録画中継

平成28年第4回(12月)近江八幡市議会定例会
12月7日(水) 個人質問
竹尾 耕児 議員
(1)これからの保育行政について
   ①桐原学区の認定こども園の設置運営方針について
◆1番(竹尾耕児 君) 皆様こんにちは。チームはちまんの竹尾耕児です。
 私は、このたび一括方式にて質問をさせていただきます。1点に絞ってでの質問でございますので、またこれからの保育行政という内容でございまして、先ほどの議員の質問の中にも同じような質問があったかと思いますが、答弁あるいは私の質問が重複する部分があることもございますが、この点につきましてはご容赦いただきたく思います。
 まず、私の質問に入ります前に、少し私の立場を鮮明にしたいと考えております。
 午前中、保育行政についての議論があったかと思いますが、私は、議員24名、これは24名いるということは24通りの個性、考え方あるいは政治的信念のもと活動をされていることと思いますが、しかし近江八幡市行政をともに発展させていただきたいという思いについては、これは24人が意思統一しているものだと、このように確信をしております。それは教育につきましても、あるいは環境につきましても、都市整備、産業につきましても同じことが言えるものだと思っております。ここで私が質問いたしますこれからの保育行政について、1点、市長を初めとする市当局の皆様と私ども議会が共通の目的を持つ必要があると、このように考えております。
 その共通の目的とは何か。それは、就学前教育の充実とこれからの保育行政の強化、この点については議員あるいは市長、また市民の皆様一致して考えていかなければならないものだと考えております。公立が丸で民間が悪い、あるいは逆に民間がよくて公立はだめだというような対立軸を持ち出して二元論的に議論をしているようでは、これは議員と市当局の間だけでなく保護者の間、あるいは民間、公立の保育所、幼稚園、こども園に深刻な溝を生みかねないと、このようにも考えております。
 民間の活力というものを参入する、近江八幡市には古くから民間で頑張ってこられてきた民間の園所があります。また、無認可の時代から、保育行政を支えようと、保護者の方を支えようとしてきた保育事業者の方もおられます。この力というものは決して無視してはいけないものだと考えております。
 その上で、今後、公立の園所が担うべき、果たすべき役割とは何か、このことを私はこの質問にて改めて市の姿勢をお尋ねしたいと、このように考えて質問をさせていただきます。そのために、桐原学区の2園民営化ということにつきまして、それを足がかりに、市当局のお考え、今後の方針、保育行政のあり方を聞いていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 私は、先ほども申しましたとおり、民間活力の活用というものを全て否定するわけではありませんし、今までも歴史的にも頼ってきた部分というものはありますし、今後とも公、民が発展していく、ともに──我が母校であります八幡中学校の体育館に掲げられておりますが──切磋琢磨という文字が当てはまるような保育行政のあり方というのが望ましいのではないかと、このように考えておりますが、しかし桐原学区に新設される予定であります認定こども園は2園とも民間という方針が出され、今現在、計画が進められていることかと思います。
 私は、2民よりも、1公1民も十分あったのではないか。1つは公立で、1つは、桐原東はこれまで保育施設がありませんでしたので、桐原東校区には民間という考えもあったのではないかと思います。
 やはり公設公営による保育行政というものがこの近江八幡市の保育のベース、基礎となるべきだと考えておりますが、中には、今まで近江八幡市が大切にしてこられた子育て、親育ての観点でありますとか、また滋賀県内でも先駆的に取り組まれております発達障害をお持ちのお子さんへの早期的な支援、対応について、民間に移行した場合、これが本当にできるのかという、今まで大事にしてこられたものが薄らいでしまうのではないかという不安もありますが、ここで一度改めて市当局の皆様にお尋ねしたい。
 桐原学区の認定こども園は、このまま2園民間の方針でいかれるのでしょうか、お伺いいたします。
○副議長(北川誠次 君) 当局の回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) それでは、竹尾議員の保育行政につきましてのご質問にお答えをいたしたいと存じます。
 桐原学区の認定こども園2園整備事業につきましては、これはご存じのように9月議会でも北川議員にお答えしたとおりでございまして、民設民営方式によりまして、桐原及び桐原東小学校の周辺で整備運営するよう、事業者募集を10月に行いまして、そして選定委員会におけます審査の結果、桐原東小学校区の設置運営法人は株式会社京進に決定をいたしたところであります。
 なお、桐原小学校区の認定こども園につきましては、1回目の募集公告において応募がなかったために、11月に再公募を行いまして、現在審査選定中でありまして、1月上旬には法人を決定する見込みでございます。
 今後は、これまでの幼稚園教育の取り組み成果を継承しつつ、保護者及び地域の信頼を得ながら、特色ある園づくりにつながるよう、また公立幼稚園から円滑に移行できるよう、地域、関係機関及び事業者との協議を進めてまいりたいと思っております。
 なお、議員が言われましたように、公立保育園の保育行政がベース、これは全ては否定はしませんけれども、民間も、先ほどの質問者に申し上げておりましたように、かなり公立と違ったまた別の特色を出されておりまして、一概に民間は保育機能が低いかといえばそうではないというふうに思っております。それなりの歴史、伝統を持っておみえでございます。
 もう一点は、言われたことは、やはり民間も公立と同じように本市の保育行政の一翼を担っていただくわけでありますから、今まで以上に行政と公民の保育所との連携というものをきっちりと深める必要があろうというふうに思っております。特に障害児保育というものにつきましては、これは多くの部分で公立がやらなきゃならない部分を占めてると、このような認識をしているところでございまして、ひとつぜひご理解をいただきたいと思っております。
○副議長(北川誠次 君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございました。
 民間の特色も伸ばせるというようなご答弁をいただきましたが、また公立は公立としての役割を感じていくと。今のご答弁の中で、民間のこども園が桐原学区に設置された場合、公立の幼稚園から円滑に移行できるようにと、このような旨の答弁があったと思いますが、歴史、伝統のあります桐原幼稚園につきましては廃園というお考えでよろしかったでしょうか、お伺いいたします。
○副議長(北川誠次 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉子ども部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 現在の桐原幼稚園につきましては、桐原東、桐原両認定こども園が設置をさせていただきました後には廃園という形になります。
○副議長(北川誠次 君) 質問はありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) 桐原幼稚園にはこれまで長らく桐原学区の就学前教育を牽引してこられたことや、またあるいは桐原幼稚園を巣立っていった多くの子どもさんがおられることから、私の心情といたしましては非常に寂しさを感じております。
 一方で、桐原学区にはもう一つ、これは桐原保育所が、これもまた歴史と伝統のある、また異年齢交流など独自の特色のある保育行政を展開してこられた園がありますが、桐原保育所につきましては、今後の運用、活用、今現在の桐原保育所に対する保護者の方のニーズや、また近江八幡市全体を見渡したときの待機児童の課題などから、桐原保育所につきまして運営やあるいは今後の活用につきましてお考えがありましたらご答弁いただきたいと思います。
○副議長(北川誠次 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉子ども部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 桐原保育所につきましては、現在、桐原、桐原東こども園の長時部の予定定員が、90名、90名で合計180名を予定をさせていただいております。桐原学区におけます保育ニーズのほうが非常に、市内全体もそうなんですが、非常に高いということもございまして、現時点の状況から、現在の桐原保育所、現在利用定員が140名ではございますが、即時廃止することは困難であるというふうに考えております。
○副議長(北川誠次 君) 質問はありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 保育ニーズを注視しながら今後の桐原保育所の活用については考えていただけるという答弁であったかと思いますが、私、先ほど冒頭の中で、2民ではなく1公1民もありだというふうに私は考えておりました。しかし、今の答弁をお伺いする中で、桐原学区には1公2民、1公立2民間と、まだこの公立のあり方につきましては少し議論検討が必要かと思いますが、こうした可能性が示唆されたことというのは非常に桐原学区あるいは保育行政に携わる人々にとっては大きな可能性が示唆されたのではないでしょうか。私は、このように公立と民間、この公と民のバランスを保っていくということがこれからは大切になってくるのではないかと考えております。
 これは近江八幡市の話ではありませんが、他府県の市町では、民間の保育施設に預けておられて、先ほど市長も答弁の中でおっしゃっておりましたが、障害を有するお子さんの対応ができない、あるいは外国籍で言葉にハンディキャップがあるお子さんへの対応が困難である、あるいは残念なことに発達障害の対応について人員的な配置が困難であることを理由に入園を拒否されたりでありますとか、また途中退園を余儀なくされたという保護者の方が実際におられ、新たな社会問題としてこれは私どもも考えていかなければならないことかと思います。しかし、公立の場合、障害を有している、あるいは障害の有無を問わず、また外国籍であろうがなかろうが、発達障害があろうがなかろうが、どんな子どもでも、おはよう、よく来たねと、こんな声かけをしていただけるような、いわゆる保育のセーフティーネットとしての公立のあり方というものには今後大きな可能性が示唆され、議論される必要があるのではないかと、このように考えております。
 しかし、桐原だけでなく岡山幼稚園も今後民間の認定こども園に移行されていくということもありまして、私の中には、このまま近江八幡市のあらゆる公立の園所が全て民間に移行してしまうのではないかというような漠然とした不安を感じているわけでありますが、今後、近江八幡市の公立の園所が全て民間に移行するというようなお考えあるいは検討はされているのかどうか、この議場にてお伺いいたします。
○副議長(北川誠次 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉子ども部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) さきの井上議員にもお答えをさせていただきましたが、本市の就学前施設全てを民間に移行するという考えは持っておりません。
 これからも、就学前施設のあり方を考える上では、少子化の進行、幼稚園就園率の減少、保育ニーズの高まりなどによりまして、柔軟かつ的確に対応できる認定こども園を普及促進することということが必要であるとは考えております。就労の有無にかかわらず施設を利用できるなど、保護者ニーズに適正に対応できる、子どもの健やかな育ちにつながるものというふうに考えております。
○副議長(北川誠次 君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 公立のみが豊かになり、あるいは民間が圧迫される、このような保育行政はあってはならないことでありますし、また逆に民間のみが豊かになり、公立が全てなくなってしまうというようなことは、これはまた市が担うべき保育行政の責任放棄につながるかと思いますので、公立と民間、このバランスを保っていくということ、また国の流れあるいは保護者のニーズの高まりからこども園が必要になってくるということは、これは私もひしひしと感じておる部分でありますが、民間、公立ともに発展し合えるような、そんな保育行政を望むわけであります。
 そこで、私は新たな疑問にぶつかるわけであります。桐原の幼稚園が廃園になる、あるいは岡山の幼稚園が民間に移行される、そのときに、今現在働いておられる臨時の職員の先生方、また正規の職員の先生方、その先生方は今現在の勤めておられる勤め先を失うわけになるわけであります。夢を持って近江八幡市でご活躍されている、子どもたちとかかわりたい、子どもたちが好きだと、この気持ちで保育行政あるいは就学前教育に従事されている先生方の仕事が奪われてしまうようなことはあってはならないと考えておるのでありますが、桐原幼稚園あるいは岡山幼稚園などに勤めておられる職員さんの今後の活用について、お考えがあればお聞かせください。
○副議長(北川誠次 君) 鳥居福祉子ども部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 現在、今後民間のこども園に移行する現場に勤めておられる職員ですが、正規職員であります市職員につきましては基本的には引き揚げ、ほかの幼稚園、保育所、認定こども園での勤務という形になります。
 ただし、設置運営法人のほうからも、保育者の顔が全て変わるということは保護者や子どもにとっても不安材料であり、引き続き民間こども園で勤務いただける方は雇用したいというご意向も聞き及んでいるところでございます。勤務条件等、本人の意向次第ではございますが、そのまま民間こども園で臨時等の方については勤務される方もあろうかというふうに考えております。
○副議長(北川誠次 君) 質問はありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 基本的には引き揚げで、また公立の園所で頑張っていただけるということでございますが、少し臨時の職員さん、また正規の職員の先生方と少し分けて考えていきたいのですが、臨時の職員の先生方にはしっかりと、もちろん個人の意向、意思というものが反映されるべきではありますが、民間へのスムーズな移行もぜひ市を挙げてサポートしていただきたいと、このように考えております。また、正規の職員さんにつきましては、他の公立の幼稚園、保育所、こども園に戻っていただき、そこでご活躍していただきたいと、このように考えておりますが、一度、多岐にわたりましたんで、済いません、私の中の整理も兼ねまして少しお話をさせていただきます。
 1つは、桐原の認定こども園はこのまま2園民間の方針で進むということ、そして桐原幼稚園については廃園、桐原保育所につきましては保育ニーズの動向を見ながら活用の方策を模索していくということ、これが明らかになりました。また、引き揚げが発生した職員さんにつきましては、民間で働きたいと思われる方は保育行政でサポートしていく、そして他の現場に移られる方がおられると、正規についてはそのような理解をしました。
 そこで、公立の園所に人員が引き揚げで正規の職員さんがふえた場合、今後、民間と公立ともに発展していくためには、私は公立の役割を改めて明確にしていく必要があると思うのです。私は、先ほど申しました保育のセーフティーネットづくりというものとしての公立のあり方が望ましいと思うのですが、今後、公立の園所に期待されている思いに応える新しい施策があるのでありましたらお示しいただきたいと思います。
○副議長(北川誠次 君) 鳥居福祉子ども部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 新しい施策というわけではございませんが、この新制度が制定されて以降、行政の役割といたしまして、本市全体の就学前教育の質の向上という部分が行政に求められている役割でございます。この役割を、今回引き揚げた職員も含め、公立の体制が充実できる中で、本市の就学前教育、保育の質の向上に指導、支援、助言も含め役立たせていただきたいというふうに考えております。
○副議長(北川誠次 君) 質問はありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 公立の人員が豊かにもし配置されることになるとするならば、先ほど市長が申しておられました障害児に係る保育でありますとか外国籍のお子さんにかかわる保育のあり方、また家庭支援が必要な家庭についての保育のあり方等々、たくさんのことが検討されることかと思います。現在、学区ごとの一体整備が進む中、教育、子育てがしやすい環境づくりというものもあわせて整備されていかなければなりません。子育てするなら近江八幡と、その言葉を体現するためにも、公の園所の持つ力を発揮できるよう、公の園所の存続、またバージョンアップを念頭に置き、公、民ともに発展できる保育行政のあり方を検討していただきますようお願い申し上げ、私の個人質問を閉じさせていただきます。
○副議長(北川誠次 君) 以上で竹尾耕児君の個人質問を終わります。
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