録画中継

令和3年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
3月9日(火) 一般質問
山元 聡子 議員
(1)コロナ禍における偏見や差別問題について
(2)ポイ捨てごみをなくしていくことについて
(3)オープンガバナンスと地域課題解消への青少年の参加促進について
(4)新庁舎の建設および市民サービスの確保について
◆5番(山元聡子君) 凛成会の山元聡子でございます。
 議長のお許しが出ましたので、発言通告に従いまして質問させていただきます。
 今回は大きく4点にわたり質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
 まず1点目ですが、コロナ禍における偏見や差別問題について。
 先々月、ショッキングなニュースが報道されていました。新型コロナウイルスに感染し、自宅療養中に30代の女性が自殺をされていたというものです。残されていたメモには、自分のせいで迷惑かけてしまったなどと書かれていたということです。
 日本赤十字社が「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~」として、差別が起こる仕組みを紹介されています。ウイルスがもたらす第1の感染症は病気そのもの、第2が、ワクチンや薬が普及しておらず分からないことが多いことで生じる不安や恐れ、そしてこの見えないウイルスの不安が感染者という見える形で現れたとき、遠ざけようとし、第3の嫌悪、偏見、差別につながってしまうというものです。さらには、この差別は受診をためらわせ、感染を拡大させる負のスパイラルとなり、不安や差別を助長していきます。とりわけ、コロナ感染症が拡大する中で、まだまだSNS上の誹謗中傷など、コロナに伴う差別や偏見といった問題が生じております。
 こうした中、愛媛県の有志が特産のかんきつ類シトラスにちなんだリボンを身につけ、コロナに感染しても、ただいま、お帰りと、安心して戻れる地域を目指そうと、シトラスリボン運動を提唱されています。このリボンは3つの輪で作られ、こちらですけれども、地域、家庭、職場あるいは学校の3つを示しております。
 市内では桐原学区にお住まいの一市民の方が中心となって、シトラスリボン運動を推進する桐原の会を結成され、桐原学区協働まちづくり協議会と桐原学区連合自治会が応援する形でシトラスリボン運動に取り組んでおられます。地元の桐原小学校などの児童や先生に手作りのリボンを贈呈されていたりもします。この運動も徐々に広がりつつあります。
 ここでお伺いをしたいのですが、日本で発症が確認されてから早くも1年以上がたとうとしております。これまでの間、市内において感染者への差別事象は確認されているでしょうか。公表に問題がなければ、どの程度の件数で、主にどのような内容であったのかを教えてください。
 さらに、こうしたコロナに伴う偏見や差別をなくすことについて、市のこれまでの取組内容とともに、今後どのように展開をされていくのかをお伺いをいたします。
 次に、コロナだけでなく、こうした差別や偏見が日常的にSNSを通じて行われている問題があります。
 総務省においては、SNS上での誹謗中傷への対策を検討されており、先月末、プロバイダー責任制限法改正案が閣議決定されました。インターネットで誹謗中傷を受けた被害者が訴えを起こしやすいように裁判手続を簡略化するといった内容ですが、根本的にこうした問題を解決することにはつながらないと思います。
 年々増加している権利の侵害やプライバシーの侵害について、本市もしっかりと対応を図っていかなくてはならないと思います。やはり住民に最も近い市役所に、こうしたことへの専門の相談窓口を設置するとともに、法的な解決を図るため、このことに詳しい弁護士に相談できる仕組みづくりが必要ではないかと思いますが、どのように考えられますでしょうか、お伺いをいたします。
 以上、初問とさせていただきます。
○議長(片岡信博君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 山元聡子議員のコロナ禍における偏見や差別問題についてのご質問にお答えを申し上げます。
 まず、市内における感染者への差別事象の確認と、その件数と内容でございますけれども、新型コロナウイルス感染症に関係した市内における差別事象についての相談はほぼございません。市担当課による聞き取りや当事者への啓発にまで至った事象はなく、感染者を特定しようとする行為や、感染者であるかのようなうわさ話、また遠方からの訪問者に対する、いわゆる自粛警察のような偏見や誤解等に関する事例の通報が数件、市担当課に寄せられたのみとなっております。
 次に、新型コロナウイルス感染に係る偏見や差別に対する市のこれまでの取組、今後の取組の展開についてのご質問にお答えをいたします。
 本市ではこれまで、昨年4月と7月に市ホームページ上で市民の皆様への私のメッセージとして、差別や誹謗中傷などを行わないよう人権への配慮を呼びかけたほか、啓発チラシを昨年8月に自治会回覧として2,700部、本年1月には市内全戸配布として約3万部を作成し、不確かな情報に惑わされることなく、相手のことを思いやる気持ちを持って行動するよう呼びかけたところでございます。
 また、啓発ポスターを作成し、市内の医療機関、介護福祉施設、企業事業所、小・中学校、市の公共施設など約390か所に配布し、施設等での掲示をお願いしております。
 このほか、ご質問の中でご紹介のありました日本赤十字社作成の資料「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~」を印刷し、希望される自治会へ提供させていただいております。
 来年度におきましても、新型コロナウイルス関連での人権擁護の取組は継続的に行っていく必要があると考えており、各自治会で実施いただくまちづくり懇談会での学習テーマの一つとするとともに、そのための新たな学習資料の提供を検討してまいります。また、私たちが直面する課題として、あらゆる人権啓発の機会において啓発を行ってまいります。
 次に、SNS等のインターネット上での誹謗中傷に対する市役所内の専門相談窓口の設置と弁護士相談の実施についてのご質問にお答えを申し上げます。
 SNS等のインターネット上での誹謗中傷や差別のみならず、市民個人に関する人権侵害に係る相談につきましては、法務大臣から委嘱を受けた本市の人権擁護委員による毎月2回の特設人権相談をご利用いただいているほか、相談日以外におきましては、市人権市民生活課職員が相談をお聞きした上で、人権擁護委員に内容を伝達し、その後人権擁護委員が調査などが必要と判断した場合、法務局と連携して悪質な人権侵害の場合の法的な措置を含めた救済に取り組むこととなっております。法務局による救済措置以外に法的な解決を図るための相談につきましては、本市が行っております弁護士による無料法律相談をご紹介しております。
 いずれにしましても、SNS等のインターネット上の人権侵害に係る相談は今年度の実績はなく、現在の体制に加え、新たに専門窓口等を設置する必要は現在はないものと考えておりますけれど、相談事象があるにもかかわらず相談窓口等を知らない市民の方もいらっしゃると考えられますので、人権擁護委員による人権相談及び人権市民生活課窓口のほか、法務局や公益財団法人滋賀県人権センターが実施されている電話相談、インターネット窓口等について、さらなる広報、周知を行ってまいりたいと考えております。
○議長(片岡信博君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございました。
 愛媛県で始まったシトラスリボン運動なんですが、今日本各地の市町村や企業へとその取組が広がっております。リボンを作り、声かけをすることで、地域のコミュニケーションが生まれつつあります。このリボンがどこでもらえるのか、作り方を教えてほしいというご連絡も最近大変増えてきております。桐原学区の一市民の方から始まっているこのシトラスリボン運動を市としても推奨し、支援していくことについていかがでしょうか。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一君) 山元議員の再問にお答えいたします。
 先ほど議員からご紹介がありましたように、コロナ差別に対する啓発活動であるシトラスリボン運動に本市の市民の方がシトラスリボンを手作りし、配布されていることは、広報おうみはちまん3月号でもご紹介させていただいているところでございます。
 市としましても、リボンの配布や本市ホームページでの紹介、シトラスリボン運動を展開されている団体のホームページとのリンクなど、市民へ広く周知されるよう努めてまいりたいと思います。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。
 市民が主役でハートフルなまちづくりを掲げていらっしゃる市長ですが、このシトラスリボンを応援していただけますか。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 山元聡子議員の再問にお答えを申し上げます。
 実際展開しておられる方々の思いを酌みながら、必要があれば、またその思いを酌みながら展開はさせていただきたいというふうに思っております。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。
 偏見や差別問題が人々の恐れや嫌悪という思い込みから発生していると考えます。自分の考えや思い込みで発する言葉や行動について、やはり一歩立ち止まって相手の立場に立ち、思いやることなど、地道な啓発の取組が地域で必要だと思っております。
 そして、偏見や差別を受けたと感じたときに相談できる身近な相談窓口の周知を今まで以上に工夫を凝らしていただいて取り組んでいただきたいことをお願いしておきます。
 続きまして、ポイ捨てごみをなくしていくことについて。
 本市におきましては、日野川、白鳥川、八幡川、長命寺川など、たくさんの一級河川が流れております。とりわけ、私が居住する桐原学区を流れる日野川や白鳥川におきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の収束が見えない現在においても、ボランティア団体等数多くの市民により環境美化活動に取り組んでくださっております。
 私も微力ながら活動に携わらせていただいておりますが、堤防上の道路の両脇には空き缶やペットボトルのほか、紙くずやプラスチック製品、最近では衛生用品のおむつなどが捨ててあるような、大変コロナ禍においてかなり目につく状況でございます。また、河川だけではなく、駅周辺の道路上においても、たばこの吸い殻等のポイ捨てが多いように感じております。
 私がポイ捨て防止に関する条例について調べたところでは、滋賀県では平成4年にごみの散乱防止に関する条例を、また草津市では平成12年に、市と市民及び事業者が一体となって地域の美観を保持を図る目的でポイ捨て防止に関する条例を制定されており、条例の制定には一定の抑止効果があると思います。
 しかし、すぐさまできることとして、ボランティア団体等の活動状況等、ごみを捨てようとする気持ちを思いとどまらせるようなきめ細かい情報発信や、市民の皆様に身近な場所で細く長く美化活動に取り組んでいただくような仕組みづくりが必要だと考えております。
 ここで質問をさせていただきます。
 まず、散在性ごみの量の経年変化や廃棄されている場所の状況、さらにはごみの種類など、ポイ捨てごみの実態についてお伺いをいたします。
 また、本市のホームページ等を拝見させていただきますと、美化活動に関する情報発信の内容は正直非常に低調な感じがいたします。冒頭でも触れましたが、コロナ禍においても熱心に活動されている市民の方が大勢いらっしゃいます。こうした方々の取組状況を発信することで、人のポイ捨てに対する気持ちに変化が生まれるかもしれません。ぜひ、市において積極的な情報収集とともに、発信を行っていただきたいと思いますが、このことについてお考えをお聞かせください。
 以上、初問とさせていただきます。
○議長(片岡信博君) 当局の回答を求めます。
 田村市民部長。
 〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一君) 山元議員のポイ捨てごみの実態についてのご質問にお答えいたします。
 本市におけるポイ捨てごみに対する条例につきましては、近江八幡市環境保全に関する条例の第14条におきまして、滋賀県ごみの散乱防止に関する条例の規定に基づき、美化推進地域として設定された琵琶湖岸や道路、河川の環境美化を推進する旨を規定しております。
 ポイ捨てごみ、いわゆる散在性ごみの状況でございますが、滋賀県において野村町地先の琵琶湖岸及び津田町地先の長命寺川左岸の堤防上の2点において、毎年9月上旬の連続7日間の定点観測調査を実施されています。この調査結果によりますと、琵琶湖岸、長命寺川堤防とも毎年散在性ごみが存在しているようでございます。琵琶湖岸におきましては、たばこの吸い殻と紙くずが多く、また長命寺川堤防におきましては、空き缶、ペットボトル、たばこの吸い殻、弁当の空容器等のプラスチック製容器が多いとの結果であり、いずれも釣りなどのレジャー目的の利用者によるごみと思われるとのことでございます。
 本市独自には散在性ごみの具体的な数的データを持ち合わせておりませんが、業務を担当する職員の感覚的な印象といたしましては、河川は白鳥川や長命寺川、道路は長命寺町から沖島町地先に走る湖岸に面した県道沿いが多く、日野川は散在性ごみもさることながら、粗大ごみの不法投棄が特に多い印象であるとのことでございます。
 捨てられておりますごみの種類につきましては、滋賀県による調査結果にもありますとおり、空き缶、ペットボトル、たばこの吸い殻、雑誌等の紙くず、そしてレジ袋や容器類等のプラスチック製品が主立ったものでございます。
 次に、美化活動に関する情報発信についてでございますが、市民、自治会、市民団体及び事業者等、いろいろな場所で日々美化活動にお取り組みいただいており、改めて敬意を表するものでございます。
 本市におきましては、環境保全に係る複数の市民団体が琵琶湖や西の湖をはじめ、日野川、白鳥川、八幡山など、様々な場所で熱心にご活動いただいております。
 議員ご指摘の美化活動状況等の情報収集と発信につきましては、現在市広報紙やホームページにおいて、ポイ捨て、不法投棄禁止の啓発や県下一斉清掃日の周知等、清掃活動への取組の呼びかけ等を掲載しているものの、十分に情報をお伝えできていないとも感じております。
 つきましては、市内で実施されております美化活動等の状況について市民に広く知っていただくことや、市民への美化活動に対する意識づけが重要であると考えますので、情報収集に努めるとともに、市ホームページや広報紙等様々な媒体を活用し、市民等の環境意識の醸成を目的として積極的に周知啓発を行ってまいりたいと考えております。
○議長(片岡信博君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございました。
 先ほど、草津市の条例についてご紹介をさせていただきましたが、その条例において、ポイ捨て防止市民行動の日と銘打って、市民参加による事業を実施されています。環境美化や環境保全の取組に対し市民の関心と理解を深めるためにも、近江八幡市独自の環境美化等に資する活動日を月1回程度設け、市民一人一人の自覚を促していただくことで、ポイ捨て等の抑制力になるのではないかと考えますが、このことについてのお考えをお聞かせください。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一君) 山元議員の再問にお答えいたします。
 現在、本市におきましては、滋賀県ごみの散乱防止に関する条例で環境美化の日として規定されております5月30日のごみゼロの日、7月1日のびわ湖の日及び12月1日の県下一斉清掃日について、市広報紙へ記事掲載により全自治会に取組を呼びかけ、必要に応じて、集積されましたポイ捨てごみ等の回収支援を行っているところでございます。
 また、県条例規定の環境美化の日以外につきましても、各自治会やボランティア団体等、独自の美化清掃活動がほぼ毎週のように実施されておりまして、同様に回収支援等をさせていただいているところでございます。
 議員からございました本市独自の環境美化活動の活動日の設定につきましては、各自治会の美化清掃活動の実施頻度や自治会や市民の負担が増えることがないように配慮しつつ、自発的な活動として広がっていくよう検討してまいりたいと思います。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。
 ぜひホームページページ等で市民の皆様の取組状況の情報収集とともに、市として小まめな発信によるポイ捨て防止啓発活動をよろしくお願い申し上げます。
 また、環境美化等に資する活動日については、もし日を設定していただくような形でお考えいただくようであれば、やはり活動がその日を設定するだけでは活発な活動にはならないと思いますので、ぜひとも市が中心となって、様々な機関や自治会等への働きかけをしていただくなど、指導的な役割を果たしていただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 また、これらの取組を踏まえ、さらにポイ捨てによる様々な問題点について、市民と共有しながら、他市のポイ捨て条例などの取組を参考とし、近江八幡市として実効性のある取組の立案へとつなげていければと考えております。こうした点で、まずは今後、状況の実態をオープンにしながら、円卓会議の手法を執りながら市民と議論ができる場を持っていただきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一君) 山元議員の再問にお答えいたします。
 現状を申し上げますと、環境審議会というのがございまして、こちらには有識者に加えまして、いろんなこういうボランティア、美化活動していただいてる市民の委員さんにもご参画をいただきまして、市内の先ほど申し上げましたような状況をその中でもご議論いただいているというようなところで取り組んでいるという状況でございますので、一定こういったところを活用しながら、より市民の皆さんのご意見が反映できますように取り組んでまいりたいというふうに思います。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。
 そういう審議会があるということなんですけれども、またいろんな意見を環境課で市民の方から直接声を聞いていただけるような仕組みも作っていただけたらと思いますので、ぜひ今進めているオープンガバナンス、次の質問に移らせていただく中にも入ってくるんですけれども、ぜひ行政と市民の協働を積極的に進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、オープン……。
○議長(片岡信博君) 質問の途中ですが、ここで休憩します。
               午後4時43分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後4時56分 再開
○議長(片岡信博君) 再開します。
 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) それでは次に、オープンガバナンスと地域課題解消への青少年参加促進について質問させていただきます。
 本年1月、議会報告会の一環として、市内5つの中学校の生徒さんから議会への様々な質問をいただき、私ども議員が答えるという映像を作成し、ユーチューブで発信をしております。この中で感じたことですが、大人が考えつかないような柔軟な発想や、しっかりとした考えを子どもたちは持っていると感じました。
 1つ目に、オープンガバナンスの取組についてですが、地域課題に対して市民や企業が議論し、解決を図る基盤の構築を図ることを目的に、昨年10月に推進協議会を発足され、これまでワーキンググループで議論が進められてきていますが、この1月の第2回会議においてどのような議論がなされたのか、改めて教えてください。
 併せまして、議会の進展状況と今後の進め方についてお伺いをいたします。
 2つ目に、SDGs推進事業で来年度からESD、つまり持続可能な開発のための教育プログラムに取り組まれます。これは主体的にまちづくりに関わる若者の育成を課題として、フィールドワークを通して地域課題の解決に取り組もうというものです。この中で若者のまちづくりに関わる主体性を高めるとともに、横浜市で若者がオープンガバナンスの立ち上げの原動力になったこともあり、若者のコアメンバーの育成を図り、その活動の場を確保したいとされています。
 本市としてもオープンガバナンスを推進されているところであり、その支えになる取組として大いに期待をしております。
 ここで、来年度のESDプログラムについてですが、中学生や高校生などの年齢層を対象とされていくのか、フィールドワークにおいて地域の大人たちと議論をし、課題を共有していくこともあるのかなど、具体的な取組についてお伺いをいたします。
 以上、初問とさせていただきます。
○議長(片岡信博君) 当局の回答を求めます。
 原田総合政策部長。
〔総合政策部長 原田智弘君 登壇〕
◎総合政策部長(原田智弘君) 山元聡子議員お尋ねのオープンガバナンスと地域課題解消への青少年の参加促進についてのご質問のうち、まずオープンガバナンスの取組についてお答えをいたします。
 近江八幡市が目指すオープンガバナンスでは、市民と団体、企業及び行政がそれぞれの立場から提供された課題に対し、対等な立場で課題解決のための議論に参加し、それぞれが持つ資源やサービスの提供により事業を展開する取組を目指しております。
 議員お尋ねの第2回会議におきましてどのような議論がなされたかにつきましては、近江八幡市が目指すオープンガバナンスの基本的な考え方について共有させていただいたところでございます。また、オープンガバナンスの推進に向けて庁内若手職員で構成するワーキンググループにおいても、10月より検討を重ねてまいりました。
 オープンガバナンスは、より多くの市民の皆様が参加していただけることが重要であるため、オープンガバナンスに参加しやすい環境について協議がされた結果、新しいシステムを導入して実施するよりも、ソーシャル・ネットワーキング・サービス、つまりSNSなど既存のシステムを活用して実施するほうが望ましいのではないかとの協議結果がまとまり、第2回推進協議会において、令和3年度にSNSを活用してオープンガバナンスを試行的に運用し、検証を重ねることの承認を得たところでございます。
 なお、SNSにはLINEやツイッター、フェイスブックなど、様々なサービスがございますが、現在事務局にてそれぞれのアプリでどのようなことができるのか、各システムの内容について調査を進めており、3月末に開催予定の第3回推進協議会にてお諮りする予定でございます。
 次に、本市のESDプログラムに関するご質問にお答えをいたします。
 ESDとは、Education for Sustanable Developmentの略であり、世界が抱える環境や貧困などの諸課題を自らの問題として捉え、身近なところから取り組むことにより、それらの課題の解決につなげる新たな価値観や行動を生み出すこと、そしてそれによって持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動とされており、文部科学省では持続可能な社会づくりの担い手を育む教育ともされております。
 本市では平成28年度より、近江八幡市まち・ひと・しごと創生総合戦略に掲げる地方創生事業の一つとして、市民と学生が共に創造的、実践的に学ぶ場である未来づくりキャンパスを実施してまいりました。令和元年度からは持続可能な開発のための教育、ESDの観点を取り入れた学びのプログラムとして実施をしており、次年度以降はSDGs推進事業としての位置づけをより明確にして取り組んでいくこととしております。
 次年度の取組内容といたしましては、中学生及び高校生を対象とした若い世代向けプログラムとし、主体的に考える力を育み、自分事として地域課題の解決に主体的に取り組む力を養うことを目的に、体験、体感を重視した参加型アプローチとすべく、市内でのフィールドワークについても取り入れて実施してまいりたいと考えております。
○議長(片岡信博君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございました。
 再問させていただきます。
 12月議会でも質問をさせていただいておりますけれども、来年度は既存のSNS等を活用しながら実証実験をして、その後プラットフォームの構築をされていくと思いますが、魂がそこに入らないと本当にうまくオープンガバナンスにつながっていかないと思っております。そのためには、システムの運用に合わせ、いろんな主体が関わる具体的な取組を進め、オープンガバナンスといった社会の仕組みについて行政も市民の皆様にもしっかりとご理解いただくことが大切だと思っております。この点についてのご所見をお伺いいたします。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 山元議員の再問についてお答えをさせていただきます。
 まず、行政側の理解についてでございますが、行政の縦割りを打破するための取組につきましては、さきの議会でもお答えしましたとおり、オープンガバナンスを推進するに当たっては横断的な事業推進、連携、協力による庁内の推進体制の強化が重要であると考えており、既に幹事課長会において情報の共有を図ってきたところでございます。現在、オープンガバナンス推進協議会をタスクフォースとして位置づけ、オープンガバナンスの仕組みについて議論を深める検討をしております。近江八幡市が目指すオープンガバナンスの方針や実行するための手法が決定しましたら、令和3年後にはシステムの実証実験を進めるとともに、横断的な体制の構築を図るため、幹事課長会及び部長会での検討並びに職員向けの勉強会などを行っていく予定をしております。
 次に、市民の皆様から理解を得るための手法につきましては、オープンガバナンスは全国においても先進的な取組であるため、先ほども申しましたとおり、令和元年度では、まずオープンガバナンスとはどのようなものかについて広く知っていただくため、職員のほか市民の皆様にもご参加いただく中で勉強会を開催したところでございます。
 令和2年度につきましては、官民協働のオープンガバナンス推進協議会を設立し、近江八幡市が目指すオープンガバナンスの方針、活用するシステムについて検討を重ねているところでございます。
 オープンガバナンスは、多くの市民や企業、団体と行政が協働で政策遂行を行い、市民参加型のまちづくりを進めていくものでございますので、令和3年度に実証実験を行う中で、引き続き推進協議会でも参加者が意欲的に取り組めるような方法を検討するとともに、オープンガバナンスの取組をあらゆる広報媒体を活用しまして市民の皆様にお知らせする機会を設けるなどで、市民の皆様にご理解を得ていきたいと考えております。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。
 まず、オープンガバナンスを始めるに当たっては、行政の方のマインドセットが非常に大事だと奥村会長がおっしゃっておりました。そこが大切ですし、縦割り行政、縦割りというところのよいところとやはり横展開していくことがこのオープンガバナンスでは必要になってきますので、そこのところを本当に大切にしていただいて、横の連携を取っていただくことを丁寧に行っていただきたいと思います。
 そして、市民の皆様にも理解を得ていただくために、やはり最初から完璧なものを作るのではなく、やはり市民の方といろいろお話をしながら、トライアンドエラーを繰り返しながら進めていっていただきたいと思います。
 それでは次に、今年度、まち・ひと・しごと創生事業で位置づけられておりましたコロナ禍での未来づくりキャンパスでは、どのような取組がなされたのか、お伺いをしたいと思います。工夫されたことがあれば教えてください。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 山元議員の再問にお答えをいたします。
 今年度のプログラムに関しましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、オンラインを中心とした開催に変更して実施をいたしました。
 本プログラムでは、ESDを通じてコミュニケーション能力やリーダーシップを育む目的もあり、参加した学生をグループに分け、フィールドワークやグループワークを中心に取り組んでいただきました。
 参加した学生たちは、直接顔を合わせることができない環境に戸惑った場面も多かったと思われますが、オンライン会議やチャットツールを有効に使いながら、率先して意見交換やスケジュール調整などに取り組む学生たちの姿が随所に見受けられました。
 また、今回オンラインを活用したプログラムとしたことで、群馬県立大間々高等学校の学生4名が県外から参加をしております。当初予定しておりましたプログラム内容であれば関わることのなかった遠方の学生同士がつながるきっかけとなり、また県外から本市の魅力発見や課題解決に取り組まれたことで、新たな着眼点や発想を取り入れることができたのではないかと考えております。
 また、プログラムの成果報告会につきましても、現地会場は関係者のみに制限して実施しましたが、オンライン中継による一般観覧を募集したことで、市内外の方々に参加をいただき、多くのコメントやアドバイスをいただくことができております。
 今後につきましても、今回のプログラムでも可能性が示されたオンラインの活用について十分に検討を加えながら、より充実した若い世代の学びの場の創出に取り組んでまいります。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。
 議会報告会で感じたことは、中学生が地域と接する交流の機会がやはりほかの小学生、高校生に比べて少ないと感じました。ぜひ、来年度取り組まれるESDプログラムを充実させていきながら、今年度実施された未来づくりキャンパスの事業の中で参加された他市町、他県の学生たちとの交流は近江八幡市の地域課題の新しい視点や考えを取り入れることができると考えます。
 今後、オープンガバナンスへの取組に様々な工夫を凝らしていただきながら、次世代の学生たちを巻き込み、柔軟な発想を取り入れてオープンガバナンスを進めていただく仕組みをご検討いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、続きまして新庁舎の建設及び市民サービスの確保について質問させていただきます。
 新庁舎の基本設計概略案に関して住民説明会を1月から2月上旬にかけて実施をされました。この説明会において、シンプルでコンパクトな庁舎への評価の声もある一方で、本当にこの分庁舎で不便はないのか、この大きさで、しかも段々の建て方では、コスト面でも敷地利用の面でも不効率ではないのか、なぜこの庁舎の配置方向なのか、本当にワンストップができるのかなどと、多くの疑問の声があったと思います。
 既に1月臨時議会において申し上げております3点の意見も踏まえて、改めて当局にお伺いをいたします。
 1点目として、損害賠償金などを血税から支払うことになる事実を広報紙等において市民全体に分かりやすく周知すること、これは3月号の広報で行っていただきましたが、この対応だけで十分とお考えでしょうか。
 2点目といたしまして、今回の学区説明会だけでは不十分であり、前回の市長選で市民を分断するような大きな争点になり、結果的に前回の工事をストップさせ、リセットすることで大きな代償の支払い義務が生じたことを踏まえ、今回の基本設計概略案については、その優位性や先進性、利便性や効率性などについて、住民の方々に丁寧にかつ十分に説明されるべきであり、通り一辺倒の説明会では済まされないと考えます。
 私が参加した説明会での庁舎の建設面積や配置、構造、意匠などのハード面に加え、ワンストップやデジタル化などのソフト面などで市庁舎の根幹に関わる貴重なご意見や質問がたくさん出ておりました。中には、自ら庁舎の設計図を作成し、市に提出をされた方もおられたと聞いております。実は私の手元にもその設計図をいただいております。
 しかし、今回の説明会での意見の主なものについては、早々と取りまとめられ、広報で市の考えを一方的にお知らせをされているような感じがいたします。
 いま一度、何が何でも9,000平米ありきではなく、十分に検証され、必要なものは柔軟に取り入れるなど、市民への説明の機会を今後もしっかりと持っていただき、今回の庁舎建設に関しては市民の総意のもとでの新庁舎建設になるようお願いいたします。
 3点目ですが、今後議会での賛否も大切であることは間違いありません。しかし、その前に十分に市民のコンセンサスを得ることが大切であり、このためにはそれ相応の時間が必要だと思います。既にスケジュールが示されていますが、このスケジュール案では時期尚早と考えます。将来に悔いを残さないためにも、急がば回れのことわざのあるとおり、スケジュールの見直しを含め、慎重に進めていただきたいと思います。
 この点については、辻議員の代表質問等の皆様の中でもお答えをされていますが、大変重要な部分ですので、まずこの3点についていま一度ご所見をお願いいたします。
○議長(片岡信博君) 当局の回答を求めます。
 嵐総合政策部理事。
〔総合政策部理事 嵐 孝雄君 登壇〕
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 山元聡子議員お尋ねの新庁舎建設に係るご質問にお答えします。
 まず、損害賠償金の支払いに関する市民周知についてでございますが、議員ご承知のとおり、平成30年における市庁舎整備工事の契約解除に伴う株式会社奥村組との和解につきまして、去る1月臨時会において関連予算と併せご可決を賜りました。
 契約解除から和解に至るまでの経緯等につきましては、2月21日から27日までの7日間、ZTVのテレはち近江八幡の番組内で市民の皆様に報告させていただくほか、市広報3月号でも同様の内容を掲載させていただきました。市民の皆様には重ねてご理解をお願い申し上げたいと思います。
 次に、市民総意の新庁舎建設になるようにとのご要望でございますが、市庁舎整備推進室に寄せられました全ての意見につきましては、同室において精査するとともに、反映の要否を設計事業者と検討させていただいております。検討結果を踏まえた基本設計案は、今後パブリックコメントや市民説明会等において広く市民の皆様にお示しする予定でございます。
 なお、市庁舎整備基本設計は、令和元年度に策定いたしました基本計画に基づくものであり、市民の皆様から寄せられた全ての意見を反映することはできませんが、個々のご意見を精査し、必要性を踏まえて反映の要否を検討させていただいておりますので、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
 次に、スケジュールの見直しについてですが、新庁舎整備はワンストップサービスの提供やICT化による行政サービスの充実などに対応していくための重要施策であり、速やかな事業推進が必要と考えております。議員ご指摘のとおり、市民のコンセンサスを得ることは重要であり、今後も新庁舎整備に対するご理解を得られるよう、説明を尽くしてまいります。その上で、本計画は予定どおり令和5年度の完成を目指し取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○議長(片岡信博君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。
 市民サービスの確保についてのソフト面についてご質問させていただきます。
 まず、市職員若手グループで構成したこれからの市役所創造委員会からの提案をどこに、どのように生かされているのか、お伺いいたします。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 再問にお答えいたします。
 これからの市役所創造委員会につきましては、行政運営の中心的な役割を担うことになる若手職員自らが新庁舎での働き方や職場環境、機能を調査研究するため、平成30年8月に設置したものでございます。委員会では延べ12回の検討を積み重ね、理想の働き方や職場環境、機能とは何かを追求し、提案いただきました。
 基本設計では、委員会の提案を具体化するため、4つのワーキンググループを改めて設置し、さらに検討を進めてきております。現時点の基本設計概略案に反映した業務機能、スペースとしましては、ワンストップサービス提供のためのフロア配置、それから執務室内の打合せ場所、食事スペース、コミュニケーションスペース、更衣室などの効果的な配置を反映させていただいているところでございます。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。
 市庁舎創造委員会の皆様の提案の中で、逆に、意見が出たんですけれども、生かせることができなかったということはございますでしょうか。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 様々な提案がある中で、将来的にすべきことと、新庁舎に速やかに求められるものと、いろいろとございまして、その中でも将来的なサービス提供という面で言いますと、例えばですけども、市役所に来なくてもコミセンで手続ができるようにとか、そういう将来的な方向性も含めた部分については直ちに反映できないものも中にはございます。また、福利厚生部分で言いますと、職員のための食堂配置であったりとか、それから充実したコンビニエンスストア、こういうようなものもありますけれども、現時点におきましては、厨房を備えた食堂配置は考えておりませんでして、食事ができるスペースの確保という面で言いますと、反映できていないものも中にはあります。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。
 1つ言わせていただいたのが、障害者福祉団体様が要望書を出されていると思うんですが、やはり発達支援がひまわり館に行ってしまうというところに関して、市職員の方々とのお話合いの中で、一生懸命やってくださっているので、自分たちの意見は取り下げて理解をしたという形で、見て聞いていただいているところでもありますが、やはりいま一度、そういった発達支援の部門に関しての検討をしていただきたいと思います。
 次に、基本設計業務のプロポーザル時の事業者に対する市の回答内容に関してお伺いをいたします。
 その回答には、各部署や各課ごとの面積想定はありません。基本設計の中で行政機能の配置方針を定め、必要面積を決定していきます。ハートフルな庁舎とは全ての市民に寄り添う庁舎、ワンストップサービスとは行政機能、市民サービス系、事業系ごとに市民が移動せずに1か所で用事が済むように考えていますとあります。既に基本計画の段階で取りまとめが終わっていると思いますが、どういう点でハートフルになるのか、どのようなワンストップになるのか、市民にとって便利のよい行政機能の配置となるのか、その際内容について具体的に、かつ詳細にお答えいただきたいと思います。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) お答えさせていただきます。
 新庁舎では、来庁者の案内業務を担うコンシェルジュの配置等をしたいというふうに考えております。また、ライフステージに応じた相談窓口、また転入転出などの手続をワンストップで行えるような総合窓口の設置などを行い、来庁者の目的に応じて、できるだけ来庁された方々の移動をなくし、職員が市民に寄り添える行政サービスの提供を行いたいというふうに考えております。そのためにはハード面の整備、もちろん大事なんですけれども、先ほどありました障害児者保護者連絡協議会の皆様との協議の中でも、それに対応させていただく職員の資質が何よりも大事というようなお話もいただいておりますので、引き続き研修等による職員育成にも努めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。
 先週の代表者質問から今まで他の議員、多くの質問がございました。答弁をお聞きしておりますと、今の基本設計概略案ありきで、建設がこのままスケジュールどおり進んでいくということしか聞こえてまいりません。
 当局におかれましても、本当に市長のお考えを踏まえて一生懸命考えて取り組んでくださっていることは理解しておりますが、しかし市民は、まだこの計画案は決定ではない、まだ変更できると信じて、市のために熱心に建設的なご意見をたくさんいただいております。私は、ここに市と市民との間にまだまだ大きな意識の違い、温度差があると感じております。
 ですので、このまま進めていくと大きな溝ができると思いますので、しっかりここのところを踏まえていただいて、時間をかけて市民の意見を聞いていただいて対応していただくことが本当に大切だと思いますが、市長にこの件についてご所見をお伺いしたいと思います。
○議長(片岡信博君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 山元聡子議員の再問にお答えを申し上げます。
 市民の皆様方の非常にご納得いただくような形でご説明していくということは非常に重要なことだと思っておりますので、重ねてやってまいりたいと思いますが、本件に関しまして3つ私は重要なことがまず存在している。理事からもお答えしましたように、1つ、まず職員の資質という問題があります。これは今の、竹尾議員の質問でもお答え申し上げましたけども、行政のいわゆるありきたりの言葉で言いますと、相手を思いやるというか、相手の立場に立って物を考えるというマインドセットですよね。それと、当然私も去年の市政方針ですか、あれで言いましたけど、それぞれの専門性としての知識というもの、まずこれが基本になってきます。建物は建物として大事なんですけど、そこのところがなければ、建物があったって、今おっしゃるように魂がないという話になりますので、これがまず何よりすごく大事なこと。
 それから、IT、ITってあれなんですけど、皆さん、ITというと何か冷たいものだというようなご理解されることも、これもるる説明を申し上げてるんですけれども、特に障害児者の方含めまして、要はその方のプロファイルをみんなが共有できているという。ワン・バイ・ワンという、ハートフルというか、要は行政と市民ではなくて、あなたと私という関係、こういうものを基本的にその分野では作っていかなきゃいけないというふうに考えてます。
 そういう中で、職員の資質含めまして、一人一人の状況に応じた対応というのができるような市役所というのをやっぱりそういう面では求めてなきゃいけないですし、それは高齢者の場合でも、介護が必要な方の場合でも同じだというように思います。
 一方で、健常な方もいらっしゃいますので、自ら相談もでき、そして可能であれば自宅のパソコンでいろんな申請等できるような方もいらっしゃると思いますし、そういう中で1つ重要なのは、市役所に来られる方の中で、コンシェルジュ機能というのを言っておりますけど、いわゆる3者関係ですね。職員と市民という関係ではなくて、市民と市民の代弁者と職員と。いわゆるそういう関係をつくる。そういう中でもう一つは、先ほど言いましたような職員の資質の中で、その業務知識を一つのデータベースとして共有できる、対応できるような、そういうことを考えていかなきゃいけないだろうなと。そういう一つの集大成としていろんなソフト面のあれがあって、その入れ物として庁舎があると。
 庁舎の中ではやはりもう一つ考えていかなきゃいけないのは、これから担っていく、特に採用面での庁舎の与える影響というのは結構あると思いますし、優秀な職員が近江八幡を選んでもらわなければこの町の未来を託せることはなかなか難しいと思いますし、職員がいかにクリエーティブに、先に市民のことを考えながら仕事ができるのか、新しい発想ができるのかという面でも、庁舎の役割というのがあると思いますので、そういうところは考えながら、いわゆるハード面に加えてその辺の重要性を認識しながら進めてまいりたいと考えています。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。
 なかなか当局の方の情報量や知識と、やはり市民の方がこういう建物だったらいいんじゃないか、こういう向きにしてほしい、本当に様々な思いがあります。そこをやはり酌んでいただいて、しっかり説明責任を果たしていただきたいと思います。
 また、新しい庁舎タイムズ入れていただいてますが、この1行のQ&Aで済まされることが、やはり市民の皆様、とても冷たく感じられている部分もございます。それだけ庁舎に関して関心を持って、早くシンプルでコンパクトな庁舎を建ててほしい、そのためにはこういうふうにしたらいいんじゃないかということを市民の方一生懸命考えてくださってます。そういった部分の市民の意見をしっかり、このスケジュールありきでなく、本当にしっかり今ここは丁寧に対応していただくことで新庁舎建設を進めていただきたいことを心よりお願いいたしまして、市民総意の下、本当にいい庁舎が建ちますようによろしくお願いいたします。
 これで私の質問を終わらせていただきます。
○議長(片岡信博君) 以上で山元聡子君の個人質問を終わります。
ご利用について
  • この議会中継は近江八幡市議会の公式記録ではありません。
  • 映像配信を多数の方が同時にご覧になった際に、映像が正しく表示されない場合があります。
  • 「近江八幡市議会インターネット議会中継」に掲載されている個々の情報(文字、写真、映像等)は著作権の対象となります。近江八幡市議会の許可なく複製、転用等を行うことは法律で禁止されています。
  • 許可無く放送を中止させていただく場合がございます。