録画中継

令和元年第1回(6月)近江八幡市議会定例会
6月26日(水) 個人質問
檜山 秋彦 議員
(1)庁舎建設問題について
   ①現庁舎の耐震対策について
   ②新庁舎はどのようなものになるのか、前市長提案との相違点について
   ③新庁舎はいつごろ建つのか
   ④新庁舎建設費用は概算いくらになるか
   ⑤市民への広報について
(2)沖島町の離島振興について
   ①滋賀県の沖島の離島振興計画の進捗状況をどう見るのか
   ②沖島町住民の暮らしの安全・安心対策について
(3)「重要文化的景観」の活用について
   ①西の湖・北之庄沢の修景保全について
   ②八幡堀の保存修景対策について
(4)高齢者市民などの交通移動手段の確保について
   ①受診と買い物のための交通手段について
(5)住倉安土元気園について
   ①業者指定の経過について
   ②市内グループホーム、作業所の利用状況と元気園の一体的利用者数について
◆23番(檜山秋彦君) 20年ぶりに市議会に戻ってまいりました日本共産党の檜山秋彦です。よろしくお願いします。
 思い返せば、2014年の市長選挙で日本共産党元市会議員の私自身が立候補したとき、元自民党国会議員でありながら、小泉内閣の郵政民営化政策に反対して離党し、浪人の身であった小西理氏が蒲生中学校時代の生徒と教師というよしみに感じて、全選挙運動期間中、私の選挙カーに付き添い、応援の弁を語っていただいたことが市政における小西氏と私の関係の始まりとなりました。2017年11月17日、本庁舎記者室で小西理氏の市長選挙出馬記者会見に臨む場に寄り添って立ち会ったのは、住みよい近江八幡市をつくる会代表の私檜山秋彦一人でありました。このとき、記者の皆さんから、政党としては共産党だけですかと何度も聞かれました。届け出政治団体としては、福本幸夫氏のあたりまえの会がありましたが、中央政界に議席を持つ政党としては日本共産党1党のみでありました。
 マスコミの予想は当初、現職市長の圧勝でした。それを覆して小西氏がダブルスコアに近い圧勝を果たしたのが昨年の4月でした。1年後の今回の市議選挙で、思いもかけず私自身に出馬の要請が各方面から寄せられ、76歳という年齢に戸惑いを感じながらも、やらざるを得ないと決意をいたしましたのは、ひとえに生まれ育った近江八幡、子育てから社会人生活、高齢者と言われる年齢に達するまで全ての人生をこの町で過ごした私自身として、命ある限り恩返しをしたいという一念であります。幸い、父母から与えられた体は頑健で、夏は登山、冬はスキーで日本アルプスを楽しむことであります。4年間、楽しく真剣におつき合いをさせていただきたい、こう思っております。
 さて、議政壇上に戻ってきて、昨日1日のやりとり、また午前中からの議員と当局のやりとりを見聞きしておりまして感じたことは、補助員の幹部の皆さんが積極的に手を挙げて発言を求め、生き生きと自分の言葉で語っておられる。市長が皆さんに全幅の信頼を置いておられる。大変好ましく感じております。
 もとより、我が日本共産党市会議員団は、小西市政を守り発展させ、市民の負託に応える執行機関として3年後の審判に耐える市政の実行に側面から責任を負うものであります。ですからこそ、補助役の各部責任者には厳しくつらい質問や要求もさせていただくことがあろうかと思います。ご承知おきください。
 一方、20年を経て、今さらながら市政を取り巻く状況の悪さに驚いております。市政に直結する三日月滋賀県政は、1期目の誠実なリベラル市政から、2期目選挙の票欲しさに国政与党にすり寄る中で、かつて不必要と断じていた大戸川ダム建設に踏み切るなど、琵琶湖と周辺地域の自然保護、環境保護よりも、中央ゼネコン奉仕の開発優先型に変貌しつつあるように見えます。
 国政は国政で、安倍政権は国民生活を無視した軍事予算優先、厚顔無恥も極に達したアメリカ・トランプ隷従、国際社会の中で平和国家として生きることを宣言した憲法を踏みにじる。海外で戦争をする国への転換。さらに、内政においては、地方自治体の財政基盤の確立には一かけらの顧慮もなく、それを根幹から揺るがす消費税増税10%を決めています。
 こうした外海の荒波の中で小西船長の八幡丸の前途は予断を許しません。乗組員の私たちにも市民の期待と注目が注がれています。そのことを強く意識しつつ、以下具体的な項目に入ります。全質問を一括してお尋ねします。
 まず、庁舎建設問題についてでありますが、現庁舎の地震対策、耐震対策については、直前の3月議会で市長が、まず早急に崩壊しないというレベルまでとりあえず持っていきたいと述べておられるが、その方策をお聞かせください。
 市長は昨年の選挙で、コンパクトで簡素な庁舎を市民病院跡地にと訴えて当選され、前市長のもとで着工されつつあった建設を白紙撤回されましたが、その庁舎案のどこが問題で、それをどう克服しようとされているのか、小西案新庁舎の構想を述べてください。
 新庁舎について、3月9日に朝日新聞に掲載されたインタビュー記事があります。その中で、建設のスケジュール、私も書かれているので聞こうと思ったんですが、さきの質問者で十分な答えがなされておりますので、スケジュールを省いて、このときの朝日新聞のインタビューで、新たに市民の意見も聞いて決めると答えておられます。その具体的な手法は何か、お聞かせください。
 新庁舎の建設費用は概算幾らぐらいになるか、見通しをお聞かせください。
 現時点でも市民の中に、新庁舎がどうなるのかよくわからない、情報が足りないという声があります。前市長のもとでは、市庁舎整備通信というA4見開き4ページのチラシが発行されていました。このような広報手段を考える必要はないのか、お聞きするものであります。
 次に、沖島の離島振興についてであります。
 滋賀県は、沖島が平成25年国による離島振興対策実施地域の指定を受けたのを機会に、向こう10年間の離島振興計画を立ち上げて今日に至っています。既に計画の半分の年月が過ぎた時点で、この計画の進捗状況をお聞かせください。
 市としては、県の進行状況についてどういう認識を持っておられるのか、お聞かせください。
 また、市独自の振興計画は必要がないのか、お聞きします。
 沖島は、狭隘な平地にひしめき合って住居が並び、暮らしの安全・安心に幾つもの課題があります。1つは、漁業会館の西隣に市の設置した個人漁師のための漁具庫がありますが、耐用年数が過ぎており、かつその建材にアスベストが使用されております。劣化の中で飛散する可能性が指摘されています。住民の生活地域の拡大を図り、有効活用するためにも、この漁具庫の廃棄と別の収納対策が必要と思われますが、いかがお考えでしょうか。
 第2に、島民の医療受診対策であります。
 高齢化が進行する中で、現在の診療体制では住民のニーズに応え切れていないのは当局もご承知のことであろうと思います。また、特に歯科診療は実施されておりませんが、当局のご所見をお伺いしたい。
 次に、重要文化的景観の活用であります。
 市長は折に触れて観光の振興を口にしておられますが、本市の最も誇るべき観光資源と言うべき重要文化的景観をどのように啓発していくか、その方策をお聞かせください。
 具体的には、第1に西の湖、北之庄沢の修景保全と、第2に八幡堀の修景保全についてであります。当局のお考えをお聞きします。
 次に、高齢者市民などの交通移動手段の確保の問題であります。あかこんバスの運行ルートや土日運行について、自治会や市民の中に声があります。これを受けとめて施策に生かすには一定の手続が必要と思われますが、当局の現状認識と課題をお聞かせください。
 また、長浜市や米原市など県下の幾つかの市町でも、やり方はいろいろですが、乗り合いタクシーが実施されています。本市でも実施することはできないのか、当局のお考えをお尋ねします。
 最後に、住倉安土元気園についてお尋ねします。
 昨年12月議会での当時の井上佐由利議員と当局のやりとりがありますが、改めて業者募集から指定までの経過をお聞かせください。
 また、ことしの4月1日からの市内グループホーム、生活介護、就労継続支援B型事業、それぞれ定員に対しての利用状況をお聞かせください。
 また、そのうち住倉安土元気園のグループホームと生活介護、作業所B型を一体的に利用している人数をお聞かせください。
 以上、私の初問とします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 檜山議員お尋ねのまず庁舎建設問題についてのご質問にお答えを申し上げます。
 まず、現庁舎の耐震対策についてでございますが、昨年度に市庁舎耐震調査を実施し、平成18年実施の診断結果の経年変化を踏まえた現時点での耐震性能の確認を行うとともに、耐震化工事を行う場合の工法及び概算工事費を算出いたしました。調査結果につきましては、経年等による大幅な劣化は認められないとされましたが、大規模な地震等に耐える建物でないことに変わりはないのが実情でございます。
 また、概算工事費につきましては、執務を行いながら外部の補強工事を行い、震度6強から7の地震でも倒壊を免れるとされるIs値0.6に上げた場合の工事費を約3億5,000万円とし、新庁舎が整備された後にIs値を0.9に上げて、大規模地震でも大きな被害を受けないようにすることとあわせ、電気や空調などの設備更新を大幅に行い、30年間は使用できる庁舎に改修するためには、さらに14億5,000万円が必要と試算されております。
 現庁舎を長期活用する場合の判断につきましては、今年度策定予定の基本計画の中で検討を行うこととなりますが、来庁者の安全確保や行政機能の停止を回避するための耐震化工事は速やかに行いたいと考えているところでございます。
 こうしたことから、現在、昨年度の調査結果を含め、安全を確保した上で、より安価な工法について比較検討を進めており、その結果を待って改めて市議会にお示しをしたいと考えております。
 次に、新庁舎はどのようなものになるのか、前提案との相違点についてのご質問にお答えを申し上げます。
 平成28年2月に策定されました市庁舎整備等基本計画では、庁舎施設の規模を算出する条件として、現状の職員数や執務スペースを踏まえ、総務省の起債許可標準面積や国土交通省の官公庁庁舎の面積基準等を参考に、約1万6,000平米が必要とし、これににぎわい交流スペース約4,000平米を加えた延べ床面積を約2万1,000平米とする計画となっておりました。
 しかしながら、官庁街の活性化を含め、全ての機能を新庁舎内に納めるということが、過去の検討において明らかになった市民の普遍的なニーズではないと考えております。また、公共施設等総合管理計画において、例えばひまわり館や南別館等の施設は存続の方向であったものの、具体的な利用方法については定まっておりませんでした。
 こうしたことを踏まえ、延べ床面積2万1,000平米の前計画に対し、30年度に実施した市庁舎整備基本計画基礎調査においては、新庁舎において優先度が低いにぎわいスペースの抑制、南別館やひまわり館の活用、議場や災害対策本部等の柔軟な共有利用等によって、延べ床面積を9,000平米程度と仮定したものでございます。
 新庁舎建設に係る概算事業費につきましては、基本計画の策定作業の中でさまざまな条件整理を行いながら明らかにしてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
 最後に、市民への広報につきましては、今年度の市庁舎整備基本計画策定作業において市民公募委員も含めた策定委員会を設置するほか、広報紙の紙面やホームページにより基本計画策定に係る検討内容を積極的に情報提供することで、多くの市民が意見を寄せられる機会を設けたいと考えております。
 また、市庁舎整備通信などの発行につきましても、基本計画で検討される新庁舎の位置、機能、規模など、特定できたものから順次市民の皆様にお知らせできるように検討してまいりたいと考えております。
 次に、議員お尋ねの住倉安土元気園についてのご質問にお答えを申し上げます。
 初めに、業者募集から指定までの経過についてでございますけれども、安土健康づくりセンター元気園の土地と建物を利活用し、障害者の重度化、高齢化や親亡き後を見据えた居住支援と相談支援、体験の機会や場、緊急時の受け入れ対応、地域の体制づくり等の機能を備えた地域生活支援拠点として施設の整備及び運営を行う法人について、平成29年7月21日より公募を開始し、同8月10日に申請書の提出を締め切り、1法人から応募があったところでございます。
 このため、同8月24日に選定委員会を開催し、法人からの概要説明や質疑応答の後、公募要項に定めた選定基準に基づき審査、選定をいただき、社会福祉法人三穂の園を事業者として決定したものでございます。
 その後、平成30年度において、国、県、市の補助を受けて施設の整備に当たり、平成31年4月の運営開始に至っております。
 次に、開所した施設の定員と利用状況についてでございますけれども、グループホームは1ユニット10人のホームが3棟あり、定員計30人のところ、16人が入居されております。就労継続支援B型並びに生活介護については、それぞれ定員20人、合わせて40人のところ、就労継続支援B型が4人、生活介護が12人利用されておられます。このうち、住倉安土元気園のグループホームに入居し、住倉安土元気園の就労継続支援B型並びに生活介護を利用されておられる方は15人となっております。
 残余の質問については、関係各部より回答させていただきます。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 江南副市長。
             〔副市長 江南仁一郎君 登壇〕
◎副市長(江南仁一郎君) 議員お尋ねの沖島町の漁具倉庫についてのご質問にお答えをいたします。
 沖島町の漁具倉庫につきましては、昭和57年に漁村緊急整備事業などにより整備をされたものでございます。また、所有者は沖島漁業協同組合となっておりまして、漁業者個人が漁協から借用されている状況でございます。
 議員ご指摘のように、地元でも漁具倉庫へのアスベスト使用は確認をしておられまして、撤去などを含めた将来的な対策について苦慮をされております。国土交通省によるアスベスト対策では、建築物にアスベスト材が使用されている場合には、その状態がしっかりとしていて飛散するおそれがない場合であっても、老朽化による飛散を防止するため、早目の除去、または囲い込み、封じ込めを行うことが望ましいとされております。
 沖島町の漁具倉庫は、漁業を行うために必要な施設でありますので、早急に倉庫を廃棄もしくは撤去はできないと考えますが、所有者である沖島漁業協同組合とも今後の対策と活用につきましては十分協議をしてまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 原田総合政策部長。
             〔総合政策部長 原田智弘君 登壇〕
◎総合政策部長(原田智弘君) よろしくお願いいたします。
 議員ご質問の沖島町の離島振興のうち、滋賀県離島振興計画の進捗状況についてお答えいたします。
 この滋賀県離島振興計画は、平成25年4月の離島振興法の改正により、同年7月に沖島が離島振興対策実施地域の指定を受けたことに伴い、中・長期的な視点に立った沖島の振興を図るため、離島振興法に基づき滋賀県において策定された計画であります。
 また、市独自の計画の必要性とも関連しますが、この滋賀県離島振興計画に示す施策の基本的方針や、その方向性については、本市が地元沖島町と協議し、取りまとめた計画案を基礎として県において策定されたもので、地元の実情と期待が反映されたものとなっております。また、島民が一丸となって島の振興に取り組むため、自治会や漁業協同組合を初め島内各種団体が集まり、沖島町離島振興推進協議会を設立し、持続可能な島づくりに取り組んでいただいており、市、県も島における活動に対して補助を行っているところです。そうしたことから、計画の作成主体は滋賀県ではありますが、計画の推進につきましては、市と県、そして地元の諸団体で緊密な連携を図りながら、それぞれの立場で取り組みを進めているところでございます。
 ご質問の計画の進捗につきましては、当計画では5つの振興の基本的な方針を示しており、それぞれの方針の主な進捗状況についてご説明させていただきます。
 1つ目の自然的特性を生かした生活ができる沖島(都市基盤、交通)については、現在沖島町自治会により堀切新港と沖之島漁港の間を平日12便、休日10便の通船が定期運航されており、地元の力で航路を維持していただいております。しかし、島内住民の高齢化に伴い、自治会では船を操縦する船員の確保に苦慮されており、持続可能な体制づくりについては課題があると認識しているところです。
 また、島内の移動環境については、平成28年度に国の離島活性化交付金を活用して、市が島の西岸の歩道に防護柵及び照明設備等の歩きやすい歩行環境の整備を行ったほか、地元においても堀切新港の来島者用駐車場や案内看板の整備を行い、沖島へのアクセス強化に取り組んでいるところです。
 2つ目の琵琶湖の環境を生かして人々が生き生きと暮らす沖島(生活環境・産業)については、最も重要な課題が漁業の振興となっております。そのため、水産業を核とした漁村の活性化を図るため、漁業協同組合、自治会、沖島町離島振興推進協議会と市産業経済部及び県が浜の活力再生プランを策定し、平成30年度10月付で水産庁の承認を得たところです。現在、プランの実現に向けてそれぞれの立場で漁獲量の確保、6次産業化の推進、認知度の向上と販路の拡大等の取り組みを進めつつある状況であり、漁業会館の全面改修に伴う漁業・観光振興の拠点づくりについても現在検討を行っております。
 また、平成30年3月から市において地域おこし協力隊を配置し、島の特性を生かした新たななりわいづくりに取り組んでいるところです。
 3つ目の心を癒やす琵琶湖の豊かな自然や文化を守り伝える沖島(自然環境・文化)について、沖島小学校において通学区域の弾力化や児童の受け入れを進め、交流の活性化を図っているほか、沖島ならではの特性や文化、歴史などを伝える活動として、沖島町離島振興推進協議会が「聞き語り 沖島の暮らし伝え人」を刊行するなどの取り組みを初め、沖島のPR活動、特産品の開発、沖島遊覧船の運航、沖島ファンクラブの創設など、島の内外に沖島の魅力を発信していただいているところです。
 4つ目の健康で安全な沖島については、週1回の医師派遣による沖島診療所の開設に加え、平成28年度から滋賀県の費用負担により、沖島健康支援事業として島民の健康相談等のための看護師1名を配置しております。この事業により、地元からは相談体制が整備され、主治医との連携、緊急時の対応が可能となったことで緊急搬送の判断や予測が可能となり、島民の不安が軽減されたと大変喜ばれております。
 しかし、医師の診療回数の増加・常駐化や緊急搬送の体制強化については、地元から引き続き要望があり、この点は課題として認識しております。
 5つ目の災害等に備えた安全な沖島については、沖島の西南部には人家が密集しており、間近に琵琶湖と傾斜の強い山肌が迫っていることから、治山・治水事業の実施や災害に備えた防災・減災対策を行うこととしております。治山、治水については、国土保全の観点から、市としては国や県に対して適切な対策を求めているところでございます。防災・減災の取り組みについては、昨年9月の台風21号の暴風の影響で島内が停電したことを踏まえ、今年度沖島コミュニティセンターに非常用電源施設を設置するなど、避難所の受け入れ環境の整備を行うほか、日ごろの防災意識向上の取り組みを図ってまいりたいと考えております。
 このように滋賀県離島振興計画に基づき、地元、市、県がさまざまな取り組みを行ってまいりましたが、中間年の総括としては、計画策定時の平成25年4月に325人であった沖島町の人口は平成31年4月には272人となり、人口減少が続いている状態となっています。
 一方で、島を訪れる観光客数は、平成25年に約1万3,000人でありましたが、平成30年には2万2,000人となっており、交流人口は増加傾向にあります。滋賀県離島振興計画の目指すところは持続可能な島づくりであり、その意味で既に計画期間の半分を過ぎて種々の取り組みが定住人口の増加という結果にあらわれていないことを真摯に受けとめる必要があろうかと存じます。同時に、この間の取り組みの一つの成果として、交流人口が拡大していることから、交流から定住につなげていく取り組みを残りの計画期間でしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、市独自の計画の必要性につきましては、先ほども滋賀県離島振興計画の策定での成り立ちについてご説明いたしましたとおり、計画の策定に当たっては、地元の実情と期待をもとに形づくられたものですので、同様の計画について市独自で改めて策定することは考えておりません。
 なお、漁業及びその関連産業の振興に焦点を当てた計画については、平成30年度に浜の活力再生プランとして策定済みであり、また漁業にかかわらず製造業や旅館業等の設備投資を誘導するための計画として、離島の振興を促進するための近江八幡市における産業の振興に関する計画を平成31年度に策定するなど、滋賀県離島振興計画の着実な推進を下支えする諸計画については、適宜庁内担当課において策定しているところです。
 続きまして、重要文化的景観の活用のご質問にお答えいたします。
 西の湖と北之庄沢は重要文化的景観区域にありますが、旧安土町の西の湖区域は現在未指定となっており、昨年度より西の湖全域への区域拡大に取り組んでいます。重要文化的景観区域の拡大については、現状の貴重な自然環境や景観の保全方針を強化するのみならず、そのすぐれた特性を本市の魅力として発信し、観光を初めとした地域振興のための活用方法を検討することが義務づけられますので、識者や市民の皆様のご意見もいただきながら取り組んでまいりたいと考えています。
 次に、八幡堀の保存修景対策についてお答えします。
 八幡堀は、一級河川八幡川であり、修景を含む整備やしゅんせつは河川管理者によるところになります。しかしながら、本市の伝統的建造物群保存地区、そして重要文化的景観区域の一部であり、本市のまちづくりにおける象徴、そして誇りでもありますことから、市民のご意見を賜りながら、本市のまちづくりの核の一つとして整備手法や保存活用方針を確立したいと考えているところです。
 平成31年4月施行の改正文化財保護法では、文化財保存活用地域計画を策定することにより、地域の指定文化財とあわせて、歴史、文化、自然資産の保存と活用方針を明確にすることで、整備手法や保存活用の方針の確立が可能となりました。
 本年度、本市においても文化財保存活用地域計画の策定に着手しており、今後八幡堀の修景への適用についても、この策定作業において財源を含め可能性を検証し、修景整備等を本市主導によるまちづくりとして総合的に勘案した上で、方針を確立してまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 田村市民部長。
             〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一君) 檜山議員の高齢者市民などの交通移動手段の確保についてのご質問にお答えいたします。
 まず1点目のあかこんバスの運行ルート、バス停の位置やコースの設定、変更、時刻の改正についての手順でございますが、まず各学区自治連合会の取りまとめによるご要望をもとに、ハンドル時間、運転手の1日当たりの運転時間でございますが、こういったものや距離数などを検証し、市において改正案を作成いたします。この案を運輸局、民間運行事業者、自治会代表者などで構成されます近江八幡市地域公共交通会議でご協議をいただき、承認後に運輸局に申請をし、許可を得て改正を行っているところでございます。
 なお、コースの変更や時刻の改正は隔年で行っており、去る6月1日に改正を行ったところでございます。
 次に、土日の運行につきましては、さきの議員にもお答えいたしましたとおり、以前に実験運行をした結果、総合医療センター、市役所など、ふだん利用者が多いところが休みということもあり、通常の利用者数の半分程度という結果でございました。さらに、全国的にバス業界を取り巻く環境は非常に厳しく、運転手の人材不足が問題となっております。現在、市民バスの運行管理をお願いしています近江鉄道株式会社においても同じ状況で、平日の運行を行うための運転手の確保にも苦慮されている状況であり、仮に土日運行をすることになりますと、運転手の確保ができず、安定した運行が難しいとお聞きをしております。
 こうしたことから、土日運行につきましては現状では難しいと考えておりますが、今後の市民ニーズや社会情勢、技術の進展などに注視してまいります。
 次に、乗り合いタクシーにつきましては、採用されています多くの自治体は、民間路線バスなどが廃線になった地域を補うことを目的として、乗降場所を指定した区域を運行されています。
 しかし、本市の場合、既に市域に路線を網羅する市民バス運行事業を実施している中で、乗り合いタクシーを導入しますと、この運行事業と重複ともなり、また制度の仕組みにもよりますが、財政負担が増加するおそれもございます。また、既存のタクシー事業者との競合調整も必要となり、現時点では導入は難しいものと考えております。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 青木子ども健康部長。
             〔子ども健康部長 青木勝治君 登壇〕
◎子ども健康部長(青木勝治君) 皆さんこんにちは。
 檜山議員の質問にお答えいたします。
 沖島離島振興のご質問のうち、医療受診対策についてお答えいたします。
 沖島の医療受診体制につきましては、現在近江八幡市蒲生郡医師会ご協力によります医師の派遣、近江八幡市総合医療センターによる看護師、検査技師、薬剤師、事務職員の出役によりまして、市立沖島診療所において毎週1回診療が行われております。
 次に、歯科診療の実施についてですが、現在診療所としては開所しておりませんが、滋賀県が策定された滋賀県離島振興計画に基づき、平成28年度より県補助金を活用した市事業として沖島健康支援事業を実施しております。その中で、歯科衛生士による健康相談事業を実施しております。平成30年度の実績といたしましては、年7回実施し、希望者延べ42人の利用がございました。
 また、平成30年度から新たに訪問歯科診療を開始いたしました。これは歯科衛生士の口腔点検の結果、歯科医師の相談が必要と判断した方のうち、島外の歯科医院への受診につながりにくい方を対象に、湖東歯科医師会のご協力のもと、訪問歯科診療を実施いたしました。平成30年度の実績といたしましては、年間12回、延べ71人の利用がございました。
 なお、島外の歯科医院の受診につながりにくい方の中には、交通手段があれば通院診療が可能な方もおられました。
 また、口腔内の状態に関して、地域特性としての沖島特有の傾向はなく、診療内容は義歯の不適合が多い状況でございました。
 本市といたしましては、引き続き県に対して補助事業の継続を要望しつつ、現状の湖東歯科医師会のご協力による訪問歯科診療の体制整備と歯科衛生士による健康相談事業を充実させていきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答漏れはありませんか。
 質問はありませんか。
 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) まず、庁舎建設問題ですけれども、新しく建てようとする面積は、現庁舎を30年対応で直した場合では半分の庁舎面積になるのですか。ちょっと確認であります。
 それから、現庁舎のトイレですね、使用に耐えるものに洋式化すべきではないでしょうか。特に1階部分には障害者に対する対応も必要であろうと、あるいはまた乳児をお連れの市民に対する対応も必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 新庁舎の構想についてでありますけども、いいですか。
○議長(北川誠次君) 質問は一問一答でお願いいたします。
◆23番(檜山秋彦君) よろしいですか。構いませんね。
○議長(北川誠次君) 一問一答でお願いします。
◆23番(檜山秋彦君) わかりました。じゃあ、そうします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) ただいまの檜山議員の再問のうち、特に現庁舎を30年間使用できるよう耐震改修をした場合、新庁舎は半分の4,500でいいのかというご質問と理解しておりますが、9,000平米の新庁舎を仮定しているというのは、当然この庁舎機能を全て移した場合の規模でございますので、この庁舎を仮に使用するとなりましたら、相応の面積しか不要になる。それが単純に9,000引く現庁舎面積となるかどうかは今後の検討内容にはなりますが、それから初問回答でもありましたとおり、この庁舎を30年間使用するかどうかにつきましては、今後慎重に判断していくことになることをご理解いただきたいと思います。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 現庁舎のトイレ、これは洋式化すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 また、障害者あるいは乳児をお連れの市民に対する対応、こういうトイレに対する要望がありますが、いかがでしょうか。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥君) 再問にお答えをいたします。
 現在、計画されている新庁舎の整備スケジュールから判断いたしますと、まだ数年かかります。それと、庁舎を利用される市民の皆様、当然ながら市議会議員の皆様、また現庁舎で働いております職員を含めて申し上げますと、現在の日常の生活様式を鑑み、一定の修繕対応が必要と認識しておるところでございます。一定の修繕対応につきましては、予算措置を含めまして検討をさせていただきたいと思っております。
 なお、現庁舎につきましては、昭和48年の建設の建物でございます。現在でいいますと、トイレのスペース、それから排水、下水配管の位置含めまして非常に狭いという部分もございます。洋式化ということになりますので、便座の向きとか、それから基数の問題等々、技術的な問題もございますので、そのことを含めて検討をしてまいりたいと思いますので、ご理解をよろしくお願いを申し上げます。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 新庁舎の構想についてでありますけども、コンパクトで簡素だけでは市民の共感を得られないと思います。庁舎といえば、やはり市を象徴する顔という役目もあります。市民が誇りに思えるような要素も必要でしょう。用事がなくても見に行きたくなるような顔であってほしい。中に入れば居心地のよさがわかる建物であってほしい。市民としてはこんな思いもあるでしょう。
 本市の名誉市民第1号、一柳米来留氏は、本市に拠点を置いて建築会社を興し、本市ばかりでなく日本各地、さらに朝鮮半島などアジアにも建物を残しました。その多くが今日まで愛され、残され、使われています。そういう後世に残るべき庁舎を建ててほしいという願いがありますが、市長のご所見を伺いたい。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 当然、市庁舎というものに関しては、デザイン的な要素、市民が誇りに持てるという要素も当然考えなければならない要素だというふうに考えております。そういう中で、費用対効果、また今言ったようなウイリアム・メレル・ヴォーリズの建築というのは、シンプルで簡素の中にその様式美というのを認められるというようなものもございますので、そこらは市民の意見を踏まえながら慎重に検討の中に盛り込んでまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 次の質問に移ります。
 沖島の離島振興についての医療の問題についてですけれども、整形外科に対する要望も非常に強い。これは今どうなっていますか。
 それから、看護師が週4日行かれていると。医師が行かれるときには、医師が看護師を連れていかれるので、常駐看護師はその日はおられない。先ほどのご答弁の中に、常駐看護師が島民の皆さんの健康状態をつかまえて、そして島民に非常に喜ばれているというご答弁がありましたけれども、医師がせっかく行っているときに、その島民の体の状況を一番よく知っている看護師がいないと。これでうまいこといってんのかいなと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えいたします。
 診療科につきましては、基本的に内科という部分になります。
 あと、看護師さんの部分でございますけども、今議員ご指摘いただきましたとおり、医療センターから行っていただくのは看護師ということで、あと医師会から医師の派遣ということでございます。それは先ほども申しましたように、そちらの診療所においての業務をしてもらうために行っていただくという部分でございますので、そういう形の対応。ほんで、先ほど申し上げました離島振興計画に基づく県補助金をいただいた沖島健康支援事業につきましては、常駐している看護師が島民の健康相談等に当たっているということでございますので、当然、一定その分についての共通する部分については健康推進課が事務局になっておりますんで、一定情報共有等をしているということでご理解をいただきたいと思います。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) つまり金の出るところが違うということですね。制度が違うということでしょう。ただ、そうは思いますけれども、現実には、医師が行っているときに、沖島の島民の皆さんが医者にちゃんと自分の体調、そういうものをもちろん言っておられるんですけれども、それがうまく通じないんですよ。だから、看護師さんが、この人の家にはこんなことがあってあんなことがあってとよく知っておられる常駐看護師が横におられたらいいのになという要望は確かにあるんです。これ何とかならないものかということを思いますが、いかがですかということと、それから……。
○議長(北川誠次君) 1問ずつお願いします。
 回答を求めます。
 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えいたします。
 沖島の健康支援事業としましては、先ほどの歯科衛生士とか、それから歯科医師の診療であったりとかという部分もございますけども、それ以外に栄養士であったりとか、服薬に関する部分ということで、看護師をつけていただいている中において実施しているということと、それからあと、診療所としての診察として、先ほど申しましたように、週1回、年間50日、一応延べ数でいうと587名の方が診察を受けていただいているという形なんで、その診察については当然診察行為の中において適切な治療行為が行われているというふうに思っていますし、その2つの事業についての情報の共通性については、どちらも健康推進課が絡んでおりますので、そちらについては一定情報共有しているというふうに聞いておりますけれども、もし万が一不十分な部分がございましたら、またそれについても連携調査ですね、強化をしていきたいというふうに思っております。
○議長(北川誠次君) 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) それから、歯科の治療ですけど、診療所は手狭で歯科治療のベッドのような椅子のようなものは入れられない。診療所自体が狭いんですよ。これやっぱり広げてやらないと、訪問診療だけではまともな歯科の器械で削ったり治療したりということは不十分になります。この辺の対応を望んでおられるんですけれども、いかがですか。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えいたします。
 訪問していただく中においての治療ですけれども、基本的に本格的な設備が島外の歯科医院のような常設の診療所の状況とは違います。しかし、そこにドクターが行っていただく中において、移動式の治療器具を持ち込んでいただいていますので、一定そこについては、削ったり埋めたりとかというような治療行為についてはできているように聞いておりますので、もしそれで本当に不可な部分でありましたら、一定移動手段も確保しながら、島外での本格的な治療ということにもつながっていく部分だというふうに思っておりますので、そういう形で今現在は対応しておりますので、ご理解をお願いします。
○議長(北川誠次君) 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 整形についてはいかがですか。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えします。
 基本的に、今整形外科について手持ちのデータを持ち合わせておりませんので、ちょっと今すぐにはお答えできないんですけども、基本的に内科と、それから歯科診療について主に対応しているということでございますけども、一定高齢化率のこともございますので、それについては、ちょっと整形については後ほど確認させてもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(北川誠次君) 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 外部の医者にかかる場合に堀切港まで島民が行くわけですね。その場合に、タクシーを呼んで診療所まで行く。ついでに買い物したいと、こういう要求が非常に強いんですね。この場合に、先ほど高齢者の移動手段で聞きましたけども、ここはぜひ島民の皆さんの便宜を図って、タクシー補助金制度のようなものは対応できないかと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一君) 檜山議員の再問にお答えいたします。
 高齢者の移動の最終的な手段ということになろうかなというふうにも思いますが、今福祉施策の中でそういうところの必要性も議論いただいているということもございますので、これは交通政策の担当も一応入らせていただいていますが、その中で議論を始めておりますので、そういった形でご了承いただきたいな、ご理解いただきたいなというふうに思っております。
○議長(北川誠次君) 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) よろしく検討をお願いしたい。
 次に、大項目の重要文化的景観に移りますが、6月11日付の朝日新聞は「西の湖ヨシ原景観ピンチ」という表題で出しておりまして、西の湖のヨシ地の4分の1が景観の保全に必要な手入れが行われていないと報じています。市はこれに対してどういう対策をおとりになりますか、お聞きします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 江南副市長。
◎副市長(江南仁一郎君) お答え申し上げたいと思います。
 特に重要なヨシ地の保全でございますけれども、十分な手入れがなされていないということは新聞報道等でもございますし、現実そのようになっているところもございます。直ちに私どもがどのような対応ができるかというところは非常に難しいところではございますけれども、これは貴重な景観の保全という観点からも、市が重点的に進めていかなければならないところだろうと思いますので、関係者の皆さんとご相談をさせていただきながら、またその対策につきましては検討を前向きに進めてまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 西の湖に付随する園地が焼田と呼ばれるところにありまして、この園地の中で北之庄の老人会が保全をしながらグラウンドゴルフを楽しんでいるんですけども、ここに便所があります。この便所に対する対応をお聞きします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) お答えをさせていただきます。
 西の湖園地のトイレにつきましては、撤去をするという予定になってございます。
○議長(北川誠次君) 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 現実に使用にたえないほどの状況になっていることは認めますが、撤去をするとなれば、あそこは自転車道もあります。遊歩道を歩く人も多いです。何らかのトイレの対応は必要ではないでしょうかね。国定公園です。国定公園に付随して自転車道があるわけですから、余地を見つけて何らかの対応は必要であろう。撤去だけで、それで済ますんですか、お聞きします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 江南副市長。
◎副市長(江南仁一郎君) お答え申し上げたいと思います。
 まず、西の湖園地にあります公衆トイレでございますけれども、議員ご承知いただいておりますとおり、水道設備がない、電気設備がないというところでの現状苦肉の策での設置ということになってございます。確かに西の湖の通られる関係の方が利用されてきたという経過はあるんですが、現状はなかなか十分な管理もできていないという状況もございます。その中で、通常管理ができないそういう公衆トイレ等につきましては、これは他市でもあったわけでございますけれども、一定事件、事故が起こる可能性もあるということで、その扱いにつきまして、今の施設を修繕できるのかどうかということもるる検討を続けてきたわけではございますけれども、これを再生するというのは少し難しかろうということで、どうするかということにつきましては、方向性としては撤去でやむなしという考え方を持っております。
 ただ、議員ご指摘いただきましたとおり、じゃあそこを通られる、あるいはビワイチで通られる皆さん方の利便のことを考えますと、やはり撤去だけではこれは事が片づかないということも承知をいたしております。ですので、もし仮に設置ができるポイントがあるのであれば、そういったことも考えていきたいとは思いますけれども、今のところその代案というのはまだちょっと検討ができていないという状況でございますけども、必要性は承知いたしております。
○議長(北川誠次君) 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 現地を熟知しています。一緒に設置しましょう、何らかのトイレはね。
 八幡堀の修景保全ですけれども、川端元市長が計画された修景計画、これはJCの時代に大運動を起こされて八幡堀を残された。そして、それに基づいて国、国土庁が埋め立てから修景保全に大転換したという経過がありますけれども、川端市長は常々、今の修景保全は第1期計画が行われたにすぎないとおっしゃっておりまして、残りの計画を早くやってほしいと。それは船だまりの再生とか、西のほうのしゅんせつとか、のり面の改修とか、いろいろあるんですけれども、その第2次計画を行うつもりはないのか、お聞きします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 先ほども回答を当局からさせていただきましたように、八幡堀に関しましては、非常に大きな対応といいますか、工事になろうかと思います。そういう中で我々財源も含めまして、先ほど説明申し上げました文化財保存活用地域計画と、こういう中でどういう形がいいのかというのを位置づけながら進めてまいりたいと思っております。
 同時に、先ほど西の湖園地のトイレの話もございますけれども、現状、私も歩かせていただきまして、非常にごみも周辺散乱している等、よし笛ロードに関しましても、ほったらかされた状態になってますので、これ全体としてどういうふうに考えていくのかという、そういう中でまた位置づけをさせていただければと思っております。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 八幡堀については、もう既にヘドロがまたたまってきてるんです。それから、川端さんの修景計画の第2次計画には、水が昔、川端さんたちが子どものころに飛び込んで泳げたような水に戻したいということがありまして、かなり茶色く濁ってきています。ヘドロの浄化と水の浄化、どう考えておられますか。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 江南副市長。
◎副市長(江南仁一郎君) ありがとうございます。
 この八幡堀のヘドロのしゅんせつにつきましては、折に触れご質問もいただいてきたわけでございます。修景保存が第1次のスタートされましてからかなりの年月がたちました。当時、ヘドロのしゅんせつをいただいたんですけれども、それと同様のヘドロが堆積している状況になっているというふうにも言われております。
 ご承知のとおり、一級河川ということでございますから、これは滋賀県とも協議をさせていただいてということになるわけでございますが、総延長の一斉改修ということになりますと、時間と経費の問題もあるわけでございます。先ほど市長から話ございましたように、歴史的まちづくり計画を今後進めていくという中で、この八幡堀も含めた全体の修景計画を位置づけて、その修景保存のありようにつきましても検討を進めていきたいということを考えております。今年度、その基本的なところの調査なり研究を進めてまいりますので、そのあたりで実現の可能性につきましても模索をしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(北川誠次君) 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 住倉安土元気園の問題に移ります。
 初めに、本市の住民がグループホーム、生活介護、就労継続支援B型にそれぞれ何人利用しておられるか、お聞かせください。
 回答の中に、公募して1法人から応募があったという文言がありました。昨年12月議会で井上佐由利前議員の質問に鳥居福祉保険部長が、福祉分野の施設整備につきましては、原則としてプロポーザル方式なり何らかの形で公募を行うということを部内での原則とさせていただいておりますと述べています。さらに、これは事業への参加を広く求めるという意味合いと、事業者の取り組み姿勢、方針を確認できるというメリットがあるという、ちょっと言葉は違いますが、内容の答弁をしています。これは当局として当然の対応でありまして、一般の事業入札の場合でも広く参加を求めて競争させることによって、地方自治法第2条にいうところの最少の経費で最大の効果を上げるための手法をとるわけでしょう。
 しかし、一般の競争入札の場合に、事前に特定の業者と行政担当者が協議をしたら、たちまち公正入札妨害で両者とも司直の逮捕となります。公募が入札と同じでないことは認めますが、事業への参加を広く求めておきながら、社会福祉法人三穂の園とだけは平成26年12月、5年も前から前市長を含めて担当の部長が接触し、協議をし、土地は無償で譲渡などという約束をしている。市内の事業者は、7月21日に公募して応募締め切りが8月10日までの20日間に、約1億円の資金のない人を含めて応募計画を自治会などに諮り、事業計画案を作成しなければならない。これが公正公平な行政でしょうか。お尋ねしたい鳥居部長はここにはおられません。幸い、当時の責任者であった青木部長がおられます。青木部長にご所見を伺います。
 井上議員は、滋賀県障がい福祉課長との協議資料として、近江八幡市が作成した平成28年7月22日付の文書を取り上げて聞いています。私もその文書を見ました。その中に、本市の障害福祉サービスについて直面している実態と課題として、市内法人の力不足と経営体質を上げ、人材については、離職があっても応募がない。支援スキルについては、支援トラブル続発中。財力については、債務返済中。資産については、土地とありますから、借地が多いという問題でしょうか。さらに加えて、補助金探訪型、行政依存型、理想追求型と、問題点を指摘している。まるでだめと言っているようなもんですが、この認識は現市政の今日においても同じですか。現在の担当部長にお尋ねします。
 次に、先ほどご回答の施設の利用状況について……。
○議長(北川誠次君) 1問でお願いします。
 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 議員ご質問に対しましては、それぞれ各部長につきましては補助職員としての責務についているものでございますので、その回答にはお答えはさせていただきたくなく存じます。よろしくお願いします。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 小西市長の補助説明員をかばうお気持ち、大変感心いたしますけれども。
 現在、16人中15人が住倉安土元気園の就労支援施設を利用しているということですけれども、あ、その前に、先ほど聞いた本市の住民の利用状況をお答えください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 久郷福祉保険部長。
◎福祉保険部長(久郷浩之君) 檜山議員の再問にお答えをさせていただきます。
 グループホームを利用されてます市内の方につきましては3名の方でございまして、そのうち2人の方が同じ住倉安土元気園内の作業所を利用されておられます。1名の方が市内の他の作業所をご利用いただいているということでございます。
○議長(北川誠次君) 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 極めて少ない状況ですね。
 昨年9月の滋賀県議会で日本共産党の杉本県会議員の質問に対して県の健康医療福祉部長が、市からグループホームにつきまして、市内で入居を希望しておられる50歳を超えられた親亡き後の住まいを必要とされている方などを対象といたしまして、また通所事業所につきましては、今後養護学校を卒業する方などを対象とすることなど、両施設を一体で利用する計画はないという説明を住倉安土元気園について市から聞いているというように県が答えているんですね。これは事実と著しく相違しますが、誰の責任ですか、答えてください。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 久郷福祉保険部長。
◎福祉保険部長(久郷浩之君) 檜山議員の再問にお答えをいたします。
 ただいまの施設の整備のことにつきましては、第4期の障害者福祉計画の中で整備の方向性を決定させていただいておりますので、その計画に基づいて整備を進めてまいってきたというところでございます。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 答えられないんでしょう。
 さらに、ことし6月20日の県議会で杉本議員が2つ目、この問題を取り上げて質問したところ、県の担当部長は、この事業者、つまり三穂の園ですが、通所施設の利用者とグループホームの入居者とを分ける計画だというので、今回は同敷地内での整備に対する懸念への対応を確認した上で事務手続を進めたと回答しています。これも著しく相違しています。
 そもそもこの国と県、3者の補助金事業の精神は、障害者の社会的自立を目指す職住分離でありました。滋賀県の誇りとする障害者教育の先覚、糸賀一雄先生、社会福祉の父と称される先生の発案であります。障害者が助け合って暮らしながら、それぞれ別々に行きなれた施設で仕事をして、また共同生活の場に帰ってくる。その間に市民と接触する。障害者と障害者家族の社会的認知を目指す発案であります。この事業精神そのものがゆがめられている。これがこの三穂の園の事業であります。これはゆがめたというふうに言わざるを得ません。
 平成28年4月12日付の報告書の文書によれば、障害者・児童のための入所施設の整備についてと書いてありまして、場所は千代田区の第2議員会館で、前の市長が当時の青木部長と一緒に議員秘書官に出会っています。30人規模の障害者の入所施設を整備したいと言って陳情しておられるけれども、その陳情の中で前市長は、県に対してはちゃんと言うから、国から県に対して言ってくれと、こういう意味のことを言っておられます。大臣は、秘書官によく聞いて、不明な点があれば連絡するという約束をしています。この後、滋賀県に対して国から働きかけがあって認可がおりたことは想像にかたくありません。こうして滋賀県の障害者整備方針がゆがめられたんである。この事実を市長はどうお考えになりますか。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理君) 本事業につきましては、県の採択ということで考えております。私どもとしましては、市の当時の方針に基づきまして、高齢化する障害者とその親御さんのいわゆる必要とされているそれぞれの施設、グループホームであり、作業所なり、早急に整備する必要性ということを認識しながら前に進めさせていただいたところでございます。
○議長(北川誠次君) 檜山秋彦君。
◆23番(檜山秋彦君) 小西市長におかれましては、こうした事業と、それから精神をゆがめることなく、福祉行政、全市政を進めていただきたいとお願いして、私の発言を終わります。
○議長(北川誠次君) 以上で檜山秋彦君の個人質問を終わります。
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