近江八幡市議会
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山本 英夫 議員
令和4年第1回(3月)近江八幡市議会定例会 3月3日(木) 一般質問
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内容
会議録
令和4年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
3月3日(木) 一般質問
山本 英夫 議員
(1)空き家対策について
(2)八幡堀関連事項について
①しゅんせつについて
②ライトアップ事業について
◆24番(山本英夫君) 個人質問をいたします山本英夫です。
毎年この3月議会、私は恒例として質問の枕言葉に、湖国に春を告げる左義長まつりという告知から入らせていただいておりました。今年は3月12日、13日に奉納され、例年ですと左義長まつりが行われる3月14日、15日に近い土日が質問日にまたがる日程が多かったので、適切な枕になったのですが、今年は市長選の関係から、少し早い日程での質問になります。
また、今年の左義長は、コロナ感染が下火になってきていた昨年12月に奉納準備に入る判断をされ、各奉納町おのおの、それぞれに山車づくりにかかられるという経過でありました。しかし、それ以降にコロナ第6波の感染拡大の戻りがあり、しかも、その状況の中で、この祭りには山車製作に長い準備期間がかかり、密な状態にならざるを得ないという厳しい局面であります。いろいろな考え、難しい判断がある中、奉納に向かい、10の町内で左義長まつりに動き出しています。
奉納がかないますならば、どうか祭礼が、本来祈願されておられます疫病退散がかないますことを、心より祈念いたすものであります。
万全を期した感染予防の下で取り組まれているとは思いますが、今私が願いますことは、この祭礼の安全、無事とともに、各町内の神役や踊り子をはじめとした関係者の皆さんの健康であります。そして、全ての人々がこの困難に打ちかち、晴れやかに春を謳歌できる日々が訪れますことを、湖国に待ち望んだ心躍る春の訪れが告げられますよう、祈るものであります。
この定例会、コロナ第6波の感染拡大の中、質問の簡素化を求められているにもかかわらず前説が長いものになり、誠に申し訳ございません。
では、これより気を取り直し、発言通告に従い、空き家対策について、八幡堀関連事項についての2点を、分割にて質問させていただきます。
まず、空き家対策についてですが、空き家の件数は、おおむね平成28年の上水道の閉栓情報を基にした調査ということになっています。
そうした中で、以前の答弁においては、空き家の件数については、日々増えているのは確かでございますと答えられていますが、それ以降の件数増加、変化への対応、全体調査状況についてどのように考え、捉えておられるのか、ご答弁をいただきたいと思います。
これを初問といたします。
○議長(平井せい治君) 栄畑都市整備部理事。
〔都市整備部理事 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 山本議員の空き家対策についてお答えをいたします。
空き家の実態把握につきましては、平成28年度に上水道の閉栓情報を基に空き家の実態調査及び意向調査を実施した結果をもって、本市の空き家情報としております。
その後の変化につきましては、空き家として把握していた建物に関し、建設リサイクル法に基づき、提出された届けにより解体されたことが分かったときや、建築確認申請等による土地の利活用、定期的なパトロール等による空き家情報を更新し、また通報など寄せられた空き家については、調査した結果を追加しております。
当初の調査に基づく集計を平成29年4月30日時点として、419件の空き家を把握し、その後に104件が除却され、新たに把握した情報を追加し、現時点では453件の空き家を把握しております。
対応としましては、変化の指標として管理不十分な空き家の割合を、前年度からの変動率10%以内とし、通知や訪問等により粘り強く交渉を続け、所有者等自らが管理不全箇所の適切な処置に取り組まれ、生活環境の保全につながるよう促しております。
空き家対策の現状としまして、適切な管理が行われていないことから、地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼす危険な空き家等について、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、空き家問題の解決に向け取り組んでおります。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 変動率10%というのは、特定空家への移行割合と取ればよいのでしょうか。
管理不十分な空き家の割合の変動率の10%の説明を分かるようにお願いしたいのと、この答弁が特定空家を問題としてされているのであれば、現時点での特定空家の件数について教えていただけますでしょうか。
○議長(平井せい治君) 栄畑都市整備部理事。
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
現時点で把握しております空き家の総数は453件になりますが、管理不十分な状態のものもあれば、適正に管理され、苦情等が寄せられていないものも含まれております。
変化の指標対象としております空き家は、管理不十分な状態であると把握した空き家で、適正管理を促す通知や訪問を実施したもののうち、所有者等が十分な対応をされず、管理不十分な状態で放置されている空き家の増加率を示したものでございます。
令和2年度の数値でございますけれども、適正管理に向け市が関わった空き家の総数は108件で、そのうち管理不十分な状態で存続している空き家が55件でありました。同様に、令和元年度末の時点で把握しておりました管理不十分な状態で存続する空き家は50件でございましたので、変化の指標対象となる空き家は5件の増加となりまして、率として10%の増加ということになります。
なお、特定空家等も、この変化の指標対象となる空き家に含まれておりますので、現時点での特定空家の件数は1件ということになります。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 平成29年の答弁を見ましても、空き家の全てを把握しているわけではなく、危険な空き家とかが出てきたときに、所有者を調べて進めているというのが現状です。ですから、全て今把握しているということではございませんとの当局側の答弁があります。
そうした中で、進められている空家等対策計画の進捗状況について、計画としては、令和3年度は最終年度に当たると思いますが、当局の評価としてはどのように捉えておられるのか、答弁をいただきたいと思います。
○議長(平井せい治君) 栄畑都市整備部理事。
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 再問にお答えをいたします。
平成29年3月に策定いたしました空家等対策計画では、進捗状況を示す目標値については掲げておりませんが、空き家等を取り巻く問題、課題への対応として具体的な取組を進めておるところでございます。
市民の方から通報を受ける空き家の多くは、所有者が不明である場合が多くあります。そのことから、専門的な知識を有する司法書士と顧問契約を結び、複雑な問題を抱える空き家に対し、解決の糸口を見いだしているところでございます。
また、空き家所有者等が抱えます空き家を手放したいが、どこに相談してよいのか分からないなどの悩みに対応し、空き家対策に協力的な市内業者を募り、名簿を公表しているところでございます。所有者等への情報提供することで、空き家問題の早期解決につなげているところでございます。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 平成29年9月から空家等対策の推進に関する条例が施行され、空き家等に関する対策について審議する場として、公正かつ客観性を確保するために、空家等対策審議会を設置することとされています。
今の答弁の専門家が、それに当たるのかどうか分かりませんけれども、基本的には、危険な空き家を生活環境に深刻な影響を及ぼすものとして対応されていますが、町として考えたとき、空き家の利活用も大きな大切な問題であると考えます。
空き家の利活用などにおいても、この審議会は、役割は大きくあるのではと考えますが、この審議会を開催の上、審議をいただきたいと思います。
この審議会の開催、活動状況についてご答弁をいただけますでしょうか。
○議長(平井せい治君) 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 山本議員の再問にお答えします。
議員のお話のとおり、本市空家等対策の推進に関する条例において、特定空家等の措置、その他空き家等の対策に必要な事項を調査、審議するため、近江八幡市空家等対策審議会の設置を定めております。
本審議会の開催、活動内容につきましては、主に市内の特定空家に関する審議を行っておりますが、今年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため審議会は開催せず、会長をはじめ学識経験者の方からの助言を得ながら、空き家全般の管理等の対策、検討を推進してまいりました。
今後は、空き家の利活用に関する事案等も審議会の議題に取り上げ、先進事例の共有や有効な施策等について議論を深めていけるよう、検討してまいりたいと考えております。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) また、平成29年12月答弁においては、空き家の総合窓口は建築課であり、その上で、庁内の中で幾つも分かれておりますけれども、みんながその中で調整できる会議等をつくっておりますので、そのようなものを活用しながら進めていきたいと考えておりますと見られます。
今年度、令和3年度においては、この会議はどのように開催されているのか、協議内容についてもお答えいただけますでしょうか。
○議長(平井せい治君) 栄畑都市整備部理事。
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
空き家対策の庁内関係課との調整につきましては、案件ごとに必要な関係課と協議を行っておるところでございます。
建物とともに、立ち木の繁茂や動物等への対策が必要な場合には環境課と、伝統的建造物群保存地区内の空き家につきましては文化観光課と、また、税や収納の協議を必要としている場合につきましては税務課等を含めて、現状の把握や対応策の協議を行っておるところでございます。
また、利活用や空き家バンクの情報につきましては、商工労政課を交えて有効な取組に向け、協議をしておるところでございます。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 次に、町家情報バンクの現状についての質問ですが、町家情報バンクの運営主体は、平成29年12月答弁では、現在はまちづくり会社が行っておりますと答えておられます。
そのまちづくり会社は、現在休眠中です。このことにより、以前よりまちづくり会社関係者と調整をし、分かりやすい相談体制の確立に取り組んでいきたいとされていました当局においては、どのように変化が現れているのか、また、空き町家に対する現状の取組についてご答弁をお願いします。
○議長(平井せい治君) 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 山本議員の再問にお答えいたします。
おうみはちまん町家情報バンクは、旧市街地に残存する町家の利活用を促進するため、まちづくり会社によって運営されておりましたが、平成29年度に、本市による空き家情報バンク事業のスタートを契機に、利用者の皆様にとって分かりやすい相談体制にするため、市の空き家情報バンクに統合し、空き町家だけに限らず広く空き家の利活用に係る相談窓口を設置し、利便性の向上を図ってまいりました。
空き家情報バンクでの現在の取組状況につきましては、さきの議会等で説明をさせていただいておりますが、空き家の利活用を円滑に執り行うための事業を実施しております。
また、議員ご指摘のとおり、まちづくり会社は現在休眠中でございますが、市と近江八幡商工会議所、安土町商工会の不動産部会で協定を締結し、物件の売買や貸借において協力体制を講じるとともに、各関連団体とも連携を図りながら、空き家の所有者と入居希望者とのマッチングや、空き家の利活用促進のために空き家所有者向けの情報バンク制度の案内チラシの配布や、ホームページを通じた情報発信を行っております。
今後におきましても、貸主、借主のニーズ等に沿えるよう、円滑な取組、啓発等を行ってまいります。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) この空き町家利活用については、商工労政課が所管していることからも、観光地や伝統的建造物群保存地区での利活用、集客なども重要な問題点としてあり、使用を要望される側からも、商業施設として使用可能かなど、多くの情報提供を求められてるように考えられますが、所管されている部署の感覚としてはどのように捉え、取り組まれているのか、考え方についてご答弁をお願いします。
○議長(平井せい治君) 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 山本議員の再問にお答えします。
空き家情報バンクでは、利活用希望者、物件所有者、双方からのご相談を受け付けております。
空き家の相談者の状況等によって、相談内容も多種多彩ではございますが、利活用希望者からの相談で最も多い内容は、市場価格よりも安く入居が可能な物件を見つけたいといった低コスト物件に係る相談であり、商業利用についてのご相談はあまり寄せられておりません。
物件所有者からの相談内容につきましては、先代が亡くなり空き家を売却したいが、相続が未整備である。民間不動産事業者に売却を依頼したが、想定よりも安い費用を提示されたため、適正なものか知りたいといったもの等がございます。
空き家の利活用を推進していく上での課題につきましては、親世代が使用されなくなった空き家に係る権利関係の整理がついていないことが考えられるため、所有する空き家をどのように利活用、処分等を行うのか、親族や相続関係者でお話しいただく必要性等を今後も啓発しながら、相談対応を行ってまいりたいと考えております。
また、物件を安く手に入れたいと思われる利用者がいる一方で、可能な限り高値で処分をしたいと思われる所有者もおられ、双方が求められる物件価格についてのギャップが大きいこともあり、少しでも歩み寄っていただけるよう、引き続き丁寧な説明、応対を心がけ、事業を行ってまいります。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 住民側の伝統的建造物群地域に住んでいる者の肌感覚としては、結構、商業利用の利活用が多く見られ、使用されておられるように感じております。
町の生活、文化を壊さない中では、商業活動を含め、空き家の活用は、市行政としてもまちづくり、町の活性化のために大いに取り組んでいただかなければならないものと思いますので、よろしくお願いをいたします。
また、行政についての情報誌によれば、人口15万8,000人の行政市において、空き家の活用と移住・定住を連動させて取り組むようにしたことで、その後の成果に結びついているとのコメントが見られます。
さきの答弁であるような、現在の庁内で個別な案件ごとに関係部署協議をすることでは、現状の深刻な空き家問題解決につながらないのではないでしょうか。移住・定住やまちづくり等の観点から施策を推し進められる、全てを把握した窓口が必要とされると考えます。
ほかの市行政においての成功例が幾つもあるわけですから、先進地などを参照され、早急に取り組んでいただきたいと思いますが、お考えがあればお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 栄畑都市整備部理事。
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
現在は、先ほども申しましたように、空き家の利活用につきましては商工労政課、空き家の立ち木の繁茂や動物等への対応は環境課、また、伝建地区内の空き家は文化観光課、そして空き家の総合窓口と特定空家の対策につきましては建築課というように窓口は分かれておりますが、議員のご指摘のように、全てを把握した窓口の必要性につきましては考えておりますので、今後、庁内におきまして前向きに検討してまいりたいと考えております。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) さきの人口15万8,000人の行政体においては、2017年度から2019年度においてバンク登録件数年間100件以上、うち67件から95件が成約数という成果を上げておられます。
2015年度からの町なか活性化を狙いとした住宅補助金や、2016年度から、市外からの転入者を対象とした補助金を新設した成果として捉えられるものとされています。
市の魅力を発信するための移住・定住促進ツアーや移住交流相談会などをしていることも、大きな原動力となっていると考えられています。空き家対策のためにも、人口減少に対するためにも、まちづくりそのものに関わるものとして、しっかりとした方向性を出していただきますよう要望し、この空き家問題についての質問は終わります。
次に、八幡堀関連事項について質問をいたします。
1項目めとして、現在、地元要望を受け、八幡堀のしゅんせつが明治橋周辺で行われております。大変喜ばしいことであり、お礼申し上げます。
さて、質問でありますが、以前の議会質問における答弁によりますと、八幡堀は、原風景の構成要素として欠かせないものであり、観光資源、歴史的資源と同様に本市にとってかけがえのない財産であり、重要伝統的建造物群保存地区と伝統的風景計画区域内においては、石垣や蔵などの建造物や構造物、そして水質にも恵まれた水辺の美観を併せ持つ趣ある町並みを市民の方々のご理解やご協力を得ながら形成し、保全していくことに大きな意味があると考えておりますと答えられております。
言葉を捉えて申し訳ありませんが、この中に水質にも恵まれるとの答弁がありますが、この水質については、八幡堀の関係者は大きな大切な問題として、水質調査などを含め長年取り組んでこられたところであります。
このしゅんせつに併せて、県なり市長部局として、水質改善に対してしっかり取組を示されるべきであると考えますが、ご答弁をお願いします。
2項目めですが、市としてライトアップ事業に着手されており、2年がたちます。コロナ禍という難しい局面の中であることは理解し、承知いたしますが、昨年3月の予算説明の中では市の単費で5,500万円と、このライトアップ事業の予算説明がされています。その前年は、おおむね350万円の執行があり、次年度以降常設に向けた機器の設計、こちらの委託で執行しておりますとの答弁でした。
令和3年度の事業概要についてでございますが、令和2年度に作成しました設計を基にライトアップの設備機器の設置工事を行い、11月の紅葉シーズンにはライトアップの実施を行いたいと考えておりますと答弁があります。
2年間の経費面及び成果について、また経過、結果について、市民、議会に対して説明をお願いします。
○議長(平井せい治君) 嵐総合政策部理事。
〔総合政策部理事 嵐 孝雄君 登壇〕
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 山本英夫議員の八幡堀関連事項についてのうち、ライティングプロジェクト推進事業についてお答えいたします。
今年度当初から11月の紅葉シーズンまでの整備完了を目指して契約手続を進めておりましたが、7月に予定していました当初入札が不調となったため、3月末竣工に工期を変更する一方、左義長まつりにおける試験点灯を含め、現在完了に向けて進めているところでございます。
この間の事業経費でございますが、令和2年度はデザイン設計を行い、事業執行費は351万3,153円となっております。今年度は整備工事を行い、事業執行費は3,865万5,100円を見込んでおります。
次に、工事の経過でございますが、着手前に地元自治会や八幡堀を守る会、周辺事業者様に事前説明を行い、工事途中におきましても現場にて施工状況を説明し、遊歩道の一部修繕による歩行者の安全性確保や景観への配慮を含め、工事を進めております。
このライトアップにつきましては、本格的な運用開始をこの4月当初とさせていただいておりますが、夜間景観の構築により八幡堀の新たな魅力創出、そして観光客の滞在時間延長や宿泊客の増加に寄与するものと期待しており、今後、その効果を検証してまいりたいと考えているところでございます。
○議長(平井せい治君) 栄畑都市整備部理事。
〔都市整備部理事 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 山本議員ご質問の八幡堀の水質改善についてのご質問にお答えいたします。
まずは、八幡堀の景観保全及び水質保全にご尽力いただいております地元関係者の皆様に、この場をお借りして御礼申し上げます。
八幡堀のしゅんせつにつきましては、令和2年度から令和4年度までの3か年計画で県においてしゅんせつ工事を実施していただいており、今年度につきましては、本町橋から上流側120メートル付近から明治橋上流付近までの約280メートルについて、現在実施していただいているところでございます。
しゅんせつ工事によりヘドロや堆積物が除去され、ヘドロ臭などの嫌な匂いについては多少なりとも緩和されると考えております。しかしながら、八幡堀は、両端が閉鎖されている河川であり、北之庄沢からのポンプアップによって水位を保持している状況にございます。このことから、北之庄沢や西の湖に流れ込む河川等の水質を保全することが重要と考えられることから、今後は県や庁内の関係する部局と調整を図ってまいりたいと考えております。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) まず、水質浄化に関してですが、嫌な匂いの多少なりの緩和は分かりますが、しゅんせつだけでは、当面、少しの改善があるかもしれませんが、手をこまねいていては、今までの繰り返しになるだけではと思われます。大変難しく手がかりのつかめない問題でありますが、この機会に浄化に対する動き、取組があってこそのしゅんせつであると考えますので、ぜひ県に対しても、市としても少しずつでも前進できるような施策をお取りいただきますよう、よろしくお願いします。
また、構造物である堀の石垣についても質問いたしますが、現在、宮内町地先で石垣の崩れがあり、土のうで補修しておられます。崩れてより半年がたつと思いますし、美観というものからすると、早急な対応がされるべきものであると思いますが、現時点での対応計画はどのようになっておるのでしょうか。
また、八幡堀の美観には、整然とした石垣の存在は欠かせないものであります。そうであるにもかかわらず、想定の中では石垣の補修が必要となるとの考えはなく、石垣の強度調査などについて取組をされたとお聞きいたしたことはございません。
今回の取組辺りも含め、何がネックとなり問題としてあるのか、ご答弁をお願いします。
○議長(平井せい治君) 栄畑都市整備部理事。
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
昨年8月の大雨時に崩れた八幡堀の石垣につきましては、県管理の石垣であることから県において対応していただいているところでございます。
現在の状況につきましては、土質調査が完了し、概略設計に取り組まれており、今後、護岸詳細設計が行われ、必要に応じて建物移転に伴う補償等を実施後、工事に着手される予定となっております。
また、石垣自体の管理責任者や強度等の調査につきましては、石垣のどの位置で官民境界が確定されているのかによって変わってまいります。ネックといたしましては、この官民境界がなされていないことが大きな要因であるというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 次に、ライトアップ事業ですが、機器の常設をされると言われ、予算を組まれ、執行されて2年が経過しております。明らかに新規事業ではないと捉えられますが、昨日の質疑の中で取り上げられている令和4年度の予算案の中で、取組がどのようなものになるのか、継続事業として考えられるにもかかわらず、どのように実施されるのか、金額を含め説明が議会や地元にもされているわけではないので、不安にも思えるものであります。
時期や時間等も含め、取組方についての考え方をご説明ください。
○議長(平井せい治君) 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 再問にお答えさせていただきます。
八幡堀のライトアップにつきましては、令和4年度予算の中では、電気代として15万8,400円を見込んでおります。一方、この事業自体につきましては、先ほど申し上げましたとおり、4月1日からの供用開始を予定しておりまして、通年事業として実施する方向で考えております。
ライトアップする時間帯につきましては、日没の直前頃から午後9時までぐらいの間と、それからその夜9時以降日の出までの間、それぞれ明るさを変える中で、季節ごとの実施を進めていきたいというふうに考えております。
なお、この3月8日には関係者を対象にしたプレ点灯式を実施し、また左義長まつりにおいては、臨時的に特別点灯をしたいというように考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 予算を組まれていないようなんですけれども、警備や駐車問題などの諸課題としてあると思いますので、それぞれに的確な対応をよろしくお願いしたいと思います。
散歩される市民も多くおられる場所ですし、当該場所においては私もよく通るところです。現在の工事期間が2月いっぱいとの看板がありましたので、昨日、現地を見させていただきましたが、答弁で言われるような景観への配慮を含め工事を進められたとは思えず、現状ではライト機材がむき出しで、昼間の景観を損なうものであると考えます。
時代劇やテレビドラマなどのロケ地としてもよく使われ、マニアによれば聖地ともあがめられる貴重なところであります。ロケーション価値の低下は甚だしいものでありますが、どのように考えられているのか、いま一度お聞かせください。
○議長(平井せい治君) 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 再問にお答えさせていただきます。
電気設備として設置せざるを得ない機器でございますけれども、景観をできるだけ損ねないように木枠や擬岩、また植栽により景観の維持を図っていきたいというふうに考えております。
また、昼間の景観ということにつきましては、既に八幡堀周辺、様々な工作物等もございます。本事業において景観が大きく損なわれる。また、変わるというようなことにはならないというふうに考えております。逆に、その照明をすることで夜間の観光、また市民の方が訪れられる場所となることを、楽しみにしてもらえるところになるように努めてまいりたいと考えております。
それから、ちなみになるんですけれども、時代劇、テレビドラマ等のロケということなんですけれども、昨年11月には新町浜で撮影されておりました映像関係の方々に確認させていただいております。お聞きしましたところ、前もってロケハン、いわゆる下見をされることになりますので、現場状況を踏まえた撮影に入られるということになります。
撮影上、そうした支障物となるものがないにこしたことはないけれども、あればあるなりに、美術班が化粧等の対応していくということになるので、特に大きな問題となるものではないというように聞き取りさせていただいているところでございます。よろしくお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) もちろん、ロケーションのためだけにしているわけではありませんので、住民にとっての住環境、景観がよりよいものになりますようお取り組みいただきますよう、よろしくお願いいたします。
先ほど答弁にあった官民境界の問題のある石垣、場所によっては民間所有のものに投射されるものと解釈されます。
もちろん蔵もそうでありますが、中には、その蔵を座敷とされている家、2階を座敷的に使われている住民もおられます。住民の生活空間であり、民間所有物を対象として使用することには住民側の問題がないのか、当局としてはどのように考えておられるのか、ご答弁をお願いします。
○議長(平井せい治君) 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 今回、このライトアップによって照射、光を直接当てることになる2件の土蔵につきましては、いずれも事前に了解をいただいております。また、本事業の実施に当たりましては、地元の住民の方々、また、八幡堀を守る会の方々を対象とした説明会を開催するほか、観光物産協会を含め、様々なご意見を聞きながら進めさせていただいております。
今後、ライトアップに対する周辺住民から意見がある場合には、適宜対応する必要もあるというふうに考えておりますし、また、先ほど申し上げました説明会、観光物産協会からの意見聴取のほか、周辺店舗も含め、全て了解をいただいた上で進めさせていただいているものでございますので、よろしくお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 橋の照明は欄干にはわし、配線も確認できる状態で留められているだけです。電気ボックスも橋にくくりつけられ、設置されているだけです。前の議会においての説明では、100から120個と言われたライト機器も、石垣の上や下に並べて置かれているだけであります。
伝建地域ですので、住民側であればクーラーの室外機等設置においても、直接目に触れないように木枠で囲うなど指導しているにもかかわらず、あれだけの数のいろいろな機器、機材がむき出しでは許されないのではと考えます。
現時点においては、設置されたままの明治橋付近の構造物でもある大きな電気ボックスの処理を含め、どのようにお考えなのか、ご答弁をお願いします。
○議長(平井せい治君) 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 先ほども少し申し上げさせていただきましたけれども、特に景観はできるだけ損ねないような配慮を可能な限り、引き続き努めてまいりたいというふうに考えております。
特に、ただいまご指摘のありました明治橋横に設置しております配電盤につきましては、これまで八幡堀を守る会の方々と協議を重ねさせていただき、同会の意向も踏まえた中で、大きくなり過ぎた植栽の剪定なり整理、また今後の方向性、どのように意匠していくのかということについても、引き続き相談しながら対応を検討してまいりたいというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 常設されると言われているはずであり、であれば、さきに質問したとおり、あれだけの数のライトであり機器であれば、伝建対象物としてしっかり管理されるべきであると考えます。
先ほど質問いたしましたように、構造物に当たるものもあったことからも、もちろん手続として伝建審議会でも審議されたものと考えられますが、意見などはどのようなものであったのか、お聞かせください。
○議長(平井せい治君) 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 再問にお答えさせていただきます。
昨年1月に開催されました伝統的建造物群保存地区保存審議会、こちらにおきまして、この事業を進めることについて、まずご説明をさせていただいております。その後、昨年3月には具体的な整備方法について、この審議会の委員でもある修理修景技術アドバイザーの学識者の方々4名から、それぞれご意見をいただいたところでございます。
そうした意見の中身としましては、設置に当たっては八幡堀の経過、また景観に配慮し、できるだけ隠したものとするように、また既存の石垣などには触れず、取り外しが可能な仮設が望ましい。また、そういった施工に当たっての慎重な意見のほかには、通行者の安全に配慮した施工すべきというご助言、それから観光客だけではなく地元の人、また市民にも年間を通じて喜んでもらえるようにすべき、さらにはいっそ隠さず照明器をガラスケースで囲う現代的な設置にしてはどうかと、様々な広い視点におけるご意見をいただいております。
こうした経過を踏まえまして、施工に当たっては、特に現場の石垣には極力手を加えない。また、通行者の安全確保、それから修景に配慮した施工ということで、八幡堀沿いの遊歩道については、先ほども初問でお答えしましたとおり、石畳の凸凹を直すとか、そういうことも含めて進めさせていただいております。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 既に色彩等についても、住民理解を得られるよう取り組んでいると言われたにもかかわらず、先日行われた試験点灯では、明る過ぎて問題であるとの苦情が地元住民から出たとも仄聞いたします。
昨日、確認をいたしました中では、修正処理がされているように見受けられますが、橋の照明に赤色が用いられているのがよいのか、甚だ疑問です。
前年度にも試験点灯がされています。初年度の検証は、どのように入札等の中に生かされたものとなっているのか、疑問にも感じ、心配もいたすものですが、その辺りについてご説明いただけるようでしたら、ご答弁をお願いします。
○議長(平井せい治君) 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 再問にお答えさせていただきます。
明る過ぎるという、また、色についての苦情という形で私ども何かお聞きしているわけではございませんが、この明るさについては、先ほども時間によって変えるということも申し上げておりましたが、調整は可能なものとなっております。
また、設置箇所にもよりますけれども、色につきましても、多様な色の設定ができるものとさせていただいております。
令和2年度のデザイン設計におきましては、照明の器具数であったり、位置、方向、また明るさ、色合い、様々な試験も行いながら、まとめております。ただし、明るさとか色合いにつきましては、特にこのライトアップを演出している中では重要なものとなりますので、現在も入念に調整をさせていただいているところでございます。
また、明るさであったりとか色というのに関しては、ある意味、人それぞれの好みであったり主観というものもありますので、定期的に検証しながら、調整を図ってまいりたいというように考えております。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 丸石が設置された川沿いの道に置かれたライトは、ちょっとした大雨でも水没する場所であると存じています。
防水機能は、あるとは思いますが、泥もかぶりますし、水の流れでは粗大ごみや藻など引っかかりやすい場所であり、清掃は欠かせないものと思われますが、そういったことに対する予算措置や取組についてのお考えをお答えください。
○議長(平井せい治君) 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 再問にお答えさせていただきます。
ただいまおっしゃっていただきましたとおり、照明器具につきましては、当然防水型の製品とさせていただいております。石垣の下、先ほど言われた堀沿いの下の部分ですけれども、ここには22基の照明器具を設置する考えでございますが、明らかに全て水没してしまうというような増水については、年に数回あるかというふうには想定させていただいております。
仮に増水によって汚泥等がこの照明器具に付着した場合につきましては、市の担当課職員において除去することを想定しております。照明器具を、それぞれ泥の拭き取り、洗い流すという作業に向かうということになります。それらの対応につきましては、予算について、現時点で必要というようには考えておりません。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) 今申した川沿いの道は、毎年の八幡学区自治会などの一斉清掃のときには、膝の高さを超える雑草の繁茂したところであり、草刈り機を使用して大量の草を刈っている現場であります。清掃され、除草された今の現状であれば、機器はきれいに並んで見ることもできますが、草深い現場では、ライトは常設されても一定期間は明らかに草へ埋没すると見られますが、どのように考えておられるのでしょうか。
また、ライト機器が据えられ、コードが張っている中では、機械的な草刈り機は使えず、鎌による手作業という大きな労力負担を地元に押しつけるものともなります。景観も含め、地元の自治会や諸団体、住民のご努力、ご尽力、ご協力で生活環境が保たれていることを、当局はいま一度認識賜りたいと思います。
しっかりと担当部局で、予算措置や清掃作業などもお考えになるべきであると考えますが、取組姿勢についてのご答弁をお願いしたいと思います。
○議長(平井せい治君) 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 日常的な管理につきましては、当然市で行っていきたいと思います。草が生えることによって照明の妨げになるような部分については、適宜取り除くという作業を行わなければなりません。
一方で、八幡堀を守る会等が清掃作業していただいていることも踏まえまして、今後の周辺の維持管理、また除草作業等については、市もどのように協力させていただくのか引き続き協議させていただこうということで、守る会とも調整をさせていただいているところでございます。
その中で、予算措置等が必要な部分がもし生じましたら、それは改めて検討させていただきたいというように考えておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 山本英夫君。
◆24番(山本英夫君) それでは、最後に要望しておきます。
八幡堀の水質、石垣、共に多くの経費負担がかかる問題であります。
水質は、地元にとっても懸案であり、悲願であります。ぜひ納得ができ、見える形でのお取組をしていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。
石垣は、以前には個人、企業で直された箇所もありますが、堀も伝統的建造物群指定地域であり、造作物に対する規制の対象でなければなりません。行政体である県がされても、市が行っても、市民、住民の理解、納得のいく説明ができるようお取組をお願いしておきます。
補足になりますが、堀と同じように石垣が組まれている背割り排水に関しても、官民地の境界がしっかりと示されていないのか、改修によっては危険を伴うのではないかとの心配をいたす箇所も目にいたします。しっかりと指導し、善処いただきますよう、これについても要望いたしておきます。
ライトアップ事業についてですが、水辺の美観を併せ持つ趣ある町並みを市民の方々のご理解やご協力を得ながら、形成、保存していくことに大きな意味があると当局も考えておられるところです。そう言われたにもかかわらず、仄聞いたします中では、地元自治会や団体が十分納得、理解ができるとする説明がされたとお聞きはできませんでした。
繰り返しますが、今朝も現場で現状を見させていただきましたが、見苦しいものであると感じてしまいました。来訪者、駐車場問題を含め、夜間の住環境という面からも、心配は大きなものと考えますので、令和4年度の予算計画について、地元住民、団体に対する理解のでき得るしっかりしたお取組、説明をお願いしたいと思います。
設置に関しては、地元における住環境や昼間の美観に相反するようでは、市長部局の意図するところから逆の結果を招きかねません。本末転倒になることのないよう、いま一度慎重なお取組をよろしくお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(平井せい治君) 以上で山本英夫君の個人質問を終わります。
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