録画中継

平成29年第2回(7月)近江八幡市議会臨時会
7月28日(金) 最終日
第1 会議録署名議員の指名
第2 条例制定請求代表者の意見陳述
第3 質疑
第4 委員会付託
第5 委員会審査報告
第6 討論・採決
第7 議案の上程(提案理由説明)
   議第94号
第8 質疑
第9 委員会付託
第10 委員会審査報告
第11 討論・採決
               午前9時31分 開議
○議長(田中好 君) 皆さんおはようございます。
 これより本日の会議を開きます。
              ~~~~~~~~~~~
△日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(田中好 君) それでは、日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 本日の会議録署名議員に、
 重田 剛君
 井上芳夫君
の両名を指名いたします。
              ~~~~~~~~~~~
△日程第2 条例制定請求代表者の意見陳述
○議長(田中好 君) 次に、日程第2、条例制定請求代表者の意見陳述を行います。
 意見を述べる条例制定請求代表者は、小西理氏、福本幸夫氏、檜山秋彦氏の3名でございます。この後、登壇していただいて意見を述べていただきます。意見陳述の時間は、3名の合計で30分以内となっておりますのでご留意をお願いいたします。
 発言の残り時間につきましては、議場の壁面に設置しております時間表示器によりご確認をお願いいたします。
 次に、傍聴の皆様に申し上げます。
 近江八幡市議会傍聴規則により、拍手等での可否を表明することは禁止されておりますのでご注意ください。また、写真、ビデオ等の撮影、録音を行うことも禁止されております。撮影等は、報道関係者のみに許可しておりますのでご注意をください。
 それでは、順次、登壇して意見陳述をお願いいたします。
 まず、小西理氏の意見陳述をお願いいたします。
 小西理氏。
             〔参考人 小西 理君 登壇〕
◎参考人(小西理 君) 代表請求人の一人、小西理でございます。
 平成29年第2回近江八幡市臨時会、議案第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例について、代表請求人の一人として意見の陳述をさせていただきます。
 今回の条例請求に当たりましては、法定請求人の6倍を超える有権者の12%強という8,118筆という多くの有効筆数、この市民の思いをもって条例制定を請求させていただきました。
 また、我々お叱りを受けて、署名をしたかったにもかかわらずできなかったという多くの声、それに倍する市民の声を心にしっかり秘めて、きょう陳述をさせていただきたいと思います。
 まず第1に、今回の条例の請求に至った経緯と状況についてお話し申し上げます。
 まず最初に、この市庁舎の重要性と今回の市庁舎整備等基本計画の重要性についてであります。
 市庁舎はどんな市民も必ず利用することになる施設であります。どのような市庁舎が望ましいのか、細部はともかく大枠として、利用者であり主権者である市民が選び決めるということに大方反対の意見はないのではないかと思います。
 そのような中で、今回の近江八幡市庁舎整備等基本計画、これは将来の当市の方向づけに対しても大きな意味を持ったものでもあります。それはどういうことかと申しますと、わかりやすく言いますと「大きな庁舎、小さな福祉」、福祉と言いましてもこれは文化・観光や産業の振興を含めての意味でありますが、を選択するのか、「小さな庁舎、大きな福祉」を選択するのかというところであります。つまり税金の使い方の問題であります。
 今回計画されています市庁舎は、さまざまな機能が盛り込まれたもので、近隣の市町村に類を見ない大規模かつ多大な資金を要するものであります。計画に示されているところで、庁舎そのものに最大で84.4億円、その他の引っ越しや付随する立体駐車場の整備に10億円、合わせて95億円と言われております。これは近隣市町村の1.5倍から2倍の金額に当たります。東京オリンピックによる資材の高騰等を考えると、今の時期の建設ではこの金額におさまるかどうかも全く怪しいものかもしれません。
 市庁舎は、ただ単に安ければよいというものでは決してありませんが、近隣市町村がどこも箱をつくればよいというように無計画に整備しているということはなく、約45から60億円程度の金額でも、個性のある云々は置いておいて、既存のひまわり館や安土総合支所などを有効に利用することで必要十分な市庁舎が整備可能であるというのは紛れもない事実だと思います。
 一方で、市庁舎整備の資金はどこから出るかといいますと、当然市の財政から賄われるわけですけれども、その原資が貯金である基金であろうと借金である地方債であろうと、市民の負担であることに変わりはありません。今回の庁舎整備に使われるであろう合併推進債にしたところで、起債対象額の40%が地方交付税として国から戻ってくるにすぎません。基金の分はもちろん100%、起債分も60%が市民のお金、直接市民が負担する分になります。地方交付税といっても国税として広く全国民の負担であります。
 また、大きなものを建設すれば、その分、維持管理の費用も上がります。省エネ等で比率は変わるとは思いますが、ざっと1年で建設費の5%としますと、引っ越し費用を除いた91億円を対象にして4.55億円になります。これが例えば建設費50億円としますと2.5億円になり、年間2億円の節約になります。2億円という額は、子どもの医療費の無償化を東近江市ほか近隣の市町村並みの所得制限なく義務教育中の中学3年生まで拡大したときに賄える想定額、約1.5億円よりも大きなものです。
 今回の近江八幡市庁舎整備等基本計画を計画どおり実行するのか、一旦立ちどまって方針を見直すのか、大きな分かれ道になると思います。私どもは、使えるお金があるのであれば、大きな庁舎よりも教育、子どもや高齢者への福祉に、さらには文化を育む、農業を含む産業の育成や観光の振興にこそ回すべきだと思っていますが、その選択を市民に委ねることに何か問題があるとは思えません。
 今回の計画の立案に関しては、平成21年度以降、多くの方々がさまざまな分野からかかわってこられたと説明される計画ではありますが、このような大きな選択に対して責任を負うような形でかかわってこられたのかどうか、必ずしも私どもには確信が持てないところであります。
 一方で、参加された方より、規模を小さくするような意見は多数意見でも取り合ってもらえなかったという話も聞き及んでおります。
 議員の皆様におかれましては、このように今回の事案が本当に近江八幡市の将来に対して大きな分かれ道になることをご理解いただきたいと思う次第であります。
 ここまでのところが大もとではありますが、これまでも十分に検討されてきたこととは思いますものの、判断いただく材料として個別の点に関しても述べさせていただきたいと思います。
 まず、計画される市庁舎に関する幾つかの問題についてです。
 まず1番に、駐車場の問題です。
 市役所利用者の8割は自家用車を利用しているというのがアンケートの結果であります。市民のアクセスのしやすさ、運転が得意でない高齢者や子ども連れのお母さん方のことを考えると、少なくとも40から50台分の平面の駐車スペースが道路を渡らない市庁舎に隣接した場所に必要ではないかと思います。まして、乳幼児健診を本庁舎でされる計画となっていますと、さらにその倍ほどが必要ではないかと思います。
 立体駐車場は論外で、地下駐車場といえどエレベーターまでの道行きなどは高齢者の方にとっては負担になりますし、さもなければ送り迎えで一旦玄関におりていただいた後、遠い駐車場に車を置きに行かなければなりません。
 使いやすい市庁舎に駐車場の問題は極めて重要です。現計画にはこのような配慮が欠けていると思います。
 次に、高コスト構造と構造上の問題点です。
 また、今回計画されています地下施設は建設費用が多大にかかります。まして、現立地では地下80センチの地下水脈が確認されており、機械室も置かれる関係から防水対策など、さらに工事費は大きなものになります。それだけでなく、地下の機械室は浸水のおそれなきにしもあらず、万一の場合には市庁舎の機能が麻痺して防災上の観点からも問題があると考えます。事故や災害というものは設計者の考え及ばないところで起こるものであります。
 また、狭い空間に建設される計画のためL字型の構造をしており、無駄な空間が多くできます。これは必要な面積を確保するための費用を増大させます。また、せっかくの部門集中による庁舎内の部門間の風通しを阻害します。庁舎の高さも抑えた方が費用は安く済みます。
 次に、ワンストップサービスとそのサービスの方向性についての問題です。
 今回の整備計画は行政サービスのワンストップ化を掲げて、「来てもらう庁舎」を目指しています。しかしながら、世の中の流れ、市民の望む第1は、より近くで用事を済ますことができる「身近な庁舎」であり、これから高齢化社会を迎えるに当たってそのほうが合理的と考えますがいかがでしょうか。IT技術を活用し、市庁舎に行くよりもせっかく整備を行っているコミュニティセンターに行けばよいように、さらに簡単なものはコンビニで、マイナンバーの時代ですから、さらにはスマートフォンでという方向に進んでいくのではないでしょうか。
 また、福祉部門をまとめてトータルサポートを目指しているのですが、一例として、ただでさえ人前の苦手な不登校の子どもたちのよしぶえ教室を教育委員会の前に配置するなど、形だけの実情に合わないワンストップになっているのではないでしょうか。
 次に、庁舎そのものに加えまして財政上の問題についてお話しさせていただきたいと思います。
 市はその財政の基本指針として中期財政計画を策定しています。この点に気にかかる点があります。もちろん遠い将来のことを正確に予測するなど誰にもできないことではありますが、平成28年度見直し版の数字に関して言いますと2点ほどあります。
 まずは、平成36年度予想に関しても20億円近い大幅な繰入金が計上されている点です。この時点で積立金は29億円に減っていますので、これではすぐ底をついて赤字になってしまいます。
 市は、中期財政計画は最大限にリスクを見たもので、これより改善させていくための指標にすぎないと説明されています。その説明理由は3つありまして、1つはいわゆるふるさと納税、もう一つは市有財産の売却、3つ目は行財政改革プランの実行であります。
 ふるさと納税は昨年度約14億円、半分が報償費であるとして7億円前後の収入があったように思いますが、周囲に聞いてみますと、かなりブーム的なものであるようにも思います。市有財産の売却については、市の出している財務書類4表に計上されているもの約5億4,000万円のほかに桐原小学校跡地などがあると思いますが、限りのあるもので、何倍にも膨れ上がるというようなものではありません。また、行財政改革プランというと聞こえはよいのですが、相当部分、人員削減や処遇の変更による人件費の削減や福祉に直結する扶助費の削減ということにならざるを得ません。
 いずれにしても、住民負担で市民の生活を圧迫する要因です。これも住民投票をして決めたほうがよいと思う根拠の一つです。
 もう一つの点は、投資的経費の額の少なさです。平成33年度以降、13億7,500万円という数字が押しなべて置かれていますが、これでは道路の劣化による崩壊などの不測の事態が起こるとほかに何もできないような状態が想定されます。既存の市の施設や道路の維持管理も十分できないような金額と思います。市は大規模事業は予定にないからと説明しているのですが、今でも小学校前の市道の横断歩道が消えかけていたりするのですから、住民や自治会からの要望にすぐ応えることもままならなくなるような数字ではないかと思います。
 また、これでは今後予定されるであろう市内4中学校の大規模改修等は全く手がつかない状態になるのではないかと危惧します。
 さらに、別の観点からは市内の小規模の建設・設備業の方々の仕事量も減り、雇用が減ったり廃業が出たりしないかと心配になります。
 以上、さまざまな観点から意見を述べさせていただきましたが、市長も事あるたびに受益者負担とおっしゃるように、市庁舎の建設の受益と負担は市民が負うわけでありますから、ここは住民投票によって決めた方がよいとの賢明な判断をいただきますようお願いいたします。
 続きまして、市当局から本条例案に対する意見が幾つか出されております。この点について当方の意見を述べさせていただきます。
 まず、求める住民投票が計画そのものに対する一括投票であることについてです。
 市は、近江八幡市庁舎整備等基本計画には、まちづくり、交流、防災、環境、福祉・教育及びコストバランスの6つの整備方針が掲げられ、建設位置、想定工事費、新庁舎の導入機能などさまざまな内容が記載されており、多くの事柄を一括して賛成、反対を求めるため、市民の意思を明らかにするということは困難であるという意見を出しております。
 これは全く逆でありまして、近江八幡市庁舎整備等基本計画は市の上げる6つの項目が分離不可分に結びついたものであります。市当局の言うように、個別の項目を取り出して意思表示をすることは不可能かつ無意味であります。一括しての意思表示のみが意味を持つものでありまして、また市民の意思表示として、Yes、これでよいのか、これでよい、No、これではだめだとして、明確なものであります。条例として不備のあるものではありません。
 一例を挙げますと、現庁舎の敷地内にさまざまな機能を盛り込んだ庁舎を建設し市民病院跡地はにぎわい交流ゾーンとして開発すること、このこととL字型の庁舎形状、立体駐車場の建設、これは表裏一体であることなどです。市の意見そのものが基本計画の趣旨と実現目標に対して矛盾していると思います。
 次に、投票率の規定が設けられていないことについてです。
 住民投票の有効性の問題としてよく議論になる点であります。場合によっては過半数の50%超という規定が設けられることもあります。しかしながら、そのような規定をしない場合のほうが多いと理解しています。
 理由は次のようなものです。1つは、いわゆるサンプリングという観点からいって500から1,000程度の数で十分数学的に有意であること。意味があること。これは選挙の出口調査などで利用されている理論で、全部を見なくても全体の傾向はわかるとするものです。もう一つは、投票率の規定を設けますと、投票に行かない、行かせない運動が起こりがちだということです。また、50%以外の数字を見出す根拠にも乏しいところがあります。
 他の自治体においても投票率の規定を設けないことのほうが多いのはこれらのことを勘案してのことだと思います。したがいまして、投票率の規定がないことは何ら不備のあるものではなく、全く差し支えのないものと考えます。
 3番目に、住民投票の期日の決定者が明確でないという意見についてであります。
 このことにつきましては、第3条に「住民投票は、市長が執行するものとする」とありますので、期日の決定者は市長であると考えております。不明確の指摘は当たらないと考えます。
 4つ目に、選挙管理委員会の事務の範囲についての意見が出ております。
 条例は市長の行動をも律する規定になりますので、通常の執行の事務の委任の範囲を超える規定をしていても何ら差し支えがないものです。したがって、条例によって選挙管理委員会に対して市議会への報告を義務づけることについて、また市民への報告をさせることについて、支障がないものと考えます。他自治体において市長への報告のみとしている条例もありますが、当該規定が不適当であるとの指摘は当たらないと考えます。
 以上、本条例案につきましては市政の根本にかかわります問題と理解しております。議員の皆様方におかれましては、重ねてよろしくご審議のほどをお願いいたしたいと思います。
 以上をもちまして私の陳述を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 次に、福本幸夫氏の意見陳述をお願いいたします。
 福本幸夫氏。
             〔参考人 福本幸夫君 登壇〕
◎参考人(福本幸夫 君) 引き続き、代表者の一人、福本幸夫と申します。
 一言意見を陳述します。
 私たち「市民が考える庁舎の会」は、24名の全市議会議員宛てに、返信用封筒を同封して公開質問状を郵送いたしました。これに対して、7名の議員からは返書をいただきましたが、残り17名の議員からはご返答をいただくことができませんでした。この、2会派17名の議員の方は、意識的に公開質問状を無視されたわけでありますが、これはまことに残念なことと申さねばなりません。選挙によって選ばれた公僕として、行政当局と対峙する独立した機能を持つ議会人が、市民の声に耳を傾けない、持たないというのは、有権者市民といたしましてはまことに思いも寄らないことでございます。
 質問の内容は、8,000筆を超える条例制定請求者はもちろんのこと、その背後にある何万人かの市民の極めて素朴な疑問ばかりであります。例えば95億円という建設費は高過ぎませんか、なぜ病院の跡地に建てないのですかというものですが、これにすら答えられないということは、市長部局からの働きかけがあったのではないかと疑いを抱かせるものと言わざるを得ません。まことに遺憾であります。
 7通の回答のうち6通の回答の自由記述欄からうかがえることは、庁舎建設の場所を現庁舎敷地内にするということになった経緯や、95億円という建設費の妥当性とその後の財政計画について十分な議論が尽くされていないということであります。24名の議員の中の4分の1にこうした思いがあるということは、改めて市の庁舎建設計画の是非を問う住民投票を実施することが必要であることを雄弁に物語っていると私は考えます。
 何とぞ、もう一度市民に意思表示の機会を与えていただきますようお願い申し上げて、本日この議場におられる24名の議員の皆様方、どうか市民が一番、市民のための市政をひとつよろしくお願いします。
 これをもちまして私の意見陳述を終わります。
○議長(田中好 君) 次に、檜山秋彦氏の意見陳述をお願いします。
 檜山秋彦氏。
             〔参考人 檜山秋彦君 登壇〕
◎参考人(檜山秋彦 君) 檜山秋彦でございます。
 意見陳述を行わせていただきます。
 市当局は、去る3月25日、市内のホテルにおいて近江八幡市庁舎整備基本設計市民報告会を開催されました。担当課による経過報告の後、近江八幡市庁舎建設設計推進委員会からの報告として、委員長の東洋大学名誉教授長澤悟氏が報告されました。その冒頭で氏は、「新庁舎はほかに類がない施設になる」として、「図書館を入れた、公民館機能を入れた、福祉機能を入れた、教育機能を入れた、防災機能を入れた、これだけインクルーシブ(包括的な)施設はもはや「庁舎」と呼ぶにふさわしくない、「庁舎」といえば、それは「事務・業務施設」を指すのであって、それをはるかに超えた名前のつけようがない施設である」とまで言われました。全国各地で、行政施設建設のコンサルタントを数多く手がけてこられた教授がここまで表現されるほどに特異な庁舎建設が、95億円の大金をかけてこの町で行われようとしているわけであります。市民が、簡素で、機能的で、コンパクトな庁舎をと望んでいるのとは、まさに雲泥の差があると言わねばなりません。
 この報告会では、市がさきに行ったパブリックコメントに対する回答が印刷物として配付されたところですけれども、それを今読んでも市民をばかにしたような回答に腹立たしさを覚えます。例えば「立体駐車場は、使いにくく危険だから、平面駐車場にせよ」という意見に「立体駐車場を関連法令に基づき、かつ安全に通行できるようにする」とだけ述べて、平面駐車場を拒否。「市民病院跡地に建てよ」という意見には、理由として、自由な配置計画が可能だ、仮庁舎の建設が要らない、2度の引っ越しが必要ないという理由を紹介しておきながら、それに答えず、「総合的に判断した」、「既に市民と議会の了解を得ている」として一切説明責任を放棄しています。
 「L字型は長方形に比べて構造が弱い。補強に費用がかさむ」という意見には、「面積が同じであれば、L字型より整形な長方形のほうが構造上強くコスト的にも有利になる」と認めながら、「さまざまな建築条件によりL字型を採用しました」と木で鼻をくくる回答であります。「長方形のほうが構造上強くコスト的にも有利」ならば、「さまざまな建築条件」のほうを克服して長方形にするのが妥当ではありませんか。
 「にぎわい・交流ゾーンが数カ所あるが目的がはっきりしない」という意見には、「今後有効利用を図る」、つまりどんな事業をするかはできてから考えると述べて、現時点で必要のない施設であるということを暴露して何ら恥ずるところがありません。
 「安土総合支所など今ある施設を有効に利用すべきではないか」という意見には、基本設計案と関係がない意見として切り捨てられております。その上で、結論として、「(基本設計の)原案を変更するための明確な根拠を示してはいない」として、全ての意見を切り捨てたのであります。
 長澤教授は、余りの反対意見の多さに驚いたのか、次の時代に大きなプレゼントになる建物だとなだめにかかる発言をされましたが、それこそまさに私たちが最も憂えることなんです。つまり、後世に多額の借金返済という負の遺産をプレゼントするということになるからであります。人口が7万人にまで減少することが予測されている中で、これは恨まれることこそあれ、喜ばれることはないプレゼントでありましょう。
 長澤教授は、また、ヴォーリズ建築を引き合いに出して、百年という年月を経てもフレキシブルな、つまり融通性のある建物になるとおっしゃいましたけども、ヴォーリズ建築が百年を経てなおフレキシブルであるのは、そのときそこに住む人々、それを使う人々の願いを深く酌み取り、そのニーズに正しく対応したからにほかなりません。
 市長と市議会議員の皆さんが、今この町に生きる人々の願いに真摯に耳を傾けられることを願ってやまないのであります。
 市当局に対しては、私どもは既に裁判を提起しております。今のような財政支出をすれば近江八幡市が潰れるということで、市長に対してその執行をとめるように求める裁判を大津地方裁判所で起こしています。
 また、その前には、近江八幡市の監査委員さんに対して監査請求をしたところであります。
 さまざまな手だてを用いて、この議会にこの条例を提案しただけでなくて、これまでの経緯の中で何度も何度も市長部局に反省を求めることをしてきたわけであります。それをことごとく無視して退けて、今まさにこの無謀な庁舎建設計画に突っ込もうとしている。私は、この町に住もうとしている私の子や孫たちのために、絶対をこれを許すことはできない、そういう思いでここに立っております。どうぞ、議員の皆さん、ぜひともこの陳述にご賛同いただいて、条例を可決成立させてくださいますように改めて心からお願いを申し上げます。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で条例制定請求代表者の意見陳述は終了いたしました。
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△日程第3 質疑
○議長(田中好 君) 次に、日程第3、質疑に入ります。
 まず、ただいま意見陳述をされました条例制定請求代表者に対する質疑を行います。
 1名から発言通告がありましたので、これを許します。
 まず、井上佐由利君の発言を許します。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) 日本共産党の井上佐由利です。
 参考人の皆さんに日本共産党を代表して質問を行いたいというふうに思います。
 先に、本日は庁舎特別委員会、この後また委員会付託が行われると思うんですけれども、その場所で参考人招致を求めましたけれども、委員会では参考人招致はしないと多数で決められましたので、この本会議場で細かなことまでも質問するかもしれませんけれども、時間が許す限りよろしくお願いしたいというふうに思います。
 先ほど丁寧に文書で意見陳述書をいただきました。それを含めて質問していきたいと思いますのでよろしくお願いしたいと思います。
 このたびの直接請求署名で短期間に一筆一筆自署で8,118筆を集められ、本日住民投票条例の審議に当たり、代表請求人の3人の方においでいただきました。ありがとうございます。
 まず最初に、この地方自治法に定められたこの運動の中で、市長は、庁舎問題についてはこの10年間にわたって延べ1万2,600人の方にかかわっていただいて市民との合意形成が得られたというふうに言っております。しかし、皆さんがこの運動の中で市民の皆さんとかかわられて、この新しい庁舎建設について、場所の問題を初め皆さん市民が本当に理解しておられたのかどうか。建設場所、財政規模、そして庁舎のそういうレイアウトまでも市民は本当にご存じだったのかと。どういう状況であったのかということをこの場でリアルにお答えいただきたいと、このように考えます。
 先ほど小西代表請求人から陳述いただきましたので、小西代表のほうにお答えいただきたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) 井上議員のご質問にお答えさせていただきたいと思います。
 今回、署名活動するに当たって一番驚いたことは、まず市民の方がこの庁舎がどこに建設されるのかという基本的なことについてもほとんど知っておられなかったということであります。多くの方から市民病院跡地じゃないのかという答えが返ってきました。中には、まだ岡山学区のあそことちゃうのかという方も、中にはまだいらっしゃいました。
 今の市庁舎の裏であるということを正確に知っておられる方はほとんどいらっしゃいませんでした。
 確かに、市のほうではいろんな機会を設けて広報などされてきたかもしれませんが、市民の実態として、一体幾らで建つのか、一体どういうものが建つのか、今どういう状況なのか、一体どういう財源なのか、そういうことについて知っておられる方はほとんどいらっしゃいませんでした。この運動を通じて、多くの市民の方がその内容を知りつつある、今まさにまだ知りつつあるんだと思います。
 またあわせるように、市のほうでも市庁舎整備通信をたび重ねて出していただきまして、今市がどういうものを計画しているのか、市民の手元に今届きつつあるんだというような状況だと思います。
 私ども、ゴールデンウイークで始めまして、最初のうちはなかなか苦労しながら署名活動をさせていただきましたけども、日に日に皆さんの声が大きくなっていく、それを実感させていただきました。先ほど陳述の中で述べさせていただいたように、まだ署名をしたかったけれども署名ができなかったというような方々に本当に申しわけなく思うような状況であります。
 今申し上げたことが、この署名活動をさせていただいて感じさせていただいた実態であります。多くの方に手を振っていただきましたしお茶も出していただきました。そういうことも経験させていただきました。本当に市民の声が強かった、強いものだというように理解をしております。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) 今、この運動を通じて状況を市民が知りつつあるというふうなことを感じたということなんですが、1つ、市のほうは広報とかフォーラムとか、そういう開催で十分知らせてきたというふうに言われていますが、そこら辺はやっぱり市民がまだ十分理解できていないということだというように思うんですが、この市民が理解できていないということは、これは市民の責任なのかどうか。
 何でかといいますと、先日、市長の意見書の中の最後のところで、これは請求代表人3人の方に対しておっしゃったかもしれませんけれども、請求代表人の方は市民の皆さんですからね。それを前提に考えると、堂々と意見を述べる機会が幾度もあったと、最低でも5回あったという発言もありましたので、そういうことからすると、市民が、請求代表人の方は今十分理解されていると思いますが、市民が理解できていないというのは市民の責任なのかどうか、その点についてお聞きしたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) 大変恥ずかしいことでございますけども、私も含めて一般の市民、ふだん日々の生活に追われていることがなかなか多いと思います。恥ずかしながら、私も約3年前に若い人たちに頼まれましてこの市の将来をどういうふうにしたらいいのかということを考える会で話をしてくれと言われるまで、この問題には気づきませんでした。これは正直なところであります。
 そこで、中期財政計画を市のホームページで見ることになり、初めてこの問題の重要性に気がついたわけであります。そこからさまざまな勉強をさせていただいて今日に至っております。
 今申し上げたように、市民の皆様方は、正直言って、ホームページに載せた、広報をした、そして説明会を開いたということでお知りになるということは現実として極めて難しいというように思います。これを市民のせいと言うのか、それともそういう市民にまでしっかりと広報が行き届くようにするのが市の行政の仕事なのか、どちらかといいますと、恥ずかしいことではございますけども、これは市の行政の仕事ではないかと私どもは思う次第であります。
 本当に市民が政治意識に目覚め、日ごろから市の行政について非常に高い関心を持ち話し合いをするようなムードであれば、それは本当に好ましいこととは思いますが、残念ながら今私どもの置かれている環境はそういう環境ではないと理解をしております。
 したがいまして、今我々は知った、知ったときから未来に向けて行動を起こす、考え直す、そういうことしか道はないものと思っております。先が崖であるから、ここはそのまま決めたから真っすぐ突っ込むということは私はあってはならないというように考えております。たまたま今までそこまで知らず、前が崖だと、歩んできたとしても、気がつけばそこでとまると。これが普通の行動だと思っております。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) 先ほどの意見陳述の中で、幾度にもわたって問題があるからこの住民投票で決めてほしいという訴えがありました。
 それで、私はこの種の問題は住民投票条例になじむというふうに思っておりますけれども、一方でほかのいろんな方とお話しすると、それは市長もそうおっしゃるんですが、議会制民主主義を無視したやり方だと、このようにもおっしゃるんですね。
 ただ、私は、先ほどおっしゃったように、市民の多くが知らない中で知ったときからスタートだというようにおっしゃったので、そこから住民投票条例が実施されれば住民投票運動の中で市民が本当に一人一人が庁舎問題について真剣に考える機会が私は与えられるというように思うんですね。だけども、この議会制民主主義を無視したやり方ということも一方言われると、その点についてはいかがか、お答えください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) 議会制民主主義についてはなかなか難しい問題があるというふうに考えております。
 まず1つは、なぜ議会制民主主義というものが採用されているかといいますと、現代世界においてはなかなか一般市民が細部においてまで知り得ないこと、専門的な事象などが多いこと、例えば今問題になっております軍事であるとか外交であるとか、はたまた今複雑になっております金融のシステムであるとか、また、近江八幡市で言えばこの財政の中の何債を使う、どこの基金を取り崩す、そういう問題について市民の判断を求めるということは極めて難しい。したがって、その代表者たる議会でそういう詳細の検討をし決めていく。これが一つの議会制民主主義の根本の理念の一つであろうかと思います。
 一方で、とはいえ主権者は市民であります。日本国憲法の主権者は国民であります。その国民がみずからの利益もしくはみずからの関心に対して非常に大きな影響がある、またみずから判断することができるものについて、必ずしも議会制民主主義という中で議会で決めねばならないというものではないというように思っております。
 例えば日本国でいいますと憲法、憲法は国民投票、こういうことになっております。また、この市庁舎の問題が憲法問題と同じとは思いませんけれども、全ての市民にかかわる、全ての市民が使う、全ての市民の生活に大きな影響がある項目であります。このことが、しかも市民がそれをみずから決めたいと述べているときに、これを議会制民主主義であるからそれはあかんという理屈にはならないと考えております。
 それが証拠に、地方自治法に定められた条例制定請求権という中で今回の活動を行っておるわけであります。したがって、住民発議により条例を制定する、法律を制定するということがこの地方自治という場で認められているのであります。
 一方、議会や市長に対しても非常にハードルが高い3分の1という数でありますけども、解職また解散という直接請求権が認められているわけであります。したがって、市民の意向を受け、行政を行うのが市長であり、市民の代表者としてそれをチェックするのが議会であるという大前提はありますが、必ずしも全権を委任したわけではなく、その意思に反するということが行われたときは、それは住民みずからの手でそれを正すということができる法律、それが議会制民主主義というものだというように理解をしておりますし、日本国の法律はそういう中で動いているものというような理解をしております。
 したがって、私どもも今回地方自治法上にのっとりまして住民投票条例制定請求という形の活動をさせていただいたところであります。
 したがいまして、これも議会制民主主義の中の一つのプロセスという理解をしております。
○議長(田中好 君) 質疑はありませんか。
 ここで申し上げます。
 意見陳述者の小西氏におかれましては、質問、質疑に対しましては簡潔明瞭にお願いいたします。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) 次に、質疑します。
 先ほど意見陳述の中で、今回の庁舎整備基本計画は将来の当市の方向づけに対して大きな意味を持つものというふうにおっしゃいました。
 そこで、「大きな庁舎、小さな福祉」、「小さな庁舎、大きな福祉」を選択するのかが問われ、大きな分かれ道というふうにも表現されておりました。すごい興味深い発言でもありますので、もう少し聞かせていただきたいというふうに思うんですが、今、近江八幡市、さまざまな角度から見たときに、この小さな庁舎で大きな福祉を選択した場合、どのような町をイメージできるのか。
 何でかといいますと、例えば近江八幡市でいえば待機児童の問題が解消されていなかったり、あるいは今後少子・高齢化の中で市民サービスに係るニーズというのは非常に大きくなっていくだろうと、このように私は思います。ですから、この庁舎の選択の方法で市民の幸福度も変わるというふうに私は思うんですが、その点についてもう一度ご所見いただきたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) なかなか難しい質問ではあるのですけども、まず何を優先するかということが大事だと思います。これは、まず箱を整備して、それから中を考えるのか、それとも福祉として、例えば今待機児童が多い、保育園をつくる、それから先ほど申し上げましたように、子どもの医療費を無料化する、まず福祉を優先してそちらにお金を回し、その余剰もしくは余裕で庁舎その他インフラを整備していく。そういう形の順番の問題であるというように理解しております。
 インフラと申しましても、道路や災害防災など優先するものはもちろんありますが、不要不急なものはできるだけ順番をつけて実施していく。そういうことだというふうに理解をしております。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) 意見陳述の中で、先ほど財政上の問題のところにも触れられました。中期財政計画についてですけれども、先ほどおっしゃったように、平成36年に20億円に近い繰入金が計上され、そして積立金は29億円に減り、それを解消しようとすれば人件費の削減や福祉の削減、住民負担で対応せねばならないと、先ほどこのように述べられたんですけれども、先ほどおっしゃったように、根本は税金の使い方だとか優先順位のことだというふうには思うんですが、この今の近江八幡市の財政運営については市民の目線から見て今どのように見ておられるのか。
 といいますのも、28年度末の借金ですかね、今二百七十四、五億円ほどあるのか、ちょっと、あると思うんですね。これに庁舎の借金が上乗せられるとすると本当に340、50ぐらいにいくんではないかと、勝手に私はこう推測するんですが、そしてこの間の大型事業が大体280ほどあると言われておりますので、その点から見て、中期財政計画を通して市民の目線から見たらどのように今後近江八幡市、どう心配されているのかというように思うので、ちょっとその所見だけいただきたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) 今の財政計画、これを見る限り、将来住民の負担が非常にふえていくということはほぼ間違いない事実だと思います。住民の負担がふえるということは、今若者たちは我々のように同じ町に住み続けるということだけではなくて、自由に自分のすみかを選んでいく、できるだけ自分たちの住みやすい町を選んでいく、市町村間の競争が始まっていると、このように思います。
 そういう中で、近江八幡市が敗者となっていく、ますます、今、7万人と、将来なると言われましたが、これに拍車をかける。そうすると、この財政計画の根本も狂ってくると。住民が離れればその財政のこの計画そのものの収入のほうが減る。こういう危惧もある。したがって、この将来の近江八幡市に対して今は非常に大きな分かれ道、これからゴーストタウンになるのか、それとも繁栄する道を歩むのか、言い過ぎかもしれませんけども感覚としてはそういう感覚を持っています。
○議長(田中好 君) 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) 続きまして、既存の施設の利用についてお聞きしたいと思います。
 先ほど既存のひまわり館や、あるいは安土総合支所などを有効に利用することで、必要十分な市庁舎が整備可能であるというのは紛れもない事実だと思います、こういうようにおっしゃいましたけれども、もちろん私自身も、まだまだ使えるひまわり館だとか安土の総合支所を利用しながら庁舎建設はあるべきだというふうに考えているんですが、この施設の有効利用についての考え方とあわせまして、今市はそれと同時に一体的にさまざまな機能を入れてワンストップサービスというふうに、要は庁舎機能の集約をしようというように言っているわけで、その点で私は、整理しますと、1つ聞きたいのは既存の施設の有効利用、そして庁舎機能の集約化で住民福祉の向上につながるのか、そのことについて2つお聞きしたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) 施設の有効利用という観点からは、まず財政上の理由が一番強いというように思います。
 それから、部署を集めたほうが市民サービスが充実するのかそうでないのかというのは、一概に申し上げることはできないというふうに思っております。
 これは個別の案件ごと、先ほど例としてよしぶえ教室を挙げていただきましたけども、個別の案件ごとに現場で実際にそこを利用されている方がどういうものがいいのか、どこがいいのか、これを詳細に現場におりて利用者の声で、こちらが一方的にこれがいいというのではなくて、そこにおりて考えていくべきものであり、一概に集めたからいい、分散したからよいというものではないというふうに考えております。
 例えば療育のお母さんにしても、先日お話を聞きましたけども、今の庁舎ではなくて今の裏にある別館のほうが入りやすいと、こういう声だってあるわけであります。
 これらを総合的に考えながら、実際何がいいのかを考えていくべきだというように思います。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) もう一つ、3ページですか、高コスト構造の問題点のところであります。
 私先ほど聞いておりまして、現敷地に地下水脈が確認されていると、そして防水対策などさらに工事費は大きなものになると、このようにおっしゃったんですが、この現敷地に地下水脈が確認という点では、ちょっとそれは初めてなので、そのことをもう少しご説明いただきたい。そうなると、本当に工事費はさらに大きくなるというふうにおっしゃっているように、そうだというふうに思うので、地下水脈がまず確認されているというところのことを含めて、ちょっともう少しご説明をいただきたいというように思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) 地下水脈については、私が確認したわけではなくて、市の計画ですね、いただいておる例の説明会で皆パブリックコメントを出しました。あの市の計画の中に記載されているのをそのまま引用させていただきました。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) それにしても、地下の工事をすると普通の平地で工事をするより地下の部分だけはどれぐらい引き上がる、これは専門的なことですので代表請求人が知っておられるか、ちょっとわかりませんけれども、大体おおよそやっぱり平地よりすごくコストがかかるというように思っておられるのか。その点いかがでしょうか。
○議長(田中好 君) 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) 私も積算をしておるわけではないので正確な数字、比率はわかりませんけども、少なくとも土を掘る、掘ったところの土どめをする、矢板を打つ、それに加えてその土をどっかに持っていく、その後に防水対策その他非常に大きなコンクリートワークが存在する。したがって、我々想像以上に大きな金額が出る。まして、こんな水があれば不測の事態も考えられるので、非常事態にいろんな追加の費用が発生する可能性もある、こういうことでございます。
○議長(田中好 君) 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) 財政についてもう一つお聞きします。
 総額95億円についての内訳については、市のほうは今まだ何ひとつ、総額はお示しいただいておりますけれども、財政内訳については示されておりませんので、市民目線からしたら、もう12月には入札公示をしようという段階で、今の時点で市民にもこの財政の内訳を示されていない。この状況を皆さんはどのように思われるのか、小西代表請求人、お答えください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) 正直申しますと、中期財政計画に84.4億円が盛り込まれた時点で、市のほうでは腹案を持っているはずであります。さもなければ、県との協議、地方債の発行の協議ができないという理解をしておりますので、わかっていると思います。これが発表されないことにつきましては、私はよくわかりません。詳細が動くなのか、それとも何か別の理由があるのか、これは私どもは知ることはありませんけども、既に大枠はわかっているはずだということは想像はしております。
○議長(田中好 君) 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) 次に行きます。
 議会に対してですが、市民の目線から見て議会がしっかり庁舎の件で議論が尽くされていると考えておるか、その辺はどのように見ておられるのか、ちょっとご所見をいただきたいというように思います。
 どうしましょう、檜山代表請求人、どのように考えておられるのかお答えください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
◎参考人(檜山秋彦 君) 私は、議員の皆さんが市民の代表としてこの議場で真剣に議論をされているということに疑いを挟むものではございません。
 しかし、これまでの経過をお聞きしましたところ、例えば庁舎位置についていつの時点で決まったのかということがわからないとおっしゃる議員さんが複数会派、複数おられるわけですね。この一事をもってしても、当局と議員の皆さんとの間に認識のずれがあったというふうに思われてなりません。当局としては十分に説明したと思っておられたなと思うんですね。しかし、議員の皆さんははっきりと現庁舎の位置に建てるということが議会で申し述べられた記憶がないとおっしゃるんですね。
 今、この問題で一番大きなことは、現在の庁舎の位置に建てようとされる、そうすると現在の庁舎の横にL字型になってしまう。また、駐車場はとれないというようなことが発生してきているわけでありまして、一番かなめの部分で議会と当局との間の意識のずれがあったと。
 ですから、私はどなたかを責めるつもりはございませんけれども、こういう大きな市費を使う大事業は直接市民に聞かれたらいいと思うんですよ。そんなに費用のかかることでないです。直接請求権というのは、市民、住民に与えられた基本的な権利でありましてね、議会制民主主義についてという表題で、政翔会でしたか、の議員様がお聞きいただくと私はきのうまで聞いておりましたので楽しみにしておったんですよ。議会制民主主義は繰り返し議場でみんな確認しなきゃいけません。私、中学校の教員でしたので、皆さんを中学生扱いにして申しわけないんですけど、やっぱりそういう意味でなくて、戻るんです、そういう原点に戻るんです、みんな。そういう意味で、原点に戻ってやるというふうに考えると、住民投票条例を可決していただいて実施していただく、議員と当局のわだかまりはそこで全て消えるというふうに私は思っております。
 以上です。
○議長(田中好 君) 陳述者に申し上げます。
 質疑のみに回答をお願いいたします。
 質疑はありませんか。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) 今回の条例は議会に問われておりますので、議会の中でまた議論していけばいいかなというふうには思うんですが、しかし提案者、市長はこの住民投票条例につきましては一応、21日、必要ないというふうに表明されております。私は、この政治姿勢そのものが問題かというふうに思いますけれども、代表請求人の皆さん、小西代表はこの政治姿勢についてどのようにお考えか、お答えください。
○議長(田中好 君) 井上佐由利議員に申し上げます。
 これは陳述の内容についての質問、政治姿勢についての質問は控えてください。
◆22番(井上佐由利 君) それなら、言い方を変えます。
 議長。
○議長(田中好 君) 質疑をしっかりと述べてください。
◆22番(井上佐由利 君) 市長は本条例は必要ないというふうに表明しておりますが、この点についてどのようにお考えなのか、お答えください。
○議長(田中好 君) 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) これは冒頭の陳述でも述べさせていただきましたように、全ての市民の日常の生活、そして活動に大きな意義がある、そういう案件であります。その中で、8,118筆、まだそれでもほかにも署名できなかったという12%を超える、はるかに超える潜在者を入れますと、その住民の声があるわけであります。
 また、市長側としては、この計画は市民に十分理解がされた計画であると繰り返しおっしゃっているわけであります。でも、理解してないという市民がたくさんおられるわけであります。こうなれば、これは住民投票をしてどっちがどうなのかということをしっかり問うと、本当にそれが理解されているのかどうか、これをちゃんと問うていただくというのが私は筋ではないかというように思います。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) 続いて、先ほど檜山代表請求人の意見陳述のところから幾つか質疑をしたいというふうに思います。
 先ほどの陳述の中で新庁舎、図書館等を入れた包括的な施設という長澤教授の言葉を引用して、市民が簡素で機能的でコンパクトな庁舎を望んでいるとは雲泥の差があると言わねばなりませんと、先ほど陳述をおっしゃったんですけれども、この図書館で言えば現在の2館の図書館に加えて3つ目の図書館となるというふうに思うんですね、今回の市庁舎の中に図書館が入っておりますので。
 こういうところも費用がかさむ原因の一つがあるというように思うんですが、この署名運動を通じまして、市民はそういう図書館を、そういう庁舎を望んでおられたかどうか、檜山代表請求人にお聞きしたいと存じます。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 檜山秋彦氏。
◎参考人(檜山秋彦 君) 私は、恐らく3つ目の図書館を市の中央部に大きくつくりたいというふうに思っていただいているというふうに、市長部局が考えておられるというふうに思いたいし、思うんですね。
 市民が、そしたら3つ目の大きな図書館を市役所の中につくってほしいと思っているか、図書館行政について一番思っておられることは何かということは、それではないんですね。新刊購入費、各小・中学校、公立小・中学校の図書費の充実、こういった最も身近なところで市民は税金を使ってほしいと思ってますね。図書館行政は物すごく大事なんで、図書館、それはつくることが悪いとは言いませんよ。
 しかし、一番、ここでも今の時点で市民が望んでおられる図書館行政は何かと、教育委員会のお二人おられますけれども、ぜひこの2人にも十分お聞きいただいて、市長、考えていただきたいと、そう思っています。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) もう一つあります。
 庁舎のL字型の問題です。面積が同じであればL字型より整形な長方形のほうが構造上強く、コスト的にも有利になりますが、さまざまな建築条件によってL字型を採用したというのが市の回答であります。
 構造上強くコスト的にも有利であれば整形な長方形になるのではないかと、こちらを選ぶべきではないかと、このように市民は思うと思うんですね。
 そこで、市民の立場から見たら、私は非常にこれは矛盾している話だと思うんですよ、非常に。その点については檜山代表請求人のお考えはいかがでしょうか。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 檜山秋彦氏。
◎参考人(檜山秋彦 君) 一番堅固で効率的なのは正方形なんですね。敷地面積が正方形なんですが、地形上はやっぱり長方形にならざるを得ないというので、全国の庁舎は長方形が多いんですね。
 このL字型については、私が言いましたけども、長澤氏は、当局が書いておられるようにL字型について一定の危惧を持っておられるんですね。構造上弱いとかコストが高くつくとか。ところが、長澤氏はあのときに、きょうは言いませんでしたけど、使い勝手は割合よいと聞いているというふうにおっしゃったんです。それで、私もう一度お尋ねしようとしたんですが、当ててもらえなかったんですね。つまり、根拠はなくて、長澤氏は使い勝手はいいとおっしゃったんですけども、私たちが聞いている情報は全て使い勝手は悪いと、死角ができるというようなことを聞いていますね。
 ここのところはぜひ当局ももう一度確かめていただきたいと思うんですけども、L字型という構造をとることがどれほど市民の目線から見て異様かと、異常かということにお気づきいただきたいと思っております。
 答えになりましたかな。
○議長(田中好 君) 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) 次、また委員会もありますので、また当局にもいろいろ聞いていきたいと、このように思います。
 次に、具体的に条例案についてお答えいただきたいというふうに思います。
 先ほど小西陳述人のほうから、条例案については具体的にお答えいただいて、不備もないというお話もされておりました。繰り返しの部分もあるかもしれませんけれども、もう一度確認の意味も込めてお答えいただきたいと、このように思います。
 市長の意見書に書いてありました最初のところであります。この住民投票の条例の問い方についてであります。市長は、近江八幡市庁舎整備基本計画は、まちづくり、交流、防災、環境、福祉・教育及びコストバランスの6つの方針であり、多くの事柄を一括して賛成、反対を求めるため、市民の意思を明らかにするということは困難であるというふうに市長は指摘しておられます。
 先ほど小西代表のほうはそれはそうじゃないよと、言えば6つの項目は分離不可分に結びついたものであり、それで一括して問わなければ無意味だと、このように先ほどおっしゃったんですけれども、それはそうかなと私自身も思うんですが、なぜこれを聞きたいかといいますと、6月議会のときに、私の、市長は答弁でこう言ったんですね。
 庁舎について、まちづくり、交流、防災、環境、福祉・教育、コストバランスの整備方針をまとめ、市民のニーズを反映した計画を着実に実現に向けて取り組むと、こういう答弁をされたんです。6月議会のときに。
 つまり、その答弁をもう一度読み返しますと、6つの項目は庁舎整備基本計画に基づいたものであって、庁舎整備計画で住民に是非を問うことは当然なことだと、このように私は読めるんですね、その答弁を聞きまして、もう一回答弁書を見ているんですが。なのに、市長のほうは今回意見書の中で、その6つの項目を切り離して聞くべきではないかと、このようなことを初日もおっしゃられておりましたが、そんな、私は切り離せと、切り離すべきではないというふうに市長の答弁からもそのように思いますし、市長自身この点については論理矛盾を起こしているんではないかと、このように思うんですね。
 ですから、市長のおっしゃっていることと小西代表がおっしゃっていることは同じだというふうに思うんですが、その点についてはどのように考えていただけるか、ちょっとお答えください。
○議長(田中好 君) 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) どっちがどうかということではなくて、考えていただけたらいいと思うんですが、個々に賛否を問うというといいとこ取りみたいな話になりまして、ライオンの頭に馬の足がついて象の胴体がついておると、こういうようなものでは、一見いいような方法に思えますけども、実際そうではなくて、総合的判断という言葉も多々使われていますように、こちらを立てればあちらが立たず、こちらをどうしたらこうするという中でベストバランスを考えていくと。まさに、今市の答弁のほうでも、意見いただいている中でもバランスということは言われているわけであります。
 そのバランスを考えた中で、一つのバランスの答えとして今の庁舎整備計画ができ上がっているというように私ども理解しております。したがって、個々にして、またそれをばらばらにして組み立てるということはほとんど意味のないことだという理解をしておりますので、先ほどのようなことを述べさせていただきました。これがだめだったら、じゃあどうするのかという話については、またそういうものを同じように組み上げていくと、で一つの計画としてまとめるというような話だと思っております。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) それで、その6つの方針、整備方針に基づいて計画があるから、その計画に住民投票をするべきだということで理解してよろしいでしょうか。もう一度お答えください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) 議員のご理解でよいと思います。
○議長(田中好 君) 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) ということは、市民の意思を明確に、庁舎整備等基本計画の是非を問うことが市民の意思を明確にするということだというふうに理解をさせていただきたいというふうに思います。
 では、2つ目の指摘事項なんですが、第1条のところです。先ほどもおっしゃいましたけども、第1条には投票の成立要件として投票率に関する規定が必要だというふうに市は言っておられます。
 この投票の成立要件として投票率に関する規定を設けるか設けないかというのは、先ほどの陳述にもありましたように、ここはいつも議論になるところだと、このように私も思うんですが、私は個人的には、設けることによりまして実際ボイコット運動があったり、あるいはせっかくの住民投票運動に影響が出て、一人一人が考えて投票することを諦めてしまうというか、自由な投票行動に反映できないというふうなことを感じていまして、この投票率を設定するということは非常に自由な意思が制限されるんではないかなというふうに私は心配しております。
 しかし、市長のほうがそういうなんがないんやないかという指摘ですので、もし投票条例の実施が優先されることを市民が望むとすれば、その投票率の規定は柔軟に対応すべき面もあるのかなというふうに私は思うんですが、その点についてはいかがお考えでしょうか。
 要は、投票率を条例の中で設けるということもやぶさかではないというふうにお考えなのか、その点についてお聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) 8,118筆の住民の方がどのようにお考えかということまでは今ここで推しはかることができませんけども、個人的な意見にもなってしまうかもしれませんが、申し述べさせていただきたいと思います。
 私どもは、冒頭陳述させていただきましたように、投票率の規定がないほうがよいというように思っておりますけども、住民としては投票したいという強い意志もお持ちだというように理解をしております。
 したがって、投票率の規定を設けることについては議会の皆様方でご議論をされれば、していただければよいことかなと理解をしております。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) もう一つ、不備の指摘でした。第10条の選挙管理委員会が市議会への報告が義務づけられていることが選管の事務の範囲を超えているとして、不適当の指摘は当たらないというふうに先ほどおっしゃったんですけれども、例えば委員会付託になって議論する上で、きょうここで聞いておかないと後で聞けませんので、例えば選挙管理委員会が市長への報告のみとした条例でも差し支えないというふうに考えておられるのか、その点、お聞きをしておきたいと、このように思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 小西理氏。
◎参考人(小西理 君) 他の自治体でもそのような事例はありますので、我々は選挙管理委員会から、これは議会を通った条例によって住民投票がなされるということになりますので、市長とあわせて同時に議会、住民へということを我々条例の中にうたっておるわけでありまして、他自治体でもそうではない事例もございますので、この点につきましても議会の皆様方のご議論の中でご判断いただければいいことだと了解しております。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 井上佐由利君。
◆22番(井上佐由利 君) いろいろ細かいことも、考え方も含めていろいろお聞かせ願いました。どうもありがとうございました。これで質疑を終わらせていただきたいと思います。
○議長(田中好 君) 以上で井上佐由利君の質疑を終わります。
 以上をもちまして条例制定請求代表者に対する質疑を終わります。
 条例制定請求代表者の皆さん、大変ご苦労さまでございました。
 ここで休憩をいたします。
               午前10時53分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午前11時8分 再開
○議長(田中好 君) それでは、再開いたします。
 次に、当局に対する議案質疑を行います。
 5名から発言通告がありましたので、順次これを許します。
 まず、井狩光男君の発言を許します。
 井狩光男君。
◆17番(井狩光男 君) 政翔会の井狩でございます。
 私は、議第93号について質疑をいたします。よろしくお願いいたします。
 庁舎の建設につきましては、十分な説明がなされてきたと言われております。確かに、どのような庁舎にするのかについては基本設計にあります6つの整備方針、先ほども出ていたと思います。あえて申し上げます。まちづくり、交流、防災、環境、福祉・教育、そしてコストバランスをもとに議論を重ね、また説明も重ねてきたと思っております。
 また、庁舎の建設場所につきましても、何カ所かの候補地の中から現敷地か病院跡地かで論議を重ね、現敷地が望ましいと市庁舎整備等特別委員会で多数意見として認識したことは事実であります。
 また、基本設計の段階におきましても、設計業者を交えてこれまで、これもまた市庁舎整備特別委員会で何回となく議論を重ねてまいりました。
 一方、庁舎建設にかかわる費用につきましては、庁舎が2万平米、実質は庁舎部分として1万6,000平米プラス福祉・交流部門4,000平米、合計2万平米を単価の42万円平米単価、結果として84億円、それに立体駐車場その他を付加しますと11億円、合計95億円以下で建設するという概略的な費用を説明されております。
 福祉・交流部門が庁舎に含まれていますので、他市との比較をいたしますと高目だというふうな説明や、財源の手当てあるいは財政の状況を含めた説明全体に若干不十分なところがあったとは思われます。そのために、今回のこのような条例が提起されたと私は思っております。
 このことにつきまして、当局はどのように思っておられますのか、お尋ねをいたします。
 次に、条例についてお伺いをいたします。
 一般に条例制定につきましては、市民皆様に制約や影響を及ぼすことになりますので、より慎重にいろんな状況を想定し、関係当局や関係団体、そして市民皆様の意見を取り入れて、時間と労力をかけて設定されるものと思っております。
 その思いからしますと、今回の条例を見させていただきますと、住民投票条例に余りなじまない基本計画に対する是非だ、あるいは投票率の成立要項がないなど不備が多いと認識をいたしますが、このことにつきましても当局の見解をお願いしたいと思います。
 また、今年は特に異常気象の影響か、局地的に災害が発生し、連日テレビで災害が放送され、避難されます皆様方の様子が報道されております。被災者の皆様には心からお見舞いを申し上げたいと存じます。
 さて、今回の庁舎建設の中で、先ほど申しました6つの整備の方針をもとに設計されておりますが、この中の一つの防災についてであります。
 既に6学区のコミュニティエリアには整備がされております。このことは、全国的に先進的な災害防止政策として全国の自治体から行政視察に来庁されておるのが今日でございます。
 今建設地の八幡学区では、有事の際の避難訓練を数年前から実施されておられて、学区挙げての真剣な訓練に取り組まれております。その中で、避難された方のスペースが不足していることを実感したというところから、せんだって自治会代表の皆さんが市長に対しまして、庁舎の早期の建設あるいは完成の要望書を提出されたと聞いております。このことにつきまして市長のご見解をお尋ねいたしたいと思います。
 以上、初問といたします。どうぞよろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 皆さんこんにちは。
 それでは、井狩議員の質疑にお答えいたしたいと存じます。
 まず最初、庁舎建設についてでありますが、庁舎整備に係る整備方針につきましては、ひまわり館など、特に福祉分野の行政機能の分散等の課題を含めました地域事情や、あるいは特性等を踏まえて真に必要な庁舎機能の議論を重ね、また市庁舎等特別委員会の議論を経て、基本計画では先ほど議員も言われましたように6つの整備方針を定めたところであります。
 基本計画の策定に限らず、これらの基本的なコンセプトの取りまとめや周知に当たっては、これまでさまざまな委員会などを可能な限り公開の場で行い、それぞれの構想や計画策定の節目では市民フォーラムや市民シンポジウム、また市民報告会を開催させていただいたところでございます。
 また、建設場所につきましても、これまでの議会での答弁や今回上程に際して付した意見書の中でもるる丁寧かつ正確に説明をさせていただきましたとおりでございまして、今まさに井狩議員みずからご発言をいただきましたとおり、3年前、平成26年6月議会におきまして決定をしていただいたことは紛れもない事実でございます。
 先ほどの代表者では、本市に住まれて3年だと言われましたが、ちょうど微妙なときでありますから代表者の人はご理解されていないかもわかりませんけれども、これは議会で決まったことは事実でございます。
 また、この決定事項の前段におきまして議論をいただいた市庁舎整備等特別委員会は、市民の代表である議員の方々が庁舎整備等に特化して議論をより深められ、また議員みずから先進地視察に行かれるなど、よりよい庁舎整備が実現できるよう議会としてみずから設置されたものでありまして、市民に対しても開催日時を公開し、傍聴できる場で議論されてきたと思っているところであります。
 しかし、特別委員会の一員として参加されていた日本共産党議員団が、今ごろになって、みずから特別委員会の活動や存在自体を否定されるかのように今回是非を問う条例の制定に賛同されていることは全く理解できないことでもございます。
 市庁舎整備等基本計画は、その策定過程において日本共産党議員も参加されて議論を重ねていただいた、その成果でもあることをはっきりとお伝えしておきたいと思います。そして、これらおのおのの取り組みは、市ホームページへの掲載や市庁舎整備通信を全戸配布させていただくなどして公表させていただいてまいったところでございます。
 議員ご指摘の建設費や財産、財政状況を含めた説明が市民全体に対して若干不十分なところがあったかと思われるとのことでございますが、これらの説明につきましても同様にお示しさせていただいてきたところであります。
 平成29年5月15日付で発行しております市庁舎整備通信第8号におきましてもお示ししておりますが、この機会にもう一度説明をさせていただきたいと存じます。
 まず、基本計画では、他市先行事例の平米単価を参考に、立体駐車場や解体工事費用などを含んだ想定建設工事費を81億円から95億円とし、規模は本市において必要な機能を配置した2万平方メートルと想定をしたところであります。基本設計では、想定工事費の範囲内で、さらに機能性と効率性、また将来を見据えたフレキシブルな、いわばしなやかさ、あるいは柔軟性などを考慮して検討を行い、現在取り組んでおります実施設計におきましても、華美な要素を排し、可能な限りシンプルで汎用性、すなわち何にでも使えるような資材の採用、また市民報告会でいただいたご意見を参考に、さらにコスト縮減を意識しながら進めているところでございます。
 財源につきましても、国からの財政支援として合併推進債の活用を基本としておりまして、より有利な公共施設等適正管理推進事業債、緊急防災・減災事業債あるいは社会資本整備総合交付金の活用を予定しているところでございます。
 また、市の財政状況に関しましても、市の財政の将来の財政運営の指針となります近江八幡市中期財政計画に市庁舎の事業費を見込み、市の将来の財政負担の軽減を意識しながら、今後の健全財政の維持に向けて取り組みを進めているところでございます。
 今回、市庁舎整備を進めることで財政破綻を招くというネガティブキャンペーン、すなわち否定的なそのようなキャンペーンを展開されたことが今回の政治活動と署名活動につながったのではないかという考えもあるわけでございまして、95億円という金額の説明や他市比較が同じ条件ではないことなどを正しく説明せずに、ただただ95億円が高いという1点だけで署名してほしいと頼まれたという市民がおられたことも事実でございます。
 いずれにいたしましても、今後も引き続き市民の皆さんへの周知及び情報発信に努めてまいりますので、議員の皆さんにおかれましても議員活動として市民の皆さんへ正確な情報をお伝えいただきますようよろしくお願い申し上げたいと存じます。
 次に、条例に対する見解についてのご質問にお答えをする前に、まず直接請求制度の概要についてご説明を申し上げたいと存じます。
 現在の日本の地方自治制度では、有権者が市長や議員を選挙で選び、選挙で選ばれた人が地方自治を行う間接民主主義が原則となっております。
 その例外として、間接民主主義を補完する直接請求制度が地方自治法で設けられております。条例制定請求の場合は、市長等の選挙権を有する者の総数の50分の1以上の者の署名を添えて条例制定請求代表者から市長に条例制定を請求することができる制度でございます。
 しかしながら、この権利は住民みずからの意思によって条例制定について議会に議決を請求するにとどまりまして、市長は議会を招集し、住民の請求に係る条例案を議会の審議に委ねることになりますので、最終的な決定権は申すまでもなく議会が持つということであります。
 それでは、請求されました条例案についての見解ですが、提出議案に意見を付しているとおり、条例第2条に定められた住民投票の実施において、「新庁舎等整備計画どおりに新市庁舎等の整備を行うことに関し、市民の意思を明らかにするため、市民による投票を行う」、また第6条に定められた投票の方法について、「住民投票を行う投票資格者は、新庁舎等整備計画どおりに新市庁舎等の整備を進めることに賛成するときは投票用紙の賛成欄に、反対するときは反対欄に、自ら〇の記号を記載して、投票箱に入れなければならない」と規定されております。
 このことについて、近江八幡市庁舎整備等基本計画には、まちづくり、交流、防災、環境、福祉・教育及びコストバランスの6つの整備方針が掲げられ、建設位置、想定建設工事費あるいは新庁舎の導入機能など、さまざまな内容が記載されているもので、第6条の投票の方法では多くの事柄を一括して賛成、反対を求めることになり、市民としては明確な意思を示すことは困難であると考えます。すなわち、防災はいいんだけれども建設場所で反対だとか、あるいは環境はいいんだけれどもその他で反対、こういった人たちはどういう意思表示をされるかであります。
 したがいまして、第1条で規定された「市民の意思を明らかにする」という条例の目的には合致していないので、条例に不備があるとの意見を付しているところでございます。
 また、住民投票は間接民主主義を補完する制度であるため、住民が容易に理解できる内容で、かつ適切な設問形式として、投票結果にさまざまな解釈の余地が生じないように住民に直接意思を確認することが適切であるとされているところであります。
 次に、投票率での成立要件がないことについての見解を申し上げます。
 条例第11条の投票結果の尊重において、「市長及び市議会は住民投票の結果を尊重しなければならない。この場合において、投票した者の賛否いずれか過半数の結果の重みを斟酌しなければならない」と規定をされておりますが、投票率での成立要件は規定されておりません。
 住民投票は、住民の意思を確認することが主な目的であり、十分な民意を把握する必要がございます。また、投票率が低い場合には、一部の住民の意見が議会や市長の意思決定に影響を及ぼす可能性があり、特に組織的な投票行動があるような住民投票や僅差の場合においては、その危険性が強くなることを認識しなければなりません。
 これらのことから、投票の成立要件として、投票率を規定することにより、その結果、投票結果に一定の信頼性を確保できること、また所定の投票率に満たなければ民意が高まらなかったと判断できます。
 すなわち、例えば投票率が10%だった、それでも先ほどの代表者は選挙で出口調査は10%に満たない、でもあれはマスコミがやっているわけでありますから、責任を持ったところが調査をしているわけじゃないわけであります。このような住民投票はもっと厳格でありますから、やはり責任を持ったところがきっちりとしなきゃならない。それと混同をされているのではないのかなと、少し意味が違うと思っております。
 なお、直接請求制度では、署名活動の際に提示説明される条例案に対して市民の方の署名を求めるものであり、その段階から公平、公正な住民投票が実施できるよう条例案を策定しておく必要がございます。そのことが条例制定請求を求める請求代表者としての責務であることを申し添えておきたいと存じます。
 次に、防災機能についてお答えを申し上げます。
 議員もご承知のとおり、本市では、地域防災の強化として小学校とコミュニティセンター、そして放課後児童クラブの施設を一体的に整備することで、有事の際には学区民の1割の人が3日間の水と電気を心配することなく避難できる施設として使える学区コミュニティエリア整備事業に順次取り組んでまいってきたところでございます。
 東日本大震災が発生した以降、平成23年度に金田学区、25年度に島学区、馬淵学区、また平成26年度に老蘇学区、平成27年度に桐原学区、28年度に武佐学区が完成し、現在、岡山学区で平成30年度の完成に向けて取り組んでいるところでございます。このような手法は全国的にも珍しく、先駆的モデルになるすばらしい手法と自負をしているところでございます。
 実際に、各地から視察に来られたときには、このような考え方で施設を整備されていると非常に心強い、安心な施設でうらやましいと驚嘆の声を何度も耳にしているところであります。
 しかし一方で、八幡学区におきましては、八幡小学校が平成2年の建築、コミュニティセンターも平成15年の建築のため、耐震基準は満たしていることから、他学区のようにコミュニティエリア整備事業を実施していくことは難しい状況となっております。それでも、八幡学区としては、機会があるたびに、他学区同様避難施設機能が必要であることから市庁舎整備の中でぜひとも実現してほしいと要望をされてこられた経緯がございます。
 その結果、当局も、また議会としても八幡学区の思いを受けとめ、市庁舎整備に係る基本構想、基本計画、基本設計にこの考え方を反映して、新庁舎は災害対策の拠点として災害対策本部機能を有する庁舎であるほか、八幡学区民の1割に当たる約1,500人が災害直後から3日間避難できる地域防災機能を備えた庁舎として、今日まで具現化に向けて進めてまいったところでございます。
 しかし、「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例制定請求の署名活動があったことから、計画が白紙に戻ったり、ただでさえ予定よりおくれている、地震等の災害はいつ起こってもおかしくないのにこれ以上遅延することは大問題という危機感を募らされた地元八幡学区より、去る7月20日に自治連合会長以下三役とまちづくり協議会会長の連名で、八幡学区民1万5,600人の総意として、学区民の安全・安心のため一日も早く計画どおり新庁舎の建設に着手してほしいとの大変強い要望を私どもに提出に来られ、受理したところでございます。
 八幡学区は、単に要望されているだけでなく、いつ地震がやってくるかわからないため、平成27年度に市が策定をしました避難所運営マニュアルに基づき防災意識の高揚、いざというときの的確かつ迅速な対応ができるように、平成28年1月には八幡コミュニティセンターを使って実際に避難所運営訓練を実施され、自分たちでできることは自分たちでやろうと取り組まれてきました。その結果、訓練前から想像していたこととはいえ、避難者収容スペース不足を改めて認識することになり、学区民の避難施設機能が絶対に新庁舎内に必要と改めて痛感されたということを実体験から語っていただいたところでございます。
 また、当局が認識しておりますこれまでの取り組みとして、平成26年9月に5回にわたって開催をいたしました官庁街まちづくりワークショップでは、参加者50名のうち31名が八幡学区の方であり、熱心に討論していただきました。まちづくり協議会、安心・安全部会からの要請で実施しました意見交換や平成28年8月の市長との車座談義でも、新庁舎に備える機能として八幡学区民のほか観光客や帰宅困難者の避難所や防災広場等の防災機能の充実の意見が出されるなど、計画当初から大変関心を持たれ、熱心に議論に参加していただいております。
 こうした背景からも、今回の八幡学区1万5,600人の代表の方々から出されました要望書に込められた八幡学区民の熱い強い思いを私としましても深く、そして大変重く受けとめさせていただき、そして揺るぐことなくしっかりとハード整備や市の責務として応えられるように、決して立ちどまることなく、一刻も早く計画どおり新庁舎の完成に向けて取り組みを進めて、その責任を果たしていかなくてはならないと改めて強く思ったところでございます。
 以上です。
○議長(田中好 君) 井狩光男君。
◆17番(井狩光男 君) 再問をさせていただきます。
 ただいまは力強いご回答をいただきましてまことにありがとうございました。
 そこで、市長常に申されています株式会社近江八幡の発想のもと行財政の改革を随分進めていただきまして、財政の中には余裕があるというふうに私は感じております。この基金増強を図られてきた今日までの取り組みについて、少しお話をいただきたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 井狩議員のこれだけの事業を実施しながら基金をどうしてためてきたんやというご質問であります。
 大体、今日までの事業は約280億円ぐらいの事業をさせていただいてますが、市長をさせていただいたときは、私は、18年でございまして、当時の基金が57億円、そして合併をしたときにその基金も一緒になって70億円、28年度末、すなわちことしの3月では139億円、その差、約69億円ということが、実は基金としてためさせていただきました。
 そして、その当時の市債ということで借金が240億円弱でありました。現在は278億円、38億円ぐらいふえているところであります。280億円の事業をさせていただいて市債が三十数億円ふえて、そして基金が76億円、すなわち通算しますと約九十数億円、100億円近い、実は財政の健全化が図られたというふうに思っているところでございます。
 このことは、私が市長就任以来、行政運営は企業的経営感覚、発想を重視し、株式会社近江八幡を掲げて、次世代に誇れる町近江八幡を目指し、今日に至るまで不断の改革を継続してきたことによるものだと思っております。
 平成25年6月1日に、ご記憶のある議員もおられるかもわかりませんが、市の広報の「馳走」という欄がございまして、そこに市政にかける思いとして私は二宮尊徳さんの言葉を引用をさせていただきました。もう一度申し上げますと、経済、すなわち財政の伴わない行政、経済のない政治は寝言であると二宮尊徳は言われているところであります。
 まず第1に、盤石な財政基盤の確立を市民に伝えてきたとも思っております。
 このことから、市長就任以降、行財政改革、主な財政効果を生み出しました改革施策として申し上げますと、まず歳出改革面におきましては総合医療センターのPFI事業の契約解除によります約20億円、また同和対策事業の見直しにより年間約1億6,400万円、また職員の給与の適正化及び本市の定員適正化計画に基づき職員数を見直した結果、約11億1,000万円の削減、さらにはごみ処理施設運営経費等の見直しで、従来、年間7億4,000万円かかっておりました廃棄物の処理施設に対する処理費用が4億3,000万円、すなわち約3億円の削減を初め、その他指定管理者制度の活用を初め民間委託や業務の見直しを図るとともに、負担金や補助金等の見直しなどの取り組みもあわせて、少なくとも財政効果を得たのは総額約53億円であります。
 また、歳入改革面におきましては、ふるさと応援寄附金を積極的に推進した結果、平成26年度から平成28年度におきまして約23億2,400万円、また遊休普通財産の売却で約11億円、また他市では大変大きな債務問題となっております土地開発公社でありますが、この土地開発公社においては健全な解散によります清算金約7,000万円など、総額約40億円を生み出したところであり、歳入歳出における財政効果の総額が少なくとも約93億円、あるいは95億円にも上ると判断をしております。
 ちょうど現在、皆さん方にご提示をさせていただいている市庁舎の予想額とほぼ同額であります。
 このように迅速かつ果敢、そして途切れることのない行財政改革を継続したことにより、市民に密着した数多くのハード、ソフト事業を実施させていただきながら、市長就任時の平成18年度末での普通会計の市の貯金となります基金残高は、先ほど申しました合併してから約70億円でありましたが、平成28年度末では139億円になり、69億円の増強を図り、市にとって最大の懸案事業であります市庁舎整備事業を実施できる財政基盤を整えてきたということでもございます。
 今後も、将来にわたって持続可能な行財政運営を継続していくことは市民との約束でもありますので、緩まぬ改革継続を進め、経営努力により次世代へできる限りプラスの資産を残すことこそが行政の責務であると考えているところでございます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 井狩光男君。
◆17番(井狩光男 君) ありがとうございました。
 将来に向かっての財源の確保というところで日々ご尽力いただいていることを身をもって感心をいたしております。
 市長にちょっともう一つお尋ねしたいのですが、先ほどの質疑者と、あるいは答弁者との質疑の内容、どのようにお感じになられましたか。簡単にひとつお聞かせいただけませんでしょうか。よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 本当に精力的によう頑張っておられるな、そんな感じをいたしました。
 だけれども、総合的に見ますと、8,118筆ですね、これは無視はしませんけれども、やはり声なき声、残りの有権者5万9,000、約6万人弱の方がおられますから、その人たちも市民であります。市民は8,118人だけが市民じゃありません。したがって、行政は平等、公正、公平にやらなきゃならない。だから、声なき声にも耳を傾ける、これは大変大事なことだと思います。
 もう一つは、議会に対して言われましたけれど、でも議会は議員の先生方がご存じのように本当に一生懸命勉強していただいて研究もされています。その中で決を出された、議決を出されたわけでありますから、それを批判するということはいかがなもんかなと、こんな感じがいたしました。
 ただ、批判と反対だけを繰り返すと、成果物は何も出てこないのではないのかな。ただ、対立と溝だけが残る、誰もが幸せに、まず感じることはないのではないのかな、こんな感じは率直なところ申し上げておきたいと思います。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 井狩光男君。
◆17番(井狩光男 君) ありがとうございました。
 これで私の質疑は終わります。
○議長(田中好 君) 以上で井狩光男君の質疑を終わります。
 次に、池上知世君の発言を許します。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 公明党の池上知世でございます。
 初めに、福岡、大分における災害によりお亡くなりになられました方々に心よりお悔やみを申し上げますとともに、被災されました方々に心からのお見舞いと一日も早い復旧、復興を祈っております。
 また、日本列島全国的に集中豪雨等大変な状況が続いております。心よりお見舞い申し上げます。
 それでは、議長の許可をいただきましたので質問をさせていただきます。
 このたび庁舎建設におきまして、住民の方の多くの方の署名により、議第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例について提出をされましたので、質問をさせていただきます。
 私が市民の皆様にご支援いただき市議会に送っていただきましたのが平成15年4月でございます。ことしで15年目を迎えました。この間、一つ一つの取り組みに真剣に取り組んでまいりました。この市庁舎建設におきましても、最初から知る立場にありましたし、平成24年に設置されました市庁舎整備等特別委員会にもほとんど籍を置かせていただきました。多くの委員会や懇話会等が設置をされまして、そこで審議、検討されましたことにつきましては傍聴もさせていただいておりますが、傍聴とは別に議会においてはその都度その内容について委員会において説明を受けながら審議、検討にかかわらせていただき、取り組んでまいりました。
 市庁舎建設において改めて質問させていただくわけですが、さきの6月議会におきましても質問がございましたし、また市長の臨時議会初日の意見書でも説明がございました。市庁舎整備通信でも今までに広報、周知、説明していただいておりますが、読まれていない方もおられると思いますので、確認の意味で市民の皆様への説明責任として質問させていただきます。
 1つ、市庁舎は、なぜ病院跡地ではなく、現庁舎敷地内に建設するのかということで、さまざまな理由がございますが、私は近江八幡の100年のまちづくり構想を実現するためには、1つに、狭いとお聞きしておりますが、市民の皆様とお話をしていると現庁舎と同じくらいの広さか、もしくは病院跡地のほうが広く思えると理解をされております。病院跡地の敷地面積と現庁舎の敷地面積について教えてください。
 2つ目に、庁舎の引っ越しについてですが、仮の場所に引っ越しをし、現庁舎を全部壊して建設をし、また引っ越しをして帰ってくると考えておられる方もおられます。引っ越しについてお聞かせください。
 3つ目に、ひまわり館での仕事が新庁舎に集約されることになりますが、その後、ひまわり館の活用についてはどのようにお考えでしょうか。
 4つ目に、立体駐車場における考え方、また地下駐車場が建設されるということですが、駐車場についてお聞かせください。
 以上、説明をお願いいたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) それでは、池上議員のお尋ねの住民投票条例についてお答えを申し上げたいと存じます。
 まず、1点目の現庁舎敷地の面積と市民病院跡地の面積については、現庁舎の敷地面積が約1万2,500平方メートル、一方市民病院跡地は約9,780平方メートルとなっておりまして、その差は約2,720平方メートルでございます。
 面積と求められる機能や役割について振り返ってみますと、これまでの長きにわたる議論や意見聴取の結果を踏まえ、基本計画では新庁舎の機能として、平時は市民の憩いの場となる広場やイベントなどで活用できる広場、また子育て支援では屋内と屋外が一体利用できる環境整備を求められていることや、災害時には防災広場として活用できるなど、オープンスペースの設置が必要であると計画をしたところでございます。
 このことを踏まえまして、基本設計では、庁舎前に有効な空間を形成するために建物の配置や形状を検討し、また都市眺望軸、眺めでありますが、この眺望軸やランドスケープの観点を考慮して庁舎前に3,000平方メートルの貴重なオープンスペースを確保することができました。
 しかし、市民病院跡地に同規模の新庁舎を建設することを計画しますと、確保できるスペースは単純計算で280平方メートルとなりまして、求められる機能に応えられないだけでなく、災害発生時の防災拠点としては一部機能的に劣る施設となってしまいます。
 また、十分な空間を確保しようとしますと、建物を上に高く積み上げることも考えられますが、これは以前から申し上げておりますとおり、日影規制の制約がかかってくることにもなります。
 このように、新庁舎の建設位置の決定は、さまざまな要因を多角的に検討され、総合的に判断されたものでございますが、敷地面積の大きさの違いもその要素の一つであることを改めて正しくご理解をお願いいたしたいと存じます。
 続きまして、2点目の庁舎の引っ越しについてお答えを申し上げます。
 新庁舎基本設計でお示ししましたとおり、現庁舎敷地の南側の東西方向に地上6階の高層棟を建設し、西側の南北方向に地上3階の低層棟を建設する予定でございます。
 建てかえの計画につきましては、既存の本庁舎で業務を継続しながら新庁舎の建設を行うことから、建設の手順につきましては、まず福祉事務所や西別館など本庁舎周辺の建物を解体し、新庁舎を建設します。新庁舎が完成しましたならば、供用開始し、既存の本庁舎の解体となります。解体後、庁舎前広場やロータリーを整備して新庁舎の整備は全て完成となります。
 この計画のうち、福祉事務所など本庁舎周辺の施設の解体に伴いまして、解体の前に関係部署の一時移転を行うことが必要となりまして、来る8月11日から16日までの6日間で実施する段取りをしているところでございます。
 一時移転は、移転先として安土町総合支所を利用しますが、一時移転先の業務が約2年間となりますことから、この間、庁舎が分散した状態での業務となります。しかし、市民サービスの低下を最小限に抑えることが重要でありますので、部署の配置は、市民の皆さん方の利用頻度が多い福祉、子育て、人権、まちづくり、環境の窓口を本庁の2階へ移転し、各種団体の代表の方や事業者の皆さん方の利用頻度が多い建設系や産業系の部署を安土町総合支所へ移転をする予定であります。
 なお、移転先での業務開始は本年8月17日木曜日からとなります。このことは、7月1日発行の市庁舎整備通信第9号でもお知らせさせていただいているとおりでもございます。
 市民の皆さん方にはしばらくの間ご不便をおかけいたしますが、ご理解とご協力を切にお願い申し上げたいと存じます。
 また、新庁舎建設期間中の通常業務は現本庁舎で行います。建設工事が近接しておりますことから、利用者や勤務職員の安全には十分配慮いたしますが、作業の内容によっては一部騒音あるいは振動によりご不便やご迷惑をおかけすることもあろうかと思います。重ねてご理解とご協力をお願い申し上げます。
 そして、一時移転の約2年後には新庁舎の建物が完成しますので、一斉に新庁舎での業務開始となります。しかし、現本庁舎の解体及び庁舎前広場の整備工事は残っておりますので、次にこれらの第2次解体工事等に着手をいたします。工事期間は約1年間を予定しておりますが、引き続きご利用の皆さん方のご理解とご協力をお願い申し上げるものであります。
 このように、新庁舎の整備に係る引っ越し計画について一連の流れを説明させていただきましたが、これらの手順は新庁舎の整備方針を実現するために必要な事項であり、必要な経緯であると考えておりますので、これまたご理解を賜りたく思っております。
 続きまして、3点目の機能集約した後のひまわり館についてお答えを申し上げます。
 福祉、教育の連携により、従来の行政の枠にとどまることのない子育て支援は、将来を見据えても大変重要な施策であり、さらには福祉のトータルサポートの取り組みを実現させることが真の福祉の充実であると考えます。
 このためには、現在分散しております行政機能として、福祉事務所や教育委員会、また少し離れたところにありますひまわり館や保健センターの行政機能を新庁舎に集約をします。このことを世間ではひまわり館がなくなるなどの誤解を招いているようでありますが、なくなるとのデマ情報を言いふらしている方もおられるやに仄聞しておりますが、しかし当局からはひまわり館を廃止すると明言したことは一度もございません。
 ひまわり館については、現在ある障害や高齢者や介護保険などの福祉行政機能が移転するだけであって、建物自体がなくなるわけではございません。もともと、ご存じのようにひまわり館は平成10年に総合福祉センターとして開設され、社会福祉協議会を中心に福祉の拠点として利用が始まったところであります。平成11年には地方分権の試金石と言われました介護保険制度開始の1年前でありまして、早急に準備を進めることの必然性に迫られ、当時の執行部の判断によりまして介護保険の準備室がひまわり館内に設置されたのを初めとしまして、障害福祉が自立支援法に移管されます平成18年度に福祉課から障害福祉部門が独立して、さらに介護保険法の改正で地域包括支援センター機能が求められたことから、高齢・障がい生活支援センターとしてひまわり館2階が研修室を除いて全面的に市行政部門となったところであります。
 また、現在の子ども発達支援センターが、当時心身障害児通園センターひかりの子であったときに、保健センター横の簡易な平家建物で支援しておりましたが、老朽化した、また劣悪な施設環境にたまりかねてひまわり館内に移管し、さらには発達障害児等の急増で浴槽があったところを第2プレールームに改修して利用するなど、まさに福祉行政のニーズにハード整備が追いついていない結果でもございます。
 本来ならば、地域福祉活動計画を実践していただく重要な役割を担っておられる社会福祉協議会を中心とした福祉活動の拠点となる施設に戻さなくてはならないものと考えているところであります。
 新庁舎の完成後に、ひまわり館は、当時よりふえております市民福祉団体やボランティア団体の方々が福祉活動の拠点として有効に利用できる施設となるよう、皆さん方のお知恵をおかりしながら検討していくことも視野に入れ、昨年度計画しました近江八幡公共施設等総合管理計画に基づいて、適正に管理していきたいと考えております。
 最後に、4点目の立体駐車場における考え方と地下駐車場の設置についてお答えを申し上げます。
 まず、立体駐車場の考え方の前段としまして、基本設計におきましては、来庁者の利便性の第1条件として、機能の確保、いわゆる駐車台数を確保することを主に、可能な限り安全で使いやすい構造を検討し、加えて全体の想定工事費を見ながら必要最小限の規模として基本設計を策定しました。
 しかし、結果、さまざまな見解をご意見としていただいたことから、現在進行中の実施設計においては基本計画の策定時の考え方に戻って再考察を行うなど、継続して検討しているところであります。
 つまり、基本計画の想定工事費の算出については、庁舎建設工事費のほか、立体駐車場を建設することを仮定しますと、全体の建設工事費に係る割合の大きい工事として予測されることから、立体駐車場の案を記載しております。
 しかし、新庁舎全体の機能や規模の考え方で、駐車場については、車庫等附帯施設の規模で一時的な駐車台数の不足については広場の利用や近隣の市有地や民間駐車場を活用するなど対策を検討しますや、あるいはアクセス動線計画では駐車場の推定必要台数は378台となり、平面駐車場での台数確保が困難な場合は、立体、自走式駐車場の導入を検討します。また、建物下部免震ピット等を利用した地下駐車場も想定できますと掲げているところであります。
 また、全体にかかわることでもございますが、建設工事費においては基本設計、実施設計を進める中で各段階において内容の精査を行うなど記載させていただいていることから、立体駐車場については駐車場のあり方、将来的な状況の把握も踏まえて、さらに検討をしてまいりたいと思っております。
 次に、地下駐車場についてでございますが、地下駐車場はさまざまなメリットが考えられますが、代表的なものとしては全ての区画に屋根があり囲われているため、天候に左右されず乗りおりがしやすく、移動困難者や移動制約者などゆっくりとしか乗りおりできない人にとっては最適な駐車場と言えます。
 また、上層階へはエレベーターによる垂直移動となり、全ての人に優しいユニバーサルデザインの考え方に基づくベストな駐車場とも言えます。
 また、地下駐車場は、コストが高くつくことを主張される方も見えますが、地下駐車場の採用の経緯として建物の構造形式が大きな要因の一つとなったことを説明させていただきますと、耐震性能を持つ庁舎建設の構造形式には、大地震時でも揺れが緩やかで家具などの転倒や移動がなく、地震直後でも建物の機能を確保できる免震構造と、いわばもっと簡単に言いますと、コップのお水が免震構造ならば揺れてもこれはこぼれないということであります。免震構造であります。
 免震構造と、揺れを減少させることはできますけれども地震直後は建物の総点検を行う必要がある制震構造があります。すなわち、制震構造は、下から上全部揺れるということであります。免震は下が揺れても上はそんなに揺れないという、そういう構造であります。
 今回の新庁舎では、市民の安全・安心の確保と災害発生時のBCP、すなわち業務継続計画などの観点から、建物全体に免震構造を採用することとしております。免震構造を採用しますと、免震の装置を地下全面に設置することになりますので、必然的にメンテナンスピットとして地下空間を設けることとなります。このことから、新庁舎ではこの空間を有効活用して地下駐車場を設置することを検討したところでございます。
 これは、構造上、地下空間のない制震構造の建物にわざわざコストが高くつく地下駐車場を単独でつくるのではなく、免震構造から導き出した一石二鳥のアイデアであり、誰が考えても極めて有効で効率的な設計と考えているところであります。このようなことから、地下駐車場はぜひ整備していきたいと考えているところでございます。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) ありがとうございました。
 確認の意味で質問をさせていただきました。今、実施設計におきましては、議会においては6階の議会に関する議場や委員会室図書室等々、実施設計について最終の意見を会派代表者会議で検討し、各会派に持ち帰り検討しているところでございます。
 今説明いただきましたひまわり館の本来建設されました目的の状況としての活用をされますこと、また立体駐車場におきましては現在実施設計の中で検討しているということでございますので、庁舎全体の一日も早い実施設計で市民の皆様への広報をお願いし、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で池上知世君の質疑を終わります。
 質疑の途中でございますが、ここで休憩をいたします。
               午後0時8分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後1時21分 再開
○議長(田中好 君) それでは、再開いたします。
 次に、北川誠次君の発言を許します。
 北川誠次君。
◆12番(北川誠次 君) 創政会の北川誠次でございます。
 議長のお許しをいただきましたので、ただいまから個人質疑でございますが、創政会を代表して、「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例の制定につきましての中、6点について質疑をさせていただきます。
 その前に、今月の初め、福岡県、大分県を中心とする九州北部豪雨、引き続く愛知県、秋田県等全国各地での豪雨等で多くの皆様方のとうとい命と貴重な財産を奪う激甚な災害が発生いたしました。被災されました皆様方に心からお悔やみ申し上げるとともに、お見舞いを申し上げるものでございます。またあわせまして、一日も早い復興を願うものであります。
 地方自治の原点であります市民の皆様の安全で安心なまちづくりに、暮らしを守るために、なお一層の尽力をせねばと考えているところであります。
 それでは、質疑に入らせていただきますが、1点目は、庁舎の集約とワンストップフロアサービスについてでございますが、今年3月に開催されました新庁舎基本設計に係る市民報告会において、障害のあるご本人さんやその障害のある方々を実際に支援されておられます専門職の支援者さんがみずから発言をされました。現在のように、特に福祉や教育、保健といった最も連携して取り組んでいかなくてはならない部門が、当市ではひまわり館、福祉事務所、教育委員会、保健センター等庁舎が分散している。他市では普通に充実していることが当市ではできていない。本当に困っていることを勇気を持って切実に訴えられました。
 また、当事者の意見を真摯に受けとめて当局がワンストップを基本設計に位置づけられましたことは大歓迎であり、望ましいことであると高く評価されたことは、実際に会場におられた多くの皆様が真剣に耳を傾けられたのではないかと思います。
 本市では、分散庁舎の問題点、福祉や教育、子育てに関する課題解決については、長年、学識経験者、当事者、支援者、市民、行政などと多様なメンバーで先駆的なシステムの導入を目指して検討されたと聞かされておりますが、ここで改めて経過と内容について説明をいただきたいと思います。
 以上を初問とさせていただきます。回答のほどよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) それでは、北川議員の庁舎の集約とワンストップフロアサービスについてのご質問にお答えをいたしたいと存じます。
 庁舎機能が分散していることにより、移動に係る市民の労力や時間が大きな負担であることから、新庁舎では庁舎機能を集約し窓口サービスのワンストップフロアサービスの構築を目指しているところであります。
 ひまわり館を利用しておられる障害者や高齢者から、庁舎と離れていて不便だとか、障害児の保護者から福祉と教育の子育て支援は別々の担当を訪ねないといけないとの生の声があります。
 このような切実な市民の声に耳を傾け、特にひまわり館、保健センター、福祉事務所を新庁舎に集約し、相談支援業務を総合的、包括的に支援する福祉や福祉と教育の連携による子育てのトータルサポートセンター機能の実現に取り組み、全国的にも珍しく先駆的に支援体制を構築することがセールスポイントになっております。
 この子育てのトータルサポートを実現するためには、市民に開かれた場所、すなわち新庁舎で一体的に支援や相談等が担える環境を整備することが支援等を求める当事者にとっても、支援等をする職員や支援機関にとっても望ましいと、市民や支援機関、学識経験者、行政の各分野の担当者等が長年にわたって検討協議を積み重ね、結論に至ったところであります。
 某団体は、ひまわり館などの既存施設を活用して庁舎機能の集約は不要と主張されておりますけれども、既存施設の活用であれば集約やワンストップを求める切実な市民の声を聞くことなく、行政機能の分散状態を改善する機会を逸するばかりか、建設後一定年数が経過している施設の修繕費等が必要であることや、あるいは近い将来に施設更新が必要になることを触れずに、問題を先送りしていることにもなります。
 このような現状を無視し整備費を削ることだけを考えて、節約して浮いた金額を原資として福祉の充実が実現できるとは到底考えられません。新庁舎で子育てのトータルサポートを実現し、全ての市民に優しい庁舎となりますようにご理解を賜りたいと思っております。
 また、ひまわり館と保健センターの業務移行後の利活用についてですが、ひまわり館につきましては、さきの池上議員の答弁でも説明させていただいたとおり、地域福祉活動の拠点としての活用を考えているところであります。
 一方、保健センターにつきまして、耐震補強は実施しているものの、昭和55年に建設された建物であり、また築37年が経過しておりますし、業務移行時期には築40年を迎えることと、あわせまして利用者の利便性を考えるならば、利活用も含めて施設や設備の老朽化の課題も出てくるわけでございまして、このようなことも踏まえまして、昨年度計画しました近江八幡市公共施設等総合管理計画に基づいて適切に、適正に管理してまいりたいと考えているところでございます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 北川誠次君。
◆12番(北川誠次 君) ありがとうございました。
 コスト高にはなりますが、多くの皆様方の願いであります。相談者が利便になることでございますので、実現しますようよろしくお願いをいたします。
 次に、2点目ですが、地下駐車場についてでございますが、さきの質問者にもありましたが、平面駐車場がよいと主張されている方がおられますが、本当に誰にとっても優しいユニバーサルな方法なのでしょうか。地下駐車場でなければ得られないメリットもたくさんあるように思います。特に、雨の日、雪の日、風の強い日など、雨にぬれず庁舎に入ることができます。車椅子での来庁者、歩行困難者の皆様にとっては平面よりもむしろ地下駐車場のほうが優しい対応であると考えます。
 今回の計画では、土地の有効利用等さまざまな角度から検討され、総合的なベストな判断をされたと思います。この質疑については、さきの質問者の回答で了とさせていただきます。
 次に3点目、立体駐車場についてでございますが、立体駐車場は危険だとかコストがかかるという理由から不要と言われておりますが、3月の基本設計策定から一定期間が経過しておりますので、その後もさまざまな角度から検討や協議がなされてきたと思いますが、これもさきの質問者の回答で了といたしますが、土地の有効利用、コスト等総合的に判断され、市民の皆様に応えられるようよろしくお願いをいたします。
 次に4点目に、周知、情報提供についてでございますが、今般の署名収集活動の過程において、市民が庁舎整備計画の建設地や整備内容について全くと言ってよいぐらいに知らなかったと言っておられます。
 当局は、市庁舎整備通信を初めさまざまな機会にあらゆる手法で周知をされてきたと思っております。我々議員も議会報告会の場や議会だよりへの掲載、口コミによって少なからずとも説明をさせていただいたり報告をしてきたつもりでありますが、多くの市民の皆様方にはまだまだ正確な情報が伝わっていない、浸透していないところが見受けられます。
 一議員としての責任の一端を感じておりますが、ここで改めて市はこれまでどのような手法で市民に周知をしてこられたのか、詳細に説明を願います。
 あわせまして、実施設計も大詰めを迎えておりますが、最終確定まで市民皆様への周知についての取り組みについて伺います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市長。
◎市長(冨士谷英正 君) それでは、北川議員の周知、情報提供につきましてのご質問にお答えいたしたいと存じます。
 この庁舎整備については、本市では議論のプロセス内容も含めて一定の情報を市庁舎整備通信を通じまして全戸配布しますなど、他市に類を見ない仕組みで情報提供をしてきたところでございます。
 特に、建設地につきましては、平成26年6月議会で補正予算を承認していただいた後、平成26年9月1日号の市庁舎整備通信第4号で詳細に考察や位置図などをつけて市民にお知らせをしたところでございます。
 また、ZTVのケーブルテレビで議会の生中継や録画放送を行い、インターネットでも同様に生中継や録画配信を行い、他市町と比較してもしっかりと議会での庁舎整備に係る議論内容を市民にリアルタイムで伝えているところでもございます。
 また、これらの情報は議事録や市ホームページにも掲載され、いつでも誰でも閲覧できることは極めてオープンな取り組みでもあります。
 その他市庁舎整備等特別委員会や市庁舎建設設計推進委員会等の各審議会においても、事前に会議の開催をホームページで知らせておりまして、実際に傍聴に来られた方もお見えでありました。さらには、市民フォーラムや市民シンポジウム、市民報告会を計5回公開で開催し、市民の方々から発言をしていただく機会を設けてまいりました。
 このように取り組んできました市庁舎整備には、延べ1万2,600人の市民がそれぞれの立場でかかわっていただいたという実績がございます。
 市民参加の機会は早い段階から幾度となく設けてきましたが、今回の条例請求の代表者の3名のうち1人の方が1度発言されたことを記憶しておりますが、どれだけの本気度があったのか疑問に思いますと、まことに残念であります。
 いずれにしましても、周知、情報提供につきましては、今後も引き続き可能な限り、市庁舎整備通信などの広報紙や市ホームページを活用し、庁舎整備の進捗状況や整備内容についての情報発信に努めてまいりますので、議員の皆さん方におかれましても、市民の皆様へ正確な情報をお伝えいただきますようよろしくお願いを申し上げる次第であります。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 北川誠次君。
◆12番(北川誠次 君) ありがとうございました。
 庁舎は市のシンボルであり、行政を執行する拠点、司令塔、情報の発信地、防災等の拠点であります。よい庁舎である、近江八幡市にふさわしいと市民の皆様に言ってもらえるような新庁舎建設をぜひお願いをするものであります。
 次に、5点目でございますが、住民投票条例を求める直接請求に係る質疑をさせていただきます。
 署名収集に当たっては、署名簿として請求要旨、条例制定請求書の写し、条例案の写し、請求代表者証明書の写し、署名収集委任状の原本に署名簿をつづり込んで地方自治法施行令に基づき正確に実施しなければなりませんが、提出された署名簿及び署名に対し選挙管理委員会が審査され、署名簿の縦覧期間を経て7月3日に有効署名の総数等が告示されましたが、無効署名の総数と主な無効署名の内訳を教えてください。
 また、縦覧期間中の異議申し立てにより、有効署名を無効に修正した署名が4名あるとされていますが、その内容をお教えください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 選挙管理委員長、安川委員長。
◎選挙管理委員会委員長(安川正樹 君) 選挙管理委員会委員長の安川でございます。ただいまの北川議員のご質問の無効署名の総数等においてお答えをさせていただきます。
 選挙管理委員会では、6月5日に条例制定請求代表者から、近江八幡市条例制定請求者署名簿等の提出を受けまして、必要書類を確認の上受理いたしました。そして、署名簿及び署名の効力についての審査を開始いたしました。
 地方自治法では、署名簿を受理した日から20日以内という短期間に審査を終え、署名の効力を決定する必要がありますので、選挙管理委員会事務局職員に加え、他の部局の職員についても通常業務を持ちながらも審査事務を委嘱し、協力体制を整えていただきました。
 その間、延べ445人が、公平、公正を念頭に審査事務に当たり、6月25日に全ての署名の効力の決定が終えられたことに感謝を申し上げる次第でございます。
 また、6月26日からの7日間の縦覧期間を終え、7月3日に有効署名数の総数の告示、署名簿を返付いたしました。
 公平、公正な審査事務を期すために、約1カ月の間で選挙管理委員会を7回開催し、審査に当たってきたところでございます。
 なお、審査に要した経費については、主に人件費、消耗品費、郵送料等で約140万円を要したところであります。
 審査の結果でございますが、近江八幡市条例制定請求者署名簿において署名し印を押した者の総数は8,643名で、そのうち無効署名の総数は525名、署名総数の約6.1%でございました。
 無効署名の主な内訳は、本人の自署でないと認められるものが254名、選挙人名簿に登録のないもの80名、重複してなされたもの67名、署名簿が無効とされたために無効になったもの54名などでございます。
 また、縦覧期間の異議申し立てとして有効から無効にするよう申し出られました内容としては、条例の趣旨を理解せずに署名したという署名者4名からの申し出によるものでございます。
 以上のようなことでございます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 北川誠次君。
◆12番(北川誠次 君) ありがとうございました。
 ただいまの回答から判断すると、署名簿につづり込むとされている条例制定請求書の写し、条例案の写しを選挙人名簿に登録のある市民に正確にされているのか、印象として疑問も残るところでありますが、引き続き6点目になりますが、条例関係についてご質問をさせていただきます。
 提出議案は条例議案であり、意見書に条例としての不備、不適切な事項が記載されていますが、その中で投票の成立要件について条例として不適切であることを詳しく説明をお願いいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) それでは、北川議員の投票の成立要件についてのご質問にお答えを申し上げたいと存じます。
 まず、条例第11条では、「市長及び市議会は住民投票の結果を尊重しなければならない。この場合において、投票した者の賛否いずれか過半数の結果の重みを斟酌しなければならない」となっておりまして、投票の成立要件は規定されていないため、提案説明とともに申し上げましたとおり、意見書においては、住民の意思を確認するためには投票の成立要件として投票率に関する規定が必要と意見を付しているところであります。
 住民投票はご存じのように住民の意思を確認することが主な目的でありまして、十分な民意を把握するために一定の投票率が確保される必要があることは言うまでもありません。
 また、投票率が低い場合には、一部の住民の意見が議会や市長の意思決定に影響を及ぼす可能性があり、特に組織的な投票行動があるような住民投票や僅差の場合においてはその危険性が強いと認識する必要もございます。
 投票の成立要件としまして、投票率に関して規定することにより投票結果に一定の信頼性を確保できること、また所定の投票率に満たなければ民意が高まらなかったと判断することができ、住民の意思を明確に担保することが重要であります。
 このことから、投票の成立要件の規定のない本条例は不適切であると判断をしているところであります。
 なお、直接請求制度では、市民の方に条例の内容を説明、理解していただいた上で署名を求めるものであり、署名が法定数を上回った場合に請求することとなる条例案につきましては、署名収集の段階で公平、公正な住民投票が実施できるよう適切に策定しておく必要がございます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 北川誠次君。
◆12番(北川誠次 君) ありがとうございました。
 十分に審議をさせていただき、また判断させていただきたいと思っております。
 これをもちまして私の質疑は終わります。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で北川誠次君の質疑を終わります。
 次に、山本英夫君の発言を許します。
 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) チームはちまんの山本英夫です。
 今回の議第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例について、当局に分割で質問いたします。
 まず、私ども議員は制定に反対する立場からの意見書の添付された議案書を持っておりますが、テレビ等でお聞きの市民の皆さんはお手元へあるわけではございません。また、開会日には、市長より提出議案の提案説明を13ページにわたる意見書のほぼ全文の朗読をもって説明されましたが、長文でもあり、伝わり切れていない部分もあればとの心配もいたしますし、また本日の質疑のみをごらんの方もおられると思います。
 本日の質疑の中で、市長答弁などでおおむね明らかになってきた点が多くありますが、発言通告をしておりますので、反対の主な理由をわかりやすく、本当に簡潔で結構ですので説明をいただきたいと思います。
 以上を初問といたします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 市長、冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 山本議員のお尋ねの意見書についてのお答えをいたしたいと存じます。
 意見書につきましては、請求に対する意見、請求の要旨に対する意見、本条例に対する意見、総括の4つの項目に分けて詳しく丁寧に意見を付させていただいたところでございます。
 今回、簡潔にご説明してほしいと求められましたので、改めましてわかりやすくご説明を申し上げたいと存じます。
 1つ目の請求に対する意見につきましては、庁舎整備は、平成18年の耐震診断で現本庁舎の耐震不足が明らかになって以来、10年もの長きにわたって多くの市民とともに議論及び検討を重ね、ご意見を伺ってきたところであります。
 各種委員会等は可能な限り公開の場で開催し、経過や結果は公表してきたところであります。また、市議会設置の市庁舎整備等特別委員会に報告し、意見聴取するなど、市民及び市議会との合意形成過程を経た上で取り組んできたものでございまして、他市に類を見ない成熟度向上のために可能な限りの方法を選択してきており、まさに市民との協働のまちづくりであるわけであります。
 このような過程を経て策定しました基本計画は、市民の英知を結集したもので、これまでかかわっていただいた多くの人々の労苦を無にすることなく、多くの熱き思いとご尽力に報いることが執行部としての責務であり、住民投票の実施は必要ない旨を説明しております。
 2つ目の請求の要旨に対する意見につきましては、建設位置、庁舎の集約とワンストップフロアサービス、また建設工事費の3点について意見を述べさせていただきました。
 まず、建設位置につきましては、平成26年6月議会で、現庁舎敷地での建設を前提とした設計業務委託の補正予算を原案どおり可決いただいたことから、市として、新庁舎の建設位置を現庁舎敷地とすることが議会制民主主義の手続に基づき3年前に既に市議会との合意形成過程を経て、合法的かつ合理的に正式に決定された経緯を説明させていただきました。
 このことについては、ご質問しておられる山本議員も補正予算案に賛成をされておられますので、建設位置について十分ご承知のことと思います。
 次に、庁舎の集約とワンストップフロアサービスについては、市民サービスのさらなる充実と効率化を目指すもので、証明書交付や申請手続などの窓口サービスのワンストップフロアサービス化とひまわり館や福祉事務所、保健センターを分散したままでは解決が図れない福祉分野、特に相談支援事業において総合的かつ包括的に支援する福祉や福祉と教育の連携により子育てのトータルサポートセンター機能を実現するためのワンストップフロアサービス化を目指すもので、平成19年度以降、障害児者あるいは子育て世代、高齢者の支援において市民や支援者などを交えて検討してきて、ハード整備を必要とする課題解決は庁舎整備において実現を図ることとしてきたことなどを説明させていただきました。
 そして、建設工事費につきましては、市民の求める必要な機能及び施設を備えた庁舎規模に他市の参考事例の単価の平均値を用いて想定建設費として算定したものでありまして、他市と比較しても決して高いとは言えず、まだ計画の段階でコスト縮減を意識して取り組んでおりまして、決定したものではないことを説明させていただいたところであります。
 3つ目の本条例に対する意見につきましては、本条例の問題点としてさまざまな内容が記載されている基本計画に対し、第6条の投票の方法では多くの事柄を一括して賛成または反対で投票者の明確な意思を示すことは困難であり、第1条で規定された「市民の意思を明らかにする」という条例の目的に合致せず、条例として不備があることや、第11条に定められた投票結果の尊重について、投票の成立要件として投票率に関する規定が定められていないこと、第4条に定められた住民投票の期日の決定者が不明確であること、第10条に定められた住民投票結果の告示等が選挙管理委員会の事務の範囲を超えてしまっていることは不適当であると指摘させていただいたところであります。
 最後に、4つ目の総括につきましては、記述のとおり、市民の利便性、職務効率の向上、事業期間、コスト等の多面的な評価及び検討を行うとともに、10年の長きにわたる各種委員会の開催や市民アンケートの実施、またシンポジウムやフォーラム、市民報告会あるいはパブリックコメント、さらには市議会からのご意見を踏まえて、議論を重ね、合意形成を図りながら進めてきたものでもございます。
 住民投票は、市議会と市長による議会制民主主義を基本とする地方自治にあってこれを補完する制度であり、住民投票を行うに当たっては、それぞれの事案に対して投票に付すべき事項、成立要件等について条例で適正に定めることが必要であり、また相当な経費を市費から支出し、市民の皆様に時間と労力をかけて投票をお願いすることになるため、慎重に検討しなければなりません。
 市としては、これまでの経過及び状況並びに記述のことから判断し、本条例による住民投票の実施は全く必要ないと総括し、「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例に反対する立場から意見を付したものでございます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) ではまず、住民投票の是非そのものに関してお聞きをいたしますが、私は平成24年6月議会において、鳥取市で当時5月20日に行われた市庁舎の新庁舎建設に関する住民投票に関連した質問をいたしております。
 その投票結果は、もったいないというキーワードを標榜した市民側が6割を占めるという大差をつけ、市長部局の提案、議会承認された移転新築案を退けたものです。そのことを踏まえ、しっかりした住民合意を得る中で市民と乖離することのないよう、市長部局として庁舎問題に取り組まなければならないという趣旨での質問でありました。
 いろいろな課題に対し行われる住民投票としては、この市庁舎問題は最も住民投票の対象として、また市民意向を聞く必要のあるものとして適合しているものであり、県内においてさえ先行事例もあることですから、意見書総括で言われているようなそれぞれの事案に応じて投票に付すべき事項、成立要件や手法等の不備なども難しい作業を得ずとも適正に定めることが可能ではないかと思いますが、そういったことを含めた考慮の上、当局としては住民投票は必要ではないという意見書が添付されたのか、答弁をお願いしたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 何度も申し上げますけれども、住民投票は決して否定はしません。これは自治法に載っておりまして、あくまでも補完手法であります。補完手法であります。やり方は、ご存じのように議員の皆さん方からも提案権があるわけであります。議員の皆さんからも住民投票しようということはできます。そして、市民の皆さん方からも今回のように有権者の50分の1の署名があれば上程をします。だからといって、住民投票条例が成立することは保証はありません。なぜか。議会で議決するわけであります。最終的には議決で議会が責任を負うわけであります。市民の署名された方が責任を負うわけじゃありません。
 もっと申し上げますと、議会での議決というのは、これほど重いものはないわけであります。例えば旧の安土との合併のときにやはり5対6ですかね、それで合併を推進された。それは決まりなんです。それで、総務省なり官報に載りました。官報に載ったら、これはもうどうしようもないんですね。これが日本のルールなんです。日本のルールというのは。
 だから、近江八幡市は、官報に載るほどの案件じゃないですよ、このいわゆる投票条例というのは。だけれども、議会で決まったことは市長といえども従わざるを得ない、これは。それが議会制民主主義なんです。だから、先ほど申し上げましたように、例えば場所にしましても、26年6月議会で山本議員も賛成なさっている。この場所でいいよということで。
 一旦決まったんですね。それを仮にそうじゃないよと言われますと、我々一体何を信じたらいいの。あのとき議会で決めていただいて、我々粛々と議会で決めていただいたことを具現化するために努力してるわけなんですね。それが違うといったら、これは民主主義というのはどこにあるのかなという気がします。
 それとあわせて、やはり我々のこの議会でのやりとり、あるいは我々の日常の業務に対する姿勢、また議員の皆さん方の日ごろのやっぱり活動ぶりは有権者は黙って見ていなさるわけですね。先ほど言いましたように、声が高い人だけじゃないんですよ。声なき声の人たちもじっと見てなさるわけです。我々が仮に山本議員の支持者だったら、一体、山本議員、どないなってんのと。前、賛成されて、仮に今回反対されたら、私は一体何を信じたらええのということで、かえって有権者あるいは支持者に疑念、不信あるいは絶望感とは言いませんけどそういうことをやっぱり抱かせて、そしてそのことが政治の不信につながる一つの原因ではないかな、こんな思いをしているところであります。
 以上回答とさせていただきたいと存じます。
○議長(田中好 君) 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) こちらの心配までしていただいてありがとうございます。
 では、市民投票条例についての質疑があった平成23年12月議会における質問に対する答弁を踏まえ、考え方についてお尋ねをいたします。
 当時の議事録では、現吉田副市長は、「市民投票条例は必要なものだと思うてます」、「今現在ではこういった熟度に達していないということで項目、精神を抜いたわけでございまして、今後もっともっと議論をやりまして、僕はやっていくべきやという考え方持って」いますと答弁されています。
 当時は部長という立場でありますが、これが原文そのままのものであります。このことからして、今8,118名の署名が集められたということは市民熟度が十分であることのあらわれととれますが、どのようにお考えであるのか、ご答弁をいただきたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 吉田副市長。
◎副市長(吉田正樹 君) ちょっと整理しなきゃならないですね。当時は協働のまちづくり条例の中をつくっていこうじゃないかと、合併いたしましたからなかったんですね。旧の近江八幡市にはありました。安土はなかったんですね。そこで、いろいろまち協が元気に八幡市でやってましたから、それやっていこうじゃないかと。新たに協働のまちづくりをやっていこうということでいろいろやってきたわけでございます。
 そういった中で、協働で町をつくるといった概念の中で、いろいろな形で行政と対立をしてまでいろんなことをやっていく必要があるんかという、時代に合わないという意見がございまして、当時のあの条例はやめた、条例というか、そうした発想をやめたわけでございます。
 これはもともと考えますと、バブル崩壊後、四半世紀がたちまして大きな価値観の転換が来たんですよね、バブル崩壊後ですね。そういったときに、一体何が今後のやり方をしなきゃならないかということであります。これは合意なんですね。今までは、説得した行政、説得型の行政から納得型の行政をしなきゃならないという視点であります。
 これは納得型といいますと、いろいろ話し合いをやっていこうじゃないかと。話し合いをいっぱいやりまして、いろんなものを決めていこうと。だから、冨士谷市政になりまして気軽にトークとか、いろんなものを市民の方から情報をいただき、しゃべる場所をつくってございます。これはほかの市町を見ていただきましてもないわけでありまして、市民からいつでも気楽に来ていただこうと、これはやっているわけでございます。
 年々、これはお客さんが少なくなってきてございます。当初は結構来られまして、わしはこう思う、ああ思うと、これはよかったことでありますが、年々納得していただいているということで進めているのが現状でございまして、今議員が申されました8,118名、確かに署名を集められました。いろんなご意見をお持ちと思います。しかしながら、庁舎につきましては、今まで市長も申しておりますように数十回、何回とも言えず市民の方たち、また委員会、いろんなところで市民のご意見をいただける場所を設け、納得型の説明をさせてもらったということから、今回のこの案件等につきましては必要でないという判断を持っております。
 しかしながら、やはり市民の意見をいただく場合には議員の提案の方からでも出せますし、市からの条例設置もできますので、今後いろんな案件によりましては、これは考えていかなきゃならないという発想を考えております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) 23年12月議会での質疑の順に質問いたしておりますので、質問が後になって申しわけございませんが、当時の答弁では市長も、「私は市民投票を否定は絶対しない。これは大事だと思ってる」と明言されておられます。「必要ならば、今度はまた議論をして」、「議員の皆さん方とも、あるいは市民を巻き込んで、別の条例をそれだけ単独でつくっていく、こういうことも考えられるというふうに思っております」というのが原文そのままです。
 この「市庁舎整備等基本計画」の是非を問うこの住民条例は、当時の市長の答弁の意向にそのまま沿うものであると思いますし、立地などの問題を含め県内を含むほかの市町村でも住民投票が行われている実例があるわけですので、市長のこの答弁を踏まえるならば、今回の市民署名による条例制定請求についての対応に関しては相反するものと思いますが、その整合性について考え方をお聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 23年の話ですから、今から6年前の話であります。この中で、議員の皆さんで何人そのやりとりをご存じだったかわかりませんけれども、僕は今でも住民投票条例というのは否定はしておりません。ただ、やるときは議会で決まる前なんだ、議会で。決まってからでは、これは、じゃあ議会を否定することになるんですよ。それならばこういう条例、こういう投票条例じゃなくして議会の解散を求める、それを僕は出されるべきだと思うんですよ。
 何度も申し上げますけれども、一旦決まれば、これは国の場合だったらそんなもん1億2,600万人に隅から隅までぴちっと周知、こんなことは不可能な、言葉は言えても不可能なんですね。だから、法律で決まる、皆の代表である、これは国会議員が決めるわけですよ、国で。決まったことを国の場合は官報に載せます。これ載かったら住民投票なんか絶対何されても無効なんです、これは。それが日本の法治国家のルールなんですよ。山本議員も市会議員5期か何かされてますから、酸いも甘いも十分ご存じだと思います、それは。
 だから、今回の場合は建設もどこでやるのも、26年6月で山本議員賛成されたじゃないですか、あなたも。それを覆して住民投票せえというて、仮にあなたがおっしゃるならば、これはどういうふうに私たち含めて有権者は判断したらいいのか、逆に私は山本議員に質問したいなと思うんですね。
 やはり、ここでけんけんごうごう口角泡を飛ばしながら議論していただいて、そして我々は議員の皆さん方が討論していただいて一つの方法を出していただいたら、提案権はありますよ。だけれども、皆さん方はああせえこうせと言えないんです。提案権があって決まったことは執行しなきゃならない義務を仰せつかってるわけですね。それがころころ変わるとどっちを信じたらいいんでしょうかね。
 やはり、これは、法治国家である以上は市民の代表である議会で決まったことが何よりも優先なんですよ。だから、先ほど少し申し上げましたように、幾ら安土が僅差であっても、一旦議会で決まったことは微動だにしなかったですよね。幾ら、総務省に行かれました、あのときは、たくさんの方が。そんなもんころころ変えたら法治国家の意味ない、ルールないんですよ。無政府主義と一緒なんです、それは。そんなことはどこの国でも民主国家であるところには僕は存在しないと思います。そのことはやっぱりもう僕は国の基本だと、民主国家の基本だと思うんですね。それは5期もなさっている議員の先生方の質問だとするならば、少し何か違和感を感じるところであります。
 以上です。
○議長(田中好 君) 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) まず、訂正しておきますと6期目ですんで、よろしくお願いします。それと、26年6月の議会の質疑に対しては、2問目に予定させていただいてますので、そのときにやりたいと思います。
 まず、市民投票、一般的には住民投票と言われているものでありますが、市民の意思確認のためのあくまで最終手段としての位置づけ、制度としての担保であることを旧近江八幡市であった条例も明記し、現行の地方自治制度、間接民主主義を基本としながら、直接民主主義でこれを補完するものとしての明確な考えのもとに位置づけされているものでありました。
 このことは決して議会を軽視するものではありませんし、議会制民主主義を根幹としてそのことを踏まえ、旧近江八幡市において市民投票に関係する条例が制定されていたものであります。
 23年3月議会の私の質問では、この条項を削除することは既に認められている市民の権利を剥奪するものであり、このことそのもの自体、市民投票を廃止するかどうかを市民に問うべき重要な事項であると考えるものですとの問いかけもしておりました。
 このような経緯を踏まえるならば、今回、これだけの市民の署名は大変重いものであると感じなければならないと考えておりますし、議会制民主主義を盾に住民投票の実施は必要ないという意見書には理解ができないものであります。
 全国でも前例のある庁舎の建設地の決定ということを表題とした8,118名の市民の署名がついたという住民投票を行うには必要十分条件を満たした条例制定請求であると考えます。
 現の近江八幡市の行政トップである市長、副市長の協働のまちづくりの質疑の中では、住民投票をやるべきだと答えられている事実からもしっかりした対応を望むものであります。
 では次に、議会の審査経過等について、当局の捉え方に関して質問をいたします。
 意見書の2の1の建設位置では、議論の結果、特別委員会としては現本庁舎敷地内での建設がよいとする意見が多く出されたが、建設場所の最終的な決定は設計業務委託の補正予算の承認をもって決定するとされました。そして、原案どおり可決されたことから、市としての新庁舎の建設位置を現本庁舎敷地とすることを正式に決定しましたとあります。
 このことは、議会において合法的かつ合理的に決定された根拠であるとされていますが、最終的な決定根拠であるとの認識でよいのか、まず答弁をいただきたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 結論から申し上げますと、合理的であります。非の打ちどころのない決定事項だと思ってます。そのときに、建設も場所も、実は26年6月議会で反対をされた議員が3人さんであります。それはよくご存じだと思います。賛成が20人。いわゆる圧倒的多数で実はされたところであります。
 もう一度、先ほどの質問の繰り返しの答弁になりますけれども、いわゆる条例ですね、投票条例、もう少し申し上げておいたほうがいいかなと思うんですが、まず先ほど副市長も答弁しましたように、旧の協働のまちづくり基本条例での市民投票の条項ということは何であったか。これは、平成23年12月定例会において市長として住民の意思を問うという姿勢をお持ちですかと、市長は持ってなさるかという、こういう質問であります。
 それに対して私が答弁した内容は、どういうことかといいますと、議事録にもきっちり残っているところでございますんで、ご確認をしていただければよいかと思いますけれども、当時は何度も質疑応答をさせていただきました。るるやりとりがございましたので割愛をさせていただきたいと思いますが、かいつまんで申し上げますと、このとき私は、市民投票の否定はしない、これは大事だと思っている、しかしいわゆる学識経験者含め関係者が設置されております推進委員会というのがあったわけであります。この推進委員会の議論の結果、協働の理念を定めている条例であるにもかかわらず、対立の構図を生む市民投票はこの条例にはなじまないなどの考えを市民によります推進委員会からいただいたところであります。これは尊重しなきゃならないわけであります。したがって、そのこと、その考えを尊重して本文には入れなかったという経過があるわけであります。
 また、市民投票につきましては、必要に応じて現在の法律の中で議会が採択されれば単独の条例として制定ができます。先ほど申し上げたとおりであります。と答弁をさせていただいてもいるところであります、そのとき。最後に、市民投票の条例は機が熟せば考えたいと申し上げました。紛れもない議事録に載っているところであります。
 しかし、市民投票の実態、条例があるからできる、ないからできないということではございません。条例があってもなくても一定の手続をすればできるものであるわけでございますので、どちらの場合であっても市民投票を実施するためには議会の議決が必要でありまして、最終の決定の場は議場であることは議員もご承知のとおりだと思います。
 なお、市庁舎整備等基本計画につきましては、何度も申し上げております。既に市民及び市議会との合意形成過程を経ているところであります。また、他市に類を見ない成熟度向上のために可能な限りの方法を選択して、まさに市民との協働のもと、市民の英知を結集して策定したものであります。つまり、十分に成熟している計画に対して、市民投票の必要性はどこにも見当たりません。逆に、市民投票実施となれば、今日までの全ての努力は一体何であったのか、また議会の任務は何なのかということが問われる可能性もあります。
 議会不要論にも結びつかない内容だと思いますので、だからこれは必要がないと申し上げているところであります。
 さらに、基本設計のパブコメの結果の評価、これは質問が少しあったかと思うんですけれども、パブコメの件数もいい機会でございますから申し上げておきたいと思いますが、28年の1年間に実施をしました件数について申し上げますと、数字でありますから、これは平成28年度は15件のパブコメを実施しました。件数が多いので個々の件名は控えさせていただきますけれども、15件の10件についてはご意見の提出はなかったところであります。他の5件につきましては3件の意見が寄せられたものが1件、7件の意見が寄せられたものが2件、43件の意見が寄せられたものが1件、そして市庁舎整備等基本計画では456件の意見が寄せられたところであります。
 この456件の評価は、どういうことかということを申し上げます。件数だけを他のパブリックコメントと比較しますと大変多くの方に関心を持っていただいている事業であることはわかります。しかし、当パブリックコメントの意見や内容を分析しますと、総数456件中の56%に当たります251件が基本設計案の内容以外の意見であったところであります。
 したがって、対象外とした理由は、158件が病院跡地に建設するべきや、あるいは95億円の建設費は高い、福祉のワンストップフロアサービスは必要ではないなど、既にもう28年2月策定の基本計画において決定をされているものに対する指摘であったわけであります。
 また、93件は総合支所廃止の反対や福祉、観光、文化振興、また公共交通の充実など、基本設計の内容ではなくて、これは市政に関する要望ととれるご意見でもあったところであります。
 また、パブコメの対象と考えられる件数は全体の44%に当たります205件であったわけでありますが、今後の実施設計段階において具体化する際に、基本設計の考え方をもとに対応できるものや新庁舎の完成後の運用に関するご意見や原案を変更するための明確な根拠が示されてないご意見、またその他意見ではなく質問的な表現となっていたことなどから、結果として議員ご承知のとおり基本設計案は原案どおりとしたところであります。
 さらに、この直接署名8,118筆の評価もついでに申し上げておきたいと思いますが、寄せられました直接署名、請求者が8,118筆の評価についてですが、選挙管理委員会が有効署名と認められた実数としてその現実は受けとめているところであります。しかし、今回署名されなかった方が5万9,026人もおられることも事実であります。
○議長(田中好 君) 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) 多岐にわたってご答弁いただきましてありがとうございます。
 さきの市長答弁とは違った趣旨となりますが、私の見解を述べ、質問といたします。
 意見書には、建設場所の最終的な決定は補正予算の承認をもって決定すると表記されていますが、特別委員会にそのような条件設定をする権限があるとは考えられません。そのような決定権に根拠のない委員会審議が場所設定の最大根拠であるのなら、それ自体大きな問題であります。
 また、百歩譲る中でも、市庁舎整備等特別委員会として補正予算決定をもって建設用地決定とすると議決したということは議事録にはありません。第1に、補正予算の決議をもって用地設定するなどということは、そのこと自体が根拠として根幹的な問題であります。関連性を主張されるかもしれませんが、建設用地についてなど議案説明のない、またこの補正予算決議が庁舎用地の決定の議案であるとの説明のないものが決定根拠となり得るとは考えられません。
 これらの問題点の多くを事実確認される中で、地方自治法や議会議事運営に適合したものとして当局は認識をしておられての意見書における記載なのか、答弁をいただきたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) それでは、先ほどは失礼をいたしました。今度はもう少し懇切丁寧に答弁させてもらいますので。
 山本議員の6期と言われました、先ほど、議員ね。大変理解に苦しみますのは、物を建てるところを議決案件がどうかなんですね。議決というのは、まず予算なんです。予算、たとえ10円のお金でも。だから、26年6月に補正予算、その補正予算は、あのときは加藤議員が言われたんですね、よくご存じ、皆さんもご存じだと思いますけれども。今回出された予算のこの基本設計に対する予算は、現本庁舎で建てることを前提に出された予算です。これを言われているわけです。だから、私は反対ですと言われたんです。これは筋が通ってます。
 だけれども、それは3人さんだけが反対です。あとの方は賛成。すなわち現庁舎で建てることを前提とした予算を賛成していただいた。これは山本議員が、いや、場所は議決した覚えない、これはどうなんでしょうね。それで市民の皆さんは、なるほどほうやな、予算は通ったけれども場所は決まってないわなというふうに理解されるかどうかなんですね、山本議員、どうでしょうか。
 それは議決案件ないんですよ、予算なん。だから、わざわざどこで建てんねや、現庁舎のこのところで建てる予算なんですと、我々も、何でかというと、それまでに議会でつくっていただきました特別委員会があるわけですね。そこで一旦説明させていただいた。そしたら、一旦持って帰って会派で議論するわということで持ってきていただいた、また。そこで方向を決めていただいた、ここでやろうかという。
 しかし、特別委員会であります、常任委員会じゃございませんので、特別委員会がゆえに、じゃあ補正予算で、6月議会だったら補正予算が出るから、それで決まったことに従うということを決めていただいているんだ。それで、6月の議会で現庁舎の跡地に建てることを前提に予算を上程させていただいたところなんです。
 それで、いや、場所が決まってない、予算は賛成したけど私はしてない、これが言えるならば一体何なのということを我々は感じざるを得ないということを申し上げておきます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) 今日まで問題とされる重大な事案であるにもかかわらず、用地決定について当局側からは一言も触れられないような議案提案はおかしいものと思っております。
 しかも、市長提案の中にもそれが書かれていないものの決定をもって用地が決まったということは、不可思議なものと言うしかないと思います。
 当時の議案説明では、新たな官庁街は、市民の意見を聞きながら、新たなにぎわいとして、市の拠点として図書館機能、文化の拠点として文化創造機能、きずなの拠点として市民活動支援機能の3つの視点から3つの機能を兼ね備えた拠点を併設し、いつでも誰でも触れ合い、出会いがあり、子どもからお年寄りまで市民の方々がくつろげる空間や癒やされる空間にしたいと考えております。そのことによりまして、官庁街が活性化し、商業施設が集まる駅周辺、観光拠点である八幡堀周辺を点から線へ、そして面に結びつけていくということで当市全体がさらに活力あるまちへと発展していくものと考えます。また、第2表債務負担行為の補正につきましては、庁舎整備に係る基本実施設計業務委託事業及び道路網マスタープランの策定委託事業に係る債務負担行為を追加させていただくものでございますというものだけで、市長による議会における提案説明であります。
 当時の特別委員会で示されたA案、B案と言われる比較資料の議案には添付されず、ましてや議案説明もなされていない補正予算の議決をもって重要な建設地の決定がなされたというのが当局としての最終決定であるとされる根拠には余りに弱いものではないでしょうか。
 委員会での議論を持ち帰った委員からの報告だけで、A案、B案と言われる建設予定について会派ごとの意見を聞いたというようなことで済むような問題ではありません。しかも、当時で言えば議会には3つの特別委員会があり、8人の議員しか特別委員会には所属していないのです。その上、その特別委員会において、もちろんその権限はないと考えていますが、当局、A、B両案について議決をした事実がないことは議事録に残された事実です。
 これだけの事実をもとにしても、議会に対して丁寧な説明のもと、現地建てかえに決定いただいたと言えるものではありません。
 そして、議会においてもこのような説明しかなされていない建築場所決定という事案が、広く市民に対し十分な説明をされたとするには大きな無理があると思います。
 繰り返しになるかもわかりませんが、再度お考えをお聞きしたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 何度も申し上げますけど、まことに申しわけないんですが、山本議員も後援会の方がお見えだと思いますが、一度後援会の皆さん方にも今のやりとりをお聞きいただいたらどうかな、参考までにという気もいたします。
 もう一つは、26年6月議会でちょうど丸3年前なんですね。その間に議会は定例が4回、臨時は必ず最低でも1回はあるわけですね。臨時は別にします。定例4回ある中で、この問題で山本議員は、じゃあ疑義を感じてなさるならば質問があったかというと、僕は余り記憶にないんですね。それをこの場に及んで3年前をほじくり返して、実は建設場所で賛否を、ほんなもん、これはとる議案じゃないんですよ、これは、場所は。そんなことご存じのはずなんです、6期もなさっているわけでありますから。
 予算は絶対議決なん、だからその予算でどこに建てんねということで、ここの跡に建てることを前提に設計を書いてもらうんですよと、つくってもらうんですと、これ言うてるわけなんですよ。それを山本議員は賛成してなさるんですよ。じゃ、あのとき何を賛成なさったんですか、何を。逆に聞きたいと思うんですね。
 やはり、僕は、そこは議員さんでありますから、皆さんから負託を受けられて、そして少ないか多いかわかりませんけど報酬もいただいてもらってるわけなんですよ。それに報いる活動をやっぱし、そういうふうに議員さんがおっしゃってるから、知らなんだとか、そういう市民が多いんじゃないでしょうか。そういう点、やっぱり我々もそれは8,000、これは重いもん、これは受けとめてます。だけれども、逆に約6万人の人も考えなきゃならないんですよ。山本議員、同じだと思うんですね。そういうふうに、議員がこの場で賛成されたことを私はそんなつもりはなかったと言われますと、これは一体何なのかな。そんな気持ちで今日まで6期も議員活動されてるなと、これはまたゆゆしき問題にもなってくるんじゃないかなと思うんですけれどもね。
 逆に聞きたいんですけど、反問権ございませんので、反問権がないからそういう質問されてもしない。一度、後援会の皆さんに相談をしてから、また言うてください。
○議長(田中好 君) 山本英夫君。
◆23番(山本英夫 君) 再度申し上げますが、特別委員会に、議事録の中には、補正予算が上がった際に採決をされ場所が決まると理解してほしいとの旨の発言をされたことはありますが、それが委員会として採択されたとの議事録はございません。
 しかも、当時はまだ予算常任委員会制をとっておりませんので、今問題としております26年6月議会の議第66号平成26年度近江八幡市一般会計補正予算(第2号)は、どこに委員会付託をされ審査されたかと申しますと、この委員会付託は総務常任委員会にされ可決をされています。建設地決定という重要な問題がこの補正予算審査に付随されているとされるなら、余りに整合性のない委員会付託であります。
 このように、委員会において当該議案について審査もしなければ可決をされる権限のない市庁舎整備等特別委員会の中で言われた発言が現地建てかえ議論の中心であることは余りに議案議事を無視した無謀な決定であり、根拠であります。
 今申したように、もともと議案に対して委員会付託もされない、審査の権限も持っていない決定権限のない市庁舎整備等特別委員会が建設地の決定をするという附帯決議をつけられるようなことはあり得ないと考えています。
 しかも、当時の総務委員長の委員会審査報告には原案を賛成多数で可決すべきものと決しましたと報告されているだけです。建設地のことについては一言も触れられておりません。この事実関係をもってしても、当局は、あくまで意見書で言われる26年6月定例議会においての補正予算が原案どおり可決されたことが建設地を現本庁舎敷地として決定した根拠と言われるのですか。どうも答弁要旨としては、当時においてもですが、本議会議場質疑で質問者に対する答弁において現地建てかえで受け答えをしているので、ほかの議員はそれくらい推しはかれ、推察できて当然であるとでも言われたいのかもしれません。
 市庁舎整備等特別委員会に属しておられた議員は当然そのような趣旨で質問をされたものもあろうかもしれませんが、ほかの3分の2、16名の議員は説明も受けてなければその議決が用地決定をされる議案としては受け取ってはいなかったのが事実です。
 くどいようですが、補正予算の議決をもって用地を決定するというようなことは議会として諮られた形跡はありませんし、そのような決定権限が特別委員会に与えられたという事実はありません。
 現市庁舎は雨漏りもひどく老朽化した建物であり、耐震性に関しては大きな問題を抱えているという認識で一致し、建てかえ問題が出た当初は、一部の議員においては確かに耐震工事で延命を図れないかとの意見もありましたが、技術的、費用的な面を含め、難しいとの説明の中、早急に建てかえを進めるべきだというのが議会としてのまとめられていた経緯であります。
 そうした一刻も早い計画推進を議会としても願っておりました中で、当局側からの現地建てかえが前提であるとの用地説明も提案説明もない、おのずから決定もない中で、庁舎整備の基本計画に対する補正予算での推進を議案上程されるのであれば、速やかな計画推進のために用地決定などにもあらかじめ補正を組んでおかなければならないとの配慮として、賛同の意を表することはほかの議案審議の中でも前例等のあるものとして認識しています。
 そうした経緯の中で、今回これだけ多数の市民の皆さんの署名が提出されたのでありますから、その重みを感じ、当局対応も市民に寄り添ったものとされたいと要望いたすとともに、住民投票条例が上程され議決する近江八幡市議会の責任は大変重要なものであると思います。
 今、現状では95億円、50億円という金額のみが市民の間でひとり歩きしている感があり、本当に市民が望むサービス、必要な福祉がどのようなものであり、真の庁舎建設によりそれがどのように具現化されたものになるのか、そのためにかかる経費は幾らなのかなど、問題点が整理されているとは言えません。
 市民が必要十分と思える機能を有する市庁舎建設、それに見合う最適な建築費用、少なくとも50年は使用されるであろう新庁舎に対し、市民感覚ではどのような建物を要求されているのか、市民の皆さんの実際の考え方を推しはかる意味からも、住民投票は十分役割を果たすものであると思います。
 議員の立場として、8,118名の署名された市民それぞれの思いに応える責務があるということを私としてもしっかり胸にして採決に臨みたいと申し上げ、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 以上で山本英夫君の質疑を終わります。
 ここで休憩いたします。
               午後2時40分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後2時52分 再開
○議長(田中好 君) 再開いたします。
 次に、加藤昌宏君の発言を許します。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 加藤昌宏です。
 市長に一言申し上げます。
 よくある話ですが、私の前の議員に私の質問についていろいろ答弁されるので、それは慎重によろしく、今後お願いいたします。
 議第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例についてに対する冨士谷市長の意見表明全般について、個々の問題について順不同で質疑をいたします。
 まず、市長の答弁を捉える意味から、先ほども出ました平成23年12月議会での旧協働のまちづくり基本条例での市民投票条項について伺います。
 市政に係る重要事項について直接市民の意思を確認する必要があると認めるときは、市民投票を実施することができる。旧近江八幡市には、平成20年に施行された協働のまちづくりの基本条例の中にこのような表現で市民投票という条項がありました。いわゆる常設型の住民投票であります。
 これが、合併することによって平成23年12月議会で削除、廃止をされました。そのときの当局の答弁は、協働のまちづくり条例はまちづくりにおける最高の規範と位置づけている。推進委員会や市民の皆さんにご意見を求めたところ、推進委員会からは市民としての協働の理念を定めた基本条例に市民投票はなじまないとの意見があったこと、意見交換会、市民説明会、パブコメでも、存続を求める意見はなかったとの説明でした。
 このときの私の質問、市長として住民の意思を問うという姿勢をお持ちですかという質問に対して、市長の答弁は覚えておられるでしょうか、お尋ねをします。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 冒頭でありますが、先ほどは失礼しました。ついついはやる言葉が、言葉に気持ちがございましたもんで。今度は、より懇切丁寧に答弁をさせていただきたいと存じます。
 まず、旧協働まちづくり基本条例での市民投票条項についてのご質問にお答えいたしたいと存じます。
 議員お尋ねは、平成23年12月定例会におきまして、市長として住民の意思を問うという姿勢をお持ちですかというふうに質問をされました。それに対して、私が答弁した内容を覚えているのかどうかということでございますが、きっちりと議事録にも残っておりますので、ご確認していただければよいかと思いますが、当時は何度も質疑応答をさせていただきました。
 るるやりとりがございましたので割愛をさせていただいて、かいつまんで申し上げますと、このとき私は、市民投票の否定はしない、これは大変大事だと思っている。しかし、学識経験者や市民を含めた構成されました推進委員会の議論の結果、協働の理念を定めている条例であるにもかかわらず、対立の構図を生む市民投票はこの条例にはなじまないなどの考えを市民の皆さん方によります推進委員会からいただいたことから、その考えを尊重して本文には入れなかったということでございます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) このとき、私も議事録を見ました。冨士谷市長として、その考えはいささかも揺るぎないものでございますと。市民条例は否定はしていないわけですねと、こういう答弁もございました。
 まさに今がそのときだと思いますが、この発言からいかがでしょうか。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 先ほど答弁をさせていただいたその続きになろうかと思いますけれども、市民投票につきましては必要に応じて現在の法律の中で議会が採択されれば、単独の条例として制定もできますしというふうに答弁をさせていただいた記憶がございます。
 そして、最後に市民投票の条例は機が熟せば考えたい、これは先ほど議員がおっしゃったとおりであります。僕も申し上げたところであります。
 しかし、市民投票の実施は条例があるからできる、ないからできない、こういうことではなく、条例があってもなくても、一定の手続をしていただければできるものでありますが、どちらの場合であっても市民投票を実施するためには議会の議決が必要である。これは何度も申し上げてるとおりであります。
 最終の決定の場は議場であることは議員ご承知のとおりでございまして、したがって今回はいわゆる建設を問うという限定版でありますが、投票条例だけの条例ではありませんので、そのことで今回には必要ないという意見を付したところでございます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) そういった市長の言葉から、今回の市長の意見ですね、この条例案に対する意見ですけれども、住民投票の実施は一切必要ありません、全く必要ありませんと、こういう言葉は出てこないはずですけれども、今回はこれ真っ向から聞く耳を持たないと、こういう態度なんですけども、いかがですか。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 先ほども申し上げましたように、投票条例ならば別なんで、これは個別ですね。市庁舎の建設、早い話、建設を問うという限定版でございますから、だから全く必要ない。なぜかといいますと、今日までの市庁舎整備等の基本計画につきましては、何度も申し上げておりますとおり、既に市民及び市議会との合意形成を経ているところであります。もちろん、他市にも類を見ないほどの成熟度向上のために可能な限りの方法を選択して、まさに市民との協働のもと、市民の英知を結集して策定したものであります。つまり、十分に成熟している計画に対しまして、市民投票の必要性はどこにも見当たりません。
 逆に、市民投票実施となれば、今日まで全ての努力は一体何であったのか、また議会の任務は何であるのかということを問われかねないと思っております。これも申し上げますと、ひいてはこのままになりますと、議会ってじゃあどこまで必要なのというふうに、間違えば議会不要論にもなりかねないのではないのかな、こういうことも危惧しているわけでございますから、今回の限定版に限っては必要がないと私は申し上げてるところであります。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 最終の判断は議会がするわけですけれども、この基本設計へのパブコメというのを取り組みました。このパブコメというのは、本市のホームページにも意見募集、パブコメという欄がありまして、そこにそれぞれさまざまな事業のパブコメを市民から求めるという欄があります。
 この直近の幾つかのパブコメでの市民からの意見が寄せられた件数をそれぞれ示してください。そして、庁舎整備に関する基本設計についてのパブコメでの意見数の評価について述べてください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 基本設計のパブコメ結果の評価についてでございますが、直近のパブコメの件数とのことですので、平成28年度の1年間に実施をいたしました件数につきまして申し上げますと、平成28年度は15件のパブリックコメントを実施したところであります。
 件数が多いので個々の件数は控えさせていただきたいと思いますが、15件のうち10件につきましてはご意見の提出はございませんでした。他の5件につきましては、3件の意見が寄せられたものが1件、7件の意見が寄せられたものが2件、43件の意見が寄せられたものが1件、そして市庁舎整備設計では456件の意見が寄せられたものであります。
 この456件の評価とのことでございますけれども、件数だけを他のいわゆるパブリックコメントと比較をしますと、大変多くの方に関心を持っていただいている事業であることは感じているものであります。
 しかし、当パブコメの意見や内容を分析しますと、総数456件中の56%に当たります251件が基本設計案の内容以外の意見であったところであります。対象外としました理由は、158件が病院跡地に建設するべきや95億円の建設費は高い、福祉のワンストップフロアサービスは必要ではないなど、既に平成28年2月策定の基本設計において決定しているものに対する指摘であったところであります。また、93件は、総合支所廃止の反対や福祉、観光、文化振興、また公共交通の充実など、基本設計の内容ではなく、市政に関する要望ととれるご意見などでございました。
 また、パブコメの対象と考えられます件数は全体の44%に当たります205件でありましたが、今後の実施設計の段階において具体化する際に基本設計の考え方をもとに対応できるものや新庁舎の完成後の運用に関するご意見や原案を変更するための明確な根拠が示されていないご意見、またその他、意見ではなく質問的な表現となっていたことなどから、結果として議員ご承知のとおり基本設計案は原案どおりといたしたところでございます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) パブリックコメントを私も調べてまいりました。最近のあれとしては、教育大綱案に係る意見公募手続、パブリックコメントの結果についてこの教育大綱については33件の意見だと。それから、みんなの心で手をつなぐ手話通訳条例制定に係る意見公募に対して43件と。今回の基本設計案に対する意見が先ほど言われたように計画に対しては205件、それ以外が251件、172名の意見の公募があったということであります。
 これまでの過去の意見募集、パブコメの数からするならば断トツに多くの意見が寄せられたのが今回の市庁舎の基本設計に係る意見であります。市民の関心も大きく広がったと思われる数であることは間違いないと思います。
 これを一部の市民の意見として切って捨てるのか、生かすのかが問われているんではないでしょうか。お答え願います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) これは、パブコメは無視をするためにやっているわけじゃございませんので。これはやはり十分、例えば立体駐車場でも頂戴をしているところでございまして、先ほど今日までの質疑の中で申し上げておりましたように、再考の余地ありというふうなことを申し上げたりしておりますので、そのようにやはりパブコメの結果、全部が全部認めるといいますか、この中に包含することはできないかもわかりませんけれども、可能なことは考えていく予定でございます。
○議長(田中好 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) それであるならば、今市長が答弁された内容であるならば、このパブコメの最後のところに原案を変更する明確な根拠を示されていない意見なので原案どおりとすると、こういうのが結論なんですよね。もっと、これを尊重するということであればこういう文章ではなくて、今言われた市長のような言葉が載ってしかるべきではないかというふうに私は考えるんですけれども、このパブリックコメントというのは、これは一つ法に基づいて法的に、やっぱり市民の中に公示しなければならない、意見を求めなければならないという規定がありまして、どこともパブコメを見ますと非常に意見が少ないんですよ。
 本市においても、先ほど言ったぐらいのところで、あとはゼロ件とか1件とか、そういうあれですね。だから、法に基づいてとりあえずやりましたよということに終わりかねないのがこのパブコメなんです。それを今回こういう形で市民の皆さんの多くの声が寄せられたということは、非常に市としても貴重なご意見だということで尊重すべき内容だと私は考えます。
 そういう意味からすると、このような木で鼻をくくったような回答じゃなくて、市民に寄り添った意見を尊重するという立場が必要ではなかったかなと私は思っているんですけども、その辺についてもう一度市長自身の気持ちとしてお答えください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 先ほど申し上げたかどうかわかんないですけど、原則として原案どおりと決定をさせていただいたと、こういうご理解をしていただければと思います。
 何件もありますから、全部尊重するということはなかなか物理的に難しい部分も出てきますから、そこらは精査をして、原則はやっぱり基本設計どおりで進めさせていただくということでご理解を賜りたいと思います。
○議長(田中好 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 市民とともに歩むという姿勢であるならば、これだけの意見の中でほんまに市民が私の意見も取り入れられたと、こういう形をつくるということは非常に大事だと思うんですよ。そうして初めて、協働のまちづくりという形がつくられるというふうに思います。その辺は慎重に今回の意見をもう一度見直してもらって、それをどう生かすかということで検討をお願いしたいと思います。
 次に、集められた直接請求署名8,118筆の評価についてです。
 5月1日から6月1日までに集められた「市庁舎整備等基本計画」の是非を問う住民投票条例制定のための直接請求署名の有効数8,118筆をどのように評価されるのか、お聞かせください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 直接請求署名8,118筆の評価に対するご質問にお答えいたしたいと存じます。
 直接請求署名8,118筆の評価でございますが、選挙管理委員会が有効署名と認められました実数としてその現実は受けとめているところでもございますが、しかし今回署名されなかった方が5万9,026人おられることも事実でございます。このこともしっかりと私どもは受けとめなければなりません。声なき声に耳を傾けることも大変重要なことではないかと思っているものであります。
 今回の有効署名の総数は有権者数6万7,144人の12.1%でございまして、これは偶然かもしれませんが、加藤議員を含む共産党議員団が議員総数の12.5%であることとほぼ同様の割合となっているところであります。
 いずれにしましても、法に定められた市民の権利でもありますので、その結果においては、この議場の場で議員各位の良識な判断で採決されるものと考えているものでございます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 共産党の得票と比較されました。平成23年4月の市議選で私も分析してみました。このとき有権者が6万4,754人、投票数3万5,256人、55.3%の投票率でした。共産党議員の3人で4,284票を得ることができました。今回の8,118というのはこの4,284の約2倍近くに当たります。有権者でいえば12.5%。市議選当時に当てはめると投票者の23%の署名が集まったということになります。
 一方、市長が言う多くの市民がかかわったとする人数、実人数として1万2,600人もの市民にかかわってもらったという数字がありました。これは6月議会で一定修正されて1万2,600が1万2,032人、その内訳は5委員会を延べ32回開催で79人、ラウンドテーブル、ワークショップ等で94人が実数でかかわり、シンポジウム、フォーラム、市民報告会で843人、残り1万1,025人は2回のアンケートの有効回収数を言うものであります。
 アンケートには、今回の署名協力者の方も入っているわけです。今回の署名運動をやった方ですね。しかも、このアンケートは平成23年、24年当時に行ったもので、今日の庁舎情勢へのご認識とは異にするはずです。8,118よりも大きい数字を示したいばかりにアンケートの回収数まで加えた数字のトリックが透けて見えました。
 比較するとしても、この人数は署名協力8,118人と同等かそれ以下ではないかと思います。8,118人の重みは大きいものがある。やはり住民投票を求めるに値する数字と受けとめるべきと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 何度も申し上げますけれども、こういうことにいわゆる携わっていない方の、時間的なあるいは仕事の都合上いろいろあると思いますから、全てが8,118人だという理解は実はしていないところであります。あわせまして、1万2,600人と申しますのは、何らかの形でこの庁舎建設にかかわりを持っていただいた方、何らかの形であります。例えばアンケート調査に参加した人、これもかかわりを持っていた。やはり関心がなければ持っていただけないわけであります。それが1万1,022名だとか、あるいは5委員会ですね、一番最初にやりました5委員会というのはそれぞれのメンバーが違うわけでありますけれども、それも23年8月には公募市民委員を含む15名の委員によりまして近江八幡市庁舎のあり方検討委員会を設置した。このときは5回開催をして、23年11月、12月にかけて実施しました近江八幡市庁舎に係るアンケート調査を、これでは3,347人の回答を実はいただいたところであります。
 先ほど言いましたように、開催をしました5委員会の合計の人数もこの前上程のときに説明をさせていただいたと思いますけれども、全部で委員会で何人の方が来られたか、ちょっと後ほど申し上げますけれども、次のアンケートでは、これは7,678人の方がご回答いただいています。これだけでももう1万を超えてるわけであります。
 それで、ラウンドテーブルだとか、この中でも参加をしていただいている、あるいは庁舎の老朽化見学会を開催したときにも数名の方が参加をされたり、そして例えばパブコメもその都度やっておりますし、先ほど言いましたように、180名の参加されたのが「新たな生業を育む歴史薫るまちづくり計画」及び近江八幡市庁舎整備基本構想、これには180名の方がシンポジウムなんかに参加をされたとか、こういった何らかの形で参加していただいた方が1万2,600であります。
 これは合計した数字でございますので、そんなに数字には間違いがないというふうに理解をしております。
○議長(田中好 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 私が言いたいのは8,118という、汗水流して運動の中でつくった署名なんですよ。それと、市当局が、これも努力されたでしょう、取り組んだ。そのうちの1万一千何がしがアンケートなんですよ。皆さんに送ってね、で回収率何%かというて、その合計が1万何ぼと、その大半なんですよ。だけど平成24年、25年のときのアンケートなんです、これ。8,118というのは、5月1日から6月1日まで取り組んだ署名なんです。これはもっと期間があればもっと市民の中に広がったと思うんですよ、中身が。
 だから、この2つを比較すること自体、私は違うと思うんで、やはりこの重みをどう受けとめてもらうかということが私は大事だと、だから市長のこれは一切必要ないという、そういうことはないだろうという思いで今市長に問うているわけです。そのように理解していただけますか。
○議長(田中好 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 冒頭にも申し上げましたように、この案件は10年の長き、10年間という長い間市民の皆さん方の知恵をかりながらともに進んできたわけであります。最近の3年間だけをやってるわけじゃない。3年間は過去7年の歴史があって、過去というのがあって、その上に積み重ねられてるわけでありますから、だから7年前のやつは無効で3年間有効と、こういう判断は、これはできないと思っております。
 したがって、10年かけてもちろん参加していただいた方もご不幸で亡くなられてる人もあるかもわかんない。だけれど、そういった人たちの熱い思いも我々は無視できないでしょうと。だから、遜色はない、8,118人も大事だろう、だけれど我々から見ますと忙しい中で、署名はしてください、してくださいというて受任者が行かれて書いてもらう、こっちはみずから誰からもしてくれとも言うてないのにかかわらず、集会、シンポジウム、フォーラムに来ていただいているんですよ。あるいは、このアンケート、ああうるさいなと思いながら、やっぱり関心がないことには書けないんですね。だから、まだどちらかというと能動的、受動的やないんです、こっちの場合は。1万2,600人というのは。能動的、みずから進んで参加をしていただいた、この人たちの労に報いることも我々の、今を生きる我々がやっぱり感じなきゃならないのではないでしょうかということを申し上げてるんです。
○議長(田中好 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 我々のほうも10年間この庁舎問題をやってきたし、ほんで市民の皆さんもそういう中でやってきた。その結果、この署名に参加ししてもらっているわけですよ。
 このアンケートのほうも、署名に参加して運動に参加した人たちもこのアンケートに参加してもらっている。こういうことですから、だからもともとそういうことで比較することが余り意味がないと。要は、8,118というこの数字をどれだけ重く受けとめるかと、協働のまちづくりですからね。
 その辺を私は市長に求めているんです。だから、市長は今回意見書の中でこれは反対だと、一切必要ないと、こういうふうに言われましたから、そうではないでしょうということを今市長の気持ちとしてお聞きしてるんです。
○議長(田中好 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) これも申し上げたことなんですが、人数もさることながら、じゃ何人だったらいいのということになります。そうじゃなくして、今日までプロセスですね、何か執行部のほうで瑕疵があるならば指摘をしていただくのも手かなと思うんですね。順序立てて、1の次は2、2の次は3ということでやってきて今日があるわけなんですね。だから、プロセスというのは大事でありますから、議会で決めていただいたことをそれを覆せというふうに僕は聞こえてならないんですね。そんなことできないでしょうと。それやったら議会は何で決めてくれはったのと。じゃあ、我々は議会で決めて3年間、やっぱり進めてきたわけですね。そんなことしたらやっぱり費用もかかってますから、いわゆる監査請求されたら誰が払うんですかと。我々瑕疵が、議会で決まってないことを勝手に我々の執行部がどんとして、そしてからこの案件で8,118どやと言われたらまた別ですが、議会で決まったことを我々は粛々としているんですよ。これが我々に課せられた最大の任務だと思ってるんですよ。勝手にできるわけじゃないんです、これは。そのところを理解していただきたいと。
 8,000人あろうが2万人あろうが、10万はないにしましても、だから冒頭申し上げましたように、国もそうですやんか、国はそんなことやりませんけれども、やらないことはないんですけれども、それやっぱり決まったことはもう微動だにしませんわね。それが法治国家の僕はある程度ルールだと思うんだ。また、宿命と言えるかもわかんないです、それは。我々もルールに従ってやってる。そうでない、ルールがなかったら右往左往するだけじゃないでしょうか。やっぱり民主主義を守るということはルールを守るということが、これがまず基本だと思います。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) そこで、市長は議会制民主主義に基づいて決められたことだということで、先ほども議論がありました平成26年6月議会の議決のことを言われているんだろうと思います。
 このとき、この議案の説明に際して、当局としてどういう性格の補正予算か、つまり現庁舎敷地への設計業務委託であることを正確に情報提供したのかどうか、この辺を振り返ってお答えを願いたいと思います。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 逆に、僕らのほうが聞きたいのは、加藤議員の発言はまことに的を射たと思っているんですよ。あのときは、この補正予算は現庁舎で市の新庁舎を建てることを前提とした予算である。別に加藤議員が言われたからここへ建てるということを決めたわけじゃないんで。それまで、先ほど言いました議会で構成していただいてます特別委員会で方向性は出していただいた。一旦資料を出して、それで持って帰って一遍会派で決める、また持ってきた。しかし、特別委員会だから、これは方向性はこの本庁舎の跡地でいこうかと。しかし、最終的には議会で予算が決まった方向で、それで従う、認めようということを決めていただいたわけです。
 したがって、その段階で言われたのは加藤議員だけですよね。反対討論されたのは。しかし、それは3人が同調されただけであって、皆さんは我々の提案をさせていただいたこの場所を前提とした予算をいわゆる可決をしていただいたと。別に不思議でも何でもないと。順序どおり、いわゆる手順を踏んで進めてきたと思っております。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) この平成26年6月の議会というのは、その2カ月前ですか、4月20日が市長選挙でした。冨士谷市長がここで再選をされると。そして、6月を迎えているわけですね。そのときに特別委員会も6月の段階でどちらの場所にするかという議論をしてます。そして、6月の段階でこれの補正予算が決まったんです。このときの特別委員会というのは8名でした。で、今度は補正予算のほうは総務常任委員会にかかって、そして本会議の中で議決を求めるということでした。
 私は、委員会に入っていたから、これが現敷地に建てるという意味の設計業務委託やということは理解してましたんで、そのことを述べてこの議案に、補正予算に反対をしたということであります。
 ところが、この議会のときには賛成討論は一切なかったんです。本来なら、賛成のほうが多いんですから、そのことを含めて、これは現庁舎の場所が必要なんだということで、その理由も述べて賛成をするのが普通だと思うんですけども、それもなしで最後の採決の中で多数で決まったというのが経過なんですよ。
 これは市長のほうもこのとき予算の説明のときにどのように言われたかというと、提案しますよね、議会の冒頭で。そのときには、第2表債務負担行為の補正につきましては、庁舎整備に係る基本実施設計業務委託事業及び云々をこれを追加させていただくものでございますということだけで終わってるんです。
 だから、当局の説明としては、この予算が現在の敷地での予算ですよということを議会に対して説明して、それで議決を求めるということにはなってないんですよ。
 だから、そういう意味からすると、本当に市長が言われる議会制民主主義というのはどういうものなんだということも問われるわけです。だから、私はこれをあえてこの問題について今質問をしてるんですけども、こういう経過があったんですよと。
 そして、この6月議会で議決した後に、今度は7月からいわゆる談合情報がたくさん入りました。それで一旦ストップしてたんです。このときの設計業者を選定するプロポーザルも、これは中止されました。もう業者さんが決まるという直前で中止されたんですね。
 こういう経過を見ますと、今回のこの庁舎をめぐっては、談合がなされたときにもう一遍白紙に戻して一からやるというのが普通だったんですね。基本計画、基本設計、実施設計、この3つがセットでプロポーザルで審査された。これが間違いだったということが当時言われたんです。それで一からやり直したと、入札についてはね、業者選定、設計業者の選定については。
 こういう経過ですからね、だからやはりこれは仕切り直しですよ、そういう意味からしますと。そのように考えられませんか。
○議長(田中好 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 本当に加藤議員もベテランの議員でございます。でも、ベテランの議員の発言としてはどうかなと僕は感じます。
 26年6月のことでございまして、ちょうど丸3年前であります。そのことを今見直せ、こういう論理が存在するならば、決定という言葉の存在すらを我々は疑わざるを得ない。もう一つは、そのときの説明で、先ほど言いましたように過去があって現在があるんで、あのとき提案させていただいたのは議員さん方で構成してもらってます特別委員会で、市庁舎の建設の特別委員会。そこで方向性もるる説明させてもらってるんですよ。議員の皆さんそのことを承知で6月の議会定例会に臨んでいただいてるんです。だから、加藤議員もいみじく言われて、私は知っていたと言われるのは私だけじゃない、ほかの方も知ってなさるというのが、これはもう普通の見方だと思います。
 しかも、会派構成をやってますから、それぞれの会派の代表の人たちはその特別委員会に入っていただいてるわけです。しかも、一遍じゃない、一旦持って帰ってもらって会派で議論していただいてるんですやんか。そういう経過もあるんです。それを、それはやっぱり提案するのに根掘り葉掘りするのも手かもわかりませんが、大体前提条件で今までいわゆる議案の説明会もやりますね、それまでに。いわゆる交通整理のそのために。だから、提案するのは本当に皆さん方の一定の理解をしていただいている、賛成か反対かは別ですぞな。一定の提案をさせていただき、議会については事前の説明もやっておりますし、しかも今回の場合は特別委員会で何度も議論していただいたことが前提でございますから、だからたまたま提案のときにはふだんどおり簡潔に僕は上程をさせていただいたというだけでございます。それは今から言われたら、何で言わんなんでんと、ほら言うときゃあそういう議論なかったかなと思いますけれども。
 しかも、去年じゃ、いや、この前の6月議会の話じゃないんですよ。3年前の話をこの場で出されていることが議会としてどうなのかなということを感じるのは僕だけではないと思います。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) これは市長サイドからの問題ではなくて、やはり議会制民主主義、それと議会の役割を本当に正当に果たしたかどうかということも一方で問われているという内容であります。ここでその問題を議論しても始まらないんですけれども、よく言われる地方自治体というのは、首長も議会も住民に直接選挙で選ばれると、いわゆる二元代表制ですよね。この二元代表制の関係が正常に機能しているかどうかが問われるわけです。
 私は、これ新聞に載っている学識者のあれを見ました。首長は、予算を特定分野に重点配分することも道路や箱物をつくることもやりたいことはほぼ全てできてしまう。首長は、ややもすると選挙で訴えたことは全部やるという使命感に駆られて独善的にもなる。それのストッパーの役割が議会なのだと。首長の暴走を許しているのは議会の力不足もある。こういうことが言われています。
 また、強い権限を持つ首長に対して、議会は議決権を握り、予算も条例も議会が賛成しないと実現しない。多くの議会は与党を形成し、首長と歩調を合わせてきた。これが単なる追認機関にすぎない議会と批判されてきたと。二元代表制が機能していないと。首長が独善的に議会を牛耳れば多様な意見を集約する議会の機能を封殺することになると。学識者がこのように議会のあり方について指摘しているのを私いつもかみしめています。これは余談ですけれども。
 それでは次に、この請求者の請求の要旨にも記されていますが、建設の場所をめぐって現敷地建設と病院跡地建設での経済性、効率性、利便性についての比較資料に基づく説明責任が果たされていないというふうに言われています。
 市民の理解を得るためにどうしても必要と考えますが、これの明快な資料の提供を求めたいと思いますがいかがでしょうか。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 資料といいますと、特別委員会で配付した資料がありますね。ないんですか。どっかへやられたんですか。
○議長(田中好 君) 加藤議員、どうぞ。
◆20番(加藤昌宏 君) 私が言ってるのは、経済性、効率性、利便性ですね、A案、B案のあの資料は出てました。今求めてるのは、この請求の要旨のところでこういうことが言われているんで、それを問うてるんです。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) この資料がだめだとおっしゃった、そのときに言うていただければ、よかったんですが、市庁舎整備特別委員会資料、26年6月2日に新庁舎建設地検討資料というてこうやって全部出してるんですね。これはそのときの委員の皆さんはもちろんのこと、議員の皆さん方に行ってるはずであります。そのときに、メリット、デメリット、あるいは考察、全部出しております。それをぜひごらんいただいて、そしてどこが不足なのかというのがありましたらまた言っていただければ、これは対応できるところはしていきたいと思います。
○議長(田中好 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) それはわかってますんで、新たにそういうことを私たちの求めてる資料は出していただけるということで、確認してよろしいですか。
○議長(田中好 君) もう一度お願いします。
◆20番(加藤昌宏 君) いわゆるA案、B案、デメリット、メリットという場所の選定に当たっての資料は当初から出てます。だけど、ここに言ってるのは、その両方で建設した場合というのを仮定して、こちらのほうでは経済性がどうですよとか、効率性がどうですよという比較資料ですね。そのことによって市民が判断できるという資料なんです。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 吉田副市長。
◎副市長(吉田正樹 君) これは総合的に判断をさせていただきまして、AとBという形で出させてもろうてますから、再度今議員がおっしゃる資料を出して検討するということはしないですね。はっきりここをしとかんとおかしくなるんですね。これはどうして今までこうやっていろんな議論をさせていただいたけど、原点はそこにありますので、これは出せない、検討しないこと、持ってないんですからね。しないことでございます。
○議長(田中好 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 市民に理解を求めようと思ったら、やっぱりそういう資料も必要なんですよ。それだけ丁寧にやってほしいと、こういう意味なんで、もし、私が今出してますから、要望してますから、これひとつぜひとも検討してくださいよ。そして、こういう形だったら市民は理解できるかなという内容ですね、今言った経済性、効率性、利便性というところの内容で両方比較をすると。これかつて設計図面で病院跡地に建てた場合、こっちに建てた場合というのを図面が出ました。これ、一番最初に。病院のところは日陰問題があるからちょっと斜めにしたような階ですね、これを段違いにした図面が出てました。例えばそういうふうなやつですよ。だから、図面だけじゃなくして数字的にもそういうことを出して検討した内容を出していただきたいと思いますんで、ぜひとも検討していただきたいと思います。
 検討してもうたらいいんですよ。
○議長(田中好 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) それも先ほど言うてましたように、その段階、特別委員会でなぜそういう質問が出なかったのか、かえって疑問に思うんですね。三里下がってからやられると。しかも、それを比較、いわゆる費用でやろうと思ったら設計同じのをつくらんといかん。そんなんやらないんですよ。やりかけたら設計こっちにもお金が要る、そうでないと見積もり出ませんやんか。何ぼこっちでやった、こっちはなんぼやった、そういうことは今までしてませんよね。だから、総合的な判断した。メリット、デメリットを出して、ここが近いとか広いとか狭いとか日照権あるとか、どこの会社もそうだと思いますよ。そんな2つも3つも、それやったら3案あったら3つとも設計全部出す。そんな無駄はちょっと僕は聞いたことないんで。だから、そういうことはできませんと。だけれども、6月2日に出したあれをもう一度ごらんいただければよく、そのことをごらんいただいた上で6月の議会で皆さんは賛成をしていただいたということ、これは大前提なんですからね。
 それを3里下がって何で出さへんねんとか、数字どうなの、これはちょっとどうなんでしょうね。理屈としてそれで通用するんでしょうか。僕はしないと思います。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 今、財政的に言うたら今の中で2万平米で95億円最高と、こういう金額も出てますんで、ほんなら病院のほうに建てたらどうなるんだということも皆さん求めてるんです、今の段階でね。いうことで、今私はそれを要望したんですけども、それはもう出ないということですな。出ないという判断で、私らは判断させてもらうということになります。
◎市長(冨士谷英正 君) 必要ないということであります。
◆20番(加藤昌宏 君) それから、財源問題は95億円が浮上してから最重要課題になってます。市民の心配もここにあります。2020年のオリンピックと重なる情勢のもと、建設業界の動向や消費税の動向なども注視する必要があります。想定外だったということは許されません。また、95億円以上に膨れ上がることも許されることではないと思います。
 他市の事例でも、事前の事業費の見積もり、それから財源確保の考え方、こういったことについては丁寧に提示しています。本市においても、その都度やっぱり精査された事業費用の見積もりは情勢とのかかわりでも絶えず議会に提供すべきでないかというふうに思います。
 甲賀市が先ほど5月ぐらいに新庁舎ができ上がりました。あそこの経験を聞いてみますと、実施設計の段階で非常に集中して議論をして経費をいかに下げるかということで取り組んだという経験なんかも聞いております。
 本市については、その後、基本設計から実施設計の段階でもう間もなく出てくるんではないかと思うんですけども、この辺の現状について、とりあえず今の段階で報告をお願いしたいと思うんですけども。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 建設費は僕も気になっているんです。先ほども答弁で申し上げましたように、合併推進債があります。これはご存じのように4割ですね、国からの交付税で返ってくるという。さらには、社会資本整備交付金事業というのもあります。あるいは、防災・減災対策の費用もあります。それが現在国とやってるどのぐらいが対象の範囲にあるかという、まだ現在は進行形なんですね。
 こういうことを申し上げると大変失礼かもわかりませんが、仮の話です、仮の話、申し上げますと、現在は基金が139億円あるわけですね。毎日の運転資金、職員さんの給料、ボーナスあるいは退職金、そういうふうな義務的経費を残したら30億円と言われるんです。30億円あったらいいと、できるということを言われてるんですね。それで、今109億円あるわけですよ。仮の話ですが、いわゆる国のからの補助がゼロだったとしても109億円あるということで、今までは延々とこのことを頭に入れながら、市庁舎の整備ということを頭に入れながら基金、財政健全化を図ってきたということが言えるわけですね。
 だから、少なくとも計算しやすいように100億円としますと、40億円は国からいただける。そして、減災も国からまたいただける、社会資本も何ぼか、大体社会資本は今の場合は10億円ぐらいかなということで詰めてるんですけども、あるいは防災の関係、そういったものを今精査してるんですね。それが仮に10億円がわかりやすいんやったら20億円にしましょう。そしたら60億円ですね。ほと、100億円としますと40億円足らないんですよ。じゃあ、今ある基金から40億円ぽんと出してもできるんです、これは。
 しかし、どなたか質問されたように、やっぱり一定の受益者負担、これは世の流れなんです。今を生きる皆さん方だけに、今を生きておられる市民の皆さん方だけにご負担をかける、これはいけない。次の人たちも立派な庁舎を利用していただいて、それは一定の益を受けていただくわけでありますから、市債発行するの、借金ですね、ご存じのように。それは次の人たちがご負担をいただく。それは20億円になるのか、10億円になるのか、50億円になるのか、それは議会でまた議論をしていただくことなんです。
 ということで、財政的にはそういった点では心配ないんです、これは。だから、よく言われるのは、ちょうどまた9月の議会始まりますけれど、28年度の決算の承認を求めるための上程しますけれども、見ていただいたらわかります。今、滋賀県で財政で健全化やってるのは八幡と草津なんですね。どちらがいいかなという状況なんですよ。
 だから、我々はこれは200億円もする庁舎なら心配ですけれども、95億円ということを目安とするならば一切心配してないということであります。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 今、財政の139億円の積立金と、こういうように言われました。中期財政計画のあれで見まして私どもでキャッシュフローをつくってみますと、積立金の残高は28年の見通しとしては137億円、これが139億円になっているから2億円ほどプラスになるんですかね。そういうことですけれども、今後やっぱり積立金というのもだんだん減っていくわけですよ。そして、今度は基金からさまざまな事業に繰り入れていくという計画もあります。それを計算しますと、これは中期財政計画で平成36年まで出しているんですけれども、その段階でいきますと積立金よりも繰入金のほうが多いと。この差はマイナスになるんですね。それで、38年ぐらいになると、今度は積立金の残高がもうマイナスになるという試算を私どもはしているんです。
 この辺のことも一応財政問題として私たちは指摘させてもらってますんで、今安心だ、安心だということで進めてもらってはあかんので、やはりこの庁舎の中で庁舎建設というところでどれだけ絞り込むかということも財政上は問われているわけで、そういう意味からも含めて、今私どもは問題提起させてもらっているということをご理解願いたいと思っております。
○議長(田中好 君) 回答はありますか。よろしいですか。
 冨士谷市長、どうぞ。
◎市長(冨士谷英正 君) よく、これは加藤議員の十八番中の十八番だと思いますけど、中期財政計画は。前も申し上げたと思いますが、私どもの出しているのは現状を見て、何年何年何年、何にもしないでこのまま続いたらこうなるということなんですね。このまま何の手だても何の対策も講じないとこうなりますよという一つの目安を出しているんですね。
 一番ええ例が、僕が市長させていただいたときに中期財政計画があったんですよ。あのときは、平成23年度にはもう基金も全部食い潰して、またマイナス23億円というのが中期財政計画を出していたんですよ。それは現実どうでしょうか。23年度は、100億円の基金を積み立ててるわけじゃないですか。それはなぜか。先ほど言いましたようないろんな対策を、いろんな方法を講じたからできてるんです。だから、中期財政計画、何もしなかったらこうなりますよと、あくまでも参考でございますから。
 だから、いわゆる加藤議員がよく言われてる中期財政計画、今までよく質問されましたけども、そのとおりになったのは僕の記憶で一度もないんですね。中期財政計画で出した数字、はるかに上なんです、全部。これが民間でいえば企業の努力だと思います。我々は行政は運営じゃないんですよ。行政の経営なんです、もう今は。経営なんですよ。民間会社とどこが変わんねや、変わらないんです。
 ただ、もうけて自由に使えない、民間と違って。もうけたら市民のサービスの向上のために皆さんの同意を得て使うんです。そこが違うだけなんですよ。社長が勝手に決めるのが民間でありますけど、市長は勝手に決められません。たとえもうけたとしても、議会に諮ってこれはこういうことに使いましょう、これはどうでしょうか、皆さんがあかんと言われたら使えないだけのことでありますから。
 だから、株式会社近江八幡として、そのことをこれずっと10年来やってきたのが、これだけの事業をさせていただいて、そして市債も減らして、預金もふやして、何が悪いのかなという感じがするんです。
 以上です。
○議長(田中好 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 私どももこの庁舎建設をめぐってそういう手だてを打たんとだめですよということを指摘をさせてもらってるんで、しかもこの情勢的に言うたらオリンピック目指して資材の高騰とか、そういう情勢もあると、桐原小学校や岡山小学校のように後から上がってくると、資材が上がったというて追加をする。追加をする予算をまた求められても困るわけですよ。だから、そういうことをしっかりとやってもらわんと、今市長が大丈夫やと言ってるのがどこかでつまずくということになるんで、そのことを指摘させてもらってるということです。
 それでは、6月議会でも質問しましたけれども、にぎわい交流創出ゾーンである旧市民病院跡地への庁舎建設を考えた場合、町開きに時差が生じ、民間事業者の参加意欲に大きな影響を及ぼし、民間活力の効果が落ちるという理由づけが当初から当局の説明にありました。このことは現在も変わりないと理解してよろしいでしょうか。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 何が起こるかわかりませんが、一定の理解としたらそのように理解していただいても結構かと思います。
○議長(田中好 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) これは旧市民病院跡地での建設の後に現庁舎の解体をして、それから民間による事業コンペで時間差が生まれて民間がのってこないという事情が考慮されていると。こういうことと理解をしております。
 だから、現庁舎の場所を市の業務を進めながら建設にかかるほうがにぎわい創出の事業も同時進行で進められるからというのが当時の考えでした。今も変わりないと、こういうことでした。
 現在の段階は、同時進行で進んでいると理解してよろしいのでしょうか、お尋ねをいたします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 実は、病院跡地も同時になるかどうかわかんない、何せ相手のあることですから。今考えておりますことは、まだちょっと確定しておりませんから発表は控えさせていただきますけれども、やはり日本でと言やあちょっと大げさになるかもわかりませんけれども、皆さんが羨望の的となるようなことを今考えているところであります。それだけを申し上げておきます。
○議長(田中好 君) 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) もう一つ、ちょっとつかみどころがないんですけれども、6月議会でこれも言いました。保健所跡地のホテル事業は契約不調ということでの報告がありました。市長としても初めての経験だと。だけど、その前の平成29年3月の議会で、市長は、旬を外したら逃げた魚は大きいと、ビワイチに乗りおくれるなということでサイクルホテルに飛びついた。だけど、これが失敗したということで、この場所は官庁街ということでホテルは当初できなかったと。だけど、にぎわいの拠点にしたらできるようになったと。これを都計審で変更したんだと、こういう説明でした。
 このようにお膳立てしたのに失敗をしたということで、私はもうこの病院跡地と保健所跡地の見通しは立たなくなったと、破綻したんと違うかと、今こそやっぱり見直しが求められるんだということも指摘させていただきました。
 この辺について、市長、何か自信ありそうな顔をしておられるんで、ちょっとその辺説明してください。わかるように。
○議長(田中好 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 自信あるかどうかわかんないですけれども、実は先ほど申し上げましたああいうキャンセルあったのは初めてでございます。それで反省もした。どこに原因があったのということを庁内で分析をしまして、近々のうちに再公募をしたいと思っております。反省の上に立って、分析をした上に立って、今度は間違いのないような公募をというふうに思っています。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 加藤昌宏君。
◆20番(加藤昌宏 君) 今回、市長の言うこの条例案の制定について市長は反対の意見を表明されました。本市にとっては、これは初めて住民の意思を問うという、そういう取り組みです。これが議会の議決に託されているということなんですが、さまざま問題点も指摘をさせてもらいましたけれども、今回のこの議会の中で文字どおり市民が決めるんだという形をつくってもらえるように、ひとつ議員の皆さんにもこの場をおかりしてお願いをしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○議長(田中好 君) 以上で加藤昌宏君の質疑を終わります。
              ~~~~~~~~~~~
△日程第4 委員会付託
○議長(田中好 君) 次に、日程第4、委員会付託に入ります。
 ただいま議題となっております議第93号につきましては、お手元に配付いたしました議案付託表のとおり市庁舎整備等特別委員会に付託をいたします。
 後刻再開後に審査報告が願えますようよろしくお願いを申し上げます。
 なお、市庁舎整備等特別委員会は、第3・4委員会室で開催をさせていただきます。
 この後、4時10分から第3・4委員会室で市庁舎整備等特別委員会を開催いたします。関係者の方は第3・4委員会室にお集まりください。
 なお、この際お諮りをいたします。
 ただいま委員会付託を行いました委員会では時間内での会議に努めていただきたいと存じますが、特別委員会の審議により閉会時間を超える場合が予定をされます。
 会議規則第9条の規定に基づきまして、会議時間を延長させていただきたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
             (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(田中好 君) 異議なしと認めます。よって、本日の会議を延長することに決しました。
 ここで休憩をいたします。
               午後3時56分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後6時1分 再開
○議長(田中好 君) それでは、再開いたします。
              ~~~~~~~~~~~
△日程第5 委員会審査報告
○議長(田中好 君) 次に、日程第5、委員会審査報告に入ります。
 市庁舎整備等特別委員会に審査を付託いたしました案件を議題とし、委員会の報告を求めます。
 市庁舎整備等特別委員長橋博君。
 橋博君。
             〔21番 橋  博君 登壇〕
◆21番(橋博 君) それでは、ただいまから市庁舎整備等特別委員会の審査報告を行います。
 本臨時会において当委員会に付託された案件を審査するため、先ほど委員会を開き、当局の説明を求め慎重に審査した結果、次のとおりに決しましたので報告をいたします。
議第93号 「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例について
は、賛成少数で原案を否決すべきものと決しました。
 以上で市庁舎整備等特別委員会の審査報告は終わります。委員の皆さん方のご賛同をよろしくお願いをいたします。
○議長(田中好 君) ただいまの審査報告に対して質疑はありませんか。
             (「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(田中好 君) 質疑がないようでありますので、以上で委員会の審査報告を終わります。
 それでは、討論のある方は、後刻休憩中に事務局へ発言通告をお願いいたします。
 休憩いたします。
               午後6時4分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後6時9分 再開
○議長(田中好 君) 再開いたします。
              ~~~~~~~~~~~
△日程第6 討論・採決
○議長(田中好 君) それでは、日程6、討論・採決に入ります。
 討論を行います。
 6名から発言通告がありましたので、順次、これを許します。
 まず、竹尾耕児君の発言を許します。
 竹尾耕児君。
             〔1番 竹尾耕児君 登壇〕
◆1番(竹尾耕児 君) 皆様お疲れさまでございます。チームはちまんの竹尾耕児です。
 私は、議第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例について賛成の立場で討論をさせていただきます。
 まずもって、8,118筆という署名を集められた皆様に対して深く敬意を表します。
 私は、庁舎建設そのものについては反対をしておりません。私たちチームはちまん、山本議員も私もともに八幡学区に居を構えており、防災拠点の必要性を長年訴えてこられた八幡学区の要望につきましては深く理解をしておるところであります。
 また、私自身、市民の皆様に議席を預からせていただいてからのこの2年間、市庁舎特別委員会に所属し、青木総合政策部長や小林庁舎整備推進室室長を初め担当課の皆さんと市庁舎のあり方について日々議論を交わし、市民の皆様が望み得る庁舎の形について真剣に議論をしてきたつもりであります。
 そうした中から、担当課の皆様の今日に至るこれまでのご努力につきましてはその熱意に本当に頭が下がる思いでありました。また、直接市長のもとにもお伺いをし、新庁舎にかける思いや、また今回の住民投票条例制定に対する胸のうちを聞かせていただきました。
 私自身、非常に悩みながらの賛成討論となりました。庁舎を考える会の皆さんや、あるいは市長当局担当課の皆さん、そのどちらかを支持し、一方的に批判してしまえればどんなに気持ちが楽か、私は両者の立場が理解できるからこそ、議員として自分自身の中で非常に厳しい選択を迫られ、採決に際して悩み続けました。しかし、私は8,118筆というその署名とそれらを集めてこられた市民の皆様の努力、その汗を無視することはできなかった。
 この条例案は、市長当局に対してではなく、この議会、私たち議員に向けられたものであると理解することで、きょう賛成に立つ決意を固めたものであります。
 庁舎に関しましては、経費の削減というものは誰もが望むことであり、私も庁舎の基本設計を構築していく段階でコスト面の具体的な数字を示しながら、それを並行して議論していかないと市民の皆様への説得性が高まらないと、このことは庁舎特別委員会の中で主張をしておりましたが、残念ながら建設費95億円という数字がひとり歩きをしてしまい、現状、市民の皆様に対して多大な負担感を感じさせてしまっていることは、一議員としてもっと市民の皆様にできることがあったのではないかと反省をしております。
 私は、正直に申しますと、庁舎のあり方につきまして庁舎を考える市民の会の皆さんとは考え方が違うのかもしれません。また、それによって歩んできた道も違ったのかもしれません。しかし、私と同じように、庁舎に関しましては、市民の皆様一人一人にそれぞれの望むべき庁舎の形があるものでないかと、そのように考えます。
 住民投票という市民さんのその活動そのものにつきましては、私が忠誠を誓います民主主義社会においてごくごく健全な反応であると思っております。何より私の政治信条に訴えかけてくる力があります。この住民投票が互いを批判し合って市民間の亀裂や溝を深めるのではなく、むしろそれらの溝を埋め共通の設置点を求め、この住民投票を機に、推進派も私のような慎重派も、また反対派の方も大いに議論を深めていただき、真に市民に望ましい庁舎のあり方とは何かを考えていただく機会になることを期待いたしまして、私の賛成討論とさせていただきます。
 議員各位のご賛同をよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 次に、小西励君の発言を許します。
 小西励君。
             〔9番 小西 励君 登壇〕
◆9番(小西励 君) 創政会の小西励でございます。
 創政会を代表し、議第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例の制定につきまして、反対の立場で討論を行います。
 平成28年2月に策定されました近江八幡市庁舎整備等基本計画には、まちづくり、交流、防災、環境、福祉と教育及びコストバランスの6つの整備方針が掲げられております。いずれも本市の実情や地域特性を踏まえて真に必要な重要なことばかりであります。
 そして、作成のプロセスについても、改めて今般市長から付された意見書や議場という公式な場で行われた質疑に対する市長回答において繰り返しるる説明がありましたとおり、他市では類を見ない10年の長きにわたり時間をかけ、丁寧に市民との協働のまちづくりの視点で合意形成を積み重ねてきたものであり、市民の期待の重さを感じます。
 また、市庁舎整備は、平成18年に実施された耐震2次診断において耐震性能が不足しており震度6から7程度の地震が発生した際には倒壊または崩壊する危険性が高いと判定されたことに端を発しています。
 あれからはや10年以上の年月が経過しており、地震に加えて線状降水帯による集中豪雨などによる大規模な被害も日本各地で起こっております。地域防災の拠点整備として、既に金田、島、馬淵、老蘇、桐原、武佐の6学区において学区民の1割が災害時に避難できる施設の整備を終了しており、続いて岡山学区も着手をいたします。
 また、八幡学区において、避難施設の要望も、学区民を代表して自治連合会とまちづくり協議会から、計画が遅延することや計画から削除されることなく、一日も早く計画どおりの建設が着手されるよう市長に要望をされた切実な思いを創政会としても真摯に受けとめ、有事に際しては本市の防災の拠点として、また市の業務が確実に継続できるよう機能し、全ての市民の生命と財産を守るために、市庁舎整備は立ちどまることなく一刻も早く予定どおりに進め、完成させることにほかありません。
 加えて、市庁舎整備のコンセプトに福祉と教育、子育て支援、高齢者の居場所づくりなど、創政会が市民とともに大切にしたい思いが詰まっていることを改めて今回の北川代表の質疑において確認することができました。
 本当に市民の安心や福祉の充実を掲げるならば、遅延することなく市庁舎整備を進めていかなくてはなりません。さらには、地方自治の根幹をなす議会制民主主義の中において、我々市議会においても平成27年4月議会議員改選後、6月定例議会で市庁舎整備等特別委員会を設置し、このとき私は副委員長でありましたが、平成24年度以降の委員会の検討内容を受け継ぎ、さまざまな議論を行い、平成28年3月定例議会議場において中間報告で井狩委員長から、新庁舎の建設場所については平成26年6月議会で容認されていますが、病院跡地への建設は敷地面積の制約があり、防災拠点としてのオープンスペースの確保が困難等といった点について、委員会では再度確認し、新庁舎の建設場所は現庁舎敷地内に建設することを委員会として認識いたしましたと報告をされています。
 また、今後の将来人口が約7万人と推定されており、基本計画、設計においてはシンプルでコンパクトに縮減されるよう、さらには新庁舎建設工事費については総面積2万平方メートルに対して想定額70億円から81億円、解体費及び立体駐車場等約11億円で算出されていますが、立体駐車場については現庁舎跡地及びその周辺地を活用した平面駐車場とし、あわせて非常時の防災拠点となるオープンスペースを確保すべき、また財源についても合併推進債、社会資本整備総合交付金等の財政支援を仰ぎ、新庁舎整備が市民に新たな負担とならないことを要望するとの報告もあわせて、本会議場で行っており、市議会として法にのっとり的確に民主主義の手続がなされてきたものであり、今回のように得られた結果、事実をねじ曲げようとする行為は到底理解できません。認める、認められるものではありません。市議会での議決を否定した運動は、市政や市民を混乱させる何物でもありません。
 以上のことから、議第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例の制定につきましては反対とし、討論を終わります。
 議員皆様のご賛同をよろしくお願いをいたします。以上です。
○議長(田中好 君) 次に、大林宏君の発言を許します。
 大林宏君。
             〔14番 大林 宏君 登壇〕
◆14番(大林宏 君) 14番、地域力みんなの会の大林宏です。
 議第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例について、賛成の討論を行います。
 市長は丁寧に手順を踏んで行ってきたと説明されましたが、本当に丁寧だったのかといえば、私はそうではないという思いがあります。
 まず、合併後実施できる事業は新市基本計画の主要事業に計上された事業しか適用されません。安土町は合併反対の嵐の中にあって、新庁舎建設は主要事業に上げられなかった世論がありました。全ての協議が合併後に送られるという市長の強引なまでの推進に対し、今も安土町民の多くが不満や怒りを持っております。
 私が、平成28年2月並びに5月に行ったアンケート調査でも、合併するべきでないは安土学区、老蘇学区とも80%の高率となっております。そして、合併して悪くなった、77.2%と、合併6年後の調査で安土町民の意思が示されていることからも、新市基本計画に庁舎は計上できるような状況ではなかったと考えることができます。
 こうした安土町民の合併反対の世論から当時新庁舎建設は主要事業に計上できなかったのに、今回、地域協議会による小手先で基本計画に押し込んだことは、安土町民の合意を得たものとは言えません。市長は丁寧に説明をしてきたと言われますが、安土町民から見れば合併は対等合併でなく、大きな市の意のままとの思いが庁舎建設によって一層強くなってくるのではないかと考えます。
 新庁舎建設は、市長の責任において安土町民に改めて丁寧に説明し、同意をとる必要があると考えております。
 次に、市長は、7月21日に意見を述べられた中で、八幡学区のまちづくり協議会長、自治連合会長から、一日も早い庁舎建設を望むとの要望が届いていると公表されました。しかし、これは市民の自主的なご意見とは思えない小細工がされていたと考えられる文書がその後確認されました。
 既に議員は、皆さん承知している文書ですけども、市土地改良団体協議会会長から出された近江八幡市土地改良団体協議会役員の皆様へとした文書によると、平成29年4月21日、産業経済部長より土地改良団体協議会に対し、(仮称)新庁舎建設を推進する会への参加の呼びかけが用意され、早急に意思表示することを求められておりますと書かれた文書でありますが、連絡先事務局長までとの文書が出されております。
 これは、5月から始められる住民投票条例を求める署名活動の始まる前に手を打ちたい思いが市長にあったのではないかと思います。
 ほかにも、市連合自治会長や八幡コミュニティセンター長から、早速、交流、防災としての(仮称)新庁舎建設を推進する会への参加意向がされたということも報告されておりますけども、これらはどう見ても行政のやらせだと誰でもわかるような恥ずかしい行政のやり方だと考えております。
 市が補助金を出している団体に対し産業経済部長名で新庁舎建設を呼びかければ、断り切れない事情は推測できますから、こんな裏の手を使ってまで自主的な市民の声を演出しなければならない市長の置かれている立場、丁寧に市民に説明したとの後ろめたさがあるのではないか。また、他の部長も関係団体に要請されているのかは確認できていませんけども、市長が言う10年にわたって積み上げてきたとおっしゃるのなら、こんなひきょうな手法を使わなくてもよいのではないかと強く思います。
 そして、こんなことに働かされる行政職員も情けない。行政職員の使命は、団体の全体の奉仕者として公共の利益のために勤務しなければならないはずであります。また、これらは憲法第17条公務員の不法行為に当たるのではないかとも思われる行為として、庁舎建設を推進する会の呼びかけを行政幹部が行ったことは、公務員の信用失墜として評価を下げる行為であると強く指摘しておきたいと思います。
 そして、庁舎建設を推進する会の呼びかけを産業経済部長などが行うことは、本来の仕事ではありません。これは、地方公務員法第35条職務に専念する義務に違反した行為としても厳しく指摘しておきたいと思います。
 一方市長は、市民のために必要な庁舎建設費95億円を使うということは、地方公共団体の健全な発達を保障することを目的としたものでなくてはなりません。地方自治法第10条には、住民の権利義務が定められております。この中には、市民は権利を有するとともに負担を分任する義務を負うと定められております。このことから、庁舎建設費95億円の多くを負担することになる市民の権利からすれば、今回市民が納得される必要があります。
 住民投票で決めたいという市民の声は地方自治法の精神に合致したものと思います。市長は、議会制民主主義を踏んできたから住民投票しなくてもよいとの理由であります。しかし、庁舎建設について住民投票で決めてほしいとの署名が必要数以上集められた世論から、住民投票をもって庁舎建設を市民が決めたいことは地方自治法の精神に合致したものと考えます。
 議会議決より市民が民主的に意見を示せる場を提供することができる度量を今市長が示すことは、今後のまちづくりにも大切に生かされるものと信じます。
 なお、職員の駐車場は自分で探せ、市として整備しないとの計画にも私は反対をしております。
 以上、「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例に賛成の討論といたします。議員のご賛同をよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 次に、園田新一君の発言を許します。
 園田新一君。
             〔15番 園田新一君 登壇〕
◆15番(園田新一 君) 政翔会の園田新一でございます。
 私は、政翔会を代表いたしまして、議第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例について、大きく2つの視点から反対の立場で討論を行います。
 まず1点目、住民投票条例の内容について、住民投票条例制定の意味するところは、市民の意見を幅広く知るために行われるべきもので、市長の決定を拘束するようなものであってはならないとの総務省解釈を紹介しているある大学教授の新聞記事でもありますように、反対の道具にするようなものであってはならないと考えます。
 また、住民投票条例は丸かバツかの二者択一の条例であることから、計画とか構想という具体的に判定しにくい問題に対しては明らかに住民投票条例になじまないと考えます。
 さらに、住民投票条例の成立要件が記入されていないのは、投票の有効性の判断ができず、公平、公正な条例とは言えないと考えます。
 次に2点目、住民投票条例発案のもととなった庁舎建設費用についての考え方について、庁舎建設費用の95億円が他市と比べても高いからと中身の議論をせずに言うと、そりゃあそうだと感情論的に賛成という人が多いのではないでしょうか。庁舎建設については中身の議論こそが大事ではないかと思います。
 庁舎建設は市にとって一大プロジェクトですので、より綿密に将来を見据えてしっかりとした計画を立てて具体化していくことになるわけです。少子・高齢化時代の庁舎とは、災害に強い庁舎とは、市民目線の庁舎とはという大きな視野の中で、庁舎機能の集約化、福祉と教育に配慮した機能、自然災害に対応できる庁舎、官庁街のあり方を含めた議論、自治体の財政、経済環境、社会環境等を十分考慮に入れた議論を重ね、建てるならできるだけ長寿命の庁舎を計画しなければなりません。
 特に、庁舎機能の集約化は市民窓口の一本化につながり、大いに市民福祉の向上に寄与するものと考えます。また、この機会を逃せば集約化はできず、各施設の老朽化とあわせ、今後の建てかえ費用、維持管理費用を考えれば集約化のほうが将来の財政負担は少なくなると考えます。
 また、庁舎の中に設置されるトータルサポートセンター機能を持った福祉・教育部門の導入は、今後ふえるであろう福祉・教育問題の課題解決に大いに力を発揮してもらえる大きな福祉事業と思っております。この部分が約4,000平方メートルですので、建設費としては約17億円相当になります。したがって、本来の庁舎部分の建設費は約67億円となります。
 財源については、先ほどの質疑のときにも回答がありましたが、今地方債の残高は平成28年度末で278億円、市の標準財政規模は178億円ですので、通常2倍の借金までだったら持続可能な財政運営は可能と判断しており、近江八幡市も中期財政計画の取り組み目標とされているので、350億円までに市債を抑制した中で、新庁舎整備に取り組むべきと考えます。
 市長就任時の平成18年度借金は242億円でした。この間、金田小学校コミセン整備約28億円、学校給食センター整備約23億円、島小学校コミセン整備約16億円、武佐市営住宅整備約14億円、ごみ焼却場整備約65億円、桐原小学校コミセン整備約43億円、篠原駅周辺整備約23億円、馬淵、老蘇、武佐コミセン整備約14億円、竹町都市公園整備約21億円、安土駅周辺整備約12億円等、合計259億円ぐらいの投資をされたが、借金は36億円ぐらいしかふえていません。逆に、積立金は平成17年度が70億円程度だったものが今や139億円になっており、69億円ふえております。
 つまり、多額の投資をしながら市の財政はプラスになっているわけです。いかに健全経営を維持しているか、当局の財政健全化努力に対し敬意を表するものであります。これは、数字が示しておりますので決しておべんちゃらで言っているのではありません。市長の質素倹約の精神は今後も引き継いでいただきたいと思っております。
 そのような市長の政治姿勢ですので、決して無駄金は使わないと思います。しかし、必要なところへは使う。特に将来増大するであろう福祉・教育への投資には力を入れるといったことで、費用が上がるとすればそれは許容範囲ではないでしょうか。私たちはそのように思い、ただ高いから反対といったことをもとにした住民投票条例には反対であります。
 ましてや、庁舎建設費用など、まだ議会で審議が終了していないものを投票条例で決めようとする行為は、議会制民主主義を無視したものであり、納得がいきません。
 以上、大きく2つの問題点を上げまして、本住民投票条例議案に反対をいたします。
 ただ、8,000人以上の住民の方の思いは思いとして受けとめさせていただき、今後議会においてもより慎重に審議を進めていかなければなりませんし、市当局におかれても十分にその意を酌んでいただき、今後の市政運営に当たっていただきたいことを申し添えて、政翔会を代表しての討論とさせていただきます。議員各位のご賛同をよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
○議長(田中好 君) 次に、井上佐由利君の発言を許します。
 井上佐由利君。
             〔22番 井上佐由利君 登壇〕
◆22番(井上佐由利 君) 日本共産党の井上佐由利です。
 議第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例について、賛成の討論を行いたいと思います。
 まず、私たち日本共産党議員団は、庁舎建設には反対していません。ただ、今進められております庁舎計画に対して、庁舎設計に対して、コスト、位置問題、面積、さまざまなところに問題があると考えておりますので、そのことを見直してほしいというふうに考えております。
 討論に入ります。
 今回、初めて近江八幡市で庁舎問題での直接請求署名が行われ、有効署名8,118筆が集まりました。市政に関心を持ち、内容を吟味し、問題を明らかに、そして一緒に考えたいという公共感覚を持った市民が本当に勇気ある行動を起こされたことに私は希望を感じています。
 庁舎建設について市長は、施主は市民であり、他市に例を見ない10年もの長き時間をかけて市民や議会、公開の場で議論し、延べ1万2,600人の多くの方々が参画して、丁寧な合意形成過程を経て、まちづくり、防災、福祉・教育、環境、コストバランスの整備方針をまとめましたと。そして、市民のニーズを反映した計画は、市民との協働の労働を無にすることなく実現に向けて取り組みますと。決して市民を置き去りにしていないというふうに言っております。
 しかし、皆さん、果たして本当にそうなんでしょうか。そうであれば、市民の庁舎に関する理解は深いはずですが、決してそうではありません。多くの方は、なぜ病院跡地に建てないのか、総額95億円は高い、税金はもっと大事にしてほしい、市役所はコンパクトでいいじゃないか、ひまわり館は療育センターに使ってほしい、安土の支所は廃止はしてほしくない、立体駐車場、地下駐車場は危険で使いにくいという声が、強引に進める市の姿勢、何とか立ちどまってほしいという思いがこの市民を動かしたというふうに考えています。
 市の言う延べ1万2,600人のうち、その内訳はアンケートは1万1,052件、あとは会議に出席した実人数は173人です。もちろん私たちが参加した市民報告会やフォーラムに参加された方々たくさんいらっしゃると思いますが、しかしその方たちだって全てこの計画に賛同されている方ばかりではありません。また、アンケートは、今の庁舎整備設計に、庁舎整備や庁舎設計に直接意見を聞いたものでもありません。23年、24年の2回のアンケートに回答したからといって市民に説明をしたというには余りにも暴論であって、議論として成り立たないと思います。
 今の計画の内容が市民の思いとかけ離れた計画であるからこそ、理解がされないのであります。市民の意見を反映したというのなら、基本設計、パブリックコメントの意見をなぜ酌み取らないのでしょうか。逆に、456件の意見のうち251件は基本設計対象外として切り捨ててきたのではないですか。これが市のとってきた態度なんです。市民の声を率直に聞かなければならないというふうに考えます。
 これほどパブリックコメントにたくさんの意見が寄せられているわけですから、一旦市長は立ちどまるべきだと考えます。議会も同様です。
 建設地問題でいえば、平成26年6月の実施計画に係る補正予算が議会で可決されたことで現敷地に決定されたと言いますが、予算提案時に市長から現敷地で建てるという提案説明は一切なかったことは事実です。これは説明責任の放棄なんです。そしてまた、26年6月の特別委員会、この中で建設費は50億円から70億円というふうに言われておりまして、これが28年2月には1.3倍の総額95億円になっているんです。このことをとっても住民投票に値すると、このように考えています。
 また、平成26年6月、庁舎特別委員会では、病院跡地は民間に活用させる前提で現敷地か病院跡地のこの2案、どちらかを決めてほしいと、当局がA案で決めてほしいということも提案されています。現敷地と病院跡地の経済性、効率性、利便性でのこの比較検討した資料、私はさきの6月で求めましたけれども、出てきたのは特別委員会の資料でありました。存在しないのであります。この根本の資料抜きには建設地の妥当性は絶対に語ることはできないというふうに考えます。
 大義名分の病院跡地、病院跡地の民間活用についても、民間の市場調査でも病院の土地約1万平方メートルは大きいとした結果が出ております。市長の口からは、5月の時点でありますけれども高齢者住宅でメディカルもついていますぞと、安土のまちづくり協議会での総会での発言があったところです。要は、更地の病院跡地を民間活用、商業用地として開発したいたくらみがあるのかもしれませんが、既にこれは破綻しているのではないでしょうか。にぎわい交流ゾーンとしても見通しがないのではないですか。
 その証拠に、アルプラザ南側の県保健跡地には、ビワイチは旬だ、旬を逃がしたらだめだと3月議会で豪語されておりましたけれども、民間のホテル会社との契約直前にホテル側が辞退したということをさきの議会でも言われておりました。きょうの本会議では近々再公募するということを市長はおっしゃっておりますけれども、市長が思い描くように動くというふうに考えられないんです。
 官庁街は官庁街として活用することが市長としての責務ではないかと考えます。そのために、官庁街として土地を提供されてきた八幡学区の方々に対してのリスペクトだというふうに考えます。
 施設の活用も議論されないで、全て1カ所で集約した前提で、26年6月の特別委員会は、ひまわり館や安土支所、南別館などの活用の議論一つもないんです。
 ワンストップサービスの名のもとで1カ所に全て集約することが住民福祉の向上につながるものではないということを指摘しておきたいと、このように考えます。
 また、住民投票条例の採決を待たず、8月半ばの引っ越し、段取りがこの間ずっと行われておりました。これほど市民をばかにした話はありません。
 また、庁舎建設に具体的に動いているのにその庁舎の財源も明らかにされないとは、これも大問題です。議会で聞いても回答なし、議長を通じて財政に聞いても庁舎整備室に聞いてくださいとの回答です。これで市民に合意や納得する説明をしてきたと言えるんでしょうか。きょうの本会議でもその答弁は出ませんでした。どうして将来確実に市民の負担が重くなるのに、財源を市民に示せないのか、身の丈に合った庁舎にすることが将来の財政を安定させることができるというふうに私は考えております。
 にぎわい交流ゾーンについて、繰り返しますが、全て議会が決めていただいたと市長は言いますが、にぎわい交流ゾーンの破綻という想定外の事実を踏まえて計画変更するのは市長の重大な責任だというように考えています。事態を見誤ることなく正確に判断する、これは首長に課せられた役割と思います。見通しのないものにしがみついて多額の税金を使うことは、これは市民に犠牲を強いるほかありません。
 最後に、以上幾つか申し上げましたけれども、さまざまな問題が市庁舎建設にはあります。だから、住民に判断を仰ぐべきという声が署名数8,000余りになっているというように思います。市長も施主は市民と言っているではないですか。そして、10年の歳月と市民の英知を集めたすばらしい庁舎計画と述べているのでしたら、そうであるならば堂々と住民投票で問うことは理にかなうものと考えます。
 議会が住民投票を否決することになれば、市民の声を議会に届けるという議員の役割の否定につながることになります。市長は、否決の場合は議会で決めなさったことと必ずはしごを外す発言をされると思います。どうぞ、議員の皆さんが自立して判断することが何よりも大事だと思います。条例案を採決することが、賛成をすることが議会と市民の間に信頼を生むことになります。大きな投資をするわけですから、お任せというわけにはいかないのです。結果は市民が背負うことになって、市長や議会はその責任を問われることはありません。将来に大きな負担を背負うのは市民です。
 小西理代表請求人の言葉が心に響きます。今回の庁舎整備等基本計画は将来の当市の方向づけに対して大きな意味を持つものであるということ、それは「大きな庁舎、小さな福祉」を選択するのか、それとも「小さな庁舎で大きな福祉」を選択するのかが大きな分かれ道になること、その選択を市民に委ねることに何か問題があるとは思えないと陳述されました。
 8,000筆余りの署名に議会が応えること、議会の思いと市民の思いに乖離がある以上、住民投票で決着するしか解決の道がないというふうに考えます。
 市民の思いは、市長と議会で決めないでということなんです。住民投票は市民の政治参加の権利であり、議会が否定する理由はないはずです。近江八幡市議会が住民投票条例を可決されることを求めて、賛成討論としたいと思います。
○議長(田中好 君) 次に、池上知世君の発言を許します。
 池上知世君。
             〔18番 池上知世君 登壇〕
◆18番(池上知世 君) 公明党の池上知世でございます。
 議第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例について、反対の立場で討論させていただきます。
 この条例制定には、条例内容そのものについても検討する必要があると考えますが、それ以前に、署名活動されました第1条の目的、また陳述されました内容に対して反対討論させていただきます。
 このたび住民投票条例制定の市庁舎の建てかえにおける是非を問う署名が行われ、8,118名という多くの方々の署名が集まりました。また、この庁舎建設の是非を問う署名活動におきましては、私のところにも、これから署名をされようとされる方、既に署名をされた方等々問い合わせのお電話や直接お話をさせていただく機会もありましたが、多くの方が95億円が高いということや場所を病院跡地へということ、また日ごろお世話になっている方のお願いなのでということで、なぜこの金額の想定なのか、どうしてこの場所になったのかということについては、私がお話をさせていただいた方はご存じでない方も多くおられました。
 私たち議員も、この庁舎問題におきましては長年にわたって慎重に審査、検討、議論してまいりました。基本構想を踏まえ、場所が決定し、予算が組まれ、業者も決まり、基本設計、現在実施設計の最中でございます。そうした中での見直しをということでございます。
 今回の住民投票条例制定の是非を問う理由としては、3点あるかと思います。1つ、旧病院跡地建設への場所がよいのではとの問題、2つ、予算95億円の金額の高さ、3つ、建設そのものへの反対も含まれているかとも思います。
 建てかえそのものにおきましては、耐震診断の結果、大地震災害に耐え得るだけの建物ではないということでございますので、建てかえはやむを得ないことであります。
 場所の問題ですが、当初はあの場所がよい、この場所がよいと五、六カ所の候補地があった中で、ボーリング調査も行われたところもございましたが、最終的に病院跡地と現庁舎敷地の2カ所に絞られました。検討の結果、現庁舎敷地内に決まりました。
 私個人としましても、最初は病院跡地に建設することが、目の前に旧病院跡地があるのでという簡単な理由でよいのではと考えておりました。そういう意味では、署名をされた皆さんの中に病院跡地にとのご意見もあることは理解できます。
 場所におきましては、学識経験者や有識者や市民公募の皆さんと専門的な見地からも検討がなされ、近江八幡市庁舎のあり方検討委員会、近江八幡市まちづくりに関する懇話会やまちづくり構想等々、これからの近江八幡市の100年のまちづくりを考えたときの構想や官庁街のあり方を検討したとき、敷地面積が病院跡地ではその構想に対して狭過ぎる問題、建蔽率、日照権の問題、さまざまな観点から説明を受けまして、これからの100年先の近江八幡市を考えたときに、現庁舎敷地内でよいのではとの考えに至りました。
 また、午前中の質問におきましても、敷地面積については再度答弁いただきました。また、基本構想、基本設計においては、庁舎機能のみでなく、市民が会議等に使える集まってこられる場所もありますし、災害時の避難場所としても対応できる内容となっております。そういう意味では、市民の皆様に私もそうしたことをお伝えできていなかったことを反省しております。私も、自分の議会通信を発行しておりますが、自分で配付できる部数でございます。ただ、市の広報や一緒に市庁舎整備通信は全戸配布をされておりますので、お読みいただいている方もおられると思います。
 95億円の金額についてですが、基本構想が組まれ、その中で庁舎に約84億円、解体費用、駐車場に11億円という金額が想定されています。正直、この金額が適切かどうか、高いのか安いのかわかりません。他市の建設費用とも比べてみました。平米単価におきましては、他市と比べても高い費用ではありません。市としては、29年度から30年度にかけての市庁舎建設の平均値であると言われております。
 ということは、大きさになりますが、例えば甲賀市も本庁舎が建設されました。すばらしい庁舎です。人口に対して、近江八幡市より多い人口で安い金額であります。なぜなのか、甲賀市の議員にも問い合わせました。地域性の問題もございます。甲賀市は、総面積481.62平方キロメートルです。近江八幡市は総面積琵琶湖の76.03平方キロメートルを含む177.45平方キロメートルです。甲賀市におきましては、建設されました本庁舎以外に各町それぞれに信楽町、水口町、甲南町、土山町、甲賀町と、それぞれの各地域に市民センターがあり、支所としての業務が行われております。広範囲による地域性によるものかと考えます。また、先ほども申しましたが、基本構想、基本設計においては、庁舎機能のみではなく、市民が会議等に使える集まってこられる場所や子どものキッズコーナー等もあり、災害時の避難場所としても対応できる内容となっております。
 近江八幡市のひまわり館や保健センターとを1カ所に集約することにおきましては、同じ地域内のこととして、私も高齢者や障害者をお持ちの方から、ひまわり館へ行ったり市役所へ行ったりと、あっちへ行ったりこっちへ行ったりと、車のある者はいいが、わざわざタクシーで行って、またそこからひまわり館へ行くには出直してこないといけない。何とかしてほしいというお声を聞かせていただいて、議会でも、福祉部門を一つにしていただきたいこと、また子育てのためのトータルサポートについても質問させていただきました。
 市役所に集約することにより、現在のひまわり館については、午前中の質問でも活用について説明がございました。また、市内の公共施設に対しましては、市として公共施設についての有効活用と公共施設総合管理計画を作成し、新たな取り決めが開始されているところでございます。議会におきましても、このたび29年度公共施設等検討特別委員会を設置いたしました。
 また、95億円に対しましては、実施設計の中で、合併推進債、それに対する交付税措置、また庁内の箇所におきましては補助金が活用できる箇所もございますので、そうしたことも含め、28年度の3月議会での庁舎整備等特別委員会の報告でも、実施設計や解体費用と資材労務費の高騰なども懸念されます中、将来の財政運営への影響を見据えて精査し、可能な限り縮減に努力いただきたいと当局には申し上げております。
 実施設計におきましては、議会におきましても現在6階の議会に関する議場や委員会室、図書室等々、実施設計について最終の意見を会派代表者会議で検討し、各会派に持ち帰り検討しているところでございます。
 きょうの質問でも立体駐車場においても検討しているとの答弁でございましたが、各部署においても検討がされていると思います。
 当局におかれましては、財政内訳、合併推進債の金額、それに対する交付税措置、また各所における活用できる補助金、基金、市の一般財源の持ち出しは幾らになるのか、そしてこの返済方法をどのように返済していくのか等、示していただくことが市民の皆様の不安を取り除くことになると考えますので、一日も早い庁舎全体の実施設計とそれに伴う金額の提示をよろしくお願いいたします。
 また、市民の皆様には、今日まで約10年間にわたって検討してきました結果を踏まえてご理解いただき、議第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例について反対とさせていただきます。議員各位のご賛同をよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 以上で討論を終わり、これより起立により採決いたします。
 念のため申し上げます。
 本件に対する市庁舎整備等特別委員長の審査報告は否決であります。
 原案について採決いたします。
 お諮りします。
 議第93号「近江八幡市庁舎整備等基本計画」の是非を問うことに関する住民投票条例については、原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
             〔起立少数〕
○議長(田中好 君) ご着席ください。起立少数と認めます。よって、議第93号は原案を否決することに決しました。
              ~~~~~~~~~~~
△日程第7 議案の上程(提案理由説明)
     議第94号
○議長(田中好 君) 次に、日程第7、議案の上程を行います。
 議第94号を上程し、件名を事務局から朗読させます。
 川端議会事務局長。
◎事務局長(川端康仁 君) 朗読いたします。
 平成29年第2回(7月)近江八幡市議会臨時会追加提出議案
議第94号 岡山コミュニティエリア整備工事(建設工事)請負契約の締結につき議決を求めることについて
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 次に、提案理由の説明を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) それでは、本日追加いたしました案件につきまして提案理由の説明を申し上げます。
 議第94号岡山コミュニティエリア整備工事(建設工事)請負契約の締結につき議決を求めることにつきましては、岡山コミュニティエリア整備工事に係る建設工事の請負契約を締結するに当たり、一般競争入札により契約金額等が確定したので、条例の定めるところにより議案を提出するものでございます。
 以上、追加いたしました議案につきましてご審議をいただき、ご可決賜りますようお願い申し上げまして説明とさせていただきます。よろしくお願いを申し上げます。
○議長(田中好 君) 以上で議案の上程を終わります。
 それでは、ただいま上程いたしました議第94号につきまして質疑のある方は、後刻休憩中に事務局へ発言通告をお願いいたします。
 休憩いたします。
               午後7時5分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後7時18分 再開
○議長(田中好 君) 再開いたします。
              ~~~~~~~~~~~
△日程第8 質疑
○議長(田中好 君) それでは、日程第8、質疑に入ります。
 1名から発言通告がありましたので、これを許します。
 川崎益弘君の発言を許します。
 川崎益弘君。
◆19番(川崎益弘 君) ありがとうございます。
 議第94号岡山コミュニティエリアの整備工事に対する建設工事請負契約の締結につき議決を求めることについてに関して質問をしてまいりたいと思います。
 まず、建設用地の事前の地質調査によるところによりますと、北側、すなわち事前調査というのはこういうようにして行われたわけです。この斜めの部分ですね。この部分で行われてきたわけです。そういって、その中でやっぱり南側のほうの地盤がよくなっていると見られるが、なぜ北側に施設の建設を計画したのか。北側や南側に施設の建設の検討が十分されてきたとは思いますが、具体的にどのような事例が出されたのか。北側と南側の建設費用の比較試算はされたのか。まず、その点の説明を求めたいと思います。
○議長(田中好 君) 当局の回答を求めます。
 都市整備部小西部長。
             〔都市整備部長 小西正彦君 登壇〕
◎都市整備部長(小西正彦 君) 川崎議員の岡山コミュニティエリア整備工事(建設工事)請負契約の締結に伴う質問についてお答え申し上げます。
 まず、なぜ北側に施設の建設計画をしたのか、また南側への施設配置を検討されたのかについてでありますが、施設の配置については、学校建築に係る有識者の助言を得て、自治会、保護者会、学校関係者、岡山学区の各種団体など50名で構成する岡山学区教育施設等整備促進協議会において、1、子どもたちが安全で安心して教育を受けることができる教育の観点、2、学区コミュニティー醸成のための拠点施設としての観点、3、社会体育の観点、4、有事の際に学区民の1割が避難生活が送れるよう、電気、飲料水の確保、排せつ物の貯留ができる避難施設の機能を有する学区防災施設の観点、5、施設周辺環境への配慮、6、貴重な用地の有効活用などを基本にご議論をいただきました。
 特に、岡山学区では、コミュニティエリア一体整備で先行している施設を参考に検討を行い、子どもたちの通学経路や施設利用の観点と、子どもたちが午後4時ごろまでグラウンドを使用することからグラウンドが校舎により日陰とならないこと、また岡山学区のコミュニティー行事として7月の夏祭り、10月の学区民運動会、11月の文化祭、2月の学区健康マラソンなど、長年継続されている行事が実施可能となるグラウンド面積の確保など、総合的な判断から、通学路に面した北側に校舎、体育館、コミセンを配置することとし、南側にグラウンド及び、それと大きな駐車場を配置することとなりました。
 以上のことから、施設を利用される方々の意見を第一としており、南側への施設配置及び建設費用の検討は行っておりません。
 本市では、施設利用者の意向を第一としながら、学校施設の配置の基本として、北側に校舎と南側にグラウンドの配置をしており、このたびにおいて使用者である子どもたちにかかわる教育関係者など地元協議会の意向を尊重した配置計画とさせていただいたものでございます。
 以上であります。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 川崎益弘君。
◆19番(川崎益弘 君) 今いろいろ述べられたんですが、南側に施設を建設したときにどのような問題点があるのか、日陰やとかいろいろと言われたんですが、本当にこんな2階建てぐらいの校舎であるのに、そんなに日陰とかそういう問題点があるのか。もう一度お願いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 都市整備部小西部長。
◎都市整備部長(小西正彦 君) 今度の岡山コミュニティエリアにつきましては3階建てになってございます。
 それと、文科省の中で小学校施設整備の指針というのがございます。その中で、校舎等の施設がグラウンドへの日照に支障が生じないように位置関係を配慮することが重要であるというようなことも示されております。
 よって、南側に施設を建設した場合、先ほどお答えしましたように、グラウンドへの日照の支障が出てくるというようなことになっておりますので、本市においては原則的に北側校舎、南側グラウンドというような形の配置を行ったものでございます。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 川崎益弘君。
◆19番(川崎益弘 君) これが今の計画図面でありますよね。だったら、これ、こっち側が北になるんですよね。こっち側になって、こう、そんな日陰になるような状況にはならないんじゃないですかね、どう考えても。もし反対側になったとしても、そんなに陰になる、この南側にだけある部分であって、午後になったらずっと日は回っていって西側になっていくわけですよね。だったら、そんなに日陰の部分というのが私にはどうも解せないんで、もう一点そこだけ、それでもそうなのか。
 それともう一つは、今まで私ども、私の子どもの時分というんですか、小学校時代は、北里小学校は北側なんです。現にある馬淵小学校も北側なんです。安土小学校も北側なんですね。
 そういった何からするならば、そんなにこの日陰やとかそのことに関して影響があるとは思えないんですが、もう一度。
○議長(田中好 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) えらい、川崎議員の質問ですが、先ほどの午前中でしたかね、あなたも言われたと思うんですけれども、みんなの意見何で聞かんねや、こういうことを言われたんですよね。今、50人委員会、各種団体のPTAも保護者も学校関係者、みんなが寄って50人委員会で決められたことなんですよ。だから、川崎議員の言われてるとおりしてるんですよ。余り日陰があるとかないとか、そのみみっちい話、自分のひとりよがりみたいな感じを僕は受けるんですけどね、言われたことに責任持ってください。だから、あなたの言われたみんなの意見何で聞かんねんと言うてる、ちゃんと聞かれた。50人、代表されておる。岡山学区の、あなたは岡山学区の人じゃないから、一度話しに行ってください。あなたのところ何を言われてますか。だから、もうちょっと真剣に考えて、何でも批判したらええわというもんじゃないと僕は思います。学校ですから、事は。みんながど真剣に毎晩毎晩目を、ほして決められたことなんですから。
 以上。
○議長(田中好 君) 川崎益弘君。
◆19番(川崎益弘 君) ちょっと今市長の捉え方とは私は違うと思う。というのは、やっぱし市が主導権を持って市が発注されてる事業なんですよね。だったら、その委員会の中で出された意見と、じゃあ市はどういう考えを持っていて、どちらがやっぱり安くつくか、その辺も大きな議論の的になっていたと思うんです。そういう議論はどういうふうにされたのかということを聞いてるんです。
 では、これが私の意見だけだというようなことではないと思うんですが、もう一度お答えください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 都市整備部小西部長。
◎都市整備部長(小西正彦 君) 川崎議員が今おっしゃいましたが、やはり今申し上げましたように、文科省の中でもグラウンドが日陰にならないようにという中で、その案をもって地元と協議をしております。その中で、やはり教育関係者の方々、また自治会の方、先ほど申し上げた方々が、岡山学区の中で皆さんでご検討いただいて、今の配置計画が最終決定されたものです。ですので、その点はよくご理解をいただきたい。
 また、学校だけでなく、コミセンも避難施設としての機能も持たせた形の中のエリア整備という観点でもございますので、その点をお含みいただきたいと思います。
 以上でございます。
 済いません、もう一点。
 先ほど馬淵学区の馬淵小学校、それと安土小学校は確かに校舎が逆になってございます。これは、やはりその当時老朽化をした小学校施設を建てかえるという観点から、現地の中でやむなく改築をされたために、従来でしたら南側にグラウンドがあったわけです。それをやむなく改築をしなければならないから北側と南側を交互に建てかえられたという経緯がございますので、それ以外の小学校をごらんいただきますと南側にグラウンド、北側に校舎になってあると、そのように思っております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 川崎益弘君。
◆19番(川崎益弘 君) そういうことですが、もう一つ、その地域の学校の教育施設等整備促進協議会ですか、そういうような中で議論をされてきてそれが出てきた。そういった中で、コミセンの位置等が確定してきたと言われるんですが、コミセンの位置が何も道路側になくても、もし南側に来てあっても、それはグラウンドとこども園の間に道路もちゃんとあるし奥には大きな駐車場もあるし、別段問題がなかったのではないかなと思うんですが、その辺は議論がどのようになったのか、教えてください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 都市整備部小西部長。
◎都市整備部長(小西正彦 君) 先ほど申し上げました文科省の指針の中で、やはり複合施設、教育施設とコミセンみたいな形の公民館等々の複合施設の場合に、地域住民との交流が円滑かつ効果的に展開できるよう、また地域住民等の利用動線、また住民等の交流の場において考慮した建物の配置計画が重要であるというような意見も書かれてございます。
 そのような中で、道路側に校舎があるわけでございますが、幾つかの案を出しながら地元協議をされた結果、今の配置計画といいますのが、やはり動線的に小学校と体育館と校舎が一つになることによって地域の社会体育、また生涯学習の観点、それと防災の観点からそういう動線を考えてきたというものでございますので、ご理解をいただきたいと思います。
 以上であります。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 川崎益弘君。
◆19番(川崎益弘 君) なぜここのこの位置にこだわっているかというと、プールの位置が非常に離れた場所にあるわけです。これが、私が申し上げた北側、南側の施設の入れかえによる、もしできるのならばこれは学校のすぐ横にプールが入ってくる。こういう状況になるわけですが、それもその中で検討されてこのようになったのか、プールだけがなぜこんなぽつんと離れたところになったのか。その辺の経緯をお願いします。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 都市整備部小西部長。
◎都市整備部長(小西正彦 君) ただいまのプールの位置でございますが、やはりプールでは安全面について、話の中では議論があったようでございます。むしろ、プールの位置ではなく、プールを使った授業というものに対してはやはり授業中の安全確保が第一であるというような観点の中で協議がされたようでございます。
 また、この中では複数教員の配置、それと監視カメラ、通報システムでの設備を充実させることによって安全対策を講じていくという形で考えております。
 また、この協議会の中においても、配置につきましては特段ご指摘を受けずにこの中で皆様方がご了承いただいて、岡山学区の中の総意で決まったものであると、そのように認識しております。
 以上でございます。
○議長(田中好 君) 川崎益弘君。
◆19番(川崎益弘 君) 済いません。プールの位置のことなんですが、やはり管理施設というんですか、職員室ともかなり離れている、こういったことからも、死角になって見えにくいとかということもあって、非常に現場の先生方からの声としても聞こえてくるものがあるんです。
 そういった中で、このことが検討されてきたんだということなんですが、教育委員会のこのプールの位置に対しての意見というのがあれば教えてください。教育委員会に聞いてるんです。
○議長(田中好 君) 冨士谷市長、回答を求めます。
◎市長(冨士谷英正 君) 設置者は市長と違いますのか。そうでしょう。プールなんか、全部施設じゃないですか、教育行政でちゃうのやから、どういうことなんですか、それは。私の答弁しちゃあいかんというのですか。しないですぞ、これから一切。
◆19番(川崎益弘 君) 教育委員会に聞いた。
◎市長(冨士谷英正 君) だから、私がかわりにやると、設置者だから。責任あるんやから。何をあなた言ってる。僕は一番に聞きに行ったんですよ、プールのことは。そしたら、校長先生以下学校の先生もまち協の人もPTAも保護者も50人が寄ってあそこがいいと言われた。学童は毎日使う、プールは2カ月か3カ月ぐらいだと、こういうふうにおっしゃった。だから、50人委員会で決まったことやから、市長、言わんといてくれと。だから、ああそうやねと。責任持って。あなたが、さっきも言ったようにみんなの意見聞けというて、みんなの意見聞いてるんや。今度はおのれの意見聞けと言われるようなことですからね。そんな発想は僕ないと思います。言うたことに責任を持ってくださいよ。みんなの意見を聞いてやれと言われたのが午前中のあなたの主張なんです。だから、現に50人委員会、岡山の四千何人を代表して各界の代表者が寄ってなさるんで、それで持って帰って皆さんの意見聞いてまとめてこられたんですよ。あなた知らんとね、そういうふうなこと、ただ放映されてるから言うてるのかどうか知りませんけど、もう少し良識ある質問していただきたいと思います。
○議長(田中好 君) 川崎益弘君。
 ちょっと待ってください。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) じゃあ、教育委員会としての考え方を申したいと思います。
 安心・安全ということを念頭に置かれてこの50人の協議会が設置されたということが一番にあったということは、先ほど都市整備部長がおっしゃいました。安心という観点は、安全というものが保障されないと湧いてこない感覚です。近江八幡市は12校の小学校があります。沖島小学校は除きますと、11校の小学校のうち100メートルを超えて遠いところについては現在5校あります。5校は100メートル未満ということです。ただ、近い遠いで安心・安全が保障されるものではない。先ほど言いましたように、安全が確保できれば安心というものにつながると思います。
 そんな中で、近江八幡市の水泳指導の中で、先生方が現在行っていただいているのは、必ず単学級であろうとも、あるいは複数の学級であろうとも、複数指導を基本にということで、少なくとも担任だけではなく、もう一名が必ず監視という状況をとっていただいています。また、例えば職員が出張等のときも、管理職等が必ず出ているという状況がありますので、現状況でも安心・安全は保障できると思いますが、なおかつ50人委員会でもそのことは十分考えられてのご意見やと、私は受けとめておりますし、今度の設置されるプールにつきましては、監視カメラや、あるいは緊急通報システム等の設備も準備する予定ですので、安全・安心に関しては問題ないと確信しております。
 以上です。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 川崎益弘君。
◆19番(川崎益弘 君) 市長ね、いきなりそういうふうに言わはるけども、私もやっぱりいろんな意見を聞いてくるわけですね。ほんで、そのことをこの議会で申し上げてるわけです。だから、そういうように申し上げたわけです。
○議長(田中好 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 1人言われたら全てと言われるような発想なら間違いだと思います。とりあえず50人委員会のメンバーに聞きに行かなきゃいけないんです、あなた。どういう経過なのかということ。それが議員さんの日常の活動だと僕は思いますよ。努力しもせんと、何がどうなって経緯が、あなたそんなに親しくされてるならば、50人委員会ですね、これはもうそれこそ会長さん全部聞きに行きゃいいんですよ。一遍にわかる。ぼろくそ言われますよ、あなた。そんなこと言ったら。もうちょっとわきまえて質問してください。
○議長(田中好 君) 川崎益弘君。
◆19番(川崎益弘 君) 私はわきまえて質問しているわけです。
 やっぱり自分で自信を持ってちゃんと質問をしているわけです。そういうような意見もあるということはきちっと覚えといてください。そういうことなんです。
 だったらもう一つ、今カメラやとか緊急のそういったものを設置されるということですが、それはほかの学校にもあんのか、もしないんやったら、今これだけに使われる費用というのはどのぐらいなのか、それももしわかったら教えてください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 緊急通報システムについては、各校準備しております。また、あるいは緊急通報ができるように、すぐに職員室とつながっているという状況があります。カメラについては、現在ほかの学校は使っておりませんが、ここまで何の問題もないということですが、今度新しく新築されるということで、より慎重には期してということで監視カメラをつけていきたいと思っておりますが、予算の許される範囲で他校についてもこれから考えていきたいと思っております。
○議長(田中好 君) 質疑はありますか。
 川崎益弘君。
◆19番(川崎益弘 君) やっぱりプール、その使う期間は非常に短いと言われましたが、やはり事故というんですか、学校の中での事故というのは一番重大事故が起こるのがこのプールの事故だというようにも聞いております。そういったことからするならば、やっぱり安全には安全のきちっと見据えたものが必要ではないかというような観点から、このプールがぽつんと離れている、このことについてはやはり、市長は50人委員会で決めたんやからと言われるけども、一般の方がこの図面を見たときに、やはりこんな離れてるんや、また担当のしておられる現場の職員からも、え、これ大丈夫という声もあるんだということはきちっと認識していただきたい。そのことをもって私はこの質問をしてきたわけです。
 どうぞ、教育委員会の中ではそういう意見を聞いておられるのか、おられないのかは知りませんが、1点、もしあったら教えてください。こういう意見があったのか、この場、こういうようなこのプールの位置に関して現場の先生方はどのように思っておられたのか、それがあったら教えてください。
○議長(田中好 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 私は今初めて川崎議員からお聞きしたので、この50人委員会には学校を代表して学校長を初め教育関係者も出ておりますので、その中でそんな話が職員からあったということは聞いておりません。
○議長(田中好 君) 川崎益弘君。
◆19番(川崎益弘 君) ありがとうございました。
 できるだけこういった大きなものを建てていただくんで、やっぱり市としてきちっと費用の精査やとかそんなことをしてほしい。やっぱりそのままで、ぽつんと言われたまま、そのままということではないようにしていただきたい。そういった観点から今質問をしてまいりました。
 また後、委員会等でもいろいろお尋ねしてまいりたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(田中好 君) 以上で川崎益弘君の質疑を終わります。
              ~~~~~~~~~~~
△日程第9 委員会付託
○議長(田中好 君) 次に、日程第9、委員会付託に入ります。
 ただいま議題となっています議第94号については、お手元に配付いたしております議案付託表のとおり、産業建設常任委員会に付託いたします。
 後刻、再開後に審査報告が願えますよう、よろしくお願いを申し上げます。
 なお、産業建設常任委員会は、第3・4委員会室にて開議をされます。
 休憩をいたします。
               午後7時44分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後8時44分 再開
○議長(田中好 君) それでは、再開をいたします。
 この際、市長に申し上げます。
 先ほどの答弁で、誤解を招くような発言は今後慎むようにお願いを申し上げておきたいと思います。
              ~~~~~~~~~~~
△日程第10 委員会審査報告
○議長(田中好 君) 次に、日程第10、委員会審査報告に入ります。
 産業建設常任委員会に審査を付託していました案件を議題とし、委員会の報告を求めます。
 産業建設常任委員長平井せい治君。
 平井せい治君。
             〔13番 平井せい治君 登壇〕
◆13番(平井せい治 君) それでは、産業建設常任委員会の審査報告を行います。
 本臨時会において、当委員会に付託された案件を審査するため、先ほど委員会を開き、当局の説明を求め慎重に審査した結果、次のとおり決しましたので報告します。
議第94号 岡山コミュニティエリア整備工事(建設工事)請負契約の締結につき議決を求めることについて
は、賛成多数で原案を可決すべきものと決しました。
 以上で産業建設常任委員会の審査報告を終わります。議員皆様のご賛同をよろしくお願いします。
○議長(田中好 君) ただいまの審査報告に対しまして質疑はありませんか。
             (「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(田中好 君) 質疑がないようでございますので、委員会の審査報告を終わります。
 それでは、討論のある方は、後刻休憩中に事務局へ発言通告をお願いいたします。
 休憩いたします。
               午後8時45分 休憩
              ~~~~~~~~~~~
               午後8時46分 再開
○議長(田中好 君) 再開いたします。
              ~~~~~~~~~~~
△日程第11 討論・採決
○議長(田中好 君) それでは、日程第11、討論・採決に入ります。
 討論を行います。
 3名から発言通告がありましたので、順次、これを許します。
 まず、大林宏君の発言を許します。
 大林宏君。
             〔14番 大林 宏君 登壇〕
◆14番(大林宏 君) 地域力みんなの会の大林宏です。
 議第94号岡山コミュニティエリア整備工事(建設工事)請負契約の締結について反対の討論を行います。
 当工事は、33億2,640万円で落札されましたが、まだこどもの家が残っていることから、34億円を超える事業費になるかとも思います。厳しい財政状況の中、次世代に誇れるまちづくりを目指し、岡山学区では十分議論されてきたものと思います。ところが、さきの補正予算で驚いたのは、軟弱地盤対策などで6億1,700万円もの莫大な増額が突如提案されてきました。建設場所は本当に適地と言えるのかどうか、私は大いに疑問があるとの心配が沸き上がってきました。
 そもそも小学校を建設する目的は、子どもたち生徒の安全を第一に確保しなければならない行政責任から、特に地震対策の被害を未然に防ぐために多額の予算を投入するわけですから、より安全で100年は大丈夫という堅牢で安心な校舎を建設しなくてはなりません。しかし、当初地下10メートルで支持基盤があるとの説明でありましたけども、再調査では32メーターまで深く打ち込まないと支持層がなかったとの説明がされました。この行政の突然の説明では、岡山学区の皆様もそうと思われておると思いますけども、私たち議員も適地と判断することはできないとの思いが深まってきた変更だと思います。
 地震対策で何より大切な建設用地が32メートルもくいを打ち込まないと支持層に到達しないという地盤では、数億円をかければ済む問題ではありません。くいが長くなるほどくいは途中でくの字に折れる危険性を専門家は指摘しておられます。そして、重大なことは地震列島の日本ではこれを防ぐ方法がない、一度も体験したことがないと言われる不安定な工法であります。
 庁舎は免震構造を採用されるように、くい工法は十分ではない、地震対策で安全の第一番は地盤のかたい土地をまず選ぶことということであります。その上に地震対策を施し、安全を追求する姿勢が大切なのであります。いつ大地震が起こるかわからない備えを見据えた対策は、今回議会として重要な役割が求められていると考えております。
 岡山コミュニティエリア整備場所の変更は、今、議会で決断しなければならない重要な課題だと思います。市長はなぜ安全性に疑問のある場所にこだわるのか、もっと慎重性をもって軟弱地盤用地での建設は思いとどまってほしいと意見を述べて反対討論といたします。議員の皆様のご賛同をよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 次に、重田剛君の発言を許します。
 重田剛君。
             〔2番 重田 剛君 登壇〕
◆2番(重田剛 君) 政翔会の重田剛でございます。
 傍聴者も帰られ、お疲れのところではございますが、議第94号も庁舎と同じように大切なものでございますので、賛成討論させていただきます。
 私は、議第94号岡山コミュニティエリア整備工事(建設工事)請負契約の締結につき議決を求める議案について、賛成の立場から討論を行います。
 本年7月18日に岡山コミュニティエリア整備建設工事の一般競争入札が執行され、株式会社松村組大阪本店に決まりました。契約金額33億2,640万円、平成30年12月14日を工期としております。さきの6月議会でも述べましたが、この請負契約は、生徒急増に伴う教室不足と校舎の耐震不足の岡山小学校を新築移転し、大切な児童が安全で安心して学べる小学校施設の整備、有事の際には岡山学区の人口の1割が3日間避難生活が送れるよう、電気、飲料水、排せつ物の貯留ができる避難施設機能を備えた学区コミュニティー拠点施設として、地域防災センターを一体的に整備するものであります。
 今日までの質問において、既存の岡山小学校の敷地を拡張による改築、既存校舎の耐震大規模改修などを主張される方もおられます。
 また、新築移転の決定後においても、プールの位置が、先ほどもございましたが、校舎から離れているなど、配置計画の批判とも受けとめられる主張をされてもいますが、地元岡山学区では自治会、保護者会、土地改良区、小学校関係者など各種団体の代表者50名が学区の子どもたちの健やかな成長と地域コミュニティーのさらなる醸成を願い、岡山学区教育施設等整備促進協議会を平成25年9月27日に発足され、学校関係者と地域の方々が一体となって長年協議を重ねてこられました。このことを理解されておられるのか否かを考えさせられるものであります。
 特に、新築移転やコミュニティエリアの配置計画の決定は、この協議会においてさまざまな角度から検討され、地元が下した結果でございます。私は、コミュニティエリア整備計画を否定することは岡山学区の方々の今日までの努力を否定するものでもあると考えます。
 岡山学区の方々がみずから考えられた計画であるからこそ、地元岡山学区民のために先祖伝来の広大な土地をご提供いただいたものであり、土地所有者の方々に感謝の念でいっぱいであります。
 反対の声は土地提供者や地域の方々の熱い思いを根底から否定されるようにも思えてなりません。
 また、先ほどもありましたが、プールの授業の安全対策としては、教員の複数配置であったり通報システム、監視カメラなどにより安全対策を講じると日岡教育長のほうからもご回答を得ているところであります。
 このように、岡山学区の方々の強い思いから、このコミュニティエリアが整備されるものであります。市当局は地域の方々の望んでおられる平成31年1月の施設の供用開始に向け、工事期間中には工事エリア内のみならず周辺への安全と安心を第一に、期限内に一日も早く施設が竣工するように強く要望させていただき、私の賛成討論といたします。議員各位のご賛同をよろしくお願いいたします。
○議長(田中好 君) 次に、川崎益弘君の発言を許します。
 川崎益弘君。
             〔19番 川崎益弘君 登壇〕
◆19番(川崎益弘 君) 日本共産党の川崎益弘でございます。
 議第94号岡山コミュニティエリア整備工事(建設工事)請負契約の締結につき議決を求めることについての反対の討論を行います。
 岡山コミュニティエリア整備事業、大きな事業でございます。市の財政にも大きく左右されるものでありますが、事前に十分な検討がなされたとは思えない。前の議会でも追加補正の内容がそうでありますが、その計画のずさんさが今明らかになりました。
 プールの施設の位置についても、ぽつんと離れた位置にあることから、現場の先生方はこれで安全確保ができるのか、疑問や不安の声が聞こえます。カメラ等や安全対策の設置をすると言われますが、また余分な費用がかかります。岡山学区の方からお話を伺いましたら、加茂には賀茂神社があり、昔から加茂は水害に遭わないところ、また条里境から賀茂神社に近いほど地盤もよいと言われています。
 この計画の当初から、私たちは、日本共産党市会議員団は現地建てかえで不足分の用地取得をすることを提案してきました。このずさんな計画のもとに建設工事が契約される、建設工事請負契約がされることに反対といたします。
 以上をもって反対の討論といたします。どうぞ皆さんのご賛同をよろしくお願い申し上げます。
○議長(田中好 君) 以上で討論を終わり、これより起立により採決いたします。
 議第94号を採決いたします。
 お諮りいたします。
 議第94号岡山コミュニティエリア整備工事(建設工事)請負契約の締結につき議決を求めることについては、産業建設常任委員長の審査報告のとおり原案を可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
             〔起立多数〕
○議長(田中好 君) ご着席ください。起立多数と認めます。よって、議第94号は原案を可決することに決しました。
 以上をもって本日の日程は全て終了し、本臨時会に付議されました案件は全て議了をいたしました。
 ここで、市長からご挨拶をいただきます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 本日は、本当に、最近例のないぐらいの長時間にわたりまして議員の皆さん方の真剣なるご審議、また慎重なるご審議を頂戴しましたこと、まず心から厚くお礼を申し上げます。ありがとうございました。
 それでは、閉会に当たりまして、一言お礼のご挨拶を申し上げたいと存じます。
 去る7月21日、平成29年第2回市議会臨時会を招集させていただきましたところ、提案させていただきました議案につきましていずれも慎重なるご審議をいただき、良識ある賢明な採決をいただきましたことに対しまして心から厚くお礼を申し上げる次第でございます。まことにありがとうございました。
 今回、住民投票条例制定請求に際しまして、市民の皆さん、また議員の皆さん方からいただきましたさまざまなご意見につきましては、職員ともども真摯に受けとめ、さらには一日も早い新庁舎建設を心待ちにいただいている数多くの声なき声、熱き思いの存在を重く受けとめ、協働のまちづくりのスタンスを堅持しながら、今後とも公平性、透明性を確保し、また可能な限り市民の皆さんへの周知を図り、手順を踏んで一歩一歩確実に進め、市民の皆さんの安全で安心な生活の確保に向けた取り組みを完遂させてまいりたいと考えているところであります。
 いよいよ本格的な夏祭りの季節となり、あすは今議会の中心課題となりました新庁舎を学区住民の避難施設として早期建設に向けた要望書を議会開会前日に提出された八幡学区の納涼祭り、さらには整備工事の請負契約の議決をいただきました岡山コミュニティエリアの地元岡山学区の納涼フェスティバルが、いずれも趣向を凝らして盛大に開催され、ご招待を受けているところであります。私も同会場にお伺いさせていただきまして、しばし学区住民の皆さんと親睦を深めさせていただく予定をしております。
 他の学区や多くの自治会におきましても、内容や規模に違いこそあれ、夏祭りが開かれ、住民相互の触れ合い、親睦が図られることと存じます。猛暑の中での主催される住民の皆さんによります会場準備などのご労苦に深く敬意を表しますとともに、議員の皆さん方におかれましても、それぞれの地域の市民の皆さんと会場で交流いただく中で、市政に対しさまざまなご意見や提言を受けられることもあるかと存じます。
 昼夜を問わず記録的な暑さが続いております中、健康にはくれぐれもご自愛いただきながら、市政発展のためにご尽力あらんことを心からご祈念申し上げまして、甚だ簡単ではございますが閉会のご挨拶とさせていただきたいと存じます。
 本日はまことに長時間にわたりましてありがとうございました。
○議長(田中好 君) それでは、平成29年第2回臨時議会の閉会に当たりまして、一言ご挨拶申し上げます。
 去る7月21日に開会いたしました本臨時議会も、議員各位を初め市長並びに当局の皆様方の格別のご協力をいただきまして、本日無事に閉会の運びとなりました。厚く御礼を申し上げます。
 いよいよ夏本番を迎え、うだるような暑さが続きますが、皆様方におかれましては、健康に十分ご留意をいただき、さらなる市政発展と市民福祉向上のため、なお一層のご尽力を賜りますようにお願いを申し上げ、閉会に当たりましてのご挨拶とさせていただきます。
 それでは、これをもちまして平成29年第2回近江八幡市臨時議会を閉会といたします。
 本当に長時間、ご苦労さまでございました。ありがとうございました。
               午後9時5分 閉会
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