令和元年第3回(12月)近江八幡市議会定例会
12月11日(水) 個人質問
山本 妙子 議員
(1)スポーツ意識の高まりに伴うサービス向上について
①近江八幡市立健康ふれあい公園へのアクセスについて
②滋賀国体について
(2)あかこんバスの運行について
(3)近江八幡市の豊かな文化と歴史・観光振興について
(4)子どもたちを守る安全な通学路について
(5)ロタウイルスワクチン定期接種とがん検診について
◆3番(山本妙子君) 皆様こんにちは。公明党の山本妙子でございます。ただいま議長の発言許可をいただきましたので、通告書に従い、質問させていただきます。
9月、10月、11月と、各地域や小・中学校におきましては、運動会や文化祭、敬老の集いや文化の集いなど、にぎやかに開催されました。また、防災においては避難訓練を実施していただいたり、災害時における要配慮者に対する勉強会や話し合いなどをしたりするなど、活発な活動を行っていただきました。
こうして市民の皆様の地道な活動のおかげで、皆の力を結集し、市民自治が積極的に展開され、動いていっているのだなと頭が下がる思いです。市民と行政の協働のまちづくりに向けて、市民自治の活動にどう行政が向き合い、かかわっていくのか、市民の皆様の声を真摯に受けとめ、今議会においても市民の皆様のための施策推進の場となりますよう、市長初め関係部局の皆様にはさまざまご回答をいただき、ともに協議してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
まず、ここでお礼とご報告を述べさせていただきたいと思います。
先日9月議会の折に、道路交通における市の危険箇所としてレッドゾーンを上げさせていただきました。同時に、地域の住民や警察や、それから自動車教習所の教習に携わる方々からも事故の頻発する危険箇所として上がっている近江八幡市役所からアル・プラザに向かう交差点のことを質問させていただきました。そして、1つずつからでも地域の危険箇所を減らしていく前向きな施策をと、切に要望いたしました。
9月議会の時点でのご回答といたしましては、病院跡、現在の駐車場に市庁舎を建設した場合、官庁街の一角としてその交差点も含め検討していくので、今は何も手をつけることはできず、市庁舎建設のときに検討していくとのことでした。なるほどそうかなと思いました。今手を加えて、また市庁舎の建設時に工事の手を入れるのは二度手間であり、税金の無駄遣いになるのではと思いました。
しかし、そんなやさき、先日もその交差点で大きな事故が起こりました。事故の中身については、それまでの一旦停止や徐行、左右確認を怠るといった内容とは少し違うものであったのですが、いずれにしても危険を伴う大きな事故が起こりました。駐車場のフェンスと、さらには住民宅へのフェンスに突っ込むという、ともすればその事故によってさらに大きな被害も考えられたわけでございます。
そのときに、私はすぐに、大きな音がしましたので、家の外に飛び出していきました。現場の写真を撮って、市役所に走りました。そこで、副市長や関係部局の皆さんとお話をさせていただき、令和5年の市庁舎の完成までは待てない、抜本的な改良はできないにせよ、緊急対策として何か手を打っていく必要があることを申し上げました。
そこで、すぐに交通政策課を初め、土木課、そして近江八幡警察署の方を交えての場を持っていただくこととなり、現場で協議を行いました。さすがだなと思いました。迅速な行動で何かできる手だてはないかと現場を見て歩き、気づいたこと、これはどうか、あれはどうかと、一体どういうことができるだろうかと、一つ一つ上げていきました。どうか住民の皆様が安心して暮らせるよう、こんなふうに変わったな、事故が減ったなと喜んでいただけるような対策を何とぞよろしくお願いいたします。本当にありがとうございました。
それでは、質問に入らせていただきます。分割方式にて、大項目の5点にわたり質問をさせていただきます。
昨今、スポーツに対する意識は年々高まってきております。来年2020年のオリンピックを初め、2024年には滋賀県で国民スポーツ大会、そして全国障害者スポーツ大会が開催されます。また、10月1日からは市の9つのスポーツ施設で障害者割引とシニア割引が適用されるようになりました。多くの市民の皆様から喜びの声が届いております。現場では変更に伴うさまざまな課題をクリアしていただき、大変ご尽力いただいてますことに心より感謝申し上げます。これを機に、さらにスポーツに対する意識が高まり、心身ともに健康長寿で、豊かに生きていくことを願ってやみません。
そこで、大項目1としては、スポーツ意識の高まりに伴うサービス向上ということで、1点目、健康ふれあい公園へのアクセスについてお尋ねいたします。
健康ふれあい公園は、せっかくのすばらしいスポーツ施設であるにもかかわらず、高齢者が足を運びにくい、または場所がわかりづらい、行き方がわからないというお声をいただいております。車でないとなかなか行きたくても行きにくいと考えられます。一般の路線バスでは、竹町が最寄りのバス停、電車では篠原駅が最寄りの駅となりますが、いずれも歩くには少し無理があります。
そこで、市内を走るシンボル的なコミュニティーバスであるあかこんバスが施設前から発着していただいております。ですが、駅と健康ふれあい公園を行き来するバスを調べたところ、朝8時台から夕方5時ごろまでありますが、6時台に1本ございます。往復それぞれ6本ずつ、合計12本のバスが通っています。およそ2時間置きに走っていただいている状況です。これにはやはりさまざまな配慮、ご検討の上、設定していただいていると思うのですが、市民の皆様の率直なご意見といたしましては、もう少し本数をふやしてほしいということや、施設を利用する上で2時間ごとの時間枠になっておるのですが、ついて、着がえて、利用して、2時間たって、着がえて出たときには、ちょうど行ってしまってるという、そういう状況もあるようです。さらに、それから何時間か待たなくてはいけないという、そういう現状があるそうです。
そこで質問ですが、本数を含め、施設を利用しやすい時間設定を再検討していただきたいと考えますが、当局のお考えをお聞かせください。
また、現地までの案内看板ですが、看板をきちんと設置し、表示していただいているのですが、小さく見えにくいのか、特に初めて行く方は思わず通り過ぎてしまうことがよくあるようです。もう少し強調してアピールできるような工夫をしていただくことは可能ですか。
次に、滋賀国体についてですが、これまで国体という名称で各県において国民の間で親しまれ続けてこられましたが、2023年より名称が変わります。2024年に滋賀県で開催されるときには、国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会となります。一層市民に親しまれ、愛される催しとなりますよう心より願っています。
この質問につきましては、さきの質問者の答弁にもありましたので、それでよしといたしますが、一言要望だけお伝えしておきます。
2024年といってもあっという間にやってきます。取り組み内容、施設設備、人員確保など、詳細な分析のもと検討し、一つ一つ計画的に着手していっていただきたいことをよろしくお願いいたします。
以上、初問といたします。よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
田村市民部長。
〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一君) 山本議員の近江八幡市立健康ふれあい公園のアクセスについてのご質問のうち、あかこんバスの時間設定についてお答えいたします。
議員ご指摘のとおり、施設をご利用の方の利便性も理解させていただくところではございますが、現行のあかこんバスの路線につきましては、各学区自治連合会でルートの調整、取りまとめをしていただいた結果を地域公共交通会議に諮り、承認後に運輸局に申請し、許可を得るという改正を定期的に重ねてきたものでございます。
健康ふれあい公園のバス停も、そのような過程の中で、施設オープンに合わせて新設させていただいたものであり、時刻についても当該路線全体を見ながら改正しているものでございます。
このようなことから、交通空白地解消という市民バス運行事業の特性上、健康ふれあい公園のご利用に重きを置いての時刻改正は難しいものと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
栄畑都市整備部長。
〔都市整備部長 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部長(栄畑隆夫君) 山本議員ご質問の健康ふれあい公園のアクセスについてのうち、健康ふれあい公園までの案内看板についてのご質問にお答えいたします。
議員ご承知のとおり、健康ふれあい公園は子どもから高齢者までが利用できる健康増進のための運動公園を基本コンセプトとして整備を進めており、第1期工事としてプール棟を竣工させ、平成29年6月より専門的なノウハウを持つ経験豊富な指定管理者による運営をスタートいたしました。また、第2期工事として、昨年から整備を進めてまいりました待望の屋根つき多目的広場が9月に完成し、10月1日から供用開始し、多くの市民の方々にご利用いただいているところであります。
議員ご指摘の健康ふれあい公園までの案内看板についてでございますが、現在、市道若宮安養寺線ふるさと農道の若宮交差点から桐原新橋の手前までの区間に健康ふれあい公園への案内表示看板を4カ所、桐原新橋手前を環境エネルギーセンターの方向に向かった市道池田本町竹町線日野川堤防道路の新幹線アンダーの手前に1カ所、計5カ所の案内表示看板を設置しております。
議員ご指摘のもう少し強調してアピールできるような工夫はできないのかとのことでありますが、これらの案内表示看板は平成29年6月のプール棟の運営開始に合わせて暫定的に設置させていただいたものですが、このときからも既に将来を見据えて看板色は健康ふれあい公園のイメージカラーである青色を使用するなど、視覚的にも訴えた誘導を行っているところであります。
健康ふれあい公園の整備については、議員ご承知のとおり、全体工事を5期に分けて段階的に整備をしている途中であります。また、アクセス道路についても、公園本体整備に並行して予算の範囲内で段階的に整備をしている途中であります。こういった状況から、最終的な案内表示看板はアクセス道路の完成に合わせて設置することとなりますが、設置計画につきましては、議員ご指摘も踏まえながら、より一層効果的な案内表示看板を検討してまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 回答漏れはありませんか。
質問はありませんか。
山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ご答弁ありがとうございました。大変なご苦労をいただいていることも承知しております。あかこんの運行についてさまざまな課題があることも存じております。しかし、このようなニーズがあるということも事実であります。ここが実に悩むところです。どこまでも市民の立場、ニーズを受けとめていただくことと、限界を知り、できる限り知恵を絞っていく、検討していくということ、この不断の努力の繰り返ししかないのかなと思います。
そこで、施設管理業者の方々とよく連携、ご協議をいただき、お知恵をいただきながら、もう一度施設の利用状況を調査したり、これは一つの提案ですが、施設と駅をつなぐ専用のバスを走らせたりと、市民の皆様がより利用しやすくなるような弾力的な手だてをご検討いただけたら、大変ありがたいです。よろしくお願いいたします。
また、現地までの案内看板ですが、暫定的ということは臨時の措置ということと理解いたしました。ぜひとも、もっと大きく、わかりやすい表示にしていただき、市民の皆様が迷うことなく、行きやすい案内看板をどうぞ重ね重ねよろしくお願いいたします。
では続きまして、大項目の2に入らせていただきます。
先ほども少し触れましたが、あかこんバスのことであります。
あかこんバスは、交通弱者とされる方々の移動手段となっている、まさに大切な事業であると考えます。しかしながら、なかなか先ほど来出ておりますように、さまざまな課題があり、市民の皆様にとって心底、「ああ、あかこんバスがあってよかったな」と思うまでには正直至っていないように思われます。
その理由の一つに、市民の方が求めるあかこんバスと、あかこんバスの趣旨、意味合いが違うからではないかと考えます。市が考えるあかこんバスのコンセプト、誕生の由来を教えてください。
これを初問といたします。よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
江南副市長。
〔副市長 江南仁一郎君 登壇〕
◎副市長(江南仁一郎君) 山本議員のあかこんバスの運行についてのご質問にお答えをいたします。
あかこんバスが運行する以前は、本市にはJRや近江鉄道、路線バスが運行しているものの、これらが通っていない地域もあり、通院や買い物など日常生活に不便されていた状況が背景にございました。そこで、道路運送法に基づく自家用有償旅客運送として、鉄道や路線バスが運行していない交通空白地域を解消し、高齢者などの交通弱者を支援することを目的に、平成20年4月からあかこんバスの愛称で市民バスの運行を開始し、平成23年4月からは現在の12路線を運行させていただき、皆様にご利用をいただいているものでございます。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。ただいまご答弁いただきましたあかこんバスの誕生の背景には、通院や買い物など日常生活に不便されていた状況があります。では、なぜ今市民のニーズと合っていないのでしょうか。
市民にとっては市内を走るバスという点では、一般の路線バスもあかこんバスも、バスはバスであり、何も違わないのです。一般の路線バスが走っているところは、あかこんバスが基本的には走れないことや、路線バスが走っていない空白地域を走らなければならないことなど、市民にとっては全く知り得ないことであります。
そのさまざまな制約の中で当局の皆様は悪戦苦闘してくださっていることを理解いたします。しかし、市民にとってバスは移動手段として大切なツールです。ゆえに、市役所や駅、病院、市の施設などももちろん必要なのですが、もっと気軽に、もっと生活の一部として使えるもの、具体的に言うと、もっと本数が多く、利用しやすいもの、土日も運行してくれて、しんどいときには病院に直行してくれる、また通勤や通学、観光客も利用できるような、そして何よりも生活の中で欠くことのできない食料品や生活用品を買うことのできるスーパーマーケットにとまる、そんなバスが欲しいのです。
まさに便利さを追求するものであります。でなければ、スーパーマーケットから遠く離れた移動手段を持たない方々は、一体どうやって食料を買い求めるのかということであります。これが市民のニーズであり、願いであります。この市民のニーズを受けとめた上で、今後の課題と展望をお聞かせください。
これを再問といたします。よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一君) 山本議員の再問にお答えいたします。
昨今、全国的にバス業界を取り巻く環境は非常に厳しく、運転手の不足、人材確保が課題となってきております。
現在、市民バスの運行管理をお願いしています近江鉄道株式会社においても同じ状況で、平日の運行を行うための運転手の確保にも苦慮されている状況でございまして、土日運行や病院への直行便、商業施設前へのバス停設置等の市民ニーズに全て対応することは、現状では難しいと考えております。
また、議員ご指摘のとおり、昨今の高齢化の急速な進展等に伴い、地域における交通課題として、高齢者等の交通弱者の移動手段のあり方がクローズアップされてきていることも、またこれも一つの事実でございます。
こうしたことから、交通弱者対策、移動支援について、市民バスというツールのみで考えるということは限界があり、例えば学区や自治会単位でのボランティアも含めた新たな輸送ツールも組み合わせることも必要になってくると考えております。
○議長(北川誠次君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ご答弁ありがとうございます。
そうなんです。あかこんバスだけで全てを賄うことは難しいように感じます。市民のニーズにお応えするには、あかこんバスだけをどうこうしようということではなく、違う方法を考えていかなくてはならないと考えます。しかし、すぐに市民の皆様のニーズを全て解決できるような新しい事業といってもなかなか難しいこともあるかと思います。今ある事業、市民の移動支援に関するような事業、例えば福祉タクシー助成などがあったかと思いますが、今ある事業をさらに拡充していくような方向で、対象となる方を広げていかれることをご検討いただくことはどうでしょうか。
各課において、市民の移動に関して具体的に対象ごとに目的を絞って整理をしていってはどうかと考えます。例えば、子どもたちの交通に関しては教育委員会が、商店に向かう買い物は商工労政課が、高齢者の交通は長寿福祉課、障害者の交通は障がい福祉課、観光に関することは文化観光課というように、また駅と施設をつなぐ専用バスなどのように民間のお力をおかりすることも一つの考えであると思います。
予算のことをも第一にあるかと思いますが、行政として真剣に考えることで新たな輸送ツールが何か出てくるのではないかと思います。そこには、行政や事業者の方たちだけでなく、地域の方も交えながら協働のまちづくりをしていかなくてはならないと考えます。今後、他の市町で実施されている先進的な前例に倣ってみるなど、工夫をしながら福祉の充実に向けてご検討いただけるよう強く要望いたします。市民の方も期待をし、希望を持って待ち望んでおられることと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、大項目3に移らせていただきます。
近江八幡市は豊かな歴史と文化があり、各種祭りなど伝統的行事も今なお盛んに受け継がれ、観光シーズンともなれば多くの観光客が訪れ、にぎわう町であります。まさに近江八幡市は宝の町であり、今後さらに発展していくところであると考えます。
そこで、予算についてお尋ねいたします。
このような文化観光の振興を支える一つとして祭りというものがありますが、近江八幡市の各種祭りに対してどれくらいの予算をとっているのか、またその予算を決定していく根拠は何でしょうか、教えていただきたいと思います。
祭りというものは、近江八幡市に住む市民にとっても、また観光客にとっても、活気を生み、にぎわいのまちをつくる営みであると考えます。絶やすことなく大切に守り、維持していくためには、市としても手厚くサポートしていく必要があると考えますが、当市としてはどうお考えでしょうか、どうぞお聞かせください。よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
小西市長。
〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 山本議員ご質問の近江八幡市の豊かな文化と歴史、観光振興についてのご質問にお答え申し上げます。
現在、本市におきまして左義長祭や八幡祭などの市外、県外からも多くの観光客がお越しになる祭り、また各町内や地域によって脈々と受け継がれている祭りなど、多種多様な祭りがあります。その中で、市が直接的な支援として補助金を交付させていただいている祭りは、まず伝統文化の保存を図ることを目的として、国選択無形民俗文化財である近江八幡の火祭りのうち、特に県選択無形民俗文化財の左義長祭、八幡祭、篠田の花火に対しまして、それぞれ保存会に25万円を交付させていただいております。
また、観光客の誘致促進及び物産の振興を図ることを目的として実施されるイベント事業として、あづち信長まつりに対して300万円の補助金を交付しております。
そのほか、補助金以外の間接的な支援といたしまして、左義長祭におきましては、開催両日にパーク・アンド・バスライドの実施、左義長祭写真コンクールの実施、八幡祭におきましては祭り1日目の松明祭りが土曜日または日曜日の場合、パーク・アンド・バスライドを実施しております。
また、毎年10月に開催されます八幡堀まつりにおきましても、開催日に同じくパーク・アンド・バスライドを実施し、観光客のスムーズな移動や混雑緩和に努めてさせていただいております。
これらの補助金や間接的な支援につきましては、補助金であれば近江八幡市選択無形民俗文化財保存事業補助金、近江八幡市観光物産振興事業補助金の各交付要綱に基づき交付させていただき、間接的な支援につきましては観光客の誘客、移動手段の確保、祭り会場周辺の渋滞や混雑の緩和等に寄与できるものと判断して事業の実施をいたしております。
今後も、伝統ある祭りの安全で円滑な運営、伝統の継承、持続性のある祭りが実施できますよう、市としての支援策を検討してまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 質問ありませんか。
山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) 市長ご答弁ありがとうございます。
祭りに携われている市民の皆様は、本当に祭りを愛し、郷土を愛し、後世に伝承する努力をされており、ひいては観光に大きく貢献されています。近江八幡市を支えるこれらの祭りが今後もますます発展し、持続可能な大切な伝統行事となりますよう支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
また、安全面についてですが、左義長祭や八幡祭など、かなりの人で混雑することが予想されます。祭りを運営されている市民の皆様だけで取り組むのではなく、市としてもさらに介入していき、けがや事故のないよう万全の注意を払い、絶対無事故のすばらしい伝統行事となるようよろしくお願いいたします。
それでは続きまして、大項目4に移らせていただきます。
子どもたちの通学路について質問をさせていただきます。
通学路に関してさまざまな声をお聞きしております。歩道がなく、車とすれすれのところを歩いて登下校していたり、小学校との距離があるため、自転車通学を余儀なくされていたり、人通りが少なくへんぴな場所で、不審者が出没したり、朝の集団登校班の集合場所が狭く、待機するのに危険であるなど、そのような該当する箇所はございませんか。
私はそんなお声を聞くたびに現地へ行って、実際に歩いて、写真や動画を撮ります。その写真や動画をここでももし見れるなら、皆さんと一緒に見ていただきたい限りであります。
入学すれば、1年生であっても条件は同じです。なれない足で50分から1時間かけて歩きます。皆さん、送り出す親となって想像してみてください。どれほどの不安を持って我が子を送り出し、家に帰ってくる姿に安堵するか。
以前、公明党といたしましても、全国または近江八幡市においても、議員と党員が子どもの目線で現場を歩き、危険箇所の総点検運動を実施し、市にも要望を提出してきました。本市においても調査を進められ、歩道の拡幅を初め、グリーンベルトやガードレール、標識の設置など、さまざまご努力をしていただきました。しかし、今なおさまざまな心配、要望の声が上がっております。
それでは、質問させていただきます。
このような現状に対し、本市の考えと対応をお聞かせください。
また、保護者や学校に協力をしていただき、例えばアンケートを実施するなどして、危険な箇所や項目を洗い出して対策を講じていくというのはどうでしょうか。
以上、初問といたします。よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
小林教育部長。
〔教育部長 小林一代君 登壇〕
◎教育部長(小林一代君) 山本議員ご質問の子どもたちを守る安全な通学路についてお答えします。
通学路の安全対策につきましては、近江八幡市通学路交通安全プログラムに基づき、各関係機関により毎年合同点検を実施しています。
今年度は、例年の交通安全の観点に、防犯、防災の観点を加えて、6月に2日間で行い、安全対策工事を現在実施しているところです。
平成24年度におきた亀岡の通学路の事故を契機に開始した緊急合同点検から7年目となり、グリーンベルトや通学路の路面標示などの安全対策が進んできました。
しかしながら、道幅が狭く、グリーンベルトの設置基準に満たない箇所や変則交差点で横断歩道の設置ができない箇所など、道路の構造上の問題などにより対策が難しい危険箇所もまだなお存在していることは認識しておりますので、今後も継続した丁寧な対策を検討し、実施していきたいと考えています。
次に、アンケート実施に関するご質問にお答えします。
現在、保護者アンケートは実施しておりませんが、自治会要望や学校やPTA、また各小学校区ごとにおられるおうみ通学路交通アドバイザー等から、地元の声や情報をいただき、合同点検を実施しています。
その際の危険箇所の把握に当たっては、子どもや保護者、教職員、また地域の方々の意見を踏まえたものと認識しています。
今後も、学校を通じて保護者の意見等が十分に反映できるよう努めてまいりますので、議員のご理解をよろしくお願いします。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ご答弁ありがとうございます。
教育委員会では相談の声が上がり、その件に対してさまざまな関係者が集まり、一生懸命考えておられる、そして全てできないにしても、1つずつできることから行ってくれています。
例えば、グリーンベルトを引いたり、消えている線を引き直したり、何か赤いポールを立てたりしていただいております。しかし、残念ながらそういった対応やご努力が市民の方には見えておりません。保護者の方にしたら、自分たちの声が届いているのかどうかわからないままであります。教育委員会がどう考え、どう行動してくれたのかがわかるような、何かどんどん発信するような、見える化を図っていただきたいと考えてます。
また、ご答弁いただきました交通アドバイザーについてもしかりです。そういう方が各学校におられて、その交通アドバイザーを中心に保護者の声を聞き、改善に向けて取り組んでくれている、そういうシステムがあるということ自体、知らない保護者の方が多いのではないでしょうか。
せっかくのすばらしいシステムです。一人でも多くの方が声を上げ、安心して子どもたちを学校へ送り出すことのできるよう徹底して周知をしていただくようよろしくお願いいたします。
そこで、再問ですが、そのような見える化、システムの周知に関して、具体的にどのような方法があるでしょうか、お聞かせください。よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
小林教育部長。
◎教育部長(小林一代君) 再問にお答えをいたします。
先ほども申しましたように、各学区に通学路交通アドバイザーさんという方がおられます。こういったことがなかなか、おられるということを知っていただく方法ということで、担当とも考えさせてもらいました。今後、PTAの総会であったり、各学校が出してます学校だよりであったりといったことで、保護者の方に、こういう方がおられますよということをお知らせをしていきたいなということを考えております。
また、市で取り組んでおります合同点検等につきましても、こういったことをしておりますよということで、また市のホームページ等でご紹介をさせていただきたいなというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。丁寧に保護者の皆様に返していただきたいと願っています。それがまず大きな信頼につながっていくことと思います。
自転車で行かなくてはいけないということや、車がすれすれに通ること、また学校まで50分から1時間弱かけて登校することなど、体力がつくなとか、これもいい思い出になるななど、いいこともたくさんあるのかもしれませんが、やはり問題はあります。何としても知恵を絞り、解決していかなくてはいけません。市民の声をしっかりと受けとめ、子どもの交通安全に関しては待ったなしの喫緊の課題であり、何かあってからでは遅いので、今後もスピード感を持って真摯に対応していただきたいと切に要望して、この質問を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
では最後に、大項目5のロタウイルスワクチンの定期接種とがん検診について質問させていただきます。
厚生労働省は、このほど公明党が取り組み、リードしてまいりました乳幼児の重い胃腸炎を引き起こすロタウイルス感染症の予防ワクチンを定期接種化する方針を決めました。
定期接種日は、2020年、来年の10月からであり、原則無料になる予定です。これまでロタウイルスワクチンのように任意接種のワクチンは有料、自費となっておりました。病院によっては多少金額に差はありますが、合計金額はおよそ2万1,000円から3万2,000円前後になるそうです。
乳幼児のワクチン接種は、生後2カ月から可能になりますので、同年8月以降に生まれたゼロ歳児が対象ということになります。
そこで、同学年でも定期接種の対象から漏れてしまう方が出てきます。不公平感解消のため、定期接種の対象から漏れる同学年の4月から7月生まれのお子様に、市で接種費用の補助を実施してはどうかと考えます。ちなみに、住民基本台帳の過去直近の3年間の出生数のデータをもとに考えますと、近江八幡市において年間約700人の子どもが誕生しております。1カ月にすると約58人、4月から7月の4カ月ということですので232人、ワクチン接種の費用がおよそ3万円ですので、市としては約700万円の予算となります。
ここでお聞きいたしますが、本市として考える余地はありますでしょうか、お考えをお聞かせください。
また、がん検診は早期発見、健康寿命を生きるため極めて有効であると考えます。本市においても積極的な受診の働きかけを実施していただいているところですが、がん検診の受診率を教えてください。
続いて、昨今乳がんの発症年齢が年々低下してきていることが新聞紙上でよく目にするところであります。
14歳以下の小児と15歳から39歳の思春期、若年成人を指すAYA世代のがん患者が、乳がんだけでなく全てのがんにおいて大変ふえているようです。
国立がん研究センターと国立成育医療研究センターは、がん診療連携拠点病院など全国の844専門医療機関で2016年1月から2017年12月の2年間に治療を始めた患者について、40歳未満のデータを解析したところ、全患者の7割に相当するのではないかという結果が出ております。
本市においては、乳がん検診の年齢対象が40歳以上となっておりますが、この事実を鑑みて、対象年齢を下げることを強く願うものでありますが、どのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
以上、初問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
青木子ども健康部長。
〔子ども健康部長 青木勝治君 登壇〕
◎子ども健康部長(青木勝治君) 山本議員のロタウイルスワクチン定期接種とがん検診についてのご質問にお答えをいたします。
まず初めに、ロタウイルスワクチンについては、国の厚生科学審議会予防接種ワクチン分科会において、定期接種化の方針が了承されたことを受けて、予防接種法施行令の一部を改正する政令が来年1月ごろに公布される見込みであり、対象者は令和2年8月生まれ以降の者、開始時期は令和2年10月1日として実施される予定となっております。
予防接種については、予防接種による効果とリスクを保護者や本人が自己判断した上で希望して接種する任意予防接種と、国が予防接種による効果を認め法律に基づき市区町村が主体となって実施する定期予防接種に分かれております。
定期予防接種については、予防接種健康被害救済制度の対象にもなることなどから、市はこれまで国の法的根拠に基づき実施する予防接種や開始時期を決定してまいりました。
今般のロタウイルスワクチンの定期予防接種については、ご提案いただきました令和2年4月から7月生まれのお子さんは国の定期予防接種の対象ではないことから、費用助成の対象とする根拠がないため、本市といたしましてはこれまで同様、国法令どおりの対象者と開始時期で実施していく考えでおりますので、ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。
続きまして、がん検診のご質問についてお答えをいたします。
まず、本市におけるがん検診の受診率でございますが、平成29年度の推計受診率は、胃がん4.0%、大腸がん15.9%、肺がん4.9%、乳がん14.7%、子宮頸がん14.3%でございます。
また、現時点で把握しております平成30年度の推計受診率は、肺がん5.1%、乳がん15%でございます。
次に、がん検診は厚生労働省健康局長通知、がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針及びこれに準ずる滋賀県のがん検診実施のための指針に基づき実施しており、その中で乳がん検診の対象者は40歳以上の女性と定められております。
がんの死亡率を下げることを目的として、公共政策として行うがん検診を対策型検診として位置づけており、厚生労働省が推奨する対策型検診は死亡率減少効果が科学的に証明されていること、またがん検診のもたらす利益が不利益を上回り、不利益を最小化することが原則とされております。
現在、死亡率減少効果が証明されている乳がん検診法は、40歳以上を対象としたマンモグラフィー単独法となっております。
がん検診のもたらす利益とは、がん死亡の減少を指し、不利益とは疑陽性、つまり乳がんではないのに乳がんあるいはその疑いがあると判断することは疑陽性者への不必要な検査を行うことを指します。
また、過剰診断、つまりがん検診を行うことで、本来は生命予後には影響しないがんを発見することは、本来は不必要な精密検査や治療の増加を招く可能性がございます。
本市といたしましては、これらの観点から、現状では乳がん検診の対象年齢を下げるという考えは持っておりませんが、40歳未満の方が乳がんを早期に発見できる取り組みも重要と考えております。そのためには、月1回の乳房自己触診の実施が有効であり、今年度は7園の幼稚園で園児の保護者を対象に、乳房自己触診法の啓発を実施しております。
今後は、さらに対象者を拡大して啓発に努めてまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。
○議長(北川誠次君) 質問はありませんか。
山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ご答弁ありがとうございます。ロタウイルスワクチンの定期接種につきましては、どうか前向きなご検討をいただきますよう切に願っています。よろしくお願いいたします。
また、乳がん検診受診対象年齢を下げることにつきましては、ぜひ今後の状況をよく注視し、前向きなご検討のほどよろしくお願いいたします。
先ほどご答弁の中で、本市におけるがん検診の受診率を言っていただきましたが、受診率向上に向けて何か取り組みがあれば教えてください。
これを再問といたします。よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
多くの方にがん検診を受けていただくためには、第一にがん検診の啓発、第二にがん検診を受けていただきやすい環境を整えることが必要であると考えております。
1点目のがん検診の啓発でございますが、新たにがん検診を受けていただくために、20歳の女性に子宮頸がん検診、40歳の女性に乳がん検診の無料クーポン券を送付しております。
また、継続して受けていただくために、1年前に胃がん・肺がん検診を受診された方、2年前に乳がん・子宮頸がん検診を受診された方に通知をそれぞれいたしております。
さらに、がんにかかる人が多い年齢の人にもがん検診を受けていただけるよう、国民健康保険に加入されている女性のうち、45歳から55歳の奇数年齢の人に乳がん検診の、また33歳から49歳の奇数の年齢の女性には子宮頸がん検診の通知をいたしております。
次に、2点目のがん検診を受けていただきやすい環境づくりについてでございますが、集団検診において託児や日曜日の実施をしております。
また、協会けんぽが行う特定健診の会場において肺がんの出張検診を行っております。
若い方に向けましては、乳幼児健診や幼稚園での啓発、集団健診の予約を受け付けておりますので、ご理解をお願いします。
○議長(北川誠次君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。引き続き受診率向上に向けて取り組み、ご尽力いただきますこと、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、これも受診率向上の一つの案でありますが、オプトアウト方式というものがあります。他の市町でも取り入れられ、多くの受診率アップの実績を残しております。どのがん検診を受けるのか選択するのはオプトイン方式、それに対してオプトアウト方式は、初めからセットにして個別に選ぶ必要がないものであります。つまり、要らないものを省いていくということですが、ちょっとした工夫、発想の転換によって結果は随分変わってくるようです。
ここで再問させていただきます。
このオプトアウト方式についてどう思われますか、お考えをお聞かせください。よろしくお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 山本議員の再問にお答えをいたします。
議員ご指摘のとおり、ソーシャルマーケティングの技法を用いたオプトアウト方式は、厚生労働省発行の受診率向上施策ハンドブックにおきまして向上効果があるということで紹介をされておられます。
本市では、受けたい検診を選んで申し込む従来からの一般的な方法でございますオプトイン方式で今日までは実施してきております。オプトアウト方式は、逆に受けたくない検診を選んでいただく方式のため、全ての検診を受けることを基本とし、受けたくないものだけを除くことになるので、より多くの検診を受けていただける可能性があるというふうに考えております。
本市でも、今後オプトアウト方式や、また受診に行かない人の心理的バイアスを理解し、行動変容を促すナッジ理論を利用した受診勧奨等の調査研究を進め、受診率向上策のさらなる検討をしてまいりたいと思いますので、ご理解をお願いいたします。
○議長(北川誠次君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) 的確にご回答いただきましてありがとうございます。よくわかりました。
がん検診は、市民の皆様の健康、長寿のために実施されているものでございます。その施策がより確かに実施されますよう、前向きにぜひ早急にご検討いただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
さまざまな難しい問題に対して多岐にわたっての質問となりましたが、ご丁寧にお答えいただきまして本当にありがとうございます。
これで私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。