録画中継

令和2年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
3月9日(月) 個人質問
山本 英夫 議員
(1)歴史まちづくり法について
(2)近江八幡市屋外広告物条例について
(3)ライティングプロジェクト推進事業について
◆24番(山本英夫君) おはようございます。
 本日、個人質問最終日、最初の質問者となりましたチームはちまんの山本英夫です。よろしくお願いをいたします。
 さて、湖国に春を呼ぶと言われる左義長まつり、ことしは従来に行われていた3月14日、15日に日牟禮八幡宮にて開催されます。町衆の心意気を示す信長ゆかりの火よけ厄よけをうたった祭礼です。混迷をきわめております新型コロナウイルスにどのような御利益を生むかわかりませんが、災いを吹き飛ばす勢いを持って、国難とも言われています猛威を振るうこのコロナウイルスが早期に鎮静化に向かい、終息しますことを祈念いたしますとともに、祭礼であるこの左義長まつりが無事故のもと、無事に奉納がかないますよう願うものです。
 では、通告に従い、分割で3点について質問をさせていただきます。
 まず、歴史まちづくり法についてですが、地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律、通称歴史まちづくり法は、地域の歴史的な風情、情緒を生かしたまちづくりを支援すべく平成20年5月に公布、同年11月に施行され、歴史的建造物や伝統的な人々の活動から成る歴史的風致について、市町村が作成した歴史的風致維持向上計画を国が認定することで、法律上の特例や各種事業による市町村の歴史まちづくりを支援するものです。
 平成21年1月19日に、本県の彦根市を初め5都市が第1号の認定を受けて以降、年平均約7都市のペースで認定都市が増加しており、令和元年には愛媛県内子町、大分県大分市が認定され、認定都市数は78市町となりました。
 この件については、私も以前質問させていただいておりますが、既に1年半近くの月日が経過しております。文化財保存活用地域計画の策定については、近江八幡市文化財保存活用地域計画連絡協議会を組織され、令和元年8月30日に第1回の協議会を開催されました。
 確かに議会での回答としても、「なお、同計画策定においては、地域における歴史的風致の維持向上に関する法律に基づく歴史的風致維持向上計画の策定による文化財の周辺環境整備も視野に入れ、文化財の保存活用とその周辺環境整備を中心とする歴史文化を生かしたまちづくりへとつなげていきたいと考えております」との答弁が見られます。
 そして、市長部局としては、「現在進めております文化財保存活用地域計画の策定による文化財や歴史資産等の総合的な把握と継続的かつ計画的な保存計画に向けた取り組み、さらに歴史風致維持向上計画と歴史まちづくり事業の展開による文化財環境整備といった施策の展開により、観光を初めとするにぎわい創出や産業の醸成といった地域振興を一層加速させてまいりたいと存じます。この歴史まちづくり法の事業に対する取り組みが、本市におけるまちづくりと最もマッチしています」との見解でありました。
 現状においても、その考え方は変わらないものと思いますが、県内でも、彦根市、長浜市が認定を受けられてから既に10年以上の歳月がたっており、私が質問いたしてからも、それ以後に栃木市を初め8つの地域が認定されている現状です。
 まず、本市の取り組み姿勢、進捗についてご説明を求め、これを初問といたします。明確なご答弁をよろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) おはようございます。
 山本英夫議員ご質問の歴史まちづくり法に基づく歴史的風致維持向上計画の本市の取り組みの現状についてお答えを申し上げます。
 平成30年12月定例会にてお答えいたしましたとおり、地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律に基づく歴史的風致維持向上計画の認定を目指すに当たり、国指定の重要文化財建造物史跡重要伝統的建造物群保存地区等の中から、核となる文化財を決定するため、まず、その前提として必要とされていた歴史文化基本構想の策定を考えておったところでございます。
 しかし、平成31年4月の文化財保護法改正に伴い、歴史文化基本構想にかわり文化財保存活用地域計画の策定が推奨されることとなったため、本市では、地域における歴史的風致の維持向上に関する法律に基づく歴史的風致維持向上計画の策定と、その後の同計画の国土交通省等の認定に向け、今年度当初から近江八幡市文化財保存活用地域計画の策定に向けた取り組みを展開、また加速させているところでございます。
 現在の状況でございますけれども、既に保有している未指定を含む市内の文化財に係る情報データベース化と並行して、市民や各関係団体等から幅広い情報収集を進めるとともに、学識経験者やまちづくり協議会を初めとする関係団体、文化財所有者等の代表者で構成する近江八幡市文化財保存活用地域計画連絡協議会からのご意見を賜りながら、鋭意進めているところでございます。
○議長(北川誠次君) 質問ありませんか。
 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 文化財保存活用地域計画を策定した上で、地域における歴史的風致の維持向上に関する法律に基づく歴史的風致維持向上計画を策定し、国土交通省などの認定に向けた取り組みという認識になると思うんですけれども、しかし、本市と同じような商家のたたずまいの伝統的建造物群保存地区を有する内子町においては、令和元年に歴史的風致維持向上計画が認定され、その認定の後、未指定を含めた文化財を総合的に捉え、今後、文化財保護法に基づく文化財保存活用地域計画の策定に取り組み、保存活用を図っていくとされています。
 文化財保護法改正後においても、歴史的風致維持向上計画を優先させての認定です。しっかりした取り組みはもちろんですが、早さも要求されます。早急な事業展開のために、さきに歴史的風致維持向上計画の策定というお考えはなかったのか、また、これからのスピード化を図る上での手順に関してはどのように考えておられるか、ご答弁をください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) おはようございます。
 山本議員の再問にお答えいたします。
 初問でお答えいたしましたとおり、歴史的風致維持向上計画の策定につきましては、その前段におきまして、文化財保存活用地域計画を策定し、具体的な保存と活用の方針を示すことを、文化庁がモデルケースとして推奨しておりますことから、この手順に従いまして策定を進めることで、認定手続を円滑かつ効率的に履行してまいりたいと考えております。
 現在本市で取り組んでおります近江八幡市文化財保存活用地域計画の策定と、今後策定を予定しております歴史的風致維持向上計画につきましては、市の文化財関連政策の上で、基本的な方向性や整備方針等を示す根幹の計画でございまして、市民を初めといたします民意を反映した上で策定し、文化庁、国土交通省など国の認可を受ける運びとなりますけれども、今後はスピード感を持ちながら、それぞれの取り組みを堅実かつ円滑に進めてまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 質問ありませんか。
 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 以前の答弁では、2020年12月が歴史的風致維持向上計画策定のめどと認識しておりましたが、さきの答弁では、文化財保存活用地域計画の策定が令和2年度中とのご答弁が見られました。そのような受け取り方でよいのかどうかのご答弁をお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 近江八幡市文化財保存活用地域計画は、さきの山元聡子議員の初問でもお答えいたしておりますとおり、当初、本年度策定を予定しておりましたが、協議会での意見を踏まえまして、内容を充実させるとともに実効性の高い計画とすべく、基礎調査の拡充と協議会でのさらなる審議を深めていただくために、計画期間の1カ年の延長を考えております。
 したがいまして、現時点では、近江八幡市文化財保存活用地域計画は令和2年度中に策定をいたしまして、その後、早期に国の認定を得たいと考えておるところでございます。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 社会資本整備総合交付金による支援で、広島県竹原市においては、江戸末期に建てられた酒蔵を歴史的風致形成建造物に指定し、保存修理を実施されています。
 住環境の整備改善を必要とする区域においては、地区施設、住宅及び生活環境施設の整備等住環境の整備改善を行うとして支援されています。計画の認定都市では、歴史的風致形成建造物の修理、買い取り、施設の復原が支援対象でありますので、本市においても大きなまちづくりの核となる法律であります。
 歴史的建造物の修理修景等に対する支援、歴史資源周辺の環境保全、道路の美装化や、私どもチームはちまんの代表質問の答弁にもありました無電柱化等の町並み環境整備にも可能でありますし、祭礼等の伝統行事の復活、継続への支援が実施されます。
 歴史的景観の維持向上にかかわる取り組みが多く上げられ、八幡地区のみでなく安土地区等においても諸課題に対応できるものです。合理的かつ効果的に早急な計画認定を目指して進めていただきますよう、お願いをいたします。
 次に、近江八幡市屋外広告物条例の制定についてですが、良好な景観の形成、風致を維持するために条例を制定されようというものです。
 地域全域に対する規制と受け取れますが、対象となる屋外広告物、また地域割りについてのご説明をお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 江南副市長。
             〔副市長 江南仁一郎君 登壇〕
◎副市長(江南仁一郎君) 皆さんおはようございます。
 山本英夫議員の屋外広告物条例へのご質問にお答えをいたします。
 まず、対象となる屋外広告物についてでございますが、近江八幡市屋外広告物条例第2条第1項第1号に規定いたします常時または一定期間継続して屋外で公衆に向けて表示される広告板、広告塔、立て看板などが対象となってまいります。
 具体的には、4つの要件を定めております。1つ目は、常時または一定期間継続して表示されるもの。2つ目に、屋外に表示されるもの。3つ目に公衆に表示されるもの。4つ目には、看板、立て看板、張り紙及び張り札並びに先ほど申しました広告塔、広告板、建物その他の工作物などに掲出され、または表示されたものであることとなります。
 すなわち、営利的な営業広告だけでなく非営利的なものについても、先ほど申しました4つの要件を満たすものであれば、表示する内容のいかんにかかわらず屋外広告物の対象となってまいります。
 続きまして、地域割りについてでございますが、規制地域は地域全域としておりまして、本市の風景づくりの考え方や、風景計画に定めておりますゾーニングに基づき、本市らしい風景づくりを進めていくことができるよう、地域を5つの地域に区分いたしました。
 まず、第1種地域は、風景計画のうち水郷風景計画区域並びに第1種低層住居専用地域など。第2種地域は、風景計画のうち、伝統的風景計画区域及び歴史文化風景計画区域など。第3種地域を、商業系用途地域、主要道路の沿線など。それから第4種地域を、鉄道などの沿線など。第5種地域は、第1種地域から第4種地域を除いた地域といたしました。また、その中でも特に景観に配慮すべき地域は、特別地域として別に指定することといたしております。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 本市においては、地域割りにもあらわれているように、重要文化的景観や八幡堀伝統的建造物群保存地区等、特殊な意味を持つ地域があります。
 もちろん、考慮いただいているものとは存じますが、どのようにお考えなのか、どのように取り組まれようとしているのかのご答弁をお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 栄畑都市整備部長。
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) おはようございます。
 山本議員の再問にお答えをいたします。
 重要文化的景観や八幡堀、伝統的建造物群保存地区の地域への配慮についてでございますが、これらの地域は、市域の中でも特に景観に配慮すべき地域として、風景づくり委員会の意見を聞いて指定することができる特別地域といたしまして、他の地域よりも厳しい基準を設定する考えをいたしているところでございます。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 今の答弁にもありましたように、許可の基準等については、意見を聞くものとあるのは、風景まちづくり委員会としか書かれておりません。伝統的建造物群保存地区は、考え方や成り立ち等、また補助制度など特殊であります。
 伝建地区内の審査に関しては、やはり伝統的建造物群保存地区審議会等の専門知識はぜひ必要であろうと考えますし、他の伝建地区では、地元住民、町並みづくり団体とともにデザイン委員会などを組織し審査しておられるところもあると仄聞いたしますが、伝建地区においての審査についてのお考えを、いま一度ご答弁をお願いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 栄畑都市整備部長。
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 伝統的建造物群保存地区におけます審査等についてでございますが、都市計画課では、屋外広告物条例規則にかかわります許可基準に対します適合の有無を審査いたします。
 あわせまして、議員ご指摘のように、当該地区の屋外広告物等につきましては、伝統的建造物群保存地区保存条例に定めます現状変更許可が必要な行為に該当し、また専門職の知識が必要であることからも、従前どおり文化観光課が所管しております伝統的建造物群保存地区保存審議会においても審査することとなり、連携して対応していくことで周辺環境と調和した屋外広告物の掲出の誘導をし、良好な町並みの維持形成に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 風景、景観に影響の大きな広告物条例ですので、しっかりした取り組み姿勢、考え方を見せていただきますようお願いいたします。
 次に、ライティングプロジェクト推進事業についてですが、ふるさと応援寄附金活用事業として代表質問等でもお聞きになり、答弁でも触れられているところですが、開催について、日程や時間帯等を含む予定をお聞かせください。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 原田総合政策部長。
             〔総合政策部長 原田智弘君 登壇〕
◎総合政策部長(原田智弘君) よろしくお願いいたします。
 山本議員のライティングプロジェクト推進事業に関するご質問についてお答えいたします。
 さきの代表質問で辻議員にもお答えいたしましたとおり、本市の観光は、大阪や京都、名古屋などからのアクセスがよいことから、滞在時間の短い通過型の観光地となっておりまして、観光客による地元経済波及効果を高めることが課題であると考えております。
 昼間は一定の観光客でにぎわう八幡堀周辺に、夜の魅力を創出するプロジェクトにより滞在時間の延伸並びに宿泊客の増加、地域の活性化のみならず、伝統ある歴史資産である八幡堀などへの郷土愛の醸成を目的として、ライティングプロジェクトを企画しているところです。
 日程や時間帯でございますが、秋のイベントとして定着しています八幡堀まつりが開催される予定でございます10月の中旬ごろから2週間程度を開催期間とし、時間帯は八幡堀まつりと同様に午後6時ごろから午後9時ごろまでとすることを考えております。
 八幡堀まつりは、市民が誇りと愛着を持つ地域づくりと、交流人口の拡大による文化及び地域経済の活性化に寄与することを目的に、平成9年から近江八幡観光物産協会の主催で開催されております。このことから、八幡堀まつりとの連動的な開催による相乗効果を図ってまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 最新のデジタル技術を前面に押し出した事業展開を考えておられるようですが、それはどういったものを想定しておられるのか、ご答弁をお願いします。
○議長(北川誠次君) 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 具体的な内容といたしまして、八幡堀周辺の景観を生かしつつ、最新のデジタル技術と芸術性を融合したライティングやプロジェクションマッピングなどにより、本市の歴史的・文化的なストーリー性を持たせた演出を検討しております。
 なお、本プロジェクトは、一過性のイベントとして実施するものではなく、年間を通じた観光客の誘客ツールとして、また市民の憩いのスポットとして、恒常的なライティングのあり方検討も視野に入れ、実施するものでございます。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 最新のデジタル技術を八幡堀において行うということですが、この企画自体には、地元からの要望であるとか関係団体等の声を吸い上げてのものとは受け取れず、本当に望まれているものとは伝わってまいりません。
 連携をとってと前の質問者には答弁もされていますが、予算化を上程された現状においては、連携が全く見えないのが現状ではないでしょうか。
 これからの質問は個人的な思い入れが強いとの批判も出るかもわかりませんが、私はここが肝の一つであると考えておりますので、お許しをいただきたいと思います。
 まず、プロデュースをされた理由の中や審査の過程において、どれほど町に対する思い入れが評価の対象となったのか。言葉が適切かはわかりませんが、リスペクト、先人、町に対する敬いの心、文化の継承も、八幡のまちづくりの中で大切なものであると私は思っています。
 そうしたことを踏まえた中で、これからの展開としてはどのような方向性を目指そうとお考えなのか、ご答弁をお願いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 本プロジェクトは、本市の課題解決と市民満足度を高める事業の実施を目的としたふるさと応援基金を活用いたしまして、観光客の長時間滞在でありますとか、あるいは宿泊客の増加による地域経済への波及効果を高めるため、地域の魅力を発信する事業として、市が主体となって企画をしているところでございます。
 町のライティングは、地域の協力が不可欠でございまして、協働でつくり上げる地域に密着したまちづくりと、伝統ある歴史資産である八幡堀への郷土愛の醸成につながることを目指し、プロジェクトを推進してまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) さきの答弁でもありましたように、今までの八幡堀を中心とした光のイベント八幡堀まつりは、観光物産協会さんが中心となり、いろいろな団体、地元商店街などのご協力のもとに、台風や雨風のため中止などもありながら、でもアナログの世界観、ろうそくの危うげな炎を大切に開催されてきたことに敬意を払うものです。それが八幡堀の持つ風情に合うと考えられてのご努力であったのではないでしょうか。
 そういった考え方や事業展開をどのように捉えた結果、このたびのデジタル化を考えられての議案上程になったのか、いま一度お答えをいただきたいと思います。
○議長(北川誠次君) 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 今回のライティングに関しましては、先ほどの初問でもお答えをさせていただきましたとおり、八幡堀周辺の景観を生かしつつ、最新のデジタル技術と芸術性を融合したライティングやプロジェクションマッピングなどにより、本市の歴史的・文化的なストーリー性を持たせた演出を検討しております。
 八幡堀まつりでの温かみのあるイメージを損ねることなく、和のテーストを存分に取り入れたライティングを考えているところでございます。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) ある意味では、長期間です。生活空間でもあり、地元の住民の協力は不可欠なものであると考えます。
 八幡堀周辺には、八幡堀を守る会を初め、長年景観やまちづくりに取り組んでこられた団体、住民も多くおられます。
 このたびのことでは、何よりも、日ごろより八幡宮周辺の交通渋滞、安全に取り組んでおられる地元の自治会、企業等の団体で構成された市道白雲宮内線交通安全対策協議会のご理解は不可欠になるのではないでしょうか。春、秋の行楽期には、駐車場規制等に長年取り組まれた実績のあるメンバーの方々でもあり、現在も通年の交通規制を住民の安全のため目指す等、精力的に活動をしておられます。
 この市道周辺は、観光客、また通学道としての安全問題を含め、解決を見ていない諸課題が累積し、議場においても長年何度となく指摘されてきた地域であります。どうぞ、市長部局としても密接な関係を構築し、話し合いをしていただきますようお願いしておきます。
 八幡堀まつりにおいては、駐車場、交通渋滞、安全対策は重大な問題ですし、ましてこのたびは1日、2日ではないのです。現状において、生活の場、生活道路における安全対策、また駐車場問題についての考えのご答弁をお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 今回の秋のライティングにつきましては開催期間を2週間と想定しておりまして、議員ご指摘のとおり、開催に当たりましては、長年景観保全やまちづくりに取り組んでこられた八幡堀を守る会や、周辺の交通安全対策に取り組んでこられた地元自治会、事業者、地域住民の皆様のご理解は必要不可欠であり、ご理解を賜りながら事業を進めてまいりたいと考えております。
 また、期間中の交通安全、渋滞緩和につきましては、市営小幡観光駐車場の営業時間の延長や臨時駐車場の確保等も検討しながら、交通安全、渋滞緩和に向けて取り組んでいきたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 八幡堀まつり等における交通安全は、地元として大変重要な問題になっていますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 確認のために、さきの屋外広告物条例とのかかわりですが、さきの答弁から見られているように、このようなイベントが条例で規制を受けないのか、一時的な事業、イベントとしての把握をされ、規制の対象ではないとされているのか、また、ほかに制約を受けるような規則、例えば、伝統的建造物群保存地区や風景づくり条例等には当たるものではないのか、もう一度ご答弁をお願いします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 さきの副市長答弁でもお答えをいたしましたとおり、一時的な事業となりますことから、本プロジェクトは屋外広告物条例に規制されるものではございません。また、今回の事業に関しましては、伝統的建造物群保存地区保存条例や風景づくり条例に抵触するものではございませんが、今後もプロジェクトを推進するに当たりまして、関係機関に確認をしつつ、コンプライアンスを遵守しながら、必要があれば手続等を進めてまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 町のあり方、伝建の考え方、まちづくりの根本姿勢に沿うものであることが必要であります。
 伝統的建造物群保存地区規則等、また伝建審議委員会とこのライティングプロジェクト事業との関連性、位置関係をどのようにお考えなのか、まだ少し理解ができません。
 我が市が、デジタル世界の最先端の都市間競争の先頭を目指すべきかどうかですが、これも言葉が適切なのかどうかは別として、一周おくれのトップランナーの位置づけの似合う町が近江八幡市であり、八幡堀であるとの思いであります。
 八幡の伝建地区は、映画村的なセットではなく、そこに生活のある文化です。きらびやかなつくりものや、まねをすることによる人集め、集客でなく、本物であるからこその八幡の世界観が醸し出され、その町の文化を学びに来る、町の光を感じに来る、本当の意味の観光につながるものをつくり上げようとの思いを根底にしたものが八幡のまちづくりです。そういったまちづくりであったはずです。
 進取の気象の富んだ土地柄でもあり、新しいことを拒否し、古いことだけがよいなどとは申しませんが、まちづくりという捉え方の中での考え方、なぜ今最先端を、デジタル技術を使おうとされるのか、市民、住民が理解できる価値観に基づく説明は必要であります。
 このことこそが本当に大事であるとの思いでありますので、何度もで申しわけありませんが、八幡堀に対する市長部局のしっかりしたお考え、方向性をいま一度お聞かせいただきたいと思います。
○議長(北川誠次君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 山本議員の再問にお答えを申し上げます。
 何か議員に、ちょっと誤解があるかなというような印象を持ちますので、私から回答させていただきます。
 デジタル技術ということを申し上げても、ディズニーランドとかラスベガスのようなイメージを持っていただくと、ちょっと間違いかなというふうに思います。
 伝統的、今デジタル技術含めまして非常に進んでおりますし、この近江八幡の歴史的文化をどのようにそれらを使い、まさに議員おっしゃっていただいたような、これまでの長い歴史をしっかりと踏まえ、その雰囲気をどのように現代的によみがえらせるかということでお考えいただければ、ありがたいと思います。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) まちづくりそのものをしっかり把握した上での事業展開をよろしくお願いしたいと思います。
 以前より八幡堀の保存活用されている関係者の方々から、ふるさと納税において、八幡堀のために使ってくださいとの使途目的があるにもかかわらず、八幡堀のために使われているとは思えないとの不満の声をお聞きもいたしておりました。
 このライティングプロジェクト事業をもって、もしも、ふるさと納税の八幡堀の使途目的に即して八幡堀のために使ったと言われたのでは、不服に感じ、腹立ちを覚える関係団体の方、地元住民、市民の方々も出てまいると思いますし、納税された方の多くは、このような使われ方を望んでおられるとは考えられません。これからも子孫に残せる八幡の文化、しっかりした景観保全を望んでおられると考えるのが当然であると思います。
 ふるさと応援基金の事業として、国県支出金650万円を含め、総額1,300万円と上程された事業です。イベントが市民にも定着してと言われる以上は、単年度ではないこととなりますが、継続に耐え得る財政基盤の考え方について、こういったことを含めて、ふるさと納税とこの事業の関係について理解のできるようご説明をお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
 今回のライティングプロジェクトは、八幡堀やその周辺に夜の魅力を創出することにより、観光客の滞在時間の延伸や宿泊客の増加による地域経済の活性化を図り、また、一過性のイベントとして実施するものではなく年間を通じた観光客の誘客ツールとして、また市民の憩いのスポットとして、恒常的なライティングのあり方を検討する。こういうことも視野に入れて実施いたしますので、伝統ある歴史資産である八幡堀への郷土愛の醸成につながるものとして、まさしくふるさと納税の使い道としてふさわしい事業であると考えているところでございます。
 継続的な財政基盤の考え方につきましては、常設化を目的に検討しており、今回のふるさと納税の活用、国等補助メニューを活用しながら、継続的な取り組みをしていきたいというふうに考えております。
○議長(北川誠次君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 山本英夫議員の再問にお答えを申し上げます。
 今、歴史的、文化的さまざまな資産の保存ということで、国も大きく方針を変えました。つまり、活用しながらどのように保存していくかと。この活用とその地域の経済の発展なくして文化財を最終的に守り切ることはできない。こういう考え方に、国も至ったということだと考えております。
 したがいまして、古いものをうまく生かしつつ、そして保存しつつ、それをどのように多くの方に知ってもらい、そこを活用し、そこの地域を活性化していくかということが重要だと思います。そういう中で、今回、一つの試みとしてこのプロジェクトを企画しておると、このような理解をしていただければというふうに思います。
 したがいまして、この八幡堀という非常に大事な資産を将来に向けてしっかりと守り育てていく、その企画の一つとしてお考えいただきたいと思います。
○議長(北川誠次君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 動態保存の考え方は、八幡のまちづくり、八幡堀にもとから生かされてきたものだと思います。根底の、根幹のずれることのないよう、まちづくりに生かしていただきたいという思いでございます。
 ヘドロが堆積し、ごみが捨てられ、水草が繁茂し、悪臭が問題とされていたときに、堀は埋められた瞬間から後悔が始まると、青年会議所の方が、また住民や市労連の方々が堀の中に入り、みずからの手で除去作業をされたことにより残された資産です。
 まちづくり協議会、自治連合会の事業継承により修景保存、動態保存がされてきた八幡のまちづくりのシンボルであり、全国でも市民活動の原点の一つと考えられ、位置づけをされている八幡堀保存運動です。そういった思いについてどのようにお考えなのかが、少し理解ができないものがあります。極端な言い方を含んでいるかもしれませんが、格子の幅のセンチ、ひさしの高さ制限、色や材料にまで、一般住民の方がお持ちの建造物に対してまで協力を仰いでいるのが伝統的建造物群保存地区であります。住民理解が得られてこそ守られる文化であります。
 八幡堀は、市民活動の原点であり、重要文化的景観、重要伝統的建造物群保存地区の大切なシンボルであります。行政であれば、このような場所でも何事も許されるかのような感覚が残されることのないよう、細心の注意をしていただきたいと考えております。
 八幡の文化を支えてきた八幡の大切な財産であります。根底の流れ、視点を間違えることのない、住民理解の得られる慎重なお取り組みをお願いし、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(北川誠次君) 以上で山本英夫君の個人質問を終わります。
ご利用について
  • この議会中継は近江八幡市議会の公式記録ではありません。
  • 映像配信を多数の方が同時にご覧になった際に、映像が正しく表示されない場合があります。
  • 「近江八幡市議会インターネット議会中継」に掲載されている個々の情報(文字、写真、映像等)は著作権の対象となります。近江八幡市議会の許可なく複製、転用等を行うことは法律で禁止されています。
  • 許可無く放送を中止させていただく場合がございます。