録画中継

令和6年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
6月18日(火) 一般質問
南 祐輔 議員
1 下水道について
2 認知症対策について
◆11番(南祐輔君) 皆様こんにちは。私の名前は南祐輔です。どうぞよろしくお願いいたします。
 議長の発言許可をいただきましたので、大きく2つの質問を分割方式にてさせていただきます。
 まず、1つ目、下水道についてご質問いたします。
 ただいまの下水道処理人口普及率は、国の資料によりますと、全国平均で81.0%、滋賀県の平均で92.5%、そして本市においては83.6%となっております。これは、人口当たりの割合を示したものです。そして、滋賀県では、日野、甲賀、東近江に次いで下から4番目、下水道の普及率に関しては4番目となっています。ちなみに普及率が70%、80%台の市町は、滋賀県下の19市町のうち8市町となっております。
 本市において、下水道の整備された地域とそれ以外の浄化槽などで処理している地域が混在しており、市民の方からも、なぜ全域で下水道の整備をしないのか。使用料など経済的負担の面で公平になっているのかとの声を今までよくお聞きしてきました。行政側の説明というか、私が今まで聞いてきたところによりますと、合併処理とか浄化槽は、環境によい。災害に強い。今後の人口減少を考えると、全域に下水道を普及するのは財政的なコストが見合わないなどとは聞いております。
 そこで、1つ目、お聞きしたいのですが、そもそもどういう理由で下水道を本市においては市内全域に普及しないことになったのか。今までの経緯についてもお尋ねします。
 2つ目です。浄化槽処理人口普及率、これも人口当たりの普及率ですが、滋賀県では2.4%、全国平均は9.4%となっています。決して高い比率ではございません。
 また、下水道を整備するには、人口密度が低いよりも高いほうが水道管を延ばす距離が短くなるので、コストはかからず、有利なのですが、滋賀県の人口密度は全国15位で上位のほうに当たっております。
 以上を踏まえますと、環境によいから浄化槽を進めてきたという割には、そこまで滋賀県の浄化槽の普及率は高くはありませんし、また人口密度的に見ても、下水道を整備するほうが有利な土地柄に見えるのですが、このあたりは県や市などの行政の説明と必ずしも合致していないようにも感じます。このあたりについて、当局はどのようにお考えでしょうか。
 以上、初問としてお聞きします。お願いします。
○議長(辻正隆君) 当局の回答を求めます。
 中西水道事業所長。
             〔水道事業所長 中西貞夫君 登壇〕
◎水道事業所長(中西貞夫君) 南議員の下水道についてのご質問にお答えいたします。
 1点目の今日までの経緯についてでございますが、本市の下水道事業は、生活環境の改善や河川等の公共水域の水質保全を図るため、昭和50年から滋賀県流域下水道湖南中部処理区域の事業計画に合わせ事業に着手し、昭和61年から供用開始いたしました。
 しかしながら、下水道整備につきましては、多額の費用と時間を要することから、本市では、平成3年頃より、防災上有効であると言われる合併処理浄化槽と農業集落単位でできる農業集落排水処理施設、そして下水道の3形態の整備により推進することといたしました。平成7年度からは、集落単位で合併処理浄化槽を設置する面的整備事業にも着手し、生活排水の対策を推進してまいりました。その結果、令和4年度末の汚水処理人口普及率は、99.5%に達し、15.2%の方が浄化槽を利用されているという状況でございます。
 一方、下水道事業は、市街化区域や市街化区域に隣接する集落を中心に整備を進め、平成13年度までに下水道人口普及率50%に達し、その後、若干整備の速度が緩まるものの、平成20年度には64.9%まで達成しました。
 市街化区域など、人口が密集する費用対効果の高い区域から整備を進めてまいりましたが、このときには起債残高が200億円以上、一般会計からの繰入金も毎年約10億円となっていたこと、また多くの集落で合併処理浄化槽整備が進んでいたことなどから、新たに整備区域を広げず、コミュニティープラントと言われる集中合併処理浄化槽区域の下水道への切替え事業を優先的に取り組むこととして、現在に至っております。
 2点目の浄化槽と下水道整備についての考え方ですが、人口密度については、県単位としては全国15位でありますが、市単位としては、全国で374位に位置しており、上位でなく中位になります。滋賀県では、国土交通省、農林水産省、環境省が策定したマニュアルに基づき、平成10年に滋賀県汚水処理施設整備構想を策定し、下水道、農業集落排水処理施設、合併処理浄化槽等の汚水処理施設の効率的な整備と効率的な運営管理を目指してきました。結果、都道府県別の令和4年度末での汚水処理人口普及率は、全国で2番目に高い値となっているところでございます。下水道の整備については、多額の費用が必要となることから、これまでどおり、市街地から離れた集落では、農業集落排水処理施設と合併処理浄化槽での整備が合理的であると考えております。
○議長(辻正隆君) 回答漏れはございませんか。
 質問はございませんか。
 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) ありがとうございました。
 それでは、再問に入らさせていただきます。
 公共下水道ではなく、浄化槽を設置するメリットとして、初問でも触れました、環境によいっていうことを耳にした覚えがあるのですが、どういった点で環境によいのか、いま一度お聞かせください。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 中西水道事業所長。
◎水道事業所長(中西貞夫君) 南議員の再問にお答えいたします。
 浄化槽が下水道や農業集落排水施設に比べ環境によいという意味ではなく、雑排水などが未処理のまま周辺の水路へ流され、河川、琵琶湖の水質が悪化するのを防止するという意味で、浄化槽の設置にすることによって水質浄化が行えるからだと考えております。
○議長(辻正隆君) 質問はございますか。
 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) 分かりました。漠然と浄化槽は環境によいというイメージだけ持っていたのですが、汚水の処理能力という意味合いというより、公共下水道のみの普及を待つだけでなく、同時並行で浄化槽の普及を進めたほうが汚水全体の処理が進むという点での環境によいという意味であったということを理解いたしました。
 続いて、初問でもまた触れたところなのですが、浄化槽のメリットとして、災害に強いと言われているのですが、具体的にはどういう点で強いのでしょうか、お聞かせください。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 中西水道事業所長。
◎水道事業所長(中西貞夫君) 南議員の再問にお答えいたします。
 浄化槽は、FRPと呼ばれる強化プラスチックで頑丈にできております。また、ブロア以外の機械類も少ないということで、液状化など地質の影響を受けて沈下や浮上などのことがあっても、本体そのものが壊れるリスクがなく、被災しても復旧が早いと言われております。
 また、下水道は、広範囲に埋設されており、被災状況によっては復旧に数か月もかかることがありますが、浄化槽は各家庭ごとに整備され、災害によるリスクが分散されているから、その比較として言われていると考えております。
○議長(辻正隆君) 質問はございますか。
 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) 分かりました。ありがとうございます。
 基本的な質問でしたけれども、浄化槽を普及させるメリットについて再確認するために、以上2つの再問をさせていただきました。浄化槽を進めていくという意味合いっていうのが、やはりあったのではないかなというのをまた改めて思いました。
 次の再問に入らさせていただきます。
 同じく国の資料によりますと、回答にもありましたように、令和4年度末で本市の汚水処理人口普及率、これは汚水が出た中で、どれだけ全体で処理する人がいるのかということなんですが、これが99.5%となっております。だから、0.5%が処理せずにそのまま流されている人口がいるということです。汚水処理をしている人口の内訳は、下水道が83.6%で、浄化槽が15.2%となっていて、この2つを差し引いた残り0.7%の処理している人の中で農業集落排水とコミュニティープラントによる処理人口が本市にはあるということです。
 本市における人口割合で見た汚水処理の比率、特に下水道、浄化槽の比率なんですが、このような本市の比率は、全国的に見て標準的なものと言っていいのでしょうか、お答えください。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 中西水道事業所長。
◎水道事業所長(中西貞夫君) 南議員の再問にお答えいたします。
 環境省の令和4年度末の都市規模別汚水処理人口普及率の資料によりますと、人口規模が5から10万人規模の自治体の比率が記載されております。その資料では、浄化槽が16.0%、下水道が68.5%となっており、本市と比較すると、浄化槽での整備されている比率はほぼ同率で、下水道は15.1%高くなっております。このことから、本市の人口規模と同程度の全国の他市町よりは下水道の整備は進んでいると言えると考えております。
○議長(辻正隆君) 質問ございますか。
 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) 分かりました。今のお答え、浄化槽、下水道についての比率で、同規模の人口の自治体と比較すると、浄化槽も平均的な普及率だし、下水道についても、むしろやや高い普及率だったということが分かりました。
 それでは、次の再問に入らさせていただきます。
 公共下水道の利用者と合併処理浄化槽の利用者とでは、設置や利用するまでの初期投資の費用、年間の使用料や維持管理費用など、かかる費用の面で差がございます。同じ市内における社会的なインフラという観点でいいますと、両者の差は少ないほうが望ましいと考えるのですが、この点に関してはどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 澤井市民部長。
◎市民部長(澤井保君) 南議員の再問にお答えをいたします。
 個別の合併処理浄化槽は、公共下水道にはない本体設置や保守点検及び電気代等が発生するため、個人負担額は下水道に比べまして全体的に高くなるという傾向がございます。そのため、一定の要件を満たしている場合、個別の合併処理浄化槽の設置や維持管理に係る費用の一部を補助させていただいているところでございます。
○議長(辻正隆君) 質問ございますか。
 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) 分かりました。ありがとうございます。
 ただ、いろいろ合併処理浄化槽あるいは公共下水、農業集落排水とかコミュニティープラント、それぞれの形態で、またあるいは世帯の人口でもいろいろ、単純な比較はできないというのは承知しておりますが、なかなか平準化するのは難しいなというのは理解しております。
 今回、様々お聞かせいただいたのですが、今回いろいろ当局のお答えと自分でいろいろ調べたことで分かった本市の下水道あるいは汚水の処理についての特徴などを最後に述べさせてもらって、1つ目の質問を終わらせていただきたいと思います。
 なぜ下水道の整備が進んでいるところとそうでないところがあるのかっていうのは、多く聞かれることがございましたので、質問させていただいたのですが、人口普及率で見た本市の下水道普及率83.6%というのは、全国平均の81よりも高いですし、またご回答の中でもあったように、人口5万人から10万人の自治体の規模で見ても、平均が81.3%になっていて、これと比べて低くはないということが分かりました。ということで、下水道の普及が進んでいないということではないのだなということをまず理解した上で、ただいろいろ調べてみますと、市の面積がもちろん広いと下水道管を広げるのに多額の費用がかかると。他の方法を取ったほうがコストがかからないということで、実際県下で見ましても、面積が広いところの彦根市さん、長浜さん、甲賀市さん、高島さん、東近江さんなどの下水道普及率は80%ぐらいになっていまして、80%台です。県平均の90、県平均は、下水道はもう99.1%まで普及しているということなんです。それに比べると、面積が広いところは不利なので、下水道に関しては整備は進んでいないということが分かりました。本市においては、そういう感じなのですが、ただ全体の汚水処理の率は、全国で2位、滋賀県は2位ということなので、決して汚水の処理が進んでいないということではなく、滋賀県では下水道とそのほかの形態、浄化槽とか、あるいは農業集落排水、農村が多いということもあると思います。その辺でカバーして、全体として汚水を処理するという形で進めてきたのではないかなと見ております。本市の面積は、県下でも8番目で、これは広いほうで、逆に人口密度とか、住める場所の面積は6番目とか8番目で結構上位なんです。ただ、面積は広いけれども、都市型に近いとまでは言いませんが、必ずしも下水道の普及を進めるのに不利な地形ではないと、そのように思っております。
 ただ、政策的な判断で滋賀県が環境に優しい県を目指したというところもありまして、浄化槽と一緒に並行して下水道を延ばす、浄化槽を増やすというのを同時に並行することで、処理率の向上を図ってきたのではないかと思っています。それは、統計にも表れておりまして、本市は15.2%の浄化槽普及率があるのですが、滋賀県の平均で見ますと2.4%なんです。先ほどのお答えで、同じ5万人、10万人規模だと、これがまた平均16.何%になって、我が本市と同じような感じになりまして、滋賀県下では浄化槽の普及率は断トツになっているんです、本市は。そういう意味合いで、政策的に下水道の普及と浄化槽の普及に力を入れてきたんだなというのは明らかになったと私自身は思っています。
 何が言いたいかといいますと、政策的に進めてきたということで、今現在、平成に入るぐらいからこのような整備が進められてきたというようなご回答やったと思うんですが、下水道の特に合併処理浄化槽については、面的整備を行っていないところで、補助金の違い、それは条件が満たされていないということで、それ自体は妥当性がないとは言わないのですが、これだけ、15%あたりの人が浄化槽を使っている中で、料金に不満を持っている方が多いので、そのような意見を特に私、馬淵とかは下水道が普及していないので、よく聞く機会が多いです。ほかの下水道が普及していない町もそうやと思います。
 なので、料金的な差というものを今の補助金でカバーするというのは、なかなか難しいと思います、今までの経緯があるので。ただ、何らか、これからの施策の中で、このような不平等感が残っているのだなということをちょっと頭に入れた上で、これからまた施策を考えていただけるとありがたいなというのが、ちょっと中途半端な意見になりますが、要望として聞いていただきたいと思っております。
 以上で1問目の質問は終わらせていただきます。
 続いて、大問2つ目です。認知症対策についてお尋ねします。
 本市では、第9期近江八幡市総合介護計画が今年4月に策定されたところで、大きく4つの基本目標が掲げられており、相談支援体制、まちづくり、サービス基盤の整備など、多方面からの対策が立てられています。私は、その中でも基本目標2で上げられている健康づくりと介護予防の推進、高齢者の活動支援が認知症対策として大事ではないかと考えております。
 そこで、1つ目です。
 本市では、第9期近江八幡市総合介護計画の基本目標2を達成するために、具体的にはどのような施策を実施されていますか。
 2つ目です。
 運動不足の改善や生活習慣病にならないことが認知症予防やフレイル予防にも効果があると言われています。そういう意味で、市内のスポーツ施設を高齢者が気軽に利用できる環境づくりも大切であると考えます。市内のスポーツ施設で高齢者向けの運動関係の教室は多く実施されているのでしょうか。現状についてお聞かせください。
 3つ目です。
 社会参加による社会的孤立の解消や役割の補助などが認知症予防に役立つと言われています。この点に関する本市の施策として、ふれあい地域交流活動バス助成事業があります。目的として、高齢者や障害者の介護予防支援、社会参加の促進、団体の育成、活性化のために借り上げるバスの費用の一部を助成するとうたわれています。補助対象に様々な団体が例として挙げられているのですが、老人クラブは入っておりません。当局に伺ったところ、老人クラブ単体の活動としてだと使えないが、ふれあい活動の一環として老人クラブのメンバーだけに限定しない形であれば利用できるともお聞きしたのですが、このような理解でよろしかったでしょうか。
 以上、初問といたします。
○議長(辻正隆君) 当局の回答を求めます。
 長村福祉保険部長。
             〔福祉保険部長 長村周作君 登壇〕
◎福祉保険部長(長村周作君) 南議員の認知症対策についての質問にお答えします。
 まず、第9期近江八幡市総合介護計画の基本目標2の具体的な施策ですが、基本目標2では、自分の心身の状態や健康づくりへの関心が高まり、介護予防の取組が広まること、また年齢にとらわれず、生きがいや役割を持つ高齢者が増えることを目指し、健康づくりと介護予防の推進と高齢者の活動支援、生きがいづくりに取り組んでおります。
 健康づくりと介護予防の推進では、1、介護予防、日常生活支援サービス事業の取組、2、一般介護予防事業の推進、3、高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施の3つの事業に取り組んでいます。
 介護予防、日常生活支援サービス事業の取組では、国が示す基本チェックリストに該当した方や要支援1、2に該当する少し弱りが出始めている方に対し、運動機能向上のプログラムや生活行為向上プログラムに取り組める通所型サービスや訪問型サービスを実施しています。特に運動機能向上のプログラムを利用した方は、利用期間中に目標を達成し、卒業され、地域のいきいき百歳体操などで介護予防の取組を継続されています。
 一般介護予防事業の推進では、高齢になっても、いつまでも地域で元気に過ごせるようにするため、様々な状態像の高齢者が活動に参加できる居場所の整備として、いきいき百歳体操の普及啓発を実施しております。現在、市内で116か所の地域で毎週1回継続して取り組まれております。
 高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施では、専門職が地域のいきいき百歳体操の場に出向き、フレイル予防に関する啓発、また健康調査や関係機関などから早期に相談につながる仕組みを整え、フレイルリスクのある人を早期に発見し、相談、支援につなげられるよう事業を展開しております。
 高齢者の活動支援、生きがいづくりでは、1、住民主体の生活や活動の場などへの支援、2、地域活動への参加、就労支援の促進の2つに取り組んでおります。高齢者が地域で生きがいや役割を持って活躍できるよう、各種住民主体活動への支援や社会参加のための多様な場、機会づくり、情報提供などの環境づくりを展開することで、高齢者のニーズや生活機能に応じた社会参加を支援できる体制の構築に取り組み、高齢者の活躍を促進しております。
 次に、市内のスポーツ施設における高齢者向け教室の現状についてですが、本年3月に策定いたしました第3期近江八幡市スポーツ推進計画に、高齢者にとってスポーツは健康や生きがいづくりを推進するものとして重要な役割を果たすものであり、高齢者のスポーツ活動への参加の充実を図るとうたっております。高齢者向けの運動教室は、今日まで継続して行っており、一例といたしまして、シニア卓球教室やなぎなた教室、ヨガ教室などのスポーツ教室のほか、市スポーツ推進委員が出向き、ボッチャやモルックなどニュースポーツを楽しんでいただくニュースポーツ出前講座、また水郷の里マラソン大会では、60歳以上の部や3世代の部を設けるなど、65歳以上の高齢の方にも気軽に参加いただける機会の創出に取り組んでいるところです。今後も引き続き高齢者がスポーツに触れ合う教室や機会の創出に努めてまいります。
 最後に、ふれあい地域交流活動バス助成事業についてですが、この事業につきましては、大きく分けて2つの目的があります。1つ目は、高齢者や障害児者等、外出や交流の機会が得にくい方々の介護予防やひきこもり防止、社会参加を促進すること、2つ目は、地域福祉活動の推進に寄与する社会福祉団体の育成や活動を活性化するための事業に活用していただくことであり、目的を逸脱した観光や娯楽が主たる内容の場合は、この事業の対象外となります。
 補助対象団体としては、各地域で実施されているふれあいサロン、障害児者の健康保持、社会参加を促進するための活動を行う団体、その他、地域福祉活動の推進に寄与する社会福祉団体のうち、バス借り上げに係る他の補助金が交付されていない団体と定めております。
 議員ご質問のとおり、老人クラブにつきましては、補助対象団体とは定めておりませんが、地域のふれあいサロンなどには、老人クラブ会員も含め、広く地域の方々が参加しておられます。介護予防や社会的交流活動の一環として有効に活用していただければと考えておりますので、何とぞご理解くださいますようお願いいたします。
○議長(辻正隆君) 回答漏れはございませんか。
 質問はございませんか。
 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) 丁寧なご回答ありがとうございました。こうして挙げていただくと、改めて多くの取組をしていただいていることを再認識させていただきました。
 それでは、1つ目の再問に移らさせていただきます。
 eスポーツというものが高齢者の認知機能の改善やフレイル予防に効果があるという研究結果がありまして、自治体によるeスポーツへの取組を始めているところもあるようです。ここでいうeスポーツとは、大きな画面を見ながら、高齢者の方が体を動かして、その動きに合わせて画面上のゲームができる、ボーリングゲームなどができるというような、そういうような感じのものです。このようなeスポーツを高齢者のフレイルや認知症予防対策として取り入れることに対する当局のお考えを聞かせてください。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 川端福祉保険部理事。
◎福祉保険部理事(川端あゆみ君) 南議員の再問にお答えします。
 フレイルや認知症に対する予防対策は、今後ますます重要となってくると認識をしております。市として取組を進めるに当たっては、一定のエビデンス等も研究した上で推進してまいりたいと存じますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(辻正隆君) 質問はありますか。
 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) ありがとうございます。
 確かに、今エビデンスというお話もありましたので、今後はいろいろ調査をしていただいて、大きめなディスプレーとゲームソフトと機械を設置するだけですぐできる感じなので、お金もかからないし、大きな場所も要らずに、地域のコミセンとかにも導入しやすいなというふうに感じておりますので、エビデンスのところあたり、調査していただいて、有効性があるなら、ぜひ検討していただけたらなと思っております。
 次の再問です。
 回答の中で、生きがいづくりとしての高齢者の社会参加への支援、スポーツに触れ合う機会や場所の創出などに様々取り組まれていることを述べていただきました。高齢者向けの運動教室や講座などを今まで以上に増やしてもらったり、先ほどのeスポーツの取組を進めるなど、行政側から各所に働きかけていただけるとよいかと考えるのですが、その中でも施設の管理運営を独自で行うことになっている指定管理者に対して、そのような働きかけができるのかどうかということをお答えいただきたいです。お願いします。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 太田教育部長。
◎教育部長(太田明文君) 南議員の再問にお答えをさせていただきます。
 高齢者向けのスポーツ教室につきましては、従来から本市では多くの教室を開催していると思っているところでございます。しかしながら、議員も申されていますとおり、さらに高齢者の皆様、また子どもたちにも気軽に参加できる機会の創出に努めてまいりたいと考えております。
 また、健康ふれあい公園や駅南総合スポーツ施設などの指定管理施設においても、事業者の自主事業として高齢者向けの事業のさらなる充実をするよう働きかけをしてまいりたいと存じます。
 そして、eスポーツにつきましては、ただいま福祉保険部の回答にもございましたとおり、今後研究を重ねてまいりたいと存じます。
○議長(辻正隆君) 質問はございますか。
 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) ありがとうございます。
 基本的な質問であったかと思いますが、改善点や新たなアイデアが当局側にあったときに、どの程度の働きかけや連携を指定管理者に対してできるのかということで疑問があったので、質問させていただきました。よろしくお願いいたします。
 それでは、次の再問です。
 ふれあい地域交流活動バス助成事業について再問いたします。
 回答の中では、というか要綱でも、老人クラブはこの助成事業を利用することはできないということが分かっていますし、ふれあいサロンなどの事業やその他の対象団体に参加することで、全ての高齢者がバス助成の恩恵にあずかれるという趣旨の回答かなと理解させていただきました。
 しかしながら、高齢者の介護予防支援や社会参加の促進などの目的を進めるとしたら、老人クラブという数も大きくて、大きな団体を対象団体に含めたほうがより効果的ではないかなと思います。恐らく、今までのような遊興を中心としたバスの利用方法への補助が適切ではないという考えや、あるいはそのような政策判断が背後にはあるのではないかなと推測しています。この判断自体はおかしいとは思っておりませんが、さきの三上議員の質問でも触れられていましたように、令和6年度に新たに始まった市老人クラブの活動助成事業にも同じような考え方があるように感じていまして、助成をもらうには事業活動計画とその報告が必要なのは当然なのですが、求める要件が少し厳しいといいますか、事業計画の要件としてあまりに地域のボランティア活動、研修、視察といった、言い方があれですけど、硬い目的ばっかりを求めますと、老人クラブの活動の推進というのにつながりにくいのではないかなと感じています。老人クラブ活動助成、今回再問しているふれあいバス助成に限らず、このような助成事業をやっていく上では、高齢者の社会活動の参加、地域の絆の強化を促進したいという事業の目的と、その助成をするのにどの程度の要件を求めるかのバランスを取ることが非常に大事ではないかと考えています。
 今回のふれあい地域交流活動バス助成事業では、要件の中で、目的を逸脱した観光、余興、その他娯楽が主たる内容となるのは駄目ですとはっきりうたわれていますので、老人クラブを対象団体に加えたとしても、申請時に審査もできますし、それ以上に今までとはまた違った意欲的な活動、事業をする老人クラブが出てくることにもつながって、それこそ当局の考える助成事業にかなった動きが出てくるのではないかと考えます。
 以上、述べてきたような理由で、老人クラブをふれあいバス助成事業の対象に含めてもよいのではないかなと思うのですが、当局はどのようにお考えになるでしょうか。大きく認知症対策と捉えて、老人クラブの活動が活発化すれば、そのような対策になると考えて、ここで再問させていただきます。
○議長(辻正隆君) 回答を求めます。
 長村福祉保険部長。
◎福祉保険部長(長村周作君) 南議員の再問についてお答えします。
 初問でもお答えしましたとおり、ふれあい地域交流活動バス助成事業は、介護予防やひきこもり防止、社会参加を促進することを主たる目的としておりますが、あくまでも外出や交流の機会が得にくい高齢者や障害児者などの方々を想定しております。対象団体につきましても、外出や交流の機会が得にくい方々を支援されている団体が研修や視察などを実施される場合に活用していただけると考えております。外出や交流は、介護予防などの観点からも、市民の皆様に積極的に行っていただきたいところではございますが、この事業に関しましては、老人クラブの方だけではなく、外出や交流の機会を得ることが難しい方々により多く使っていただきたいと考えております。そのためには、会員、非会員の区別のある老人クラブを対象として含めることは考えておらず、地域のふれあいサロンという形でご活用いただくことがより使いやすく、事業の趣旨に合致しているものと考えます。老人クラブの活動の活発化、老人クラブ会員の認知症を含めた介護予防などにつきましては、老人クラブ活動補助金の中で活動助成事業、健康づくり事業などの幾つかのメニューを設けておりますので、ご活用いただきますよう、よろしくお願いいたします。
○議長(辻正隆君) 南祐輔君。
◆11番(南祐輔君) 承知いたしました。
 確かに、ほかの補助金もあるというところで、なかなか目的の違いというところもあるというご説明をお聞きいたしました。今回の質問、今後高齢化社会が続いていく中で、認知症の方の人数も増加し続けておりますが、なってしまった後の対策ももちろん大事ですけれども、できればならずに済んだほうが一番よいかなとは皆さんも思っておられると思います。その対策として、高齢者の方の社会参加やスポーツに触れ合う機会を増やすことが大事なのではないかという観点での質問をさせていただきました。
 当局におかれましては、引き続いての取組と、また新しい先進事例の研究等も進めていただければ幸いです。
 以上で全ての個人質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(辻正隆君) 以上で南祐輔君の個人質問を終わります。
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