録画中継

令和元年第2回(9月)近江八幡市議会定例会
9月10日(火) 個人質問
山本 妙子 議員
(1)障がい者雇用について
(2)道路交通に係る近江八幡市の危険箇所について
(3)近江八幡市の公園について
(4)近江八幡市立総合医療センターの診療体制について
(5)高齢者施策について
◆3番(山本妙子君) 皆様こんにちは。公明党の山本妙子でございます。常日ごろより、当局の皆様には近江八幡市発展のため、さまざまご苦労をいただき、本当にありがとうございます。
 さて、6月の初めての個人質問を終え、感じたことは、質問することで終わっていないだろうかということでありました。質疑応答でのやりとりや現状の説明、それで終わっていないかということを自問自答していました。私は、なぜこれを聞こうと思ったのか、どうしたかったのか、聞くことをきっかけにして柔軟な、また弾力的な話し合いの第一歩となったのか、実際に何が変わっていくのか、声を発することで満足せず、粘り強く努力していきたいと強く思いました。
 そこで市民の皆様を中心とした一つ一つの政策が実現できますよう、今後ともともに議論を重ね、ともに努力してまいりたい、そのように思う次第でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は分割方式にて5点にわたり質問をさせていただきます。
 まず初めに、前回の個人質問の折にもお聞きいたしましたが、障害者雇用についてでございます。
 障害者雇用の現状を把握するため、滋賀労働局で毎年6月1日に46人以上の事業所を対象に集計するとのことで、県と連携して開示請求をしていただき、何が課題であるのか、問題点を明確にして具体的に対処することを要望いたしておりました。
 その後の回答といたしまして、連携をとっていただいたのですが、民間企業の場合本社が置かれている都道府県として数が上がってくることや、その数自体も本社以外の他府県にある営業所や店舗、工場で働く障害者の数も合算して上がってくるため、市としてはわからないとのことでした。
 本市として第4期近江八幡市障害者計画や第5期近江八幡市障害福祉計画というものがございますが、障害者雇用の啓発、就職支援など、どんな取り組みをされているのか、何かありましたら教えてください。
 また、本市の障害者雇用の求人はどのくらいあるのでしょうか。その中で何か課題等あれば教えてください。これを初問といたします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 山本妙子議員の障害者雇用についてのご質問にお答えを申し上げます。
 まず、障害者雇用の啓発につきましては、市内事業所を対象として障害に対する理解や障害者雇用を促進するための研修会を開催するとともに、働き方改革セミナーを実施し、障害者を含めた多様な人材への働きやすい環境づくりについて啓発を行っております。
 また、滋賀労働局等の関係機関からの障害者雇用に関する情報も各事業所に提供しております。
 次に、障害者への就職支援についてですが、障害者が企業等へ就職される一般就労には、障害があることを企業に開示して就労するオープン就労と障害があることを企業に非開示で就労するクローズ就労とがございます。
 オープン就労の場合は、市内にある働き・暮らし応援センターに委託し、障害者の新規就労や職場定着に向けた支援、職場の開拓等の事業を実施しております。
 また、クローズ就労の場合は、ハローワークにおいて障害の特性に応じた就職先のあっせんができるよう、就労相談の充実が図られております。
 最後に、本市の障害者雇用の求人について、ハローワーク東近江に確認したところでは、近況では求人募集数は7件となっておりますが、年間で何件の求人があったかという統計データはないとのことでございました。
 いずれにいたしましても、今後も近江八幡市障害者計画に基づき、関係部署や支援機関との連携を一層強化し、障害者の職業生活の自立や雇用の促進、就業の安定を図るための取り組みを進めてまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ご回答ありがとうございます。
 市内事業所を対象として、障害に対する理解や障害者雇用を促進するための研修会を開催されているとのことですが、この市内事業所というのはどういったところを指しますか。また、研修会や働き方改革セミナーなど、どれぐらいの頻度で行われておられますか、お尋ねいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 久郷福祉保険部長。
◎福祉保険部長(久郷浩之君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 研修会等の対象としている事業所につきましては、常時20名以上を雇用されている市内の企業としているところでございます。
 また、研修会や働き方改革セミナーにつきましては、毎年1回ずつの開催を実施しており、今年度につきましても、それぞれ開催を計画しているところでございます。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。
 先ほど近江八幡市障害者計画に基づき、関係部署や支援機関との連携を一層強化しと答弁いただきましたが、まさにこの連携ということは大切なことであると思います。私が仕事を通し実際にかかわらせていただいたケースですが、養護学校を卒業し進路を考える際に、学校の先生方、そして障がい福祉課の担当の方や社会福祉協議会の支援員の方、そして余暇活動に携わる関係者が一堂に会して何度も話し合いを持つ場面がありました。
 一人の将来を見据え、長い目で先の先のことまで考えていきながら議論を重ねておりました。ここまで真剣に取り組んでいることに、すばらしいことであるなと感動した覚えがあります。考え得る関係機関とのより一層の連携をとっていただき、障害者の方々の雇用促進や職業生活の自立や安定のためにご尽力いただけるよう、よろしくお願いいたします。
 障害のある方が自由に働く、住む、食べる、喫茶店や食堂に行く、そこで働くこともいい、そして遊ぶ、夢を描く、ひいては納税者となる、そんな居場所、そんな一角、まちがあればいいなと考えます。そんなときが来ることを切に願い、何かできることを探していきたいと思っております。
 では、次の質問に移らせていただきます。
 続きまして、道路交通に関して近江八幡市の危険箇所について質問させていただきます。
 近江八幡市には、危険箇所として指定されているいわゆるレッドゾーンと呼ばれるところがあります。今年度といたしましては、5つ指定されており、主にそこを重点的に、警察の方により、市民の安全を守るため取り締まりや啓発活動、パトロールなどご尽力いただいているところであります。
 ちなみに、この5つのレッドゾーンとは、近江八幡駅前、通称サンロード、そして国道8号線、国道477号線、県道大津能登川長浜線、県道大房東横関線であります。また、このレッドゾーンのほかにも、各自治会の皆様には、日ごろより地域の安全に意識も高く、心を配り、地域の危険箇所を吸い上げては危険マップを作成してくださっております。
 その中で、近江八幡市役所のすぐ近くであり、近江八幡警察署、そして地域住民、また自動車教習所の教習に携わる方々からも、事故の頻発する危険箇所として上がっているところがあります。それは、近江八幡市役所からアル・プラザに向かう交差点であります。私のすぐ家の近くでもあり、事故の起こらない年はなく、あの何とも言えない接触音とブレーキ音が頭から離れることはありません。
 幸い死亡事故はないとのことですが、とにかく事故は後を絶ちません。あるときには、車が横転し、逆さを向いて損傷も激しい様子です。近江八幡自動車教習所様のご協力により、その交差点での事故時のドライブレコーダーを見せていただくことができ、何とかできないものかという思いをますます強くした次第でございます。
 信号をつければよいのだろうか、いや、信号をつけるということにこだわらず、何かいい方法はないかとこれまでも常々考えてまいりました。
 そこで地域の皆さんや近江八幡警察署、教習所の方々とお話をさせていただく中で、貴重な案をいただきました。
 環状交差点、いわゆるラウンドアバウトと呼ばれるものであります。これは注意を向ける条件が少なくなる、そして信号をつけなくても済むというものであり、県内では守山、そして米原の2カ所にあります。交差点にラウンドアバウトを導入して以来、確実に事故の件数は減ったとのことでした。
 1つずつからでも、地域の交通安全に係る危険箇所を減らしていく前向きな施策が必要であると考えます。本市として、どのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 栄畑都市整備部長。
             〔都市整備部長 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 山本妙子議員ご質問の道路交通に係る近江八幡市の危険箇所についてお答えします。
 市役所からアル・プラザへ向かう交差点の危険性については承知しており、交通安全対策について公安委員会とさまざま対策を検討してきましたが、抜本的な改善対策を見出せない状況であります。
 議員ご指摘のラウンドアバウトについても、警察から提案を受けましたが、アル・プラザ側からは、片側2車線であり、交差する東西方向の車線は1車線となっていることから、ラウンドアバウトに流入する車両をうまくコントロールするには、車線規制が必須となり、一定規模の施設整備が必要となってまいります。
 また、車や自転車、歩行者の通行量が比較的多い交差点にラウンドアバウトを設置した場合に、ラウンドアバウトになれない車や自転車、歩行者が一般化していない施設を通行したときのリスクなど、さまざまな課題があることから、ラウンドアバウトを導入するところまでは至っておりません。
 今後、官庁街の整備について検討が進められる中で、現在の交差点も含めた官庁街道路について整理できれば、交差点を縮小するなどの抜本的な改修も検討してまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ご回答ありがとうございます。
 再問させていただきます。
 ご回答いただきましたように、ラウンドアバウトというものが現時点においては、まだまだ知られておらず、これから周知されていくものであろうと思います。また、その仕組みがわからないと、かえって事故を招くという懸念もあるかと思います。しかし、何事においても初めてのことを取り組む上では市民の皆様に浸透していくのに大きな努力を伴うことは必然であります。
 ラウンドアバウトの特徴として、速度を必ず下げなくては進入できないことや注意をしながら進むことが条件となるので、一つの有効な手段、方法ではないかと考えます。
 しかし、何としてもこのラウンドアバウトでなければならないということではなく、まだまだ検討していかなくてはいけない課題があることも事実です。
 それは、先ほど言いました周知ということを初め道路の形状、歩行者や自転車の問題などたくさんあります。これまでも当局の皆様には、長年にわたってこの場所を初めとして危険箇所についてはさまざま熱心に研究、調査していただいてきたことであり、大変ご苦労をいただいていると思います。クリアしていかなければいけない問題が山積されておりますが、今後そのようなことを当局の皆様を初め各関係者の皆様とさまざま議論を重ねながら、一日も早く何らかの形で危険箇所が1つずつでも減っていくよう、今できることから一つ一つ取り組んでいっていただきたいことを強くお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
 ここでもう一つ申し上げたいのが、この市役所前の交差点につきましては、このことを考える上で市庁舎問題をクリアしなければいけないということであります。
 市庁舎の建物だけでなく、官庁街としての一つの大きな枠組みで総合的に考えていかなくては何も進んでいきません。策定委員会でも、官庁街と市庁舎のあるべき姿や求められる役割について考えていただいていることでありますが、市庁舎だけどうしようかということではなく、市庁舎を取り巻く周りの環境も含めての一日も早い展望や方向性をお決めいただき、お示しいただきたいと思います。
 でなければ市民病院跡の駐車場やその周りの道、そして先ほど来出ていますこの交差点をどうするかなど、全てにかかわってくることだと考えます。もし今この交差点において、何かしらの工事などの手を加えて、市庁舎ができたときにまた変更しなければいけないというのでは、大切な血税を無駄にすることになります。
 官庁街周辺の交差点を考える上で、市庁舎や官庁街の方向性なくして何も手を加えることはできません。先ほどの初問に対する答弁で、官庁街の整備について検討が進められる中でと言っていただきましたが、市庁舎整備については既に策定委員会を2回開催されるなど、さまざまな議論が重ねられていると思います。
 市庁舎整備の検討において、官庁街道路の安全対策も含めてお考えいただいているのか、ご回答をよろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 議員がご指摘いただいたとおり、市庁舎というものは単に建物、その建物だけではなくて、今この敷地、また市民病院跡地含めまして、周辺の官庁街として考えてまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ご回答ありがとうございました。
 市庁舎整備をする中で、官庁街の交通安全対策というものをぜひ一日も早く検討していただきますよう、よろしくお願いいたします。
 でなければ、せっかくの市庁舎整備が進んでも、官庁街の交通安全対策が手つかずでは、市民の皆様にとっては大変残念なことであります。令和5年度中とされる市庁舎の完成におくれることなく、今年度中に市庁舎建設の場所、配置、方向性が決定するとのことですので、例えば来年度中には交差点の抜本的な改修検討に着手し、しっかりとした対策が講じられますよう、要望としてお願いいたしましてこの質問は終わらせていただきます。
 次に、公園について質問させていただきます。
 本市にはただいま建設中の健康ふれあい公園を初めたくさんの憩いの場である公園がございます。しかし、多くの子育て真っ最中のお母さんたちのお声には、近江八幡市には大きな公園がない、他の市町にあるような大型アスレチック遊具を備えた公園がないということがよく聞かれます。ふだんよく行く家の近くの公園ではなく、お弁当を持って一日ゆっくり過ごせるような公園であります。
 この点について、本市としてどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 栄畑都市整備部長。
             〔都市整備部長 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 山本妙子議員ご質問の近江八幡市の公園についてお答えいたします。
 子育て世代のご家族から多く上がっている近江八幡市には一日ゆっくり過ごせるような公園がないとの指摘でありますが、子育て支援に関するニーズ調査などから、市としてもそのような現状であることは認識しております。
 このような市民ニーズに応えることを踏まえて、現在、竹町地先で整備を進めております健康ふれあい公園は、平成26年度の整備計画から親子連れの方などが青空のもと楽しんでいただけるよう、幼児向けの遊具や児童向けの大型遊具を兼ね備えた約1,500平米の児童遊戯場を計画に含み、段階的に整備を進めているところであります。
 健康ふれあい公園内の児童遊戯場の整備につきましては、現在のところ、第5期工事で予定しており、国の交付金の交付状況にもよりますが、令和3年度の完成を目指して取り組んでいるところであり、子育て世代のご家族の声を少しでも反映できるよう取り組んでまいりますので、議員のお力添え賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○議長(北川誠次君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ご回答ありがとうございます。
 健康ふれあい公園に予定されています大型遊具を備えた憩いの場を計画してくださるとお聞きし、安心しました。しかし、子育て中のお母さん方からいただく大きな公園とは、他の市町にあるような、一例を出してみますと草津市では草津川跡地公園、守山市のびわこ地球市民の森、東近江市では布引公園やひばり公園、彦根市では荒神山公園、庄堺公園、金亀公園などのようなものを指します。
 緑や水があり、バラやショウブ、ハーブなど、花を観賞するなど何かのテーマ、コンセプトを持ってつくられた公園、公園の中には川が流れていたり噴水があったり、緑があり芝生広場があり、散策のできるような空間がある。そして、遊び場のスペースには大型遊具や砂場、多目的広場がある。そういう公園であります。
 これは子育てのお母さん、そして子どもたちだけでなく、市民の皆様に広く必要な憩いの場、オアシスの場として必要なものではないでしょうか。本市におけるお考えをお聞かせください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 栄畑都市整備部長。
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 再問にお答えをいたします。
 議員がご提案されておりますさまざまな要素を兼ね備えた市民の皆様に広く必要な憩いの場、オアシスの場は市民にとって大変有意義な空間となり、満足度を高めるものの一つと考えております。
 しかしながら、初問でもお答えをいたしましたように、現在健康ふれあい公園の整備中でもございます。また、開設後30年以上経過した都市公園施設の老朽化対策や再編整備など喫緊の課題の解決を必要としておりますことから、現時点では全てを兼ね備えた大規模な公園整備などの新たな整備計画の立案は困難と考えております。
 市内の既存の都市公園は、市の管理ではありますが、協働のまちづくりの観点から、市民、地域住民の方々や利用される方々には公園利用の満足度を高めるためのご提案などがありましたら、今後の都市公園の再編整備の参考とさせていただきたいと存じておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。
 要望といたしまして、今後、近江八幡市にもそうした大きな公園ができ、人が集まる場としてお父さんやお母さんが安心して子育てできるようなコミュニケーションの場、人が交流する出会いの場、豊かな心を育む場になればいいなと考えます。それが、ひいては活気のあるにぎわいのまち、住みたくなるようなまちとなり、人口増加の一要因にもつながっていくのではないでしょうか。
 大きな公園をつくるとなると場所の問題がございます。1つ提案といたしまして、市民病院跡の現駐車場になっておりますところに、八幡学区には防災機能を備えた施設がないため、避難場所として使えるような機能をあわせ持つ公園ということもぜひ検討課題として入れていただきたいと思います。
 また、大きな公園をつくっていただくとともに、現在、近江八幡市にある公園を工夫を加えていきながら、よりよい市民の集まる憩いの場となるようお願いして質問を終わらせていただきます。
 続きまして、近江八幡市総合医療センターの医療体制についてお尋ねいたします。
 医療センターといえば、我が市において名実ともに立派な、とても誇らしい安心の灯台であります。しかし一方で、次のようなお声を聞くこともあります。医療センターに救急で行ったが診てもらえず、他の病院へ回されたということがあります。単に患者さんがいっぱいで混み合い、物理的に診ることができなかったのか、それとも医師もしくは技術者の方が不足していたのか、自分の身内、家族が病に倒れたとき、何を差しおいてもどれだけ距離があってもでき得る限り毎日通いたいものです。しかし、もしそれが他市でなく、自分のまち、住むまちにあったら、そんなうれしいことはありません。
 受け入れ拒否となるケースはどういう場合なのでしょうか。また、件数にするとどれくらいなのでしょうか、実情を教えてください。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 宮下病院事業管理者。
             〔総合医療センター事業管理者 宮下浩明君 登壇〕
◎総合医療センター事業管理者(宮下浩明君) 山本議員の当医療センターの診療体制についてのご質問にお答えします。
 当院の救命救急センターは東近江医療圏唯一の救命救急センターとして、重症、重篤な患者の救急診療を行っています。交通事故や心筋梗塞などの命にかかわる重症患者さんの受け入れを優先的に診療しております。
 昨年度の救急診療の実績を申しますと、救急外来患者数1万6,781人で、1日当たり46名、救急車搬送数は5,404件で、1日当たり15件、救命センター病棟入院患者数4,268名で、1日当たり12名の救急入院を受け入れております。
 救急車の搬送依頼につきましては、断らない救急医療を目指しており、平成30年度の救急車搬送数5,404件に対して、緊急処置などで手が回らず、どうしても受け入れができなかった件数は1年間で31件ありました。1日当たりにいたしますと0.08人となります。
 議員ご指摘の事案につきまして確認させていただきましたところ、この患者さんは救急受診で来られたのではなく、市内の開業医さんより当院への紹介をいただいた患者さんであることがわかりました。紹介状により当院の外来を受診され、診察させていただきましたところ、当院において治療を行うことができない病状でしたので、治療のできる病院へ紹介をさせていただいたものです。
 当院の医師を初めとする医療スタッフはどんな患者さんでも可能な限り診療をさせていただくように努めておりますが、当院においても全ての治療を行う機能が整っているわけではなく、患者さんの最善の治療を優先させていただくため、他院へ紹介させていただいた事例でございます。
 議員ご質問のように、決して受け入れ拒否ということではなく、救命救急センターの使命である命にかかわる重症患者さんの受け入れ態勢を整えるため、比較的緊急性の低い患者さんは当院での外来時間内であれば救急ではなく一般の当院の外来、または市内の開業医や休日急患診療所があいている時間帯であればそちらを受診していただくようにお願いすることもございます。
 当院は、近江八幡市立の病院であるとともに、東近江医療圏域2市2町の中核病院として、3次救命救急を受け入れる病院でございます。このことをご理解いただきますようお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。よくわかりました。
 患者さんまたはご家族の方が受け入れ拒否と感じることのないよう、病院に従事する皆様の誠意が伝わるよう、丁寧な納得のいくご説明をしていただけますようによろしくお願いいたします。
 そして、今後も一人でも多くの患者さんを受け入れられるよう、大変なご苦労があるかと思いますが、機能面と医師や技術者、職員などの人材確保など、体制整備にご尽力いただき、名実ともに最高の医療環境を目指し、市民の皆様の真の安心の灯台になることをお願い申し上げます。
 では次に、高齢者施策についてお伺いいたします。
 高齢化社会に直面する現代の日本にあって、また近江八幡市でも早急に手を打っていかなければいけない問題であると考えます。親が年老いていく、そばについてずっと見てあげたくても生計を立てるには四六時中見ているわけにはいかない。それは不可能なことであります。高齢者の方が骨折して入院しました。認知が入っており、このまま病院で見ることが難しいので退院してほしいとのこと、家では80代の高齢の奥さんが面倒を見る。これは大変なことであり、これも不可能なことであります。
 老老介護の現実をどうしたらいいのか、思い詰めての事件はこれまでも数多くの事例で知るところであります。実に憂うべきことであり、直ちに何らかの手を打っていかなければと考えます。
 また、認知症で夜に徘回し、事件や事故につながるという可能性もあります。
 今、周りを見渡すとそのような状況であふれ返っており、そんなお声でいっぱいであります。
 今、高齢者の介護施設は実際に足りておりません、入りたくても入れない、いわゆる待機老人と言われる方々がたくさんおられます。実に待ったなしの問題であります。
 先日、ある一市民の方が高齢者施設をつくりたいと声を上げてくださいました。すぐ市に相談に行くと、一個人としては難しいとのことでした。意欲を持って心ある者が声を上げる。皆がしたくてもなかなかできるものではなく、ぜひ、そのような思いを持ってくださっているのならご協力をいただき、このような状態を改善していくべく、何か前に進めないかと思うところでございます。
 市の介護計画がある中、そういったお声を上げていただいたときに、市の計画の中には参入できないのでしょうか。この現状に対して、そして施設をつくりたいとのそのようなお声に対して、本市としての見解をお聞かせください。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 江南副市長。
             〔副市長 江南仁一郎君 登壇〕
◎副市長(江南仁一郎君) 山本妙子議員の高齢者施策についてのご質問にお答えをいたします。
 議員ご指摘のとおり、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年を目前に控え、高齢者施策の充実は喫緊の課題であると認識しており、本市の第7期総合介護計画では、高齢になってもできる限り住みなれた地域で生き生きと自立した生活を送れるよう、地域、医療、介護等多様な主体で包括的に高齢者を支え合う地域包括ケアシステムの推進に取り組んでいるところです。
 今回、山本議員からのご質問にあります高齢者施設をつくりたいという市民の方のお声、お気持ちにつきましては、大変ありがたく、また心強いもので感謝を申し上げる次第でございます。
 ただし、新たに介護サービス事業を立ち上げようとする場合には幾つかの要件がございます。まず、地域密着型サービスの整備については公募により整備する事業者を選定することとなりますが、応募できるのは法人格を有することが条件となります。また、施設の代表者や管理者になる方につきましては、介護サービス従事者としての一定の経験年数などの要件がございます。
 なお、整備に当たっては、補助金の交付を受けることができますが、ここでも法人格を要することが要件となります。
 そのほかにも、それぞれのサービス類型ごとにクリアしなければならないさまざまな要件、課題があり、施設整備を行う上では、それらの要件を備えていただく必要がございます。
 高齢者施設をつくるということも一つの方策ではありますが、例えば個人から地域ぐるみへの広がりが可能である地域での高齢者の集いの場づくりや見守り支え合いの体制づくり、また送迎のボランティア立ち上げなども本市の目指す地域包括ケアシステムの構築に向け重要視している取り組みの一つでございます。
 今後ますます少子・高齢社会が進展する中におきまして、高齢者を地域の多様な主体で支える、あるいは高齢者同士で支え合う仕組みづくりが重要となってまいります。
 本市といたしましては、自助、互助、共助、公助などさまざまなかかわりの中で高齢者が安心して生き生きと暮らせる体制づくりに努めてまいりますので、今後ともご支援、ご協力を賜りますようお願いを申し上げます。
○議長(北川誠次君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。
 ご回答いただいた特別養護老人ホームなど公的な介護保険施設では、法人格を有することや経験年数などさまざまな制約があるとのことですが、では有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅はどうでしょうか。本市の状況をお尋ねいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 久郷福祉保険部長。
◎福祉保険部長(久郷浩之君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 今後ますます進展します高齢社会におきましては、単身や夫婦のみ高齢世帯が増加してくることが予想されますことから、最も基本的な基盤であります住まいの確保が重要であり、議員のご質問にあるサービスつき高齢者住宅等の整備も総合的に進める必要があると考えております。
 サービスつき高齢者住宅の整備には、お住まいになられる方々が安心・安全に暮らすことができるよう生活の質を担保するためにも、住所地特例の対象施設となるよう、4つの生活支援サービスのうち一つは実施することや、介護保険法に基づく定額制の介護保険サービスを提供する事業所を1以上併設もしくは連携することなどを求めており、また施設の整備に当たっては面積要件等もございますので、整備をというようなお話がございましたら、担当課で詳細等もまたご説明させていただきますので、ご相談をいただければありがたいというふうに思います。
○議長(北川誠次君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。
 それでは、続いて再問させていただきたいと思います。
 施設で働く人材の確保は大きな課題であるかと思います。そこで働く方への処遇改善もなされなければいけません。本市として人材の確保をどうしていくのか、お考えをお聞かせください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 久郷福祉保険部長。
◎福祉保険部長(久郷浩之君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 国におきましては、介護サービスを安定的に提供するためには、介護人材の確保が重要な課題の一つであるというようなことから、平成21年度介護報酬改定以降、介護人材の処遇改善について多くの取り組みを行い、改善を図ってきているところでございます。
 また、本年10月からは新たな経済政策パッケージに基づく介護職員のさらなる処遇改善が実施されるというところでもございます。
 本市におきましては、市内介護事業所の人材確保、事業所と求職者のマッチングを図るための取り組みといたしまして、介護、看護の職場説明会を平成25年度から毎年実施しており、今年度も10月1日に開催する予定としております。
 また、本年につきましては、市内介護サービス事業者を対象に、介護人材確保に係るアンケート調査を8月に実施をしておりまして、現在この結果を取りまとめしておるところでございまして、このアンケート結果から見えてきますものを今後の人材確保のための施策に反映させていきたいというふうに考えてございます。
 いずれにいたしましても、介護人材の安定的な確保に向け、介護サービス事業者の皆様とともに連携し、人材確保、育成、定着につながる具体的な支援策及び取り組みについて検討を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解よろしくお願いをいたします。
○議長(北川誠次君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。
 当たり前のことでありますが、皆年を重ねていきます。自分の親も、また自分も必ず通っていく道であり、老いからは逃れられません。他の市町では高齢者も障害者もともに暮らせる施設があると聞いたことがあります。
 そしてまた、市民の方からこんなお声をお聞きいたしました。60代、70代となり、一呼吸置いて人生を振り返る中で趣味に没等するもよし、しかし並行して自分の余暇時間や経験を生かしボランティアとして地域の中で介護のお手伝いをしたいというありがたいお声を頂戴いたしました。
 先ほどのご回答の中でもありましたように、本市の目指す地域包括ケアシステムの構築を担う大切なお声であると思います。
 一日も早く、本市として豊かな老後を過ごせるような施策の実現をぜひともよろしくお願いいたします。
 たくさんの質問をさせていただきましたが、ご丁寧な回答をありがとうございました。ともに手を携え、近江八幡市発展のため全力で取り組んでまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。
○議長(北川誠次君) 以上で山本妙子君の個人質問を終わります。
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