録画中継

平成29年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
6月14日(水) 個人質問
重田 剛 議員
(1)北里幼稚園耐震工事及び待機児童について
   ①北里幼稚園の耐震工事の進捗状況と今後の予定について
   ②待機児童の状況及び入所判定の基準について
(2)市の財政について
   ①平成28年度決算(一般会計)の速報値について
(3)部活動指導員について
   ①部活動指導員の制度化について
(4)市庁舎整備について
   ①庁舎整備の取組みの経過について
   ②市のコンセプトについて
◆2番(重田剛 君) 皆さん、おはようございます。
 ちょっと動議があって、私の心に動揺が働いたんですけど、出番を待ってたんですけどなかなか出番が来なくて、やっと質問の場に立たせていただきました。
 おはようございます。子どもたちの未来へつなぐ政翔会の重田剛でございます。皆さん、あれっと思われた方も、感じられておられると思うんですが、実はこの春の会派編成で旧の新世会と翔政会が一緒になりまして総勢11名ということで、名前も新たに政翔会となってスタートいたしました。そのトップを切って本日質問に立たせていただきます。
 先週梅雨入りしたわけなんですが、雨に映えるアジサイの花も美しく、鮮やかな季節となりましたと言いたかったんですけど、ずっと梅雨入りしてからお天気が続いて、私の気分みたいに毎日爽快なお天気が続いておりますが、まるで梅雨に思えないぐらいいいお天気が続いております。
 そんな中で、今議会トップバッターということで大変気持ちよくこの場に立たせていただきました。どうかよろしくお願いいたします。
 最近、サッカーや卓球なんかでスーパー中学生と言われる中学生が大活躍していますが、何といっても将棋の最年少プロ棋士、中学3年生の藤井聡太4段はすごいですね。まだ14歳です。今25連勝中ということで、どこまで記録を伸ばすのか楽しみでございます。また一方、市内の中学3年生は、5月末から先週まで2泊3日で東京方面に修学旅行に行きました。友情を深めて一生の思い出をつくってくれたものと思います。
 それでは、質問に入りますが、トップバッターということで、後に弾みがつくように元気に質問をしたいと思いますので、どうぞ皆さんの応援のほどよろしくお願いしたいと思います。皆さん、よろしくお願いします。
 このたび私は北里幼稚園の耐震工事及び待機児童について、市の財政について、部活動指導員について、市庁舎整備について、以上4点について、発言通告に基づき、分割方式で質問させていただきます。どうかよろしくお願いいたします。
 まず初めに、北里幼稚園の耐震工事及び待機児童についてお伺いいたします。
 お伺いしたいことは4点ございます。結論からいいますと、北里幼稚園の耐震工事の進捗状況について、市内保育園の待機児童の人数について、地域や年齢によって偏りはあるのか、入所判定の基準はどのようになっているのかであります。
 まず1点目は、耐震改修工事で北里小学校の一部を仮園舎に使用している北里幼稚園の園児たちの大切な園舎の耐震工事の進捗状況と今後の予定をお聞かせください。
 次に、市内保育園の待機児童についてお伺いいたします。
 ことしも多くの新入園児が保育園や認定こども園に通われ、早いもので2カ月が過ぎました。少しずつ園での生活にもなれ、友達もできて毎日楽しく元気に過ごしておられることと思います。一方で、入所希望はされたのですが、保育園に入れずにご家庭で子どもさんを見ておられる保護者の方々がおられることも事実です。
 政府は、2018年度、19年度の2年間で22万人分の保育の受け皿を整備する予算を確保し、遅くとも2020年度までの3年間で待機児童をゼロにする目標を掲げました。当市においても小規模保育所の増設や桐原学区や岡山学区に認定こども園の計画など、待機児童の解消に向けてご努力されていることは承知いたしております。しかし、待機児童の解消には至っておりません。
 そこで質問です。
 この春、保育園に申し込んだが入れなかった、いわゆる待機児童は市内で何人おられますか。また、それは地域や年齢によって偏りはありますか。また、入所判定の基準はどのようになっていますか。お尋ねいたします。
 以上、この項目の初問とします。
 お尋ねしました4点についてご回答をよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 福祉子ども部久郷理事。
             〔福祉子ども部理事 久郷浩之君 登壇〕
◎福祉子ども部理事(久郷浩之 君) 皆さん、おはようございます。
 重田議員の北里幼稚園耐震工事及び待機児童についてのご質問にお答えします。
 1点目の北里幼稚園の耐震工事につきましては、子どもたちの安全・安心のため、園児、保護者及び地域の皆様にご理解、ご協力を賜り、8月10日までを工期として工事を行っております。
 進捗状況につきましては、耐震性を確保するための基礎の補強及び外壁、内壁、天井の鉄骨の補強ブレース等の設置を既に終え、鉄骨の現地検査及び工場検査も完了しております。これにより、耐震性があると認められる基準Is値0.7を満たし、診断結果の所見にある補強計画時に注意すべき課題の解決が図れます。
 また、今後の予定につきましては、工事施工のために取り外した天井、壁、床を復旧、アルミサッシの取りつけなどの作業終了後、各所の補修、仕上げを行い、7月末には完了検査を受けられるように工事を進めております。
 全ての工事完了後は、保護者等にもご協力をいただき、引っ越し作業を行い、2学期からは耐震補強工事を終えた園舎での保育を再開する予定となっております。
 2点目の待機児童の状況につきましては、本市の4月1日現在の待機児童数につきましては71名となっております。
 昨年4月1日現在の待機児童数56名に対して増加しておりますが、これは、厚生労働省が保護者が育児休業中でも保育所に入れれば復職する意思があるというケースを待機児童に含めるとした新しい基準を適用したことなどが影響しています。
 また、年齢による待機児童と受け入れ可能なあき枠とのミスマッチや入所希望が1園だけの方が約4割、同じく2園だけ希望されている方が2割おられ、その方々が他の園を希望することにより入園が可能となる場合があることもご理解いただきたいと思います。
 地域や年齢による偏りについては、人口流入の多い地域である桐原、金田及び安土地域が多く、待機児童の年齢内訳はゼロ歳児が4名、1歳児が36名、2歳児が17名、3歳児が14名となっており、4歳、5歳児には待機児童はありません。
 次に、入所判定の基準についてご説明をさせていただきます。
 保育所等の入所選考に当たっては、就労、妊娠、出産、疾病などの保育が必要な状況による基準指数と育児休業復帰、兄弟姉妹が在園しているなどの利用調整指数の合計による公平、公正な入所審査を行っており、指数の高い、より保育の必要な方から入所を決定しております。
 この入所選考の基準につきましては、入園、入所募集案内に掲載しており、窓口等での入園、入所相談時に説明するなど丁寧な対応に心がけておりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) 今、ご丁寧に答えていただきましてありがとうございます。
 今言われたように、昨年が56名でことしが71名と、待機児童の数が、若干ふえてるんですけど、以前子ども・子育て会議に参加させてもらってるときに、市内の保育は中学校区で考えていくという結論でございました。待機児童の解消に一生懸命取り組んでいただいているのですけど、政府が言っているように、2年間で本当に市内の待機児童は解消される予定でございますか。もしおわかりでしたらお答えいただきたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 福祉子ども部久郷理事。
◎福祉子ども部理事(久郷浩之 君) 重田議員の再問にお答えをさせていただきます。
 本市の待機児童の解消の計画につきましては、平成31年4月に開園予定の認定こども園3園の整備を計画的に進めることが大きな解消策であると考えております。ただ、現在も待機児童がある現状におきましては、特に1歳、2歳児の待機児童が多いことから、小規模保育事業所の整備や既存の施設の改修による受け入れ枠の拡充により対応してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) 一生懸命取り組んでくださっているのは私もよくわかっておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 北里幼稚園の耐震の件なんですけど、何回か園舎に寄せていただきました。つい最近も1週間ほど前に寄せていただいたんですけど、耐震の関係で大きなブレースを入れるので、子どもたち大丈夫かなとちょっと心配してたんですけど、むき出しではなく上手に壁の中に取り込んでくださっておりまして、あれならうまく利用できるなと思ってました。なかなか上手に仕事しててくれはるなと思って感心してました。
 ブレースの工事のほうは終わってまして、もうあとは張り屋さんが一生懸命内装の壁をはりつけていくだけやということやったんで、暑いですけど頑張ってくださいというような話をしながら帰ってきたんですけど、その後、小学校のほうに行って、子どもたちや、また園長先生などとお話ししてたんですけど、やっぱり工事を何とか順調に進めていただいて、夏休み中の予定している引っ越し作業を頑張りたいと言ってましたし、保護者の方も土曜日に引っ越ししてくれはったら私たちも手伝えるのにというようなお父さんからの強い声もあったということで、大変ありがたいことでございました。
 福祉の部門だけでもなく、日岡先生にもお願いですけど、教育委員会からも、また引っ越しの応援に行ったってあげてほしいと思います。よろしくお願いいたします。
 保育所、待機児童、大変問題になってるんですけど、保育所もきょう言ってあしたできるもんじゃありませんから、入所判定を厳密にしていただいて、保育の必要性の高い子どもを優先して入所できるようにお願いしたいと思います。
 また、就学前の施設として役割を考えると、小学校へのつなぎや地域の形成など、できるだけ地元の保育園に通えることや兄弟姉妹は同じ保育園に通えるようにご配慮をしていただけると幸いです。これは要望としておきます。
 次に、市の財政についてお伺いいたします。
 本年、平成29年度一般会計予算340億7,000万円でスタートしました。今議会で2億7,162万1,000円補正で追加し、総額343億4,162万1,000円となり、過去最高の予算規模となっております。
 平成28年度会計について5月31日に出納整理期限を迎え、現在、財政当局におかれましては、地方財政状況調査、いわゆる決算統計という決算分析を実施されていることと存じますが、一般会計の平成28年度決算における歳入歳出額、実質収支、基金残高、市債残高などを速報値として、まずお聞かせください。
 以上、この項目の初問とします。ご回答よろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 総務部益田部長。
             〔総務部長 益田卓弥君 登壇〕
◎総務部長(益田卓弥 君) 皆さん、おはようございます。
 重田議員のご質問の回答の前に一言おわびを申し上げます。
 冒頭、提案説明時に市長からもございましたが、過日の差し押さえ事案における事務の不適切処理につきましては、関係者の方々や市民の皆様に対し多大なご迷惑とご心配をおかけいたしました。行政の信用、信頼を損なうこととなりましたこと、所管する総務部として改めておわびを申し上げます。申しわけございませんでした。
 今後、このような事案が起きないようにチェック体制の強化、事務の適正化を徹底するよう指示したところでございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 それでは、重田議員の平成28年度の決算見込みに係るご質問にお答えをいたします。
 平成28年度の決算につきましては、地方自治法第235条の5に基づき、5月31日に出納の閉鎖を行い、現在はその決算内容の整理や分析などを進めているところであり、9月の市議会定例会で決算認定議案とともに報告をさせていただく予定としております。
 さて、平成28年度決算の状況ですが、一般会計の決算につきましては、平成27年度からの繰越明許費を含め、歳入が359億4,813万7,000円、歳出が350億753万8,000円となり、歳入から歳出を除いた収支は9億4,059万9,000円となります。
 しかし、この中には報告議案として報第3号で報告させていただいております平成29年度に繰り越す繰越明許費の一般財源4億2,220万9,000円が含まれておりまして、この繰越財源を除く実質的な収支につきましては5億1,839万円の黒字となる見込みでございます。
 その他各特別会計におきましても、歳入歳出同額または黒字決算となる見込みとなっております。
 また、一般会計の基金残高の見込みですが、歳入確保策としてふるさと納税や遊休普通財産の売却を推進いたしまして、その収入相当額を積み立てたことから、平成27年度末残高より3億1,800万円増加をいたしまして、過去最大となります約139億1,300万円となる見込みでございます。
 一方、市債残高につきましては、平成28年9月議会で提案させていただきました既発債の繰上償還や交付税措置の低い市債発行を見送りまして、平成27年度末残高より約4,700万円の減少の約278億6,600万円となる見込みとなっております。
 健全財政の維持に最大限努め、結果を示せる決算状況となるというように考えております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 市民の皆さんへの財政状況の開示として、決算分析、決算カードや将来に向けた中期財政計画を情報提供されています。ここに中期財政計画あるんですけど、この平成28年度決算速報値から平成28年9月に示された中期財政計画、見直し版の財政見通しの数値と比較して、端的によくなったのか悪くなったのか、具体的にお聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総務部益田部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 重田議員の再問にお答えをいたします。
 平成28年9月に公表させていただきました中期財政計画の28年度見直し版の財政見通しよりもどうなのかということなんですが、平成28年度末基金残高につきましては約2億300万円の増加、市債残高につきましては約17億5,900万円の減少ということで、ともに大きく良化をしております。
 また、残高の良化につきましては、後年度へも影響が及ぶこととなりまして、今年度見直します平成28年度決算を反映した財政見通しでも、平成36年度の見通しが良化するものと見込んでおります。
 このように、中期財政計画は、さまざまな財政リスクを包含いたしまして将来を見据えた持続可能な財政運営に向けた指針として策定しているものでございます。
 仮に、平成23年3月に策定をいたしました平成22年度から平成26年度を計画期間といたします前の中期財政計画の財政見通しでは、平成26年度末における基金残高が約35億円、平成30年度では約25億円の収支不足が見込まれるという厳しい予測をしておりましたが、その後、市を挙げて取り組んだ行財政改革や歳入確保策によりまして着実に良化いたしまして、平成26年度末の基金残高を約130億円と大きく改善させたところでありまして、それが現在に至っておるというわけでございます。
 初問でも回答させていただきましたように、平成27年度におきましても、さらに改革を継続いたしまして、環境エネルギーセンターの整備完了、子ども通院医療費助成やヘルスケアポイント事業など、市民生活に密着したハード、ソフト事業の両面を着実に進めながらも、基金残高を増強いたしまして、また市債残高は縮減させるということにより、中期財政計画の目指す持続可能な財政基盤の確立に取り組めたものというように考えております。
○議長(田中好 君) 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 長期的に財政状況を見た場合に、経常収支比率や起債制限比率、公債費比率などにちょっと注目をしてたんですけど、市長就任以来この10年で市の基金は、10年前の57億円から今速報値でお聞きすると139億1,000万円まで積み上げられてこられたということで、すごいことやなと思っております。
 このいただいてる中期財政計画から見ても、将来負担比率は23年度から29年度までマイナスと非常に健全経営で来られておりますので、これは非常に高く評価をしたいなと思っております。
 これまで学校やコミュニティセンター、給食センター、それから駅舎、エネルギーセンターなど多くの建設を手がけてこられたことも、これはすごいことやと思うんですけど、おかげさまで子どもたちや地域の方は安心・安全にかつ快適に生活させていただいております。
 しかし、まだまだ、岡山もそうですけど学校や庁舎整備など耐震課題を抱え、どうしても建設しなければならない建築物が今なおあることも事実でございます。将来負担比率は30年度には21.1%、31年度から50%をこれを見てるとずっと超えてきますので、市民サービスが低下することなく、今後も持続可能な安定した財政運営をお願いしたいと思います。
 将来負担比率については、27年度決算で全国の市町村の平均は最近ずっと落ちて38.9%ぐらいになってると思いますので、10年ぐらい前は皆市町村100ぐらい超えてたんですけど、どことも抑えてきてますけど、要るものは要るんですから、しっかり財政運営をお願いしたいと思います。
 次に、部活指導員についてお伺いいたします。
 お伺いしたいことは2点ございます。結論からいいますと、教員ではない外部の方に指導をお願いしているクラブの数と部活指導員の制度化についての日岡教育長のご所見であります。
 以前、平成28年12月定例会において、チーム学校推進法の早期制定を求める意見書が提出されましたときに、賛成の立場で討論に立たせていただきました。そのときに申しましたように、日本の教育は総合型教育のため、教員の勤務時間は世界の平均と比較しても極めて高い数値であると伝えさせていただきました。中でも、課外活動、スポーツ、文化活動の指導時間、いわゆる部活動ですけど、その時間が特に長くなっております。
 そのような中、文部科学省は本年4月から部活動指導員の新たな規定を設け、部活動指導員を制度化することで地域のスポーツ指導者などが指導や引率を職務として行えるようになりました。このことは、部活動の活発化と教員の負担を大きく軽減できることを目的としております。
 しかし一方で、事故発生時の責任の所在が不明瞭という問題もあるように思われます。本市でも、平成21年度から始まった学校支援地域本部事業などを通して部活動の指導を外部の方にお願いしているところもあります。現在、市内の学校で教員ではない地域の方など外部の人に指導をお願いしているクラブ数をお聞かせください。
 また、部活動指導員の制度化について、日岡教育長のご所見をお聞かせください。
 以上、この項目の初問とします。ご回答よろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇 君) 議員の皆さん、おはようございます。
 重田議員がご質問の部活動指導員についてお答えします。
 1点目の外部人材を活用した部活動数ですが、現在、市内の公立4中学校のうち八幡中学校を除く3中学校において、13の部活動で大学生を含めた地域の方の協力のもと実施しております。
 県の運動部活動人材活用支援事業として有償で行っているものもありますが、ほとんどが学校支援地域本部事業の一環として地域の方のご厚意で行っております。
 2点目の部活動指導員の制度化についてお答えします。
 部活動は学校教育の一環であるものの、決まった教育課程があるわけではなく、生徒の自主的、自発的な参加で取り組む課外活動と位置づけられています。そのため、部活動の指導は子どもたちのためにという教員の熱意や献身的な支援によるところが大きいのが事実です。
 国が進める超過勤務の解消を目指した働き方改革や多様な外部人材を活用したチーム学校の考えから、この部活動指導員の制度化の動きが進み、学校教育法施行規則の改正が行われたところです。
 現在、県教育委員会では、この部活動指導員の運用についてガイドラインを作成している段階であり、今後県と協議をしながら、本市においても活用を検討していきたいと考えています。
 重田議員もご存じのとおり、この部活動指導員は顧問として大会の引率なども行えるものの、主たる目的は技術的な指導に従事することです。部活動は責任感の芽生えや連帯感を育てることなど、健やかな心身の向上や生徒指導においても重要な役割を担っています。たとえ部活動指導員を配置しても、教員の顧問と協力して部活動の指導に当たっていくことが重要であると考えています。
 また、部活動指導にたけた、また成果を上げている教員もたくさんおります。これらの教員の熱意や使命感を損なってはならないとも考えています。今回の制度化をうまく活用しながら、子どもたちにとって学びの多い部活動になるよう運用しますので、議員のご理解よろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 私は、今教育長もおっしゃってくださいましたけど、学校の部活動は学校教育の一環であると考えます。また、単に技術の向上だけが目的ではないように思います。部活動を通して、友情や、また教師と生徒の信頼関係、担任を持ってない子どもとかでも接する機会ができますので、そういう信頼関係の構築の場であると考えますが、もう一度、日岡教育長はその辺のところをどのように考えておられるのか、お願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 議員の再問にお答えいたします。
 学校教育の目的は、社会を形成する一員として自覚を持った心身ともに健康な国民の育成と考えております。その教育の中で行われる部活動は、単なる技能の向上を目指すものだけではありません。部活動は、生徒みずからが選択し、異なる年齢の集団で取り組む学級集団とは違った連帯感が育まれるものです。技能や記録の向上、また勝つことを目指して努力を重ねることは自然なことではありますが、その過程において仲間と励まし合い協力し合う中で友情を深め、豊かな人間性を培っていくことに大きな意義があります。
 つまり、部活動も思春期の真っただ中にいる中学生にとって大事な教育活動の一環と考えています。
 教育活動である限り、学校教育目標の達成に向かって教員が部活動に参加するのは当然のことです。しかし、教員数も限られています。また、初問でもお答えしましたように、働き方が問われることも事実であります。今後は、教員の定員増を国や県に働きかけるとともに、先ほど議員もおっしゃっておられました部活動指導員制度の活用を検討しながら、より教育的効果の高い部活動のあり方を考えていきたいと考えております。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) ありがとうございます。
 2020年に東京オリンピック・パラリンピック、それから平成36年には2巡目のびわこ国体が回ってくるわけなんですけど、そんな中で、また市内の子どもが活躍してくれる日を楽しみにしたいなと思っております。
 きのうもちょっと中学校のほうに寄ってきたんですけど、まだかわいいかわいい中学1年生の子も先輩にまじって楽しそうに部活動してましたので、近江八幡市は本当に古くから地域の方が入ってくださって指導もしてくださっておりますので、その方々に改めてこの場を通じてお礼を申し上げたいと思いますし、先生方も非常に大変ではあると思うんですけど頑張ってほしいなと思います。
 それでは最後に、市庁舎整備についてお伺いいたします。
 お伺いしたいことは2点ございます。結論からいいますと、市庁舎整備の経過についてと市のコンセプトについてであります。
 今市民の皆さんが一番関心を持っておられるのが市庁舎整備、いわゆる市役所だと思っております。市庁舎整備については、平成18年の耐震診断で、耐震性能が不足しており震度6から7程度の地震が発生した際には倒壊または崩壊する危険性が高いとの判定を受け、さらに老朽化が激しく、狭隘なスペースの現庁舎に加えて分散する施設を行き来して利用される市民の方々、特に障害をお持ちの市民の方は大変な不便さを感じておられます。
 一方で、日常業務をされる市職員の皆さんの執務効率も低下させている現状から、現庁舎の建てかえは本市の喫緊の課題であると何度も説明を受け、十分私も承知しております。
 特に、耐震性に関しましては、皆さんも記憶に新しいところで、昨年4月に発生しました熊本地震では、テレビのニュースでもごらんになられた方もおられると思いますが、宇土市の宇土市役所の崩壊であります。宇土市役所は平成15年の耐震診断の結果、本市と同様にIs値が基準値の半分以下のところがあるなど、庁舎建設が喫緊の課題であり、平成27年11月には基本構想案を策定されてこられました。その後、引き続き平成32年度の供用開始を目標に新庁舎の建設整備に取り組んでおられたやさきに、あの熊本の大きな地震の被害に遭われたとのことです。
 本市においても、全国的に不安視されている南海トラフ巨大地震を初め、滋賀県には琵琶湖西岸断層帯や花折断層帯があり、いつ大災害に見舞われるかわからない状態にあり、他人事ではありません。このような背景から、全国的にも耐震の強化と防災、減災対策が加速的に問われる状況にございます。
 本市は、市庁舎整備を最重要課題と位置づけていますが、まずは地域防災の強化を優先して各学区のコミュニティエリアの整備を行ってこられたことも承知しております。しかし、市庁舎整備も喫緊の課題と言われて既に10年以上が経過しております。市は、喫緊の課題ではありますが、市庁舎整備は50年、100年に一度の大プロジェクトであり、この10年間で、施主であります市民の皆さんの意見に耳を傾ける姿勢も大切であることを認識され、取り組んでこられましたと思います。
 これまで大きな災害に見舞われることがなかったことが幸いでございまして、これから先は全くわからない状況にあります。私は、市が、市民とともに有識者などの専門家を交えて取り組んでこられた成果が市庁舎整備の基本構想や基本計画であり、3月25日にホテルニューオウミで市民の皆さんに報告された基本設計であると考えます。
 しかし、今世間の一部で騒がれている事態の中には、市庁舎整備が市長の思いだけで進んでいる独善的対応であるなどと表現されているところもあります。
 そこでお伺いしたいことは2点ございます。
 1点目は、これまで市民とともに取り組んでこられた経過を改めてお伺いしたいと思います。
 2点目は、さきにも申しましたが、喫緊の課題から10年以上が過ぎ、これ以上新庁舎の建設をおくらせることは市民の安心・安全を守る立場として逆行するのではないかと考えますことから、整備方針として防災機能の強化を目指す庁舎の早期着手を望むものではありますが、今世間で騒がれている事態に対して市のコンセプトはどのような位置づけなのか、市長のご所見をお聞かせください。
 以上、この項目の初問とします。ご回答よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 重田議員お尋ねの市庁舎整備についてお答え申し上げたいと存じます。
 冒頭申し上げておきたいと思いますが、市庁舎整備に関係しますご質問にありましたように、今日までの取り組みの大まかといいますか、全てといいますか、それを申し上げていきたいと存じます。この経過というのは非常に大事でございますので、きのうきょうやっているわけではございませんので。
 まず、1点目の市庁舎整備の取り組みの経過でございますが、市庁舎整備は、平成18年以降今日まで10年もの長きにわたり、一般の市民の皆さんあるいは学識経験者、あるいは各界の代表者、地域の代表者、また市議会などとともに5つの委員会を延べ32回開催し、2回の市民アンケートの実施、またシンポジウムやフォーラム及び市民報告会を計4回開催するなど、さまざまな取り組みの中で、延べ人数で言いますと1万2,600人余りの人々にそれぞれの立場でかかわっていただいた地域ぐるみの協働による合意形成過程を経た取り組みでありまして、このように多くの人々のお知恵をおかりしてつくり上げてきた成果は、これは他市には見られない手法であったと自負しているところであります。まさにこれが協働のまちづくりだとも思っております。
 この10年の経過を具体的に申し上げますと、議員もご承知かと存じますが、平成18年の耐震診断や平成21年の省エネルギー診断及び平成22年の現庁舎等定期検査において、多くの不適合や要注意箇所が発覚したことから、まず市職員による庁舎整備研究会を設置させていただきました。
 庁舎の課題を検討するとともに、業務委託によって庁舎整備に係る基礎資料の作成を実は行ったところであります。さらに、市民を交えての本格的な議論はこのころから始まりまして、平成23年8月には、公募市民委員を含みます15名の委員で構成します近江八幡市庁舎のあり方検討委員会を5回、また平成23年10月には、市長、市議会議長、商工会議所会頭、あるいは連合自治会長や環境、防災、建築等の各分野の有識者10名を委員としました近江八幡市のまちづくりに関する懇話会を4回、また平成24年6月には、公募市民委員、各界代表者、学識経験者等の17名を委員とした近江八幡市官庁街活性化・庁舎整備検討委員会を10回、また平成27年7月には、公募市民委員、各分野で活躍しておられる市民委員、市庁舎整備等特別委員会の代表者、あるいは官庁街エリア内及び近隣の商業店舗の代表者、学識経験者等の24名を委員とした100年のまちづくり近江八幡にぎわいのある官庁街推進委員会を8回、平成28年9月には、学識経験者、市民委員、諸団体の代表者等の13名を委員とした近江八幡市庁舎建設設計推進委員会を5回開催し、市民の皆さん方と専門的知識のある有識者の先生方とともに延べ542名の方々の多角的な視点からご議論、ご検討をいただいてきたところであります。
 また、各種委員会のテーマに合わせて実施をいたしました取り組みのうち、市庁舎に関するアンケート調査では、3,374件の回答をいただき、官庁街のこれからのまちづくりに関する市民アンケート調査では7,678件の回答をいただくなど、2回の市民アンケートで合計1万1,052件の回答をいただいたところであります。
 また、さらに中学校区で開催しました官庁街に関するラウンドテーブルでは、35名の方が参加をしていただいたところであります。さらに、庁舎老朽化見学会でも市民の皆さん方が参加をされております。
 また、計5回の開催で延べ130名の方が参加されました官庁街まちづくりワークショップなどを行うなど、さまざまな取り組みの中で市民ニーズの把握や市民の皆さんから多くのご意見をお聞きするなどの経過を経てまいったところでございます。
 さらに、近江八幡市庁舎整備についての提言を初め基本設計の策定までに計5回のパブリックコメントを実施させていただき、官庁街のまちづくり計画や市庁舎整備に係る基本構想や基本計画及び基本設計を策定してまいったところでございます。
 また、それぞれの構想や計画の策定の節目では、文化会館小ホールやあるいはホテルニューオウミの会場をおかりして185名の方が参加された近江八幡まちづくり構想シンポジウムや、あるいは180名の方が参加をしていただいたまちづくりの手法を考えるシンポジウム、さらには177名の方が参加された市民フォーラム、また142名の方が参加された基本計画市民報告会や、さらに163名の方が参加された基本設計市民報告会を開催し、計847名の市民の皆さんに取り組み経過や市庁舎の進捗などを報告し、ご意見を聞かせていただいてまいったところでございます。
 これらおのおのの取り組みは可能な限り公開の場で行い、市ホームページや市庁舎整備通信で公表もさせていただいているところでございます。
 また、平成24年度以降は、市議会が設置されました市庁舎整備等特別委員会へも取り組みの経過に合わせてその都度ご意見を賜りながら、進めてまいったところでございます。
 次に、2点目の市のコンセプトについてでございますが、市庁舎整備のコンセプトは、まちづくり、交流、防災、環境、福祉・教育、そしてコストバランスの6つを整備方針として掲げております。これらを具現化したものが、さきの3月25日に報告させていただきました基本設計であります。
 これまでの取り組みの経過から、新庁舎は、分散する庁舎の集約による行政サービスの利便性の向上、もう一度申し上げます、分散する庁舎の集約による行政サービスの利便性の向上、さらに福祉に配慮した庁舎、防災機能の強化が強く求められております。
 特に、現在分散している庁舎は、基本設計の市民報告会において障害のある当事者の方が実際に体験されて困っているという切実な思いから、庁舎の集約には大賛成である、目指す福祉は共生社会なのに、障害福祉は庁舎に集約せず今までどおりひまわり館にあればよいとのことで、庁舎の集約に反対されている人たちの言われている理由がわからないというご意見もございました。
 分散する庁舎の現状は、当事者の方々からご意見を頂戴するまでもなく、日々支援をしております担当職員を初め誰が見ても庁舎の行き来に大変なご不便をおかけしていることは事実であり、高齢社会が進展する中で、これ以上分散を続けることはよくないことだと強く思っているところでもございます。
 このことから、新庁舎に行政サービス機能を集約しユニバーサルデザインを導入することで、現庁舎の課題が解決され、誰もが安心して利用できる庁舎を目指すことは本来の福祉に配慮した庁舎であるとも考えます。
 さらに、他市の庁舎と大きく異なり、本市が力を込める大きな特徴として、未来を担う子どもたちの成長を福祉、教育部門が従来の行政の枠にとどまらず、密接な連携を図り、ゼロ歳から20歳までを包括的に支援できる子育てに関するトータルサポートの構築を目指していることであります。
 また、防災機能の強化については、ご存じのように、今や日本のモデル事業として注目を浴びております小学校あるいは学区コミセン、あるいは学童クラブ等を一体化したコミュニティエリア構想で、近い将来実現が難しいと言われている八幡学区民の皆さん方の避難施設としての機能を有することも、今回の市庁舎建設の大きな要素であることは今日までも幾度となく申し上げてきたところであります。
 再度、ここでもう一度その機能について申し上げますと、災害により住んでおられた方が家屋を失われた市民に対して避難施設、すなわち水と電気が少なくとも仮設住宅建設までは供給され、住み続けることができる機能を有する施設であり、さらには本市の被害はなかったとしても、現在締結しております災害協定10自治体の被害自治体からの受け入れも可能であり、もちろん近隣、県内近隣自治体からも同じように協力可能となる施設でもあります。
 もちろん、地震直後でも市役所の機能を停止することなく継続できることを重視し、庁舎全体を免震構造とするなど、防災拠点として必要な設備を整えた市民のよりどころとなる安全で安心な新庁舎を目指しているところであります。
 その他、これからの50年、100年後の近江八幡市の姿を見据えて、少子・高齢社会や今後の人口減少社会など新たな環境に柔軟に対応し、進化できる庁舎や市庁舎整備についての提言や官庁街のこれからのまちづくりに関するアンケートでも求められているにぎわい機能や、にぎわいのある近江八幡100年のまちづくり推進委員のキーワードでもありました交流をもとに人と情報が集まり、交流する求心力を持った場所として、市民活動の拠点、情報発信、受信の場など、常に多様な交流が生まれ、育まれる庁舎など、これまでの10年間の取り組みで得た市民の熱い思いの集大成として、さまざまな必要機能の導入を目指しているものでもあります。
 これら求められる必要機能を新庁舎に実現することは、決して豪華でもぜいたくでもないと認識しているところであります。現在、作業を進めております実施設計においても、華美な要素を排し、可能な限りシンプルで汎用性のある資材を採用するなど、さらにコスト縮減を意識しながら、機能、性能が充実する庁舎を目指して取り組みを進めてまいりたいと存じます。
 そして、最後になりますが、重田議員が言われました世間の一部で騒がれている事態の中には、市庁舎整備が市長の思いだけで進んでいる独善的対応であるとの批判は全く当て外れであり、逆にそのように宣伝をされているほうがよほど独善的ではないか、また利己主義的ではないかと思うことでもあります。
 善良なる市民への訴えは、何といっても正確さと真実を知らせるべきだと考えております。最後にもう一度申し上げますが、26年6月の6月議会での補正予算の賛否は、3人が反対され、20人の議員さんが賛成をしていただいて、場所も決定して補正予算も可決したことを申し添えておきたいと思います。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 重田剛君。
◆2番(重田剛 君) 市長、ご丁寧にご回答いただきましてありがとうございました。本当に10年にわたり、これまで長い歳月と非常に多くの方々のお知恵を拝借して、庁舎整備を練り上げてこられたことを改めて感じさせていただきました。私も、そっちへ座ってるときも聞かさせてもらってたなというのもちょっと思い出しました。
 本当に携わってくださった多くの方々に心から感謝申し上げます。
 そして、その総意が、今市長は熱い思いの集大成とおっしゃられましたけど、その思いがここにございます庁舎整備の基本設計だと思います。ずっと概要から基本方針、そして図面まで添付されて、本当によくぞここまでまとめ上げてくださったなと、ここに至るに当たっては非常に大変やったと思うんですけど、よくここまで仕上げてくださいましたと思います。本当にご尽力に敬意を表したいと思います。
 まちづくり、交流、防災、環境、福祉・教育、コストバランスの6つのコンセプトもどれも欠かすことのできない大切なものだと私も思います。中でも、未来を担う子どもたちの成長を福祉と教育が一つになってサポートしていただけるということは、これは非常に重要なことであり、大いに期待したいと思っております。
 今日までのお取り組みを十分に生かしていただき、頂戴した貴重なご意見が無駄にならないようにこの先進めていってほしいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
 市民8万2,000人の思いのこもった庁舎整備をお願いいたします。
 本日、北里幼稚園の耐震工事及び待機児童について、市の財政について、部活動指導員の制度化について、市庁舎整備についての4項目について質問させていただきましたが、どれも市民の皆さんの関心が高いものだと思っております。答弁いただきましたように、しっかりと取り組んでいただくことをお願い申し上げ、これで私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で重田剛君の個人質問を終わります。
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