録画中継

令和3年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
6月15日(火) 一般質問
冨士谷 英正 議員
(1)ふるさと納税制度と自治紛争の申立ての取り下げについて
   ①申立てに至る迄の経過について問う(何時、何処で、誰が議論・協議して決定したのか)
   ②自治紛争処理制度の前提となる訴訟の提起は、議決案件である。何故、議会に説明しなかったのか
   ③今日の「と畜場」の建設及び以後の管理運営は、どこが行っているのか、又本市の任務は何か
   ④品質管理が徹底されず、ブランド価値が低下の可能性ありと述べているが具体的説明を求める。又、それらに、本庁が取り組んできた施策を問う
   ⑤市長は近江牛を生産する牧場の確保、農家への有形無形の支援等々、述べているが、夫々具体的説明を求める
   ⑥近江牛の生産市町は、19市町中12市町と述べ、今日迄、その殆どの市町がふるさと納税の返礼品として取扱ってきているが、何故、今日迄看過してきたのか
   ⑦「と畜場建設」「食肉公社・(株)食肉市場」への関与について、本市と県との違いを具体的に求める
   ⑧「近江牛は滋賀県の地域資源である」との本市のこれまでの経過を無視した事実誤認による申立てと思うが、見解を求める
   ⑨取下げ条件となる合意書は、県通知の「地域資源の認定」の内容と殆ど変わらないと思うが、説明を求める
   ⑩県知事に「取消しを求めた」審査申立書と今回の合意による取下げは整合するのか
   ⑪今回の事件で、本市にとってのメリット・デメリットは何があったのか説明を求める
   ⑫今回の事件による県下12市6町や国、県との今後の関係性への影響はどの様に考えているのか。又、世界最大の危機事態のコロナ禍の中、滋賀県民(世間)を騒がしたことに関して、本市の主張を滋賀県が認めたというより、謝罪すべきと考えるが、所見を求める
(2)気候非常事態宣言について
   ①提案理由のとおり、市民、事業者、環境審議会の意見の求め市民等との協働という経過のもと、提出されたと思料するが、請願採択から宣言の議案上程までの経過について、又、市としてのスタンスを問う
(3)新型コロナウイルスワクチン接種について
   ①旧近江八幡市民の人口が多い中にあって、狭く、接種人数も限られる休日急患診療所での接種を決めた理由は何か。又、市民の生命を守り、接種を勧奨すべき市長が「地域の人口、接種場所の規模、接種可能人数、交通手段等」はじめからわかりきった諸条件を、無視したことが多くの議員に声が届いています。これも市民の利益を損ねていることである。文化会館でという話もあったように灰聞しているが、市長として、当初の決定プロセスとその判断をどの様に評価しているのか
◆15番(冨士谷英正君) おはようございます、皆さん。
 6月定例会の個人質問のトップバッターを務めさせていただきます。
 まず、早速でございますが、通告に従って質問をいたしたいと存じます。
 毎回申し上げているんですけれども、小西市長就任後、提案されます議案も含め、私は各議会ごとに市長の政治スタンス、姿勢ですね、と市民に対する姿勢について質問を重ねてきたところであります。ほんで、近時におきまして幾つかの事情につきましてただしたいので、質問をさせていただきたいと存じます。
 まず1つ目として、大項目でありますが、ふるさと納税制度と自治紛争処理の申立ての取下げについてであります。
 コロナ禍で自粛をしたゴールデンウイークが明けました5月6日にいきなり、近江牛返礼、県全域はノー、近江八幡市が不服申立てという報道がテレビ、そして翌日7日には新聞で報道されまして、近江八幡市だけでなく滋賀県民もさぞかし驚かれたことだと思います。
 そこで、報道では、不服申し立てした近江八幡市は記者会見も開くことなく、市長コメントのみを発出し、説明もなく、訴えられた滋賀県が記者会見を開き、違法、不当な行為には当たらない、近江八幡市の申出は大変残念としました。
 市長の政治スタンスについて質問をさせていただきたいと存じます。
 まず1点目でありますが、これは市庁舎整備工事の契約解除と同様と思われます独断での申立てに至るまでの執行部内で、いつ、どこで、誰がどのように議論、協議をされ決定したのかを質問をいたしたいと思います。
 さらに、今回の申出は、地方自治法第96条の議会の議決事件の解説では議会の議決は不要とされておりますけれども、事務手続の流れでは、自治紛争委員の判断が不服な場合、高等裁判所に訴えの提起ができます。そのときには議会の議決は必要であります。このプロセスにおきまして、なぜ議会に事前に説明する機会もあったのに、滋賀県との経過も含めて説明をされなかったのか、2点目の質問といたします。
 3点目は、屠畜場があるのは、申出人、すなわち近江八幡市だけであると述べておられますが、今日の屠畜場の建設及び以後の管理運営はどこが行っているのか、これはきっちりと遡ってこの経過を市民の前に明らかにしていただきたいと思います。
 4点目、小西市長は、品質管理が徹底されずにブランド価値が低下する可能性があると言われております。じゃあ、具体的に近江八幡市は今まで品質管理が徹底されず、ブランド価値が低下しないような施策をどのように取り組んでこられたのか。大変大事なことだと思います。これは畜産農家も非常に関心を寄せておられるところであります。4点目の質問とします。
 5点目、さらに小西市長は、本市は近江牛を生産する牧場の確保、農家への有形無形の支援、牧場の臭気対策あるいは近江牛取扱業者への支援や販売についてのアピール活動や近江牛の評価の向上に努力してきたと言われております。大変近江牛は、今でこそ近江八幡は有名でありますが、もとはといえば、竜王、日野、こういうところなんです。近江八幡市、大中が干拓されて初めて、水稲作がえらいということで畜産農家が増えた。増えたといいますか、いわゆる業に入られたわけであります。歴史的には竜王、日野のほうが圧倒的に古いわけであります。だからこそ、今申し上げました牧場の確保だとか農家への支援、有形無形にされたと思いますが、今までされてきたこと全て具体的に説明を求めたいと思います。
 6点目、近江牛を生産をしている市町は県下19市町中12市町と述べておられます。飼育されてない、生産をされてないのは多賀町と野洲市ですね。そして、長浜市でしたかね、ここらはふるさと納税の返礼品として近江牛はされておりませんけれども、僅か2市1町が生産をされてないだけであります。そのほとんどの市町、11市5町の16市町がふるさと納税の返礼として今日まで近江牛を取り扱ってきておられるんです。数は大小差があります。だけれども、近江八幡市は今までそのことについては何もおっしゃってこられなかった。でも、なぜ今日は滋賀県が地域資源認定するとされたときに、声を大きくされて、びっくりするような申立てをされたのか。なぜ今日まで看過をされてきたのか。これも具体的に述べていただきたいと思います。
 7点目、一番大事でありますけれども、屠畜場建設、これ一体何ぼかかって、誰が出したのか。あるいは、そのときに設立された食肉公社あるいは株式会社食肉市場への関与、誰がどういうふうな格好で設立をして、そしてそのときに近江八幡市は他の市町と違う、言わば特色ある関与は何をしてきたのか。滋賀県との違いも併せて具体的に説明をしていただきたいと思います。
 8点目、今日まで滋賀県が近江牛の振興、ブランド確立に向けて、あるいは施設の建設経費や運営経費をほとんど支出を滋賀県でしているということは、県民の税金が投入をされているということであります。
 以前の屠畜場は、ご存じのように近江八幡市営でありました。施設の老朽化や、あるいは赤字経営等、大変財政的にも畜産業及び近江牛振興にも大きな問題があったわけであります。このことから、近江牛は滋賀県の地域資源である。何も近江八幡だけじゃないじゃないか。19市町のうち16市町が生産しているわけでありますから、だから滋賀県の地域資源であるとの近江八幡市の考えを滋賀県及び他市町に理解を求めて、そして今日の姿、すなわち滋賀県内の屠畜場の再編。大変難しかった、この再編は。移転補償から離職補償から、これはもう一番難しい問題を、これは滋賀県でお願いをして、再編、再統合を含めた施設整備、そして運営的にも滋賀県に依拠したものであります。もう既に今でも食肉公社や食肉市場や年間約6億2,000万円の金は県から出していただいてます。そして、建設費71億円も、そのうち40億円は民間から融資をされておられるわけでありますが、その償還金1億3,500万円も県が払って、近江八幡市が幾ら払っておられるか。それはゼロだと思います。そのことを含め、そして運営的にも、今申し上げましたように滋賀県に依拠したものであります。
 今回の小西市長によります審査申立ては、これまでの経過を踏まえた姿勢や歴代市長の認識を無視した事実誤認による審査申立てと思料しますけれども、これの見解を求めたいと存じます。
 9点目、取下げの条件となる合意書につきまして、滋賀県通知の地域資源の認定の内容とほとんど変わらないと思うけれども、説明を求めます。
 いわゆる枝肉の格付A4、B4以上。じゃあ、今まではどうであったのか、どういうふうなことで販売をされておったのか、求めたいと思います。
 10点目、審査申立書については、今後の訴訟提起を前提に、弁護士も入れ、当然理論武装された申立書であると思いますけれども、総務省告示第179号の第5条第8号ハに基づいて、滋賀県知事が行った地域資源及び市区町村の認定の取消しを求めたものでもございます。取消しを求めた審査申立書と今回の合意による取下げは整合するのかどうなのか、これもきっちりと説明いただきたいと存じます。
 11点目、今回の事件で本市にとってのメリット、デメリットは一体何があったのか、説明を求めたいと思います。この問題が報道されまして、各市町から、もうそれやったら近江八幡市でしてもらおう、大津も、あるいは彦根も長浜も守山も、いわゆる当時8市のうちの7市までが、僅かです。県が97.7%出してもらってるんですけれども、8市で約0.5%、そのうちの八幡は0.05%、75万6,000円出しているだけであります。だから、県民税をほとんど出して、しかも我々大津も出してるやないか。それなら、もう近江八幡市で全て運営をしていただいたらどうでしょうか。皮肉たっぷりな情報もいただいてるんです。だから、メリット、デメリットは何があったのか、ぜひ説明していただきたい。
 そして、県が、今日までの経過も近江八幡市は知りながらこういうふうなことをされたとするならば、非常に危険団体である、危険自治体であるというふうなこともささやかれていると耳にしております。このことが8万2,000人の福祉の向上を図り、命と、そして生活を守る行政のやることなのかどうなのか、ぜひ説明を求めたいと存じます。
 12点目、最後でありますけれども、今日までの近江牛を取り巻く課題や、あるいは屠畜場の健全化のため、対応経過も含め、今回の事件によります県下12市6町や国、県との今後の関係性に影響はどういうふうに考えておられるのか。これは11点目の設問と関係するわけでありますけれども。
 小西市長は、世界最大の危機事態のコロナ禍の中、滋賀県民、世間を騒がせたことは間違いありません。一貫して本市の主張を滋賀県がのんだというふうに宣伝されておりますけれども、本市の主張を滋賀県がのんだというより、謝罪をすべきであると私は考えます。
 ぜひ、以上12点について明確に具体的にご説明をいただきたいと思います。初問といたします。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 冨士谷議員のお尋ねの申立てに至るまでの経緯につきましてまずお答えを申し上げます。
 まず初めに、令和2年度の寄附金額等についてご報告をさせていただきます。
 昨年度はコロナ禍による巣籠もり需要を的確に取り込み、また本市独自の近江牛支援を目的にしたふるさと納税クラウドファンディング等の効果もございまして、過去最高額の約38億5,200万円余りとなり、前年度と比較いたしますと約1.6倍の収入増加となったところでございます。
 また、寄附件数につきましても、前年度より約1.7倍増加し、10万1,500件余りとなり、本市の人口を超えるご支援を全国の皆様より頂戴いたしました。改めて、この場をお借りいたしまして深く感謝を申し上げる次第でございます。
 また、全国の皆様より頂戴いたしましたご寄附につきましては、近江牛をはじめとする地場産業の振興はもとより、教育、福祉、文化、環境、防災等の市民生活に関わるあらゆる行政分野に活用させていただいているところでございます。
 さて、今回のふるさと納税制度における地域資源認定をめぐる件に関しましては、近江牛に係る品質評価やこの存続に多大な影響を与える問題であると認識し、本市の基幹産業である農業、とりわけ近江牛をはじめとする地元の重要産業であります畜産業や地元の近江牛を取り扱う関連事業者をいかに守り、振興発展させるのかを主眼に取り組んできたところでございます。
 今回、あらゆる対策を講じて県と粘り強く協議を行った結果、本市の意向に沿う運用ルール等に見直すことができました。このことは本市の近江牛、ひいては滋賀県全体の近江牛ブランド力の低下を防ぐことができ、また県内約1万4,400頭余りを肥育されている約90軒の生産農家や近江牛取扱関係者の方々の懸念を払拭することができ、危機管理上からも本市が果たした社会的な役割は大変大きく、本市はもとより滋賀県全体の畜産業の発展に寄与することができ、近江牛を後世につなげることができたと認識をしております。
 議員関係者の皆様に対しましては、本件は交渉事でもあり、説明が事後になる等、至らぬ点もあったかと存じます。これまでの取組により、ここに成果をご報告することができる運びとなりましたので、以下ご回答を申し上げます。
 申立てに至るまでの経過につきましては、本市は一貫して県には反対の意を表しておりましたが、4月1日付で県が近江牛を含む3品目をふるさと納税の地域資源として認定いたしました。
 地域資源認定について総務省通知において、関係団体の合意の上で返礼品を取り扱うこととされており、この関係団体の範囲については、県は当初、市町村ではなく、関連団体や関係団体を示しているものとの解釈であったため、関係団体の解釈について総務省へ照会したところ、4月15日付で、関係団体とは関係する地方団体である旨の回答を得て、関係市町の合意の上で取り扱うものであることが最終確認できたところでございます。
 以降、申出に至るまで、私、または副市長及び担当部課、また必要に応じて関係部署も含めまして連日にわたる協議の上、弁護士にも法的側面の助言をいただきながら対応してまいったところでございます。
 総務省の見解に基づき、関係する地方団体の合意の上で認定を行うよう、本市が合意するまでの間の施行停止について、4月22日付で意見書を提出しましたが、これまで十分な調整を行い、関係団体の意向にできる限り沿って時間をかけて取り組んできたため、県としては地域支援認定の撤回または執行停止は行わないと、4月27日付で回答がございました。
 このまま県が定めた運用ルールを適用されますと、近江牛ブランドを守れないと危機感を抱いたため、再度4月28日付で運用ルールの見直しに対する意見書を提出しましたが、全てを適用するのは困難であるとの回答でしたので、関係市町の合意なく本件認定を行った県の手続に問題があるとし、審査申出の期限最終日である4月30日に、地方自治法第251条の3第1項に基づき総務大臣宛てに審査申出を行ったところでございます。
 以下のご質問につきましては、担当理事よりご回答申し上げます。
○議長(平井せい治君) 回答漏れはありませんか。
 吉岡総合政策部理事。
〔総合政策部理事 吉岡俊明君 登壇〕
◎総合政策部理事(吉岡俊明君) 次に、自治紛争処理制度の前提となる訴訟の定義は議決案件であるのに、なぜ議会に説明しなかったのかでございますが、今回の自治紛争処理委員の審査に付することを求める旨の審査申出については、機関争議とされており、地方自治法第96条第1項第12号の規定は適用されず、議決不要とされているところでございます。
 しかしながら、議員の皆様に本件の申出までに経過等のご説明ができていなかったことにつきましては、県が4月1日に地域資源認定をする直前まで、また審査の申出期限である4月30日の直前まで協議を続けており、ご報告すべき内容が固まっていない状況にあったことが主な理由でございます。
 重要案件につきましては、今後も可能な限り議員の皆様にご説明、ご報告できるように努めるところでございますが、協議経過や限られたスケジュールの中でその状況説明が事後となることがありますことについてご理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
 次に、今日の屠蓄場の建設及び以後の管理運営はどこが行っているのかでございますが、屠畜場となる滋賀食肉センターは公益財団法人滋賀食肉公社が施設整備をされ、同法人が管理運用をされております。また、本市の任務といたしましては、同法人の理事として市長が就任し、さらに歴史的経緯等を踏まえ、本市が3名の理事を推薦しております。
 次に、品質管理が徹底されず、ブランド価値が低下の可能性があることの具体的説明につきましては、4月1日付の県の運用ルールのままでは、地理的表示保護制度、いわゆるGI制度における登録産品である近江牛の精肉を提供することとされており、このGI制度においては近江牛の等級基準の定めがないことから、低い等級の近江牛も提供が可能となっております。例えば佐賀牛であれば、5等級及び4等級の脂肪交雑、B.M.S.──霜降りですね、No.7以上のものを厳選して佐賀牛とし、これ以外は佐賀産和牛と分けてブランド化されておられます。
 ふるさと納税の返礼品として低等級の近江牛が全国に出回ると、近江牛全体の評価の低下につながりかねず、昨今のSNSの普及等により低評価の拡散も危惧するところでございます。
 近江牛のブランド価値について、ブランド力の低下を招いてしまいますと、近江牛の枝肉相場の低下につながり、ひいては生産農家や関係者の生活に多大な影響を及ぼすおそれがあると懸念し、また事が起こってからでは取り返しのつかない事態となることからも、4等級以上の近江牛を提供することを提案したところでございます。
 また、提供事業者についても、現行ルールでは近江牛の取扱実績等についての記載がなく、近江牛の知識や経験が十分でない事業者も参入する可能性があり、品質管理に支障が出ると危惧したため、今回の運用ルール等の見直しにより、取扱実績等のある各市町内の事業者から調達することが盛り込まれたところです。
 また、本市が取り組んできた独自施策につきましては、ふるさと納税の謝礼品については、一品一品全て謝礼品審査会で審査をしており、審査基準をクリアした謝礼品のみを取り扱っているところでございます。
 次に、近江牛を生産する牧場の確保、農家への有形無形の支援等についてですが、牛舎の施設整備等につきましては、国庫補助金を活用し、規模拡大及び経営体の収益性の向上等に努めているところでございます。
 また、現在、がんばれ「近江牛」支援事業補助金や、つなごう「近江牛」支援事業補助金などの支援を行うとともに、本年度新たに、食べよう「近江牛」消費拡大事業として、近江牛の消費拡大と地産地消の推進を図るため、市内産近江牛を小・中学校の学校給食の食材に提供する予定でございます。
 このほか、本市の畜産振興を図る上で、農家や関係機関と連携を図りながら、引き続き畜産農家の経営基盤並びに経営体質の強化を目指した支援を講じていきたいと考えております。
 次に、今日までほとんどの市町が近江牛を返礼品として取り扱ってきているのを看過してきたのかでございますが、本市は地場産品基準が制度化されたときに、総務省に対しまして滋賀県を通じ、精肉の加工は屠畜場までか、あるいは精肉店までかといった、どの段階に当たるのかなど、問合せをしており、その結果について滋賀県を通じて回答を得ております。ふるさと納税制度の適正な運用については、これまでから県に要望してきたところですが、当然精肉として出せる市町、出せない市町は県において把握しているはずであり、本市が他市町をどうこう言える立場ではないと考えており、滋賀県が主体となって指導されるべきものだと考えております。
 次に、屠畜場建設、食肉公社、株式会社食肉市場への関与についてですが、滋賀食肉センターの建設に当たっては、滋賀県、当時の財団法人滋賀食肉公社とともに地元説明や要望に対する協議等を行ってきたところです。
 滋賀食肉センターにつきましては、旧近江八幡市屠畜場が老朽化し、維持管理面で困難な状況であったことから、新たな施設として財団法人滋賀食肉公社により建設され、平成19年4月に業務開始されました。
 食肉センター建設に当たっては、本市はもとより、県内の食肉流通拠点として整備を行っていることから、滋賀県が中心となって建設計画の推進の役割を担い、市は旧屠畜場の閉鎖に当たり地元や関係団体との意見調整を行い、食肉流通業務の円滑な移行に向けて関与しておりました。
 次に、公益財団法人滋賀食肉公社につきましては、県、本市を含む県内7市、滋賀県町村会、全国農業協同組合連合会滋賀県本部やグリーン近江農業協同組合、滋賀県家畜商業協同組合が出捐金を拠出しております。県からは副知事が理事長に就任しており、本市は市長が理事に就任しております。県、市ともに理事会に出席して食肉公社の運営に参画をしています。また、県監査委員により、県の財政的援助団体として監査を受けております。
 次に、株式会社滋賀食肉市場につきましては、県、本市、全国農業協同組合連合会滋賀県本部などが出資しており、県、市ともに株主の立場であり、本市は市長が取締役として就任して経営に参画しております。
 次に、近江牛は滋賀県の地域資源であるとの本市のこれまでの経過を無視した事実誤認による申立てではないかというご質問でございますが、今回の申出につきましては、関係自治体の合意を得ずして県が地域資源認定に踏み切った手続が正しいのかどうかを自治紛争処理委員に判断を求めたものであり、事実誤認による申立てではないことをご理解いただきたいと思います。
 次に、取下げ条件となる合意書は、県通知の地域資源認定の内容とほとんど変わらないとのことですが、今回県と合意に至った新たな運用ルール等においては、このGI制度における登録産品であることに加えて、枝肉格付がA4、B4等級以上の近江牛の精肉を提供することとし、当該返礼品にはそれを示す表示を行うこととし、相当の品質の担保を図ることができると考えております。
 佐賀牛、佐賀産和牛のように、品質を担保する明確な基準としてA4、B4等級以上との要件を求め、県にご理解いただいたところでございます。
 また、現行の運用ルール等では、当該市町内の事業者から調達するよう努めることと、近江牛の取扱実績を問わず地域内の事業者であることについて努力義務とされていたところを、新たな運用ルール等においては、近江牛の取扱実績等を踏まえ、調達先としてふさわしい当該市町内の事業者から調達することとし、厳格にそれぞれの市町内の近江牛の調達先として、文字どおりふさわしい事業者から調達することにより、近江ブランドの維持向上とともに地域産業の振興に寄与するものであると考えます。
 次に、取下げを求めた審査申立てと今回の合意による取下げは整合するのかでございますが、申出を行ったのは、関係市町の合意を得ずに施行に踏み切ったことが果たして正しいのかどうかを判断していただくものであり、4月1日に出された運用ルール等では近江牛のブランド力の低下が懸念され、生産農家と市民の生活に多大な影響が及ぶおそれがあったため、やむなく申出を行いました。本市の反対の主たる主張は、近江牛ブランド力の低下を招きかねないルールの適用であり、そのことによって生産者や関係者に多大な影響を及ぼすおそれがあったためであり、今回その部分が見直されたことが大きく、県との協議の中で合意に至れば申出を行う理由がなくなりますので、法的にも認められている取下げを行うことになり、整合は取れていると考えております。
 次に、今回の件で本市にとってのメリット、デメリットにつきましては、冒頭市長も申し上げましたが、近江牛をはじめとする地元の重要産業である畜産業や、地元の近江牛を取り扱う関連事業者をいかに守り、振興、発展させるのかを主眼に取り組んだ結果、滋賀県全体の近江牛ブランド力の低下を防ぐことができ、また県内約1万4,400頭余りの肥育されている約90軒の生産農家や近江牛取扱い関係者の方々の懸念を払拭することができ、危機管理上からも本市が果たした社会的な役割は大変大きく、本市はもとより滋賀県全体の畜産業の発展に寄与することができ、近江牛を後世につなげることができたと認識しております。
 次に、県内市町、県、国との今後の関係性への影響につきましては、本件については県と市で見解の相違があったことから、審査の申出や協議を行ったところであり、今後も各分野において目的達成に向け良好な関係性を維持できるものと考えております。
 また、ふるさと納税につきましても、今後もこの制度の趣旨に則した健全な運用を図り、ふるさと納税を通じて近江牛をはじめとする地域資源、地域産業の振興に共に取り組んでいきたいと考えておるところでございます。
 以上でございます。
○議長(平井せい治君) 質問はありますか。
◆15番(冨士谷英正君) 回答漏れなかったかな。
○議長(平井せい治君) 回答漏れはありませんか。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 冨士谷議員ご質問の最後の項目、世界最大の危機事態のコロナ禍の中、滋賀県民(世間)を騒がしたことに関して、本市の主張を滋賀県が認めたというより、謝罪すべきと考えるが、所見を求める、これについてご回答申し上げます。
 本件につきましては、滋賀県民を騒がしたというよりも、先ほど当初から私が申し上げていますように、やはりふるさと納税の趣旨として、本市の畜産業、またその関連の流通に関する産業をいかに守っていくかということが最大の目的でございます。そういう意味で、当市はそのことを主眼に、滋賀県についてこのふるさと納税、近江牛の制度的崩壊を防ぐため、いわゆる品質の悪い近江牛がふるさと納税という形で世間に流れることによって起こるブランド力の低下いうものを何とか避けたいということで主張をしてまいったところでございます。
 最終的には、県でご同意をいただくというような形で、私どもも、先ほど理事から説明しましたように、A4、B4以上の肉を提供すること、また地域にしっかりと根づいた、ふるさと納税の趣旨に合った事業者から提供するということを受け入れていただいたということで、成果があったというふうに思っております。
 謝罪すべきかと考えるかということですが、謝罪すべきとは全く考えておりません。これまでもご説明させていただきましたように、非常に、どちらが謝る、謝らない、いい、悪いではなくて、お互い協議する中、場を持ち合うことによっていい方法が導き出せたというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 質問ありますか。
 冨士谷君。
◆15番(冨士谷英正君) 長々の質問をしまして、回答は不十分な回答でありますけれども。
 まず、お聞きをしたいのは、何をするにしても過去の経過があって現在があるわけであります。先ほど、市長の答弁を見ますと、今だけを見て。だから、県がですね、歴代の市長が近江八幡だけじゃないよと、近江牛は。滋賀県各地で飼育してるじゃないか。だから、滋賀県の地域資源だよということをさんざん言って初めて県が重い腰上げて、3つあった屠場をここの八幡に集約されたんです。していただいたんですよ。そのことについてどういうふうに思うか。
 僕は市長のやっぱりその性格といいますか、方針か分かりませんけれども、考えをかいま見ることができた。すなわち今まで恩になったことは全然考えない。そんなもん当たり前やと。それより現実が大事だと言うならば、これは大変な問題であります。反動が非常にきつくなってくると思います。それについて過去をどこまでご存じなのか。歴代の市長、歴代の行政マンが、あるいは歴代の議員さんがどれだけ苦労なさって今日の屠場、立派なのができたのか。それについてどのようにお考えでしょうか。
○議長(平井せい治君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 冨士谷議員の再問にお答えを申し上げます。
 歴史を振り返るとどこまで遡ればいいのかと、またいろんな問題がございますので、取りあえず私の今の見解というのを改めて述べさせていただきたいと思います。
 私につきましては、過去いろんなご努力を先輩諸氏がしていただいたということ分かりますけども、現実、我々今の生活をしておるわけでございまして、現実この市内にはそれぞれの畜産農家、それぞれの流通業者がございます。ここの今をいかに守っていくかということは、私にとってはもう最大の重要事であるかと思います。そこがどのようにかみ合っていくのかという点はございますけれども、やはりそういう意味で、現実に生活をされ、産業に従事されている方々のことをまず一番に考えなきゃいけませんし、さらには、今回の件につきましては、残念ながら近江牛のブランドを守るということは、基本的にはこの滋賀県全体の畜産業にも貢献するという、こういう理解でございます。そういう中で今回の判断をさせていただいたということをご理解いただければというふうに思います。
○議長(平井せい治君) 冨士谷君。
◆15番(冨士谷英正君) 吉岡理事も答弁言われたように、何か近江牛は近江八幡市だけがしょっているようにお考えのようでありますが、飼育頭数は確かに八幡が半分ちょっと超えます。52%です。飼育農家は半分ないんですね。今おっしゃったのは、近江八幡が幾ら頑張っても、竜王だと草津だとか日野だとか、他のところが力を出さなかったらどうなる。今おっしゃったことは、八幡の全部をよそがしてくれるんですか。だから、滋賀県がやるんですよ。
 もう一つは、今まで19市町の中で、合併して、16市町がやってて何か不都合があったんですか。近江牛のブランドがこんだけ下がった、こんだけ飼育農家が不利益が受けた、こういうのがあったら言うてください。
○議長(平井せい治君) 回答を求めます。
 吉岡総合政策部理事。
◎総合政策部理事(吉岡俊明君) 冨士谷議員の再問にお答えいたします。
 16市町が既に出されておったわけですが、特にうちが不利益を受けたというようなことはございません。
 以上でございます。
○議長(平井せい治君) 冨士谷君。
◆15番(冨士谷英正君) 何ら不利益がないのにこんなふうな申立てをすることによって、さらに利益が入ってくる、受けられるというように思われたということになるわけですね。もうマイナスになっていると思うんですよ。これは非常にマイナスになってますね。
 ほんで、まず滋賀県が力かしてくれなかったら、今の屠場どうなるか分からん。小西市長は18まで武佐にお住まいであったと思うんですけれども、そのときの屠場を思い出してください。どれだけの屠場でしたか。口に入れるものです。あの老朽化した、ひどい施設で作業されてたんですよ。それが今立派なもんで、だからこういうふうになったんじゃないですか、今の。そのことを頭から否定はされてないでしょうけど、もう少し血の通ったような発想がないことには、僕はこれから近江八幡市だけで生きることできないんですよ。やっぱり近隣市町とも仲よくやりながら、協調しながらやらなきゃならないですね。道路一つつけるにしても、八幡だけがしたって、東近江が横にあるのにできませんよね。僕はその姿勢が問題だと思ってるんですよ、市長の姿勢は。
 もう一度問います。今までの経過、どれだけ歴代の市長が額に汗流して八幡のことを思って、もう八幡の予算をほとんど使うようなところまでいかなきゃならないんですよ、市でやろうと思いますと、市営では。それを県がやってくれた。そのことだけでもどのように思ってなさるのか。
○議長(平井せい治君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 冨士谷議員の再問にお答えを申し上げます。
 県がやる、やらないという話ではちょっと問題が違うというように思っております。今回の件はふるさと納税としてどうあるべきかというところで議論をさせていただいておりますし、このふるさと納税としての今回の申立て並びに県との合意した内容につきましては、それぞれ近隣市町の了解というのは十分にあるものだというように考えております。理事は、隣、竜王町とはしっかりとそのあたりの協議をしながら進めてきた部分もございますので、そこんところのご理解をよろしくお願いを申し上げます。
○議長(平井せい治君) 冨士谷君。
◆15番(冨士谷英正君) そこが市長の非常にコールドなところですね。ふるさと納税がこれだけ38億円が入ったのは、近江牛があるから。近江牛が立派になったのは、近江八幡市の力だけだというふうに思うてなさるんですか。そうでなければ、他の力があってと思われてたら、そのような発想はないと思うんですが、いかがでしょうか。もう一度きっちりとお答えいただきたいと思います。
○議長(平井せい治君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 冨士谷議員の再問にお答えを申し上げます。
 どこの力がどうかということは、問われるべきものかどうかというふうには私は考えておりません。農業及び畜産及び商工業含めまして、あらゆる施策につきましては、国、県、市町というのはそれぞれの分野の中で手を組み、それぞれが施策をつくりながら振興を行っていくというところでございます。
 そういう中で当市におきましては、農業、畜産業というのは非常に大きな産業の一つであるという認識ですね。このことにつきましては、国、県、市町が力を合わせているからといって、それが国のおかげであるとか、県のおかげであるという議論を私はするつもりはございません。
○議長(平井せい治君) 冨士谷君。
◆15番(冨士谷英正君) そこが大きく分かれるところですね、市長との。日本人の心はやはり、義理人情とは言いませんけれども、世話になったら世話になったという、その上に立って今日があるんだ。あのとき滋賀県が手をかしてもらえなかったら、こんな近江牛の、ふるさと納税制度があったとしても、これだけの納税をしていただけないんですよ。そのことをやっぱり絶対理解をしないことには、これから、じゃあ、今県が出してる6億2,000万円、1億3,000万円、もう出せませんよと言うたらどうされるんですか。近江八幡が、じゃあやりましょうと言われるんですか。言えないでしょ、それは。だから、そこのところはもっと人間らしく、僕は人間らしいというのはやっぱり必要なことだと思うんです、それは。そういう発想が今の殺伐とした親子の関係、夫婦の関係、近隣の関係、そういうところにもやっぱり波及してるのではないのかな、こんな懸念をするところであります。
 で、先ほども言っておりますように、あの施設は71億円かかってるんですよ。県が全部出してくれたんですよ。県が全部、100%、97.73%ですね。そして、食肉公社を設立して、開発公社が用地を取得して造成して、県が買い取って、県が食肉公社に移譲してんねん。ほいで、食肉公社が、いわゆる県が全部建ててですよ、建物、土地も全部食肉公社に移管してるんですよ。そして、そのセンターの中で仕事をしていただくのが食肉市場なんです。それはご存じだと思いますけれども。
 そういう経過を知らないことには、今がそうやから、だからよそもやってる。よそ何やってるんです。しかも、八幡が幾らしても、僅か頭数は半分ないんですよ。先ほどの理事の話を聞くと、近江八幡がみんなよその市町村の飼育農家までやってんねや、こんな発想を市民がされたら大変ですよね。だから、竜王の牛も日野の牛もここの屠畜場で割ってるんですよ。この牛は日野や、どこや、誰が知ってるんですか。もちろんトレーサビリティーで番号を打ちますけど、そんなもん専門家じゃないと分からない。消費者は分からない。みんな今の話を聞いてると、おお、近江牛は八幡は大中やな。そんなもん半分もないんですよ。
 だから、それをおこがましくも八幡が全部しょってるような発想が僕を全ての間違いではなかったのかなということを申し上げたいんです。もう一度答弁を願います。
○議長(平井せい治君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 冨士谷議員の再問にお答えを申し上げます。
 私、議員もご存じのように、市長としては近江八幡市をあずかっております。そういう意味では、まず一番に近江八幡市内の畜産事業者、流通業者のことを考えるのが一番。これは当然のことだとご理解いただけたらと思います。
 その中で、併せて近隣市町、そして県内含めまして、これまで申し上げてきたように、近江牛の振興、いわゆる枝肉価格のブランド価値を上げることによっていかに向上させていくかという大命題ですね、そのことを、またひいては県内での肥育頭数というのを向上させていくという中でも、今回の対応、ふるさと納税という機会は、これは非常にイレギュラーといいますか、急激に需要が増える。ご存じのように、肉牛というのは24か月、また36か月と、肥育に時間のかかるものでございます。工業製品であればそのようなこともないかと存じますけど、急激な需要の増大には応えられないものでございます。そういう中で、どのあたりが一番ふるさと納税として適切なのかというのを判断させていただいたというところでございます。
○議長(平井せい治君) 冨士谷君。
◆15番(冨士谷英正君) 誰かて首長だったら市民のこと考えるのは当然。でも、市民のことを考えるのは八幡市だけとか、そんな狭いんじゃなくて、全体を見ながら、その中で市民を守る、市民の福祉の向上を図るというのは当然のことであります。その点がちょっと僕は欠けてると思います。
 もう一つは、先ほど言うておりますように、幾ら八幡の48%ですかね、飼育頭数、出荷頭数は。頑張っても、よその牛がそこまでやってくれなかったら、効果は半減しますよね。だから、滋賀県が地域資源で認定したら、今度は滋賀県が、八幡が言おうと思ってなさったことがあるならば、滋賀県に言うわけじゃないですか。そうじゃないと取り消しますよというて。
 今までだって、彦根の、こんなこと言うていいんですかね。いわゆる業者名を言いますと、千成なんか、彦根は一頭もないですよ。だけれども、ふるさと納税で返礼品で出してるんですよ。大津の松喜さんもそうですよね。それから、東近江も何とかという牛肉の精肉店でも。それは何も言うてないじゃないですか。ほいで、さほど支障もない。わざわざ県が今までのことをたまたま追認するようなことをやったことで、けんか売りに行ってるようなもんじゃないですか、近江八幡市は県に。このことがやっぱり県もいい気はしない。だからこそ、農政やとか公共事業、そういうところで僕はデメリットが物すごう出てくると思うんですよ。それ、全て市長の発想の間違いだから、責任は市長にあると、こういうことを言わざるを得ないんですね。もう少し大局的な立場で、71億出してまだなおかつ6億2,000万円と1億3,000万円、借財を県が払ってくれてるんですよ。こんなもんは県の当然の仕事だ。しかし、八幡はその上に立って、野球で言うたら振り逃げみたいなもんですわ。それはないでしょうと。やっぱり血の通うた人間のやることだったら、今までのこういう経過があって、これは感謝しなきゃならない。もうそうでなかったら八幡市だけやったらあれ閉鎖しなきゃならないかも分からん。PFIの病院と一緒で。それを助けた、あのときの当時の市の職員さん、どんだけ苦労されました。屠畜場の統廃合というようなもんは大変なんですよ。僕知ってますけれども。そのことを知ってなさって、勉強しないとこういう発想はまず僕出てこないと思いますね。しかも、八幡が99%だったら別なんですよ。
 まあ、こんなんしゃべると、時間がないんで、要は近江牛の近江八幡という地名が大きく影響してる。これは紛れもない事実です。竜王町も、八幡は4,400頭出荷しましたが、竜王町は3,300頭出してるんですよ。でも、竜王町イコール近江牛にはならないんです。近江八幡イコール近江牛なんですよ。名前なんですよ、これは。何ぼ市長が3年かけてどれだけのことをされた、僕の目には全然見えてきませんけれども。地名なんです。だから、合併するときに、余談ですが、安土八幡市という名前があった。それやったら、最初から合併しないでおこう、どしょっぱちに言いました、私はね。けんかするなら一番最初にしとこうと。地名やと、近江八幡やと、ほで了解されたから合併が進んでいった。だから、近江八幡が近江牛になってる。これは近江というだけなんです。竜王町が、日野町が近江牛じゃなからん。だから、そういう幸せなラッキーな面もあるんですね。
 肉の味というのは、A5やA4やB4や、分かりますか、皆さん、実際に。専門家じゃなかったら分からないんです、あれは。だから、業者さんが、A5やから値を高くする。A4やからちょっと下げる。八幡市内で有名な精肉店はA4です。立派なところは、これはまずA5をやってますね。そのところをもうちょっと市長ね、ぎょろっと、それこそこちらをにらみつけることなくよ、もう少しその目を自分の心に向けていただいたらどうですか。自分の心に。自分の心に向けることは大事なんですよ。今までの経過があって自分が今日ある。今までの経過があって、八幡のすばらしいところは残っているんだ。このことがみじんも感じられない。もう一度答弁願います。
○議長(平井せい治君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 冨士谷議員の再問にお答えを申し上げます。
 どのようにお答え申し上げるのか、非常に苦慮するところでございますけども、議員のお考えのようには、またご発言のようには私は思っておりません。私は誠心誠意、市民の最大利益のために、また県民、国民の最大利益のために市の業務をさせていただいておりますし、そのことに関しまして心に曇りは一切ないつもりでございます。
○議長(平井せい治君) 冨士谷君。
◆15番(冨士谷英正君) じゃあ、最後にこれだけ申し上げる。
 これから県と国との関係が八幡のプラスになるようなことだったらいいですけど、マイナスになることは僕は往々にあると思います。そのことだけは心してひとつ、大体、やっぱりいろんな情報が入りますからね。そのことだけを知っていただきたいと思います。
 それでは、2点目、いわゆる気候非常事態宣言、これは提案をされておりますけれども、これは昨年12月市議会の定例会で採択されました。提案理由も、市民、事業者及び行政が一体となって環境に対する意識を高めて、一人一人が積極的かつ継続的に行動ができるよう宣言したいというものであります。
 ここで、政策の目的の主眼は、ハートフルで市民が主役とか、市民に寄り添いとかしておられる市長のこの政策目的の主眼ですね、これは宣言の内容や文面については、提案理由のとおり、市民、事業者とともに環境条例の目的や基本理念を踏まえ、環境審議会の意見を求めるとして、市民との協働という経過の下に当然提出されたと思いますけれども、しからば請願採択から宣言の議案上程までの経過について、市長として、また市としてのスタンスを問います。
○議長(平井せい治君) 回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 冨士谷議員の気候非常事態宣言についてのご質問にお答えを申し上げます。
 令和2年12月定例会におきまして気候非常事態宣言及び気候変動に関する取組を推進する請願が全会一致で採択されたところでございます。
 私どもといたしましては、このことを受け、請願内容に関係します環境部署、農業部署、企画部署等で協議を行い、他市町の宣言文の研究などを行うとともに、本市を取り巻く現状を踏まえ、請願内容を吟味し、宣言文案を作成いたしたところでございます。
 その後、庁内部長会等で諮り、全庁的な合意形成を行ったところでございます。
 また、市民の代表もメンバーとなっていただいております環境審議会の場でも報告し、実効性のあるものにしてほしい旨のご意見をいただいたところでございます。
 市のスタンスといたしましては、市民、事業者及び行政が一体となって取組を進めていくべきものと考えております。今後、市の各部署で進められる様々な施策におきましても、この宣言内容を踏まえて企画立案していくよう、部長会においても周知徹底したところでございます。また、市は一事業所としても取り組む必要性があり、率先して取り組むべき立場であるとも認識をしております。
 本議会でご決議をいただけましたら、今後具体的な施策について、各課、各部門に照会を行い、環境審議会でもご意見を伺いながら、今年度末で更新を迎えます地球温暖化対策実行計画としてまとめてまいりたいと考えております。
○議長(平井せい治君) 冨士谷君。
◆15番(冨士谷英正君) じゃあ、1つ聞きます。環境審議会はいつ、その審議会で議案として出されたのか、それだけ答弁を願います。
○議長(平井せい治君) 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一君) 冨士谷議員の再問にお答えいたします。
 環境審議会につきましては、請願採択された後、2月9日の審議会でその旨のご報告等させていただいて、お諮りさせていただいているところでございます。
○議長(平井せい治君) 冨士谷君。
◆15番(冨士谷英正君) じゃあ、時間が押してますが、3つ目の新型コロナウイルスワクチン接種について。
 これは医師会をはじめとします医療従事者関係の皆さん、大変また市の職員の皆さんには日々ワクチン接種に奮闘されておりますことに敬意と感謝を申し上げる次第であります。
 その中で、私だけなく多くの議員に市民の声が届いているとは思いますけれど、5月24日月曜日に高齢者接種の7月末完了に向けて接種計画の変更と予約を全てオープンにされました。しかし、休日急患診療所は僅か15分で予約がいっぱいになって、あづちマリエートでの予約を促したと聞いております。
 そもそも論の話でありますけれど、市民としては、なぜ旧近江八幡市民の人口が多い中において、狭く、接種人数も限られる休日急患診療所での接種を決められたことが問題であって、判断を誤っているという意見であります。
 このような市民の命を守り、接種を勧奨すべき市長が、地域の人口、接種場所の規模、接種可能人数、交通手段等、初めから分かり切った諸条件を無視したことがこのような事態を招いているという厳しい意見でもあります。これも市民の利益を損なわれていることでありまして、文化会館でという話もあったように仄聞しておりますけれども、市長として、当初の決定プロセスとその判断をどう評価されているのか。しかも、休日急患は1,000万円の費用で、大和ハウスであのようなハウスを建て、非常に無駄が多いと思います。質問とします。
○議長(平井せい治君) 回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 冨士谷議員の新型コロナウイルスワクチン接種についてのご質問にお答えを申し上げます。
 まず最初に、市民の皆様方に対しては、非常に予約が取りにくい、または電話が通じない、はたまたなかなか交通手段として適切なものが提供されていない等、様々なご意見を私どもいただいております。このことにつきましては大変申し訳なく思うところでございますけども、いかんせん幾つかの事情がございまして、こういう状況が避けられない状況があろうかと思います。おいおい、それぞれ議員からまたご質問があろうかと思いますので、その段にまたお答えを申し上げたいとは思いますけども、今冨士谷議員からご質問ありました、なぜ文化会館を使わんと休日急患診療所なのかという点について、まず絞ってお答えを申し上げたいというように思っております。
 集団接種の会場につきましては、当初より様々な会場を検討の対象としてまいりました。ご存じのように、当然ここの文化会館、そして休日急患、そして北里地域にあります旧看護専門学校、はたまた安土のマリエート、それから個別接種の場所、それからさらには駅近辺にどこか場所がないのかどうか等、様々な場所につきましてそれぞれ検討させていただいたところでございます。
 中には、いろんな要素がございますけども、幾つかの主要な要素ですね、まず安全な駐車場が広く確保できること、それからこれから夏場に向かいますので、空調等しっかりしているところがあること、非常用電源が、ディープフリーザーの設置がございますので、非常用電源の設備がしっかりしていること、また高齢者の方でありますんで、バリアフリー等の動線がしっかり確保できることなどなど、非常に多くの検討すべき要素が実はあったわけでございます。
 そういう中で、今回休日急患診療所とあづちマリエート並びにヴォーリズ記念病院での個別接種という対応をさせていただいたところでございます。
 もちろんそれぞれの会場につきまして、一長一短ございます。議員ご指摘のように、休日急患診療所は非常に狭いと、あづちマリエートは市の西部からは遠いとか、様々な問題がございますけども、当初考えた事情の中で選択した中で、我々としては最良と思われる、または一番影響が少ないと思われる、致命的な影響が少ないと思われる選択をさせていただいたというところでございます。
 以下、詳細についてお話を申し上げたいと思います。
 まずは、休日急患診療所の接種を決めた理由につきましては、最終的には総合的な判断ということになりますけども、まず国当初方針では、3月下旬から全国一斉に高齢者接種を開始することとなっており、その後に基礎疾患を有する者などを含めた16歳以上の接種を希望する市民に対して、令和4年2月末までの長い期間において接種体制を維持していくことになっておりました。
 しかも、接種券の送付や予約などの期間も含めると、非常に限られた準備期間の中で会場の選定や医療従事者等の確保等を同時に検討するなど、本市では医師会の先生方を中心に市立総合医療センターの勤務医の皆さんのご協力もいただき、集団接種会場を開設し、感染防止策を講じつつ効率的な推進を目指すことといたしました。
 また、ヴォーリズ記念病院におきましても、個別接種会場として名乗りを上げていただきましたので、それも併せて、市全体としてのバランスを見ながら検討を進めてきたところでございます。
 休日急患診療所は、具体的にはもともと診療所として開設、運用している建物であり、接種会場として照度も問題なく、夏場や冬場の使用において冷暖房設備も完備されているなどの利点もあり、そして基本型接種会場となる前提条件であるワクチン保管に必要なディープフリーザーの設置において、非常用電源を当初から備えるなど、ワクチン接種体制確保の準備においても適しており、保健所への診療所開設届の障壁も少なく、また市役所に近く、旧市民病院跡地も駐車場として使用できるなど、会場への交通の利便性を重視しつつ、市民の皆さんがよく知っておられる場所を検討し、総合的に判断したところのものでございます。
 当初の決定プロセスと判断の評価につきましては、先ほど申し上げましたとおり、ワクチン接種の開始時期が3月下旬となっていたこと、医療機関や医療従事者、また長期使用可能な市所有施設等、規模についても各市町において資源状況が異なっていることを踏まえて検討したところでございます。
 まずは、県調整による勤務医や開業医等を含む本市の医療従事者の先行接種を担う市立総合医療センターでの高齢者接種の是非を検討するとともに、医師会に接種に向けたご協力をお願いする中で、温度管理や保管期限などワクチンの取扱いが極めて難しいということが指摘されておりました。
 国から配布されるディープフリーザーにつきましては、当初配布台数は限られている状況でございました。このことから、安全かつ確実、そしてできるだけ速やかに接種するためには、できるだけ広い会場での集団接種が適切であるというご意見も踏まえつつ、当初は診療所での個別接種ではなく、集団接種できる特設会場を新たに臨時診療所として開設して、効率よく接種を進めることといたしておりました。
 医師会加入の開業医の先生方には、コロナ以外の通常の患者に対する診療所での診察の間を縫って、ローテーションをできる限りしていただけることになり、休日急患診療所と近江八幡地域医療支援センターの建物部分についても、長期にわたってお貸しいただけるという提案をいただいたところでございます。
 このような経緯におきまして、休日急患診療所を指定させていただいたところでございます。
 冨士谷議員の申されました会場につきましても検討いたしたところでございます。
 文化会館につきましては、3月下旬にちょうど文化会館懸案の課題でありましたキュービクルの取替え工事の日程が先に決まっており、業者に前倒しの調整も試みましたけども、これ以上早めることができないことから、国の一斉開始の時期に間に合わないとのことや、建物内のバリアフリー度の問題、接種会場としての照度の問題、長期間の借用が困難という問題もあり、最終的には総合的に比較検討した結果、休日急患診療所を集団接種会場として決定したところでございます。
 結果といたしましては、国の3月下旬の全国一斉開始は実施されず、早くて4月1日、4月中と、国の計画がワクチン供給不足から二転三転したため、本市での集団接種の実際の開始は一定数のワクチン確保のめどが立った5月10日となりました。当初からその頃の実施計画であれば、もう少し別の選択肢もあったかもしれませんけれども、当時の状況下におきましては、国の具体的な会場開設の例示等を基に鋭意努めたものであり、ご理解をいただきたいと考えるところでございます。
○議長(平井せい治君) 冨士谷君。
◆15番(冨士谷英正君) 一番懸念しますのは、これはそこを借りた人の関係のある人はどうか分からないんですけれども、何か美術展が先に予約が入ってた。だから、それが市長の鶴の一声で、それは解約できないから、だから文化会館は接種に使えないと。これが事実だとしたら、これは大変な話であります。そのようなことはないだろうとは僕は思うんですけれども、でもいかなことで、今おっしゃったのは、あづちマリエート、ほんなら照度は第2ホールでも、あるいは向こうのオーケストラの練習だってできるわけでありますから、照度は十分だと思います。
 もう一つは、やっぱり高齢者にインターネットでやれというのは無理なんです、あれは。だから、そういった人たちが非常に不平不満を持っておみえであります。このようなことはもうこれからあってはならないと思いますけれども、ひとつ今回のを教訓にして、冷たい発想じゃなくして、温かみのある、爽やかな発想でお願いします。
○議長(平井せい治君) 以上で冨士谷英正君の個人質問を終わります。
ご利用について
  • この議会中継は近江八幡市議会の公式記録ではありません。
  • 映像配信を多数の方が同時にご覧になった際に、映像が正しく表示されない場合があります。
  • 「近江八幡市議会インターネット議会中継」に掲載されている個々の情報(文字、写真、映像等)は著作権の対象となります。近江八幡市議会の許可なく複製、転用等を行うことは法律で禁止されています。
  • 許可無く放送を中止させていただく場合がございます。