近江八幡市議会
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竹尾 耕児 議員
令和2年第3回(9月)近江八幡市議会定例会 9月9日(水) 一般質問
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内容
会議録
令和2年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月9日(水) 一般質問
竹尾 耕児 議員
(1)八幡堀の浚渫について
①県で浚渫の予算化が実現したことを受けて、市としての現況の把握と支援体制について
(2)不妊・不育症支援について
①調査検討結果について
(3)教職員の超過勤務改善について
①近江八幡市の超過勤務の現状について
◆10番(竹尾耕児君) 皆さんこんにちは。チームはちまんの竹尾です。マスクで少し声が聞こえにくいといけませんので、マスクは外させていただきます。
それでは、私の個人質問を始めさせていただきます。
個人質問の前に、小西市長並びに田村市民部長、今回、回覧板でコロナの人権侵害やめましょうというような配布をしていただきまして、大変うれしく思います。また、市の姿勢、心強く感じております。ありがとうございました。深く感謝申し上げます。
ただ、実際まだまだコロナ禍における人権侵害の状況というものは非常にひどいようですね。私も漏れ聞くところによりますと、県内で発生しました介護関連施設のクラスターについてなんですけれども、誹謗中傷の電話が鳴りやまないという状況があったというふうにお聞きしております。
どうしても、さきの議会でも質問させていただきましたが、不安と、また苦しい状況、また間違った正義感がふとした瞬間に攻撃的な目を向けるという、これは一つ差別の形の一つではあるんですけれども、まだまだ苦しい状況、また介護施設に入所されている方や、またそのご家族についても非常に痛ましい事態になっておるということ、まだまだコロナの感染予防と同時に、まだまだ人権侵害も予断を許さない状況であるということをお聞きしております。
一度だけにはとどまらず、今後も継続して啓発はよろしくお願いしたいと、このように思います。
また、そうした私から見ると愚かしい行為が純度を高めて子どもに伝播することを非常に危惧をしております。子どもが今かかって、学校を休まなければいけないという状況になったときに、子どもというものは非常に純度が高いまま大人の間違った感覚を受け止めてしまいますので、非常にいじめに転化しやすい、そうした危険性もはらんでいる。こうしたコロナの人権侵害の状況下にあります。
これは、私からのお願いなのではありますが、日岡教育長、また市長で、12月8日というものが世界人権宣言が発令された日で、その8日を挟む1週間を人権週間としております。ぜひ全市を挙げて、学校現場では人権教育という場で、そして市におかれましては市民啓発という場でしっかりと、これはキャンペーンを打ってコロナの人権侵害を撲滅していこうということを訴えていっていただきたいと、このように思います。
前置きが少し長くなりましたが、私の個人質問に入らせていただきます。
今回、私は3点において質問をさせていただきます。3点とも非常に前々から課題として議論させていただいてきた内容でございます。
まず1点目、八幡学区の諸課題につきまして、中でも八幡堀のしゅんせつについて、1点目、質問をさせていただきます。
暗いニュースが多い昨今ですが、私の元に非常に明るいニュースが飛び込んでまいりました。私どもチームはちまんも訴えてまいりました八幡堀のしゅんせつ、中のヘドロを取り出すこのしゅんせつについて、県が予算化を実現できたということを聞きまして大変喜んでおります。
市としましても、ぜひともこの県のしゅんせつ予算について応援をしていっていただきたいと、このように思っております。
と申しますのは、八幡堀のしゅんせつは何度も都市整備部さんとは議論をさせていただきましたが、こうした河川しゅんせつとしては非常になかなか珍しいレアなケースの予算化です。
以前も回答等ではいただいておりましたが、しゅんせつというものは治水や利水、いわゆる暴れ川を抑えるためのしゅんせつというのが非常に多いようで、そこに優先順位がつくため、景観、歴史的な風土を守る、景観としてのしゅんせつには予算がつきにくいという見解がなされていましたが、これが一転して八幡堀、八幡川のしゅんせつについて予算がついたということで、これは後戻りせずに、県としてはぜひ実施をしていっていただきたいと、このように考えております。
市としても同じ思いを持っていただけるのかなと思っておりますが、市が現在把握している堀の現況、また県が示されているしゅんせつの概要と、また課題についてありましたらお尋ね申し上げます。
以上、初問とさせていただきます。
○議長(片岡信博君) 当局の回答を求めます。
栄畑都市整備部長。
〔都市整備部長 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 竹尾議員ご質問の八幡堀のしゅんせつについてお答えいたします。
八幡堀のしゅんせつは、長年にわたり地元の皆様から要望をいただいており、平成30年10月には、八幡学区自治連合会、近江八幡観光物産協会、八幡堀を守る会の連名による八幡堀のしゅんせつの要望を受けるとともに、要望された団体と共に要望活動を実施してきたところでございます。
県もこの要望を受けて、昨年度、中川橋から北之庄町間において100メートルピッチで堆積土の調査を行っていただきました。その結果として、本町橋からかわらミュージアム付近までの間で、堆積が確認され、最大で50センチ程度と報告をいただいております。
今年度の事業説明で、県から、30センチ以上堆積している本町橋から青屋橋区間を中心に、3年計画でしゅんせつを実施していただく説明を受け、8月上旬に、八幡学区まちづくり協議会、連合自治会等の代表者の方々と滋賀県、市において調整会議を開催し、八幡堀しゅんせつの協議会を立ち上げ、滋賀県で実施されるしゅんせつ工事と連携し、八幡堀の環境整備を推進していくことで合意をいたしました。
課題といたしましては、しゅんせつ方法、しゅんせつ時期、ヘドロやオオカナダモの仮置場等など、まだまだ解決しなければならない課題があると認識しております。
○議長(片岡信博君) 回答漏れはありませんか。
質問はありませんか。
竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
非常に県としても、私もこの事前の調整の協議には末席で報告を聞かせていただいていたのでありますが、県としても、どうも学区民さん中心に市民を巻き込みながら進めていきたいという思いをお持ちのようです。
関係団体あるいは市民の皆さん、また背割り排水等いろいろな課題もありますし、県もしっかりと周知、説明をしながら、そしてまた学区民や、あるいは市との連携も丁寧に図りながら進めていきたいと、このように申されていたかと記憶をしております。
こうした県の姿勢を私は大変評価をしておりまして、市としてしっかりと支援をしていただきたいのですが、今後、その支援の態勢、特にヘドロとかオオカナダモの仮置場なんていうことになると、やはり市がどれだけの情報をお持ちなのかというようなことも県と連携を結んでいかなければならないと思いますが、こうした支援体制について何か協議が行われていれば教えてください。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
栄畑都市整備部長。
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 竹尾議員の再問にお答えをいたします。
8月に開催をいたしました説明会で、課題として、やはり一番大きなものにつきましては、議員ご指摘のしゅんせつをいたしましたヘドロやオオカナダモの仮置場の問題であると考えております。
先日の説明会の後に、市から借地させていただけそうな地権者の方に連絡をさせていただいたところ、一定のめどがつき、県への報告もさせていただいたところでございます。
今後も、事業を進める上で様々な課題が出てくるとは思いますが、協議会とも連携しながら課題解決に向け取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(片岡信博君) 竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
早速迅速な動きを取っていただいているようで非常に感謝申し上げます。
八幡堀につきましては、八幡堀を守る会の皆さんでありますとか、また学区が八幡堀を一斉清掃の日なんかも設定され、市民みんなの手で守ってきた、そして八幡学区においては一つシンボリックな景観の一つになっていることも事実でございます。
県が進めるからといって、市は無関心でいるというわけにはいかないと思います。今後も、特に周囲への住民への周知でありますとか、またその合意形成に向けて、丁寧な歩みを進めていかなくてはいけないのかなと、このように感じておりますので、市としてもあらゆる情報を県にも提供していただきながら、役割分担をしっかりとして進めていっていただきたいと、このように思います。大変うれしい回答いただきましてありがとうございます。
この質問についてはこれで閉じさせていただきます。
次の質問に入ります。
不妊・不育症支援についてです。
こちらも先ほどの八幡堀のしゅんせつの質問と同じように、今年度3月の代表質問の中で質問をさせていただきました。
不妊・不育症の支援、具体的に申し上げると、妊婦健診の回数を、現行14回というのが公費負担なんですけれども、4回分を追加して、補助券をという形で追加して、延べ18回の健診を受けられるようにしてはどうですかと、このような質問でございました。
分かりやすく申し上げますと、不育症あるいは不妊症を克服して次の妊娠に到達できた妊婦さんにつきましては、非常にその妊娠における不安や、あるいはそのストレス、また流産を起こしてしまうんじゃないかというような不安障害などを抱えながら、大事な初期の妊娠期を過ごさなくてはいけないという状況があるということです。
そこで、さきの議会で提出させていただきました産婦人科の診療ガイドラインによりますと、そうした不安やストレスを少しでも和らげるためにテンダーラビングケア、優しさで包むように妊婦さんをケアしていきましょうと、そのためには頻回の妊婦健診の受診を進めていきましょうというようなことが書かれてありました。
ですので、妊娠の初期段階では月一度の妊婦健診をこうした補助券を入れることで2週間に1回、安心して公費負担で妊婦健診が受けられるということに大きなメリットがあるのではないかと。
また、妊婦さんの中には、不妊や不育と闘っておられる妊婦さんにつきましては、大病院で健診を受けることが多いですので、やはりパート、お仕事を休んでいかなくてはいけない。そうしたところで経済的な影響もあるということですので、ぜひこの14回プラス4回の補助券についていかがですかと、こういう旨の質問を3月の代表質問でさせていただいたわけです。
そのときも青木部長の答弁から、少し調査検討させてくださいと、こういう旨の回答をいただいておりました。そして、この半年がたってこの9月議会で、調査検討の結果、どのように市として判断をされるのか、お尋ねを申し上げます。
以上、初問とさせていただきます。
○議長(片岡信博君) 当局の回答を求めます。
青木子ども健康部長。
〔子ども健康部長 青木勝治君 登壇〕
◎子ども健康部長(青木勝治君) 竹尾議員の不妊・不育症支援についてのご質問にお答えをいたします。
令和2年3月議会において竹尾議員からご質問いただき、当事者の方々の思いや悩みの実態などについてご教示いただき、また対策についてのご提案もいただきました。
調査研究を行う旨の回答を踏まえて、その後、さらなる情報収集に努めておりましたところ、国において第4次少子化社会対策大綱が令和2年5月29日付で閣議決定されました。
今後5年間の方針として、不妊、不育症治療に関する情報提供や相談体制の強化、治療の経済的負担を軽減するため、今年度実態調査を行い、効果的な治療には公的医療保険の適用を検討するなど、支援の拡充が示されております。
少子化対策として明確に不妊、不育症支援を進めていくという国の方向性を踏まえて、本市においても新たな不妊、不育症支援策の先取りの一環として、ご提案のありました妊婦健康診査の回数をこれまでの14回の公費負担に加えて、妊娠初期の段階で頻回に受診できるよう4回追加する支援を行いたいと考えております。
このことにより、これまで行ってまいりました着床までの経済的支援と助産師による妊娠期の精神的ケア支援と併せまして安定した妊娠の継続、流産等の防止、不安の緩和につながり、妊婦が安心して過ごせる環境づくりが図られ、当事者の期待に応えることができるものと考えております。
なお、この妊婦健康診査受診券の追加支援策について、今後具体的なスキーム等を固め、次年度に向けて取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございました。
私のこの質問にしては、本当に120点、満額の回答をいただいたと、このように思っております。14回の、一般的に国が推奨するところから、しっかりと4回分の補助券を足すことで早い段階から頻回の健診ができると。こうしたことが実現したことを本当に感謝申し上げますし、早急な制度設計を含めて早急に実現していただけるよう、このようにお願いを申し上げます。
今、青木部長答弁ございましたが、全国市町の例を見ますと、まだ95%もの自治体がこうした施策については未実施の状態であります。僅か5%の自治体しかこうした妊婦健診の公費負担の補助ということをなされておられないということです。
もちろん、滋賀県19市町ありますが、19市町でも第1号が近江八幡市になります。非常に喜ばしい反面、喜んでばかりもいられないのかなと思います。私は、このデータ、平成27年のデータなんですけれども、1,661もの自治体がまだ14回という最低限の公費負担しか認められていない現状を目の当たりにしまして、なぜ私たち政治は、あるいは行政はこうしたところに日が当たらなかったのか、光を照らすことができなかったのかということを考えました。
やはりなかなか声を上げられないという実態がある、またその医療的な見解が追いついていなかったということもあるかもしれませんが、やはり私ども議会あるいは当局も、特に男性である私たちがこうした問題にもっともっと関心を持って、当事者意識を持って考えていくことが大切なのではないかと、このように思いました。
一隅を照らす声なき声に耳を傾けるということは、こうしたなかなか聞き取りにくい面もあるかもしれませんが、こうしたところにしっかりと支援を押さえる、入れていくということが大切なのではないかと思います。
私自身も本当に悩みながら、また勉強させてもらいながら提案をさせていただきました件でございますので、ぜひ当局もしっかりと確実に前進をしていっていただきたいと、このように期待を申し上げ、この質問は閉じさせていただきます。
3点目に、教職員の超過勤務の改善について質問をさせていただきます。
皆さんお手元に資料を配付されていますでしょうか。「先生の明日」という9枚物、非常に長大な資料になってしまったんですけれども、「熱血教師は40歳で死んだ」という非常に悲しい記事でございます。これは神奈川新聞がインターネット上で配信しておったニュースでございます。
教職員の超勤の改善、課題についてはこれまでも何度か議論があり、方々の、国会も含めて議論があったかと思いますが、2018年度の厚労省の報告による教員の平均労働時間は1日11時間17分と厚労省は発表しております。一月当たりに換算しますと、時間外の勤務は平均77時間と、このように非常に超過勤務がとんでもない状況になっておるわけであります。
中学校教員の場合ですと57.7%、およそ60%の方がこうした状況にある。小学校教員の場合は33%、この方たちが過労死ラインを超えて今もなお働き続けているというわけでございます。
こうした教員の苛酷な状態というものはテレビ等でも話題になっており、皆様もご承知のことかと思います。また、解決方策に向けて種々の議論が交わされてきたわけでもありますが、なかなか抜本的な解決策は見いだせていないのではないかというのが私の認識でございます。
今回、本市に勤務されている教職員の先生方の現状は、今どのような状況になっているのか。まず、本市の超勤の実態についてお尋ねをいたします。
以上、初問とさせていただきます。
○議長(片岡信博君) 当局の回答を求めます。
日岡教育長。
〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇君) 竹尾議員ご質問の近江八幡市の超過勤務の現状についてのご質問にお答えいたします。
市内小・中学校の1か月ごとの平均超過勤務時間は臨時休校であった4月、5月は大幅に減少しており、4月は昨年52時間に対して今年16時間、5月は昨年54時間に対して今年14時間でした。
しかしながら、学校を再開しました6月は、昨年53時間に対して今年48時間、7月は昨年43時間に対して今年は46時間と、ほぼ昨年と変わらない状況です。
また、ご存じのように、新型コロナウイルス感染症予防のため、今まで以上に丁寧な健康診断の実施や消毒などの業務が加わったこともあり、超過勤務時間だけでは表せない心身への負担も心配しているところです。
国が昨年12月に公布しました公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法、いわゆる給特法の一部を改正する法律において、教員の業務量の適切な管理等に関する指針を定めることとされました。
このことを受けて、別に定められた指針の中で、1か月の時間外在校等時間について45時間以内とするように位置づけられ、この令和2年4月から適用しているところです。
しかしながら、4月から7月の超過勤務時間を平均すると、1か月当たり45時間以上の超過勤務をしている教職員の割合は、小学校では29%、中学校では38%となっており、多くの教職員が上限時間を超えている実態があることから、教職員の労働環境の改善に向けて有効な対応を行っていく必要があると考えております。
○議長(片岡信博君) 回答漏れはありませんか。
質問はありませんか。
竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) 教育長、ありがとうございました。
近江八幡市でも、全国と同様に非常に厳しい勤務の状況が続いているということが確認できました。
官公庁や一般企業と違って、学校の先生というものは基本的には残業代というものはありません。教職調整手当というのが給料の4%の額でそれに充当をされていると。ですから、基本給の中に調整手当の4%がついていると。じゃあ、この4%の根拠は何かというと、月の平均超勤の時間が9時間というところを4%となっているわけですが、実態としてはそれの10倍に近い実態の超勤が今あるということです。
なかなか学校の先生といいますと、一般企業と違って売上げというものはございません。また、残業、残って仕事をされている際も業務命令という形で残っておられるのかどうかというのも曖昧なところが非常にこの超勤問題を複雑にしておるところであります。
この仕事があるから残ってくださいねというのを管理職から普通は指示されて残る、これが残業なんですけれども、その線引きが非常に曖昧というところ、残らざるを得なくて残っているのか、あるいは自発的に残っているのか、この線が非常に分かりにくいというところが恐らく学校の先生自身もついていない。
業務命令で残っているのか、好きだから残っているのか、仕方なく残っているのかという、この辺、いわゆる超勤についての細かな線引きというのがなかなかできない、しにくいという状況もあります。
もちろん、この教育委員会として、こうした実態はおつかみのことだと思います。この超勤の改善のため、近江八幡市教委として具体的な取組、何を、どんな取組をされているのか、また今後取組予定のものがあれば教えてください。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
日岡教育長。
◎教育長(日岡昇君) 竹尾議員の再問にお答えしたいと思います。
近江八幡市では、平成29年度から近江八幡市教職員働き方改革推進委員会を設置し、教職員が健康で生き生きと働くことができ、子ども一人一人と向き合う時間を確保するための方策を検討してきました。
これまでの協議を踏まえ、昨年10月に近江八幡市立小・中学校の学校における働き方改革取組方針・計画を策定し、市内小・中学校の教職員に周知したところです。
この取組方針・計画の中で、5つの重点項目を掲げ、教職員の超過勤務時間の縮減も含め、働き方改革に取り組んでいるところです。
具体的には、1つ目として、学校業務の効率化や運営体制の充実です。
平成31年度に校務支援システムを導入し、成績処理等の事務処理の効率化などを進めています。
また、スクール・サポート・スタッフを年度当初2名増員したのに続き、コロナ対応として現在は全ての小・中学校に各1名配置し、教員の負担軽減に努められるようにしています。
2つ目は、専門性を持った人材を生かし、チーム学校を推進することです。
市費で配置しているスクールソーシャルワーカーの配置時間を年間120時間拡大しました。この結果、各小・中学校で課題を抱える子どもに福祉的な視点でも効果的に支援が行えるようになるなど、主に学級担任の業務改善につながってきました。
また、今年度から学校司書は1名増員し4名に、特別支援教育支援員は3名増員し32名に、部活動指導員は1名増員し4名になっています。
様々な教育活動の場面で、専門性を持った人材を活用することでチーム学校としての学校の教育力、組織力を高める取組を進めております。
3つ目は、家庭や地域に教職員の労働実態を知っていただくとともに、家庭や地域の力を生かすことです。
その方法として、コミュニティ・スクールへの移行を進めています。今年度は、市内16校のうち12校がコミュニティ・スクールへ移行となり、来年度には全ての小・中学校で完全に移行する予定です。
学校と地域住民などが力を合わせて学校運営に取り組み、地域の協力を得ながら効率よく教育活動が進められると考えています。
このほかに、働き方改革に係る協力依頼文書を保護者や地域、また関係各課に配布し、働き方改革への取組に対して理解を求めるとともに、協力をお願いしているところです。
4つ目に、教職員の勤務時間の管理と改善です。
毎月学校における教職員の超過勤務時間を集計し、校長に報告しています。1か月の超過勤務時間が著しく多い教員には、個別の面談等で心身の状態を把握したり業務分担を見直すことも求めています。また、放課後に効率よく業務が進められるように、勤務時間外には電話を自動音声メッセージに切り替えるよう整備を進めているところです。
最後、5つ目には、教職員の意識改革です。
各学期に1回、働き方改革推進月間を設定し、市内全体で取り組んでいます。また、市内各校のすばらしい取組を共有することで各学校での働き方の意識を高めるようにしています。
今後の取組としては、初問でもお答えしましたように、業務量の適切な管理等に関する指針で求められている勤務時間の客観的な把握ができるように対策を講じることと考えています。
現在、勤務時間の把握は自己申告によるものとなっていますが、現在使用している校務支援システムを活用して、出退勤を入力することで勤務時間を把握できるよう早急に整備していきたいと考えております。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
働き方改革の推進協議会ですか、こうしたところで、現場の先生方も入っておられると思います。また、管理職の先生方も入っておられると思います。なかなか学校の働き方改革というのは、外野といいますか、外部から早く帰りましょうというような制度を設けても、なかなか先生方の意識が育ってこない、ついてこないとうまく合わないと。
そうした中、そうした背景がある中で、働き方改革の推進協議会に現場の担当の先生方が入っておられるというのは非常に喜ばしい、進歩的な取組ではないかなと、このように思っております。
そこで今教育長からもありましたが、改正給特法というのが政府の中で成立をしたわけなんですが、この改正給特法、いわゆる学校の先生方のお給料はこうですよと、教職の調整手当の4%なんかもそこでうたわれているかと思うんですけれども、今回改正されました改正給特法というのは、大きく2点、大きな改正点としてあるわけです。
1点目は、時間外の勤務上限を月45時間、年間で360時間にしましょうということが、これは法律で定められました。ですので、これは守っていかなければいけない。現状、月77時間とか80時間を超えるような実態がある中で、45時間、半分ぐらいにしましょうということが上限として定められました。これは非常に大きな改正点の一つだったと思います。
もう一つが、1年単位の変形労働時間制の適用ができるという条文でございます。この変形労働時間制というのですが、私最初調べたときに、いいじゃないかと、最初はちょっと思ったんです。
というのは、私も教員の経験がありますから、5時、6時、7時なんていうことはざらでした。成績つける前には8時、9時、10時というようなこともありました。保護者対応が8時から始まるとか、あるいは早朝の7時から始まるとか、そういうこともありましたし、子どもたちは8時に来ますので、出勤時間が8時15分や20分に設定されていても、子どもたちは8時にはもう来ているので、その前には朝学習の準備などもしなければいけない。また、退勤時間は4時50分なんですけれども、子どもたちの完全下校は中学校だと5時半に設定されているんですね。だから、退勤時間を守って先生方がみんな帰ってしまうと、子どもたちは完全下校が5時半、どうしても超勤を実態としてせざるを得ない状況が学校現場にはあります。
ですので、私はこの改正給特法の変形労働時間制を見たときに、この変形労働時間制というのは、今4時50分です、それを5時50分まであるいは6時50分まで認めます。こうすると、8時間労働が10時間労働になります。この10時間労働した分を夏休みなど取れるときに指定休としてまとめて休んでくださいなというのが、簡単に言うとこういう労働時間なんです。
しかし、この変形労働時間制、最初はいいと思っていたんですけれども、ちょっと現場の先生たちに聞き取りをしていきますと、どうも現場の受け止めというものは芳しくないようです。実態をお聞きしますと、変形労働時間制が導入されることによって、今まで超勤だった部分が労働時間としてカウントされるわけですよね。ということは、ブラックというとちょっと言い過ぎかもしれませんが、苛酷な状況が労働時間内にむしろ認められてしまうということが背景としてある。
でも、そこで私は素朴な疑問をぶつけたんです。夏休みで取ったらいいじゃないですか、その分。ところが、返ってきた返答は、有休取得率どれぐらいか知っていますかと、夏休み私、夏季特休も1日残していますとか、そうしたような返答が返ってきました。
これは、変形労働時間制というものは各都道府県によって制定ができるできない、また各市町に判断、市町の市教委によって、あるいは学校単位によって判断ができるということになってくるかと思いますが、この変形労働時間制というものが、私は超勤改善の隠れみのになってしまうのではないかという心配があります。
市として、今、近江八幡市教委として、変形労働時間制の適用についてどのような認識をお持ちか、お尋ねします。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
日岡教育長。
◎教育長(日岡昇君) 竹尾議員の再問にお答えします。
ほぼ回答を言っていただいたんですけども、こちらで準備した答弁を読ませていただきたいと思います。
初問で回答しましたとおり、令和元年12月に公布されたいわゆる給特法の一部改正に係り、この令和2年7月17日に給特法施行規則が公布され、休日のまとめ取りのための1年単位の変形労働時間制の活用について詳細な内容が示されました。
目的としては、長期休業時間において休日を集中して確保することで教育職員の休息の時間を確保し、このことが児童・生徒に対して効果的な教育活動につながるとともに、教職を魅力ある職と捉え、人材確保につなげ、学校教育の水準の維持向上を図ることにあります。
一例を申し上げますと、4月5月の年度初めなどの繁忙期の1日の勤務時間を1時間程度増やすことで2か月間でおよそ40時間となります。この時間はおよそ5日程度の労働時間となるために、夏季休業に5日間勤務しない日をまとめ取りするというものです。
本制度の概要については、割り振られる1日の勤務時間の限度は10時間、1週間の勤務時間の限度は52時間とすること、また連続して勤務させる日数の限度は6日とすることとなっています。
また、この制度は一律に教員に課すものではなく、育児や介護等を行う者についてはこの制度を利用しなくてもよいこととなっています。
本制度を適用する場合、時間外在校等時間の上限については、1か月当たり42時間、1年間当たり320時間にするように学校の管理職や教育委員会が適切に勤務状況を把握することとなっています。
また、本制度は県が条例を制定すること、市教委が教育委員会規則に必要な規則を制定することが前提条件となっています。
この制度を利用すると、初問でもお答えしましたように、超過勤務時間は数字の上では減少するものと思われます。しかし、1日の勤務時間が長くなることで心身の疲労が蓄積される心配があります。また、ほかにも幾つか考えられる課題があります。
現在、各校では、長期休業期間でも個別の補充学習や登校日、中学校では部活動指導などで児童・生徒の対応を行っています。また、長期休業には教員の資質向上のための研修等も数多くあることから、現状としてこの制度を利用することは難しいと考えています。
また、この制度は全ての教育職員に一律に適用されるものではないため、個々の教員の勤務状態が異なり、学校や学年全体で行う職員会議や校内研究会などの業務を入れることができません。
さらには、この制度によって長期休業期間において勤務時間を割り振らない日を連続して設定することで、現在問題となっている年次有給休暇の取得がより困難になることも考えられます。
本市では、夏季及び冬季の長期休業期間に7日間以上の学校閉庁期間を取り入れ、年次有給休暇の取得促進を図っています。
しかしながら、令和元年度の年次有給休暇の取得状況は、小学校で10.1日、中学校で8.6日となっており、県が目標としている14日以上の取得から大きくかけ離れています。
本制度を利用することで、さらに年次有給休暇の取得率が下がることにつながることも考えられます。
このように、本制度を利用するには多くの課題があることから、この制度を利用するかどうかについては慎重に検討する必要があると考えております。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
ほぼ同じ考えということで、変形労働時間制については確かに大手一般企業のファーストファッションの大手企業さんなんかは導入されておられるようです。お客さんの来ない平日には少し勤務時間を短くして、土日にぐっと働いていただくというようなこともあろうかと思いますが、やはりそうしたことも店舗の売上げとか経営状況によって必要とされることでして、学校現場に単純に当てはまるかというと非常に複雑な状況であろうかと思いますので、導入について他の市町等の動向もあろうかと思いますが、近江八幡市はやはり近江八幡市の実態、まずは子どもの在り方、そして先生の働き方、それを第一に最優先に考えていただいて、この変形労働時間制については慎重に議論をお願いしたいと、このように思います。
先ほどから申しておりますが、教職員の超勤の実態であるとか、あるいは心身の負担について、この変形労働時間制はそれの改善にはならないと私は感じております。
ただ、日岡教育長もおっしゃっていましたように、数字上は超勤の時間が減少するんですね。ですので、非常に慎重な議論を求めていっていただきたいと、このように感じているわけでありますが、やはり抜本的には労働時間として認めましょうということではなくて、今現状無理が生じているこの労働環境について、どのようにてこ入れをしていくのか、このほうが私は心身の健康によって大事な議論になってくるのではないかと思います。
豊かな教育環境を提供しようと、これは近江八幡市、また議会でも皆さん感じておられることかと思いますが、この豊かな教育環境を提供する当の提供者である教職員の先生が非常に切迫した状況というのは何だか本末転倒な気がします。
先生方の中には、忙しいときには12時を回ってからおうちに帰られる、寝るためだけに家に帰っているというような先生方もおられると聞いています。
確かに、気持ちは分からなくもないです、頑張ってくれる先生ほど児童や保護者からの信頼を得ることができますし、やはり教職に立っていた立場としては、そこにはやっぱりお金に替えることのできない喜びがあるというのも事実だと思います。
しかし、先生である前に一人の健康な人間であるべきだと私は思います。国が進めているワーク・ライフ・バランス、三六協定にもあります8・8・8です。働く時間8、睡眠の時間8、私の時間が8と、こうしたワーク・ライフ・バランスや、また家庭人としての役割、子育てにしっかりと向き合ってもらわなければいけない、あるいはご両親の介護等々もあるかもしれない。そうした家庭人としての一面、そして地域社会の一員としての側面も教職員の先生にもあろうかと思います。
先生方が学校で頑張ってくださっている、こうした事実は歓迎されるべきものかもしれませんが、果たして本当にこの頑張りが、まず教師である前に人として健全な状態にあるのかどうかということは、しっかりと検証しなければならないと思います。
私個人の考えといたしましては、やはり今の状況はあり得ない。考え直さなければいけない。こんな働き方はおかしいと私は感じています。
先生からもるる改善方法について今市教委としての取組は説明していただきましたし、それはむしろ応援していきたいと、このように考えておりますが、やはり根本的には2つ改善点があろうかと思います。
まず、2つ、それは何かというと、学校という働く職場の体制づくりと、あとは先生方のマインド、いわゆる意識ですね。このマインド、この2点を変えていかないとなかなか働き方改革は、超勤の実態は改善されないのかなと思います。
これは、学校に限らず、どの職場でもそうですが、やはり働くことに対してのマインド、意識というものは変えていかなければならないと思います。
と申しますのは、最前線にいる人、医療現場もそうですが、最前線にいる人たちというのは自分の疲労に気づきにくいんです。目の前にあることに一生懸命になり過ぎて、自分の疲労には気づきにくい。そして、疲労は徐々に蓄積されていきますから、体や心が発する危険信号を職場の環境や、あるいはみんなと合わせなくてはいけないという無言の同調圧力によって自分の心の危険信号も無視してしまうと。まだ、助けてと言える環境であればいいのですけれども、学校現場、特に学級担任の場合、自分で課題を抱え込んで助けてと言えない先生方もたくさんおられます。
こうした先生方が鬱や体調不良を引き起こしてしまいます。こうした過労による鬱や体調不良などへのケアも併せて必要かと思いますが、教職員の意識改革の手だてについて、改めて教育長、ご所見をお願いいたします。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
日岡教育長。
◎教育長(日岡昇君) 再問にお答えします。
まず、鬱症状や体調不良が見られる場合は、無理をせず休むことが必要です。教育委員会としては、校長先生方に年次有給休暇や特別休暇の取得促進を図るように通知しているところです。
また、日頃の教職員の勤務状況を把握し、気になる場合は面談等を行い、悩みや問題を個々の教員が抱え込まないようなサポート体制を取るように指導しているところです。
教職員の健康管理の対策としましては、超過勤務時間が月80時間を超える教職員及び月45時間を超え月80時間以下で希望する教職員には、健康管理医による面接指導を受けるよう呼びかけています。
今年度は今のところ1名が面接指導を受けました。
そのほかに、労働安全衛生法では、50人以上が勤務する職場において、ストレスチェックが義務づけられていますが、本市では人数にかかわらず、全ての小・中学校の教職員を対象として行っています。
学校ごとの全体の分析結果については、服務を監督する校長が把握し、個々の教員と行う面談等で活用しているところです。
次に、教員の働き方改革の意識改革についてですが、先ほどの再問で働き方改革における推進月間の取組や取組の共有についてお答えしました。
その他本市では、働き方改革推進委員会の下部組織として小・中学校作業部会を設置しています。この部会では、いろいろな立場の教職員の代表が集まり、学校でできる働き方改革の実践について交流し、働き方改革の機運を高めています。
また、このコロナ禍での対応は、学校における働き方改革を考える機会にもなりました。
3月の卒業式は、休校が続く中、ほとんど取り組む時間もない状態での開催となりましたが、感動と思い出に残るものになりました。
今まで様々な行事に必要以上に時間をかけていたのではないか、子どもたちは教職員が考えている以上にできる力を持っているのではないかと考えを改める機会になりました。
このことが、自らの働き方改革の意識を高めることにもつながっていくと考えています。
今後も、常日頃から、教職員の働き方改革について気軽に話ができる雰囲気作りと困ったことがあっても決して一人で抱え込むことがない職場環境づくりを目指すように、校長に指導しているところです。
○議長(片岡信博君) 竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
この意識改革をしていくというのは非常に難しいことかと思います。お話を聞いた先生の中に若い先生もおられまして、その方は学校、教育学部を出てそのままいわゆるストレートで学校現場に出られたと。ですので、そうした方はひよこの刷り込みではないですけれども、この環境が当たり前、当然と思って働き始めるわけです。
ですので、休みが取れない、休憩時間がない、勤務時間が無視された段階で子どもたちの登下校が設定されているなど、そうしたことが当然のように、当たり前として入ってくるわけです。ですので、まずこの意識は特にベテランの先生方には僕は持ってほしいと思います。
冗談じゃなく帰らな死ぬでという声かけを、これは笑い事ではなくてしていかなければいけないのかなと、このように思います。特に、小学校だと学級担任制を持っていますので、本当になかなか気軽に相談できない、こういう状況もあろうかと思います。
非常にこのマインド、意識改革については、やっぱり変えるという意識、それから日岡先生も今おっしゃいましたが、見直すきっかけですね、足し算がいろいろいいことだ、いいことだ、いいことだ、いいことだ、足し算がすごく増えて、よりよいこと、去年よりもよりすごいことをしていきたいというのが、例で申すと、10段の組体操のピラミッドが大阪で大変な事故を起こしましたが、あれはいいこと、いいこと、いいこと、次に次に挑戦、挑戦の積み重ねでできてしまったものなんですね。
ああしたことにちょっと待ってと、引き算をちゃんとしないと足し算できませんよねと、だって勤務時間これだけなんですからという意識をしっかりと持っていただくことも大事だと思いますし、やはり鍵になってくるのは現場のベテランの先生方が、管理職ではなくて、ベテランの先生、学年主任をお持ちの先生方が、私は非常に重要な存在になってくるのではないかと、このように思います。
あわせて、こうしたマインドと併せて体制、特に人員を増やすということについて、これは市だけではなく、国ないし県に求めていかなければいけないことなんですけれども、私が現場にいた頃に比べてもさらに道徳が増えている、英語が増えている、またICT教育も増えてくる。この増えた分、評価が全てについてくるという状況です。
ちょっと時間がないので早口になりますが、平均すると学校というのは29こま、週29時間で運営をされています。水曜日だけが5時間目で、あとは6時間目、6時間目、6時間目と、この29こまのうち1人当たり担任の先生が持っている時間というのは24こまあるわけです。これが現実的に24こまという数を減らしていかないといけない。
そのためには何が必要か、支援員さんの支えも必要なんだけれども、実際に授業ができる教職員の人員を増やしていかなくてはいけないと。これは市教委は要望、要求をしておると思いますが、市教委だけではなく、本当は市教委を応援すべき私たち議会も声を上げていかなければいけない。
まずは教員の定数を増やしていく、そしてそこに1人当たりに係っている授業時数を、平均すると24ぐらいだと聞いておりますが、せめて20ぐらいまで減らしていってしっかりと心と授業と、そして生徒、保護者に向き合うという時間を意識的に創出していかなければ、これは改善しないと思います。
ところが、また別の課題がありまして、教師の定数を増やしてもそれを担っていただける先生がまだ少ないという状況にあります。特に、正規の教員と同じように学校現場を支えてくださっている臨時講師の先生方が不足しております。
この講師の先生もしっかりと確保していかなければいけないんですけれども、市として講師人材の確保についてどのようにお考えか、お尋ねします。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
日岡教育長。
◎教育長(日岡昇君) 再問にお答えします。
おっしゃるように、1学級の定数、定員は今40人です。小学校の1年生だけが35人というのは、これは法律で決まったことです。それは県独自で35人学級を認めますよという方向です。
本市は、例えばこのコロナ禍においても35人以下であっても、例えば3密を避けるためにそれを4クラスを5クラスに、一クラスを二クラスにということが可能であれば応援しますよということで、今回、馬淵小学校と八幡小学校に講師を入れました。
ところが、講師の数が、絶対数が今足りません。それも学校に任せ切りということで、県費教職員である限り、県としてはどう考えているんやというふうに、実はこの前の都市教育長会で県への要望として、教職員課にぜひ講師を配置するような役割を持つところのポジションを作ってほしいと。
学校は、実はまだ見つかっていない学校もあるんです。ご存じのように、欠員、例えば加配の先生が入りました、その加配をするのが正員がしますということは、正員の先生が1人加配で取られるということは、そこの部分の講師を入れなあかん。それは欠員になるんです。
あるいは、産育休で、最近は非常に若い先生方が入られるようになったんですが、近くの大きな学校、例えば金田小学校でしたらその産育休の数だけでもすごい数で、講師の総数が20名以上になるということもあります。
そんなこともありますので、ぜひ、今まで気軽に講師を受けていただいた先生方も65歳以上になっても免許をいわゆる更新しなければいけないんですが、疲れたでしないという方もおられます。それでも、お願いしますと言うて無理に頼んでいます。
校長先生の退職された後も、気軽に担任やってやろうというて来てくれはる先生もいはるし、校長の後に担任はという感覚の人も残念ながらいはるんです。
やっぱりその辺の感覚を変えていただいて、八幡の子どもたちのためにもう一肌、二肌脱いでいただくような、退職者も含めて、講師の数は県に要望していきたいと思いますので、またお近くに教員免許をお持ちの方がおられましたら、ぜひ教育委員会にお知らせいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) 教育長の切実なお訴え、胸にしみるものがあります。やはり免許更新制度というのは、非常にこれは現場は混乱を招きました。実は私も免許は更新しておりませんので、ありません。いつ失効したかも分からない。通知も来ないという状況です。
この講師人材の確保というのは、これは取り合い、県内でも取り合いになっている状況かと思います。
今日は時間がありませんのでご紹介できませんでしたが、この資料にありますこうした先生方が過労で亡くなっておられたというルポです。ぜひ時間がありましたらお目通しいただきたい。命の大切さを教える場である学校が、その現場を預かっている教員の先生方の命を削ることによって成り立っているというのは、これは近江八幡市だけではなくて日本社会の悲劇の一つだと思います。
私の質問は以上で終わります。ありがとうございました。
○議長(片岡信博君) 以上で竹尾耕児君の個人質問を終わります。
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