録画中継

平成27年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月15日(火) 個人質問
竹尾 耕児 議員
(1)小1すこやかサポーター終了について
   ①保護者への周知はどのようにされたのか。
   ②9月末での打ち切りが子どもの教育水準を担保していくための正しい判断と言えるのか。
◆1番(竹尾耕児 君) 皆様おはようございます。チームはちまんの竹尾耕児です。
 質問に先立ちまして、先日の関東、東北地方を襲いました豪雨によって被災されました皆様に心よりお見舞い申し上げます。
 それでは、議長の許可を得ましたので、発言通告に従いまして質問をさせていただきます。質問は一括形式で質問させていただきます。
 市民の皆様の間に動揺が広がっております。これは、議会ではなく、また教育委員会の現場ではなく、保護者の間であります。どのような動揺かと申しますと、以前、また議会でも多々議論されてきたことではありますが、保護者の皆様に見られる動揺というのは、小1すこやかサポーター終了についてのことです。
 9月末でのすこやかサポーターの廃止が、保護者の方を中心に動揺が広がっております。6月議会の川崎議員の質問の答弁の中に、保護者に周知しと述べてありますが、この周知が不徹底と言わざるを得ません。請願にも上がってきていますが、8月からわずか1カ月の間に1,800をも超える署名が集められ、教育委員会に提出されました。
 何事も、行政が何かやめますと、終わりますというときには批判や反発というものはこれまたつきものであります。私も、個人の経験で言いますと、地元地域総合センターが閉鎖されるときに町内こぞって批判や反発がありました。そのとき、私は25歳、まだ駆け出しの、社会人駆け出しでありましたが、行政、地域総合センターに任せるのではなく、市長みずからおいでいただいて町民に説明をしていただいたという経過があります。
 このように、何かをやめる、何かをなくすときには、周知する、またその周知を徹底するという努力が私たち議会にも、また市当局側にも求められるのではないでしょうか。
 しかし、この8月から署名運動が起こった、それが1,800にも届いた。この行動というものは、まだまだ保護者の方に周知されてなかった、納得、理解していただけていないのではないでしょうか。6月議会の答弁にありました保護者に周知してとありましたが、どのような周知をされたのか、質問させていただきます。
 また、6月の議会の中で、自立と助け合いのために9月末をもって全員すこやかサポーターを引き揚げると、このような答弁がされておられましたが、一斉の引き揚げというのが本当に子どもたちにとって上策であるかどうかという確証は私にはありません。
 また、小1というものは非常にデリケートな時期でございまして、発達段階で言うところの幼児期から児童期に切りかわるときであります。幼児期というのは、補足させていただきますと、幼児期というものはたくさんの愛情を受けて育つ受動的な期間であります。これに対して児童期というものは、これがちょうど6歳、5歳から6歳に切りかわるころだと言われているのですが、児童期というものは、この愛情を与えてくれた人、この方を模範として善悪の判断に切りかえていく、そういう時期なのであります。
 ですから、小学校1年生の先生の言うことを聞こう聞こうとする、ルールは守ろうとする、学習規律をしっかりと守って授業を受けようとする、そうした大切な時期なのであります。
 この児童期の時期にたくさんの大人がかかわるということは、これまたとても大切なことなのであります。模範、模倣というものは、たくさんおられて、この先生の言ってることはこうだなあ、この先生の言ってることはこういうことが正しいんだなあということを参考にしながら、子どもというものは人格を形成していきます。ですから、小2への自立、助け合い、これは私は阻害するものではないと考えております。なぜならば、学校の現場レベルの判断に応じて、すこやかサポーターさんのかかわり方は柔軟に対応できるからであります。ですが、このたび9月末をもっての打ち切りということです。
 そこで2点目の質問です。
 本当に一斉の引き揚げというものが近江八幡市の子どもたちの教委水準を担保していくための正しい判断と言えるのでしょうか。
 この2問を初問とさせていただきます。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇 君) おはようございます。
 竹尾議員の小1すこやかサポーターについてお答えいたします。
 ご存じのように、小1すこやかサポーターは、市内小学1年生の30人を超える学級に、子どもたちが新しい集団や学校生活にスムーズになじめるように、児童個人や教師の支援ではなく、学級全体の支援を目的に配置をいたしております。今年度は5校に配置をいたしました。
 次に、今年度から9月末をもって配置を終了することに対しての保護者への周知については、入学式やPTA総会で保護者の方々に説明を行ったほか、各学級で担任から詳しく説明を行いました。このことにより、保護者の方々からは、10月以降を心配するという声はいずれの学校にも寄せられていません。
 次に、9月いっぱいでの終了が教育水準を担保していく正しい判断と言えるかという問いについてお答えします。
 このサポーターの配置は、子どもたちの教育水準を担保するためのものではなく、先ほど申し上げましたように、新入生が学校生活にスムーズになじめるようなことを、なじめることを目的として配置しているものです。
 なお、配置した学校に尋ねたところ、いずれの学校も2学期になって随分落ちついた集団になってきたと報告を受けております。
 以上です。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) PTA総会等々で説明をされていたということでございますが、このアンケートをとっておられた方々というものは地元小学校の保護者の方であります。申しわけない、アンケートではないですね、署名でございます。済いません、訂正します。この署名をとっておられた方々というものは保護者の方々でありました。この保護者の方々が署名をとっておられるについて、知らなかった、大丈夫なんかという不安の声が上がっているというふうにお聞きしています。
 この1,800の署名、これを声が上がっていないと申しましたが、この1,800の署名はその声と捉えることはできないでしょうか。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) ただいまの周知についてのことですが、残念ながら、全ての学校で校長先生がじかに保護者に話したということが、できたことはないです。できていない学校の校長に関しては、しっかり周知するようにということで、担任の先生を通じて、あるいは今学期末に終了するということを文書をもってお知らせするようにということで連絡はさせていただきました。
 ただ、アンケートで出ているということですが、1,800という、済いません、署名で出ているということですが、1,800とは、1,839筆出ていました。私も全部見せてもらいました。本市の人もおられるし、他市の人もおられるし、保護者でない方もおられるし、いろんな方がおられますが、本当に保護者の方がそのことを訴えてこられるという現実は全くありませんでしたので、ただ署名を見てみますと、小1すこやかサポーターの仕事ということで、裏面に上げておられたんですが、これはご存じのように平成13年から小1複数配置というのが始まりました。
 これは当初は、県教委が35人学級以上の学級については県独自で35人学級を編制してもよろしい、もしくは35人学級以上の学級については複数配置をしてもよろしい。だから、教員免許のある方が非常勤講師として採用されたと思います。だから、免許のある方ですので、先生の授業をお助けしたり、あるいは採点したりというのは可能やったんですが、今現在は緊急雇用やいろんな状況を経てきて、一般の方が子どもたちのために学校生活になれるようにしていただくという条件なんですが、実は採点をしているというようなこともあの書面には書いていたので、すぐに校長に連絡をして、本来落ちついていない子どもたちを学校生活になじませるための配置であって、そのことについては担任がするようにという指示をいたしたところでございます。
 以上です。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) 済いません、書面に書かれていた採点というのは少し誤解ではないでしょうか。丸つけと書かれていたと思うんですけれども、丸つけには2つあります。1つは評価のための丸つけ、もう一つはチェックのための丸つけというものが、これあります。評価、採点というものは評価にかかわる丸つけでありまして、すこやかサポーターさんにつきましてはチェックのための丸つけはされていたという事実がありまして、採点のための丸つけ、いわゆる評価につながるものですね、これについては学級担任が責任を持って行っていたというふうにお聞きしております。
 これが、済いません、先ほどの回答の中に教育水準を担保していくためのものではないという回答がありましたが、スムーズに子どもたちが学級、学習の場に定着する、これが目的だというふうに教育長は答弁されていましたが、これは教育水準を担保するためのものではないのでしょうか。
○議長(園田新一 君) 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 先ほども回答しましたように、子どもたちが、就学前の子どもたちが学校生活の1単位時間45分になじむためには、やっぱり無理があると思います。それで、そこになじむための集団の育成という部分で助けるのがサポーターさんのお仕事で、教育水準を高める云々については、やっぱりこれは教師の使命やと私は思っております。
 以上です。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) 教育水準を高めるのは教師の仕事です。しかし、その教育環境を整える、それを私は担保という表現をしておりますが、いかがでしょうか。
○議長(園田新一 君) 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 1年生の担任の先生が授業に集中して、あるいは子どもたちのわからない子どもにしっかり放課後学習等をして学力をつけるのは当然のことやと思いますが、そのためには、やっぱり授業に出られない、あるいは今までは遊びの中から保育していた就学前教育に比べて、1単位時間でというのはなかなか子どもたちも大変な部分があって、なじめないところがあります。
 だから、それについてサポーターさんが支援していただく、そのことによって先生方が授業に集中できるということは一定認識しておりますが、ただ支援されるサポーターさんが教育の水準云々というものには私はかかわっていただいていないというふうに認識しております。
 以上です。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) ありがとうございます。
 直接サポーターさんへの聞き取りをしましたところ、サポーターさんからはこのような声が上がっていました。まず、賃金は非常に低い賃金で働いておられます。お話を伺うところによると、ほかでパートしたほうがお給料的にはすごくいいんですという話をされてました。そこで、それではなぜそれでもそのすこやかサポーターさんをお続けになる、あるいはやる気を持ってされているのですかとお伺いしたら、やはり子どもの成長を間近で見られること、これは教員の皆さんの働く喜びにもなっていると思うんですけれども、またすこやかサポーターさんの働く喜びにもなっていたということです。
 そしてまた、これは私も聞き取りをするまでわからなかったんですけれども、すこやかサポーターさんの実は本来的な役割ではないのかもしれませんけれども、継続する、雇用することによって生まれた隠れた魅力といいますか、評価、役割が発生しているなということにも気づかされました。それは何かというと、すこやかサポーターさんの多くは市民の皆様を雇用されている形であります。また、教員という立場ではないので、地域の住民、市民という形で学校現場に来られています。その中で見えてきた魅力というものは、学校の先生ってこんなに大変だったんだなあ、学校の先生の仕事がどれだけしんどいことかわかったわということを話されていました。
 私も、すこやかサポーターさんをされていた保護者の方を以前職場で受け持ったことがあるんですけれども、非常に学校に対して積極的に、また教員の立場を理解していただいてPTA活動などにも励んでいただきました。こうした開かれた学校づくり、地域に愛される学校づくりという観点からも、すこやかサポーターさんというものは非常に大きな役割を実は果たしていたんだなあということをその場で気づかさせてもらいまして、なお一層その小1すこやかサポーターについて継続してほしいなあというふうに感じた次第であります。
 そこで、この保護者の間、一部かもしれませんが、保護者の間に広がっている動揺、私は実はこれはすごく心配しています。なぜかというと、この動揺が不安につながる。この不安がもし的中してしまえば、これは教育不信を招きかねない、教育不信を招くと学校不信に陥ってしまう。保護者が学校不信に陥るということは、学校にとって、あるいはそれは教育を受ける子どもたちにとって非常にマイナスなことであります。
 この学校不信、教育不信を招かないために、教育委員会のほうで10月以降、子どもたちの見取りについての計画はあるのかどうか、お聞かせください。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇 君) 6月議会にお答えしたと思うんですが、個々の課題については、確かに子どもたちの中にはいろんな課題を持った子どもたちがいますので、特別支援教育支援員につなぐように、もしくは学校全体で組織的に取り組むようにという形を10月以降から準備をしておきなさいというようなことは校長を通じてお知らせしてます。
 なお、学級の集団として落ちつかない学級もあると思います、中には。そこで、本市は16校の小・中学校がありますが、15校が学校支援本部事業というものに取り組んでいます。これは、中であるコーディネーターさんが、これは地域の方なんですけども、例えば授業でお助けできるようなことやったらということで、実は私昨年まで八幡中学校におりまして、授業にも無料でボランティアで来ていただきました。そういう形で小学校でつなぐように、小学校の校長先生が早くから準備をしておくようにお願いしたいという旨はお伝えしておりましたし、学校の1年の担任の先生だけじゃなくて、1年生というのは先ほど言いましたように就学前から義務教育に入る大変大切な時期でもあるし、そこは全教職員がほんまに一丸とならなあかんのやと、具体的にはどういうことをするかということを1学期にしっかり話しておいてくださいと。小学校はどちらかといえば担任王国で、担任の思いがそのまま学校の組織として動きにくいところもありますが、校長先生みずから教室をのぞいていただいて、1年生の子どもの状況、2学期からどういうふうに持っていかんならんか、10月以降はどういうふうにしていこうかということをしっかりと9月の職員会議で先生方に説明してほしいという旨はお伝えしておりました。
 以上です。
○議長(園田新一 君) 竹尾耕児君。
◆1番(竹尾耕児 君) 10月以降、子どもたちがしっかりと落ちついた教育環境で学習できるように、またその補完をしていくためにも強くお願いいたします。
 また、近江八幡市は、他の市町と比較してもハード面の教育環境は非常に充実しています。私も現場に立たせてもらう中で、ことしは電子黒板が導入された、次の年はグラウンドが芝生化になった、エアコンが入ったというふうに、ハード面が非常に充実してきています。これはやはり市当局の努力のたまものであると思いますし、圧迫した財政状況の中で、それでもなお教育にはお金をかける価値、値打ちがあるという判断のもとでハードが充実してきたのと思います。
 同時に、ソフトの面、人的な配置、サポート、子どもたち、また保護者の方の思いというものも多様化してきています。この多様化してくる社会に対して、学級担任一人で臨むということは現場レベルではなかなか厳しかったり、また学校の努力だけではなかなか足りない部分もあると思います。
 また、今学校現場に必要なものは、そうした多様な視点を、複数の視点を持つこと、それが教育現場で語られることも必要であると思います。
 そこで、これは私からの提案でありますが、10月以降の子どもたちの様子について、まず当該児童の実態、そして保護者の方の思い、また現場教員の声、それともう一つつけ加えていただきたいのは、5歳児の保護者の方の思い、また5歳児の保護者、来年1年生を迎える子どもたちの実態等々を10月以降しっかりと見ていただきながら、これはケースによっては4月から小1すこやかサポーターを復活させようじゃないか、あるいはこの予算をもっともっと発展的な使い方をしようじゃないかというような、十分な議論を尽くしていただき、次年度予算編成に向けて善処ある再検討をお願いしたいと思います。
 済いません、私の質問は以上で終わります。
○議長(園田新一 君) 以上で竹尾耕児君の個人質問を終わります。
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