近江八幡市議会
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平成30年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
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9月11日(火) 個人質問
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内容
会議録
平成30年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月11日(火) 個人質問
岡田 彦士 議員
(1)近江八幡市安土城下町再生事業について
(2)特別史跡安土城跡について
(3)市庁舎整備事業について
①本市における本庁舎の耐震化を含む新庁舎建設の今後の年度毎の大枠スケジュールと平成30年度見直し版・近江八幡市中期財政計画の中、新庁舎建設整備事業の大枠の予算について
②新庁舎建設工事解約に伴う駐車場整備について
③市庁舎建設工事中止区域の整備について
(4)安土学区の一体整備について
◆7番(岡田彦士 君) 本日の最終になりました。7番、創政会の岡田彦士でございます。
ただいま議長の発言の許可をいただきました。通告書に従い、市長初め関係部局の皆さん方に質問させていただきます。
今回の質問は、近江八幡市安土城下町再生事業について、特別史跡安土城址について、市庁舎整備事業について、詳細として、本市における本庁舎の耐震化を含む新庁舎建設の今後の年度ごとの大枠のスケジュールと平成30年度見直し版・近江八幡市中期財政計画の中、新庁舎建設整備事業の大枠の予算について、新庁舎建設工事解約に伴う駐車場整備について、市庁舎建設工事中止区域の整備について、安土学区の一体整備について質問をいたします。
まず初めに、近江八幡市安土城下町再生事業について、平成25年度に策定した近江八幡市安土城下町再生構想は、歴史資産の活用の観点から、観光施設となるセミナリヨ公園等を含む拠点整備を行い、地域の活性化と景観、観光客の増加などを目指して、にぎわいのある城下町再生を目指した事業であります。
皆様もご承知と思いますが、西の湖すてーしょんの改修は既に整備が行われ、セミナリヨ史跡公園についても整備が完了されています。
平成28年は、安土城外堀修景整備とセミナリヨ公園から五反田川南側土手の石積み等を見せることによって信長時代の原風景を思い起こす歴史資産の活用が決定され、平成29年度には親水デッキが完成をいたしました。
今年度、平成30年は、JR安土駅から各拠点への案内看板などを整備することが発表されました。これで一応、近江八幡市安土城下町再生事業の完了となるわけでございます。
これまでの取り組みの経過を通して、この事業を今後に生かしていくには、行政と市民がともに継続発展していく必要があると思われます。当局はこれまでの5カ年の取り組みと事業成果をどのように総括をするか、お伺いしたいと思います。
次に、当初の計画であった7つの拠点整備について、常の浜水辺公園の改修整備と県道2号線バイパス予定周辺からの(仮称)歴史の駅の整備及び安土城外堀周辺整備のうち遊歩道のみが未整備として残ったと思われます。
特に、安土城下町再生構想の中に設定されている歴史の駅について、当局は道の駅構想の中から県道2号線バイパスとあわせた整備を優先的に考えていると平成28年9月議会で回答されています。
当局の安土城下町再生事業の次年度以降の方針について伺います。よろしくお願いします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
嶋川安土町総合支所長。
〔安土町総合支所長 嶋川明夫君 登壇〕
◎安土町総合支所長(嶋川明夫 君) 岡田議員ご質問の近江八幡市安土城城下町再生事業についてお答えをします。
平成26年度から今年度までの5カ年において、拠点整備を進めており、安土セミナリヨ公園の整備や外堀の展望デッキ、親水デッキの整備を実施したところでございます。
議員ご指摘のとおり、常の浜水辺公園の改修整備や県道2号線バイパス予定地周辺での(仮称)道の駅の整備等が残りますが、現時点において今年度サイン情報板の整備事業に取り組むこともあり、歴史資産の活用による地域活性化のための整備は一定図れたと考えております。
今後、より一層の地域活性化に向けた課題として、未整備事業を含め検討していくことが必要であると考えております。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
岡田彦士君。
◆7番(岡田彦士 君) どうもありがとうございます。
近江八幡市安土城下町再生事業は夢のある事業でございます。引き続き、地域活性化のために、できるだけ早く未整備事業に着手していただきますようによろしくお願いいたします。
次の質問に移りたいと思います。
特別史跡安土城址についてでございますが、全国でもナンバーワンの知名度を誇る城跡です。しかし、近隣に住まいをしていながら、いまだに特別史跡安土城のことを余り知り得ません。
そこで、国の特別史跡指定とはどういうことなのか、基本的なことを教えていただきたいと思います。
また、特別史跡安土山の全山全域についてその範囲をお示しいただきたいと思います。
特別史跡安土城の範囲にある伝安土城内堀について、数年前に水が通らなくなり、ハスが一面咲いていたころの昔の面影は今日はありません。近江八幡市安土城下町再生構想では、特段この内堀については初期の段階で話題になりましたが、その後は議論されず、現在も放置されています。
伝安土城内堀に全く手がつけられなかった理由は、堀が個人所有であったことや水田との関係、あわせて滋賀県の財政事情も原因しているように思います。伝安土城内堀の復活を出発点として、滋賀県が平成元年から平成20年まで設置された特別史跡安土城跡調査整備委員会を再び復活していただく必要があると思われます。
ところで、特別史跡安土城址の全体調査、整備の過去を少し振り返りますと、大正7年、安土城保存を目指して、私も入会しておりますが安土保勝会が設立され、大正15年には、大正8年に施行された史蹟名勝天然紀念物保存法により安土城址が史跡に指定されました。昭和3年に滋賀県が安土城址の管理団体に指定され、天守本丸跡等の発掘の調査整備を行い、昭和25年、文化財保護法施行に伴い史跡安土城址となり、その後、特別史跡に指定されました。
昭和35年には、城跡の修理に着手され、昭和50年まで継続されました。その後、本丸までの石段の整備は平成元年より20年の間で行われ、ついには伝安土城内堀の整備を待つことなく、平成20年度の予算をもって調査、整備を終わりました。
20年間で調査、整備されたのは、史跡面積の約20%、17ヘクタールにとどまったと聞いています。
平成21年より10年経過した今日、平成32年にはNHKの大河ドラマ「麒麟がくる」が放映されます。これを契機として、また平成34年、県道2号線バイパス着工予定が近づく中、かつての安土城周辺の原風景を取り戻すためにも、再び50年、100年かかる計画であっても、残りの部分である特別史跡安土城跡全容解明に向けての発掘調査、整備することが必要ではないかと思われます。
特別史跡安土城址全容解明に向け、中でも伝安土城内堀の調査、整備を核として、特別史跡安土城址発掘調査整備をすることについて、本市の基本的な考え方を伺います。
次に、東町、通称藤兵衛浜については、安土城址の船入れ港と考えられ、文化財保護法で特別史跡安土城址の指定地の一部とのことであります。しかし、現在、石垣が老朽化により近隣住民に危険が迫り、また相当以前より浜自体が荒れ放題のため悪臭を放っている状態であります。
国、県、市に対して、早急に改修整備をしていただくように、平成29年4月24日に下豊浦区より要望が出されました。また、平成29年10月18日にも、同様の要望書が出されました。
今回、平成30年5月16日には、さらに近隣住民より再々要望が出されました。それを受け、市の中間報告として、今年度平成30年に石垣の調査を実施して、石垣の傷みぐあい、石垣の推定年代、特別史跡安土城との関連を調査するとのことが回答されたんですが、特別史跡の指定地の一部である東町、通称藤兵衛浜は、先ほど申し上げましたとおり、近隣住民に危険が迫り、特別史跡全容解明の中でも特別対応の処置をとっていただきたく思うんですが、当局のご所見を伺います。
また、現実対応として、今後どのような展開となるのか、お尋ねいたしたいと思います。
次に、特別史跡安土城址内における観光客に対するおもてなしの考え方についてですが、以前より安土城跡は五反田川以北または県道2号線以北の安土城山麓周辺において特別史跡のための土産物等を安土町時代、販売の許可をされていないと聞いています。
地元では、物販等による土産物も少なく、信長公の知名度に頼り、観光の充実を図って町の活性化をしようとしていますが、特別史跡というルールに縛られ、どうしようもありません。
本市、近江八幡市も安土城下町再生事業等を起こし、周辺を活性化していただいております。年間2万人も訪れるようになった安土山、安土城址を観光施設として最大限利用する考え方があってもいいのではないかと思っています。しかし、現実として、安土城跡が特別史跡のため、うまく活用できないのが現状であります。
また、せっかく来ていただいた観光客の皆さんにおもてなしの提供として少しの休息する場所もないような現状ではあります。
信長公は、楽市楽座を始められ、城下に人を呼んだと言われます。かつてのにぎわいを再び取り戻したい、しかし現在はガイダンス施設としての城なび館があり、トイレの利用として少しの観光客が有料の城なび館に入館する程度であります。
市の指定管理ということで地元商工会が指定管理者となっています。当然、ガイダンス内、城なび館のため土産物にも制限がかかり、施設が狭隘なせいで売り上げもないに等しい、市が管理する多目的広場を使ってにぎわいを持たせ、観光として地元が潤う官民協働の施設、観光客が少しの間休息をする施設、お茶屋等を県道2号線バイパス沿いの歴史の駅が本格稼働するまででいいので、特別に考えていただけないだろうかと思っています。
特別史跡安土城内に、にぎわいや観光客をおもてなしすることは大切なことだと思いますが、当局の見解をお伺いします。よろしくお願いします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
江南総合政策部長。
〔総合政策部長 江南仁一郎君 登壇〕
◎総合政策部長(江南仁一郎 君) 岡田議員の特別史跡安土城址についてのご質問にお答えをいたします。
ご質問の特別史跡の史跡とは何かでございますが、歴史的な国民的財産の遺跡等の記念物のうち、国が貴重と認めたものを保護するために文化財保護法に基づき指定されたものが史跡であります。その史跡の中で、特に特別なものは国宝と同格の特別史跡として指定されております。
この史跡、特別史跡に指定されたものについては、現状を変更し、あるいはその保存に影響を及ぼす行為を行わなければならない場合、文化財保護法により文化庁長官の許可を受けることとされております。これは、貴重な文化財である史跡を保護するため、現状変更などに一定の規制をしているためで、これにより特別史跡、史跡の価値を失うことがないようにしております。
なお、現在、全国の国の史跡の指定件数は1,805件、特別史跡は62件ございます。滋賀県内では、史跡が38件、特別史跡が安土城址と彦根城址の2件でございます。
次に、特別史跡安土城址の指定範囲でございますが、大正15年10月20日の史跡指定、昭和27年3月29日の特別史跡指定以来、指定面積約96万平方メートルの指定範囲は変わらず、範囲は近江八幡市域と東近江市域にわたる安土山全山とその周辺でございます。一部には、県道2号線や安土川等も含まれております。
詳細につきましては、改めて議員に地図等資料をお示ししご説明をさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。
次に、特別史跡安土城址の調査整備についてでございますが、これまで安土城址の整備事業として、昭和4年から6年当時の安土保勝会による環境整備、昭和15年から16年の滋賀県による発掘調査、昭和35年から50年までの滋賀県による石垣修理などが断続的に実施されてまいりました。
さらに、近年では、平成元年から平成20年度まで特別史跡安土城址の史跡としての管理団体である滋賀県が主体となって特別史跡安土城址の発掘調査、環境整備が行われ、その事業で大手道及びその前面の復元整備が行われ、現状の安土城址の形へ整備が行われました。
議員ご指摘のとおり、特別史跡安土城址の調査整備は平成20年度をもって終了しておりますが、いわゆる内堀付近周辺を含めまして、まだ全体的には完了している状況ではございません。しかしながら、これまでのとおり、特別史跡安土城址の調査整備については、特別史跡を整備する大きな事業であり、これまでも滋賀県が実施主体で進めてきた経緯から、今後の事業についても文化庁及び滋賀県へ市としての考えを伝え、特別史跡安土城址の調査整備を計画していただくよう働きかけていきたいと考えております。
特別史跡安土城址のうち、いわゆる藤兵衛の浜についてでございますが、通称藤兵衛浜は現状は河川で、安土城址の舟入跡と考えられており、特別史跡安土城址の指定地の一部となっております。両側の石垣については大きな破損はないものの、著しく傷んでいるとのご指摘もあり、早急に何らかの措置を講ずるべく、特別史跡安土城址の指定管理団体が滋賀県であることから、滋賀県の担当部局へ対処を要望しており、現在、県において石垣の調査を実施し、石垣の傷みぐあい等の確認に入っております。今後、それをもとに滋賀県、文化庁と協議の上、対処方法、また時期等について引き続き要請をしてまいります。
次に、特別史跡安土城址内における観光客に対するおもてなしの考え方、特に土産物などの販売についてでございますが、先ほども申し上げましたとおり、特別史跡内においての土産物の販売等につきましては、その販売施設も含めて史跡内での現状を変更する行為であり、文化庁長官の許可が必要となります。これは、現県道2号線沿いの物販につきましても、史跡指定地内であり、同様の許可を要することとなります。
これら土産物販売施設を含めての現状変更に当たるため、これまで滋賀県、文化庁と協議を重ねた結果、特別史跡安土城址ガイダンス施設、城なび館の建設とその後の同施設内における休憩と安土城関連商品などの販売を行うことで、現状ではこれをもって観光客のおもてなしとさせていただいておりますので、ご理解をお願いしたいと思います。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
岡田彦士君。
◆7番(岡田彦士 君) どうもご丁寧な説明ありがとうございました。
再問をさせていただきます。
東町の通称藤兵衛浜でございますが、以前に地元の方や有志で清掃活動を行ったと聞いています。しかしながら、メンテナンスが行き届かず、また悪臭を放つ浜に戻りました。構造的な問題があるように思われますが、整備の中で地元民が容易に管理ができる浜にする必要性を感じております。いかがでしょうか、回答をお願いしたいと思います。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
江南総合政策部長。
◎総合政策部長(江南仁一郎 君) 再問にお答えをいたしたいと思います。
藤兵衛浜のメンテナンスのお尋ねをいただいたところでございます。
この藤兵衛浜につきましては、現状河川の位置づけになるわけでございます。特別史跡安土城址の指定地の一部になっておることから、先ほどもご答弁申し上げましたとおり、史跡としての改変につきましては、文化庁長官の許可を得ずして手を入れることができないといったようなことがございます。
これは、引き続き県と協議をさせていただいておりますが、地元の皆様のご協力を得ながら、管理をする手法も含めまして、今後、鋭意検討を進めてまいりたいと思いますので、また議員のご協力もよろしくお願いを申し上げたいと思います。
○議長(園田新一 君) 岡田彦士君。
◆7番(岡田彦士 君) どうもありがとうございます。
滋賀県の単位でございますので、文化財の関係あるいは河川担当部につきまして、どうぞ当局から、やっぱり住民さんが近くにおいでになるということで、ぜひとも助けていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
続きまして、再問2つ目でございますが、2020年1月にNHKの大河ドラマ第59作目、明智光秀公の生涯を描いた「麒麟がくる」が放映されます。当然、安土城も脚光を浴びることと思われますが、市当局の観光客に対するおもてなしや準備対策について、どのような考えを持っておられるのか、お伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
江南総合政策部長。
◎総合政策部長(江南仁一郎 君) では、再問にお答え申し上げます。
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の放映に係る観光の準備対策等についてお答えいたしたいと思います。
ご質問にありましたとおり、2020年のNHK大河ドラマに明智光秀公の生涯を描く「麒麟がくる」が決定をされました。滋賀県内のゆかりの地としては、明智光秀公が城を築き長く本拠地とした大津の坂本が上げられますけれども、その生涯を語る上で織田信長公の存在は欠くことができません。明智光秀公が主人公である今回のドラマの中で、本市が誇る織田信長公がどのような人物像で描かれるのかが非常に気になるところではありますが、いずれにいたしましても、今回の大河ドラマによって再び織田信長公とドラマの舞台となるであろう安土城が注目されることは必至でございます。
ドラマ放映に伴う観光事業につきましては、現在、具体的な計画は上がっておりませんけれども、近江八幡観光物産協会におきましては、事業企画の検討を始めていただいているところでもございます。
このドラマ放映を機会に、多くの観光客が訪問をしていただけるよう、今後、観光物産協会あるいは市内観光関係の事業者の皆様、また県内観光振興事業を行うびわこビジターズビューロー等とも連携を図りまして、この機会を捉え事業展開を検討してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(園田新一 君) 岡田彦士君。
◆7番(岡田彦士 君) どうもありがとうございます。
期待をしておりますので、どうぞバックアップしていただきますようによろしくお願いしたいと思います。
次の質問に移りたいと思います。
市庁舎整備事業でございます。
本市における本庁舎の耐震化を含む新庁舎建設の今後の年度ごとの大枠のスケジュールと平成30年度見直し版・近江八幡市中期財政計画の中、新庁舎建設整備事業の大枠の予算についてでございますが、前の議員とかぶるところがございます。よろしくご答弁していただきたいと思います。
本庁舎の耐震不足は明らかであります。今からさかのぼること12年前、平成18年に本庁舎の耐震診断調査をしたところ、不適格との診断結果が出ています。国の耐震の新基準は、1981年、昭和56年に導入され、近江八幡市庁舎はこれより以前の昭和46年に建てられております。また、耐震診断してからも12年もたって、一段と老朽化が進んでおります。震度6以上の地震で大きな被害となる可能性は否定できないことと思います。
あわせて、旧の耐震基準で建てられた規模が大きい全国の建物1万棟余りのうち1割に当たる約1,000棟で震度6以上の地震が起こると倒壊、崩壊の危険性が高いことが統計上もわかっております。
市長は、今回の新庁舎の建設を解除されたわけでありますが、それと同時に5月臨時議会で議員の質問に、本庁舎及び安土支所の耐震化をすると示されております。また、2020年東京オリンピックの後、資材費が下がったところで庁舎機能に特化したコンパクトな庁舎建設をされようとしておられます。
大阪北部地震が震度6弱、北海道胆振東部地震が震度7であったことからも、いち早く耐震をしなければということも理解をしておりますが、しかしながらまた一刻も早く庁舎を建てかえしなければならないのも事実であります。
本市における本庁舎及び耐震化を含む新庁舎建設の今後の年度ごとの大枠のスケジュールについて、また平成30年度見直し版・近江八幡市中期財政計画の中、新庁舎建設整備事業の大枠の予算についても伺いたいと思います。
次に、新庁舎建設工事解約に伴う駐車場整備についてでありますが、市長は、新庁舎建設予定地だった現庁舎南側の約8,000平方メートルについて、暫定的に来庁者用の駐車場172台分を利活用する方針を示され、整備工事を8月に発注し、10月には仕上げると報道機関に話されました。この件に関して、本年度9月補正予算で市庁舎来客用簡易駐車場整備工事等として、本庁舎前の部分33台を整備して駐車場をふやし、現在45台の駐車場を78台にすると聞いています。完了予定は12月とのことです。
さて、報道機関による172台の駐車場整備という発言の約4,000万円の予算、今回の補正予算の駐車場増加分33台の整備約1,000万円の予算との整合性についてお尋ねし、あわせて駐車台数、日時の整合性についてもお尋ねいたしたいと思います。あわせて、約1,000万円の予算の財源についても教えていただきたいと思います。
それと、現市庁舎南側の建設現場、いわゆる仮囲いをしているところの利活用についても伺いたいと思います。
次に、市庁舎建設工事中止区域の整備についてでございますが、解除した契約の精算を速やかに行うために必要な最小限の安全対策工事を行うものについては、既存予算をもって庁舎建設業者と随意契約を結ぶと伺っておりますが、1つは、建設業者から見ると一方的に解除を市から受けたのであって、解除したその時点で終了すると考えるのが一般的ではないかと思います。
言いかえると、仮囲いや南側の整備は市の負担で競争入札するほうが市民にわかりやすいように思います。ましてや、危険だから仮囲いを残すように市から庁舎業者に頼んだと聞いています。随意契約を選択した理由を教えていただきたいと思います。
もう一つは、既存予算を活用するとのことでございますが、庁舎周辺の安全対策工事について幾らの予算なのか、教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
小西市長。
〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理 君) 岡田議員お尋ねの新庁舎建設のスケジュールについてお答えを申し上げたいと思います。
一部、池上議員に対してのお答えにも重なりますけれども、ご容赦いただきたいと思います。
議員ご指摘のとおり、現本庁舎につきましては、平成18年の耐震診断結果によりまして、その危険性が指摘されておりますことから、来庁者の安全確保や防災・減災という観点から、早急な対策が必要となっておるところでございます。
一方で、新庁舎整備につきましては、延べ床面積約2万平米の計画を見直すべきという考え方につきまして多くの市民の賛意が示されたと考えております。
新たな庁舎整備計画を早急に策定し、財源となる合併推進債の活用期限であります平成36年度中に工事を完了させる必要があると認識しております。
このようなことから、9月補正予算におきましては、18年の耐震診断結果の経年変化を踏まえた精査を行い、現本庁舎の耐震工事による利活用について合理性のある判断をしなければならないと考えております。
また、この取り組みと並行して新庁舎整備を着実に進めるため、平成31年度の新庁舎整備基本計画の策定着手に向けた基礎調査を実施したいと考えております。
新庁舎整備基本計画基礎調査の内容につきましては、まず平成27年度の市庁舎整備等基本計画策定までに数多くのアンケート調査やワークショップのほか、パブリックコメント等が実施されておりますので、今後の新庁舎整備基本計画に生かせるよう、これまでに示されてきた多くの市民意識を再分析することとしております。
その上で、建設地の特定、新庁舎の機能と規模の確定を基本計画の策定作業の中で検討する考え方をしておりまして、これらの検討手順を今年度実施する基礎調査において定めるものでございます。
整理いたしますと、本年度におきましては本庁舎の耐震の可否を判断するための基礎資料とするための本庁舎構造耐力調査とともに新庁舎整備基本計画に向けた基礎調査を実施するべく、関連予算をこの9月補正予算に計上させていただくものでございます。
それら調査分析、工程案に沿った作業として、平成31年度には新庁舎整備基本計画に着手し、平成32、33年度の2カ年で新庁舎整備に係る基本設計、実施設計を行い、平成34年度に建設工事の着手、平成35年度の完工を目指してまいりたいと考えております。
今後の庁舎整備に係る事業費につきましては、平成30年度見直し版・中期財政計画で総額52億8,000万円とお示ししておりますが、さきに申し上げました新庁舎整備基本計画の中で、より具体的な内容でお示しする予定でございます。
なお、耐震工事につきましては、本年度に実施する本庁舎構造耐力調査の結果を踏まえ、新庁舎整備計画と関連した位置づけを行い、市庁舎整備基本計画とあわせ検討することとしておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
次に、市庁舎建設工事中止区域の整備についてお答えいたします。
市庁舎敷地安全対策工事は、本年4月25日付で契約を解除いたしました市庁舎整備工事の範囲ではないため、別途発注により、くい柵及びロープ敷設による立ち入り制限、また受電設備や受水槽周囲のフェンス設置を安全対策として施工するものでございます。
市庁舎整備工事の完了に当たっては、敷地内の原状復旧が同工事の範囲内で実施されるものの、同工事で発生した残土の利用、工事期間中の仮囲いの活用、さらに安全対策として受水槽や受電設備等に対するものも含め、仮囲いの撤去と同時に新たな安全対策設備を設置するなど、原状復旧作業と同時に施行する必要がございます。
こうしたことから、市庁舎敷地安全対策工事は、市庁舎整備工事を請け負ってまいりました株式会社奥村組滋賀営業所に発注することが適当と考えられるため、地方自治法施行令第167条2第1項、第2号、競争入札には適さない項目に基づき随意契約とするものでございます。
なお、今回発注する市庁舎敷地安全対策工事費につきましては、税込み価格756万円となっておるところでございます。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
益田総務部長。
〔総務部長 益田卓弥君 登壇〕
◎総務部長(益田卓弥 君) 岡田議員のご質問のうち、新庁舎建設工事の解除に伴う駐車場整備についてのご質問にお答えをいたします。
庁舎敷地の今後の対応につきましては、現状を踏まえましてさまざま検討をしてまいりました。新聞に報道されました172台の駐車場整備費4,000万円におきましては、定例記者会見での記者とのやりとりにおける内容が記事にされたものであり、正式な発表によるものではございませんでした。
9月市議会定例会における補正予算議案の提出に向けては、去る8月9日に開催をいたしました市議会各会派との政策懇談会において、議員のご意見を頂戴しましたことを踏まえまして、投資経費を初め精査した上で、以前、来客用の駐車場として使用していた市庁舎の北西側、いわゆる庁舎前の現在仮囲いをしているところから税務署までの敷地でございます。北西側のその敷地に簡易な駐車場を確保するものでございます。
整備内容は、庁舎建設により駐車できる台数が減りまして市民の皆様にご不便をおかけしていたことから、庁舎周辺の安全対策工事が完了した後、早期に設計を行い、工事発注をし整備を行います。
33台分の駐車スペースを整備し、現行の45台と合わせまして78台分の来庁者駐車場を確保するとともに、南別館、水道事業所への通路を確保し、利便性の向上に努めてまいります。
事業費予算の1,059万7,000円の財源につきましては、一般財源を充当させていただきます。
次に、庁舎南側の仮囲いをしている敷地の利活用につきましては、市庁舎周辺安全対策工事として残土の撤去と整地、仮囲いを撤去して木ぐいによる柵の設置等がなされます。
その後の活用につきましては、新庁舎建設の計画とあわせて対応を検討していくこととなります。その間につきましては、市庁舎敷地として適正管理に努めてまいる所存でございます。
以上でございます。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
岡田彦士君。
◆7番(岡田彦士 君) どうもありがとうございます。
1つだけ再問させてもらいます。
庁舎整備に係る事業費について、平成30年度見直し版・中期財政計画で52億8,000万円を示されておりますけれども、その中身をおおむねの数字でよろしゅうございますので教えていただけませんか。よろしくお願いします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 岡田議員の再問にお答えをいたします。
中期財政計画につきましては、全員協議会の中でご説明もいたしましたが、財政的なリスクを見込むということで、新しい庁舎の整備工事費についてはご承知のとおり確定はしておりませんが、その内訳として、見込みました内訳といたしましては、新庁舎の建設、これにつきましては設計、実施設計を含めまして34.8億円、それから現庁舎の耐震改修については8億円、それから賠償金につきましては10億円を想定した中で見込みまして、中期財政計画財政見通しを示したものでございます。
以上でございます。
○議長(園田新一 君) 岡田彦士君。
◆7番(岡田彦士 君) どうもありがとうございます。
できるだけ新庁舎が整備に係りますようご尽力を賜りたいと思います。
次の質問に移りたいと思います。よろしくお願いします。
安土学区の一体整備についてでございます。
6月議会において、安土学区の拠点の一つである安土小学校の整備について、一体整備、個別整備、現地建てかえ、移転建てかえのそれぞれのメリット、デメリットや費用も含めて、地域の皆様に比較検討していただける形で案をお示しいただけるということでございますが、一体整備の実現の要望書の提出の趣旨からして、前回の議会の答弁では事業推進のスタートラインに立ち返るような意味合いであるように思われてなりません。
そこで、いま一度再確認のため、安土学区一体整備について、促進会議は自治会の7割の賛同をもってJR北側県道2号線沿いの5ヘクタールの土地を取得の上、小学校、防災機能を備えたコミュニティセンター及び幼稚園の一体整備を平成28年4月に要望しております。
この一体整備問題は、長きにわたり慎重に段階を経てきている経過があり、住民の総意として早期に一体整備を望むものであります。
市長も認識をされているように、特に平成33年、34年には児童数がピークを迎え教室が不足することが予測される中、小学校の問題は早く結論を出さねばならない。また、防災施設についても行政が他学区同様に責任を持って設置していただくのが正直な住民の思いであります。
早急に安土学区の一体整備事業推進準備室等をつくって、事業推進を図るべきではないかと思います。当局の回答を求めたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
江南総合政策部長。
〔総合政策部長 江南仁一郎君 登壇〕
◎総合政策部長(江南仁一郎 君) それでは、安土小学校を中心といたしました一体整備についてのご質問にお答えをいたします。
安土小学校は、他の教育施設と比べ、校舎、校庭、また駐車場も十分な面積が確保されているとは言いがたく、校舎の老朽化はもとより、児童数の増加に伴う教室数の不足も予想されるなど、早期の対応が求められていることは十分に認識をいたしております。
また、地域防災の観点からも、コミュニティセンターの機能や施設整備の方向性を定めることの必要性も理解をしております。
この整備に当たっては、地域におけるこれまでの長きにわたる経緯も十分に踏まえた上で、6月議会でもお答えいたしましたとおり、一体整備、個別整備、現状の場所で整備あるいは別の場所で整備するのかなども含め、次年度調査委託費を措置し、検討を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解、ご協力をお願い申し上げます。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
岡田彦士君。
◆7番(岡田彦士 君) どうもありがとうございます。
市長に1つ質問をいたしたいと思います。
市長は、安土小学校の新築、防災機能を備えた安土コミセンの整備を優先して取り組むことを公約としておられます。早く結論を出さねばならないとも思っておいでになると思います。
大きな財源を伴う安土学区の一体整備の事業は、平成25年度、29年度にわたる安土学区コミュニティセンター等の取り組みの経緯から見て、なおさら時期を明確にしていただいて中期財政計画への位置づけを早急に行うべきではないかと思います。ご所見を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
小西市長。
◎市長(小西理 君) 岡田議員の再問にお答え申し上げたいと思います。
総合政策部長が申し上げましたとおり、来年度早急に、はっきり申し上げまして、現状での建てかえや、そして一体での移転案と、含めまして、それぞれのメリット、デメリット、費用その他含めまして一定の指針をお示しした中で、住民の総意として考えていただきたいと。そういう中で、中期財政計画への見込みその他を考えてまいりたいと考えております。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
岡田彦士君。
◆7番(岡田彦士 君) 市長、どうもありがとうございます。
6月にも同様の質問をいたしました。今回もそんなことになりました。安土学区の一体整備は、それだけ安土にとっては大事なことであります。ご理解願いたいと思います。
これで終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○議長(園田新一 君) 以上で岡田彦士君の個人質問を終わります。
以上をもって本日の日程は全て終了いたしました。
明12日は定刻から再開し、個人質問の8番目、橋博君から続行することといたします。
本日はこれをもって散会いたします。
ご苦労さまでございました。
午後5時30分 散会
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