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岡田 彦士 議員
令和4年第2回(6月)近江八幡市議会定例会 7月13日(水) 一般質問
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内容
会議録
令和4年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
7月13日(水) 一般質問
岡田 彦士 議員
(1)安土の未来づくり
安土城跡を核とした安土地域の未来づくりとしての安土学区の一体整備、県道2号線バイパス整備から安土城下町再生と繋がる安土の「歴史の駅」、「道の駅」構想の実現について
(2)少子化及び教員の長時間労働の解消と中学校の部活動「地域移行」について
(3)安土学区の道路と通学路について
(4)本市のふるさと住民制度について
◆15番(岡田彦士君) 15番、創政会の岡田彦士でございます。
ただいま議長の発言の許可をいただきましたので、通告書に従い、一括にて質問をさせていただきます。
改めまして、この議会から、以前は14番でございましたが、補欠選挙の結果から、15番になりましたことをこの場で報告させていただきます。
まず初めに、安倍元首相が凶弾に倒れられて、帰らぬ人になられましたことに対しまして、哀悼の意をささげますとともに、安らかな永眠を願うところであります。
また、連日記事となるロシアとウクライナの情勢、ロシアの軍事侵攻から4か月半が過ぎ去ろうとしています。早く戦争が終わることを祈るばかりです。
他の国内の情勢に目を向けると、令和4年5月15日、沖縄の本土復帰50周年という歴史的節目の年を記念するとともに、沖縄の一層の発展を祈念し、これまでの沖縄の発展の歩みや将来の可能性を発信する機会として、国、県との共催により、沖縄復帰50周年記念式典を開催されました。沖縄県が本土に復帰したのは、1972年5月15日といいますから、2022年は、早いもので米国から施政権が返還されて50年です。岸田総理は、式典で、沖縄の負担軽減の目に見える成果を着実に積み上げると述べられています。政府には、整理縮小を図りつつ、環境改善に向けた不断の努力を求めたいと思いますし、こんな大きな節目を機会に、日本全体が、沖縄には基地の島としての顔があり、日本の安全保障を支えているという視点を持つこと、そして負担をいかに分かち合っていけるのか、またどのような支援が本当に必要なのか、考えていくべきと考えます。
また、6月23日は、太平洋戦争末期に沖縄であった地上戦の犠牲になられた人々らを悼む沖縄慰霊の日でした。決して日本人として忘れられない日でもあり、肝に銘じなければならない日でもあります。
加えて、来月、8月6日には、人類史上初めて広島に原爆が投下された日であり、8月9日、続けて長崎に原爆が投下された日です。そして、8月15日は、77回目を迎える終戦記念日です。改めて、戦争の犠牲になられた英霊に対し、深く哀悼の誠をささげますとともに、世界の恒久平和を願うところであります。
さて、今議会は、以下4項目について質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
その項目としては、1つ、安土の未来づくり、安土城跡を核とした安土地域の未来づくりとしての安土学区の一体整備、県道2号線バイパス整備から安土城下町再生へとつながる安土の歴史の駅、道の駅構想の実現について。2つ、少子化及び教員の長時間労働の解消と中学校の部活動の地域移行について。3つ目、安土学区の道路と通学路について。4つ目、本市のふるさと住民制度について質問いたします。当局には、簡潔明瞭な回答をお願いいたします。
まず初めに、安土の未来づくり、安土城跡を核とした安土地域の未来づくりとしての安土学区の一体整備、県道2号線バイパス整備から安土城下町再生へとつながる安土の歴史の駅、道の駅構想の実現について。
市長は、安土地域の未来に向けて、広報6月号の中、今後の安土地域についての取組について話されています。抜粋ですが、安土という町全体の将来像を描くグランドデザインをしっかりつくり上げることが大事だと思っていますと話されています。令和元年6月議会、安土城下町再生事業の中、平成26年から30年、県道2号線安土工区バイパス周辺の整備は、同バイパスの開通が5か年の期間を超えて長期化するため、整備に関して、歴史の駅、道の駅を除外した経緯があります。現状、安土学区の一体整備が進む中、また県道2号線バイパスの協議も20年以上が経過し、いよいよ大詰めの段階に及んで、このバイパス周辺も歴史の駅、道の駅構想へと再び夢の膨らむビジョンになってきました。
皆さんもご承知のとおり、安土学区の一体整備からの県道2号線バイパス、そして歴史の駅、道の駅への文字どおり安土学区の中心は、安土山、特別史跡安土城址を背景に、価値あるまちづくりへとかじを切ろうとしています。
これからこの地域の安土城下町再生、藤兵衛浜から外堀、そして特別史跡内にある内堀、北腰越峠の文化財包蔵地域から一体整備地、それをつなぐ県道2号線バイパスが、安土の、いや、近江八幡のまちづくりの拠点として動いているように思ったりします。本物の歴史が織りなす安土一帯の総合的拠点整備は、この地域が鍵を握っていると言っても過言ではないことが明白になってきたような思いです。
かつては、安土そのものを博物館と見立てた構想もあったと聞き及んでいますし、本市の西の玄関口には、健康ふれあい公園がますます充実した形となってきている現在、東の玄関口である安土山、特別史跡安土城跡を核とした安土のグランドデザインの具体性、除外されたとされる歴史の駅、道の駅の構想を再度県道2号線バイパス沿い付近へといざなっていただけないのか、伺いたいと思います。
2つ目、少子化及び教員の長時間労働の解消と中学校の部活動の地域移行について。
1つに、中学校のとりわけ運動部の活動が、少子化進展で存続が難しい状況にあるようです。では、今の少子化というのは、総務省の発表では、子どもの数は41年連続減少を続けていて、外国人を含む14歳以下は前年よりも25万少ない1,465万人であるとのことです。
2つ目には、教員の長時間労働として、2006年度に公立中学校の教員が土日の部活動に従事した時間は、1日平均1時間6分、それが2016年度は2時間9分に倍増したとされ、苛酷な労働実態は、教員人気の低下につながっていることが、改革への抜本的問題となっている経緯があるようです。
このような中、公立中学校の運動部活動、一部文化部も含みますが、スポーツ庁の有識者会議は、その在り方を検討され、2025年度末を目標に、休日の指導を民間団体に委ねる地域移行を実現すべきだとする提言を了承されたとのこと。公立中学校の部活動のポイントとして、休日の部活動の地域移行は、2025年度を目指す。それまでの3年間は、改革集中期間とする。自治体は推進計画を策定、多様な世代が参加するスポーツ環境への契機としたい。受皿は、スポーツ少年団やクラブチーム、民間事業者を想定している。国と自治体は、学校施設の定額利用や困窮世帯への補助に取り組むとされています。いよいよ少子化の影響から、中学校の部活動の改革へとして地域移行が始まるようです。
また、同時に教員の長時間労働解消が喫緊の課題である事実からも、学校側は、顧問が練習に立ち会わず済み、負担軽減になったとの声が聞かれ、改革に期待しているとのことのようです。
しかし、一方で、会費等の家計負担が学校の部活動より重くなると見られ、外部指導者の確保ができるのか、競技にもよりますが、実施主体である民間の社会体育の指導に限界があるように思ったりします。
また、将来において、授業と部活動を分業制へと切り替えた折には、高齢化や過疎化が進む中、専門的なスポーツなど、なお一層指導ができる人材を確保できるのか。加えて、指導方針や練習計画の共有、けが等の事故発生時の責任についても明確にしなければならない。さらには、持続可能な部活動へのシフトへは、部活動指導経験者である教員OB、OG、また保護者の協力等、実用に応じた柔軟な対応が求められます。
加えて、スポーツ庁は、まず自治体に対して指導される方の身分保障や指導のライセンスについても審査しなければならない。そうは簡単には進まないとの共通認識があるようです。
自治体にとっては、課題山積と思われるこの取組について、教育委員会では、現状どう思っておられるのか。一般の社会体育とは一線を画してきたように思われる部活動の存続意向について、国からの提案である地域移行がスムーズにできるのか、本市としてのご所見を伺います。
3つ目、安土学区の道路と通学路について。
夕方のラッシュ時は、平和堂安土店から西への松原交差点付近は混んでいる状況です。将来においても、安土小学校やコミセンの一体整備並びに県道2号線安土工区バイパス整備を考えると、この交差点の右折だまりの車線確保の開設が必要と思われますが、現状、将来においてその計画はありますか、伺います。
次に、当局は、安土の将来を考え、安土小学校、安土コミュニティセンター、地域防災センター、消防団詰所、放課後児童クラブ公設3クラブの一体整備を安土コミュニティエリア内の移転で整備すると結論づけられておられます。その中で、上豊浦地先の地下道、いわゆる県道安土西生来線のJR地下道が小学生の通学路になると聞いていますが、想定以上の雨が降ると使えない状態となっています。当局は、令和3年8月の集中豪雨に関して、このJR地下道について、口径150ミリの排水ポンプが設置されているにもかかわらず、ポンプの排水能力以上の雨水が地下道に一気に流れ込み、冠水する結果となったことを同年9月の議会の質問でも回答され、追加として、県においても、排水先の水路の流入、流下能力にもよりますが、排水能力の増強が可能か検討される予定となっておりますと回答されています。その後のこの県道安土西生来線のJR地下道の安全対策について伺います。
4つ目、本市のふるさと住民制度とふるさと納税の自動販売機の設置について。
令和元年6月議会で、ふるさと住民票制度について質問をいたしましたところ、この7月よりめでたく導入をしていただくことになりました。改めて、当局の皆様にご評価をいただいたことをうれしく思っております。
ふるさと住民制度の目的は、移住した定住人口ではなく、観光に来た交流人口でもない。本市や本市民と多様に関わる人である関係人口の増加に向け、市内から交流の入り口を増やす。関係人口と長期的関係を維持する機能強化により、関係人口を増やす。ふるさと納税制度を活用し、本市に一定の関心を持っている寄附者様に対して、本市との継続的なつながりを持つ機会の提供とされ、その効果は新たなつながりや関わりある関係人口の増加、ふるさと住民との関係性の持続や具体的なつながりを築くことで愛着を深めてもらえるような関係性の構築、ふるさと住民として知恵や力で地域の活性化、新しい住民間のつながりや相互協力関係の形成、本市のさらなる魅力発信やふるさと納税のさらなる寄附の増加が見込まれるとしておられますが、目的を完成するために、また効果を出すためには、何が必要であるかであります。
平成30年8月、4年前になりますけれども、富山市でシビックプライドについて研修をさせていただきました。シビックプライドとは、地元に対し、貢献したいという思い、気持ちを持つこと、また地域をよりよい場所にするために自分自身が関わっているという当事者意識や自負心や、さらには地域を育み、そのために行動することだと言われております。関係人口を増やそうとするふるさと住民制度は、導入と同時に、市職員はもとより、関係者に市長の核心となる熱い思いが伝わるメッセージの発表、これがなければならないように思えてなりません。高校野球ではありませんが、全員野球であること、言い換えると、本市職員、市議会、そして行政の末端までに、選ばれる町になるためにはどうあるべきかというシビックプライドの醸成をするのが市長の役割分担ではないでしょうか。
今後、県内では、ふるさと納税の返礼品争奪の局地戦が展開され、産物の取り合いが一層激化することが予想されます。選ばれる町になるためのふるさと住民制度は、関係人口と長期的に関係を維持し、関係人口を増やす、それがひいてはふるさと納税につながり、魅力ある町となり、人口の定住にも貢献すると思われます。市長自らどういう心構えを持ってふるさと住民制度推進をされ、結果としてふるさと納税額の拡大に寄与されようとするのか。中でも、本市職員以下関係者の意識改革の中心である市長の一番大事なシビックプライドの醸成や郷土愛の熱い思いについて発言を求めます。
次に、ふるさと納税の自動販売機の設置についてでありますが、和歌山県高野町では、高野山宿坊協会内に、ふるさと納税の手続が簡単にできる自動販売機を設置されたようです。返礼品も準備されており、その場でできるふるさと納税として効果に期待をしているとのこと。近畿では初めてですが、関東や東海の約10自治体では導入されているとのことです。
そこで、本市でも、このふるさと納税の自動販売機の設置を検討される考えがあるか、伺います。
以上、初問といたします。よろしく回答をお願いいたします。
○議長(小西励君) 当局の回答を求めます。
小西市長。
〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 皆さんおはようございます。
岡田議員お尋ねのご質問のうち、ふるさと住民制度に関してのシビックプライドの醸成並びに郷土愛について、まずお答えを申し上げたいと思います。
これからの自治体は、いかに持続可能な自治体として生き残れるかが非常に重要な課題でございます。持続可能な自治体運営をするためには、シティプロモーションを行い、まず認知度向上を図り、交流人口や関係人口の拡大、増加、次に移住・定住人口の獲得を図りつつ、シビックプライドの形成、醸成をすることにより、人口流出を止めることが大変重要であると考えております。
本市では、小さい頃から郷土愛を育むことでシビックプライドの醸成を促すといった意味から、第2期近江八幡市教育大綱の中でも、地域の歴史、自然、伝統文化等、ふるさとへの理解を深め、ふるさとを愛し続ける心や誇りに思う心を育み、またふるさとの魅力を発信するとともに、自分が生まれ育った地域を支え、社会の担い手となる人を育てるといった郷土愛が形成できる環境づくりを進めているところでございます。
また、今年策定いたしました市の人材育成方針の中でも、目指すべき職員の姿として、地域に愛着と誇りを持って、市民感覚を持ち、市民の目線に立って行動することで、市民と共に地域をつくり、地域の魅力を発見し発信するなど、ふるさと愛を持った市職員の人材育成を行っているところでございます。
いずれにいたしましても、持続可能な憧れる町となるためには、自治体職員だけでなく、我々市民一人一人全員が住んでいる本市に対して市民の誇りと愛着を持って、市民が自発的、積極的に市の魅力をプロモーションできるよう、郷土愛を育み、シビックプライドを形成、醸成することが重要であると考えております。
シビックプライドにつきましては、今も申し上げましたように、まず1番にふるさと教育ということで、子どもたちに地元を知ってもらって、愛着を持っていただくこと、これが1、まず基本になりつつ、さらにはこの近江八幡市にあるそれぞれの特徴、今ある様々な、いつも申し上げておりますけども、歴史文化、自然といったもの、これに深く関わることによって、近江八幡市ならではと、ほかにない町という、それを意識、理解をしていただくということが次の基本になろうかと思います。その中で、最初の3世代が輪になって暮らすといった中で、いかに仕事をする場、これはテレワークも含めまして、つくり上げていくっていう、そういう中で醸成されていくものだというふうに考えております。
次に、ふるさと納税自動販売機の活用につきましては、関東、東海地方を中心に広がりを見せております。議員ご指摘のとおり、近畿地方では、和歌山県高野町が令和4年6月20日より、ふるさと納税自動販売機の運用を開始されたとして、報道でも取り上げているところでございます。
ふるさと納税自動販売機につきましては、地域に訪れていただいた方など、地域にゆかりができた方が、ふるさと納税により地域を応援できる仕組みの一つとして、観光、レジャー施設やゴルフ場等において設置されているところでございます。
本市におきましても、本市の魅力に共感いただき、来訪の促進と消費の拡大、寄附拡大の策として、この仕組みについて調査研究しているところであり、費用対効果も含めて、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。
また、今後も寄附拡大につながるあらゆる仕組みについて検討し、本市の魅力を全国に伝え、地域活性化を図ってまいりたいと考えておりますので、ご支援とご協力、議員におかれましても賜りますようよろしくお願いを申し上げます。
○議長(小西励君) 栄畑都市整備部理事。
〔都市整備部理事 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 岡田議員ご質問の安土学区の道路と通学路についてお答えいたします。
県道安土西生来線の安土郵便局前交差点から松原交差点付近は、特に朝夕のラッシュ時には交通渋滞を起こしております。現在、計画中の県道2号線安土バイパスが整備されますと、今まで以上に通行車両が増えることになり、交通渋滞の悪化について懸念しているところであります。特に、彦根方面から野洲方面へ向かう路線において、右折車両がある場合、交通渋滞は顕著に現れ、県道安土西生来線と県道下豊浦鷹飼線が交差する松原交差点については、議員ご指摘のとおり、県道2号線バイパスの整備に併せて右折だまりを新設する必要があると考えており、県に対して、右折だまりの新設や交差点の抜本的な改修について、引き続き要望してまいります。
また、現状での対策について、東近江土木事務所に確認したところ、現地を確認し、ライン処理程度の改修により、改善が可能と判断された場合は、対応を検討されるとのことでございます。
次に、県道安土西生来線のJR地下道や排水ポンプの対策につきましては、今年度、県におきまして、放流先である水路の流下能力並びに流域調査を実施される予定となっております。いずれにいたしましても、通学路の安全対策の観点から、早急に調査を実施していただき、早期の排水対策工事に着手いただけるよう、引き続き要望してまいります。
○議長(小西励君) 濱本安土町総合支所長。
〔安土町総合支所長 濱本 浩君 登壇〕
◎安土町総合支所長(濱本浩君) 皆様おはようございます。
岡田議員お尋ねの安土の未来づくりについてお答えをいたします。
現在、安土地域において実施されている各事業の状況を見てみますと、安土城跡では、県が「幻の安土城」復元プロジェクトと銘打ち、令和の大調査に向け、基本計画の策定を進められており、県道バイパスにおいては、地域において新たに県道2号線安土バイパス整備促進協議会を立ち上げられたところでございます。
また、本市におきましても、安土学区の地域防災拠点として、安土コミュニティエリア整備事業を本格化する段階を迎えるなど、安土の地域は、今大きく変化していく節目にあると考えております。
これらのことを踏まえ、これからの安土の未来づくりがどの方向に向かって進んでいくのかを考えますと、近江八幡市安土城下町地区都市再生整備計画をはじめとするこれまでの取組の成果を生かしながら、安土の町全体の将来像を描いたグランドデザインをもって進めていくことが何よりも重要になると考えております。
議員からご質問いただきました歴史の駅、道の駅につきましては、議員にご指摘いただきました経緯により、現時点では市において整備を行う計画はございませんが、安土地域はもちろん、本市全体の地域振興への寄与が期待できるものと考えますので、主要地方道大津能登川長浜線のバイパス工事や特別史跡安土城跡整備基本計画に基づく整備の進捗を見ながら、今後検討を行っていきたいと考えております。
○議長(小西励君) 大喜多教育長。
〔教育長 大喜多悦子君 登壇〕
◎教育長(大喜多悦子君) 皆様おはようございます。
岡田議員ご質問の部活動の地域移行についてお答えします。
現在、学校で行われている部活動は、少子化や教員の長時間労働など様々な課題を含んで実施されており、持続可能な状態でないことから、部活動を学校単位から地域単位への取組とすることが国の中央教育審議会や国会審議の中で指摘され、今般のスポーツ庁からの提言となっています。文化庁からも、早々に同様の提言がなされると考えています。
実態として、市立中学校の生徒の約85%の生徒が部活動に所属していますが、生徒の数が減少する中、部活動の数は変わらず、部によっては部員数が減少し、近隣の学校と合同チームを組んで大会に参加している部活動もあります。
また、若手教員が増える中、指導経験のない教員や専門知識を有していない教員が顧問をすることもあり、生徒にとっては技術指導が学びにくく、教員にとっては過度の負担となっています。教員の時間外労働については、昨年度1年間の月平均が、小学校で39時間、中学校で51時間であり、中学校の教員が多い理由の一つにこの部活指導があります。
そこで、国、県の補助事業として、部活動指導員を配置しており、配置している部活では、技術指導が学べる、教員の負担が軽減されると効果はありますが、それぞれの学校で1名ずつと、根本的な解決にはつながっていません。
部活動については、まずは休日から地域移行を行うとされており、令和4年6月に発表されたスポーツ庁からの提言では、地域部活動の目指すところは、将来にわたり多様なスポーツに継続して親しむ機会の確保にあります。そのため、岡田議員ご指摘のとおり、受皿となるスポーツ団体等の確保、教員の兼業も含めた指導者の確保、学校施設の定額利用や困窮世帯への補助、傷害保険への加入などのほか、学校での指導方針との共有など、様々な課題に対応することが必要となります。
県内各市に現状を聞き取ることから始めましたが、いずれの市も、この課題に対してこれから取り組んでいくという状況です。
そこで、本市では、令和5年度からの段階的な地域移行に向けて、検討委員会を7月1日に行いました。学校関係者のほか、スポーツ推進課や文化振興課、PTA連合会や地域コーディネーターで構成し、学校現場が抱える課題について共有した上で、まずは受皿となる団体等について、協議を始めました。この会議は、2か月に1回のペースで今後も行っていきたいと考えています。
先日、7月4日に、滋賀県教育委員会が、市町教育委員会の部活動担当者を集めて、公立中学校の部活動に関する情報交換会を行いました。その中で、具体的な国の方針は8月から9月になると連絡がありました。県は、国の施策を踏まえて、部活動の地域移行に関する具体的な取組やスケジュールなどを定めた推進計画を作成すると思われますので、本市としましては、県と連携を図りながら、この課題に対応していきますので、議員のご理解をよろしくお願いします。
○議長(小西励君) 回答漏れはありませんか。
質問の途中ですが、ここで休憩をいたします。
午前10時31分 休憩
~~~~~~~~~~~
午前10時47分 再開
○議長(小西励君) 再開します。
岡田彦士君。
◆15番(岡田彦士君) それでは、要望や再問をさせていただきたいと思います。
まず、安土未来づくりについてでございますが、平成22年、皆さんもご承知だと思いますが、3月21日、甲論乙駁もありながら、近江八幡市と安土町は合併をいたしました。今6月議会の市長の所信表明として話がありましたように、安土の未来をどのようにつくっていくのか。対等合併いたしまして、大分大きな人口差はあるのでございますけれども、安土山、安土城址、それから八幡山、八幡山城と、2つの大きな中心を持ちながら、両輪として進めていくために、また地域をどのように考えていくかということをもう一つのテーマとして上げさせていただいたわけですので、これらの項目について、全力をもって職員一同取り組むと話されております。この言葉から、私なりに解釈させていただくと、対等合併した中で、ともに核があり、どういった形で両輪の花を咲かせるのか、またどう融和させて地域の文化的価値を生かして発信するかということのような気がいたします。
近江八幡市のよさと安土町のよさが交わって、さらなる町の発展、市民の福祉の向上が図られ、誰でも住みやすい、特に若い人に住んでよかったと思われるような近江八幡市、安土町になってほしいと思うばかりでございます。安土コミュニティエリア内の一体整備も次の段階へと駒を進め、次なる県道2号線安土工区のバイパスも、皆様のおかげをもちまして、発起人として促進させていただき、着実に一歩一歩を進んでいるように思います。夢であります安土の核となる歴史の駅、道の駅をぜひとも検討課題に入れていただきますようお願いいたしまして、次の項目に移らせていただきたいと思います。
2番目、少子化及び教員の長時間労働の解消と中学校の部活動の地域移行について再問をいたします。
有識者会議の座長の友添秀則日本学校体育研究連合会長は、公立中学の部活動地域移行について、新たな地域スポーツ体制を創造する好機と捉え、関係者には前向きに取り組んでほしいとされ、トップの競技者を育成する部活動でなく、生徒が生涯にわたってスポーツを楽しむ力を身につけること、価値観の多様化に対応し、レクリエーション性が高いスポーツを楽しめる環境づくりを今回の改革の目的と話されておりますが、一方では部活動を民営化させるのか、批判があるようでございます。いわゆる学習塾のようなビジネス化をするといった問いもあるようでございます。ますます塾による競技スポーツ、競うスポーツと学校の部活動、楽しむスポーツが分化されるように思われます。
また、それと同時に、部活動の地域移行という言葉の意味合いが分かりづらいように思ったりしますが、教育長のご所見を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(小西励君) 大喜多教育長。
◎教育長(大喜多悦子君) 岡田議員再問の地域移行によるスポーツの分化についてお答えします。
私自身も、中学校教員として長い間部活指導に携わってきました。生徒たちにとって部活動とは、異学年の仲間と豊かな人間関係を育む場所であり、志を同じくする仲間と過ごし、語り合う中で、新たな自分を発見する大切な居場所となっています。部活動が持つこのような教育的意義は、これから地域移行が進んでも大切にされるべきだと考えています。
また、中体連やコンクールのような大会の在り方は、今後国や県の方針に従って変更されていくと考えられますが、これらの大会が生徒たちにとって大きな目標の一つとなっていることも事実です。
本市としましては、勝利主義にとらわれない指導を基本にしながら、部活動を通して達成感や充実感を味わい、やり抜く力、生き抜く力を身につけることを大切にしたいと考えます。これらの教育的意義を見失うことなく、部活動の地域移行を進めていくことは、大変困難なことではありますが、国や県の動きを注視しながら、令和5年度からの段階的な実施に向けて、今後も慎重な協議を重ねてまいりたいと考えますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(小西励君) 岡田彦士君。
◆15番(岡田彦士君) 教育長、どうもありがとうございました。
僕は、これはかなり大改革だなと思っておるんで、慎重に、少子化とか、あるいは先生方の長時間労働の解消ということもありますので、難しい。前向きに取り組んでいただいて、よりよいご指導をお願いしたいと思います。
次の安土学区の道路と通学路の回答は、了とさせていただきますので、安全なる道路、通学路の確保をお願いします。
次のふるさと住民制度について、再問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
ふるさと住民制度の中に、市内施設の利用料等の減免、本人プラス1名との内容についてで、そのような記載があったと思うんですが、もう少し具体的な説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(小西励君) 吉岡総合政策部理事。
◎総合政策部理事(吉岡俊明君) 皆さんおはようございます。
岡田議員の再問についてお答えをいたします。
現在のところ、特典利用対象施設といたしまして、近江八幡市立資料館の郷土資料館、歴史民俗資料館、重要文化財旧西川家住宅の3館、それから安土城天主信長の館、そして安土城郭資料館の5施設となっております。特典といたしましては、各施設の入館料、また安土城郭資料館につきましては、併せて説明用の冊子2冊分の代金をふるさと住民の方とそれから同伴者1名様分、合わせて2名様分を無料とする特典を提供させていただいているところでございます。
○議長(小西励君) 岡田彦士君。
◆15番(岡田彦士君) 安土山の大手道の麓には、城なび館っていう市の施設があるんですけど、ここの施設利用料も特典利用対象施設に追加をしていただけませんか、いかがですか。
○議長(小西励君) 吉岡総合政策部理事。
◎総合政策部理事(吉岡俊明君) 岡田議員の再問にお答えいたします。
近江八幡市へ来ていただくきっかけとして、また今後も継続したつながりを持つということ、それから本市と関わりのある関係人口の増加に向けまして、城なび館など市内の各施設を利用料減免等の特典対象施設として検討してまいりたいというふうに考えております。
○議長(小西励君) 岡田彦士君。
◆15番(岡田彦士君) ひとつよろしくお願いいたします。
ふるさと住民制度、関係人口を増やすと、そうなりますと、どう我が町を選んでくれるかということなんです。日野町出身のモーグル元日本代表選手、この方、近江兄弟社高校の卒業なんですが、ふるさと大使第1号として、町アプリの協力を得て、ふるさと、町の魅力を発信されています。本市も、著名なサッカー選手やアーティスティックスイミング、シンクロナイズドスイミングの選手、いわゆる近江兄弟社高校卒等、多くの町の誇りとなるアスリートも輩出しています。いろんな方に協力を求め、本市のPRをしていただく必要もあると考えます。ましてや本市は商人の町、市長以下我々みんながセールスマンとなって、より一層関係人口を増やしたり、ふるさと納税を増やすことの営業活動をせないかんのかなと思ったりします。みんなでさらなる町の発展を期待して、それぞれが我が町近江八幡のために頑張りましょう。
また、ふるさと納税の自動販売機の設置は、今後の課題として要望しておきます。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(小西励君) 以上で岡田彦士君の個人質問を終わります。
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