録画中継

平成29年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
6月15日(木) 個人質問
奥田 孝司 議員
(1)観光施策について
   ①市道白雲宮内線(日牟禮八幡宮前道路)における交通安全対策について
   ②資料館施設整備事業の概要について
   ③近江八幡版DMOの取組みについて
(2)いじめ問題について
◆6番(奥田孝司 君) 皆さんおはようございます。政翔会の奥田孝司でございます。議長より発言の許可をいただきましたので、発言通告書に従いまして分割方式にて大きく2項目質問させていただきます。わかりやすく回答いただきますよう、よろしくお願いいたします。
 それでは、1項目め、観光施策について質問させていただきます。
 市道白雲宮内線における交通安全対策についてです。
 市道白雲宮内線における交通安全対策検討会議が2回実施され、広報「おうみはちまん」にも掲載されていたとおりですが、春の大型連休の間、八幡堀周辺の交通安全対策として市道白雲宮内線日牟礼八幡宮前道路の白雲橋から日牟礼八幡宮楼門までの間の道路両側未舗装部分を駐車禁止とするとともに、周辺景観に配慮し、八幡山の竹などを活用した仕切りを地域活動団体の八幡山の景観を良くする会の協力により設置し、歩行者専用スペースを設けました。あわせて、白雲橋から八幡山ロープウエー乗り場までの間を大型乗用車定員11人乗り以上を乗り入れ禁止としました。
 今回の交通安全対策は、周辺自治会、警察署、日牟礼八幡宮、事業者らの関係者で構成する対策会議で協議を重ね、試行的に取り組んだものです。この道路は多くの観光客にご利用いただいているとともに、地域住民の生活道路でもあることから、今後も関係者の皆様のご理解、ご協力のもと、交通安全対策に取り組んでまいりますとの経過があります。
 従来の一方通行規制より、交通安全対策については、駐車場のアピール、看板の設置、歩行者専用スペースを設けたことにより渋滞の解消になったなど、地域の方々の評価もされたのではないかと感じております。その一方で、観光客の立場に立ってどうあったのかが気になるところでもあります。
 そこで質問ですが、この試行的な取り組みについて観光客への影響や実施期間中の警備員の配置のあり方などのその検証についてお伺いします。
 2つ目に、資料館施設整備事業の概要についてです。
 今回の市議会定例会補正予算において、資料館施設整備事業で1億5,104万円予算計上されています。資料館施設整備事業の概要についてお考えをお聞かせください。
 3つ目に、今後の近江八幡DMOの取り組みについてです。
 5月初め、観光庁ホームページにDMO候補法人に登録され、ホームページに公開されました。これからの近江八幡版DMOの取り組みはどのように進められるのか、お考えをお聞かせください。
 以上、初問とさせていただきます。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) おはようございます、皆さん。
 それでは、本日もよろしくお願いを申し上げたいと存じます。
 まず最初に、観光施策についてのご質問のうち、資料館の施設整備事業の概要につきましてをお答え申し上げたいと存じます。
 本年2月に内閣府におきまして地方創生拠点整備交付金の第2回目の募集が行われ、今回の募集から、地域の観光拠点となる博物館や歴史的建造物を活用した展示施設の整備が新たに交付対象施設として追加されたところであります。
 このことから、本市では、重要伝統的建造物群保存地区内にあるヴォーリズ建築で旧八幡警察署であった近江八幡市立資料館及びその署長官舎として使用された八幡商人旧森家の控えの家であった歴史民俗資料館の2つの歴史的建造物をリノベーション、いわば刷新をして、そしてウイリアム・メレル・ヴォーリズ氏や八幡商人の先人や歴史、経営哲学に学ぶ人材育成も視野に入れた観光拠点を形成します歴史的建造物市立資料館を活用した観光拠点整備による地域活性化事業計画を実は提出をしたところであります。
 その後、4月末に国から事業採択の通知を受けましたことから、今回補正予算をお願いするものでございます。
 具体的な改修内容につきましては、当初のヴォーリズ建築を損なわないことを基本に考え、外観及び内部を美装化し、耐震補強を初めシロアリ対策や電気配線の更新など、建物の長寿命化を図ってまいります。
 また、先人や歴史、経営哲学を学べるような展示や学習スペース、あるいは起業希望者や建築、芸術家を目指す若者等の活動の場として、コワーキングスペース、すなわち、フランス語のようでありますけれども、いわゆる遊牧民といいます、日本で言いますといわゆるパソコンなんかを持ち歩いて自由にどこでも仕事をしようという人たちを言うそうでありますけれども、そういった人たちがそこで交流をしたり、あるいは仕事をしたりというスペースを整備したり、あるいは小物の販売や、さらにはカフェギャラリーができる施設等の整備を計画しているところであります。
 資料館施設整備事業によりまして、入館者数のさらなる増加を図りますとともに、人材育成を視野に入れた地域経営の視点に立った地方創生のための拠点整備を目指しているところでございます。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 吉田副市長。
             〔副市長 吉田正樹君 登壇〕
◎副市長(吉田正樹 君) どうもおはようございます。
 それでは、私からは、お尋ねの観光施設の、施策についてのDMOの取り組みについてお答えを申し上げます。
 皆様ご承知のとおり、近江八幡DMO形成計画の第1ステージといたしまして、一般社団法人近江八幡市観光物産協会が、先ほども議員からございましたように、3月に日本版DMOの公募法人の登録申請を観光庁に出されまして、5月に候補法人に登録されたと通知があったわけでございます。
 近江八幡市では、今回の登録を受けまして、観光物産協会を中心といたしましてDMOの運営の組織づくりを支援してまいります。
 さきの3月定例会でもお話しいたしましたが、今年度は、地域の観光経営推進組織を担う組織でございますDMOの収益化と、特に地域の事業者の自立化につながるよう、行政の役割と分担によりまして広域観光ブランディング事業といたしましてモデルツアーの企画の実施や地域産品の販売促進などに積極的に応援し、取り組んでまいりたいと考えております。
 したがいまして、DMO法人が今後いろんな企画をされる、もちろん市もいろんなことを応援するわけでございます。いろんなデータを行政ができる範囲で出させていただきまして進めてまいりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
             〔総合政策部長 青木勝治君 登壇〕
◎総合政策部長(青木勝治 君) 皆さんおはようございます。
 奥田議員の観光施策についてのご質問のうち、市道白雲宮内線における交通安全対策についてお答えいたします。
 市道白雲宮内線という限られた空間への観光客と車の進入量は、キャパをはるかに超えて急増しており、この区間の交通渋滞が大杉町通りなど八幡堀周辺の地域にも連鎖している実態があります。
 この道は周辺住民にとってはまさに生活道路であり、通学道路でもあり、車と接触しそうになってひやっとした、家から買い物に出られないなどのご意見が寄せられ、生活に甚大な影響が出ています。
 このため、交通安全対策検討会議では、大型連休期間や観光シーズンにおける従来の一方通行による交通規制では渋滞解消策としては限界があり、いつ交通事故が起きてもおかしくない危機的状況を踏まえ、交通安全が第一であるという共通認識に至りました。
 この悪循環を断ち切るには、抜本的な対策を講じるしかなく、その方法は進入禁止か駐車禁止かの2つと考えましたが、進入禁止は生活道路であることから見送り、ことしの春は市道の両側の未舗装部分を駐車禁止とする試行へと大転換を図りました。
 春の試行結果につきましては、議員ご指摘のとおり、観光客を含む歩行者の安全を確保するために、道路との間に周辺景観に配慮した竹柵を設置して、未舗装部分を駐車禁止として歩行者専用スペースを設けたことにより、自動車の通行もスムーズとなり、渋滞緩和に大きな効果があったと分析しております。
 報道機関の取材でも、観光客からは、安心して歩ける、関係者アンケート結果や会議でもおおむね好評のご意見をいただきました。
 一方で、楼門より北側は、日牟礼八幡宮参拝者に配慮して一部駐車スペースを設けたことによる渋滞や車椅子やベビーカーの利用者は未舗装部分の通行では支障があったこと、周辺駐車場への誘導を行う警備員の役割強化や配置場所などの問題も上げられました。
 安全対策会議として、観光客が減った、売り上げが減ったなどのご意見も一部から頂戴いたしました。短期間の正確な観光客数は市では把握しておりませんが、少なくとも市立資料館などの周辺施設の入館者数の増減はさまざまで、新規の周辺施設に集中した実態もあり、一概に今回の駐車禁止対策が影響したとは考えておりません。
 いずれにしましても、改善すべき事項については再検討を図り、秋の行楽シーズンにおいても春同様の駐車禁止を柱とした対策を試行として実施できるよう、取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(田中好 君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) ありがとうございます。
 それでは、再問させていただきます。
 その前に、昨年秋のはちまん堀まつりにおいて、立命館大学の学生により便益を計算され論文を書かれました。引用ですけども、歴史的町並みにおけるライトアップイベントの経済評価などを5人の学生がそれぞれ作成されました。
 内容は、近江八幡市の観光振興に向けた取り組み、観光理念として、豊かな自然、歴史文化資産を生かしたまちづくり、観光の推進としている。これは自然や歴史文化に根差した暮らしの豊かさを市民が創造し、住んでよかった、また訪れたいという思いを抱く人がふえ、みずからの町の暮らしを豊かにするという循環を目指した取り組みでもある。
 観光の現状と戦略では、平成15年から平成19年にかけては上昇傾向にある。その理由として、歴史文化財が増加し始めたことが上げられる。観光目的として一番多いのが社寺、文化財になっている。しかし、平成19年からは再び減少している。その原因として滋賀県への観光客が減少したことが上げられる。分析手法はトラベルコスト法で、はちまん堀まつりのイベントを開催することによってその便益は約6,700万円と算出されております。
 結果として、八幡堀など歴史的文化財を維持、保有していくことが重要で、建築物の保全が町の景観を向上させ、観光客の増加につながることは間違いないだろう。宣伝力をさらに強化することで観光客は増加し、八幡堀を含めた歴史文化財の魅力がより多くの人に伝わり、減少している現状を改善することができるだろうとされています。
 前回は、ロケ地活用で、その便益は18億円あるというふうに立命館大学の学生は計測されていました。今回は、2日間のはちまん堀まつりで6,700万円の便益があるというふうに計算されています。八幡堀は、八幡堀周辺はただ単に観光目的で来られるだけではなく、こういうふうに立命館大学の学生が、また学ぶ場でもあるということをまたさらに認識するところであります。
 このことから、八幡堀周辺は、近江八幡市になくてはならない観光の拠点であると考えます。
 ここで再問ですが、今回、資料館の施設整備がされます。今観光物産協会の事務局が白雲館にございますけども、今後、白雲館はどのような位置づけになるのか、お聞きします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 奥田議員の再問にお答えいたします。
 白雲館につきましては、ご承知いただいていますとおり、明治10年に八幡東学校として費用のほとんどを八幡商人の寄附として建築されたという歴史的にも貴重な洋風建築でございます。その後も、役場等々のいろんな変遷を経まして、一時民間所有もございましたが、平成6年に市が解体修理をして当時の姿を復元し、現在は国の有形文化財として登録しております。
 白雲館につきましては、今議員おっしゃっていただきましたとおり、八幡堀周辺の観光のまさに中心地に立地しておりますことから、本市の観光拠点として非常に重要な役割を担っておりまして、ただ単に施設を維持管理するだけでなくて、本市の観光振興の発信のために観光案内所という形でも活用を図っているところでございます。
 歴史的建造物という形では同じではございますが、今後はそういう形で、市立資料館につきましては地方創生の拠点ということでございますので、役割を整理しながら、ともに両輪として活用を図っていきたいと思っております。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) それでは、資料館と白雲館がよりよい連携になるようによろしくお願いしたいというふうに思います。
 続けて再問させていただきます。
 その白雲館にある観光物産協会が今後DMOの主体になるということなんですけども、話を聞きますと、DMOについて、今後戦略を考えるためにデータをとって分析して、今後の活動につなげていかなければならないというふうにお聞きいたしております。
 そのデータのとり方、開示してもらえるかなど、行政として協力についてお聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 吉田副市長。
◎副市長(吉田正樹 君) 少しいろんな議論をしたいんですが、観光はなかなか今まで初めての分野でございまして、過去から見ますとね、今一番大事なのが八幡の観光は八幡堀だけじゃないんですね。もちろん熊沢蕃山、伊庭貞剛ですね、うちにはいろんな逸材がおられます。
 いろんな地域にもあるわけでございますから、何が言いたいかと申し上げますと、きのうも内発的な発展といういろんな議論したわけでございますが、例えば八戸というところがあるんですけれど、八戸、青森県ですが、朝風呂を回るようなツーリズムがあるわけですね。もともと地域文化があったわけでございますから、それをするような仕組みで町を興していくというところもございます。また、福島県では震災でいろんな形でツーリズムをつくられたと。
 もちろん、いろんな切り口があるわけでございまして、近江八幡ももちろんそういった仕組みをやっていかなきゃならないんですね。そういったことを今度、今回一般社団法人の観光物産協会がDMOの主体になったわけでございます。
 行政といたしましては、いろんなデータをどこからどういう方たちが、先ほど議員言われましたように、大学生が八幡をフィールドにすると、もちろんそうなんですね。八幡全部が博物館であるという発想を持てば、もっともっといろんな人たちが来るという形でございますから、行政としましてはいろんなデータはあるもの全て出します。ただ、大事なのは、これを一歩背中からぽんと押すような仕組みがないとあかんのですね。
 だから、今現在いろいろ話をしておるのは、誰かがやるんじゃなくて、私がやるといった人にやっていただかんとできないと。ただ、行政は情報は出せる、応用もできます、ただ旗を振ってこういうツーリズムつくれということはなかなか難しい視点がございますから、ここら辺が両輪で動かせなきゃならないという感覚は持ってございます。
 したがいまして、出せるものは全て出すが、ただ間違っていけないのは八幡市の地域資源をやはり次の世代にヒットさせる、受け継ぐような仕組み、良質なツーリズムをつくっていくという視点でデータを出させていただこうと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) それでは、DMOが成功するように取り組んでいただきますよう、よろしくお願いいたしたいというふうに思います。
 今回、この観光施策のメーンであります市道白雲宮内線の問題について再問させていただきます。
 十何年間、一方通行規制でありまして、地元の住民の方々、また事業者の方々は大変混雑して渋滞解消がなかなかならないよということで、今回駐車禁止という施策をとっていただきました。
 これは単に行政だけではなく、地域住民、事業者、そのほか関係者の方々の対策会議によってこういう駐車禁止というふうな考えになったわけでございまして、今まで一方通行規制で地域の住民がどうしても我慢していなければならなかった、車の進入ができなかったよ、歩くことができなかったよという、誰かがどこかで我慢していましたが、このことによって今まで我慢していた部分がちょっとは解消できたんかなというふうなことが感じられます。
 その中で、今回試行的にこの取り組みをしていただいて、私は非常に評価しておりまして、地域の人々も評価しているという意見が多かったように感じます。ただ、評価できないという意見も10%、アンケートの中にはありました。
 この駐車禁止の交通安全に対する意見では、評価できる点としては、駐車禁止により周辺に流れる車両の数が減少した。スムーズに車の通行ができた。駐車禁止によりこの道路での混雑は改善された。歩行者と車道が区分され、すっきりと神社らしくなった。また、神社の厳かな雰囲気が感じられてよかったなど、かなり歩行者と車の通行の安全対策ができたのではないかというふうに感じておりますけども、反面、評価ができない点ということもありまして、未舗装部分が舗装していないために、社会的弱者、高齢者であったり障害者の方々であったり、歩行しやすい、また車椅子がなかなか通れないのではないかというのと、雨が降ると道が悪くなるのでどうしてもアスファルトのところに歩いて同じように車と人が歩くという状態になっているというふうな感じにはなっていました。
 また、どうしても車と歩行者が区別されることによってすごく簡素に見えて、観光客が減ったのではないかというふうな意見もありましたし、また楼門からロープウエーの北側にはやはり大きなワゴン車がとめられて道をはみ出て、そこが通行しにくかったよというふうな意見もありました。
 この対策は交通安全対策でもありますが、回答いただきましたとおり、観光客の急増が大きな要因となっていますので、観光という視点、観光によるまちづくりという視点ではどのように考えておられるのか、お伺いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 奥田議員の再問にお答えいたします。
 先ほども申し上げましたとおり、交通安全の確立を第一に取り組んできたことでございますが、そこは個々の利益を超えて地域全体の利益を最優先とした結果だと思っております。
 観光の側面からということでございますので、発言させていただきますと、観光振興なのか、また市民の平穏な安全な生活なのかといった二者択一の議論じゃなくて、また今も議員おっしゃられましたように、市民の我慢の上に観光でありますとか地方振興を図るというものでもなく、行政のほうからこうしたいということで賛同を求めるような合意調査の方法で進めるんではなくて、関係者が何とかよくしたい、会議したいというゼロベースからの協議で合意形成を図ってきた結果でようやくここまで来たものと思っております。
 そういう意味では、まちづくりの視点からも評価できるんではないかとも思っております。
 この地域はご承知のとおり重要伝統的建造物群保存地区でもございますので、駐車禁止にすることによりまして、伝建地区や境内地にふさわしい静寂で凜とした空気が漂い、心が洗われるような厳かな環境の復活にもつながり、またCO2の排出削減による地球温暖化防止の取り組み、また車に頼らず歩くことで健康を維持し健康寿命を延伸しまして医療費とかの削減にも寄与する好循環につながっていくものというふうに考えております。
 確かに、ドア・ツー・ドアで買い物とか、来たいという観光客からは受け入れられない部分があるかもしれませんが、どのような人にどれぐらいの規模で来ていただくことが望ましいのか、地域から観光のグランドデザインを描く時代でもございます。地域住民が自分の町に誇りと愛着を持って地域の生活文化や生きざまなどを含めまして、本当に我が町の魅力を理解して共感していただける人をお迎えする観光のあり方があっていいのではないかと思っておりますので、ご理解をお願いいたしたいと思います。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) ありがとうございます。
 また、その交通渋滞の緩和と、また観光振興の側面から、それと交通安全、今言われたCO2の削減、健康増進の面から考えまして、今、近江八幡市はSDGsの取り組みもされておりますが、この間、5月4日のある新聞の社説を読ませていただきますけれども、その社説の中では、自転車をやはり活用していって地域活性化、地方創生に取り組んだらいいのではないかという社説です。
 読ませていただきますと、地域活性化にも生かしたいというのが見出しであります。
 日本国内の自転車保有台数は約7,200万台に上る。その利用を進めることで交通混雑の緩和や二酸化炭素の排出量削減、国民の健康増進など、さまざまな効果が期待できよう。
 交通手段としての自転車の役割拡大を目指す自転車活用推進法が施行された。超党派の議員立法によって昨年末に成立した。自転車専用道路などの整備や安全教育、地域活性化などの14の重点施策を掲げ、国に推進計画策定を義務づけた。5月5日を自転車の日、5月を自転車月間とそれぞれ定めた。
 国や地方自治体は自転車をより一層利用しやすくする環境整備に努めていく必要がある。
 年間の自転車事故件数は約9万件で、歩行者に対する事故も約2,200件に及ぶ。自転車利用にもルールの厳守と運転のマナーが求められる。自転車専用レーンは事故防止に有効だが、既存の道路に新設するのは容易でない。国土交通省は、設計段階でレーンを確保しやすくするために、道路構造例に新規定を設ける方向で検討している。
 愛媛県では、自転車の傍らを通過する車両に1.5メートル以上の安全な間隔を保つよう求める運動を展開している。官民の創意工夫によって、自転車を快適に利用できるまちづくりを進めていくことが望まれる。岐阜県と三重県を結ぶ養老鉄道など一部のローカル鉄道では、自転車をそのまま車内に持ち込めるサイクルトレインを運行中だ。静岡県袋井市は60歳以上の市民に電動アシスト自転車の無料貸し出しを行っている。
 こうした取り組みを地方創生にもつなげたい。国の推進計画策定に当たっては、自転車利用率や住民の満足度などを数値目標とするのも一つの方法ではないか。
 自転車を観光振興に生かし、成果を上げている事例もある。広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ西瀬戸自動車道しまなみ海道には、自転車歩行者道を整備され、国内外から年間約32万人の自転車愛好家が訪れる。自転車の町を掲げる宇都宮市は、周遊コースや更衣室を備えた施設を設け、誘客に成功した。工具を常備した自転車の駅も市内48カ所に開設している。
 東日本大震災の被災地では、震災の直後にガソリン不足が深刻化する中で、自転車が支援物資の運搬などに大きな威力を発揮した。震災などの非常時も視野に、自転車の積極的な活用を考えたいということが社説に載っております。
 今後、自転車についての活用も考えていっていただきたいと思うんですけども、当局のお考えをお聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 総合政策部青木部長。
◎総合政策部長(青木勝治 君) 奥田議員の再問にお答えいたします。
 今まで奥田議員におかれましては、自転車の活用ということでさまざまなご提案なりご意見を頂戴しているところでございます。
 冒頭に、SDGsの話をされましたが、SDGsについては新しい物差しという形でこれからの一つの指標になると思っております。
 そういう中で、いろいろ施策をするに当たってはいろんな多面性もございますし、一つの所属で会議をしていくんでなくて、そのことは連携している、連鎖している部分もございます。そういう意味では、まさに自転車の活用についてもいろんな効能、効果があると思います。先ほども申し上げましたように、低炭素社会づくりでありましたりとか健康の部分であったりとか、いろんな側面があると思いますんで、そういう意味で、多くの関係課がありますので一定調整を図りながら進めていく形で検討していきたいと思いますのでよろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 吉田副市長。
◎副市長(吉田正樹 君) いろんな視点でお話をされたわけでありますが、お住まいの方と観光される方とのいろんな考え方が交差しますね。だから、いろいろ考えまして、地域のために稼いでくれという視点がないと、これは両立しないんですね。観光に来られる方も地元にお住まいの方も、地域のために稼いでくれという思想がないと、地域にですよ。
 それとか、先ほども少し出てましたが、資料館の補助金もらったのは単なる改修するためにはこれは全国どこでも通るんですね。世界を見ますと大富豪がほんの1割の方がGDPの半分持つんですね。ほんな世界はおかしいやないかというところから、近江八幡の商人道みたいなものを引き継がなあかんという視点を入れましてね、もらったと。
 だから、いろいろやっていきますと、こういった仕組みで地域のために稼いでくれという思想さえ植えつけていけば、お互いこれはウイン・ウインの関係でうまい場所ができるんですよ。それは、ここに訪れる方は目的を持ってお越しになるという形になると思いますので、ますますこれからいろんなところでいろんな仕組みをとられるわけでありますが、最終的にはここにお住まいの方たちがどういう判断をするかということがキーになるかなと。
 例えば高山でもそうですよね、ユニバーサルデザインということで一時期、20年前にされました。いろんな形でいろんな観光されてますが、結局、陣屋もございますが、いろんなものを売っていろんなお客さんがたくさんお見えになっとると。個人の方が小さな家を改造して喫茶店をされたりしておりますが、それも地域振興となればプラスになるわけでありますが、地域のために稼ぐとなった場合は、きのう言いましたが物語をやっていけば、つくっていけばなるんかなということを思いますので、今後も、いろんな仕組みが全国展開されてますが、近江八幡市に合ったやり方を進めていくという形と、もう一つは原点は地域のために稼いでくれと、地域のためというのは個人の利益じゃないよという視点で町をつくるという視点を持つという方向で考えていきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) ありがとうございます。
 この取り組みは、今まで地域の人たちが非常に我慢していたという部分が私は最大の問題ではないかというふうに考えますんで、今後も安全に通行できるようにしていただきたいのと、それとまたこの問題は地域住民だけの問題ではありませんので、行政も警察も地域住民も、その近隣の事業者の方も、いろんな意見を出し合ってこの大型連休のときに毎日と言うていいほど私の携帯には電話がかかってきました。ほとんどが評価していただきましたけども、中には評価せえへんよという電話もいただきましたけども、私がいつも言うてたんが、これが全てではない、これが100ではありませんよ、今まで辛抱していたところをみんなで解消していくのが対策会議であって、そういうふうなテーブルが設けられているんだというふうなことを伝えました。
 これがベストではないので、みんなが一丸となって観光施策について、また交通渋滞対策についてもベストな状態であるのを皆さんで考えていきましょうということを訴えました。
 ですから、行政としての役割を十分考えていただいて、今後、その道は保育園の送迎の道でもありますし、また小学生の通学路にもなっておりますので、みんなが安全に事故なく通行できるようによろしくお願いしたいというふうに思います。
 観光施策については終了したいというふうに思います。
 次に、大きく2点目に、いじめの問題について質問させていただきます。
 いじめは常に議論されてきた課題であります。文部科学省によると、いじめとは、当該児童・生徒が一定の人間関係のある者から、物理的、心理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているものである。なお、起こった場所は学校の内外を問わない。
 平成27年度の最近の文部科学省の調査よりますと、日本の小・中学校で年間21万1,194件起こっている。児童・生徒1,000人当たり40.3件あるとされています。なかなか発覚しづらい問題で、いじめの性質を考えるとこの数字は氷山の一角であると感じています。
 また、いじめはそれだけで大きな身体的・心理的なダメージを受けるばかりか、自殺にもつながることもあります。
 先ほどの文部科学省の調査では、国が把握している小・中学生の自殺は全国で60件あり、うち10%の6件がいじめによる原因であるとされています。
 学校生活において、児童・生徒は楽しく学びつつ、生き生きとした学校生活を送れるようにしていくことが重要であると考えます。
 年齢が上がってくると子どもの心の中のいじめの質も変わり、親に心配をかけたくない、親に言ったらもっとひどい目に遭うかもしれないというおそれ、相談することができず表面化されない場合も少なくないと考えます。
 そこで質問ですが、市内の小・中学校におけるいじめの問題の現状と課題解決に対する取り組みについて、お考えをお聞かせください。
 以上、初問とさせていただきます。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇 君) 奥田議員ご質問の本市におけるいじめ問題についてお答えいたします。
 まず、1点目の市内小・中学校におけるいじめの現状ですが、平成27年度の市内小・中学校におけるいじめの認知件数は62件で、1,000人当たりでは9.2件となっています。ご質問の国の認知件数1,000人当たり21.4件と比べますと、かなり少ない結果でした。
 議員が言われるとおり、いじめは見えにくい特性があり、発見や対応がおくれると子どもたちの命にかかわる重大な問題に発展することもあります。
 そこで、この結果を踏まえ、昨年度初めに、いじめの兆候をいち早く把握するため積極的な認知に努めるように周知したところ、平成28年度は117件、1,000人当たりでは17.3件のいじめを確認し、その都度解決に向け取り組みました。
 このことは、いじめが増加したのではなく、教員がいじめに対する意識を高め、軽微な事案についてもいじめと認めることにより、早期発見、早期対応に取り組んだ結果であり、肯定的に受けとめております。
 続いて、2点目の問題解決に対する取り組みですが、本市では、平成25年に制定されたいじめ防止対策推進法を受け、近江八幡市いじめ防止基本方針を、各校においても学校いじめ防止基本方針を策定し、いじめの未然防止や早期発見、早期対応に努めております。
 具体的には、全ての学校がいじめに係るアンケート調査や教育相談を定期的に実施、いじめを見過ごさないように努めております。また、児童会や生徒会活動の一つとして、教員やPTAと協力をしていじめをなくす活動を計画している学校もあります。
 ここ数年では、ソーシャルネットワーキングサービス、SNSを介したいじめがふえています。互いに顔が見えないところで一方的に相手を非難したり、仲間を外したりするいじめです。
 そこで、本市では、昨年度スマートフォン、携帯電話の利用状況についてアンケート調査を行い、その結果をもとにスマートフォンや携帯電話を子どもに与えるときに注意してほしいことなどをまとめた保護者向けリーフレットを配付しました。
 これらのほかにも、学校ではインターネットの危険性について考える親子学習会や講師を招いての子ども向けの講習会、教職員を対象にした研修会など、いじめ問題の解決に向け取り組んでいるところです。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) ありがとうございます。
 それでは、再問させていただきますけれども、今回私がいじめの問題を取り上げたのは、私の知人の子どもさんが小学校6年生からいじめを受けており、先生が見ていないところで足を踏まれたりぶつけられたりとかして、あざをつくって帰ってきたと聞いたことが発端であります。その子は今中学1年生でありますけども、中学1年生になると各小学校からまた違った友達ができるんじゃないかということで、非常に希望に満ちて入学されたわけでありますけども、先ほど教育長の答弁にあったとおり、スマートフォンを持ったばかりに、またそのスマートフォンのグループに入らされたばかりに、グループとはまた違うところでその子を省いたグループができて、あしたからその子とはしゃべらないでおこうということで、みんなが教室内で無視したりクラブ活動の中で無視したりとかということで、今度は全然親にも先生にも見えないところでいじめられておられました。
 小学校の先生にも相談されましたけども、卒業間近ということもあったのかもわかりませんけども、そう熱心ではなかったようです。また、中学校に入ると、また中学校の先生もかわって、中学校の先生は熱心に取り組んでいっていただいて、今その子は明るく行っていることでありますけども。
 そこで再問ですけども、学校では、クラス担任がおられますが、毎日子どもたちに直接接し、日々様子も見ていただいております。担任の先生としても、小さな芽にも気づいてもらえると大事に至らないのではないかと感じます。ですから、スマートフォンでそういうふうないじめがあると全く気づかない、全然そんな様子も見られないよということで、自分一人で抱えてしまうという子どもが大変多くいると感じます。
 子どもたちが、悩みを相談できる体制などの対応についてお聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 再問についてお答えしたいと思います。
 1点目の相談体制ですが、初問の回答の中にも触れましたが、定期的にアンケート調査や教育相談を行っております。担任という立場も大切ですが、子どもにとって最も話しやすい先生に相談できるという工夫も各校においてしていただいているところです。
 また、校内で教育相談の方法について先生方の研修会を行ったりその指導力の向上にも努めているところです。
 相談内容によっては、担任あるいは学年だけの問題ではなくて、全教職員が情報を共有し対応に当たっているところでございます。
 また、本市では4名のスクールカウンセラーを小・中学校に配置して、いじめや不登校など、子どもや保護者が抱える問題について心理的なサポートをしているところです。
 さらに、本年度はスクールソーシャルワーカーを2名に増員しました。複雑な問題を抱える子どもが置かれた学校内外の環境に対して、具体的にその改善策を作成したり問題解決に向け取り組んでおります。加えて、近江八幡市として教育相談室の設置や訪問教育相談員の派遣を行い、相談体制の充実を行っているところです。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) ありがとうございます。
 いじめと一口に言いますけども、なかなか発見しづらいですし、いじめられてる子どもが口に出さない限りはいじめられているという認識はできないかというふうに思います。ですが、これは学校の中だけではなく、地域の大人たちもやっぱり気づいてあげるということが非常に大事ではないかというふうに考えます。
 それで、再問ですけども、いじめ対策では、家庭や地域での保護者や大人のかかわりも大事かと思いますけども、この点について教育委員会として家庭や地域に期待すること、お願いしたいことがあればお聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) お答えします。
 家庭や地域へのお願いですが、議員のご指摘のとおり、いじめ問題については、学校だけでなく家庭、地域、それから関係機関が一体となって取り組みを進めていく必要があります。
 家庭では子どもの声をじっくりと聞き、その思いをしっかりと受けとめていただきたいと思います。場合によっては、先ほど議員のお話の中にもあったように、議員に相談されたというご家庭もあるようですが、近隣の相談しやすい地域の中でお話しされるんも一つやと思います。
 日ごろから子どもの様子を観察し、これはいじめの兆候かなと思われたら、迷わずに学校なり、あるいは関係機関に早期に連絡していただくことが大切かなと思っております。
 また、地域では日ごろからスクールガードの方を初めとして、多くの子どもたちをいろいろな目で見守っていただいております。基本的には、お願いということですので、地域の子どもは地域で育てるという思いで子どもにかかわっていただいて、先ほど議員がおっしゃったように、知り合いの子どもについても自分の子どものように地域の子どもを大切にしていただきたいなと思います。
 おかしいなと思われたら、先ほど言いましたように、ちゅうちょせずに学校に、そして関係機関にお知らせいただくようお願いしているところです。
 本当に全ての子どもが学校生活で生き生きと頑張ってくれることこそが私たちの願いであり、保護者の方、地域の方の願いでもあると思います。どうかここにおられる議員の皆様を初め市民の皆様全員で、温かい目で子どもたちを見守っていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 質問はありませんか。
 奥田孝司君。
◆6番(奥田孝司 君) 私も地域の一員としてできるだけ地域の子どもを見守って、そういう状態であったら一声かけて未然に防ぐということを考えたいというふうに思います。
 先日、近江八幡市教育振興基本計画後期が出されましたけども、その中の目標の7番目に、非行、いじめゼロを目指して家庭や地域ぐるみで学習や啓発に努めますということになっております。未然防止に向けた取り組みの充実を図るとされてますので、できるだけ未然に防いでもらって、明るい学校生活を送れるようにしていただきたいというふうに思います。
 この中にも個性を認め合うということのところが入ってますけども、いじめの性質といたしましては、秀でたところ、まずピアノがうまく弾けるであったりとか、ボールが遠くまで投げられる、ボール投げるスピードが速い、そういうちょっと秀でた部分があると何かねたみが生じて、それによっていじめられるということも考えられます。
 そこで、地域も学校も個々の持っている能力を最大限に引き出すというふうに、生かせるというふうに、子どもたちには将来に夢を持ち、友情を深めて学校生活が楽しくなるように導いた取り組みであっていただきたいというふうにお願い申し上げます。
 これは要望とさせていただきます。
 今回2点質問させていただきましたけども、地域にとって、また人にとってよりよい施策になるように、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で奥田孝司君の個人質問を終わります。
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