近江八幡市議会
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辻 正隆 議員
令和4年第3回(9月)近江八幡市議会定例会 9月9日(金) 一般質問
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内容
会議録
令和4年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月9日(金) 一般質問
辻 正隆 議員
(1)農水産業支援について
(2)子ども子育て施策について
(3)西の湖の現状について
◆13番(辻正隆君) 皆さんこんにちは。
それでは、コロナ禍の議会ということでもございますので、端的に要領よく質問をさせていただきます政翔会の辻でございます。今回、私、大きく3問にわたって分割で質問させていただきます。
それでは、早速ではありますが、1番目、農水産業支援について質問をさせていただきます。
近江八幡市の各地では秋の取り入れといいますか、8月の下旬ぐらいから米の収穫が始まってまいりました。これからわせ、なかて、おくてへと続くと。昨日も恐らく収穫をされた状況があったのかなと。今日はあいにくの雨でございますので、生産者の皆さん方も一息ついておられるということでございます。
しかしながら、農政に関わる諸問題がたくさんございまして、大変農業者の皆さん困った状況がございました。そういった中、農水産業の支援として、本市では独自に事業継続応援金の施策に加えまして、エネルギーや原材料価格の高騰による影響を被る事業者のために、6月議会になりますが、燃油価格高騰対策支援事業補助金をはじめ、また畜産関係の皆さん方には家畜配合飼料価格高騰対策支援事業補助金等の事業者支援をいただき、心より感謝を申し上げているところでございます。
また、今議会におきましては、議第71号一般会計補正予算におきまして、農業振興事業として、県事業であります農業用燃油等高騰対策緊急支援事業の事業者負担分のいわゆる個人負担分の軽減支援策を上程をいただいているところでもございます。
長引きますコロナショックの影響で、また社会情勢としましては、ロシアによるウクライナへの侵略戦争による世界経済の影響により、農業の生産現場ではいまだ先行きの不透明感が続いておる状況でございます。この状況が基幹産業であります市内の農畜産業者にどのような影響を与えたのか。また、長引きます状況から、どのような対策が必要なのか分析、検証されておられるのか、初問としてお聞きをさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 当局の回答を求めます。
小西産業経済部長。
〔産業経済部長 小西勝己君 登壇〕
◎産業経済部長(小西勝己君) 皆さんこんにちは。
議員お尋ねの農水産業支援についてのご質問にお答えします。
世界的な新型コロナウイルスの影響やウクライナ情勢を背景に、燃油をはじめ家畜飼料、化学肥料、農業用資材等の価格高騰により、農水産業者の経営に多大な影響を及ぼしているものと認識しております。
昨今の社会情勢として、軽油やガソリン価格は前年4月と今年の4月から6月の平均を比較すると2割以上高騰しているほか、農業物価統計によりますと、7月の肥料価格の上昇率は前年同月比1.37倍となり、さらなる上昇が予想されております。
このような状況下において、他産業では原油等の価格上昇と連動して販売価格の値上げが行われ、多くのところで物価が上昇しておりますが、農業分野においては、生産コストの上昇による価格転嫁が難しく、農家の自助努力だけでは補えない差し迫った危機的状況に直面しており、とりわけ認定農業者等をはじめとする大規模な農業経営に大きな打撃を与えております。全国的にも農業従事者の高齢化や後継者不足により離農が進んでいる中において、農家の犠牲で農産物等の供給が成り立つものであれば持続可能とは言えず、農業が産業として成り立たないようでは、地域農業を支える担い手の確保はより一層困難なものとなり、生産基盤の弱体化がさらに加速するものと危惧しております。
このようなことから、去る5月議会に市独自施策として燃油価格高騰対策支援事業補助金、家畜配合飼料価格高騰対策支援事業補助金の予算をご可決いただき、いち早く農水産業者支援を進めているところでございます。
また、今9月議会においては、県事業である農業用燃油等高騰対策緊急支援事業に対し、農業経営者の負担軽減対策として市独自の上乗せ支援を併せて上程させていただいているところでもございます。
一方、米価の状況につきましては、令和4年産米の概算金が令和3年産米に比べ微増と拝聞しておりますが、米価下落等による農業収入の減少に備え、その収入減少を補填する収入保険の加入促進を図るため、昨年度に引き続き、収入保険加入促進事業を実施しているところでございます。このように生産コスト対策と収入保険による収入安定対策を組み合わせることにより、総合的な農業経営の安定対策を講じてまいりたいと考えております。
また、環境意識の高まる中において、化学肥料や家畜飼料等の価格高騰を一つの契機として捉え、化学肥料に極力依存しない有機農業への転換や、輸入作物に頼らない飼料作物や小麦などの生産拡大など、食料自給率の向上を目指すことも必要であると考えております。
いずれにしましても、今後も社会情勢をしっかりと注視した中で、セーフティーネットの加入促進を基軸に農水産業経営の安定を図るとともに、国や県の事業を最大限に活用しながら、もうかる農水産業の実現を目指し、地域の農水産業を支える担い手の確保に取り組んでまいります。併せまして、近い将来、地域の農地が適切に利用されなくなることが懸念されますことから、農地の集積、集約化に向けた取組を進めてまいります。
今後におきましても、国、県において既にこれらの高騰支援策を講じられていますが、先行き不透明な状況のため、農家等への影響の長期化が懸念されますことから、農水産業経営の安定と食料安全保障の確立のため、さらなる施策と予算措置の拡充を図られるよう、国、県に対して引き続き働きかけてまいります。
○議長(小西励君) 回答漏れはありませんか。
質問はありませんか。
辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) 丁寧なご回答ありがとうございます。
昨晩もテレビを見てますと、今日まで続けていただいております燃油高騰に対する業者補助金、今のところ35円を上限に進めていただいているという中で、10月は35円、また11月は30円、12月に入りますと25円の引下げ、段階的な引下げがあるそうでございます。なかなか先行きが不透明な中、また燃油等の高騰が収まらない中での対策ということでありますけども、なかなか利用されている皆さん方にとっては経営的にも大変厳しい状況があるのかなというふうに思います。
その中、当市におきましては、農業に関わるいろんな施策を執行していただきまして、本当に農業者の皆さん方からは喜びの声といいますか、感謝のお声を頂戴しているところでございます。全ての皆さん方に行き届いた施策になってるとまではいきませんけども、第1次産業の農業を基幹産業として捉まえていただいています小西市長の指針のおかげかなというふうにも感じておるところでございます。
今回、議案として上程をしていただいております資材の高騰等、燃油高騰に対しての県の事業でございますけども、農業用燃油等高騰対策緊急支援事業の自己負担分でございます部分の支援をいただけるということでございます。この部分の概要といいますか、少し説明をいただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 回答を求めます。
小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 辻議員の再問にお答えいたします。
農業振興事業の燃油価格高騰対策支援事業補助金につきましては、農業用燃油等高騰対策として、米、麦、大豆、野菜等を生産、販売する担い手農家、認定農業者等を対象に、農業経営に係る動力光熱費高騰分に対し、3分の2相当額の県助成に加え、残り3分の1相当額のうちの2分の1を市が上乗せ支援するものでございます。これによりまして、県と市を合わせて動力光熱費高騰分の6分の5相当額を支援することになり、農業経営者への影響の緩和を図ってまいりたいと考えております。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) ありがとうございます。分かりやすくお教えいただきました。農業用燃油等の高騰対策の緊急支援事業、自己負担分、県が3分2を持つということで、残りの3分の1の2分の1を、全体的には6分の5の支援になるということでございます。ありがとうございます。
先ほど初問の回答にもございましたが、農産物といいますのは大変かかる経費を価格に転嫁するのが難しいのが農業の世界でございます。随分とちまたでは物価が上がり、あらゆる食品が上がるわけなんですが、実際のところは農業者の所得としては、経費ばかりかかって所得は上がらないというのが現状です。
米におきます生産費の試算が実は出ております。水稲におきます経費、いわゆる物材費ということになるわけなんですが、10アール当たり、1反ですね、1反の米を生産するのに約11万2,500円かかるわけでございます。そのうち、占める物材費の割合が69%、約70%でございます。そして、大きくはその中には農機具費ということはございます。全体を100%としますと、農家の皆さん方の労務費といいますか、その分については約31%ということでございます。昔から言われてますけども、農作業は手間がもうけだという部分でございまして、多くの農業者の皆さん方が家内労働でやられているということで、労務費が家のもうけということに相なってまいります。手をかけられる農家さん、かけられない農家さんによってその辺は若干変わってくるのかなというふうには思いますけども。いわゆる物材費の中で大きく占めますのが農機具でありますが、肥料関係が約8.0%ございます。そして、今回高騰が続いております農薬関係、これが約6.9%。合わせまして15%の物材費のうち、先ほども初問の回答にありましたけども、肥料、薬剤の高騰ということで、137%ですか、高騰をしていると。物によれば2倍という価格になっておるような状況です。それが価格に転嫁できればいいんですけども、それができないのが農業ということでございます。
皆さん方は3食お米を食べていただいてると思うんですけども、お米1杯の価値というのはどれぐらいかなというのをちょっと少しお披露目させていただきます。大体、スーパーで平均5キロのお米を買わはると1,900円弱ぐらいであろうかなと思います。銘柄にもよるんでしょうけども。それを御飯1杯に換算しますと約77杯ほど取れます。それを計算しますと、1杯約25円ということでございます。私、丼を食べるから同じ1杯と違うという皆さんたちがいるか分かりませんけど、約25円ということでございます。今朝も暑かったので、朝から缶コーヒーを買いました。100円コーヒーを買うたんですけども、100円コーヒーでいきますと、米は4杯食べられます、というのが現状なんですね。それが高いか安いかとお考えになったときに、その価値観をやっぱりもう少し認識をしていただきたいというのが現場の声であろうかなというふうに思います。
今年度の水稲の価格は、先ほど部長からもございましたとおり、昨年度は下がったんですよね。それより少し上がったということですけども、低価格で推移しているというような状況でございます。
今、農業を取り巻く環境は大変厳しい状況があるわけなんですが、国においては今、肥料の高騰のことで支援策を実は講じていただくという話を聞いております。肥料の高騰した分の7割を補填するということでございます。この施策については後ほどまたご説明をさせていただきますが、先ほど部長から今回の議案上程されております内容についての説明をいただきましたので、まずそこから少し、1点だけ質問をさせていただきます。この受益されるであろう方々の対象者について少しご説明をいただけますか。
○議長(小西励君) 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 辻議員の再問にお答えいたします。
先ほど説明させていただきました燃油価格高騰対策支援事業補助金につきましては、いわゆる大規模農家ということで担い手農家、認定農業者、それから集落営農という形で営農されているというところが対象となるということでございます。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) ありがとうございます。
農政の補助事業というのは大変条件がついて回ってまいります。そこで、ちょっとお尋ねさせていただきますが、本市には1,162の経営体があるというふうにお聞きをしています。農業者の経営体が。その中で、販売農家の方々、いわゆる生産したものを収益として販売する農家さん、これが904戸とお聞きしてます。また、自給農家さんということで、258戸の方がおられるというふうに聞いてます。個人情報等もございまして、私も調べようと思うたんですが、なかなかその方々が近江八幡市で4,300ヘクタールの面積を管理いただいていると思うんですけども、それぞれの管理されている面積というのは把握されておられますか。
○議長(小西励君) 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 辻議員の再問にお答えいたします。
ただいま議員からありました販売農家数904戸、それから自給的農家258戸という数値は、2020年農林業センサスによるものということでございます。この中で、販売農家の経営耕地面積は2,326.8ヘクタール、自給的農家は44.8ヘクタールということになっております。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) ありがとうございます。
畑地等もありますので、そういう合計の数字になってくるのかなというふうに思います。
今回、市で独自支援策として県の上乗せをやっていただく方々の中には、自給農家の皆さん方は含まれないという理解でよろしいんでしょうか。
○議長(小西励君) 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 辻議員の再問にお答えいたします。
県の施策の上乗せですので、今の自給農家は入っておりません。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) ありがとうございます。
自給農家の皆さん方が抱えている面積44.8ヘクタールということでございます。ざくっと東京ドームが40個ほどということになるのかなと思うんですけども、例えがちょっと悪かったかどうか分かりませんが、それぞれにやっぱり燃油を使ったり資材を使ったりしておられる状況があろうかと思います。ただ、今回支援いただく内容は県の施策にのっとってということでございます。私も手元に県の施策を持っておりますが、そのような要件になっておるということでございます。できましたら全ての農業者の皆さん方にあらゆる支援を施していただいて、立派な美田となる水田の維持保全に努めていただきたく思う気持ちは持っておりますが、そういう内容であるということで少し理解させていただかなきゃしようがないかなというふうに思います。
特に大規模農家の皆さん方の資材の、あるいは燃油の高騰率というのが、換算しますと大変大きな課題となってまいります。まずは、地域の担い手あるいは集落営農の皆さん方を支援していただいて、近江八幡市の農業の産出額の貢献をしっかりとやっていただきたい、このように思います。
また、国では、先ほど少し触れましたが、肥料価格高騰対策事業という内容が少し農業新聞等で漏れ聞こえてまいってまいりました。内容を、私ちょっと資料を取り寄せまして、ざくっと見ますと、先ほども申し上げましたが、高騰分の7割補填ということでございます。そしてまた、県でも随分とこの状況を鑑みて、その残りの3割について何とか支援をしようというような動きがあるというふうにもお聞きをしておりますが、その辺の状況については何か情報をお持ちでしょうか。
○議長(小西励君) 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 辻議員の再問にお答えいたします。
肥料価格の高騰対策事業について国が今、議員おっしゃられたとおり、コスト上昇分の7割補助ということで、県もそれに何らかの補助をするということはお聞きしておりますが、まだ具体的な割合であるとか金額であるとかというのはお聞きはしておりません。
以上でございます。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) ありがとうございます。
これから動き出すのかなというふうには思っております。国の言う支援の内容は、今年度の6月から遡って来年度、春肥と言われる肥料までの支援をするというような、ざくっとした内容は決まっております。
概要版を私、手元に持ち寄せて持っておるわけなんですが、この中で私がすごく気にしておるポイントがございます。先ほどの質問とも関連するわけなんですが、事業の流れ的には、国から都道府県の協議会、そして農業者の組織する団体等という流れで事業が進むようでございます。先ほどの燃油高騰の対策事業につきましては要件縛り等がございましたが、私これを見る限りは、農業者の団体、いわゆる農協さんであったりとか、また出荷生産組合であったりとかという形が整えばできるのかなというふうに思うんですけど、そういう理解でいいのかどうか、部長何かをお知りでしたらよろしくします。
○議長(小西励君) 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 辻議員の再問にお答えいたします。
今おっしゃられたとおり、この補助金については、そういった形で地元農家さんとかJAさんで団体をつくっていただいて、そこで申請いただくという形のように聞いております。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) ありがとうございます。
先ほどの燃油高騰につきました要件縛りがございましたが、この件については、全ての農業者の皆さん方、どこまで支援できるか分かりませんけども、しっかりと支援いただけるような、今からしっかりと農協さんとお話をいただく中で、そういった支援の受皿的なこと、そごがあるとあきませんので、つくっていただけるとありがたいなというふうに思います。
6月になりますけども、滋賀県知事の三日月知事も農水省に出向き、この肥料高騰に対する要望をされたそうでございます。その中では、7割補助では少ないだろう、10割にするべきやというような意見をおっしゃっていただいたとかということでもございます。
あわせて、私もこの前の6月議会で意見書の提出させていただいた際に申し上げたんですけども、燃油に関してもセーフティーネットという安全対策がございます。また、家畜においても価格安定制度等々あります。そしてまた、初問の回答にもございましたが、収入の安定を図るために収入保険制度というセーフティーネットもございます。しかし、肥料においてはセーフティーネットというのが存在しません。
小西市長、ぜひ国に出向かれるとき、また県に出向かれるときに、この部分の推進といいますか、要望をしっかりやっていただきたいと思うんですか、小西市長、何かご意見ございましたらよろしくお願いします。
○議長(小西励君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 辻議員の再問にお答えを申し上げます。
農家の皆さんは今、肥料また農薬ということで大変な物価高騰があって、大きな影響を与えていると、これはもうずっと気にかけているとこでございまして、先般も農業委員会の皆さんと意見交換させていただき、市としても独自にその部分の、いわゆる物価高騰対策として、農業の継続的農業というちょっと変わった観点から、違った意味で物価高騰対策ということで市もまたちょっと考えていくように、いずれまた議案を上程する機会もあると思いますので、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
それからあと、我々としてやっぱり、この間も土地改良区の関係で電力料金に関しても我々非常に強い関心持っておりまして、今回も進藤参議院議員の事務所を訪れまして、隣の西田理事長と共に電力料金の高騰対策についても強くお願いを申し上げてきたところでございます。
いずれにいたしましても、当市の基幹産業である農業を持続的に発展させていくために全力を尽くしてまいりたいと思いますので、またご理解のほどよろしくお願いをいたします。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) ありがとうございます。お願いすることばかりでございますけども、3年も続きますとこの業界も大変疲弊してしまいます。ご指摘をいただいたとおりでございますので、どうか支援を引き続きやっていただきたく思います。
それでは、この質問を終えさせていただきまして、大きく2つ目の質問へと移らさせていただきます。2つ目の質問は、子ども・子育て施策についてということで質問させていただきます。
その前に、先日痛ましい事故がまた起こってしまいました。幼い子どもの貴い命がなくなるという事件でございます。お亡くなりになったお子さんのご冥福を祈りますとともに、また家族の皆様の一日も早い心の癒やしを願えさせていただきます。
本市では、子どもの保健の向上と健やかな成長を図るために、子育て世帯の経済的負担の軽減を図るために様々な施策が講じられています。その一つに、今議会で上程されています近江八幡市子ども医療費助成制度条例の一部を改正する条例の制定であります。現在、中学校までの医療費無料化を高校生までの無料化に拡充するための条例改正でありますが、過去4年間進められてきた中学生までの医療費無料化の検証について、まずお聞きをいたします。
また、子ども医療費無料化については、滋賀県議会でも取り上げられ、滋賀県の市長会議というのがあるんですが、そちらでも意見が交わされていることを仄聞をしております。その委員会でどのような意見が交わされているのか、当市としてどのような要望されているのか、お聞きをさせていただきます。
またあわせて、子ども医療費無料化の県内における状況について、改めて確認をさせていただきます。
最後に、子ども・子育て施策について小西市長の思いをお聞かせください。
以上、初問とさせていただきます。
○議長(小西励君) 当局の回答を求めます。
小西市長。
〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) おはようございます。
辻議員にご質問いただいたうちの私の所感等についてお答えを申し上げたいと思います。
まず、6月議会の所信でも述べさせていただきましたように、これからの近江八幡市のまちづくりにおきましては、3世代が輪になって笑顔で楽しく暮らせる町をコンセプトの柱に置いて取り組んでまいりたいと考えているところでございます。若者にとっては、やりがいを持って働く場所であること、高齢者にとっては、健康で生き生きと安心して暮らせること、子育て世代にとっては、我が子を育てたいと思える子育て環境が整っていること、これらを実現していくことが重要だと考えております。
子どもの健やかな育ちのためには、保育環境などハード整備はもちろん、子育て世代の方が直面している悩みや不安を取り除くことができるよう、相談体制を整備するなど、物心両面での支援も必要だと考えているところでございます。
そういう中で、このたび高校生まで拡充を図ります子どもに係る医療費を無料化とすることについては、まず経済的な不安の解消という直接的な面はもちろんのこと、子どもたちがいつでも医療を受診できるという安心感を持って子育てをしていただくために、非常に大切だと考えております。
また、さきの議会でご承認いただきました学校給食費の多子世帯支援につきましても、既に多くの子どもを育てていただいている世帯の負担軽減を図ることで、より多くの子育て世帯の方が本市で安心して子どもを育てたいと思っていただける環境を整えてまいりたいと考えておるところでございます。
子育てをしやすい町であることは、今まさに子育てをしている方にとってだけでなく、近江八幡をふるさととする子どもたちが幸せに健やかに育ち、若者となった将来、このふるさとの町で子を産み、育てたいと思ってもらえることにもつながりますし、また高齢者の方々にとっても、子どもたちの育ちを見守る中で自らの生きがいを感じていただくことにもつながっていくと考えるところでございます。
3世代が暮らしたいと思えるまちづくりを実現するために、また高齢者、これからの高齢社会を支えるためにも、子どもたちが健やかに育ち、社会で生産活動、また自らの思いを実現していけるような社会の中で支えられていくというふうに思いますので、どうか議員の皆様をはじめご協力いただきながら、一つ一つの課題に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○議長(小西励君) 久郷福祉保険部長。
〔福祉保険部長 久郷浩之君 登壇〕
◎福祉保険部長(久郷浩之君) 辻議員の子ども・子育て施策についてのご質問にお答えします。
本市では、子ども医療費助成制度を市の独自施策として平成24年4月から開始しました。制度につきましては、段階的に助成対象を拡大し、平成31年4月からは通院分の現物給付を開始し、令和3年4月からは所得制限を撤廃し、小学1年生から中学3年生までの全ての子どもの医療費の無償化を図っております。
過去4年間の制度の効果検証につきましては、段階的な制度拡大による対象者の増加や、また新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響が一定あったものと推測されるため、各年度の医療費や受診率の比較分析が困難な状況にはありますが、現物給付を開始した平成31年度から現在まで国保における助成対象児童の主病名の推移を見ますと、ぜんそくやアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などの慢性疾患が常に上位を占めており、現状把握のため医療現場の医師に問い合わせたところ、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などの慢性疾患の治療が中断することなく、経済的なことを心配せずに継続的に受診できるため、重症化が防げているという意見もいただいております。
また、小・中学生の歯科健診における未処理齲歯の受診状況においては、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた令和2年度を除いては受診率が年々増加しており、1人当たりの齲歯本数もほぼ全学年で改善している状況です。
令和4年5月に実施しました小学校1年生から高校1年生の子どもの保護者を対象に子ども医療費助成制度に関するウェブアンケート結果からは、1点目に、本市への子育て世代の移住・定住の要因として制度に一定の効果が期待できること、2点目に、約8割の子どもが月2回以内の範囲の適正な受診状況にあり、コンビニ受診の傾向は少なく、必要なときに必要な医療を受けられていること、3点目に、歯科受診による子どもの口腔ケアの向上に一定効果があったこと、4点目に、早期受診、早期治療による重症化予防や、経済的な負担が軽減されることにより、いつでも子どもに適切な医療を受けさせることができる安心感など、対象世帯の保護者からはおおむね高く評価されております。
次に、子ども医療費無料化についてどのような意見が交わされているのか、当市としてどのような要望をしているのかというご質問についてお答えします。
先日、道下議員のご質問にお答えしましたとおり、本市におきましては、滋賀県市長会や近畿ブロック都市福祉事務所長連絡協議会を通じて、ゼロ歳から15歳までを対象として医療費自己負担分を窓口完全無料化にする助成制度の確立を国及び県予算に対して要望を行っております。
県議会におきましても、中学校卒業までの子どもの医療の無料化の拡充検討についての質疑が行われており、その中で県知事も、今後県内の市町とさらに議論を重ね、議会での意見を踏まえながら、医療現場の状況や医療費の増加、財政状況等を勘案し、拡充に向け、時期や規模を含めて検討を進めていきたいとの見解を示しております。県の担当部局としては、今年の10月には市町との議論の場を設けるとのことです。
また、県からは国に対し、全国知事会を通じて子どもの医療に関わる全国一律の制度の構築について要望されており、今後も機会あるごとに要望を行っていくとのことです。
最後に、子ども医療費無償化の県内における状況についてのご質問にお答えします。
県の調査では、義務教育就学以降の子どもの通院、入院の医療費助成は現在、県内全市町で実施されています。助成に当たり、一部自己負担を求める自治体もございますが、令和4年10月1日における予定では、通院医療費の助成は9歳到達年度末までが1市、12歳到達年度末までが5市、15歳到達年度末までが11市町、18歳到達年度末までが2町であり、入院医療費の助成につきましては、12歳到達年度末までが1市、15歳到達年度末までが16市町、18歳到達年度末までが2町となっております。
高校生世代までの医療費助成の拡充においては、県下では市として近江八幡市が最初の取組となっております。
○議長(小西励君) 回答漏れはありませんか。
辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) ありがとうございます。
小西市長の思いと、また質問させていただきました項目で担当部長から丁寧なご説明をいただきました。
過去4年間の実績等の検証はというお話の中で、保護者の皆さん方にとっては、安心して医療にかかれる、特に慢性疾患をお持ちのお子さんにとっては、その辺のことを気にせずに医療にかかれるということでございました。また、アンケートによる内容も、市ホームページを見させていただいて確認もさせていただきました。
幸い、近くに受益される対象のお母さん、お父さんがおられましたので、意見を交わさせていただきました。やはり無料ということでございますんで、反対される方は誰一人おられないと。また、コンビニ受診的に無理な医療にかかる状況もまだないようには聞いています。
医療費の無料化につきましては、所得制限を撤廃する際にも、また今回のときにも我々議員としては大変心配しますのが、市のいろんな施策の中で無償というのが正しい方向性なのかなというのがまず第1に上がってまいります。昔のことわざにもございます。「ただほど怖いものはない」ということでございます。
5年前に、7億5,000万円、子ども・子育て基金ということで積みました。5年を待たずしてそれがゼロになっていくという状況で、今回また子ども・子育て支援基金に22億円という基金を繰り入れます。令和5年から6年間のいわゆる医療費に係る経費と、また6月議会で通りました多子世帯の学校給食の減免の予算を見込んでのことということで確認をしております。
市長、まずこの中で私、市長に一遍確認しておきたいのは、施策についてのこういう無償、あるいはある一定の応分の負担をいただく中での施策の展開、これには私は常にこの医療費が出てから考えることがございました。持続可能な施策を行政としてはするべきことだというふうな状況の中で、5年間の中の経費7億5,000万円はなくなり、また6年間の22億円も6年後にはゼロになっちゃうわけなんですよね。その辺についての持続可能な施策という観点から、小西市長はどのようなお考えをお持ちなのか、ご意見を拝聴させていただけるとありがたいです。
○議長(小西励君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 辻議員の再問にお答えを申し上げます。
端的に毎年一定額が必要となる施策である、これは論をまたないところでございますけれども、まず2つの観点から。1つは、まず最初に申し上げたように、持続可能な社会であるためには、やっぱり子どもたちを産み育てる環境をしっかりと、次世代を担う子どもたちがこのふるさとで育っていっていただくということが、税収という狭い意味じゃなく、いろんな意味で絶対必要な最低条件、あらゆるものの最低条件になってるというように思います。そういう意味で、私自身の施策としても、この分野というのは教育を含めて最重要の課題だというふうに思います。これは所信でも述べさせていただいたように、高齢社会を支えるという意味でも必要になってくることだというふうに思っております。
そういう中で、財政の持続可能性ということでございますけども、今言った、まず優先度の問題が1つございます。それから、今回中期財政計画でも示させていただいているように、持続的にこの費用は見ているという状況でございます。また、当市の決算状況、こういう話を私どもがするのがいいかどうか分かりませんけども、我々、決算としては基本的には黒字決算をするという前提で考えておりますので、それぞれの中で毎年積んでいくべきものなのか、また今回子ども・子育て基金のように何年間一定担保するかというのは、財政運営上のそれぞれ手法の問題になってくるところではございますけれども、我々の近江八幡市の財政規模として、この子ども医療費無償化の高校生までの無料化というのは決して身の程に及ばない施策ではないと考えておりますし、当初申し上げました優先度というところで非常に重要な施策だというように考えております。
また、子どもの頃の健康というのは、長い目でいうと、大人になっての健康、高齢者になっての健康にも当然影響してくる話でございますので、ここをしっかりしていくということは、まだ推測の域でございますけど、将来的な国民全体の健康であるとか、また医療費の削減にもつながっていければよいなと、これはあくまで希望的な私の思いでございますけども、思いながらさせていただいておるところでございます。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) ありがとうございます。
大変市の財政が好調である、特に基金のところでふるさと応援基金の寄附金が大変多いということでもございます。この施策についてはお金あっての物種だというふうに思いますし、その裏打ちがあって初めてできる施策であろうかなと。確かに市長おっしゃるとおり、子ども・子育て、またその世代の保護者の皆さん方、支援をしっかりこの世代の皆さん方にやっていって、安心・安全な生活を送っていただきたく思います。
中期財政計画見直し版がこのほど提出をいただきました。今申し上げました医療費の関係、学校給食の関係、合わせて6年分の22億円もここに反映されているというふうに思います。あわせて、ふるさと応援基金はどれくらいの繰入れを収入として見込んでおられる中での中期財政計画なのか。健全性については総務部長からご説明を少しいただけるとありがたいです。
○議長(小西励君) 岡田総務部長。
◎総務部長(岡田清久君) 辻議員の再問にお答えをいたします。
今議員がお尋ねいただきました中期財政計画の令和4年度見直し版につきましては、もう現在公表させていただいておりますが、子ども医療費助成事業なり学校給食費多子世帯支援事業に係ります令和5年度以降の必要となる年間の事業費、毎年3億7,000万円を見込んだものとなってございます。それぞれの事業の目的なりについては、市長から先ほどご答弁があったものでございます。
今回、中期財政計画の見直しの結果も踏まえまして、今後の財政見通しにおいても問題ないという判断から、今回令和5年度から6年間分の約22億円をふるさと応援基金から子ども・子育て支援基金に組み替えるという補正予算を計上させていただいたものでございます。
それから、もう一点お尋ねのふるさと応援基金についてでございますが、中期財政計画上におきましては、令和3年度までは決算ベースで数字を計上させていただいております。それから、令和4年度については、当初予算で20億円ということで予算を計上しておりますので、その数字、令和5年度以降につきましては、年間5億円という中で、ふるさと応援寄附金というのを見込んでいるところでございます。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) ありがとうございます。
健全な財政運営で中期財政計画も計画を立てていただいているということでございます。その中において、今回の施策につきましては、学校給食もそうなんですが、一度やるとやめられない部分の事業展開ということに相なってまいります。どうやら10月には、また県で担当の皆さん方とお話合いがあるということでございますんで、私、小西市長にお願いしたいのは、この部分は小西市長が責任持ってやるんだというような思いで、ぜひ国レベルで、また県レベルでしっかり子どもの育成に取り組んでいただけるような全体的な構築をぜひお願いをさせていただきます。よろしくお願いします。
それでは、大きく3問目の質問へと入らさせていただきます。3問目の質問は、西の湖の現状について質問させていただきます。
琵琶湖最大の内湖であります西の湖は、重要文化的景観第1号の選定を受けることに加えて、ラムサール条約の登録湿地帯であることは皆さんご存じのことだというふうに思います。県内最大でありますヨシの群生地でもあり、水郷の風景と生物多様性を残す近江八幡市を代表する魅力のスポットでもあると感じております。
本市では、西の湖や安土城跡など貴重な地域資源を生かし、旧安土エリアへと誘導する回遊性の向上が有効として、回遊路整備を計画いただいておるかと思います。
また、2025年に開催されます国スポ・障スポにおいては、公開競技として実施されますウオーキングの主会場でもございます。
西の湖を活用した計画がるるされておりますが、西の湖周辺の整備状況から、計画を進める上に幾つもの課題があると思われます。それぞれの課題をどのように把握されておられるのか、まずお聞きします。
また、現在まで西の湖では、ヨシの加工、内湖漁、西の湖から取水される農業、さらには水郷をめでる水郷巡り等、様々ななりわいが現在ここにはございます。しかしながら、昨今の異常気象からでしょうか、元来水深の浅い西の湖では、ここ近年アオコの異常発生により、なりわいに支障を来される状況があるとお聞きしております。このような状況を市としてはどのように把握し、対策についてお考えなのか、初問としてお聞きします。
○議長(小西励君) 当局の回答を求めます。
江南副市長。
〔副市長 江南仁一郎君 登壇〕
◎副市長(江南仁一郎君) 辻議員の西の湖の現状についてのご質問のうち、西の湖の水質についてお答えをいたします。
近年、西の湖ではアオコの発生が毎年確認されるようになりました。そのため、管理者である滋賀県が中心となって西の湖の水質改善に取り組んでおります。
昨年度、滋賀県主催で開催されました西の湖水質改善検討会において、水質悪化の原因として、西の湖内での水の動きがほとんどないことや水温の上昇、西の湖自体の水位低下のほか、富栄養化の原因物質の一つであるリンの増加等が関係しているのではないかとの見解が示されております。
また、今年7月から曝気装置を24時間稼働させて定期的に水質の定点観測を行う水質改善実証モデル事業が実施をされており、今後県においてその効果についても検証される予定でございます。
本市も今年度5月から県の関係機関と共同で、西の湖におけるアオコ監視パトロールを毎週実施しており、11月末まで行う予定でございます。今後も県と連携しながら取組を進めてまいりたいと考えております。
○議長(小西励君) 浪江総合政策部長。
〔総合政策部長 浪江尚史君 登壇〕
◎総合政策部長(浪江尚史君) 皆様こんにちは。
辻議員ご質問の西の湖の現状についてのうち、西の湖周辺の計画を進める上での課題の把握方法についてお答えいたします。
西の湖に関しましては、ご承知のとおり、現存する琵琶湖最大の内湖であり、平成20年10月にはラムサール条約登録湿地帯に、令和3年10月には旧安土町側が国の重要文化的景観の追加指定を受け、西の湖一帯が登録されるなど、まさに近江八幡市の歴史文化、暮らし、なりわいを象徴する唯一無二の地域資産でございます。
本市といたしましては、令和3年8月に近江八幡市西の湖回遊路整備推進会議を立ち上げ、当会議や専門部会、庁内連絡会議などを開催し、西の湖に関する課題について協議を行ってまいりました。その中で周辺の整備に当たっては、自然公園法、文化財保護法など様々な法的規制が存在しており、西の湖の保全と活用には整理すべき多くの課題があることを認識いたしました。
また、本年8月8日には、先ほど申し上げました西の湖回遊路整備推進会議の座長より、西の湖回遊路整備に向けた基本方針の策定に向けて答申がなされたところでございます。基本方針の内容につきましては、読み上げさせていただきますと、西の湖を守り生かすことを基本理念とし、西の湖ならではの唯一無二の風景と営みを次世代へと継承するため、拠点整備による回遊性向上や多様な主体をつなぐプラットフォームの設置等により、地域一体となってにぎわいと魅力の創出、定着を進めるというものでございます。
今後、西の湖に関しては、関係課による庁内連絡会議を開催するなどして部局横断的な情報共有及び連携を図るとともに、地元住民をはじめとする関係団体との産学官民連携についても積極的に進めていきたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 回答漏れはありませんか。
辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) ありがとうございます。
先ほどお話が出ました西の湖回遊路整備に向けた基本方針の策定案ということで、概要版をいただきまして拝見させていただきました。その中で、回答にもございましたが、この地域を守ると、また西の湖を活用するということで、守ると生かすという2軸で計画を進めていただいているというふうに思います。
私は今回の質問は、守るという観点でこの質問させていただきました。そこでなりわいをされる皆さん方からいろんな苦情、要望を聞いております。
まず、私が思いますのには、いろんな活動をされておられる中で、各種団体と西の湖のヨシの保全の環境対策等にいろんな方々が取り組んでいただいてると思います。こういった方々への支援はどのようにされているのか、具体的にお聞かせをください。
また、財源についてもお聞かせいただけたらというふうに思います。
○議長(小西励君) 回答を求めます。
田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一君) 辻議員の再問にお答えいたします。
公益財団法人で滋賀県市町村振興協議会というところがございまして、こちらで琵琶湖総合保全市町交付金という制度を設けられております。こちらを財源といたしまして活用させていただきまして、良好な環境の保全等に資する活動に対しまして、環境まちづくり交付金ということで市から交付をさせていただいているところでございます。
具体的に申し上げますと、西の湖周辺のヨシ群落保全活動ですね、いわゆるヨシ刈り等をしていただいている団体でございますが、こちらに対しまして年間100万円、それからヨシ群落保全の必要性やヨシの役割などについて学ぶ機会となります西の湖ヨシ灯り展の開催団体に対しまして年間30万円、それぞれ交付をさせていただいてるところでございます。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) 回答にございました琵琶湖総合保全市町交付金、これはいわゆる琵琶湖の境界市町補助金、交付金ですか、ということだというように理解をさせていただいております。
琵琶湖も近江八幡市の面積として交付金が現在も出されてるとは思うんですけども、今日までの経緯、その交付金が出る経緯と、また今の状況を少しお教えいただけるとありがたいです。よろしくお願いします。
○議長(小西励君) 岡田総務部長。
◎総務部長(岡田清久君) 辻議員の再問にお答え申し上げます。
琵琶湖総合保全市町交付金の経緯と仕組みということで、平成19年に琵琶湖のいわゆる湖の部分の市町の境界設定が行われました。この中で、翌年度となります平成20年から地方交付税が、面積が増えるということで増額になるということでございます。
この増額分につきましては、近江八幡市をはじめとします沿岸の市町の財源でありますものの、琵琶湖の保全には、琵琶湖の水源から直接面しているところまで、県内全ての市町が共同で取り組んできた経緯があるということから、沿岸市町、交付税が増えた部分の一部を、先ほど市民部長が申し上げました財団法人滋賀県市町村振興協会に拠出金として拠出をして、それについて県内の、現在で言いますと、県内の全ての市町、19市町に対して、上限を300万円とする交付をして、その中で必要な事業をするということでございます。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) もう一度確認なんですが、平成19年に見直しがあって、3,200万円増額になったということなんですよね。じゃないですか。合わせての合計を教えていただけますか。
○議長(小西励君) 岡田総務部長。
◎総務部長(岡田清久君) すいません。失礼をいたしました。
交付税の増額分については、本市で言いますと約3,300万円程度が増えているというふうなことになります。
それで、先ほど申し上げました財団法人滋賀県市町村振興協会に拠出をしているのがこのうちの約650万円でございます。これは沿岸市町全体で5,700万円程度になるんですが、これを300万円掛ける19市町に交付をして必要な事業をしているというものでございます。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) ありがとうございます。
西の湖は、私毎日ほど車で通りますし、見ます。その中で感じるのが、琵琶湖の水位の調整が、渡合橋というところで樋門がございます。私の知る範囲では、30センチで閉まったり、35センチで閉まったりと。過去、いろんな申合せがあったようにお聞きしますが、現況どのような申合せの中、稼働されておられるのか、お教えいただけますか。
○議長(小西励君) 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 辻議員の再問にお答えいたします。
渡合樋門の開閉については、平成8年に関係団体による打合せ会議において、渡合樋門操作に伴う覚書が定められております。
内容としましては、かんがい期は琵琶湖水位マイナス30センチメートルで樋門を全閉し、非かんがい期はマイナス35センチメートルで樋門を全閉するというものでございます。その後、平成27年に関係者会議が行われ、水位調整期間が見直されました。見直しの結果、4月20日から10月15日をかんがい期とし、この期間は琵琶湖水位マイナス30センチメートルで樋門を全閉、10月16日から4月19日を非かんがい期とし、マイナス35センチメートルで樋門を全閉することになっております。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) いわゆる農繁期と農閑期ということで、あの施設は琵琶湖総合開発の農業施設として建てられたというふうにお聞きさせてもらってます。
西の湖では水位が大変問題になるそうでございます。現況、5センチ、10センチ、この幅が大変大きいそうでございまして、昨日雨が降ってるから水位が上がってるか分かりませんけども、30センチ近くになりますと、もう航行ができないという状況があるそうでございます。こういった施策を、何とかしゅんせつ等はできないかなと思って、多目的支援事業、こういう事業が農政であると思うんですけども、こういった事業でしゅんせつ等あるいは保全等はできないものなんでしょうか。
○議長(小西励君) 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 辻議員の再問にお答えいたします。
世代をつなぐ農村まるごと保全向上対策事業をおっしゃってると思うんですが、この事業は、農業農村の有する多面的機能の維持、発揮を図るための地域の協働活動に係る支援を行い、豊かな農村環境を次世代に引き継ぐことを目的としております。当事業では、河川法上の河川は活動の対象外となっております。西の湖は一級河川に位置づけられているため、当事業では活動を行うことができませんので、ご理解をお願いいたします。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) 大変西の湖の中でなりわいをされておられるんですが、大きくは昔からございますヨシの加工でございます。ヨシの加工に対してやっておられる事業の中で、トラクターで刈ったりとかされてるんですが、なかなか経費がかかるということで、なかなか支援策がございません。先ほどの琵琶湖の協会の交付金等でそのような支援は組んでいただくことはできないでしょうか。
○議長(小西励君) 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一君) 辻議員の再問にお答えをいたします。
一定各市町に交付される額というのは、300万円というのが限定されて下りてまいりますので、これをいかに活用するかということになろうかと思います。今お話しいただきましたお困りの内容をまた詳細にお聞きさせていただいて、どういった対策が取っていけるのかというところをまた検討させていただきたいというふうに思います。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) 市長、西の湖は遊覧がありますけども、最近行かれましたか。
○議長(小西励君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 何度か乗っております。
西の湖の問題、時間もないので、ちょっと概要を申し上げますと、非常に今危機的な状況にあります、いろんな意味で。私も知事、副知事に出会うたびに申し上げとるんですけど、ちょうど平成28年ぐらいから湾央部の水質の悪化が始まりまして、最近では北之庄沢の先まで水質悪化が進んでいるという、これが大きなアオコの発生の原因になってると思います。今、農業を含めて、特に前の琵琶湖揚水の前理事長ともよくお話をしたんですけど、農業にも大変大きな影響が出ていると。
また、近江八幡市、安土八幡の水郷ということで売りになっている部分なんですけど、非常に危機的な意識を持ちながら取り組んでいきたいと思っています。
また、今申し上げていただいたのは、和船等については、特に水神さんのあたりについては、水位が低下すると船の航行ができない、場合によっては、行き交えないという状況が発生して、ここは前から事業者の皆さんからお聞きして、県にも地図を示しながら、ここ1番、ここ2番、ここ3番という形で申し上げているところでございます。県の管理河川なので勝手に触れないんですけど、県がやらなかったら勝手に掘るぞということまで実は申し上げたんですけど。これも和船ということで、近江八幡市の観光の重要な要素の一つにもなっております。
いずれにしましても、流れ込む河川とし山本川や蛇砂川もありますし、我々近江八幡市の農業や観光を考えていく上で、この西の湖というものの役割というのは極めて重要かつ欠かせないものでございますので、その辺を含めまして、関係機関と合わせながら、また地元の皆さんと力を合わせてしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○議長(小西励君) 辻正隆君。
◆13番(辻正隆君) 以上で私の質問を終わらさせていただきます。
ぜひ秋の行楽シーズン、一度、西の湖を遊覧しましょう。
○議長(小西励君) 以上で辻正隆君の個人質問を終わります。
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