令和6年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
3月7日(木) 一般質問
辻 正隆 議員
1 活力ある地方づくり
2 近江八幡市の組織体制について
◆18番(辻正隆君) 政翔会の辻正隆でございます。議長の許可が出ましたので、発言通告どおり、一括にて質問させていただきます。
今回私は代表質問におきまして、沖代表が行われた関連の質問ということで、2点大きく質問をさせていただきます。
代表質問初日に沖代表は、1つ目、子ども・子育て支援、また2つ目に活力ある地方づくり、3つ目にGX・DX推進、4つ目に安心・安全な生活基盤の強化、5つ目に高齢者の生きがい、この5つのキーワードに関連した内容で質問をされました。また、それに対しまして、市のお考えをお示しいただいたところでございます。私は、その項目の中で地域の活力ある地方づくりということで、関連質問をさせていただきます。また、もう一点は、代表質問の総論として質問いただきました近江八幡市の組織体制について質問された内容につき、それぞれ関連質問としてさせていただきます。
それでは、早速でありますけども、一括にて質問させていただきます。
まず、1問目の活力ある地方づくりについて、財政面から質問をさせていただきます。
行財政におきまして大事なことは、入りを量りていずるを制するであると言われています。
令和6年度当初予算額430億円の編成となりました。コロナ禍の経済も回復基調にあるというものの、人口減少と高齢化を背景とした税収は伸び悩み、福祉需要の増大、あるいは新型コロナウイルス感染症拡大の影響による新たな市民ニーズの増加、またデジタル田園都市国家構想や自治体DX、SDGsといった新たな潮流への対応など、地方公共団体の行財政運営を取り巻く環境は大きく変化したと感じます。
これらの時代に即し持続可能な自治体経営に向けては、これまで以上に、行財政運営の効率と資質の向上を図っていくことが強く求められます。新庁舎建設をはじめ大型事業が控える中で、ふるさと応援寄附金16億2,952万2,000円を活用した新規事業も含め、過去最大の予算立てとなっております。
そこでお聞きしますが、入りを量り今後の財政確保策と、いずるを制する策についてお聞きをいたします。
続きまして、同じく活力ある地方づくりの中で、さきの沖代表の質問の中では、耕作放棄地が及ぼす悪影響についてと質問されました。
国では、今ロシアによるウクライナ侵攻や気候変動などを背景に、食料安全保障を強化するため、農政の憲法とされる食料・農業・農村基本法の改正案や関連法案を2月27日閣議決定されました。このうち、基本法の改正案では法律の基本理念に、食料安全保障の確保を新たに加えた上で、農産物や農業資材の安定的な輸入を図るほか、農業法人の経営基盤の強化やスマート技術を活用した生産性の向上に取り組んでいくとしています。
また、食料不足への対応を盛り込んだ新たな法案では、政府が、食料が逼迫する事態を未然に防ぐ必要があると判断した場合、内閣総理大臣をトップとする対策本部を設置し、米や小麦、大豆など重要な品目や関連する資材の確保をすべき数量を設定したり、生産者に生産の拡大を要請したりできるとしています。さらに、事態の解消が困難な場合は、事業者に、生産や出荷に関する計画の提出や変更を指示できるとし、計画を提出しない事業者には、20万円以下の罰金を科すなどとしています。
これら法案について、政府は今の通常国会での成立を目指す方針です。これからは農地も、厳格なルールの下、管理され、大きく農政も変化されます。
当市においても、持続可能な地域農業の構築のため、地域計画の作成にお取り組みいただいておるところかと思います。
今日まで、お金があれば何でも世界から買える時代から、いかに自給率を高め、国の礎である農を守ることが大事であるか、ようやく気づかれたようであります。しかし、農業を取り巻く環境は依然として厳しく、昨年同様の沸騰とも言える酷暑ともなれば、日本の食料システムが大きく狂うであろうと心配をしております。
農業団体からも、私へ幾つもの要望の声が届いております。精査して、何点か当局にお聞きします。
1つ目に、物価指数に対する農産物価格の適正化、米価補填制度の復活をしていただきたい。2つ目に、令和5年実施の肥料高騰対策を令和6年度も継続していただきたい。3つ目に、収量を上げるための排水、肥料散布、除草作業している作業に見合った水田活用の直接支払交付金の見直しをしていただきたい。4つ目に、スマート農業機械の購入費負担が高額なため、補助金制度の検討をいただきたい。5つ目に、海外からの農産物輸入を見直していただきたいと、このような声をいただいておりますが、現場の声としてお聞きいただき、それぞれのご所見をお伺いします。
大きく2つ目に、近江八幡市の組織体制について。
近江八幡市の組織体制について、沖代表は、人材育成、行政ガバナンスの視点から質問をされ、また当局から回答として、本市の人材育成では、組織にとって人こそが財産、人材育成こそが組織の向上につながるという考えの下、令和3年度に作成された人材育成基本方針に基づき、人材確保、人材育成、人材活用、環境整備に取り組まれるということでした。人材確保においては、就職説明会の開催や職員募集の動画を作成するなど、本市の魅力をPRし、多様な人材確保に奮闘いただいていることに、まず感謝を申し上げます。
どこの市町も同様であるかと思いますが、技術職の職員さんが少ないと感じております。技術職をめぐっては、民間との採用競争が厳しくなっている上、今後は人口減を背景に、さらなる人材不足が予想されます。
採用方法を工夫するなどして対応する必要があると思いますが、当局のお考えをお聞きします。
以上、初問とさせていただきます。簡潔な質問とさせていただきますので、明瞭な回答をご期待申し上げます。
○議長(岡田彦士君) 当局の回答を求めます。
小西市長。
〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 辻議員の活力ある地方づくりのご質問のうち、入りを量る今後の財源確保策と、いずるを制す策についてお答えを申し上げたいと存じます。
入りを量りていずるを制す。言い換えますと、収入を適切に見込んで、それに見合った支出計画を立てるということであり、これは二宮尊徳の経営再建の思想で、財政運営の基本原則と言えるものだと思います。
まず、入りを量る財源確保策でございますけれども、今年度も全国の多くの皆様から多くのふるさと納税を頂戴いたしましたことは、本市の財政運営に非常に大きく寄与していただいております。
全国の多くの皆様から応援していただいている要因は、本市の魅力を発信し、多くの皆様にファンになっていただけるよう、全力で様々な取組を行った成果でございますけども、一方で、ふるさと納税は寄附金であり、予測し難い側面があることから、寄附額を一旦ふるさと応援基金に積み立て、翌年度以降に必要な事業に基金から充当することで、確実の財源といたしているところでございます。
今後の財源確保策といたしましては、ふるさと応援寄附金のさらなる推進はもとより、発行物、ホームページ、公用車、ネーミングライツなど広告収入をはじめ、受益者負担の公平性、公正性を確保するための使用料及び手数料の適正化等について、引き続き検討を行っており、また公金に係る資金運用について、これまでの定期預金の一部を滋賀県債購入に切り替える新たな取組を、令和4年度に引き続き令和5年度も実施し、運用益が増収したところでございます。今後におきましても、様々な手段、手法を取り入れ、歳入確保を図ってまいります。
ということでございますけど、入りにつきまして、やっぱり今の税制からいいますと固定資産の量を、これによって市の財政というのは非常に大きく左右される。したがって、コンビナートとか持っているところは非常に強いわけでございます。残念ながら、今、近江八幡市におきましては重要なそういう生産資産ですね、非常に高価ないわゆる固定資産というものがあまり存在していない状況で、どういうふうに財源を確保していくかという課題でございます。
一応、足らず前ということで、日本のいわゆる交付税制度ができておりますので、いきなり不交付団体というようなこともなかなか難しいわけでございますけども、今度、代表質問のときにもお答え申し上げましたように、1つには、やっぱり都市計画で、一定、さらなる資産の集積を図れるような施策を打っていく。もう一つは、地道ではございますけどね、議員もご質問いただいた農業をはじめとして、自然、文化を含めて、ここが魅力ある土地として、様々活気ある町としてあり続けるということに、様々な投資含めて、住んでいただく方も増える。また、様々な、どことは言えませんけども、ここに居を構えていただける企業も来ると。そういう長い目で見て、一つ一つの施策の積み重ねだというふうに思っております。そういう形で、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
ふるさと納税も、単にその場の金額だけではなくて、この近江八幡市を知っていただく、また好きになっていただくというのは、非常に大きな機会だと思っておりますので、単に金額にとどまらず、近江八幡市の魅力をしっかりとアピールしてまいりたいと存じております。
次に、いずるを制す策についてでございますけども、大型施設整備事業の対応につきましては、持続可能な財政運営の指針として中期財政計画を策定し、将来の財政見通しを明らかにするとともに、予算編成方式については、限りある一般財源を最大限効果的に活用するとともに、通年の一般財源に影響が生じる大型施設整備事業とは別枠の基金で対応する枠配分基金対応事業枠併用方式を採用しております。
本市におきましては、これまで市債残高を抑制し、基金を蓄えて、来るべき時期に備えてまいりましたが、いよいよ大型施設整備事業に係る財政出動が本格化することから、市民ニーズを見極め、市民サービスの維持向上のため、事業の合理化、統合を実施してまいります。
収入は適切で堅実な量を図るとともに、支出は、単に量ではなく社会情勢の変化や市民ニーズを的確に捉え、事業施策の内容、質を進化させることが肝要であり、必要な事業施策についてはスピード感を持って集中的に取り組み、既存の事業施策についてはPDCAサイクルに基づくCの検証をしっかりと行うなど事業再構築、いわゆるスクラップ・アンド・ビルドの英断と実行が市民の皆様の幸福につながるものであると考えております。
財政をよくすることは手段ですが、目的ではありません。このことから、令和6年度一般会計当初予算につきましては、開会日での提案説明及び代表質問での回答でも申し上げました4つの市の基本行動指針を踏まえ、市民の皆様の思いを大切にし、市の事業と好循環を生み出す新たなステージに向けた夢と愛を育み、いざ出陣実行予算と位置づけております。議員のご理解を賜りますようにお願いを申し上げます。
今回の予算ですけども、様々な予算の組み方はございますけども、一応財政規律を一定重んじる中で、枠配分という考え方を当市は取っております。必要なものを積み上げていくという積み上げ方式を取られている自治体もあろうかと思いますけども、一定長期的な財政規律を重んじる中で、枠配分という考え方をさせていただく中で、じゃ、どこまでふるさと納税、そこに投入していくのかという中で判断をさせていただいているところでございます。
いずるにつきましては、基本的な考え方として、いわゆる事業仕分けのようなことは、今のところ考えておりません。一つ一つの施策をいかに効率的に効果的にやっていくか。もちろん施策の中での優先順位ですか、そういう中で優先順位をつけてやっていかなきゃいけないわけですけども、そういう中におきましては、できるだけ多くのことを効率的にできるように努めてまいりたいというふうに思っています。
実は、いずるを制するというのは、どちらかといいますと、当たり前のことをちゃんとやるということに近いわけございます。
大変お恥ずかしい話ですけども、ちょっとした職員のミスが大きな支出を招いたりすることもありますし、逆に今、例えば、ホームページなんかでも、実はもっと安くできるだろうなと思うんですけども、庁内のいろんな仕組みとか様々な体制の中で、なかなか手のつかないようなもの、過去の中でやったものにおきましては、いわゆる計画等を、私の就任前はほとんどコンサル出していましたけど、今内政でできるものや出るものは、そういう細かな積み上げですね、また一方、今システム入れまして、いわゆる決裁のシステム入れましたけども、これによってかなり大量に紙が減っております。庁内の紙が減ることによって空きのスペースというのが、想像以上に今発生しておる状況でございます。
長い目で見て、またいろんなところに財政的な影響出てくるかというふうに思いますけれども、日々のそういう積み重ねの中でしっかりといずるも制しつつ、市民サービスの質を落とさない、量を落とさないという中で取り組んでまいりたいと思いますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。
○議長(岡田彦士君) 秋山総務部理事。
〔総務部理事 秋山直人君 登壇〕
◎総務部理事(秋山直人君) 辻議員の近江八幡市の組織体制についてのご質問にお答えいたします。
地方公共団体の職員採用試験の受験者数は、人口減少や少子化、社会情勢の変化や就業意識の多様化、民間企業の採用意欲の高まりなどから、全国的に減少傾向にあり、議員ご指摘の土木技術職や建築技術職などの技術職において、その傾向はより顕著になっております。
本市においても同様の傾向にあり、新卒者等の若年層を対象とした採用試験のほかに、受験対象年齢を40歳代半ばまで引き上げ、施工管理技士等の有資格者や民間企業等の経験者を対象とした採用試験を、筆記試験において専門試験のみとするとともに、通年して複数回実施するなど、技術職としての様々なキャリアや専門性を持つ方が試験対策への負担感の少ない中で受験いただけるよう対応しております。
このような中、令和5年4月に土木技術職、電気技術職を各1名、令和5年10月に土木技術職、建築技術職を各1名、令和6年4月に建築技術職1名の採用に至っているところでございます。
技術職の職員は、社会資本の整備、維持管理や災害時の応急対応等、多岐にわたる業務に携わっており、市民の生活基盤の充実や安全・安心に欠くことができない職種であることから、技術職についても就職説明会の開催や職員募集に係るパンフレットやPR動画において、近江八幡市職員として働く魅力ややりがい、様々な分野で活躍する職員の経験や思い、職員が持つプロ意識や専門性を伝えていくとともに、採用方法についても、より工夫を凝らし、技術職の人材確保に向け選ばれる就職先となるよう、引き続き重点的に取り組んでまいります。
○議長(岡田彦士君) 大林産業経済部長。
〔産業経済部長 大林一裕君 登壇〕
◎産業経済部長(大林一裕君) 辻議員の活力ある地方づくりのご質問のうち、現場の声に対する所見についてのご質問にお答えします。
1点目の農産物価格の適正化等につきましては、昨今の肥料などの農業用資材価格が高騰している状況下におきまして、農業者、食品事業者、消費者など、生産から消費までの関係者により食料の持続的な供給が行われるよう、合理的な価格形成が図られ、国民の理解醸成が欠かせないものと考えております。
2点目の肥料高騰対策については、国のみどりの食料システム戦略において、2050年の目標として化学肥料の使用量30%低減とされておりますことから、化学肥料の使用量の低減に向けた取組の定着により、肥料原料の国際価格の変動の影響を受けづらい生産体制の確立が急務であると考えております。
3点目の水田の有効活用については、農業が魅力ある産業として持続可能なものとするためには、肥料散布等の作業など労力に見合った収益の確保が不可欠であり、水田を最大限に活用することにより、地域の特色ある魅力的な産地づくりが期待でき、食料自給率・自給力の向上につながるものと考えております。
4点目のスマート農業の導入については、ロボット、AIなど先端技術を活用したスマート農業により、作業を自動化して人手を省くことが可能となり、農産物生産の効率性、生産性が高められるとともに、後継者など若者の就農が期待されますことから、引き続きスマート農業の導入を推進してまいります。
5点目の海外からの農産物輸入につきましては、世界的な人口増加等による食料需要の増加、気候変動による影響、紛争による国際情勢の不安定化等を背景に、食料安全保障上のリスクが高まっておりますことから、食料の多くを海外に依存している日本において、農産物の安定的な供給を確保するためには、輸入及び備蓄を適切に組み合わせながら、農産物や農業資材の過度な輸入に依存する構造を改め、国内での農業生産拡大を図る必要があると考えております。
本市といたしましても、農業を取り巻く情勢は依然として厳しい状況にあることは認識しておりますので、国や県の制度を最大限に活用しながら、本市の持続可能な農業の実現を目指すとともに、農業者や農業者団体の意見をしっかりと受け止め、食料安全保障の確立はもとより、今後におきましても、こうした見地から国の責務として必要な対策が講じられるよう、国や県に働きかけてまいります。
○議長(岡田彦士君) 回答漏れはありませんか。
質問はありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) 丁寧な回答、ありがとうございます。
市長自らが回答いただきまして、また財政では、二宮尊徳の経営再建理論に注釈をいただきまして、入りを量りていずるを制すの部分をしっかりとご説明いただいたというふうに思っております。
収入につきましては財源確保ということで、しっかりとふるさと納税、引き続き推進を図る中、また預金では滋賀県債の基金運用される中で運用利益を上げる等々、いろいろとお考えをいただいておるというふうに理解をさせていただきました。
また、財政支出を図る、いずるを制する部分につきましては、量よりも質を選ぶという中で、しっかりと市民ニーズに応えた中での財政配分であるというふうに理解をさせていただきましたし、またその根本となるのが地域の活性化、地域の魅力発信から、その環境づくりができるというようにお聞きもさせていただきました。
また、企業の融資の話が少し触れておられましたが、またこれは後ほどいつかの機会にお伺いするとして、しっかりと施策を進めていくと、いろんな意味での活性化が図れる。また、地域のいろんな雇用創出にもつながるというような理解をさせていただきました。
今回の財政につきましては430億円と、過去最大の規模と相なっております。その中には、やはり好調であります。ご努力いただいていますふるさと納税の繰入金が大きいのかなというふうにも考えております。
そこで、再問させていただきますが、再問1つ目といたしまして、ふるさと応援基金の繰入金について、令和5年度の当初予算では約22億2,000万円ということでございました。令和6年度の当初予算では30億5,000万円と約8億3,000万円の増額となっていますが、この内容についてお伺いをいたします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
岡田総務部長。
◎総務部長(岡田清久君) 辻議員の再問にお答え申し上げます。
ふるさと応援基金からの繰入金につきましては、令和5年度当初予算が、正確に言いますと22億2,108万9,000円、それから令和6年度の当初予算におきましては30億4,866万7,000円ということで、8億2,757万8,000円の増とさせていただいているところでございます。
なお、この中にはふるさと納税の返礼品等の事務費でありますふるさと応援事業が含まれておりますので、実際のふるさと応援基金活用充当事業で申し上げますと、令和5年度が73事業8億9,360万4,000円、令和6年度当初予算につきましては92事業、前年度比で19事業の増ということで16億2,952万2,000円を充当しているものでございます。
令和6年度当初予算におきまして、ふるさと応援基金の充当額が令和5年度から増加しました代表的な事業について、少し述べさせていただきます。
まず、北里学区の認定こども園整備事業で約2億1,800万円、次に都市公園施設長寿命化整備事業で約1億2,600万円、次に認定こども園・保育所施設整備事業及び幼稚園施設整備事業におけますトイレの改修、また大型遊具の更新で約6,700万円、次に施設維持管理補修事業におけます近江八幡駅の北口のエスカレーターの改修、こちらが約5,500万円でございます。次に、文化財保存活用事業におけますVR安土城のシアター型上映機器のバージョンアップ更新、こちらが約2,700万円、次に0次予防センター整備事業が約2,500万円、それから市民が直接利用して実感してもらえる大型施設事業といたしまして、安土小学校施設整備事業で約3,200万円、八幡西中学校施設整備事業で約3,200万円、第79回国民スポーツ大会施設整備事業の野球場改修工事で約2,900万円としているところでございます。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) ありがとうございます。
92事業と、大変数多くの事業に繰入れをいただき、市民ニーズに応えた事業配分というふうに感じております。いろんな事業のある中で、新規事業を含めた事業を見ますと、どうしてもふるさと納税からの繰入金の事業が、多いなという印象が大変ございます。
その中で、ふるさと応援基金からの繰入金に対する指針について、いわゆる考え方についてお伺いをいたします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
岡田総務部長。
◎総務部長(岡田清久君) 辻議員の再問にお答え申し上げます。
ふるさと応援基金繰入金の考え方でございますが、ふるさと応援寄附条例に基づきまして、あらかじめ寄附者の皆様に次の6つの分野、1つ目が自然環境及び地域の歴史的遺産の保全、2つ目が医療及び福祉の充実、3点目、教育及び文化の振興、4点目、産業の振興、5点目、安全及び安心の都市づくり、6点目、市長が必要と認める事業という6つの分野から寄附金の活用希望分野をご指定していただいております。
そのご意向に沿って子ども・子育て支援、それから高齢者生きがい、安心・安全な生活基盤の強化、活力ある地方づくり、GX・DXの推進の5つのキーワードを設定して、活用しているところでございます。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) ありがとうございます。
併せて、ふるさと応援基金の再問させていただきますが、令和6年度の当初予算の編成におけるふるさと応援基金活用事業、枠配分、いろいろと先ほどもご説明ありましたけども、どういった審査過程での配分というふうになっておるのか、お聞かせをください。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
岡田総務部長。
◎総務部長(岡田清久君) 辻議員の再問にお答え申し上げます。
令和6年度の予算編成方針といたしまして、持続可能な財政運営と特色ある取組の両立を目的とし、本市の今後の発展を見据えた新規拡充事業や、対外的に本市をアピールできる独自事業のほか、地方で生まれ育ち都会に出られた方から、生まれ故郷への恩返し、お世話になった地域、応援したい地域への貢献というふるさと納税の本来の趣旨から、地方における子ども・子育て施策や高齢者施策への積極的な活用など、先ほど言いました5つのキーワードを示し、予算編成段階におきまして、各部各課から活用事業に関わります事業概要シート等の資料提出を求めまして、予算ヒアリング及びふるさと応援基金活用審査会を実施いたしまして、最終、市長協議により予算化をしているものでございます。
関係人口増加につながる事業にふるさと応援基金を活用することで、今後の税収増加や本市の地域経済への寄与を期待するものでございますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) ありがとうございます。
基金の活用については、予算ヒアリングやら応援基金活用審査会ですか、の開催の中で決定をいただいておる。また、最終、市長の判断ということでございます。しっかりと理解をさせていただきました。
再問とさせていただきます。
ふるさと応援基金の活用と中期財政計画を含めた本市の財政規律についてお伺いいたします。
言いますのは、前年度のふるさと基金のやつを積み上げて、財源として確立するという状況でやっていただくと。今回につきましては、30億円ほどの金額を計上していただいておると。それからいきますと、ふるさと応援基金の活用事業としては、16億何がしだったというふうに思います。昨年度が53億円ほどのふるさと基金ということでございましたら、返礼の品物、手数料等入れますと、二十五、六億円ほどの純利益といいますか、基金になるかというふうに思うんですけども、約10億ほど残して、繰入れを16億円されているという解釈になるのかならないのかを含めまして、その辺、中期財政計画との関連性についてお伺いをいたします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
岡田総務部長。
◎総務部長(岡田清久君) 辻議員の再問にお答え申し上げます。
昨年度のふるさと納税の寄附金の部分からいいますと、今議員がおっしゃられたような形になるかなというふうに思っております。
初問で市長から答弁していただきましたとおり、前年度にふるさと納税していただいた分は全額基金に積み立てて、その中で必要なふるさと納税の返礼品、事務経費等については、当該年度で支出をすると。たまった分については、翌年度以降の中で活用をしっかりしていくということでございます。
それから、ふるさと応援基金につきましては、初問でもお答えをしましたとおり、寄附金という性格からすると臨時的な収入でございまして、予測がし難い部分があることから、具体的な活用及び残高に係る金額というのは定めておりませんが、寄附者様の思いと、その時代に応じた市民ニーズによる財政需要、また議員からもありました持続可能な財政運営に向けた指針であります中期財政計画における将来の財政見通し、特に市債と基金のバランスをしっかりと踏まえた中で、活用させていただきたいと考えているところでございます。
○議長(岡田彦士君) 質問ありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) ありがとうございます。
しっかりとふるさと応援基金、いただいた浄財につきましては有効活用していただく中で、しっかりと将来を見据えた財政規律の中で財政運営をしていただきたいと思います。
今回の予算の中にはシティプロモーション、大いに頑張っていただいていますふるさと納税の関係のやつになるんですけども、8,900万円ほどの予算を見ていただいております。
よその市町のふるさと納税の金額、上位を見ますと、いわゆる近江八幡市で言うシティプロモーションに使われている金額以上のことを、やっておられるような背景があったりもします。
その中で、近江八幡市は前年度と同様ぐらいの額の8,900万円で予算をいただき、シティプロモーションをしていただいておると。昨年あたりですと制度等が見直される中で、大いに奮闘いただいて現状維持というのは、もう100点満点の数字かなというふうに思いますが、令和6年度にかける意気込みといいますか、発信できる範囲の内容ございましたら、吉岡理事、よろしくお願いをいたします。
○議長(岡田彦士君) 吉岡総合政策部理事。
◎総合政策部理事(吉岡俊明君) 再問にお答えいたします。
シティプロモーションについては、本市の有形無形の魅力ある地域資源を、ふるさと納税を通じまして全国に向け発信することによりまして、近江八幡市のよさとか魅力ですね、これを全国の皆様に知っていただいて、そこで本市に対する認知度ですとか関心を高めるとともに、交流人口とか、あと関係人口の拡大、さらには移住・定住を促すなどの地域活性化とそれから自主財源の充実、それとふるさと納税につなげていければいいかなというふうに考えておるところでございます。
また、今後についてですけれども、本市の全国における認知度というのは、まだまだ低いのではないかなというふうに考えておりまして、このことからいたしますと、まずは近江八幡市を全国の皆様に知っていただくというとこら辺に重点を置きまして、最少の経費で最大の効果を上げたいというふうに思っております。
そのためには、最適な広告媒体で、最適な場所、最適なタイミング、こちらをいろいろとチョイスしながら、より効果が発揮できるPRをしていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(岡田彦士君) 質問ありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) 大いに語っていただきまして、ありがとうございます。
よその市町見ますと、やっぱり上位のところはシティプロモーション、いわゆるふるさと納税にかけるPR活動、予算的にも億を超える単位で支出されているところもございます。この分については、費用対効果等も考えなくてはいかん部分ですけども、しっかりと使えるものは使いながら、推進をより一層取り組まれていただきたいというふうに思いますので、今年また1年間どうぞよろしくお願いをいたします。
いろんな意味で、世界発信する部分が2025年やってまいります。といいますのが、大阪の夢洲で大阪国際万博が開催の運びとなります。2025年4月から10月、約200日ほどですか、の期間開催されるんですけども、滋賀県も一応関西広域に入っておるという関係で、こういった国際のイベントで滋賀県、近江八幡市の活躍する状況があるのかないのか、どういう今関係性になっておられるのか、教えていただけますか。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
高尾総合政策部長。
◎総合政策部長(高尾一成君) 再問にお答えいたします。
大阪・関西万博はいのち輝く未来社会のデザインをメインテーマに、2025年4月13日から10月13日までの間、約2,800万人の来場者を想定して、大阪市を会場に開催されます。
現状では、関西広域連合や滋賀県から情報提供をいただいておりまして、関西パビリオンの中に滋賀県ゾーンが設置されるというふうに伺っております。
滋賀県ゾーンにつきましては、「Mother Lake~びわ湖とともに脈々と~」をテーマに、Mother Lakeアドベンチャーを体験する展示がなされる方向で検討されているというふうにお聞きをしております。
本市としましても、滋賀県の魅力のみならず近江八幡市の魅力に、来場者の皆さんに出会っていただくよい機会だというふうに考えておりますので、県や関係機関と連携しながら、ぜひ関わっていきたいなというふうに考えております。
○議長(岡田彦士君) 質問ありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) 世界発信をするというのは、大変大事なことかなというふうに私は思っています。
次の再問にもつなげていきますけども、その大阪万博の中にはいろんな組織がございまして、首長連合なる組織があるというふうにもお聞きをしておりますけども、その関係性は何かございますか。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
高尾総合政策部長。
◎総合政策部長(高尾一成君) 再問にお答えいたします。
今ご紹介いただきました万博首長連合でございますけれども、正式名称を2025年日本国際博覧会とともに、地域の未来社会を創造する首長連合といいまして、前身である東京オリンピック・パラリンピック、オリパラ首長連合が築き上げてきた広範なネットワークを継承し、世界に向けた地域文化の発信や地域の未来づくりを支援することなどを通じまして、国家イベントであります万博の機運醸成を図るとともに、日本全体の発展を担うということを目的として設立されたというふうにお聞きしております。
この連合の会員となることで、各種情報提供を受けることができるほか、オンラインセミナー、各種事業に参加できるなど、特典を受けることができるというふうにお伺いしております。
本市としましても、より多くの場で魅力発信の機会を得られるというメリットもあると考えておりますので、参画できるように、前向きに検討させていただければというふうには考えております。
○議長(岡田彦士君) 質問ありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) ありがとうございます。
いかなる機会を生かしていくか、これが発信力であったりとか、情報ネットワークを広げていくことだというふうに思います。
国際的なことの取引の中で、私も市長に提案があるんですけどもね、大変近江八幡市は資源豊か、特にふるさと納税を中心に近江牛、近江の野菜、近江のお米等、自慢できる商品がたくさんございます。
これは、輸出という形で何か発信できないかなというふうに思っておるんですけども、市長のお考えございましたら、ひとつ所見をお伺いいたします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
小西市長。
◎市長(小西理君) 辻議員の再問にお答え申し上げます。
近江八幡、ずっと食料安全保障の話もありましたように、農業というのは非常に重要な、これはいわゆる観光という面でも、また市の魅力という面でも、近江牛はじめ、農産物というのは、当市の非常に強みであり、魅力だというふうに思っています。
そういう中で、今世界を見た中に、やはり安全でおいしい食に対するニーズというのは、非常に高い状況にあろうかと思います。
今日もこの予算でも、オーガニックヴィレッジ構想というのを出させていただいておりますけども、地産地消ではないんですけども、ここの近江八幡で循環型の農業を含めて、将来的には確立していくというのは、一つの大きな強みになっていくだろうというふうに思いますし、そういう中で近江八幡というのを、農産物のブランドとして育てていくことによって、やっぱり世界に打って出られるチャンスというのは非常に大きいというふうに思っておりますので、そこらも視野に入れた中で、いろんな施策を今後とも推進してまいりたいと考えております。
○議長(岡田彦士君) 質問ありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) ありがとうございました。
いろんな意味で、そういった世界戦略を狙うと、いろんな意味で魅力もできますし、わくわくするような気持ちが出てきますので、ぜひ取組を進めていきたいなというふうに思います。
それでは、次の項目への再問させていただきます。
次は、農政関係、いろいろと質問をさせていただきました。その中で、まず初めに、初問としてお聞きさせていただきますのは、食料・農業・農村基本法が変わったということを申し上げる中で、この議会で代表質問あるいは個人質問で、農村産業法のことを触れられる議員さんの方がおられました。
この食料基本変わります。改正されました食料基本法の中での農地の考え方、あるいは食品に対する考え方というのが随分と改正をされます。その一方では、農産法と言われる法律があります。この部分について、当局の回答何回かお聞きしましたけども、再度、改めて当局のお考えを、この件についての整合性といいますか、どういうふうにお考えなのか、改めてお聞きします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
大林産業経済部長。
◎産業経済部長(大林一裕君) 辻議員の再問にお答えします。
農村産業法につきましては、農業と産業の均衡ある発展と雇用構造の高度化に資することを目的に、優良農地を確保する観点から、土地利用調整における国の基本方針として、産業導入の区域にあっては、農用地区域外での開発を優先させること、周辺の土地の農業上の効率的な利用に支障が生じないこと、面積が最小限であること、土地改良事業等で面的整備を実施した8年未経過の農用地を含めないこと、農地中間管理機構関連事業の取組に支障が生じないようにすることとされておりまして、優良農地の確保を前提に、農振法、農地法の政令等におきまして、農用地区域からの除外や農地転用が可能となるよう措置が講じられております。
新たな産業の導入により、農業者等を含む地域住民の就業の場を確保し、定住を促進させることは、農業の営みによって農地を健全に維持することが可能となり、地域農業の発展、ひいてはまちづくり、発展に期待できますことから、国の基本方針は決して相反するものではないと考えます。
さきの代表質問等でお答えしましたとおり、農村産業法の活用に当たっては、本市の実情を踏まえつつ関係部局と適切に土地利用調整を図りながら、優良農地の確保に努めてまいります。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) 農産法といいましたら、前の政策は農村地域に工業等の誘致を促進する法律、農工法という法律が昭和45年に制定されて、平成29年にいわゆる今の農産法というのが法改正されたと。私も、ちょうどバッジをつけて2年目になるタイミングだったというふうに思いますけども、いわゆる過疎化する農業地域における雇用の創出であったりとか、農業基盤の構造改善であったりとか、いろいろと制約のある中、農工法では工業中心でしたけども、産業という名前に今回変わって、いろんな産業の産出ができるということでございます。
しかしながら、今回、国会で提出されております食料・農業・農村基本法の改正を見ますと、随分と転用についても厳しい状況に相なってくるということがうたわれていますし、そこは食料安全保障の関係で、食料をどう維持していくかという観点での政策ということで聞いております。我々も、いろんな意味で法律を熟知した中で発信をしていかなくちゃいかんなというふうに、改めて感じておるところでございます。
それでは、初問に対します回答の再問に移らせていただきます。
農業者の皆さん方から、5つの要望をいただきました。何点もありましたんですけども、その中で精査をさせていただいて、5つに集約した中でお伝えさせていただきました。
1点目の農産物価格の転嫁ができないという状況と、また2点目については、肥料高騰に対する支援のお願いであったりとか、また3点目については、水田の利活用の部分の活用の補助事業であったりとか、また4点目におきましては、現在の農業を推進していく上で欠かせないスマート農業の推進であったりとか、5点目の海外の農産物の輸入の状況を制限してほしいとか、切実たる農業者の皆さん方のお声だというふうに思います。
一つ一つについて所見はお伺いしましたが、全体通して農業者の皆さん方の現状、お考えのところをどのようにお思いなのか、大林部長、ひとつよろしくお願いいたします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
大林産業経済部長。
◎産業経済部長(大林一裕君) 辻議員の再問にお答えします。
初問でもお答えしましたとおり、生産から消費まで合理的な価格形成が図られ、国民の理解醸成が肝要であること、肥料、原料の国際価格の変動の影響を受けづらい生産体制の確立が急務であること、水田の最大限の活用によりまして地域の特色ある魅力的な産業が形成されること、またスマート農業の導入によりまして農産物生産の効率性、生産性の向上のほか、若者の就農が期待できること、農産物等の過度な輸入に依存する構造を改め、国内での農業生産拡大を図ることが重要であると分析しております。
これらの要望の背景には、農業生産は収益性が低く、農業経営の厳しさが増し、深刻な状況であることは、本市といたしましても認識しているところでございます。農業者の切実な声として受け止めておりますが、農業構造そのものに課題があるものと考えております。
このようなことから、本市におきましては、国の責務として対策や予算措置が講じられるよう、引き続き国や県に働きかけてまいりますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
○議長(岡田彦士君) 辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) ありがとうございます。
国策で縛られている部分も当然ございますし、農政の場合は。
ここで私、資料をちょっと用意させていただきましたので、それぞれサイドブックス、あるいは議場では前の画面に映っております。
1枚目の資料として、2023年の生産資材価格の過去最高になったというタイトルで、生産資材価格の推移をグラフで表したものでございます。農業新聞の広報の方より情報提供いただきまして、掲載をさせていただいております。
全体的には、農業生産物としては107%、2020年を100としての場合でありますけども、また生産資材としましては117%、120%というところでございます。大きくは、やはり肥料の値段が高騰してから、高止まりで推移しておる状況でございまして、大きく145を超えておるところでございます。
また、飼料価格につきましても、これは畜産関係の資料ですけども、同じく140を大きく超え、150手前まで行っておる現状でございます。こういった状況が農産物の世界では、ちょうどあるということでご理解をいただきたいというふうに思います。
また、2枚目の資料に入らせていただきます。
これは、価格転嫁ができた業種とできていない業種、画面左側のところが、大きく数字が65.7、ちょっと遠いので少し見えませんが、65.7%価格転嫁できている業種が上から順番に並んでおります。また、右の画面につきましては低い順番に並んでおりまして、医療関係が一番低く、サービス業、リース、そしてまた農林水産ということで、25.6%ということでございます。
価格転嫁率でございますので、例えば、100円材料費かかったと、価格が上昇したということであれば、25.6円は転嫁できているよということでございますので、農業の場合でしたらね、あとの数字については生産者が泣いておられる状況があるという理解を、どこの業者さんの数値についてもしていただけたらいいかなというふうに思います。
次の資料に移ります。
先ほど、外国産の野菜の輸入に制限をかけてくださいというような農家さんの声がございました。このグラフは、東京市場の価格帯と、また青色のラインが、中国産と言われる生鮮野菜で入っている輸入キャベツの価格帯でございます。中国から入ってくるやつは、キロ単価で大体40円前後ぐらいになっておると。また、東京市場では年間通しますところの平均価格が、80円から100円を超えたぐらいということでございます。
よくテレビで、輸入野菜に日本の農家の皆さん方が困っておられるということが流れますけども、実は近江八幡市でも、高収益作物ということで推奨されておりますキャベツ農家さんあたりでも、実は加工野菜の部類に入ってきますから、中国産との値段の競合になるんですね、どうしても中国産が安いから、そちらに仲買の方は買いに行っておられると。テレビや新聞等で言われていることが、実はこの近江八幡市内の農家さんでも発生している状況ということは、消費者の皆さん方もお知りおきをいただきたいなというふうに思います。
以上のデータのことをご覧いただいて、大林部長、何か感想がございましたら、ひとつよろしくお願いいたします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
大林産業経済部長。
◎産業経済部長(大林一裕君) 辻議員の再問にお答えします。
議員ご指摘のとおり、農産物の価格は市場原理の下、需給バランスの影響を大きく受けるため、生産コスト上昇分を価格転嫁して値上げすることは、難しい状況にあると認識しております。
また、農産物の価格が上がったとしても、消費者がその価格を受け入れられる所得を確保できないようであれば、需要は安価な輸入野菜などに向かう可能性があると考えております。
こうした考えから、繰り返しのお答えになりますが、国において持続可能な食料供給の実現に向けまして、適正な価格形成に関する検討が進められておりますので、引き続き国の動向に注視するとともに、国の責務として食料安全保障の強化を図られるよう、国や県に働きかけてまいりたいと考えております。
○議長(岡田彦士君) 辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) どうぞよろしくお願いいたします。
この時期に、ちょうど食味ランキングというのが発表されます。久しぶりに、滋賀県産のみずかがみが特Aを取ったということでございます。
私、あることがございまして、北海道に寄せていただくことがございました。どこの銘柄とは言いませんけども、ホテルで食べた朝食のお米が大変おいしかったんです。家のお米もおいしいんですけどもね、食べたお米、北海道やからじゃなくて、お米がおいしかったです。
みずかがみも、大変おいしいお米ですけども、リサーチをする中では、恐らくふるさと納税でアンケート取っていただいていると思うんです。米、野菜、肉等で、どういった評価が全国的にあるのか、お聞かせいただけますか。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
吉岡総合政策部理事。
◎総合政策部理事(吉岡俊明君) 再問にお答えいたします。
私ども、寄附者様からアンケートはがきを返してもらうようにしておりまして、その中で幾つかご紹介をさせていただきたいと思います。原文のまま読み上げさせていただきます。
みずかがみにつきましては、以前、近所のお米屋さん、神戸市で買ったみずかがみ玄米がおいしく、ファンになりました。これからもおいしい玄米作り頑張ってくださいとか。あるいは、ふるさと納税の返礼品の中でたくさんあるお米ですが、数年前にデパートで買った近江八幡のお米がおいしかったのを思い出し、選びました。期待を裏切らず、おいしかったです。来年もお願いいたしますというようなはがきをいただいております。
野菜ですが、野菜につきましては、これまでいろいろな地域で野菜を購入しましたが、一番品質がよいと思いました。北海道は、冬に野菜がとても高くなるので、助かりましたとか。数々の自治体様のお野菜を試しましたが、過去一ですとか。初めて、野菜がおいしいと思いました。量も多く、大変満足です。また、機会があれば購入したいですというおはがきをいただいております。
それから、近江牛に関しましては、近江牛の大ファンで、一番おいしいお肉だと思っています。他のブランド牛も、ふるさと納税でも試しましたが、近江牛のおいしさにはかないません。毎年寄附させていただいていますとか。それから、近江牛が、牛肉の中で一番おいしいと思わせてくれた肉がこのお肉だったとか。国産牛の食べ比べをして、近江牛が一番美味だったので注文しました等々、毎年6,000通、7,000通のおはがきを返信していただいております。
また、各ポータルサイトで謝礼品のレビュー投稿が載っておりますので、またそちらも皆さん、ぜひご覧になっていただきたいと思います。
以上でございます。
○議長(岡田彦士君) 質問ありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) なかなか価格転嫁のしにくい農産物ですけども、いろんな意味でブランド化、あるいはイメージが上がることによって、それもまたついてくるのかなというふうな理解もしておりますので、今後ともに、いろんな意味で農政課もブランド力の向上、あるいはしっかりと政策を、インセンティブを持たせた中で税金の使い方を考えていただけたら、何らかの策がいろんな意味で出てくると思いますので、よろしくお願いいたします。
大きく2つ目の質問への再問とさせていただきます。
人材不足が叫ばれる中、また人口減少社会に入る中、職員さんの、特に技術職の職員さんの雇用が難しいという状況をお聞きする中で回答いただきました。当局もいろいろと努力をいただく中、進めていただいていることもご理解をさせていただきました。
少し素人なりに提案をさせていただきますけども、職員さんの中で、既におられる職員の中で、人材育成という形で技術職職員さんをつくるとか、あるいは一級建築士じゃなくても二級建築士の方を雇って、勤めていただいてから育成していくとか、いろんなやり方があろうかと思うんですけども、その辺についてはどうでしょうかね。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
秋山総務部理事。
◎総務部理事(秋山直人君) 再問にお答えします。
確かに、技術職の確保というのは困難でもありますので、今議員がおっしゃいましたように内部、特に行政職でも技術現場で働けるように、いろいろと研修等で育成していかなければならないということを重々分かっておりまして、今、人事の配置面としましては、学生時代の専攻学科だとか、社会人経験者でしたら、その会社でどういった仕事をしていたか、そういったことも踏まえた人事配置。
それから、今やっておりますけど、行政職をそういう土木、上下水道等の分野に配属しまして、そこで専門職と同じような研修を受講してもらって、専門的知見を習得するよう努めているところでございます。
○議長(岡田彦士君) 質問ありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) ありがとうございます。
近隣の市町では、採用が優位に働くように、建設系、土木系の学校の生徒さんに奨学金制度、5万円だったと思うんですけども、5万円を奨学して、そういう制度をつくっておられるところもあります。ほか、いろいろと初任給の手当の上乗せだったりとかというようなことをされております。
その制度については、5万円の奨学金制度、当市でもやっておられますしね、それは可能じゃないのかなというふうに思うんですけども、どうでしょうかね。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
秋山総務部理事。
◎総務部理事(秋山直人君) 再問にお答えいたします。
近隣でも、土木技術職に対して修学資金の貸与、何年か働いたら、もうそれは返さなくていいよと、そういったこともやっておられるのは承知しております。ですので、その近隣市町で、近隣といいますか、兵庫県の三田市や京都府の京丹後市でやられているんですけど、そこの事例を、効果だとかスキーム、それから本当に応募者がどれぐらいあるとか、研究した上で考えていきたいと思っております。
いずれにしましても、技術職というのは、初問でもお答えしましたけど、市民の生活基盤の充実とか安心・安全に欠かすことできない職種でもありますので、今議員ご提案いただきましたことも含めまして、あらゆる手法を調査研究してまいりたいと考えております。
○議長(岡田彦士君) 質問ありませんか。
辻正隆君。
◆18番(辻正隆君) ありがとうございました。
既にいろいろと取組をいただいている中でのことだというふうに思いますし、提案は提案としてお聞きいただいたらいいんですけども、当市でしたら、大型事業も控えております。既に津田干の球場等も建設中でもございますし、また安土地域の一体化整備、あるいは長寿命化公共施設の管理維持等のこともございますし、今の状況では、職員さんの負担になる状況が多いのかなということを心配しておりますので、時あるごとにいろいろとタイミング計らって、私たちも協力させていただきますので、職員さんの補充に今後ともに努めていただきますようにお願いを申し上げます。
以上、大きく2問にわたって質問させていただきました。いろいろと懇切丁寧な回答いただきまして、ありがとうございました。
以上をもちまして私の質問を終わらせていただきます。
○議長(岡田彦士君) 以上で辻正隆君の個人質問を終わります。
以上をもって本日の日程は全て終了いたしました。
明8日は定刻から再開し、個人質問の11番目、三上英夫君から続行することといたします。
本日はこれをもって散会いたします。
ご苦労さまでした。
午後3時35分 散会