録画中継

平成31年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
3月6日(水) 個人質問
西津 善樹 議員
(1)合併10周年に向けての取り組みについて
  ①安土町地域自治区事業について
  ②安土小学校施設整備事業等について
(2)新庁舎建設に係る第三者検証委員会について
  ①損害賠償金の算出根拠等について
(3)外国語翻訳機について
  ①市民窓口や外国人観光客の対応について
(4)地域ハード整備事業や地元要望について
(5)あかこんバスの高齢者対応について
  ①高齢化社会に向けて
◆8番(西津善樹君) 皆さんおはようございます。近江湖誠会のやる気と元気の西津善樹です。ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、通告の順に従いまして発言をさせていただきます。
 平成29年11月に待望の安土駅舎が完成し、ことしの2月17日には安土駅周辺整備工事の完成オープニングイベントがとり行われました。織田信長公像のもとに桜の木も戻ってきて、相撲やぐらの解体跡地には相撲像が設置されたことから、いよいよこれで本市の東の玄関口である安土駅周辺の整備も完成を迎えたわけです。
 また、来季のNHK大河ドラマでは、織田信長公の家臣である明智光秀を描いた「麒麟がくる」が放映されるほか、滋賀県知事が安土城建設に取り組むことを発表されたことからも、今後、本市の安土町域がますます脚光を浴びることは間違いがなく、これをいかにして地域おこしに生かしていくかが問われるところでもありますし、本市の発展に期待しているところでございます。
 さて、このたびの私の個人質問ですが、大きく5項目を分割方式により質問をさせていただきます。
 2期8年最後の質問のトップバッターを務めさせていただきますので、当局におかれましては簡単かつ明確な回答をよろしくお願い申し上げます。
 さて、それではまず最初に、大きく1項目めの合併後10周年を迎える本市の今後の展望について質問させていただきたいと思います。
 新市制施行10周年記念事業が約240万円計上されております。このことも踏まえ、合併後10年の節目を捉え、今後、近江八幡市をどのようにかじ取りされるのか、お伺いしたいと思います。
 平成22年3月21日に、旧安土町と旧近江八幡市の合併において誕生した現在の近江八幡市ですが、数多くの合併調整項目がありました。
 そこで、この合併協定書協定項目は17項目ありますが、未解決調整項目はありませんか。
 また、安土町地域自治区地域協議会は、合併に伴う住民のさまざまな不安や、そして戸惑い、不公平感をなくしたり応えたりすること、そして住民と行政の距離を縮めることを目的に取り組まれ、安土地域自治区の法定設置期間の満了に合わせ10年間の期限をもって設置され、実に100回にも及び開催をされてきました。
 大変ご苦労であったと深く感謝と、そして敬意をあらわすものでございます。
 そこで、今日までの主要な成果と効果があればご紹介いただきたいと思います。
 次に、新年度予算に見込まれている合併10周年記念事業約240万円の内訳をお示しください。
 そして、安土学区コミュニティエリア整備は、いまだ全く進む気配がございません。安土地域の各自治会や団体等およそ7割もの住民合意のもと、要望書が提出されているにもかかわらず、他の学区から取り残された状況にあることから、安土学区住民から不満の声が届いているのも現状でございます。
 合併後10年を迎えるに当たり、旧近江八幡市域は順にコミュニティエリア整備されているにもかかわらず、なぜ安土学区はコミュニティエリア整備を実施してもらえないのか。また、なぜ6割から7割の住民要望をむげにするのかという声も届いております。
 この不公平感についてどのようにお考えなのか、お示しください。
 以上、初問とさせていただきます。
○議長(園田新一君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) おはようございます。
 まず、西津議員お尋ねの合併10周年に向けての今後の取り組みに関する質問についてお答えを申し上げたいと思います。
 まず1番目に、今後の近江八幡市のかじ取りについてでございますけれども、これまでもご質問にお答えしてきましたとおり、私が一貫して言い続けておりますのは、将来のかじ取りの指針としての市民が主役のまちづくりということでございます。
 この市民が主役を市政の基本として、市民の皆様のさまざまな社会活動などをサポートできる市役所、また市民の皆さんが笑顔で楽しく暮らし未来に希望が持てるハートフルなまちを目指していきたいと考えているところでございます。
 あわせまして、このたびイメージさせていただきました4つの市政運営の基本方針を忠実に実行することで、平成31年度の市政を運営してまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 次に、ご質問の合併未調整項目に係る件でございますけれども、合併協定項目につきましては、合併当初、新市において調整するとされていた項目が96項目ございました。
 その項目につきましては、毎年調整状況を取りまとめてまいり、平成29年度をもって全項目の調整が完了いたしております。
 調整の完了につきましては、平成30年5月に、安土町地域自治区地域協議会を初め全議員の皆様へ書面にてお伝えすると同時に、市のホームページにも公開しているところでございます。
 次に、合併10周年記念事業関連予算の内訳についてお答えを申し上げます。
 議員もご指摘のとおり、2020年3月には市制施行10周年を迎えることとなります。
 本市では、この機会に市民参加型の式典を開催し、今日までのまちづくりを振り返るとともに、次世代に誇れるまちづくりの推進を目指してまいりたいと考えているところでございます。
 内容といたしましては、これから検討していくことになりますけれども、詳細につきましては、予算としましては、合併5周年時に実施した記念式典及び市政功労者表彰を行うことを念頭に、記念表彰者記念品、講師謝礼等の報償費として80万5,000円、式典実施時の消耗品等の需用費として21万円、昼食会実施時の食料費として38万円、パンフレット、記念誌等作成のための印刷製本費として68万1,000円、文化会館を式典会場と想定し使用料及び賃借料16万円などとなっておるところでございます。
 より多くの市民の皆様とこの10年の節目をお祝いできるよう、具体的な内容につきましては、実行委員会方式等により市民の皆様のご意見をいただける機会を設けて検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
 次に、ご質問の安土小学校施設整備事業等についてのご質問にお答えを申し上げます。
 旧近江八幡市におきましては、小学校施設の耐震整備にあわせて、学区の状況に応じた地域の拠点整備が進められてまいりました。
 旧安土町では、老蘇学区に平成26年10月にコミュニティセンターが新たに整備されたところでございます。
 安土学区におきましては、旧安土町時代に、安土駅前に小学校、コミュニティセンターの整備、また耐震整備も実施されておりました。しかし、両施設とも経年劣化によるところは否めず、平成25年度に安土学区まちづくり協議会内に、拠点検討委員会の設立に端を発し、平成26年度には建設検討委員会を設立、地元協議を進められてきたと認識をしております。
 この整備に当たりましては、地域におけるこれまで経緯も踏まえた上で、平成31年度当初予算の教育費に計画策定委託費として予算化をし、まずは小学校施設をどのように整備していくのかを中心に据え、防災機能などとあわせ、関係各課と協議連携を図りながら検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(園田新一君) 当局の回答を求めます。
 嶋川安土町総合支所長。
             〔安土町総合支所長 嶋川明夫君 登壇〕
◎安土町総合支所長(嶋川明夫君) おはようございます。
 西津議員ご質問のうち、安土町地域自治区地域協議会の成果と効果についてお答えをします。
 安土町地域自治区は、平成22年3月に発足し、地域協議会は、同年7月に設置され、今年度で9年が経過します。
 地域協議会の大きな役割であった合併協定項目の調整については、合併後の住みよい地域として発展するため、協働のまちづくり基本条例、学区まちづくり協議会、都市計画税、通園通学バス、通学補助など、新市において調整すべき96項目について調整を行い、平成29年度をもって全ての項目の調整が完了となりました。
 合併協定項目の調整以外にも、地域内の連携強化として、両学区まちづくり協議会の設立時に準備委員との情報共有や連携支援に努められました。
 また、安土地域のこれからのまちづくりに生かそうと、先進地視察研修や両学区の自治連合会、地域在住の市議会議員との意見交換にも取り組まれました。
 このように、地域協議会は地域自治区の住民と行政をつなぐ役割を担い、行政規模拡大に伴う不安などの軽減と、よりよい地域となるよう取り組まれております。
○議長(園田新一君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) 非常に丁寧なご説明ありがとうございました。
 かじ取りについてですが、本当に10年一節目となりますんで、市民が主役となるよう、しっかり市民の声に耳を傾けていただいて、かじ取りしていただきたいと思います。
 再問に入ります。
 まず、新市制施行10周年記念事業の240万円の予算については、新市合併5周年式典事業を参考にあわせた予算であるという認識でよろしいでしょうか。
○議長(園田新一君) 回答を求めます。
 江南総合政策部長。
◎総合政策部長(江南仁一郎君) おはようございます。
 ご回答申し上げたいと思います。
 ただいまお尋ねいただきましたとおり、基本的には5周年記念事業の事業規模に合わせて、当初の予算を要求させていただいておりますが、詳細につきましては、今後また詰めさせていただきたいと考えております。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) それでは、次の再問に入ります。
 市長の選挙公約で合併後の安土地域の不公平感の是正をうたわれておられます。その中に、安土地域の地域自治区の存続、そして支所と図書館を残すと言われておられます。
 初問でも述べましたが、安土地域自治区は合併特例として法定設置期間10年の満了を迎え、今終えんを迎えようとしているわけですが、安土地域自治区の存続という市長の公約との整合性はどのようにお考えであるのか、お示しください。
○議長(園田新一君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 私の公約しました中で、自治区の存続というのは、法定10年という中で前もってこれを切るということは考えていないという中で考えさせていただいたところでございます。
 実際、これから安土地区の発展を考えますと、大きな点は2つあるかと思います。
 1つは、今、安土総合支所を残すと言いましたけども、住民課1課で、ここに地域を発展させるということが明確に示されていない。そこで、総合支所の機能を強化充実し、ここで一つになっていくことが1つあるだろうと考えております。
 もう一つは、今まちづくり協議会が各学区にあるわけでございますけども、これからのまちづくりというのは、やっぱり住民主体としてまちづくり協議会が一つの核となって地域の声を拾い上げながら進めていくと。これが一つの形だろうと思います。
 そういう中で考えてまいりたいと、今現状考えておるところでございます。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) ということは、地域自治区は法定10年をもって終えんを迎えるということでお間違いないでしょうか。確認させてください。
○議長(園田新一君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 現状、法定の自治区は10年で終了する、もしくは途中また検討すべき項目等が出れば別ですけども、現状は終了ということで想定をしております。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) はい、わかりました。
 続いて、さきの議員の質問、答弁で、有事のとき災害対策本部長は市長がなられるわけですが、市長不在の場合は副市長がなり、副市長が不在の場合には教育長もしくは安土地域自治区長がなるという答弁でございました。
 小西市長が就任されて以降、副市長も安土地域自治区長も不在となっております。私は、非常に不自然な答弁だなというふうに感じました。
 市長が不在の場合は、必然的に教育長が災害対策本部長になるわけでございます。前安土地域自治区長が退任されてから既に1年も経過したわけですが、今後、安土地域自治区が法定設置期間を満了してなくなってしまうにしましても、先ほどの答弁でも10年の満了で終わるということでございました。地域自治区長不在、現状のまま地域自治区の終えんを迎えさせるのか、それで旧安土町の不公平感の是正を真剣にお考えであると言えるのか、市長のお考えをお示しください。
○議長(園田新一君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 先ほど申し上げましたように、まず副市長に関してですけども、この1年ずっと見させていただきまして、早い時期に適当な人材がいらっしゃれば選任をしたいというように考えております。
 あと、安土自治区長の件に関しましては、形、形式というよりも安土総合支所の役割、また総合支所長の権限とその担当すべき業務の範囲というものをより明確にしながら、支所挙げて取り組むべき課題だと考えておりますので、適当な人材がいらっしゃれば、当然法定期間までは区長さんを置くことに関してはやぶさかではないんですけれども、現状においてはなかなかそういう人材を、やる気があり、かつさまざまな安土の意見を吸いながら、ご本人の当然やる気の問題もございますので、その中でまだ適当な人材を見つけることができないでいるというのが現状でございますけれども、より大切なのは総合支所がしっかりと自覚を持って安土地域の発展というものを考え、皆さんと一緒に歩ませていただくことが大事だと思っておりますんで、そちらをまずはしっかりと行政でできる範囲として強化をしてまいりたいと考えております。
○議長(園田新一君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) ぜひ前向きに考えていただきたいと思います。
 さきの議員の質問、答弁で、安土小学校施設整備事業910万円は、小学校の現地建てかえや移転建てかえのメリット、デメリット、そしてその候補地となる面積や地質調査、底地の状況調査をして比較検討するための委託費用であると答弁されました。
 先ほど私の初問答弁でお答えいただきましたように、安土小学校、安土コミュニティセンターは、両施設ともに耐震整備されてはいるものの経年劣化は否めません。コミュニティセンターについては、昨年も一昨年も台風によって屋根が飛んでしまい、緊急避難所の体をなしていない状況でございます。
 また、安土小学校については、教室が足りなくなり、プレハブ校舎を設置しなければならないのではないかというようなことも危惧されております。
 早急なコミュニティエリア整備が望まれるわけでございますが、このように、エリア整備するかしないかも明確にしていただけない状況下において、比較検討するための資料づくりのために約1,000万円近くもかけて地質調査や底地の状況調査等をされるのは、市民の血税の無駄遣いであると考えます。
 本当に安土地域のコミュニティエリア整備事業を早急に進めるお考えがあるのか、不安に思います。
 今日まで、他の学区のエリア整備事業において、比較検討材料の作成のためにこのような委託費を見込まれたことがあったのか。なぜ安土学区だけ先延ばしにするようなことをされるのか、お考えをお示しください。
○議長(園田新一君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 全く、先延ばしにするというよりは促進してやるということでご理解いただきたいと思いますけれども、他の学区でそういうことをしたことがあるかどうか、皆さんもご記憶あるように、岡山のコミュニティエリア整備では6億円を超える、6億円の追加の工事費、整備費が出ていくとか不慮の事態もございました。
 そういうことがないように、いろんな課題を市民の皆様、また議会の皆様と共有して、一体幾らかかるのか、どういう問題がそれぞれにあるのか、それをどう解決していくのかということをしっかりと共有しながら、地に足をつけて前に進んでいくためには、基礎的な調査、比較検討というものが、これは必ず必要なものでございます。
 そういう意味で、早急に進めるためにこの予算というのを予算化しておるところでございますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) ぜひ前向きに、早急に進めていっていただきたいと思います。
 また、安土コミュニティセンターや小学校を移転建築された場合、行政主体ではなく、市長が言われるように、本当に市民を主役として、安土学区全域の住民に跡地活用をどのようにするのが望ましいのか、しっかりと耳を傾けていただくことを強く要望させていただきたいと思います。
 さて、地域協議会についての再問ですが、96項目にも及ぶ合併協定項目の調整や安土地域の住民と行政をつなぐ役割を担っていただき、本当にご苦労されたと思いますのと同時に、本当に心から敬服する次第でございますが、安土地域協議会の役目として、合併による旧安土町の不公平感を是正するために協議されるという役目もあったように思いますが、間違いないでしょうか。
○議長(園田新一君) 回答を求めます。
 嶋川安土町総合支所長。
◎安土町総合支所長(嶋川明夫君) お答えをさせていただきます。
 ご質問のとおりでございます。
○議長(園田新一君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) それでは、合併後、何か不公平感等が生じ、議論された事例等はありますか。
○議長(園田新一君) 嶋川安土町総合支所長。
◎安土町総合支所長(嶋川明夫君) お答えさせていただきます。
 この間、地域協議会で、特に意見としては福祉自動車の絡みが一部出ておりました。それと、地域自治区が終了した後の安土地域の地域自治をどういうふうに進めるのか。こういうことについてもご議論いただいてきたところでございます。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) 再問に移ります。
 私は、きのうの議員の質問、答弁で少し腑に落ちなかったことがございます。こども園の預かり保育についてです。
 14時から16時までの時間について幼児たちを預かっていただけるというものでございますが、預かり保育を実施されているのは馬淵幼稚園の月8回と武佐こども園の月8回、そして老蘇こども園の月6回ということでございました。
 昨日も言われておられましたが、少し不自然なのではないでしょうか。馬淵については幼稚園であることから、他の2園とは異なると言われれば納得はできますが、武佐こども園は月8回で老蘇こども園は月6回というこの格差は何でしょうか。このあたりについては、地域協議会で協議されたんでしょうか。
○議長(園田新一君) 嶋川安土町総合支所長。
◎安土町総合支所長(嶋川明夫君) お答えさせていただきます。
 済いません、私の記憶の範囲でございますが、そのような話はなかったかと思います。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) 済いません、市長にお答え願いたいと思いますが、この辺についての不公平感というのはどのようにお考えでしょうか。
○議長(園田新一君) 小西市長。
◎市長(小西理君) きのう申し述べさせていただいたとおりでございます。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) 全くここの差といいますか、格差といいますか、解明が不十分であると思います。しっかり不公平感を是正していただきたいと思います。
 合併10年を迎えて、地域協議会は解散されることになりますが、今後、このような不公平是正はどの機関で行われるのでしょうか。
○議長(園田新一君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 安土総合支所の中で検討いただけることになろうかと思います。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) ぜひこういったこと、不公平感がなるべくないように、すばらしい10周年が迎えられることに期待してこの質問を終わりたいと思います。
 次に、大きく2項目めの新庁舎建設にかかわる第三者検証委員会についての質問です。
 9月議会でも12月議会でも質問をさせていただいておりますが、市庁舎整備工事に係る第三者委員会は、新庁舎建設に係る契約をめぐる経緯の検証と工事契約解除に伴う損害賠償金を審査するための委員会設置議案として、臨時議会で議決されました。
 その中で、9月7日に第1回目の委員会、第2回目の委員会が11月14日に非公開の委員会が行われ、1月25日に第3回目の委員会が開かれたわけですが、12月議会の答弁でも、そして先日の答弁でも、当局の最大の義務は損害賠償金額をいかに合理的かつ低く抑え、市民の損害を少なくするのか、またその説明をしっかりするということが最大かつ唯一の目的であり、回数や時期については交渉事であるため相手があることを理解してほしいというような答弁をいただいております。
 しかし、臨時議会まで開いて500万円もの予算措置をし設置した第三者委員会である以上、年度内にしっかりと結論を出されるということは最低限お守りいただけなければならないと考えております。
 新庁舎建設にかかわる契約をめぐる経緯については、疑わしい点はなかったというような結論づけをされたように伺っております。本当にお間違いないのでしょうか。また、賠償金額についての検証も含めて、3月までに第三者委員会としての結論づけをされるように伺っております。
 いまだに奥村組さんからの賠償金額の提示がなされていないのに、どのように結論づけをされるのか、お示しください。
 さて、この委員会の第一義は契約解除に伴う損害賠償金にあります。この賠償金について、本市側である程度の算出はされて、そして奥村組側の提示金額と比較されるのだと私は思っているわけですが、さすがに第三者委員会設置後半年以上経過しているわけですから、賠償金額が奥村組から出てくるのを待って、その金額に対して一方的に負けてくれというような乱暴な交渉をされるようなことはないと信じております。
 本市の算出根拠と、そしてその金額はどれくらいを見込まれているのか、お示しください。
○議長(園田新一君) 当局の回答を求めます。
 江南総合政策部長。
             〔総合政策部長 江南仁一郎君 登壇〕
◎総合政策部長(江南仁一郎君) 改めましておはようございます。
 西津議員お尋ねの市庁舎整備工事検証委員会に関するご質問にお答えをいたします。
 去る1月25日に開催されました第3回の検証委員会では、第1回、第2回の審議を踏まえた議論が交わされ、各委員の見解がおおむね合致していることから、分析結果を整理、集約し報告書として取りまとめ、次回第4回となる検証委員会での確認をもってこの検証委員会を終了するとした見解が示されました。
 次回開催時期につきましては、年度内には開催したいとのことであり、年度内に報告書が提出いただけるものと考えております。
 次に、契約をめぐる経緯について、疑わしい点はなかったと結論づけされたことに間違いはないかとのご質問でございますが、株式会社奥村組及び市から提出しました資料に基づき委員会で検証された結果、高い落札率による1社入札という結果が起こり得る合理的な推論は可能であり、不正と断定できるものは見られなかったとの見解が示されております。
 一方で、公共工事発注の仕組みには改善の余地があるとの意見もございましたことから、今後、提出いただける報告書の内容を精査し、市民の皆様に疑念を持たれないよう、必要に応じ契約手続の見直しを検討してまいりたいと考えております。
 次に、損害賠償請求がなされていない中で、どのように結論づけるのかとのことですが、当初検証委員会は、株式会社奥村組より提示された賠償金額の妥当性を審査することを検証委員会の審議事項の一つとされておりましたが、同社は話し合いによって賠償金額を決定したいとの意向から、平成30年10月19日付で協議すべき事項についての見解が示されたものです。
 検証委員会としましては、このような事情とともに、建設事業者の経営手法、当該案件における事業参加経過等を踏まえ、学識者や民間事業者等の専門的見地から損害賠償に対する考え方を報告書としてまとめられることとなります。
 また、賠償金額の算出根拠と金額をどのように見込むかということでございますが、市といたしましては、検証委員会による客観性のある分析結果である報告書の内容に基づき、同社との交渉を進めていくべきであるというふうに考えております。
 株式会社奥村組と市の双方が話し合いによる解決を望んでいる現時点におきましては、軽々に損害賠償金額の見込みを申し上げることはできませんので、ご理解をお願いいたしたいと思います。
 いずれにいたしましても、検証委員会による報告書の内容を踏まえ、誠意を持って話し合い、両者が納得のいく解決を図ってまいると考えておりますので、ご理解くださいますようお願いをいたします。
○議長(園田新一君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) それでは、再問させていただきます。
 まず、新庁舎契約手続の検証に関する審議をされた結果、高い落札率、入札者が1社となった要因として、株式会社奥村組に提出いただいた詳細な資料から、他社が応札しない工事に同社が参加できた判断基準の推論が可能であり、市の積算根拠を熟知していれば予定価格に近い金額を算出することは可能という見解が示されたと先日の答弁でもございました。
 つまり、1社入札及び高落札率は合理的な推論が可能であり、法的に問題がない、不適切要因がなくてもあり得ると。不正があったという明確な根拠がないため、これ以上の追及はできない。こういったことでございますが、さきの代表質問にもありましたが、不自然さがあるという、こういったことを公言されるのはいかがなものかと思います。
 不自然だからと思われたから第三者委員会が設置されたわけではないのでしょうか。そこを不正があったなら不正があった、なかったのならなかったと明確に断言されるべきではないかと考えますが、市長、この結論づけに対してどのようにお考えでしょうか。
○議長(園田新一君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 行政としてできる範囲やるべきことをやり、またお答えをしているところでございます。我々はそれが正しい正しくないということを判断する機関ではありませんので、ご了解をよろしくお願いいたします。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) 私は、臨時議会まで招集されてこの第三者委員会の設置が議決されたので、奥村組さんからの賠償金はすぐさまにも示される見通しがあるのかと思っておりました。もちろん、年度内に賠償金額も決定づけられて、その金額が議会に上げられてくるものだと思っておりました。
 恐らくこの議場の方々も、またそして市民の皆様方の多くの方もそう信じておられたのではないでしょうか。
 年度内に第三者委員会としての報告書が提出されるということですが、あくまでも損害賠償に対する考え方をまとめられただけだということでお間違いはないでしょうか。
○議長(園田新一君) 回答を求めます。
 江南総合政策部長。
◎総合政策部長(江南仁一郎君) お答えを申し上げたいと思います。
 初問でも少し触れさせていただきましたけれども、同社は基本的には話し合いでこの問題を解決していきたいというご意向を示されておるところでございます。
 平成30年10月での奥村組様の意向の中で、出来形部分の請負代金その他の損害、また逸失利益に分けて思慮すべきという見解が示されておりますので、これを受けまして、検証委員会ではこの逸失利益に関する審査の部分、それから契約手続の検証とあわせて、今日まで一体的に審議をされてこられましたので、その方向で報告書を市に提出いただくことになるであろうというふうに考えております。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) では、初問回答で、軽々と損害賠償金額の見込みを申し上げることはできないという答弁をいただきましたが、軽々と提示することはできないが、損害賠償金額を積算されたという認識でよろしいでしょうか。
○議長(園田新一君) 回答を求めます。
 江南総合政策部長。
◎総合政策部長(江南仁一郎君) お答えを申し上げます。
 まず、検証委員会につきましては、今後、まとめられる報告書の内容を整理、精査して、市の考え方を整理していくという必要があるわけでございます。
 先ほど申しましたように、現時点におきましても、私どもは奥村組様と円満な解決を図るために話し合いを基本として臨んでまいりたいというふうに考えておるところでもございます。
 したがいまして、損害賠償金額の算定方法につきましては、同社との協議の中でこれを定めていくと、こういう姿勢をお示しすることが本市にとっての誠意ある対応ではないかなというふうにも考えてございます。
 契約解除につきましては、本市側がなした行為でもございますので、こちらが一方的に積算をし提示していく状況にはないというふうに理解しております。よろしくお願いいたします。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) それでは、金額というのは積算されていないのか、掲示後、現時点でできないというふうな認識でいいのかわかりませんが、積算根拠といいますか、考え方についてお示しいただけますでしょうか。
○議長(園田新一君) 江南総合政策部長。
◎総合政策部長(江南仁一郎君) この積算の考え方につきましても、今日まで委員会の中で幾つかの考え方を示してご議論いただいたのも事実ではございますけれども、今後、奥村組様との協議を進めていく段階におきましては、積算の考え方あるいはこれに基づく賠償金額等につきましては現時点でお示しをすることができませんので、ご理解をいただきたいと思います。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) それでは、第三者委員会はその報告書をもって任期満了となるのだと思うんですが、今後、その報告書の内容をもって奥村組さんとの交渉に入られるわけですが、その交渉役はどなたがされるのか、お示しください。
○議長(園田新一君) 江南総合政策部長。
◎総合政策部長(江南仁一郎君) お答えを申し上げます。
 まず、報告書の提出をいただきましてから、その内容を精査の上、協議に入らせていただこうと思いますけれども、この協議に当たりましては、従来どおり本職並びに当該所管の職員と奥村組様の担当者とで事務レベルの協議を進めてまいりたいと考えております。
 また、その進捗によりましては、両方、双方の最終決定権者を交えての話し合いも想定はされるところでございます。
○議長(園田新一君) 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) ありがとうございます。
 市民の皆様方の中から、本当に新庁舎を建設する気があるのかとか、高い賠償金額を支払って一体どんな庁舎を建設するつもりなんだと、このようなお叱りの声を頂戴することもございます。明確なる疑惑の解明結果の公示と、そして早急な新庁舎建設を求めて、この質問を終わらせていただきます。
 次に、2月5日、広報広聴委員会で甲賀市に研修に伺いました。この折に、市民窓口におけるAI翻訳機の導入検証についても勉強させていただきました。
 外国人市民の増加に伴い、窓口への来庁も増加しております。本市の市内外国人総人口は、3月1日現在で37カ国で1,369人、本市総人口の約1.7%です。
 今後、グローバル化が進み、さらなる外国人市民の増加が見込まれる中、外国人対応をする職員配置には限りがあることから、簡単なコミュニケーションツールとしてこの翻訳機を使用してみてはと思うものでございます。
 甲賀市では、1カ月1台、4,000円程度でレンタルをして実証実験をされ、効果検証の後、導入を検討されるということでございましたが、約120カ国70言語で2万円から3万円程度と、購入しても費用対効果は十分見込める額ではないかと感じました。
 また、本市へのインバウンドによる外国人観光客も平成29年度は年間7,868人で、対前年度比で4%ほど増加の傾向にあります。
 観光看板もしかりですが、本市は観光客に対する受け入れ態勢が弱いのではないかと感じております。今後、東京オリンピックや大阪万博など、ますます海外からのお客さんも来日されるわけです。
 そこで、おもてなし精神の強化の意味も含め、外国語AI翻訳機を導入されてはと考えますが、当局のお考えをお示しください。
○議長(園田新一君) 当局の回答を求めます。
 江南総合政策部長。
             〔総合政策部長 江南仁一郎君 登壇〕
◎総合政策部長(江南仁一郎君) 西津議員の外国語翻訳機についてのご質問のうち、外国人観光客の対応についてお答えをさせていただきます。
 訪日外国人旅行者、インバウンドの受け入れ環境整備といたしましては、一般社団法人近江八幡観光物産協会への委託により運営をされております近江八幡駅北口と安土駅、そして白雲館内の3カ所の観光案内所に多言語音声翻訳アプリを搭載したタブレット端末を観光物産協会が設置され、新年度初めから運用するという予定をしております。
 この運用によりまして、各観光案内所を日本政府観光局、JNTO、これは海外からの訪日旅行者を誘致する活動を行う独立行政法人でございますが、ここが認定する認定外国人観光案内所のパートナー施設として申請をすることができます。
 この認定を受けることで、外国人観光客を積極的に受け入れる意欲のある施設として、JNTO運営の外国人観光客向けの情報サイト内に掲載されることとなり、本市へのインバウンドの観光誘客や来幡時の利便性の向上に効果があるものと考えております。
○議長(園田新一君) 当局の回答を求めます。
 益田総務部長。
             〔総務部長 益田卓弥君 登壇〕
◎総務部長(益田卓弥君) 皆さんおはようございます。
 西津議員の市の窓口などへの外国語翻訳機の導入についてのご質問にお答えをいたします。
 現在、市役所などの窓口の対応としては、外国語版の書類の用紙を配置していることや、就労される方は就労先の日本語を話せる担当者が付き添いをされることが多く、また国際協会の通訳支援もいただいていることから、余り大きな支障は見受けられていないところでございます。
 しかし、外国語翻訳機は、外国人の方への簡単なコミュニケーションや支援ツールとしては役立つものと考えられることもあり、本市の平成31年度予算におきましては、健康推進課が実施いたします年間約70人から80人となります外国人の乳幼児健診や訪問時の生活状況の聞き取り、また情報提供に対応するため、12言語に対応する携帯用の翻訳機を予算措置したところでございます。
 議員ご指摘のとおり、価格的にもそう高価なものでもありませんので、甲賀市で実施されている実証実験の評価や導入の必要性や効果、それから市役所の窓口を初めとする設置場所や設置台数などにつきまして、関係部署と今後検討していきたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(園田新一君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) ありがとうございます。
 今現在では、付き添いの方がおられたり、また国際協会さんですかね、もあり、余り大きな支障はないというようなことでございましたが、今後ますます本当に国際社会のグローバル化が進んでいくことは免れません。
 初問答弁で本当に前向きな回答をいただきましたので、ぜひとも外国語翻訳機の導入をよろしくお願いさせていただきまして、次の質問に移らせていただきます。
 さて、大きく4項目めの地域ハード整備事業や地元要望についての質問です。
 市長は、新年度予算の基本方針で住民の幸福の新しい実質を追求するとされていますので、市民の皆様方からの地元要望実現に向けても当然取り組んでいただける、いただかなければならないところでございます。
 私が本市議会2期目の当選させていただいて初めての6月議会においても、同様の質問をさせていただいておりますが、本市における土木事業は長年にわたり未実施の事業が数多くございます。
 地域のハード事業の要望についての実現は、少しでも早く対応を求められていることからも、住民幸福の考え方とその後の進捗状況、さらに今後の展望をあわせてお伺いします。
 まず、その中でも、野村町地先における日野川堤防沿いの側道についてお伺いします。
 この側道につきましては、日野川にかかります大畑橋から下流に向かって右岸側、つまり野村町側の堤防沿いののり尻に旧簗道まで、野村町町民運動公園入り口付近までの全長約500メートル、両側側溝で有効幅員6メーターの側道整備です。
 この側道整備事業については、平成7年に当時の自治会長や西部土地改良の理事長、そして市長等で協定書を結ばれたものの、整備未実施のまま現在に至っております。
 現時点での進捗状況と今後の計画をお示しください。
 また、北之庄町につきましては、昨年、一昨年の大雨の際、工事周辺で約60センチも水がつき、土のうを積んでも対応し切れない状況であったということでございます。
 こちらにつきましては道路幅も非常に狭隘で水路整備するのは困難でございますが、床上、床下浸水が起きる状況の根本的解決策が望まれるところでございます。
 近年、異常気象、特に大雨による水害が相次いで発生する中、このような雨水路や排水路の整備は早急に実施するべきではないかと考えております。当局のお考えを示しください。
 続いて、安土の繖山の治山事業についてもお伺いします。
 一昨年に桑実寺地先の繖山整備をされましたが、根本的な雨水対策ができておりません。明治時代等に土石流が発生したことからも、大雨等が降るたびに、この麓に居住されております宮津地区の住民は不安を強いられて生活しておられます。
 一刻も早い対策として大規模な治山事業が望まれておりますが、現在の進捗状況と今後の展望をお聞かせください。
 以上、初問です。
○議長(園田新一君) 当局の回答を求めます。
 小西都市整備部長。
             〔都市整備部長 小西正彦君 登壇〕
◎都市整備部長(小西正彦君) 西津議員ご質問の地域ハード整備事業や地元要望のうち、野村町地先の日野川右岸堤防沿いの側道整備についてお答え申し上げます。
 当該道路整備は野村町の長年にわたる要望事項で、日野川改修事業などを進めるに当たっての条件となっていることは承知しているところでございます。
 平成27年度に道路詳細測量設計に着手し、日野川の管理者である県東近江土木事務所と協議を進めながら、野村町自治会とも協議調整を図り、設計内容について了承をいただきました。
 現在の進捗状況は、道路詳細設計に基づき用地測量を完了したところでございます。
 事業用地を協力いただく地権者の方々に用地買収面積などの提示に係る説明会の開催日程等について、野村町自治会と調整を行っているところでございます。
 平成31年度には、支障物件の補償調査業務及び用地買収に着手してまいります。
 次に、北之庄町の水害対策についてお答え申し上げます。
 議員ご指摘の箇所については、大雨によりたびたび浸水しており、地元住民の方々による土のう積み作業や排水作業をしていただいていることは承知しているところであり、北之庄町自治会からも改善の要望をいただいております。
 このことから、平成27年度より当該箇所を含む周辺区域の現状調査を行うとともに、排水対策の検討を実施し、平成29年度から排水対策詳細設計の実施をいたしたところでございます。
 平成31年度には工事に着手する予定であり、排水対策工事後においても、実際の排水効果を確認、検証してまいりたいと考えてございます。
 以上であります。
○議長(園田新一君) 当局の回答を求めます。
 万野産業経済部長。
             〔産業経済部長 万野藤治君 登壇〕
◎産業経済部長(万野藤治君) 西津議員の繖山の治山事業についての質問にお答えをいたします。
 桑実寺地先の治山事業について、滋賀県に相談をしましたところ、当該地におきまして治山事業による対策を講じるためには、事業地の山林について保安林の指定を受けるなどの条件整備が必要であったため、現在、保安林指定の手続を行っているところでございます。
 手続の完了は次年度中になると聞いており、今後の計画の策定を見据えて、先日も滋賀県の担当者とともに現地確認を行ったところでございます。
 今後も引き続きまして、早期に有効な対策が講じられますよう取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(園田新一君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) 本当に、先ほど初問で質問させていただいた点につきましては着々と進めていただいているということで、本当にありがとうございます。
 しかし、本市における土木事業の課題というのは、また地元要望の課題というのは本当に山積みでございまして、また市内各所で本当に長年にわたる未解決の地元要望事項におきましても、まだまだ山積している状態でございます。
 日々ご尽力いただいていることは十分認識しておりますが、より一層、課題解決に向けた早急なお取り組みをお願いさせていただきたいと思います。
 それでは、最後に大きく5項目めのあかこんバスの高齢者対応についての質問に移ります。
 この質問は、さきの代表関連質問と重複しておりますが、私は改めて個人質問として聞かせていただきたいと思っておりますので、再度詳しく答弁を願いたいと思います。
 本市では、平成20年から、市内の公共交通空白地域の解消と、そして高齢者などの交通弱者の利便性を図ることなどを目的に、あかこんバスの愛称でご存じの市民バス、市民コミュニティーバスを導入されました。
 市民バスは、路線バスが走っていない集落内の細い道でも走行できて、また市役所、病院、金融機関、公共施設、駅などを結んでおり、活用される市民の方々から、特に路線バスが通ってなかった安土地域の方々からは、本当にとても便利になったと、こういった声を耳にしております。
 さて、ところで近年では、高齢者ドライバーが起こす交通事故のニュースが頻繁にテレビ等ニュースでも報じられるようになりました。それを見て、自分の親は大丈夫かと不安になる方も少なからずいらっしゃると思います。私もその一人でございます。
 また、運転免許証を返納した後の交通手段に悩んで、なかなか返納できずにおられる高齢者も多いのではないでしょうか。
 近江八幡市では、運転免許証自主返納高齢者市民バス回数使用券支援制度といいまして、非常に長いわけですが、65歳以上用の回数使用券7,500円分、これは37.5回分ですね、12.5回掛ける3冊、これを交付されておられます。
 つまり、65歳以上の方で免許証を返納された方には、月1回のバス移動を3年程度、市で保障するという制度でございますが、もし毎日1回利用すれば1カ月の保障ということになるわけです。
 しかし、本来毎日自動車を運転されていた方々にとって、これでは十分と言える支援制度とは言えないのではないかと考えます。
 そこで、せめて高齢者限定格安パスポートなどを発行するなどされてはいかがかと考えます。
 そのことにより、あかこんバスの乗車率も向上し、また高齢者の方々も安心して免許証の返納がしやすくなるのではと考えますが、当局のお考えをお示しください。
○議長(園田新一君) 当局の回答を求めます。
 田村市民部長。
             〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一君) 西津議員のあかこんバスの高齢者対応についてのご質問にお答えいたします。
 運転免許証の返納は、滋賀県警察本部の自主返納高齢者支援制度において促進されており、65歳以上の高齢者の方が有効な免許証をみずから返納することにより、運転経歴証明書の交付を受けていただくことができ、さらに制度に賛同されている事業者にこの証明書をご提示いただくことで、商品割引等のさまざまな特典をご利用いただける制度でございます。
 現在、県内では321社、市内では20社のご協力を得て、自主返納の促進につなげておられます。
 本市につきましても、この制度に賛同する一員として、平成24年度より、近江八幡市運転免許証自主返納高齢者市民バス回数使用券支援実施要綱を定め、運転免許証の自主返納を促進するとともに、高齢者にかかわる交通事故の防止と市民バスの利用促進を目的に、65歳以上で運転免許証を自主返納された方に市民バスの回数券を無料交付する事業を開始いたしました。
 この制度は、運転免許証を自主返納された方が市役所で申請していただくことにより、市民バスの65歳以上回数使用券3冊分、乗車回数にして37.5回分の交付を受けていただくものでございます。
 制度の利用者数につきましては、年々増加していることから、現状の制度で自主返納促進に一定の成果がもたらされているものと考えております。
 次に、高齢者限定のパスポート的なものといたしましては、昨年7月から10月までの4カ月間、65歳以上の方を対象に実証実験として定期券の販売を行いました。
 この定期券は、月単位の定期として1枚3,000円で販売し、延べ62名の65歳以上の方にご利用いただきました。その後、11月から2月までの4カ月間は、年齢制限をなくして実証実験を継続いたしました。
 この実証実験の結果は、延べ126名の方にご利用いただき、65歳以下の方が42%、65歳以上の方が58%と、約6割を高齢者の方が占めました。
 従来からあります回数券と新たに実証実験を始めました定期券をご利用状況に応じて有効利用していただいているものと考えております。
 なお、この3月からの13カ月間は、一般4,000円、65歳以上3,000円、障害者2,000円の3種類の定期券で実証実験を継続してまいります。
 以上でございます。
○議長(園田新一君) 質問はありませんか。
 西津善樹君。
◆8番(西津善樹君) 本当に、大変わかりやすい答弁ありがとうございました。
 非常に前向きな回答であったかなというふうに思います。
 この市民バス、あかこんバスは、先ほども述べましたが、市内の交通空白地域の解消と交通弱者の利便性を図ることなどを目的に運行されています。
 比較的自立した介助なしに外出できる高齢者にとっては、健康寿命の維持のためにも、家に引きこもることなくもっと外出してもらわなければならないと私は考えます。
 もちろん、高齢者のためだけのあかこんバスではなく、その名のとおりコミュニティー市民バスであり続けるためにも、老いも若きも安心して乗れるような今後の展開を期待したいと思います。
 以上5項目についての私の個人質問を終わりたいと思います。これらを今後の活動にもつなげていければと考えておりますので、本当に丁寧で明確な回答をありがとうございました。
○議長(園田新一君) 以上で西津善樹君の個人質問を終わります。
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