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山元 聡子 議員
令和3年第4回(12月)近江八幡市議会定例会 12月8日(水) 一般質問
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内容
会議録
令和3年第4回(12月)近江八幡市議会定例会
12月8日(水) 一般質問
山元 聡子 議員
(1)日野川改修工事関連および水防・水害対策について
①JR橋梁事業期間の延伸関連について
②水防・水害対策について
(2)気候変動における市の取組と将来的なピジョンについて
◆5番(山元聡子君) 凛成会の山元聡子でございます。
議長のお許しが出ましたので、発言通告に従いまして質問させていただきます。当局の皆様、よろしくお願いいたします。
今回は、大項目2点にわたり、分割にて質問させていただきます。
まず1点目、日野川改修工事関連及び水防・水害対策について。
11月15日の会派別説明会の後に都市整備部より、日野川の河川改修工事におけるJR橋梁事業期間の延伸についてのご説明を受けました。JR橋梁の架け替え工事については、令和元年度からJR西日本に委託しており、当初計画では、今年度に工事着手をし、令和9年度の完成を予定されていましたが、完了時期を4年間延長し、令和13年度に変更するというご報告でした。
私も日野川流域に住む住民の一人として6月議会でも質問させていただきましたが、新しく作成されました立地適正化計画の中でも、日野川流域で居住誘導区域外と唯一指定されています篠原町にお住まいの皆様の思いとしては、4年という工事期間の延伸は死活問題であり、大きな不安を持たれていることには間違いございません。それは河川改修が基本下流からという原則があることから、JRの架け替え橋梁の工事が終わらないと、そこから上流の本格的な工事に入れないとお聞きしているからでございます。当初の計画どおりであったとしても、6年は上流の工事が本格的にできないという期間も、篠原町の住民の皆さんにとっては大きな負担であり、苦痛を伴うことものでございます。
日野川の水路が篠原町寄りに屈折していることから、昨今の異常気象、線状降水帯、台風、大雨など、JR橋梁架け替え工事に伴う工事期間の危険度はやはり高いと思います。篠原町からJRの農水路を通り、安養寺の下ノ水所への災害も懸念されるところでございます。また、さらに水害の大きさによっては、右岸側の池田本町住吉、竹町側に切れることも考えられます。また、さらに上流には善光寺川合流点がありますので、氾濫に危惧しているところでございます。また、町なかの水路や農水路の内水氾濫など、水防に備えることもしっかり考えていかなければなりません。
このような観点から質問させていただきます。
まず、JR橋梁事業期間の延伸関連について8項目質問させていただきます。
まず1点目、JR橋梁事業期間の延伸について、当初計画における事業期間がなぜ延長されたのか、その延伸理由の詳細を改めてお教えください。
2点目、4年間の延伸による完了時期の変更がJR橋梁より上流区間の河川改修スケジュールに影響しないように、今後工程調整に努めていくとおっしゃってくださっていますが、どのような工程調整を行っていただけるのか、詳細をお教えください。
3点目、令和3年度日野川広域河川改修工事の案内が県土木の河川砂防課より桐原学区に案内がなされています。その中でも、以前より桐原橋の橋脚補強工事も計画が遅れており、さらに令和3年10月から令和4年7月までの設定が新たにされていますが、この補強工事はこの工期で間違いなく実施をしていただけますでしょうか。橋脚補強工事の今までの進捗も含め、お教えください。
4点目、JR橋梁の上流右岸の伐採4万9,000平方メートル、左岸堤防道路舗装300メートルの工事の工期が令和3年10月から令和4年3月の工期ということで、変更なく実施していただけますでしょうか。
5点目、JR橋梁架け替え工事が令和9年から令和13年への4年間延伸することによっての水害危険区域とされている篠原町のリスク回避の対策はどのようにお考えでしょうか。
川の水路が少し屈折しているだけでも水圧は一点集中し、土手がえぐられてしまいます。8月15日の各地を襲った線状降水帯の雨量で川の水量が増し、白鳥町の左岸が屈折しているこちらの土手なんですけれども、こちらのように、かなり土手が削られた状況でもございます。
また、現在日野川が篠原町側に屈折した場所があるんですけれども、このように屈折しているんですが、屈折している地点にテトラポットが置かれていたりしますが、随分前に置かれたもので、テトラポッド自体が崩れています。
また、昨今の台風、集中豪雨、大雨の水圧で土手がえぐられ、削られることがないよう、こちらの左岸側に鉄板とかさ上げをしてほしいという要望が住民の方から上がっております。そのあたりの住民の不安な思いをお酌み取りいただき、よりよいご対応をご検討いただきたいと思います。
とにかくJR橋梁架け替えに伴う10年間という期間の住民の安心・安全をぜひお考えいただきたいと思いますが、この点についてのご所見をお伺いしたいと思います。
6点目、JR橋梁架け替え工事の4年間の延伸においても、上流区間の改修スケジュールに影響が出ないようにするとおっしゃっていますが、最終的にはJR橋梁架け替え事業は除く古川橋から桐原橋、桐原新橋、そして善光寺合流点までは予定どおり河川整備計画で示されている2030年度までに用地買収、墓地移転、掘削、護岸工事が全て終了すると理解してよろしいでしょうか。
7点目、以前から桐原橋からJRの間の水路に流れ着いたブロックを撤去してほしいということを以前お伝えしておりますが、いつ撤去していただけますでしょうか。
8点目、日野川の河川堤防の安全性を調査するために、堤防付近の8か所でボーリング調査を8月30日から10月下旬で行っていただいていますが、どのような分析結果が出ていますか。それらに伴い、護岸工事の変更などがありますか、見解をお教えください。
次に、水防・水害対策について2点質問させていただきます。
1点目が、大雨などの氾濫は、河川の堤防が壊れて浸水する現象の外水氾濫と、気候変動で豪雨災害が激しさを増す中、排水能力を超えて地表に水があふれる内水氾濫が市街地でも頻発しています。特に内水氾濫が、国土交通省によると17年までの10年間に全国で起きた水害の被害額1.8兆円のうち41%が内水氾濫であるとされていることから、決して河川流域のことだけでなく、想定を超える水害への備えが今問われているように思います。
また、さらに用水路や農水路などの集中豪雨での氾濫も考えていかなければなりません。市として、現在危険と思われている用水路や農水路などの把握はされていますでしょうか。把握をされているようでしたら、危険箇所の状況等をお教えください。
2点目、現在、水害対策における消防団員の皆様の安全確保をするための装備品はどのようなものがあり、実際に準備をされていますでしょうか。また、水害の訓練についての取組をお教えください。
以上、初問とさせていただきます。
○議長(平井せい治君) 田村市民部長。
〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一君) 山元議員お尋ねの水防・水害対策に関するご質問のうち、消防団員の安全確保のための装備品に関するご質問にお答えいたします。
まずは、消防団員の皆様には平素から、自分たちの町は自分たちで守るという崇高な精神の下、本業の傍ら、市民の生命、財産を守るため、昼夜を分かたず地域消防や地域防災の要としてご尽力をいただいておりますことに、心から深く敬意と感謝の意を表する次第でございます。
消防団は地域防災の要として、台風時等には水防活動を行う水防団の役割を担っていただいており、河川水位や危険箇所の監視、土のうの作製等、様々な水防活動に従事していただいております。
議員お尋ねの消防団活動における装備品といたしましては、活動服、ヘルメット、長靴、編み上げ靴等を団員全員に配備しているほか、夜間活動用ヘッドライトの配備を計画的に進めております。また、火災出動用の防火衣や水防活動用の救命胴衣──ライフジャケットでございます──等、災害に応じた活動の展開や活動を行う団員の安全を確保するための装備品を各分団の団員数の割合に応じて配備しております。
水害に備えた訓練といたしましては、滋賀県消防協会八幡支部の夏期訓練や近江八幡市防災総合訓練等において、積み土のう工や釜段工といった水防工法訓練を実施し、水防技術の向上に努めていただいております。
昨年度及び今年度につきましては、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、訓練の中止や内容を変更した上での実施といたしましたが、いつ発生するか分からない災害に備え、各分団単位で感染対策を実施しながら、有事に備えた訓練等を行っていただいているところでございます。
○議長(平井せい治君) 福本都市整備部長。
〔都市整備部長 福本盛重君 登壇〕
◎都市整備部長(福本盛重君) 山元議員の水防・水害対策についての危険箇所を把握されているのかのご質問にお答えいたします。
本年8月の集中豪雨のように、中小の水路において氾濫し、道路の冠水や床下浸水等の発生が想定されることから、被害が発生するおそれがあるところについては、過年度の被害状況や自治会等からの情報提供により一定把握をしており、水路の水位上昇を抑制するため、水門の開閉操作などをしております。
危険箇所の状況については、琵琶湖を含む一級河川、農業幹線排水路等に流れ込む中小の水路において、本流となる河川の増水や琵琶湖の水位上昇により、流れが停滞することにより起こる内水氾濫が主なものとなります。
○議長(平井せい治君) 栄畑都市整備部理事。
〔都市整備部理事 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 山元議員ご質問のJR橋梁事業期間の延伸関連についてお答えいたします。
まず、JR橋梁事業期間の延伸についてですが、県によるJR琵琶湖線橋梁架け替え事業の当初計画では、設計業務と工事を合わせて令和9年度に完成される予定でありましたが、事業期間を約4年延伸され、完了時期を令和13年度に変更されました。
事業期間延伸の理由といたしましては、1つ目の理由は、事業計画後の非出水期に襲来いたしました平成29年台風21号の状況を踏まえ、非出水期の設計河川流量が大幅に増加し、その結果として仮設計画、施工計画の見直しが必要となったことから、下部工において2出水期での施工を予定していましたが4出水期に変更となります。
2つ目の理由は、電気及び通信工事について、JR作業員の死亡事故を踏まえ、電気通信工事において電気通信規程の改定により、通電中の作業時間が大幅に制約を受けることになり、1つ目の理由と併せて工事期間が約3年の延伸となります。
3つ目の理由は、仮設計画の見直しによる橋脚位置の変更が生じたことに加え、新型コロナの影響により設計協議に遅れが生じ、約1年の延伸となります。
JR橋梁から上流の河川改修スケジュールについてですが、JR橋梁事業実施期間中についても、護岸詳細設計の実施、既存堤防活用区間の堤防調査、JR東海道新幹線の概略検討、墓地移転協議等に着手し、工事準備を進めていただいております。
今後も下流に影響を与えない範囲で河川整備工事を進められ、上流区間の河川改修スケジュールに影響が出ないよう工程調整を行っていただけるものと考えております。
桐原橋脚補強工事については、令和元年度から着手していただいており、補強ぐいを造成するなど設計の見直しが必要となり、右岸側橋脚の2橋脚のみの施工となりました。今回ご案内させていただいております橋脚補強工事は、現時点において予定どおりの工期で進められております。
JR橋梁から上流右岸の伐採等については、本年10月から着手され、左岸の堤防道路舗装工事も予定どおり進めていただいております。
篠原町のリスク回避の対策についてですが、JR橋梁の事業期間中におきましても、河川整備が停滞しないよう、また地域の治水安全度が向上し、安心・安全につながるよう、既存堤防調査に着手していただき、補強が必要な場合には引き続き詳細設計、補強工事を進めていただきます。
2030年度までにJR橋梁を除く善光寺川合流点まで護岸工事が終了するかについてですが、県の河川整備計画におきまして、善光寺川合流点まではおおむね20年の計画で進めていただいておりますが、今後河川整備計画の変更も予定されていることから、具体的な実施時期についてはその中で検討されるものと考えております。
桐原橋とJR橋梁間のブロックの撤去についてですが、多少は低下傾向にあり、ブロックによる通水阻害等の影響はありませんが、改修工事の中で撤去していただく予定となっております。
河川堤防の安全性調査については、土質調査の結果はまだ出ておりませんが、既に地域の皆様方にお伝えしていただいているとおり、土質調査と併せて現在検討を進めていただいているところであり、今後検討結果による対策が必要な場合の対応等につきましては、関係自治会で説明をしながら進めていただきます。
市としましても、日野川河川改修の早期完成に向けて、国及び県に対して引き続き強く要望してまいります。
○議長(平井せい治君) 回答漏れはありませんか。
山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございました。
再問させていただきます。
JR橋梁架け替え工事の延伸による地域住民への説明スケジュールについてお伺いさせていただきます。
○議長(平井せい治君) 栄畑都市整備部理事。
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 再問にお答えをいたします。
JR橋梁の架け替え工事期間の延伸についての地域住民の方々への説明スケジュールについてでございますけれども、現在お示しできる状況でないというふうに県から伺っておるところでございます。しかし、地域の住民の方々に対する説明は今後実施されるものというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。
希望があれば各自治会への説明というのは新たに行っていただけますでしょうか。
○議長(平井せい治君) 栄畑都市整備部理事。
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 再問にお答えをいたします。
希望されている自治会さん、もしいらっしゃるようでありましたら、県から説明をさせていただくというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございます。日野川改修工事の質問においては、ご回答においては、現時点でできる限りのご回答をいただいたと今感じております。ありがとうございます。
大きな河川改修には様々な変更があり、具体的な内容、整備期間が示せないということも私は一定理解するところではありますが、河川改修工事の根本の目的は何なのかという原点に立ちますと、県においては、単に河川工事のことだけを考えるのではなく、河川流域に住む不安な思いをしている住民の気持ちをお酌み取りいただき、住民への対応、配慮と併せ、今後はもう少し情報の出し方はお考えいただきたいこと、さらに情報提供の資料の内容はしっかり出す前にご確認いただき、正しいものを出していただくこと、また説明された工事期間が延長になる場合には、期間の延長になる前に地域住民に再度通知を出すことなど、基本的なことを県には守っていただき、河川工事を進めていただきたいと思います。
今回ご答弁いただいた内容においては、JR架け替え橋梁の工事期間の延伸は、JR架け替え橋梁の工事の影響が出ない範囲で上流側の工事を進めていき、堤防の補強工事も行っていただくことを確認させていただきました。
一級河川の中でも天井川となっている危険とされる河川流域に住む住民の心配、不安な思いをいま一度ご理解いただき、今後地域住民への工事の説明や質問に対する回答を速やかに、かつ丁寧に行っていただき、JR橋梁の架け替え工事の4年間の延伸を少しでも工事を前倒しにしていただけるよう、そして当初の河川計画のおおむね20年間の工事期間がこれ以上延びることがないよう、市から県にぜひ積極的に働きかけていただきたいことを切に私からも要望させていただきます。
また、一級河川のみならず、普通河川、水路、農水路などの水害対策として、内水氾濫を防ぐ危険箇所とされる場所を中心としての対応を水防計画、雨水総合管理計画等として、引き続きよろしくお願い申し上げます。
また、水害対策の面からも、篠原町から出ている農水路の要望書も併せてご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
私も議員として、国や県に日野川流域に住む住民の切実な思いを今後もしっかり届けてまいりたいと思います。そして、JR橋梁の延伸の期間における対応策並びに延伸期間の短縮に向け動いてまいりたいと思います。
また、JR橋梁架け替え工事に伴う篠原町の子どもたちの安全な通学路の拡幅に向けても、引き続きご尽力いただきますようよろしくお願いいたします。
続きまして2点目、気候変動による市の取組と将来的なビジョンについて質問させていただきます。
市民による請願がきっかけとなり、今年7月1日には近江八幡市において気候非常事態宣言が行われました。
また、国連気候変動枠組条約26回締約国会合、COP26が10月31日から11月13日まで英国・グラスゴーで開催されました。新政権の下、岸田総理が世界リーダーズ・サミットで初の海外での演説をされ、日本の新たな2030年温室効果ガス削減目標など、様々な気候変動対策が発信されました。
COP全体の決定としては、最新の科学的知見に依拠しつつ、パリ協定の1.5度努力目標達成に向け、今世紀半ばのカーボンニュートラル及び経過点である2030年に向けて野心的な気候変動対策を締結国に求める内容となっております。
1.5度の努力目標や資金についての枠組みが国際会議で合意され、待ったなしの気候変動を食い止める取組を未来を担う子どもたちのためにも、世界の枠組みの中で市としても真剣に取り組まなければいけない事柄であり、現在大変ご苦労いただいています新型コロナワクチン接種対策と同じ位置づけで、市民の命と暮らしを守るための地球規模での壮大なプロジェクトであり、市の一丁目一番地にも位置づけられるこの気候変動対策は、これこそ市民との協働が非常に大切な取組だと考えます。そのような観点から質問をさせていただきます。
1点目、市の気候非常事態宣言を受けて、現在様々な環境計画の見直しや新たな計画が策定されている状況にあると思いますが、その進捗状況並びに今後の取組の方向性についてお尋ねをいたします。
2点目、今後様々な環境整備に配慮した取組が必要になってくる中で、各部署が温暖化対策を意識して全体で取り組んでいく必要があると考えます。現在は市民部の環境課が主に市民生活の様々な要望の受付を行い、日々機動的に対応してくださっている中で、気候変動による温暖化対策の全体的なかじ取りも行わないといけなくなるというのは、業務の煩雑にもつながり、片手間での対応になってしまうのではないかと考えます。様々な検証を行い、じっくり考え、全体の部署の意見を取りまとめ、温暖化対策を専門的にコントロールする部署、チームが私は必要だと感じておりますが、この点について小西市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
3点目、気候変動における様々な足元からの取組は非常に大切ですが、単に温暖化対策の目標達成に向けて取り組むだけではなく、環境に配慮した整備を踏まえて、近江八幡市の将来的な町のビジョンを打ち出していくことが大切であると考えます。
現在、市庁舎建設設計案においても、様々な環境に配慮した設計にしていただいておりますが、建物だけでなく、例えば2050年までに車を必要としない官庁街グリーン化構想、環境に配慮した空間形成の実現を目指すなど、温暖化対策を進める上でのビジョンをしっかり示していただきたいと思います。
この気候変動対策は市民の皆様にもご協力をいただくことが必要不可欠です。市民の皆様がそれをしなければならないからという思いで行うのか、また温暖化対策の目標を目指した先の市の将来ビジョンを共有し、自分たちの住む近江八幡のために取り組んでみようという形になるのかでは大きな差が出てくるのではないかと私は考えます。
温暖化対策を踏まえての官庁街ビジョンや近江八幡市のまちづくりビジョンを描くことについての小西市長のお考えをお聞きしたいと思います。
以上、初問とさせていただきます。
○議長(平井せい治君) 小西市長。
〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 山元聡子議員ご質問の気候変動に関する市の取組と将来ビジョンについて、主に全体的なビジョンと組織の在り方について、取りあえず私からご回答申し上げたいと思います。
まず、地球温暖化の問題でございますけども、今昨今言われている災害の激甚化等を言われておりますけども、より大きな問題として、いわゆる我々炭素をベースにした生物圏でございますけど、そういう意味でかなり長期的かつ大きな課題ということで世界が動いているという、こういう状況だというふうに認識はしております。そういう中で、様々な世界規模での取組が経済社会、経済フォーラム含めて行われているという状況にあろうかと思います。
日常、我々が実感できる内容というのは、激甚な災害といいますか、集中豪雨であり、やはり台風の襲来であり、様々な身近の中で、また身近な農作物、その他昆虫等、生態系の変化という中で感じ取っているわけでございますけど。こういう中で、この地球を守っていくという意味で、みんなで取り組んでいきましょうと、こういうことで、取りあえず何はなくとも宣言をするということで、議会の皆様方全員のご賛成をいただきまして気候非常事態宣言を行ったということでございます。これにつきましては、今環境課といいますか、市民部で今ちょっと計画の立案等をしていただいておりますけど、2つの側面があるかというように思います。
1つの側面は、専門部署をつくるという部門なんですけど、専門部署をつくるのは功罪ございまして、やっぱり職員、我々も含めまして一人一人が日常的行動の中にこの話を落とし込んでいくということにどうやって持っていけるのという部分が1つ以上に重要な部分かというふうに思っております。そういう意味で、専門的部署を設けるかどうかにつきましては、ちょっと考えながら進めさせていただきたい。我々が常にそういう観点を持って行動ができるということがまず重要だと思っております。
さはさりとて、そういう中で統合していきながら、市としてまとめていくという部門が必要でございますので、一定の時期に私なり副市長なり、トップの中の検討組織といいますかね、推進組織というものを立ち上げる必要があろうかというふうに考えております。いずれの形にしろ、今現在計画を策定しておりますので、それができた段階で、またこれを具体的に執行していく状況の中で取り組んでまいりたいと思います。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 田村市民部長。
〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一君) 山元議員の気候変動における市の取組と将来的なビジョンのうち、他のご質問にお答えいたします。
山元議員のご質問にもございますとおり、気候変動の影響と考えられる地球温暖化対策につきましては、全庁的に取り組む必要がございます。そのため、庁内全ての部署に対して、それぞれの部署の取組について照会を行いました。
今後は既存の施策に加え、例えばオンライン申請の普及促進による自動車の利用削減を図ったり、各家庭等における再生エネルギー活用の普及等、全庁的にこの問題に取り組んでまいりたいと考えております。
また、市の環境基本計画、地球温暖化対策実行計画などの計画について、今年度末に更新を行うべく、現在気候非常事態宣言を踏まえた見直しを行っており、有識者や市民委員等で構成いたします環境審議会等で審議を行っていただいているところでございます。計画案がまとまりましたらパブリックコメントを実施する予定でございます。
次に、本市では本年7月に行いました気候非常事態宣言におきまして、2050年までにCO2排出量を実質ゼロにすることを目指すと表明をいたしました。
中期的な目標といたしましては、滋賀県が来年度から計画の原案を作成され、その中で圏域でのCO2排出量を2030年には2013年に比べて50%削減することを目標と掲げられています。本市といたしましても、県の目標達成に寄与することを目標にいたしたいと考えております。
また、私たち個人個人の意識変革によって、それぞれが行動に移すことが必要と考えております。その積み重ねが温暖化の対策につながるものと考えているところでございますので、ご理解のほどよろしくお願いをいたします。
○議長(平井せい治君) 山元聡子君。
◆5番(山元聡子君) ありがとうございました。
まず、環境計画についての現在の進捗状況や今後の取組の方向性についてご答弁いただきました。
現在、各部署の取組の集約をしていただいているとのことですが、ぜひ内容を精査し、全庁的な取組につながるよう、また市民のお手本となり、市として先導していただけるようよろしくお願いいたします。
6月議会の個人質問においても4つの要望をさせていただきました。ぜひ、その中でも地域の省エネ、脱CO2に取り組んでいる学区や民間団体などの取組をこの機会に、大変お忙しいと思いますが、計画をつくるだけではなく、やはり市民の取組の状況をぜひ職員の方、現場に参加をしていただいて、その取組状況を見ていただけたらなと思います。
中でも生ごみの減量化は、県のランキングにおいては本市の取組はまだまだ低いとされています。例えば守山市においては、環境課とは別に、ごみ減量課という専門の課をつくり、市民を巻き込んだ様々な取組をされています。
近江八幡市においても、市民生ごみプロジェクトの皆さんが長年にわたり段ボールコンポストの普及活動に邁進されています。この活動を市域に広げる取組、はやはり市としてもバックアップが必要と考えております。生ごみ処理機や段ボールコンポストの補助率の向上や様々な講習会の随時開催など、連携をしていただけたらなと思います。
また、近江八幡市のごみ減量に向けての専門の課をぜひこちらも創設のご検討をしていただきまして、あらゆるごみ減量化に向けてお取り組みいただきたいと思います。ぜひご検討のほどよろしくお願いいたします。
ところで、私は今、市民生ごみプロジェクトの皆さんと琵琶湖の水草を活用した段ボールコンポストの実証実験をさせていただいております。うまく進められるようでしたら、県とも連携して、琵琶湖の水草の問題の解消や地産地消の循環型の有機農業の仕組みが構築できるのではないかと考えます。様々な知恵を出し合い、滋賀県独自の商品化にもつながっていければと思います。ぜひ経済の循環も視野に入れ、SDGsの考え方も踏まえて様々に取り組んでいただけたらと思います。
また、温暖化防止対策において、ご家庭部門においては、環境の負荷が小さい効率的な空調、給湯設備の普及や節電、LED化、太陽光発電、ごみ減量等、市民の皆様にお願いすることが多くあると思います。様々な取組に対して市全体で取り組む際の、例えばエコポイント制や地域通貨など、様々な温暖化対策に市民が前向きに取り組みやすくなるようお考えいただきたいと思います。
また、先般ですが、大津市もゼロカーボン宣言というものをされ、本庁舎電力を全て再生エネルギー由来に替えると発表をされています。照明のLED化や公用車への電気自動車導入も進める方針とされています。
近江八幡市といたしましても、今庁舎建設、ご検討いただいております。市が率先垂範することで、民間や市民の取組を前向きに促していただくこともお考えいただければと思います。
2050年の温室効果ガスの排出量ゼロを目指す中で、市長のお考えもお聞かせいただきましたが、ぜひ未来の近江八幡市の官庁街や町のビジョンというものをどうなればいいかなというようなことを話し合える機会をつくっていただき、そういった方向性を打ち出していただけるよう、ぜひご検討をいただければと思います。
また、気候変動についての専門的なチーム、コントロールする部署のご検討の件については、これからご検討いただけるということですので、今滋賀県も本腰を入れてそういった課をつくられておりますので、市もそういった課をつくっていただいて連携を取っていただければと思います。
ぜひこの気候変動対策の取組が近江八幡市としての持続可能な社会となるよう、私も様々な情報収集、情報提供、情報発信を行ってまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
これで私の個人質問を終わらせていただきます。当局の皆様、ありがとうございました。
○議長(平井せい治君) 以上で山元聡子君の個人質問を終わります。
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