録画中継

令和元年第2回(9月)近江八幡市議会定例会
9月11日(水) 個人質問
片岡 信博 議員
(1)小規模事業者の支援に向けた(仮称)地方産業振興基本条例の制定について
(2)大阪府北部地震から1年を経過して
(3)不登校について
(4)学校給食について
(5)空き家対策について
◆18番(片岡信博君) 創政会の片岡信博です。議長より発言のお許しをいただきましたので、ただいまより個人質問を5点について質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 1点目ですが、小規模事業者の支援に向けた(仮称)地方産業振興基本条例の制定について。
 近江八幡市におきましては、大企業の立地が少なく、中小企業、個人経営事業所など小規模事業者が多いというのが産業構造の特色の一つであります。小規模事業者への対策につきましては、平成26年に小規模企業振興基本法が施行され、同年10月に同法に基づき小規模企業振興基本計画が国によって定められました。同計画では、小規模企業者をめぐる情勢の変化を勘案し、5年ごとに変更されることになっており、本年6月に変更が行われ、第2期計画が策定されたところです。
 このたびの変更では2項目の重点施策が追加され、12の重点施策の計画に掲げられています。
 12項目とは、1に、ビジネスプラン等に基づく経営の促進、2に、需要開拓に向けた支援、3、新事業展開や高付加価値化の支援、4、多様な小規模事業者への支援、5、起業・創業の支援、6、事業継承、7、人材の確保・育成、8、地域経済に波及効果のある事業の推進、9、地域のコミュニティーを支える事業の推進、10、地方公共団体と支援機関の連携強化、11、手続の簡素化、施策の情報の提供、12、事業継続リスクへの対応能力の強化など、以上の12項目ですが、10番目の地方公共団体と支援機関の連携強化に関しては、重点項目に位置づけられております。
 小規模事業者への実効性のある支援対策を行うには、地域の産業構造や特色に応じた施策を市町村と支援機関とが連携を図り、実施することが重要であると考えております。
 こうした中、滋賀県におきましては、彦根市、栗東市、甲賀市、湖南市など地域産業振興基本条例など条例名は異なりますが、各自治体の産業事情に即した条例を制定し、地域産業の振興、中小企業の支援に取り組んでおられるところです。
 そこで、近江八幡市におきましても本市の産業構造、特色を踏まえた(仮称)地域産業振興基本条例が必要と考えるところでありますので、当条例の制定についてお尋ねいたします。
 なお、本市に関しましては、昨年6月議会において私が、また12月議会においては井上芳夫議員が質問されたところであり、当局から、商工業振興のビジョンを策定する過程で事業者のニーズなど把握した上で、条例制定に向けて検討するとの回答をいただいております。今までの取り組み経過及び現在の進捗状況、今後の取り組み予定についてお伺いします。よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 片岡議員の(仮称)産業振興基本条例の制定に向けた取り組み経過、進捗状況及び今後の予定についてお答えを申し上げます。
 本市の商工業を取り巻く状況は、人口減少と少子・高齢化による内需の縮小や生産活動等への影響が懸念されておるところでございます。
 このような中、商工業への支援は行政だけでなく、商工会議所や商工会など経済関係団体や金融機関などが連携して取り組む必要があろうかと思います。しかし、本市においては商工業の今後のあり方を示した計画や目標がないため、その都度課題に対して向き合ってきた経過がございます。
 このようなことから、昨年12月の井上議員のご質問でお答えしましたとおり、(仮称)商工業振興ビジョンの策定に向けた検討を実施しているところでございます。
 本年3月から、商工会議所や商工会などの経済関連団体との協議を実施し、今後の進め方などについて協議を行ってきたところであります。その協議の中で、市内にて活動されている商工業者の事業内容や経営課題、行政や支援機関に対する要望などを確認するため、商工業者に対するアンケート調査を商工会議所及び商工会等の協力を得て実施しているところでございます。
 今後は、今回実施したアンケート調査の結果や、景気や経済情勢の整理、また市民等の意見を伺いながら、本市における課題を整理し、骨子をまとめてまいりたいと考えております。
 この(仮称)商工業振興ビジョンについては、令和2年度中に策定したいと考えております。
 お尋ねの(仮称)産業振興基本条例につきましては、商工業振興ビジョンの策定における過程や策定後の状況を見、市民や事業所からのニーズ、そのときの情勢を勘案し、必要に応じて策定に係る検討を行いたいと考えておるところでございます。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 片岡信博君。
◆18番(片岡信博君) ありがとうございます。
 滋賀県も平成25年4月1日に滋賀県中小企業の活性化の推進に関する条例が施行されています。近江八幡市でも早期の(仮称)地方産業振興基本条例の策定を強く要望し、この質問を終わらせていただきます。
 次に、大阪府北部地震から1年を経過して。
 昨年6月市議会定例会でもお聞きしましたが、昨年6月18日午前7時58分ごろに大阪府北部で震度6弱の地震が発生し、高槻市で建築基準法違反である小学校のブロック塀や崩れ、小学4年生の児童が下敷きとなり亡くなられた痛ましい事故が発生しました。当時の文部科学省では、この問題を受け、全国の学校施設のブロック塀の緊急点検を求める通知がされ、本市においても保育所、幼稚園、認定こども園、小学校、中学校等の壁の点検及び撤去等の対応をしていただいたと回答いただきました。
 昨年6月の地震から1年を経過しましたが、保育所、幼稚園、認定こども園、小学校、中学校等では地震に対する新たな対応をされたのでしょうか、お伺いします。
 次に、昨年10月には民間ブロック塀など撤去に係る補助金制度を創設していただきました。昨年9月の市議会定例会では、年間20件を想定していると回答をいただいたと記憶しております。昨年の実績と今年度の実施状況についてお伺いします。
 次に、台風など水害、土砂災害、地震、豪雪などの災害はいつ発生するか予測できません。豪雨、台風、地震など昨今の自然災害は増加の傾向を示していますが、末端の地方公共団体である市町村は、市民を初め通勤者、通学者、本市を訪問されておられる方の生命と財産を守らなければなりません。災害時には、市外から時間をかけて駆けつけてくださる職員さんも大変です。市内在住の職員が一人でも多くいていただければ、市民にとってこんな頼もしいことはないと思います。災害時の市内在住職員についてお伺いいたします。
 市内在住の市職員は何名で、全職員の占める割合と、合併当時の10年前と比較してどのような状況にあるのか、お伺いします。
 次に、本市においても人口減少傾向にありますので、職員採用において地元採用枠、Iターン、Uターン枠の創設や、市外在住職員の市内在住化に向けた取り組みについてお伺いします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 益田総務部長。
             〔総務部長 益田卓弥君 登壇〕
◎総務部長(益田卓弥君) 片岡議員の大阪北部地震から1年を経過してのご質問のうち、災害時の市内在住職員についてのご質問にお答えをいたします。
 9月1日現在の市内在住職員につきましては、総合医療センターを除く市役所全体で総数614人のうち、市内在住者が382人、率でいいますと62.2%となっております。合併当初、平成22年4月1日現在の市内在住職員の割合が69.4%となっていたことから、一定の減少が見られるところでございます。
 しかし、現在の市内在住者に東近江市、野洲市、竜王町の近隣2市1町の在住者を加えますと、全体の約83%を占めております。したがいまして、災害時の緊急招集や、その対応に係る人員の確保は一定可能と考えているところでございます。
 職員の市内在住化の取り組みといたしましては、平成28年度より一般行政職においてUターン、Iターン採用を実施しており、これまで9人を採用しているところでございます。また、これとは別に例年、市外在住の新規採用職員が、通勤の利便性などから、市内へ転入するケースも多くございます。本年4月の一般行政職などの採用者につきましても、6名が新たに市内に転入をしているところでございます。
 いずれにいたしましても、近年異常気象や地震を初め災害が発生する可能性がありますので、有事の際の職員の心構えや招集などにつきまして、継続して徹底してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 青木子ども健康部長。
             〔子ども健康部長 青木勝治君 登壇〕
◎子ども健康部長(青木勝治君) 片岡議員の大阪府北部地震から1年を経過してのご質問にお答えをいたします。
 就学前施設における地震に対する新たな対応につきましては、桐原幼稚園のピロティー部分の耐震補強工事を行いました。この工事は、桐原東認定こども園の開園延期に伴い、平成31年度も桐原幼稚園を使用することになったこと、及び平成30年6月の大阪府北部地震を踏まえて、園保護者から不安が高まり、緊急改修の要望が7月に出されたことから、園児の安全を第一に考え、一日でも早く耐震補強改修を行うことを決定し、緊急性及び保護者約束の早期履行のため、流用により工事予算を確保の上、昨年度末までに工事を完了し、必要なIs値を確保したところでございます。
 このことから、現在就学前施設における耐震強度不足等による危険な施設はございません。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 栄畑都市整備部長。
             〔都市整備部長 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 片岡議員の大阪府北部地震から1年を経過してのご質問のうち、民間ブロック塀の撤去補助金の実績についてお答えします。
 災害時の避難路や避難地に接しているブロック塀等が危険な状態である場合に、撤去費の一部、上限10万円を補助する事業を今年度も継続しております。ひび割れや傾きがある塀は、地震などの災害時に倒壊するおそれがあることから、所有者ご自身で点検いただき、危険な状態の場合には撤去等に取り組んでいただくよう、広報等を通じて市民の方々にお伝えしています。
 昨年度の実績につきましては12件で、補助金の交付総額は約77万円でした。今年度は現時点で4件の申請をいただいており、補助金の交付予定額は40万円となっております。
 以上です。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小林教育部長。
             〔教育部長 小林一代君 登壇〕
◎教育部長(小林一代君) 片岡議員の小学校、中学校での地震に対する新たな対応についてのご質問にお答えします。
 市内小・中学校の耐震化率は、昨年12月の岡山小学校完成により100%となりました。しかし、地震では建物の構造上の被害だけでなく、天井や照明器具等の非構造部材の落下による人身被害の例もあることから、今後は避難所や避難施設にも指定されている屋内運動場の照明器具を初めとした、非構造部材の耐震対策を計画的に行う予定です。
 なお、今年度は桐原東小学校及び八幡東中学校の調査設計を行い、来年度施工したいと考えております。
 また、通学路に関しましては、今年度おうみ通学路アドバイザーを初め近江八幡警察署等関係者、関係機関との合同点検の際に、例年の交通安全の観点だけではなく、防犯、防災の観点も加えて点検をしたところです。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 片岡信博君。
◆18番(片岡信博君) ありがとうございました。
 地域住民にとって、市役所の職員さんが身近にいていただくことは大変心強く感じることであります。身近で地域に根差した市職員であることを要望させていただき、この質問を終わらせていただきます。
 次に、不登校について。長期休み明けにふえる不登校についてお尋ねします。
 昨年6月市議会定例会においてこの問題を取り上げました。文部科学省では、不登校とは病気や経済的理由によるものを除きますが、何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因、背景により子どもが登校しない、あるいは登校したくてもできない状況にあることを定義づけています。
 文部科学省が昨年10月に発表した平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果から、不登校になる主な原因として、文部科学省では、1、嫌がらせをする子どもの存在や教職員との人間関係等、明らかにそれと理解できる学校生活上の影響から登校しない学校生活上の影響の型、2に、遊ぶためや非行グループに入ったりして登校しない遊び・非行型、3、無気力で何となく登校しない無気力型、4、登校の意思があるが身体の不調を訴え登校できない、漠然とした不安を訴え登校しない等、不安を中心とした情緒的な混乱によって登校しない、できない不安な情緒的混乱の型、5に、学校に行く意義を認めず、自分の好きな方向を選んで登校しない意図的な拒否型、6、不登校状態が継続している理由が複合して、いずれが主な要因であるかを決めがたい複合型の6つに分類しています。
 また、不登校は多くの場合、何らかの前兆を伴います。発見がおくれればおくれるほど問題解決が困難となりますので、早期に適切な援助を求められます。さらに、文部科学省の調査によりますと、中学3年生の時点で不登校になった生徒は、5年後に非就学、非就労になる割合は約18%に上っております。つまり、1年に1人が不登校になった場合、5年で5人の不登校生となり、この5人に1人が社会進出のできないひきこもりとなります。このように、不登校は家庭、地域、そして社会全体の問題であります。
 文部科学省が公表しています平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題調査では、滋賀県での公立小・中学生における年間30日以上の長期欠席者は2,790名のうち、不登校数は1,642名と報告されています。また、全国レベルでありますが、公立小・中学生に係る本人にかかわる要因として、学校における人間関係、遊び、非行、無気力、不安を縦軸に、学校、家庭に係る要因を横軸にマトリックスで分析されていました。このことを踏まえ、この調査から全国、滋賀県、そして近江八幡市を比較分類をされ、どのような対策をされているのでしょうか、お伺いいたします。
 以上を初問といたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇君) 片岡議員の不登校についてのご質問にお答えします。
 平成29年度、本市の不登校在籍率は、小・中学校ともに国や県の数値を上回っていますが、平成27年度から平成29年度までの不登校継続率を見ると、全国では不登校継続率が80.1%から84.9%と、4.8%上がっているのに対し、近江八幡市では84.2%から77.9%と6.3%下がっています。
 不登校在籍率とは、1,000人当たりの児童・生徒数における不登校の割合をあらわし、不登校継続率とは、前年度不登校であった児童・生徒の中で、今年度も不登校の状態が継続している割合をあらわします。一度不登校になっても、生活習慣の改善やいろいろな支援を受けて登校できる児童・生徒が増加しているのに、不登校在籍率が高どまりしているのは、学級での集団生活に不適応を起こすなど、新たに不登校に陥る児童・生徒が増加傾向にあることを意味しています。
 そこで、今年度より不登校の予防や初期段階での支援体制を強化、徹底していくために、不登校の未然防止に係る共通実践1、2を行っています。
 共通実践1は、不登校の未然防止を意識した欠席連絡への対応です。これは、日々の欠席連絡において、理由を確認するだけでなく、本人の様子を詳しく聞き取ることで、保護者とともに児童・生徒の心身の状況把握に努め、早期に適切な対応が図れるようにしているものです。
 共通実践2は、不登校予防のための予兆チェックシートの活用です。このチェックシートは、不登校の予兆と考えられる15の項目が記されています。学級担任だけでなく、児童・生徒にかかわる全ての教員が15の共通の視点で児童・生徒を見守り、その変調を早期に見つけ出すことで、適切な支援につなげています。
 また、平成29年度より不登校対策支援チームを設置しています。それぞれの学校の教育相談担当者やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、教育相談員などが一堂に会し、不登校の未然防止に主眼を置いた情報共有や連携体制の構築に取り組んでいますので、議員のご理解よろしくお願いします。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 片岡信博君。
◆18番(片岡信博君) ありがとうございます。
 では、再問させていただきます。
 文部科学省の調査報告では、全国レベルでありますが、本人にかかわる要因として、不安が33.1%、約3分の1を占め、続いて無気力が30.2%、学校における人間関係が16.3%、遊び、非行が4%等と分析されています。
 このように、全国、滋賀県、近江八幡市を小学生と中学生のそれぞれに分けて分析されているのか、お伺いします。
 また、この要因の分析をもとに学校でどのような対応をとられているのか、具体的にお示しください。
 また、家庭への対応はどのようにされているのか、事例を交えて具体的な説明をお願いいたします。
 以上を再問といたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 日岡教育長。
◎教育長(日岡昇君) 片岡議員の再問にお答えします。
 教育委員会では、小学校と中学校に分けて不登校の要因について整理しています。小学校では不安が56%と全体の半分以上を占めており、次いで無気力が30%、学校における人間関係が14%となっています。
 中学校では不安が48%、無気力が27%、学校における人間関係が11%、遊び、非行、その他がそれぞれ7%となっています。全国と比較すると、不安の要因が高い結果となっています。
 不安の要因が高いという結果を受け、各校では登校しづらい児童・生徒が不安に感じる理由を見きわめ、一人一人に応じた支援を行っています。例えば、学級での集団生活に不適応を起こしている場合には、家庭や別室での学習支援を行うこと、児童・生徒や保護者に対してスクールカウンセラーによるカウンセリングを行うこと、スクールソーシャルワーカーや関係機関と連携を図ること等を通して、児童・生徒が安心できる居場所づくりを進めています。
 家庭への対応については、気にかかる児童・生徒がいれば電話連絡や家庭訪問をしたり、スクールカウンセラーとの面談を設定したりしています。具体的な事例を申しますと、小学校より不登校傾向にあった中学校2年生の女子生徒の母親に対して、学校との連携を図るとともに、スクールカウンセラーとの定期的な面談を行うことで、母親と本人がよい関係を築くことができ、教室登校ができるようになった例もあります。
 今後も市内全ての子どもたちが生き生きと活動できるよう取り組んでまいりますので、議員のご理解よろしくお願いします。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 片岡信博君。
◆18番(片岡信博君) ありがとうございました。
 先ほども申し上げましたが、不登校は家庭問題から地域社会の問題にまで広がる問題であります。不登校かなと思ったとき、初期対応が大切であると感じています。私たち大人一人一人が子どもたちを温かく、時には厳しく見守らなければならないと感じているところであります。今後とも子どもたちの健全育成のためにお力添えをいただきますよう要望させていただき、この質問を終わらせていただきます。
 次に、学校給食についてお伺いいたします。
 平成25年8月に給食センターが完成し、沖島小学校と金田小学校を除き、センター方式による学校給食が開始され6年が経過しました。また、本年4月から金田小学校もセンター方式に移行されています。
 一昨年の市議会において、学校給食は食育として楽しく食べて食事の楽しさを学ぶ場であり、食育の現状について質問しました。食育とは、給食を自分のペースでみんなと楽しくおいしく食べることが大事であると思います。全国的な給食に要する時間は15分ぐらいであると聞いたことがあります。食事をとるペースは個人によってさまざまであり、15分程度で全ての子どもたちが給食を終えているのか疑問を感じます。
 また、今議会に提案されています一般会計決算の資料である主要な施策の成果を拝見しますと、学校給食会において食物アレルギーや給食物資の選定、献立など毎週協議され、児童・生徒、園児の心身の発達のために、子どもたちの喜びや魅力ある給食に努めていただいていることに感謝を申し上げます。
 また、取り組みとして、8の日を八幡の日として、赤こんにゃくや丁字麩など地元特産品を使用した献立や郷土料理を取り入れた献立により、ふるさと教育や地産地消を推進しているとされています。
 以上のことから、何点か質問させていただきます。
 まず、給食の時間でありますが、食事の遅い子どももおられると思いますが、近江八幡市の給食を食べる時間はどのくらいなのでしょうか。
 次に、給食を通じたふるさと教育とはどのようなもので、どのように子どもたちに示されているのでしょうか、具体的にお示しください。
 次に、農産物などの地産地消の推進ですが、給食の食材として米、野菜、牛肉、湖魚など年間どのぐらい必要とされ、市内で生産されているものが占めるのか、割合はどれぐらいありますか。市内で生産されている米、キャベツ、大豆、タマネギ、トマト、キュウリ、牛肉、湖魚など具体的な品目ごとにお示しください。
 次に、一般会計の決算には学校給食会の決算報告がありませんでした。給食を提供するための食材費として、保護者が給食費を負担していますが、給食費の未納はないのですか。お尋ねします。
 また、未納があれば、平成30年度末の未納額と直近5年間で年度別に件数、金額についてお示しください。
 また、未納の給食費について、滞納整理に係る督促等はどのようにされているのか、お示しください。
 以上を初問といたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小林教育部長。
             〔教育部長 小林一代君 登壇〕
◎教育部長(小林一代君) 片岡議員ご質問の学校給食についてお答えします。
 まず1点目の給食の時間についてですが、給食の配膳と食べる時間を合わせ、小学校は40分、中学校は30分間です。給食の配膳に15分から20分かかり、食べる時間は15分から20分となります。平成25年度に小学5年生と中学2年生を対象に実施したアンケート結果では、給食を残すことがある、またはいつも残すと答えた児童・生徒のうち、約25%が給食時間が短いことを理由に上げています。
 食べる時間を確保することにより、給食指導や食育を効果的に行うため、4校時終了後速やかに給食の準備をすることなど、食べる時間を確保できるよう各校へ周知しています。
 次に、給食を通じたふるさと教育の内容についてお答えします。
 八幡の日や毎年1月に実施する学校給食週間に、地域の食材や郷土料理を提供するとともに、その献立に関する資料を作成し、給食時間に校内放送で紹介しています。また、沖島の漁師さんや野菜や米の生産者さんにインタビューを行い、DVDやチラシを作成し、各校園で食育に活用しています。給食を通じて地域でとれる食材や生産者さんの思いを知る機会づくりをすることで、ふるさと教育につなげています。
 次に、地産地消の推進についてお答えします。
 平成30年度に学校給食で使用した量と市内産の割合ですが、米は70トン使用し、全て市内産です。牛肉は1.5トン使用し、市内産は40%、湖魚はコアユ、ワカサギ、スジエビなど合わせて2.9トン使用し、全て琵琶湖産です。野菜類では、キャベツは12.3トン使用し、市内産38%、タマネギは33トン使用し、市内産13%、トマトは133キロ使用し、市内産100%、キュウリは10トン使用し、市内産はありませんでした。野菜は種類によって差がありますが、平均すると18%が市内産となっています。
 最後に、給食費の未納についてお答えします。
 現在、学校給食費は市学校給食会を事務局とする市会計で運営しています。件数等を申し上げます。平成30年度分が136件で55万円、未納率は0.15%、平成29年度分が45件で46万6,000円、未納率は0.12%、平成28年度分が68件で42万1,000円、未納率は0.11%となっています。
 この未納の給食費につきましては、学校給食費取扱説明書に基づき各校園と協力をして、納付について保護者に声かけをするとともに、児童手当の引き去り制度等を活用しながら、督促、催告を行い、納付していただけるよう努めているところです。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 片岡信博君。
◆18番(片岡信博君) ありがとうございます。
 では、再問に入らせていただきます。
 まず、給食の時間ですが、15分から20分程度とのお答えでしたが、給食の時間には教職員の方も一緒に給食をとっておられると思いますが、子どもたちが遊びたいために、食事が遅くて、給食の時間が苦痛となっている子どもはいないでしょうか。このような子どもがいる場合にはどのような対応をされているのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小林教育部長。
◎教育部長(小林一代君) 給食の時間が苦痛となっている子どもさんはいないかといった再問につきましてお答えします。
 学校教育における給食につきましては、給食指導を行う時間というふうに位置づけられ、教職員が食事のマナーや献立内容に関することなどを指導しており、給食時間が終わるまでは教室で過ごすことになっています。その後、ごちそうさまをして子どもたちは休み時間を自由に過ごしています。子どもの中には好き嫌いが多く、給食の時間が苦痛だと感じている子がいる場合は、家庭と連携をとりながら、無理なく少しずつ食べられるように指導を行っているところです。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 片岡信博君。
◆18番(片岡信博君) ありがとうございます。
 次に、地産地消の推進は地域産業の振興にもつながります。学校給食が農業振興の一翼を担うこともできると思います。市内の農産物の取扱量をふやす考えがあるのか、お伺いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 小林教育部長。
◎教育部長(小林一代君) 市内の農産物の取扱量をふやす考え方ということで再問いただきました。
 近年の天候不順の影響もあり、農産物の収穫量が不安定になって、また価格につきましても変動しやすくなっています。限られた給食費の中で、できる限り良質で安価なものの使用を目指しています。
 先ほど初問で、市内産のキュウリの使用量がないというふうにお答えをさせていただきました。市内産はないんですが、県内産が87%、ほとんどを占めております。野菜につきましては、市内産、県内産、県外産という形でそれぞれ毎月入札を行っておりまして、価格差が余りない場合は市内産を優先的に利用させていただいているんですけれども、昨年の場合、キュウリにつきましてはキロ当たり100円とか150円という差がございました。毎月大体1,000キロぐらいキュウリを使っておりますので、市内産の使用ができないような状況でした。
 こういった事情もありまして、市内産の取扱量を計画的にふやしていくということは難しい状況ではあるんですけれども、地産地消の推進に向けまして、今後も引き続き努力をしていきたいと考えていますので、ご理解をいただきたいと思います。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 片岡信博君。
◆18番(片岡信博君) ありがとうございました。
 農業は本市の基幹産業であり、近江八幡の食肉流通センターでのみ近江牛のブランドが表示できます。琵琶湖の漁獲量は沖島漁業協同組合が県下でトップであります。このように給食の食材を市内産で多く取り扱うことにより、本市の産業振興に大きく寄与するものと考えておりますので、地産地消に向け、より一層の取り組みを要望させていただき、この質問を終わらせていただきます。
 次に、空き家対策について。
 平成29年8月に近江八幡市空家等対策計画が策定され、空き家に対して取り組んでいただいております。本市において少子・高齢化が進み、子どもたちが遠方で就職し、市内の住宅には老夫婦が生活しておられるなど、徐々ではありますが、空き家がふえている状況であります。
 市内においてこのような空き家の管理ができず、不審者や野生動物がすみつき、近隣住民の迷惑や不法投棄される現場となったり、地域の問題として大きくなりつつあります。このような空き家や宅地を有効に活用することにより、地域住民が安全で安心して生活でき、地域の活性化が図られる施策の展開が求められています。この対策の一つとして、昨年空き家バンクが開設されました。
 以上のことから質問させていただきます。
 まず、空き家対策の現在の取り組み状況についてお伺いします。
 次に、空き家バンクへの相談などバンクの活用状況についてお伺いします。
 次に、増加傾向にある空き家への対応について、今後どのように取り組むのか、お考えをお示しください。
 以上を初問といたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 江南副市長。
             〔副市長 江南仁一郎君 登壇〕
◎副市長(江南仁一郎君) 片岡議員の空き家対策についてのご質問にお答えをいたします。
 空き家対策は、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、空き家の所有者等は周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、みずからの責任において適切な管理に取り組まれることを前提として推進しています。
 具体的には、適切な管理がなされず、周辺の生活環境に悪影響を及ぼしている空き家等の情報が寄せられた際に、空き家の所有者等の所在調査を行い、自己の責任において適切な管理に取り組まれるよう通知をしております。
 郵送による通知等で対応されず、連絡もいただけない場合は、通知内容や方法を検討し、まずは所有者の方と連絡がとれるよう、継続して取り組んでおります。
 次に、近江八幡市空き家情報バンクの状況ですが、平成29年12月から運営をしており、令和元年9月3日現在までに74件のご相談をお受けしています。空き家情報バンクに登録いただいた3件が、住宅の建てかえや駐車場での跡地利用で活用いただいています。しかしながら、現在の登録件数は1件で、ご家族間での調整や相続などの関係から、県内の他市町と同様に、登録件数をふやすことが難しいのが現状でございます。
 今後は、利用予定のない空き家を持ち続けることによって起こり得る問題などについて、所有者の方々にお伝えし、登録件数の増加及び空き家の活用促進につなげたいと考えております。
 また、空き家情報バンクの運営につきましても、市民ニーズや実態に即した内容に見直して取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
 片岡信博君。
◆18番(片岡信博君) ありがとうございます。
 所有者不在の空き家は、防災、防犯、雑草や高木による生活環境の悪化、家屋の棟が落ちれば台風等で周辺の被害など、地域住民にとって不安要素が多くありますので、今後とも増加傾向にある空き家対策のため、担当課を設けるなど本腰を入れた対応を要望し、この質問を終わらせていただきます。
 以上で私の全ての質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(北川誠次君) 以上で片岡信博君の個人質問を終わります。
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