録画中継

平成29年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
6月16日(金) 個人質問
竹尾 耕児 議員
(1)これからの保育行政について
   ①幼稚園3歳児クラスの25対1対応について
   ②保育士及び幼稚園教諭の採用年齢引き上げについて
(2)八幡町第一共同浴場について
   ①これまでの事業及び施設の評価について
(3)飛来物の対応に関する保護者向け文書について
   ①文書の配布に至る背景及び配布方法について
◆1番(竹尾耕児 君) 皆様おはようございます。チームはちまんの竹尾です。私も本日3番手だったのですけれども、急遽2番手になりまして、読売巨人軍の往年の名選手でありました篠塚選手は、2番でも3番でも1番でも仕事をするという名バッターでございました。私も篠塚選手とはいきませんが、2番でも3番でもその職責を果たしていきたいと、このように思います。
 ちなみに、私は広島東洋カープファンでございますので、その点はしっかりとご留意をいただき、私の個人質問を始めさせていただきたいと思います。
 私は、発言通告書に従いまして、分割方式にて質問をさせていただきたいと、このように思います。
 まず1点目、これからの保育行政につきまして質問させていただきます。
 昨年度の12月議会の質問で、私の質問の中でこれからの保育行政についてという質問をさせていただきました。桐原幼稚園及び岡山幼稚園の廃止に伴い、正規の職員さんは引き揚げると、このような答弁をいただきました。伝統ある園の廃止につきましては、私はまだまだ寂寥の感はあるものの、職員の引き揚げ後、その中でより充実した保育体制を整えていかなければならないと、このように思います。
 他方で、全国に目を向けてみますと、まるで戦前回帰を想起させるような教育内容をとられていた民間の幼稚園の実態や、あるいは民間保育施設の中で児童の虐待があったりなど、保育や幼児教育の資質そのものを問われるかのような事態が発生しており、これは公民問わず子どもたちや保護者はもちろんのこと、その子どもたちや保護者のために日々頑張ってくださっておられる保育従事者の憤りは感じて、なお余りあるものではないかと、このように感じております。
 私は、改めて公立の園所の保育の充実こそがその地方行政の保育の水準となり、それがかがみとなって切磋琢磨し合いながら、保育行政の充実が図れるものではないかと再確認するものであります。
 そこで、これからのより充実した保育行政実現のため、桐原、岡山幼稚園の正規の職員さんの引き揚げに伴い、幼稚園3歳児クラスの25対1対応が可能ではないかと考えております。今まで以上により丁寧に細やかな先生の指導のもと、近江八幡市の幼児教育がより充実できるものになるのではないかと考えるのですが、当局のご見解をお願いしたいと思います。
 また、その実施の見込みについてお聞かせください。
 細目2点目といたしまして、保育士及び幼稚園教諭の採用年齢の引き上げについてお伺いいたします。
 全国で保育士不足の実態が明らかになり、全国の自治体では保育士の確保に向けてさまざまな取り組みがなされていると聞き及んでおります。また、経済の観点から見ましても、ウーマノミクスと呼ばれる女性の社会進出による経済効果というものが期待されております。中でも専業主婦層の中におられる潜在保育士の率というのは非常に高く、もちろん男性保育士の志向の増加政策というものも必要なんですけれども、こうした潜在保育士の方の掘り起こしということも大変重要になってくるのではないかと考えております。
 また、市内を見渡しましても、市内の園所で臨時講師さんとして長らく経験が積まれ、実績を積まれてきた方、あるいは民間の保育施設の中で実績を積まれてきた非常に優秀な保育士さんもたくさんおられ、これは国の課題となりますが、保育士さんの勤務実態、あるいはその体系から公務員志向というものはやはり強く、地域の特性を大事にした公立の園所で頑張りたい、また公務員としてしっかりとした保障制度の中で頑張りたいと話しておられる保育士さんもたくさんおられます。
 しかし、現在の市の採用条件では、保育士さんの採用が30歳以下の設定となっており、今上げました市内で講師として経験のある方、そして民間で実績のある保育士さん、また専業主婦層を初めとした潜在の保育士さんのセカンドキャリアとしてのチャンスが非常に狭き門となっております。
 また、職種にかかわらず20代の離職率も非常に高く、この観点から見ましても保育士さんの確保というものは大事になってくるのかなと考えておりますが、県教委や他府県の教員の採用状況を見ましても、49歳であったり、あるいは採用が59歳というところもあり、年齢を問わずやる気のある方、実績のある方は採用を受けてチャレンジしていただきたいという、そうした気持ちがうかがえますし、その気持ちはこの教育困難な時代にこそ必要な姿勢であると感じております。
 以上の観点から、現行の30歳という保育士さんの採用年齢の引き上げについてのご所見をお伺いしたいと思います。
 以上、初問といたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 総務部益田部長。
             〔総務部長 益田卓弥君 登壇〕
◎総務部長(益田卓弥 君) 皆さんおはようございます。竹尾議員の保育行政のご質問のうち、保育士及び幼稚園教諭の採用年齢の引き上げについてのご質問にお答えをいたします。
 本市の幼稚園教諭、保育士職の採用につきましては、現在正規職員ですが、来年4月採用に向けての募集をしており、幼稚園教諭と保育士の両方の資格を有し、昭和62年4月2日以降に生まれた方、年齢で言いますと今年度30歳になるまでの方を対象としているところでございます。この職種では専門的な知識、それから実技、そのほか判断力とかコミュニケーション能力など多様な能力が求められているところでございます。議員がご指摘されているように、実務経験のある方を採用することは、人材を確保する観点からも有効な方策の一つであると考えているところでございます。
 なお、平成27年度の採用試験では、受験資格年齢を26歳以下としていたものを、昨年度から30歳以下に引き上げたところでございます。この4月の今春の採用者7名の中には、幼稚園、保育所で一定の経験を積んだ者も含まれており、新卒者から経験者まで幅広く採用することができたものと考えております。
 引き続き職員採用に当たっては、保育につきましては民間と公立がともに担っているサービスでもあります。保育士の確保につきましては公民とも共通の課題であることから、さらに公立の採用年齢の引き上げによる採用条件の緩和をいたしますと、民業を圧迫する可能性も考えられることや、本市の今後の就学前教育全体のあり方、それから年齢構成のバランス、また幼稚園教諭や保育士が担う業務には体力も求められることもありますので、それらを考慮いたしまして、対象年齢を含め受験資格について検討してまいりたいというように考えております。よろしくお願いをいたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 福祉子ども部久郷理事。
             〔福祉子ども部理事 久郷浩之君 登壇〕
◎福祉子ども部理事(久郷浩之 君) 皆さんおはようございます。竹尾議員のこれからの保育行政についてのご質問のうち、幼稚園3歳児クラスの25対1対応についてお答えします。
 女性の社会進出の促進により、就学前教育、保育の需要がふえ、現場で働く職員不足が課題と言われている現在、教育、保育が子どもにとって安全であり、かつその内容が適切に提供されることが重要であることから、量的拡充を進めることが重要ではあるものの、同時に質の維持向上が伴う必要があると認識しております。
 本市では、幼稚園の1学級の幼児数は35人以下を原則とすると定められている文部科学省の幼稚園設置基準を基本としつつ、低年齢児の保育の質がその後の子どもの成長に影響を与えることから、平成23年2月に幼稚園の学級定数を3歳児25名、4歳児30名、5歳児35名とする幼稚園就園運用の基準を定め、学級編制を行っているところです。
 議員ご質問の2つの幼稚園廃園に伴う正規職員の引き揚げにつきましては、待機児童が現状では定員に満たない入所者数となっている公立保育所における職員不足を解消し、受け入れ人数の拡大を図ることが解決すべき優先事項であると考えています。
 また、今後の公立幼稚園のあり方や取り組んでいく事業等検討する中で、適切な人員配置となるよう検討してまいりますので、ご理解をお願いします。
○議長(田中好 君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございました。
 採用につきまして、まず民間の実態を踏まえつつしなければ、民間の人材を引き抜いてしまうような形では、民間さんに圧迫するのではないかというような答弁をいただきました。それは非常に民間さんにとっては園の死活問題につながりますので、その点は十分に福祉子ども部と連携を図りながら、その民間の実態を踏まえながら現状を把握していただきたいなというふうに感じます。
 また、その体力等の業務の課題という面も、もちろん体力が非常に要る仕事でありますので、その課題につきましても考慮していただきたい旨はありますが、しかし5歳や10歳程度、35、40程度であるならば、現実的に引き上げは可能であるのかなと思いますし、現状を見ておりますと、臨時で近江八幡市で一生懸命頑張ってこられた方が野洲の正規採用になっている、守山の正規採用になっているというような現状を見ますと、やはり公務員志向というのがある中で、やはり近江八幡市も他の市町に引き抜かれないようにもするために、採用年齢の引き上げについては即座に前向きにご検討いただきたいと、これは要望とさせていただきます。
 また、25対1対応のことでございますが、保育所の実態というものを今説明していただきました。保育所の実態が現状保育士が不足しておるという現状であるのであれば、まずそれを優先的に解決していただく、このことについて私は否定もしませんし、頑張っていただきたいと、このように思います。
 しかし、その引き上げに伴って人員を再配置する場合に、例えば不足しているところを補完的な政策ということも1つ考えられますし、また新たな試みとしてチャレンジをしていくという面もその質の向上という面では大切になってくるかなと思います。これは何も25対1対応が正解というわけではなくて、例えば家庭支援加配であるとか、あるいは学級に複数の担任を配置するであるとか、さまざまな方策があるかと思いますので、またこれは全国の事例や実践を検証しながら、福祉子ども部のほうでよき判断をしていただければなと、これも要望とさせていただきます。
 次の質問に移ります。
 八幡町第1共同浴場について質問をさせていただきます。
 八幡町第1共同浴場は、かつての同和施策の中で、その対象地区の公衆衛生の確保という観点から、地元と行政とがパートナーシップを図りながら運営をしてきた歴史があり、いわゆる町の銭湯、みんなのお風呂屋さんとして長らく愛されてきた施設であります。同和施策終了後も地域総合センターなどは廃止となりましたが、共同浴場につきましては、その役割を対象地区から市民全体に広げ、市民の公衆衛生の確保として今日もなお運営を続けております。
 また、利用者につきましても若干の減少は見られますものの、1日平均して150人弱、昨年度ですと年間およそ約4万6,000人というサービスを提供しております。この4万6,000という数字ですが、昨年度私調べましたところ、文化会館の大ホールが昨年度1年間で5万4,000人でした。小ホールについては2万2,000人です。この年間の補助金額、平均しますと200万円ちょっとなんですけれども、この補助金額の中で4万6,000人の方にその市民のサービスを提供できていると、この数字は私大変立派な数字であると、このように判断をしているわけでありますが、しかしながら老朽化というものは待ったなしで進んでまいります。施設の老朽化は進み、トイレの不衛生な状況でありますとか給水設備面でのトラブルというものも発生をしております。利用者からはだんだんと、お風呂閉まるん違うかというような閉鎖の心配を問う声も強まってきております。
 ここで、議場で改めてこの八幡第1共同浴場につきましての事業及び施設の評価をいただきたいと思います。
 以上、初問とさせていただきます。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) それでは、竹尾議員の八幡町第1共同浴場の事業及び施設の評価についてのご質問にお答えを申し上げます。
 当施設につきましては、地元自治会を指定管理者として管理と運営、維持に努めているところでございます。昨年度の営業日としましては310日であり、年末年始を除き日曜日のみ定休日としているところであります。定休日には浴槽の清掃や浴槽の水の入れかえ等を行い、衛生管理にも努められております。
 平成27年度の実績になりますが、議員のご質問にもございましたように、近隣以外の利用者も含め、年間延べ4万6,036人のご利用をいただいているところであります。利用者の日々の暮らしに直結した市内唯一の公衆浴場であることから、その存在は欠かせないものであると評価をしているところであります。
 施設につきましては昭和47年に建設され、毎年一定の修理を実施しておりますが、老朽化は否めない状況であるとも認識をいたしております。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) 市長、ご答弁いただきありがとうございました。
 私の評価いたしますところと全くもって一致しております。運営の事業といたしましては、非常に健全に頑張っていただいておられるところではありますが、施設としての老朽化は進んでいる、ここで改めて当局の皆様にこの施設の重要性を再確認していただきたいと思います。
 まず、利用者の方に目を向けてみます。利用者の方に目を向けますと、当該施設が設置されておる地区は、近隣地区も含めて高齢化率が非常に高くなってきております。お風呂には、夕方の4時半ぐらいから近隣のお年寄りの方たちが連れ立って集まってこられて、小さなベンチに腰かけて談笑している姿も見られますが、こうした高齢者の方々の居場所にもなっており、健康寿命の増進や、あるいは介護予防、認知症予防など、そして独居の高齢者の方のサロンとしての役割など、私は公衆衛生の確保プラスアルファとして、自然発生的な福祉拠点としての機能を有しているのではないかと、このように考えております。
 また、高齢者の見守りとしての機能も有していると、このように考えておりますが、高齢化が進む地域において共同浴場が持つ役割について、高齢者福祉の観点から、私は鳥居部長に評価をいただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 福祉子ども部鳥居部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 高齢者福祉の観点からということでございますが、公衆浴場としてというよりも高齢者の交流の場所として、その役割を今まで果たしてきたというふうに理解をさせていただいております。
○議長(田中好 君) 質問ありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。私もその施設、また運営の実態を見ておりますと、部長の答弁にありましたように、高齢者の交流の場としての非常に大きな役割が果たせているのではないかと、改めてまた健康等々の関係性につきまして、これは実態をまた調べていただければと、このように思いますが、次に施設のほうに目を移していきたいと思います。
 この施設、防災施設としての評価があるのではないかという観点でございます。当施設は1階平家建てのRC構造となっておりまして、老朽化は進んでいるものの、いわゆる耐力診断、耐震の性能は問題なしというふうにお聞きしております。また、そのお風呂で使っております水も地下水となっており、この地下水からポンプアップしてお風呂をたいております。万が一被災し、上水道が機能ダウンした場合でも、このポンプさえ生きていれば独立して稼働することが可能であり、近隣には半径50メートル以内には旧八幡教育集会所があります。そして、八幡保育所がある、こういう施設と連携を図っていけば、十分に私は防災施設として被災時あるいは土佐高知と防災協定を結びましたけれども、遠方からの避難者が来られた際にも100人、200人のお風呂ならどんと来いというような施設となっておるかと思います。こうした有事の際の市民の衛生確保について大きな役割を果たせるのではないかと考えておりますが、防災拠点としての評価をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市民部田村部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 皆さんおはようございます。竹尾議員の防災施設の面としての評価ということでの再問にお答えをいたします。
 今、議員からもございましたように、八幡町第1共同浴場の建物のまず耐震性につきましてでございますが、平成25年度に建築物耐震2次診断調査を行っております。耐震性につきましては、議員からもございましたように問題がないということで、診断結果を得ているところでございます。
 議員からご指摘いただきましたように、災害時におきましては周辺施設ですね、こういった活用も含めまして近隣地域の皆さんだけではなく、遠方地域からの市民等が浴場を利用することによりまして、被災者等の公衆衛生の確保に貢献できるものと考えております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問ありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございました。
 ここで改めて確認をしておきます。
 1点目は、まず大前提として公衆衛生の確保というものがある、2点目として、福祉拠点としての役割を果たしてきたのではないかという評価をいただいた、3点目として防災機能、防災拠点としてのポテンシャルが秘められているのではないかという、この3点を確認させていただきました。これは、今まさに市が掲げる公共施設の複合施設としてのあり方、この可能性を示唆しているものと感じております。
 しかしながら、老朽化は待ったなしで進んでいってまいります。私も議員といたしまして市の財政状況等々を鑑みますと、何億円もかけた大規模改修というのは確かに困難な状態かもしれません。しかし、給水設備や、あるいはトイレの不衛生な状況を少しでも改善していただきたいという、こうした必要に応じた部分改修について、部分補修については私は十分可能であり、しっかりとてこ入れすれば、この3つの機能がさらに強化できるものではないかと考えておりますが、施設の部分改修や今後の保全に向けてのお考えなどをお聞かせください。よろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 竹尾議員のおっしゃることはよくわかりました。やはり交流の場、昔から裸のつき合いとよく言いますが、浴場なんかまさに裸のつき合いで非常にいいわけであります。ただ、防災の施設も、水は確かに地下水でいいんですが、排水は僕ちょっとわからない、下水道ならば──合併処理浄化槽ですか。じゃあ、それならば電気が今度は必要になります。有事のときには電気が保証されるということはありませんから、それならばそれなりのやはり対策を持たないことには、だからいわゆる発電機を何基をそこに持っていくとか、そして湯はガスやったか石油やったか、そのほうもきっちりとやっぱり防災のいわゆる避難場所、場所じゃないですね、いわゆる避難所になりますね。風呂に入りに行くと、そこで生活できませんから、だからそのことはまず電気をやっぱりきちっとしなきゃいけないことと、そして順番にそこに入っていただくための交通ですね、まずその足を確保しなきゃならないと思います。それで全て、現在やっているところは、一体型のところは浴槽はないんです。シャワーを全部つけてるわけですね。それだから、浴槽ほどは効果がないかもわかりませんけれども、それはもう一定のシャワーを浴びるという効果はそこにあると思っております。だから、避難施設としていけるというふうな理解は今のところはしていないわけで、十分には、ということを申し上げておきます。
○議長(田中好 君) 質問ありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。防災拠点、防災機能としてはまだ確定的なものというものは、これは市行政としても考えておりませんし、運営事業としてもその観点はなかったかと思います。ですので、あえてこうした観点が必要で、ポテンシャル、可能性があるのではないかということを私は改めて訴えさせていただいたと、その中で今必要な部分改修や、また保全について今後どのようにされていくのか、改めてお伺いしたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市民部田村部長。
◎市民部長(田村裕一 君) 竹尾議員の再問にお答えをいたします。
 施設の老朽化というものにつきましては、冒頭の市長の回答のほうからもございましたように、これは否めないところでございます。市内で唯一となった公衆浴場ということでございますので、指定管理者の方とともに連携を図りながら、給水設備等、計画的に修繕に努めさせていただいて、できるだけ長寿命化を図ってまいりたいと考えております。
○議長(田中好 君) 質問ありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございました。
 まず、何よりも健康寿命の増進ということもありますが、施設としての長寿命化、この方針ということが何よりも利用者にとって安心できる回答であったのかなと思います。
 八幡町にあります第1共同浴場は、私はまだ生まれておりませんでしたが、オイルショックの際、非常に困難な状況に陥ったと聞いておりますが、その当時はまだ近隣の町が靴産業をしておりましたので、町民の方が靴の皮を持ち寄ってボイラーをたいたと、そして休むことなくオイルショックのときもあけ続けたと、こういう歴史があったと、このように聞いております。
 また、昨年度ですと給水の設備のほうが機能ダウンを一時起こしまして、点検のために1日臨時休業をした際にも、それこそ担当課の職員さんはよくご存じかと思いますが、本当に朝から晩まで、利用者だけではなくて近隣住民の方が風呂大丈夫か、風呂どうもないか、壊れてへんかという心配の声をしに駆けつけてきたと、私、公共施設の中でこれほど利用者に愛されている施設というものはほかに余り例を聞いたことがありません。
 皆さんにこれほど愛されている施設ですので、今後も長く愛され、喜んでいただける施設になるよう、行政からは十分なご支援をお願いしたいと思い、この質問は終わらさせていただきます。
 最後の質問に入りたいと思います。
 飛来物に関する保護者向け配布文書について質問をさせていただきます。
 初日、小西議員からも質問があったかと思いますが、4月25日付に、子どもたちに弾道ミサイル飛来に関する内容の文書が配布されました。私、配布された当日に市民の方から一報を受けまして、私自身もこの文書を確認しましたところ、その文面や配布方法において、子どもたちの間に混乱が招きかねない内容であると私は認識しました。私の認識は甘いのかもしれませんが、文書の配布に至る背景及びその配布方法がどのようなものであったのか教えてください。よろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇 君) 竹尾議員ご質問の飛来物に関する保護者向け配布文書についてお答えします。
 議員もお話しされておられましたが、このことにつきましては、本議会初日に小西議員のご質問にもお答えいただきましたように、4月25日火曜日早朝に滋賀県教育委員会より「弾道ミサイル飛来に伴う学校の対応について」というメールが送られてまいりました。内容は、情報伝達、避難、状況別の対応、臨時休業の取り扱いの4点について学校内の情報共有を求めるものです。
 本市においては、事態の緊急性と児童・生徒の安全確保を最優先に考え、市内各小・中学校に県のメールを転送するとともに、適切な対応がされるようファクスで通知をしたところです。小・中学校においては校長会を中心に協議を行い、臨時休業の取り扱いに内容を絞り、安全確保を図る通知を作成し、児童・生徒を通じ保護者宛て文書を配布したところです。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございました。これ県教委のほうの判断では、弾道ミサイルが飛来してくるという根拠は県教委は持っておられません。教育長は今、緊急性という言葉を使われましたが、緊急性という言葉の根拠はどこにあるのか示してください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) ただいまの再問ですが、学校の教員が一番心得ていなければならないことは、やっぱり子どもたちの命を守ること、何としてもこれが最も大切であると思います。そんな意味で、その文書の中にはいろんな飛来物云々ということで、情勢的に他の国も日本海にたくさん来ていたという状況もあるので、緊急性というのは万が一を考えて、もちろんこれはほかの課からも本市の危機対応の対応する課にも送られてきましたので、そのことをいろいろ鑑みてみると、やっぱりこのことは至急に知らせんならんやろうと。教員がまずそのことを知らなあかんということと同時に、子どもたちが帰る折のことも考えてやっていかなあかんということで緊急に対応しなければならないと判断いたしました。
○議長(田中好 君) 質問ありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。弾道ミサイルの緊急性ということで一定の判断をしたということなのですが、一方で高浜原発が再稼働しました。高浜原発が安全であるという確証はどの専門家も言っておりません。また、高浜、大飯、美浜、ここ俗に言う原発銀座と呼ばれるところなんですけれども、これはひずみ集中地帯となっていて、地震がいつ発生するかもわからない、高浜原発重大事故に関連したこのような配布文書の計画はありますか。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) ただいまの再問にお答えしたいと思います。
 もちろんおっしゃるとおりいろんな危険性を含んで、自然災害を含めて、これからどんな対応もしていかなければならないので、それについて云々ということは今考えておりませんが、例えばこの前も全ての学校に訪問させていただいたときに、子どもたちの安全確保という意識が先生方に実際あるのかどうかということで、どんなことがあっても避難経路とかを学校でつくっていただいているんですが、本当に子どもに見やすい状況であるか、子どもが常に避難できる状況であるか、既にほとんどの学校で避難訓練等をしていただいていますが、そこも含めて職員の危機管理意識の高揚に努めるようにお話をさせてもらいました。ただ、今おっしゃった近隣の、近隣というか、滋賀県の周りにおける原発施設等々についての緊急性等については、平素校長会等でお話をしていますが、改めて文書で出すことは考えておりません。
○議長(田中好 君) 質問ありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) 私は、その高浜の稼働につきまして、原発重大事故が発生した場合の緊急避難行動、対応についてはしっかりと子どもも含め教職員の方々に周知していただきたいと、このように考えておりますが、私はここに書いております国民保護ポータルサイト、皆様きょう配布させていただきました資料、これは学校現場で配られたものと同じものであります。そして、この文言は、詳細については国民保護ポータルサイトをごらんくださいと書いてあって、引くとこれが出てくるということになっておりますが、少し確認をさせていただきます。
 議員の皆様もお手元にあるかと思いますが、まずこのような避難行動が書いてあります。屋外にいる場合、近くのできるだけ頑丈な建物や地下街などに避難すると。少なくとも地下街、地下道はありますものの、地下街と表現される施設は近江八幡市にはございません。さらに、できるだけ頑丈な建物というのが、これはこのまま子どもたちに配布された、できるだけ頑丈な建物とは何か、屋外にいる場合、どこを想定しているのかということは、恐らくこれは教委も危機管理室も持っておられないと思う。
 次に、近くに適当な建物がない場合は、物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ると書いてある、弾道ミサイルの威力をどの程度想定されているかわかりませんが、弾道ミサイルはスポンジではないので、頭部を手で覆い守ったところで、これは着地したら必ず命というものは失われる。
 そして3番目、屋内にいる場合、できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動すると、このように書かれておりますが、これも弾道ミサイルの威力から考えますと、もう着弾地点というのは明らかになってきていまして、そこに着弾すれば、窓があろうが窓から離れていようが、もうその時点で終わりです。
 私はまだこれ生まれていませんでしたが、1970年代に恐らく皆様キューバ危機というものを新聞報道や、あるいはテレビを通して知っているかと思いますが、核兵器、核弾頭についての恐怖というものは、今なお軍事は進化を続けておりますので、正直言いますと、この程度の避難行動では一切対応できるものではないということを私は判断いたします。
 ただ、これにつきましては、内閣府が出している国民保護ポータルサイトですので、これについての議論は避けますが、教育長一言、この避難が本当に安全性を有するものであるかというのは、教育長の所見をちょっとお伺いしたいなと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 先ほどもお答えさせていただいたように、このミサイル飛来も含め、いつも子どもたちを守る危機管理意識というのはとても大切なことやと思います。先生方は平素の授業で、子どもたちにしっかりと毎日の学習を初めいろんなことを教えていただいているんですが、何よりも子どもの命というのが大切という意識を先生方本当にお持ちだということを改めて今回のお二人の質問の中で感じさせていただきましたので、このミサイルの飛来あるいは原発云々あるいは自然災害、その全てに対応できることかどうかもわからんけども、それでも子どもたちの命を守るという意識を持っていただかないと、簡単な軽微な事故あるいはいろんな災害に対する対応し切れないというような結果にならないかなということを感じています。ある意味、今回のこの文書を出して、いろいろ問題は提起されていますが、そのことにより教師が改めて子どもを守っていく大切な場であるということを意識していただく意味でも僕はよかったかなと思っていますし、今後も子どもたちの命を最優先に考えて学校教育等々を進めていきたいと考えております。
○議長(田中好 君) 質問ありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) この紙面についての評価としては、安全かどうかわからないという評価でよかったでしょうか。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 市の教育委員会としては、県の教育委員会との特別権力関係もあります。だから、県内も2つの町でその対応がし切れていなかった、し切れていないというか、出さないという判断をされたことが本当に正しかったのかというのは、僕自身も悩んでいるんです。ただ、子どもたちの命を最優先というときに、市長あるいは市長部局に相談できていなかったことは反省しています。
 ただ、これからこんなときが起きたとき、本当に子どもたちが物陰に隠れたり、あるいはおうちへ帰った中で本当に守れるのか、これはほんまに国家レベルで考えていかんならんことやなと。この軍事的な要素のあること、あるいは自然災害を含めて、本当に日本という国の国民全てがそういう意識を持たないといけないということが国、県からこれから出していただきたいのは、私自身もそんな形をやれる最低限の方法で、今避難経路云々を言っていますが、先生方の意識も私たちのできる範囲内で指導していきたいと思います。
 このプリントがどうのこうのじゃなくて、これによって新しい危機管理意識が芽生えたかなと思っております。
○議長(田中好 君) 質問ありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。これ私は知事のほうにも確認を図りました。そして、はっきりと知事がプレスリリースの中で述べられている中では、教育長のお考えと非常に似通っておりまして、やはり安全性のもと、これは必要な措置であるというふうに知事としては判断したと。しかしながら、その配布や文言にあっては改善すべきところは改善していきたいということでありました。ましてやこれは国にかかわることですので、私どもは不安と緊張の中、過ごさざるを得ませんし、こういう状況に子どもたちが置かれてしまっているという、そのことそのものが問題なのかもしれません。
 そこで、少し聞いていただきたい事例があります。
 この文書を持って帰ってきたある小学校の保護者の方にお話を聞くことができました。低学年のお子さんがこの文書を持って帰ってきて、お父さん、ミサイル落ちるのと、不安に駆られた中でそういう話をされた、この書いてある内容では恐らく身が守れないということは、これは子どもでもわかるんです。お父さんミサイル落ちるのともう不安に駆られてしまっている、多分大丈夫じゃないだろうかという返答しかお父さんもできない、このとおり守っていれば命が助かるなんて保証はないと。
 また1つは、市内の中学生が、これは私が直接耳にしました。北朝鮮からミサイルが飛んでくると、何でそんなこと言うんやと、いや、学校からミサイルが飛んでくるとプリントが配られたから、北朝鮮からミサイルが飛んでくる、今の加熱するメディアの報道から見ましても、この配布のプリントがある特定の国家を示されたと十分想起できます。現実に国民保護ポータルサイトの中には北朝鮮という言葉が飛び交っています。
 そこで、私心配になりまして、朝鮮初級学校のほうに連絡をとりました。こうした情勢の中、何かネガティブな動きが県民から起こらなかったですかということをすぐに連絡をとりました。そうすると、今のところ滋賀県では見られない、ただし他府県では全員殺すぞというような電話が直接かかってきた、これは日岡教育長、私も教壇に立っていた身であります。日岡教育長もそうでありました。学校現場に匿名の電話で全員殺すぞというような電話がかかってくる、このような事態、私は恐ろしいことだと、このように感じております。
 そして、じゃあ今滋賀県の初級学校ではどうしているかと聞きました。そうすると、今大津にありますから、県内各地から電車でその学校に通ってくるんですね。子どもたちに電車の一番最後尾の車両に乗るように指導をしていますと、このように伝えられました。なぜ最後尾なのか私にはわからなかった。改めて聞きますと、何かが起こったときに車掌さん助けて、怖いということをすぐに示せるように一番最後尾の車両に乗るように指導していると。これは悲しきかな、もう20年以上たちますが、東京で朝鮮学校の女学生がチマチョゴリをカッターナイフで切られるという事件が起こってから、そのような指導をされているそうです。
 今もこの国に暮らす在日朝鮮の方はそのような危機感、緊張感の中で日々を過ごしておられる、そしてその中には教育長が子どもたちの命を守りたいとおっしゃられていましたが、滋賀県の朝鮮初級学校の中の在籍児童の中には、私たちが守るべき近江八幡市の子どもがおられる、このことは十分に知っていただきたい。私、これは日岡教育長だからこそ、あえてこの文書について人権問題として問いたいと思い、この質問を投げかけさせていただきました。
 これを機に、もちろん防災、危機管理の面も新たな局面を得たかもしれませんが、国際関係が、特に東アジア圏域が緊張感を増しているからこそ、私たちは人権あるいは人道的な観点から緊張感を持ってこういう文書一つ配布するときも封筒に入れるであるとか、人権として人道的な配慮を欠くことがないような学級指導を丁寧にしていただけるようなことを、これは教育長も言葉ではない、しっかりと教育活動の中で行動として示していただきたい、こういう思いを持ってこの質問に立たせていただきました。
 教育長の答弁は改めては求めません。少し自分本位な発言をしたかもしれませんが、そのことは教育長、ご容赦お願い申し上げます。
 これをもちまして私の質問を閉じさせていただきます。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で竹尾耕児君の個人質問を終わります。
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