説明申し上げますと、平成27年度当初予算においては、扶助費が対前年度9.6%増の約70億円、民生費が約113億円と全予算の3分の1、教育費は対前年度3.5%増となる約32億円ともなる予算編成としており、高齢者福祉、障害者福祉、児童福祉の福祉3分野や教育等の市民の暮らしに視点を置いた予算としているところであります。
 続きまして、基礎的財政収支、いわゆるプライマリーバランスについてお答えします。
 平成24年度から平成27年度までを正念場の4年間として、大型基盤整備事業の続く期間とし、その着実な実施と財源確保に向けて、市債残高を縮減し、基金を増強して、事業を実施できる環境を整えてまいりました。平成25年度からは、大型基盤整備事業の進捗に伴う実支出も生じることとなり、その事業費に対する財源確保のため、市債の発行額もやむなく増加し、結果的に、織り込み済みのことではございますが、プライマリーバランスが赤字に転じることになったものでございます。
 しかしながら、施設の老朽化と建設地問題で遅々として進んでいなかった最大の懸案事項を解決しました一般廃棄物処理施設整備や、減災、防災、教育、子育て支援という喫緊の課題に早急に対応した桐原コミュニティエリア整備、またこれも長年の懸案事項であった、日々市内外の多くの方が利用する地域の公共交通拠点である駅の老朽化を踏まえた中で、バリアフリー化へも対応した篠原、安土駅両駅の整備など、いずれも市民生活に直結した無駄のない生活インフラのハード整備であり、一定期間やむを得ないものと認識しており、市民の皆さんにはご理解いただけるものと確信をしております。
 次に、市債と基金、いわゆる借金と貯金の関係についてお答えします。
 基礎的財政収支、プライマリーバランスとも関係しますが、市債発行については、事業実施時の財源確保はできても、結果的に次世代への負担となるものであり、単に市債を発行し財源確保すればよいものとは考えておりません。市債の発行に関しては、交付税措置のある市債を優先し、その他の市債については、これまで事業に備えて蓄えてきた基金があることから、例えば施設整備のための公共施設等整備基金などを有効に活用し、市債発行を抑制する方針としております。
 しかしながら、基金も将来への備えとして一定の確保が必要であり、本市が標準的な状態で通常収入が見込まれます一般財源の規模を示す標準財政規模という数値を活用した努力目標を設定し、また将来にわたる財政見通しにおける将来負担を勘案しながら、市債残高と基金残高のバランスに配慮し、財政運営に取り組む必要があると考えております。その先取りといたしまして、本議会に提案させていただきました平成26年度一般会計補正予算案においては、交付税措置のない単なる借金となる市債は発行を取りやめさせていただき、平成26年度のプライマリーバランスの黒字化や27年度以降の財政負担の軽減に向けた取り組みとさせていただいたところでございます。
 次に、中期財政見通し、計画についてでございますが、さきの議員にも市長から回答いたしましたように、現在、本議会に提案させていただきました予算状況、また各事業の実施に伴う将来の財政上の影響内容を精査した財政見通しの策定業務を進めているところでございます。
 次に、財政運営の基本は、行政の永続性の観点から、持続可能な財政の健全化への取り組みと、市政を停滞させず、最大限市民への行政サービスの提供に対応していくため、限られた財源を効果的かつ重点的な配分に努めることと考えており、市民や議会、行政がそれぞれの役割分担と協力のもと、市民と市が力を合わせてまちづくりを進めることにより、全ての市民が近江八幡市で暮らし、働き、学ぶことに魅力と誇りを実感できる個性豊かな地域社会の実現を目指した協働のまちづくりのさらなる推進に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、平成26年度補正予算における前倒し予算への対応についてお答えします。
 一般廃棄物処理施設及び桐原小学校施設整備事業の2事業は契約済みの事業であり、事業を確実に執行すべく予算措置する必要がございます。現段階の財政的な取り組みとしましては、いかに市民負担が少なくなるかを考え、確実に特定財源を確保するかが重要になっております。したがいまして、本市の実情も含めた国、県へのたび重なる要望活動のかいもございまして、国、県の補正予算等の財源確保が可能となったことから、26年度補正予算として提案させていただいたものであります。
 次に、公共施設等総合管理計画についてのご質問にお答えを申し上げます。
 まず、公共施設等総合管理計画の策定の取り組み、またその内容につきましては、先ほどの園田議員、小西議員のご質問にお答え申し上げたとおりでございます。
 次に、新しくつくることから賢く使うことの意味とのお尋ねですが、老朽化により、ただ単に施設の建てかえをするのではなく、公共施設等総合管理計画をもとに、施設の改修、更新、統廃合、長寿命化などを計画的に実施することにより、財政負担の軽減、平準化や公共施設の適正配置を実現することと考えております。計画の策定に当たっては、市民の皆様とともに考え、その後は市民の皆様とともに賢く使うよう検討させていただきたいと思っております。また、施設の統廃合につきましては、住民サービスのあり方を踏まえ、十分なる検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
             〔福祉子ども部長 鳥居広子君 登壇〕
◎福祉子ども部長(鳥居広子君) 加藤議員の、国保と介護についてのご質問にお答えをいたします。
 国民健康保険財政調整基金の平成26年度末の基金の残高は約4億9,500万円となる見込みで、ほぼ5億円残りますが、今年度、5億円を繰り入れなければ、既に基金残高は0円となっていたところです。
 保険財政自立支援繰入金としての使途については、医療費の高騰に対応するためのもので、変更はございません。
 次に、保険料の引き上げについてでございますが、医療給付費は平成27年度当初予算において約1億9,000万円増加する見込みで算定しております。医療給付費の増加に対応して国保財政を維持するためには、最低限の料率の引き上げはやむを得ないと考えますが、料率の決定は、平成26年度の決算を見きわめられる5月の国保運営協議会で決定をいたします。
 次に、第6期近江八幡市総合介護計画、平成27年度から29年度における介護保険料につきましては、今後、要介護高齢者がふえるなど、介護給付費の増加が見込まれることから、引き上げとなります。また、公費投入による低所得者層への保険料軽減措置に対する国の方針は、消費税の増税が先送りされたことにより、新第1段階についてのみ保険料基準額に対する割合を0.5から0.45に軽減することとなっており、本市におきましても国標準に従い軽減措置を実施します。
 加えて、国の標準料率を用いると、第5期計画と比較して負担割合が大きくなる階層があることから、市独自の負担緩和措置として、新第2段階を国標準0.75から0.625、新第4段階を国標準0.9から0.85へと、第5期の料率を適用し、保険料の軽減を図っております。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 都市産業部水理事。
             〔都市産業部理事 水 平作君 登壇〕
◎都市産業部理事(水平作君) 加藤議員ご質問の、農地転用許可に係る権限委譲についてお答えをします。
 農地転用制度などの見直しは、住民に身近な行政をできる限り地元自治体が担い、その自主性を発揮するとともに、地域住民から地方行政への参画、協議していくことを目指す地方分権改革の一つであります。農村における農地の土地利用について、これまで一定規模以上の農地転用許可に国の関与が必要とされ、6次産業化関連施設、農村の生活改善の整備などを含めた総合的なまちづくりを進める上で課題となっていたことに対するものです。
 昨年10月に全国知事会、市長会、町村会と全国都道府県議会議長会、市議会議長会、市町村議会議長会で構成する地方六団体より、まさに守るべき農地を確保した上で、住民に身近な地方自治体が主体となって、地域の実情に応じた土地利用を実現する必要があることから、農地制度のあり方について国に要請されました。この要請などを受け、平成26年の地方からの提案などに関する対応方針が本年1月に閣議決定され、国から地方公共団体に事務権限の委譲等の法律改正が平成27年通常国会に提出されることになっています。
 今回の改正は、これまで国が許可していた4ヘクタール超えの農地転用許可を都道府県に、また都道府県が許可をしていた4ヘクタール以下2ヘクタール超えを市町村に委譲する内容であり、これまで大臣許可、協議などに多大な時間を要し迅速性に欠けていた事務処理の改善に寄与できるものと考えています。この改正により、まさに守るべき農地の確保を図りながら、地域の実情に応じた土地利用による総合的なまちづくりが図れるものと考えております。
 以上でございます。
○議長(田中好君) 当局の回答を求めます。
 教育委員会廣瀬部長。
             〔教育部長 廣瀬 敏君 登壇〕
◎教育部長(廣瀬敏君) 加藤議員お尋ねの、改正教育委員会制度についてお答えします。
 現行の制度につきましては、非常勤であり教育委員会を代表する委員長と、常勤であり事務執行の責任者である教育長のどちらが責任者であるのかわかりにくいこと、いじめ等の問題に対して必ずしも迅速な対応ができていないこと、そして地域住民の皆様の民意が十分に反映されていないことなどといった課題が指摘されてきました。このため、平成27年4月1日施行の地方教育行政の組織及び運営に関する法律改正により、まず教育行政の第一義的な責任者を明確にするために、委員長と教育長を一本化した新たな教育長が設置されます。
 この新たな教育長を置く時期につきましては経過措置が設けられておりまして、本市の場合、現在の教育長の任期後となります。しかしながら、法律改正の趣旨が現行制度でのさまざまな課題への対応であることを踏まえますと、新教育長への移行時期のあり方としては、できるだけ早期であることが望ましいものと考えています。
 また、地域住民の民意を教育行政に反映できるようにするための総合教育会議については、平成27年4月1日から全ての地方公共団体に設置することになります。この会議において、教育行政に関する大綱及び教育の条件整備など重点施策について協議調整をしながら、市長部局と教育委員会が密接な相互連携により教育行政を推進してまいります。
 以上です。
○議長(田中好君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) 回答いただきました。
 最初の質問ですけれども、市長の認識を問うたわけですけれども、野田部長が答弁されまして、これ市長の答弁というふうに受けとめてよろしいんでしょうか。なら、そのように受けとめさせていただきます。
 いや、実は、開会のときの市長の挨拶で、イスラム国の問題について市長の認識が表明されました。あの認識、市長の認識をお聞きしまして、基本的には私らの考えと一緒かなと思いました。国際社会の中で孤立をさせていくという中で、ああいう蛮行を許さないという立場を表明されたわけですから。
 私がきょう質問したのは、やっぱり戦後70年という節目の年だということをしっかりと私らも捉える必要があるんじゃないかと。実を言いますと、私は1941年8月27日生まれです。1941年12月8日、太平洋戦争が勃発したわけですね。したがいまして、私は戦争勃発直前に生まれたと、だから戦前、戦中、戦後を生きてきたということも言えるかと思います。
 そういう意味で、やっぱり70年という、その大半が70年の、私今73ですから、そういう意味でしっかりと過去も振り返らなあかんと。安倍首相もそういうところに置かれてるはずなんですけれども、今、日々のニュースを見ますと、安倍首相のやっぱり考え方というのは、多くの国民が危険性というか、そういうことを感じられてるということですから、そういう意味で私は本市の市長としてもトップに立つ立場としてその辺をしっかり踏まえた回答が欲しかったわけですけれども、今の内容で見ますと、国会や世論の動向を注視をしていきたいというところにとどまっておられるんで、そうじゃなくて、やはり今の流れを見たら市長としての立場をきちっと述べていただけるかなと思いましたけれども、きょうはそのくらいにさせていただきまして、今後もこの辺は論じていきたいというふうに考えております。
 次に2番目の、本市の予算で、私は大型事業が突出をしてるというふうに言わせていただきました。これは今回の27年度当初予算でも15の大型事業が並んでるんですよね。この総額が38億5,000万円。本市の予算が304億円でしょう、一般会計がね。そうしますと、相当の部分をやっぱり占めるわけですね。しかもこの中で、市債の話もしましたけれども、この15の事業のうち4割、40%が市債に頼ると、いわゆる借金に頼るという、そういう財政なんですよね。そういう意味からすると、やはり本市のこういう大型事業が軒並み並んでる計画というのはいかがなものかということをいつも私考えているわけです。そういう意味で指摘をさせていただいてると。
 それで、これだけのものを連続的にやるわけですけれども、やはりここの中で、私も提示しましたプライマリーバランス、これが赤字に転じたということを本市としてどう捉えるかということですね。これはいわゆる借金をするということを除いて、基本的な財政でどうなんだと。今のこの赤字になったということは、借金に頼らないとやっていけないというところに置かれてるんかなと。個人の生活でいえば、やっぱり借金はできるだけ避けようと思いますよね。そういうふうに置きかえてみると、やはりここで25年度から赤字に転落、転落言うたらおかしいね、赤字に転じたということを深刻に受けとめて、今後の財政運営の軌道修正をしていかなければならないんじゃないかというふうに思うんです。その辺についてもう一度、財政当局になりますかね、日ごろやっていただいてるんで、考えをお聞かせください。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正君) 一番根幹にかかわる問題ですから、僕のほうから答弁をさせていただきたいと思うんです。
 我々は何をするにしましても、まず事業費はどっからどのように捻出していくのかということを一番に考えます。それは以前から申し上げておりますように、皆さん方のご家庭でも一緒だと思います。
 それともう一つは、集中と選択という言葉をよく使わせていただいたんですけど、今何をすべきなのか。もう加藤議員は3期の最終ラウンドに入ってなさったわけですから、12年目ということ、もう12年も終了されるわけですから、よくご存じな一人だと思いますけれども、本来ならば、質問をしていただいてますここに、いわゆる公共施設等の総合管理計画ってありますね。この公共施設等総合管理を、本来ならずっと以前からしなきゃならないと思ってるんです。
 僕が18年12月13日にさせていただいたときに何が残っていたかといいますと、一般廃棄物の処理施設場どうすんねやということでした。もう一つは、市のあれだけ十何年前から、いつになったらできんねやということもありました。もう一つは、これはわずかかもわかりませんけど、サッカー場も昭和56年でしたかね、議会で請願が採択されてても、二十何年、30年来放置されてた、これ議会としてどうなのというのがありました。もう一つは、子どもの安心・安全、防災・減災対策で非常に耐震の弱い、言われてる金田、島、桐原、岡山どうするんやというのがありました。
 これいずれもやっぱり計画的にずうっとその当時からしておられたら、こういうことは僕は一つはなかったと思います。ある程度バランス、どれも、しかしどれを見ましても緊急性のあるものばかりですよね。市民とのいわゆる約束され、篠原駅でもそうなんですよ。別に古かってもいいんですが、約束されたら市民は僕は期待されてると思います。それをやはり責任を持って、約束したことはやろうやないかということでスタートさせてもらったのが18年12月でありました。それで計画的にずっとやる。
 そこで、最初の話に戻りますけども、じゃあ捻出はということで、例えば一番、何度も言いますけれども、無駄は徹底してなくす、聖域をつくらなくて行財政の見直しやろうって幾らずうっとしてきた、一度これも一つの書類として私は資料として整理をしたいなあと思っておりますが、一番に約束させてもらったんは同対事業で、ご存じのように。あれで約2億円のお金が浮きました。ずうっと浮いてます、これは。2億円のお金が浮くということは、毎年ですよ、これは例ですよ、仮に。2億円ずつ市債に対して返済をしますとなりますと、20年で40億円返すことになります。
 そうしますと、国の事業をもらえるのは大体、社資本の場合は社会資本整備交付金は大体50億円から55億円ですから、わかりやすく50億円としますと、40億円返そうと思いますと、その事業80億円できるという計算になります。40億円は国からの交付税のいわゆる交付税で算出される、そして残りの40億円は20年間で2億円ずつ返していく。じゃあその2億円どっから出すのや。同対事業をやめさせていただいたから、それで2億円払います。こういうふうに1つ例を申し上げますと、ZTVもそうでありました。1億1,500万円が今2,000万円ですね。それで9,500万円というお金がそれで浮いてます。
 最近の例で言いますと、ごみの処理7億4,000万円要ってた、それが去年は三重とやって5億円、消費税入れて1億1,500万円でした。約2億2,500万円浮いてるわけですね。さらに、ことしはちょっとそれではあかんということで、6億円になりました。それでも、1億数千万円は、以前と思いますと違うようになりました。
 あるいは、ライフ組合、いわゆる広域でやってるところもそうですね。いわゆる斎場だって、せっかく近江八幡合併をされたんだから、立派な立派な施設があるのでそっちで使っていただきますと、わずかですけれども350億円というお金も、これもいわゆる削減することができます。来年は、し尿処理もやります。近江八幡は、旧の八幡は、それまでライフ組合に2億円近いお金で処理をしてもらってたのが、自前で今、流域下水道でやってます。それでも半分で済んでる。
 いうふうなことで、必ずと言っていいほど、その事業をやるには事業費どうして捻出するのかということをずっと計算をしながらさせてもらってきた結果がこういうふうになったわけでありますから、これがだんだんだんだん、今度はいわゆる借金の返済が減ってくるわけです、ずっとしていきますと。そうですよね。減ってくれば、またほかの事業が今度は回ってくるということ。
 もう一つは、社会情勢として大きく変化してるのは、やっぱり先ほども答弁しましたように、扶助費なんかは予想以上にふえてます。これは国が4分の3出してくれますけれども、市は4分の1出さなきゃならないんです。生活保護なんか特にご存じのように。それで、予算で無駄遣いどっかあるかというと、やっぱりこれはもう義務的経費と同じですよね、扶助費というのは。
 ということで、好いて好んで借金どんどんどんどんしてるわけじゃない、必要に駆り立てられて、それもむやみやたらじゃなくして、どのぐらいの返済毎年していくのということを計算をさせてもらいながら、一方では歳入のほうも、以前から申し上げておりますように、何とかして喜んで税金を払っていただこうというて、白地はもうほとんど八幡はなくなって、それがいわゆる宅地化して、固定資産税もいただいてるというのもあります。でも、要らないとこは、遊休土地なんかは処分をしてると。
 言いかけたら切りがないんですけれども、例えば長命寺の病院がいわゆる立派な病院を今度建てられた、あれの僕は何ぼだったかということですね。それも売却できました。そして、南口のサティにいわゆる駐車場で使ってもらったものをやめて、それも湖東信さんが、あれ何ぼでしたかね、53万円でしたかね、坪。それで売却して、収入として入れてるという。あるいは、近江八幡の前のいわゆる金田の保育所の跡ですね、東保育所、ご存じかどうかわかりませんけど、今マンションが建ってますけれども、そこだって坪八十何万円で処分させてもらった。
 そういうふうに、やはりその都度その都度で収入も考えながらさせていただいてるということはひとつご理解をぜひいただきたいと思います。したがって、今むやみやたらにばんばんばんばん市債を張ってるとか無駄なことをやってるということは一切ないということだけを申し上げておきたいと思います。
○議長(田中好君) 質問はありませんか。
 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) 私も3期もう間もなし12年やってきましたけど、市長が言うのには、そのときに何でさせへんやったんやと、こういうことやと思いますけど、確かにそういう市の課題を進めてきたというのはあるんです。だけど、今日ここに立ってみた場合に、これだけの財政事情を見た場合に、本当にいいのだろうかということをやっぱり考えなあかんというふうに思ってるんですよ。だから、これだけやっぱり膨れ上がってますからね。しかも、このお金の使い方が果たしていいのかどうかというのをやっぱり再検討せなあかんというのが私の考えです。
 したがいまして、こういう問題提起をさせてもらってるわけですけど、これだけの大型事業、かつては箱物ということもさまざま言われましたよね。補助金頼りで借金まみれになって自治体が危うくなると、こういう経験もしてるわけですよ。だから、そういう再来を許してはならないという部分がありますんで、したがって今回もこれだけ膨れ上がって、今回の予算もこれまでの最高になってるということですから、ここにはやっぱり国からの補助金や、それから市債の部分も入ってますから、これだけ膨れ上がった財政活動、これをどう見ていくかというのは大事だというふうに思ってます。
 そういう意味で、もう一つ私が指摘したいのは、これだけの大型の事業が続いてるんですから、これだけのお金を使ってるということが地域の経済に循環させていくという仕組みができないものかなと、そういうことによって地域が元気になると、これはこれからの地方創生の議論の中にも出てくるかもしれませんけども、そういうふうにやはり地域経済を活性化させるための道を切り開くという方策はないものかなと思うんですけども、この辺についてはこれまでどのように考えてこられたか、ちょっと考えをお聞かせください。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正君) ささやかかもわかりませんが、例えば桐原の場合は地元の業者、下請で1割は最低使ってくれよと、こういうこと出したりしてます。ただ、問題は、地元の業者でこれだけの大型事業がしていただけるかというと、していただけないんです、現実に。やはりゼネコンさんと言われるような技術を持ったところでないとしていただけないのが現実なんです。だから、その現実を踏まえながら、可能な限りできるだけ下請は地元業者を使ってくださいということを今は申し上げてるわけであります。
 もう一つは、先ほど加藤議員が言われたように、箱物とよく言われましたね、白いもの、補助金が出るからぼんぼんぼんぼんやってじゃぶじゃぶつくったと。あの箱物というのは、僕の理解では、あってものうてもどうでもとは言いませんけど、それはないよりあったほうがよりましかなあというのをたくさんつくられた時代の言葉かなあと思います。我々がやってるのは、決してあってものうてもいい、そんな箱物は一つもないと思います。もしあれば言っていただければと思います。
 先ほど言いましたように、公共施設ですとか公民館だって、いずれはもう順番に建て直すか修理しなきゃならないんですね。それを今、もう約半分ができましたよね。今度、武佐へ入りますと6カ所目ですね。半分ちょっと超えるわけですよ。そうしますと、公共施設のいわゆる管理の計画がそれだけでもかなり助かると思いますね。学校だって、これで3つできてますからね。言ってみたら、馬淵と八幡で、3つの、5つですね。約半分できてるわけですよ。だから、それは他の自治体さんと違うところは、他の自治体はそういうのをされてないとするならば、これから一生懸命いわゆる管理計画をつくられるわけですね。公民館と学校というのはかなりウエートを占めると僕は思います。そのようなことで、決して今やってることが将来に非常にマイナスをまず及ぼすということは僕はあり得ないというふうに思ってます。
 もう一つは、これ全て何をさせてもらうにしても議会へ諮って、議員の先生方ととことん議論して、そして了解いただいて契約をさせてもらった事業ばかりなんですね。だから、これからは、今加藤議員が言われるように歳入歳出を十分考えてこれはやらなきゃならないというところは、これは一致をしておりますので、我々もさらに微に入り細に入りの検討を加えてさせていただきたいと思ってます。
○議長(田中好君) 質問ありませんか。
 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) ちょっと先ほど聞き忘れましたけども、先ほどバランスをとってやると言われましたね。いやいや、財政のあれで、市債と基金のバランス。こういうことも言われましたけど、そこの考え方をちょっと教えてください。
○議長(田中好君) 市長、冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正君) これは事務的なことになろうかなと思うんですが、やはり歳入でも目いっぱい見ますと、もしマイナスになりますと、これは欠陥が出ますよね。それはある程度安全度を見ながらやっております。したがって、6月議会はこれは決算議会になりますから、そのときには26年度の、いや6月、ほんで5月で締め切ります、わかるわけです。議会は9月ですけれども、いわゆる決算のことは。5月で締め切りますから、6月にはわかります。そのときに、幾らの黒になる。黒になるのは間違いありません、26年度も。それほど、ある面では安全運転ということでご理解いただきたい。
 黒になった部分を繰り越しとして補正で使うのか、あるいはいわゆる基金に積み戻すのかということだと。僕は基金のほうにかなりのウエートで積み戻さなきゃならないと思ってます。だから、いわゆる112億円、実際はこの数字はちょっと僕の認識とは違うんですけれども、やっぱり百二十何億円ぐらいになろうかなあと思います、基金は。それはいずれ26年度のいわゆる会計が締まった段階ではっきりすることでございますから、そのときはきちっと、数字は正直でございますから、皆さん方に明示をしたいと思ってます。
○議長(田中好君) 質問はありませんか。
 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) 私は市債と基金のバランスでちょっと質問させてもろたんですけども、基金のほうでも公共施設等整備基金なんかは自由に使えるという部分があって、あとは特定、決められた部分がありますよね。だから、全てそれが使えるということにはならないし、今のレベルでいくと、市債がふえて基金が減っていってるわけですよね。これから返済が始まっていくという話ですから、その辺のところをにらまんとあかんのやろうという問題提起であるわけです。
 日ごろから、入るをはかりて出るを制すると。私はここでちょっと市長と考えが違うかもしれませんけど、出るを制するというのは、市長はどうも聖域を設けずに削っていこうと、こういうことのようですけれども、先ほど言いましたように扶助費とか民生費とか教育費とか、この辺はやっぱり自然増で上がっていくわけですよ。だから、そのことはやっぱり市民サービスとしてきちっと確保するという上に立って、出るを制すると。
 そうなってきますと、今の大型のほうで何億円、何十億円というお金が要ってるわけですから、そこを何とか削ってでも節約してできないのかというのが私の気持ちであるし考えなんですよ。この辺を検討してほしいということをさきの議会のときからも繰り返し言わせてもろうてるんですけどね。ぜひともその辺は全庁的に議論を深めて再度考えていただきたいなと。どうも私、市長が言ってる聖域なきというのは、どうも市民のところの暮らしのところにかかわって、そこが削られるん違うかなという思いなんですよ。だから、そういうことじゃないんだということをちょっと一度示してください。よろしくお願いします。
 それと、先ほどの35年までの中期財政計画ですね。これまだ今検討中か作業中だということですけども、今何か見通しみたいな形で見えてきたものはございますか。ちょっと財政サイド、わかります。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 総務部川端部長。
◎総務部長(川端康仁君) 12月議会で市長がお示しすると回答させていただきましたし、先ほどの答弁、また園田議員への答弁でもそういうふうに申し上げております。現在、最終の精査を詰めております。一定、本議会の会派説明等でもご説明を申し上げましたが、庁舎整備の動向が若干現時点では不透明なところでございます。その事業費を一定見た中でというふうに前回もお答えをしております。その部分をどの程度見るかによって35年までの見通しも微妙に変わってくるというのもございますので、その辺は総務部としましては担当部局と調整しながら、一定どの程度見るのかというのを確定した上で、可能な限り速やかに議会のほうにお示しをさせていただきたいというふうに考えております。
○議長(田中好君) 質問ありませんか。
 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) その中でも市の庁舎整備というのが大きい問題になってるんですけど、私は、当初の計画からこの中期財政計画を見る場合に、市庁舎というのは必要最小でおさめるということが必要かなというふうに思うんです。余り膨れ上がらないようにして、本市にふさわしい市の庁舎をつくるということかなと思ってるんで、その課題も含めて、35年までの中期財政計画、見詰め直していただきたいなというふうに思っております。
 それと、先ほどいろいろるる市長がやってこられたことを言われました。私らも、同和事業の廃止ということについてはこれまでも主張してまいりましたし、そのことが終止符を打ったということは高く評価をしてるという部分であります。
 細々となりますけども、ちょっとついでですけれども、先日から言われてた金田、岡山の学童の待機児童、これが非常にオーバーになってるという話がありましたね。この辺について何か手を打たれたとかということはございますか。もしあったらお聞かせ願います。ついでですけど。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子君) ご心配をいただいております金田と岡山の学童の待機児童につきましては、平成27年度につきましては、申込人員について一応定員を超えて受け入れていただく、また岡山についてはふれあいセンターの利用をさせていただくという中で、一定27年中の受け入れについては可能という形になっております。今後については、また至急に方策のほうを検討するということで現在考えているところでございます。
○議長(田中好君) 質問ありませんか。
 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) それから、今申し上げたように、暮らし、福祉優先の市政をということを私の要望として述べておきたいと思います。
 次に、地方創生の問題ですね。
 総合戦略、これを立てるということでした。副市長を中心に今まとめられてると思いますが、新聞報道なんかでも、これ1年ではなかなか立てられないよという意見もございます。この辺で、今やっておられるのは、先ほどの答弁では、国からおりてきてる地方活性化の前倒しの部分とかその辺のところの取り組みだと思うんですけども、この総合戦略の基本はどこに置かれるというふうに考えておられるのか、その辺だけちょっとお聞かせ願いたいですけど。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 副市長、吉田副市長。
◎副市長(吉田正樹君) ありがとうございます。2.07という数字は多分議員もご存じやと思いますが、これは人口置換水準といいまして、2人以上産まんと人口が減るよというのが原点でございます。40年間これがクリアできなんだために、今必死でみんなが何とかしようということで気がつき、やっていくのが地方創生でございまして、よくよくずっと考えてみますと、何でこの地方創生をしなきゃならないというとこをひもとかんと、これはなかなか共通理解ができないわけであります。
 ずっと考えますと、今まで依存し過ぎたんじゃないかなと、地域づくりにですね。いろんなものに依存し過ぎて、地域自立というのが少なかったんじゃないかなというのと、今までの考え方が、大都市に少しロマンを求めまして、みんなが移動してきたと。地方のほうには大きな、少し傷といいますかね、何かが残り、それで対応しなきゃならないのかなと。
 いろいろ考えますと、1970年の後半には「木綿のハンカチーフ」だったんですね。東へ行く列車に乗って私は頑張ると、華やいだ町が東にあったと、東京ですけれど、こういった時代もあったわけでございます。
 そういったことをずうっとひもといて考えていきますと、私たちは一体何を考えるかということでございますが、今現在の地域には物づくりというのがやはり原点にあるんじゃないかなということを考えてます。物づくりは多分、地方が大都市を、中央を支えてやってきたと。そしたら今度、地方創生を何とか成功さすためには、地域の中の共通価値観、共有の価値観というものを創出せんと、参加もしてもらえへんやろと、こうですね。協働もなかなかやってもらえんじゃないかという気がしてございます。
 したがいまして、先ほどから少し話しております今度の会議の中で、一つアウトプットじゃなくてアウトカムですね。今までは、きれいな美辞麗句並べた文言を皆さんに出して、頑張っていきましょうという時代があったわけでありますが、これからはほうやないですね。人も減りつつあるし、何とか自分たちの地域を美しい町にしようとか、もっともっと豊かな暮らしをしていこうという共通理解を議論しつつやっていくと。
 じゃあそこには何が必要かということになるんですが、例えばですよ、まだ決まってませんが、日本版のCCRCといいまして、豊かな暮らしをできる地域共同体というのもあるわけであります。これは、単に人をあるところから我が近江八幡市に来ていただこうということだけを考えるならば、この近江八幡で人生を一から十まで終えていただくという仕組みもあるわけでございますが、ただこういったものは地域の方たちと一緒に物事をつくらんとできないわけであります。そういった議論を、近江八幡市は今度会議を設けましてワーキングつくり、腹を割ってやっていこうと。
 議員言われましたように、1年じゃ無理じゃないかと。確かにそういった見方もありますが、やはりこれは国の施策にいち早く乗り、モデルになるような仕組みを考えていかんと、これは支持をされないわけであります。ただ言えることは、今私たちが一歩前に出る仕組みのきっかけがこの創生会議やと思っておりますので、考え方といいますのは、今少しお話ししましたことを広くこの会議の中で議論をさせていただきまして、そして自分たちの役割分担みたいなものを出しつつ進めていくという方向を考えてございます。
 以上でございます。
○議長(田中好君) 質問ありませんか。
 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) 今、2.07という話がありました。2060年に日本としては1億人の人口を確保しようという人口問題ですよね。政府のほうの今後の基本的視点ということで3つ上げてますけど、東京一極集中の是正と、若い世代の就労、結婚、子育ての希望の実現、地域の特性に即した地域課題の解決と、こういうことですよね。これ東京一極集中が是正できるかという部分も疑問視されてるのがあるんですね。いろいろと今進めてるのが逆に東京のほうに集中していくやないかという話もあるんですけども、私はやっぱり2番、3番の、若い世代の就労、結婚、子育て、これを地域の八幡でどうつくっていくかということが問われてるという部分はありますよね。
 それと、地域の特性に即した地域課題の解決と、この辺についても近江八幡として何を基幹産業としていくのかと。例えば農業をどうするんだと、農林水産ですね、この辺の位置づけをどうするかとか、そういうことが問われるんじゃないかと思うてるんですよ。そうすることによって、八幡の特性を生かしたそういう地域創生、地方創生というのが形づくられるんではないかなと。そういう意味では、我々も努力せなあかん課題かなとは思うてます。
 ただ、経過からしますと、先ほど私も冒頭に言わせていただきましたけども、政府が駆け込み的にやった、ある意味では人気取りみたいなところも一方ではあるんですよ。これがやっぱり道州制につながるということを言ってるところもあるんですよ。冨士谷市長はこの間のアンケートの中で道州制賛成ということを言われてるんですよ。こらちょっと市長はどういうことやろなあと思うてますけどね。そういうことをやっぱり今後議論していかんとあかんし、やっぱり近江八幡をよりよくしていこうというのは皆さんも同じ思いかもしれませんけども、そこをやっぱり考えていきたいというふうに思ってます。吉田副市長の今後のご健闘と奮闘をお願いするということになるかもしれませんけど、大いに私らも意見を言わせてもらって、本当に市民がよりよい暮らしができるように、そのためにも先ほど前半に言いました近江八幡市の財政規律、財政活動、この辺をきちっと市民に目を向けた施策として位置づけていただきたいなということも申し上げておきたいと思います。
 次、農地転用ですね。
 農地転用、これ市長が言われたことなんですよ。これ市長に答弁を求めたつもりなんですけども、担当部署からありました。
 これでいきますと、確かに滋賀県のところでも出てますね。滋賀県自治総合会議、ここで近江八幡から、地方自治に求められる都市計画のあり方及び農業振興地域整備計画、農用地利用計画の見直しについてということで、ここで述べてます。この規制を外してくれと、県知事の同意の廃止を強く要望すると、こういうふうに言ってます。
 この転用問題は、今回、国のほうでもそういう方向に進んでるんですけども、農水省なんかが抵抗しとったけれども何か軟化してきたと、こういうことなんですけど、やはり地方にこれを権限を委譲するということは、農地が──極端な言い方をすれば──際限なく潰されていくということにつながらへんかという心配が一方であるんですよね。そういう意味で、そこのバランスをどうするのかと、だから市長はどう考えてるんやということを私はきちっと聞きたかったんですよ。ほんで、その上に立って今後議論せんと、市長は何を考えてるんやろなという思いが今のとこありますから、これはまた機会見つけて説明をお願いしたいと思います。今。
○議長(田中好君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正君) 加藤議員の言われることよくわかるんですが、僕が言うてますのは、農地法の改正にかかわらず、今の時代は地方分権、地方創生がまず最たるもんなんですね。地域の特性を生かして、よそにないものを生かして町をつくっていこうということなんですよ。
 加藤議員もおっしゃったように、これは今まで自民党政権がしてきた結果が今出とるやないか、これは本当に僕は当たらずとも遠からずだと思ってるんですよ、そういう点では。同じ法律で北海道から九州、沖縄まで全部やってきたんですよ。それで特色ある町をつくれというほうが無理なんですよ。だから、特色ある町をつくらないことには衰退してしまいますよ、東京一極集中ということは以前から言ってる、我々は。だから、それにはやはり地方分権もっともっと進めてくださいと。平成12年には地方分権一括法が制定されたけど、遅々として、ようやく14年15年たって目に見えてきたんですよ、それが。農地法が最後とは言いません。かなり、これは国交省にしたって、あるいはいわゆる厚労省にしたって、権限は我々基礎自治体へ来てるんで、農林省だけがなかなか頑として権限委譲ができなかったんですね。だから、地方分権の推進というのが大きな目玉なんですよ。それをまずご理解をいただきたいのが1つ。
 それともう一つは、現実に目を向けますと、近江八幡市の優良農地、いわゆる市街化調整区域何%か、市街化区域何%か。草津と比較していただいたらわかりますが、うちは17%しかないんですよ、市街化区域というところは。それが草津は市街化区域47でしたかね、それだけあるんですよ。それで、今、草津がいいとは言いませんけど、でも少なくとも何か知らんけれども活力がみなぎってるとは言いませんけど、八幡よりあんのかなあという、そんな感じがしてるのは僕だけではないと思います。それはやはり市街化区域と調整区域のその差にも僕はこの原因が存在するんじゃないかなあと思ってるんです。
 何も農地を潰す、だから我々は農地を有効に使って農業振興やりましょうと、こういうことを言ってるんですよ。農地を使うことによって農業振興やりましょう。どういうことかというと、今、農業衰退してることは誰しも否定しないことだと思いますよ。米の値段まだまだ下がるという人もたくさんいはるぐらいですから。消費者としたら、そらいいという人もいはります、中には。生産者から見たら、そら御免こうむりたいという生産者がほとんどだと僕は思います。
 だから、そら何かというと、農地を耕作している割にしては収益が上がらん、だから農地の集積をやろうということで今進めてるわけですね。それが農地の中間管理機構の制度なんですね。それをしようと思うと、私も農業したいんやけれども、それでやるとしますと大型農機械を、これを買わなきゃならないんですよ。買うためには融資もありますけど、これは返さなきゃならない。だから、人の土地もさせてもらうけれども、大型農機があったらする、だけど買うのがない、だから自分の農地を場合によったら放して、それで1,500万円の農機具を買おうという農家もあるわけですよ。そうすると、その方は10ヘクタールや20できるわけですよ。これは農業の振興だと思いますよ。
 加藤議員のおっしゃってるようなもんならば、日本全国に放棄田というのは存在しないはずなんですよ、そういうふうな発想だったら。福島行こうが山形行こうが秋田へ行こうが、滋賀県も北部行っていただいたら、どれだけ放棄田があるかということですよ。なぜなのという、その放棄田をどうして使わないの、有効に。そしたら活性化するんじゃない。だけど、有効に使おうと思いますと、今の農地法では岩盤規制と言われるがんじがらめの規制があって、何も使えない。それがいいとおっしゃるならば、じゃあ放棄田どうするんですか。
 米の値段、昔のように食管制度をつくって政府が不足分出しましょう、そんなんやったら日本の財源、そうでのうても1,029兆円ですからね、借金、今。811万円でしたか、国民1人当たりの借金が。もたないんですよ、日本国全体が。だから、僕は市場の原理もある程度容認をしながら農地を有効利用したって、一方では農業振興を図り、そして一方ではこれは地方創生にもなると、こういうことで私は申し上げてる。
 先ほどちょっと言われたような道州制もそう、僕思いますよ。合併がなったのは何なんですかということを考えれば、やはり村や町では人数も少ない、職員さん。それで国や県の権限委譲したって消化できませんわ。絶対消化不良になります。だから合併したんです。自力をつけたんです、それだけ人もふえて。それだけふえたら何かええもん何かない、それは権限委譲をしてくださいということなんですよ。これだけの今まで3万しかなかった八日市が11万5,000になったんです。なったらそれだけの自力をつけなきゃならないし、またつける努力もされたら、権限を委譲されたら何ぼでも出る。
 そうしますと、県の仕事がだんだんだんだんなくなってきてる。僕、合併のこれは大きなメリットだと思ってる。そうでなければ、合併をやることもいかがであったのかなと思いますね。これだけ将来は人口が減ります、減るということは財政が大変厳しくなるということで、合併をされたわけです。そしたら、財政見たら、真ん中の県はどんな仕事してんのというたら、今本当に何ぼしてますか。相当減ってるんです。それが1つ。
 それでもう一つ、先ほど言いましたように、何もかもしゃべりますけれども、先ほど加藤議員が言われたような、全然話、財政の問題で、来年の基金はこのままで行きますと26年は124億円残るんです。126億円でしたかね、26年は。27年が13億円使うということですよ、基金。ほで、112億円から113億円しか残らないのが27年末なん。予定ですよ、これは。だけれども、それには26年の決算を見ててくださいよと、それで例えば黒字が10億円あったら10億円、ぼっとそれをいわゆる基金に行けば、26年度の予定どおりのやつが27年度も残るということは計算上はなる。だから、26年度の決算をちょっと見ていただきたいというのはそのこと。だから、112億円ぐらいではないということだけ申し上げておきます。
○議長(田中好君) 質問はありませんか。
 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) そら見ときます。
 先ほどちょっと言いました市街化区域、これいつでしたかいな、昨年の3月に全員協議会で、区域区分制度についてというあれで、市内の市街化調整区域を幾つか候補を上げて示してましたね。これ一応素案の段階ですけれども、これの取り組みはその後どういうふうになったんですか、ちょっとそれを教えてください。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 都市産業部中塚部長。
◎都市産業部長(中塚靖彦君) 今それにつきましては東近江の管内という形の大きな部分の中で、定期変更ですか、そういったものに向けての全体的な部分もあわせてその中で検討するという形で、今調査の段階に入ってます。調査をこの3月末に一旦締めるということで今ちょっと取り組んでるところでございます。
○議長(田中好君) 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) 当然、この農地転用許可のこの問題とも絡んでくるんでしょうね。このときは、トータルで8カ所、82ヘクタール、これだけを市街化区域にしようという素案の内容でした。だから、これ私これまでも議論しましたけど、総合計画、それから土地利用計画、これを本市としてきちっと計画を立てて、どういう町にしていくんだと、その計画を示して、やっぱり市民的にもそのことが頭に描けるようにせんとあかんのやないかということで私はこれまで主張してきました。これをもう継ぎはぎで、今度は地方創生やからこれでやるんやと、こっちのほうは地域の区域を指定すると、こういう話ですから、やっぱり全体像としてきちっと示してもらわないと議論にならないと思うんですよ。
 私、心配してるのは、農地転用のことで地方が権限をもらってやるということになってくれば、こういう形で農地がやっぱり農地でなくなっていくという心配を単純に持ってるんです。そういうことでいいのかと。今後の食料自給の問題とか食と農の問題とか、そういう展望を切り開いていこうとしてるときに、そういうことではあかんのやないかという気持ちなんですよ。だから、市長の思いは市長の思いであるようですけれども、やはりそういうことも含めて考えて、将来八幡が栄えるように、農林漁業、こういうところを軸にして栄えるように、この地方創生についても位置づけをしてほしいなということで、どのような位置づけになってるんでしょうかということを聞かさせていただきました。これはもうこのくらいにしときましょうかね。
 次が、公共施設等総合管理計画ですね。
 これ先ほども言いましたように、どっちかというと集約していくという、そういう方向で、大津市それから高島市なんかも出てました。これ確かにたくさんの施設を抱えてるわけですね。こういう大型事業もやりますから、今後もこの施設が本市の財産として、資産としてこれから残っていくわけですよね。これはやっぱり面倒見ていかなあかんということになりますから、そういうふうにして面倒を見ていって、先ほども私のほうで言わせてもらいましたように、どういうふうに言いましたかな、賢く使うという観点ね。これ国が言うてるんですよ、賢く使おうと。この辺のところを、新しくつくるよりも賢く使おうという、この辺の観点はいかがですかね。うちはこういうことでやってるということがあれば、ちょっと教えてください。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正君) こらもう以前から申し上げておりますが、賢く使うというのは、古いのを有効に使うのも一つの方法だと思いますが、僕の今の思いは、一つの施設はもう耐震もない、これはやっぱり改築のほうが将来的にもいいとなれば、その施設の持てる機能を何を持たせていくのかという、そこを一番に考えなきゃならないと思ってる。一番いい例が、防災・減災対策で学校を中心とした、あるいはコミセンを中心としたゾーン設定ですね、あれがどれだけの機能を持ってるかということなん。それが一つは賢く使うやり方だと思ってるんですね、公共施設として。
 合併をされて、大きなところはそれぞれ支所があり、それぞれ図書館も一通り全部持ってなさるんですよ。例えば東近江市さんでも1市6町ですね。6カ所全部、図書館もグラウンドもいろんなことを、最低のことは持ってなさる。あれは僕、大変だと思う。八幡の場合は幸いにしてそうはありませんから。だけれども、これからの施設は、古くて狭くてというのは、狭いのを広くするのは増築せなあきませんけど、非常に使い勝手が悪いですから、この場合は財政との相談でありますが、やっぱり改築を仮にするならば、今まで持ってた機能だけではもったいないと思いますよ。そこにどの機能を付加していくのかというのがこれからの公共施設の僕はあり方ではないのかなと思ってます。
○議長(田中好君) 質問ありませんか。
 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) 今後いろいろ施設を調査してやっていくということですけども、これまでもこの維持管理という点で言えば、例えば小さい話ですけど、近江八幡の駅のタクシー乗り場のところのアーケードみたいになってるところ、あれもつくってからそのまんまですよね。駅の周辺のベンチなんかでも、もうペンキが剥げてますよ。ああいうのでもちょっと塗ったらいけるんじゃないかとか、あるいはサティのサークルデッキですね、ああいうところでもペンキが剥げてると、ああいうのをちょっとお金をかけて維持管理したらもっと長もちするんじゃないかとか、いろいろやっぱり市民さんもそういうことを考えてると思うんですよね。そういうふうにして長もちさせると、賢く使うということ。
 だから、私この新しくつくることから賢く使うことへと、このフレーズ、これ気に入ってるんですよ。これ政府が言うてますけど、なるほどなと思いますわ。こういう精神で本市も公共施設の管理をやっていくということをお互いにちょっと確認をしたいなというふうに思うんです。
 それで、先ほどもちょっと地方創生のところで言いましたけれども、学校の施設なんかも建てていったということですけど、桐原小学校、あれも4ヘクタール、ごっつい広い土地ですわ。私どもは、あれを現在の場所でと、こういうふうに言いましたよね。だけど、考えてみると、やっぱりあそこで節約できてたと思うんですよ。そうすると、ほかのところにそのお金が使えるということができたんじゃないかと今さらながら思うてるんですけども、そういうことも含めて、やっぱりきちっとお金の使い方とそういう本市がつくる公共施設、これをどう維持管理していくかということを両方考えていかなきゃならないかなというふうに思ってます。
 そういう意味で、この公共施設等の、これ以前から言われてる問題ですけども、集約化をしていくということじゃなくて、やっぱり賢く使うという方向で大事に使う、こういうことを考えていただきたいと思うんですけども、1つここで安土の支所、あれはどのように位置づけられてる。今後検討されると思いますけども、市長の頭の中にあれをどうしようと今思っておられる部分があるんじゃないかと思うんですけど、一遍聞かせてください。
○議長(田中好君) 市長、冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正君) あれはそやけど建て直すと大変になりますしね。いやいや、だから使途というのは有効利用ですよね。だから、今、地域協議会は使ってもらって、10年間はあるわけですから、それがなくなれば、やっぱり正直申し上げて支所機能というのは激減すると思います。
 そして、何度も言いますように、東近江市さんとか米原市さんとか、あるいは長浜市さんとか、あるいは高島市のように市役所に行くのにむちゃくちゃ遠いところは別ですけれども、近江八幡は107平方キロメートルなんですね、面積が。10キロ四方なんですよ。107というと10キロ四方ですよね。沖島入れて177平方キロメートルいきますから、だから実際は10キロ四方なんですね。島の人はもっと本当遠いんですけどもね。
 しかも近江八幡市が位置してるのはほぼ中心なんですよ。だから、東では東老蘇もしくは内野ですよね。西では佐波江ですよね。南では新巻ぐらいになりますかね。それで北が大中と、こういうことになろうかと思うんですけれども、ほぼ中心に来てますから、できれば将来は安土の皆さん方もこの市役所、今度どういう市役所になるかわからん、立派になるわけでありますから、来ていただいて、一日とは言いませんけれども、そこで半日ぐらいゆっくりとしていただけるような市役所になろうかと思いますから、こちらに来ていただいて、そしてやっぱりコミュニケーションを深めていただいたらということになるのではないのかなあと思うんです。
 そのかわりあの支所を何に使うのかというのは、これから皆さん方とともに考えさせていただければなあと思います。そら市民の皆さん方がこうやということ、だから住民票だとか印鑑証明ぐらいはそこでちゃんととれるようにしろと、これは大事かもわかりません、そのぐらいは。でも、大きな仕事というと、やっぱりこちらのほうに市のほうに来ていただいたほうが早く解決できることが多いと思いますから、だから何が言いたいかというと、最終的ないわゆる地域住民の皆さんの意見を聞きながら、何に使うのかということ、行政として住民の皆さんがこれだけは必要やでと言われたら、今はいわゆるいろんな機能が発揮できますから、それを駆使して住民の意向に沿うようにするべきではないのかなあと思ってます。
○議長(田中好君) 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) ちょっと市長のほうが、いやもうあれはなくしたほうがええというふうな思いかなあと思うとったんですけども、住民で十分に議論をして、あそこを生かす方向で考えていくと、こういうことですね。わかりました。
 それともう一つは、桐原コミュニティエリアの整備事業を今進めてますよね。それで、これについて施設整備計画時から売却等計画を策定して、この新しい施設が完成した後、時間を置くことなく売却益を確保すると、こういう指示が出てますね。これ私知らんかったんやけど、こういうことを検討されてるんですか。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 総務部川端部長。
◎総務部長(川端康仁君) 桐原コミュニティエリアにかかわらず、いわゆる施設が新しくできたという場合にはその跡地を有効利用していくというのが、先ほども議論がございましたように、本市の財政状況を鑑みると速やかに進めていかなければならないということでございます。当然、売却に当たっては、例えば地域の地元の皆さんのご意見等もございます。午前中の北川議員の関連質問でしたか、桐原ですと熊沢蕃山のその辺の部分をどうするかという地元のご要望もございますので、その辺は協議を進めていく中で、いつまでも予定のない土地というふうに抱えていくわけにもいきませんので、特に地元の皆さんとの調整がつけば売却、桐原にとどまらず全ての施設についてはそういうふうにしていきたいというふうに考えております。これが先ほど議論のございました公共施設総合管理計画の考え方とも合致していくのではないかというふうに考えております。
○議長(田中好君) 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) 確かに、ここに限らずたくさんありますよね。例えば馬淵のコミセンつくったから、その後の馬淵の公民館、あそこもそういう話になってますね。そういう、見てみるとたくさんあるんですよ。これが言うてみればそれぞれ売却すると、こういうことになってるようですが、例えばあそこの旧人権センター、あれ売却すると、あるいは貸すということで、いまだに1年以上あそこでもう草が生えてるような状況に置かれてるんですよ。だから、やっぱり有効利用は何かということを考えんとね、まず。その上に立ってやらんと、市の財産ですから、それを遊ばせとくとかというんじゃなくて、市民のためにどう生かすかという観点でまず考えるということが私は大事じゃないかと思うんですよ。
 だから、全国的にもそういう公有地を使って待機児童解消のための保育所をつくってくれという要望が出たり、そういうことありますよね。だから、そういうことで私らは考えてほしいんですよ。ただこれで、こっちができて新しくなったからこの古いやつは売却するんだということで、その売却益だけを求めるというんじゃなくて、やっぱり市民でどう使うかという観点をまず第一に考えるということでお願いしたいというふうに思うんです。
 これについては、今もうどこまで進んでるということで、大体もう売る段階まで来てるんですか。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 総務部川端部長。
◎総務部長(川端康仁君) 人権センターの話ですか。
◆18番(加藤昌宏君) いや、ごめんごめんごめん。
◎総務部長(川端康仁君) 済んません。
◆18番(加藤昌宏君) いや、桐原コミュニティエリアの小学校跡地。まだ売却とまでいってないでしょうけど、どの段階まで、検討してるちゅうて、指示出してるんですから。
○議長(田中好君) 川端部長。
◎総務部長(川端康仁君) 現在工事中ではございます。まだ生徒さんなりが通学しております。その後のことについては、早急に検討してまいりたいと思っております。午前中の回答にもございましたように、まだ全体としては、今のところ売却の方向は思っておりますが、具体的にどう進んでいるという状況ではございません。
○議長(田中好君) 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) いずれにしても、これ議会も知らんで、どこかでひそかにこういう作業が進められてるというのはちょっとやっぱり問題なんで、議会にもそれなりの、今こういう取り組みをやってるとかということはやっぱり知らせてもらわんと、ちまたでは、あそこはもう売って団地にするんやとか、何かそういう話も出てましたよね。そういうことやなくて、やっぱり市の方針としてこうなんだと、そこで議論をするという、そういう環境を1つはつくってほしいということを要望をしておきます。
 それともう一つ、次、教育委員会制度の問題ですね、済んません。
 きょう文書がちょっと入ってましたけど、新しく教育委員長が選ばれたんですね。代行ですか。これでいきますと、7月28日まで、いわゆる旧法で進めるというふうに理解したらよろしいんですかね。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 教育委員会廣瀬部長。
◎教育部長(廣瀬敏君) 教育委員長になられましたのが西林教育委員でございますので、西林教育委員の任期が7月28日までということになっておりますので、委員の任期までということで委員長の任期ということになります。
○議長(田中好君) 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) それでいきますと、そしたらあれですかね、教育委員の定数、それは今合っているんですかね。西林さんといったら、今のこれまでの委員さんですよね。その人が委員長になった。人数はいいんですか、それで。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 教育委員会廣瀬部長。
◎教育部長(廣瀬敏君) 今の教育委員の定数は5人ということでございまして、今お一人不在という状態でございます。
○議長(田中好君) 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) 1人不在ということで、今の旧法での教育委員会の運営をやられるということでいいんですか。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 廣瀬部長。
◎教育部長(廣瀬敏君) 旧法、新法ということでございますが、新法になりますと、教育委員長と教育長が一緒になった新教育長ということになるわけでございますが、現の旧法で1月2日に日岡教育長が就任をされてますので、その現の日岡教育長の任期までは教育長と教育委員長が一緒におられるという形になります。で、今の日岡教育長が任期を満了になった時点、または4月1日の新法施行後、新しい教育長が就任された場合は、その時点で現の教育委員長の任期が満了する扱いになるということでございます。
○議長(田中好君) 質問ありませんか。
 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) そういうことだと、新法に移行する時期というのはまだ決めていないということですか。
○議長(田中好君) 廣瀬部長。
◎教育部長(廣瀬敏君) 済いません、新法の移行はこの4月1日、平成27年4月1日から新法に移行します。そこで新法に移行しますので、総合教育会議というのは4月1日以降設置をいたします。ただ、教育長の部分については、現の教育長の任期の満了をもって、次のときに新しい新法による新教育長になるということでございます。新法への移行は4月1日から、27年4月1日から新法に移行します。
○議長(田中好君) 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) 国の制度としては、4月1日から新法になるんですよね。本市の場合は、教育委員長、教育長も含めて、丸4年間、旧法でいく形になるんでしょ。だけど、暫定措置があるから、どこで新法に移るんかということが議論になってきますよね。それを私聞いたんですけども、というのは、新制度になって、やっぱり議論せなあかんと思うんですよ、この教育委員会のあり方。市長との関係が出てきますからね。
 だから、私いろいろその辺聞いたんですけども、今の段階だったら、教育長は教育委員会の委員長と決めたんですね。ほんで、これできょうの文書によりますと、7月28日までそれでいく段取りですよね。だけど、今の日岡教育長はその中の旧の教育長として事務局を預かると、こういう話ですよね。で、全体的には新法が4月1日からなると。新法に行きますと言いながら教育長はそのままと、こういう話ですから、この辺の整合をどうするのかということを聞いたんですけども、その辺はまだ議論されてないということですか。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 教育委員会廣瀬部長。
◎教育部長(廣瀬敏君) 新教育長の就任のことをおっしゃってると思います。教育委員会といたしましても、やはりいろいろな課題があるところから法律の改正が行われましたので、できるだけ早く、4月1日以降の新法による新教育長が就任されることが望ましいと考えております。
○議長(田中好君) 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) ということは、具体的には日程は決まってないと、4月1日以降どこかの時点で新法のほうに新教育長も含めて移行しますよと、こういうことですね。そういうふうに理解したらいいんですか。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 教育委員会廣瀬部長。
◎教育部長(廣瀬敏君) そうです。新法にかわるのは、4月1日から新法にかわります。ただ、附則で経過措置が設けられておりまして、4月1日までの教育長がおられる間はその教育長の任期満了まではその教育長はずっとそのまま就任される、そのときには教育委員長も、教育委員長の任期は1年でございますが、教育委員長もそのままずっと、新しい新教育長になるまではおられるということです。
○議長(田中好君) 総務部川端部長。
◎総務部長(川端康仁君) なかなか担当部局としてはお答えしにくい回答になっておりますので、新制度に基づく任命、現在の教育委員につきましてもいわゆる市長が提案することになりますので、市長部局からお答え申し上げますと、新制度の移行は、先ほどから教育部長が申し上げてますように4月1日からでございます。ただ、経過措置がございます。そのような中で、今後の近江八幡市の教育行政をどう進めていくかにつきましては、市長、教育委員会、現の教育長と協議の上、先ほどから教育部長が申し上げてますように、いつの段階から移行していくかというのについては、十分な協議の上、新制度に移行していくということになります。いつとは申し上げられませんが、教育部長が申し上げておりますように、速やかに移行できるように関係者が協議すると。
 もう少し具体的に言いますと、極論を申し上げれば、現教育長が3月31日に辞任されれば4月1日から移行できるというのが極論ではございます。それでわかっていただけますでしょうか。それも含めて関係者で今後の教育行政の進め方について協議していくということでよろしいでしょうか。ここでは私の立場からどうのこうのは申し上げませんが、要はそういうことやと思います。
○議長(田中好君) 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) ということは、どこでそれ協議してそういうふうに移行していこうという話になるんですか。教育委員会、教育長、今の現在の教育長と市長で、教育委員会も含めてやると、その計画はまだ今のところ持っていないと、経過措置に沿ってどの時点かを判断していくということですね。
 そうした場合に、例えばよその自治体なんかは新体制でいくとしますわね。そうすると、そことの関係は別に関係ないんですね。八幡独自でやっていったらいいというふうに理解したらいいんですか。
○議長(田中好君) 回答を求めます。
 教育委員会廣瀬部長。
◎教育部長(廣瀬敏君) 八幡独自で決めることでございます。
○議長(田中好君) 加藤昌宏君。
◆18番(加藤昌宏君) ちょっと要望しておきますけども、そういうふうに進められる段階で、事前に議会のほうにも知らせていただきたいと。どこかでもう決まっとったと、こういうことのないようにお願いします。
 それともう一つは、教育大綱ちゅうのを作成するというのが義務づけられますよね。その場合に、それがどういう形でつくられるかというのも私らやっぱり注目をしていきたいというふうに思いますんでね。
 といいますのは、この新制度の中でいろいろと言われてるのは、これまで教育委員会の教育活動にいわゆる首長が介入するちゅうことはよろしくないという考え方で来とったのが、今度は二頭立てでいくという話ですから、そういう意味で今までと違った形になってくるわけですよ。そういう意味で、一方で教育委員会のあり方についても批判がありましたよ。ありましたけれども、やはり市長の権限が強くなるということがどういうことになるのかということも私ら考えていきたいと。
 ただ、予算の部分とか人事の部分なんかについては一定首長の権限というのがありましたから、その辺の兼ね合いも含めて、私の考えとしては、やはり新教育長が中心になった教育政策、教育方針、先ほど前任の議員さんに報告されましたけども、教育長が軸になったそういう教育政策というのを立てていくと。専門職ですからね。そういう意味で、そういう形を望んでいるわけです。これは今後もまた議論をしていかなきゃならないというふうに思いますけれども、そういう立場でひとつよろしくお願いしたいというふうに思います。
 さまざまいろいろ代表質問ということで述べました。いずれにしましても、本市の2015年というのは戦後70年の節目の年ということも踏まえまして、正念場の4年間の最終年だということでの市政の事業を進めていかなあかんという点からいきますと、私はやはり冒頭にも申し上げましたように、市民目線で、市民の暮らしに目を向けた、そういう政策、施策ですね。市長のあれをかりたら、市民サービスの確保を、そのあれを落とさないというふうに言うてるわけですから、ぜひともそういう立場で、大型事業の見直しも再度ちょっと目を向けて、見直すところは見直すと、中でも市の庁舎、これについては必要最小限の形で、近江八幡市に合った市の庁舎という方向で進めていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(田中好君) 以上で加藤昌宏君の質問を終わります。
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