近江八幡市議会
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令和6年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
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2月26日(月) 代表質問
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内容
会議録
令和6年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
2月26日(月) 代表質問
沖 茂樹 議員
1 近江八幡のこれからの「人づくり」と「まちづくり」について
①子ども・子育て支援について
②活力ある地方創りについて
③GX・DX推進について
④安心安全な生活基盤強化について
⑤高齢者生きがいについて
⑥近江八幡市の組織体制について
◆13番(沖茂樹君) 皆様こんにちは。政翔会の沖でございます。
ただいま議長のお許しをいただきましたので、会派を代表いたしまして質問させていただきます。
本日2つ目の会派によります代表質問ということですけれども、さきの会派と重なる部分も多々ございますけれども、事前に提出いたしました通告書に従いまして質問を進めさせていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。
まず、令和6年能登半島地震でお亡くなりになれた方のご冥福を心からお祈り申し上げます。また、被災された方々に対しましてお見舞いを申し上げます。そして、一日も早い復興と皆様の心に安らぎが訪れますことを心からお祈り申し上げます。
さて、私たち政翔会は、近江八幡市のこれからの「人づくり」と「まちづくり」についてという大きなテーマを基に、令和6年度の予算の配分の柱とされている子ども・子育て支援、活力ある地方づくり、GX・DX推進、安全・安心な生活基盤強化、高齢者生きがいの5つのキーワードに関連した内容で幾つかお尋ねをさせていただきます。
まず1点目、子ども・子育て支援について、本市が描く子ども像についてお尋ねをいたします。
先日、地元で開催されましたある事業に参加をさせていただきました。これは小学生が自分の思いを作文にしたものを発表するという事業でして、地域の子どもたちの生の声を聞ける機会ということで、毎年楽しみにして参加をさせていただいております。
今年は16名の5・6年生が、将来の夢、またなりたい自分などについての思いをつづった作文を発表してくれました。
内容といたしましては、職人であるおじいさんとかお父さんの働く姿を見て、それに憧れて、将来自分も職人になって一緒に働きたいと、こういった思いであるとか。学校がすごい楽しいと、先生も物すごく優しく接してくれる、だから自分もそんな先生になりたい、そういった夢を持った子だとか。あるいは、看護師になって人を助けたい、患者さんを勇気づけたい。また、近くの作業所との交流を通じて障害者等と接した経験から、養護学校の先生になりたい。さらには、いつも笑顔でいて、地域の人たちを明るくしたい。こういったことなどなど、どの子どもも自分の夢を生き生きと語ってくれました。
そして、すごいなと思ったのは、自分の夢を分析して、今の自分を分析して、夢を実現するためにはこれから何をすべきかをしっかりと語ってくれているんですね、これについては本当に驚きましたし、感動いたしました。まだまだ幼いですけれども、きっとこれまでご家族とか先生方、地域の皆さんにいろんな大事なことを教えてもらって大きくなってきたんだなというふうに想像させていただきました。
さて、本市では、市内の様々な地域で宅地開発が進み、新たな世帯が増えております。また、市が実施する子育て支援施策の充実により、子育て世帯の増加が期待されるところでございます。そうなってくると心配されるのが、就学前児童のための施設の充実です。
本市の方向性としては、県内外で実績のある民間事業者に運営をお願いしていくものであるかと思います。もちろん、子どもたちの受皿を整えることは大事なことですし、民間事業者による運営を否定するものではございません。
また、事業者ごとに特色のある教育方針は、保護者の皆さんにとっては非常に魅力を感じるところかというふうにも思っております。しかし、このすばらしい近江八幡市で育っていく子どもたちに、まず心の真ん中に宿してほしいのは、近江八幡市に対する誇りと愛着の気持ちやというふうに思っております。たとえ、民間事業者による運営であっても、このことは必ず心がけていただきたいというふうに思っております。
そこでお伺いしたいのは、本市が求める子ども像とは一体どういう姿でしょうか。これだけは絶対に譲れないという点は何でしょうかということでございます。
この質問をぶつけたときに、きっと当局の皆様は、子ども像って、子ども像って何やねん、何が聞きたいねんということで思われたというふうに、私もそういうふうに想像しているんですけども、じゃ、何でこんなこと聞くのかということですけども、先ほども言いましたように、就学前教育を民間にお願いするという本市の考え方、その是非を議論するつもりはございません。私は、本市の子育て支援施策は何のために行うのかと、この点についていま一度共有させていただきたいなというふうに思っておるところでございます。
何のための子育て支援か。近江八幡市へ移住してくれる人を増やし、本市で子どもを産み育てていただく。それは何のためにか、たくさんの方に税金を納めてもらうためですかと、そのための子育て支援ですか。私は、そうではないと思っております。子どもたちに近江八幡市の次代を担う人間になってほしい、この町の将来を託すことのできる人材に成長してほしい、だから本市の施策として、市民みんなで子育て支援に取り組む、私はそう思っております。だから、そういう人間に育ってもらうためには、心の土台の部分に近江八幡市への誇りと愛着をしっかりと据えておいてほしい、私はそのように思っております。
ですので、本市が描く子ども像とはどのようなものか、絶対これだけは譲れない、それは何なのかについてお尋ねさせていただきます。よろしくお願いいたします。
次に、活力ある地方づくりについて、道路整備アクションプログラムについてお尋ねをいたします。
活力ある地方づくりに欠かすことのできないものの一つに上げられるのは、道路であると考えます。良質な道路ができることで、沿道の集落はにぎわいを見せ、活力に満ちあふれ、道路愛護の気持ちはコミュニティーの結束を強めることも期待されます。そして道路は、その地域や利用する人によっても姿を変え、町のシンボルにもなり得ます。
本市では、近江八幡市道路網マスタープランを踏まえ、今後10年間に整備すべき道路を検討するため、近江八幡市道路整備アクションプログラムを作成されています。現在のアクションプログラムが策定されたのが2016年4月ですので、間もなく8年になろうとしております。近隣市町の道路状況、観光客の増加、本市を通る主要幹線道路の計画の進捗、激甚化する自然災害、さらにはコンパクトシティーの考えなど、少なからず当時とは環境が変わってきているというふうに思います。
そうした中において、身近に迫ったアクションプログラムの見直しについては、上位計画である道路網マスタープランの存在もありますが、どのようなことに重点を置いて検討を進められる予定でしょうか。
次に、耕作放棄地対策についてお尋ねいたします。
耕作放棄地は、全国的にも年々増加しており、深刻な問題となっております。耕作されず荒廃した農地は、雑草や害虫が発生したり、野生動物のすみかとなったり、不法投棄が行われたりします。耕作放棄地に対しては、その解消に向けて農業委員会の方々がパトロールを行い、所有者への指導を行っておられますが、所有権が明確でなかったり、所有権を放棄された農地については、農地の集積も難しく、状況が改善することもなかなか難しいということもあります。
こうした耕作放棄地について、市では方針を定め、計画的に対策を講じるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
次に、GX・DX推進についてお尋ねいたします。
国や大企業では、既にGX、グリーントランスフォーメーションの推進に取り組んでおられるようですが、地方自治体である本市が、GXに取り組む目的は何でしょうか。
このことにより、以前から本市の発展のために頑張っていただいておられる地元の中小企業への影響、効果、またGXを導入されることに対する支援というものは、どういったものがあるとお考えでしょうか。
また、例えば、本市におけるGX推進の取組として電力の地産地消、つまり再生可能エネルギーを活用した発電が考えられませんでしょうか。
このことは、GXの推進のみならず、災害時における電力の確保という点からも有効であると思います。本市でしたら、バイオマス発電や小水力発電の可能性があるかと思いますが、いかがでしょうか。
次に、安心・安全な生活基盤強化についてお尋ねいたします。
新聞の報道によりますと、令和6年能登半島地震で石川県珠洲市三崎町は、地震と津波で壊滅的な被害を受けられました。津波に襲われ、多くの住宅が倒壊しましたが、大半を高齢者が占める住民は5分以内に高台に避難して、全員無事だったことから、奇跡というふうに言われております。しかし、地区では東日本大震災をきっかけに毎年避難訓練を行っておられ、住民は、ふだん訓練をしていなかったら、みんな死んでいたかもしれない、奇跡じゃなくて訓練が生きたと語っておられたそうでございます。
令和6年度予算では、幾つもの施設や設備の整備が上げられていますが、災害に負けない人づくり、組織づくりへの対策についてどのように考えておられますでしょうか。
毎年、防災の日が近づきますと、各学区、そして各自治会で防災訓練を実施されています。もちろん、年に1度でも訓練することは大きな意味があるかと思いますが、今後も今のような学区主体、自治会主体のやり方でいいんでしょうか。
最も大きな脅威とされている南海トラフ巨大地震が発生したときの最悪の被害を想定し、危機管理のプロがそれぞれの地域独自の避難計画を作成し、訓練を指導すべきときが来ていると思いますが、いかがでしょうか。
また、災害後の復興については、被害の状況や外的な要因により計画を策定することはなかなか難しいと思いますが、国土交通省では、地方公共団体が被災後に早期かつ的確に復興まちづくり計画を策定できるよう、平時から復興まちづくりのための準備をする復興事前準備の取組を推進しています。この取組について、本市としてはどのようにお考えでしょうか。
次に、高齢者の生きがいについてお尋ねいたします。
生きがいとは何か。辞書を引ききますと、生きる張り合い、生きていてよかったと思えるようになることと定義されております。生きがいとは、生活の質に関わるもので、高齢者にあっては、認知機能や健康状態にも大きな影響を与えるものと言われております。
では、高齢者は、どのようなことに生きがいを感じているんでしょうか。
古い調査になりますけれども、内閣府が60歳以上の方を対象に行った調査によりますと、どんなときに生きがいを感じるかという問いに対して、孫など家族との団らんのときとの回答が最も多く40%台でした。次いで、趣味やスポーツに熱中しているとき、仕事に打ち込んでいるとき、旅行に行っているときが30%。テレビを見たりラジオ聞いているとき、友人や知人と食事、雑談しているとき、夫婦団らんのときが20%台でした。逆に、行政がそうであってほしいというふうに思っている社会奉仕や地域活動をしているときとか、若い世代と交流しているときと、このように回答したのは10%にも満たない状況でございました。
この傾向は、今でも大きくは変わっていないと思われます。実際、令和3年度に実施された高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査でも、今後行いたい活動を見ると、健康とかスポーツが40.5%と最も高く、次いで多いのが参加したいと思わない、こういう回答が27.4%にも上ったということでございます。高齢者の思いと行政の思いには、ギャップがあるように感じるところでございます。このことについて、行政としてはどのように受け止めておられますでしょうか。
とは言っても、私自身もずっと好きなことだけをしていて、ほんまに大丈夫なのかという疑問も確かにございます。元気なうちは、人様に頼らなくても自分のことは自分で何とかする、このように思っていても年を重ねていくうちに、一人では解決できない様々な生活課題を抱えるようになります。お元気な高齢者の皆さんは、なかなか耳を貸していただけないかもしれませんけれども、行政としても、引き続き啓発をお願いしたいと思います。
さて、当局はこの先、高齢者を取り巻く環境はどのように変化していくとお考えでしょうか。また、介護給付費の状況は、この先どのようになると推測されますでしょうか。
2021年の資料にありますが、日本福祉大学健康社会研究センターの報道発表に、次のようなものあります。趣味の会ないしスポーツの会に週1回以上参加していた集団は、全く参加していない集団と比べて、6年間の累積介護費が1人当たり11万円から12万円程度低い傾向にあると。就労については、就労している人が、6年間の累積介護費は1人当たり6万円程度低い傾向にあるということが確認されました。仮に全ての高齢者がこれらの地域活動に参加していた場合には6年間で20%、就労については13%程度、現行よりも介護給付費は縮小する可能性があると、このように書かれております。
このことからも、趣味やスポーツは、否定するつもりはありません。ただ、元気な高齢者の皆様は、今は自家用車であちこち出かけることもできますけれども、そうでなくなったときに、身近な地域の仲間によるサービスの提供が必要になるんではないかというふうに思います。そのような状況下において、地域や老人クラブに期待する役割とは何でしょうか。
次に、重層的支援体制整備についてお尋ねいたします。
私たちの住む地域には、様々な特性を持った方たちが暮らしています。子どもから高齢者、障害のある方、生活に困窮されている方、何らかの生きづらさを抱えている方など、そういった方たちとつながりを持ちながら、日々私たちは地域で生活をしております。
そして、地域の中には、困り事を抱えた人からの相談を受けられる方もおられます。そうした相談事の多くは、単体の特性ではなくて、幾つかの特性が絡み合った内容の相談がほとんどやと思います。しかしながら、その相談を受けた方が行政に相談の支援を受けに行くと、これまでの行政の窓口は特性ごとに分かれていて、包括的な相談をさせていただくにはいささか不便さがありました。
さて、平成30年度に改正されました社会福祉法第106条の3では、包括的な支援体制の整備を目指すことが市町村の努力義務とされ、そのための具体的な事業として重層的支援体制整備が上げられています。
では、包括的な支援体制とは何を目指そうとするものでしょうか。また、重層的支援体制整備事業とはどのような事業であり、令和6年度から本市における、この事業の取組内容を教えていただきたいと思います。さらに、このことで相談支援窓口の組織体制はどのようになるのでしょうか。
最後に、これまでの5つのキーワードに関する取組を進めていくために最も重要である近江八幡市の組織体制についてお尋ねいたします。
まず、職員の人材育成についてお尋ねをいたします。
令和6年度の市政運営の基本方針は、1、トライ・アンド・エラーを繰り返す。穴を恐れず、試行を行い迅速に修正を加えつつ絶え間なく前進する。失敗なくして改善なし、不作為に前進なし。2、常に「実行」「実現」を前提に方策を考える。できない、やらないの理由は幾らでも見つけることができる。どうすれば、どこに手を入れれば実現可能なのかを常に念頭に進める。3、トップランナー集団を目指す。最初に行うことを恐れず、先を行くものをまね、追いつこうとすることをいとわない。4、補い合い、助け合う。足らないところ、できないところは見過ごさず、組織や与えられた役割の分掌に関わらず補い合い、助け合うであります。これらが実現できたとしたら、すばらしい行政組織、すばらしい近江八幡市になるかと思います。
しかし、当然ながら、これらのことは一人の元気のある職員の力だけでは、実現することはできません。その職員が属する組織の懐の深さが求められます。頑張る者を、余計な仕事を増やしやがってとうっとうしく思わない。そんなことやっても無駄やと笑わない。自分だけが目立ちやがってと足を引っ張らない。順調なときも壁に当たったときも組織としてサポートする。現状として、この近江八幡市がそのような組織になっておりますでしょうか。
組織の幹部職員と、ふだんからその職員と接する中間管理職の人材育成に向き合う意識が大切ですが、こうした意識は1度や2度の研修で身につくものではありません。市として、現在どのような取組をされているのか、また今後どのような組織を目指して、どのような取組を進めようと考えておられますか。
次に、近江八幡市の行政組織のガバナンスについてお尋ねいたします。
民間企業に不適切な事案が発生すると、顧客による不買行動などが起こり、収入が減少します。一方、自治体の場合は、収入である税金が減るわけではございませんので、ガバナンスが効いていないんじゃないかと言われることもしばしばでございます。もちろん、行政のガバナンスに関しては私ども議会も責任の一翼を担っておりまして、監視機能をきめ細かく働かせるべきであると、そのように自覚はしておるところでございます。
平成29年に公布された地方自治法の一部を改正する法律による改正で、自治体にもガバナンスを、とりわけ内部統制体制を求める改正がなされました。具体的には、都道府県知事及び指定都市の市長は内部統制に関わる方針を定め、それに基づき必要な体制を整備することが義務づけられました。そして、方針を策定した長は、毎会計年度内部統制評価報告書を作成し、議会に提出しなければならないと、このようにされております。
現在は、その他の市町村長、これは努力義務とされておりますが、今後どの自治体においても、ガバナンスを構築することが求められていくことになるかと思われます。
本市における内部統制に関する方針策定とその体制整備に関する考え方、今後の予定はどのようになっているのか、お尋ねいたします。
以上、初問といたします。よろしくお願いします。
○議長(岡田彦士君) 当局の回答を求めます。
小西市長。
〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) それでは、沖議員のご質問にお答えをしてまいりたいと思います。
まず最初に、近江八幡市のこれからの「人づくり」と「まちづくり」についてのご質問のうち、子ども・子育て支援についてお答えを申し上げたいと存じます。
本市では、近江八幡市教育大綱を策定し、「子ども」が輝き「人」が学び合い、ふるさとに愛着と誇りを持ち、躍動する元気なまち近江八幡、元気と笑顔の合い言葉「早寝・早起き・あさ・し・ど・う」を基本理念としておるところでございます。また、子ども・子育て支援事業計画、いわゆるハチピープランでは、子どもは地域の宝、みんなで見守り育てようを基本理念としておるところでございます。
これらを受けまして、本市の就学前教育・保育は、近江八幡市就学前教育・保育育成指針を策定し、全ての就学前の教育・保育に係る方向性を示しております。近江八幡市就学前教育・保育育成指針では、目指す子ども像を、自分らしく、いきいきと輝き、友だちとつながり合える子とし、心も体も元気な子ども、夢中になって遊ぶ子ども、自分も友達も大切にする子どもを3つの柱に捉えております。
本市では、民間施設が持つ独自性も大切にしながら、本市の子どもとして育つ姿を示すことにより、全ての就学前施設が、就学前教育・保育育成指針を目指して取り組んでいただくことが重要であると考えております。
若干幅広げましてね、議員ご質問ありましたように、もう少し広げてお答え申し上げますと、我々、義務教育を含めまして教育の基本として、私も保守的な人間でございますので、地域ですね、自分の地域を愛すると、地域の一員としてやっていくと。広くは日本の国民として、日本の国としての伝統文化、また生き方、これを自らのアイデンティティーとしてやっていくというのが、教育の大きな一つの目的だろうというふうに思うわけでございますけども、そういう中で就学前教育の在り方としては、今るる申し上げましたように、教育を受ける前提としての子どもとしての生きる力というものをしっかり身につけていただくという部分が大きいというふうに思っています。さらに言うならば、地域に関して言いますと、やっぱり家庭や地域が子どもたちにどういうような触れ合い方をしていくのか、また実際に文化として伝えていくのかという部分は非常に、就学前の教育施設は置いておきましてね、そういう部分は大きいかと思います。
この3つのそれぞれが重ねられまして、しっかりとした近江八幡市の人材、もしくは日本としての背負っていくような人材、ここから生まれていけばいいなというふうに思っております。
次に、活力ある地方づくりについてのうち、道路整備アクションプログラムづくりについてお答えを申し上げます。
近江八幡市道路整備アクションプログラムは、防災・減災、経済活動の支援、暮らしの安全と利便性の向上、健康増進と潤いの向上を掲げ、安全で快適な市民生活ができるまちづくりに寄与する本市の道路のあるべき姿を検証し、明確にすることを目的に、平成28年4月に策定した近江八幡市道路網マスタープランを上位計画とし、限られた財源の中で、今後10年間に整備すべき道路を検討することを目的に、同時に策定いたしました。
近江八幡市道路網マスタープランは、先日の基本方針を基に本市の上位計画や関連計画、また滋賀県上位計画との整合性を図りながら検討を進め、令和6年度、令和7年度の2か年で改定を予定いたしております。これと同時に、近江八幡市道路整備アクションプログラムも改定することになる見通しでございますけども、これまでと同様に、厳しい財政状況の中でより効率的、効果的な路線選定を行うことに重点を置き、検討を進めたいと考えております。
いずれにしろ、近江八幡市はかなり奇形的な制約がございますので、市民の皆さんにはかなり制限のある部分もあろうかと思いますけども、できる限り実態に即した形で道路の整備を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
次に、安心・安全な生活基盤強化についてお答えを申し上げたいと存じます。
まず、地域独自の避難計画の作成及び訓練に対する指導についてでございますけども、各自治会にも配布させていただきました避難誘導マニュアル指針・避難所運営マニュアル指針・概要版に基づき、地域の実情に即した避難誘導マニュアルを作成いただけるよう、出前講座などを実施しております。
今後も出前講座などにより避難誘導マニュアルの作成や訓練の内容など、地域とともに検討を進めていくとともに、市の防災総合訓練についても、訓練想定や訓練内容など、地域と連携した訓練となるよう検討してまいりたいと考えております。
次に、復興事前準備の取組についてでございますけども、議員もご指摘いただきましたとおり、国土交通省におきましては、地方公共団体が被災後に早期かつ的確に市街地復興計画を策定できるよう、平時から復興まちづくりのための準備をする復興事前準備の取組が推進されております。
具体的には、復興まちづくりをどのような体制で進めるのか、どのような手順で進めるのか、既存の基礎データの整備、継続的な更新、被災後の復興まちづくりの目標と実施方針などをあらかじめ決定することが求められております。
本市の地域防災計画においては、災害復旧・復興計画編として、公共施設の災害復旧計画や災害復旧資金計画、被災者の支援計画などについて明記し、災害復興に関しては被災者の生活再建を支援し、災害の再発防止に配慮した施設の復旧を図り、より安全に配慮した地域振興のための基礎的な条件づくりを目指すとしております。
復興まちづくりの目標や方針などは、本市の総合計画や都市計画マスタープランなどとの整合を図り、被災前よりも災害に強い町を目指す必要がありますので、今後、復興事前準備の検討を進めておられる先進地の事例も参考に、本市における取組を進めてまいりたいと考えております。
続きまして、高齢者の生きがいについてのご質問にお答えを申し上げたいと存じます。
昨年度実施しました、本市の第9期総合介護計画策定に当たって実施いたしましたニーズ調査結果によりますと、生きがいを感じるときとして意見が多かったのは、家族、親族、友人などの仲間内との触れ合いが最も多く、次いで買物、ウインドーショッピング、旅行、働いているときと続いております。
議員お示しの内閣府の健康に関する意識調査結果と、調査時期は違いますけども、似通った結果であると受け止めております。また、この調査結果から、人との交流や居場所があることに生きがいを感じる方が多いのではないかと分析をいたしております。
次に、お尋ねの高齢者を取り巻く環境についてですけれども、今後ますます高齢化が進展していく中で、高齢者同士の支え合いはさらに重要になっていくと考えており、自分の身は自分で守るためのセルフケアが重要になると考えております。そのためにも、健康寿命延伸に係る啓発やフレイル予防などに注力し、できるだけ元気でいる期間を保つことを認識していただけるよう努めたいと考えております。
次に、介護保険給付費の状況につきましては、高齢者の増加に伴い、毎年約1億円程度増加していくと見込んでおります。しかしながら、高齢期を迎えても、セルフケアにより元気で心身ともに健やかに暮らせる期間が長ければ長いほど、介護保険給付費の増加を抑えることができると考えております。
このようなことから、地域で高齢者が役割を持って活躍する場、居場所の一つとして老人クラブ組織や地域の住民組織の活動に、期待をしているところでございます。
次に、重層的支援体制整備事業についてのご質問にお答えを申し上げます。
急速な人口減少、少子・高齢化、核家族化が進むなどの社会構造の変化により、複雑・複合化した支援ニーズを抱える人や世帯が増加すると考えられております。
複雑・複合化した支援ニーズとは、分野別に縦割りでつくられてきた福祉の制度や支援体制では解決することが難しく、分野を超えた連携が必要な課題のことを言っております。具体的な例といたしましては、高齢の親と就労していない子の世帯から成る8050問題、介護と子育てを一人が同時に担わざるを得ないダブルケアなどが上げられております。
包括的な支援体制とは、地域住民や行政、あらゆる支援関係機関がこれらの様々な地域生活課題を把握し、その解決を目指して相互に協力、連携しながら支援する体制でございます。
議員ご指摘のとおり、平成30年の社会福祉法改正では、地域共生社会の実現を目指して、包括的な支援体制を整備することが市町村の努力義務とされました。さらに、令和2年6月の同法改正により、包括的な支援体制の整備を具現化するための事業として、重層的支援体制整備事業が創設されました。
さきの質問でもお答えいたしましたけれども、重層的支援体制整備事業は、属性に関わらず地域での様々な相談を受け止める相談支援、社会とのつながりや参画、参加を支援する参加支援、地域住民や多様な主体との協働を目指す地域づくりの3つを柱とする事業でございます。具体的な事業の実施方法は、市町村の実情に応じて柔軟に行うものですが、庁内のみならず、地域住民や関係機関との官民協働で行うことが重要と考えられております。
本市では、令和6年度より重層的支援体制整備事業を本格実施いたします。本格実施の体制といたしましては、移行準備事業に引き続き、地域福祉計画を所管する福祉政策課にて、事業全体のコーディネートを行いながら各部署・機関との連携強化、スキル向上のための取組を協働して行うこととしております。
まず、相談支援の取組につきまして、議員お尋ねの相談支援窓口の組織体制は、いわゆるワンストップ窓口を設置する自治体もありますが、既存の福祉制度も、介護、障害、子育て、発達支援、教育と多岐にわたっており、1所属で全ての制度や社会資源を把握して適切な支援を行うことや、不足する社会資源の充実、地域づくりを図ることは困難であると考えております。
したがって、組織再編による体制整備は行わず、現在の各部署において、来所や電話、関係機関からのつなぎにより相談された内容を受け止め、適切なアセスメントを実施し、必要に応じて他課や関係機関と情報共有や連携を行いながら、相談者のニーズに応じた支援を実施することといたします。
その上で、さきの質問にもありました横の連携を図る取組として、相談支援担当部署間での定期的な情報交換や事例検討、研修等の機会を充実させる予定としております。
次に、参加支援と地域づくりについては、委託事業と直営実施において、地域住民同士の見守り・支え合い活動を推進し、社会福祉法人や企業、NPO等、多様な主体が行う取組、行政各分野で行う地域づくりや社会資源開発の取組の情報共有を行い、これらとのネットワーク構築及び共に地域生活課題について考える場づくりを行います。
重層的支援体制整備事業は、相談支援から地域づくりまで、幅広い取組を一体的に取り組む必要がある複雑な事業ですけども、既に福祉・教育・保健・医療部門が日々の相談支援業務で直面している課題を、本市の地域生活課題として共有し、地域住民や民間事業所等の関係機関と一緒に考え、取り組んでいる事業であり、第3次地域福祉計画の基本である、お互いさまの心でつながる支援と支え合いのまち近江八幡を実現するために必要な事業であると考えておりますので、ご理解、ご協力いただけますようお願いを申し上げます。
次に、詳細は各担当部からご説明申し上げますけども、行政組織のガバナンスについて、私から若干触れさせていただきたいと思います。
長年の文化、カルチャーの中で出てきたそれぞれの行動規範であるとかガバナンスの問題あります。今回、あえて私も4つの言葉にして、書き物にして出させていただきました。
議員もご指摘いただいたように、一朝一夕に変わるもんじゃございません。これ、言い方が適切かどうか分かりませんけれども、お経のようにずっと言い続けると、これが何よりも大事なことだと思いますので、言い続ける人間が増えていって、それが一定数超えたら、文化として変わっていくんじゃないかと思っていますので、実の有無関わらず、しっかりとこれらの方針をしつこく申し上げながら進めてまいりたいと思いますので、ぜひこの文化を若干でも変えられるように頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。
他の質問につきましては、関係部署からお答えを申し上げます。
○議長(岡田彦士君) 高尾総合政策部長。
〔総合政策部長 高尾一成君 登壇〕
◎総合政策部長(高尾一成君) 沖議員ご質問のGX・DX推進についてお答えをいたします。
1点目の近江八幡市がGXに取り組む意義について。
まず、GXとは、脱炭素と経済活性化を同時に実現する持続可能な未来へ向けた取組のこととされております。近年、気候変動に伴う異常気象や災害が頻発、激甚化しており、これは地球温暖化にも起因するものと言われております。
本市が、GXに取り組む意義といたしましては、二酸化炭素排出量を削減することにより、地球温暖化の影響から環境、景観、自然生態系を守ることのほか、豊かな地域資源の活用や人材の参画を促し、産官民をはじめとした様々な主体が協働することによりまして、地域の活性化、持続可能なまちづくりの推進につながることが上げられます。
本市では、このような脱炭素社会の実現に向けまして、具体的な施策や数値目標を定める計画、(仮称)近江八幡市脱炭素ビジョン2050の策定を進めており、今後、計画に基づいた各種取組を推進してまいります。
2点目の地元中小企業への影響、効果、GX導入に対する支援についてお答えをいたします。
中小企業の脱炭素化は、全国的にも課題として掲げられているところであり、資金の確保、専門的知見や技術を持った人材の不足などの要因から、十分に進んでいない現状がございます。したがいまして、企業、事業者の皆さんなどへの普及啓発につながるセミナーや相談会の実施、専門機関への橋渡しなど、行政としてできる支援に最大限努めてまいりたいと考えております。
また、資金面での支援としまして、全国の自治体では、企業経営のGX、脱炭素化に向けた各種補助事業が徐々に実施をされてきていることから、国や県、他市町の事例の調査研究を行いまして、本市の企業経営の実情に応じた補助事業などが実施可能かどうか、検討を進めてまいります。
3点目のGX推進の取組として、電力の地産地消、再生可能エネルギーの利活用のうち、バイオマス、小水力発電の可能性についてお答えをいたします。
本市において小水力発電につきましては、可能性としてはあるものの、二酸化炭素の削減という観点からは、効果が薄いものであり、現状では導入コストと取組の効果が見合ったものではないというふうに考えております。
なお、バイオマス発電につきましては、さきに申し上げた計画の中で実施に向けた取組を進めるプロジェクトの一つとして掲げることを予定しており、今後、地域の実情や関係者のニーズの把握と併せまして、調査研究を進めていきたいと考えております。
また、本市では、再生可能エネルギーの普及促進施策の一つとしまして、太陽光発電システム及び蓄電システムを設置するご家庭に対して、その費用の一部を補助する制度を令和4年度より実施しておりまして、主として、ご家庭における太陽光発電の利用促進を図ることによりまして、電力の地産地消に寄与していきたいというふうに考えております。
○議長(岡田彦士君) 岡田総務部長。
〔総務部長 岡田清久君 登壇〕
◎総務部長(岡田清久君) それでは、沖議員の近江八幡市の組織体制についてのご質問のうち、行政組織のガバナンスについてお答えを申し上げます。
本市では、職員が職務を遂行するに当たっての法令遵守体制に関し、必要な事項を定めるとともに、公正な職務の遂行を確保するための必要な措置を講じることにより、公務に対する市民の信頼確保、公正かつ民主的な市政の運営に資することを目的に、近江八幡市コンプライアンス条例を制定し、職員の基本的な心構えや責務、また公益通報や不当要求行為等への措置について定めており、本条例に基づき法令遵守の徹底、職場で発生するミスの未然防止、定期監査などにより一定の内部統制が図られているものと考えてございます。
現在、県内で内部統制に関する方針を定め、内部統制評価報告書を作成し、監査委員の審査を受け、議会に提出している市は、長浜市のみとなってございます。
今後、少子・高齢、人口減少社会が進展する中で、市民に信頼され、将来にわたり安定的に質の高い行政サービスを提供し、様々な課題の解決と市民福祉の向上に向け、最少の経費で最大の効果を上げるため、事務の適正性の確保、内部統制の体制整備も求められていることから、本市の現状を把握し、他市の取組も参考としながら、適切な時期に対策を講じられるよう検討を行う必要があると考えてございます。
○議長(岡田彦士君) 秋山総務部理事。
〔総務部理事 秋山直人君 登壇〕
◎総務部理事(秋山直人君) 沖議員の近江八幡市の組織体制のご質問のうち、職員の人材育成についてお答えいたします。
本市の人材育成では、組織にとって人こそが財産、人材育成こそが組織力の向上につながるという考えの下、令和3年度に策定した人材育成基本方針に基づき、人材確保、人材開発、人材活用、環境整備に取り組んでおります。
主な取組を申し上げますと、まず人材確保につきましては、就職説明会の開催や学校訪問のほか、職員募集の動画を制作するなど魅力的なPRを強化する一方で、人物重視の採用試験の実施等により、多様な人材の確保に取り組んでおります。
次に、人材開発につきましては、職場によるOJT、人事課や派遣研修によるOFF-JTなど様々な研修を実施しております。今年度は、特にOJTの人材育成の核となる所属長、管理職及びこれから管理職となる係長級職員を対象に、管理職が果たすべき役割の再認識、職場風土の醸成や職員の主体性を引き出す方法などを学ぶ管理職マネジメント研修を実施しました。また、世代を超えたコミュニケーションの方法、管理職とメンバーの双方向でのチームワーク向上コミュニケーション研修も実施しております。
次に、人材活用につきましては、適材適所を踏まえた人事配置とジョブローテーション、業務量に応じた人員配置、人材育成基本方針と連動した人事評価制度の運用など、職員が生き生きとやりがいを持って働けるよう取り組んでおります。
次に、環境整備ですが、産業医による健康相談や心理士によるカウンセリングなど心身の健康保持に向けた取組のほか、テレワークや時差勤務の導入など新しい働き方への変革にも取り組んでおります。加えまして、職場の風土面におきましては、コミュニケーション研修をはじめ、様々な研修を実施するほか、挨拶運動などにより、風通しのよい職場づくりに向け取り組んでおります。
人材育成基本方針は、本市が目指すべきまちの姿を実現するために、目指すべき職員の姿、職場の姿、また職員に求められる能力、意識、姿勢、行動を示しており、加えて市政運営の基本となるトライ・アンド・エラーを繰り返す。常に実行、実現を前提に方策を考える。トップランナー集団を目指す。補い合い、助け合うの4点の行動指針を踏まえた人材育成と組織風土の醸成に取り組んでまいります。
○議長(岡田彦士君) 大林産業経済部長。
〔産業経済部長 大林一裕君 登壇〕
◎産業経済部長(大林一裕君) 沖議員お尋ねの活力ある地方づくりについての質問のうち、耕作放棄地対策についてのご質問にお答えします。
議員ご承知のとおり、農業を取り巻く情勢は厳しく、今後ますます農業従事者の減少や農業放棄地が増加し、地域の農地が適切に利用されなくなることを危惧しております。
このため、耕作放棄地対策の有効な手段として、集落での話合いなどを通して目指すべき将来の農地利用の姿を明確化する地域計画の策定に向けて、農業委員会、県、JAと連携を図り取り組んでいるところでございます。
今後も、引き続き農地が適切かつ効率的に利用されやすくなるよう農地の集約化等を図りながら、地域計画の策定に向けた取組を関係機関と連携して進めてまいります。
○議長(岡田彦士君) 回答漏れはありませんか。
ここで休憩します。
午後3時22分 休憩
~~~~~~~~~~~
午後3時35分 再開
○議長(岡田彦士君) 再開します。
質問はありませんか。
沖茂樹君。
◆13番(沖茂樹君) ただいまご回答をいただきました。幾つか所感を述べさせていただき、また再問をお願いしたいなというふうに思います。
子ども・子育ての支援につきましては、先ほどもありましたように、近江八幡市教育大綱では、ふるさとに愛着と誇りを持ち、このようなことが書いてありますし、子ども・子育て支援事業計画、ハチピープランでは地域との関わり、これについて書かれております。
また、近江八幡市就学前教育・保育育成指針など、こういった方針につきましては、民間施設に対しましても徹底いただくように、よろしくお願いしたいというふうに思っております。
また、活力ある地方づくりにつきましては近江八幡市道路整備アクションプログラム、これの改定があるということで質問させていただきましたけども、その中で、安全で快適な市民生活ができるまちづくりに寄与すると、本市の道路のあるべき姿を示しておられます。
道は、そこを通る車にとっては一瞬の話なんですけども、そこに住まわれている方にとっては非常に大きな問題でございますので、そういったことも念頭に置いた計画づくりをお願いしたいなというふうに思っております。
次に、耕作放棄地の問題ですけども、先ほどもちらっと言いかけてやめたんですけど、耕作放棄地の対策につきましては、先ほども申されたように、農業委員会、県、JAと連携を図られて、地域計画の策定に向けて取り組んでいただいているということで理解をさせていただきました。
また、農地の集約化につきましても、担い手への農地の集積率は、滋賀県は全国で8位でしたかね、かなり上位に位置づけられていたというふうに認識しております。これも、皆様のご尽力のたまものと思っております。
さて、私が危惧しておりますのが、地域計画に盛り込むことがなかなか難しいと、また集約化することも難しいとされてきた農地、つまり所有者が分からない農地や相続を放棄された農地であります。私の地元にも、こうした農地がありまして荒廃農地となっていて、近隣の農地の耕作に支障を来しております。
地域の営農組合の皆さんが、耕作環境の改善のために引き受けることもやむなしと思っておられるんですけども、所有権が明確でないため、それも難しいということでございました。
こうした所有権の不明の農地は全農地の約2割を占めているということで、多数に及ぶ相続人の探索、これに多大なコストを要すると。地域において、担い手への集積・集約化が進まないなど問題になっているところでございます。
こうしたことから、農林水産省では、所有者不明の農地の利活用を促進するため、平成30年11月に農業委員会の探索・公示手続を経て、農地バンクへの利用権の設定ができる仕組みづくりをされたというふうに聞いておるんですけども、この制度が、もし本市のこういった事例に適用できるかどうかについても、また調査研究をいただければというふうに思います。
次に、安全・安心な生活基盤強化なんですけども、さきの能登半島地震、これを本当に目の当たりに見てきました。見てきましたというか、新聞報道、テレビの報道で、我々は本当にタイムリーにそれを見ております。
このことを決して無駄にすることなく、本市においても計画策定に取り組んでいかんとあかんのですけども、特にそこで思ったのは、多くの職員さんが自らも被災されて、なかなか現場に行けない、市役所に行けない、そういった状況が出ておるということでございます。
今、本市も、この計画の中には職員さんが出動するというようなことも盛り込まれているんですけども、その辺についても、もう一度本当に、実際分からないですけども、どれだけの職員が集まってこられるのか、そういったことについても、もう一度再検討するときが来ているのかな、必要あるのかなというふうに感じました。
あと、人材育成につきましては、今度、庁舎が新しくなります。その庁舎において、どのような職場の配置、レイアウトになるか、ちょっとまだ分からないんですけども、もしもフリーアドレス制を導入された場合、部署のコミュニケーションというか、チームワークが低下しないか、これがちょっと心配だなということで、配慮していただかないといけないなというふうに思いました。
今やと、若い者が電話で市民の方に説明をされていて、しゃべっとる内容に違いがあったら、おまえ、さっきの説明違うで、もう一遍説明し直しということも言えるんですけども、フリーアドレスとなったときに、そういったことがちゃんと働くかなということがちょっと心配になっておりました。
あと、人事評価制度もいろいろと検討いただいていますけども、これも評価するほうとかされるほうが、毎年のことなんで、取りあえずやっとこうじゃなくて、決して形骸化することなく、この制度をしっかりとしていただきたいなというふうに思っております。
あと、ガバナンスにつきましても、先ほど市長からありました。本当に私も、これは文化やというふうに思っています。
また、ガバナンスについては、人材育成とかメンタルヘルスケアとも関連が深いというふうに思っていますので、両輪で取組を進めていっていただければなというふうに思っております。
あと、若干再問させていただきたいんですけども、GXについてでございます。
回答をお伺いしまして、本当にしっかりと研究されているなということで、よく分かりました。
大きな企業がGXを進めることになれば、必ず系列の中小企業にもその推進を迫ってくるものと思われます。どうか、引き続き情報収集に努めていただき、本市として何ができるのか、検討をお願いしたいというふうに思います。
また、提案言っておきながら、私もバイオマス発電につきましては、市が直接行うべきかなと思うと、そうではないかなというふうに思います。本市の畜産の環境を見て、バイオマス発電に関心を示す企業があれば、その可能性について、連携して調査研究をしていただけたらなというふうに思っております。これについては、積極的な情報発信をお願いしたいなというふうに思います。
また、GXに関しまして、もう一つ提案したいことがありまして、今後、公用車が恐らく電気自動車へと移行していくというふうに思っております。
そこで、公用車のカーシェアを行ってはどうかなというふうに思っているんです。土曜日とか日曜日の休日に市民や観光客に公用車を使っていただくと、こういうような考えでございます。これについては、既に幾つかの自治体で取り組んでおられるところもありますので、既にこのことについては調査いただいているというふうに思いますけども、またさらに研究いただけたらというふうに思います。
再問なんですけども、先ほどGXの推進に関する回答の中で、仮称ですが、近江八幡市脱炭素ビジョン2050の説明がありました。まだ途中段階であるかとは思いますけれども、今後、この計画が策定された後、どのような推進体制で取組を進めていかれるのか、またその取組の進捗管理をどのように行われるのか、これについて教えていただきたいというふうに思います。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
高尾総合政策部長。
◎総合政策部長(高尾一成君) 脱炭素ビジョンの推進体制と進捗管理についての再問にお答えをいたします。
計画を推進するに当たりましては、行政でできることというのは限りがございます。市民、企業、金融機関など、様々な主体となって行動していただける方々を巻き込んでいくことが必要だと考えております。
お一人お一人が自分事として捉えていただきまして、自分たちの未来や地域の未来のために、脱炭素に取り組んでいただくことが重要だと考えておりますので、行政が中心となって、多くの主体と連携しながら施策を推進していきたいなというふうに考えております。
次に、計画の進捗管理につきましては、それぞれの取組に関しまして、進捗状況や目標の達成状況を実証していくことが重要だと考えております。計画を確実に推進して効果的な進捗管理を行うために、PDCAサイクルに基づき取組の継続的な改善と推進を行っていきたいと考えております。
また、ビジョンの進捗管理に加えまして、国の取組の変化や新たな社会課題の発生、技術革新によるエネルギー関連の新技術やシステムの社会実装など、社会情勢はどんどん変化していくと思います。そういった動向もしっかりと注視しながら、必要に応じてビジョンに反映していければというふうに考えております。
以上です。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
沖茂樹君。
◆13番(沖茂樹君) 今おっしゃったように、本当にGXって、まだまだ新しいものでございますので、今後どんどん変わってくるかと思いますので、そういった状況に応じた改善と見直しということでおっしゃっていただきました。ありがとうございます。
では続きまして、重層的支援体制について再度お尋ねしたいというふうに思います。
先ほどの回答で、相談支援窓口の連携を図るということですけれども、現在は福祉分野の各部署は、本庁舎、ひまわり館、保健センターなどに分散して配置をされておりまして、物理的な距離もあることから、連携のしづらさもあるかと思います。
このような中で、令和6年度当初予算案の中に福祉相談支援システムの導入が上げられておりますけれども、これはどのような経緯、目的で導入を目指されたのか、また具体的にどのようなシステムなんでしょうか。これについてお尋ねをいたします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
長村福祉保険部長。
◎福祉保険部長(長村周作君) 福祉相談システムに係る再問にお答えします。
初問での回答のとおり、福祉分野における包括的な支援体制の整備に向けては、各部署の配置場所が離れている現状もある中、部署間の情報共有や連携を行いやすくすることが重要です。
しかし、現在、相談を受けた際に作成する相談記録は部署ごとに異なる方法で作成しており、システムが導入されていない部署もあることから、部署内での共有や他部署から照会があった際の確認に時間を要しております。
そこで、新庁舎整備に向けて、令和2年度より設置された行政改革ワーキンググループにて相談記録文書を電子化し、各部署が同じシステムを使うことで、必要な情報を部署間で共有できる福祉相談システムの導入が提案されました。
導入に向けて、具体的な検討体制を整えるのに時間がかかりましたが、重層的支援体制整備事業の本格的実施に向けて各相談支援部署との協議を行う中で、システムが必要との意見が多くあり、令和6年度当初予算要求を行い、令和7年度の導入を目指し検討することとしております。
福祉相談システムの具体的な内容ですが、相談記録の作成が、職員の業務量のうち大きな負荷となっていることから、電子システム上で相談記録を作成し、所属内での供覧をスムーズに行えるようにし、職員の業務効率化に貢献できることです。
2点目は、ライフステージや相談者の世帯の状況によって複数の部署が関わるケースが多くあることから、相談者の同意や個人情報保護のセキュリティー面に十分配慮しつつ、庁内の情報共有、連携体制構築のために、各部署での相談履歴の有無を検索できることです。
導入に向けて各部署の相談記録の作成やほかの状況もまちまちであることから、整理、検討すべきことが多々ありますが、各部署の職員が長く活用しやすいシステムとなるよう検討してまいります。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
沖茂樹君。
◆13番(沖茂樹君) 今ご説明いただきました。職員さんの効率化ということでしたけども、それ以外にも、先ほど言わせていただきました地域の方々が抱えられている課題というのは、本当に様々な特性があるわけです。つまり、行政で言えば窓口が入り交じった、そういう状況なんです。そういった点からも、それぞれの所属が連携を取っていただくということは、相談される方の負担とかストレスの軽減にもつながると思いますので、ぜひお願いしたいというふうに思います。
代表質問ではあるんですけども、この重層的支援体制整備事業につきましては、少しちょっと細かい部分まで聞かせていただきたいなというふうに思うんです。
なぜかといいますと、私は以前の質問で、社会福祉協議会は地域福祉の推進のために非常に大きな役割を担っていただいていると、多くの地域の見守り、支え合いの組織をつくってこられました。また、ボランティアセンター事業もやっておられます。学区社協の支援とか日赤の事務局、災害ボランティアセンターの運営とか生活福祉資金の貸付けなど、実に様々な事業を行っておられます。また、最近ですと、新型コロナウイルス感染症の際の特例貸付けについては、2,000件以上の申請を受け付けられたということでございます。
なので、組織強化のために運営補助を拡充すべきではないかと、これまでお願いをしてまいりました。その際に出てきたのが、この重層的支援体制整備事業の社協への委託でございます。
そういったこともありましてお尋ねをさせていただくんですけども、その委託事業は、具体的にどのような内容で実施されてきたんでしょうか。改めて、お伺いをいたします。
また、令和6年度から本格実施により、この委託事業については何か変化がございますでしょうか。お願いをいたします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
長村福祉保険部長。
◎福祉保険部長(長村周作君) 重層的支援体制整備事業の委託事業に係る再問にお答えします。
令和3年度より実施してきました重層的支援体制整備事業への移行準備事業では、本格実施に向けた庁内各部署との協議等を多機関協働に向けた取組として直営で実施し、アウトリーチ等を通じた継続支援の取組と参加支援の取組を、近江八幡市社会福祉協議会への委託事業として実施してまいりました。
前者のアウトリーチ等を通じた継続支援の取組は、複雑化、複合化した支援ニーズを抱えた方に支援が届くよう、身近な地域での相談機会の拡充と潜在的なニーズ把握を行うことを目的として、社会福祉協議会で実施する福祉の困り事相談や、民生委員、児童委員と連携して実施する心配事相談で様々な相談を受け止め、支援関係機関につなぐ取組や学区単位や自治会単位の見守り・支え合い活動を通じて身近な地域での相談できる場づくり、地域住民の困り事のニーズ把握を行うことのできる仕組みづくりを推進していただいております。
後者の参加支援の取組では、様々なニーズや世帯の状況に合った社会参加、居場所の拡充を目的として、各地域で実施されるふれあいサロンやボランティア活動、子ども食堂などのネットワーク化を行うなど、既存の社会資源への働きかけや拡充の取組を実施していただいております。
令和6年度からの本格実施においても、これらの2事業は継続事業として、引き続き委託して推進していく予定ですが、委託内容の一部内容を変更する予定でもあります。
さらに、初問で回答しましたように、地域住民同士の見守り・支え合い活動を推進し、社会福祉法人や企業、NPO、行政等が行う地域づくりの取組の情報共有を行い、不足する社会資源を地域の中でつくっていく必要があることから、新たに国庫補助である生活困窮者支援等のための地域づくり事業を委託事業として実施し、これらの多様な主体とのネットワーク構築による地域づくり、共に地域生活課題について考える場づくりに取り組む予定としております。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
沖茂樹君。
◆13番(沖茂樹君) 地域のネットワークづくり、これは本当に社協さんの得意とするところですので、大いに期待できるかというふうに思います。
ありました地域づくり事業というのは、地域の各種団体のいわゆる中間支援的な役割を担うというふうに思っていいのかなというふうに、今感じました。
では次に、予算についてお伺いをいたします。
重層的支援体制整備事業に関する厚生労働省の資料を見ますと、高齢や障害、子育てといった既存の各分野の事業費が重層的支援体制整備事業に含まれるというふうにあります。
本市での令和6年度予算において、重層的支援体制整備事業に関する各事業の予算や国庫補助の割合、これはどうなるのか、また既存事業の内容に変化があるのか、これについて教えていただきたいと思います。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
長村福祉保険部長。
◎福祉保険部長(長村周作君) 重層的支援体制整備事業の実施に係る令和6年度の当初予算及び既存事業の内容に係る再問にお答えします。
議員ご指摘のとおり、重層的支援体制整備事業を実施する自治体には、重層的支援体制整備事業交付金が創設され、国及び県より、高齢、障害、子育て、生活困窮の各分野既存事業の補助金と多機関協働事業等の新機能の補助金が一括して交付されます。
この各分野既存事業とは、以下の事業であります。
まず、高齢分野では、地域包括支援センターの運営、地域介護予防活動支援事業、生活支援体制整備事業の3事業。障害分野では、障害者相談支援事業、地域活動支援センター事業の2事業です。子育て分野では、利用者支援事業、地域子育て支援拠点事業の2事業。生活困窮分野は、自立相談支援事業、生活困窮者支援等のための地域づくり事業の2事業となります。
いずれの事業も、国、県からの補助割合や補助基準額は、変更がないことが厚生労働省より示されております。しかし、高齢分野の3事業につきましては、介護保険制度に基づくものであり、従来、介護保険事業の特別会計で実施してまいりました事業となります。重層的支援体制整備事業実施は、全て一般会計で執行することが厚生労働省発出の質疑応答集にて定められていることから、令和6年度当初予算におきましては、全事業を一般会計にて計上し、各事業に充当する介護保険料相当分のみ、特別会計から一般会計への繰り出しを行うことになります。
既存事業の内容につきましては、国より包括的な支援体制の整備に向け、各事業が相互に連携し、重なり合いながら取組を示されておりますが、各事業の実施形態や目的も様々であるため、従来どおり、各所管部署での事業を継続しながら連携、協働のできるところがございましたら協議を行い、検討してまいりたいと考えております。
以上です。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
沖茂樹君。
◆13番(沖茂樹君) 予算についてお伺いをいたしました。特別会計から一般会計に移るということで、かなり大きな額の移動があるのかなというふうに思いました。また、注意していかなあかんなというふうに思いました。
以上、令和6年度の予算の配分の柱とされております5つのキーワードに関連した内容でお尋ねをさせていただきました。
令和6年度の一般会計の当初予算の規模は、合併以降最大の430億円となっております。前年度比は12.9%の増加で、その多くを施設の整備に充てる普通建設事業費が占めております。施設の整備が活発に行われるようになると、町が勢いづいて、人々は多くの夢を描くことができます。また、このたびの予算では、子どもたちの支援、子育ての支援、このための事業も充実しておりまして、愛にあふれた予算となっております。
でも、予算が大きく増えるからといって、市の職員の数が増えるわけではございません。今まで以上に多くの業務を職員さんには背負っていただくことになるわけです。どうか小西市長の下、力を合わせていただきまして、仲間同士助け合いながら、市民の皆様に味方になっていただいて、誇りを持って前に進んでいただきますよう、心からお願いを申し上げます。
以上で政翔会の代表質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(岡田彦士君) 以上で政翔会、沖茂樹君の代表質問を終わります。
以上をもって本日の日程は全て終了いたしました。
明27日は定刻から再開し、代表質問の3番目、育成会、松村務君から続行することといたします。
本日はこれをもって散会いたします。
ご苦労さまでした。
午後4時4分 散会
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