録画中継

令和元年第2回(9月)近江八幡市議会定例会
9月11日(水) 個人質問
山本 英夫 議員
(1)八幡学区避難所について
(2)背割り排水について
(3)八幡堀水質汚染について
(4)旧市街地観光施設等について
(5)八幡宮周辺の交通問題について
(6)電柱の無柱化について
(7)あらいぐま等野生動物について
◆24番(山本英夫君) 個人質問をいたします。山本英夫です。
 4月に統一地方選が終わり、近江八幡市議会議員選挙後、はや4カ月が過ぎました。当時、地元の方々からお聞きいたしました住民の声を受けた形での質問を主眼とさせていただきますので、簡単な確認目的や、単に八幡学区や、その地域の生活者の要望を言い募る依頼のテーマになり申しわけございませんが、答弁を多くは求めませんので、お耳をかしていただきたいと思います。
 では、通告に従い、分割で質問いたします。
 まず、八幡学区における避難所についてであります。
 昨年の市長選挙までは、市の市庁舎整備より庁舎内に設けられると進められていましたが、その後避難所議論が停滞した印象になっています。いつ起こるか想定のできない災害に対応するための八幡学区の避難所整備をどのように考えておられるのか、ご答弁をお願いします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 山本英夫議員お尋ねの八幡学区避難所についてのご質問にお答えを申し上げます。
 本市地域防災計画におきましては、災害時に対応した給水や自家発電等の設備を備え、中期的に避難生活が可能な防災地区の拠点となる施設を避難施設と位置づけ、災害時における住民の生命の安全を確保するため、公共施設及びコミュニティセンター、小学校などをコミュニティエリアとして整備するとしております。
 八幡学区の避難施設につきましては、本市各担当課と地元役員の皆様とともに協議を重ね、近接する八幡コミュニティセンターと八幡小学校の2施設を活用して、学区民の1割、約1,500人が3日間の避難生活を送れるよう、必要な整備を進める予定でございます。
 八幡コミュニティセンターについては、避難所運営の機能として非常用発電機、受水槽、汚水貯留槽の整備を、八幡小学校については、体育館を中心に特別教室及び普通教室も使用して避難者を受け入れることから、非常用発電機を初め汚水貯留槽、プール水の浄化装置、各教室への電気設備等の整備を予定しており、安全で安心な避難生活を確保するための施設整備を図ってまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 再問をいたします。
 まず、小学校ですが、教育施設そのものが避難所として使用されるとすると、文科省関係というか、教育上、児童の授業の再開などの問題についても十分な考慮が必要であると思いますが、どのようにお考えなのか、ご答弁をください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小林教育部長。
◎教育部長(小林一代君) 授業の再開についての再問にお答えをさせていただきます。
 授業の再開につきましては、災害の規模にもよるかと思いますが、できるだけ早期に、できることでしたら5日をめどに再開をしていきたいというふうに考えております。そのとき避難をされている状況にもよりますが、授業の再開に必要な教室から順次移動いただきまして、教室を確保をしていくというふうな考え方をしております。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) また、受け入れに体育館ということも言われておられますが、八幡小学校の体育館自体、全体的に老朽化が著しいものと認識しておりますし、屋根や照明器具などの落下の危険性もあるものと考えられますが、その補強、安全性についての説明をいただきたいと思います。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小林教育部長。
◎教育部長(小林一代君) 再問にお答えします。
 八幡小学校の体育館につきましては、耐震性能はありますので、一定の安全性は担保をされています。しかし、昭和55年に建設された建物でもありますので、ご指摘のとおり、全体的に老朽化しております。昨年度策定をしました教育施設の長寿命化計画におきましても、最優先で改修する予定をしておりましたので、今回体育館の大規模改修を実施する中で、教育環境の充実とともに、避難所としてのさらなる安全性の確保を図っていきたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) コミュニティセンターについては、まず避難所としての使用は一番に台風によるものが想定されますが、八幡コミュニティセンターでは雨のたびに中央通路が大きな水たまりとなり、高齢者等の通行に困難を来すという状態になります。平常時でさえとても利便性があるとは言えず、台風時などの大雨が想定されるときに使用するのですから、そういった箇所の早急な改善も視野に入れてお取り組みいただきたいと思います。
 また、学区のまち協などが言われているのは、避難所開設が併設となれば、人的にはもとより、効率的な運営が難しいことを心配されています。また、併設いたし方なしとなっても、片や教育施設であれば、避難者が減っていく過程では速やかな小学校の避難所解除が望まれ、コミセン側の受け入れ人数はできるだけ多くとの要望は当然でありますので、ご考慮いただきたいものです。
 そうした中ではありますが、コミュニティセンターには古式水道により配水された井戸が設置されています。近江八幡のもとは竹管により整備された上水道施設である古式水道は、慶長12年、1607年につくられたもので、400年を超える歴史のある、全国にも誇れるすばらしい文化財であります。日本最古と言われる神田上水は天正18年、1590年に整備されたと言われていますが、既に明治34年には廃止され、八幡上水はまさに現存する施設としては最古のものであるとの資料もあります。それも町民の自主的管理により水道施設が生まれていることは、その後の八幡における独自の町民自治につながるものと言えます。
 昨日も文化財について質問されましたが、この古式水道はまさに存続させるだけの文化的な意義があると考えます。そして、八幡コミュニティセンター敷地には親井戸からの配管が5本通っているという配置図が残っています。受水槽工事などに神経を使うものになりますが、地元としての要望は、コミュニティセンター本体に数多くの避難者が収容できる施設の早期設置を望む声であり、また古式水道も生かしてほしいというものです。しっかりした対応をよろしくお願いいたします。
 次に、古式水道とは対とも言える背割り排水です。生活排水を流す現在の下水道に匹敵するものであり、これも日本最古の都市計画にのっとった設備と言われています。しかし、今その清掃は地元自治会が担っている状態であり、高齢、独居世帯が多い旧市街地の中では、何とか地域コミュニティーの力で負担されていますが、いつまで継続していけるのか、不安を感じるものです。
 清掃自体、一月に1回、隣接自治会交代というかなりの負担であり、背丈を超える落差のある場所もあり、高齢者にとって危険性の高い、大けがさえ負いかねない作業となっております。この点について市長部局としてはどのようにお考えなのでしょうか、答弁をいただきたいと思います。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 栄畑都市整備部長。
             〔都市整備部長 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 山本英夫議員ご質問の背割り排水の清掃についてお答えします。
 背割り排水については、地域の良好な生活環境を保持するため、毎月各地元自治会のご尽力により清掃活動を実施していただいており、清掃により発生した土砂等については市で回収を行い、地域住民と市との協働により、背割り排水路の維持管理に努めているところでございます。
 なお、議員ご指摘のとおり、背割り排水には落差の大きな区間もあるため、高齢者にとって作業が困難となる場合には、地域コミュニティーの力を結集していただくなり、対応をよろしくお願いいたします。
 また、清掃活動に際しまして、地域住民の力では対応できない作業や、人力での堆積土除去ができない場合などについては、市にご相談いただくようよろしくお願いいたします。
 なお、市内には背割り排水を含めた多くの生活排水路があり、各地域での清掃活動により、良好な生活環境の保持にご尽力いただいておりますので、今後とも引き続き清掃活動に対しましてご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 臭気対策もありますが、住民の生活環境保持のためでもあります。しかし、大きくは八幡堀の浄化にも貢献しているものであるということをお考えいただきたいと思います。
 そうした中で、上筋、上中筋、京街道等を初め道路の下を横断している箇所では、住民の手では清掃が不可能と思われ、ヘドロがうずたかくたまっている現状です。行政の何かの手助けが必要であると思われますが、取り組みについてご答弁をお願いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 栄畑都市整備部長。
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 山本英夫議員の再問にお答えいたします。
 背割り排水につきましては、東西の市道を横断して八幡堀に流れ着いており、各市道横断部は暗渠となっていることから、地元住民の皆様による人力での清掃作業はできない場合につきましては、地元自治会からご要望いただき、現地の堆積状況等を確認した上で対応を検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) ヘドロ撤去が地元の要望からの対応形式では、見過ごされている場所があったり、自治会長からの要望書として取り扱われていない箇所もできるかと思われます。幾つもの場所で高齢化により清掃等自治会活動が困難になってきているのも事実です。行政からの積極的な働きかけで、地元が無理のないお取り組みができる仕組みをお考えいただきますよう要望をいたしておきます。
 次に、今の質問にも関連した八幡堀の水質汚染についてであります。
 県によりしゅんせつの調査に対して予算が組まれているとの話でありましたが、現状においてはどのようになっているのか、これからの方向性、取り組みについてご答弁をお願いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 栄畑都市整備部長。
             〔都市整備部長 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 山本英夫議員ご質問の八幡堀の水質汚染についてお答えをいたします。
 八幡堀のしゅんせつにつきましては、議員ご承知のとおり、昭和54年に完了いたしました河川改修工事とあわせて実施されてから既に40年が経過し、しゅんせつは早急に必要であると考えております。また、昨年度には八幡学区自治連合会、近江八幡観光物産協会、八幡堀を守る会の連名により八幡堀のしゅんせつの要望をいただき、県に対しまして要望を行ってきたところでございます。
 県におきましては、今年度八幡堀のヘドロ堆積量の調査費が予算化されており、今後調査が実施され、ヘドロの堆積量が流水を阻害する状況が確認されれば、対応を検討すると伺っております。
 いずれにいたしましても、八幡堀のしゅんせつにつきましては、引き続き県に対して要望してまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 県による調査は来月からの取り組みともお聞きいたしていますが、これから年度内での取り組みということであれば、時候の関係などを含めどこまで深い調査ができるのか、また結果をどのように分析されるのか、これからの生かし方についての方向性など、どのようにまとめられるのか、県との折衝は大きくなるものと考えられます。しっかりと要望していただきたいとお願いをいたしておきます。
 また、藻の繁茂の状態は我慢の限界を超えるところまで来ているのではないでしょうか。早急なお取り組みが必要ではないかと思いますが、現状をどのように把握され、対応されようとしているのか、ご答弁をいただきたいと思います。
○議長(北川誠次君) 栄畑都市整備部長。
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 藻の繁茂の状況につきましては、7月に関係自治会よりご要望をいただきまして、県に副申をしているところでございます。県で現場を確認をいただきましたが、流水が阻害される状況でないことから、県では対応できないというふうな回答をいただいたところでございます。
 しかしながら、八幡堀につきましては、流水の問題だけの判断ではなく、観光面や景観等にも影響があることから、初問でも回答いたしましたように、引き続き県に対しまして要望してまいりたいというふうに考えております。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 八幡堀の清掃は、まち協、自治会、関係団体などが繰り返し行っていただいています。それでも今の藻の繁茂などは、そのような清掃作業では手に負えないものとなっているという認識があります。八幡堀観光の中心、白雲橋から新町浜近辺、本町橋あたりまでは藻が川面一面を覆っていると言ってもいい状態ですし、幸円橋近くのイケチョウガイの柵の周りには藻が絡みついた状態であります。行政側として早急な対応をよろしくお願いをいたします。
 次に、旧市街地における観光施設等の問題についてでありますが、近年の傾向として、どこの観光地においても観光客の有料施設への、特に展示中心の施設への入館者の減少が顕著であります。そういったこともあり、郷土資料館や教育会館、旧伴家への入館者は、施設管理者の努力にもかかわらず減少傾向に歯どめがかからない状態であり、観光面から考えても何らかの対策が必要とされます。そのためにイベント等の集客力にも力を入れなければなりませんが、そうなると駐車場の問題点が大きく取り上げられてきます。市長部局としてお考えがあれば、ご答弁をお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 江南副市長。
             〔副市長 江南仁一郎君 登壇〕
◎副市長(江南仁一郎君) 山本英夫議員の旧市街地観光施設等に関するご質問にお答えをいたします。
 まず、近年の観光客の傾向としまして、地域の資料館に代表される観光施設を見学する展示などを見る観光から、自然や文化を五感で味わう体験型の観光にシフトしつつあります。観光トレンドが変化する中で、各施設とも自主事業のほか、一般社団法人近江八幡観光物産協会や地域の事業者と連携し、体験型プログラムを取り入れた事業も導入をされています。
 また、駐車場の不足に関しまして、市営観光駐車場におきましては、左義長まつり、八幡祭、八幡堀まつりに代表される催事、春の大型連休、秋の観光シーズンの土日、祝日には一時的に満車となることはございますが、慢性的に不足している状況にはございません。
 なお、催事や、春、秋の観光シーズン中は、一般社団法人近江八幡観光物産協会が近隣事業者の土地を活用し、臨時観光駐車場を運営されており、季節や時期に応じた弾力的な受け入れを行っていただいております。
 しかしながら、旧市街地における観光施設には専用駐車場がないことも入館者減少の要因として考えられるところから、市営観光駐車場の有効活用について検討を進めているところでございます。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 施設にとって駐車場は大きな問題であり、生命線です。善処いただきますようお願いをいたします。
 そうした中で、かわらミュージアムや図書館において土地を返還されたりして駐車場が縮小されていますが、現状の対応、捉え方についてご答弁をください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 山本議員の再問にお答えをさせていただきます。
 初問でお答えしましたとおり、かわらミュージアムにも専用の駐車場はございません。このため、来館者の方には市営小幡観光駐車場や多賀観光駐車場などの民間の駐車場をご利用いただくようご案内をしております。
○議長(北川誠次君) 小林教育部長。
◎教育部長(小林一代君) ただいまの再問のうち、図書館につきましてお答えをさせていただきます。
 近江八幡図書館の駐車場につきましては、現在33台、うち障害者用2台という状況でございます。近隣の民間工場のご厚志で操業されていない土日に36台分、同じく観光のオフシーズンに20台分借り上げを行っています。
 これまで図書館の近隣の空き地等を調べ、持ち主にお願いをいたしましたが、お借りすることはできませんでした。現在は、市内のコミュニティセンターへ本をお届けするサービスを実施することによりまして、駐車場の問題が少しでも緩和できればというふうに考えています。引き続き、借り上げできる駐車場を探していきたいというふうに考えております。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 資料館付近の基盤についてお伺いしますが、京街道側の側溝についてです。この京街道の側溝に関しては、市内で初めて取り組まれた側溝改修と言われている老朽化が甚だしいものであります。側溝のふたが固定されており、ふたそのものの上が舗装されて塗り固められていたり、破損しても交換もできず、清掃もできるような状態でなく、機能が果たせているとは言えるものではありません。沿線住民からの改修工事を望まれている声は多いものがありますが、京街道全線に対する側溝改修の取り組みについてもお考えをお示しください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 栄畑都市整備部長。
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 山本英夫議員の再問にお答えをいたします。
 現在、京街道周辺の側溝整備につきましては、まず南北筋を優先をして整備を行っております。東西筋に当たります京街道の側溝整備は、南北筋が一定完了した段階で整備を行いたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 次に、八幡宮周辺、特に白雲橋における交通問題の危険性は、議会においても何度となく質問をされてきたものであります。通学路として毎日70名前後の児童が集団登校され、長らく安全な対応が望まれている箇所であります。
 そうしたことも含め、このたび大型車の通行に対し、地元近隣の5つの自治会が要望書を出されているとお伺いしておりますが、行政としてはどのように対応し、協力体制をどのようにお考えなのか、お伺いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 田村市民部長。
             〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一君) 山本議員の八幡宮周辺の交通問題についてのご質問にお答えいたします。
 本市の観光施策推進に伴い、特に観光バスの流入が増加する八幡宮周辺、白雲橋周辺の交通安全対策につきましては、これまでから地域のご理解とご協力をいただきながら、観光シーズンとなる春と秋の2回、自主規制による日牟礼八幡宮前道路への路線バスを除く大型乗用車の乗り入れ制限を行い、八幡宮周辺の交通混雑軽減や安全確保に努めているところでございます。
 また、この自主規制に当たっては、市広報紙等で周知のほか、主な交差点等には協力依頼の看板を設置し、周知をさせていただいております。
 このような中、議員ご指摘のとおり、昨年度において地元の5つの自治会様連名により、道路交通法に基づく大型車両の乗り入れ規制に向けた要望書が提出されております。このご要望につきまして、所管の警察に副申するとともに、先日も地元関係者の方の警察の面談に担当職員が同席をさせていただいたところでございます。その際に、警察から示された内容としましては、鳥居前に交通標識の設置や道路路面への標示等することにより、法に基づく交通規制の検討も不可能ではないとのことでございました。
 一方で、交通規制は年間を通して市民の日常生活や社会経済活動等に広く影響を及ぼすことや、適切な迂回路の検討や迂回車両による周回道路の新しい交通障害を生じさせる場合もあるなど、新たな課題についてもご指摘を受けたところでございます。
 このことから、市といたしましては引き続き、春、秋の大型乗用車乗り入れ制限の自主規制を実施するとともに、観光目的の乗用車の市営観光駐車場への適切な誘導や、事業、行事に応じたシャトルバスの運行による八幡宮周辺の混雑の軽減緩和に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 答弁でもわかるように、この地域は市の観光施策としても内外から集客がある状況ですし、行楽シーズンの秋やゴールデンウイークには、地元自治会や企業等が行政とも一体となって交通安全に取り組まれてきた箇所であります。要望書を出された大型車両の規制に関しては、表示であるとか看板であるとか、まだまだ多くの行政のご協力を必要とされるものであろうかと思いますので、どうぞこれからも地元と協力をし、行政もしっかりと庁内情報共有や連携をもって、ご尽力いただきますよう要望しておきます。
 次に、電柱の無柱化についてですが、町なかの電柱がなければ見晴らしや景観がよくなり、地震で電柱が倒れたりするような事故を防げるのではなど、そんな思惑から、国土交通省は無電柱化する計画をまとめられました。実現すれば観光と防災の一石二鳥の成果となるほか、歩道の快適性確保なども期待できます。
 しかし、費用負担の大きさから、無電柱化を進めるのは容易ではなさそうです。平成30年9月25日には茨城県つくば市、長野県白馬村に次いで全国3番目となる芦屋市で無電柱化推進条例が発表され、無電柱化を強力に推進されています。
 無電柱化は電線を地下に埋設することのほか、電柱または電線の道路上における設置を抑制し、道路上の電柱または電線を撤去することを言うものです。私どもも高額な地中化を求めているのではなく、安価で取り組み可能な方法でもとお願いするものですが、近江八幡市の取り組み状況についてご答弁をお願いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 栄畑都市整備部長。
             〔都市整備部長 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 山本英夫議員の無電柱化に関する質問にお答えいたします。
 無電柱化事業を推進していく上で、国の財政的支援を受けるには、幾つかの補助制度がございます。
 まず第1に、道路事業による無電柱化であり、この採択には国の無電柱化推進計画に都道府県の無電柱化地方部会を通じて事業化対象路線をエントリーする必要がございます。
 本市におきましては、市道の1路線が国の第7期無電柱化推進計画に位置づけられており、道路改良工事と並行して事業化に向けて取り組んでおります。さらに、これ以外の路線として景観形成、観光振興に資する重要伝統的建造物群保存地区内を主とした路線と、安全、円滑な交通確保をする市道区間を次期無電柱化推進計画の事業候補路線としてエントリーしているところでございます。
 また、重要伝統的建造物群保存地区内においては、歴史まちづくり事業による面整備に対する交付金のほか、観光振興無電柱化推進事業が今年度創設されました。この事業は、観光地における観光による地域振興に向けた無電柱化の推進を図るため、電線管理者が事業実施する無電柱化等を支援するもので、単独地中化のほかに軒下、裏配線についても国、市の補助を受けることができることから、電線管理者による事業化が前提となりますが、無電柱化を実現するための対象工法が大幅に広がるメリットがあると考えられます。
 このように無電柱化の推進は国の重要事業でもあり、近年多様な対応、対策をとられております。本市の無電柱化の推進に当たっては、国の制度や事業採択条件等を精査し、費用負担を含めた本市の実情と、地元を初め電線管理者との合意形成等を図りつつ、最も合理的かつ効果的な整備手法を慎重に選択し、取り組む所存でございます。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 交通量の多さにかかわらず、道路狭隘のため交通安全上問題とされた道路のお取り組みを考えていただいていることは、幾つかある無電柱化事業メニューを考えてのことと評価いたしますが、どちらにしろ無電柱化の推進は、無電柱化の重要性に関する市民の理解と関心を深めつつ行われるものであり、国、県、市及び関係事業者の適切な役割分担のもとで行わなければなりません。
 あくまで地域住民の意向を踏まえつつが前提であり、特に伝建地区では地域住民が誇りと愛着を持つことのできる地域社会の形成に資するよう行わなければならないことから、28年3月議会答弁では、地元の意見を伺える体制でもある町並み保存委員会の再度の立ち上げにつき、調整作業に入っているところでありますとさえ言われているのです。そういった地元との現状の折衝状況についてご答弁をお願いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 山本議員の再問にお答えいたします。
 伝統的建造物群保存地区の無柱化につきましては、初問でもお答えしましたとおり、歴史まちづくり法に基づく歴史まちづくり事業のほか、新たに制度化された観光地域振興無電柱化推進事業などが有効でございます。無柱化の実現に向けまして、工法や費用面などで最も有効な制度の選択に向け、精査しながら検討を重ねているところでございます。
 いずれにいたしましても、事業化の暁には地元のご意見を伺いながら進めてまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) さきの議会の答弁でも、各地区内での住民あるいはその他の方々を対象とした勉強会をもう一度実施させていただきまして、ご意見をいろいろ承る中で、その結果を踏まえて事業を進めていきたい、このように考えておりますと言われているのですから、早急なお取り組みをよろしくお願いをいたします。
 次に、獣害被害や動物に対する対応についてですが、凶暴とも言われるアライグマが頻繁に住宅地でも目撃されています。さらに、家屋や寺社の屋根裏への侵入、ねぐらとして利用することによる汚損が報告されており、歴史的建造物が被害を受ける例もあるそうです。
 さまざまな動植物を幅広く捕食する雑食性の上に、繁殖力が強いため、在来生態系に影響を与えている可能性も指摘されていますし、回虫、狂犬病、レプトスピラ症などの人畜共通感染症のキャリア動物でもあります。アライグマ回虫は、人体に感染すれば死亡リスクがあるとのことです。
 全国的にはアライグマとの突発的な遭遇による咬傷被害もあり、ペットの犬や猫が襲われているとの報告もあります。アライグマ問題が深刻になるにつれ、早急な対策を求める声が強くなり、日本生態学会は日本の侵略的外来種ワースト100の一つに本種を選定しています。そして、2005年に外来生物法が施行されると同時に、特定外来生物に一次指定され、根絶が最終的な目標となり、駆除が解決手法として選択されています。
 しかし、現状では当市においても住宅地、民家の縁の下など数多くの報告例が上がっています。対応策をどのように考えているのか、また成果についてご答弁をお願いします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 田村市民部長。
             〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一君) 山本議員のアライグマ等野生動物についてのご質問にお答えいたします。
 議員のご質問にもありますように、特定外来生物に指定されているアライグマが、近年市内一円の住宅地でも頻繁に目撃されており、住民の方々からも多くの通報をいただいております。
 アライグマは生態系に大きな影響を及ぼすおそれがあることから、本市では特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律第18条第1項の規定に基づき、環境省へ防除の申請を行い、箱わなによる駆除が認められております。目撃情報をもとに、地域住民のご協力により箱わなを設置し、駆除しているところでございます。
 また、生活環境被害によるアライグマ駆除の実績につきましては、平成29年度が30頭、平成30年度が43頭、今年度は8月末現在で25頭となっており、増加傾向でございます。今後も生態系の保全、鳥獣被害の拡大防止に向け、駆除に努めてまいります。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 環境省では副大臣が主導し、環境省地方創生プロジェクトの一つとして、「取り戻そう!日本の生き物プロジェクト~外来種・入れない、捨てない、拡げない~」を展開したとのことです。
 今般、自然的、社会的状況から対策が困難であったアカミミガメ、通称ミドリガメについて、今後の目指す方向や、その防除実現に向けたアカミミガメ対策推進プロジェクトを公表され、平成27年3月に環境省及び農林水産省で作成した生態系被害防止外来種リストにおいても緊急対策外来種に位置づけられ、野外への大量の遺棄の防止、野外における防除等を総合的に実施していくためのプロジェクトを進めていくとされました。
 アカミミガメの生態系への悪影響の少ない社会実現のため、国、地方自治体、国民一人一人が責任を持ち、協力、役割分担のもとで防除等を進めることが必要であると言われています。そうであるにもかかわらず、八幡堀ではいつもアカミミガメを見かける現状ですし、道路を歩いているのもそうまれにではなく見かけます。
 宮内町では、イノシシ、猿、アライグマ、亀を頻繁に見るという言い方がふさわしい状態ですし、堀から300メートル以上離れた魚屋町中あたりでも道路を歩く亀が目撃されています。目の前で道路を動くものがあれば、車は急ブレーキ、急ハンドルの危険性がないとは言えませんし、子どもたちが見れば思わず助けに飛び出すかもしれません。
 ペットとして飼われている場合は、川、池に放さないでくださいということをよく聞きますし、アカミミガメ対策推進プロジェクトでも野外への大量の遺棄の防止、野外における防除等を総合的に実現していくためのプロジェクトを進めていくとされる中では、住民としてはどのように処置をすればいいのか困惑しますが、亀が歩いているのを見つけて市に問い合わせたところでは、担当課の対応は、そのまま放置しておいてくださいとのことであります。
 鳥もそうですし、農作物への獣害被害は大変大きいものでありますし、野生動物の対応には行政としても困られている現状は察することのできるものですが、何とか市長部局としての市民も得心する対応についてのマニュアル作成をよろしくお願いし、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(北川誠次君) 以上で山本英夫君の個人質問を終わります。
ご利用について
  • この議会中継は近江八幡市議会の公式記録ではありません。
  • 映像配信を多数の方が同時にご覧になった際に、映像が正しく表示されない場合があります。
  • 「近江八幡市議会インターネット議会中継」に掲載されている個々の情報(文字、写真、映像等)は著作権の対象となります。近江八幡市議会の許可なく複製、転用等を行うことは法律で禁止されています。
  • 許可無く放送を中止させていただく場合がございます。