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岩崎 和也 議員
令和3年第4回(12月)近江八幡市議会定例会 12月10日(金) 一般質問
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内容
会議録
令和3年第4回(12月)近江八幡市議会定例会
12月10日(金) 一般質問
岩崎 和也 議員
(1)選挙の投票率向上への取組について
①期日前投票と不在者投票について
②入院患者の投票について
(2)病気の予防と健康推進について
①特定検診及びがん検診の受診状況について
②学校でのがん教育について
(3)GIGAスクール構想推進事業について
①タブレット利用による課題について
②端末等の更新時期と予算の見込みについて
◆2番(岩崎和也君) 皆さんおはようございます。本日トップバッターを務めさせていただきます公明党の岩崎和也です。
議長の発言許可をいただきましたので、大きく3項目を分割方式にて質問させていただきます。小西市長をはじめ、当局の皆様方、何とぞよろしくお願いをいたします。
新型コロナウイルスは、相次ぐ変異株の出現により収束の兆しが見えてきません。オミクロン株が新たに発見をされましたが、これは、たとえ先進国でワクチン接種が進み収束に向かっているように見えても、途上国で影響を受け続けている限りコロナを乗り越えることはできないということです。これから傷んだ経済を立て直し、安心して暮らしていける社会をどう築いていくのか、今まさに政治的リーダーシップが試されているところであると実感をしております。
さきの衆議院選挙により、自公連立政権が岸田首相の下で新たにスタートをいたしました。政権に対する期待もある一方で、国民からの政治家への不信感も真摯に受け止めなければなりません。近江八幡市政においては、ハートフルで市民が主役と掲げられた小西市長が誕生されましたが、将来のビジョンがはっきり示されていないことにより不安に思う市民も多数おられます。市庁舎整備事業は最優先事業と言われながら、自ら延期をなさいました。私たちが苦渋の決断を迫られたことになった賠償金4億600万円はどうなるのか、苦渋というよりも苦痛の決断を迫られたわけです。庁舎についても、現場の実情に即しているのか全職員にアンケート取ってみてはいかがでしょうか。基本計画の変更がない限り、議会の賛同を得ることもできないのではないかと思っております。近江牛の地域資源認定については、議会に何ら説明することもなく、滋賀県を相手に国に訴えを起こされました。そのことによって、県や他市町からひんしゅくを買う結果ともなっております。そして、今回の安土小学校の建設問題についても、市長が早くからリーダーシップを発揮されていたのなら大きな分断とならなかったのではないでしょうか。この4年間、本当に市民が主役となっていたのでしょうか。
皆さんもご存じだと思いますが、「飲水思源」という言葉があります。水を飲むものはその源に思いを致せ、つまりは他人から受けた恩は決して忘れてはならないという意味です。私たち政治家にとって、支援者に対しての無関心や不義理ほど罪深いものはありません。来年は、4月に市長選、そして夏には参議院選挙が執行されます。私も、政治への信頼回復と一層の関心が高まるよう気を引き締めて取り組んでいかなければならないと思っております。
それでは、大項目の1つ目、選挙の投票率向上への取組について質問をいたします。
小項目1、期日前投票と不在者投票について、去る10月31日に衆議院議員選挙が執行されました。コロナ禍での政権選択選挙は大きな注目を集めたと思いますが、本市での投票率はどのようであったのでしょうか、近年の国政選挙における投票率の推移をお示しください。
残念ながら今回の衆議院選挙におきまして、期日前投票所で手続のミスが発生しました。近年では期日前投票が増えていることから、再発防止をお願いをいたしたいと思います。
では、今回の期日前投票数と不在者投票数を全体に占める割合も含めてお示しください。
また、不在者投票を利用されたケースとしてどのようなものがあったのでしょうか。
最後に、これまで期日前投票所の一つでありました市役所本庁舎が市文化会館に変更されておりましたが、その理由をお知らせください。
小項目2、入院患者の投票について、入院中に投票を希望された方は病院内で投票が実施されたと思います。本市では幾つの病院で何名の方が投票されたのでしょうか。
今回市立医療センターの入院患者さんも不在者投票を利用されたと思いますが、患者さんへの告知方法から実際の投票までの流れを時系列に、かつ詳細にお示しください。
以上、初問といたします。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
井田総合医療センター事務長。
〔総合医療センター事務長 井田喜之君 登壇〕
◎総合医療センター事務長(井田喜之君) 皆さんおはようございます。
岩崎議員の選挙の投票率向上への取組についてのご質問のうち、医療センターにおける入院患者の不在者投票についてお答えします。
今回の衆議院議員総選挙におきましては、まず選挙公示日の前日に全ての病棟に不在者投票実施のお知らせの掲示を行い、不在者投票の投票日、投票場所等を告知しました。不在者投票の投票日は、送達等の期間を考慮し選挙執行日の5日前を設定し、投票場所については医療センター1階にあるよしぶえホールに設けました。告知後、それぞれの病棟スタッフが入院患者様に投票の希望を個別に確認し、希望されました患者様の住所地の選挙管理委員会に投票用紙等の請求を行いました。不在者投票日には、歩行可能な方は投票場所であるよしぶえホールにて投票を行っていただき、歩行困難な方につきましては職員が病室へ出向き投票を行っていただきました。投票終了後は、患者様の住所地の選挙管理委員会に投票用紙の送達を行いました。
○議長(平井せい治君) 回答漏れはありませんか。
安川選挙管理委員会委員長。
〔選挙管理委員会委員長 安川正樹君 登壇〕
◎選挙管理委員会委員長(安川正樹君) 皆さんおはようございます。
岩崎議員の選挙投票率向上への取組についてのご質問にお答えをいたします。
まず、議員からご指摘のありましたとおり、今回の衆議院議員総選挙の期日前投票所において、投票に来られたその時点ではまだ18歳に満たない有権者の投票について、不在者投票の手続をするべきところを誤って期日前投票の手続を行った事案が発生いたしました。投票自体は無効にはなりませんでしたが、有権者の方をはじめ、ご心配、ご迷惑をおかけしましたこと、改めておわびを申し上げます。今後再発防止のための事務処理手順のより一層の徹底を図ってまいりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
それでは、ご質問の近年の国政選挙の投票率の推移でございますが、今回の衆議院議員総選挙小選挙区選出議員選挙におけます本市の投票率は58.42%で、県内の投票率の57.33%及び全国の投票率の55.93%を上回りました。また、前回4年前に執行されました衆議院議員総選挙の投票率は54.93%で、令和元年7月に執行された参議院議員通常選挙選挙区の投票率は51.53%であり、今回の選挙はこれらを上回る投票率でございました。
次に、期日前投票者数と不在者投票者数の全体に占める割合でございますが、小選挙区選出議員選挙で期日前投票者数は1万5,688名で、全投票者数3万9,222名の約40%を占めております。また、不在者投票者数は141名で、全体の0.4%となります。
次に、不在者投票を利用されたケースでございますが、不在者投票は、1つに病院や老人ホームなど指定施設に入院、入所している方がその施設内で投票する場合、2つに学校や仕事等で近江八幡市以外に滞在している方で期日前投票所に行けない方が滞在地の選挙管理委員会で投票する場合、3つに身体の障害の重い方が自宅で投票用紙に記入し郵便で送付する郵便投票、4つに冒頭で説明させていただきました期日前投票時では18歳未満の方による投票などがありました。今回の選挙では、病院や老人ホームなどの施設で投票された方が97名、滞在地の選挙管理委員会で投票された方が36名、郵便投票で投票された方が7名、18歳未満による不在者投票が1名でございました。
次に、期日前投票の投票所を市役所から文化会館に変更した理由でございますが、これまで市役所本庁舎1階のロビーで期日前投票を行っていましたが、現在マイナンバーカードの申請、受け取り場所として活用しており、引き続き継続して利用する予定であること、またパソコンなどの機器の移動が困難であることから本庁舎に隣接する文化会館に変更したものでございます。
なお、来年の市長選挙並びに市議会議員補欠選挙に際しましても文化会館を使用する予定でございます。
次に、入院患者の投票についてでございますが、今回の選挙では、本市有権者のうち、病院、老人ホーム等の施設で不在者投票をされた方は市外の施設も含めて42施設97名で、うち市内の施設では11施設52名の方が不在者投票をされました。
以上のようなことでございます。
○議長(平井せい治君) 質問ありますか。
岩崎和也君。
◆2番(岩崎和也君) 詳細な回答ありがとうございました。本市の衆議院選投票率は58.42%ということで、前回の衆議院選や直近の参議院選よりも向上しているっていうことが分かりました。
期日前投票ですが、全投票者数の約40%を占めてるということで、大変に多くの方が事前に投票を済まされているということがうかがえます。より一層投票所の体制整備が必要になってくると思いますので、よろしくお願いをいたします。
では、再問します。
では、医療センターでの入院患者さんの投票についてですけれども、患者さんの中には自分で記入ができない方がおられたと思いますが、そういったとき、代筆など、どのような対応を取られておられたのかお伺いをいたします。
○議長(平井せい治君) 井田総合医療センター事務長。
◎総合医療センター事務長(井田喜之君) 岩崎議員の再問にお答えします。
代筆等が必要な患者様につきましては、通常の投票事務における代理投票の取扱いに準じて対応を行っております。あらかじめ病院職員から選任した2名の補助者が投票者の意思を確認し、1人が投票者の支持する候補者等を投票用紙に代筆し、他の1名が内容に誤りがないか確認し投票を行っていただいています。
○議長(平井せい治君) 岩崎和也君。
◆2番(岩崎和也君) ありがとうございました。病院においても、2名体制で代理投票が慎重に行われているっていうことが分かりました。ありがとうございました。病気や高齢また障害のため自分自身で記入できない市民さんの中には、投票所までは行くことすらおっくうになっておられる方もおられると思います。投票所では丁寧な案内や代筆などの特別な対応はなされてると思うんですけれども、どなたでも安心して投票が行えるよう、期日前投票も含めて合理的配慮が十分になされるよう取り組んでいただきたいと思います。何とぞよろしくお願いいたします。
また、期日前の投票所の会場についてですけれども、ホームページでの公表も告示後であったと思われます。来年は市長選、参議院選挙が実施されますし、投票所はできるだけ早く市民に周知をしていただきますようお願いをいたします。
次に、大項目の2つ目、病気の予防と健康推進について質問をいたします。
まず、小項目1、特定健診及びがん検診の受診状況について、日本人の2人に1人が罹患し死因の第1位であるがんによって年間約38万人が亡くなられております。一方で、早期発見、早期治療によって90%を治癒できると言われています。新型コロナウイルスの感染拡大後、検診については、感染リスクを避けるため受診を控えられたことや自治体の検診縮小などによって全国的に受診率が下がっています。発見の遅れによる病気の悪化が懸念されており、市民の健康状態が心配されるところです。今年度の特定健診とがん検診の受診状況はコロナ禍前である令和元年度とコロナ禍中、コロナ禍である令和2年度と比較してどういう状況でしょうか、国民健康保険、後期高齢者医療保険加入者に分けて受診率をお聞かせください。
また、後期高齢者医療保険の加入者の中で受診対象となる方をどのようにして判別をされておられるのでしょうか、受診申込書は75歳以上全ての方に送付をされておられるのでしょうか。
本市でも胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん等のがん検診に取り組んでおられるところですが、がん検診の中でも県平均に比べて特に受診率が低くなっている肺がんについてお伺いをしたいと思います。
令和元年度の厚生労働省地域保健・健康増進事業報告によると、本市の肺がん検査受診率は4.2%と滋賀県の平均11.7%、そして全国の平均16.7%を大きく下回っております。本市の受診率が低い原因はどこにあるのでしょうか、コロナ禍の2年間受診できていない市民が多いと考えられることから来年度以降の取組が大変に重要となってきます。本市として受診率の向上に向けてどのような取組を考えておられるのかお示しください。
次に、小項目2、学校でのがん教育について、がんに対する正しい知識は学校で学んでいくことも重要だと考えます。学習指導要領でもがん教育が本格的に組み込まれることとなりました。日本は欧米と比べてがん検診の受診率が低いことが指摘され、がんでの死亡者数も人口10万人当たりで米国の2倍になるという記事を見ました。日本は長寿国でがんも各国に比べると少ないと思っておりましたので大変に私も驚いているところなんですが、このことは子どもの頃からの健康意識の違いが一つの要因となっているのではないでしょうか。本市においては、学校の授業の中でのがん教育はどのような状況でしょうか。
以上、初問といたします。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
久郷福祉保険部長。
〔福祉保険部長 久郷浩之君 登壇〕
◎福祉保険部長(久郷浩之君) 皆さんおはようございます。
岩崎議員の病気の予防と健康推進についてのご質問のうち、特定健診の受診状況についてのご質問にお答えします。
まず、国民健康保険被保険者の健康診査の受診率といたしまして、令和元年度45.4%、令和2年度42.8%、後期高齢者医療保険被保険者については令和元年度27.4%、令和2年度26.4%となっており、この受診率の低下は新型コロナウイルス感染症拡大による受診控えも一つの要因と考えております。
次に、後期高齢者医療保険被保険者の健康診査の対象者についてお答えします。
健康診査の対象者については、滋賀県後期高齢者医療広域連合策定の後期高齢者の健康診査実施要綱により定められており、1、刑事施設等に拘禁されている者、2、病院または診療所に入院している者、3、老人ホーム等の施設に入所している者、4、要介護認定を受けている者、5、生活習慣病により医療機関に定期的に受診している者、6、当該年度に特定健康診査等の健康診断を受診している者、以上6項目のいずれかに該当する者を除外して健康診査を実施しており、受診申込書は健康診査対象者のみに送付しているところです。
最後に、受診率向上に向けての取組についてお答えします。
被保険者の皆様への周知につきましては、市ホームページ、市広報紙へ掲載しております。また、市内各医院やスーパー等でのポスター掲示、バスや電車の車両広告でも広く周知に努めております。
また、未受診者には引き続き勧奨通知を送付し、受診率の向上に努めてまいります。
○議長(平井せい治君) 回答漏れはありませんか。
青木子ども健康部長。
〔子ども健康部長 青木勝治君 登壇〕
◎子ども健康部長(青木勝治君) 皆さんおはようございます。
岩崎議員の病気の予防と健康推進についてのご質問のうち、がん検診の受診状況についてお答えをいたします。
まず、がん検診の受診率につきましては、胃がん検診は令和元年度、国保加入者4.2%、後期高齢者加入者0.8%、令和2年度、国保加入者2.7%、後期高齢者加入者0.4%、大腸がん検診は令和元年度、国保加入者16.2%、後期高齢者加入者8.0%、令和2年度、国保加入者16.9%、後期高齢者加入者7.8%、肺がん検診は令和元年度、国保加入者4.1%、後期高齢者加入者0.6%、令和2年度、国保加入者2.8%、後期高齢者加入者0.4%、乳がん検診は令和元年度、国保加入者6.7%、後期高齢者加入者0.8%、令和2年度、国保加入者5.7%、後期高齢者加入者0.7%、子宮頸がん検診は令和元年度、国保加入者5.1%、後期高齢者加入者0.5%、令和2年度、国保加入者4.7%、後期高齢者加入者0.5%でございます。
また、令和3年度につきましては、来年3月までがん検診事業が継続しておりますので、現時点で実績と今後の受診者を見込んだ受診率といたしましては、胃がん検診が国保加入者1.8%、後期高齢者加入者0.3%、大腸がん検診が国保加入者21.1%、後期高齢者加入者9.8%、肺がん検診が国保加入者2.6%、後期高齢者加入者0.4%、乳がん検診が国保加入者6.5%、後期高齢者加入者1.0%、子宮頸がん検診が国保加入者4.7%、後期高齢者加入者0.6%と見込まれます。
いずれのがん検診も過去の受診率と比較して大きな増減はありませんが、全般的に低い数値で推移しているため、受診率向上に努める必要があると認識をしております。
次に、肺がん検診の受診率が他市と比較して大きく低いことについては、明確な原因は不明ですが、他のがん検診と比べて肺がん検診は集団検診のみの実施にとどまっております。その背景には、厚生労働省のがん予防重点健康教育及びがん検診の実施のための指針により胸部エックス線写真は2名以上の医師による二重読影が条件として定められていることから、対応できる医療機関が限られております。残念ながらこのような理由で、身近な市内医療機関での実施や受診機会の提供が集団検診のみと制約されてることも一因ではないかと考えております。また、受診率が高い市は70歳代の受診者数が多いことから、当市における75歳以上の方の受診料無料について、さらに周知啓発に取り組む必要があると考えております。
がん検診の受診率向上のために、毎年4月に健康カレンダーを全戸配布して広く周知を行っております。加えて、他市で行動実績が確認できた、行動変容を促すナッジ理論を本市でも活用した個別通知による受診勧奨を始めました。そのほか、国保加入者の特定健康診査受診券発送時においてがん検診パンフレットを同封したり、ZTVでの検診の案内放送等により継続的にがん検診啓発等の取組を行っております。さらに、今後多様な媒体での情報発信や市民に届けるプッシュ型の発信の検討、LINE及びSNS等の発信による啓発の取組も行う予定でございます。また、乳がん検診及び子宮頸がん検診につきましては、特定の年齢の対象者へのがん検診無料クーポン券の個別発送により検診受診の促進を図り、就学前施設の在園児の保護者を対象に乳房自己触診法の啓発にも取り組んでおり、今後も継続して実施する予定です。いずれのがん検診におきましても、今後より一層受診率が向上するよう啓発等の対策に努めてまいりますので、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
○議長(平井せい治君) 大喜多教育長。
〔教育長 大喜多悦子君 登壇〕
◎教育長(大喜多悦子君) 皆さんおはようございます。
岩崎議員ご質問の学校でのがん教育についてお答えいたします。
がん教育については、日本では2人のうち1人がかかると推測されていることを踏まえ、子どもの段階からがんについて正しく理解することと健康や命の大切さについて主体的に考えることができるようにすること、この2つを目標に昨年度から本格導入された学習指導要領にがん教育として取り入れられました。
がんについて正しく理解する学習は、小学校でも保健の授業で少し触れますが、主に中学校からとなります。そこで、中学校では、保健体育の授業を中心として、がんとその要因、日本のがんの現状、がん予防、健康診断の大切さのほかにがん治療と緩和ケアやがんからの回復など、幅広く学びます。授業では、教科書のほかに文部科学省発行の指導者用の補助教材やビデオ教材があり、これらを活用して学習しているところです。
もう一つの目標である健康や命の大切さについて主体的に考えることは、がんに特定せず、小学校から様々な教育活動を通じて取り組んでおります。また、がんを扱うことを通じて、ほかの様々な疾病の予防や望ましい生活習慣の確立なども含めた健康教育そのものの充実を図っています。
がんに対する正しい知識やがん患者への理解及び命の大切さに対する認識をより深めるには、がん患者やその家族などと触れ合うことやがんの専門医等を講師として活用することなどが効果的であると考えます。教育委員会としましては、医療関係の方々や関係課とも連携し、よりよい学びになるように取り組んでいきたいと考えていますので、議員のご理解よろしくお願いします。
○議長(平井せい治君) 岩崎和也君。
◆2番(岩崎和也君) 皆さん、詳細な報告ありがとうございました。
がん検診についてですが、様々な媒体を通じて周知の徹底をされていること、また私もこの前図書館に行ったときにそういうパネル展示等で啓発をされているってことを知りまして、いろいろとご努力をしていただいてるということは承知しておりますが、初問での回答からあるように、令和3年度の見込みで肺がんの検診率が国保の対象者で2.6%、後期高齢者で0.4%にとどまる予定ということで大変低い受診率やなというふうに思ってるんですけれども、実際に検診へとつなげられるようにプッシュ型での取組が必要になってくると思います。
国立がん研究センターの報告によると、2008年にがんと診断された患者の10年後の生存率が59.4%ということが発表されました。肺がんについてですが、生存率34.5%とほかのがんに比べて生存率が低くなっていると、また膵臓がんや肝臓がんはもっと低い生存率になるんですけれども。私たち国保の加入者には、特定健診の案内の際にがん検診の案内も一緒に同封されてくるんですが、そしてまた希望すれば人間ドックの補助金も私たちには用意をされてるんですが、一方で75歳以上の後期高齢者の方には人間ドックの補助金はありませんし、ですので市が用意されている無料のがん検診をしっかりと促していただくということがまず大事じゃないかなと思います。例えば後期健診の受診券の発送をされるときに無料のがん検診をしっかりと、案内っていいますか、アピールもしながら同封して受診勧奨につなげていくのもどうかなと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 岩崎議員の再問についてお答えいたします。
毎年5月下旬頃に発送しております後期高齢者医療制度の受診券にがん検診の案内チラシを同封して送付することを前向きに検討し、当市における75歳以上の方の受診料無料について周知啓発の強化に努めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 岩崎和也君。
◆2番(岩崎和也君) ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。初問の回答にもありましたとおり、定期的に通院をされている等の後期高齢者は健診の案内が届かないということになっております。限られた方しか案内が送付されないということが分かりました。令和2年度の国保の健康診査は42.8%で後期高齢者の健診は26.4%ということで大変に低い状況なんですけれども、目標を定めて対象者の方にはしっかりと健診を受けていただけるような取組をお願いをいたします。
また、各種検診の受診勧奨についてですが、ネットや紙媒体にとどまらず、例えば地域の健康推進員さんや、また地域組織で活動されている方にも協力をいただきながら人から人へと声をかけていただくことも重要かなと思いますので、どうぞご検討のほどよろしくお願いいたします。
昨今では、AYA世代と呼ばれる主に15歳から30歳代の若い世代でもがんの発病が増えているようです。学校でのがん教育ですが、健康に関する情報を活用するための力、ヘルスリテラシーと呼ばれるんですが、この力を主に学校で身につける必要があると考えます。学校で習った知識が子どもを通じて家庭でも理解が広がれば、健康意識の増進にもつながります。回答にもありましたが、がんの専門医等に外部講師としてお話しいただくことは大変に有効であると私も考えておりますので、ぜひとも進めていただきたいと思います。
最後に、大項目の3つ目、GIGAスクール構想推進事業について質問をいたします。
小項目1、タブレット利用による課題について、タブレットを使用して不正にインターネットにアクセスをしたり、ネットでのいじめ等、情報モラルについての問題が指摘されています。昨日も小川議員が質問されておりましたが、少し、ちょっとかぶるんですが、本市においてはそのような問題は発生していないのでしょうか。
当初は学年を分けて段階的にタブレットを導入をしていくという方向性だったと思うんですが、新型コロナの感染拡大によってオンライン授業の必要性が出てきたことから、今年度から小学1年生から中学3年生まで全ての学年で一斉にタブレットが導入をされました。本市では自宅に持ち帰ってのオンライン授業などでタブレットの活用はできたのでしょうか。
昨日の回答では、中学生の一部では家庭に持ち帰ってのオンライン学習をされたという回答はいただいております。指導する側、そして授業を受ける側の状況を鑑みたときに現実的にオンライン授業というのは可能なのでしょうか、またふだん小学校の低学年、1年生から3年生まではどのような授業でタブレットを利用されているのでしょうか。
次に、小項目の2、端末等の更新時期と予算の見込みについて、現時点でタブレット端末の故障や不具合などの問題は発生していないのでしょうか。このまま使用をし続けるとなると更新はいつ頃に考えられますでしょうか、その際に国からの補助はあるのでしょうか。もし市単費で全端末を更新したとするとどのぐらいの費用がかかる見込みでしょうか。
以上、初問といたします。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
大喜多教育長。
〔教育長 大喜多悦子君 登壇〕
◎教育長(大喜多悦子君) 岩崎議員ご質問のタブレット利用による課題等についてお答えいたします。
まず、1つ目の情報モラルに関わる問題の発生状況についてお答えします。
昨日の小川議員のご質問にもお答えしましたように、本市でも幾つかの問題が起こっていますが、各学校で早い段階で発見し、大きな問題になる前に解決しています。今後もタブレット端末やインターネットを正しく使用できるよう情報モラル教育を継続して行うとともに、日頃から子どもたちの様子に目を配り、発見した場合には迅速かつ適切に対応してまいります。
次に、2つ目の自宅でのオンライン授業での活用についてお答えします。
本市では、学校でタブレット端末を使うことを基本にしていますが、臨時休校等の非常時にはいつでも自宅に持ち帰ることができるように準備をしています。実際に緊急事態宣言発令中は、中学校では分散登校を行い、持ち帰ったタブレット端末を使って自宅でオンライン授業を実施しました。しかし、貸出しの無線LANルーターの通信容量の関係で、期間が長くなると双方向や配信のオンライン授業は難しくなります。また、教員のスキルは研修や日々の経験の積み重ねで向上していますが、通常の学校での業務のほかに新たな業務が加わるため、教員の負担が大きくなるなどの課題があります。
小学校ではタブレット端末に慣れてきているとはいえ、家庭で使用する際には大人のサポートが必要です。さきの緊急事態宣言下でも、中学校同様に分散登校等を検討しましたが、家庭の状況も異なりますし、集団登校も難しくなることから実施を見送りました。学校によっては長期入院や不登校の児童・生徒にオンライン授業を実施していることもありますが、特に小学校においては一律にオンライン授業を行うことは難しいと考えています。
最後に、小学校低学年の授業での活用についてお答えします。
低学年では、タブレット端末で絵を描いたり、写真や動画で観察記録を残したりしています。また、自分の考えを書いたノートやプリントを写真に撮って提出し、それを電子黒板に表示することで考えを比較したり共有したりして活用しています。しかし、低学年では、繰り返し読み書きして基礎を身につける学びとともに体験での学びも大切です。タブレット端末を使うことが目的とならないよう、発達段階に応じた活用を進めてまいります。
○議長(平井せい治君) 西川教育部長。
〔教育部長 西川仁司君 登壇〕
◎教育部長(西川仁司君) おはようございます。
岩崎議員の端末等の更新時期と予算の見込み等についてのご質問にお答えいたします。
まず、導入時から現時点までのタブレット端末の故障や不具合につきましては、小学校のiPadでは充電ができない、電源が入らないなどの自然故障で11件、落下による画面破損など物損で10件の報告があり、保守による端末の交換で対応してまいりました。
また、中学校のChromebookでは、自然故障で22件、物損で2件の報告があり、小学校と同様に保守による端末の交換や一部の部品交換で対応してまいりました。
次に、このまま使用し続けた場合のタブレット端末の更新時期については、タブレット端末の保守期間が5年であることやタブレット端末に対応した基本ソフトウエアであるOSのアップデートが提供される期間やバッテリーの老朽化の関係から一般的なタブレット端末の更新は5年程度が目安とされており、令和8年度頃の更新を見込んでおります。
また、更新の際の国からの補助については、現時点において明示はされておりませんが、当然のことながら国により適切な財政措置が行われるものと考えておるところでございます。
次に、全端末を市単独で更新する場合に係る費用については、現在導入している端末は小学校で4,926台、中学校で2,281台の計7,207台であり、これに端末代、授業支援ソフトや学習支援ソフト、保守費用を含めた1台当たり約5万円を乗じて、少なくとも3億6,000万円程度は要するものと見込んでおるところでございます。
○議長(平井せい治君) 岩崎和也君。
◆2番(岩崎和也君) ご回答ありがとうございました。ご回答にもありましたように、5年後には約3億6,000万円ということで、市でもし単独で更新するとなれば大きな財源が必要になってくることが分かりました。
また、今年度に導入してから半年程度で、小・中合わせて、自然故障が足して33件、物損が12件ということで、保守で対応されてこられたっていうことは分かるんですけれども、初問の回答にありました、タブレット使用について幾つかの問題が出ているというふうにお答えいただいたのですが、具体的にどういった問題が起こってきたのかお示しいただきたいと思います。
○議長(平井せい治君) 大喜多教育長。
◎教育長(大喜多悦子君) 岩崎議員の再問についてお答えします。
授業の中で使用しているグーグルクラスルームというものがあります。その中では、クラスに登録している児童・生徒と教員が連絡事項や意見をやり取りする掲示板のような機能や教員が作成したアンケートや小テストなどに答える機能があります。その中で、不適切なコメントを書き込むという事案が数件ありましたが、書き込んだ子どもの名前が表示されるためすぐに個人に指導した後、学級や学年集会等でも情報モラルに関して全体指導を行い、大きな問題になる前に解決しています。
以上でございます。
○議長(平井せい治君) 岩崎和也君。
◆2番(岩崎和也君) 回答ありがとうございました。今後児童・生徒をコントロールしていくことや授業中に、例えばタブレット機器の不具合が生じたときに、先生の負担といいますか、大変なことになってくると思います。
ともあれ、小学校の低学年は特に手で文字を書く力、紙媒体で読む力を中心につけていく、私個人的な考えなんですけれども、例えば辞書引き学習、学校でされてるのかもしれませんけれども、辞書をどんどん引くとか、そういったことも私は重要であるというふうに思っておりますので、また検討していただけたらなと思います。現代の子どもたちは、日常生活の中でコンピューターに触れる機会も多く、目を酷使している状況にあり、さらに長時間の使用が原因となってゲーム障害の問題も指摘をされています。東京大学の研究チームによる実験データによると、情報を記録をする際、タブレット端末などの電子機器を使うよりも紙の手帳に書き込んだほうが速やかに、かつ深く記憶に刻まれるという分析結果でした、昨日の回答にも同じような回答をしていただいたと思うんですけれども。
最後に、教育長にお願いをいたします。
次回の更新のときには、小学校の1年生から中学3年生までの全ての生徒に1人1台のタブレットが本当に必要なのか、授業が効果的に進めることができるのか、子どもの健康面等、情報モラルの問題、そして発達段階に応じて必要とされる真の学力など、様々な観点から総合的に評価をして検討していただきたいというふうに思います。そして、未来を担う近江八幡市の子どもたちにとって最良の教育環境を整えていただきたいと切に願っております。
最後になりましたが、コロナ禍が続く中、3回目のワクチン接種が始まりました。円滑な接種体制の整備へ大変な努力をしてくださっていることに感謝をいたします。
さらに、これから政府から打ち出されるであろう様々な支援策が各地方自治体で進められることとなります。各部局の皆様もご奮闘いただいているところですが、力を合わせて乗り越えていきたいと思いますので、何とぞよろしくお願いをいたします。
以上で私の個人質問を終了いたします。長時間ありがとうございました。
○議長(平井せい治君) 以上で岩崎和也君の個人質問を終わります。
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この議会中継は近江八幡市議会の公式記録ではありません。
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