近江八幡市議会
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岡田 彦士 議員
令和4年第4回(12月)近江八幡市議会定例会 12月9日(金) 一般質問
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内容
会議録
令和4年第4回(12月)近江八幡市議会定例会
12月9日(金) 一般質問
岡田 彦士 議員
(1)安土学区のコミュニティエリア整備について
(2)文化財行政(「文化財保存活用地域計画」について)
(3)交通政策(ユニバーサルデザインタクシー(UDタクシー)の普及について)
◆15番(岡田彦士君) 皆さん、こんにちは。本日の最終となる15番、創政会の岡田です。
ただいま議長の発言の許可をいただきましたので、通告書に従い、分割して市長及び関係部局の皆さんに質問させていただきます。
早いもので今年も余すところあと20日余りになり、気ぜわしくなってまいりました。今回の質問は、大きな項目として安土学区のコミュニティエリア整備について、文化財行政について(文化財保存活用地域計画について)、交通政策(ユニバーサルデザインタクシー(UDタクシー)の普及について)質問いたします。当局には簡潔明快な回答をお願いします。
なお、参考といたしまして、パンフレット、こういうボックス型のタクシーでございますので、ちょっと見ていただけたらと思いますので、よろしくお願いします。
それでは、1項目、安土学区のコミュニティエリア整備についてでございます。
令和4年3月に当局は安土学区のコミュニティエリアの整備方針を決定されました。安土小学校、安土コミュニティセンター(地域防災センター)、消防団詰所、放課後児童クラブ3クラス分一体整備に向け、本年6月議会において補正予算を計上し、安土学区の長年の念願である安土学区コミュニティエリア整備の具現化に向け、構想の策定を現在進められております。
安土学区の地域におきましても8月27日、地域の各種団体で組織された安土小学校コミュニティエリア整備促進協議会第1回の会議が開かれ、その場におきましてコミュニティエリア整備のこれまでの検討経緯や果たすべき役割などについて当局より説明され、地域の意見や思いを吸い上げるべく、コミュニティエリアに求める機能について地域の意見を伺い、要望書として市に提出された内容は、安土コミュニティエリア整備検討通信の第3号について、学区住民に広く周知されているところであります。
安土学区コミュニティエリアの整備は、平成25年の安土学区まちづくり協議会において設置された拠点検討委員会に始まり、およそ10年間にわたって議論、検討が積み重ねられた事業であり、今年度の予算措置をはじめとする当局の具体的な事業実施により、着実に事業が推進されていることを実感するとともに、小学校をはじめ各施設が現在抱えている多くの問題を解決され、安土学区に新たな地域防災拠点や新築になった小学校等が一日でも早く整備されることを皆が心待ちにしているところであります。
そこで、質問でございますが、本年6月定例会において当局は、安土学区コミュニティエリア整備の具現化に向け、構想を策定するために補正予算を計上されましたが、それ以後これまでの経緯について伺いたいと思います。
次に、現在構想の取りまとめをされているところかと思われますが、10月4日に促進協議会から市へ提出された要望書の概要の中、建物の規模、機能の基本的なこととして、1つ、管理面から事務室、応接室、倉庫2つ、トイレ、男性2つ、女性2つ、多目的トイレ、給湯室、2つ目、貸し館業務としても多目的ホール、小学校との共用、大会議室を1つ、会議室4つ、小会議室2つ、工芸室、和室2つ、調理室、3つ目、防災関係として消防団詰所、消防署車庫、備品備蓄倉庫、トイレ、4つ目、防災機能として非常時に使用可能な下水道設備、非常用発電機、5つ目、駐車場250台の要望をされておられますが、当局はこのコミュニティセンターについてはどのように考えておられるのか、伺いたいと思います。
次に、コミュニティエリアの整備予定地は市街化区域に隣接はしているものの、田園地帯の一角に整備することになるため、周囲の景観にも配慮した安土地区ならではのエリア整備が必要と考えますが、どのように考えているのか。
以上、初問として伺います。よろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 当局の回答を求めます。
濱本安土町総合支所長。
〔安土町総合支所長 濱本 浩君 登壇〕
◎安土町総合支所長(濱本浩君) 岡田議員お尋ねの安土学区のコミュニティエリア整備についてお答えします。
初めに、本年6月定例会以降の経過といたしましては、6月定例会において予算議決をいただきました安土コミュニティエリア構想策定業務を議決後直ちに発注手続を進め、8月19日に業者委託契約を交わしました。そのほか、整備の具体化に向けて地域のご意見をお聞きすることを目的に、先ほど議員からご説明がございましたとおり、8月27日に開催されました地元促進協議会におきまして事業概要の説明を行いました。また一方で、エリア整備予定地周辺の状況を調査していくに当たり、土地所有者の方を対象に9月25日に事業説明会を開催し、コミュニティエリアの事業概要の説明と測量調査への協力依頼を行い、10月より現地の調査に着手をしております。それと併せて、地元促進協議会がコミュニティセンターの利用者へのヒアリングなどを実施され、取りまとめいただきました内容を10月4日付で新コミュニティセンター建設に関する要望書として本市に提出いただきました。
現在、本市におきましては、この内容も参酌させていただきながら、各施設の機能や面積、エリア規模等の検討を庁内で進めているところでございます。
こうした事業の進捗につきましては、本年9月からこれまで計3回発行してきましたコミュニティエリア整備検討通信を今後も引き続き発行し、住民の皆様に定期的に情報発信してお伝えしてまいります。
次に、地元促進協議会から提出された要望書を受けて、安土コミュニティセンターをどのように考えているのかにつきましては、要望書において、先ほど議員から説明がありましたとおり、建物の規模、機能について、管理面、運用面、防災面から必要な機能に配慮した居室、また駐車台数といった整備の規模や方向性の根拠となる要素を利用状況や利用者の声を基に取りまとめていただきました。
ここに記載されている要望事項と小学校の関連事項は安土小学校の子どもたちや教職員に、防災については消防団安土分団に、放課後児童クラブについては施設の運営事業者からのご意見を参考に、それぞれ機能面において検討を行っております。また、有事の際の現地本部や避難施設としての機能はもとより、安土学区ならではの活発なコミュニティー活動や物づくりなどの特色ある活動に必要な会議室、和室、工芸室、調理室といった諸室を配置し、小学校と共用できる多目的ホールの設置についても整備を検討しております。
なお、コミュニティセンターの単体の面積としては、現時点では、岡山コミュニティセンターと同程度になるものと考えております。
また、駐車台数については、エリアで想定される利用者数に基づき、コミュニティー活動や有事における避難及び防災活動などを行うために必要な駐車台数をそれぞれの施設間で相互利用していくことを前提に算定し、整備する予定でございます。
最後に、景観への配慮ですが、整備予定地周辺は背景に安土山を望む、緑豊かな田園に囲まれた原風景に恵まれた場所であります。したがって、エリアとして必要な機能を確保しつつ、低層化から勾配屋根といった建築物の意匠や落ち着きのある色彩の採用などを行うとともに、敷地内の緑化を図り、周囲と調和の取れた良好な景観の形成に努めてまいりたいと考えております。
○議長(小西励君) 回答漏れはありませんか。
岡田彦士君。
◆15番(岡田彦士君) どうもありがとうございました。
再問を少しさせていただきます。
現在、構想の取りまとめをされているときかと思いますが、10月4日に促進協議会から市へ提出された要望書の中、利用者の声といたしまして、1つ、運動系のサークル、ヨガとか太極拳なんでございますが、大きめの部屋に鏡の設置があると習い事の効果がある。音楽系のサークルからは、防音設備が整った部屋が欲しい。物づくりサークルからは、現在のコミセンには工芸室があるが、今度のコミセンではこういった工芸室はできるのか。また、水を使用するので、カーペット敷きなので使用できない部屋では困る。4、安土の特色ある文化活動として市内で唯一の陶芸づくりのよさを今に伝える安土物づくり文化の継承のため、陶芸づくりができる部屋を存続し、窯を設置して多くの方に楽しんでほしい等、その他いろいろな声があるようですが、当局はこのようなコミュニティセンターの設備、備品等のことについてどのように考えておられるのか、伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 回答を求めます。
浪江総合政策部長。
◎総合政策部長(浪江尚史君) 岡田議員の再問にお答えいたします。
10月4日に促進協議会から私が直接、地域の声、利用者のお声として要望書を受け取りいたしまして、その中でご要望いただいております施設の設備や備品につきましては、現時点では詳細な協議まではできてございませんが、これまで整備してきました他学区のコミュニティセンターのそういった状況を参考にしながら、必要な設備や備品については整備、設置をしていきたいというふうに考えており、引き続き地元の皆様と協議を行いながら進めてまいりたいと思いますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 岡田彦士君。
◆15番(岡田彦士君) ありがとうございます。
引き続き、そしたら地元と協議していただきまして、できるだけ要望をかなえていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
続けて再問いたします。
安土学区の特色を生かした物づくりや活発なコミュニティー活動等の活動が実施できる会議室は、工芸室、調理室といった必要となる諸室を配備し、小学校と共有でできる多目的ホールの設置についても整備を検討しておられ、コミュニティセンターの単体の面積は現時点では岡山コミュニティセンターと同程度になるとのことでございますが、安土の現状のコミュニティセンターの利用状況は年間2,600回余り、利用人数は2万2,879人、これは令和元年度の統計からと聞いております。市内でも有数の利用者があると。相当の施設規模、いわゆる部屋の大きさかと思われますが、現状と比べて十分に利用者が満足していただける施設規模、部屋の大きさなのか、伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 回答を求めます。
浪江総合政策部長。
◎総合政策部長(浪江尚史君) 岡田議員の再問にお答えいたします。
先ほど同様、提出されました要望書の中で、貸し館機能として部屋数等のご要望をいただいておりますので、できる限りご要望に沿えるように部屋の配置案等を地元に提示をさせていただいて、現在ご検討をいただいているところでございます。こちらも引き続き、地元の方々と協議を行いながら調整をしてまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 岡田彦士君。
◆15番(岡田彦士君) どうもありがとうございます。
施設規模ですね、部屋の大きさについて、現状を踏まえて、下回ることなく、おおむねの要望に応えていただけるということですので、安心いたしました。どうもありがとうございます。
当局において、多岐にわたって様々な検討を進められており、着実に事業が推進されていることを改めて実感をいたしました。この案件は、紆余曲折がありながらも令和7年着工、令和8年度中に竣工の予定をするところまでこぎ着けてまいりました。多くの住民の皆さんの協力を得たことを本当に感謝をするところであります。未来ある子どもたち、お若い方にプレゼントができたと、大変私喜んでいます。当局におきましては、今後ともコミュニティエリアの早期完成に向け、十分に尽力をいただきますよう、また大規模災害に耐えるような施設整備を、さらには新しい小学校に多くの子どもたちが笑顔で通えるよう、一日千秋の思いで待っております。よろしくお願いいたします。
締めとして、コミュニティエリアが完成することを多くの安土学区民が切に待ち望んでおります。ぜひともコミュニティエリアの早期完成をお願いします。
次の質問に移りたいと思います。
次に2つ目、文化財行政についてお伺いします。
文化財保存活用地域計画について。
本市は令和3年度から11年度の9年間を計画期間として、歴史文化や歴史文化資産を総合的、計画的に保存し、活用を推進するため、文化財保存活用地域計画を作成し、令和3年7月16日に文化庁の認定を受けました。本計画は、地域の歴史文化を掘り起こし、それらを特徴づける歴史文化資産を総合的に保存活用していくことを目的としています。
市長は文化財保存活用地域計画の作成に当たり、この計画について、近江八幡市の歴史文化遺産の保存活用の将来像として、多様で豊かな歴史文化の共有と継承が育む人、地域がつながり、未来を紡ぐふるさと近江八幡を上げられておられ、先人から託された貴重な歴史文化資産を地域の宝として認識し、誇りと愛着を育み、その価値を市民一人一人が共有して引き継いでいくことで、本市第1次総合計画に示す将来の町の姿、人がつながり、未来を紡ぐふるさと近江八幡の実現を目指すと述べられております。
そこで、文化財保存活用地域計画について、昨年文化庁から認定を受けられたわけでございますが、その後の事業進捗について伺います。
次に、文化財の保存活用するための具体策の中、6つの項目について伺いたいと思います。
まず初めに、文化財は地域で守る必要があるため、その体制づくりについてですが、後世へ継承するための保存活用していただける団体の育成や、文化財を守っていただける保存活用団体を支援しなければならないように思いますが、いかがですか。また、文化財を地域ごとに地元の文化財を活用する方法を検討しなければならないように思いますが、いかがですか。併せて回答を願います。
2つ目、現状総合的な文化財の調査を行っていただいたわけでございますが、本市が誇る三大城郭の調査状況について、国の特別史跡である安土城址は県が発掘調査されると聞き及んでいます。その計画について伺います。あわせて、全国名城百選にも選ばれている観音寺城址や秀次公の八幡山城址調査計画についても伺いたいと思います。
3つ目、郷土愛を育むためには、地域の文化財を活用したふるさと学習や地域の人材の活用が必要と考えますが、教育長にご所見をお願いしたいと思います。
4つ目、県は幻の安土城復元プロジェクトとして、安土考古博物館を「安土城・信長・戦国」をテーマとして情報発信拠点として展示機能を強化することを目指し、安土城築城450年の令和8年度までに大規模な展示リニューアルを行う予定と聞き及んでいますが、博物館、資料館の機能を高めるために、本市が持つ安土駅南口にある安土町城郭資料館、文芸の郷にある安土城天主信長の館、安土城址の城なび館等の展示のリニューアルについて、整備する計画は持っておられるのか、伺います。
5つ目、近江八幡、安土の文化財の魅力を広く発信するため、デジタル化を進め、広く公開しなければならないように思いますが、いかがですか。また、来訪者に分かりやすい文化財地図、説明看板の整備の計画についても考えていく必要があると思われますが、ご所見をお願いします。
6つ目、掛け軸、びょうぶ、ふすま、典籍など日本の伝統的な絵画、書跡などを総合文化財と言うそうですが、これらは人の手から人の手へ修理を繰り返しながら受け継がれてきた伝世品でもあります。身近なこととして、あるお寺で、寺宝であります伝世品、涅槃図釈尊入滅画、168年前と申しますから、西暦1854年、嘉永7年、いわゆるペリー提督が浦賀にやってきた頃、嘉永6年なんですが、新調または改修されたようで、傷みが激しく、このたび修繕をすることになります。今も年に一度、2月15日、釈尊入滅の日に活用しています。
こういった話はよくあろうかと思いますが、今回の文化財保存活用地域計画の認定をされたことによって、地域の宝物である総合文化財に対して補助金や助成金などはありませんか。
令和元年9月議会の回答から、貴重な文化財の減失、散逸の危機があるから、文化財保存活用地域計画を文化庁から認定を受けたと理解しておりますが、とにかく文化の伝承といっても大きな資金が要ることは既成の事実です。地域の高齢化が進み、負担となっています。こういったところにも光を当てていただけないでしょうか。もちろん市の文化財指定を受けたものではありませんが、当地域にとっては宝物です。文化財保存活用地域計画の認定を受けられた成果として、補助の対象にしていただけませんか、伺います。
以上、よろしくお願いします。
○議長(小西励君) 当局の回答を求めます。
小西市長。
〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 岡田議員お尋ねの文化財保存活用地域計画のご質問にお答え申し上げます。
近江八幡市文化財保存活用地域計画につきましては、計画策定から1年が経過したことから、計画の年度ごとの進捗管理を行うため、本年度に設置されました文化財保護活用地域計画連絡協議会の開催を来年の2月に予定しておるところでございます。学識経験者や文化財の所有者などで構成される本協議会では、各事業の点検調査を実施し、取組方法の見直しや改善を図ることで、計画に掲げる歴史文化資産の保存活用の将来像の実現に向け、円滑かつ着実に取り組んでまいります。
なお、本計画の進捗管理に合わせ、今後歴史的風致維持向上計画の策定につきましても検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、個別具体策に関するご質問についてお答えを申し上げます。
まず、地域で文化財を守るための体制づくりについてでございますが、地域が主体・主役となり、地元に関わる文化財の保存と活用に取り組む体制を構築するためには、市民の皆様が各地域の魅力に改めて気づき、愛着と誇りを持っていただくこと、その誇りを醸成することが何よりも大切であり、そのことに気づいていただくということは我々の大きな役割であると考えておるところでございます。このような考えに基づき、市広報紙におきまして本市の様々な文化資産を紹介する「ふるさと再発見」というコーナーを設け、毎月連載するほか、ホームページ、SNS等で地域の取組等の情報発信を実施しているところでございます。
次に、当市が誇る三大城郭の発掘調査の状況でございますが、安土城跡については、滋賀県において特別史跡安土城跡整備基本計画を本年度策定中でございます。令和5年度から調査整備事業を開始する予定とされております。
史跡観音寺城跡につきましては、滋賀県において平成17年度に史跡観音寺城跡保存管理計画、平成19年度に史跡観音寺城跡整備構想基本計画を策定されておりますが、本格的な発掘調査については着手予定が明らかにされておりません。今後、県との協議を進めながら、調査に着手されるよう働きかけてまいりたいと考えております。
また、八幡山城跡の調査につきましては、まずは八幡山城の歴史的、文化的価値を明らかにすることが必要となることから、今後学識経験者等のご意見を伺いながら調査着手への検討を進めてまいりたいと考えております。
3つ目の安土城築城450年の本市関係施設での展示のリニューアルについてでございます。現時点での具体的な計画はございませんが、安土城築城450年に関わる各種事業の展開や地域の盛り上がりなどを踏まえ、企画展示の実施等を検討してまいりたいと考えております。
4つ目の本市の文化財の魅力を広く発信するためのデジタル化については、市史編さん事業で多くの歴史資料、文化財のデジタルデータを収集していることから、その継承先である公文書館機能の中で広く市民の皆さんと共有できるよう準備を進めることとしております。
次に、文化財等を分かりやすく紹介する説明看板については、既存看板の老朽化への個別対応とともに、統一的なデザインによる看板整備が必要と考えております。また、将来的にはスマートフォン等の情報端末との連携などにより、文化財を守る心の継承につなげていきたいと考えております。
5つ目の地域で守り継がれる文化的価値のある伝世品への保存活用についてでございますが、未指定の文化財をどのように守る継ぐかという重要な質問と受け止めております。
未指定物件につきましては、文化財的価値があっても補助、助成は難しいというのが実情ではございますが、未指定の文化財修理にも活用できる補助金、助成金等の情報収集に努め、各種相談に対応できる窓口としての役割を担っていきたいと考えております。議員のご理解をよろしくお願いを申し上げます。
歴史文化、文化財等につきましては、非常に市の今後の発展とか、様々な分野でそのストーリー、市のアイデンティティーを含めまして、ストーリーを作り、発展するために非常に重要な基盤となるものだというふうに理解をしております。引き続き、重要施策として進めてまいりたいと思います。よろしくお願いをいたします。
○議長(小西励君) 大喜多教育長。
〔教育長 大喜多悦子君 登壇〕
◎教育長(大喜多悦子君) 岡田議員の地域の文化財を生かし、郷土愛を育てるためのふるさと教育や地域人材の必要性にお答えいたします。
本市では、教育大綱の基本理念の実現のために、ふるさと学習全体計画を策定し、郷土愛を育む取組を推進しています。また、市内の小・中学校においては、ふるさと学習の年間計画を作成し、それぞれの地域の状況や発達段階に応じたふるさと学習に取り組んでいます。
近江八幡市内には歴史的、文化的価値のある建物や史跡などが残されています。また、西の湖や水郷などの自然豊かな美しい風景が大切に守られています。小学校3年生から始まる社会科や総合的な学習の時間などの中で、それらの自然や文化財の歴史についても学んでいます。教室での学習だけではなく、身近な地域に出かけ、実際に見たり触れたりする体験的な活動も取り入れ、ふるさと学習を深めています。
ふるさと学習を充実していくためには、議員のおっしゃるとおり、地域にある文化財や自然についての学習だけでは成り立たないと考えます。何よりも文化財等の価値やよさを大切にし、守り、活動されている地域の方の営みに子どもたちが触れること、また子どもたちを温かく見守ってくださっている地域の方々との出会いによって郷土愛が育っていくものと考えます。そのような地域の方々との出会いや子どもたち自身の地域貢献の体験を通して、ふるさとに愛着と誇りを持ち、次代を担う社会の一員となる子どもたちを育んでまいりたいと考えています。
○議長(小西励君) 回答漏れはありませんか。
岡田彦士君。
◆15番(岡田彦士君) 市長さん、教育長さん、どうもありがとうございました。
市長さんに1つ再問したいんです。
安土城築城450年の本市施設関係として、展示のリニューアルは現時点では具体的な計画はないと。オール近江八幡市の取組として、安土駅南口にある安土城城郭資料館、文芸の郷にある安土城天主信長の館、安土城址城なび館等について、新たな来訪者を呼び込むため、目新しい模様替えを熱望いたしますが、いかがお考えですか。よろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 回答を求めます。
小西市長。
◎市長(小西理君) 岡田議員の再問にお答えを申し上げます。
初問でもお答えいたしましたとおり、現時点において具体的な構想があるわけではございませんけども、先日、私も顧問にさせていただきました安土城築城450年協議会、民間主導で立ち上げられたところでございます。こうした皆さんの意向等、取組などを踏まえながら、指摘いただきました公共施設の模様替えなども検討していきたいと思っております。
いずれにいたしましても、安土城や城跡をテーマにした取組は本市の観光振興や市民の郷土愛の醸成にもつながりますことから、広くご意見を賜りながら、安土地域のみならず本市全体の魅力発信につながるよう、前向きに取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(小西励君) 岡田彦士君。
◆15番(岡田彦士君) 市長、ありがとうございます。
文化財保存活用地域計画の認定を受け、今その進捗管理に取り組まれ、併せて歴史的風致維持向上計画についての検討をなされているようですが、本市の歴史的な古墳、城跡、建築物等、保存しなければならないものがたくさんあり、これをいかに活用し、後世へと送り伝えていくか、行政にとっては大切な仕事であります。
また、文化財の保存活用に関わる人材を広く育てていかねばならない。全体の企画や展示のリニューアルについても工夫しなければならない等、課題は山積しているわけです。少しずつ丁寧に課題に向き合い、限られた予算の中で英知を絞り、文化財の持つ文化的価値を損ねることなく保存活用されるようお願いを申し上げます。
結びになりましたが、当局の文化財保存活用地域から歴史的風致維持向上計画の策定へと期待を寄せるものでございます。よろしくお願いして、次の質問に移ります。
先ほど皆様方に配りましたユニバーサルデザインタクシー、UDタクシーというんですが、普及について質問したいと思います。
ユニバーサルデザインタクシー、以下、UDタクシーとは、健康な人はもちろんのこと、身体の不自由な人やベビーカー利用の親子連れ、妊娠中の人など、誰もが利用しやすく、みんなに優しい新しいタクシーの車両のことです。また、運賃も一般タクシーと同等になっています。
平成28年、会派で鳥取県倉吉市を訪問いたしました際に、運よく乗車をすることができ、乗り心地もよく、快適であったことを思い出しました。また、その後東京でも乗車を体験いたしまして、鳥取県が次世代タクシーのモデルとなっている県であったことや、同県では日本財団の助成を受け、障害者、高齢者の地域生活を応援するための福祉自動車、UDタクシーの配備を行っていることが後日分かりました。
今後、高齢者等の交通弱者の増加が見込まれる中、交通政策を考えていく上で増車の必要を感じ、質問したいと思います。
国においては、2019年2月4日公布、4月1日施行の移動等円滑化の促進に関する基本方針の一部を改正する告示で、UDタクシーを2025年度末、おおむね5年間で全国9万台とする目標を定められました。
また、UDタクシーを地方に普及させるとの目標に、各都道府県のタクシー総車両数の約25%をUDタクシーにするという目標についても新たに設定されたところです。しかし、2022年3月現在、導入率25%を超えているのは東京のみとのことであります。
大阪府の吉村知事は令和4年4月の会見において、大阪府のUDタクシーの目標については、2025年度末というのを1年前倒して、2024年度末までに大阪府内のタクシーの総台数の25%をUDタクシーに変更することを目指していきますと話されています。そうすると、大阪のタクシー、令和2年3月31日現在でございますが、おおよそ1万7,950台であることから、その25%、およそ4,400台余りがUDタクシーに変更されると予想されます。
滋賀県に換算いたしますと、総数で県では1,142台あることから、25%とすると約285台がUDタクシーに変わるということになります。
大阪府のUDタクシー車両の導入の大きな目標は、2025年に大阪市此花区夢洲で開催される大阪・関西万博を見据えて、お客さんの誰もが安全・安心で快適に移動できる公共交通施設を確保することとされています。
一方、滋賀県の現状はと申しますと、タクシーは総数で1,142台に対して、UDタクシーは68台、率にして約6%ぐらいであり、大きく後れを取っています。また、本市ではタクシーの総台数は110台ありますが、そのうちUDタクシーは、O社が1台保有するのみで、それも平日のみの運行であるそうです。これではあまりに寂しく、今後は増車していかなければいけないように思います。しかしながら、UDタクシーは従来のセダン型のタクシーに比べ価格が高く、タクシーの新車切替えは、走行距離50万キロ、10年間使用となっているため、直ちにユニバーサル化に踏み切れない事情があるとのことです。
このことから国土交通省では、地域交通確保維持改善事業として、地域公共交通バリアを解消し、高齢者等の移動を円滑にするための福祉タクシーの導入に対する補助メニュー(補助率3分の1)を設けており、都道府県、市区町村が地域協議会を設置して、生活交通の改善計画の策定等をすることで交付を不要とすることができると聞き及んでいます。
こういった情勢に鑑み、本市ではUDタクシーについて、県に協議会を設立していただいて関係諸団体に働きかけ、国の補助金等を活用したり、また日本財団の助成を受けてUDタクシーの普及に取り組んでいただけるよう要請しなければならないと思います。
そこで、お伺いします。
当局は、本市の交通政策を考えていく上でUDタクシーについてどのように捉えられており、国が目標設定されている25%をUDタクシーにすることに対し、行政として今後どのように取り組もうと考えておられるのか、お尋ねしたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(小西励君) 当局の回答を求めます。
田村市民部長。
〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一君) 岡田議員ご質問の交通政策についてお答えいたします。
公共交通を考える上で、高齢者や障害者などの交通弱者はもちろんのこと、誰もが安心して利用できる公共交通の充実が必要とされているところであり、ユニバーサルデザインタクシーはそうした点において非常に有効な車両であると考えております。
ユニバーサルデザインタクシーの導入については、議員ご指摘のとおり、全体の25%をユニバーサルデザインタクシーとする目標数値が国により設定されておりますが、滋賀県下では全体の6%程度の導入率であり、他府県と比較すると低い数値となっております。
車両の導入に当たっては、事業者としての採算性の問題や既存車両の更新時期と合わせたものとなることから、早期に導入が進んでいない状況であり、市内のタクシー事業者の方に現状や今後の予定をお伺いしたところ、こうした事情により直ちに新たな導入は難しいものの、今後段階的に導入をお考えのところもございました。
ユニバーサルデザインタクシーの普及促進を図るために、国において補助メニューが整備されていますが、その利用に当たっては協議会の設置が必須となっています。タクシー事業者の各営業所が管轄する地域は広範囲であり、運行範囲が特定の市町に限定されないことや、平成25年策定の滋賀交通ビジョンの中で車両や施設のユニバーサルデザイン化を掲げられていることから、圏域での協議会設置がなされていくものと考えており、今後市内のタクシー事業者から導入に対する要望等がございましたら、県に対して働きかけるなど、連携を図ってまいりたいと考えております。
○議長(小西励君) 回答漏れはありませんか。
岡田彦士君。
◆15番(岡田彦士君) 1つだけ再問させてもらいます。
福祉行政にも関わってくることから、福祉保険部局にですが、UDタクシーを増やすことに対してご所見をお願いしたいと思います。また、市民部として県に働きかけていただけませんか。回答をよろしくお願いします。
○議長(小西励君) 回答を求めます。
長村福祉保険部理事。
◎福祉保険部理事(長村周作君) 岡田議員の再問にお答えいたします。
高齢化の進む交通弱者への移動支援については、これまでも多くの議員の方から質問をいただいております。議員ご質問のユニバーサルデザインタクシーは、高齢者、障害者、ベビーカー等を利用されている方など、全ての方に使いやすい車輌となっており、移動制約者の方にも有効であると考えます。
導入に当たりましては、ハード面のバリアフリー化を進める一方で、乗務員に対し、身体が不自由な方などへの対応方法など、ホスピタリティーの向上を目指す必要があると考えます。
ユニバーサルデザインタクシーにつきましては、障がいをお持ちの方などの移動支援の一つとして大変有効であると考えており、今後関係機関や民間事業者などと連携しながら普及につなげてまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 岡田彦士君。
◆15番(岡田彦士君) どうもありがとうございました。
本市を訪れる来訪者は、コロナ禍になる前までにはまだ戻ってないようですが、今後は滋賀の人気観光スポットナンバーワン、ラコリーナや近江八幡や八幡安土水郷巡り、特別史跡安土城址と、多くの観光客が見込まれ、令和7年に国スポも市内の会場で行われます。観光用高齢者車椅子使用者に対する支援として、UDタクシーは必要と思います。
UDタクシーの普及に伴い、大都市圏を中心にUDタクシー乗り場の整備が進んでいるとのことですが、本市ではどうですか。
また、UDタクシーの乗り場を造ることによって、介護タクシー、福祉輸送事業者とも連携ができ、高齢者や障害者の外出がさらに便利になると思われませんか。本市が本気になって、福祉部局も含めて、UDタクシーを増やしていただくよう県に働きかけていただくことをお願いさせていただきます。
最後になりましたが、まちづくり協議会の意義について沖議員から発言があり、安土まち協の役員のご苦労についても話があり、大変うれしく思っております。帰りましたら、安土のまち協の役員の皆々様にそのように伝えさせていただきます。ありがとうございました。
今回の質問を終わらせていただきます。
○議長(小西励君) 以上で岡田彦士君の個人質問を終わります。
以上をもって本日の日程は全て終了いたしました。
12日は定刻から再開し、個人質問の8番目、森原陽子君から続行することといたします。
本日はこれをもって散会いたします。
ご苦労さまでした。
午後6時6分 散会
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