録画中継

令和3年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月10日(金) 一般質問
小川 広司 議員
(1)市庁舎整備事業とそれに関連することについて
   ①市庁舎建設の今後の予定について
   ②市行政のデジタル化について
   ③安土町総合支所のあり方について
◆21番(小川広司君) 政翔会の小川広司です。
 さて、コロナ禍の、また緊急事態宣言の中、私ども政翔会、質問を精査して、昨日は政翔会を代表して辻議員が質問しましたが、市庁舎整備事業とそれに関連することについてのみ私から質問いたします。
 なお、日頃当局とお話しできることにつきましては、当局の皆さん、今後ともよろしくお願いいたします。
 さて、その1つ目の質問をいたします。
 市庁舎建設の今後の予定についてであります。市庁舎整備事業は、事業予算の上程を来年度4月に予定されている市長選挙後に行うことが望ましいとして、今議会への上程を取りやめられました。このことについては、私も同意するものであります。4月の市長選挙にはどういう方々が選挙に臨まれるのかいまだ明らかになっていませんが、今後庁舎整備事業の内容に市民の声がさらに反映されることを期待したいものです。
 さて、選挙を挟むとはいうものの、小西市長は、当議会開会の挨拶で竣工が8か月程度延びるとの見解を述べられ、後に所信を明らかにされています。
 ここでお聞きします。
 小西市長として考えておられる8か月程度延びると言われたところを、もう少し具体的に新庁舎完成までの予定をお教えください。
 基本設計は完了しているとのことで、設計業者との関係も終了してると思います。今後の有益な市民の意見等は実施設計の中で検討されるのですか、お聞きします。
 次に、市行政のデジタル化についてであります。小西市長は、このテーマについても挨拶で触れられました。これまでも新庁舎の基本設計において、また現在のコロナ禍の中での働き方改革の視点からも検討されてる課題であると考えます。
 お聞きします。
 庁舎建設を遅らせたこの時期にどのように具体的に取り組むのか、現在どう考えておられるのか考えておられるところをお聞かせください。
 既に試行的などで行っておられることについて、あれば、具体的に今の見解を含めお聞かせください。
 次に、3点目でありますが、安土総合支所の在り方について質問します。
 私は、1年前の令和2年9月議会において、また今年の3月議会でも安土町総合支所の在り方に関係した質問をしてきました。今回は、新庁舎建設が遅れること、また安土町総合支所の急がなければならない耐震工事が数か月遅れることが発生したため、再度質問することとしました。
 安土町総合支所は、今後耐用年数20年間の建物、そしていまだに多くの内部空きスペースとなるところの今後の有効活用が整っていません。本当に残していいのだろうかと思っています。今後の活用に対して、住民の声も少なかったようです。一方で、今後建物が、使い続けるための耐震補強となっているためか、市職員やそこに訪れた市民の生命を守るというための耐震補強が、さきにも述べましたが、予定より大きく遅れます。
 お聞きいたします。
 安土町総合支所はなぜ残さなければならないのですか、私は解体するという方向を今こそ再検討すべきだと考えますが、当局のお考えをお聞かせください。
 以上、初問といたします。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 小川議員お尋ねの市庁舎整備事業に関連するご質問にお答えを申し上げます。
 まず、市庁舎建設の今後の予定でございますけれども、さきの議員の皆様方への質問でもお答えしましたとおり、これまでより市民の皆様へのご理解がまだ不足しておるというような様々なご意見をいただいた中で、来年4月の市長選挙という機会も一つの機会と捉えまして、十分な説明をした上、信任が得られました場合には庁舎建設予算を市議会にお諮りし、進めたいと考えておるところでございます。
 市議会でお諮りし、了とされた場合を前提としての場合の具体的な工程につきましては、現基本設計に基づく設計施工一括方式による発注公告を令和4年7月に行い、令和4年12月定例会における契約議決を予定し、実施設計着手、令和5年夏頃の工事着手を見込んでおります。工事期間は16か月程度が想定されますので、令和6年12月までに竣工、令和7年1月の供用開始を予定しております。竣工後は現本庁舎を解体し、新庁舎の2期工事と外構工事などを行い、令和7年中のグランドオープンを迎えられるように責任を持って進めたいと考えております。
 次に、市民意見等は実施設計の中で検討されるのかとのご質問についてでございますけど、これまでにお寄せいただいた市民、議員の皆様、職員の意見等につきましては、可能な限りのものを基本設計に反映してまいりました。実施設計は、本年7月完成の基本設計に基づき、事業者の知見を生かしながら詳細な設計を進めてまいりますけれども、実施設計段階におきましても、有益な意見等が寄せられた場合につきましては反映を検討してまいりたいと考えております。
 次に、市の行政のデジタル化に関するご質問にお答えを申し上げます。
 9月1日にデジタル庁が発足し、国の方針としてデジタルトランスフォーメーション計画の推進がより一層加速されてまいります。こうした中、本市におきましても、市行政のデジタル化をはじめとするデジタルトランスフォーメーションの推進は喫緊の課題であり、積極的に推進していく必要があると認識しております。
 今般市庁舎建設の時期を見直すこととなり、それに併せて整備予定しているシステム等の導入時期も一定の変更が見込まれるところでございますけど、昨今のコロナウイルス、新型コロナウイルス感染症の対応等の非接触型の様々なサービスの提供を含めまして、重要性はますます増しているところだというふうに認識をしております。行政のデジタル化につきましては、このように早急な推進が強く求められておりますので、市庁舎建設のスケジュール等も考慮しながらではございますけども、全体計画の中で優先順位を設け、導入可能なところから取り組んでいく必要があると考えてるところでございます。また、新庁舎での市民サービス提供手法等の検討を行うため、業務改善、窓口改善、福祉関係サービスに関する職員による専門チームを近々立ち上げ、具体化に向け取り組んでいく予定をしております。
 そのほか現在進めております主な取組といたしましては、市民サービスの向上に向け、さきの議員のご質問にもお答えしましたけれども、暮らしの手続ガイド、オンライン申請、LINE公式アカウントによる情報提供などの運用を本年10月からのスタートを予定しております。また、行政内部の業務改善に向けたものといたしましては、今年度よりビジネスチャットを本格導入するとともに、知的生産性向上を目指したペーパーレス化やオフィス改革に取り組み始めたところでございます。
 いずれにいたしましても、デジタル技術やICT技術を活用することにより市民サービスの向上を図るとともに、業務改善等に取り組んでいくことは重要な課題であり、ご紹介いたしました各取組を進めながら併せて検証も行い、本市におけるデジタルトランスフォーメーションを積極的かつ総合的に推進してまいりたいと考えております。
○議長(平井せい治君) 森村安土町総合支所長。
〔安土町総合支所長 森村 肇君 登壇〕
◎安土町総合支所長(森村肇君) 皆さんこんにちは。
 それでは、小川議員お尋ねの安土町総合支所に関するご質問にお答えします。
 令和3年3月定例会でもご説明申し上げましたとおり、安土町総合支所につきましては、新市基本計画の考え方を継承し、市民生活に密接な窓口サービス等を提供するために、引き続き活用することを令和元年度策定の市庁舎整備基本計画でお示しさせていただいております。安土未来づくり課の窓口機能を除く各部署移転後の支所活用につきましては、防災センター施設の機能継続とともに、地域活動団体など各種団体による活用や歴史的公文書や文化財等の保存及び公開機能の整備などを検討しているところであります。
 なお、具体的な活用方法については、本年12月を目標に一定の方向性を示すため、安土未来づくり課を中心に関係課において協議を重ねているところでございますので、ご理解賜りますようよろしくお願いします。
○議長(平井せい治君) 回答漏れはありませんか。
 質問ありますか。
 小川広司君。
◆21番(小川広司君) それでは、庁舎建設のところで質問します。
 基本設計が完了するまでこの仕事に従事されてきた職員さんの心情はいかがなものかと私は思っているところであります。本当に頑張ってこられたんではないかなと思います。それが先延ばしになったということであります。
 さて、今議会、私は6人目の庁舎建設の質問で、これまでにいろいろと出ていますので、次のことのみお聞きいたします。
 コロナ禍の状況や鉄鋼の高騰、木材の入手困難などと今日言われてますが、約1年後の庁舎建設への影響をどのように分析されておられますか、建設業界の見通し等も含めてお答えください。
○議長(平井せい治君) 回答を求めます。
 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 小川議員の再問にお答えさせていただきます。
 建設物価につきましては、今ご指摘のありましたような新型コロナ感染症による影響のほか、様々な社会情勢の変化によっても状況が変わりますので、発注時期を延ばすことになったことでどのようになるのかっていうことにつきましては予測が困難な部分が多々あることをご理解いただきたいと思います。したがいまして、明確な影響としましては現在のところ特定できておりませんので、ご理解をお願いしたいと思います。
○議長(平井せい治君) 質問ありますか。
 小川広司君。
◆21番(小川広司君) 今後十分に注視しながら、また選挙戦がありますのでどうなるか分かりませんけども、その点、見ていってほしいなと、こう思っていますので、よろしくお願いいたします。
 さて、次のデジタル化の関係で質問いたします。
 国のデジタル庁については、いろいろな意見のある中でスタートしたかと思っています。しかし、市行政はいつも住民と接するところであり、住民の情報が常に集まってるところでもあります。今お聞きした回答には住民に優しい行政の取組がうかがえますが、今後もしっかりとしたスタンスが必要かと考えます。その一部、3点ほど質問いたします。
 まず、1点目であります。これまでにも庁舎建設の中で行政のデジタル化が行政職員の削減につながるような発言がされてきましたが、本来DXの目指す先は職員の削減を目的にしているものでないと考えますが、どのように考えておられますか、お答えください。
○議長(平井せい治君) 吉田総務部理事。
◎総務部理事(吉田逸美君) こんにちは。
 小川議員の再問にお答えさせていただきます。
 議員お見込みのとおり、本市が行政のデジタル化、デジタルトランスフォーメーションで目指しますのは、デジタル技術やICT技術の活用により業務の適正化、効率化をさせ、職員にしかできない相談業務や企画、またこれまでに経験のない課題を解決するような創造的業務にその人員を振り向けるなどの変革を図るとともに、災害やコロナ対応等、不測の事態への対応が可能な組織体制の構築を図ることによりまして安定した市民サービスの提供と質の向上を目指すことが目的であると認識しているところでございますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) ぜひそういった方向でお願いしたいなと、引き続いてお願いしたいなと思っています。
 次に、2点目でありますけれども、市行政のデジタル化を進めるための体制も必要かと考えますが、今後どのように考えておられますか、お答えください。
○議長(平井せい治君) 岡田総務部長。
◎総務部長(岡田清久君) 小川議員の再問にお答えいたします。
 組織体制並びに執行体制に係る部分でございますので、私からお答えを申し上げます。
 現状本市におけますデジタル化の推進体制につきましては、本年4月にデジタル行政推進担当理事を新たに配置をし、行政経営改革室と情報政策課でそれぞれ役割を分担をし、取組を進めているところでございます。国におきましては、9月1日にデジタル庁が発足をし、国のDX計画が本格的かつ強力に推進をされる体制が整いました。本市におきましても、DX推進を早急に進めていくためにさらなる体制強化の必要性は認識をしているところでございます。このことから、次年度に向けた組織体制及び事務分掌等の見直し、検討におきまして、市全体の状況も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) 今の2点目と若干関連してくるかもしれませんけども、3点目に、私も少しちょっと勉強させてもらいました、セミナーも受けたりしていますけども、どうしても市行政のデジタル化を進めていくということに当たっては民間との連携や、今も言われましたけど、人材確保、非常に大事な要素かと考えています。この点についてはどのようにお考えですか、お答えいただけますか。
○議長(平井せい治君) 岡田総務部長。
◎総務部長(岡田清久君) 小川議員の再問にお答えをいたします。
 議員が申されましたとおり、デジタル化の推進につきましては、民間との連携、また人材確保が重要な課題であるというふうに認識をしております。総務省が本年7月に示されました自治体DX全体推進手順では次のように記述がなされています。最高情報統括責任者、いわゆるCIO、チーフインフォメーションオフィサーというふうなことのCIOは略なんでございますが、このCIOのマネジメントを専門的知見から補佐するCIO補佐官等を設置し、外部人材の活用を検討することも必要であるというふうに記載がされております。本市といたしましても、専門的な知識また技術を持った職員の確保につきましては、民間企業との連携や外部のデジタル人材の登用の必要性を認識しているところでございまして、推進体制の確立や、また内部人材の育成と併せまして検討してまいりたいと考えているところでございます。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) あまり細かく質問しててもいかんかなと思いますので、今3点について質問し、さらに初問でも言いましたけれども、そういった方向でぜひ、ご回答いただきましたけども、そういった方向でぜひ進めてほしいなと思っております。よろしくお願いいたします。
 なお、この質問の最後に、教授であります宮脇淳さんっていう方が「DXと自治体組織・職域の変化」という文書を出しておられます。その一部だけ、一部だけ取り上げますのでややこしいかもしれませんけども、ちょっとご紹介してこの質問の最後とします。
 この方はこのように言っておられます。「DXへの取り組みが、デジタル化とともに、公的部門である地方自治体においても公共サービスの向上にむけて不可欠な位置づけとなっていることを認識しなければならない。DXの目的は、新たなサービスの展開とその向上にむけて組織内の情報の伝達と蓄積の方法を変え、組織の人間行動とこれに付随する権限と責任の構図を変革することにある。さらにDXは、自治体組織の権限と責任の構図の変革を通して、職員が担う職域自体を変え、最終的には地方公務員に求められる資質の変化とそれに対応した人材育成のあり方を求めるものとなる。」と、このようにおっしゃっておられます。ここは私は大事なところかと思います。同意される、されんはいろいろあると思いますけれども、こういった点もちょっと心に留めながらひとつぜひきちっと進めてほしいなと、こう考えております。
 それでは、次の質問を行います。
 安土町総合支所の在り方についてであります。新市基本計画なり市庁舎整備基本計画に示してきたと、その方向で進めていきたいと、こういうことでありました。新市基本計画には、「現在の安土町役場については、支所として本庁などとの情報システムによるネットワークを整備し、地域住民に最も身近な市民サービスを提供するための拠点施設とするとともに、地域の活性化や市民活動に資するよう総合的な機能を有する施設として有効に活用します。」と書かれています。また、市庁舎整備基本計画には「安土町総合支所は、耐震基準に適合している防災センター棟の活用を図ります。支所棟は市民や職員の安全を確保する観点から耐震化を図るとともに、公文書館・倉庫等としての活用を検討します。」、確かにこのように載せられています。
 もう一度お聞きします。
 安土町総合支所、より効果的な活用方法があればよいが、新たな活用によって費用もかかってきます。費用なしで使っていくということはできません。もう一度同じことを聞きますが、支所棟を使わない選択は考えないということでありますか、お答えいただけますか。
○議長(平井せい治君) 森村安土町総合支所長。
◎安土町総合支所長(森村肇君) 小川議員の再問にお答えします。
 総合支所に隣接します防災センターにつきましては、これまでどおり、地域住民が安全で安心で暮らせる体制の確保を図るための防災及び消防団詰所機能を有する施設として現状どおり活用する考えでございます。一方、支所棟につきましては、これまでもご説明を申し上げましたとおり、市役所本庁舎と同じく来庁者や職員の人命尊重の観点から耐震改修を行うものでございます。建築物の耐震改修は施設全体に及ぶものでございますので、耐震機能を有する建物を歴史的公文書の保存機能を含め有効活用することは有意義であると考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いしたいと思います。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) 私は、身近な市民サービス提供の窓口をやめよと言ってるわけではありません。また、公文書館、倉庫も必要と思います。しかし、この両方を入れてもまだ多くのスペースが残っています。市民提供の窓口に400平米、公文書保管庫に600平米、以前聞いてたのは600平米だと私は理解しておりました。残るは2,000平米、そしてこの建物の寿命は一応この先約20年間、なぜ残すことに固執するのか分からないんですが、もう一度お答えいただけますか。
○議長(平井せい治君) 森村安土町総合支所長。
◎安土町総合支所長(森村肇君) 小川議員の再問にお答えします。
 まず、小川議員が今申されました公文書保管倉庫の面積600平米でございますけれども、これにつきましては支所の外部倉庫などとして現在600平米程度あるということでございます。それ以外にも様々な施設で保管をしている歴史的文書や公文書なども整理して、しっかりと後世に残していきたいというふうに考えております。また、新庁舎建設後における安土町総合支所につきましては、耐震機能を有する建物として有益に活用しなければならないというふうに考えております。初問でもお答えをしましたとおり、戸籍、保険年金、税など市民生活に密接に関わる窓口サービスと併せ、歴史的公文書や文化財等の保存及び公開機能を含め支所約3,000平米を有効に活用したいと考えておりますので、ご理解いただきますようお願いします。
 また、議員ご指摘の余剰スペースにつきましては、今後も市議会や地域のご意見を伺いながら、必要に応じて適切に活用できるよう努めてまいりたいと考えております。よろしくお願いします。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) なぜ私がしつこく質問するかでありますけれども、本当に庁舎、今回庁舎建設を先送りにし、そして人命を守るための耐震補強の遅れ、もう一度再検討すべきいい時期だと思ってるんです。この庁舎を使わなければとの観点からスタートすれば、住民サービスの窓口や書庫、倉庫、どうすればいいのかまた新たな考え方が十分に出てくるんではなかろうかと、皆さん方のお知恵でそれが可能ではないかと、こう考えています。
 少しちょっと視点を変えて申していきますと、耐震のことで少し聞いていきます。
 滋賀県の地震発生について、滋賀県内では南海トラフ地震が30年以内に70%から80%の確率で発生するとされており、同県は国から南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されている。また、近江八幡市は、平成26年、滋賀県内にある内陸活断層を前提とする地震の被害想定を行ったところ、マグニチュード7以上の規模の地震発生が想定される結果となった。現庁舎の解体撤去までに大規模な地震が発生するおそれがないことといった事情があることからすれば、今申し上げました現庁舎っていうのはこの庁舎であります。本庁舎の耐震工事には必要性と合理性があるとこれまで市は言ってきたのではないでしょうか。
 江南副市長にお聞きします。
 そういうことではないですか。
○議長(平井せい治君) 江南副市長。
◎副市長(江南仁一郎君) 小川議員の再問にお答えをいたしたいと思います。
 ただいまの耐震の考え方についてお述べいただきましたのは、恐らく現在この庁舎の耐震工事に関しまして地裁でご審議をいただき、ある意味結審をした中での本市のこの耐震対策の考え方をお述べいただいたのかなというふうにも思っております。ただいまお話があったかと思うんですけれども、平成29年1月に滋賀県の地震プランが策定をされまして、その中で滋賀県の地震被害想定というのが示されております。5か所の想定、活断層による地震によりまして最大震度7以上の震度が予測をされてるということを踏まえまして、本市は平成28年3月に市の既存建築物耐震改修促進計画を定めまして、この中でも内陸型地震ということで近江八幡市を含みます多くの地域での地震の規模、これはマグニチュードで申しましても7.3以上の地震が想定されるということで、速やかに公共建築物の耐震補強工事に入らなければならない、このような方針を持っておりますので、これに従って本庁舎の耐震工事も進めさせていただいたというふうに理解をいたしております。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) 今私が申し上げたのは、副市長が言っていただいたとおり、冨士谷議員らが原告となって訴訟された件に関して先月8月27日の大津地裁で判決が言い渡されました。原告の言い分を棄却されました。これは、市の進めてきた耐震工事の妥当性が認められたということであります。私は、市がこういうことをしっかりと言ってきた、このことは非常に大事かなと思ってますし、今後ともその姿勢は貫く必要があるのではないかと、こう思うんであります。そのことからいえば、既に本庁の耐震補強は終わっています。しかし、安土町総合支所はその工事が遅れている、予算計上のときには令和3年6月から始めるとされていましたが、遅れてますね。遅らせてはいけないのではないですか。人命のために必要性と合理性を十分に説いてきたのではないでしょうか。裁判には勝っても一方でこのように、安土町総合支所をこのような状態でなぜ進めておられるのか私には理解しかねます。なぜ遅れているのですか、お答えいただけますか。
○議長(平井せい治君) 森村安土町総合支所長。
◎安土町総合支所長(森村肇君) 小川議員の再問にお答えします。
 当初予定をしておりました計画では、小川議員おっしゃるとおり、6月から7月頃完成ということで予定をしておりました。今回、この間、議員の方にもご説明をさせていただきましたように、工法等を変更した関係もございまして判定委員会の認定等が遅れた関係もございまして、今回3か月から4か月程度遅れる形となったということでございます。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) 人命が第一、そのための耐震補強、こちらはもう将来使わないけども、人命が第一、耐震補強をしましょうということでもう既に終わっています。安土は予定どおり進める方策を今までに取ってこなかったのか私は非常に疑問に残るとこであります。今後ぜひ、この点をあまり私、今日ここでやり取りしててもちょっと本題から外れますのでなんですけども、しかしそういったところをしっかりと見ていく必要があるんじゃないかなと思うんです。一貫した主張を行動の面でも行っていく、このことが大事かなと思います。ましてや裁判までされてる、こういったところの内容であります。
 さて、これまでの議会でも、また先ほども述べましたけども、先ほどもご回答いただきました、空きスペースの利用を今年12月に一定の方向性を出すんだとおっしゃっておられます。有効活用と考えてる、先ほど私、読ませていただきましたけども、そういったところから考えても、決まってないのに残す、今後どのようにお金を歳出していこうとされてるのか、どのぐらいの規模までやったら許される範囲の中身を残していこうかな、利用しようかなと、こう思っておられるのか、私は全く分からないですね。どういう内容のものを残したいんや、しっかりと見えてきません。この辺で今考えておられること、どういった規模のものを、どういった地域に貢献するものを、どのぐらいの予算が必要なのか、必要としてるのか、教えていただけますか。
○議長(平井せい治君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 小川議員の再問にお答え申し上げます。
 安土総合支所の総合窓口以外の基本的な活用方法につきましては、先ほど総合支所長から述べました、いわゆる防災機能としてのバックアップを含めまして、これまでも岡田議員そして北川議員のご質問にお答えしてまいりましたように、近江八幡市には未整理の数多くの文物、文化財、様々なものが今各所にお恥ずかしながら散在しておる状況でございます。安土地区と申しますのは、議員もご承知のように、歴史文化の中心地として長く日本の中で位置づけられた地域、安土城のさらなる発掘調査についても県でやっておられますし、三大城郭等の中で繖山、観音寺城等がある。こういう時期におきまして、こういう公共文化財をどういう形で有効活用し、そしてまた人の、今ほとんど人の目に触れないところに、例えば、申し上げますと、マルチメディアセンターの倉庫であるとか家畜検疫所の中であるとか、お恥ずかしながら、匠の里の倉庫の中とか、様々なところに散在しておるわけでございますけど、こういうものを当市の未来に向けてどういう形で有効活用するのかということでご質問にもお答えし、公文書の歴史的保存、またこれを世間に、学問的にも、そして観光的にも日の目を見させていくというような形が非常によろしいんじゃないかということで検討させていただいてるところでございます。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) 歴史的資料、私どもの町内にも歴史資料館がございまして、古墳から出てきた一部の資料を展示しています。地元で全て今管理していると、ただ警報はつけていただいてますけども、順次当番制で出てやっていますけども。しかしながら、今回そういうなんに使っても多くのスペースが残るんだと、本当にこれでいいんかなと私は思うんです。
 まちづくり基本条例っていうのがありますね、協働のまちづくり基本条例、個性豊かな地域社会の創造をまちづくりの中で使おうとしているんだと、こう思いますけれども、この条例第13条には、これは当然私が今言うべきものではありませんけども、市は予算の編成及び執行に当たっては本市における総合的かつ計画的な市政運営を図るための構想及び計画を踏まえながら、最少の経費で最大の効果を上げるように努めなければならない、これは当たり前のことでありますし、皆さんが通常考えておられることであります。しかし、今回こういうふうになっていますか。計画的な市政運営、これから今あるいろんなこれまでに発掘された資料等について展示すると、これはあるかもしれません。しかし、空きスペース、これから計画を練って使わんでもええところに、言えばですよ、使わんでもええところにお金を使っていこうと、こういうことではないかなと私は思うんです。これは非常に大事かなと。
 近江八幡市は、公債費の関係では、平成28年でしたですかね、ちょっとお待ちください。すいません、平成じゃないですね、これからですね。令和11年度で公債費がマックス約29億円になる、それで令和17年度まで毎年約28億円ずつと中期財政計画に載せられていました、市庁舎の建設が少し先になりますので若干この辺は変わってくるかもしれませんけども。そして、何が心配されているか、財政運営の硬直化が危惧されると、こういうふうにうたっておられます。こういう中にあって、残さなくてもいい、もっと別の方法を考えてもいいんじゃないかなと思う建物をなぜ残していくのか、最後にもう一度お聞きいたします。
 ただ、その前に、安土においてはこの議会で議論されていましたように、これから安土小学校の建設、さらには安土コミセンの建設、多くの財政を必要とする建設が残っています。やっていかなければならない。財政の使い方をしっかりとしてもらわなければならないかなと、こう思うんでありますけれども、もう一度、今まで回答したとおりです、やっていきますと、こうおっしゃるのかどうなのかお聞きします。
○議長(平井せい治君) 森村安土町総合支所長。
◎安土町総合支所長(森村肇君) 小川議員の再問にお答えします。
 小川議員のおっしゃるように、この安土支所につきましては、耐震工事では市民及び職員の安全確保を第一にということで考えております。空きスペース等につきましては、公文書館を、歴史的公文書館的なものを考えております。その余剰スペースにつきましては、今後市議会と市民の方のご意見を伺いながら有効に活用していきたいなというふうに思っております。
 それと、財政面の話をいただきましたけれども、前回の議会で年間約2,400万円程度かかるということでお話をさせていただいたと思います。再度これにつきましては、今入っております関係団体、また外にあります保育所等の経費も含まれております。それを精査しますと約1,200万円ぐらいの程度になるかなということを思っていますので、それにつきましてもできるだけ経費がかからない形で活用方法を考えていきたいというふうに思っていますので、ご理解よろしくお願いしたいと思います。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) 地震対策も遅れている、そして私から言えば、使わなくてもいいところを何とか使おうかなっていうことで知恵を振り絞って使おうとされている、財政も使おうとしている、本当にこういった形でいいんだろうかと、人命が大事なら耐震補強を急ぐべきだと考えます。また、財政が本当に大事なら、もっとしっかりとした使い道を立てて、本当に市民のためになる建物だというふうにしてほしいなと思うんです。安土の皆さんも、倉庫として残って本当に喜ばれるでしょうか、私は思いますが、何か市長、ご所見があるようですので、よろしくお願いします。
○議長(平井せい治君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 小川議員の、再問じゃないですけども、考え方をもう一回しっかりと私からご説明をさせていただきたいと思います。
 先ほども申し上げましたように、まず耐震が遅れてるということですが、これは安全のために判定委員会の判定を得なけりゃいけません、設計の承認を得なきゃいけませんので、そのためのやり取りの期間が必要だったということでございます。いたずらに私どもが遅くしているわけではございません。
 それから、活用につきまして、さっき倉庫倉庫とおっしゃいますけど、倉庫ではございません。市の抱えておる様々な文化財、ご存じあるかないか分かりませんけども、当市においては認定されないような民家においても非常に重要な文物、歴史的に重要なものがたくさんございます。私も知らないようなものまで実はいろんなところに眠っております。今も、資料館の裏にも倉庫がございますので、先ほども申し上げましたように匠の里にもいろんなものが眠っておりますし、言えば人権センターにも置いてあるもんもありますし、恥ずかしいですけど、今整理されたと思うんですが、岡山小学校の仮設校舎の中にも置いてあったり、大変言うも恥ずかしいような状況下でございまして、これらっていうものは、我々近江八幡市として歴史そして文化を守っていく、そして後世に伝えていくっていう中で非常に重要なものだと、これは倉庫ではなくて、これは教育的見地から、また我々の引き継ぐべき伝統文化としてどういうふうに有効活用していくんだという観点から、この安土町の総合支所というのは位置的にも、そして建物としても非常に最適な部分であろうかというように考えてこういう活用案ということを申し上げておるわけでございます。
 今申し上げたような様々なとこに散在しておりますけども、これをうまく活用できる場所としてはここが一番いいのではないかと、併せまして安土の防災センターがございますので、万が一のときのバックアップとしてこういう危機管理上、置いておくのもよいんじゃないかというのもありますけども、メインの場所といたしましては今申し上げたような形で活用するのが最良の場所であるというふうに思っております。今これらが収蔵されてる場所というのは、本来収蔵されるべきでない場所に収蔵されてあるわけでありまして、こちらを有効活用していくほうが本来我々のあるべき姿かと思いますので、ご理解のほどよろしくお願いを申し上げます。
 また、費用につきましては、耐震設計を含めまして、最小限にするべく最大限の努力に努めながら、今後の見るべき形につきましても最適最善という形で検討してまいりたいと思いますんで、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) 質問を終わります。
○議長(平井せい治君) 以上で小川広司君の個人質問を終わります。
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