録画中継

令和2年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
3月9日(月) 個人質問
沖 茂樹 議員
(1)中部湖東幹線について
   ①整備計画について
   ②現在の進捗状況について
   ③地元自治体の役割について
(2)学区まちづくり協議会について
   ①協議会が担う業務について
   ②協議会の運営について
   ③協議会に期待する役割について
◆6番(沖茂樹君) 皆様おはようございます。
 政翔会の沖でございます。ただいま議長のお許しをいただきましたので、発言をさせていただきます。
 私からは大きく2点、中部湖東幹線と学区まちづくり協議会、この2つについてお話と質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まず、中部湖東幹線についてでございますが、私はこの湖東幹線の工事着工に当たりまして、昨年の7月16日に岡山学区で開催されました地元説明会に出席をさせていただきました。
 その際に、地元の皆様から、道路を現状の高さよりもかさ上げをすると、大雨の際に水がついて集落が水没してしまう危険があるんじゃないかと、どういうような対策を考えてはるんですかと。また、田んぼに行くにも、湖東幹線が農道と交差をしていない。なので、遠回りをしなければならないじゃないですか。さらに、一枚の田んぼが道路で分断をされてしまって中途半端な面積が残ってしまう。この対策をどうされますか。そして、完成した湖東幹線のイメージができるような資料を欲しい。こういった意見が出されておりました。
 そこで、地元の皆様のそういった疑問をこの議会で質問させてもらおうと、そのように思っておりましたけれども、さきの創政会の大川議員から非常に詳細に質問をされました。当局からも納得のいく回答をいただきましたので、これをもって了とさせていただきたいというふうに思っております。
 ただ、この湖東幹線につきましては、県道26号、いわゆる大津守山近江八幡線の牧町の区間のバイパス機能も持っているというふうに聞いております。
 ご存じのように、この区間は、非常に交通量が多い割には非常に狭い道路でございます。すれ違いが困難な箇所もございまして、常に事故の危険をはらんでいると、こういうような道路でございます。ですので、バイパスの整備につきましては牧町の皆様の長年の願いでありますし、町内の方々が各方面に出向かれてお願いをされてきた部分でもございます。また、湖東幹線を通過する車を運転している人は、一瞬でその集落を通過いたします。でも、その集落に住んでおられる方については生活の場でありますし、生命と財産にかかわる問題でもございます。
 このようなことから、中部湖東幹線の整備は、滋賀県の事業ではありますけれども、当局におかれましては地元の自治体として、これまで同様、地元の皆様の意見を丁寧に酌み取っていただきまして、それを確実に県に伝えていただきたい。こうすることによって、スムーズに事業が進むようご尽力をお願いしたいというふうに思います。
 このことを要望いたしまして、中部湖東幹線に関しましては、終えさせていただきます。
 次に、まちづくり協議会について質問をさせていただきます。
 市内に11ございます学区のまちづくり協議会、これはそれぞれの地域が抱えておられる課題を解決するために、各学区で策定をされました地域まちづくり計画、これに基づいて特色のあるまちづくり、展開をしていただいております。そして、地域の住民の皆様がこうした取り組みに参画することで、地域に愛着と誇りを持つ、そういった多くの人材を育てておられます。
 近年、多発しております自然災害の報道を見ておりますと、地域住民による被災者の発見、救助、支援の様子がテレビ等で映し出されております。このようなことから、日ごろの近所や隣組、自治会とかのつながりが改めて見直されておると思います。
 農業が地域のコミュニティーの中心であった時代では、田んぼや畑の仕事の合間にお話をしたり、あるいは井戸端会議で情報交換したりして、人と人とがつながっておりました。しかし、今は同じ町内に住んでいても、めったに顔を合わすことのない方もおられるんじゃないでしょうか。
 じゃ、今、井戸端会議などのかわりに人と人をつなぐ接着剤、あるいは潤滑剤、そして地域のつながりをメンテナンスする、そういったものは何でしょう。私は、それこそがまちづくり協議会で実施されている各種事業ではないかというふうに考えております。
 また、そうした事業は、若いときは仕事一筋に、会社人間として家族のために一生懸命働いてこられたそういった方が、退職後に住みなれた地域に戻るための入り口だと思っております。
 地域デビューのための入り口は、いっぱいあったほうがよいかというふうに思います。スポーツ・文化、子育て支援、防災活動、また見守り、支え合いなどの活動ですね、それらの幾つかの中から自分の居場所を見つけられて、その中の仲間たちに、あんたが来んと始まらへんのやと、こういうふうに言ってもらえる。ほかの人から必要とされる。このことで生きがいが見つかり、その方がもし高齢者であったならば、介護予防にもつながるんじゃないかと、こういうふうに思っております。
 私は、1月に開催されましたまちづくり協議会の事業発表会に参加をさせていただきました。その際に事例として発表されたのは、学区レベルで省エネと脱炭素のまちづくりに取り組んでおられる桐原学区の取り組み。また、新たな地域課題を浮き彫りにするために、世帯ごとではなくて、15歳以上の住民全員にアンケートをとられておられる安土学区の取り組み。これのお話を聞かせていただきました。
 もちろん、ほかの学区のまちづくり協議会におかれましても、時代とともに変化するさまざまな地域の課題に積極的に取り組んでおられ、それは年々進化をされておられます。
 そこで質問をさせていただきます。
 こうしたまちづくり協議会の運営については、各学区によって独自性、主体性があることは十分私も承知した上でお尋ねをさせていただきます。
 各学区のコミュニティセンターにあるまちづくり協議会の事務局、これはまち協の運営、まち協事業の実施、そしてまち協がかかわられる各地域の各種団体の事務局機能、こういったことも担っておられるというふうに思いますが、まちづくり協議会の発足後、行政の各部署からまちづくり協議会や、あるいは地域の団体に委託または移管されたこういった仕事はふえましたでしょうか。それとも減りましたでしょうか。これが1つ目。
 また、これだけ多くの仕事を抱えるまち協を運営するための主な財源は何でしょうか。これが2つ目です。
 そして、市長は、これからのまちづくり協議会に期待する役割はどういったものだというふうにお考えか。
 この3点についてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(北川誠次君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 沖議員お尋ねの学区まちづくり協議会についてのご質問にお答えを申し上げます。
 1点目のまちづくり協議会が担う業務につきましてですけれども、各学区のコミュニティセンターにつきましては、以前の公民館から地域住民による自主的な地域づくりを進めることができるよう名称を改め、公民館で取り組まれていた生涯学習や生涯スポーツ事業がまちづくり協議会に移管されております。
 また、平成27年度からはセンター職員を配置し、貸し館、点検、清掃等の維持管理業務をまちづくり協議会へ委託しております。現在では、各コミュニティセンターが地域の拠点となっていることから、廃棄蛍光管集積場所としての管理委託も行っております。
 各まちづくり協議会で取り組まれている事業といたしましては、安全・安心まちづくり事業、健康福祉のまちづくり事業、環境まちづくり事業、次世代を育むまちづくり事業、ふるさと文化育成事業、人権のまちづくり事業、コミュニティー活動推進事業、まちづくり協議会等運営事業の8事業があり、各学区において地域が抱える課題を解決するため、地域の状況に応じて重点的に取り組まれている事業や内容が異なっております。
 ここ10年で高齢化が進み、今後、人口が減少する中で住民ニーズも多様化し、例えば以前は、スポーツ事業では野球やバレーボール、マラソン等が実施されてきましたけれども、現在ではカローリングやペタンクなど各種のニュースポーツやウオーキング、ヨガなど、老若男女が参加できるような事業が追加され、健康教室等も実施されているところでございます。また、安全・安心のまちづくり事業として、子どもの見守りや地域での支え合い事業など、時代の変化に応じて事業は増加する傾向にあります。
 2点目のまちづくり協議会の運営についての主な財源ですけれども、さきに述べました各種事業に取り組んでいただくために各学区のまちづくり協議会に対し、まちづくり支援交付金を交付しております。そのほかに地元からの負担金も含め、各種事業における参加費等とあわせて運営されておるところでございます。
 最後に、これからのまちづくり協議会に期待する役割ですけども、各地域においてまちづくり協議会が中心となり、自治会等の基礎的な地域コミュニティーの活動を通じて互いに助け合うこととともに、地域課題の解決に向けて協力し、活動し、地域住民が安心して心豊かに生活できることだと考えております。
 岡田議員のご質問にもお答えいたしましたように、まちづくり協議会のあり方というのは、これから地域の方含めて、どこまでどのような形でということも含めてしっかりと議論し、地域の自治というのを高めていかなきゃいけないなと思っております。そういう中で、まちづくり協議会、一定10年間成果ありましたけども、今後において、十分な議論を重ねなきゃいけない時期だというふうに考えております。
 また、あわせて、これまで余りスポットが当たってきませんでしたけれども、各種事業について、いわゆるソーシャルビジネス、利益を上げずにその地域で活動を行っていくような活動としても、ともに考え、市としても支援をしてまいりたいと考えております。
○議長(北川誠次君) 沖茂樹君。
◆6番(沖茂樹君) ありがとうございます。
 公民館から移行された当時は、社会教育中心にされていた事業ですけれども、今ではさまざまな現代的な課題の解決に向けた取り組みもふえてきていると。また、市からの委託業務とか移管業務もあるというようなお話であったかと思います。
 また、市長からはまちづくり協議会に対して、地域住民の共助の意識を高めること、地域それぞれの課題解決に向けた取り組みを期待されているということで、また支援もさせていただくということで、ご回答いただいたというふうに思っております。
 今の回答で、各学区のまちづくり協議会の運営の財源といたしまして、市からまちづくり支援交付金が交付されているということでしたけれども、それぞれのまち協では、市からの交付金を主にどういったことに充てられているか、また、交付金のその額はふえていますかということで、ちょっとそのことについてお伺いをいたします。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 沖議員の再問にお答えをいたします。
 交付金の主な使途につきましては、まちづくり協議会職員の人件費を含みます協議会の運営事業費と、社会教育事業を含む地域での特色ある事業や地域課題解決に向けた事業に充てられています。
 また、支援交付金の枠ですが、全学区にまちづくり協議会が設置できた平成25年度当時と比較をいたしますと、若干の増額となっているところでございます。
○議長(北川誠次君) 質問ありませんか。
 沖茂樹君。
◆6番(沖茂樹君) 市から交付されるまちづくり支援交付金につきましては、人件費を含むまち協の運営費や事業に充てられているということだと思います。また、金額については、若干ふやしていただいたというふうにご回答をいただきました。
 市がまち協のことについて、そこまで求める必要はないかと思うんですけれども、先ほどの回答で、まちづくり支援交付金は人件費にも充てられているというようなお話もございましたので、お伺いしますけれども、市では、まち協職員の勤務状況をどういった手法で把握をされているのか、また、その賃金形態はどういうふうになっているのかについて教えていただきたいと思います。
○議長(北川誠次君) 回答を求めます。
 原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 再問にお答えをいたします。
 まちづくり協議会職員の雇用や募集につきましては、各学区まちづくり協議会において実施していただいておりますが、市といたしましては、雇用されている職員につきましては、把握はしております。
 雇用管理につきましては、各学区まちづくり協議会が社会保険労務士事務所に委託しており、市として勤務状況を把握することは可能でございます。
 次に、賃金形態でございますが、平成26年度までセンター職員として、市の嘱託職員が勤務していたこともございまして、それを基本として、その後、各学区まちづくり協議会において改定を行っておられます。毎月1回、各学区まちづくり協議会の事務主任会議を開催しておりまして、引き続き情報交換を行ってまいります。
○議長(北川誠次君) 沖茂樹君。
◆6番(沖茂樹君) ありがとうございます。
 小西市長は、新市庁舎の整備にかかわって、住民の身近な存在である学区ごとのコミュニティセンター、こちらに行政サービスの一端を担わせるというようなこともおっしゃっておられました。住民に身近なハートフルな行政を目指した取り組みであると理解をさせていただいております。
 ただ、このコミュニティセンターの管理運営を任されているのも、また、これはまちづくり協議会でございます。私は、これまで議会も含めまして当局の皆様とお話をする中で、地域の中で支援が必要な方の見守りや、あるいは災害時の援助、さらには交通弱者のための買い物支援とか病院への送迎の支援、こういったことも地域でお願いしたいというようなことも言われてきました。また、先週の代表質問に対する回答の中で市長から、最近は子育てに関して、身近に相談できる人が少ないという趣旨のお話もいただきました。
 しかし、私の地元の岡山学区では、毎週金曜日に地域のおばちゃんですね、こういった数人の方々が中心となりまして子育てサロンというのを開いていただいております。乳幼児とそのお母さんがコミュニティセンターで自由に遊ぶ中で、子育てでわからないことがあれば、子育ての大先輩である地域のおばちゃんに相談をしたり、あるいは話を聞いてもらったりされています。子育てに、こういったことで一息を入れておられるんじゃないかというふうに思います。もちろん、こうした取り組みはほかの学区でもされているというふうに思っております。
 さて、今まで幾つか上げさせていただきましたこういった取り組みを行うに当たりまして、各種団体の支援とかコーディネートを行うのも、また学区まちづくり協議会の事務局でございます。まち協職員の待遇は、各まち協に委ねられているということは十分存じております。しかし、明らかに昔と比べて仕事の量がふえている。それも、今まで取り組んだことのない複雑な課題であり、そしてそれは近江八幡市にとって大変重要な部分でもございます。なのに、まち協の職員さんの待遇が全く変わらないということは、どうしたことかというふうに私は思っております。
 先ほどの回答で、まち協職員の賃金は、市の嘱託職員の賃金形態がベースになっているというご回答をいただきました。市では、会計年度任用職員制度を導入されました。そのことでボーナスも出るというふうに聞いております。限られた本市の財源の中で、今すぐにとは私も申しません。今後、近江八幡市行政の仕事のあり方、また組織のあり方、そしてまち協との連携を検討する中で、まち協職員の待遇もぜひ課題としていただけるようにお願いしたいというふうに要望いたします。
 将来、若者が職業としてまちづくり協議会の職員を選択できるような、そんな時代が来ることを願いまして、私の質問を終わらせていただきます。
 大変わかりやすいご回答ありがとうございました。
○議長(北川誠次君) 以上で沖茂樹君の個人質問を終わります。
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