令和元年第2回(9月)近江八幡市議会定例会
9月12日(木) 個人質問
沖 茂樹 議員
(1)近江八幡市の防災について
①近江八幡市防災総合訓練について
②警戒レベルについて
(2)屋外広告物について
(3)マイナンバーカードの普及について
①マイナンバーカード取得促進対策について
②コンビニ交付について
◆6番(沖茂樹君) 皆様こんにちは。政翔会の沖茂樹でございます。議長のお許しをいただきましたので、分割方式によりまして3つの項目に分けまして質問をさせていただきます。
今回、私の質問は大変簡潔な内容とさせていただいております。この議会は、テレビを通しましてお茶の間でおじいさん、おばあさんあるいは中学生、高校生の皆さん、さまざまな方がごらんをいただいております。ですので、ゆっくりとわかりやすく質問させていただきますので、当局の皆様におかれましてもわかりやすい丁寧な回答をお願いしたいというふうに思います。
それでは、1問目の質問でございます。
近江八幡市の防災についてお尋ねをさせていただきます。
新聞報道によりますと、8月28日を中心に九州北部を襲った記録的な豪雨により、4名の方のとうとい命が奪われたということで聞いております。お亡くなりになられた方のご冥福を心よりお祈りを申し上げますとともに、被災された多くの方に対してお見舞いを申し上げます。そして、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
さて、本来ですと、この後、質問通告書に従いまして近江八幡市防災訓練についてお尋ねをさせていただくところでしたが、質問日の初日に公政会の西津議員が同じ内容の質問をしていただきまして、これに対して行われました当局の回答が大変詳細でございましたので、これをもって了とさせていただきます。
ですが、1つだけ要望ということでさせていただきたいというふうに思います。
避難訓練の大きな目的の一つは、地域の住民がいかに安全に避難所まで避難して、そして適切な環境の中で避難生活を送れるかをシミュレーションし、それを検証することにあると思っております。どうか引き続き地域におられる住民のことを第一に思っていただいて、各学区との連携を密にした防災訓練を実施していただきますようによろしくお願いをいたします。
では、警戒レベルについてお伺いをいたします。
内閣府は、昨年7月に発生しました西日本豪雨による被害を受けて、住民が防災情報の意味を直感的に理解して逃げるべきタイミングが一目でわかるよう、防災情報を5段階の警戒レベルで提供し、住民がとるべき行動を明確にしました。
具体的には、警戒レベル3で高齢者等の避難、警戒レベル4で全員の避難、そして警戒レベル5で災害発生情報として命を守る最善の行動を促しております。
では、内閣府の定めたこの警戒レベルに関する情報を近江八幡市独自の情報として市民の皆さんに提供するため、どのような形での活用を考えておられるでしょうか。また、どのような手法で広く市民に周知をされますでしょうか。お伺いをいたします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
田村市民部長。
〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一君) 沖議員ご質問の警戒レベルについてお答え申し上げます。
議員ご指摘のとおり、本年度に内閣府が5段階の警戒レベルを公表、適用しました。本市での警戒レベルの市民周知と活用については、本年6月4日に開催されました市長を会長に市議会、市消防団、学識経験者として国などの各種機関及び団体から選出された委員など25名で構成する近江八幡市水防協議会において、国の示す5段階の警戒レベルを反映させた近江八幡市水防・土砂災害対応計画の承認を経て、今年度の水防・土砂災害対応に活用しております。
この計画は、学区自治連合会を初め関係自治会、市消防各分団及び避難所に配付、周知をさせていただきました。
また、今議員がお示しいただきました内閣府の周知ビラ、「土砂災害の防災情報の伝え方が変わりました」を各自治会のご協力を得ながら8月の広報紙と一緒に各戸配布し、周知に努めたところでございます。
○議長(北川誠次君) 沖茂樹君。
◆6番(沖茂樹君) ありがとうございます。
内閣府のつくられたこの周知のチラシを市独自に印刷をされて、市民の皆様に配布をいただいたということのご回答でございました。
ここ近江八幡市は、幸いなことにここ何年も大きな災害には見舞われておりません。しかし、それゆえに警戒情報を発信して被害を促してもうちは大丈夫やと、自己判断して避難されない方がおられるかもしれません。どうかそのようなことにならないように、十分な周知と啓発をお願いいたします。
私も議員として、地域の核の一つとなりまして防災に取り組む所存でございますので、当局におかれましてもともに災害に強いまちづくりの実現に向けてご尽力をいただきますようよろしくお願いを申し上げます。
では、2番目の質問でございます。
屋外広告物についてお伺いいたします。
近江八幡市内の道路を車で走っておりますと、実に多くの屋外広告物、いわゆる看板でございます、これを目にいたします。商店や飲食店の看板、またそのお店への案内の看板、また商品やサービスなどの看板で、そのデザインも多種多様でございます。
これらの看板は、情報を必要とする人の役に立つのはもちろん、近江八幡市の町並みをあるいは風景をつくり出すことにつながっておる要素でもありますし、また活気ある近江八幡市の姿でもあるのではないでしょうか。
しかし、せっかくの看板も、乱立していたり汚れや痛みがあっては効果も減少いたします。また、色彩や大きさによっては景観と全く調和しないこともあります。さらには、良好な管理がされていない看板は道路を往来する人々に危害を及ぼす可能性もございます。
滋賀県は、良好な景観を形成し、もしくは風致を維持し、または高所に対する被害を防止するために、屋外広告物の表示及び屋外広告物を掲出する物件の設置並びにこれらの維持並びに屋外広告業について必要な規制を行うことを目的とする滋賀県屋外広告物条例を昭和49年に施行されました。
そして、現在は、この条例に基づく看板設置の許可等の事務手続は各市町に権限委譲されております。
本市においても、県のこの条例に準じまして、看板設置の許可の事務を行っていると聞いております。
しかしながら、伝統的建造物群保存地区や重要文化的景観などの全国に誇ることのできるすばらしい風景を持つ近江八幡市において、滋賀県全域の画一的な県条例に準じた看板設置の許可等の事務をいつまででも続けることは課題があるのではないでしょうか。このことについて当局のお考えをお聞かせ願います。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
江南副市長。
〔副市長 江南仁一郎君 登壇〕
◎副市長(江南仁一郎君) 沖議員の屋外広告物へのご質問についてお答えをいたします。
屋外広告物の掲出に係る許可等の事務手続につきましては、平成20年に滋賀県から権限委譲を受け、県条例の基準に基づき市が行っております。
議員ご指摘のように、重要伝統的建造物群保存地区や重要文化的景観を有し、風景を生かした誇りあるまちづくりを推進しております本市にとりまして、県域の画一的な県条例に準じた基準では細部にまで行き届かないところや規制地域及び許可の基準が本市の風景づくりの現状に見合わないといった課題が表面化してきているところでございます。
また、平成28年には、本市の風景を大切に守り育み、誇りと愛着を持って次の世代へ引き継ぐことを目的に、市内全域を対象とした風景計画の全市計画を定めました。
こうしたことからも、風景づくり条例及び風景計画に基づいたより地域の特性を踏まえた良好な風景づくりを推進し、本市特有の風景を次の世代へ引き継ぐため、屋外広告物についても本市独自の条例を制定することといたしました。
○議長(北川誠次君) 沖茂樹君。
◆6番(沖茂樹君) ありがとうございます。
看板設置に関する本市独自の条例をつくっていただけるとの回答をいただきました。
では、歴史や文化、自然など近江八幡市が持つ特有の要素を踏まえた上で、独自条例の作成に向けてどのような検討をしていただいておりますでしょうか。
また、独自条例の内容と滋賀県の条例の内容とはどのようなところが違いますでしょうか。
そして、独自条例の施行までのスケジュールについてもお教えいただきたいと思います。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
栄畑都市整備部長。
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 沖議員の再問にお答えをいたします。
独自条例の制定につきましては、歴史、文化、自然など本市特有の要素を踏まえるため、風景計画において本市の風景づくりの基本的な考え方を定めた全市計画や地域別計画である水郷風景計画、伝統的風景計画、歴史文化風景計画に基づき、また市の風景づくりに意見をいただいております風景づくり委員会や風景づくりアドバイザーと条例の骨子について検討を重ねております。
次に、独自条例の内容と県条例の違いでございますが、本市の独自条例の考え方も県条例を基本とし、この考え方に加えまして、本市の全市計画に基づいた地域分けを行いまして、地域ごとに掲出できる広告物の種類や高さ、また面積などの許可基準を定めることとしております。
今後は、条例の素案を作成いたしまして、庁内及び関係機関との調整を行い、パブリックコメントを実施し、議会の議決を得られました後に、一定期間の周知期間を設けまして来年度中の施行を目指していきたいというふうに考えておるところでございます。
○議長(北川誠次君) 沖茂樹君。
◆6番(沖茂樹君) ありがとうございます。
ただ単に、滋賀県の条例を読みかえるのではなく、まず近江八幡市まちづくりの全体像を描き、それを踏まえた上で看板などの屋外広告物があるべき姿を条例に定められるとのご回答をいただきました。市職員として、近江八幡市のまちに誇りを持ったお考えだと心より敬意を表するところでございます。
また、来年度中の施行を目指されているということでございます。
なお、独自条例を施行いただいた後は、関係者に十分な周知を行っていただき、適切な条例の運用となるようよろしくお願いいたします。
特に、条例を遵守いただくため厳格な対応と指導をお願いいたします。
また、近年の台風はとてつもない強い風が吹くことがございます。その際に看板が倒れて道路や民家に被害が及ぶことのないよう、看板の施工に関しましてもご指導をいただければと存じます。
では、最後の質問でございます。
マイナンバーカードの普及についてお伺いをいたします。
個人番号、いわゆるマイナンバーは行政サービスの公平性と公正性を実現するため、また添付書類の削減などで行政手続が簡略化され、国民の負担を軽減するため、さらに行政の業務の効率化を図るため、2015年、平成27年10月に通知が始まりました。
そのマイナンバーを証明する書類として、翌年の2016年、平成28年1月にマイナンバーカードの交付が開始されました。
国は、さまざまな付加価値をPRしてマイナンバーカードの普及促進に取り組んでこられましたが、3年以上が経過しました現在も普及率は12%にとどまっております。
本市におきましても、その普及率は決して高いものではなかったと認識しておりますが、現時点での本市におけますマイナンバーカードの普及率とその普及率の要因をどのように分析をされておられるか、お伺いをいたします。
次に、国は、安全・安心で利便性の高いデジタル社会を早期に実現するため、令和4年度中にはほとんどの住民がマイナンバーカードを保有していることを想定しまして、令和3年3月から、マイナンバーカードを健康保険証として使えるようにし、令和4年度中には全国のほぼ全ての利用機関がこれに対応できるよう、システムの整備を支援するとしております。
そして、マイナンバーカードを普及させるため、市町村ごとにマイナンバーカード交付円滑化計画の策定とその進捗管理を求め、さらに公務員であられます当局の皆様にも、本年度内のマイナンバーカードの取得を進めておるところでございます。
こうした国の動きを受けて、近江八幡市では、マイナンバーカードの取得を促すため、今後、どのような取り組みを検討されておられますでしょうか。
ところで、マイナンバーカードを持つことのメリットといたしまして、住民票の写し、印鑑登録証明書、所得証明書等の各種証明書をコンビニエンスストアで取得できるコンビニ交付というものがございます。
コンビニ交付のメリットといたしましては、市役所が閉まっている早朝や深夜、土曜日、日曜日、祝日でも証明書を取得することができたり、全国どこのコンビニでも証明を取得できるなどがございますが、近江八幡市としてコンビニ交付の導入を検討されておられますでしょうか。もし検討されておられる場合、どのような内容でいつごろの導入を目指しておられますでしょうか。お伺いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
小西市長。
〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 沖議員ご質問のマイナンバーカードの普及についてのご質問にお答えを申し上げます。
本市のマイナンバーカードの普及率は、令和元年8月末現在、10.7%となっております。普及率が上がらない要因として、現在は税の電子申告や身分証明などの利用が主であり、必要とされる方が少ないのではないかと考えております。
議員ご指摘のように、今回、国におきましては、令和3年3月を目標にマイナンバーカードを健康保険証として利用できるように、また令和4年度中にはほぼ全ての国民がカードを持つよう方針が打ち出されておるところでございます。
こうしたことから、本市におきましても、マイナンバーカードをつくる申請方法について、広報9月号やホームページに掲載し、啓発に努めておるところでございます。
また、今後の取り組みとして、市民の方が手軽に申請できるように、出張申請や特設窓口の開設などを検討しておるところでございます。
次に、コンビニ交付の導入についてのご質問でございますけども、これまでも導入について検討を続けてきたところではございます。現在、利用しております基幹システム、おうみ自治体クラウドシステムにはコンビニ交付できる仕組みがございますので、住民票、戸籍謄抄本、戸籍付票、印鑑登録証明書、所得課税・非課税証明書について、令和2年度中に実施に向け、庁内の各課協議など取り組みを進めているところでございます。
○議長(北川誠次君) 沖茂樹君。
◆6番(沖茂樹君) ありがとうございます。
市民の皆様のマイナンバーカードの申請をお手伝いするため、出張申請や特設窓口を検討いただいているとのご回答でございました。
また、コンビニ交付につきましても、令和2年度中の実施を目指し、取り組みを進めていただくということでございました。ありがとうございます。
コンビニ交付のサービスを導入するには、システムの整備などに経費がかかることになり、費用対効果という部分から慎重になる必要もあるかと存じます。しかし、市民の皆様の利便性を向上するため、どうか実現いただきますようよろしくお願いを申し上げます。
以上で私の質問を終わらせていただきます。当局の皆様におかれましてはご丁寧な回答をいただき、まことにありがとうございました。
○議長(北川誠次君) 以上で沖茂樹君の個人質問を終わります。